JP2023149597A - 電力ネットワークシステム - Google Patents

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啓輔 池田
Keisuke Ikeda
政揮 仁木
Masaki Niki
直樹 富田
Naoki Tomita
一 荒木
Hajime Araki
三香子 石澤
Mikako Ishizawa
優 木村
Masaru Kimura
奈美子 土屋
Namiko Tsuchiya
智樹 室山
Tomoki Muroyama
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Abstract

【課題】停電の際に各建物が電力量を公平に利用できるようにする。【解決手段】電力ネットワークシステムは、地域内の複数の建物にそれぞれ設けられ、商用の系統電源から送電線を通じて電力の供給を受け、地域に張り巡らされた自営線を通じて相互に電力を融通可能な複数の電気設備と、地域内の施設に設けられ、自営線から電力の供給を受けて蓄電する共用蓄電設備と、を備え、それぞれの電気設備は、自家発電装置と、自家発電電力を電気設備内及び前記送電線に分配可能な分電器と、融通電力量を計測する融通電力量計と、被融通電力量を計測する被融通電力量計と、停電時の被融通電力量計の計測値を停電開始時被融通電力量として取得し、その後の被融通電力量計の計測値から停電開始時融通電力量を差し引いた差分を所定閾値と比較し、その差分が所定閾値を超えた時に自営線から前記分電器を遮断する個別電力管理装置と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力ネットワークシステムに関する。
特許文献1には、住宅街区に建てられた複数の住宅間の電力融通に関する技術が開示されている。この住宅街区で使用される電力は、電力会社から一括購入され、各住宅に供給される。また、各住宅には、太陽光発電部、燃料電池及び蓄電池が設置されている。太陽光発電部及び燃料電池により生成された電力が余剰した場合、余剰電力は蓄電池に蓄電されたり、他の住宅に融通されたり、電力会社に買電されたりする。
特開2021-58026号公報
ところで、停電が生じた時に、住宅間で電力が融通されると、不公平なことが生じ得る。具体的には、停電前に消費エネルギーの軽減に努めた住宅では、多くの電力量が蓄電池に蓄えられるが、停電前に電力を浪費した住宅では、蓄電池に蓄えられる電力量が少ない。こうした場合に、後者の住宅が停電時に蓄電池の電力量を消費しきった結果、前者の住宅の蓄電池から後者の住宅に融通されると、前者の住宅で消費出来る電力量が少なくなってしまう。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、停電の際に各建物が電力量を公平に利用できるようにすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ローカルの地域に構築される電力ネットワークシステム1であって、前記地域に建造される複数の建物2にそれぞれ設けられ、商用の系統電源から送電線8を通じて電力の供給を受け、前記地域に張り巡らされた自営線10を通じて相互に電力を融通可能な複数の電気設備20と、前記地域に建造される施設3に設けられ、前記自営線10から電力の供給を受けて蓄電する共用蓄電設備50と、を備え、それぞれの前記電気設備20は、自然エネルギーから自家発電電力を生成する自家発電装置27と、前記自家発電電力を前記電気設備20内及び前記送電線8に分配可能であり、前記送電線8の停電を検出可能な分電器31と、前記分電器31から前記自営線10に出力される融通電力量を計測する融通電力量計39と、前記自営線10から前記分電器31に受けられる被融通電力量を計測する被融通電力量計41と、前記分電器31によって前記送電線8の停電が検出されたら、その時の前記被融通電力量計41の計測値を停電開始時被融通電力量として取得し、その後の前記被融通電力量計41の計測値から前記停電開始時融通電力量を差し引いた差分を所定閾値と比較し、その差分が前記所定閾値を超えた時に前記自営線10から前記分電器31を遮断する個別電力管理装置43と、を有し、前記個別電力管理装置43が、前記分電器31によって前記送電線8の停電が検出される前に前記融通電力量計39によって計測された所定期間の融通電力量に基づいて、前記所定閾値を定めることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、各建物2の電気機器は停電開始後に融通を受けられる電力量を所定閾値に制限されるところ、所定閾値は停電前の融通電力量に基づいて定まる
ため、各建物2の電気機器が停電時に共用蓄電設備50の共用蓄電器53の充電残量を公平に利用できる。また、各建物2の電気機器は停電開始後に融通を受けられる電力量が停電前の融通電力量に基づいて制限されることは、各建物2の居住者等に電力融通の動機付けを与える。つまり、各建物2の居住者等は、停電時により多くの電力量の融通を受けられるようにするべく、停電前に融通電力量を上げるような生活をするようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力ネットワークシステム1であって、中央管理装置90を更に備え、それぞれの前記個別電力管理装置43が、前記分電器31によって前記送電線8の停電が検出される前に前記融通電力量計によって計測された融通電力量を前記中央管理装置90に送信し、前記中央管理装置90は、それぞれの前記個別電力管理装置43が前記中央管理装置90にログインしたアカウントを、それぞれの前記個別電力管理装置43が送信した融通電力量についてランク付けをすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電力ネットワークシステム1であって、前記中央管理装置90は、それぞれの前記個別電力管理装置43が前記中央管理装置90にログインしたアカウントにランク付けされた順位を、前記個別電力管理装置43に送信し、前記個別電力管理装置43が、受信した前記順位を表示することを特徴とする。
請求項2及び3に記載の発明によれば、それぞれの個別電力管理装置43のアカウントが融通電力量についてランク付けされ、その順位が個別電力管理装置43に表示されるため、電力融通の動機付けが各建物2の居住者等に与えられる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の電力ネットワークシステム1であって、前記中央管理装置90が、前記アカウントに紐づけられたプライベート情報に基づいて、それらアカウントを共通のプライベート情報で分類した上で、前記分類により共通の類に属する前記アカウントを、それぞれの前記個別電力管理装置43が送信した融通電力量についてランク付けをすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電力ネットワークシステム1であって、前記中央管理装置90は、前記分類により共通の類に属する前記アカウントにランク付けされた類別順位を、前記個別電力管理装置43に送信し、前記個別電力管理装置43が、受信した前記類別順位を表示することを特徴とする。
請求項4及び5に記載の発明によれば、分類により共通の類に属するアカウントが融通電力量についてランク付けされ、その類別順位が個別電力管理装置43に表示されるため、電力融通の動機付けが各建物2の居住者等に与えられる。ランク付けされるアカウントは共通のプライベート情報を有することから、アカウントを有する居住者等の競争心が煽られる。
請求項6に記載の発明は、請求項2から5の何れか一項に記載の電力ネットワークシステム1であって、それぞれの前記個別電力管理装置43が、前記分電器31によって前記送電線8の停電が検出される前に前記融通電力量計によって計測された融通電力量に基づいて自家消費率を計算して、前記自家消費率を前記中央管理装置90に送信し、前記中央管理装置90が、それぞれの前記個別電力管理装置43が前記中央管理装置90にログインしたアカウントを、それぞれの前記個別電力管理装置43が送信した前記自家消費率についてランク付けをすることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、それぞれの個別電力管理装置43のアカウントが自家消費率についてランク付けされることから、各建物2の居住者等が自家消費率の向上に努めるようになる。
本発明によれば、各建物の電気機器が停電時に共用蓄電設備の共用蓄電器の充電残量を公平に利用できる。
図1は、電力ネットワークシステムの構成例を示す図である。 図2は、建物に設けられた電気設備のブロック図である。 図3は、施設に設けられた共用蓄電設備のブロック図である。 図4は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図5は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図6は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図7は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図8は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図9は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図10は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図11は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図12は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図13は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図14は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図15は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図16は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。 図17は、電気設備の分電器による電力の分配の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
<スマートシティ及び電力ネットワークシステム>
図1は、電力ネットワークシステム1の構成例を示す図である。
複数の居住者がローカルな地域に住んで、これら居住者が地域社会のコミュニティを構成する。コミュニティに属する複数の建物2及び施設3がローカルな地域に建造されており、コミュニティに属する街灯4がその地域の道路、歩道、庭園又は公園等に設置されている。その地域の建物2、施設3及び街灯4がいわゆるローカルなスマートシティを構成する。
ローカルな地域には、商用の送電線8が張り巡らされている。送電線8は、地下に埋設されているか、電柱によって支えられて空中に架設されている。送電線8によって商用の系統電源の電力が各建物2及び施設3に供給される。送電線8によって供給される商用電力以外の電力もコミュニティ内で利用するために、コミュニティに属するローカルな電力ネットワークシステム1がローカルな地域に構築されるとともにスマートシティに採用されている。電力ネットワークシステム1は、建物2及び施設3において自家発電された電力をコミュニティ内で融通し合うために利用される。
建物2は戸建て住宅である。各建物2には、1又は2以上の居住者が居住する。建物2ごとに、1又は2以上の居住者からなる居住グループが構成されている。居住グループはいわゆる家族である。1組の居住グループにつき1つのアカウントが割り当てられ、居住グループはアカウントを個別に有する。建物2に居住する居住グループのアカウントはその建物2にも割り当てられる。
施設3は、コミュニティに属する複数の住居グループが共用する共用施設である。施設3は、例えば保管所、収納所、設備設置所、避難所、運動所、パーティー会場、談話室、集会所又は会議室として利用される建屋である。
街灯4は、夜間に点灯し、昼間に消灯する。具体的には、街灯4が光センサーを有することによって、街灯4の昼間消灯及び夜間点灯が実現される。つまり、街灯4の光センサーへの外光の入射光量が所定閾値を超える場合に、街灯4が点灯し、光センサーへの外光の入射光量が前記所定閾値以下である場合に、街灯4が消灯する。ここで、街灯4は後述の自営線10から電力の供給を受けて、点灯することでその電力を消費する。
なお、コミュニティへの加入条件は、次の(1)~(4)の全てを満たしていることか、又は、何れかの1つ、2つ又は3つを満たしていることである。
(1)加入希望者の建物がZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に該当すること(2)加入希望者の建物が所定の耐震等級を満たすこと
(3)加入希望者の建物が所定の性能等級を満たすこと
(4)加入希望者の建物が長期優良住宅に該当すること
<電力ネットワークシステム>
電力ネットワークシステム1は自営線10、複数の電気設備20、共用蓄電設備50及び中央管理装置90を備える。
自営線10は、ローカルな地域に張り巡らされていて、ローカルな地域の建物2及び施設3の間を結ぶ。自営線10は、これらの建物2及び施設3の間の送電に利用される。より具体的には、自営線10は、複数の電気設備20及び共用蓄電設備50の間の送電に利用される。自営線10は、地下に埋設されているか、電柱によって支えられて空中に架設されている。
中央管理装置90は、コンピューター、表示装置及び入力デバイス等を有する。中央管理装置90は、インターネットに接続されている。中央管理装置90は、ソフトウェアである管理システムを運用する。中央管理装置90が運用する管理システムには、複数の居住グループにそれぞれ割り当てられた複数のアカウントが設定されている。中央管理装置90の機能については、後に詳述する。
複数の電気設備20は複数の建物2にそれぞれ設置され、建物2に居住する居住グループのアカウントは、その建物2に設置された電気設備20にも割り当てられる。これら電気設備20は、自営線10に接続されて、自営線10を通じて相互に電力の融通が可能である。共用蓄電設備50は、施設3に設置されているとともに、自営線10に接続されている。電気設備20は、後述の自家発電装置27により電力を生成し、自営線10を通じて発電電力のうち一部を強制的に共用蓄電設備50に供給する。電気設備20は、残りの発電電力を消費し、更に余った電力を蓄え、更に余った電力を送電線8に逆潮流する。電気設備20における消費電力が残りの発電電力で賄いきれない場合や、電気設備20で発電が行われない場合、電気設備20は送電線8を介して商用の系統電源から電力の供給を受ける。共用蓄電設備50は、各電気設備20から強制的に供給された電力を蓄える。共用蓄電設備50に蓄えられた電力はコミュニティに属する建物2の居住者のためのものであり、送電線8の停電の際には、共用蓄電設備50が、蓄えた電力を各電気設備20に供給する。停電前に、共用蓄電設備50が電力を蓄えるため、停電後に、各電気設備20は共用蓄電設備50によって蓄えられた電力を長時間利用できる。
各建物2の電気設備20が発電電力を強制的に共用蓄電設備50に出力するため、共用
蓄電設備50の蓄電は何れの建物2の電気設備20にも分担される。
<電気設備及び共用蓄電設備>
図2に示すように、各電気設備20は、一般電気配線網21、重要電気配線網23、1又は2以上小型発電装置25、自家発電装置27、蓄電器29、分電器31、発電電力量計33、順潮流電力量計35、逆潮流電力量計37、融通電力量計39、被融通電力量計41及び個別電力管理装置43を備える。
図3に示すように、共用蓄電設備50は、共用発電装置51、共用蓄電器53、共用分電器55、コンセント57、発電電力量計59、受電電力量計61、給電電力量計63及び共用電力管理装置65を備える。
以下、電気設備20及び共用蓄電設備50の構成要素について具体的に説明する。
<電気設備の構成要素>
<<一般電気配線網及び重要電気配線網>>
一般電気配線網21及び重要電気配線網23は、互いに独立するとともに、建物2内に張り巡らされている。一般電気配線網21及び重要電気配線網23は、分電器31に接続されている。重要電気配線網23は、災害発生又は停電発生等の非常時に居住者の生活に最低限必要な重要負荷に電気を送る電気配線網からなる。例えば照明器、冷蔵庫、空調機器、給湯器若しくは通信ネットワーク機器(ルーター、無線親機、電話機等)又はこれらの2以上が、重要負荷として、重要電気配線網23に接続されている。一般電気配線網21は、重要負荷以外の一般負荷に電気を送る電気配線網からなる。
なお、負荷とは、電力を消費する電気機器である。上述の照明器、冷蔵庫、空調機器、給湯器及び通信ネットワーク機器(ルーター、無線親機、無線中継機、電話機等)以外に、テレビ、音響機器、録画機、調理家電等が負荷である。
重要電気配線網23に接続された重要負荷の少なくとも1つは、信号線又はホームネットワークを介して後述の個別電力管理装置43の演算処理装置45に接続されている。一般電気配線網21に接続された一般負荷の少なくとも1つは、信号線又はホームネットワークを介して演算処理装置45に接続されている。信号線又はホームネットワークは、建物2内に張り巡らされたものである。
<<小型発電装置>>
小型発電装置25は、発電電力量計33を介して分電器31に接続されている。小型発電装置25は、例えばピエゾ素子又はモーター等を有する。小型発電装置25は、例えば、建物2内の床、階段、玄関前アプローチ、可動部(例えばヒンジ)、ハンドル、把手、浴槽、シャワーヘッド、歯ブラシ又は寝床等に設置されている。居住者が生活動作により小型発電装置25に運動エネルギーを無意識的又は意識的に付与すると、小型発電装置25が運動エネルギーから電力を生成し、その電力を分電器31に出力する。生活動作とは、居住者が建物2内で生活する上で行う動作であり、例えばドアを開けること、把手又はハンドルを回すこと、階段を上り下りすること、歩行すること、歯磨きをすること、をいう。
なお、建物2の玄関前アプローチに誘導灯が設置され、振動により発電する小型発電装置25が玄関前アプローチに設置されてもよい。この場合、居住者がアプローチを歩行する際に、小型発電装置25が歩行の振動により発電し、誘導灯がその発電電力により点灯する。
このような小型発電装置25が設けられることによって、居住者が発電に意識せずとも普段の生活動作を行うことが、共用蓄電設備50の共用蓄電器53への蓄電に貢献する。
<<自家発電装置>>
自家発電装置27は、発電電力量計33を介して分電器31に接続されている。自家発電装置27は、太陽エネルギーから電力を生成し、その電力を分電器31に出力する。
自家発電装置27は、太陽光パネル28、接続箱及びパワーコンディショナー等を有した太陽光発電装置である。太陽光パネル28は、建物2の屋根に敷設されている。太陽光パネル28は、接続箱に接続されている。接続箱は、集電器等を有し、太陽光パネル28の各ブロックで発電された電気を集電する。接続箱は、パワーコンディショナーに接続されている。パワーコンディショナーは、DC-ACコンバータ等を有し、接続箱から出力された直流電力を交流電力に変換して、交流電力を分電器31に出力する。そのパワーコンディショナーは、発電電力量計33を介して分電器31に接続されている。
なお、自家発電装置27は、太陽光パネル28を有した太陽光発電装置に代えて、風力発電装置又は水力発電装置であってもよい。つまり、自家発電装置27は、自然エネルギーを電力に変換する自然エネルギー発電機器であれば、太陽光発電装置に限るものではない。また、自家発電装置27は、複数種類の自然エネルギー発電機器を組み合わせたものでもよい。
<<蓄電器>>
蓄電器29は、分電器31に接続されている。蓄電器29は、充電時に、分電器31から出力された電力を化学エネルギーに変換することによって、分電器31から出力された電力を化学エネルギーとして蓄える。蓄電器29は、放電時に、蓄えた化学エネルギーを電力に変換することによって、その電力を分電器31に出力する。
蓄電器29は、パワーコンディショナー、充放電回路、計測回路及び蓄電池等を有する。パワーコンディショナーは、AC/DCコンバータ及びDC/ACコンバータ等を有し、分電器31から出力された交流電力を直流電力に変換して充放電回路に出力し、蓄電池から充放電回路を介して放電された直流電力を交流電力に変換して分電器31に出力する。充放電回路は、充電時、パワーコンディショナーから出力された直流電力を蓄電池に充電し、放電時、蓄電池に蓄えられた電力をパワーコンディショナーに放出する。計測回路は、蓄電池の充電残量又はその割合を計測し、充電残量又はその割合の計測値を後述の個別電力管理装置43に出力する。充電残量の割合とは、蓄電池の満充電残量に対する充電残量の割合をいう。なお、以下、蓄電器29の充電残量又はその割合とは、蓄電池の充電残量又はその割合のことをいう。
以下、蓄電器29の定格入力のことを定格充電電力ともいい、蓄電器29の定格出力のことを定格放電電力ともいう。
<<分電器>>
分電器31は、発電電力量計33を介して自家発電装置27及び小型発電装置25に接続されている。分電器31は、蓄電器29に接続されている。分電器31は、順潮流電力量計35及び逆潮流電力量計37を介して系統電源の送電線8に接続されている。分電器31は、融通電力量計39及び被融通電力量計41を介して自営線10に接続されている。
分電器31は、ブレーカー、開閉器及びスイッチ等を備える。
分電器31は停電検出機能を有する。つまり、分電器31は、停電、つまり送電線8の停電を検出する。
分電器31は電力分配機能を有する。つまり、分電器31は、送電線8、自営線10、自家発電装置27、小型発電装置25、蓄電器29、一般電気配線網21及び重要電気配線網23の間の電力の分配を行う。以下、分電器31による電力の分配について説明する。
<<<平常時の電力の分配>>>
分電器31は、送電線8の停電の未検出時に、自家発電装置27から供給された自家発電電力(自家発電電力には、小型発電装置25の発電電力が含まれるが、小型発電装置25の発電電力は自家発電装置27の発電電力よりも十分に低くいため、小型発電装置25の発電電力は無視できる。以下、同じ。)のうち第一配分割合の第一配分電力を強制的に自営線10に出力し、残りの第二配分割合の第二配分電力を送電線8、蓄電器29、一般電気配線網21及び重要電気配線網23に分配する。従って、いずれの建物2の自家発電装置27も他の建物2の電気設備20への電力融通に貢献し、施設3の共用蓄電設備50への蓄電に貢献する。よって、施設3の共用蓄電設備50への蓄電は各建物2の居住グループに公平に分担される。
第一配分割合と第二配分割合の和は100%であり、例えば第一配分割合及び第二配分割合はそれぞれ20%及び80%である。第一配分電力及び第二配分電力の和は、自家発電電力に等しい。第一配分割合及び第二配分割合は固定値であってもよいし、必要に応じて変更可能な変動値であってもよい。第一配分割合及び第二配分割合が変動値である場合、例えば、居住者又は管理者等が個別電力管理装置43又は中央管理装置90を利用して設定可能である。第一配分割合及び第二配分割合は、どの建物2又はどのアカウントにも共通した値であってもよいし、建物2又はアカウントごとに個別に定められた値であってもよい。各建物2の第一配分割合が互いに等しければ、施設3の共用蓄電設備50に対する蓄電の負担が公平になる。
分電器31が自家発電装置27の自家発電電力のうち第一配分割合の第一配分電力を自営線10に出力することによって、その第一配分電力が施設3の共用蓄電設備50及び街灯4に融通される。
送電線8、蓄電器29、一般電気配線網21及び重要電気配線網23への第二配分電力の分配については、次の(1)~(5)の通りである。
(1) 一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力に等しい場合、図4に示すように、分電器31は、第二配分電力を一般電気配線網21及び重要電気配線網23に出力するが、蓄電器29及び送電線8に電力を出力しない上、送電線8に対する電力の出力及び入力をしない。そのため、建物2内の一般負荷と重要負荷は、電力会社から電力を受けることなく、稼働する。
(2) 一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力で賄われきれる場合、つまり、一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力未満である場合、蓄電器29の充電残量が満たされていないときには、図5又は図6に示すように、分電器31は、第二配分電力のうち総消費電力相当分を一般電気配線網21及び重要電気配線網23に出力し、第二配分電力から総消費電力を差し引いた余剰電力(但し、その余剰電力の最大限は蓄電器29の定格充電電力である。)を蓄電器29に出力する。従って、一般負荷及び重要負荷が稼働して電力を消費しながら、蓄電器29が充電される。更に、第二配分電力から総消費電力を差し引いた余剰電力が蓄電器29の定格充電電力を超える場合には、図6に示すように、分電器31は、第二配分電力から総消費電力及び定格充電電力を差し引
いた余剰電力を送電線8に出力する。そのため、一般負荷と重要負荷の稼働中、蓄電器29が充電されながら、分電器31から送電線8に逆潮流される余剰電力が需要者たる居住者から電力会社に売られる。
(3) 一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力未満である場合、蓄電器29の充電残量が満たされているときには、図7に示すように、分電器31は、第二配分電力のうち総消費電力相当分を一般電気配線網21及び重要電気配線網23に出力し、第二配分電力から総消費電力を差し引いた余剰電力を送電線8に出力する。そのため、一般負荷及び重要負荷の稼働中、蓄電器29が充放電されずに、分電器31から送電線8に逆潮流される余剰電力が需要者たる居住者から電力会社に売られる。
(4) 一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力で賄われきれない場合、つまり、一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力を超える場合、蓄電器29の充電残量がゼロであるときには、図8に示すように、分電器31は、総消費電力から第二配分電力を差し引いた補充電力を送電線8から受け、その補充電力と第二配分電力を合わせた電力を一般電気配線網21及び重要電気配線網23に出力する。従って、一般負荷及び重要負荷の稼働中、蓄電器29が充放電されずに、送電線8から分電器31に順潮流された補充電力が電力会社から需要者に買われる。自家発電装置27が夜間等において発電しない場合には、自家発電電力、第一配分電力及び第二配分電力がゼロであるため、送電線8から分電器31に受けられた補充電力の全てが分電器31によって一般負荷及び重要負荷の総消費電力に充当される。
(5) 一般負荷及び重要負荷の両方の総消費電力が第二配分電力を超える場合、蓄電器29の充電残量がゼロでないときには、図9又は図10に示すように、蓄電器29が放電することによって、分電器31は、総消費電力から第二配分電力を差し引いた放電電力(但し、その放電電力の最大限は蓄電器29の定格放電電力である。)を蓄電器29から受けて、その放電電力と第二配分電力を一般電気配線網21及び重要電気配線網23に出力する。それでも、一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力が賄われきれなければ、つまり、蓄電器29の定格放電電力と第二配分電力の和が一般負荷及び重要負荷の総消費電力未満であれば、図10に示すように、分電器31は、その和を総消費電力から差し引いた補充電力を送電線8から受け、その補充電力も一般電気配線網21及び重要電気配線網23に出力する。従って、蓄電器29が放電されながら、送電線8から分電器31に順潮流された補充電力が電力会社から需要者に買われ、一般負荷及び重要負荷が稼働する。自家発電装置27が夜間等において発電しない場合には、自家発電電力、第一配分電力及び第二配分電力がゼロであるため、送電線8から分電器31に受けられた補充電力と蓄電器29の放電電力の全てが分電器31によって一般負荷及び重要負荷の総消費電力に充当される。ただし、分電器31が深夜帯において蓄電器29を放電させずに、送電線8から分電器31に受けられた安価な深夜帯価格の補充電力の一部が分電器31によって充電電力として蓄電器29に供給され、残りが分電器31によって一般負荷及び重要負荷の総消費電力に充当されるものとしてもよい。
<<<停電時の電力の分配>>>
分電器31は、送電線8の停電検出時に、自家発電装置27から自営線10への強制的な給電を中断する。そのため、各建物2の自家発電装置27によって生成された自家発電電力がその建物2の電気設備20内での消費に利用されるようになる。
また、分電器31は、送電線8の停電検出時、一般電気配線網21及び送電線8から分電器31を遮断する。一般電気配線網21が分電器31から遮断されることによって、建物2内の一般負荷は停止により電力を消費しないから、施設3の共用蓄電設備50の共用蓄電器53の充電残量が送電線8の停電時に無駄遣いされず、重要負荷の稼働時間の長時
間が図れる。送電線8が分電器31から遮断されることによって、自家発電装置27によって生成された電力が買電されることがなく、コミュニティで生成された電力がコミュニティのみで使用可能になる。
一般電気配線網21及び送電線8から分電器31の遮断の上で、分電器31は、以下の(1)~(5)のように、自家発電装置27から供給された自家発電電力を重要電気配線網23、蓄電器29及び自営線10に分配する。
(1) 重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力に等しい場合、図11に示すように、分電器31は、蓄電器29及び自営線10から電力を受けることなく、自家発電電力を重要電気配線網23に出力する。従って、送電線8の停電であっても、建物2における重要負荷が稼働する。
(2) 重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力で賄われきれない場合、つまり、重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力を超える場合、蓄電器29の充電残量がゼロであるときには、図12に示すように、分電器31は、総消費電力から自家発電電力を差し引いた補充電力を自営線10から受け、その補充電力と自家発電電力を合わせた電力(重要負荷の総消費電力に相当)を重要電気配線網23に出力する。従って、送電線8の停電であっても、建物2における重要負荷の電力の需要を満たすべく、その建物2の電気設備20は自営線10を通じて他の建物2の電気設備20又は施設3の共用蓄電設備50から電力融通を受ける。自家発電装置27が夜間等において発電しない場合には、自家発電電力がゼロであるため、自営線10から分電器31に受けられた補充電力の全てが分電器31によって重要負荷の総消費電力に充当される。
(3) 重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力を超える場合、蓄電器29の充電残量がゼロでないときには、図13又は図14に示すように、分電器31は、総消費電力から自家発電電力を差し引いた放電電力(但し、その放電電力の最大限は蓄電器29の定格放電電力である。)を蓄電器29から受けて、その放電電力と自家発電電力を重要電気配線網23に出力する。それでも、重要負荷の総消費電力が賄われきれなければ、つまり、蓄電器29の定格放電電力と自家発電電力の和が重要負荷の総消費電力未満であれば、図14に示すように、分電器31は、その和を重要負荷の総消費電力から差し引いた補充電力を自営線10から受ける。従って、停電であっても、建物2における重要負荷の電力の需要を満たすべく、蓄電器29の放電電力が使用され、それでも電力不足の場合には、建物2の電気設備20は自営線10を通じて他の建物2の電気設備20又は施設3の共用蓄電設備50から電力融通を受ける。自家発電装置27が夜間等において発電しない場合には、自家発電電力がゼロであるため、自営線10若しくは蓄電器29又はこれらの両方から分電器31に受けられた電力の全てが分電器31によって重要負荷の総消費電力に充当される。
(4) 重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力で賄われきれる場合、つまり、重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力未満である場合、蓄電器29の充電残量が満たされているときには、図15に示すように、分電器31は、自家発電電力のうち総消費電力相当分を重要電気配線網23に出力し、自家発電電力から総消費電力を差し引いた余剰電力を自営線10に出力する。従って、停電であっても、建物2における重要負荷が稼働し、余剰電力が他の建物2の電気設備20、施設3の共用蓄電設備50及び街灯4に融通される。
(5) 重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力が自家発電電力未満である場合、蓄電器29の充電残量が満たされていないときには、図16又は図17に示すよ
うに、分電器31は、自家発電電力のうち総消費電力相当分を重要電気配線網23に出力し、自家発電電力から総消費電力を差し引いた余剰電力(但し、その余剰電力の最大限は蓄電器29の定格充電電力である。)を蓄電器29に出力する。更に、自家発電電力から総消費電力を差し引いた余剰電力が蓄電器29の定格充電電力を超える場合には、分電器31は、自家発電電力から総消費電力及び定格充電電力を差し引いた余剰電力を自営線10に出力する。従って、停電であっても、建物2における重要負荷が稼働しつつ、蓄電器29が充電され、それでも余剰電力が生じた場合には、余剰電力が他の建物2の電気設備20、施設3の共用蓄電設備50及び街灯4に融通される。
上述の説明では、分電器31が停電検出時に一般電気配線網21から分電器31を遮断するものとしたが、そのような遮断が行われなくてもよい。この場合、上述の“停電時の電力の分配”における説明中、重要電気配線網23に関する説明は、重要電気配線網23及び一般電気配線網21の両方に当て嵌まり、重要負荷に関する説明は、一般負荷と重要負荷の両方に当て嵌まり、重要負荷の総消費電力に関する説明は、一般負荷と重要負荷の両方の総消費電力に当て嵌まる。
<<発電電力量計>>
発電電力量計33は、自家発電装置27によって生成された発電電力量を計測し、その計測値を個別電力管理装置43、特に演算処理装置45に出力する。発電電力量計33によって計測される発電電力量は、発電電力量計33の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<順潮流電力量計>>
順潮流電力量計35は、送電線8から分電器31に順潮流される順潮流電力量を計測し、その計測値を個別電力管理装置43、特に演算処理装置45に出力する。順潮流電力量計35によって計測される順潮流電力量は、順潮流電力量計35の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<逆潮流電力量計>>
逆潮流電力量計37は、分電器31から送電線8に逆潮流される逆潮流電力量を計測し、その計測値を個別電力管理装置43、特に演算処理装置45に出力する。逆潮流電力量計37によって計測される逆潮流電力量は、逆潮流電力量計37の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<融通電力量計>>
融通電力量計39は、分電器31から自営線10に出力される融通電力量を計測し、その計測値を個別電力管理装置43、特に演算処理装置45に出力する。融通電力量計39によって計測される融通電力量は、融通電力量計39の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<被融通電力量計>>
被融通電力量計41は、自営線10から分電器31に受けられる被融通電力量を計測し、その計測値を個別電力管理装置43、特に演算処理装置45に出力する。被融通電力量計41によって計測される発電電力量は、被融通電力量計41の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<個別電力管理装置>>
個別電力管理装置43は、重要電気配線網23に接続されて、重要電気配線網23から電力の供給を受けて稼働する。なお、個別電力管理装置43がバッテリーを有してもよい。この場合、個別電力管理装置43は、重要電気配線網23から電力を受けられない場合に、バッテリーの放電電力により稼働する。
個別電力管理装置43は、ホームエネルギーマネージメントシステム(HEMS:Home
Energy Management System)と称呼される小型且つボード型のコンピューターシステムである。個別電力管理装置43は、建物2の内壁に設けられている。個別電力管理装置43は、演算処理装置45、表示部47及び入力部49を有する。
表示部47は、マトリックス表示器、セグメント表示器又はこれらの組み合わせである。表示部47は、演算処理装置45から入力した信号に従った表示を行う。
入力部49は、複数の押しボタン及びスイッチ等を有する。入力部49は、居住者等によって操作されることによって、操作内容に応じた信号を演算処理装置45に出力する。なお、第一配分割合及び第二配分割合が変動値である場合、居住者又は管理者等が第一配分割合及び第二配分割合の値を入力部49により入力すると、演算処理装置45が第一配分割合及び第二配分割合の値を取得して、その取得値に分電器31の設定を設定する。また、居住者が自己の建物2に住む居住者のプライベート情報を入力部49により入力すると、演算処理装置45がプライベート情報を記憶し、演算処理装置45がプライベート情報を中央管理装置90に送信する。中央管理装置90は、各演算処理装置45から受信したプライベート情報をアカウントに紐づけて記憶する。プライベート情報とは、例えば、家族人数、家族構成(例えば単独、夫婦のみ、一人親と未婚の子のみ、三世代、その他の世帯)、年齢、性別、職業若しくは生活様式(例えば朝型生活、昼型生活、夜型生活、深夜型生活)、健康状態、傷病有無又はこれらの2以上の組み合わせをいう。
演算処理装置45は、プログラムを記憶する。演算処理装置45がプログラムを実行することによって、本開示の演算処理装置45の機能が実現される。
演算処理装置45は、インターネットに接続されている。演算処理装置45は、インターネットを介して中央管理装置90と通信する。演算処理装置45には、居住グループが有するアカウントに関するアカウント情報が設定されている。演算処理装置45は、アカウント情報を利用して、中央管理装置90が運用する管理システムにログインする。
演算処理装置45は、電力ネットワークシステム1が構築されたローカルな地域に張り巡らされたローカルエリアネットワークに接続されている、演算処理装置45は、インターネット又はローカルエリアネットワークを介して、施設3の共用電力管理装置65と通信する。
演算処理装置45は、インターネットを利用して、住宅関連サービスの運営会社のサーバーにアクセスして、住宅関連サービスを受けることができる。例えば、演算処理装置45は、地域のリアルタイムの気象情報を受信したり、演算処理装置45の更新ソフトウェアを受信してソフトウェアを更新したりする。
演算処理装置45は、信号線、無線又はホームネットワークを介して接続された建物2内の負荷を、居住者の操作に伴う入力部49の出力信号に従って制御し、又は自動制御プログラムに従って制御する。例えば、演算処理装置45は、負荷のオン・オフ制御を行ったり、運転強度の調整を行ったりする。演算処理装置45は、それら負荷の動作状態、例
えばオン状態、オフ状態又は設定運転強度を表示部47に表示させる。演算処理装置45によって制御される負荷は、例えば空調装置、給湯器、床暖房器、照明である。
演算処理装置45は、信号線、無線又はホームネットワークにより蓄電器29に接続されて、蓄電器29の充電残量又はその割合を管理する。
演算処理装置45は、発電電力量計33、順潮流電力量計35、逆潮流電力量計37、融通電力量計39及び被融通電力量計41によってそれぞれ計測された発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力量及び被融通電力量を管理する。
演算処理装置45は、信号線により分電器31に接続されており、発電電力、順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力及び総消費電力等を管理する。ここで、発電電力とは、自家発電装置27によって生成される電力をいう。順潮流電力とは、送電線8から分電器31に順潮流される電力をいう。逆潮流電力とは、分電器31から送電線8に逆潮流される電力をいう。融通電力とは、分電器31から自営線10に出力される電力をいう。被融通電力とは、自営線10から分電器31に受けられる電力をいう。充電電力とは、分電器31から蓄電器29に充電される電力をいう。放電電力とは、蓄電器29から分電器31に放電される電力をいう。重要負荷電力とは、重要電気配線網23に接続された重要負荷の総消費電力をいう。一般負荷電力とは、一般電気配線網21に接続された一般負荷の総消費電力をいう。一般負荷電力と重要負荷電力の和が、総消費電力に相当する。
<<<個別電力管理装置の演算処理装置が行う管理の例>>>
演算処理装置45が行う管理とは、例えば次の(1)~(5)である。
(1)取得
演算処理装置45は、分電器31を通じて発電電力、順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力及び総消費電力を検出して、それらの検出値を取得する。また、演算処理装置45は、発電電力量計33、順潮流電力量計35、逆潮流電力量計37、融通電力量計39及び被融通電力量計41から発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力量及び被融通電力量の計測値をそれぞれ取得する。演算処理装置45は、蓄電器29の充電残量又はその割合の計測値を蓄電器29から取得する。
(2)集計
演算処理装置45は、発電電力、順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力及び総消費電力のうち少なくとも1つの検出値と、発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力量、被融通電力量、充電残量又は充電残量割合の少なくとも1つの計測値とを用いて、各種集計を行う。例えば、演算処理装置45は、発電電力から総消費電力を差し引いて、その差を発電電力で除することによってリアルタイムな自家消費率を計算する。また、例えば、演算処理装置45は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の発電電力量から逆潮流電力量及び融通電力量の和を差し引いて、その差を発電電力量で除することによって期間的な自家消費率を計算する。また、例えば、演算処理装置45は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の順潮流電力量を算出し、その順潮流電力量に買電単価を乗じることによって買電額を算出する。また、例えば、演算処理装置45は、所定期間(1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の逆潮流電力量を算出し、その逆潮流電力量に売電単価を乗じることによって売電額を算出する。また、例えば、演算処理装置45は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の融通電力量を算出し、その融通電力量に融通単価を乗じることによっ
て融通額を算出し、融通額を経済価値のある換金性の融通ポイントに換算する。また、例えば、演算処理装置45は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の被融通電力量を算出し、その被融通電力量に被融通単価を乗じることによって被融通額を算出し、被融通額を経済価値のある被融通ポイントに換算する。ここで、停電時の融通単価は、正常時の融通単価よりも高く設定され、停電時の被融通単価は、正常時の被融通単価よりも高く設定されている。また、自家発電装置27若しくは蓄電器29又はこれら両方の災害耐性が高いほど、融通単価が高いため、自家発電装置27や蓄電器29の災害耐性を高めるような動機付けが惹起される。なお、自家発電装置27や蓄電器29の一部又は全体が高い位置に設置されるほど、自家発電装置27や蓄電器29の災害耐性が高い。また、自家発電装置27や蓄電器29の一部又は全体が屋内に設置されると、自家発電装置27や蓄電器29の災害耐性が高い。
(3)記憶
演算処理装置45は、上記(1)のように取得した検出値及び計測値を時系列で記憶する。演算処理装置45は、上記(2)のような計算結果を時系列で記憶する。
(4)表示
演算処理装置45は、上記(1)のように取得したリアルタイムな検出値及び計測値の少なくとも1つを表示部47に表示させる。演算処理装置45は、上記(2)のように計算したリアルタイムな計算結果の少なくとも1つを表示部47に表示させる。
(5)送信
演算処理装置45は、インターネットを介して、上記(1)のように取得した検出値及び計測値を共用電力管理装置65及び中央管理装置90に送信する。演算処理装置45は、上記(2)のような計算結果を共用電力管理装置65及び中央管理装置90に送信する。
<<<共用蓄電設備の稼働状況の表示>>>
後述の“共用電力管理装置の演算処理装置が行う管理の例”で説明するように、共用電力管理装置65の演算処理装置67が、共用発電装置51の発電電力の検出値を各個別電力管理装置43の演算処理装置45に送信する。演算処理装置45は、演算処理装置67によって送信された発電電力の検出値を受信して、その検出値を表示部47に表示させる。
同様に、演算処理装置45は、演算処理装置67から受信した受電電力及び給電電力の検出値を表示部69に表示させる。更に、演算処理装置45は、演算処理装置67から受信した発電電力量、受電電力量及び給電電力量の計測値を表示部47に表示させる。更に、演算処理装置45は、演算処理装置67から受信した充電残量又はその割合の計測値を表示部47に表示させる。
よって、居住者は自身の建物2に居ながら、施設3内の共用蓄電設備50の稼働状態を把握することができる。つまり、居住者は、次の(1)~(4)を把握することができる。
(1)共用発電装置51の発電電力及び発電電力量
(2)共用蓄電設備50から自営線10を通じて電気設備20に供給される給電電力及び給電電力量
(3)電気設備20から自営線10を通じて共用蓄電設備50に受けられる受電電力及び受電電力量
(4)共用蓄電器53の充電残量又はその割合
<<<キャッシュバック、ポイント還元及び御礼品>>>
平常時、演算処理装置45は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の融通電力量から基準値(基準値の代わりに、被融通電力量と基準値の和であってもよい)を差し引く。こうして得られた差分(以下、蓄電貢献度という。)が正であれば、建物2に居住する居住者が電力の融通、特に後述の共用蓄電設備50への蓄電に大きく貢献したことになる。また、こうして得られた蓄電貢献度が大きいほど、電力の融通に対する貢献、特に後述の大型な共用蓄電器53への蓄電に対する貢献が高い。電力の融通に貢献した者に対して経済的な価値の報償を与えることによって、省エネルギーな生活及び電力の融通の動機付けを惹起させる。
そのためには、演算処理装置45が、上述のように計算した蓄電貢献度に蓄電単価を乗じて、蓄電貢献額を算出する。また、演算処理装置45が、蓄電貢献額を経済価値のある換金性の蓄電貢献ポイントに換算する。演算処理装置45が蓄電貢献度、蓄電貢献額及び蓄電貢献ポイントを中央管理装置90に送信すると、中央管理装置90が蓄電貢献度、蓄電貢献額及び蓄電貢献ポイントを受信して、それら受信データをアカウントに紐づけて記憶する。管理者等が、中央管理装置90に記憶された蓄電貢献額に応じた金銭又は蓄電貢献ポイントを居住者に付与するか、委託業者等を通じて、蓄電貢献額に応じた御礼品を配送する。
基準値は、ゼロを超えた値である。基準値は、各建物2の居住者が後述の共用蓄電設備50の蓄電に最低限貢献すべき電力量である。基準値は、建物2又はアカウントごとに個別に設定された値であるか、又は、各建物2に共通した値である。建物2又はアカウントごとに個別に設定された基準値としては、例えば建物2の居住者の数に応じたものが挙げられる。また、基準値は定数であってもよいし、変数であってもよい。基準値が変数の場合、演算処理装置45が基準値を算出してもよいし、中央管理装置90が基準値を算出して演算処理装置45に送信してもよい。
蓄電貢献度、蓄電貢献額、蓄電貢献ポイントの増大は居住者に経済的な恩恵をもたらすため、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントの増大させるような動機付け、つまり融通電力量を高めるような動機付けが居住者に与えられる。また、居住者は、御礼品を受けることを目的として、融通電力量を高めるような生活を送るようになる。
<<<ランクの表示>>>
後述の“ランク付け”で説明するように、中央管理装置90は、各演算処理装置45に類別順位、類別アカウント総数、全体的順位及び全アカウント数を送信する。そうすると、各演算処理装置45は、類別順位、類別アカウント総数、全体的順位及び全アカウント数を受信して、類別順位、類別アカウント総数、全体的順位及び全アカウント数を表示部47に表示させる。
<<<類内の状況表示>>>
後述の“類内の状況配信”で説明するように、中央管理装置90は、共通の類に属した全アカウントの総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントを演算処理装置45に送信する。そうすると、各演算処理装置45は、共通の類に属した全アカウントの総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントを受信し、アカウントごとの総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントを表示部47に表示させる。
<<<被融通電力量の制限>>>
各建物2の居住者が停電時に共用蓄電設備50の共用蓄電器53の充電残量を公平に利用できるようにするために、停電時に各建物2が後述の共用蓄電設備50から融通を受けられる電力量は所定閾値に制限される。以下、具体的に説明する。
演算処理装置45は、分電器31を通じて送電線8の停電を検出したら、その時の被融通電力量計41の計測値を被融通電力量計41から取得する。この時は停電開始時であり、この時の計測値を停電開始時被融通電力量という。
その後、演算処理装置45は、被融通電力量計41の計測値から停電開始時被電力量を差し引き、その差分を所定閾値と比較する。この差分は、停電開始後に建物2の電気設備20が施設3の共用蓄電設備50から電力の融通を受けると増加する。
比較の結果、差分が所定閾値を超えたら、演算処理装置45が自営線10から分電器31を遮断するような遮断を分電器31に行わせる。
ここで、所定閾値は、建物2、電気設備20又はアカウントごとに個別に設定された値である。或いは、所定閾値は、各建物2、各電気設備20又は各アカウントに共通した値である。建物2、電気設備20又はアカウントごとに個別に設定された所定閾値としては、例えば、停電前の所定期間(例えば、1ヶ月間)の融通電力量(この融通電力量は、上述のように演算処理装置45によって計算される。)又は蓄電貢献度(この蓄電貢献度は、上述のように演算処理装置45によって計算される。)に基づいて定められたもの、或いは、建物2の居住者の数に応じたもの、或いは、プライベート情報(プライベート情報は演算処理装置45及び中央管理装置90によって記憶されている。)に基づいて定められたもの、或いは、建物2の居住者の人数に応じた値に、停電前の所定期間(例えば、1ヶ月間)の融通電力量(この融通電力量は、上述のように演算処理装置45によって計算される。)又は蓄電貢献度(この蓄電貢献度は、上述のように演算処理装置45によって計算される。)に応じた値を加算したものである。なお、建物2の居住者の人数は、上述のように居住者が入力部49により入力することによって演算処理装置45又は中央管理装置90が記憶したプライベート情報の中の家族人数に相当する。
また、所定閾値は定数であってもよいし、変数であってもよい。所定閾値が変数の場合、演算処理装置45が所定閾値を算出してもよいし、中央管理装置90又は後述の共用電力管理装置65の演算処理装置67が所定閾値を算出して演算処理装置45に送信してもよい。例えば、演算処理装置45又は中央管理装置90が、建物2の居住者の人数に応じた値に、停電前の所定期間(例えば、1ヶ月間)の融通電力量又は蓄電貢献度に応じた値を加算し、その和は、電気設備20ごとに個別に設定された所定閾値として利用される。又は、演算処理装置45又は中央管理装置90が、停電前の所定期間(例えば、1ヶ月間)の融通電力量(この融通電力量は、上述のように演算処理装置45によって計算される。)又は蓄電貢献度(この蓄電貢献度は、上述のように演算処理装置45によって計算される。)に基づいて定め、その定められた値は、電気設備20ごとに個別に設定された所定閾値として利用される。又は、演算処理装置67が停電開始時に共用蓄電器53から充電残量の計測値を取得し、その計測値を建物2の数で除算し、その商は、各電気設備20に共通した所定閾値として利用される。又は、中央管理装置90が停電開始時に共用蓄電器53の充電残量の計測値を演算処理装置67から受信し、その計測値を建物2の数で除算し、その商は、各電気設備20に共通した所定閾値として利用される。又は、演算処理装置45が停電開始時に共用電力管理装置65の演算処理装置67又は中央管理装置90から共用蓄電器53の充電残量の計測値を演算処理装置67から受信し、その充電残量の計測値に第二配分割合を乗じ、その積は、各電気設備20に共通した所定閾値又は電気設
備20ごとに個別に設定された所定閾値として利用される。
所定閾値が各建物2に共通した値であれば、停電時に各建物2の電気設備20が融通を受けられる電力量は各建物2に共通する。
何れの建物2の電気設備20でも所定閾値が共通する場合、停電時、各建物2の居住者は施設3の共用蓄電器53の充電残量をより公平に利用できる。
所定閾値が共用蓄電器53の充電残量を建物2の数で除した商である場合、施設3の共用蓄電器53の充電残量が各建物2の電気設備20に等分される。
所定閾値が建物2の電気設備20ごとに個別に設定されたものである場合、停電時、施設3の共用蓄電器53の充電残量は、各建物2の居住者の個別の事情に応じた各建物2の電気設備20に分けられる。
所定閾値が各建物2の居住者の数に基づいて個別に定まる場合、停電時、各建物2の居住者は施設3の共用蓄電器53の充電残量をより公平に利用できる。
所定閾値が停電前の融通電力量に基づいて定まる場合、各建物2の居住者は、停電時により多くの電力量の融通を受けられるようにするべく、停電前に融通電力量を上げるような生活をするようになる。
所定閾値が共用蓄電器53の充電残量に第二配分割合を乗じて得られた積である場合、停電時、各建物2の居住者は施設3の共用蓄電器53の充電残量を公平に利用できる。
所定閾値がプライベート情報に基づいて定められる場合、停電開始後に利用できる電力量は各建物2の居住者の個別の事情を考慮したものとなる。
<<<一定以上の被融通電力量の融通単価の割り増し>>>
停電時に各建物2が後述の共用蓄電設備50から融通を受けられる電力量が上述のように制限される代わりに、融通単価が割り増しされる。具体的には、次の通りである。
演算処理装置45は、分電器31を通じて送電線8の停電を検出したら、その時の被融通電力量計41の計測値を融通電力量計39から取得する。この時の計測値を停電開始時被融通電力量という。
その後、演算処理装置45は、被融通電力量計41の計測値から停電開始時被電力量を差し引き、その差分を所定閾値と比較する。この差分は、停電開始後に建物2の発電設備20が施設3の共用蓄電設備50から電力の融通を受けると増加する。
比較の結果、差分が所定閾値を超えたら、演算処理装置45がその時の被融通電力量計41の計測値を取得して記憶する。この時の計測値を割り増し開始時被融通電力量という。
その後、演算処理装置45は、分電器31を通じて送電線8の通電を検出したら、その時の被融通電力量計41の計測値を融通電力量計39から取得して記憶する。この時の計測値を割り増し終了時被融通電力量という。
そして、演算処理装置45は、割り増し終了時被融通電力量から割り増し開始時被融通電力量を差し引いて、その差分に割り増し単価を乗ずる。その積を割増額という。次に、
演算処理装置45は、上述のように計算した所定期間(例えば、1ヶ月間)の被融通額に割増額を加算する。
なお、割増額が加算された被融通額は、“個別電力管理装置の演算処理装置が行う管理の例”における(3)記憶、(4)表示及び(5)送信の対象である。
<<<個別電力管理装置の演算処理装置が行う負荷の制御>>>
停電時に建物2内の負荷の消費電力が制限されたり、機能が制限されたりする。以下、具体的に説明する。
演算処理装置45は、分電器31を通じて送電線8の停電を検出したら、信号線、無線又はホームネットワークを介して接続された負荷の運転強度を低下させて、運転強度を最大運転強度の所定割合(例えば、25%)に制限する。例えば、負荷が調光機能付き照明器であれば、演算処理装置45が照明器の照明強度を最大照明強度の所定割合に低下させる。
演算処理装置45は、分電器31を通じて送電線8の停電を検出したら、信号線、無線又はホームネットワークを介して接続された負荷の機能を制限する。例えば、負荷が調色機能付き照明器であれば、演算処理装置45が照明器の発光色を所定の色に制限してその色に調節し、照明器の発光色をそれ以外の色に調節できないように制限する。
<<<疑似停電(1)>>>
分電器31には疑似停電スイッチが設けられている。居住者等が分電器31の疑似停電スイッチをオンにすると、分電器31が送電線8から分電器31を遮断する。そうすると、分電器31は上述のような停電時の電力分配を行う。そのため、居住者は停電時の負荷の電力消費の様子を把握することができ、生活継続計画(Life Continuity Planning)を立てることができる。
また、疑似停電スイッチにより分電器31が送電線8から分電器31を遮断すると、演算処理装置45が上述のように負荷の消費電力を制限したり、機能を制限したりする。負荷が調光調色機能付き照明器であれば、照明器の照明強度及び発光色が制限されることによって、所定の演出がなされる。例えばムードのある様子、夜間中の野外照明の様子、星空の様子或いはたき火の様子が演出される。
なお、各建物2の居住者が各自の建物2内の分電器31の疑似停電スイッチを同時にオンにすると、後述の共用蓄電設備50から各建物2の電気設備20への電力融通の状態を把握することができる。そのため、より良好な生活継続計画を立てることができる。
<<<疑似停電(2)>>>
共用電力管理装置65の演算処理装置67又は中央管理装置90が、各建物2の演算処理装置45に疑似停電の指令信号を一斉に送信する。演算処理装置67が疑似停電の指令信号を送信するタイミングは、例えばプログラムに設定されているか、管理者等が後述の入力部71により演算処理装置67に指令を出した時である。中央管理装置90が疑似停電の指令信号を送信するタイミングについても同様である。
各演算処理装置45は、指令信号を受信すると、送電線8から分電器31を遮断するような遮断を分電器31に行わせる。そうすると、各分電器31は上述のような停電時の電力分配を行う。そのため、居住者は停電時の負荷の電力消費の様子を把握することができ、生活継続計画(Life Continuity Planning)を立てることができる。
また、各演算処理装置45が上述のように負荷の消費電力を制限したり、機能を制限し
たりする。負荷が調光調色機能付き照明器であれば、照明器の照明強度及び発光色が制限されることによって、所定の演出がなされる。例えばムードのある様子、夜間中の野外照明の様子、星空の様子或いはたき火の様子が演出される。
<共用蓄電設備の構成要素>
続いて、共用蓄電設備50の共用発電装置51、共用蓄電器53、共用分電器55、コンセント57、発電電力量計59、受電電力量計61、給電電力量計63及び共用電力管理装置65について詳細に説明する。
<<共用発電装置>>
共用発電装置51は、発電電力量計59を介して共用分電器55に接続されている。共用発電装置51は、太陽エネルギーから電力を生成し、その電力を共用分電器55に出力する。
共用発電装置51は、太陽光パネル52、接続箱及びパワーコンディショナー等を有した太陽光発電装置である。太陽光パネル52は施設3の屋根に敷設されている。太陽光パネル52は接続箱に接続されている。接続箱は、集電器等を有し、太陽光パネル52の各ブロックで発電された電気を集電する。接続箱は、パワーコンディショナーに接続されている。パワーコンディショナーは、DC-ACコンバータ等を有し、接続箱から出力された直流電力を交流電力に変換して、交流電力を共用分電器55に出力する。パワーコンディショナーは、発電電力量計59を介して共用分電器55に接続されている。
なお、共用発電装置51は、太陽光パネル52を有した太陽光発電装置に代えて、風力発電装置又は水力発電装置であってもよい。つまり、共用発電装置51は、自然エネルギーを電力に変換する自然エネルギー発電機器であれば、太陽光発電装置に限るものではない。また、共用発電装置51は、複数種類の自然エネルギー発電機器を組み合わせたものでもよい。
共用蓄電設備50が共用発電装置51を有するため、共用蓄電設備50の共用蓄電器53が共用発電装置51により蓄電される上、各建物2の電気設備20が共用発電装置51の発電電力の一部又は全体の融通を受けられる。
<<共用蓄電器>>
共用蓄電器53は、共用分電器55に接続されている。共用蓄電器53は、充電時に、共用分電器55から出力された電力を化学エネルギーに変換することによって、共用分電器55から出力された電力を化学エネルギーとして蓄える。共用蓄電器53は、放電時に、蓄えた化学エネルギーを電力に変換することによって、その電力を共用分電器55に出力する。
共用蓄電器53は、パワーコンディショナー、充放電回路、計測回路及び蓄電池等を有する。パワーコンディショナーは、AC/DCコンバータ及びDC/ACコンバータ等を有し、共用分電器55から出力された交流電力を直流電力に変換して充放電回路に出力し、蓄電池から充放電回路を介して放電された直流電力を交流電力に変換して共用分電器55に出力する。充放電回路は、充電時、パワーコンディショナーから出力された直流電力を蓄電池に充電し、放電時、蓄電池に蓄えられた電力をパワーコンディショナーに放出する。計測回路は、蓄電池の充電残量又はその割合を計測し、充電残量又はその割合の計測値を後述の共用電力管理装置65に出力する。
共用蓄電器53の充電容量、定格充電電力及び定格放電電力は、それぞれ、蓄電器29の充電容量、定格充電電力及び定格放電電力よりも十分に大きい。共用蓄電器53の充電
容量、定格充電電力及び定格放電電力は、コミュニティに属する居住者の総人数に基づいて設計されている。共用蓄電器53の充電容量がコミュニティに属する居住者の総人数に基づいて定められていることによって、総人数にあった電力量を共用蓄電器53に常日頃から蓄電することができる。
<<コンセント>>
コンセント57は、共用分電器55に接続されている。電気機器のプラグがコンセント57に接続されると、電気機器が共用発電装置51又は共用蓄電器53から共用分電器55を介して給電される。居住者が災害時、停電時又は電気設備20の故障時に自身の建物2で電気機器を利用できない際には、居住者がコンセント57を利用して電気機器を稼働させることができる。なお、コンセント57に電気機器を接続できる者は、ルール等によって、コミュニティに属する居住者に制限される。
<<共用分電器>>
共用分電器55は、発電電力量計59を介して共用発電装置51に接続されている。共用分電器55は、共用蓄電器53に接続されている。共用分電器55は、受電電力量計61及び給電電力量計63を介して自営線10に接続されている。
共用分電器55は、自営線10、共用発電装置51及び共用蓄電器53の間の電力の分配を行う。以下、共用分電器55による電力の分配について説明する。
送電線8の未停電時には、各建物2の自家発電装置27によって生成された電力のうち第二配分割合の第二配分電力が各建物2の分電器31から自営線10に出力されるため、施設3の共用分電器55は各建物2の分電器31から自営線10を通じて電力を受け、その電力を共用蓄電器53に出力する。これにより、共用蓄電器53が充電される。この際、共用発電装置51が発電する場合には、共用分電器55は共用発電装置51の発電電力を共用蓄電器53に出力する。
送電線8の停電時には、送電線8から建物2の負荷に電力が供給されないため、各建物2の分電器31から自営線10に出力される総電力は、自営線10から各建物2の分電器31に受けられる総電力よりも低くなりがちである。各建物2の分電器31から自営線10に融通される総電力が自営線10から各建物2の分電器31に融通を受けられる総電力よりも低い場合、施設3の共用分電器55は共用蓄電器53を放電させてその放電電力を受けて、共用蓄電器53の放電電力を自営線10に出力する。この際、共用発電装置51が発電する場合には、共用分電器55は共用発電装置51の発電電力も自営線10に出力する。
送電線8の停電時に、各建物2の分電器31から自営線10に出力される総電力が自営線10から各建物2の分電器31に受けられる総電力よりも高い上、街灯4の電力消費でも余剰した場合には、施設3の共用分電器55は自営線10から余剰電力を受けて、その余剰電力を共用蓄電器53に出力する。この際、共用発電装置51が発電する場合には、共用分電器55は共用発電装置51の発電電力も共用蓄電器53に出力する。そのため、共用蓄電器53が充電される。
<<発電電力量計>>
発電電力量計59は、共用発電装置51によって生成された発電電力量を計測し、その計測値を共用電力管理装置65、特に演算処理装置67に出力する。発電電力量計59によって計測される発電電力量は、発電電力量計59の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<受電電力量計>>
受電電力量計61は、自営線10から共用分電器55に受けられる受電電力量を計測し、その計測値を共用電力管理装置65、特に演算処理装置67に出力する。受電電力量計61によって計測される発電電力量は、受電電力量計61の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<給電電力量計>>
給電電力量計63は、共用分電器55から自営線10に出力される給電電力量を計測し、その計測値を共用電力管理装置65、特に演算処理装置67に出力する。給電電力量計63によって計測される発電電力量は、給電電力量計63の計測開始時からの累積的なものであってもよいし、所定期間(例えば、1ヶ月間)ごとにゼロにリセットされることによってそのリセット時からの累積的なものであってもよい。
<<共用電力管理装置>>
共用電力管理装置65は、据置型又は携帯型のコンピューターシステムである。共用電力管理装置65は、施設3内に配置されている。共用電力管理装置65は、演算処理装置67、表示部69及び入力部71を有する。
表示部69は、マトリックス表示器、セグメント表示器又はこれらの組み合わせである。表示部69は、演算処理装置67から入力した映像信号に従った映像を表示する。
入力部71は、キーボード、ポインティングデバイス、押しボタン及びスイッチの中から選択された1以上の入力デバイスを有する。入力部71は、管理者等によって操作されることによって、操作内容に応じた信号を演算処理装置67に出力する。
演算処理装置67は、プログラムを記憶する。演算処理装置67がプログラムを実行することによって、本開示の演算処理装置67の機能が実現される。
演算処理装置67は、インターネットに接続されている。演算処理装置67は、インターネットを介して中央管理装置90と通信する。演算処理装置67は、管理者が有する管理アカウントに関する管理アカウント情報が設定されている。演算処理装置67は、管理アカウント情報を利用して、中央管理装置90が運用する管理システムにログインする。
演算処理装置67は、電力ネットワークシステム1が構築されたローカルな地域に張り巡らされたローカルエリアネットワークに接続されている、演算処理装置67は、インターネット又はローカルエリアネットワークを介して、各建物2の演算処理装置45と通信する。演算処理装置67は、各演算処理装置45から受信したデータを集約する。
演算処理装置67は、信号線により共用蓄電器53に接続されて、共用蓄電器53の充電残量又はその割合を管理する。
演算処理装置67は、発電電力量計59、受電電力量計61及び給電電力量計63によってそれぞれ計測された発電電力量、受電電力量及び給電電力量を管理する。
演算処理装置67は、信号線により共用分電器55に接続されており、発電電力、受電電力及び給電電力等を管理する。ここで、発電電力とは、共用発電装置51によって生成される電力をいう。受電電力とは、自営線10から共用分電器55に受けられる電力をいう。給電電力とは、共用分電器55から自営線10に供給される電力をいう。
<<<共用電力管理装置の演算処理装置が行う管理の例>>>
演算処理装置67による電力、電力量、充電残量、検出値、計測値及び計算結果の管理とは、例えば次の(1)~(5)である。
(1)取得
演算処理装置67は、共用分電器55を通じて発電電力、受電電力及び給電電力を検出して、それらの検出値を取得する。また、演算処理装置67は、発電電力量計59、受電電力量計61及び給電電力量計63から発電電力量、受電電力量及び給電電力量の計測値をそれぞれ取得する。演算処理装置67は、共用蓄電器53の充電残量又はその割合の計測値を共用蓄電器53から取得する。
(2)集計
演算処理装置67は、発電電力、受電電力及び給電電力のうち少なくとも1つの検出値と、発電電力量、受電電力量及び給電電力量の少なくとも1つの計測値とを用いて、各種集計を行う。例えば、演算処理装置67は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の発電電力量を算出する。また、演算処理装置67は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の受電電力量を算出する。また、演算処理装置67は、所定期間(例えば、1ヶ月)ごとに、所定期間(例えば、1ヶ月間)の給電電力量を算出する。
(3)記憶
演算処理装置67は、上記(1)のように取得した検出値及び計測値を時系列で記憶する。演算処理装置67は、上記(2)のような計算結果を時系列で記憶する。
(4)表示
演算処理装置67は、上記(1)のように取得した検出値及び計測値の少なくとも1つを表示部69に表示させる。演算処理装置67は、上記(2)のような計算結果の少なくとも1つを表示部69に表示させる。
(5)送信
演算処理装置67は、上記(1)のように取得した検出値及び計測値をインターネット又はローカルエリアネットワークを介して、各建物2の演算処理装置45及び中央管理装置90に送信する。演算処理装置67は、上記(2)のような計算結果をインターネット又はローカルエリアネットワークを介して、各建物2の演算処理装置45及び中央管理装置90に送信する。
<<<共用電力管理装置の演算処理装置が行う集約の例>>>
上述の“個別電力管理装置の演算処理装置が行う管理の例”で説明したように、各電気設備20の演算処理装置45が、自家発電電力の検出値を共用電力管理装置65の演算処理装置67に送信する。演算処理装置67は、各演算処理装置45によって送信された自家発電電力の検出値を受信して、建物2、電気設備50又はアカウントごとの自家発電電力の検出値を表示部69に表示させる。
同様に、演算処理装置67は、各演算処理装置45から順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力及び総消費電力の検出値を受信し、建物2、電気設備50又はアカウントごとの順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力及び総消費電力の検出値を表示部69に表示させる。同様に、演算処理装置67は、各演算処理装置45から発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力量及び被融
通電力量の計測値を受信し、建物2、電気設備50又はアカウントごとの発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力量及び被融通電力量の計測値を表示部69に表示させる。同様に、演算処理装置67は、各演算処理装置45から充電残量又はその割合の計測値を受信し、建物2、電気設備50又はアカウントごとの充電残量又はその割合の計測値を表示部69に表示させる。
よって、管理者等は施設3に居ながら、建物2ごとの自家発電電力、順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力、総消費電力、発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力、被融通電力及び受電残量を把握することができる。
演算処理装置67は、各演算処理装置45から計算結果を受信し、建物2、電気設備50又はアカウントごとの計算結果を表示部69に表示させる。計算結果としては、上述のように、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、所定期間の順潮流電力量と買電額、所定期間の逆潮流電力量と売電額、所定期間の融通電力量と融通額と融通ポイント、所定期間の被融通電力量と被融通額と被融通ポイントがある。
<中央管理装置の機能>
続いて、中央管理装置90の機能について詳細に説明する。以下に説明する中央管理装置90の機能は、中央管理装置90が記憶したプログラムを中央管理装置90が実行することによって実現される。
<<管理システムの運用>>
中央管理装置90は管理システムを運用する。
<<アカウントの管理>>
中央管理装置90は、管理システムにおいて、居住グループごとのアカウントを管理する。個別電力管理装置43の演算処理装置45が中央管理装置90にアクセスして正当なアカウント情報に基づいて管理システムにログインしたら、中央管理装置90が管理システムへのログインを許可する。
<<プライベート情報の管理>>
居住者が入力部49によりプライベート情報を入力することによって、演算処理装置45がプライベート情報を中央管理装置90に送信したら、中央管理装置90は管理システム上でプライベート情報をアカウントに紐づけて記憶する。
<<各建物の電力及び電力量等の管理>>
中央管理装置90は、各演算処理装置45から自家発電電力、順潮流電力、逆潮流電力、融通電力、被融通電力、充電電力、放電電力、重要負荷消費電力、一般負荷消費電力及び総消費電力の検出値を受信し、それらの検出値をアカウントに紐づけて時系列で記憶する。
中央管理装置90は、各演算処理装置45から発電電力量、順潮流電力量、逆潮流電力量、融通電力量及び被融通電力量の計測値を受信し、それらの計測値をアカウントに紐づけて時系列で記憶する。
中央管理装置90は、各演算処理装置45から充電残量又はその割合の計測値を受信し、充電残量又はその割合の計測値をアカウントに紐づけて時系列で記憶する。
中央管理装置90は、各演算処理装置45から計算結果を受信し、計算結果をアカウン
トに紐づけて時系列で記憶する。計算結果としては、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、所定期間の順潮流電力量と買電額、所定期間の逆潮流電力量と売電額、所定期間の融通電力量と融通額と融通ポイント、所定期間の被融通電力量と被融通額と被融通ポイントがある。
中央管理装置90は、各演算処理装置45から蓄電貢献度、蓄電貢献額及び蓄電貢献ポイントを受信し、蓄電貢献度、蓄電貢献額及び蓄電貢献ポイントをアカウントに紐づけて記憶する。
中央管理装置90は、共用電力管理装置65の演算処理装置67から発電電力、受電電力及び給電電力の検出値を受信し、それらの検出値を管理アカウントに紐づけて時系列で記憶する。
中央管理装置90は、共用電力管理装置65の演算処理装置67から発電電力量、受電電力量及び給電電力量の計測値を受信し、それらの計測値を管理アカウントに紐づけて時系列で記憶する。
中央管理装置90は、共用電力管理装置65の演算処理装置67から充電残量又はその割合の計測値を受信し、充電残量又はその割合の計測値を管理アカウントに紐づけて時系列で記憶する。
中央管理装置90は、演算処理装置67から計算結果を受信し、計算結果を管理アカウントに紐づけて時系列で記憶する。計算結果としては、所定期間(例えば、1ヶ月間)の発電電力量、所定期間(例えば、1ヶ月間)の受電電力量、所定期間(例えば、1ヶ月間)の給電電力量がある。
<<分類>>
中央管理装置90は、アカウントに紐づけられたプライベート情報に基づいて、アカウントを共通のプライベート情報により分類する。例えば、中央管理装置90は、アカウントに紐づけられたプライベート情報に基づいて、アカウントを共通の家族人数(家族人数の代わりに、家族構成、年齢、職業又は生活様式であってもよい。)により分類する。このような分類により共通の類に属したアカウント総数を類別アカウント数という。
<<ランク付け>>
中央管理装置90は、上述のような分類により共通の類に属したアカウントを総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントについてランク付けする。このようにランク付けされたアカウントの順位を類別順位という。類別順位は昇順若しくは降順又はこれらの両方である。
中央管理装置90は、類別順位及び類別アカウント総数をアカウントに紐づけて記憶する。また、中央管理装置90は、アカウントに紐づけられた類別順位及び類別アカウント総数を、そのアカウントでログインした演算処理装置45に送信する。
中央管理装置90は、全アカウントを総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントについてランク付けする。このようにランク付けされたアカウントの順位を全体的順位という。全体的順位は昇順若しくは降順又はこれらの両方である。
中央管理装置90は、全体的順位及び全アカウント数をアカウントに紐づけて記憶する
。また、中央管理装置90は、アカウントに紐づけられた全体的順位及び全アカウント数を、そのアカウントでログインした演算処理装置45に送信する。
そして、演算処理装置45は、上述の“ランク表示”で説明したように、類別順位、類別アカウント総数、全体的順位及び全アカウント数を受信して、類別順位、類別アカウント総数、全体的順位及び全アカウント数を表示部47に表示させる。
総消費電力について類別順位又は全体的順位を見た居住者は、他の建物2の居住者よりも総消費電力を減らそうと努力するようになる。
リアルタイム又は期間的な自家消費率についての類別順位又は全体的順位を見た居住者は、他の建物2の居住者よりも自家消費率を減らそうと努力するようになる。
融通電力量、融通額又は融通ポイントについての類別順位又は全体的順位を見た居住者は、他の建物2の居住者よりも融通電力量を増やそうと努力するようになる。
蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントについての類別順位又は全体的順位を見た居住者は、他の建物2の居住者よりも、共用蓄電設備50の蓄電に貢献しようと努力するようになる。
類別順位の場合、その類に属するアカウント・居住者のプライベート情報が共通するため、ランク付けの公平性が高まる。
<<類内の状況配信>>
中央管理装置90は、上述のような分類により共通の類に属した全アカウントに紐づけられた総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントを、これらアカウントでそれぞれログインした各演算処理装置45に送信する。
そして、演算処理装置45は、共通の類に属した全アカウントの総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントを受信し、アカウントごとの総消費電力、リアルタイムな自家消費率、期間的な自家消費率、融通電力量、融通額、融通ポイント、蓄電貢献度、蓄電貢献額又は蓄電貢献ポイントを表示部47に表示させる。このような表示が行われることによって、居住者の競争心が煽られる。
1 電力ネットワークシステム
2 建物
4 街灯
8 送電線
10 自営線
21 一般電気配線網
23 重要電気配線網
25 小型発電装置
27 自家発電装置
29 蓄電器
31 分電器
33 発電電力量計
35 順潮流電力量計
37 逆潮流電力量計
39 融通電力量計
41 被融通電力量計
43 個別電力管理装置
51 共用発電装置
53 共用蓄電器
55 共用分電器
57 コンセント
59 発電電力量計
61 受電電力量計
63 給電電力量計
65 共用電力管理装置
90 中央管理装置

Claims (6)

  1. ローカルの地域に構築される電力ネットワークシステムであって、
    前記地域に建造される複数の建物にそれぞれ設けられ、商用の系統電源から送電線を通じて電力の供給を受け、前記地域に張り巡らされた自営線を通じて相互に電力を融通可能な複数の電気設備と、
    前記地域に建造される施設に設けられ、前記自営線から電力の供給を受けて蓄電する共用蓄電設備と、を備え、
    それぞれの前記電気設備は、
    自然エネルギーから自家発電電力を生成する自家発電装置と、
    前記自家発電電力を前記電気設備内及び前記送電線に分配可能であり、前記送電線の停電を検出可能な分電器と、
    前記分電器から前記自営線に出力される融通電力量を計測する融通電力量計と、
    前記自営線から前記分電器に受けられる被融通電力量を計測する被融通電力量計と、
    前記分電器によって前記送電線の停電が検出されたら、その時の前記被融通電力量計の計測値を停電開始時被融通電力量として取得し、その後の前記被融通電力量計の計測値から前記停電開始時融通電力量を差し引いた差分を所定閾値と比較し、その差分が前記所定閾値を超えた時に前記自営線から前記分電器を遮断する個別電力管理装置と、
    を有し、
    前記個別電力管理装置が、前記分電器によって前記送電線の停電が検出される前に前記融通電力量計によって計測された所定期間の融通電力量に基づいて、前記所定閾値を定める
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載の電力ネットワークシステムであって、
    中央管理装置を更に備え、
    それぞれの前記個別電力管理装置が、前記分電器によって前記送電線の停電が検出される前に前記融通電力量計によって計測された融通電力量を前記中央管理装置に送信し、
    前記中央管理装置は、それぞれの前記個別電力管理装置が前記中央管理装置にログインしたアカウントを、それぞれの前記個別電力管理装置が送信した融通電力量についてランク付けをする
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
  3. 請求項2に記載の電力ネットワークシステムであって、
    前記中央管理装置は、それぞれの前記個別電力管理装置が前記中央管理装置にログインしたアカウントにランク付けされた順位を、前記個別電力管理装置に送信し、
    前記個別電力管理装置が、受信した前記順位を表示する
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
  4. 請求項2又は3に記載の電力ネットワークシステムであって、
    前記中央管理装置が、前記アカウントに紐づけられたプライベート情報に基づいて、それらアカウントを共通のプライベート情報で分類した上で、前記分類により共通の類に属する前記アカウントを、それぞれの前記個別電力管理装置が送信した融通電力量についてランク付けをする
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
  5. 請求項4に記載の電力ネットワークシステムであって、
    前記中央管理装置は、前記分類により共通の類に属する前記アカウントにランク付けされた類別順位を、前記個別電力管理装置に送信し、
    前記個別電力管理装置が、受信した前記類別順位を表示する
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
  6. 請求項2から5の何れか一項に記載の電力ネットワークシステムであって、
    それぞれの前記個別電力管理装置が、前記分電器によって前記送電線の停電が検出される前に前記融通電力量計によって計測された融通電力量に基づいて自家消費率を計算して、前記自家消費率を前記中央管理装置に送信し、
    前記中央管理装置が、それぞれの前記個別電力管理装置が前記中央管理装置にログインしたアカウントを、それぞれの前記個別電力管理装置が送信した前記自家消費率についてランク付けをする
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
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