JP2023148423A - 三次元造形方法及び三次元造形装置 - Google Patents

三次元造形方法及び三次元造形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023148423A
JP2023148423A JP2022056431A JP2022056431A JP2023148423A JP 2023148423 A JP2023148423 A JP 2023148423A JP 2022056431 A JP2022056431 A JP 2022056431A JP 2022056431 A JP2022056431 A JP 2022056431A JP 2023148423 A JP2023148423 A JP 2023148423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
modeling
path
dimensional
wall
rib
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022056431A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7490700B2 (ja
Inventor
達哉 奥中
tatsuya Okunaka
遼 伊藤
Ryo Ito
麻衣 横井
Mai Yokoi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2022056431A priority Critical patent/JP7490700B2/ja
Priority to US18/127,030 priority patent/US20230311421A1/en
Priority to CN202310310196.3A priority patent/CN116890460A/zh
Publication of JP2023148423A publication Critical patent/JP2023148423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7490700B2 publication Critical patent/JP7490700B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C64/00Additive manufacturing, i.e. manufacturing of three-dimensional [3D] objects by additive deposition, additive agglomeration or additive layering, e.g. by 3D printing, stereolithography or selective laser sintering
    • B29C64/30Auxiliary operations or equipment
    • B29C64/386Data acquisition or data processing for additive manufacturing
    • B29C64/393Data acquisition or data processing for additive manufacturing for controlling or regulating additive manufacturing processes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y10/00Processes of additive manufacturing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y50/00Data acquisition or data processing for additive manufacturing
    • B33Y50/02Data acquisition or data processing for additive manufacturing for controlling or regulating additive manufacturing processes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F10/00Additive manufacturing of workpieces or articles from metallic powder
    • B22F10/10Formation of a green body
    • B22F10/18Formation of a green body by mixing binder with metal in filament form, e.g. fused filament fabrication [FFF]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F10/00Additive manufacturing of workpieces or articles from metallic powder
    • B22F10/80Data acquisition or data processing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F5/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the special shape of the product
    • B22F5/10Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the special shape of the product of articles with cavities or holes, not otherwise provided for in the preceding subgroups
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C64/00Additive manufacturing, i.e. manufacturing of three-dimensional [3D] objects by additive deposition, additive agglomeration or additive layering, e.g. by 3D printing, stereolithography or selective laser sintering
    • B29C64/10Processes of additive manufacturing
    • B29C64/106Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material
    • B29C64/118Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material using filamentary material being melted, e.g. fused deposition modelling [FDM]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)

Abstract

Figure 2023148423000001
【課題】立体造形物の機械的強度を向上させ、立体造形物の反り等の形状の変形を抑制する、三次元造形方法及び三次元造形装置を提供する。
【解決手段】三次元造形方法及び三次元造形装置において、複数の層の各々の造形経路66は、空間16を取り囲み、内外方向に沿って隣接する内側壁部42及び外側壁部44を造形するための内側造形経路及び外側造形経路を含む。内側造形経路及び外側造形経路の進行方向は、同一方向を向いている。そのため、複数の層の各々について、壁部造形経路に沿った任意の箇所での入熱の間隔を一定に保つことができ立体造形物の機械的強度を向上および立体造形物の反り等の形状の変形を抑制することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、三次元造形方法及び三次元造形装置に関する。
特許文献1には、付加造形法の一種である材料押出法によって立体造形物を造形する三次元造形装置が開示されている。
特開2021-20417号公報
内部に空間を有する立体造形物を付加造形法によって造形する場合、下記の手順で立体造形物を造形する。
先ず、立体造形物の三次元データを複数の層(二次元データ)に分割する。次に、分割した複数の層の各々について、立体造形物を造形するための造形経路と、造形経路の進行方向とを決定する。次に、複数の層の各々の造形経路及び進行方向に従って、立体造形物を造形する。
付加造形法では、複数の層の各々について、空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部を造形する。複数の環状の壁部が隣接する状態で、複数の層が積層方向に積層されることで、立体造形物が造形される。この場合、外側の壁部を造形するための造形経路(壁部造形経路)は、外側を向く方向成分(点成分)を繋ぎ合わせることで構成される。また、内側の壁部を造形するための造形経路(壁部造形経路)は、内側を向く点成分を繋ぎ合わせることで構成される。従って、2つの壁部造形経路では、進行方向が互いに逆となる。
ここで、2つの壁部造形経路を連結し、一筆書きで2つの壁部を造形する場合、往路である一方の壁部造形経路に沿って造形し、2つの壁部造形経路の連結部分で折り返した後、復路である他方の壁部造形経路に沿って造形する必要がある。これにより、複数の層の各々において、壁部造形経路に沿った任意の箇所の入熱の間隔が一定にならない。この結果、造形された立体造形物の機械的強度が低下する。また、立体造形物に反り等の形状不良が発生する。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の第1の態様は、内部に空間を有する立体造形物を付加造形法によって造形する三次元造形方法であって、前記三次元造形方法は、前記立体造形物の三次元データを複数の層に分割するスライス工程と、分割した複数の前記層の各々において、前記立体造形物を造形するための造形経路と前記造形経路の進行方向とを決定する経路決定工程と、複数の前記層の各々の前記造形経路及び前記進行方向に従って、前記立体造形物を造形する造形工程と、を有し、複数の前記層の各々の前記造形経路は、前記空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路を含み、複数の前記壁部造形経路の各々の進行方向は、同一方向を向いている。
本発明の第2の態様は、内部に空間を有する立体造形物を付加造形法によって造形する三次元造形装置であって、前記三次元造形装置は、前記立体造形物の三次元データを取得し、取得した前記三次元データを複数の層に分割するデータ分割部と、前記データ分割部で分割された複数の前記層の各々について、前記立体造形物を造形するための造形経路と前記造形経路の進行方向とを決定する経路決定部と、前記経路決定部で決定された複数の前記層の各々の前記造形経路及び前記進行方向に従って、前記立体造形物を造形する造形部と、を有し、複数の前記層の各々の前記造形経路は、前記空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路を含み、複数の前記壁部造形経路の各々の進行方向は、同一方向を向いている。
本発明では、複数の壁部造形経路が同一方向を向いているので、複数の層の各々について、壁部造形経路に沿った任意の箇所での入熱の間隔を一定に保つことができる。これにより、立体造形物の機械的強度を向上させることができる。また、立体造形物の反り等の形状の変形を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係る三次元造形装置の構成図である。 図2は、立体造形物の斜視図である。 図3は、本実施形態に係る三次元造形方法のフローチャートである。 図4は、1つの層を示す説明図である。 図5は、1つの層における造形方向を示す説明図である。 図6は、1つの層におけるシームポイントを示す説明図である。 図7は、複数の層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図8Aは、折り返し点の部分と内側造形経路とがラップしている状態を示す説明図であり、図8Bは、折り返し点の部分と内側造形経路とがラップしていない状態を示す説明図である。 図9は、積層方向に隣接する2つの層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図10は、積層方向に隣接する2つの層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図11は、積層方向に隣接する2つの層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図12は、積層方向に隣接する2つの層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図13は、第1比較例について、複数の層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図14は、第1比較例での立体造形物の一部側面図である。 図15は、第2比較例について、1つの層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図16は、第3比較例について、複数の層における造形経路及び造形方向を示す説明図である。 図17は、第3比較例での立体造形物の一部側面図である。 図18は、実施例の立体造形物の一部側面図である。
図1は、本実施形態に係る三次元造形装置10の構成図である。三次元造形装置10は、造形材料12を所望の形状に積層することで、立体造形物14を造形する。
立体造形物14は、内部に空間16を有する立体物である。立体造形物14は、例えば、図2に示すようなダクト等の車両部品である。図2に示す立体造形物14は、所定方向(積層方向)(図2の上下方向)に延びる環状の物体である。
立体造形物14は、環状壁18と複数のリブ20とを有する。環状壁18の内側には、空間16が形成される。複数のリブ20は、所定方向に延びている。複数のリブ20は、空間16を複数のサブ空間22に分割する。複数のリブ20の各々は、環状壁18に連結されている。なお、立体造形物14は、少なくとも1つのリブ20を有していればよい。あるいは、立体造形物14は、リブ20がなくてもよい。
造形材料12は、ABS等の熱可塑性樹脂、又は、金属からなるフィラメント又はペレットである。以下の説明では、造形材料12がABSのフィラメントである場合について説明する。なお、造形材料12の形状(例えば、フィラメント又はペレットの直径)及び材質は、立体造形物14の用途等に応じて、適宜設定すればよい。
図1に示すように、三次元造形装置10は、コンピュータ24(データ分割部、経路決定部)と付加造形装置26(造形部)とを有する。
コンピュータ24は、メモリ28を有する。コンピュータ24は、メモリ28に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、データ分割部及び経路決定部の機能を実現する。
付加造形装置26は、いわゆる3Dプリンタである。具体的には、付加造形装置26は、コントローラ30と、筐体32と、材料供給源34と、ノズル36と、ステージ38とを備える。付加造形装置26は、例えば、付加造形法の一種であるFFF(熱溶解積層方式)によって立体造形物14を造形する。
コントローラ30は、メモリ39を有する。コントローラ30は、メモリ39に格納されたデータに基づき、材料供給源34、ノズル36、ノズル移動機構(不図示)及びステージ移動機構(不図示)を制御する。
筐体32は、3Dプリンタの本体部分である。筐体32内には、ステージ38が略水平に配置されている。ステージ38は、ステージ移動機構によって上下方向に移動可能である。ノズル36は、筐体32内において、ステージ38の上方に配置されている。ノズル36は、ステージ38の上面と向かい合うように配置されている。ノズル36は、ノズル移動機構によって水平方向に移動可能である。材料供給源34は、図2に示すように、造形材料12が巻回されたリールである。材料供給源34は、造形材料12をノズル36に供給する。なお、材料供給源34は、リール以外の構成であってもよい。
以上のように構成される三次元造形装置10の動作(三次元造形方法)について、図3~図18を参照しながら説明する。ここでは、必要に応じて、図1及び図2も参照しながら説明する。
図3のステップS1において、コンピュータ24(図1参照)は、立体造形物14(図2参照)となる三次元モデルのデータ(三次元データ)を取得する。三次元データは、三角形状のデータの集合体である。
次のステップS2(スライス工程)において、コンピュータ24は、データ分割部として機能し、取得した三次元データを複数の層に分割する。具体的には、コンピュータ24は、立体造形物14の所定方向を、立体造形物14を造形するときの積層方向と定義する。次に、コンピュータ24は、積層方向に沿った所定間隔で三次元データをスライスすることにより、複数の層に分割する。従って、分割された複数の層の各々は、二次元データである。
図4は、三次元モデルのうち、1層分の形状を模式的に図示している。1層分の形状において、環状壁18(図2参照)に対応する箇所は、環状壁部40である。環状壁部40は、空間16を取り囲む内周面を形成する内側壁部42(環状の壁部)と、環状壁18の外周面を形成する外側壁部44(環状の壁部)とから構成される。内側壁部42と外側壁部44とは、立体造形物14の内外方向に沿って隣接している。内側壁部42と外側壁部44とが内外方向に隣接することで、環状壁部40が構成される。従って、複数の層を積層方向に積層したときに、積層方向に積層された複数の環状壁部40によって環状壁18が構成される。
また、1層分の形状において、複数のリブ20の各々に対応する箇所は、リブ壁部46である。リブ壁部46は、一方のサブ空間22を形成する壁部48と、他方のサブ空間22を形成する壁部50とを有する。2つの壁部48、50が隣接することで、1つのリブ壁部46が構成される。従って、複数の層を積層方向に積層したときに、積層方向に積層された複数のリブ壁部46によってリブ20が構成される。
そして、コンピュータ24(図1参照)は、1層分の二次元データについて、環状壁部40に対応する枠状の領域をフレーム領域部52と定義する。コンピュータ24は、フレーム領域部52のうち、内側壁部42に対応する領域を内側領域部54と定義する。コンピュータ24は、フレーム領域部52のうち、外側壁部44に対応する領域を外側領域部56と定義する。従って、内側領域部54と外側領域部56とは、互いに隣り合っている。
コンピュータ24は、1層分の二次元データについて、リブ壁部46に対応する領域をリブ領域部58と定義する。コンピュータ24は、リブ壁部46の2つの壁部48、50に対応する領域を2つの壁領域部60、62と定義する。従って、2つの壁領域部60、62は、互いに隣り合っている。
次のステップS3(経路決定工程)において、コンピュータ24は、経路決定部として機能し、分割した複数の層の各々について、立体造形物14を造形するための造形経路と、造形経路の進行方向(造形方向)とを決定する。
ステップS3では、コンピュータ24は、先ず、内側領域部54、外側領域部56及び壁領域部60、62に沿って、造形方向を定義する。図5は、図4の1層分に対して、造形方向を矢印で図示した説明図である。
図5に示すように、コンピュータ24(図1参照)は、1つの層について、内側領域部54及び外側領域部56の造形方向を同一方向に設定する。また、コンピュータ24は、1つの層について、1つのリブ領域部58を構成する2つの壁領域部60、62の造形方向を互いに逆方向に設定する。
次に、コンピュータ24は、図6に示すように、1つの層について、造形の開始点及び終点であるシームポイント64を設定する。なお、実際に造形を行った場合、立体造形物14(図2参照)において、シームポイント64に対応する箇所は、外観上、僅かに歪んだ形状となる。そのため、立体造形物14において、歪みが目立たない箇所をシームポイント64に設定することが望ましい。
次に、コンピュータ24は、1つの層について、一筆書きで造形できるように、造形経路を決定する。この場合、コンピュータ24は、1つの層の内側領域部54、外側領域部56及び壁領域部60、62を1つのグループと見なし、1つのグループが一筆書きで描けるような造形経路を決定する。
図7は、3つの層の各々について、造形経路66及び造形方向を図示した説明図である。
3つの層の各々において、造形経路66は、内側造形経路68(壁部造形経路)と、外側造形経路70(壁部造形経路)と、リブ造形経路72とを含む。
内側造形経路68は、内側壁部42を造形するための造形経路である。コンピュータ24(図1参照)は、図5及び図6に示す内側領域部54に設定された矢印を繋ぎ合わせることにより、内側造形経路68を形成する。この場合、内側造形経路68の始点74及び終点76は、シームポイント64に近接する箇所に設定される。内側造形経路68は、始点74から出発し、内側領域部54に沿って延び、終点76に至るループ状の経路である。
外側造形経路70は、外側壁部44を造形するための造形経路である。コンピュータ24は、図5及び図6に示す外側領域部56に設定された矢印を繋ぎ合わせることにより、外側造形経路70を形成する。従って、外側造形経路70は、内側造形経路68と隣り合うように、内側造形経路68の外側に設定される。この場合、外側造形経路70の始点78及び終点80は、シームポイント64に近接する箇所に設定される。外側造形経路70の始点78及び終点80は、内側造形経路68の始点74及び終点76よりも外側に設定される。外側造形経路70は、始点78から出発し、外側領域部56に沿って延び、終点80に至るループ状の経路である。
このように、内側造形経路68の造形方向と、外側造形経路70の造形方向とは、同一方向に設定される。
また、コンピュータ24は、内側造形経路68及び外側造形経路70のうち、最初に壁部を造形するための造形経路を、第1壁部造形経路82に決定する。図7では、内側造形経路68を第1壁部造形経路82に決定した場合を図示している。この場合、コンピュータ24(図1参照)は、第1壁部造形経路82から外側に向かって、互いに隣り合う内側造形経路68と外側造形経路70とを接続することで、一筆書きの造形経路66を決定する。
具体的には、コンピュータ24は、互いに隣り合う内側造形経路68と外側造形経路70とについて、先に壁部を形成する内側造形経路68の終点76(第1終点)と、後に壁部を形成する外側造形経路70の始点78(第1始点)とを、接続経路84を介して接続する。これにより、内側造形経路68と、接続経路84と、外側造形経路70とを含む造形経路66を一筆書きで描くことができる。
なお、外側造形経路70を第1壁部造形経路82として決定する場合、コンピュータ24は、先に壁部を形成する外側造形経路70の終点80(第1終点)と、後に壁部を形成する内側造形経路68の始点74(第1始点)とを、接続経路84を介して接続すればよい。
また、ノズル36を造形経路66に沿って移動させることで、立体造形物14(図2参照)が造形される。そのため、内側造形経路68及び外側造形経路70の各々は、図8Aに示すように、実際には、フレーム領域部52を埋めるような幅(ライン幅L)を有する。内側造形経路68及び外側造形経路70の各々のライン幅Lは、造形材料12(図2参照)の幅に対応している。
また、コンピュータ24(図1参照)は、下記のように、1つの層について、リブ造形経路72(図7参照)を設定する。具体的には、コンピュータ24は、リブ造形経路72を構成するリブ往路86と、リブ復路88とを設定する。
リブ往路86は、2つの壁領域部60、62のうち、一方の壁領域部60に対応する造形経路である。リブ往路86は、内側造形経路68のうち、リブ壁部46の一端部(一方の端部)に対応する始点90(第2始点)から空間16の内側に向かって延びる造形経路である。リブ往路86は、リブ壁部46の他端部(他方の端部)に対応する折り返し点92まで延びる。
リブ復路88は、2つの壁領域部60、62のうち、他方の壁領域部62に対応する造形経路である。リブ復路88は、折り返し点92から、内側造形経路68のうち、リブ壁部46の一端部に対応する終点94(第2終点)まで延びる造形経路である。
従って、リブ往路86とリブ復路88とは、互いに隣り合う造形経路である。また、リブ往路86とリブ復路88とは、互いに逆方向に延びる造形経路である。そのため、リブ往路86の始点90と、リブ復路88の終点94とは、互いに近接するように設定されることが望ましい。
また、リブ造形経路72は、図8Aに示すように、実際には、リブ領域部58を埋めるような幅(ライン幅L)を有する。すなわち、リブ造形経路72を構成するリブ往路86及びリブ復路88の各々は、ライン幅Lを有する。リブ往路86及びリブ復路88の各々のライン幅Lは、造形材料12(図2参照)の幅に対応している。
折り返し点92の部分は、内側造形経路68とラップしている。具体的には、折り返し点92の部分は、例えば、L/2程度、内側造形経路68とラップしていることが望ましい。これにより、立体造形物14の造形後、造形材料12であるABS樹脂が冷却して収縮しても、環状壁18(環状壁部40)とリブ20(リブ壁部46)とを良好且つ確実に接続することができる。従って、図8Bに示すように、折り返し点92の部分と内側造形経路68とがラップしない場合には、立体造形物14の造形後、環状壁18(環状壁部40)とリブ20(リブ壁部46)とが接続しない可能性がある。
さらに、コンピュータ24(図1参照)は、1つの層について、複数のリブ壁部46(図7参照)に対応して、複数のリブ造形経路72を設定する場合には、下記のように、複数のリブ造形経路72を設定することが望ましい。すなわち、コンピュータ24は、隣り合うリブ壁部46の間で、リブ壁部46の一端部の位置と他端部の位置とが入れ替わるように、複数のリブ造形経路72を設定する。
図7に示すように、1つの層について、3つのリブ壁部46を造形する場合には、3つのリブ造形経路72が設定される。この場合、隣り合うリブ造形経路72では、リブ往路86の始点90及び終点94の位置と、折り返し点92の位置とが、互い違いになる。
このようにして、1つの層について、内側造形経路68、外側造形経路70、リブ造形経路72及び接続経路84を含む一筆書きの造形経路66が定義される。
なお、リブ壁部46の幅が大きいほど、造形時にリブ壁部46の温度が上がりやすくなる。また、リブ壁部46の幅が小さいほど、造形時にリブ壁部46の温度が下がりやすい。そこで、ステップS3では、コンピュータ24(図1参照)は、環状壁部40の幅と、リブ壁部46の幅とを同じ大きさとなるように、造形経路66を設定することが望ましい。これにより、造形時にリブ壁部46を所望の温度に制御することができるので、立体造形物14(図2参照)の機械的強度と、立体造形物14の形状とを担保することができる。
また、外側造形経路70を、内側造形経路68及びリブ造形経路72の後に描いた場合、立体造形物14の外観品質を向上させることが可能となる。また、外側造形経路70を、内側造形経路68及びリブ造形経路72の先に描いた場合、立体造形物14の寸法精度を向上させることができる。
コンピュータ24は、複数の層の各々について、上記のようにして一筆書きの造形経路66を定義する。この場合、コンピュータ24は、積層方向に隣接する2つの層の間で、リブ壁部46の一端部の位置と他端部の位置とが入れ替わるように、リブ造形経路72を設定する。すなわち、図7に示すように、積層方向に隣接する2つの層を見たときに、積層方向に隣接するリブ造形経路72では、リブ往路86の始点90及び終点94の位置と、折り返し点92の位置とが、互い違いになる。
なお、積層方向に隣接する2つの層の間では、内側造形経路68の造形方向と、外側造形経路70の造形方向と、接続経路84の造形方向とは、それぞれ、同一方向に設定されている。
以上のようにして、複数の層の各々について、一筆書きの造形経路66が定義される。
図9~図12は、図7に示した造形経路66以外の造形経路のバリエーションを示す説明図である。
図9では、フレーム領域部52に対して4つの造形経路が設定されている。4つの造形経路は、2つの内側造形経路68と、2つの外側造形経路70とである。2つの内側造形経路68は、内側領域部54に配置されている。2つの外側造形経路70は、外側領域部56に配置されている。従って、2つの内側造形経路68と2つの外側造形経路70とは、内外方向に沿って隣り合っている。2つの内側造形経路68と2つの外側造形経路70とは、造形方向が同一方向である。また、上記の4つの造形経路は、フレーム領域部52を埋めるように、該フレーム領域部52内に配置される。
また、図9では、3つのリブ壁部46の各々について、2つのリブ造形経路72が設定されている。2つのリブ造形経路72のうち、一方のリブ造形経路72は、空間16(サブ空間22)に面する造形経路である。一方のリブ造形経路72は、最も内側の内側造形経路68に接続されている。2つのリブ造形経路72のうち、他方のリブ造形経路72は、一方のリブ造形経路72の内側に配置されている。他方のリブ造形経路72は、最も内側の内側造形経路68に対して外側に隣り合う内側造形経路68に接続されている。3つのリブ壁部46の各々について、2つのリブ造形経路72は、リブ領域部58を埋めるように、該リブ領域部58の内部に配置される。また、3つのリブ壁部46の各々について、一方のリブ造形経路72の折り返し点92の部分は、最も内側の内側造形経路68とラップしている。
さらに、図9では、コンピュータ24(図1参照)は、最も内側の内側造形経路68を第1壁部造形経路82に決定する。この場合、コンピュータ24は、最も内側の内側造形経路68から外側に向かって、互いに隣り合う造形経路を接続することで、一筆書きの造形経路66を決定する。従って、互いに隣り合う2つの造形経路のうち、先に壁部を形成する壁部造形経路の終点と、後に壁部を形成する造形経路の始点とを、接続経路84を介して接続することで、一筆書きの造形経路66が形成される。
なお、図9では、コンピュータ24(図1参照)は、最も外側の外側造形経路70を第1壁部造形経路82に決定してもよい。この場合、コンピュータ24は、最も外側の外側造形経路70から内側に向かって、互いに隣り合う造形経路を接続することで、一筆書きの造形経路66を決定すればよい。
図9でも、コンピュータ24(図1参照)は、1つの層について、隣り合うリブ造形経路72でのリブ往路86の始点90及び終点94の位置と、折り返し点92の位置とを、互い違いに設定する。また、コンピュータ24は、積層方向に隣接する2つの層の間で、リブ壁部46の一端部の位置と他端部の位置とが入れ替わるように、リブ造形経路72を設定する。これにより、積層方向に隣接する2つの層を見たときに、積層方向に隣接するリブ造形経路72では、リブ往路86の始点90及び終点94の位置と、折り返し点92の位置とが、互い違いになる。
図10は、2つの内側造形経路68のうち、外側の内側造形経路68を第1壁部造形経路82に決定している点で、図9とは異なる。図10では、外側の内側造形経路68の始点74が第1壁部造形経路82の始点となる。図10では、外側の内側造形経路68(第1壁部造形経路82)、第1壁部造形経路82と隣り合う外側造形経路70、最も内側の内側造形経路68、及び、最も外側の外側造形経路70の順に接続されている。この場合でも、一筆書きの造形経路66を形成することができる。
図11には、3つのリブ壁部46を造形する場合に、隣り合う一方のリブ壁部46の一端部と他方のリブ壁部46の他端部とが内側壁部42の同一箇所に連結されているときの造形経路66を図示している。図11でも、図7と同様に、一筆書きの造形経路66を形成することができる。図11では、1つの層について、隣り合う一方のリブ造形経路72の折り返し点92と他方のリブ造形経路72の始点90及び終点94とが重なり合わないように、造形経路66を形成すればよい。
図12は、シームポイント64(図6参照)と、リブ壁部46と内側壁部42との連結箇所とが重なる場合の造形経路66を図示している。図12でも、図7と同様に、一筆書きの造形経路66を形成することができる。図12では、1つの層について、リブ造形経路72の始点90、折り返し点92及び終点94と、シームポイント64とが重なり合わないように、造形経路66を形成すればよい。
以上のように、ステップS3において、コンピュータ24(図1参照)は、分割した複数の層の各々について、立体造形物14を造形するための造形経路66及び造形方向を設定することができる。
次のステップS4において、コンピュータ24は、分割した複数の層の各々について、造形経路66及び進行方向を示す制御コードを生成する。コンピュータ24は、生成した制御コードを付加造形装置26に出力する。付加造形装置26のコントローラ30は、入力された制御コードをメモリ39に格納する。
次のステップS5において、付加造形装置26は、メモリ39に格納された制御コードに基づき、付加造形法によって立体造形物14を造形する。
コントローラ30は、メモリ39に格納された制御コードに従って、ステージ移動機構を駆動させることで、ステージ38を所定位置に移動させる。
次に、コントローラ30は、制御コードに従って、材料供給源34を駆動させることで、材料供給源34からノズル36への造形材料12の供給を開始させる。
次に、コントローラ30は、制御コードに従って、ノズル移動機構を駆動させると共に、ノズル36を制御する。ノズル移動機構は、ノズル36を水平方向に移動させる。ノズル36は、材料供給源34から供給された造形材料12を溶融し、溶融した造形材料12をステージ38の上面に向けて押し出す。これにより、ノズル36は、水平方向に移動しつつ、造形材料12を押し出す。押し出された造形材料12は、ステージ38の上面に積層され、1層分の環状壁部40及びリブ壁部46が形成される。
その後、コントローラ30は、ステージ移動機構を制御し、ステージ38を1層分の高さだけ下方向に下降させる。次に、コントローラ30は、ノズル36及びノズル移動機構を制御し、ノズル36を水平方向に移動させながら該ノズル36から造形材料12を押し出す。これにより、1層目の環状壁部40及びリブ壁部46の上に造形材料12が積層され、2層目の環状壁部40及びリブ壁部46が形成される。
このようなステージ38の下降と、ノズル36の水平方向への移動と、ノズル36からの造形材料12の押し出しとを繰り返し行うことで、ステージ38の上面において、環状壁部40及びリブ壁部46が上方向に順次積層され、立体造形物14が造形される。
図13は、第1比較例での造形経路66及び造形方向の説明図である。第1比較例では、内側造形経路68の造形方向と、外側造形経路70の造形方向とが互いに逆方向である。第1比較例では、一筆書きの造形経路66を形成するため、内側造形経路68の終点76と外側造形経路70の始点78との間に折り返し部100が形成されている。
図14は、第1比較例の造形経路66に従って造形された立体造形物14の一部側面図である。上記のように、第1比較例では、内側造形経路68(図13参照)の造形方向と外側造形経路70の造形方向とが逆方向である。そのため、フレーム領域部52の任意の箇所での入熱間隔(入熱周期)が均一ではなくなる。これにより、造形時の温度制御を精度良く行うことが困難になる。この結果、立体造形物14の機械的強度と、立体造形物14の形状とを担保することが難しくなる。また、折り返し部100を設けることにより、立体造形物14において、折り返し部100に対応する箇所では、反り上がりが発生する。この結果、立体造形物14の外観品質が低下する。
これに対して、本実施形態では、内側造形経路68(図7及び図9~図12参照)の造形方向と外側造形経路70の造形方向とが同一方向である。これにより、フレーム領域部52の任意の箇所での入熱周期が均一になり、造形時の温度制御を高精度に行うことができる。この結果、立体造形物14(図2参照)の機械的強度と、立体造形物14の形状とを担保することが可能となる。また、折り返し部100(図13参照)が不要であるので、反り上がりの発生が回避される。この結果、立体造形物14の外観品質を向上させることができる。
図15は、第2比較例での1つの層における造形経路66及び造形方向を示す説明図である。第2比較例では、1つのリブ造形経路72に沿って1つのリブ壁部46を造形した後、破線で示すように、ノズル36(図1参照)を水平方向に移動させ、次のリブ造形経路72に沿った造形を行う。ノズル36の移動中は、造形が行われない。これにより、立体造形物14の造形にかかる時間が長くなる。
これに対して、本実施形態では、造形経路66(図7及び図9~図12参照)が一筆書きであるため、立体造形物14(図2参照)の造形にかかる時間を短縮することができる。
図16は、第3比較例での複数の層における造形経路66及び造形方向を示す説明図である。第3比較例では、積層方向に隣接する層において、リブ壁部46の一端部及び他端部が同じ位置となるように、リブ造形経路72の始点90及び終点94の位置と、折り返し点92の位置とが設定されている。すなわち、積層方向に見たときに、隣接する層のリブ造形経路72の始点90及び終点94の位置が同一であると共に、折り返し点92の位置も同一である。これにより、図17に示すように、立体造形物14において、リブ壁部46(図16参照)と内側壁部42との連結部分が反り上がった形状となる。この結果、意図した形状の立体造形物14を得ることができない。
これに対して、本実施形態では、積層方向に隣接するリブ造形経路72(図7及び図9~図12参照)について、リブ造形経路72の始点90及び終点94の位置と、折り返し点92の位置とが、互い違いになっている。これにより、図18に示すように、立体造形物14において、リブ壁部46と内側壁部42との連結部分における反り上がりを防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を取り得る。
本実施形態では、上記のように、予め作成された造形経路66に従って、付加造形法によって立体造形物14の造形を行う。そのため、本実施形態は、造形時に造形材料12の溶解を伴う各種の造形法によって立体造形物14を造形することが可能である。具体的には、本実施形態は、材料押出法(マテリアル・エクストルーション)、指向性エネルギー堆積法(ダイレクト・エネルギー・デポジション)、ステレオリソグラフィー法、粉末床溶融結合法(パウダー・ベッド・フュージョン)等によって立体造形物14を造形してもよい。ステレオリソグラフィー法及び粉末床溶融結合法では、予め作成されたレーザー又は電子ビームの走査データによって立体造形物14を造形する。
上記の実施形態から把握し得る発明について、以下に記載する。
本発明の第1の態様は、内部に空間(16)を有する立体造形物(14)を付加造形法によって造形する三次元造形方法であって、前記三次元造形方法は、前記立体造形物の三次元データを複数の層に分割するスライス工程と、分割した複数の前記層の各々において、前記立体造形物を造形するための造形経路(66)と前記造形経路の進行方向とを決定する経路決定工程と、複数の前記層の各々の前記造形経路及び前記進行方向に従って、前記立体造形物を造形する造形工程と、を有し、複数の前記層の各々の前記造形経路は、前記空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部(42、44)を造形するための複数の壁部造形経路(68、70)を含み、複数の前記壁部造形経路の各々の進行方向は、同一方向を向いている。
本発明では、空間を取り囲む複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路が同一方向を向いている。これにより、複数の層の各々について、入熱の間隔を一定に保つことが可能となる。この結果、立体造形物の機械的強度の向上が抑制される。また、立体造形物の反り等の形状の変形を抑制することができる。
本発明の第1の態様において、前記経路決定工程では、複数の前記層の各々において、互いに隣り合う2つの前記壁部造形経路を接続することで、一筆書きで描ける前記造形経路を決定する。
これにより、造形経路がクロスしないので、立体造形物の形状の変形を一層抑制することができる。
本発明の第1の態様において、前記経路決定工程では、最も内側又は最も外側の前記壁部造形経路を、最初に前記壁部を造形するための第1壁部造形経路(82)として決定し、前記第1壁部造形経路から外側又は内側に向かって、互いに隣り合う複数の前記壁部造形経路を接続することで、前記一筆書きで描ける前記造形経路を決定する。
これにより、造形経路がクロスすることを確実に防止することができる。この結果、立体造形物の形状の変形をより一層抑制することができる。
本発明の第1の態様において、複数の前記層の各々の前記造形経路は、互いに隣り合う2つの前記壁部造形経路のうち、先に壁部を形成する壁部造形経路の第1終点(76、80)と、後に壁部を形成する壁部造形経路の第1始点(74、78)とを接続する接続経路(84)を含む。
これにより、造形経路がクロスすることを簡単且つ確実に防止することができる。
本発明の第1の態様において、前記立体造形物は、複数の前記層の積層方向に延び、前記空間を複数のサブ空間(22)に分割する少なくとも1つのリブ(20)を有し、前記経路決定工程で決定される複数の前記層の各々の前記造形経路は、リブ壁部(46)を造形するためのリブ造形経路(72)を含み、複数の前記層の各々の前記リブ造形経路は、最も内側の前記壁部造形経路のうち、予め決められた第2始点(90)から前記空間の内側に向かって折り返し点(92)まで延びるリブ往路(86)と、前記折り返し点から最も内側の前記壁部造形経路のうち予め決められた第2終点(94)まで延びるリブ復路(88)とを有し、前記リブ往路で形成される壁部(60)と前記リブ復路で形成される壁部(62)とが互いに隣接することで前記リブ壁部が形成され、前記第2始点及び前記第2終点によって、前記リブ壁部の一方の端部が形成され、前記折り返し点によって前記リブ壁部の他方の端部が形成され、前記積層方向に隣接する2つの層の間では、前記リブ壁部の一方の端部の位置と他方の端部の位置とが入れ替わる。
これにより、積層方向に隣接する2つの層の間では、第2始点及び第2終点と折り返し点とが入れ替わる。この結果、立体造形物において、折り返し点に対応する箇所で発生する反りを抑制することができる。
本発明の第1の態様において、前記立体造形物は、前記積層方向に延び、前記空間を複数の前記サブ空間に分割する少なくとも2つの前記リブを有し、複数の前記層の各々において、隣り合う前記リブ壁部の間では、一方の端部の位置と他方の端部の位置とが入れ替わる。
複数の層の各々において、複数のリブ造形経路の各々の第2始点及び第2終点が壁部造形経路の一方に集中して配置されていると、壁部造形経路の他方での入熱間隔が長くなる。そこで、複数の層の各々において、隣接するリブ造形経路の間で、第2始点及び第2終点と折り返し点とを入れ替えることで、入熱間隔を均一に分散することができる。
本発明の第1の態様において、前記リブ造形経路のうち、前記折り返し点の部分が最も内側の前記壁部造形経路とラップしている。
これにより、立体造形物の造形後、造形材料が冷却して収縮しても、環状の壁部とリブとを良好且つ確実に接続することができる。
本発明の第1の態様において、前記付加造形法では、ノズル(36)から吐出された造形材料(12)を積層することにより前記立体造形物を造形し、前記造形工程では、複数の前記層の各々において、前記ノズルを前記造形経路に沿って前記進行方向に移動させる。
これにより、造形材料の温度低下による立体造形物の機械的強度の低下を抑制することができる。また、造形材料の温度上昇による立体造形物の外観品質の低下を抑制することができる。
本発明の第2の態様は、内部に空間を有する立体造形物を付加造形法によって造形する三次元造形装置(10)であって、前記三次元造形装置は、前記立体造形物の三次元データを取得し、取得した前記三次元データを複数の層に分割するデータ分割部(24)と、前記データ分割部で分割された複数の前記層の各々について、前記立体造形物を造形するための造形経路と前記造形経路の進行方向とを決定する経路決定部(24)と、前記経路決定部で決定された複数の前記層の各々の前記造形経路及び前記進行方向に従って、前記立体造形物を造形する造形部(26)と、を有し、複数の前記層の各々の前記造形経路は、前記空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路を含み、複数の前記壁部造形経路の各々の進行方向は、同一方向を向いている。
本発明でも、空間を取り囲む複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路が同一方向を向いている。これにより、複数の層の各々について、入熱の間隔を一定に保つことが可能となる。この結果、立体造形物の機械的強度の向上が抑制される。また、立体造形物の反り等の形状の変形を抑制することができる。
10…三次元造形装置 14…立体造形物
16…空間
24…コンピュータ(データ分割部、経路決定部)
26…付加造形装置(造形部) 42…内側壁部(環状の壁部)
44…外側壁部(環状の壁部) 66…造形経路
68…内側造形経路(壁部造形経路) 70…外側造形経路(壁部造形経路)

Claims (9)

  1. 内部に空間を有する立体造形物を付加造形法によって造形する三次元造形方法であって、
    前記立体造形物の三次元データを複数の層に分割するスライス工程と、
    分割した複数の前記層の各々において、前記立体造形物を造形するための造形経路と前記造形経路の進行方向とを決定する経路決定工程と、
    複数の前記層の各々の前記造形経路及び前記進行方向に従って、前記立体造形物を造形する造形工程と、
    を有し、
    複数の前記層の各々の前記造形経路は、前記空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路を含み、
    複数の前記壁部造形経路の各々の進行方向は、同一方向を向いている、三次元造形方法。
  2. 請求項1記載の三次元造形方法において、
    前記経路決定工程では、複数の前記層の各々において、互いに隣り合う2つの前記壁部造形経路を接続することで、一筆書きで描ける前記造形経路を決定する、三次元造形方法。
  3. 請求項2記載の三次元造形方法において、
    前記経路決定工程では、最も内側又は最も外側の前記壁部造形経路を、最初に前記壁部を造形するための第1壁部造形経路として決定し、前記第1壁部造形経路から外側又は内側に向かって、互いに隣り合う複数の前記壁部造形経路を接続することで、前記一筆書きで描ける前記造形経路を決定する、三次元造形方法。
  4. 請求項2又は3記載の三次元造形方法において、
    複数の前記層の各々の前記造形経路は、互いに隣り合う2つの前記壁部造形経路のうち、先に壁部を形成する壁部造形経路の第1終点と、後に壁部を形成する壁部造形経路の第1始点とを接続する接続経路を含む、三次元造形方法。
  5. 請求項2~4のいずれか1項に記載の三次元造形方法において、
    前記立体造形物は、複数の前記層の積層方向に延び、前記空間を複数のサブ空間に分割する少なくとも1つのリブを有し、
    前記経路決定工程で決定される複数の前記層の各々の前記造形経路は、リブ壁部を造形するためのリブ造形経路を含み、
    複数の前記層の各々の前記リブ造形経路は、最も内側の前記壁部造形経路のうち、予め決められた第2始点から前記空間の内側に向かって折り返し点まで延びるリブ往路と、前記折り返し点から最も内側の前記壁部造形経路のうち予め決められた第2終点まで延びるリブ復路とを有し、
    前記リブ往路で形成される壁部と前記リブ復路で形成される壁部とが互いに隣接することで前記リブ壁部が形成され、
    前記第2始点及び前記第2終点によって、前記リブ壁部の一方の端部が形成され、
    前記折り返し点によって前記リブ壁部の他方の端部が形成され、
    前記積層方向に隣接する2つの層の間では、前記リブ壁部の一方の端部の位置と他方の端部の位置とが入れ替わる、三次元造形方法。
  6. 請求項5記載の三次元造形方法において、
    前記立体造形物は、前記積層方向に延び、前記空間を複数の前記サブ空間に分割する少なくとも2つの前記リブを有し、
    複数の前記層の各々において、隣り合う前記リブ壁部の間では、一方の端部の位置と他方の端部の位置とが入れ替わる、三次元造形方法。
  7. 請求項5又は6記載の三次元造形方法において、
    前記リブ造形経路のうち、前記折り返し点の部分が最も内側の前記壁部造形経路とラップしている、三次元造形方法。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の三次元造形方法において、
    前記付加造形法では、ノズルから吐出された造形材料を積層することにより前記立体造形物を造形し、
    前記造形工程では、複数の前記層の各々において、前記ノズルを前記造形経路に沿って前記進行方向に移動させる、三次元造形方法。
  9. 内部に空間を有する立体造形物を付加造形法によって造形する三次元造形装置であって、
    前記立体造形物の三次元データを取得し、取得した前記三次元データを複数の層に分割するデータ分割部と、
    前記データ分割部で分割された複数の前記層の各々について、前記立体造形物を造形するための造形経路と前記造形経路の進行方向とを決定する経路決定部と、
    前記経路決定部で決定された複数の前記層の各々の前記造形経路及び前記進行方向に従って、前記立体造形物を造形する造形部と、
    を有し、
    複数の前記層の各々の前記造形経路は、前記空間を取り囲み、内外方向に沿って隣接する複数の環状の壁部を造形するための複数の壁部造形経路を含み、
    複数の前記壁部造形経路の各々の進行方向は、同一方向を向いている、三次元造形装置。
JP2022056431A 2022-03-30 2022-03-30 三次元造形方法及び三次元造形装置 Active JP7490700B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022056431A JP7490700B2 (ja) 2022-03-30 2022-03-30 三次元造形方法及び三次元造形装置
US18/127,030 US20230311421A1 (en) 2022-03-30 2023-03-28 Three-dimensional shaping method and three-dimensional shaping apparatus
CN202310310196.3A CN116890460A (zh) 2022-03-30 2023-03-28 三维造型方法和三维造型装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022056431A JP7490700B2 (ja) 2022-03-30 2022-03-30 三次元造形方法及び三次元造形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023148423A true JP2023148423A (ja) 2023-10-13
JP7490700B2 JP7490700B2 (ja) 2024-05-27

Family

ID=88195310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022056431A Active JP7490700B2 (ja) 2022-03-30 2022-03-30 三次元造形方法及び三次元造形装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20230311421A1 (ja)
JP (1) JP7490700B2 (ja)
CN (1) CN116890460A (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101591938B1 (ko) 2015-01-19 2016-02-04 숭실대학교산학협력단 듀얼 스테이지 구조를 갖는 3-d 프린터
US20160263832A1 (en) 2015-03-10 2016-09-15 Siemens Product Lifecycle Management Software Inc. Apparatus and method for additive manufacturing
CN108349234B (zh) 2015-11-09 2021-03-12 昕诺飞控股有限公司 3d打印具有光学功能表面的物体
US10077854B1 (en) 2017-03-15 2018-09-18 Arevo, Inc. Duct fabricated with additive manufacturing
US20200114572A1 (en) 2017-06-09 2020-04-16 Signify Holding B.V. Optical component for generating light effect
WO2019055343A2 (en) 2017-09-14 2019-03-21 Dm3D Technology, Llc METAL ADDITIVE MANUFACTURING APPARATUS WITH MULTIPLE NOZZLES
US10328635B1 (en) 2017-12-06 2019-06-25 Massivit 3D Printing Technologies Ltd. Complex shaped 3D objects fabrication
JP7120121B2 (ja) 2019-03-29 2022-08-17 新東工業株式会社 付加製造装置及び付加製造方法
CN113646115B (zh) 2019-04-02 2023-09-19 株式会社Ihi 三维造型装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN116890460A (zh) 2023-10-17
US20230311421A1 (en) 2023-10-05
JP7490700B2 (ja) 2024-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11086295B2 (en) Multi-tool additive manufacturing system with seam locations determined by print time
JP6552771B1 (ja) 積層造形方法および加工経路生成方法
CN104972120B (zh) 层叠造型装置和层叠造型方法
US9573323B2 (en) Method for generating and building support structures with deposition-based digital manufacturing systems
CN104684711A (zh) 用于在可运动的烧结平台上制造物品的激光烧结技术
JP7010799B2 (ja) 構造体の製造方法、及び構造体
JP6552770B1 (ja) 積層造形方法、加工経路生成方法および積層造形装置
CN103752823A (zh) 一种用于选择性激光烧结的三角网格式激光扫描方法
JPWO2018097298A1 (ja) 三次元形状造形物の製造方法
JP7548358B2 (ja) 加工システム、加工方法、コンピュータプログラム、記録媒体及び制御装置
JP2020019276A (ja) 少なくとも1つの3次元物体を付加製造する方法
JPWO2018092841A1 (ja) 三次元形状造形物の製造方法
JP6765360B2 (ja) 構造体の製造方法、及び構造体
JP2023148423A (ja) 三次元造形方法及び三次元造形装置
JP6781978B2 (ja) 立体物造形装置
JP6997044B2 (ja) 積層造形物の積層造形計画設計方法、製造方法、及び製造装置、並びにプログラム
JP2007021922A (ja) 積層造形方法および装置
JP7181163B2 (ja) 積層構造体の製造方法
JP2024512427A (ja) 充填材が充填される少なくとも1つの体積室を用いた、部品の付加製造方法
JP6682782B2 (ja) 造形装置および造形方法
JP2020200783A (ja) ピストン及びその製造方法
KR102420688B1 (ko) 3차원 적층 구조물의 적층 제어 방법
WO2016031387A1 (ja) 造形物製造方法、制御装置、および、造形物
JP2018001724A (ja) 3次元データ生成装置、造形装置、造形物の製造方法及びプログラム
WO2023095606A1 (ja) リコータ、及びこれを備えた積層造形装置、並びに積層造形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7490700

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150