JP2023148518A - 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法 - Google Patents

電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023148518A
JP2023148518A JP2022056592A JP2022056592A JP2023148518A JP 2023148518 A JP2023148518 A JP 2023148518A JP 2022056592 A JP2022056592 A JP 2022056592A JP 2022056592 A JP2022056592 A JP 2022056592A JP 2023148518 A JP2023148518 A JP 2023148518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electrode composition
current collector
active material
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022056592A
Other languages
English (en)
Inventor
英明 堀江
Hideaki Horie
健一郎 榎
Kenichiro Enoki
勇輔 中嶋
Yusuke Nakajima
浩太郎 那須
Kotaro Nasu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
APB Corp
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
APB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd, APB Corp filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2022056592A priority Critical patent/JP2023148518A/ja
Priority to PCT/JP2023/008384 priority patent/WO2023167339A1/ja
Publication of JP2023148518A publication Critical patent/JP2023148518A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

Figure 2023148518000001
【課題】電極組成物の形を精度良く整えつつ基材フィルムに対して供給すること。
【解決手段】電池用電極製造装置は、帯状の基材フィルムに対して、活物質及び電解液を含んだ湿潤粉体である電極組成物を供給する供給部を備えた電池用電極製造装置であって、前記供給部は、回転する輪状部材を備えたムービングベルトと、前記ムービングベルトと所定距離の隙間を設けて配置される固定ガイドと、前記固定ガイドの下方に配置されるシャッタとを備え、前記固定ガイドの下部に位置する円弧部と、前記ムービングベルトの下部に位置する円弧部と、によって案内して前記基材フィルムに前記電極組成物を供給する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法に関する。
リチウムイオン電池は高容量の二次電池であり、近年様々な用途で使用されている。リチウムイオン電池の電極は、活物質層、集電体層、セパレータ、及び、活物質層を封入する枠体等によって構成される(例えば、特許文献1参照)。リチウムイオン電池における活物質層は、例えば、帯状の基材フィルムに対して電極組成物を供給し、ロールプレス等によって圧縮することで形成することができる。
基材フィルムに対して電極組成物を供給する手法として、特許文献2には、貯留室の供給口近傍にローラを設けて回転させつつ、貯留室内に保持した電極組成物を基材フィルムに対して供給する方法が開示されている。また、特許文献3には、貯留室内に設けた無端ベルトを回転させつつ、貯留室内に保持した電極組成物を基材フィルムに対して供給する方法が開示されている。
特許第6633866号公報 特開2021-44154号公報 特開2020-161303号公報
移動する基材フィルムに対して電極組成物を供給すると同時に電極組成物を所望の形状に整えることは容易ではない。特に、電極組成物が電解液を含んだ湿潤粉体である場合には挙動の制御が難しい。例えば、従来技術によって電極組成物を所定の長さに整えようとすると、終わりの部分が崩れたり、電極組成物が基材フィルム上に飛び散ったりする場合があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、電極組成物の形を精度良く整えつつ基材フィルムに対して供給することができる電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電池用電極製造装置は、帯状の基材フィルムに対して、活物質及び電解液を含んだ湿潤粉体である電極組成物を供給する供給部を備えた電池用電極製造装置であって、前記供給部は、回転する輪状部材を備えたムービングベルトと、前記ムービングベルトと所定距離の隙間を設けて配置される固定ガイドと、前記固定ガイドの下方に配置されるシャッタとを備え、前記固定ガイドの下部に位置する円弧部と、前記ムービングベルトの下部に位置する円弧部と、によって案内して前記基材フィルムに前記電極組成物を供給する。
本発明の電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法によれば、電極組成物の形を精度良く整えつつ基材フィルムに対して供給することができる。
図1は、実施形態の電池用電極製造装置を用いて製造される電池の単セルの断面模式図である。 図2は、実施形態の電池用電極製造装置の概略図である。 図3は、実施形態の電極組成物供給装置を示す斜視図である。 図4Aは、実施形態の電極組成物供給装置の動作について説明するための図である。 図4Bは、実施形態の電極組成物供給装置の動作について説明するための図である。 図5は、実施形態の電極組成物の一例を示す図である。
(実施形態)
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施形態について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、一部を省略して図示している場合がある。
<組電池(二次電池)>
実施形態の電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法は、例えば、リチウムイオン電池の製造に適用される。リチウムイオン電池は、複数のリチウムイオン単電池(単セル又は電池セルとも記載する)を組み合わせてモジュール化した組電池、或いは、このような組電池を複数組み合わせて電圧及び容量を調整した電池パックの形態で使用される。
本明細書におけるリチウムイオン電池は、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間のリチウムイオンの移動により充放電が行われる二次電池をいう。当該リチウムイオン電池(二次電池)は、電解質に液体材料を使用した電池を含み、電解質に固体材料を使用した電池(いわゆる全固体電池)を含む。また本実施形態におけるリチウムイオン電池は、集電体として金属箔(金属集電箔)を有する電池を含み、金属箔に代わって導電性材料が添加された樹脂から構成される、いわゆる樹脂集電体を有する電池を含む。当該樹脂集電体を、後述するバイポーラ電極用樹脂集電体として用いる場合には、当該樹脂集電体の一方の面に正極を形成し、もう一方の面に負極を形成して双極型電極を構成したものであってもよい。なお、本実施形態におけるリチウムイオン電池は、バインダを用いて正極または負極活物質等を正極用または負極用集電体にそれぞれ塗布して電極を構成したものを含み、双極型の電池の場合には、集電体の一方の面にバインダを用いて正極活物質等を塗布して正極層を、反対側の面にバインダを用いて負極活物質等を塗布して負極層を有する双極型電極を構成したものを含む。
組電池の積層方法は、任意である。積層方法の一例として、第1面に正極樹脂集電体を有し、第2面に負極樹脂集電体を有する単セルを、隣り合う一対の単セルの第1面(正極側)と第2面(負極側)とが隣接するように直列に複数積層した積層電池としても良い。別の一例として、一枚の樹脂集電体の片面に正極層を設け、樹脂集電体の他方の面に負極層を設けた単セルを、電解質層を介して複数積層した積層電池としても良い。
<単セル(電池セル)>
図1は、単セル10の断面模式図である。単セル10を複数組み合わせることで上記の組電池を作製することが可能である。例えば、単セル10は、2つの電極20(電池用電極)としての正極20a及び負極20bと、セパレータ30とを有する。
セパレータ30は、正極20aと負極20bとの間に配置される。組電池において、複数の単セル10は、正極20aと負極20bとを同方向に向けて積層される。
セパレータ30には、電解質が保持される。これにより、セパレータ30は、電解質層として機能する。セパレータ30は、正極20a及び負極20bの電極活物質層22の間に配置され、これらが互いに接触することを抑制する。これにより、セパレータ30は、正極20aと負極20bとの間の隔壁として機能する。
セパレータ30に保持される電解質としては、例えば、電解液またはゲルポリマ電解質等が挙げられる。これらの電解質を用いることで、高いリチウムイオン伝導性が確保される。セパレータの形態としては、例えば、上記電解質を吸収保持するポリマや繊維からなる多孔性シートのセパレータや不織布セパレータ等を挙げることができる。
正極20a及び負極20bは、それぞれ、集電体21と、電極活物質層22と、枠体35とを有する。電極活物質層22と集電体21とは、セパレータ30側からこの順に並ぶ。枠体35は、額縁状(環状)である。枠体35は、電極活物質層22の周囲を囲む。正極20aの枠体35と負極20bの枠体35とは、互いに溶着され一体化されている。以下の説明において、正極20a及び負極20bの電極活物質層22を互いに区別する場合、これらをそれぞれ正極活物質層22a、負極活物質層22bと呼ぶ。
<正極集電体の具体例>
正極集電体層21aを構成する正極集電体としては、公知のリチウムイオン単電池に用いられる集電体を用いることができ、例えば、公知の金属集電体及び導電材料と樹脂とから構成されてなる樹脂集電体(特開2012-150905号公報及び国際公開第2015/005116号等に記載の樹脂集電体等)を用いることができる。正極集電体層21aを構成する正極集電体は、電池特性等の観点から、樹脂集電体であることが好ましい。
金属集電体としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、タンタル、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン及びこれらの金属を1種以上含む合金、並びに、ステンレス合金からなる群から選択される一種以上の金属材料が挙げられる。これらの金属材料は、薄板や金属箔等の形態で用いてもよい。また、上記金属材料以外で構成される基材表面にスパッタリング、電着、塗布等の方法により上記金属材料を形成したものを金属集電体として用いてもよい。
樹脂集電体としては、導電性フィラーとマトリックス樹脂とを含むことが好ましい。マトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)等が挙げられるが、特に限定されない。また、導電性フィラーは、導電性を有する材料から選択されれば特に限定されない。導電性フィラーは、その形状が繊維状である導電性繊維であってもよい。
樹脂集電体は、マトリックス樹脂及び導電性フィラーのほかに、その他の成分(分散剤、架橋促進剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤等)を含んでいてもよい。また、複数の樹脂集電体を積層して用いてもよく、樹脂集電体と金属箔とを積層して用いても良い。
正極集電体層21aの厚さは、特に限定されないが、5~150μmであることが好ましい。複数の樹脂集電体を積層して正極集電体層21aとして用いる場合には、積層後の全体の厚さが5~150μmであることが好ましい。正極集電体層21aは、例えば、マトリックス樹脂、導電性フィラー及び必要により用いるフィラー用分散剤を溶融混練して得られる導電性樹脂組成物を公知の方法でフィルム状に成形することにより得ることができる。
<正極活物質の具体例>
正極活物質層22aは、正極活物質を含む混合物の非結着体であることが好ましい。ここで、非結着体とは、正極活物質層中において正極活物質の位置が固定されておらず、正極活物質同士及び正極活物質と集電体とが不可逆的に固定されていないことを意味する。正極活物質層22aが非結着体である場合、正極活物質同士は不可逆的に固定されていないため、正極活物質同士の界面を機械的に破壊することなく分離することができ、正極活物質層22aに応力がかかった場合でも正極活物質が移動することで正極活物質層22aの破壊を防止することができ好ましい。非結着体である正極活物質層22aは、正極活物質層22aを、正極活物質と電解液とを含みかつ結着剤を含まない正極活物質層22aにする等の方法で得ることができる。なお、本明細書において、結着剤とは、正極活物質同士及び正極活物質と集電体とを可逆的に固定することができない薬剤を意味し、デンプン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、スチレン-ブタジエンゴム、ポリエチレン及びポリプロピレン等の公知の溶剤乾燥型のリチウムイオン電池用結着剤等が挙げられる。これらの結着剤は、溶剤に溶解又は分散して用いられ、溶剤を揮発、留去することで表面が粘着性を示すことなく固体化するので正極活物質同士及び正極活物質と集電体とを可逆的に固定することができない。
正極活物質としては、例えば、リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属元素が2種である複合酸化物、金属元素が3種類以上である複合酸化物等が挙げられるが、特に限定されない。
正極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆正極活物質であってもよい。正極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、正極の体積変化が緩和され、正極の膨張を抑制することができる。
被覆材を構成する高分子化合物としては、特開2017-054703号公報及び国際公開第2015/005117号等に活物質被覆用樹脂として記載されたものを好適に用いることができる。
被覆材には、導電剤が含まれていてもよい。導電剤としては、正極集電体層21aに含まれる導電性フィラーと同様のものを好適に用いることができる。
正極活物質層22aには、粘着性樹脂が含まれていてもよい。粘着性樹脂としては、例えば、特開2017-054703号公報に記載された非水系二次電池活物質被覆用樹脂に少量の有機溶剤を混合してそのガラス転移温度を室温以下に調節したもの、及び、特開平10-255805号公報に粘着剤として記載されたもの等を好適に用いることができる。なお、粘着性樹脂は、溶媒成分を揮発させて乾燥させても固体化せずに粘着性(水、溶剤、熱等を使用せずに僅かな圧力を加えることで接着する性質)を有する樹脂を意味する。一方、結着剤として用いられる溶液乾燥型の電極用バインダーは、溶媒成分を揮発させることで乾燥、固体化して活物質同士を強固に接着固定するものを意味する。したがって、上述した結着剤(溶液乾燥型の電極バインダー)と粘着性樹脂とは、異なる材料である。
正極活物質層22aには、電解質と非水溶媒を含む電解液が含まれていてもよい。電解質としては、公知の電解液に用いられているもの等が使用できる。非水溶媒としては、公知の電解液に用いられているもの(例えば、リン酸エステル、ニトリル化合物等及びこれらの混合物等)等が使用できる。例えば、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合液、又は、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合液を用いることができる。
正極活物質層22aには、導電助剤が含まれていてもよい。導電助剤としては、正極集電体層21aに含まれる導電性フィラーと同様の導電性材料を好適に用いることができる。
正極活物質層22aの厚さは、特に限定されるものではないが、電池性能の観点から、150~600μmであることが好ましく、200~450μmであることがより好ましい。
実施形態において、正極活物質層22aを形成するために供給される正極組成物は、正極活物質と非水電解液を含んでなる湿潤粉体である。また、湿潤粉体はペンデュラー状態又はファニキュラー状態であることがより好ましい。
湿潤粉体における非水電解液の割合は、特に限定されないが、ペンデュラー状態又はファニキュラー状態とするためには、正極の場合には非水電解液の割合を湿潤粉体全体の0.5~15重量%とすることが望ましい。
<負極集電体の具体例>
負極集電体層21bを構成する負極集電体としては、正極集電体で記載した構成と同様のものを適宜選択して用いることができ、同様の方法により得ることができる。負極集電体層21bは、電池特性等の観点から、樹脂集電体であることが好ましい。負極集電体層21bの厚さは、特に限定されないが、5~150μmであることが好ましい。
<負極活物質の具体例>
負極活物質層22bは、負極活物質を含む混合物の非結着体であることが好ましい。負極活物質層が非結着体であることが好ましい理由、及び非結着体である負極活物質層22bを得る方法等は、正極活物質層22aが非結着体であることが好ましい理由、及び非結着体である正極活物質層22aを得る方法と同様である。
負極活物質としては、例えば、炭素系材料、珪素系材料及びこれらの混合物等を用いることができるが、特に限定されない。
負極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆負極活物質であってもよい。負極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、負極の体積変化が緩和され、負極の膨張を抑制することができる。
被覆材としては、被覆正極活物質を構成する被覆材と同様のものを好適に用いることができる。
負極活物質層22bは、電解質と非水溶媒を含む電解液を含有する。電解液の組成は、正極活物質層22aに含まれる電解液と同様の電解液を好適に用いることができる。
負極活物質層22bには、導電助剤が含まれていてもよい。導電助剤としては、正極活物質層22aに含まれる導電性フィラーと同様の導電性材料を好適に用いることができる。
負極活物質層22bには、粘着性樹脂が含まれていてもよい。粘着性樹脂としては、正極活物質層22aの任意成分である粘着性樹脂と同様のものを好適に用いることができる。
負極活物質層22bの厚さは、特に限定されるものではないが、電池性能の観点から、150~600μmであることが好ましく、200~450μmであることがより好ましい。
実施形態において、負極活物質層22bを形成するために供給される負極組成物は、負極活物質と非水電解液を含んでなる湿潤粉体である。また、湿潤粉体はペンデュラー状態又はファニキュラー状態であることがより好ましい。
湿潤粉体における非水電解液の割合は、特に限定されないが、ペンデュラー状態又はファニキュラー状態とするためには、負極の場合には非水電解液の割合を湿潤粉体全体の0.5~25重量%とすることが望ましい。
<セパレータの具体例>
セパレータ30に保持される電解質としては、例えば、電解液又はゲルポリマ電解質等が挙げられる。セパレータ30は、これらの電解質を用いることで、高いリチウムイオン伝導性が確保される。セパレータ30の形態としては、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン製の多孔性フィルム等が挙げられるが、特に限定されない。セパレータとして、硫化物系、酸化物系の無機系固体電解質、または高分子系の有機系固体電解質などを適用することもできる。固体電解質の適用により、全固体電池を構成することができる。
<枠体の具体例>
枠体35としては、電解液に対して耐久性のある材料であれば特に限定されないが、例えば、高分子材料が好ましく、熱硬化性高分子材料がより好ましい。枠体35を構成する材料としては、絶縁性、シール性(液密性)、電池動作温度下での耐熱性等を有するものであればよく、樹脂材料が好適に採用される。より具体的には、枠体35としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂及びポリフッ化ビニリデン樹脂等が挙げられ、耐久性が高く取り扱いが容易であることからエポキシ系樹脂が好ましい。
<電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法>
次に、本実施形態の電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法(以下、製造方法と略して呼ぶ)について説明する。例えば、電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法では、まず正極20a及び負極20bが製造される。正極20aの製造方法と負極20bの製造方法とは、主に電極活物質層22に含まれる電極活物質が異なる。ここでは、電極20の製造方法として、正極20a及び負極20bの製造方法をまとめて説明する。
図2は、電池用電極製造装置1000の概略図である。例えば、電池用電極製造装置1000は、チャンバ100、搬送装置200、電極組成物供給装置300、枠体供給装置400及びプレス装置500を含む。なお、以下では、帯状の基材フィルムが帯状の集電体21Bである場合を一例として説明する。
チャンバ100は、内部を大気圧よりも減圧された状態に保持できる部屋である。チャンバ100の内部は、図示しない減圧ポンプにより大気圧よりも減圧される。なお、標準大気圧は、約1013hPa(約105Pa)である。
例えば、チャンバ100の外部に集電体ロール21Rが配置され、集電体ロール21Rから引き出された帯状の集電体21Bが、スリットを通してチャンバ100の内部に搬送される。以下、帯状の集電体21Bを集電体21Bと記載する場合がある。なお、集電体21Bは、上述した集電体21が所定の形状に切り出される前のものである。集電体21Bは、搬送方向Daに沿って所定の速度で搬送される。以下では、集電体21Bが搬送される方向を下流側Da1、その反対方向を上流側Da2として説明する。なお、集電体ロール21Rが配置されるチャンバ100の外部空間は、常圧であってもよいし、チャンバ100と異なるチャンバによって減圧されていてもよい。
なお、図2に示す通り、鉛直方向Dbにおける上側をDb1、鉛直方向Dbにおける下側をDb2とする。搬送方向Da及び鉛直方向Dbに対して直交する方向は、集電体21B、及び、集電体21Bに載置される電極組成物22cの幅方向に対応する。
搬送装置200は、集電体21Bを、搬送方向Daの下流側Da1に搬送する。例えば、搬送装置200は、集電体21Bを下側から支持するベルトコンベアである。なお、後述の電極組成物供給装置300による電極組成物22cの供給が行なわれた後、搬送装置200は、電極組成物22cを載せた集電体21Bを搬送することとなる。また、後述の枠体供給装置400による枠体35の供給が行なわれた後、搬送装置200は、枠体35及び電極組成物22cを載せた集電体21Bを搬送することとなる。搬送装置200は、搬送部の一例である。
電極組成物供給装置300は、図2に示す通り、チャンバ100内で搬送される集電体21B上に電極組成物22cを供給する。上述したように、実施形態において、電極活物質層22(正極活物質層22a、負極活物質層22b)を形成するために、電極組成物供給装置300から供給される電極組成物22c(正極組成物、負極組成物)は、電極活物質(正極活物質、負極活物質)と電解液(非水電解液)を含んでなる湿潤粉体である。また、実施形態において、電極組成物22cとしての湿潤粉体は、ペンデュラー状態又はファニキュラー状態であることがより好ましい。また、電極活物質は、高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆電極活物質である。電極組成物22cに含まれる電極活物質は、被覆電極活物質であるため、集電体21B上に供給する工程では、電極組成物22cを柔らかい状態にしておくことが必要となる。
実施形態の電極組成物供給装置300は、図3に示す通り、ムービングベルト310と、固定ガイド320と、シャッタ330とを備える。ムービングベルト310は、回転する輪状部材311を備える。輪状部材311の具体的な動作については後述する。
固定ガイド320は、図3に示す通り、ムービングベルト310よりも上流側Da2に位置する。また、固定ガイド320は、集電体21Bに対して略垂直な第1面321と、第1面321と連続した円弧状の第2面322とを備える。ここで、第1面321とムービングベルト310との間、及び、第2面322とムービングベルト310との間には、所定距離の隙間が設けられる。即ち、ムービングベルト310は、固定ガイド320と所定距離の隙間を設けて配置される。電極組成物22cは、当該隙間に保持される。第2面322は、固定ガイドの下部に位置する円弧部の一例である。
シャッタ330は、図3に示す通り、固定ガイド320の下方に配置される。また、シャッタ330は、搬送方向Daに沿って移動可能に構成され、ムービングベルト310と固定ガイド320との隙間の下端を開閉する。
図3に示した構成の下、電極組成物供給装置300は、集電体21Bへの電極組成物22cの供給及び停止を制御して、電極組成物22cの形を精度良く整えつつ集電体21Bに対して供給する。以下、電極組成物22cの供給時における電極組成物供給装置300の動作について図4Aを用いて説明する。また、電極組成物22cの供給停止時における電極組成物供給装置300の動作について図4Bを用いて説明する。
集電体21Bへの電極組成物22cの供給時において、電極組成物供給装置300は、ムービングベルト310における輪状部材311を、図4Aに示す矢印の方向に回転させる。即ち、電極組成物供給装置300は、輪状部材311を、固定ガイド320に対向する面が下側Db2に移動する方向に回転させる。このようにして輪状部材311を回転させることにより、ムービングベルト310は、固定ガイド320との間の隙間に保持した電極組成物22cを、下側Db2に搬送する。ここで、ムービングベルト310は、集電体21Bを搬送する速度と同じ速度で、輪状部材311を回転させることが好ましい。例えば、ムービングベルト310は、駆動ローラ312等の複数の駆動ローラを含み、モータ等を用いて発生させた駆動力で駆動ローラを回転させることにより、輪状部材311を回転させる。なお、図4Aに示す通り、ムービングベルト310の下部には、駆動ローラ312の形状によって円弧状の面が形成される。かかる円弧状の面は、ムービングベルトの下部に位置する円弧部の一例である。
また、集電体21Bへの電極組成物22cの供給時において、電極組成物供給装置300は、シャッタ330を図4Aに示す位置に配置する。即ち、電極組成物供給装置300は、ムービングベルト310と固定ガイド320との隙間の下端を閉じないように、シャッタ330を配置する。これにより、ムービングベルト310と固定ガイド320との隙間の下端から、集電体21Bに対して、電極組成物22cが供給される。即ち、電極組成物供給装置300は、固定ガイド320の下部に位置する円弧部と、ムービングベルト310の下部に位置する円弧部と、によって案内して、集電体21Bに電極組成物22cを供給する。
集電体21Bへの電極組成物22cの供給を停止する際、電極組成物供給装置300は、図4Bに示す通り、ムービングベルト310における輪状部材311の回転を停止させる。また、電極組成物供給装置300は、シャッタ330を図4Bに示す位置に配置する。即ち、電極組成物供給装置300は、シャッタ330を下流側Daに移動させて、ムービングベルト310と固定ガイド320との隙間の下端を閉じる。ここで、電極組成物供給装置300は、集電体21Bを搬送する速度と同じ速度でシャッタ330を移動させて、ムービングベルト310と固定ガイド320との隙間の下端を閉じるようにすることが好ましい。これにより、集電体21Bに供給された電極組成物22cの長さ方向(搬送方向Da)の端部を崩すことなく、きれいに閉止することができる。
ここで、電極組成物22cは、活物質及び電解液を含んだ湿潤粉体である。例えば、電極組成物22cは、図5に示すように、電解液を含侵した粘着性を持つゲル状のポリマで活物質粒子を被覆したものである。このような電極組成物22cは、粒子同士が相互に粘着して粉落ちを減少させることができる一方で、湿り気及び粘着性を有することにより、挙動の制御が特に難しくなる。これに対し、上述した電極組成物供給装置300によれば、図5に示す電極組成物22cについても、形を精度良く整えつつ集電体21Bに対して供給することができる。即ち、電極組成物供給装置300は、粉落ちを抑制しつつ電極組成物22cの形を精度良く整えて、集電体21Bに対して供給することができる。
図2に戻って説明を続ける。枠体供給装置400は、搬送される集電体21Bに対して枠体35を供給する。例えば、枠体供給装置400は、ロボットアームを有し、事前に製造された枠体35を、搬送される集電体21B上の所定の位置に配置する。或いは、枠体供給装置400は、集電体21Bの上で枠体35を製造してもよい。一例を挙げると、集電体21Bを基材とし、ディスペンサーやコーター等によって集電体21B上に所定の材料を所定の形状に吐出又は塗布することで、集電体21B上に枠体35を形成することができる。
プレス装置500は、集電体21Bに供給された電極組成物22cを圧縮する。例えば、プレス装置500は、図2に示す通り、上部ローラ501及び下部ローラ502を有する。プレス装置500は、上部ローラ501及び下部ローラ502により、集電体21Bに供給された電極組成物22cを挟み込んで圧縮する。即ち、プレス装置500は、電極組成物22cに対するロールプレスを実行する。
上述した通り、実施形態では、電極組成物供給装置300による電極組成物22cの供給や、プレス装置500による電極組成物22cの圧縮といった各工程を、内部が大気圧よりも減圧されたチャンバ100内で実行する。これにより、電極組成物22cの内部に空気が残留することが防止でき、電極活物質層22の均一性を向上することができる。
プレス装置500による圧縮工程の後、図1に示したセパレータ30が更に供給され、単セル10が作製される。セパレータ30の供給は、搬送方向Daに沿って搬送される集電体21B及び電極組成物22cに対して連続的に行なわれてもよいし、集電体21Bや電極組成物22cを所定単位に分割した後、枚葉に行なってもよい。
また、上述した実施形態では、電極組成物22cが載置される帯状の基材フィルムが帯状の集電体21Bであるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図2に示した帯状の集電体21Bに代えて、帯状のセパレータシートや、帯状の離形フィルムを基材フィルムとしてもよい。なお、帯状のセパレータシートは、後にトリミングすることで、図1に示したセパレータ30を形成することができる。
例えば、セパレータシートを基材フィルムとする場合、セパレータシート上に電極組成物22cを供給し、電極組成物22cにおけるセパレータシートと反対側の面に集電体21Bを供給し、セパレータシート及び集電体21Bを所定の形状にトリミングし、更に、枠体35を供給することで、正極20a又は負極20bを作製することができる。
また、離形フィルムを基材フィルムとする場合、離形フィルム上に電極組成物22cを供給し、電極組成物22cにおける離形フィルムと反対側の面に集電体21Bを供給し、離形フィルムを回収した後、集電体21Bと反対側の面にセパレータシートを供給し、集電体21B及びセパレータシートを所定の形状にトリミングし、更に、枠体35を供給することで、正極20a又は負極20bを作製することができる。なお、セパレータシートを供給して後にトリミングすることに代え、電極組成物22cに対してセパレータ30を供給することとしても構わない。
或いは、離形フィルム上に電極組成物22cを供給し、電極組成物22cにおける離形フィルムと反対側の面にセパレータシートを供給し、離形フィルムを回収した後、セパレータシートと反対側の面に集電体21Bを供給し、セパレータシート及び集電体21Bを所定の形状にトリミングし、更に、枠体35を供給することで、正極20a又は負極20bを作製することができる。なお、集電体21Bを供給して後にトリミングすることに代え、所定の形状にトリミングされた集電体21を電極組成物22cに対して供給することとしても構わない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。更に、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
10:単セル
20:電極
20a:正極
20b:負極
21:集電体
21a:正極集電体層
21b:負極集電体層
21B:帯状の集電体
21R:集電体ロール
22:電極活物質層
22a:正極活物質層
22b:負極活物質層
22c:電極組成物
30:セパレータ
35:枠体
100:チャンバ
200:搬送装置
300:電極組成物供給装置
310:ムービングベルト
311:輪状部材
312:駆動ローラ
320:固定ガイド
321:第1面
322:第2面
330:シャッタ
400:枠体供給装置
500:プレス装置
501:上部ローラ
502:下部ローラ
1000:電池用電極製造装置
Da:搬送方向
Da1:下流側
Da2:上流側
Db:鉛直方向
Db1:上側
Db2:下側

Claims (8)

  1. 帯状の基材フィルムに対して、活物質及び電解液を含んだ湿潤粉体である電極組成物を供給する供給部を備えた電池用電極製造装置であって、
    前記供給部は、回転する輪状部材を備えたムービングベルトと、前記ムービングベルトと所定距離の隙間を設けて配置される固定ガイドと、を備え、
    前記固定ガイドの下部に位置する円弧部と、前記ムービングベルトの下部に位置する円弧部と、によって案内して前記基材フィルムに前記電極組成物を供給する、
    電池用電極製造装置。
  2. 前記帯状の基材フィルムを、内部が大気圧よりも減圧されたチャンバ内において搬送する搬送部を備え、
    前記供給部は、前記チャンバ内で前記電極組成物を供給する、
    請求項1に記載の電池用電極製造装置。
  3. 前記固定ガイドは、第1面と、当該第1面と連続した円弧状の第2面とを備え、
    前記ムービングベルトは、前記隙間において前記電極組成物を保持し、前記輪状部材を回転させることによって当該隙間に保持する前記電極組成物を下方に搬送する、
    請求項2に記載の電池用電極製造装置。
  4. 前記固定ガイドの下方に配置されるシャッタを備え、
    前記シャッタが前記隙間の下端を開閉するとともに前記輪状部材の回転を制御することにより、前記基材フィルムへの前記電極組成物の供給及び停止を制御する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の電池用電極製造装置。
  5. 前記ムービングベルトは、前記基材フィルムを搬送する速度と同じ速度で前記輪状部材を回転させる、請求項2に記載の電池用電極製造装置。
  6. 前記シャッタは、前記基材フィルムを搬送する速度と同じ速度で移動して前記隙間の下端を閉じる、請求項4に記載の電池用電極製造装置。
  7. 前記電極組成物は、前記電解液を含侵した粘着性を持つゲル状のポリマで活物質粒子を被覆したものである、請求項1~6のいずれか1項に記載の電池用電極製造装置。
  8. 回転する輪状部材を備えたムービングベルトの下部に位置する円弧部と、前記ムービングベルトと所定距離の隙間を設けて配置される固定ガイドの下部に位置する円弧部とによって、物質及び電解液を含んだ湿潤粉体である電極組成物を案内して、帯状の基材フィルムに対して前記電極組成物を供給する、電池用電極製造方法。
JP2022056592A 2022-03-04 2022-03-30 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法 Pending JP2023148518A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022056592A JP2023148518A (ja) 2022-03-30 2022-03-30 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
PCT/JP2023/008384 WO2023167339A1 (ja) 2022-03-04 2023-03-06 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022056592A JP2023148518A (ja) 2022-03-30 2022-03-30 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023148518A true JP2023148518A (ja) 2023-10-13

Family

ID=88289327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022056592A Pending JP2023148518A (ja) 2022-03-04 2022-03-30 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023148518A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103443986B (zh) 电极组件及其制备方法
EP3211695A1 (en) Method and apparatus for manufacturing electrode for secondary battery, electrode for secondary battery, and secondary battery
KR102250172B1 (ko) 리튬 이온 이차 전지용 분리막 및 이를 포함하는 리튬 금속 전지
US20200280104A1 (en) Anode Subassemblies for Lithium-Metal Batteries, Lithium-Metal Batteries Made Therewith, and Related Methods
JP2023148518A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2023171772A1 (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2023157931A1 (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2023167339A1 (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023128856A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023119212A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2023100840A1 (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2022210966A1 (ja) 電池用電極製造装置
JP2023128854A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2023190940A1 (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023132707A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023103563A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
WO2023190939A1 (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023128855A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2000138076A (ja) リチウムイオンポリマ二次電池及びその製造装置並びに製造方法
JP2023051223A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023053789A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023053788A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023080523A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023051209A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法
JP2023096326A (ja) 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法