JP2023145910A - 電動車両 - Google Patents

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Hiroyuki Hayakawa
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Abstract

【課題】低トルク領域でのモータ効率を高めるとともに、車両が必要とする最大トルクを確保する。【解決手段】モータ2及びインバータ4を具備する電動車両において、モータ2は、シャフトと一体回転し永久磁石が固定されたロータ20と、シャフトと同軸配置され、三相交流電流が流れる第一コイル21Bが巻回された第一ステータ21と、シャフトと同軸かつ第一ステータ21と軸方向に隣り合って配置され、第一コイル21Bと並列接続されるとともに三相交流電流が流れる第二コイル22Bが巻回された第二ステータ22と、を一つの筐体内に収容して構成される。インバータ4は、第一ステータ21に電流を流す第一駆動部41と、第二ステータ22に電流を流す第二駆動部42と、二つの駆動部41,42を独立して制御する制御部40と、を備える。制御部40は、電動車両に対する要求トルクに応じて二つの駆動部41,42の少なくとも一方を駆動する。【選択図】図3

Description

本発明は、駆動用モータで走行する電動車両に関し、特にモータ及びインバータの構成に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車といった電動車両に搭載される駆動用モータは、一般的に、最大出力トルクの半分程度の出力トルクであって、且つ、最高回転数の半分程度の回転数である運転領域の効率が最も高く、低トルク領域や低回転数領域では効率が低い。しかしながら、電動車両において通常走行に多く使用されるモータの運転領域は、低トルク領域が多くを占める。このため、電動車両の通常走行では、モータの効率が高くない領域でモータが駆動されることとなり、改善の余地がある。なお、特許文献1では、回転数に着目し、低速回転域での高効率化を狙って、1相に少なくとも2つ以上の直列接続された巻線を設け、低速と高速とで駆動するインバータ回路を切り替え可能としたモータ構成が開示されている。
特開2016-131444号公報
例えば、モータの最大出力トルクを、電動車両の通常走行で多く使用されるトルク(低トルク)の二倍程度で設計することで、通常走行時により効率の良い運転領域を使うことが可能となる。しかし、このように設計した場合には、モータの最大出力トルクが小さくなってしまい、登坂性能や加速性能などの低下を招き、電動車両としては使用範囲が限定されてしまうという課題がある。
本件の電動車両は、このような課題に鑑み案出されたもので、通常走行に多く使用される低トルク領域でのモータ効率を高めるとともに、車両が必要とする最大トルクを確保することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
開示の電動車両は、以下に開示する態様又は適用例として実現でき、上記の課題の少なくとも一部を解決する。
開示の電動車両は、車輪を駆動する機能を持つ同期モータと、前記同期モータの作動を制御するインバータとを具備する電動車両である。前記同期モータは、シャフトと一体回転するとともに永久磁石が固定されたロータと、前記シャフトと同軸配置され、三相交流電流が流れる第一コイルが巻回された第一ステータと、前記シャフトと同軸かつ前記第一ステータと軸方向に隣り合って配置され、前記第一コイルと並列接続されるとともに三相交流電流が流れる第二コイルが巻回された第二ステータと、を一つの筐体内に収容して構成される。
前記インバータは、前記第一ステータに前記三相交流電流を流す第一駆動部と、前記第二ステータに前記三相交流電流を流す第二駆動部と、前記第一駆動部及び前記第二駆動部を独立して制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記電動車両に対する要求トルクに応じて、前記第一駆動部及び前記第二駆動部の少なくとも一方を駆動する。
開示の電動車両によれば、通常走行に多く使用される低トルク領域でのモータ効率を高めるとともに、車両が必要とする最大トルクを確保することができる。
実施形態に係る電動車両の構成を説明する図である。 図1の電動車両に搭載されるモータの構成を説明するための断面図である。 図1の電動車両に搭載されるモータ及びインバータを含む回路図である。 一つのステータで動作する場合のモータ特性を示す図である。 二つのステータで動作する場合のモータ特性を示す図である。
図面を参照して、実施形態としての電動車両について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。各実施形態の構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.全体構成]
図1は、実施例としての電動車両1(以下、単に車両1とも表記する)の構成を例示するブロック図である。車両1の具体的な種類としては、電気自動車(EV,Electric Vehicle),ハイブリッド自動車(ハイブリッド電気自動車,HEV,Hybrid Electric Vehicle),プラグインハイブリッド自動車(プラグインハイブリッド電気自動車,PHEV,Plug-in Hybrid Electric Vehicle)等が挙げられる。
車両1には、少なくとも駆動源としてのモータ2と電力源としてのバッテリ3とが搭載される。バッテリ3は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等の二次電池である。
モータ2は、三相交流の永久磁石型同期電動機(同期モータ)であり、バッテリ3の電力で車輪を駆動する機能を持つ。本実施形態のモータ2は、回生発電で生じた電力をバッテリ3に充電する機能を併せ持つモータジェネレータ(電動機兼発電機)である。モータ2の具体的な構成は後述する。
モータ2によって駆動される車輪(駆動輪)は、前輪でも後輪でもよく、全輪でもよい。モータ2の搭載数や駆動輪の数は不問である。また、一つのモータ2で一つの駆動輪を駆動してもよいし、一つのモータ2で複数の駆動輪を駆動してもよく、複数のモータ2で一つの駆動輪を駆動してもよく、複数のモータ2で複数の駆動輪を駆動してもよい。また、モータ2と駆動輪とを繋ぐ動力伝達経路上に、図示しない変速機構を介装させてもよい。
図1の車両1には、駆動源としてのモータ2のみが図示されているが、第二の駆動源としてのエンジンと発電装置としてのジェネレータ(いずれも図示略)とが搭載されたハイブリッド自動車(ハイブリッド電気自動車,HEV)またはプラグインハイブリッド自動車(プラグインハイブリッド電気自動車,PHEV)であってもよい。ハイブリッド車両とは、駆動源としてエンジン及びモータ2が搭載された車両を意味する。また、プラグインハイブリッド車両とは、バッテリ3に対する外部充電、または、バッテリ3からの外部給電が可能なハイブリッド車両を意味する。プラグインハイブリッド車両には、外部充電設備からの電力が送給される充電ケーブルを差し込むための充電口(インレット)や、外部機器に電力を供給する給電ケーブルを差し込むための外部給電用コンセント(アウトレット,いずれも図示略)が設けられる。
バッテリ3の電力は、インバータ4を介してモータ2に供給される。インバータ4は、モータ2に交流の駆動電力を供給する機能を持ち、モータ2の作動を制御する。車両1に複数のモータ2が搭載される場合には、インバータ4も複数(モータ2と同数)搭載される。インバータ4の作動状態は、インバータ4内に設けられた後述の制御部40(図3参照)により制御される。なお、制御部40には、制御装置5により指令(信号)や情報が送信される。つまり、インバータ4は、制御装置5で制御されるものともいえる。
制御装置5は、車両1に搭載される電子制御装置(ECU,Electronic Control Unit)の一つである。制御装置5には、例えばCPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ(マイクロプロセッサ)やROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),不揮発メモリ等が実装される。
プロセッサは、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する演算処理装置である。また、ROM,RAM及び不揮発メモリは、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置である。制御装置5で実施される制御内容は、ファームウェアやアプリケーションプログラムとしてメモリに記録,保存されており、プログラムの実行時にはプログラムの内容がメモリ空間内に展開されて、プロセッサによって実行される。
車両1には、車両1の各種情報を取得するためのセンサが設けられる。図1に示す例では、車速センサ6と、アクセルセンサ7と、モータ回転数センサ8とが設けられ、各センサ6~8が制御装置5に接続される。車速センサ6は、車両1の車速(あるいは車速に相当する車輪速や車体速)を検出するセンサであり、アクセルセンサ7は、ドライバによるアクセル操作(アクセルペダルの踏み込み量,踏み込み速度)を検出するセンサである。モータ回転数センサ8は、モータ2の回転数(回転速度)を検出するセンサである。これらのセンサ6~8で検出された情報(センサ値)は、制御装置5に送信される。
制御装置5は、モータ2(インバータ4)及びバッテリ3の各作動状態を制御するものであり、エンジンやジェネレータが搭載されている場合にはエンジンやジェネレータの作動状態も制御する。本実施形態の制御装置5は、走行中は常に(例えば所定の演算周期で)、各種センサ値に基づき、車両1に対する要求トルク(要求駆動力や要求出力とも呼ばれる)を算出する。当該算出では、例えば車速センサ6及びアクセルセンサ7のセンサ値が用いられる。なお、制御装置5は、前後加速度や横加速度,ステアリング角度や車体の傾きといったパラメータを考慮して、より正確な要求トルクを算出してもよい。
[2.要部構成]
図2は、モータ2の構成を説明するための断面図であり、図3は、モータ2及びインバータ4を含む回路図である。
図2に示すように、モータ2は、シャフト10と一体回転するロータ20と、シャフト10と同軸配置される第一ステータ21及び第二ステータ22とを一つの筐体23内に収容して構成される。すなわち、モータ2は、一つのロータ20に対して、軸方向に二分割された(並設された)二つのステータ21,22を備えたインナーロータ型のモータである。
ロータ20は、シャフト10が固定される貫通孔を中央に持つロータコア20Aに、複数の永久磁石20Bが固定されたものである。ここでは、永久磁石20Bがロータコア20Aに埋設されたロータ20を図示しているが、永久磁石20Bの固定方法はこれに限られない。なお、シャフト10の両端は、筐体23に固定された軸受24を介して回転自在に支持される。本実施形態のモータ2では、シャフト10の一端側(図中左側)にモータ回転数センサ8や基板(図示略)が取り付けられ、シャフト10の他端側(図中右側)が筐体23の外部に突設されて出力を取り出す端部として機能する。
第一ステータ21は、第一ステータコア21Aに、三相交流電流が流れる第一コイル21Bが巻回されたものである。第二ステータ22は、第二ステータコア22Aに、三相交流電流が流れる第二コイル22Bが巻回されたものであり、第一ステータ21と軸方向に隣り合って配置される。本実施形態のモータ2では、筐体23内の一端側に第一ステータ21が配置され、他端側に第二ステータ22が配置される。なお、各ステータコア21A,22Aにはコイル21B,22Bが巻回されるが、二つのステータ21,22は、コイル22A,22Bが互いに接触しないよう、隙間をあけて配置される。筐体23からは、第一コイル21Bに接続された三相線25と、第二コイル22Bに接続された三相線26とが外部に引き出される。
ロータ20の永久磁石20Bと各ステータコア21A,22Aとは、隙間をあけて径方向に対向配置される。本実施形態のモータ2では、二つのステータコア21A,22Aの間に永久磁石20Bが配置されない構成となっている。すなわち、永久磁石20Bも軸方向に分割されており、同じ周方向位置では軸方向に二つ並設されている。ただし、永久磁石20Bが軸方向に分割されていない構成であってもよい。
第一コイル21B及び第二コイル22Bは、図3に示すように、インバータ4を介して互いに並列接続される。インバータ4は、第一ステータ21に三相交流電流を流す第一駆動部41と、第二ステータ22に三相交流電流を流す第二駆動部42と、二つの駆動部41,42を独立して制御する制御部40とを備える。これにより、二つの駆動部41,42は互いに独立して作動可能となっており、第一コイル21Bと第二コイル22Bとには互いに異なる三相交流電流が流れる。以下、三相交流電流を単に「電流」ともいう。
第一駆動部41は、二つで一組のスイッチング素子が三組設けられて構成されており、それぞれの組が第一ステータ21のU相線,V相線,W相線に接続される。各スイッチング素子の接続状態が断続的に切り替えられることで、第一ステータ21の第一コイル21Bに供給される交流電流が生成される。スイッチング素子には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)などの半導体素子が用いられる。
第二駆動部42も同様に、二つで一組のスイッチング素子が三組設けられて構成されており、それぞれの組が第二ステータ22のU相線,V相線,W相線に接続される。各スイッチング素子の接続状態が断続的に切り替えられることで、第二ステータ22の第二コイル22Bに供給される交流電流が生成される。
なお、インバータ4には、第一駆動部41及び第二駆動部42のそれぞれに対し並列接続されたコンデンサ43が設けられる。コンデンサ43は、各駆動部41,42に供給される電力を平滑化するための電子部品である。
上記のように構成されたモータ2の特性を図4及び図5に示す。これらの図の横軸はモータ回転数であり、縦軸はトルクである。図4は、第一ステータ21の第一コイル21Bにのみ電流を流した場合のモータ2の出力トルクの特性であり、図5は、二つのステータ21,22の双方のコイル21B,22Bに電流を流した場合のモータ2の出力トルクの特性である。図中の太実線は、モータ2で出力可能な最大トルクである。また、図中の細実線は、一定のモータ効率間隔で同一のモータ効率が得られる運転点を繋いだ曲線であって、モータ効率の高低についての等値線であり、等値線の内側にいくほど効率が高い。
本実施形態のモータ2は、第一コイル21Bに電流が流れることで出力される第一ステータ21の出力トルクと、第二コイル22Bに電流が流れることで出力される第二ステータ22の出力トルクとが互いに同等に設定される。すなわち、本実施形態のモータ2では、第二ステータ22の第二コイル22Bのみに電流を流した場合も、図4に示す特性と同一の特性が得られる。
また、図5に示すように、二つのステータ21,22のコイル21B,22Bにそれぞれ電流を流した場合の特性が、図4の特性を縦方向に二倍程度引き延ばしたものとなる。言い換えると、一方のステータ21,22のみを使用する場合のモータ2の最大トルクが、二つのステータ21,22を使用する場合のモータ2の最大トルクの半分程度に設定される。
制御部40は、車両1に対する要求トルクに応じて、第一駆動部41及び第二駆動部42の少なくとも一方を駆動する。制御部40は、制御装置5で算出された要求トルクを受信し、要求トルクに応じて制御を実施する。本実施形態の制御部40は、予め設定された制御マップを使用して各駆動部41,42を制御する。例えば、制御部40は、制御装置5から受信した要求トルクが低トルク領域である場合には、二つの駆動部41,42のいずれか一方を駆動し、要求トルクが中トルク領域や高トルク領域である場合には、二つの駆動部41,42の双方を駆動する。
例えば、図4及び図5中の運転点X(回転数Nx,トルクTx)で示すように、要求トルクが低トルク領域である場合には、制御部40は、二つの駆動部41,42のうちの一方を駆動し、二つのステータ21,22の一方だけを使用して、モータ2で要求トルクを出力する。これにより、例えば通常走行などで必要なトルク(要求トルク)が小さい場合に、図4及び図5に示すように、二つのステータ21,22を使用する場合と比較して、より効率の高い運転領域でモータ2を駆動させることができる。
また、例えば、図中の運転点Y(回転数Ny,トルクTy)で示すように、要求トルクが中トルク領域である場合には、制御部40は、二つの駆動部41,42の双方を駆動し、二つのステータ21,22を共に使用して、モータ2で要求トルクを出力する。これにより、例えば加速時などで必要なトルク(要求トルク)が比較的大きい場合に、図4及び図5に示すように、一つのステータ21,22を使用する場合と比較して、より効率の高い運転領域でモータ2を駆動させることができる。
また、例えば、図5中の運転点Z(回転数Nz,トルクTz)で示すように、要求トルクが高トルク領域である場合には、制御部40は、二つの駆動部41,42の双方を駆動し、二つのステータ21,22を共に使用して、モータ2で要求トルクを出力する。これにより、例えば登坂路の走行時などで必要なトルク(要求トルク)が大きいであっても、要求トルクを実現でき、使用範囲が限定されることがない。
ただし、中トルク領域では、運転点によって、二つの駆動部41,42の一方を駆動した方が高いモータ効率を得られる場合と、二つの駆動部41,42の双方を駆動した方が高いモータ効率を得られる場合とがある。そのため、制御部40が使用する制御マップは、図4及び図5に示すような、使用形態ごとのモータ特性に基づき設定されることが好ましい。
制御マップは、例えば横軸を車速,縦軸を要求トルクとしたものであり、二つの駆動部41,42の一方を駆動した場合のモータ効率と、二つの駆動部41,42の双方を駆動した場合のモータ効率とのうちより高い効率が選択されるように設定される。当該設定は、モータ効率の事前計測結果などに基づき実施可能である。なお、どちらの使い方をしても同等のモータ効率が得られる場合には、一方を駆動する使い方が選択されてもよいし、両方を駆動する使い方が選択されてもよい。
本実施形態の制御部40は、要求トルクに応じて第一駆動部41及び第二駆動部42のいずれか一方を駆動する場合には、二つの駆動部41,42を交互に使用し、二つのステータ21,22の使用頻度がほぼ同等になるようにする。例えば、車両1の起動(Readyオン)から終了(Readyオフ)までを1運転サイクルとした場合に、1運転サイクルごとに交互に使用してもよい。あるいは、一方のステータ21,22のみを使用する時間をカウントし、所定の使用時間を経過したら、他方のステータ22,21を使用するといった時間で管理することで交互に使用するようにしてもよい。
制御部40は、例えば所定の制御周期で、各駆動部41,42を制御する。例えば、二つの駆動部41,42を共に駆動している状態1から、第一駆動部41のみを駆動する状態2(すなわち、第二駆動部42を止めて第一駆動部41のみを駆動し続ける状態)に切り替える場合を想定する。この場合、制御部40は、状態1から状態2に切り替えるタイミングで、第二駆動部42のスイッチング動作を停止させ、第二コイル22Bに電流が流れないようにする。また、制御部40は、同じタイミングで、第一駆動部41のスイッチング動作は継続するが、その時点の要求トルクを第一ステータ21のみで満足できるよう、第一駆動部41を制御する。これらの制御は一つの制御部40により実施されることから、切り替えのタイミングで制御遅れが発生したりトルクが抜けたりするようなことがない。
[3.効果]
上述した車両1では、モータ2に二つのステータ21,22が設けられ、第一ステータ21に巻回された第一コイル21Bに三相交流電流を流す第一駆動部41と、第二ステータ22に巻回された第二コイル22Bに三相交流電流を流す第二駆動部42とが独立して制御される。そして、制御部40は、車両1に対する要求トルクに応じて、第一駆動部41及び第二駆動部42の少なくとも一方を駆動する。
このため、要求トルクが、通常走行に多く使用される低トルク領域である場合には、第一駆動部41及び第二駆動部42の一方を駆動するようにすれば、二つのステータ21,22のうちの一方を使用することになり、効率のより高い運転領域でモータ2を作動させることができる。これにより、低トルク領域での高効率化を実現できる。また、例えば、要求トルクが中トルク領域や高トルク領域である場合には、第一駆動部41及び第二駆動部42の両方を駆動するようにすれば、二つのステータ21,22を使用することになり、高出力トルクにも対応することができる。したがって、通常走行に多く使用される低トルク領域でのモータ効率を高めるとともに、車両1が必要とする最大トルクを確保することができる。
上述した制御部40は、予め設定された制御マップを使用して駆動部41,42を制御する。この制御マップは、二つの駆動部41,42の一方を駆動した場合のモータ効率と、二つの駆動部41,42の双方を駆動した場合のモータ効率とのうちより高い効率が選択されるように設定される。これにより、簡素な構成で、常に効率のより良い状態でモータ2を作動させることができる。
上記のモータ2は、第一ステータ21の出力トルクと第二ステータ22の出力トルクとが互いに同等に設定されており、制御部40は、要求トルクに応じて何れか一方の駆動部41,42を駆動する場合には、これらを交互に使用する。これにより、二つのステータ21,22が同等の頻度で使用されることになるため、どちらか一方のステータ21,22を多く使い続ける場合と比較して、モータ2の長寿命化を図ることができる。
[4.その他]
上述したモータ2の構成はそれぞれ一例であって、上述したものに限られない。
例えば、第一コイル21Bに三相交流電流が流れることで出力される第一ステータ21の出力トルクが、第二コイル22Bに三相交流電流が流れることで出力される第二ステータ22の出力トルクよりも大きく設定されていてもよい。この場合、制御部40は、要求トルクに応じて第一駆動部41及び第二駆動部42のいずれか一方を駆動する場合には、第一駆動部41を駆動することが好ましい。
このような構成によれば、第一ステータ21をメインステータ,第二ステータ22をアシストステータとして役割分担ができる。つまり、第一ステータ21のみで出力できるトルクが大きくなるため、基本的には第一ステータ21のみを使用すれば、低トルク領域から中トルク領域まで対応が可能となり、制御構成をより簡素化しうる。
なお、上述した制御マップの内容や設定方法は一例であり、上記のものに限られない。なお、制御マップを使用することで、速度情報(車速やモータ回転数)をも考慮してモータ効率を高めることが可能であるが、トルクのみに着目する場合には、制御マップを省略してもよい。
1 車両(電動車両)
2 モータ(同期モータ)
4 インバータ
10 シャフト
20 ロータ
20B 永久磁石
21 第一ステータ
21B 第一コイル
22 第二ステータ
22B 第二コイル
23 筐体
40 制御部
41 第一駆動部
42 第二駆動部

Claims (4)

  1. 車輪を駆動する機能を持つ同期モータと、前記同期モータの作動を制御するインバータとを具備する電動車両であって、
    前記同期モータは、シャフトと一体回転するとともに永久磁石が固定されたロータと、前記シャフトと同軸配置され、三相交流電流が流れる第一コイルが巻回された第一ステータと、前記シャフトと同軸かつ前記第一ステータと軸方向に隣り合って配置され、前記第一コイルと並列接続されるとともに三相交流電流が流れる第二コイルが巻回された第二ステータと、を一つの筐体内に収容して構成され、
    前記インバータは、前記第一ステータに前記三相交流電流を流す第一駆動部と、前記第二ステータに前記三相交流電流を流す第二駆動部と、前記第一駆動部及び前記第二駆動部を独立して制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記電動車両に対する要求トルクに応じて、前記第一駆動部及び前記第二駆動部の少なくとも一方を駆動する
    ことを特徴とする、電動車両。
  2. 前記制御部は、予め設定された制御マップを使用して制御するものであり、
    前記制御マップは、前記第一駆動部及び前記第二駆動部の一方を駆動した場合の前記同期モータの効率と、前記第一駆動部及び前記第二駆動部の双方を駆動した場合の前記同期モータの効率とのうちより高い効率が選択されるよう設定されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記同期モータは、前記第一コイルに前記三相交流電流が流れることで出力される前記第一ステータの出力トルクと、前記第二コイルに前記三相交流電流が流れることで出力される前記第二ステータの出力トルクとが互いに同等に設定されており、
    前記制御部は、前記要求トルクに応じて前記第一駆動部及び前記第二駆動部のいずれか一方を駆動する場合には、前記第一駆動部及び前記第二駆動部を交互に使用する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動車両。
  4. 前記同期モータは、前記第一コイルに前記三相交流電流が流れることで出力される前記第一ステータの出力トルクが、前記第二コイルに前記三相交流電流が流れることで出力される前記第二ステータの出力トルクよりも大きく設定されており、
    前記制御部は、前記要求トルクに応じて前記第一駆動部及び前記第二駆動部のいずれか一方を駆動する場合には、前記第一駆動部を駆動する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動車両。
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