JP2023146388A - 医療デバイス - Google Patents

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Atsushi Ogawa
雅之 高寺
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Abstract

【課題】医療用長尺物をバスケットの内部に挿通させやすい医療デバイスを提供する。【解決手段】ワイヤー20を複数有するバスケット30と、バスケット30よりも近位側に配置されている接続部材80と、接続部材80よりも近位側に配置されているバスケットプッシャー40と、バスケット30に接続されている牽引部材100と、を有しており、バスケット30は、バスケット30の近位端30pからバスケット30の遠位端30dまでの長さの1/4分、バスケットの近位端30pよりも遠位側にある第1地点P1を有し、牽引部材100は、バスケット30の第1地点P1よりも遠位側の領域において、バスケット30に接続されている医療デバイス1。【選択図】図1

Description

本発明は、血管等の生体内管腔に使用される医療デバイスに関するものである。
頭頸部の動脈瘤、動静脈奇形、動静脈瘻、肺血管奇形、腎血管奇形、腎動脈、腹部動脈瘤等の血管病変の治療法の一つとして血管内治療が挙げられる。塞栓形成用のコイルを有する塞栓デバイスを瘤の内部等の目的部位に留置して血栓化を促進することによって、例えば動脈瘤が破裂するのを防ぐ塞栓術が用いられる。
血管壁にある動脈瘤等の開口部が大きい場合、瘤の内部に留置した塞栓形成用のコイルが瘤内から出てしまうことがある。瘤内に留置したコイルの瘤からの逸脱を防止するために、瘤内や瘤の開口部付近の血管に配置する留置具を用いることがある。また、瘤内にバスケットを配置し、このバスケット内にコイルを詰めることによって瘤を充填し、瘤の破裂を防止する塞栓術も知られている。
例えば、特許文献1には、管腔を規定する親血管内にあって、前記管腔と連通している内腔を規定する頚部および内壁を有する動脈瘤を処置するためのデバイスであって、前記デバイスは内腔内で展開するように構成され、さらにデバイスが展開された時に、動脈瘤の頚部に架かり、内壁に接触するように調整された折畳み可能な部材からなるデバイスが記載されている。特許文献2には、複数の細長い弾力性フィラメントであって、該フィラメントの近位端および遠位端において相互に対して固定される織物構造を伴うフィラメントと、マイクロカテーテル内での送達のために構成される半径方向に拘束された細長い状態であって、それに伴って該薄い織物フィラメントが該フィラメントの長さに沿って相互に半径方向に隣接して該近位端から該遠位端まで縦方向に延在している細長い状態と、該半径方向に拘束された状態に対する球状の縦方向に短縮された構成を有する拡張した弛緩状態であって、それに伴って該織物フィラメントは、該織物フィラメント間に形成された該シェルの中に複数の開口部を含む、該近位端と遠位端との間の該縦軸から半径方向に拡張される平滑経路の中に該自己拡張型弾力性透過シェルを形成し、該開口部のうちの最大のものは、血栓臨界速度を下回る速度での該開口部を通る血流を可能にするように構成される弛緩状態とを備える自己拡張型弾力性透過シェルを備えるデバイスが記載されている。特許文献3には、近位端領域および遠位端領域を有しており、第1の広がった状態および第2の畳まれた状態を有し、第2の畳まれた状態において患者の血管系を経て動脈瘤の頸部を通過する挿入に適した寸法を有し、広がった状態において動脈瘤に接することができる外面を有し、さらに内面を有している実質的に管状の構造体と、構造体の近位端領域に配置され、近位端領域の径方向への広がりを防止するとともに、当該閉塞装置の操作時に係合用の特徴部を提供するために、近位端領域を少なくとも実質的に囲む実質的に環状の本体を有している制御リングと、を備える閉塞装置が記載されている。特許文献4には、近位端が閉鎖された円筒状に編組された複数のワイヤから形成された保持部と、閉鎖された近位端は第1の開口を有し、前記保持部に着脱可能に接続された先端を有するカテーテルと、カテーテルは、カテーテルの遠位端まで延在する通路を有し、保持部分の第1の開口と整列しており、カテーテルの通路内の塞栓材料は、通路を通って、第1の開口を通って、および保持部分の円筒形状内に前進可能である閉塞装置が記載されている。特許文献5には、近位端、遠位端、および縦軸を有する自己拡張性の透過性シェルを含み、前記シェルは、編組み構造を有する複数の延びた弾力性のフィラメントを含み、前記フィラメントは、前記透過性シェルの近位端または遠位端のうち少なくとも1つで留め付けられており、前記透過性シェルは、マイクロカテーテル内でデリバリされるように構成されて径方向に拘束され延びている状態にあって、前記径方向に拘束された状態に対して軸方向に短縮された構成を有する拡張状態にあり、前記透過性シェルは、前記編組フィラメントの間に形成された複数の開口を有し;それ自体の拡張状態にある前記透過性シェルは、周囲に整列した複数の裂片を含む;デバイスが記載されている。特許文献6には、畳み込み状態から展開状態へと移動可能なインプラントであって、近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に実質的に連続的な編組構造を形成する編組区分と、を備える、インプラントを備え、前記展開状態では、前記インプラントは前記インプラントの前記近位端から延在し、動脈瘤頸部を閉塞することが可能な外側閉塞袋と、前記インプラントの前記遠位端を形成して延在し、前記外側閉塞袋内に溝を形成する内側閉塞袋と、前記外側閉塞袋と前記内側閉塞袋との間に位置付けられた前記編組区分内の折り畳み部と、を備える、デバイスが記載されている。
特表2001-518320号公報 特表2011-519632号公報 特開2015-196092号公報 特表2019-506230号公報 特表2020-509922号公報 特開2020-58808号公報
特許文献1~6のようなデバイスでは、コイル等の医療用長尺物をデバイスに挿通することができる開口が限定されているために、病変部の状態や手技によってはデバイスに医療用長尺物を挿通しにくいことがあった。デバイスに医療用長尺物を挿通しやすくするためには、デバイス自体のサイズが大きくなってしまうという問題があり、改善の余地があった。
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、医療用長尺物をバスケットの内部に挿通させやすい医療デバイスを提供することにある。
前記課題を解決することができた医療デバイスは、ワイヤーを複数有するバスケットと、バスケットよりも近位側に配置されている接続部材と、接続部材よりも近位側に配置されているバスケットプッシャーと、バスケットに接続されている牽引部材と、を有しており、バスケットは、バスケットの近位端から前記バスケットの遠位端までの長さの1/4分、バスケットの近位端よりも遠位側にある第1地点を有し、牽引部材は、バスケットの第1地点よりも遠位側の領域において、バスケットに接続されていることを特徴とするものである。
本発明の医療デバイスにおいて、遠位端と近位端とを有する外筒を有しており、バスケットは、外筒の内腔に配置されており、外筒の外に出ると拡張可能であることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、バスケットは、バスケットの近位端からバスケットの遠位端までの長さの1/4分、バスケットの遠位端よりも近位側にある第2地点を有し、牽引部材は、バスケットの第2地点よりも遠位側の領域において、バスケットに接続されていることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、牽引部材は、バスケットの遠位端に接続されていることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、牽引部材は、バスケットの外側に配置されていることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、牽引部材の外径は、バスケットが有するワイヤーの外径よりも大きいことが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、牽引部材を構成する材料は、金属であることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、牽引部材は、バスケットから離脱可能であることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、バスケットは、その遠位部において複数のワイヤーを束ねて固定している第1結束部と、その近位部において複数のワイヤーを束ねて固定している第2結束部を備え、バスケットプッシャーの延在方向に垂直な断面において、牽引部材は、第1結束部の内方に配置されており、第1結束部でのバスケットプッシャーの延在方向に垂直な断面において、ワイヤーは、牽引部材の外方に配置されていることが好ましい。
本発明の医療デバイスにおいて、第1結束部および第2結束部は、X線不透過材料を含んでいることが好ましい。
本発明の医療デバイスによれば、バスケットの近位端からバスケットの遠位端までの長さの1/4分、バスケットの近位端よりも遠位側にある第1地点よりも遠位側の領域において、牽引部材がバスケットに接続されていることにより、牽引部材を手元側に引くことによってバスケットを回転移動させ、バスケットがバスケットプッシャーに対して傾いた状態とすることができる。そのため、例えば、瘤の開口部を通過して瘤の内部にバスケットを留置した状態において、バスケットの側面部を瘤の開口部に向けることができる。バスケットの側面部は、バスケットが有している複数のワイヤー間の隙間が、バスケットの近位端部および遠位端部よりも大きくなりやすいため、複数のワイヤー間の隙間を通してバスケットの内部にコイル等の医療用長尺物を挿通させやすくすることができる。
本発明の一実施の形態における医療デバイスの遠位端部の、バスケットプッシャーの延在方向に平行な断面図を表す。 図1に示した医療デバイスの、牽引部材を手元側に引いた状態におけるバスケットプッシャーの延在方向に平行な断面図を表す。 図1に示した医療デバイスの、バスケットが外筒内に収容されている状態におけるバスケットプッシャーの延在方向に平行な断面図を表す。 図3に示した医療デバイスのIV-IV断面図を表す。
以下、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
図1は本発明の実施の形態における医療デバイス1の遠位端部の、バスケットプッシャー40の延在方向に平行な断面図であり、図2は牽引部材100を手元側に引いた状態におけるバスケットプッシャー40の延在方向に平行な断面図である。本発明において、近位側とはバスケットプッシャー40の延在方向に対して使用者の手元側を指し、遠位側とは近位側の反対側、即ち、医療デバイス1によって処置を行う側(病変部側)を指す。また、バスケットプッシャー40の延在方向を長手軸方向と称することがある。バスケットプッシャー40の長手軸方向は、バスケットプッシャー40の遠近方向と言い換えることができる。なお、図1および図2において、図の右側が近位側であり、図の左側が遠位側である。また、図1および図2では、各部材や部位のそれぞれの位置関係が理解しやすいように、バスケット30が有する複数のワイヤー20のうち、一部のワイヤー20のみ図示し、その他のワイヤー20の図示は省略している。
図1および図2に示すように、本発明の医療デバイス1は、ワイヤー20を複数有するバスケット30と、バスケット30よりも近位側に配置されている接続部材80と、接続部材80よりも近位側に配置されているバスケットプッシャー40と、バスケット30に接続されている牽引部材100と、を有しており、バスケット30は、バスケット30の近位端30pからバスケット30の遠位端30dまでの長さの1/4分、バスケット30の近位端30pよりも遠位側にある第1地点P1を有し、牽引部材100は、バスケット30の第1地点P1よりも遠位側の領域において、バスケット30に接続されている。
医療デバイス1は、動脈瘤等の血管病変部にバスケット30を留置して血栓化を促進し、瘤が破裂することを防ぐ塞栓術等に用いることができる。なお、塞栓術において、例えば、生体内管腔の終末部の瘤内、生体内管腔の側壁部の瘤内、生体内管腔の本管末梢部等にバスケット30を配置し、瘤内や本管末梢部等に配置したバスケット30の内側に医療用長尺物を留置して瘤の血栓化を促進する。医療用長尺物としては、例えば、コイル、ワイヤー、紐状物等が挙げられる。さらに、医療用長尺物は、コイルのような長尺物を搬送するためのチューブであってもよい。加えて、チューブのような医療用長尺物は、半固体状の流動物、ゲル状物、半固体、液体等、さらには袋状物を瘤内に搬送するものであってもよい。チューブのような医療用長尺物の液体としては、例えば、硬化する液体や析出する液体であってもよい。
図1および図2に示すように、バスケット30は、ワイヤー20を複数有している。バスケット30は、拡張および収縮が可能である。具体的には、バスケット30は、外力を受けている場合にはしぼんで縮径した状態となり、外力を受けていない場合には広がって拡径した状態となる。なお、バスケット30が瘤内へ配置された場合には、バスケット30は、瘤壁に接して瘤から外力を受け、変形する。
ワイヤー20を構成する材料は、弾性を有するものであることが好ましく、例えば、SUS304、SUS316等のステンレス鋼、白金、ニッケル、コバルト、クロム、チタン、タングステン、アルミニウム、金、銀、Ni-Ti合金、Co-Cr合金等から構成されている単線または撚線の金属線材等が挙げられる。中でも、ワイヤー20を構成する材料は、超弾性を有する材料であることが好ましく、Ni-Ti合金の金属線材であることがより好ましい。ワイヤー20を構成する材料がNi-Ti合金の金属線材であることにより、ワイヤー20の弾性が高まり、外筒10から放出されたバスケット30の変形量が大きくても戻り量が多く、バスケット30の形状を崩れにくくすることができる。
バスケット30が有するワイヤー20の本数は複数であればよく、生体内管腔の内径等に応じてワイヤー20の本数を選択することができる。なお、図面においては、バスケット30のワイヤー20の本数は、制限されたものになっている。しかし、本発明の実施態様では、バスケット30は、例えば、8本以上64本以下のワイヤー20から構成されるバスケット30とすることができる。ワイヤー20の素線径は、バスケット30の大きさや、ワイヤー20の本数、材料等に応じて設定することができる。バスケット30が有するワイヤー20の本数は、好ましくは16本以上32本以下である。
図1および図2に示すように、接続部材80は、バスケット30よりも近位側に配置されている。接続部材80は、バスケット30とバスケットプッシャー40とを接続する部材である。換言すると、バスケット30とバスケットプッシャー40とは、接続部材80を介して、直接または間接的に接続されている。バスケット30よりも近位側かつバスケットプッシャー40よりも遠位側に接続部材80を有していることにより、バスケット30とバスケットプッシャー40との接続を容易に行うことができる。
接続部材80は、切り離しが可能であることが好ましい。つまり、接続部材80を切り離すことによって、バスケット30がバスケットプッシャー40から離脱することが可能であることが好ましい。接続部材80が、切り離しが可能であることにより、バスケット30を目的部位まで搬送した後に接続部材80を切り離すことによってバスケット30がバスケットプッシャー40から離脱し、バスケット30を目的部位へ留置しやすくなる。
接続部材80の切り離しの方法は、機械的な切り離し機構、溶断、熱的、電気的、化学的切り離し等、種々の方法を用いることができる。接続部材80は、例えば、棒状物、紐状物、クリップ、凹凸等の嵌合による部材等が挙げられる。接続部材80を構成する材料としては、合成樹脂や金属等を用いることができる。接続部材80は、バスケット30またはバスケットプッシャー40と異なる部材であってもよく、これらの一部分であってもよい。
図1および図2に示すように、バスケットプッシャー40は、接続部材80よりも近位側に配置されている。バスケットプッシャー40は、接続部材80を介してバスケット30に接続されており、バスケット30を外筒10の長手軸方向に移動させ、バスケット30を外筒10から放出、あるいはバスケット30を外筒10内に収容することができる。なお、図示していないが、バスケットプッシャー40は、外筒10の近位端部に、長手軸方向の位置や回転を制御するハンドルを備える場合がある。
バスケットプッシャー40を構成する材料は、金属であることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、ニッケルチタン合金等の金属が挙げられる。中でも、バスケットプッシャー40を構成する材料は、ステンレス鋼であることが好ましい。バスケットプッシャー40を構成する材料がステンレス鋼であることにより、バスケットプッシャー40の剛性を高めることができる。その結果、バスケットプッシャー40に加えた力を効率的にバスケット30に伝えることができ、バスケット30を長手軸方向に移動させる操作が行いやすくなる。
図1および図2に示すように、牽引部材100は、バスケット30に接続されている。牽引部材100を手元側に引くことによって、牽引部材100が接続されているバスケット30の部分を引っ張ることができる。
牽引部材100は、長尺物であることが好ましく、例えば、線状物、帯状物、柱状や筒状等の棒状物等であることが挙げられる。牽引部材100は、遠位端から近位端まで1つの部材から構成されている一体構造であってもよく、複数の部材を組み合わせて構成されていてもよい。中でも、牽引部材100は、一体構造であることが好ましい。牽引部材100が一体構造であることにより、牽引部材100を引いた際等、牽引部材100に力が加わっても、牽引部材100が破断しにくくすることができる。
図1および図2に示すように、バスケット30は、バスケット30の近位端30pからバスケット30の遠位端30dまでの長さの1/4分、バスケット30の近位端30pよりも遠位側にある第1地点P1を有している。つまり、第1地点P1は、バスケット30の近位端30pから、バスケット30の全長の1/4分、遠位側にある地点である。
図1および図2に示すように、牽引部材100は、バスケット30の第1地点P1よりも遠位側の領域において、バスケット30に接続されている。換言すると、牽引部材100は、バスケット30の第1地点P1よりも近位側の領域以外の領域において、バスケット30に接続されている。牽引部材100がバスケット30の第1地点P1よりも遠位側の領域においてバスケット30に接続されていることにより、牽引部材100を手元側に引くことによって牽引部材100が接続されているバスケット30の部分へも手元側に引く力を加えることができ、バスケット30の遠位端部が近位側に向かって回転移動し、バスケット30がバスケットプッシャー40に対して傾斜した状態とすることができる。そのため、例えば、瘤の開口部を通過して瘤の内部にバスケット30を留置した際に、牽引部材100を引くことによってバスケット30の遠位端部が近位側に向かって回転移動し、バスケット30の側面部を瘤の開口部に向けることができる。バスケット30の側面部は、バスケット30が有している複数のワイヤー20間の隙間が、バスケット30の近位端部および遠位端部よりも大きくなりやすいため、複数のワイヤー20間の隙間を通してバスケット30の内部にコイル等の医療用長尺物を挿通させやすくすることができる。
図3はバスケット30が外筒10内に収容されている状態におけるバスケットプッシャー40の延在方向に平行な断面図である。なお、図3において、図の右側が近位側であり、図の左側が遠位側である。
図3に示すように、医療デバイス1は、遠位端10dと近位端10pとを有する外筒10を有しており、バスケット30は、外筒10の内腔に配置されており、外筒10の外に出ると拡張可能であることが好ましい。つまり、バスケット30は、外筒10が有しているルーメンに配置されており、外筒10から放出されるとバスケット30を拡張することが可能となることが好ましい。バスケット30は、外筒10の内腔に配置されている際には、外筒10の内壁に接しており、外筒10から外力を受けて、しぼんで縮径した状態となっている。バスケット30は、外筒10から放出されるとその外力を受けることがなくなり、他の外力がない場合には、広がって拡径した状態となる。バスケット30が外筒10の内腔に配置されていることにより、目的部位までバスケット30を搬送することが容易となり、医療デバイス1を用いた塞栓術等の手技が行いやすくなる。
外筒10は、長手軸方向に延在する筒状の部材で、長手軸方向に延在するルーメンを少なくとも1つ有している。外筒10が有しているルーメンの数は、複数であってもよいが、1つであることが好ましい。外筒10が有しているルーメンの数が1つであることにより、外筒10の外径を小さくすることができ、医療デバイス1の低侵襲を高めることが可能となる。
外筒10を構成する材料は、樹脂または金属であることが好ましい。外筒10を構成する樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂、天然ゴム等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、外筒10を構成する樹脂は、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、およびフッ素系樹脂の少なくとも1つであることが好ましい。外筒10を構成する材料がポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、およびフッ素系樹脂の少なくとも1つであることにより、外筒10の表面の滑り性を高め、血管等の管腔への挿通性を向上させることができる。外筒10となる、樹脂から構成されるチューブは、押出成形、射出成型等、通常の方法を用いて製造することができる。
外筒10を構成する金属としては、例えば、SUS304、SUS316等のステンレス鋼、白金、ニッケル、コバルト、クロム、チタン、タングステン、金、Ni-Ti合金、Co-Cr合金、またはこれらの組み合わせが挙げられる。外筒10となる、金属から構成されるチューブは、金属線材をらせん状に巻いてチューブにしたもの、金属線材を編んでチューブにしたもの等を用いてもよい。また、外筒10は、金属と樹脂とが組み合わされたチューブであってもよい。樹脂から構成されている筒状体に金属線材等の補強材が配設されているものを外筒10として用いてもよい。外筒10として、樹脂製のチューブ状部材に線材が配設されているものを用いる場合、Ni-Ti合金から構成されている線材は、形状記憶性および高弾性に優れているため好ましい。また、線材は、上述の金属、ポリアリレート繊維、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、PBO繊維、炭素繊維等の繊維材料であってもよい。繊維材料は、モノフィラメントであってもよく、マルチフィラメントであってもよい。
外筒10は、単層から構成されていてもよく、複数の層から構成されていてもよい。また、長手軸方向において、外筒10の一部が単層から構成されており、他の部分が複数の層から構成されていてもよい。
外筒10は、外筒10の外表面に親水性樹脂がコーティングされていることが好ましい。つまり、外筒10は、外筒10の外側に親水性樹脂層を有していることが好ましい。外筒10の外表面に親水性樹脂がコーティングされていることにより、外筒10の滑り性が高まり、生体内管腔内において挿通性を高めることができる。
また、外筒10は、外筒10の内表面にフッ素系樹脂がコーティングされていることが好ましい。換言すると、外筒10は、外筒10の内側にフッ素系樹脂層を有していることが好ましい。外筒10の内表面にフッ素系樹脂層を有していることにより、外筒10の内表面の滑り性が向上し、外筒10の内腔においてバスケット30を長手軸方向に移動させやすくなる。
長手軸方向に垂直な断面における外筒10の断面形状は、円形、楕円形、多角形、またはこれらの組み合わせであってもよい。また、長手軸方向に垂直な断面における外筒10のルーメンの断面形状も、円形、楕円形、多角形、またはこれらの組み合わせであってもよい。
バスケット30は、内径が0.021インチ(0.5334mm)以下の筒内を摺動可能であることが好ましい。外筒10が有しているルーメンの数が1つである場合、外筒10の内径が0.021インチ以下であり、この外筒10の内腔にバスケット30が配置されていることが好ましい。また、外筒10が複数のルーメンを有している場合、バスケット30が配置されているルーメンの内径が0.021インチ以下であることが好ましい。バスケット30が、内径が0.021インチ以下の筒内を摺動可能であることにより、外筒10の外径を小さくすることができ、挿通性がよく低侵襲な医療デバイス1とすることができる。
図1および図2に示すように、バスケット30は、バスケット30の近位端30pからバスケット30の遠位端30dまでの長さの1/4分、バスケット30の遠位端30dよりも近位側にある第2地点P2を有し、牽引部材100は、バスケット30の第2地点P2よりも遠位側の領域において、バスケット30に接続されていることがより好ましい。牽引部材100が、バスケット30の第2地点P2よりも遠位側の領域においてバスケット30に接続されていることにより、牽引部材100を手元側に引いた際に、バスケット30の遠位端部に力が伝わりやすくなる。そのため、バスケット30の遠位端部が近位側に向かってより回転移動しやすく、バスケット30をバスケットプッシャー40に対して傾けやすくなる。
図1および図2に示すように、牽引部材100は、バスケット30の遠位端30dに接続されていることがさらに好ましい。牽引部材100がバスケット30の遠位端30dに接続されていることにより、バスケット30の遠位端30dに牽引部材100を手元側に引く力を伝えやすく、近位側に向かってバスケット30の遠位端部が回転移動しやすくなって、バスケット30がバスケットプッシャー40に対して傾斜しやすくすることが可能となる。
図1~図3に示すように、牽引部材100は、バスケット30の外側に配置されていることが好ましい。つまり、牽引部材100は、バスケット30の外方に位置していることが好ましい。牽引部材100がバスケット30の外側に配置されていることにより、バスケット30の外側に沿うようにして牽引部材100が配置され、牽引部材100を手元側に引いた際に、牽引部材100とバスケット30が有しているワイヤー20とが干渉しにくくなる。そのため、バスケット30の遠位端部を近位側に向かって回転移動させる操作を行いやすくすることができる。
牽引部材100の外径は、バスケット30が有するワイヤー20の外径よりも大きいことが好ましい。牽引部材100の外径が、バスケット30が有するワイヤー20の外径よりも大きいことにより、牽引部材100の強度が高まり、牽引部材100を手元側に引く力をバスケット30へ十分に伝えやすくなる。
牽引部材100の外径は、バスケット30が有するワイヤー20の外径の1.1倍以上であることが好ましく、1.2倍以上であることがより好ましく、1.3倍以上であることがさらに好ましい。牽引部材100の外径と、バスケット30が有するワイヤー20の外径との比率の下限値を上記の範囲に設定することにより、牽引部材100の強度を十分に高めやすくなる。また、牽引部材100の外径は、バスケット30が有するワイヤー20の外径の5倍以下であることが好ましく、4倍以下であることがより好ましく、3倍以下であることがさらに好ましい。牽引部材100の外径と、バスケット30が有するワイヤー20の外径との比率の上限値を上記の範囲に設定することにより、牽引部材100の外径が大きくなりすぎることを防止し、医療デバイス1の外径を小さくして、低侵襲な医療デバイス1とすることができる。
牽引部材100を構成する材料は、金属であることが好ましい。牽引部材100を構成する材料が金属であることにより、牽引部材100の強度が高まり、牽引部材100を強く引いても牽引部材100が破断しにくくなる。
牽引部材100を構成する金属としては、例えば、SUS304、SUS316等のステンレス鋼、白金、ニッケル、コバルト、クロム、チタン、タングステン、アルミニウム、金、銀、Ni-Ti合金、Co-Cr合金等から構成されている単線または撚線の金属線材等が挙げられる。中でも、牽引部材100を構成する金属は、Ni-Ti合金の金属線材であることが好ましい。牽引部材100を構成する金属がNi-Ti合金の金属線材であることにより、牽引部材100が弾性を有するものとなり、牽引部材100が接触することによって血管壁等の生体内管腔の内壁や外筒10等の他物を傷付けにくくすることができる。
牽引部材100を構成する材料は、バスケット30が有しているワイヤー20を構成する材料と同じであることが好ましい。牽引部材100を構成する材料が、バスケット30が有しているワイヤー20を構成する材料と同じであることにより、牽引部材100とバスケット30との接続が行いやすく、また、牽引部材100とバスケット30を構成するワイヤー20とが接触しても破損が生じにくくなる。
牽引部材100は、バスケット30から離脱可能であることが好ましい。牽引部材100がバスケット30から離脱可能であることにより、バスケット30を目的部位まで搬送して留置する際に、牽引部材100を切り離す操作を容易に行うことができ、手技にかかる時間を短縮することができる。
牽引部材100をバスケット30から離脱させる方法としては、機械的な切り離し機構、溶断、熱的、電気的、化学的切り離し等、種々の方法を用いることができる。中でも、牽引部材100は、図1および図2に示すように、バスケット30との接続部に熱により融ける性質を有する熱溶融部材81を含んでおり、熱溶融部材81を加熱することによってバスケット30から離脱させることが好ましい。加熱することによって牽引部材100をバスケット30から離脱させることにより、バスケット30からの牽引部材100の離脱を容易に行うことが可能となる。
牽引部材100が含んでいる熱溶融部材81を構成する、熱により融ける性質のある材料としては、熱可塑性樹脂であることが好ましく、中でも、PVA(ポリビニルアルコール)であることがより好ましい。牽引部材100が含んでいる熱溶融部材81を構成する材料がPVAであることにより、牽引部材100の切り離しがより容易なものとなり、取り扱いやすい医療デバイス1とすることが可能となる。
図4は医療デバイス1におけるバスケットプッシャー40の延在方向に垂直な断面図である。
図1~図3に示すように、バスケット30は、その遠位部において複数のワイヤー20を束ねて固定している第1結束部51と、その近位部において複数のワイヤー20を束ねて固定している第2結束部52と、を備え、図4に示すように、バスケットプッシャー40の延在方向に垂直な断面において、牽引部材100は、第1結束部51の内方に配置されており、第1結束部51でのバスケットプッシャー40の延在方向に垂直な断面において、ワイヤー20は、牽引部材100の外方に配置されていることが好ましい。牽引部材100が第1結束部51の内方に配置されており、ワイヤー20が牽引部材100の外方に配置されていることにより、牽引部材100をバスケット30の遠位端部に、強固に接続しやすくなる。
図1および図2に示すように、牽引部材100が第1結束部51の内方に配置されており、第1結束部51でのバスケットプッシャー40の延在方向に垂直な断面において、ワイヤー20が牽引部材100の外方に配置されている場合、牽引部材100の遠位端100dは、バスケット30の内部に位置していることが好ましい。牽引部材100の遠位端100dがバスケット30の内部に位置していることにより、第1結束部51の内方において、牽引部材100の遠位端100dよりも近位側が固定されることとなる。そのため、牽引部材100とバスケット30との固定強度が高まり、牽引部材100を手元側へ引いた際に、意図せず牽引部材100がバスケット30から外れてしまうことを防ぐことができる。
第1結束部51および第2結束部52は、X線不透過性物質を含んでいることが好ましい。第1結束部51および第2結束部52がX線不透過性物質を含んでいることにより、X線透視下でバスケット30の遠位部にある第1結束部51、およびバスケット30の近位部にある第2結束部52の位置を確認することができる。その結果、体内におけるバスケット30の位置を把握することが可能となる。
X線不透過性物質としては、例えば、白金、金、タングステン、イリジウム、タンタル、およびこれらの少なくとも1つを組み合わせた合金等が挙げられる。
バスケット30は、第1結束部51と第2結束部52との間において、曲げられた複数のワイヤー20や、右巻きと左巻きのらせん状のワイヤー20を編組すること等によって籠状に構成されることが好ましい。中でも、バスケット30は、右巻きのらせん状のワイヤー20と左巻きのらせん状のワイヤー20とを編組することによって構成されることが好ましい。右巻きのらせん状のワイヤー20と左巻きのらせん状のワイヤー20とを編組してバスケット30が構成されていることにより、メッシュ状の壁面を有する籠状のバスケット30となる。その結果、バスケット30の内側に収容した物体がバスケット30の外側へ出にくく、血栓化の促進を効率的に行いやすくなる。
第1結束部51および第2結束部52において複数のワイヤー20を束ねて固定するには、例えば、複数のワイヤー20を溶接する、別部材によってまとめてかしめる、接着剤を用いて接着する、ロウ材によって固定する等の方法が挙げられる。中でも、第1結束部51および第2結束部52において複数のワイヤー20を別部材でかしめて固定することが好ましい。第1結束部51および第2結束部52において、別部材によって複数のワイヤー20をかしめて固定することにより、第1結束部51および第2結束部52で複数のワイヤー20を強固に固定しやすく、バスケット30が破損しにくくなる。
第1結束部51および第2結束部52において、複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材としては、例えば、リング状の部材、リングに切れ込みが入った断面C字形状の部材、線材を巻回したコイル状の部材、紐状物で結びつけて固定する部材等が挙げられる。中でも、複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材は、リング状の部材であることが好ましい。複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材がリング状の部材であって、スウェージングされていることにより、複数のワイヤー20を強固に固定することができ、また、複数のワイヤー20の結束を解除されにくくすることが可能となる。
複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材を構成する材料としては、例えば、バスケット30のワイヤー20や、バスケットプッシャー40と同様の材料を用いることができる。中でも、複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材を構成する材料は、ステンレス鋼であることが好ましい。複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材を構成する材料がステンレス鋼であることにより、複数のワイヤー20の固定強度を高めることができ、また、複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材の耐久性を向上させることができる。さらに、複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材を構成する材料は、X線不透過性物質であることがより好ましい。X線不透過性物質としては、白金、金、タングステン、イリジウム、タンタル、およびこれらの少なくとも1つを組み合わせた合金等が挙げられる。複数のワイヤー20を束ねて固定する別部材を構成する材料は、X線不透過性物質であることにより、X線透視下で第1結束部51および第2結束部52の位置を確認することができ、体内におけるバスケット30の位置を把握することが可能となる。
図3に示すように、バスケット30が外筒10内に収容されている状態において、第1結束部51は、ワイヤー20の遠位端20dよりも遠位側に位置していることが好ましい。第1結束部51は、バスケット30が有する複数のワイヤー20を束ねて固定している部分である。バスケット30が外筒10内に収容されている状態において、第1結束部51がワイヤー20の遠位端20dよりも遠位側に位置していることにより、第1結束部51によって束ねられている複数のワイヤー20がばらけにくくなる。そのため、複数のワイヤー20がそれぞれの位相を保った状態にてバスケット30を外筒10から放出することが行いやすくなる。
図3に示すように、第2結束部52は、ワイヤー20の近位端20pよりも近位側に位置していることが好ましい。第2結束部52は、第1結束部51と同じく、バスケット30が有する複数のワイヤー20を束ねて固定している部分であるため、バスケット30の他の部分よりも剛性が高くなりやすい。第2結束部52がワイヤー20の近位端20pよりも近位側に位置していることにより、バスケット30の近位端部の剛性を高めることができ、手元側から加えた、バスケット30を遠位側へ押す力をバスケット30に効率的に伝達することが可能となる。その結果、バスケット30を外筒10から放出しやすい医療デバイス1とすることができる。
バスケット30が有するワイヤー20は、超弾性合金を含んでいることが好ましい。ワイヤー20が超弾性合金を含んでいることにより、バスケット30が弾性に優れたものとなる。バスケット30が弾性に優れていることによって、バスケット30の変形量を大きくすることができる。そのため、バスケット30を外径が小さい外筒10に収めることができ、かつ、バスケット30が外筒10の外に出るとバスケット30を大きく拡張させることができる。
バスケット30が有するワイヤー20は、X線不透過性物質を含んでいることが好ましい。ワイヤー20がX線不透過性物質を含んでいることにより、X線透視下でバスケット30の拡張の状態や位置を確認することが可能となり、手技を円滑に行いやすくなる。
図3に示すように、バスケットプッシャー40の延在方向における接続部材80の長さは、バスケットプッシャー40の長さおよびバスケット30の長さよりも短いことが好ましい。バスケットプッシャー40の延在方向における接続部材80の長さがバスケットプッシャー40の長さおよびバスケット30の長さよりも短いことにより、バスケット30を目的部位まで搬送するためにバスケットプッシャー40に手元側から遠位側に向かって加えた力がバスケット30に伝わりやすく、バスケット30の搬送を円滑に行いやすくなる。
バスケットプッシャー40の延在方向における接続部材80の長さは、バスケット30の長さの70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましい。接続部材80の長さとバスケット30の長さとの比率の上限値を上記の範囲に設定することにより、接続部材80の強度が高まって、バスケットプッシャー40を押して遠位側へ移動させる力がバスケット30まで伝わりやすくなる。また、バスケットプッシャー40の延在方向における接続部材80の長さは、バスケット30の長さの5%以上であることが好ましく、7%以上であることがより好ましく、10%以上であることがさらに好ましい。接続部材80の長さとバスケット30の長さとの比率の下限値を上記の範囲に設定することにより、接続部材80が屈曲しやすくなり、バスケット30をバスケットプッシャー40に対して回転させやすくなる。
接続部材80を構成する材料は、熱により融ける性質があり、医療デバイス1は、接続部材80を加熱する加熱機構90を有していることが好ましい。接続部材80を構成する材料が熱によって融ける性質を有し、医療デバイス1が加熱機構90を有していることにより、接続部材80を加熱機構90によって加熱することによって接続部材80が溶融して破断し、バスケット30をバスケットプッシャー40から切り離すことができる。そのため、加熱機構90を作動させるまでは接続部材80によってバスケット30とバスケットプッシャー40とを強固に接続することができ、加熱機構90を作動させれば容易に接続部材80を切り離すことができるため、バスケット30の留置を確実かつ容易に行うことができる。
接続部材80を構成する、熱により融ける性質のある材料としては、熱可塑性樹脂であることが好ましく、中でも、PVA(ポリビニルアルコール)であることがより好ましい。接続部材80を構成する材料がPVAであることにより、接続部材80の切り離しがより容易なものとなり、取り扱いやすい医療デバイス1とすることが可能となる。
加熱機構90は、バスケットプッシャー40に接続されていることが好ましい。加熱機構90がバスケットプッシャー40に接続されていることにより、バスケットプッシャー40を介して接続部材80を加熱することができるため、加熱機構90の熱を接続部材80に伝えるための部材を別途設ける必要がなく、医療デバイス1の小型化を図ることができる。
以上のように、本発明の医療デバイスは、ワイヤーを複数有するバスケットと、バスケットよりも近位側に配置されている接続部材と、接続部材よりも近位側に配置されているバスケットプッシャーと、バスケットに接続されている牽引部材と、を有しており、バスケットは、バスケットの近位端からバスケットの遠位端までの長さの1/4分、バスケットの近位端よりも遠位側にある第1地点を有し、牽引部材は、バスケットの第1地点よりも遠位側の領域において、バスケットに接続されている。本発明の医療デバイスがこのような構成であることにより、バスケットの近位端からバスケットの遠位端までの長さの1/4分、バスケットの近位端よりも遠位側にある第1地点よりも遠位側の領域において、牽引部材がバスケットに接続されていることにより、牽引部材を手元側に引くことによってバスケットを回転移動させ、バスケットがバスケットプッシャーに対して傾いた状態とすることができる。そのため、例えば、瘤の開口部を通過して瘤の内部にバスケットを留置した状態において、バスケットの側面部を瘤の開口部に向けることができる。バスケットの側面部は、バスケットが有している複数のワイヤー間の隙間が、バスケットの近位端部および遠位端部よりも大きくなりやすいため、複数のワイヤー間の隙間を通してバスケットの内部にコイル等の医療用長尺物を挿通させやすくすることができる。
1:医療デバイス
10:外筒
10d:外筒の遠位端
10p:外筒の近位端
20:ワイヤー
20d:ワイヤーの遠位端
20p:ワイヤーの近位端
30:バスケット
30d:バスケットの遠位端
30p:バスケットの近位端
40:バスケットプッシャー
51:第1結束部
52:第2結束部
80:接続部材
81:熱溶融部材
90:加熱機構
100:牽引部材
100d:牽引部材の遠位端
P1:第1地点
P2:第2地点

Claims (10)

  1. ワイヤーを複数有するバスケットと、
    前記バスケットよりも近位側に配置されている接続部材と、
    前記接続部材よりも近位側に配置されているバスケットプッシャーと、
    前記バスケットに接続されている牽引部材と、を有しており、
    前記バスケットは、前記バスケットの近位端から前記バスケットの遠位端までの長さの1/4分、前記バスケットの近位端よりも遠位側にある第1地点を有し、
    前記牽引部材は、前記バスケットの前記第1地点よりも遠位側の領域において、前記バスケットに接続されている医療デバイス。
  2. 遠位端と近位端とを有する外筒を有しており、
    前記バスケットは、前記外筒の内腔に配置されており、前記外筒の外に出ると拡張可能である請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記バスケットは、前記バスケットの近位端から前記バスケットの遠位端までの長さの1/4分、前記バスケットの遠位端よりも近位側にある第2地点を有し、
    前記牽引部材は、前記バスケットの前記第2地点よりも遠位側の領域において、前記バスケットに接続されている請求項1または2に記載の医療デバイス。
  4. 前記牽引部材は、前記バスケットの遠位端に接続されている請求項3に記載の医療デバイス。
  5. 前記牽引部材は、前記バスケットの外側に配置されている請求項1~4のいずれか一項に記載の医療デバイス。
  6. 前記牽引部材の外径は、前記バスケットが有する前記ワイヤーの外径よりも大きい請求項1~5のいずれか一項に記載の医療デバイス。
  7. 前記牽引部材を構成する材料は、金属である請求項1~6のいずれか一項に記載の医療デバイス。
  8. 前記牽引部材は、前記バスケットから離脱可能である請求項1~7のいずれか一項に記載の医療デバイス。
  9. 前記バスケットは、その遠位部において複数の前記ワイヤーを束ねて固定している第1結束部と、その近位部において複数の前記ワイヤーを束ねて固定している第2結束部を備え、
    前記バスケットプッシャーの延在方向に垂直な断面において、前記牽引部材は、前記第1結束部の内方に配置されており、
    前記第1結束部での前記バスケットプッシャーの延在方向に垂直な断面において、前記ワイヤーは、前記牽引部材の外方に配置されている請求項1~8のいずれか一項に記載の医療デバイス。
  10. 前記第1結束部および前記第2結束部は、X線不透過材料を含んでいる請求項9に記載の医療デバイス。
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