JP2023151482A - 電磁波吸収シート - Google Patents

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Masaya Todaka
大雅 松下
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Abstract

【課題】窓ガラス等に用いられる型板ガラスに防犯性を付与することができる電磁波吸収シートを提供する。【解決手段】電磁波吸収層20と、スペーサ層30と、反射層40と、粘着層50とを有し、電磁波吸収層20と、ペーサ層30と、反射層40と、粘着層50とがこの順に積層されており、粘着層50は、厚さが10μm以上100μm以下であり、ガラス基材に対する粘着力が7N/25mm以上であり、粘着層50以外の構成する層の総厚が300μm以上である、電磁波吸収シート10。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波吸収シートに関する。
窓ガラスに熱線遮蔽性や電磁波吸収性を付与するために、窓ガラスに前記の性能を有する透明フィルムを貼付することが検討されている。
熱線遮蔽フィルムとしては、例えば、熱線吸収性金属化合物微粒子を含み、熱線吸収性金属化合物微粒子の平均粒径が10~100nmであり、熱線遮蔽係数が0.70以下であり、可視光線反射率が10%以上であり、可視光透過率が55%以上であるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
透明電磁波遮蔽フィルムとしては、例えば、透明基材と、0.1Ω/□~10Ω/□の高屈折率透明導電層と、金属薄膜層との積層体からなり、30MHz~10000MHzの周波数帯域で40dB以上の電磁遮蔽性を有するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015-217515号公報 特開2005-116646号公報
しかしながら、特許文献1の熱線遮蔽フィルムおよび特許文献2の透明電磁波遮蔽フィルムは、窓ガラスに防犯性を付与することができないという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、窓ガラス等に用いられる型板ガラスに防犯性を付与することができる電磁波吸収シートを提供することを目的とする。
本発明は、以下の電磁波吸収シートを提供する。
[1]電磁波吸収層と、スペーサ層と、反射層と、粘着層とを有し、
前記電磁波吸収層と、前記スペーサ層と、前記反射層と、前記粘着層とがこの順に積層されており、
前記粘着層は、厚さが10μm以上100μm以下であり、ガラス基材に対する粘着力が7N/25mm以上であり、
前記粘着層以外の構成する層の総厚が300μm以上である、電磁波吸収シート。
[2]前記スペーサ層の厚さtが、前記スペーサ層の比誘電率εr´との関係において、下記の式(1)を満たす、[1]に記載の電磁波吸収シート。
Figure 2023151482000002
[3]前記電磁波吸収層の最表面にハードコート層が形成された、[1]に記載の電磁波吸収シート。
[4]前記スペーサ層および前記粘着層の少なくとも一方が、紫外線吸収剤および金属酸化物から選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の電磁波吸収シート。
[5]全光線透過率が40%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の電磁波吸収シート。
本発明によれば、窓ガラス等に用いられる型板ガラスに防犯性を付与することができる電磁波吸収シートを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電磁波吸収部材を模式的に示し、厚みに沿う面の断面図である。 本発明の一実施形態に係る電磁波吸収部材を構成する電磁波吸収層の一例を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る電磁波吸収部材を構成する電磁波吸収層の第1の電磁波吸収パターンの一例を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る電磁波吸収部材を構成する電磁波吸収層の第2の電磁波吸収パターンの一例を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る電磁波吸収部材を構成する電磁波吸収層の第3の電磁波吸収パターンの一例を示す上面図である。 図2のVIII-VIII断面図である。
本発明の電磁波吸収シートの実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、本発明の電磁波吸収シートの趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本明細書において「電磁波吸収パターン」とは、幾何学的な図形である単位の集合体であり、ある周波数の電磁波を選択的に吸収する物体を意味する。「電磁波吸収パターン」はいわゆるアンテナと同様の機能を有するともいえる。
本明細書において「ミリ波領域の電磁波」とは、波長が1mm~10mmの電磁波を意味する。「ミリ波領域の電磁波」とは、周波数が30GHz~300GHzである電磁波ともいえる。
本明細書において数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電磁波吸収シートを模式的に示し、厚さに沿う面の断面図である。
図1に示すように、本実施形態の電磁波吸収シート10は、電磁波吸収層20と、スペーサ層30と、反射層40と、粘着層(第1の粘着層)50と、を有する。また、電磁波吸収層20と、スペーサ層30と、反射層40と、粘着層50とがこの順に積層されている。
本実施形態の電磁波吸収シート10は、例えば、型板ガラス200の一方の面200aに貼付される。本実施形態の電磁波吸収シート10は、型板ガラス200の屋内側の面または屋外側の面に貼付される。
反射層40は、電磁波吸収層20の他方の面(裏面)20b側に配置される。スペーサ層30は、電磁波吸収層20と反射層40の間に配置される。すなわち、電磁波吸収層20と反射層40は、スペーサ層30を介して積層されている。
電磁波吸収層20は、単層であってもよく、図1に示すように基材21と、基材21上に形成された電磁波吸収パターン22とを含んでもよい。
電磁波吸収層20が単層である場合、電磁波吸収層20は後述する電磁波吸収パターン22と同様の材料から構成される。
本実施形態の電磁波吸収シート10は、電磁波吸収層20とスペーサ層30との間に、両者を接合する第2の粘着層80を有していてもよい。また、本実施形態の電磁波吸収シート10は、スペーサ層30と反射層40との間に、両者を接合する第3の粘着層90を有していてもよい。本実施形態の電磁波吸収シート10が、第2の粘着層80と第3の粘着層90とを有する場合、電磁波吸収層20と、第2の粘着層80と、スペーサ層30と、第3の粘着層90と、反射層40と、粘着層50(第1の粘着層)とがこの順に積層されている。
「電磁波吸収層」
電磁波吸収層20は周波数選択表面(FSS:Frequency Selective Surface)からなる。周波数選択表面とは、導電性部材などで波長以下の形状の連続構造を形成することにより、特定の周波数の電磁波のみを遮断することができる面のことである。
図2は、本実施形態における電磁波吸収層の一例を示す上面図である。図2に示すように、電磁波吸収層20は、平板状である基材21と、基材21の一方の面21aに形成された電磁波吸収パターン22とを有する電磁波吸収フィルムである。電磁波吸収パターン22は、第1の電磁波吸収パターン71、第2の電磁波吸収パターン72および第3の電磁波吸収パターン73からなる。
(第1の電磁波吸収パターン)
図3(a)は、第1の電磁波吸収パターン71を示す上面図である。
図3(a)に示すように第1の電磁波吸収パターン71は、複数の第1の単位u1で構成されている。第1の単位u1のそれぞれは、幾何学的な図形である。
すなわち、第1の電磁波吸収パターン71は、幾何学的な図形である第1の単位u1の集合体であるともいえる。
第1の単位u1は、それぞれが一つのアンテナとして機能する。第1の電磁波吸収パターン71は、例えば、FSS素子の細線パターンでもよい。
第1の電磁波吸収パターン71においては、複数の第1の単位u1が図3(a)中の両矢印Pで示す方向に沿って配列された第1の配列R1が複数形成されている。第1の電磁波吸収パターン71は複数の第1の配列R1を有するともいえる。第1の電磁波吸収パターン71は、複数の第1の配列R1を両矢印Pで示す方向に沿って、所定の間隔で基材21上に形成することで構成できる。
複数の第1の配列R1同士の間隔は特に制限されない。第1の配列R1同士の間隔は、規則的でも不規則的でもよい。
図3(b)は、第1の単位u1を示す上面図である。
図3(b)は第1の電磁波吸収パターン71を構成する第1の単位u1を示す上面図である。
図3(b)に示すように、第1の単位u1の形状は上下左右対称の十字状である。具体的に第1の単位u1は、1つの十字部分S1と、4つの端部T1とを有する。十字部分S1は、図3(b)中のx軸方向に平行な直線部分とy軸方向に平行な直線部分とで構成される。x軸方向に平行な直線部分の両端とy軸方向に平行な直線部分の両端のそれぞれに、各直線部分と直交するように直線状の各端部T1が接している。
第1の単位u1のx軸方向の長さL1、4つの端部T1のそれぞれのx軸方向の長さW1をそれぞれ調整することで、1つのアンテナとして機能する第1の単位u1による電磁波の吸収特性を調節できる。y軸方向も同様にして、電磁波の吸収特性を調節できる。
ただし、第1の単位の形状は十字状に限定されない。第1の単位の形状は、第1の電磁波吸収パターン71によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値が、A[GHz]となる態様であれば、特に限定されない。
例えば、第1の単位である図形の形状としては、円形状、環状、直線状、方形状、多角形状、H字状、Y字状、V字状等が挙げられる。
電磁波吸収層20においては、複数の第1の単位u1の形状は互いに同一である。ただし、複数の第1の単位u1の形状は互いに同一の図形でなくてもよい。本発明の他の例においては、複数の第1の単位の形状は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、互いに同一でもよく、異なってもよい。
第1の電磁波吸収パターン71は、周波数がA[GHz]である電磁波を選択的に吸収する。周波数の値A[GHz]は、第1の電磁波吸収パターン71によって吸収される電磁波の吸収量が20GHz~110GHzの範囲で極大値を示すときの周波数の値である。
第1の電磁波吸収パターン71によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値A[GHz]は、例えば、下記の方法X、方法Yによって特定できる。
方法X:周波数を20GHz~110GHzの範囲内で変化させながら電磁波を後述の標準フィルムに照射し、標準フィルムによって吸収される電磁波の吸収量が最大値をとるときの電磁波の周波数をA[GHz]とする。
方法Y:基材と前記基材上に形成された複数の電磁波吸収パターンを有する電磁波吸収フィルムから、単一の電磁波吸収パターンのみが残るように、基材から電磁波吸収パターンを除去する。次いで、単一の電磁波吸収パターンのみを有するフィルムに、周波数を20GHz~110GHzの範囲内で変化させながら電磁波を照射し、当該フィルムの電磁波の吸収量が最大値をとるときの電磁波の周波数をA[GHz]とする。
標準フィルムは、平板状である標準基材と標準基材に形成された標準パターンとを有する。
標準基材の詳細は、基材21と同内容とすることができる。そのため、標準基材の詳細は、後述の基材21の説明において詳細に説明する。
標準パターンは、形状が互いに同一の図形である複数の標準単位のみからなる。標準フィルムにおいては、形状が同一である1種類の図形のみからなる標準パターンが標準基材に形成されているともいえる。標準パターンは通常のFSS素子の細線パターンによって形成できる。通常、標準パターンは、第1の電磁波吸収パターン71と同一の電磁波吸収パターンである。
標準パターンにおいては、複数の標準単位の形状は、互いに同一の図形であれば特に限定されない。標準単位である図形の形状としては、円形状、環状、直線状、方形状、多角形状、十字状、H字状、Y字状、V字状等が挙げられる。通常、標準単位の形状は第1の単位u1と同一である。
標準フィルムにおいて複数の標準単位は、図形の端部同士の間隔が1mmとなるように標準基材上に配置されている。例えば、標準単位の図形が十字形状である場合、十字の交差部分が図形の中心であり、図形の端部は十字を構成する2つの直線部分の方向のそれぞれに沿って中心から最も距離が離れている部分である。
標準パターンを構成する標準単位の材質は、20GHz~110GHzの範囲内で変化させながら電磁波を標準フィルムに照射したときに、標準フィルムによって吸収される電磁波の吸収量が最大値をとり得る態様であれば、特に限定されない。
標準単位の材質の詳細は、第1の単位と同内容とすることができる。
標準フィルムによって吸収される電磁波の吸収量は、下記式(1)で算出できる。
吸収量=入力信号-反射特性(S11)-透過特性(S21)・・・(1)
入力信号は、標準フィルムに電磁波を照射した際の照射源における電磁波の強度の指標である。
反射特性(S11)は、照射源から標準フィルムに電磁波を照射した際に標準フィルムによって反射される電磁波の強度の指標である。反射特性(S11)は、例えば、ベクトルネットワークアナライザを用いてフリースペース法によって測定できる。
透過特性(S21)は、照射源から標準フィルムに電磁波を照射した際に標準フィルムを透過する電磁波の強度の指標である。透過特性(S21)は、例えば、ベクトルネットワークアナライザを用いてフリースペース法によって測定できる。
周波数A[GHz]は例えば、下記の方法で特定できる。
まず、周波数を20GHz~110GHzの範囲内で変化させながら電磁波を標準フィルムに照射し、標準フィルムによって吸収される電磁波の吸収量を上記式(1)で算出する。
次いで、横軸に変化させた周波数をプロットし、縦軸に上記式(1)で算出される吸収量をプロットした吸収スペクトル図を作成する。通常、この吸収スペクトル図において、吸収量が最大値となる周波数の値が横軸に1つ存在する。そのためプロット図には、電磁波の吸収量が極大値となる単一のピークが形成される。このように、電磁波の吸収量が最大値をとるときの電磁波の周波数をA[GHz]とすることができる。
方法Xにおいて、あらかじめ周波数Aの数値を予測できる場合には、標準フィルムに照射する電磁波の周波数を、20GHz~110GHzよりも狭い範囲内で変化させてもよい。例えば、標準フィルムに照射する電磁波の周波数を、50GHz~110GHzの範囲内で変化させてもよい。
第1の電磁波吸収パターン71は、上述の方法Xによって特定される周波数がA[GHz]である電磁波を吸収する。
本実施形態における電磁波吸収層20においては、周波数の値Aは、20GHz~110GHzが好ましく、60GHz~100GHzがより好ましく、65GHz~95GHzがさらに好ましく、70GHz~90GHzが特に好ましい。周波数の値Aが前記数値範囲内であると、電磁波吸収層110がミリ波領域の電磁波を吸収でき、自動車用部品、道路周辺部材、建築外壁関連材、窓、通信機器、電波望遠鏡等に適用しやすく易くなる。
方法Yにおいては、方法Xと同様に、フィルムの電磁波の吸収量を測定できる。すなわち、周波数を20~110[GHz]の範囲内で変化させながら電磁波をフィルムに照射し、フィルムによって吸収される電磁波の吸収量を上記式(1)で算出する。
次いで、横軸に周波数をプロットし、縦軸に上記式(1)で算出される吸収量をプロットした吸収スペクトル図を作成する。通常、この吸収スペクトル図において、吸収量が最大値となる周波数の値が横軸に1つ存在する。そのためプロット図には、電磁波の吸収量が極大値となる単一のピークが形成される。このように、電磁波の吸収量が最大値をとるときの電磁波の周波数をA[GHz]とすることができる。
第1の単位u1の材質は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。
第1の単位の材質としては、例えば、金属の細線、導電性薄膜、導電性ペーストの定着物等が挙げられる。
金属の材質としては、銅、アルミニウム、タングステン、鉄、モリブデン、ニッケル、チタン、銀、金またはこれらの金属を2種以上含む合金(例えば、ステンレス鋼、炭素鋼等の鋼鉄、真鍮、りん青銅、ジルコニウム銅合金、ベリリウム銅、鉄ニッケル、ニクロム、ニッケルチタン、カンタル、ハステロイ、レニウムタングステン等)が挙げられる。
導電性薄膜の材質としては、金属粒子、カーボンナノ粒子、カーボンファイバー等が挙げられる。
第1の単位u1である図形の端部同士の間隔は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。
例えば、第1の単位u1である図形の端部同士の間隔は、全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。ただし、周囲環境の影響を受けにくい電磁波吸収フィルムを設計しやすくなり、吸収される電磁波の周波数帯の精度が製造時に向上することから、第1の単位u1である図形の端部同士の間隔は、互いに同一であることが好ましい。
(第2の電磁波吸収パターン)
図4(a)は、第2の電磁波吸収パターン72を示す上面図である。
図4(a)に示すように、第2の電磁波吸収パターン72は、複数の第2の単位u2で構成される。第2の単位u2のそれぞれは、幾何学的な図形である。すなわち、第2の電磁波吸収パターン72は、幾何学的な図形である第2の単位u2の集合体であるともいえる。
第2の単位u2は、それぞれが1つのアンテナとして機能する。第2の電磁波吸収パターン72は、例えば、FSS素子の細線パターンでもよい。
第2の電磁波吸収パターン72においては、複数の第2の単位u2が図4(a)中の両矢印Pで示す方向に沿って配列された第2の配列R2が形成されている。第2の電磁波吸収パターン72は複数の第2の配列R2を有するともいえる。第2の電磁波吸収パターン72は、第2の配列R2を両矢印Pで示す方向に沿って、所定の間隔で基材21上に形成することで構成できる。
複数の第2の配列R2同士の間隔は特に制限されない。第2の配列R2同士の間隔は、規則的でも不規則的でもよい。
図4(b)は、第2の単位u2を示す上面図である。
図4(b)に示すように、第2の単位u2の形状は上下左右対称の十字状である。具体的に第2の単位u2は、1つの十字部分S2と、4つの端部T2とを有する。十字部分S2は、図4(b)中のx軸方向に平行な直線部分とy軸方向に平行な直線部分とで構成される。x軸方向に平行な直線部分の両端とy軸方向に平行な直線部分の両端のそれぞれに、各直線部分と直交するように直線状の各端部T2が接している。
電磁波吸収層20においては、第2の単位u2のx軸方向の長さL2は、第1の単位u1のx軸方向の長さL1より短い。加えて、4つの端部T2のそれぞれのx軸方向またはy軸方向の長さW2は、第1の単位u1の4つの端部T1のそれぞれの長さW1より短い。
第2の単位u2のx軸方向の長さL2、4つの端部T2のそれぞれのx軸方向の長さW2をそれぞれ調整することで、1つのアンテナとして機能する第2の単位u2による電磁波の吸収特性を調節できる。y軸方向も同様にして、電磁波の吸収特性を調節できる。
電磁波吸収層20においては、複数の第2の単位u2の形状は互いに同一である。ただし、複数の第2の単位u2の形状は互いに同一の図形でなくてもよい。本発明の他の例においては、複数の第2の単位の形状は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、互いに同一でもよく、異なってもよい。
第2の電磁波吸収パターン72は、周波数が下記式(2)を満たすB[GHz]である電磁波を選択的に吸収する。周波数の値B[GHz]は、第2の電磁波吸収パターン72によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示すときの周波数の値である。周波数の値B[GHz]は、下記式(2)を満たす。
1.037×A≦B≦1.30×A・・・式(2)
上記式(2)に示すように、第2の電磁波吸収パターン72は、周波数が1.037×A[GHz]~1.30×A[GHz]である電磁波を吸収する。第2の電磁波吸収パターン72は、周波数が1.17×A[GHz]~1.30×A[GHz]である電磁波を吸収することが好ましい。
第2の電磁波吸収パターン72が1.037×A[GHz]以上の周波数の電磁波を吸収するため、A[GHz]より高周波数の周波数帯で第2の電磁波吸収パターン72による電磁波の吸収量のピークと第1の電磁波吸収パターン71による電磁波の吸収量のピークとが充分に重なりあう。その結果、第1の電磁波吸収パターン71を単独で有するフィルムと比較して、電磁波吸収フィルム全体で吸収可能な電磁波の周波数帯がA[GHz]より高周波数側の周波数帯に拡張される。
第2の電磁波吸収パターン72が1.30×A[GHz]以下の周波数の電磁波を吸収するため、A[GHz]より高周波数の周波数帯で第2の電磁波吸収パターン72による電磁波の吸収量のピークと第1の電磁波吸収パターン71による電磁波の吸収量のピークとの周波数の差が少なくなる。その結果、電磁波吸収フィルム全体で吸収される電磁波の吸収量が極大値となる単一のピークが形成される。
以上より、第2の電磁波吸収パターン72は周波数が1.037×A[GHz]~1.30×A[GHz]である電磁波を吸収するため、電磁波吸収フィルム全体で吸収される電磁波の吸収量が高周波数側の周波数帯に拡張される。
ただし、第2の単位の形状は十字状に限定されない。第2の単位の形状は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。例えば、第2の単位である図形の形状としては、円形状、環状、直線状、方形状、多角形状、H字状、Y字状、V字状等が挙げられる。
第2の電磁波吸収パターン72を構成する第2の単位の材質は、B[GHz]の電磁波を吸収できる態様であれば、特に限定されず、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。
第2の単位の材質としては、第1の単位u1の材質について説明した内容と同内容である。
第2の単位u2である図形の端部同士の間隔は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。
例えば、第2の単位u2である図形の端部同士の間隔は、全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。ただし、周囲環境の影響を受け難い電磁波吸収フィルムを設計し易くなり、吸収される電磁波の周波数帯の精度が製造時に向上することから、第2の単位u2である図形の端部同士の間隔は、互いに同一であることが好ましい。
(第3の電磁波吸収パターン)
図5(a)は、第3の電磁波吸収パターン73を示す上面図である。
図5(a)に示すように第3の電磁波吸収パターン73は、複数の第3の単位u3で構成される。第3の単位u3のそれぞれは、幾何学的な図形である。すなわち、第3の電磁波吸収パターン73は、幾何学的な図形である第3の単位u3の集合体であるともいえる。
第3の単位u3は、それぞれが1つのアンテナとして機能する。第3の電磁波吸収パターン73は、例えば、FSS素子の細線パターンでもよい。
第3の電磁波吸収パターン73においては、複数の第3の単位u3が図5(a)中の両矢印Pで示す方向に沿って配列された第3の配列R3が形成されている。第3の電磁波吸収パターン73は複数の第3の配列R3を有するともいえる。第3の電磁波吸収パターン73は、第3の配列R3を両矢印Pで示す方向に沿って、所定の間隔で基材21上に形成することで構成できる。
複数の第3の配列R3同士の間隔は特に制限されない。第3の配列R3同士の間隔は、規則的でも不規則的でもよい。
図5(b)は、第3の単位u3を示す上面図である。
図5(b)に示すように、第3の単位u3の形状は上下左右対称の十字状である。具体的に第3の単位u3は、1つの十字部分S3と、4つの端部T3とを有する。十字部分S3は、図5(b)中のx軸方向に平行な直線部分とy軸方向に平行な直線部分とで構成される。x軸方向に平行な直線部分の両端とy軸方向に平行な直線部分の両端のそれぞれに、各直線部分と直交するように直線状の各端部T3が接している。
電磁波吸収層20においては、第3の単位u3のx軸方向の長さL3は、第1の単位u1のx軸方向の長さL1より長い。加えて、4つの端部T3のそれぞれのx軸方向またはy軸方向の長さW3は、第1の単位u1の4つの端部T1のそれぞれの長さW1より長い。
第3の単位u3のx軸方向の長さL3、4つの端部T3のそれぞれのx軸方向の長さW3をそれぞれ調整することで、1つのアンテナとして機能する第3の単位u3による電磁波の吸収特性を調節できる。y軸方向も同様にして、電磁波の吸収特性を調節できる。
電磁波吸収層20においては、複数の第3の単位u3の形状は互いに同一である。ただし、複数の第3の単位u3の形状は互いに同一の図形でなくてもよい。本発明の他の例においては、複数の第3の単位の形状は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、互いに同一でもよく、異なってもよい。
第3の電磁波吸収パターン73は、周波数が下記式(3)を満たすC[GHz]である電磁波を選択的に吸収する。周波数の値C[GHz]は、第3の電磁波吸収パターン73によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示すときの周波数の値である。周波数の値C[GHz]は、下記式(3)を満たす。
0.60×A≦C≦0.963×A・・・式(3)
上記式(3)に示すように、第3の電磁波吸収パターン73は、周波数が0.60×A[GHz]~0.963×A[GHz]である電磁波を吸収する。第3の電磁波吸収パターン73は、周波数が0.60×A[GHz]~0.83×A[GHz]である電磁波を吸収することが好ましい。
第3の電磁波吸収パターン73が0.60×A[GHz]以上の周波数の電磁波を吸収するため、A[GHz]より低周波数の周波数帯で第3の電磁波吸収パターン73による電磁波の吸収量のピークと第1の電磁波吸収パターン71による電磁波の吸収量のピークとの周波数の差が少なくなる。その結果、電磁波吸収層20全体で吸収される電磁波の吸収量が極大値となる単一のピークが形成される。
第3の電磁波吸収パターン73が0.963×A[GHz]以下の周波数の電磁波を吸収するため、A[GHz]より低周波数の周波数帯で第3の電磁波吸収パターン73による電磁波の吸収量のピークと第1の電磁波吸収パターン71による電磁波の吸収量のピークとが充分に重なりあう。その結果、電磁波吸収フィルム全体で吸収可能な電磁波の周波数帯が第1の電磁波吸収パターン71を単独で有するフィルムと比較して、A[GHz]より低周波数側の周波数帯に拡張される。
以上より、第3の電磁波吸収パターン73は周波数が0.60×A[GHz]~0.963×A[GHz]である電磁波を吸収するため、電磁波吸収層20全体で吸収される電磁波の吸収量が低周波数側の周波数帯に拡張される。
ただし、第3の単位u3の形状は十字状に限定されない。第3の単位u3の形状は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。例えば、第3の単位である図形の形状としては、円形状、環状、直線状、方形状、多角形状、H字状、Y字状、V字状等が挙げられる。
第3の電磁波吸収パターン73を構成する第3の単位u3の材質は、C[GHz]の電磁波を吸収できる態様であれば、特に限定されず、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。
第3の単位u3の材質としては、第1の単位u1の材質について説明した内容と同内容である。
第3の単位u3である図形の端部同士の間隔は、目的とする周波数に吸収特性を調整できれば、特に限定されない。
例えば、第3の単位u3である図形の端部同士の間隔は、全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。ただし、周囲環境の影響を受け難い電磁波吸収フィルムを設計し易くなり、吸収される電磁波の周波数帯の精度が製造時に向上することから、第3の単位u3である図形の端部同士の間隔は、互いに同一であることが好ましい。
図2に示す電磁波吸収層20においては、第1の配列R1と第2の配列R2と第3の配列R3とが互いに隣り合うように両矢印Pで示す方向に沿って配列されている。このように、第1の配列R1と第2の配列R2と第3の配列R3とが互いに隣り合うように基材21に配置されているため、第1の電磁波吸収パターン71が選択的に吸収する電磁波のピーク位置の周波数の値A[GHz]を基準として、第2の電磁波吸収パターン72が選択的に吸収する電磁波の周波数帯と、第3の電磁波吸収パターン73が選択的に吸収する電磁波の周波数帯の両方が重なりあう。その結果、電磁波吸収層20全体で吸収される電磁波の吸収域が、ピーク位置の周波数の値A[GHz]を基準として、高周波数側と低周波数側との両方に拡張され易くなる。
図2にそれぞれ示す、第1の単位u1と第2の単位u2との間隔d1、第2の単位u2と第3の単位u3との間隔d2、第3の単位u3と第1の単位u1との間隔d3は、互いに同一でもよく、異なってもよい。
間隔d1は、例えば、0.2mm~4mmでもよく、0.3mm~2mmでもよく、0.5mm~1mmでもよい。
間隔d2は、例えば、0.2mm~4mmでもよく、0.3mm~2mmでもよく、0.5mm~1mmでもよい。
間隔d3は、例えば、0.2mm~4mmでもよく、0.3mm~2mmでもよく、0.5mm~1mmでもよい。
間隔d1、間隔d2、間隔d3がそれぞれ前記数値範囲内であると、電磁波吸収層20全体で吸収される電磁波の吸収域が、ピーク位置の周波数の値A[GHz]を基準としてさらに拡張されやすくなる。
電磁波吸収層20においては、第1の単位u1、第2の単位u2、第3の単位u3の形状は互いに同一である。ただし、第1の単位u1、第2の単位u2、第3の単位u3の形状は互いに同一の図形でなくてもよい。すなわち、本発明の他の例においては、第1の単位u1、第2の単位u2、第3の単位u3の形状は、互いに同一でもよく、異なってもよい。
電磁波吸収層20は、複数の第2の電磁波吸収パターン72を有してもよい。例えば、電磁波吸収層20は、第2の電磁波吸収パターン72に加えて、下記の電磁波吸収パターン72a、電磁波吸収パターン72bをさらに有してもよい。
電磁波吸収パターン72a:吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値が下記式(4)を満たすD[GHz]である電磁波吸収パターン。
電磁波吸収パターン72b:吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値が下記式(5)を満たすE[GHz]である電磁波吸収パターン。
1.037×A≦D<1.09×A・・・式(4)
1.09×A≦E<1.17×A・・・式(5)
上記式(4)、上記式(5)中、Aは上述の方法Xまたは方法Yで特定される周波数[GHz]である。
電磁波吸収層20が、第2の電磁波吸収パターン72に加えて、電磁波吸収パターン72aと電磁波吸収パターン72bとをさらに有する場合、第2の電磁波吸収パターン72によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値は、1.17×A[GHz]~1.30×A[GHz]が好ましい。この場合、電磁波吸収層20全体で吸収可能な電磁波の周波数帯の高周波数側への拡張効果がさらに顕著であり、本発明の効果がさらに顕著に得られる。
電磁波吸収層20は、複数の第3の電磁波吸収パターンを有してもよい。例えば、電磁波吸収層20は、第3の電磁波吸収パターン73に加えて、下記の電磁波吸収パターン73aと電磁波吸収パターン73bとをさらに有してもよい。
電磁波吸収パターン73a:吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値が下記式(6)を満たすF[GHz]である電磁波吸収パターン。
電磁波吸収パターン73b:吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値が下記式(7)を満たすG[GHz]である電磁波吸収パターン。
0.91×A<F≦0.963×A・・・式(6)
0.83×A<G≦0.91×A・・・式(7)
下記式(6)、下記式(7)中、Aは上述の方法Xまたは方法Yで特定される周波数[GHz]である。
電磁波吸収層20が、第3の電磁波吸収パターン73に加えて、電磁波吸収パターン73a、電磁波吸収パターン73bをさらに有する場合、第3の電磁波吸収パターン73によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値は、0.60×A[GHz]~0.83×A[GHz]が好ましい。この場合、電磁波吸収層20全体で吸収可能な電磁波の周波数帯の低周波数側への拡張効果がさらに顕著であり、本発明の効果がさらに顕著に得られる。
図6は、図2の電磁波吸収層20のVIII-VIII断面図である。
基材21は、互いに対向する2つの面21a,21bを有する。そして、基材21の一方の面21aに、第1の電磁波吸収パターン71、第2の電磁波吸収パターン72、第3の電磁波吸収パターン73が形成されている。図6に示すように、基材21の一方の面21aに、複数の第1の単位u1、複数の第2の単位u2、複数の第3の単位u3がそれぞれ設けられている。
基材21は、平板状であり、かつ、一方の面21aに第1の電磁波吸収パターン71、第2の電磁波吸収パターン72および第3の電磁波吸収パターン73を形成できる形態であれば、特に限定されない。基材71は単層構造でも多層構造でもよい。
基材21の厚さKは、例えば、5μm~500μmでもよく、15μm~200μmでもよく、25μm~100μmでもよい。
第1の電磁波吸収パターン71の厚さH1、第2の電磁波吸収パターン72の厚さH2、第3の電磁波吸収パターン73の厚さH3は特に限定されない。厚さH1、厚さH2、厚さH3は所望する特性に応じて任意に変更可能である。また、厚さH1、厚さH2、厚さH3は互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
厚さH1、厚さH2、厚さH3は、例えば、1μm~100μmでもよく、5μm~50μmでもよく、10μm~30μmでもよい。厚さH1、厚さH2、厚さH3のそれぞれが厚いほど、電磁波吸収性がよくなる一方、製造コストが高くなる。この点を考慮して、厚さH1、厚さH2、厚さH3のそれぞれを設定してもよい。
基材21の材料は、電磁波吸収シート10の用途に応じて適宜選択できる。
例えば、電磁波吸収シート10の透明性の具備を目的として、基材21を透明な材料で構成してもよい。他にも、電磁波吸収シート10の曲面に対する追従性の具備を目的として、基材21を柔軟性のある材料で構成してもよい。電磁波吸収シート10の透明性、三次元成形性の向上を目的として、基材21の表面を平滑にしてもよい。
例えば、基材21は樹脂で構成できる。樹脂は、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。ただし、電磁波吸収シート10の三次元成形性を考慮する場合、基材21は熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂の具体例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
熱硬化性樹脂として、例えば、エポキシ樹脂組成物、ウレタン反応により硬化する樹脂組成物、ラジカル重合反応により硬化する樹脂組成物を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電磁波吸収シート10の電磁波の吸収性能のさらなる改良を考慮して、基材21の厚さ、誘電率、電気伝導率、透磁率は適宜設定可能である。
吸収対象となる電磁波の電気的特性を考慮する場合、基材21は高誘電率の層であってもよい。基材21が高誘電率の層であると、電磁波吸収シート10の厚さを相対的に薄くできる。
電磁波吸収層20は、例えば、下記の方法によって作製できる。
まず、基材21を準備する。次いで、基材21の一方の面21aに第1の電磁波吸収パターン71、第2の電磁波吸収パターン72および第3の電磁波吸収73を形成する。
ここで、第1の電磁波吸収パターン71を形成する際には、第1の電磁波吸収パターン71によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値がA[GHz]となるように形成する。
第2の電磁波吸収パターン72を形成する際には、第2の電磁波吸収パターン72によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値がB[GHz]となるように形成する。
第3の電磁波吸収パターン73を形成する際には、第3の電磁波吸収パターン73によって吸収される電磁波の吸収量が極大値を示す周波数の値がC[GHz]となるように形成する。
第1の電磁波吸収パターン71、第2の電磁波吸収パターン72および第3の電磁波吸収パターン73を形成する順序は特に限定されない。第1の電磁波吸収パターン71、第2の電磁波吸収パターン72および第3の電磁波吸収パターン73は、同一の工程内で形成してもよく、それぞれ別々の工程で形成してもよい。
各電磁波吸収パターンの形成方法は、所定の周波数を形成できる態様であれば特に限定されない。各電磁波吸収パターンの形成方法の例としては、例えば、下記の方法がある。
導電性ペーストを用いて基材21の一方の面21aに各電磁波吸収パターンを印刷する印刷方法。
基材21の一方の面21aに各電磁波吸収パターンを現像する現像方法。
スパッタ法、真空蒸着または金属箔の積層によって基材21の一方の面21aに金属薄膜を設け、フォトリソグラフィによって金属薄膜のパターンを基材21の一方の面21aに形成する方法。
金属ワイヤーを基材21の一方の面21aに配置する方法。
印刷方法では、基材21の一方の面21aに各電磁波吸収パターンを印刷して図形である各単位u1,u2,u3を形成する。印刷方法は特に限定されない。例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット方式等の方法が挙げられる。
印刷に使用する導電性ペーストとしては、例えば、金属粒子、カーボンナノ粒子およびカーボンファイバーからなる群より選ばれる少なくとも1種以上とバインダー樹脂成分とを含むペースト状の組成物が挙げられる。金属粒子としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム等の金属の粒子が挙げられる。
バインダー樹脂成分としては、例えば、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。ただし、金属粒子およびバインダー樹脂成分はこれらの例示に限定されない。
導電性ペーストは、さらにカーボンブラック等の黒色顔料を含んでもよい。導電性ペーストが黒色顔料をさらに含むと、印刷された電磁波吸収パターンを構成する金属粉末の金属光沢を抑え、外光の反射を抑制できる。
現像方法では、基材21の一方の面21aに電磁波吸収パターンを現像して図形である各単位u1,u2,u3を形成する。
現像方法としては、露光マスクに覆われず、露光された部分に現像物が発現するネガ型の現像方法と露光マスクに覆われ、未露光の部分には現像物が発現するポジ型の現像方法がある。すなわち、ネガ型の現像方法では、露光マスクと反対の形に現像物として各単位u1,u2,u3が形成される。一方、ポジ型の現像方法では、露光マスクと同じ形に現像物として各単位u1,u2,u3が形成される。現像物に用いる金属としては通常、銀が使用される。
フォトリソグラフィによる電磁波吸収パターンの形成方法の一例としては、例えば、下記の方法がある。
まず、基材21の一方の面21aにレジストを塗布し、熱処理した後、レジストから溶媒を除去する。次に、レジストに所望のパターンを露光し、レジストパターンを現像してレジストパターンからなる層を形成する。次に、基材とレジストパターンからなる層の上に、全面にわたって蒸着膜を形成し、レジスト剥離剤を用いてレジストパターンからなる層とその上に乗っている蒸着膜とを同時に除去する。これにより、基材の表面に電磁波吸収パターンを形成できる。
その他の一例として、基材21の一方の面21aに金属薄膜を設け、金属薄膜の表面の一部にレジストを塗布し、熱処理する。次に、エッチング処理によりレジストが塗布されていない部分の金属薄膜を除去する。その後、必要に応じレジストを除去し、電磁波吸収パターンを形成する。各電磁波吸収パターンを構成する各単位u1,u2,u3の表面には、図示略の金属メッキ層をさらに設けてもよい。
金属ワイヤーを構成する金属の具体例としては、各単位u1,u2,u3の材質として上述した金属と同様の金属が挙げられる。加えて、金属ワイヤーは錫、亜鉛、銀、ニッケル、クロム、ニッケルクロム合金、はんだ等でめっきされてもよく、炭素材料、ポリマー等により表面が被覆されていてもよい。金属ワイヤーの表面を被覆する炭素材料としては、カーボンブラック、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソポーラスカーボン、カーボンファイバー等の非晶質炭素;グラファイト;フラーレン;グラフェン;カーボンナノチューブ等が挙げられる。
「スペーサ層」
スペーサ層30は、電磁波吸収層20が有する基材21の他方の面21bに設けられている。
スペーサ層30は2つの面30a,30bを有する。スペーサ層30の一方の面30aは、基材21の他方の面21bと接している。スペーサ層30の他方の面30bには、反射層40が設けられている。
スペーサ層30は、単層構造でも多層構造でもよい。
スペーサ層30の材料は、パーテーションの用途に応じて適宜選択できる。例えば、パーテーションの透明性の具備を目的として、スペーサ層30を透明な材料で構成してもよい。他にも、パーテーションの曲面に対する追従性の具備を目的として、スペーサ層30を柔軟性のある材料で構成してもよい。
柔軟性のある材料としては、プラスチックフィルム、ゴム、紙、布、不織布、発泡体、ゴムシート等が挙げられる。これらの中でも、電磁波吸収シート10を軽量にする点から、発泡体が好ましい。
プラスチックフィルムを構成する樹脂の具体例としては、例えば、上述の基材21について説明した熱可塑性樹脂と同様のものを用いることができる。
発泡体としては、例えば、前記プラスチックフィルムを構成する樹脂を発泡させ、シート状に形成した発泡シートを用いることができる。発泡シートの具体例としては、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム等が挙げられる。
スペーサ層30による波長短縮効果を考慮する場合、スペーサ層30の厚さは、吸収対象となる電磁波の波長およびスペーサ層30の比誘電率に合わせて適宜変更される。
スペーサ層30による波長短縮効果を考慮する場合、スペーサ層30のz軸方向の厚さは、下記式(8)を満たすことが好ましい。
(スペーサ層30のz軸方向の厚さ)=(λ)×(1/4)/(ε)1/2・・・式(8)
上記式(8)中、λは飛来する電磁波の波長であり、εはスペーサ層30の比誘電率である。スペーサ層30のz軸方向の厚さは、吸収特性のために適宜調整してもよい。例えば、式(8)で得られるスペーサ層30のz軸方向の厚さの、0.1倍から3.0倍の範囲で変更することができる。
スペーサ層30のz軸方向の厚さと波長λとの関係が上記式(8)を満たす場合、電磁波吸収シート10はいわゆるλ/4構造となる。これにより、電磁波吸収シート10による電磁波の吸収量の極大値がさらに高くなる。
スペーサ層30の厚さは、吸収対象となる電磁波の波長λに応じて適宜設定できる。スペーサ層30の厚さは、例えば、25μm~5000μmでもよく、50μm~4500μmでもよく、100μm~4000μmでもよい。
スペーサ層30は高誘電率の材質で構成してもよい。スペーサ層30が高誘電率の層であると、スペーサ層30の厚さを相対的に薄くできる。
スペーサ層30の誘電率を考慮する場合、スペーサ層30はチタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウムからなる1群から選ばれる少なくとも1種以上を含むことが好ましい。
スペーサ層30の誘電率を上げることにより、スペーサ層30の厚さを薄くすることができる。これにより、電磁波吸収シート10を軽量にすることができる。
スペーサ層30の2つの面30a、30bは、接着性であることが好ましい。これにより、2つの面30a、30bのそれぞれに、電磁波吸収層20と反射層40を貼り合わせることができる。例えば、2つの面30a、30bが接着剤を含む接着層である多層構造を採用することで、2つの面30a、30bを接着性とすることができる。
接着層の詳細および好ましい態様については、基材21における接着層について説明した内容と同内容とすることができる。
本実施形態の電磁波吸収シート10では、スペーサ層30の厚さtが、スペーサ層30の比誘電率εr´との関係において、下記の式(1)を満たすことが好ましい。
Figure 2023151482000003
上記の式(1)を満たすことにより、電磁波吸収シート10は79GHz帯の電波を吸収することができる。
スペーサ層30の比誘電率εr´は、例えば、自由空間法により測定することができる。
「反射層」
反射層40は2つの面40a,40bを有する。反射層40の一方の面40aは、スペーサ層30の他方の面30bと接している。
反射層40は、電磁波吸収シート10の表面に飛来し、電磁波吸収シート10を透過した電磁波を反射できる形態であれば、特に限定されない。電磁波吸収シート10に飛来する電磁波のうち、一部は電磁波吸収層20で反射されるか、電磁波吸収層20に吸収される。一方で、電磁波吸収層20で反射も吸収もされなかった電磁波は、電磁波吸収層20を透過する。電磁波吸収層20を透過した電磁波は、反射層40で電磁波吸収層20に向けて反射される。
例えば、2つの面40a,40bの面方向において反射層40が導電性を具備する形態であれば、電磁波吸収層20を透過した電磁波を反射できる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルムに銅箔等の金属箔や、銅板等の金属板を貼り合わせたものを反射層40として使用してもよい。金属箔や金属板の代わりに、ITO等の透明導電膜、金属ワイヤー等で形成されたメッシュシートを使用してもよい。これらの中でも、導電性の高さの点から金属板が好ましい。
反射層40の反射特性を考慮して反射層40の他方の面40bに金属ワイヤー、導電性糸、金属ワイヤーおよび導電性糸を含む撚糸、導電性薄膜を設けてもよい。導電性薄膜は、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット方式等の印刷方法;スパッタ法または真空蒸着;フォトリソグラフィによって面40bに設けることができる。
「粘着層」
粘着層50は2つの面50a,50bを有する。粘着層50の一方の面50aは、反射層40の他方の面40bと接している。粘着層50の他方の面50bは、型板ガラス200の一方の面200aに貼付される。型板ガラス200としては、建物や乗り物などに設置されている窓ガラスなどが想定される。
粘着層50は、所定以上の厚さを有することにより十分な粘着力を発揮し、ガラス飛散防止性及び耐久性に優れたものとなる。また、所定以下の厚さを有することにより粘着剤層50の表面の平滑性を維持することができる。かかる観点から、粘着層50の厚さは、10μm以上100μm以下であり、20μm以上60μm以下であることが好ましい。また、上述のように、電磁波吸収層20とスペーサ層30との間に第2の粘着層80を設けてもよく、スペーサ層30と反射層40との間に第3の粘着層90を設けてもよい。この場合、第2の粘着層80および第3の粘着層90は、生産性及びコストなどの観点から粘着層50と同様なものを使用することが好ましい。この場合、粘着剤層50及びその他の粘着剤層は、電磁波吸収層20やスペーサ層30の電磁波に関する設計に影響を与えない観点から、第2の粘着層80および第3の粘着層90の厚さは、粘着層50と同一であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。
粘着層50は、比誘電率の制約を受けない。一方、上述のように、電磁波吸収層20とスペーサ層30との間に第2の粘着層80を設け、スペーサ層30と反射層40との間に第3の粘着層90を設ける場合、第2の粘着層80および第3の粘着層90としては、粘着層50と同様なものを使用する場合、粘着層50の比誘電率が1以上10以下であり、1.5以上6以下であることが好ましく、2以上4以下であることがより好ましい。粘着層50の比誘電率が前記下限値以上であると、粘着力との両立が容易となる。粘着層50の比誘電率が前記上限値以下であると、電磁波吸収層20やスペーサ層30の電磁波制御に影響を与えないものとすることができる。
粘着層50の比誘電率は、スペーサ層30の比誘電率と同様に測定することができる。
粘着層50のガラス基材に対する粘着力は、7N/25mm以上であり、12N/25mm以上であることが好ましく、17N/25mm以上であることがより好ましく、20N/25mm以上であることが特に好ましい。粘着層50の粘着力が7N/25mm以上であることで、型板ガラスが割れた際に、ガラスを保持し、飛散を防止することができる。また、粘着層50のガラス基材に対する粘着力は、100N/25mm以下であることが好ましく、40N/25mm以下であることがより好ましい。粘着層50の粘着力が100N/25mm以下であることで、貼付作業時に位置直しを容易に行うことができる。粘着層50の粘着力は、例えば、粘着層を形成する際に用いられる粘着剤組成物を構成する粘着剤の組成、ガラス転移温度、粘着剤組成物中の架橋剤の量等により制御することができる。粘着剤組成物中に高極性なモノマーを含まない場合は粘着力が低くなる傾向にあり、ガラス転移温度(Tg)が低いほど粘着力が高くなる傾向にあり、粘着剤組成物中の架橋剤の量が少なくなるほど粘着力が高くなる傾向にある。
また、電磁波吸収層20とスペーサ層30との間に第2の粘着層80を設け、スペーサ層30と反射層40との間に第3の粘着層90を設ける場合、第2の粘着層80および第3の粘着層90は、電磁波吸収層(電磁波吸収パターン形成面と反対側の面)20との粘着力、スペーサ層30との粘着力、および反射層40との粘着力が以下の範囲にあることが好ましい。当該範囲にあることにより、比誘電率を前記範囲に設計し易く、かつ、得られる電磁波吸収シート10の耐久性に優れたものとすることができる。
このような観点から、電磁波吸収層20、スペーサ層30、および反射層40に対する粘着力は、7N/25mm以上100N/25mm以下であることが好ましく、12N/25mm以上60N/25mm以下であることがより好ましく、18N/25mm以上40N/25mm以下であることが特に好ましい。
粘着層50の粘着力は、JIS Z0237:2000によりにより測定することができる。
粘着層50、第2の粘着層80および第3の粘着層90は粘着剤組成物を用いて形成される。粘着剤組成物に用いられる粘着剤としては、特に限定されず、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤などを用いることができる。上記粘着剤は1種単独で用いても2種以上併用してもよい。
粘着剤としては、粘着の信頼性の観点から、特にアクリル系粘着剤を好適に用いることができる。アクリル系粘着剤を構成するアクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを単量体主成分とし、必要に応じて(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合可能な単量体(共重合性単量体)を用いることにより形成される。ここで、主成分とは、単量体中50質量%以上(上限100質量%)であることを指し、好ましくは65質量%以上、より好ましくは85質量%以上である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基は、直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基のいずれであってもよい。アルキル基は炭素数1~24のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~18のアルキル基であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル(メタ)アクリレート)の具体例としては、以下に制限されないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、tert-オクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4-n-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのアルキル(メタ)アクリレートは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
アクリル系共重合体の分子量は、特に制限されるものではないが、重量平均分子量(Mw)が40万以上であることが好ましい。アクリル系共重合体の重量平均分子量が40万以上であることで、粘着剤の凝集力が向上する。アクリル系共重合体の重量平均分子量は、大きければ大きいほど好ましいが、製造上、通常200万以下となる。アクリル系共重合体の重量平均分子量は、60万~150万であることがより好ましく、70万~120万であることがさらに好ましい。本明細書において重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により標準ポリスチレン換算分子量として測定されたものを用いる。具体的には下記測定条件により測定された値を採用する。
<測定条件>
・GPC測定装置:東ソー社製,HLC-8220 GPC
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK guard column HXL-H
TSK gel GMHXL
TSK gel GMHXL
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されず、重合開始剤を使用する溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法など従来公知の方法を用いることができる。また、重合開始剤により重合を開始させる方法の他に、電子線、紫外線等を照射して重合を開始させる方法を採用することもできる。中でも重合開始剤を使用する溶液重合法が、分子量の調節が容易であり、また不純物も少なくできるために好ましい。例えば、溶剤として酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンなどを用い、モノマーの合計量100質量部に対して、重合開始剤を好ましくは0.01質量部~0.50質量部を添加し、窒素雰囲気下で、例えば反応温度60℃~90℃で、3時間~10時間反応させることで得られる。
粘着剤組成物は、上記した粘着剤(好ましくはアクリル系粘着剤)に加えて、さらに架橋剤を含むことが好ましい。架橋させることで粘着層のはみ出しを抑制することができる。
架橋剤としては、公知の架橋剤が使用できる。例えば、以下に制限されないが、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などの脂肪族ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;ならびにジイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ジイソシアネート化合物のビウレット体やイソシアヌレート体などのイソシアネート誘導体が挙げられる。
また、エポキシ系架橋剤としては、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミンや1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン等が挙げられる。
金属キレート系架橋剤としては、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、鉄、亜鉛、コバルト、マンガン、ジルコニウム等の金属のアセチルアセトネート錯体等が挙げられる。
これらの架橋剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の所望の物性を有する粘着層を得やすい観点から、架橋剤は、イソシアネート系化合物であることが好ましい。
粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、粘着剤100質量部に対して、下限値として0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましい。また、粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、粘着剤100質量部に対して、上限値として5.0質量部以下であることが好ましく、4.0質量部以下であることがより好ましく、3.75質量部以下であることがさらに好ましい。架橋剤の含有量が上記範囲内であると、架橋の程度を適度なものとし、得られる粘着層の諸特性を所望の範囲に制御しやすい。
粘着剤組成物は、従来公知のその他の添加剤をさらに含みうる。かような添加剤としては、例えば、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、光安定剤、ロジン、ロジンエステル等の粘着付与剤、スメクタイト、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等の充填剤、難燃剤、加水分解防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤、硬化促進剤、反応抑制剤などが挙げられる。
粘着層50、第2の粘着層80および第3の粘着層90の形成方法は特に限定されないが、例えば、粘着剤組成物を剥離ライナー上に塗布した後、乾燥することで、粘着層を形成することができる。粘着剤組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、ロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーターなどの公知の塗布装置を用いて塗布することができる。粘着剤組成物を剥離ライナー上に塗布後、乾燥処理を行うことによって、粘着層が形成される。この際の乾燥条件としては特に限定されず、例えば、60℃~150℃にて10秒~60秒の条件で行われる。剥離ライナー上に形成した粘着層を反射層40の他方の面40bに転写して、反射層40の他方の面40bに粘着層50を形成する。
本実施形態の電磁波吸収シート10では、スペーサ層30、粘着層50、粘着層80、及び粘着層90の少なくとも1つが、紫外線吸収剤および金属酸化物から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。耐光性と当該層の本来の機能の両立の観点から、これらいずれかの層に、紫外線吸収剤または金属酸化物は、0.01質量%以上30質量%以下含まれることが好ましく、0.1質量%以上15質量%以下含まれることがより好ましく、1質量%以上10質量%以下含まれることが特に好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等が挙げられる。
金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等が挙げられる。
スペーサ層30および粘着層50の少なくとも一方が、紫外線吸収剤および金属酸化物から選択される少なくとも1種を含むことにより、電磁波吸収シート10の紫外線遮蔽性が向上する。
「ハードコート層」
本実施形態の電磁波吸収シート10は、電磁波吸収層20の最表面、すなわち、電磁波吸収層20の一方の面(表面)20aに形成されるハードコート層100を備えていてもよい。
ハードコート層100は、電磁波吸収層20を保護できる形態であれば、特に限定されない。
ハードコート層100の厚さは、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上20μm以下であることがより好ましく、2μm以上10μm以下であることがさらに好ましい。ハードコート層100の厚さが上記下限値以上であると、十分な耐擦傷性を発揮することができる。ハードコート層100の厚さが上記上限値以下であると、ハードコート層100を構成する組成物の側面からの染み出しが抑制され、電磁波吸収シート10に柔軟性を付与できる。
本実施形態の電磁波吸収シート10は、全光線透過率が40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、54%以上であることがさらに好ましい。電磁波吸収シート10の全光線透過率が40%以上であると、電磁波吸収シート10を窓ガラス等に貼付した場合にも窓ガラス等の透明性を確保することができる。
電磁波吸収シート10の全光線透過率は、JIS K7361-1:1997により測定することができる。
本実施形態の電磁波吸収シート10では、粘着層50以外の構成する層の総厚、すなわち、電磁波吸収シート10の総厚から粘着層50の厚さを除いた厚さは、300μm以上であり、600μm以上であることが好ましく、755μm以上であることがより好ましい。粘着層50以外の構成する層の総厚が前記下限値以上であると、電磁波吸収性に優れたものとし易い。なお、上限は特に制約されないが、全光線透過率に優れたものとする観点から、3000μm以下であることが好ましく、1000μm以下であることがより好ましく、900μm以下であることが特に好ましく、800μm以下であることが最も好ましい。
また、第2の粘着層80の厚さと第3の粘着層90の厚さの合計は、電磁波吸収性を優れたものとする観点から、20~200μmであることが好ましく、28~100μmであることがより好ましく、38~50μmであることがさらに好ましい。
[電磁波吸収部材の製造方法]
電磁波吸収シート10は、例えば、下記の方法によって製造できる。
電磁波吸収パターン22が一方の面に形成された電磁波吸収層20を準備する。必要に応じて、電磁波吸収パターンの形成面と反対の面上に、ハードコート層を設けることができる。
次に、電磁波吸収層20における、電磁波吸収パターン22が形成された面に、第2粘着層80を貼付し、スペーサ層30に積層する。これにより、電磁波吸収層20/第2粘着層80/スペーサ層30からなる積層体Aを得る。
また、剥離層を有する第3粘着層90および第1粘着層50を用い、反射層40の各面に、第3粘着層90および粘着層50を貼付する。これにより、剥離フィルム/第3粘着層90/反射層40/第1粘着層50/剥離フィルムからなる積層体Bを得る。
次に、前記積層体Bにおける、第3粘着層70側の剥離フィルムを剥がし、露出した第3粘着層90と、前記積層体Aにおけるスペーサ層露出面とを積層する。
これにより、ハードコート層/電磁波吸収層20/第2粘着層80/スペーサ層30/第3粘着層90/反射層40/第1粘着層50/剥離フィルム、を順に有する電磁波吸シートを得ることができる。
なお、粘着層は、全て粘着層50と同一とすることもできるし、異なる粘着層であってもよい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
厚さが50μmのPETフィルム(商品名:PET50A4160、東洋紡株式会社製)からなる基材上に銅を蒸着して銅薄膜を形成した。
その後、フォトリソグラフィにより、銅薄膜を電磁波吸収パターンにパターニングし、図2に示すような電磁波吸収パターンを形成し、電磁波吸収パターンを有する電磁波吸収層を得た。電磁波吸収パターンの厚さを20μmとした。
前記基材の電磁波吸収パターンを形成した面とは反対の面に、多官能アクリレート樹脂であるオプスターZ7530(荒川化学工業製)を塗布して、マイヤーバーで厚さ2μmとなるように塗工し、乾燥後、UV照射してハードコート層を形成した。
また、2-エチルヘキシルアクリレート70質量%、n-ブチルアクリレート29質量%、アクリル酸0.5質量%、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.5質量%からなる重量平均分子量80万のアクリル共重合体を用意した。当該アクリル共重合体100質量部(固形分換算値)に対して、イソシアネート系架橋剤1質量部(固形分換算値)と、紫外線吸収剤としてチヌビン477を8質量部とを添加し、酢酸エチルで希釈することによりアクリル系粘着剤溶液を作製した。
そして、当該アクリル系粘着剤溶液を剥離フィルム上に塗工し、90℃、1分間乾燥させ、常温で1週間養生することにより、厚さ20μmの粘着層を得た。粘着層は3つ用意した。
1つ目の粘着層を、前記電磁波吸収パターンを形成した面に貼付し、さらに、当該粘着層の剥離フィルムを剥がし、スペーサ層に積層した。
スペーサ層としては、三井ダウ・ポリケミカル株式会社製のペレット樹脂EV560(εr′=2.3)を用いて、油圧式加熱プレス機(テスター産業株式会社製、SA-302)で、200℃で10分間プレスを行い、厚さ625μmとしたシートを用いた。
次に、反射層として、MADICO社製のフィルムRLW 300 SPS 80 PS SR(厚さ50μm)を、2つ目の粘着層と、3つ目の粘着層とで、両面を覆うように積層した。すなわち、剥離フィルム/粘着層/反射層/粘着層/剥離フィルムという積層体を得た。その後、一方の剥離フィルムを剥がし、露出した粘着層をスペーサ層の電磁波吸収パターンとは反対側の面に積層した。
これにより、ハードコート層(厚さ2μm)/基材/電磁波吸収パターン・粘着層(厚さ20μm)/スペーサ層(厚さ625μm)/粘着層(厚さ20μm)/反射層(厚さ50μm)/粘着層(厚さ20μm)/剥離フィルムからなる電磁波吸収シート(剥離フィルムを除く、総厚787μm)を得た。
[実施例2]
スペーサ層と反射層の間、および、反射層と剥離フィルムの間の粘着層の厚さを10μmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の電磁波吸収シートを作製した。
[実施例3]
ハードコート層を設けず、かつ粘着層の厚さを40μmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電磁波吸収シートを作製した。
[比較例1]
ハードコート層を設けず、かつ、スペーサ層と反射層の間、及び、反射層と剥離フィルムの間の粘着層の厚さを5μmに変更したこと、および粘着層が紫外線吸収剤を含まないこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の電磁波吸収シートを作製した。
[比較例2]
ハードコート層を設けず、スペーサ層の厚さを100μmとし、スペーサ層と反射層の間、および、反射層と剥離フィルムの間の粘着層の厚さを10μmとしたこと、および粘着層が紫外線吸収剤を含まないこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の電磁波吸収シートを作製した。
[比較例3]
スペーサ層と反射層の間、および、反射層と剥離フィルムの間の粘着層の粘着剤をシリコーン系粘着剤に変更したこと、および粘着層が紫外線吸収剤を含まないこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の電磁波吸収シートを作製した。
[評価]
実施例1~3および比較例1~3の電磁波吸収シートについて、下記の評価を行った。結果を表1に示す。
「粘着層および電磁波吸収シートの厚さの測定」
テクロック株式会社製の定圧厚さ測定器(PG-20J)を用いて、粘着層の厚さおよび電磁波吸収シートの総厚を測定した。
「電磁波吸収シートの全光線透過率の測定」
ヘイズメーター(製品名:NDH-5000、日本電色工業社製)を用いて、JIS K7136:2000に準拠して、電磁波吸収シートの全光線透過率を測定した。
「電磁波吸収シートの紫外線透過率の測定」
島津製作所製UV-vis(UV-3600)で電磁波吸収シートの紫外線透過率のを測定し、平均値を算出した。
「スペーサ層および粘着層の比誘電率の測定」
株式会社AET製の誘電率測定装置(40GHz TEモード)を用い、アンリツ株式会社製のネッワークトアナライザー(MS46122B)を用いて、スペーサ層および粘着層の比誘電率を測定した。
「粘着層の粘着力の測定」
実施例および比較例で得られた電磁波吸収シートを、幅25mm、長さ100mmに裁断し、剥離フィルムを剥がし、1)電磁波吸収層の作製に使用したPETフィルム、2)実施例1で作製したスペーサ層、3)実施例1で使用した反射層、4)ソーダライムガラス板のいずれかに貼付し、表1に対応する各粘着力測定用サンプルを作製した。当該サンプルを、23℃、50%RHの環境下で24時間放置した後、引張試験機を用いて180°の剥離角度、300mm/minの剥離速度で保護シートを剥離し、粘着層の粘着力を測定した。なお、上記以外の測定条件は、JIS Z0237:2009に準拠して行った。
「耐久試験」
前記粘着力測定用サンプルを85℃、85%RHの環境下に、240時間放置し、その後、同様に粘着力を測定した。
「ガラス飛散防止試験」
(ガラス飛散防止性能試験(防犯性試験))
幅900±5mm、長さ100±5mmのサンプルを厚さ5mmの板ガラスに貼り、温度23±2℃、湿度50±5%の環境室にて30日以上静置した。
直径100±0.2mm、質量4.11±0.06kgの磨き仕上げされた鋼球を用い、3000±50mmの高さからPG-フィルム付板ガラスに落下し、ガラス飛散防止性を評価した。また、前記サンプルを85℃、85%RHの環境下に、240時間放置し、前記同様にガラス飛散防止性(耐久後)を評価した。
「電波吸収性の評価」
フリースペース型Sパラメータ法を用いて、60GHzから90GHzの帯域で電波の反射特性(S11)を測定し、下式により吸収量を算出し、電波吸収特性を求めた。
吸収量=入力信号-反射特性(S11)
下記の基準で電波特性を評価した。
「文字の視認性の評価」
ガラスに貼付した電磁波吸収シートを通してガラスから1m離れた文字の視認性を評価した。
「耐光性の評価」
実施例および比較例で得られた電磁波吸収シートの剥離フィルムを剥がし、厚さ1mmの無アルカリガラス板へ貼付し、測定サンプルとした。当該サンプルを、耐光性試験機(スガ試験機社製,製品名「紫外線フェードメーターU48」、光源:カーボンアークランプ)に投入し、ガラス板側から紫外線(照度:500mW/m2)を500時間照射した。当該試験により、電磁波吸収シートにおける各層のいずれかで着色が見られたものを「×」、変化がなかったものを「〇」として評価した。
Figure 2023151482000004
表1に示す結果から、実施例1~3の電磁波吸収シートは、粘着層の厚さが10μm以上100μm以下であり、粘着層のガラス基材に対する粘着力が7N/25mm以上であり、第1の粘着層以外の構成する層の総厚が300μm以上であるため、防犯性および電波吸収性に優れることが分かった。
一方、比較例1の電磁波吸収シートは、粘着層の厚さが5μmであるため、防犯性および電波吸収性に劣ることが分かった。比較例2の電磁波吸収シートは、第1の粘着層以外の構成する層の総厚が230μmであるため、電波吸収性に劣ることが分かった。比較例3の電磁波吸収シートは、粘着層のガラス基材に対する粘着力が5N/25mmであるため、防犯性および電波吸収性に劣ることが分かった。
本発明の電磁波吸収部材は、自動車のエーミングに使用されるエーミング用パーテーションに好適に用いることができる。
10 電磁波吸収シート
20 電磁波吸収層
21 基材
22 電磁波吸収パターン
30 スペーサ層
40 反射層
50 粘着層(第1粘着層)
71 第1の電磁波吸収パターン
72 第2の電磁波吸収パターン
73 第3の電磁波吸収パターン
80 第2の粘着層
90 第3の粘着層
200 型板ガラス

Claims (5)

  1. 電磁波吸収層と、スペーサ層と、反射層と、粘着層とを有し、
    前記電磁波吸収層と、前記スペーサ層と、前記反射層と、前記粘着層とがこの順に積層されており、
    前記粘着層は、厚さが10μm以上100μm以下であり、ガラス基材に対する粘着力が7N/25mm以上であり、
    前記粘着層以外の構成する層の総厚が300μm以上である、電磁波吸収シート。
  2. 前記スペーサ層の厚さtが、前記スペーサ層の比誘電率εr´との関係において、下記の式(1)を満たす、請求項1に記載の電磁波吸収シート。
    Figure 2023151482000005
  3. 前記電磁波吸収層の最表面にハードコート層が形成された、請求項1に記載の電磁波吸収シート。
  4. 前記スペーサ層および前記粘着層の少なくとも一方が、紫外線吸収剤および金属酸化物から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の電磁波吸収シート。
  5. 全光線透過率が40%以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の電磁波吸収シート。
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