JP2023151889A - ロータ製造装置 - Google Patents

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Makie Terazawa
典子 小川
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Abstract

【課題】磁気特性の悪化を抑制したロータが得られるロータ製造装置を提供すること。【解決手段】ロータ製造装置50は、複数の電磁鋼板11が回転軸線Cが延在する軸方向に積層されたロータコア10とロータコア10の軸方向の端部に配置されたエンドプレート20とを溶接する溶接装置60と、溶接時に発生するエンドプレート20のテンパーカラーの状態を取得するセンサ部と、テンパーカラーの状態が予め設定した範囲を外れた場合に、テンパーカラーの状態を溶接装置60にフィードバックしてテンパーカラーの状態が範囲内となるように溶接条件を変更させる処理部80と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、ロータ製造装置に関する。
電気自動車やハイブリッド車等の電動車両は電動機や発電機として動作する回転電機を搭載している。回転電機は、例えばロータとステータとを有する。回転電機のロータは、複数の電磁鋼板が回転軸線が延在する軸方向に積層されたロータコアと、軸方向の端部に配置されたエンドプレートと、を含んで構成される。
このような回転電機においては、ロータが回転することによりロータコアに遠心力が加わるため、遠心力によってロータコアが変形しないように、ロータコアを固定する必要がある。そこで、ロータの高回転時にロータコアが変形して電磁鋼板間が開くことを防止するために、ロータコアの外周面とエンドプレートの外周面とを溶接する技術が知られている。このような技術の一例として、特許文献1には、ロータおよびロータの製造方法が開示されている。
特許文献1に記載されるロータは、ロータコアと、ロータコアの回転軸線方向の端部に配置され、回転中心に貫通孔を有するエンドプレートと、エンドプレートの貫通孔の内側面と、ロータコアの複数の電磁鋼板の内側面(貫通孔の内側面)とが溶接された溶接部とを備える。そして、溶接部における、溶接開始点は、エンドプレートに配置されている。
特開2018-85839号公報
特許文献1には、ロータコアの端部における溶接品質の安定化を図りながら、剛性の高いロータコアを低コストで生産することが可能なロータを提供することが記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、溶接時における接合温度の管理が不十分であると、隣り合う電磁鋼板間の隙間に溶融金属が流れ込むことにより電磁鋼板間にも接合部が形成される等して、意図しない箇所で接合部を介した磁性体間の短絡が発生する場合がある。このようにして磁性体間の短絡が発生すると、ロータの磁気特性が悪化する虞があるという問題があった。
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、磁気特性の悪化を抑制したロータが得られるロータ製造装置を提供することを目的とするものである。
一実施の形態にかかるロータ製造装置は、複数の電磁鋼板が回転軸線が延在する軸方向に積層されたロータコアとロータコアの軸方向の端部に配置されたエンドプレートとを溶接する溶接装置と、溶接時に発生するエンドプレートのテンパーカラーの状態を取得するセンサ部と、テンパーカラーの状態が予め設定した範囲を外れた場合に、テンパーカラーの状態を溶接装置にフィードバックしてテンパーカラーの状態が範囲内となるように溶接条件を変更させる処理部と、を有する。
本開示により、磁気特性の悪化を抑制したロータが得られるロータ製造装置を提供することができる。
実施の形態1にかかるロータ製造装置により製造されるロータの構成を説明する断面図である。 実施の形態1にかかるロータ製造装置の概略構成を示す図である。 実施の形態1にかかるロータ製造装置の動作を説明するフローチャートである。 エンドプレートのテンパーカラーと溶接状態との関係を説明する図である。 溶接状態に欠陥が生じたロータを示す断面図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。なお、図中に示したものは、全体の一部であり、図示しないその他の構成が実際には多く含まれる。
以下の説明において、ロータ1の回転軸線Cが延在する方向を軸方向とし、ロータ1の回転軸線Cの中心から放射状に延在する方向を径方向とし、ロータ1の回転軸線Cを中心として円周状に延在する方向を周方向とする。なお、ロータ1及びロータコア10の回転軸線Cは略同一であるものとする。また、図面において、断面図とは、ロータコア10の軸方向に沿って切った断面を示す図であって、接合部40を含む垂直断面を示している。
まず、図1を参照して、ロータ製造装置50により製造されるロータ1の構成について説明する。図1は、実施の形態1にかかるロータ製造装置により製造されるロータの構成を説明する断面図である。
図1に示すように、ロータ1は、ステータと組み合わされて電動機や発電機として用いられる回転電機を構成する。本実施形態では、IPM(Interior Permanent Magnet)型の回転電機に適用されるロータ1に具体化して説明する。ロータ1は、ロータコア10と、ロータコア10の軸方向の端部に配置されるエンドプレート20と、を有する。本実施形態にかかるロータ1は、略円環状のステータの内周側に配置されるロータコア10と、軸方向の両端部に配置される一対のエンドプレート20と、を有している。
ロータコア10は、プレス加工等により所定の形状に打ち抜かれた複数の電磁鋼板11を積層して構成されている。複数の電磁鋼板11が積層された状態で、電磁鋼板11の外周部を軸方向に沿って相互に溶接することにより、複数の電磁鋼板11がロータコア10として一体的に形成される。複数の電磁鋼板11のそれぞれは、略円環状に形成される。本実施形態における電磁鋼板11は、ケイ素鋼により構成され、表面に絶縁被膜が設けられている。
ロータコア10には、軸孔12及び複数の磁石挿入孔(不図示)が設けられている。軸孔12は、電磁鋼板11の積層方向であってロータ1の軸方向から見て電磁鋼板11の略中央に配置される。また、複数の磁石挿入孔は、ロータコア10の外周縁近傍において、周方向に等角度間隔で配置される。
複数の電磁鋼板11が積層されることにより形成される軸孔12及び磁石挿入孔は、ともに、軸方向に貫通するように延在している。軸孔12には、ロータシャフト30が挿入されて固定されている。複数の磁石挿入孔には、それぞれ永久磁石が挿入されている。永久磁石と磁石挿入孔の内面とを絶縁するために、絶縁材料を介して磁石挿入孔内に永久磁石が固定されていることが好ましい。
例えば、ロータコア10は、磁石挿入孔に挿入された永久磁石と磁石挿入孔の内面との間に絶縁材料である絶縁シートを介在させた状態で、磁石挿入孔に熱可塑性又は熱硬化性を有する樹脂を充填した構成であってよい。絶縁シートには、例えば耐熱性を有するフィルム状の合成樹脂繊維や耐熱紙等を用いることができる。樹脂は、永久磁石及び絶縁シートを磁石挿入孔内に固定する接着剤の機能を有する。この場合、永久磁石のうちロータコア10と接触し得る部分を覆うように絶縁シートを配置するとよい。絶縁シートの介在により、永久磁石と磁石挿入孔の内面との接触が抑えられて、ロータ1における永久磁石を介した鉄損(渦電流損)を抑制することができる。このような構成によれば、永久磁石の表面に絶縁処理を施す必要がなく、製造工数及びコストの低減を図ることができる。
なお、磁石挿入孔に各部材を配置する方法は特に制限されず、例えば永久磁石及び絶縁シートを磁石挿入孔に挿入した後に樹脂を充填するようにしてもよい。他の方法として、例えば接着剤の機能を有する樹脂が表裏面に塗布されて構成される絶縁シートを磁石挿入孔に挿入するようにしてもよい。また、ロータコア10は、永久磁石を接着剤の機能及び絶縁性を有する樹脂によって磁石挿入孔内に固定するように構成されていてもよく、表面が絶縁処理された永久磁石を接着剤の機能を有する樹脂によって磁石挿入孔内に固定するように構成されていてもよい。
一対のエンドプレート20は、軸方向からロータコア10を挟み込むように配置されている。一対のエンドプレート20は、プレス加工等により所定の形状に打ち抜かれて形成される。一対のエンドプレート20の外径は、ロータコア10(電磁鋼板11)の外径と同じ寸法に形成され、略円環状を有する。また、一対のエンドプレート20は、回転軸線Cの中心にロータシャフト30が挿入される貫通孔21を有している。貫通孔21は、軸方向に貫通している。
エンドプレート20は、ロータコア10が有する永久磁石の磁束が漏れて損失を生じないように非磁性体により構成されていることが好ましいが、ロータ1の磁気特性に与える影響が許容される場合は、磁性体を含むエンドプレート20であってもよい。非磁性体としては、例えばステンレス鋼(SUS:stainlesssteel)、チタン、樹脂等が挙げられる。エンドプレート20がステンレス鋼により構成される場合、オーステナイト系ステンレス鋼やフェライト系ステンレス鋼、マルテンサイトステンレス鋼等のステンレス鋼を特に制限なく用いることができる。本実施形態におけるエンドプレート20は、SUS304により構成され、表面に絶縁被膜が設けられていない。
ロータ1は、ロータコア10に含まれる複数の電磁鋼板11の外周面と一対のエンドプレート20の外周面とが溶接された接合部40を有している。接合部40は、複数の電磁鋼板11とエンドプレート20とが溶接された後に形成される溶接痕である。接合部40は、軸方向において、ロータコア10の一方の端部側と他方の端部側とにそれぞれ設けられている。また、一方の端部側の接合部40と、他方の端部側の接合部40とは、同様に構成されている。
例えば、接合部40における溶接開始点は、エンドプレート20に配置され、溶接終了点は、当該エンドプレート20寄りの電磁鋼板11に配置されている。そして、接合部40は、エンドプレート20の端面から当該エンドプレート20側に配置された複数の電磁鋼板11に渡って形成されている。また、接合部40は、ロータコア10の周方向に複数設けられている。複数の接合部40は、例えば周方向に等角度間隔で配置されている。複数の接合部40は、ロータコア10の周方向で隣り合う磁石挿入孔の間の位置に配置されている。
接合部40は、エンドプレート20に隣接する電磁鋼板11とエンドプレート20とを溶接して固定するとともに、軸方向で隣り合う電磁鋼板11同士を溶接して固定している。本実施形態において、接合部40は、例えばレーザ溶接により形成することができる。
レーザ溶接による溶接時、ステンレス鋼で構成されるエンドプレート20にはテンパーカラーが発生する。テンパーカラーは、加熱によってステンレス鋼の表面に形成される酸化皮膜の厚さと屈折率とに起因する光の干渉作用による色である。溶接時、酸化皮膜は接合温度の上昇に伴って厚くなる。ステンレス鋼の干渉色は、酸化被膜の厚さが厚くなるにつれて、典型的には、金色、青色、紫色、黒(灰)色の順で変化することが知られている。このように、テンパーカラーは接合温度と相関するため、エンドプレート20の表面に発生するテンパーカラーをモニタリングすることにより、リアルタイムで接合温度を推定することができる。
続いて、図2を参照して本実施形態にかかるロータ製造装置50の構成について説明する。図2は、実施の形態1にかかるロータ製造装置の概略構成を示す図である。本実施形態にかかるロータ製造装置50は、ロータ1の製造工程において、ロータコア10とエンドプレート20とを溶接するために用いられる。ロータ製造装置50は、溶接装置60と、センサ部としてのカメラ70と、処理部80と、を有する。
まず、溶接装置60について説明する。本実施形態において、溶接装置60は、被接合材であるロータコア10の複数の電磁鋼板11とエンドプレート20との被接合部にレーザ光Lを照射するレーザ溶接機である。溶接装置60は、レーザ発振器61、レーザヘッド62、ガス供給装置63、ノズル64、流量調整器65、支持部材、及びコントローラ66等を有する。
レーザ光Lを発振出力するレーザ発振器61は、特に限定されず、YAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザ、ファイバレーザ、COレーザ、半導体レーザ等を用いることができる。レーザ発振器61は、コントローラ66の制御を受けて駆動するレーザ用電源から供給される電力に応じたレーザ出力のレーザ光Lを生成する。レーザヘッド62は、レーザ発振器61から伝達されるレーザ光Lを集光して照射する。
ガス供給装置63は、不活性ガス(シールドガス)をノズル64に供給する。ガス供給装置63には、ガス供給装置63が供給する不活性ガスの流量を調整する流量調整器65が接続されている。流量調整器65により流量が調整された不活性ガスがノズル64から被接合部に噴射される。不活性ガスとしては、例えば窒素、アルゴン、二酸化炭素、ヘリウム等を用いることができる。
支持部材は、被接合材を支持する。支持部材は、レーザヘッド62に対して相対的に移動可能に設けられている。支持部材には、駆動装置が接続されている。駆動装置は、支持部材に支持された被接合材のレーザヘッド62に対する相対位置の変更を行なう。駆動装置の動作は、コントローラ66により制御される。
コントローラ66は、例えばPLC(Programmable Logic Controller)により構成される。コントローラ66は、レーザ発振器61、流量調整器65、及び駆動装置に接続されている。コントローラ66は、各部を制御することによって溶接装置60の動作を制御する。
コントローラ66は、レーザ電源が印加する電流及び電圧の少なくとも一方を制御することで、レーザ発振器61におけるレーザ光Lのレーザ出力を調整する。また、コントローラ66は、例えば流量調整器65を制御することで、ノズル64に供給される不活性ガスの流量を調整する。レーザ出力と不活性ガスの流量の少なくとも一方を調整することにより、接合部40を形成する際の接合温度を制御することができる。さらに、コントローラ66は、例えば駆動装置を制御することで、支持部材を移動させる。
続いて、センサ部は、溶接時に発生するエンドプレート20のテンパーカラーの状態を取得する。センサ部には、接合部40を撮像するCCDセンサ(Charge Coupled Devices)、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有するカメラ70を用いることができる。本実施形態では、接合部40をカラー撮像するRGBカメラを好適に用いることができる。RGBカメラは、赤色(R)成分、緑色(G)成分、青色(B)成分を互いに区別して撮像することができる。
カメラ70は、溶接直後の接合部40を撮像可能な位置に設けられる。カメラ70は、溶接時にエンドプレート20の表面に発生するテンパーカラーをモニタリングする。図1に示すカメラ70は、レーザヘッド62の近傍に設けられているが、カメラ70は例えばレーザヘッド62に組み込まれていてもよい。カメラ70は、撮像した画像データを画像信号として処理部80に送信する。画像データは、各画素に少なくともカラー値(RGB値)を格納している。カメラ70は、エンドプレート20のテンパーカラーの状態を画像データのカラー値として取得して処理部80に送信する。
続いて、処理部80は、カメラ70により取得されたテンパーカラーの状態が予め設定した範囲を外れた場合に、テンパーカラーの状態を溶接装置60にフィードバックして、テンパーカラーの状態が予め設定した範囲内となるように溶接条件を変更させる機能を有する。
処理部80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリと、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段と、入出力インターフェースと、を有するコンピュータにより構成される。このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラムを実行することにより、処理部80の機能が実現される。このような構成に限らず、処理部80は、例えば専用のハードウェアにより構成されていてもよい。処理部80は、記憶部81及び良否判定部82を有する。
記憶部81は、RAMや記憶手段等により実現される。記憶部81は、処理部80が演算処理を行なうために必要なプログラムやパラメータ、良否判定部82が良否判定に用いる判定基準データ、カメラ70から受信した画像データを含む各種データ等を記憶している。
良否判定部82は、画像認識処理によってカメラ70から取得した画像データに含まれるカラー値を抽出することにより、溶接時のテンパーカラーの状態を認識する。そして、認識したテンパーカラーの状態が、予め設定した範囲内であるか否かを判定する。具体的には、良否判定部82は、カメラ70から取得した画像データに含まれるカラー値が記憶部81から読み出した判定基準データに含まれるか否かにより、溶接条件の良否を判定することができる。そして、良否判定部82は、溶接条件の良否を判定した判定結果が不良である場合に、不良である旨を示す判定結果をコントローラ66に送信する。一方、良否判定部82による判定結果が良である場合は、溶接条件を維持したまま溶接が継続される。なお、判定基準データは、良好な溶接状態が得られるテンパーカラーの状態に対応するカラー値の範囲を予め実験等により求めたデータとするとよい。
本実施形態では、良否判定部82による溶接条件の不良判定の結果を受けたコントローラ66が溶接装置60の各部を制御することにより溶接装置60の溶接条件が変更される。溶接条件には、レーザ溶接に関する種々のパラメータを採用することができる。本実施形態における溶接条件は、レーザ電源の電流及び電圧、不活性ガスの流量、の3つのパラメータのうち少なくとも1つを含む。
次に、図3を参照して、本実施形態にかかるロータ製造装置50の動作について詳細を説明する。図3は、実施の形態1にかかるロータ製造装置の動作を説明するフローチャートである。図3に示す処理フローは、ロータコア10とエンドプレート20とを溶接する期間に実行され、記憶部81に予め格納されたプログラムを所定周期毎に繰り返し実行することにより実現される。或いは、プログラムの一部または、全部のステップを専用のハードウエアを用いて構築することにより処理を実現することも可能である。
ロータ製造装置50では、溶接時に発生するエンドプレート20のテンパーカラーの状態をモニタリングして溶接装置60の溶接条件にフィードバックすることによりリアルタイムで溶接条件を最適化することができる。そのため、接合温度の温度管理を精度良く行うことができる。
ロータコア10とエンドプレート20との溶接を行うにあたっては、溶接を開始する前に、ロータコア10とエンドプレート20とを支持部材に対して組み付ける作業が行われる。ロータ製造装置50では、ロータコア10とエンドプレート20とを支持部材に対して組み付けた状態で、複数の電磁鋼板11の外周面とエンドプレート20の外周面との被接合部に対して軸方向と直交する方向からレーザ光Lを照射しつつ、レーザヘッド62及びカメラ70に対して支持部材を軸方向に移動させながら溶接を行なう。例えば、溶接の開始時は、任意に設定される初期の溶接条件で溶接が開始される。
図3に示す処理が開始されると、ステップS1において、溶接装置60は、現在の溶接条件で溶接を開始する。溶接が開始されると、被接合部にレーザ光Lが照射されることにより接合部40が形成される。
ステップS2では、カメラ70が溶接直後の接合部40を撮像して画像データを生成する。これにより、カメラ70は、エンドプレート20のテンパーカラーの状態を画像データのカラー値として取得する。
ここで、図4を参照して、テンパーカラーと接合部40の溶接状態との関係の一例を説明する。図4は、エンドプレートのテンパーカラーと溶接状態との関係を説明する図である。図4に示すように、テンパーカラーの濃淡が相対的に濃い高温側の領域は溶接状態が欠陥状態であり、濃淡が淡い低温側の領域は溶接状態が未接合状態であり、濃い領域と淡い領域に挟まれた適温領域は溶接状態が良品状態である。
すなわち、画像データに含まれるカラー値が、良品状態を示す領域のカラー値と一致する場合、接合温度が適温であるため良好な溶接状態であると推定できる。一方、画像データに含まれるカラー値が欠陥状態を示す領域のカラー値と一致する場合、接合温度が必要以上に高温であるため欠陥が生じ得る溶接状態であると推定できる。また、画像データに含まれるカラー値が未接合状態を示す領域のカラー値と一致する場合、接合温度が必要以上に低温であるため接合強度が不十分となり得る溶接状態であると推定できる。
図3に戻り、ステップS3では、カメラ70により撮像された画像データに基づいて、処理部80が現在の溶接条件の良否判定を行なう。このステップにおいては、ステップS2で撮像した画像データを良否判定部82において画像認識処理する。その後、良否判定部82は、画像データに含まれるカラー値が記憶部81から読み出した判定基準データに含まれている場合(ステップS4:OK)、現在の溶接条件が「良」であると判定し、このサイクルの処理を終了する。これにより、溶接装置60は現在の溶接条件を維持したまま溶接を継続する。
一方、良否判定部82は、画像データに含まれるカラー値が判定基準データに含まれていない場合(ステップS4:NG)、現在の溶接条件が「不良」である旨を示す判定結果をコントローラ66に送信する。「不良」である旨を示す判定結果には、良否判定に用いたカラー値が含まれる。
ステップS4において、現在の溶接条件が「不良」である旨を示す判定結果を受信したコントローラ66は、良否判定部82から受信したカラー値と、目標とする溶接状態に対応する目標カラー値と、に基づいて、溶接条件をフィードバック制御する。目標カラー値は、例えば図4で説明した良品状態を示す領域のカラー値が用いられる。ここで、適温とされる接合温度は、電磁鋼板11に設けられた絶縁被膜が溶けず、且つ軸方向で隣り合う電磁鋼板11間の隙間にエンドプレート20の溶融金属が流れ込まない温度であることが好ましい。したがって、目標カラー値は、適温とされる接合温度に対応するテンパーカラーのカラー値に設定される。なお、目標カラー値は、予め実験等により定められてコントローラ66のメモリに記憶されている。
コントローラ66は、現在のカラー値を目標カラー値に変化させるために必要な各パラメータの少なくとも1つの調整量を算出して新たな溶接条件を決定する。各パラメータの調整量は、例えば良否判定部82から受信した現在のカラー値と予め設定された目標カラー値との差分に基づいて算出される。
そして、コントローラ66は、調整量を算出したパラメータの値を調整量の分だけ増加又は減少させる指令をレーザ発振器61及び流量調整器65の少なくとも一方に出力する。レーザ発振器61及び流量調整器65では、コントローラ66の指令に応じた調整が行われる。これにより、現在の溶接条件が新たな溶接条件に変更され、溶接装置60は新たな溶接条件で溶接を開始する。
コントローラ66は、1回の処理で、複数のパラメータの値を調整してもよく、1つのパラメータの値を調整してもよい。また、溶接が完了するまで図3に示すフローを繰り返し実行して溶接条件の変更を行う場合、繰り返し行われる溶接条件の変更で、異なるパラメータの値を調整するように構成してもよい。
以上のフローによって、ロータ製造装置50は、テンパーカラーの状態に応じた溶接条件で溶接を行うことができる。その結果、テンパーカラーの状態が予め設定された範囲内となるようにロータコア10とエンドプレート20とが溶接される。
このように、ロータ製造装置50は、溶接時に接合温度が適温であると推定される場合は、溶接条件を維持する。一方、ロータ製造装置50は、溶接時に接合温度が低すぎると推定される場合は、接合温度を上昇させるように溶接条件を変更し、接合温度が高すぎると推定される場合は、接合温度を低下させるように溶接条件を変更する。これにより、良品状態の接合部40が得らえる溶接条件で接合温度を管理することができる。
ここで、図5を参照して、ロータコア10とエンドプレート20とを不良と判定される溶接条件で溶接した場合の問題点を説明する。図5は、溶接状態に欠陥が生じたロータを示す断面図である。図5に示すロータ100は、接合部40の代わりに接合部140を有していることを除いて、ロータ1と同様の構成を有している。
ロータコア10とエンドプレート20とを溶接する際に、接合温度が必要以上に高温になると、接合部140が形成される。ロータ100の接合部140は、溶接時の加熱により溶融したエンドプレート20の溶融金属が軸方向で隣り合う電磁鋼板11間の隙間に流れ込むことにより形成された部分を有する。さらに、ロータ100の内部(例えば、ロータコア10の磁石挿入孔)に絶縁シート等の絶縁材料が設けられている場合、当該溶融金属が絶縁材料を侵食してロータ100の内部にも接合部140が形成され得る。このような接合部140を有するロータ100では、複数の電磁鋼板11や永久磁石等の磁性体が接合部140を介して短絡してしまう可能性がある。
また、ロータ100では、電磁鋼板11の表面に設けられる絶縁被膜により電磁鋼板11間の短絡を抑制し、鉄損の増加の抑制が図られる。しかしながら、接合部140を形成する溶接時の加熱により電磁鋼板11の絶縁被膜が溶けた場合、電磁鋼板11間の短絡が発生する可能性がある。磁性体間の短絡が発生すると鉄損が増大してしまい、その結果、ロータ100の磁気特性が悪化するという問題がある。
したがって、このようなロータの磁気特性の悪化を抑制するために、ロータコア10とエンドプレート20とを溶接する際の接合温度を精度良く管理することが求められる。
これに対し、本実施形態にかかるロータ製造装置50は、複数の電磁鋼板11が回転軸線Cが延在する軸方向に積層されたロータコア10とロータコア10の軸方向の端部に配置されたエンドプレート20とを溶接する溶接装置60と、溶接時に発生するエンドプレート20のテンパーカラーの状態を取得するセンサ部と、テンパーカラーの状態が予め設定した範囲を外れた場合に、テンパーカラーの状態を溶接装置60にフィードバックしてテンパーカラーの状態が範囲内となるように溶接条件を変更させる処理部80と、を有する。
このような構成によれば、溶接時に発生するエンドプレート20のテンパーカラーの状態をモニタリングして溶接装置60の溶接条件にフィードバックすることによりリアルタイムで溶接条件を最適化することができる。そのため、接合温度の温度管理を精度良く行うことができる。これにより、ロータコア10とエンドプレート20とが良好に接合された接合部40を形成することができるため、接合部40を介した磁性体間の短絡を抑制することができる。その結果、磁性体間の短絡が発生した場合に生じるロータ1の磁気特性の悪化を抑制できる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、エンドプレート20の材質はステンレス鋼が好ましいが、これに限らず、溶接時にテンパーカラーが発生する材質であればよい。
また、上記実施形態では、溶接方法としてレーザ光Lを熱源とするレーザ溶接を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、電子ビームを熱源とする電子ビーム溶接、ガス炎を熱源とするガス溶接、溶解炉の熱を熱源とする溶接等の溶接方法であってもよい。
また、上記実施形態では、画像データを用いた判定方法について説明したが、これに限らない。例えば、テンパーカラーと関連付けられた溶接時の温度データを用いた判定方法であってもよい。温度データを用いた判定方法である場合、センサ部は溶接直後の接合部40の温度データを取得する熱電対や放射温度計であってよい。
1 ロータ
10 ロータコア
11 電磁鋼板
12 軸孔
20 エンドプレート
21 貫通孔
30 ロータシャフト
40 接合部
50 ロータ製造装置
60 溶接装置
61 レーザ発振器
62 レーザヘッド
63 ガス供給装置
64 ノズル
65 流量調整器
66 コントローラ
70 カメラ
80 処理部
81 記憶部
82 良否判定部
100 ロータ
140 接合部
C 回転軸線
L レーザ光

Claims (1)

  1. 複数の電磁鋼板が回転軸線が延在する軸方向に積層されたロータコアと前記ロータコアの前記軸方向の端部に配置されたエンドプレートとを溶接する溶接装置と、
    溶接時に発生する前記エンドプレートのテンパーカラーの状態を取得するセンサ部と、
    前記テンパーカラーの状態が予め設定した範囲を外れた場合に、前記テンパーカラーの状態を溶接装置にフィードバックして前記テンパーカラーの状態が前記範囲内となるように溶接条件を変更させる処理部と、
    を有するロータ製造装置。
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