JP2023146035A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ビード部の耐久性を良好に維持しながらタイヤの軽量化を可能にした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】少なくとも一方のサイドウォール部2のタイヤ外表面にタイヤ周方向に連続した凹部20を設け、子午線断面においてサイドウォール部2およびビード部3の外輪郭に接するように引いた直線を接線L1とし、接線L1とサイドウォール部2の外輪郭とが接する点を接点P1とし、カーカス層4の巻き上げ端を通りカーカス層4の本体部4aと垂直に交わる直線を垂線L2とし、接点P1を通りカーカス層4の本体部4aと垂直に交わる直線を垂線L3としたとき、サイドウォール部2およびビード部3の外輪郭と接線L1とで囲まれた領域の面積Aと、サイドウォール部2およびビード部3の外輪郭と本体部4aと垂線L2と垂線L3とで囲まれた領域の面積Sと、垂線L2に沿って測定されるビードフィラー6の厚みG1とが、0.10×(G1-17)≦A/(S+A)≦0.05×(G1-10)の関係を満たすようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤの軽量化のためにビード部近傍に凹部を備えた空気入りタイヤに関する。
近年、車両の輸送効率向上の観点から、実積載量を増加させるために、タイヤの軽量化が求められている。タイヤの軽量化の手法の1つとして、ビード部近傍に凹部を設けてビード部のゴム量を低減することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、このような凹部を設けた場合、ゴム量の減少に伴う歪みの増加によって、ビード部の耐久性が低下するという問題があった。そのため、タイヤの軽量化のためにビード部近傍に凹部を備えた空気入りタイヤであっても、ビード部(特にカーカス端付近)の歪を抑制して、ビード部の耐久性の良好に維持する対策が求められている。
特許5390392号公報
本発明の目的は、ビード部の耐久性を良好に維持しながらタイヤの軽量化を可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記ビード部の各々に配置されたビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラーと、前記一対のビード部間に装架された少なくとも1層のカーカス層とを有する空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層は、各ビード部に配置された前記ビードコアおよび前記ビードフィラーの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられて前記一対のビード部間に位置する本体部と、前記ビードコアおよび前記ビードフィラーのタイヤ幅方向外側に巻き上げられた巻き上げ部とからなり、非リム組み状態で一対の前記ビード部間の幅を規定リム幅に設定したとき、少なくとも一方の前記サイドウォール部の前記カーカス層の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側のタイヤ外表面にタイヤ周方向に連続した凹部を備え、子午線断面における前記凹部の輪郭線は曲率半径の異なる複数の円弧で構成され、子午線断面において前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭に接するように引いた直線を接線L1とし、前記接線L1と前記サイドウォール部の外輪郭とが接する点を接点P1とし、前記カーカス層の巻き上げ端を通り前記本体部と垂直に交わる直線を垂線L2とし、前記接点P1を通り前記本体部と垂直に交わる直線を垂線L3としたとき、前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭と前記接線L1とで囲まれた領域の面積A〔単位:mm2〕と、前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭と前記本体部と前記垂線L2と前記垂線L3とで囲まれた領域の面積S〔単位:mm2〕と、前記垂線L2に沿って測定される前記ビードフィラーの厚みG1〔単位:mm〕とが、0.10×(G1-17)≦A/(S+A)≦0.05×(G1-10)の関係を満たすことを特徴とする。
本発明においては、上述のように少なくとも一方のビード部近傍にタイヤ周方向に連続した凹部を設けているので、ビード部近傍のゴム量を抑制しタイヤ重量を軽減することができる。その一方で、前述の凹部をサイドウォール部におけるカーカス層の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側に配置し、凹部の面積(面積A)と、カーカス端よりも径方向外側のゴム量(面積S)と、ビードフィラーの厚みG1とを上述の関係に設定しているので、凹部を設けることによって生じるカーカス端付近の歪みを分散することができ、ビード部の耐久性を良好に確保することができる。
本発明においては、前記接線L1と前記ビード部の外輪郭とが接する点を接点P2としたとき、前記接点P2からタイヤ径方向外側に前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭に沿って10mm離間した点P3と前記接点P2とを結ぶ直線L4よりも前記接点P2および前記点P3との間に位置する前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭がタイヤ幅方向外側に位置することが好ましい。これにより凹部の形状(外輪郭)が良好になり、カーカス端付近のゴム量を確保することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記接線L1と前記ビード部の外輪郭とが接する点を接点P2としたとき、前記接点P2を通り前記本体部と垂直に交わる直線上で測定される前記ビードフィラーの厚みG2〔単位:mm〕の前記厚みG1に対する割合G2/G1が0.55≦G2/G1≦0.90の関係を満たし、前記面積Sのうち前記ビードフィラーが占める領域の面積S1〔単位:mm2〕の前記面積Sに対する割合S1/Sが0.25≦S1/S≦0.50の関係を満たすことが好ましい。これにより屈曲疲労性や破断特性に優れたビードフィラーの体積を確保することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記ビードフィラーが上側ビードフィラーおよび下側ビードフィラーからなる2層構造を有し、前記上側ビードフィラーの破断伸びが400%以上であることが好ましい。このように破断伸びが高いビードフィラーを用いることで、転動時の繰り返し歪みによるカーカス端付近の破断が抑制され、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
このとき、前記上側ビードフィラーの60℃における弾性率が4.0MPa以上8.0MPa以下であり、前記下側ビードフィラーの60℃における弾性率が14.0MPa以上20.0MPa以下であることが好ましい。これによりビードフィラーが2層構造を有する場合の上側ビードフィラーおよび下側ビードフィラーの物性が良好になり、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
更に、前記上側ビードフィラーの面積S2と前記下側ビードフィラーの面積S3とが0.30≦S3/S2≦0.80の関係を満たすことが好ましい。このように上側ビードフィラーおよび下側ビードフィラーをバランスよく設けることでビード部の耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記垂線L2上で測定される前記巻き上げ端とタイヤ外表面との間の距離G3が7.0mm以上14.0mm以下であり、前記巻き上げ部の延長線上で測定される前記巻き上げ端と前記凹部の外表面との間の距離G4が10.0mm以上40.0mm以下であることが好ましい。これによりカーカス端からタイヤ外輪郭までの距離を確保することができ、カーカス端からタイヤ外輪郭までの間の歪みを分散することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記巻き上げ端を覆うようにクラック抑制ゴムが配置され、前記クラック抑制ゴムの破断伸びが400%以上である仕様にすることもできる。このようにクラック抑制ゴムを配置し、そのクラック抑制ゴムの破断伸びを高くすることで、転動時の繰り返し歪みによるカーカス端付近の破断を抑制することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記サイドウォール部を構成するサイドゴムの破断伸びが450%以上であり、60℃における弾性率が2.5MPa以上5.5MPa以下であることが好ましい。このようにサイドゴムの破断伸びを高くすることで、転動時の繰り返し歪みによるカーカス端付近の破断を抑制することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。また、サイドゴムの弾性率を大きくすることで、凹部を設けることで低下したサイド剛性を補填することができ、ビード部の歪みを低減して耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記カーカス層の前記巻き上げ部のタイヤ幅方向外側に有機繊維補強層を備え、前記有機繊維補強層のタイヤ径方向外側の端部は前記巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記有機繊維補強層のタイヤ径方向内側の端部は前記ビードコアの中心よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記有機繊維補強層のタイヤ径方向外側の端部は前記凹部と6mm以上離間している仕様にすることもできる。このように有機繊維補強層を設け、その配置を上述のように設定することで、撓みによる変形を抑制することができ、カーカス端付近の歪みを抑制して耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、前記カーカス層の前記本体部および前記巻き上げ部の外面に沿ってスチール補強層が配置され、前記スチール補強層の前記巻き上げ部側の端部が前記巻き上げ端の位置からタイヤ径方向内側に5mm~25mm離間した位置に配置され、前記スチール補強層の前記本体部側の端部が前記巻き上げ端の位置からタイヤ径方向外側に5mm~25mm離間した位置に配置された仕様にすることもできる。このようにスチール補強層を設け、その配置を上述のように設定することで、サイド剛性を向上し、撓みによるビード部の変形を抑制することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
尚、本発明において、「規定リム幅」とは、規定リム(JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」)の幅である。本発明において、各部の破断伸びは、JIS K6251に準拠して、室温(23℃)で測定した値〔単位:%〕である。また、各部の60℃における弾性率は、JIS K6394に準拠し、粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hz、60℃の条件で測定した値〔単位:MPa〕である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの一例を示す子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのビード部を拡大して示す説明図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤのビード部を拡大して示す説明図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部1と、このトレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。図1において、符号CLはタイヤ赤道を示す。尚、図1は子午線断面図であるため描写されないが、トレッド部1、サイドウォール部2、ビード部3は、それぞれタイヤ周方向に延在して環状を成しており、これにより空気入りタイヤのトロイダル状の基本構造が構成される。以下、図1を用いた説明は基本的に図示の子午線断面形状に基づくが、各タイヤ構成部材はいずれもタイヤ周方向に延在して環状を成すものである。尚、図示の子午線断面図は、非リム組み状態で一対のビード部3間の幅を規定リム幅に設定した状態を示し、以降の説明は、この状態における構造である。
左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りに車両内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部4aと折り返し部4bとにより挟み込まれている。
トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図1では4層)のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は所定の方向に配向された複数本の補強コード(スチールコード)を含む。複数のベルト層7の中には交差ベルト対が含まれる。交差ベルト対とは、タイヤ周方向に対する補強コードの傾斜角度が10°~40°の範囲に設定され、且つ、層間で補強コードの傾斜方向が逆転することで補強コードどうしが互いに交差するように構成された少なくとも2層のベルト層の組み合わせである。交差ベルト対の他には、タイヤ周方向に対する補強コードの傾斜角度が40°~70°の範囲に設定された高角度ベルト層や、最外層に配置されて他のベルト層の85%以下の幅を有する保護ベルト層や、タイヤ周方向に対する補強コードの角度が0°~5°の範囲に設定された周方向補強層などを任意で設けることもできる。例えば、図1では、最外層に1層の保護ベルト層が配置され、且つ、最内層に1層の高角度ベルト層が配置されており、他の2層が交差ベルト対である。更に、ベルト層7の外周側にはベルト補強層(不図示)を設けることもできる。ベルト補強層は、例えばタイヤ周方向に配向する有機繊維コードで構成することができる。ベルト補強層8において、有機繊維コードはタイヤ周方向に対する角度が例えば0°~5°に設定されている。
トレッド部1において、上述のタイヤ構成部材(カーカス層4、ベルト層7、ベルトカバー層)の外周側にはトレッドゴム層11が配置される。サイドウォール部2におけるカーカス層4の外周側(タイヤ幅方向外側)にはサイドゴム層12が配置される。ビード部3におけるカーカス層4の外周側(タイヤ幅方向外側)にはリムクッションゴム層13が配置される。
本発明のタイヤにおいては、少なくとも一方のサイドウォール部2およびビード部3の外表面にタイヤ周方向に連続した凹部20が設けられる。この凹部20は、カーカス層4の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側かつタイヤ最大幅位置Pよりもタイヤ径方向内側に配置される。言い換えると、後述の接点P1がタイヤ最大幅位置Pよりもタイヤ径方向内側に位置し、後述の接点P2がカーカス層4の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側に位置する。このような凹部20を設けることで、ビード部3近傍のゴム量を抑制しタイヤ重量を軽減することができる。
子午線断面における凹部20の輪郭線は曲率半径の異なる複数の円弧で構成され、滑らかに湾曲している。例えば、凹部20の輪郭線は、タイヤ幅方向外側に凸の円弧およびタイヤ幅方向内側に凸の円弧の組み合わせで形成することができる。特に、凹部20の輪郭線を構成する複数の円弧のうち、タイヤ径方向最内側の円弧とタイヤ径方向最外側の円弧は、タイヤ幅方向外側に凸であることが好ましい。
図2に示すように、子午線断面においてサイドウォール部2およびビード部3の外輪郭に接するように引いた直線を接線L1とし、接線L1とサイドウォール部2の外輪郭とが接する点を接点P1とし、カーカス層4の巻き上げ端を通り本体部4aと垂直に交わる直線を垂線L2とし、接点P1を通り本体部4aと垂直に交わる直線を垂線L3としたとき、サイドウォール部2およびビード部3の外輪郭と接線L1とで囲まれた領域(図中の斜線部)の面積A〔単位:mm2〕と、サイドウォール部2およびビード部3の外輪郭と本体部4aと垂線L2と垂線L3とで囲まれた領域(図の斜線部)の面積S〔単位:mm2〕と、垂線L2に沿って測定されるビードフィラー6の厚みG1〔単位:mm〕とは、0.10×(G1-17)≦A/(S+A)≦0.05×(G1-10)の関係を満たしている。
このような構造にすることで、タイヤの軽量化のためにビード部近傍に凹部20を設けた場合に悪化することが懸念されるビード部3の耐久性の良好に維持することができる。即ち、凹部20が、サイドウォール部2におけるカーカス層4の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側かつタイヤ最大幅位置Pよりもタイヤ径方向内側に配置され、凹部20の面積(面積A)と、カーカス端よりも径方向外側のゴム量(面積S)と、ビードフィラー6の厚みG1とが上述の関係に設定されているので、ビードフィラー6の厚みG1を凹部20の面積の割合に応じて厚くすることができ、凹部20を設けることによって生じるカーカス端付近の歪みを分散し、ビード部3の耐久性を良好に確保することができる。
面積A、面積S、およびビードフィラー6の厚みG1が0.10×(G1-17)>A/(S+A)の関係であると、歪みを分散するゴムが不足して、ビード部3の耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。面積A、面積S、およびビードフィラー6の厚みG1がA/(S+A)>0.05×(G1-10)の関係であると、凹部20の面積を十分に確保することができず、タイヤ重量を軽減する効果が十分に見込めなくなる。面積A、面積S、およびビードフィラー6の厚みG1は、好ましくは0.10×(G1-16)≦A/(S+A)≦0.05×(G1-12)の関係を満たしているとよい。尚、比A/(S+A)の値は特に限定されないが、好ましくは0.05~0.25であるとよい。
図3に示すように、接線L1とビード部3の外輪郭とが接する点を接点P2としたとき、この接点P2からタイヤ径方向外側にサイドウォール部2およびビード部3の外輪郭に沿って10mm離間した点P3と接点P2とを結ぶ直線L4よりも、接点P2および点P3との間に位置するサイドウォール部2およびビード部3の外輪郭がタイヤ幅方向外側に位置することが好ましい。これにより点P3と接点P2との間の外輪郭がタイヤ幅方向外側に凸になり、凹部20の形状(外輪郭)が良好になるので、カーカス端付近のゴム量を確保することができ、ビード部3の耐久性を向上するには有利になる。
更に、図3に示すように、接点P2からタイヤ径方向外側にサイドウォール部2およびビード部3の外輪郭に沿って15mm離間した点P4と接点P2とを結ぶ直線L5よりも、接点P2および点P4との間に位置するサイドウォール部2およびビード部3の外輪郭がタイヤ幅方向外側に位置することが好ましい。これにより点P4と接点P2との間の外輪郭についてもタイヤ幅方向外側に凸になり、凹部20の形状(外輪郭)が良好になるので、カーカス端付近のゴム量を確保することができ、ビード部3の耐久性を向上するには有利になる。
図2に示すように、接線L1とビード部3の外輪郭とが接する点を接点P2とし、接点P2を通り本体部4aと垂直に交わる直線上で測定されるビードフィラー6の厚みをG2〔単位:mm〕としたとき、厚みG2の厚みG1に対する割合G2/G1は好ましくは0.55≦G2/G1≦0.90の関係を満たし、より好ましくは0.60≦G2/G1≦0.85の関係を満たすとよい。これにより屈曲疲労性や破断特性に優れたビードフィラー6の体積を確保することができ、ビード部3の耐久性を向上するには有利になる。G2/G1が0.55未満であると、ゴム量が不足してカーカス端付近の歪みを十分に抑制することができず、耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。G2/G1が0.90を超えるとサイド部のゴム量が不足して、オゾンクラック等の故障が生じやすくなる虞がある。
前述の面積Sのうちビードフィラー6が占める領域の面積をS1〔単位:mm2〕としたとき、面積S1の面積Sに対する割合S1/Sは、好ましくは0.25≦S1/S≦0.50の関係を満たし、より好ましくは0.30≦S1/S≦0.45の関係を満たすとよい。これにより屈曲疲労性や破断特性に優れたビードフィラー6の体積を確保することができ、ビード部3の耐久性を向上するには有利になる。S1/Sが0.25未満であると、ゴム量が不足してカーカス端付近の歪みを十分に抑制することができず、耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。S1/Sが0.50を超えるとサイド部のゴム量が不足して、オゾンクラック等の故障が生じやすくなる虞がある。
図2に示すように、ビード部3のタイヤ径方向最内側の点(ビードトウの先端)からカーカス端までのタイヤ径方向に沿った距離をH1とし、ビード部3のタイヤ径方向最内側の点(ビードトウの先端)から接点Pまでのタイヤ径方向に沿った距離をH2としたとき、これらの比H2/H1は、好ましくは1.1以上1.5以下であるとよい。これにより、ビード部3における各部の形状がより良好になるので、ビード部3の耐久性を向上するには有利になる。
本発明においては、ビードフィラー6は上側ビードフィラー6aおよび下側ビードフィラー6bからなる2層構造を有することが好ましい。このような2層構造のビードフィラー6を用いる場合、上側ビードフィラー6aの破断伸びは好ましくは400%以上、より好ましくは450%以上であるとよい。このように破断伸びが高いビードフィラー6を用いることで、転動時の繰り返し歪みによるカーカス端付近の破断が抑制され、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。上側ビードフィラー6aの破断伸びが400%未満であると、繰り返し歪みによりカーカス周辺部のゴムが容易に破断しやすくなり、ビード部3の耐久性を十分に向上することが難しくなる。尚、上側ビードフィラー6aの破断伸びの上限は特に限定されないが、例えば800%以下にするとよい。また、下側ビードフィラー6bの破断伸びの範囲は特に限定されないが、例えば50%~250%にするとよい。
上記のように2層構造のビードフィラー6を用いる場合、上側ビードフィラー6aの60℃における弾性率は、好ましくは4.0MPa以上8.0MPa以下、より好ましくは4.5MPa~7.5MPaであるとよい。また、下側ビードフィラー6bの60℃における弾性率は、好ましくは14.0MPa以上20.0MPa以下、より好ましくは15.0MPa以上19.0MPa以下であるとよい。これによりビードフィラー6が2層構造を有する場合の上側ビードフィラー6aおよび下側ビードフィラー6bの物性が良好になり、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。上側ビードフィラー6aおよび下側ビードフィラー6bの60℃における弾性率が上述の範囲よりも低い場合、荷重負荷時のビード部3の変形が大きくなり、カーカス端の歪みも増大するため、耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。上側ビードフィラー6aおよび下側ビードフィラー6bの60℃における弾性率が上述の範囲よりも高い場合、ビードフィラー6の破断伸びを良好にすることができず、耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。
上記のように2層構造のビードフィラー6を用いる場合、上側ビードフィラー6aの面積S2と下側ビードフィラー6bの面積S3とは、好ましくは0.30≦S3/S2≦0.80の関係を満たし、より好ましくは0.40≦S3/S2≦0.70の関係を満たすとよい。このように上側ビードフィラー4aおよび下側ビードフィラー4bをバランスよく設けることでビード部3の耐久性を向上するには有利になる。即ち、上側ビードフィラー4aの破断伸びが大きい場合には、上側ビードフィラー4aの面積が大きいことで、カーカス端付近の歪みを分散することができ、ビード部3の耐久性を向上することができる。一方、下側ビードフィラー4bの弾性率が高い場合には、荷重負荷時のビード部3全体の変形が抑制されて、ビード部3の耐久性を向上することができる。上述のように面積を設定することで、上側ビードフィラー4aおよび下側ビードフィラー4bの面積のバランスが良好になり、上述の効果を効果的に引き出すことができ、総合的にビード部3の耐久性を高めることができる。
図3に示すように、垂線L2上で測定される巻き上げ端とタイヤ外表面との間の距離をG3とし、巻き上げ部4bの延長線上で測定される巻き上げ端と凹部20の外表面との間の距離をG4としたとき、距離G3は好ましくは7.0mm以上14.0mm以下、より好ましくは8.0mm以上13.0mm以下であり、距離G4は好ましくは10.0mm以上40.0mm以下、より好ましくは15.0mm以上37.0mm以下であるとよい。これによりカーカス端からタイヤ外輪郭までの距離を十分に確保することができ、カーカス端からタイヤ外輪郭までの間の歪みを分散することができ、ビード部3の耐久性を向上するには有利になる。距離G3およびG4がそれぞれ上述の範囲よりも小さい場合、ゴム量を十分に確保できず、カーカス端の歪みを十分に分散できず、耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。距離G3およびG4がそれぞれ上述の範囲よりも大きい場合、タイヤ重量を軽減する効果が十分に見込めなくなる。
本発明においては、サイドゴム層12を構成するゴムの破断伸びは、好ましくは450%以上、より好ましくは500%以上であるとよい。また、サイドゴム層12を構成するゴムの60℃における弾性率は、好ましくは2.5MPa以上5.5MPa以下、より好ましくは3.5MPa以上5.0MPa以下であるとよい。このようにサイドゴムの破断伸びを高くすることで、転動時の繰り返し歪みによるカーカス端付近の破断を抑制することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。また、サイドゴムの弾性率を大きくすることで、凹部を設けることで低下したサイド剛性を補填することができ、ビード部の歪みを低減して耐久性を向上するには有利になる。サイドゴム層12を構成するゴムの破断伸びが450%未満であると、転動時の繰り返し歪みによりカーカス周辺部のゴムが容易に破断しやすくなり、ビード部3の耐久性を十分に向上することが難しくなる。尚、サイドゴム層12の破断伸びの上限は特に限定されないが、例えば800%以下にするとよい。サイドゴム層12を構成するゴムの60℃における弾性率が2.5MPa未満であるとサイド剛性を十分に確保することができず、5.5MPaを超えるとサイドゴム層12の破断伸びを良好に保つことができず、耐久性を向上する効果が十分に見込めなくなる。
本発明では、図3に示すように、カーカス層4の巻き上げ端を覆うようにクラック抑制ゴム層14を配置することもできる。クラック抑制ゴム層14は、サイドゴム層12およびリムクッションゴム層13の両方に接するように配置するとよい。また、後述のスチール補強層21を設ける場合は、カーカス層4の巻き上げ端だけでなくスチール補強層21の端部も覆うように配置するとよい。同様に、後述の有機繊維補強層22を設ける場合は、カーカス層4の巻き上げ端だけでなく有機繊維補強層22の端部も覆うように配置するとよい。このようなクラック抑制ゴム層14を設ける場合、その破断伸びを好ましくは400%以上、より好ましくは450以上に設定するとよい。このようにクラック抑制ゴム層14の破断伸びを高くすることで、転動時の繰り返し歪みによるカーカス端付近の破断を抑制することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。クラック抑制ゴム層14の破断伸びが400%未満であると、転動時の繰り返し歪みによりカーカス周辺部のゴムが容易に破断しやすくなり、ビード部3の耐久性を十分に向上することが難しくなる。尚、クラック抑制ゴム層14の破断伸びの上限は特に限定されないが、例えば800%以下にするとよい。
本発明では、図2に示すように、カーカス層4の本体部4aおよび巻き上げ部4bの外面に沿ってスチール補強層21を配置することもできる。スチール補強層21を設ける場合、その巻き上げ部4b側の端部は、巻き上げ端の位置からタイヤ径方向内側に離間させると良く、スチール補強層21の巻き上げ部4b側の端部と巻き上げ端とのタイヤ径方向に沿った離間距離は好ましくは5mm~25mm、より好ましくは7mm~20mmにするとよい。また、本体部4a側の端部は、巻き上げ端の位置からタイヤ径方向外側に離間させると良く、スチール補強層21の本体部4a側の端部と巻き上げ端とのタイヤ径方向に沿った離間距離は好ましくは5mm~25mm、より好ましくは7mm~20mmにするとよい。このようにスチール補強層21を設け、その配置を上述のように設定することで、サイド剛性を向上し、撓みによるビード部の変形を抑制することができ、ビード部の耐久性を向上するには有利になる。
本発明では、図2に示すように、カーカス層4の巻き上げ部4bのタイヤ幅方向外側に有機繊維補強層22を配置することもできる。尚、上述のスチール補強層21を設ける場合は、有機繊維補強層22は図示のようにスチール補強層21の外周側(タイヤ幅方向外側)に設けると良い。有機繊維補強層22を設ける場合、そのタイヤ径方向外側の端部は巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側に位置し、タイヤ径方向内側の端部はビードコア5の中心よりもタイヤ径方向内側に位置するとよい。また、有機繊維補強層22のタイヤ径方向外側の端部は凹部と6mm以上離間しているとよい。このように有機繊維補強層22を設け、その配置を上述のように設定することで、撓みによる変形を抑制することができ、カーカス端付近の歪みを抑制して耐久性を向上するには有利になる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
タイヤサイズが11R22.5、図1に示す基本構造を有し、ビード部近傍の構造を表1~3のように設定した従来例1、比較例1、実施例1~33の35種類の空気入りタイヤを作製した。
表1~4の「凹部の有無」について、図1に示されるようにサイドウォール部のカーカス層の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側のタイヤ外表面にタイヤ周方向に連続した凹部を有する場合を「有」、このような凹部を有さない場合を「無」と表示した。尚、一方のサイドウォール部のみに凹部を設けた場合は「有(片側)」と表示した(一方のサイドウォール部のみに凹部を設けた場合、他の項目については凹部を有する側の数値等を記載した)。
表1~4の「G1」は、カーカス層の巻き上げ端を通り、カーカス層の本体部と垂直に交わる直線(垂線L2)に沿って測定されるビードフィラーの厚みG1〔単位:mm〕である。表1~4の「A/(S+A)」は、サイドウォール部およびビード部の外輪郭と接線L1(サイドウォール部およびビード部の外輪郭に接するように引いた直線)とで囲まれた領域の面積A〔単位:mm2〕と、サイドウォール部およびビード部の外輪郭と本体部と前述の垂線L2と垂線L3(前述の接線L1とサイドウォール部の外輪郭とが接する点(接点P1)を通りカーカス層の本体部と垂直に交わる直線)とで囲まれた領域の面積S〔単位:mm2〕とから算出した面積比である。
表1~4の「直線L4に対する外輪郭形状」の欄は、前述の接線L1とビード部の外輪郭とが接する点を接点P2とし、接点P2からタイヤ径方向外側にサイドウォール部およびビード部の外輪郭に沿って10mm離間した点P3と接点P2とを結ぶ直線L4を引いたとき、この直線L4に対する外輪郭の湾曲形状(直線L4に対して凸となる向き)を示した。直線L4よりも接点P2および点P3との間に位置するサイドウォール部およびビード部の外輪郭がタイヤ幅方向外側に位置する場合を「外」、それ以外の場合を「内」と示した。
表1~4の「S1/S」は、前述の面積Sのうちビードフィラーが占める領域の面積S1〔単位:mm2〕の面積Sに対する割合である。表1~4の「G2/G1」は、異なる位置で測定したビードフィラーの厚みG1,G2の比であり、G1は、カーカス層の巻き上げ端を通り、カーカス層の本体部と垂直に交わる直線(垂線L2)に沿って測定されるビードフィラーの厚みであり、G2は、前述の接点P2を通りカーカス層の本体部と垂直に交わる直線上で測定されるビードフィラーの厚みである。
表1~4の「破断伸び(上側BF)」は、2層構造のビードフィラーにおける上側ビードフィラーの破断伸びである。表1~4の「破断伸び(side)」は、サイドウォール部を構成するサイドゴムの破断伸びである。いずれも各部を構成するゴムについて、JIS K6251に準拠して、室温(23℃)で測定した値〔単位:%〕である。
表1~4の「弾性率(上側BF)」は、2層構造のビードフィラーにおける上側ビードフィラーの60℃における弾性率であり、「弾性率(下側BF)」は、2層構造のビードフィラーにおける下側ビードフィラーの60℃における弾性率である。「弾性率(side)」は、サイドウォール部を構成するサイドゴムの60℃における弾性率である。「弾性率(cr)」は、クラック抑制ゴム層を構成するゴムの60℃における弾性率である。いずれも各部を構成するゴムについて、JIS K6394に準拠し、粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hz、60℃の条件で測定した値〔単位:MPa〕である。
表1~4の「S3/S2」は、上側ビードフィラーの面積S2と下側ビードフィラーの面積S3との比である。表1~4の「G3」は、前述の垂線L2上で測定される巻き上げ端とタイヤ外表面との間の距離である。表1~4の「G4」は、巻き上げ部の延長線上で測定される巻き上げ端と凹部の外表面との間の距離である。
表1~4の「有機繊維補強層の有無」の欄について、カーカス層の巻き上げ部のタイヤ幅方向外側に有機繊維補強層を備える場合を「有」、このような有機繊維補強層を備えない場合を「無」と示した。有機繊維補強層を備える場合、この有機繊維補強層のタイヤ径方向外側の端部は巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側に位置し、有機繊維補強層のタイヤ径方向内側の端部はビードコアの中心よりもタイヤ径方向内側に位置し、有機繊維補強層のタイヤ径方向外側の端部は凹部と6mm以上離間している。
表1~4の「スチール補強層の有無」の欄について、カーカス層の本体部および巻き上げ部の外面に沿ってスチール補強層が配置された場合を「有」、このようなスチール補強層が配置されない場合を「無」と表示した。スチール補強層を備える場合、このスチール補強層の巻き上げ部側の端部は巻き上げ端の位置からタイヤ径方向内側に5mm~25mm離間した位置に配置され、スチール補強層の本体部側の端部は巻き上げ端の位置からタイヤ径方向外側に5mm~25mm離間した位置に配置される。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、タイヤ重量軽減量および耐久性を評価し、その結果を表1~4に併せて示した。
タイヤ重量軽減量
各試験タイヤの重量(kg)を測定し、凹部を備えない従来例1に対する軽減量(従来例1のタイヤの重量に対する差の絶対値)を算出した。評価結果は、算出した軽減量(kg)の実数値を示した。この値が大きいほどタイヤ重量を軽減する効果が大きいことを意味する。
耐久性
各試験タイヤを、JATMA規定リムに組み付け、ドラム径1707mmのドラム試験機に装着し、JATMA規定の最大空気圧を充填し、JATMA規定の最大荷重を負荷した状態で、走行速度45km/hの条件で走行し、ビード部の膨らみやセパレーションを検知した距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数で示し、指数値が大きいほど、ビード部の膨らみやセパレーションを検知するまでの走行距離が長く、ビード部の耐久性に優れることを意味する。尚、指数値が「90」以上であれば、凹部を備えない従来例1と比較して十分な耐久性が得られたことを意味する。
Figure 2023146035000002
Figure 2023146035000003
Figure 2023146035000004
Figure 2023146035000005
表1~4から明らかなように、実施例1~33はいずれも、耐久性を良好に維持しながらタイヤ重量を軽減することができた。これに対して、比較例1は、凹部を設けることでタイヤ重量は軽減できるものの、耐久性が悪化した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4a 本体部
4b 折り返し部
5 ビードコア
6 ビードフィラー
6a 上側ビードフィラー
6b 下側ビードフィラー
7 ベルト層
11 トレッドゴム層
12 サイドゴム層
13 リムクッションゴム層
14 クラック抑制ゴム層
20 凹部
21 スチール補強層
22 有機繊維補強層
P タイヤ最大幅位置
CL タイヤ赤道

Claims (11)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記ビード部の各々に配置されたビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラーと、前記一対のビード部間に装架された少なくとも1層のカーカス層とを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカス層は、各ビード部に配置された前記ビードコアおよび前記ビードフィラーの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられて前記一対のビード部間に位置する本体部と、前記ビードコアおよび前記ビードフィラーのタイヤ幅方向外側に巻き上げられた巻き上げ部とからなり、
    非リム組み状態で一対の前記ビード部間の幅を規定リム幅に設定したとき、
    少なくとも一方の前記サイドウォール部の前記カーカス層の巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側のタイヤ外表面にタイヤ周方向に連続した凹部を備え、子午線断面における前記凹部の輪郭線は曲率半径の異なる複数の円弧で構成され、
    子午線断面において前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭に接するように引いた直線を接線L1とし、前記接線L1と前記サイドウォール部の外輪郭とが接する点を接点P1とし、前記カーカス層の巻き上げ端を通り前記本体部と垂直に交わる直線を垂線L2とし、前記接点P1を通り前記本体部と垂直に交わる直線を垂線L3としたとき、
    前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭と前記接線L1とで囲まれた領域の面積A〔単位:mm2〕と、前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭と前記本体部と前記垂線L2と前記垂線L3とで囲まれた領域の面積S〔単位:mm2〕と、前記垂線L2に沿って測定される前記ビードフィラーの厚みG1〔単位:mm〕とが、0.10×(G1-17)≦A/(S+A)≦0.05×(G1-10)の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記接線L1と前記ビード部の外輪郭とが接する点を接点P2としたとき、前記接点P2からタイヤ径方向外側に前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭に沿って10mm離間した点P3と前記接点P2とを結ぶ直線L4よりも前記接点P2および前記点P3との間に位置する前記サイドウォール部および前記ビード部の外輪郭がタイヤ幅方向外側に位置することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記接線L1と前記ビード部の外輪郭とが接する点を接点P2としたとき、前記接点P2を通り前記本体部と垂直に交わる直線上で測定される前記ビードフィラーの厚みG2〔単位:mm〕の前記厚みG1に対する割合G2/G1が0.55≦G2/G1≦0.90の関係を満たし、前記面積Sのうち前記ビードフィラーが占める領域の面積S1〔単位:mm2〕の前記面積Sに対する割合S1/Sが0.25≦S1/S≦0.50の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ビードフィラーが上側ビードフィラーおよび下側ビードフィラーからなる2層構造を有し、前記上側ビードフィラーの破断伸びが400%以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記上側ビードフィラーの60℃における弾性率が4.0MPa以上8.0MPa以下であり、前記下側ビードフィラーの60℃における弾性率が14.0MPa以上20.0MPa以下であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記上側ビードフィラーの面積S2と前記下側ビードフィラーの面積S3とが0.30≦S3/S2≦0.80の関係を満たすことを特徴とする請求項4または5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記垂線L2上で測定される前記巻き上げ端とタイヤ外表面との間の距離G3が7.0mm以上14.0mm以下であり、前記巻き上げ部の延長線上で測定される前記巻き上げ端と前記凹部の外表面との間の距離G4が10.0mm以上40.0mm以下であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記サイドウォール部を構成するサイドゴムの破断伸びが450%以上であり、60℃における弾性率が2.5MPa以上5.5MPa以下であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記巻き上げ端を覆うようにクラック抑制ゴム層が配置され、前記クラック抑制ゴム層の破断伸びが400%以上であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記カーカス層の前記巻き上げ部のタイヤ幅方向外側に有機繊維補強層を備え、前記有機繊維補強層のタイヤ径方向外側の端部は前記巻き上げ端よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記有機繊維補強層のタイヤ径方向内側の端部は前記ビードコアの中心よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記有機繊維補強層のタイヤ径方向外側の端部は前記凹部と6mm以上離間していることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記カーカス層の前記本体部および前記巻き上げ部の外面に沿ってスチール補強層が配置され、前記スチール補強層の前記巻き上げ部側の端部が前記巻き上げ端の位置からタイヤ径方向内側に5mm~25mm離間した位置に配置され、前記スチール補強層の前記本体部側の端部が前記巻き上げ端の位置からタイヤ径方向外側に5mm~25mm離間した位置に配置されたことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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