JP2023160808A - 制御情報生成装置、積層造形システム及びプログラム - Google Patents

制御情報生成装置、積層造形システム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ビードを形成する造形経路を、空隙等による溶接欠陥の発生を抑制して効率よく設定できる制御情報生成装置、積層造形システム及びプログラムを提供する。【解決手段】制御情報生成装置15は、造形経路の情報を取得する情報取得部41と、造形経路のうち造形物の外壁部を形成する外側造形経路に挟まれた充填部に、新たに内側造形経路を追加する造形経路追加部43と、を備える。造形経路追加部43は、外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された一対の経路の長手方向に沿ってその一対の経路同士の間隔を等分割した位置に内側造形経路を追加して、外側造形経路と内側造形経路の情報を、ビードを形成する軌道情報として制御情報に組み入れる。【選択図】図2

Description

本発明は、制御情報生成装置、積層造形システム及びプログラムに関する。
近年、3Dプリンタを用いた積層造形による部品製造のニーズが高まっており、金属材料を用いた造形の実用化に向けて研究開発が進められている。例えば特許文献1には、積層造形におけるビード形成軌道(造形経路)を、ビードの重なり及び加工材料の偏りが低減されるように修正して、造形品質を向上させる方法が提案されている。この方法では、造形経路とビード断面の基準幅に基づいてビード幅を調整した後に、造形経路を修正している。
特許第664780号公報
積層造形においては、複数の造形経路を隣接させて所望の形状を造形する。その造形経路は、造形の計画段階において機械的に生成することが多い。しかし、造形場所によってはビード同士の間隔が比較的広がってしまい、ビードの配置密度が疎になる領域が生じ得る。そのような状況下で積層造形を行うと、ビード同士の間に空隙等の溶接欠陥が生じるおそれを生じる。そこで、造形経路を適切な間隔に修正することもできるが、造形する形状が複雑であるほど、どのような造形経路を追加すべかの判断が難しくなる。
そこで本発明は、ビードを形成する造形経路を、空隙等による溶接欠陥の発生を抑制して効率よく設定できる制御情報生成装置、積層造形システム及びプログラムの提供を目的とする。
本発明は、下記の構成からなる。
(1) 溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に形成するビードにより層形状を造形し、前記層形状を積層して三次元形状の造形物を製造する積層造形装置における、該積層造形装置を制御するための制御情報を生成する制御情報生成装置であって、
前記造形経路の情報を取得する情報取得部と、
前記造形経路のうち前記造形物の外壁部を形成する外側造形経路に挟まれた充填部に、新たに内側造形経路を追加する造形経路追加部と、
を備え、
前記造形経路追加部は、前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路の長手方向に沿って該一対の経路同士の間隔を等分割した位置に前記内側造形経路を追加して、前記外側造形経路と前記内側造形経路の情報を、前記ビードを形成する軌道情報として前記制御情報に組み入れる、
制御情報生成装置。
(2) (1)に記載の制御情報生成装置と、
前記制御情報生成装置から出力される前記制御情報に応じて前記造形物を造形する前記積層造形装置と、
を備える積層造形システム。
(3) 溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に付加して形成されるビードによって層形状を造形し、前記層形状を積層して三次元形状の造形物を造形する積層造形装置を制御するための制御情報を生成するプログラムであって、
コンピュータに、
前記造形経路の情報を取得する機能と、
前記造形経路のうち前記三次元形状の最外殻を形成する外側造形経路に挟まれた領域に、新たに内側造形経路を追加する際に、前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路の長手方向に沿って該一対の経路同士の間隔を等分割した位置に前記内側造形経路を追加して、前記外側造形経路と前記内側造形経路の情報を、前記ビードを形成する軌道情報として前記制御情報に組み入れる機能と、
を実現させるプログラム。
本発明によれば、ビードを形成する造形経路を、空隙等による溶接欠陥の発生を抑制して効率よく設定できる。
図1は、積層造形システムの全体構成を示す概略図である。 図2は、造形制御装置及び制御情報生成装置の機能構成を示すブロック図である。 図3は、造形物を造形する際の単層における造形経路の模式図である。 図4は、充填部を隙間なく埋める内側造形経路を求めて、この造形経路を制御情報として出力する手順を示すフローチャートである。 図5Aは、一対の経路同士の間隔の定義を説明するための概略図である。 図5Bは、一対の経路同士の間隔の定義を説明するための概略図である。 図6は、外側造形経路のうちの一対の経路の中間位置に、一本の内側造形経路を設けた場合を示す説明図である。 図7は、内側造形経路を設定する処理を段階的に示す説明図である。 図8は、外側造形経路の内側に複数の内側造形経路を設けた場合の造形経路を示す説明図である。 図9は、一対の経路同士の間に、複数本の内側造形経路を追加した場合の説明図である。 図10Aは、一対の造形経路の組み合わせ例を示す説明図である。 図10Bは、一対の造形経路の組み合わせ例を示す説明図である。 図10Cは、一対の造形経路の組み合わせ例を示す説明図である。 図11は、一対の経路の間を等分割して、複数の内側造形経路を追加した様子を示す説明図である。 図12は、環状の外側造形経路を縮小処理して内側造形経路を求める方法を示す説明図である。 図13は、円筒状の造形物の断面における外側造形経路と内側造形経路を示す説明図である。 図14は、3つの円筒状の部位が一体にされた造形物の断面における外側造形経路と内側造形経路を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、積層造形装置により、溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に付加してビードを形成する。このビードにより層形状を造形し、更に層形状のビードを積層して三次元形状を造形する。このようにして造形物を造形する際に積層造形装置を制御する制御情報を、制御情報生成装置によって生成する。
図1は、積層造形システムの全体構成を示す概略図である。本実施形態に係る積層造形システム100は、造形制御装置11と、積層造形装置13と、制御情報生成装置15とを備える。積層造形装置13は、マニピュレータ14と、溶加材供給装置17と、マニピュレータ制御装置19と、熱源制御装置21とを含んで構成される。
マニピュレータ制御装置19は、マニピュレータ14と、熱源制御装置21とを制御する。マニピュレータ制御装置19には不図示のコントローラが接続されて、マニピュレータ制御装置19の任意の操作がコントローラを介して操作者から指示可能となっている。
マニピュレータ14は、例えば多関節ロボットであり、先端軸に設けたトーチ23には、溶加材(溶接ワイヤ)Mが連続供給可能に支持される。トーチ23は、溶加材Mを先端から突出した状態に保持する。トーチ23の位置及び姿勢は、マニピュレータ14を構成するロボットアームの自由度の範囲で3次元的に任意に設定可能となっている。マニピュレータ14は、6軸以上の自由度を有するものが好ましく、先端の熱源の軸方向を任意に変化させられるものが好ましい。マニピュレータ14は、図1に示す4軸以上の多関節ロボットの他、2軸以上の直交軸に角度調整機構を備えたロボット等、種々の形態であってもよい。
トーチ23は、不図示のシールドノズルを有し、シールドノズルからシールドガスが供給される。シールドガスは、大気を遮断し、溶接中の溶融金属の酸化、窒化などを防いで溶接不良を抑制する。本構成で用いるアーク溶接法としては、被覆アーク溶接又は炭酸ガスアーク溶接等の消耗電極式、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接又はプラズマアーク溶接等の非消耗電極式のいずれであってもよく、造形物Wに応じて適宜選定される。ここでは、ガスメタルアーク溶接を例に挙げて説明する。消耗電極式の場合、シールドノズルの内部にはコンタクトチップが配置され、電流が給電される溶加材Mがコンタクトチップに保持される。トーチ23は、溶加材Mを保持しつつ、シールドガス雰囲気で溶加材Mの先端からアークを発生する。
溶加材供給装置17は、マニピュレータ14のトーチ23に向けて溶加材Mを供給する。溶加材供給装置17は、溶加材Mが巻回されたリール17aと、リール17aから溶加材Mを繰り出す繰り出し機構17bとを備える。溶加材Mは、繰り出し機構17bによって必要に応じて正方向又は逆方向に送られながら、トーチ23へ送給される。繰り出し機構17bは、溶加材供給装置17側に配置されて溶加材Mを押し出すプッシュ式に限らず、ロボットアーム等に配置されるプル式、又はプッシュ-プル式でもよい。
熱源制御装置21は、マニピュレータ14による溶接に要する電力を供給する溶接電源である。熱源制御装置21は、溶加材を溶融、凝固させるビード形成時に供給する溶接電流及び溶接電圧を調整する。また、熱源制御装置21が設定する溶接電流及び溶接電圧等の溶接条件に連動して、溶加材供給装置17の溶加材供給速度が調整される。
溶加材Mを溶融させる熱源としては、上記したアークに限らない。例えば、アークとレーザーとを併用した加熱方式、プラズマを用いる加熱方式、電子ビーム又はレーザーを用いる加熱方式等、他の方式による熱源を採用してもよい。電子ビーム又はレーザーにより加熱する場合、加熱量を更に細かく制御でき、形成するビードの状態をより適正に維持して、積層構造物の更なる品質向上に寄与できる。また、溶加材Mの材質についても特に限定するものではなく、例えば、軟鋼、高張力鋼、アルミ、アルミ合金、ニッケル、ニッケル基合金など、造形物Wの特性に応じて、用いる溶加材Mの種類が異なっていてよい。
上記した構成の積層造形システム100は、造形物Wの造形計画に基づいて作成された造形プログラムに従って駆動される。造形プログラムは、多数の命令コードにより構成され、造形物の形状、材質、入熱量等の諸条件に応じて、適宜なアルゴリズムに基づいて作成される。この造形プログラムに従って、トーチ23を移動させつつ、送給される溶加材Mを溶融及び凝固させると、溶加材Mの溶融凝固体である線状のビードがベース25上に形成される。つまり、マニピュレータ制御装置19は、造形制御装置11から提供される所定の造形プログラムに基づいてマニピュレータ14、熱源制御装置21等の各部を駆動する。マニピュレータ14は、マニピュレータ制御装置19からの指令により、溶加材Mをアークで溶融させながらトーチ23を移動させてビードBを形成する。このようにしてビードBを順次に形成、積層することで、目的とする形状の造形物Wが得られる。
ここでは平面状のベース25を用いているが、ベース25の形状はこれに限らない。例えば、ベース25を円柱状にして、円柱の側面外周にビードを形成する形態にしてもよい。
また、積層造形システム100で扱う造形形状データの座標系と、造形物Wが造形されるベース25上での座標系は対応付けられている。ここでは、ベース25の上面をXY平面とし、ベース25の上面の法線方向がZ方向となる、X軸、Y軸、Z軸を有する直交座標系を定義して説明する。
<造形制御装置の機能構成>
図2は、造形制御装置11及び制御情報生成装置15の機能構成を示すブロック図である。造形制御装置11は、入力部31、記憶部33、造形プログラム作成部35及び出力部37を含んで構成される。
入力部31は、例えば、適宜なネットワークを介して、又は適宜な入力デバイスにより、外部から各種の情報を取得する。ここで取得される情報としては、例えば、CAD/CAMデータなどの積層造形を行う対象物の形状情報を含む形状データ、溶接条件の設定データ、作業者からの指示情報などが挙げられる。
記憶部33は、入力部31にて取得された各種情報、前述した造形プログラムを記憶する。また、記憶部33は、各種形状を造形する際のマニピュレータ14の動作速度、動作可能範囲などの駆動条件、熱源制御装置21により設定可能な種々の溶接条件などの情報が記憶されたデータベースを保持してもよい。
造形プログラム作成部35は、ビード形成するためにトーチ23を移動させる経路を表す造形経路、及びビード形成時の溶接条件などの造形計画を、記憶部33のデータベースを参照しつつ決定する。また、作成した造形計画に基づいて、マニピュレータ14、熱源制御装置21の種類及び仕様に応じた造形プログラムを作成する。
出力部37は、造形プログラム作成部35により作成された造形プログラムをマニピュレータ制御装置19、熱源制御装置21などに出力する。また、造形プログラムを作成した際の造形経路の情報を制御情報生成装置15に出力してもよい。なお、出力部37は更に、造形制御装置11が備えるディスプレイなどの不図示の出力装置を用いて、形状データの形状に対する造形計画の内容を表示する構成を備えてもよい。
制御情報生成装置15は、情報取得部41と、造形経路追加部43と、判定部45とを備える。情報取得部41には、造形制御装置11又は外部から造形経路の情報が入力される。造形経路追加部43は、入力された造形経路の情報に、必要に応じて新たな造形経路を追加して、これを制御情報として造形制御装置11に出力する。この制御情報には、造形経路情報が含まれる。造形経路追加部43は、詳細を後述する仮想線生成部46と、交差線生成部47と内側造形経路設定部49とを有する。判定部45は、詳細は後述するが、入力された造形経路に更なる造形経路が必要か否かを判定する。
造形制御装置11及び制御情報生成装置15は、例えば、PC(Personal Computer)などの情報処理装置により構成される。上記した各部の機能は、それぞれに用意されたプロセッサが特定の機能を有するプログラムを読み出し、これを実行することで実現される。具体的には、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)などのプロセッサ、又は専用回路が、揮発性の記憶領域であるRAM(Random Access Memory)、不揮発性の記憶領域であるROM(Read Only Memory)などのメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などのストレージに記憶されたプログラムを読み出して、実行する。
上記した造形制御装置11及び制御情報生成装置15は、積層造形装置13に接続された形態でもよいが、通信等により積層造形装置13に遠隔地から接続される形態であってもよい。
<造形物の造形手順>
次に、上記した積層造形システム100により造形物を造形する手順を説明する。
図3は、造形物を造形する際の単層における造形経路の模式図である。ここで例示する造形物Wは、環状の外壁部51と、外壁部51の内側の充填部53とを有する。造形経路には、外壁部51を形成する外側造形経路55と、外側造形経路55に挟まれた充填部53に配置される内側造形経路57とがある。各経路に沿って図1に示すトーチ23を移動しながら溶加材Mを溶融、凝固させることで線状のビードBが形成され、複数のビードB同士が隣接した層形状が造形される。
図3には、3本の内側造形経路57を設けて充填部53を3本のビードBで埋めている例を示したが、ビード幅は溶接条件等の諸条件によって変化する。そのため、充填部53を隙間なくビードBで埋めるためのビード本数は条件によって増減し、ビード間に空隙による溶接欠陥が生じてしまう。そこで、造形計画の段階で、充填部53におけるビード本数を最適化し、溶接欠陥を未然に防止する設定にする必要がある。
図4は、充填部53を隙間なく埋める内側造形経路を求めて、この造形経路を制御情報として出力する手順を示すフローチャートである。このフローチャートに従って各手順を順に説明する。
まず、制御情報生成装置15の情報取得部41は、製造する造形物の形状に応じて、所定のアルゴリズムで設定された造形経路の情報を取得する(S1)。この造形経路は、CADデータの形状に対して造形制御装置11によって作成された造形プログラムに含まれる造形経路の情報であってもよく、予め作成され、記憶された造形経路の情報であってもよい。造形経路の情報としては、例えば造形経路(パス)中に含まれる点の座標情報(X,Y,Z)、隣接するパス同士のピッチ、積層する層ごとの間隔、各パスの積層順序などが挙げられる。また、造形経路の情報は、造形物の形状を所定の厚さでスライスした際の1層のスライス断面の情報であってもよい。その場合には、スライス断面において外殻となる外壁部に相当する外側造形経路を求めておく。情報取得部41は、取得した情報を造形経路追加部43に出力する。
次に、造形経路追加部43は、入力された造形経路の情報から外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出する。図3に示すように、外側造形経路55が直線状の四辺を有する四角形である場合、互いに対向する一対の経路、例えば経路55a,55cを抽出する。そして、抽出した一対の経路55a,55cの長手方向に沿って、その一対の経路55a,55c同士の間隔を等分割した位置に内側造形経路57を追加する。内側造形経路57は、外側造形経路の経路55a,55cの長さよりも短くすることが好ましい。短くすることで、後の工程で追加される造形経路と外側造形経路との衝突を回避できる。
本明細書でいう「一対の経路同士の間隔」は、次のように定義した間隔を意味する。図5A,図5Bは、一対の経路同士の間隔の定義を説明するための概略図である。図5Aに示すように、一対の経路La,Lbと一本の直線Lcとが交差する点を交点Pa、交点Pbとする。このときの交点Pa,Pbを角の頂点として、互いに対向した位置関係にある交差角をそれぞれα,βとし、上記した一本の直線Lcをこれら交差角αとβとが等しく(α=β)なるように設ける。このときの交点Paと交点Pbとの間(交差点間)の線分長さLtを「一対の経路同士の間隔」と定義する。
図5Aに示す場合では、互いに対向した位置関係にある交差角α,βは、一対の経路La,Lbにより挟まれた領域よりも外側の角であって、経路La,Lbの一本の直線Lcを境として一方の側(図5Aの右側)に配置された角である。図5Bに示す場合も同様に、屈曲点Pxで屈曲して二方向に延びる一対の経路La,Lbと、一本の直線Lcとの交点Pa,Pbにおいて、一対の経路La,Lbにより挟まれて交点Pa,b同士を結ぶ線分を含む側の領域よりも外側の角であって、一本の直線Lcを境として屈曲点Px側に形成される角が交差角α(図5Bの右側の角),β(図5Bの上側の角)となる。いずれの場合も交点Paと交点Pbとの間(交差点間)の線分長さLtが「一対の経路同士の間隔」となる。なお、経路の少なくとも一方が曲線である場合は、経路上の点を通る接線を代わりに用いて「一対の経路同士の間隔」を求めてもよい。
ここで、内側造形経路57を追加する手順をより詳細に説明する。
図6は、外側造形経路55のうちの一対の経路の中間位置に、一本の内側造形経路57を設けた場合を示す説明図である。内側造形経路57は、その長手方向に沿ったいずれの位置でも外側造形経路55a,55cとの間隔L1,L1は同じである。
図7は、内側造形経路57を設定する処理を段階的に示す説明図である。まず、外側造形経路55a,55b,55c,55dのうち互いに対向する一対の経路を抽出する。ここでは経路55a,55cを抽出した場合の例を示すが、経路55b,55dを抽出してもよい。図2に示す仮想線生成部46は、抽出した一対の経路を、第一仮想線LV1、第二仮想線LV2と定義する(S2)。第一仮想線LV1,第二仮想線LV2の長さは、参照元となる経路55b,55dの長さよりもビード幅に応じて短く設定する。
次に、交差線生成部47は、定義した第一仮想線LV1と第二仮想線LV2とを互いに接近する方向へ等速で平行移動させた場合を想定する。移動方向は、造形する領域の短軸方向に平行な方向に設定してもよい。ただし、一方向への直線移動であって回転移動は含まない。平行移動させると、第一仮想線LV1と第二仮想線LV2とが交差する交点P1を生じる。交点P1を生じた後、更に平行移動を進めると、第一仮想線LV1と第二仮想線LV2とが移動しながら交点P2,P3,P4,P5を生じる、というように、複数の交点が生じる。これら交点P1,P2,P3,P4,P5を順次に接続して交差線LCを求める。交差線LCは直線であってもよく、曲線であってもよい。
内側造形経路設定部49は、得られた交差線LCを、新たに追加する内側造形経路57として設定する(S3)。なお、上記の交点P1~P5は交差線LCの説明用の点であり、その個数、間隔は任意である。以上の処理の結果、図6に示す内側造形経路57が求められる。この場合の一対の経路55a,55cは互いに非平行な直線であり、内側造形経路57は、経路55a,55cの延長線同士の交点Oにおける交差角θの二等分線となる。これにより、内側造形経路57を、その両脇に位置する経路55a,55cとの偏りが少ない経路にできる。
また、内側造形経路57は、外側造形経路55が環状である場合に、一対の経路55a,55cよりも経路長が短く設定される。つまり、追加される内側造形経路57の端点が、近接する別の軌跡から所定の間隔だけ離れることで、近接する経路との重なりによる過剰なビードの積層を抑制できる。端点を離す所定の間隔としては、例えば、外側造形経路を形成するビードの幅の半分程度でもよい。
ここで、判定部45は、内側造形経路57と外側造形経路55との間隔L1が全ての内側造形経路57に沿った位置で必要十分な間隔であるかを判定する。つまり、内側造形経路57及び外側造形経路55の互いに隣接する経路同士の間隔が、これら経路に沿って形成されるビード同士が十分な積層量(堆積、面積)を有さずに離れてしまう間隔であると、ビード間に溶接欠陥を誘引する間隙が生じる。そこで、間隔L1と予め定めた基準値とを比較して、少なくとも基準値より大きい箇所が存在する場合、ビード同士の積層量の不足を解消させるために、内側造形経路57を更に追加するための追加信号を、造形経路追加部43に出力する。なお、間隔L1の最大値と最小値を算出して、その差分が一定の基準値以下である場合は、例えば、内側造形経路をウィービングにより埋める際のウィービング幅を微調整し、基準値より大きい場合は、内側造形経路57を更に追加させてもよい。
このように、経路間を埋めるために必要となるビード積層量に対して、内側造形経路57の本数が十分かを判定して(S4)、内側造形経路57の追加が必要な場合は、ステップS2に戻り、再び内側造形経路57を追加する(S2,S3)。内側造形経路57の追加を繰り返す回数が増加すると、パス数が増えるために生産時間が増加する。そのため、この繰り返し回数に上限設けてもよい。
図8は、外側造形経路55の内側に複数の内側造形経路57,57A,67Bを設けた場合の造形経路を示す説明図である。外側造形経路である一対の経路55a,55c同士の間には、前述した手順によって内側造形経路57を設けてある。この場合、経路間を埋めるために必要なビード積層量が不足すると判断され、内側造形経路57と外側造形経路のうち一方の経路55aとの間、及び内側造形経路57と外側造形経路のうち他方の経路55cとの間に、それぞれ新たな内側造形経路57A,57Bを追加している。内側造形経路57A,57Bは、隣接する経路から等間隔(間隔L1/2)の位置に配置される。
そして、判定部45が、間隔L1/2の間隔で配置された合計3本の内側造形経路57A,57,57Bによれば、必要なビード積層量を得るに必要十分な本数であると判定した場合、造形経路追加部43は、追加して得られた内側造形経路57A,57,57Bと、外側造形経路55との造形経路の情報を、ビードを形成する軌道情報として制御情報に組み入れ、その制御情報を制御情報生成装置15から造形制御装置11へ出力する(S5)。なお、3本の内側造形経路57A,67,57Bでもビード積層量が不足すると判定された場合には、更に、外側造形経路である経路55aと内側造形経路57Aとの間、内側造形経路57Aと内側造形経路57との間、内側造形経路57と内側造形経路57Bとの間、内側造形経路57Bと外側造形経路である経路55cとの間のそれぞれに、新たな内側造形経路を追加することになる(不図示)。
造形制御装置11は、入力された上記の軌道情報を含む制御情報に基づいて、造形プログラムを作成し、造形プログラムを積層造形装置13に出力する。積層造形装置13は、造形プログラムに従ってトーチ23を移動してビードを形成する。これにより、上記した内側造形経路57A,57,57Bと、外側造形経路55に沿ったビードB(図3参照)からなるビード層を含む造形物Wが造形される。
こうして得られた造形物Wによれば、ビードB同士の間に溶接欠陥が生じにくくなり、高品質な造形物Wが安定して得られる。また、造形物Wを造形するための造形経路を、ビード積層量が不足する場合に機械的に追加でき、造形経路の調整が煩雑にならない。また、追加される内側造形経路が互いに非平行であることで、平行である場合と比較して、より柔軟に造形経路の配置が行え、経路数を節約しやすくなる。
<他の内側造形経路の追加形態>
(複数本の内側造形経路を等分割配置)
前述した図6に示すように、外側造形経路55の互いに対向する一対の経路55a,55cの長手方向に沿って、その一対の経路55a,55c同士の間隔2L1を二分割した位置に一本の内側造形経路57を追加していたが、間隔2L1を等分割して複数本の内側造形経路57を追加してもよい。
図9は、一対の経路同士の間に、複数本(一例として4本)の内側造形経路57を追加した場合の説明図である。追加する内側造形経路57を、互いに隣接する経路同士の間隔が、内側造形経路57の並び方向の一方の側と他方の側で均等になる位置に配置する。つまり、外側造形経路55の一対の経路同士の間隔を等分割した位置に、新たに複数本の内側造形経路57を追加する。また、互いに対向する一対の内側造形経路57同士の間隔を等分割した位置に、新たに複数本の内側造形経路を追加してもよい。
この場合、一対の経路同士の間隔がビード幅と比較して大きく広がっている場合に、隣接するビード同士が適切に重なり合う程度の間隔に一度に狭められる。よって、内側造形経路の追加処理の繰り返し回数を低減して、演算時間を短縮できる。
(一対の造形経路)
図10A,図10B,図10Cは、一対の造形経路の組み合わせ例を示す説明図である。
前述した一対の経路は、図10Aに示す経路55a,55cであったが、図10Bに示す経路55b,55dの組であってもよく、図10Cに示す経路55c,55dの組(又は経路55a,55bの組)であってもよい。図10Cに示す場合の内側造形経路57は、経路55cと経路55dとから等間隔となる位置に配置される。また、図10Bに示す経路55b,55dの組を一対の造形経路として、その間を等分割して複数の内側造形経路を追加する場合、図11に示す造形経路となる。
図11は、一対の経路55b,55dの間を等分割して、複数の内側造形経路を追加した様子を示す説明図である。この場合、各内側造形経路57は互いに平行となる。このように、内側造形経路を設けるパターンには複数のパターンが存在する。そこで、許容されるパス数の上限を設けて、その制約を満たすパターンを予め登録された候補の中から抽出する等の手法を採用してもよい。その場合、種々のパターンを予めデータベースに登録しておき、条件に見合ったパターンをデータベースから選定することで済み、処理速度を向上できる。
(縮小、膨張処理による内側造形経路の位置の決定)
図12は、環状の外側造形経路を縮小(シュリンク)処理して内側造形経路を求める方法を示す説明図である。例えば、円弧状の外側造形経路55の内側に内側造形経路を設ける場合、円弧状の外側造形経路55の線を内側に向けて縮小する。つまり、外側造形経路55の形状を一本の線にする。この縮小処理は、一般的な画像処理技術で用いられる縮小処理と同様に、外側造形経路を含む画像の画素について、その画素の周囲に配置される複数の画素を1つの新たな画素に統合することを画像全体に施すことを繰り返し、画像全体のサイズを縮小する等の手法により実現できる。この場合、環状の外側造形経路の形状によらずに内側造形経路が機械的に求められるため、内側造形経路を簡単に設定できる。
図13は、円筒状の造形物の断面における外側造形経路と内側造形経路を示す説明図である。この場合は、二重の外側造形経路のうち、外側経路55outの環状線を内側に向けて縮小し、内側経路55inの環状線を外側に向けて膨張させ、各環状線が交わったときの環状線の位置を内側造形経路57に設定する。膨張処理については、縮小処理と同様に公知の画像処理技術であるため、ここでは説明を省略する。
図14は、3つの円筒状の部位が一体にされた造形物の断面における外側造形経路と内側造形経路を示す説明図である。このように、形状が複雑化しても、互いに対向する経路同士を接近する方向に移動させ、線同士が交わる位置を連結することで内側造形経路57を設定できる。実際の造形物の形状は、上記のような単純な形状よりも複雑な場合が多いが、その場合でも、内側造形経路を簡単に設定できる。また、図12~図14に示す縮小、膨張処理により内側造形経路を設定する部位と、図7に示す仮想線の移動により内側造形経路を設定する部位とを混在させてもよい。その場合、意図的に内側造形経路を調整したい箇所と、一義的に内側造形経路を設定する箇所とを切り分けて、設計自由度を高めて造形経路を設定できる。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせること、及び明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に形成するビードにより層形状を造形し、前記層形状を積層して三次元形状の造形物を製造する積層造形装置における、該積層造形装置を制御するための制御情報を生成する制御情報生成装置であって、
前記造形経路の情報を取得する情報取得部と、
前記造形経路のうち前記造形物の外壁部を形成する外側造形経路に挟まれた充填部に、新たに内側造形経路を追加する造形経路追加部と、
を備え、
前記造形経路追加部は、前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路の長手方向に沿って該一対の経路同士の間隔を等分割した位置に前記内側造形経路を追加して、前記外側造形経路と前記内側造形経路の情報を、前記ビードを形成する軌道情報として前記制御情報に組み入れる、
制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、外側造形経路に挟まれた充填部に新たに内側造形経路を追加した起動情報を制御情報として出力でき、ビードを形成する造形経路を、空隙等による溶接欠陥の発生を抑制して効率よく設定できる。
(2) 前記造形経路追加部は、前記内側造形経路と前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路同士の間隔を等分割した位置に新たに内側造形経路を追加する、(1)に記載の制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、内側造形経路を外側造形経路との間で偏りなく配置できる。
(3) 前記造形経路追加部は、
抽出した前記一対の経路を第一仮想線と第二仮想線と定義する仮想線生成部と、
前記第一仮想線と前記第二仮想線とを互いに接近する方向へ等速で平行移動させたときに、前記第一仮想線と前記第二仮想線とが移動しながら交差する交点を順次に接続して交差線を生成する交差線生成部と、
前記交差線を新たに追加する前記内側造形経路に設定する内側造形経路設定部と、
を備える、(1)又は(2)に記載の制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、第一仮想線と第二仮想線の平行移動によって、内側造形経路を対向する他の経路から等間隔となる位置に配置できる。
(4) 前記造形経路追加部が追加した複数の前記内側造形経路は、互いに非平行である、(1)から(3)のいずれか1つに記載の制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、追加される内側造形経路が互いに非平行であることで、平行である場合と比較して、より柔軟に造形経路の配置が行え、経路数を節約しやすくなる。
(5) 抽出した前記一対の経路は互いに非平行な直線であり、
前記内側造形経路は、前記一対の経路同士がなす交差角の二等分線である、(1)から(4)のいずれか1つに記載の制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、内側造形経路を、その両脇に位置する造形経路との偏りが少ない経路にできる。
(6) 前記内側造形経路は、前記一対の経路よりも経路長が短い、(1)から(5)のいずれか1つに記載の制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、近接する経路との重なりによる過剰なビードの積層を抑制できる。
(7) 前記内側造形経路及び前記外側造形経路の互いに隣接する経路同士の間隔のうち、予め定めた基準値より大きい間隔が存在する場合に、積層される前記ビードのビード体積に不足があると判定する判定部をさらに備え、
前記造形経路追加部は、前記判定部が前記ビード積層量に不足があると判定した場合に、前記内側造形経路の追加を繰り返す、(1)から(6)のいずれか1つに記載の制御情報生成装置。
この制御情報生成装置によれば、隣接する経路に沿ってビードを形成した際に、ビード同士の重なりが不十分となって隙間による溶接不良が生じるおそれのある部位に、更に内側造形経路が追加され、溶接欠陥の発生を抑制できる。
(8) (1)から(7)のいずれか1つに記載の制御情報生成装置と、
前記制御情報生成装置から出力される前記制御情報に応じて前記造形物を造形する前記積層造形装置と、
を備える積層造形システム。
この積層造形システムによれば、溶接欠陥の少ない高品位な造形物を製造できる。
(9) 溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に付加して形成されるビードによって層形状を造形し、前記層形状を積層して三次元形状の造形物を造形する積層造形装置を制御するための制御情報を生成するプログラムであって、
コンピュータに、
前記造形経路の情報を取得する機能と、
前記造形経路のうち前記三次元形状の最外殻を形成する外側造形経路に挟まれた領域に、新たに内側造形経路を追加する際に、前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路の長手方向に沿って該一対の経路同士の間隔を等分割した位置に前記内側造形経路を追加して、前記外側造形経路と前記内側造形経路の情報を、前記ビードを形成する軌道情報として前記制御情報に組み入れる機能と、
を実現させるプログラム。
このプログラムによれば、外側造形経路に挟まれた充填部に新たに内側造形経路を追加した起動情報を制御情報として出力でき、ビードを形成する造形経路を、空隙等による溶接欠陥の発生を抑制して効率よく設定できる。
11 造形制御装置
13 積層造形装置
14 マニピュレータ
15 制御情報生成装置
17 溶加材供給装置
17a リール
17b 繰り出し機構
19 マニピュレータ制御装置
21 熱源制御装置
23 トーチ
25 ベース
31 入力部
33 記憶部
35 造形プログラム作成部
37 出力部
41 情報取得部
43 造形経路追加部
45 判定部
46 仮想線生成部
47 交差線生成部
49 内側造形経路設定部
51 外壁部
53 充填部
55 外側造形経路
55a,55b,55c,55d 経路(外側造形経路)
55in 内側経路(外側造形経路)
55out 外側経路(外側造形経路)
57,57A,57B 内側造形経路
100 積層造形システム
B ビード
L,L1 間隔
LC 交差線
LV1 第一仮想線
LV2 第二仮想線
M 溶加材(溶接ワイヤ)
O 交点
P1,P2,P3,P4,P5 交点
W 造形物
θ 交差角

Claims (13)

  1. 溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に形成するビードにより層形状を造形し、前記層形状を積層して三次元形状の造形物を製造する積層造形装置における、該積層造形装置を制御するための制御情報を生成する制御情報生成装置であって、
    前記造形経路の情報を取得する情報取得部と、
    前記造形経路のうち前記造形物の外壁部を形成する外側造形経路に挟まれた充填部に、新たに内側造形経路を追加する造形経路追加部と、
    を備え、
    前記造形経路追加部は、前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路の長手方向に沿って該一対の経路同士の間隔を等分割した位置に前記内側造形経路を追加して、前記外側造形経路と前記内側造形経路の情報を、前記ビードを形成する軌道情報として前記制御情報に組み入れる、
    制御情報生成装置。
  2. 前記造形経路追加部は、前記内側造形経路と前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路同士の間隔を等分割した位置に新たに内側造形経路を追加する、
    請求項1に記載の制御情報生成装置。
  3. 前記造形経路追加部は、
    抽出した前記一対の経路を第一仮想線と第二仮想線と定義する仮想線生成部と、
    前記第一仮想線と前記第二仮想線とを互いに接近する方向へ等速で平行移動させたときに、前記第一仮想線と前記第二仮想線とが移動しながら交差する交点を順次に接続して交差線を生成する交差線生成部と、
    前記交差線を新たに追加する前記内側造形経路に設定する内側造形経路設定部と、
    を備える、請求項1に記載の制御情報生成装置。
  4. 前記造形経路追加部は、
    抽出した前記一対の経路を第一仮想線と第二仮想線と定義する仮想線生成部と、
    前記第一仮想線と前記第二仮想線とを互いに接近する方向へ等速で平行移動させたときに、前記第一仮想線と前記第二仮想線とが移動しながら交差する交点を順次に接続して交差線を生成する交差線生成部と、
    前記交差線を新たに追加する前記内側造形経路に設定する内側造形経路設定部と、
    を備える、請求項2に記載の制御情報生成装置。
  5. 前記造形経路追加部が追加した複数の前記内側造形経路は、互いに非平行である、請求項1に記載の制御情報生成装置。
  6. 前記造形経路追加部が追加した複数の前記内側造形経路は、互いに非平行である、請求項2に記載の制御情報生成装置。
  7. 前記造形経路追加部が追加した複数の前記内側造形経路は、互いに非平行である、請求項3に記載の制御情報生成装置。
  8. 前記造形経路追加部が追加した複数の前記内側造形経路は、互いに非平行である、請求項4に記載の制御情報生成装置。
  9. 抽出した前記一対の経路は互いに非平行な直線であり、
    前記内側造形経路は、前記一対の経路同士がなす交差角の二等分線である、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の制御情報生成装置。
  10. 前記内側造形経路は、前記一対の経路よりも経路長が短い、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の制御情報生成装置。
  11. 前記内側造形経路及び前記外側造形経路の互いに隣接する経路同士の間隔のうち、予め定めた基準値より大きい間隔が存在する場合に、積層される前記ビードのビード体積に不足があると判定する判定部をさらに備え、
    前記造形経路追加部は、前記判定部が前記ビード体積に不足があると判定した場合に、前記内側造形経路の追加を繰り返す、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の制御情報生成装置。
  12. 請求項1から8のいずれか1項に記載の制御情報生成装置と、
    前記制御情報生成装置から出力される前記制御情報に応じて前記造形物を造形する前記積層造形装置と、
    を備える積層造形システム。
  13. 溶融した加工材料を造形経路に沿って造形対象面に付加して形成されるビードによって層形状を造形し、前記層形状を積層して三次元形状の造形物を造形する積層造形装置を制御するための制御情報を生成するプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記造形経路の情報を取得する機能と、
    前記造形経路のうち前記三次元形状の最外殻を形成する外側造形経路に挟まれた領域に、新たに内側造形経路を追加する際に、前記外側造形経路の互いに対向する一対の経路を抽出し、抽出された前記一対の経路の長手方向に沿って該一対の経路同士の間隔を等分割した位置に前記内側造形経路を追加して、前記外側造形経路と前記内側造形経路の情報を、前記ビードを形成する軌道情報として前記制御情報に組み入れる機能と、
    を実現させるプログラム。
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