JP2023146385A - 車両の盗難を防止するための装置、車両、及び方法 - Google Patents

車両の盗難を防止するための装置、車両、及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車載通信機の機能を無効化した上で車両が盗難されると、該車両の位置を追跡するのが困難である。従来、このような手口の盗難を防止する技術が求められている。
【解決手段】車両10の盗難を防止するための装置50は、車両10の外部の通信機器100との間で該車両10の位置情報を通信可能な車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視する通信監視部52と、通信監視部52によって機能の無効化が検知されたとき、予め定められた盗難防止プロセスを実行するプロセス実行部54とを備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、車両の盗難を防止するための装置、車両、及び方法に関する。
車両の盗難を防止するための技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2021-187322号公報
車載通信機の機能を無効化した上で車両が盗難されると、該車両の位置を追跡するのが困難である。従来、このような手口の盗難を防止する技術が求められている。
本開示の一態様において、車両の盗難を防止するための装置は、車両の外部の通信機器との間で該車両の位置情報を通信可能な車載通信機の機能が有効であるか否かを監視する通信監視部と、通信監視部によって機能の無効化が検知されたとき、予め定められた盗難防止プロセスを実行するプロセス実行部とを備える。
本開示の他の態様において、車両の盗難を防止するための方法は、プロセッサが、車両の外部の通信機器との間で該車両の位置情報を通信可能な車載通信機の機能が有効であるか否かを監視し、機能の無効化を検知したときに、予め定められた盗難防止プロセスを実行する。
本開示によれば、車載通信機の機能の無効化を検知したときに盗難防止プロセスを実行することにより、車載通信機の機能を無効化して車両の位置を追跡不能な状態にした上で該車両を持ち去る手口の盗難を、効果的に防止できる。
一実施形態に係る車両と、該車両の外部の通信機器の概略図である。 図1に示す車両の盗難防止機能の一例を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る車両と、該車両の外部の通信機器の概略図である。 図3に示す車両の盗難防止機能の一例を示すフローチャートである。 図4中のステップS15のフローの一例を示す。 図4中のステップS16のフローの一例を示す。
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する種々の実施形態において、同様の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。まず、図1を参照して、一実施形態に係る車両10について説明する。車両10は、例えば4輪自動車であって、車体12、駆動機構14、操舵機構16、制動機構18、電子制御装置(ECU)20、ドアロック装置22、及び車載通信機24等を備える。
車体12には、駆動機構14、操舵機構16、制動機構18、ECU20、ドアロック装置22、及び車載通信機24に加えて、シート、空調装置、メーターパネル、ルームミラー、各種センサ等のコンポーネント(図示せず)が搭載される。駆動機構14は、エンジン14A等を有し、車体12に回転可能に設けられた車輪26を回転させて車両10を走行させる駆動力を生じさせる。
操舵機構16は、パワーステアリング装置16A等を有し、車両10の走行方向を変化させる。パワーステアリング装置16Aは、例えば、車両10の内装に回転可能に設けられたステアリングと、該ステアリングを自動で回転させることで該ステアリングの操舵角を変化させるステアリングアクチュエータ(例えば、モータ)とを有する。
制動機構18は、電動ブレーキ装置18A等を有し、車両10を自動で制動する。電動ブレーキ装置18Aは、例えば、車輪26に一体に固設されたディスクロータを挟持することで該車輪26を制動するブレーキパッドと、該ブレーキパッドを該ブレーキロータに対して接触及び脱離させるように駆動するブレーキアクチュエータ(例えば、モータ)とを有する。
ECU20は、車両10の動作を制御する。具体的には、ECU20は、プロセッサ30、メモリ32、及びI/Oインターフェース34を有するコンピュータである。プロセッサ30は、CPU又はGPU等を有し、バス36を介してメモリ32及びI/Oインターフェース34と通信可能に接続されている。プロセッサ30は、後述する盗難防止機能を実現するための演算処理を行う。メモリ32は、ROM又はRAM等を有し、プロセッサ30で実行される演算処理で利用される各種データ、及び演算処理の途中で生成される各種データを、一時的又は恒久的に記憶する。
I/Oインターフェース34は、例えば、コントローラエリアネットワーク(CAN)ポート、イーサネット(登録商標)ポート、USBポート、光ファイバコネクタ、又はHDMI(登録商標)端子を有し、外部機器との間でデータを有線又は無線で通信する。上述の駆動機構14(エンジン14A)、操舵機構16(パワーステアリング装置16A)、制動機構18(電動ブレーキ装置18A)、ドアロック装置22、及び車載通信機24は、I/Oインターフェース34に通信可能に接続されている。
ドアロック装置22は、車体12に開閉可能に設けられたドア(図示せず)を自動で施錠する。具体的には、ドアロック装置22は、車体12に設けられたストライカに係合可能となるようにドアに設けられたラッチと、該ラッチを該ストライカに対し係合及び脱離させるように駆動するドアロックアクチュエータ(例えば、モータ)とを有する。
車載通信機24は、車両10の外部の通信機器100との間で該車両10の位置情報PIを通信することができる。外部の通信機器100は、例えば、GPS衛星100A、車両10とは別の車両100Bに搭載された車載通信機、管理サーバ100C、デスクトップ型パーソナル・コンピュータ(PC)100D、携帯端末装置100E(スマートフォン、タブレット型端末装置等)、及び通信基地局100Fを含む。
本実施形態においては、車載通信機24は、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びデータ・コミュニケーション・モジュール(DCM)24Cを有する。GPS受信機24Aは、GPS衛星100Aと通信し、該GPS衛星100AからGPS信号PI1を受信する。プロセッサ30は、GPS受信機24Aを通して取得したGPS信号PI1と、メモリ32に予め記憶された地図データMDとに基づいて、車両10の自車位置を推定する。
ここで、GPS衛星100AからGPS信号PI1を受信するのが困難な地域(以下、「通信困難地域」とする)が存在する(例えば、建物又はトンネルの内部、砂漠、山間部等)。車両10が通信困難地域に在る場合、プロセッサ30は、GPS衛星100AからGPS信号PI1を受信することができなくなり得る。
このような場合、プロセッサ30は、直近にGPS信号PI1及び地図データMDから推定した自車位置と、該自車位置を推定した時点τから取得した車両10の挙動データ(例えば、車両10の速度及び加速度、ステアリングの操舵角)とに基づいて、該時点τ以降にGPS信号PI1を受信していない期間において自車位置を継続して推定することができる。
車車間通信機24Bは、別の車両100Bの車載通信機との間でデータを送受信可能である。例えば、車車間通信機24Bは、プロセッサ30がGPS信号PI1から推定した自車位置を示す自車位置推定情報PI2を、別の車両100Bの車載通信機に送信することができる。これらGPS信号PI1及び自車位置推定情報PI2は、車両10の位置情報PIを構成する。
一方、DCM24Cは、4G又は5G等の移動通信ネットワークシステムを利用して、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、及び通信基地局100Fとの間でデータを送受信可能である。例えば、DCM24Cは、位置情報PIとしての自車位置推定情報PI2を、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、又は通信基地局100Fに送信することができる。
このように、車載通信機24(GPS受信機24A、車車間通信機24B、DCM24C)は、車両10の外部の通信機器100(GPS衛星100A、別の車両100B、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、通信基地局100F等)との間で位置情報PI(GPS信号PI1、自車位置推定情報PI2)を通信可能である。
次に、図2を参照して、車両10の盗難防止機能について説明する。図2に示すフローは、例えば、プロセッサ30が、車両10の内装に設けられた、該車両10を起動するためのスタートボタン(図示せず)がONとされたことを示す信号を受け付けたときに、開始される。
ステップS1において、プロセッサ30は、車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視する動作を開始する。一例として、プロセッサ30は、GPS受信機24AがGPS衛星100AからGPS信号PI1を定期的に(例えば、所定の周期T0で)受信しているか否かを監視する。仮に、GPS受信機24AがGPS信号PI1を所定の期間T1(>T0)に亘って受信していない場合、GPS受信機24Aが有効に機能していない(すなわち、機能が無効化された)ことを検知できる。
他の例として、プロセッサ30は、車車間通信機24Bが別の車両100Bとの間で所定のデータ(例えば、通信確立要求信号、通信確立応答信号、車両10の自車位置推定情報PI2、又は、別の車両100Bから送信された該別の車両100Bの自車位置推定情報)を定期的に(例えば、所定の周期T2で)通信することによって、該別の車両100Bとの間の通信が確立されているか否かを監視する。仮に、車車間通信機24Bが別の車両100Bとの間でデータを所定の期間T3(>T2)に亘って通信できない場合、車車間通信機24Bが有効に機能していないことを検知できる。
さらに他の例として、プロセッサ30は、DCM24Cが外部の通信機器100(例えば、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、又は通信基地局100F)との間で所定のデータ(例えば、通信確立要求信号、通信確立応答信号、又は自車位置推定情報PI2)を定期的に(例えば、所定の周期T4で)に通信することによって、外部の通信機器100との間の通信が確立されているか否かを監視する。仮に、DCM24Cが外部の通信機器100との間でデータを所定の期間T5(>T4)に亘って通信できない場合、DCM24が有効に機能していないことを検知できる。
さらに他の例として、プロセッサ30は、ECU20と車載通信機24(具体的には、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C)との間で所定のデータ(例えば、通信確立要求信号、通信確立応答信号、通信制御指令、GPS信号PI1、又は自車位置推定情報PI2)を定期的に(例えば、所定の周期T6で)通信することによって、ECU20と車載通信機24との通信が確立されているか否かを監視する。仮に、ECU20と車載通信機24との間でデータを所定の期間T7(>T6)に亘って通信できない場合、車載通信機24が有効に機能していないことを検知できる。
さらに他の例として、プロセッサ30は、車載通信機24(GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C)の電源ES(図示せず)が正常に動作しているか否かを監視する。具体的には、車両10は、車載通信機24の電源ESの出力電圧又は出力電流を検出するセンサ(図示せず)をさらに備え、プロセッサ30は、該センサが検出した出力電圧又は出力電流を監視する。仮に、電源ESの出力電圧又は出力電流が所要値よりも低い場合、車載通信機24が有効に機能していないことを検知できる。
さらに他の例として、プロセッサ30は、車載通信機24(GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C)に接続される通信線CLが断線しているか否かを監視する。具体的には、車両10は、通信線CLの抵抗を検出するセンサ(図示せず)をさらに備え、プロセッサ30は、該センサが検出した抵抗を監視する。仮に、通信線CLの抵抗が所要値よりも高い場合、該通信線CLの断線によって車載通信機24が有効に機能していないことを検知できる。
このように、このステップS1において、プロセッサ30は、車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視する動作(具体的には、GPS受信機24AによるGPS信号PI1の受信状態の監視、車車間通信機24Bと別の車両100Bとの通信状態の監視、DCM24Cと外部の通信機器100との通信状態の監視、ECU20と車載通信機24との通信状態の監視、電源ESの動作の監視、及び、通信線CLの断線の監視)を開始する。したがって、プロセッサ30は、車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視する通信監視部52(図1)として機能する。
なお、プロセッサ30は、車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視する動作として、上述したGPS信号PI1の受信状態の監視、車車間通信機24Bと別の車両100Bとの通信状態の監視、DCM24Cと外部の通信機器100との通信状態の監視、ECU20と車載通信機24との通信状態の監視、電源ESの動作の監視、及び通信線CLの断線の監視以外の、車載通信機24の機能の有効又は無効を検知可能な如何なる動作を実行してもよい。
また、プロセッサ30は、車両10に搭載された全ての車載通信機24(つまり、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C)の各々について、その機能が有効であるか否かを監視してもよいし、又は、位置情報PI(例えば、自車位置推定情報PI2)を外部の通信機器100に送信する機能を有する車載通信機24(つまり、車車間通信機24B及びDCM24C)のみについて、その機能が有効であるか否かを監視してもよい。
ステップS2において、プロセッサ30は、車載通信機24の機能が有効であるか否かを判定する。一例として、ステップS1でGPS受信機24AによるGPS信号PI1の受信状態を監視する動作を開始した場合、プロセッサ30は、GPS受信機24AがGPS信号PI1を所定の期間T1に亘って受信していないことを検知したとき、GPS受信機24Aの機能が無効化された(すなわち、NO)と判定し、ステップS3ヘ進む。一方、プロセッサ30は、GPS受信機24AがGPS信号PI1を定期的に受信している間はYESと判定し、ステップS4へ進む。
なお、プロセッサ30は、推定した車両10の自車位置と地図データMDとを加味して、GPS受信機24Aの機能が有効であるか否かを判定してもよい。具体的には、プロセッサ30は、推定した車両10の自車位置を地図データMDと照合させて、現時点での自車位置が上述の通信困難地域に在るか否かを判定する。
そして、プロセッサ30は、このステップS2において、自車位置が通信困難地域外に在り、且つ、GPS受信機24AがGPS信号PI1を期間T1に亘って受信していないことを検知したときにNOと判定してもよい。その一方で、プロセッサ30は、このステップS2において、自車位置が通信困難地域内に在るか、又は、GPS受信機24AがGPS信号PI1を定期的に受信している間はYESと判定してもよい。なお、地図データMDは、通信困難地域を識別する情報を有してもよい。
他の例として、ステップS1で車車間通信機24Bと別の車両100Bとの通信状態を監視する動作を開始した場合、プロセッサ30は、車車間通信機24Bが別の車両100Bと所定の期間T3に亘って通信していないことを検知したとき、車車間通信機24Bの機能が無効化された(すなわち、NO)と判定し、ステップS3ヘ進む。一方、プロセッサ30は、車車間通信機24Bが別の車両100Bと定期的に通信している間はYESと判定し、ステップS4へ進む。
さらに他の例として、ステップS1でDCM24Cと外部の通信機器100との通信状態を監視する動作を開始した場合、プロセッサ30は、DCM24Cが外部の通信機器100と所定の期間T5に亘って通信していないことを検知したとき、DCM24Cの機能が無効化された(すなわち、NO)と判定し、ステップS3ヘ進む。一方、プロセッサ30は、DCM24Cが外部の通信機器100と定期的に通信している間はYESと判定し、ステップS4へ進む。
さらに他の例として、ステップS1でECU20と車載通信機24との通信状態を監視する動作を開始した場合、プロセッサ30は、ECU20と車載通信機24との間で所定の期間T7に亘って通信がないことを検知したとき、車載通信機24の機能が無効化された(すなわち、NO)と判定し、ステップS3へ進む。一方、プロセッサ30は、ECU20と車載通信機24との間で定期的な通信がある間はYESと判定し、ステップS4へ進む。
さらに他の例として、ステップS1で電源ESの動作の監視を開始した場合、プロセッサ30は、電源ESの出力電圧又は出力電流が所要値よりも低いことを検知したとき、車載通信機24の機能が無効化された(すなわち、NO)と判定し、ステップS3へ進む。一方、プロセッサ30は、電源ESの出力電圧又は出力電流が所要値以上である間はYESと判定し、ステップS4へ進む。
さらに他の例として、ステップS1で通信線CLの断線を監視する動作を開始した場合、プロセッサ30は、該通信線CLの抵抗が所要値よりも高いことを検知したとき、車載通信機24の機能が無効化された(すなわち、NO)と判定し、ステップS3へ進む。一方、プロセッサ30は、通信線CLの抵抗が所要値以下である間はYESと判定し、ステップS4へ進む。
なお、プロセッサ30は、このステップS2において、車両10に搭載された車載通信機24(つまり、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C)のいずれか1つの機能の無効化を検知した場合にNOと判定してもよいし、又は、位置情報PI(例えば、自車位置推定情報PI2)を外部の通信機器100に送信する機能を有する車載通信機24(例えば、車車間通信機24B及びDCM24C)のうちの1つの機能の無効化を検知した場合にNOと判定してもよい。
ステップS3において、プロセッサ30は、予め定められた盗難防止プロセスAPを実行する。盗難防止プロセスAPの一例として、プロセッサ30は、駆動機構14の作動を制限するプロセスAP1を実行する。具体的には、プロセッサ30は、エンジン14Aに指令を送り、該エンジン14Aの作動を制限(具体的には、エンジン14Aを停止)するプロセスAP1を実行する。
盗難防止プロセスAPの他の例として、プロセッサ30は、操舵機構16の作動を制限するプロセスAP2を実行する。具体的には、プロセッサ30は、パワーステアリング装置16Aのステアリングアクチュエータに指令を送り、ステアリングを最大操舵角まで回転させた後に該ステアリングをロックするプロセスAP2を実行する。
盗難防止プロセスAPのさらに他の例として、プロセッサ30は、制動機構18を作動させることで車両10の移動を制限するプロセスAP3を実行する。具体的には、プロセッサ30は、電動ブレーキ装置18Aのブレーキアクチュエータに指令を送り、ブレーキパッドを車輪26のディスクロータに押圧させることで該車輪26を制動(具体的には、ロック)するプロセスAP3を実行する。
盗難防止プロセスAPのさらに他の例として、プロセッサ30は、車両10の盗難の可能性を示す警報ALを出力するプロセスAP4を実行する。具体的には、プロセッサ30は、車両10に設けられたクラクション(図示せず)に指令を送り、該クラクションから警報ALを音波として出力するプロセスAP4を実行する。
盗難防止プロセスAPのさらに他の例として、プロセッサ30は、車両10のドアを施錠するプロセスAP5を実行する。具体的には、プロセッサ30は、ドアロック装置22のドアロックアクチュエータに指令を送り、ラッチをストライカに係合させることで、ドアを開錠不能に施錠するプロセスAP5を実行する。
このように、プロセッサ30は、通信監視部52によって車載通信機24の機能の無効化が検知された(つまり、ステップS2でNOと判定された)とき、予め定められた盗難防止プロセスAP(具体的には、プロセスAP1、AP2、AP3、AP4又はAP5)を実行する。したがって、プロセッサ30は、盗難防止プロセスAPを実行するプロセス実行部54(図1)として機能する。プロセッサ30は、ステップS3を終了すると、以って、図2のフローを終了する。
なお、プロセッサ30は、盗難防止プロセスAPとして、上述したプロセスAP1、AP2、AP3、AP4及びAP5の全てを同時(又は段階的)に実行してもよいし、又は、プロセスAP1、AP2、AP3、AP4及びAP5のうちの一部(例えば、プロセスAP1、AP2及びAP3)のみを実行してもよい。また、プロセッサ30は、盗難防止プロセスAPとして、上述のプロセスAP1、AP2、AP3、AP4及びAP5以外の、車両10の盗難を妨げるか、又は盗難を周囲に報知するための如何なるプロセスを実行してもよい。
一方、ステップS2でYESと判定した場合、ステップS4において、プロセッサ30は、上述のスタートボタンがOFFにされたか否かを判定する。プロセッサ30は、スタートボタンがOFFにされた場合はYESと判定し、図2に示すフローを終了する一方、NOと判定した場合は、ステップS2へ戻る。
以上のように、本実施形態においては、プロセッサ30は、通信監視部52及びプロセス実行部54として機能することで、車両10の盗難を防止している。したがって、通信監視部52及びプロセス実行部54は、車両10の盗難を防止するための装置50(図1)を構成する。
この装置50によれば、車両10の盗難を効果的に防止することができる。より具体的に述べると、仮に、車両10の車載通信機24の機能が無効化された上で該車両10が盗難された場合、外部の通信機器100との間で該車両10の位置情報PIを通信することができなくなる。この場合、盗難された車両10の位置を追跡することが困難となる。
装置50においては、通信監視部52が、車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視し、プロセス実行部54が、車載通信機24の機能の無効化を検知したときに、盗難防止プロセスAPを実行している。この構成によれば、車載通信機24の機能の無効化を検知したときに盗難防止プロセスAPを実行することにより、上述したような、車載通信機24の機能を無効化して車両10の位置を追跡不能な状態にした上で該車両を持ち去る手口の盗難を、効果的に防止できる。
また、装置50においては、プロセス実行部54は、盗難防止プロセスAPとして、駆動機構14の作動を制限するプロセスAP1、操舵機構16の作動を制限するプロセスAP2、制動機構18を作動させることで車両10の移動を制限するプロセスAP3、車両10の盗難の可能性を示す警報ALを出力するプロセスAP4、及び、車両10のドアを施錠するプロセスAP5のうちの少なくとも1つを実行する。
プロセスAP1、AP2及びAP3によれば、車両10を正常に運転することが不可能になるので、車両10を運転して持ち去ることを防止できる。また、プロセスAP4によれば、車両10が盗難された可能性があることを警報ALによって周囲に報知することで、車両10の盗難を妨害できる。また、プロセスAP5によれば、車載通信機24の機能を無効化した者を車両10の内部に閉じ込めるか、又は車両10内に乗り込むことを不可能にすることで、車両10の盗難を妨害できる。
次に、図3を参照して、他の実施形態に係る車両60について説明する。車両60は、上述の車両10と、ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)62、及び撮像装置64をさらに備える点で相違する。HMI62は、車両60の運転者との間で情報交換を行う。HMI62は、例えば、運転者から情報の入力を受け付ける入力装置(スイッチ、押しボタン、回転式ダイヤル、タッチパネル等)、各種情報を画像として表示するディスプレイ、各種情報を音として出力するスピーカ、及び、運転者の音声を電気信号に変換するマイクロフォンを有する。
撮像装置64は、車両60に乗る運転者の顔を撮像する。具体的には、撮像装置64は、例えば、発光部(LED等)、撮像センサ(CCD、CMOS等)、及び光学レンズ(コリメートレンズ、フォーカスレンズ等)を有し、車両60の内装(例えば、メータパネル、又はルームミラー)に組み込まれている。撮像装置64は、発光部から光(例えば、赤外光)を放射し、乗車する運転者からの反射光を撮像センサに結像させることで、該運転者の顔を撮像する。
次に、図4を参照して、車両60の盗難防止機能について説明する。図4に示すフローは、例えば、プロセッサ30が、上述のスタートボタンがONとされたことを示す信号を受け付けたときに、開始される。図4のフローの開始後、プロセッサ30は、上述のステップS1を実行し、通信監視部52として機能して、車載通信機24の機能が有効であるか否かを監視する動作を開始する。
ステップS1の後、ステップS11において、プロセッサ30は、車両60に乗る運転者DRが正規登録者であるか否かを認証する。一例として、プロセッサ30は、撮像装置64を動作させて車両60に乗る運転者DRの顔を撮像させ、該撮像装置64から該運転者DRの顔画像FIを取得する。そして、プロセッサ30は、取得した顔画像FIと、データベースDBに予め格納された正規登録者の顔画像とを照合することで、運転者DRが正規登録者であるか否かを認証する。このデータベースDBは、メモリ32に予め記憶される。
他の例として、車載通信機24は、運転者DRが所有する携帯機MB(例えば、スマートキー、又はスマートフォン)と通信し、該携帯機MBから運転者DRの識別コードCD(番号、文字列等)、生体情報BI(例えば、指紋情報、虹彩情報等)、又は顔画像FIを受信する。プロセッサ30は、車載通信機24を通して取得した識別コードCD、生体情報BI、又は顔画像FIと、データベースDBに予め格納された正規登録者の識別コード、生体情報、又は顔画像とを照合することで、運転者DRが正規登録者であるか否かを認証する。
なお、車載通信機24は、携帯機MBから識別コードCD、生体情報BI、又は顔画像FIを受信する携帯信号通信機(図示せず)をさらに有してもよいし、又は、上述のDCM24Cが、携帯機MBから識別コードCD、生体情報BI、又は顔画像FIを受信してもよい。
プロセッサ30は、運転者DRを正規登録者として認証できた場合はYESと判定し、ステップS16へ進む一方、運転者DRを正規登録者として認証できなかった場合はNOと判定し、ステップS12へ進む。このように、本実施形態においては、プロセッサ30は、車両60に乗る運転者DRが正規登録者であるか否かを認証する運転者認証部72(図3)として機能する。
ステップS12において、プロセッサ30は、運転者DRによる正規登録申請RQを受け付けたか否かを判定する。ここで、本実施形態においては、運転者DRは、HMI62を操作することで、データベースDBに正規登録者として登録するための正規登録申請RQを行うことができるようになっている。
例えば、プロセッサ30は、HMI62のディスプレイに、正規登録申請画像RIを表示させる。運転者DRは、HMI62の入力装置(例えば、タッチパネル)を操作し、ディスプレイに表示された正規登録申請画像RIを通して、正規登録申請RQの入力をする。正規登録申請RQの入力に応じて、プロセッサ30は、撮像装置64を動作させて、運転者DRの顔を撮像する。
このとき、撮像装置64が運転者DRの正面顔を撮像可能とするように、プロセッサ30は、HMI62を通して、運転者DRに撮像装置64の方向を向かせるためのガイド情報を、正規登録申請画像RIに画像として表示するか、又は音声としてスピーカから出力してもよい。
こうして、プロセッサ30は、正規登録申請RQとして、撮像装置64が撮像した運転者DRの顔画像FIの申請を受け付ける。なお、プロセッサ30は、このステップS12で撮像装置64に運転者DRの顔を撮像させることなく、上述のステップS11で撮像装置64が撮像した運転者DRの顔画像FIを、正規登録申請RQ用のデータとして流用してもよい。
また、運転者DRは、HMI62の入力装置を操作して、正規登録申請画像RIを通して、運転者DRの生体情報BI(指紋情報、又は虹彩情報等)を入力してもよい。この場合において、HMI62は、運転者DRの指紋情報を取得可能なタッチセンサを有し、プロセッサ30は、正規登録申請RQとして、HMI62から指紋情報の申請を受け付けてもよい。また、プロセッサ30は、このステップS12(又は、ステップS11)で撮像装置64が撮像した顔画像FIを画像解析することで、正規登録申請RQとして、運転者DRの虹彩情報の申請を受け付けてもよい。
また、運転者DRは、HMI62の入力装置を操作して、正規登録申請画像RIを通して、運転者DRの識別コードCDを入力してもよい。この場合、プロセッサ30は、正規登録申請RQとして、HMI62を通して、運転者DRの識別コードCDの申請を受け付ける。
なお、プロセッサ30は、このステップS12において、正規登録申請RQとして、顔画像FI、生体情報BI、及び識別コードCDの全てを受け付けてもよいし、顔画像FI、生体情報BI、及び識別コードCDのうちの一部(例えば、顔画像FI)のみを受け付けてもよい。代替的には、プロセッサ30は、正規登録申請RQとして、顔画像FI、生体情報BI、及び識別コードCD以外の、運転者DRを識別可能な如何なるデータを受け付けてもよい。
このように、プロセッサ30は、運転者DRによる正規登録申請RQとして、顔画像FI、生体情報BI、及び識別コードCD等のデータを受け付ける。したがって、プロセッサ30は、運転者DRによる正規登録申請RQを受け付ける登録受付部74(図3)として機能する。プロセッサ30は、運転者DRによる正規登録申請RQを受け付けた場合はYESと判定し、ステップS13へ進む一方、正規登録申請RQを受け付けていない場合はNOと判定し、ステップS15へ進む。
ステップS13において、プロセッサ30は、ステップS12で受け付けた正規登録申請RQを、外部の通信機器100に送信する。例えば、プロセッサ30は、DCM24Cを動作させて、正規登録申請RQのデータ(例えば、顔画像FI、生体情報BI、及び識別コードCD)を、管理サーバ100C、PC100D、及び携帯端末装置100Eの少なくとも1つに送信する。
このように、本実施形態においては、プロセッサ30は、車載通信機24(例えば、DCM24C)を動作させて、登録受付部74が受け付けた正規登録申請RQを外部の通信機器100(例えば、管理サーバ100C、PC100D、又は携帯端末装置100E)に送信する申請送信部76(図3)として機能する。
管理サーバ100C、PC100D、又は携帯端末装置100Eは、DCM24Cから送信された正規登録申請RQのデータ(例えば、顔画像FI)を、該管理サーバ100C、PC100D、又は携帯端末装置100Eのディスプレイに表示する。そして、管理サーバ100C、PC100D、又は携帯端末装置100Eのオペレータは、表示された正規登録申請RQ(例えば、顔画像FI)を確認し、該正規登録申請RQを許可するか否かを判断する。
管理サーバ100Cは、例えば、車両60を製造する自動車会社に設置され、管理サーバ100Cのオペレータは、該自動車会社の管理者であり得る。また、PC100D又は携帯端末装置100Eは、例えば、車両60のオーナーの所有物であり、PC100D又は携帯端末装置100Eのオペレータは、該オーナーであり得る。
正規登録申請RQを許可する場合、オペレータは、管理サーバ100C、PC100D、又は携帯端末装置100Eを操作して、正規登録申請RQを許可する許可信号ASを車両60に返信し、DCM24Cは、該許可信号ASを受信する。こうして、プロセッサ30は、DCM24Cが受信した許可信号ASにより、正規登録申請RQが許可されたか否かを判定できる。
ステップS14において、プロセッサ30は、正規登録申請RQが許可されたか否かを判定する。具体的には、プロセッサ30は、上述の許可信号ASを受信した場合はYESと判定し、ステップS16へ進む一方、許可信号ASを受信していない場合はNOと判定し、ステップS15へ進む。
ステップS15において、プロセッサ30は、未登録者用プロセスを実行する。このステップS15について、図5を参照して説明する。なお、図5に示すフローにおいて、図2に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。
ステップS15の開始後、プロセッサ30は、上述のステップS2を実行し、NOと判定した場合は、上述のステップS3においてプロセス実行部54として機能して盗難防止プロセスAPを実行し、ステップS21へ進む。一方、プロセッサ30は、ステップS2でYESと判定した場合はステップS23へ進む。
ステップS21において、プロセッサ30は、機能が有効である車載通信機24があるか否かを判定する。具体的には、プロセッサ30は、図5中のステップS2を実行することで、車載通信機24(つまり、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C)のいずれの機能が無効化されたかを認識できる。
例えば、プロセッサ30が、図5中のステップS2で車車間通信機24Bの機能の無効化を検知してNOと判定した一方で、DCM24Cの機能が有効であったことを検知していたとする。この場合、プロセッサ30は、DCM24Cの機能が有効であることを認識できる。
このステップS21において、プロセッサ30は、機能が有効である車載通信機24(例えば、DCM24C)がある場合はYESと判定し、ステップS22へ進む一方、機能が有効である車載通信機24がない場合はNOと判定し、図5に示すフローを終了し、以って、図4のフローを終了する。
なお、プロセッサ30は、このステップS21において、位置情報PI(例えば、自車位置推定情報PI2)を外部の通信機器100に送信する機能が有効である車載通信機24(例えば、車車間通信機24B又はDCM24C)がある場合にYESと判定する一方、位置情報PIを外部の通信機器100に送信する機能が有効である車載通信機24がない場合にNOと判定してもよい。
ステップS22において、プロセッサ30は、ステップS21で機能が有効であると判定した車載通信機24を動作させて、車両60の位置情報PIを外部の通信機器100へ送信する。例えば、プロセッサ30が、ステップS21において、車載通信機24のうち、DCM24Cの機能が有効であることによりYESと判定したとする。この場合、プロセッサ30は、DCM24Cを動作させて、自車位置推定情報PI2を、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、及び通信基地局100Fのうちの少なくとも1つへ連続的(例えば、周期的)に送信する。
代替的には、プロセッサ30が、ステップS21において、車載通信機24のうち、車車間通信機24Bの機能が有効であることによりYESと判定したとする。この場合、プロセッサ30は、車車間通信機24Bを動作させて、自車位置推定情報PI2を別の車両100Bへ連続的(例えば、周期的)に送信する。
このように、本実施形態においては、プロセッサ30は、第1の車載通信機24(例えば、GPS受信機24A又は車車間通信機24B)の機能の無効化を検知したとき、第2の車載通信機24(例えば、DCM24C)を動作させて、位置情報PI(例えば、自車位置推定情報PI2)を外部の通信機器100へ送信する位置情報送信部78(図3)として機能する。
なお、プロセッサ30は、車両60の動作が停止する(例えば、スタートボタンOFF、又はエンジン14Aの停止)まで、位置情報PIを外部の通信機器100へ連続的に送信し続けてもよい。ステップS22の終了後、プロセッサ30は、図5に示すフローを終了し、以って、図4のフローを終了する。
一方、ステップS2でYESと判定した場合、ステップS23において、プロセッサ30は、位置情報送信部78として機能し、車載通信機24を動作させて、車両60の位置情報PIを外部の通信機器100へ送信する。例えば、プロセッサ30は、DCM24Cを動作させて、自車位置推定情報PI2を、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、及び通信基地局100Fのうちの少なくとも1つへ送信する。又は、プロセッサ30は、車車間通信機24Bを動作させて、自車位置推定情報PI2を別の車両100Bへ送信する。
なお、プロセッサ30は、このステップS23において、位置情報PIを送信するとともに、運転者DRが正規登録されていない旨を表す警告信号を出力してもよい。例えば、プロセッサ30は、「あなたは正規登録されていません。正規登録申請をしてください。」という画像又は音声の警告信号を生成し、HMI62のディスプレイ又はスピーカを通して運転者DRに出力してもよい。
ステップS23の後、プロセッサ30は、上述のステップS4を実行し、YESと判定した場合は図5に示すフローを終了し、以って、図4のフローを終了する一方、NOと判定した場合はステップS2へ戻る。こうして、プロセッサ30は、ステップS2でNOと判定するか、又はステップS4でYESと判定するまで、ステップS2、S23及びS4のループを繰り返し実行し、ステップS23で位置情報PIを外部の通信機器100へ繰り返し送信する。この構成によれば、正規登録されていない運転者DRの乗車中に自車位置を追跡できるので、車両60のセキュリティーを高めることができる。
再度、図4を参照して、ステップS11又はS14でYESと判定した場合、ステップS16において、プロセッサ30は、正規登録者用プロセスを実行する。このステップS16について、図6を参照して説明する。なお、図6に示すフローにおいて、図2に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。ステップS16の開始後、プロセッサ30は、上述のステップS2を実行し、YESと判定した場合はステップS4へ進む一方、NOと判定した場合はステップS31へ進む。
ステップS31において、プロセッサ30は、故障報知信号FSを出力する。例えば、プロセッサ30は、「車載通信機が正常に機能していません。車載通信機のメンテナンスが必要です。」という画像又は音声の故障報知信号FSを生成し、HMI62のディスプレイ又はスピーカを通して運転者DRに出力する。
このように、本実施形態においては、プロセッサ30は、正規登録された運転者DRが乗車しているときに実行するステップS16において、仮にステップS2でNOと判定したとしても、上述のステップS3(盗難防止プロセスAP)を実行することなく、ステップS31で故障報知信号FSを出力する。ステップS31の後、プロセッサ30は、ステップS4へ進む。
以上のように、本実施形態においては、プロセッサ30は、通信監視部52、プロセス実行部54、運転者認証部72、登録受付部74、申請送信部76、及び位置情報送信部78として機能することで、車両60の盗難を防止している。したがって、通信監視部52、プロセス実行部54、運転者認証部72、登録受付部74、申請送信部76、及び位置情報送信部78は、車両60の盗難を防止するための装置70(図3)を構成する。
この装置70においては、運転者認証部72が、車両60に乗る運転者DRが正規登録者であるか否かを認証し、該運転者認証部72によって運転者DRが正規登録者と認証された(すなわち、ステップS11でYESと判定された)場合、プロセス実行部54は、車載通信機24の機能の無効化が検知された(ステップS16中のステップS2でNOと判定された)としても、盗難防止プロセスAPを実行しない(ステップS16)。
この構成に関し、例えば、車載通信機24の機能が故障等により無効となった場合に、正規登録された運転者DRが、修理のために車両60を修理工場まで運転する必要があり得る。又は、車両60が、砂漠等の通信困難地域を走行中に車載通信機24が通信不能になった場合に、正規登録された運転者DRが車両60を安全な場所まで運転する必要があり得る。装置70によれば、仮に、正規登録された運転者DRの乗車中に車載通信機24の機能が無効になった場合でも、該正規登録された運転者DRが車両60を運転するのを許容する。その結果、正規登録者に不便を強いるのを防止できる。
また、装置70においては、登録受付部74が、運転者DRによる正規登録申請RQを受け付け(ステップS12)、登録受付部74が受け付けた正規登録申請RQが許可された(ステップS14でYESと判定された)場合、プロセス実行部54は、車載通信機24の機能の無効化が検知されたとしても、盗難防止プロセスを実行しない(ステップS16)。
この構成によれば、仮に、運転者DRが乗車時点で正規登録されていなかったとしても、正規登録申請RQが許可されて正規登録されたときは、車載通信機24の機能が無効になった場合でも該運転者DRが車両60を運転するのを許容できる。その結果、正規登録者に不便を強いるのを防止できる。
また、装置70においては、申請送信部76が、車載通信機24(例えば、DCM24C)を動作させて、登録受付部74が受け付けた正規登録申請RQを外部の通信機器100(例えば、管理サーバ100C、PC100D、又は携帯端末装置100E)に送信する(ステップS13)。
そして、車載通信機24が外部の通信機器100から正規登録申請RQを許可する信号ASを受信した(つまり、ステップS14でYESと判定された)場合、プロセス実行部54は、車載通信機24の機能の無効化が検知されたとしても、盗難防止プロセスAPを実行しない(ステップS16)。この構成によれば、外部の通信機器100のオペレータ(例えば、自動車会社の管理者、又は車両60のオーナー)が、正規登録申請RQの可否の判断をすることができるので、車両60のセキュリティーを高めることができる。
また、装置70においては、登録受付部74は、正規登録申請RQとして、車両60に設けられた撮像装置64が撮像した運転者DRの顔画像FIの申請を受け付ける(ステップS12)。この構成によれば、乗車した運転者DRの認証を、顔画像FIにより実行できるので、該認証をより高精度に実行できる。
また、装置70においては、通信監視部52が第1の車載通信機24(例えば、GPS受信機24A又は車車間通信機24B)の機能の無効化を検知したとき、位置情報送信部78は、第2の車載通信機24(例えば、DCM24C)を動作させて、位置情報PI(例えば、自車位置推定情報PI2)を外部の通信機器100へ送信する(ステップS22)。
この構成によれば、仮に、正規登録されていない運転者DRの乗車中に第1の車載通信機24A又は24Bの機能を無効化されたとしても、第2の車載通信機24Cを通して車両60の位置情報PIを発信できる。これにより、仮に、悪意のある未登録者が盗難のために第1の車載通信機24A又は24Bの機能を無効化したとしても、車両60の位置を追跡することができる。
なお、プロセッサ30は、図2又は図4に示すフローを、メモリ32に予め記憶されたコンピュータプログラムPGに従って実行してもよい。また、プロセッサ30が実行する装置50又は70(すなわち、通信監視部52、プロセス実行部54、運転者認証部72、登録受付部74、申請送信部76、及び位置情報送信部78)の機能は、コンピュータプログラムPGにより実現される機能モジュールであってもよい。
なお、図4中のステップS12において、プロセッサ30は、運転者DRが所有する携帯機MBから正規登録申請RQのデータを受け付けてもよい。具体的には、運転者DRは、正規登録申請RQとして、顔画像FI、生体情報BI又は識別コードCDを携帯機MBに入力してもよい。そして、車載通信機24(例えば、上述の携帯信号通信機、又はDCM24C)は、携帯機MBから正規登録申請RQのデータを受信してもよい。
また、上述のステップS22において、プロセッサ30は、位置情報PIに加えて、車両60の盗難の可能性を示す警報ALを外部の通信機器100へ送信してもよい。例えば、プロセッサ30は、「車両が盗難された可能性があります。至急、車両を確認してください。」という画像又は音声の警報ALを、機能が有効であるDCM24C(又は、車車間通信機24B)を動作させて、管理サーバ100C、PC100D、携帯端末装置100E、及び通信基地局100Fのうちの少なくとも1つ(又は、別の車両100B)へ送信してもよい。
なお、上述の装置70から、運転者認証部72、登録受付部74、申請送信部76、及び位置情報送信部78のうちの少なくとも1つを省略することができる。例えば、運転者認証部72の機能を、外部の通信機器100(例えば、管理サーバ100C)に実装してもよい。この場合、運転者DRは、例えば、HMI62(又は携帯機MB)に識別コードCD、生体情報BI、又は顔画像FIを入力し、車載通信機24(又は携帯機MB)から外部の通信機器100に識別コードCD、生体情報BI、又は顔画像FIを送信する。
そして、外部の通信機器100は、受信した識別コードCD、生体情報BI、又は顔画像FIと、該通信機器100に予め記憶されたデータベースDBに格納された正規登録者の識別コード、生体情報、又は顔画像とを照合することで、運転者DRが正規登録者であるか否かを認証する。
そして、外部の通信機器100は、認証結果を車両60に送信する。プロセッサ30は、図4中のステップS11において、外部の通信機器100から送信された認証結果を参照し、運転者DRが正規登録者であるか否かを判定する。この場合、装置70から運転者認証部72を省略できる。
また、装置70から、登録受付部74及び申請送信部76を省略してもよい。この場合、図4のフローから、ステップS12~S14が省略されることになる。また、装置70から、位置情報送信部78を省略してもよい。この場合、図5のフローから、ステップSS21、S22及びS23が省略されることになる。
なお、上述の実施形態においては、車両10及び60が、車載通信機24として、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24Cを有する場合について述べた。しかしながら、車両10又は60は、1つのみの車載通信機24(例えば、DCM)を有してもよいし、又は、如何なる個数の車載通信機24を有してもよい。また、車載通信機24は、GPS受信機24A、車車間通信機24B、及びDCM24C以外の、外部の通信機器100と通信可能な如何なるタイプの通信機でもよい。
また、上述の実施形態においては、車両10及び60が、駆動機構14としてエンジン14Aを有する場合について述べたが、これに限らず、車両10又は60は、駆動機構14として、エンジン14Aの代わりに(又は加えて)モータを有する電気自動車(BEV、又はPHEV等)であってもよい。
また、上述の実施形態においては、位置情報PIが、GPS信号PI1及び自車位置推定情報PI2を有する場合について述べた。しかしながら、これに限らず、位置情報PIは、車両10又は60の位置を外部に報知するための如何なる情報であってもよい。例えば、プロセッサ30は、上述のステップS22又は23において、機能が有効であるDCM24Cを動作させて、位置情報PIとして、通信確立要求信号を車両60の直近の通信基地局100Fへ送信する。
この場合、該通信確立要求信号の送信時における車両60の位置を、該通信基地局100Fの近傍位置として推定できる。したがって、この場合、通信確立要求信号は、位置情報PIとして機能することになる。以上、実施形態を通じて本開示を説明したが、上述の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。
10,60 車両
14 駆動機構
16 操舵機構
18 制動機構
20 ECU
24 車載通信機
30 プロセッサ
50,70 装置
52 通信監視部
54 プロセス実行部
72 運転者認証部
74 登録受付部
76 申請送信部
78 位置情報送信部

Claims (9)

  1. 車両の盗難を防止するための装置であって、
    前記車両の外部の通信機器との間で該車両の位置情報を通信可能な車載通信機の機能が有効であるか否かを監視する通信監視部と、
    前記通信監視部によって前記機能の無効化が検知されたとき、予め定められた盗難防止プロセスを実行するプロセス実行部と、を備える、装置。
  2. 前記プロセス実行部は、前記盗難防止プロセスとして、
    前記車両の駆動機構の作動を制限するプロセス、
    前記車両の操舵機構の作動を制限するプロセス、
    前記車両の制動機構を作動させることで該車両の移動を制限するプロセス、
    前記車両の盗難の可能性を示す警報を出力するプロセス、及び、
    前記車両のドアを施錠するプロセス、
    のうちの少なくとも1つを実行する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記車両に乗る運転者が正規登録者であるか否かを認証する運転者認証部をさらに備え、
    前記運転者認証部によって前記運転者が前記正規登録者と認証された場合、前記プロセス実行部は、前記盗難防止プロセスを実行しない、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記運転者による正規登録申請を受け付ける登録受付部をさらに備え、
    前記登録受付部が受け付けた前記正規登録申請が許可された場合、前記プロセス実行部は、前記盗難防止プロセスを実行しない、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記車載通信機を動作させて、前記登録受付部が受け付けた前記正規登録申請を前記外部の通信機器に送信する申請送信部をさらに備え、
    前記車載通信機が前記外部の通信機器から前記正規登録申請を許可する信号を受信した場合、前記プロセス実行部は、前記盗難防止プロセスを実行しない、請求項4に記載の装置。
  6. 前記登録受付部は、前記正規登録申請として、前記車両に設けられた撮像装置が撮像した前記運転者の顔画像の申請を受け付ける、請求項4又は5に記載の装置。
  7. 前記通信監視部が、第1の前記車載通信機の前記機能の無効化を検知したとき、第2の前記車載通信機を動作させて前記位置情報を前記外部の通信機器へ送信する位置情報送信部をさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の装置を備える、車両。
  9. 車両の盗難を防止するための方法であって、
    プロセッサが、
    前記車両の外部の通信機器との間で該車両の位置情報を通信可能な車載通信機の機能が有効であるか否かを監視し、
    前記機能の無効化を検知したときに、予め定められた盗難防止プロセスを実行する、方法。
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