JP2023144827A - 積層コイル部品 - Google Patents

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Tsubasa Ozawa
明日香 石井
Asuka Ishii
拓哉 新堀
Takuya Niibori
由也 大島
Yoshiya Oshima
大貴 加藤
Hirotaka Kato
洋司 戸沢
Yoji Tozawa
章彦 生出
Akihiko Oide
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Abstract

【課題】L値の低下を抑制することができる積層コイル部品を提供する。【解決手段】積層コイル部品1は、第3の方向から見た断面において、コイル導体11,12と側面2c,2dとの間のX軸方向における第1のギャップG1は、コイル導体13,14と側面2e,2fとの間のY軸方向における第2のギャップG2よりも大きい。従って、長手方向に延びるコイル導体11,12に沿った第1のギャップG1が大きいことにより、コイル導体11,12の周りを磁束B1が回り易くなる。その一方、短手方向に延びるコイル導体13,14に沿った第2のギャップG2が小さいことにより、コイル導体13,14の周りを磁束B2が回り難くなる。そのため、コイル導体11,12とコイル導体13,14との間のコーナー部CRに電界が集中することを抑制できる。【選択図】図2

Description

本発明は、積層コイル部品に関する。
素体と、素体の内部に配置されているコイルとを備えている積層コイル部品が知られている(たとえば、特許文献1)。特許文献1において、コイルは、所定方向に延在するコイル軸を有している。コイル軸が延びる方向から見たときに、コイルは長手方向及び短手方向方向を有するような長方形の形状をなしている。
特開2020-061522号公報
上記のような構成を有する積層コイル部品では、長手方向に延びるコイル導体と、短手方向に延びるコイル導体とのコーナー部において、電界が集中する場合がある。このようにコーナー部に集中する電界の影響により、積層コイル部品のL値が低下してしまうという問題が生じる。
本発明の一態様は、L値の低下を抑制することができる積層コイル部品を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様における積層コイル部品は、第1の方向に対向する一対の第1の側面、及び第1の方向と直交する第2の方向に対向する一対の第2の側面を有する素体と、素体の内部に配置されていると共に、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向にコイル軸が延びるコイルと、を備え、コイルは、第1の方向を長手方向とし、第2の方向を短手方向とする形状を有し、長手方向に延びる第1のコイル導体、及び短手方向に延びる第2のコイル導体を備え、第3の方向から見た断面において、第1のコイル導体と第2の側面との間の第2の方向における第1のギャップは、第2のコイル導体と第1の側面との間の第1の方向における第2のギャップよりも大きい。
この積層コイル部品は、素体の内部に配置されていると共に、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向にコイル軸が延びるコイルを備える。コイルは、第1の方向を長手方向とし、第2の方向を短手方向とする形状を有し、長手方向に延びる第1のコイル導体、及び短手方向に延びる第2のコイル導体を備える。そのため、素体内においては、長手方向に延びる第1のコイル導体の周りを磁束が回ると共に、短手方向に延びる第2のコイル導体の周りを磁束が回る。ここで、第3の方向から見た断面において、第1のコイル導体と第2の側面との間の第2の方向における第1のギャップは、第2のコイル導体と第1の側面との間の第1の方向における第2のギャップよりも大きい。従って、長手方向に延びる第1のコイル導体に沿った第1のギャップが大きいことにより、第1のコイル導体の周りを磁束が回り易くなる。その一方、短手方向に延びる第2のコイル導体に沿った第2のギャップが小さいことにより、第2のコイル導体の周りを磁束が回り難くなる。そのため、第1のコイル導体と第2のコイル導体との間のコーナー部に電界が集中することを抑制できる。従って、コーナー部に集中する電界の影響による、積層コイル部品のL値の低下を抑制することができる。
第2のギャップは、第2のコイル導体の幅の半分以上であってよい。この場合、第2のコイル導体の周りを回る磁束は抑えつつ、第2のギャップが小さくなりすぎることによる不具合が生じることを抑制できる。
第2のギャップは、第2のコイル導体の幅以下であってよい。この場合、第2のコイル導体の周りを回る磁束を抑えることができる。
素体は、第3の方向から見た断面において、第1の方向を短手方向とし、第2の方向を長手方向とする形状を有してよい。この場合、長手方向に沿った第1のコイル導体に対する第1のギャップを大きくすることができる。
第3の方向から見た断面において、素体の全体の面積に対するコイルの導体占有率は、50%以下であってよい。この場合、素体の厚みを確保することで素体の割れを抑制することができる。
第3の方向から見た断面において、素体におけるコイルの内周側の内部面積よりも、コイルの外周側の外部面積の方が大きくてよい。この場合、コイルの外周側の外部面積を大きくすることで、素体の割れを抑制することができ、長手方向に延びる第1のコイル導体周りを磁束が回り易くなる。
素体は、第1のコイル導体との間で第1のギャップを有する第2の側面を実装面としてよい。この場合、大きい第1のギャップ側が基板に実装されるため、素体の割れを抑制することができる。
本発明によれば、L値の低下を抑制することができる積層コイル部品を提供できる。
本実施形態における積層コイル部品の斜視図である。 積層コイル部品の断面図である。 積層コイル部品を構成する複数の層の一部を示す図である。 比較例に係る積層コイル部品の断面図である。 磁束密度の測定結果を示す図である。 変形例に係る積層コイル部品の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
まず、図1~図3を参照して、本実施形態における積層コイル部品1の概略構成を説明する。図1は、本実施形態における積層コイル部品1の斜視図である。X軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向は、互いに交差する方向である。本実施形態における積層コイル部品は、複数の層をZ軸方向に積層することによって形成されている。層間の境界は、視認できない程度に一体化されている。本実施形態において、X軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向は、互いに直交している。特に限定されないが、本実施形態では、Y軸方向が請求項における「第1の方向」に該当し、X軸方向が請求項における「第2の方向」に該当し、Z軸方向が請求項における「第3の方向」に該当する。
図1に示されているように、積層コイル部品1は、素体2と、外部電極3,4とを備えている。積層コイル部品1は、たとえば、電子機器にはんだ実装される。電子機器は、たとえば、回路基板又は電子部品を含んでいる。本実施形態において、素体2は、Z軸方向に積層された複数の素体層によって形成されている。
素体2は、たとえば、絶縁性を有する。素体2は、たとえば磁性材料により構成されている。磁性材料は、たとえば、Ni-Cu-Zn系フェライト材料、Ni-Cu-Zn-Mg系フェライト材料、及び、Ni-Cu系フェライト材料から選択された少なくとも一つを含んでいる。素体2を構成する磁性材料には、Fe合金等が含まれていてもよい。素体2は、非磁性材料から構成されていてもよい。非磁性材料は、たとえば、ガラスセラミック材料、及び、誘電体材料から選択された少なくとも一つを含んでいる。
素体2は、たとえば、直方体形状を呈している。直方体形状は、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状を含んでいる。素体2の形状は、直方体形状に限定されない。たとえば、素体2は円柱形状を呈していてもよい。
素体2は、その外表面として、一対の端面2a,2bと、一対の側面2c,2dと、一対の側面2e,2fとを有している。たとえば、各側面2e,2fの面積は、端面2a、端面2b、側面2c、及び、側面2dのいずれの面積よりも大きい。たとえば、一対の端面2a,2bと、一対の側面2c,2dと、一対の側面2e,2fとは、それぞれ平面である。
一対の端面2a,2bは、Z軸方向で互いに対向している。一対の側面2c,2dは、X軸方向で互いに対向している。一対の側面2e,2fは、Y軸方向で互いに対向している。素体2は、たとえば、Z軸方向の長さに比してY軸方向及びX軸方向の長さが小さい。素体2は、たとえば、Z軸方向及びY軸方向の長さに比してX軸方向の長さが小さい。素体2のX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向における長さ比はこれに限定されない。Z軸方向は、たとえば長手方向である。本実施形態では、素体2は、Z軸方向から見た断面において、X軸方向を短手方向とし、Y軸方向を長手方向とする形状を有する。本実施形態では、側面2e,2fが請求項における「第1の側面」に該当し、側面2c,2dが請求項における「第2の側面」に該当する。
一対の外部電極3,4は、互いに離間して素体2の外表面に配置されている。一対の外部電極3,4は、Z軸方向において互いに対向している。一対の外部電極3,4は、Z軸方向において互いに離れている。
一対の外部電極3,4は、既知の手法によって形成される。一対の外部電極3,4は、たとえば、金属材料から構成されている。金属材料は、たとえば、銅、銀、金、ニッケル、又はクロムである。一対の外部電極3,4は、たとえば、電極層にめっき処理が施されることによって形成されている。電極層は、たとえば、導電性ペーストからなる。導電性ペーストは、たとえば、ディップ法、印刷法、又は転写法によって付与されている。めっき処理は、たとえば、電解めっき又は無電解めっきである。このめっき処理によって、導電性ペーストの外表面にめっき層が形成される。
外部電極3は、たとえば、部分3a,3b,3cを含んでいる。外部電極3の部分3aは、端面2aに設けられている。外部電極3の部分3bは、一対の側面2c,2dに設けられている。外部電極3の部分3cは、一対の側面2e,2fに設けられている。外部電極3の部分3aは、たとえば、端面2aの全面を覆っている。外部電極3の部分3b,3cは、たとえば、一対の側面2c,2dと一対の側面2e,2fとの一部を覆っている。外部電極3の部分3aは、外部電極3の部分3b,3cに連結されている。各側面2c,2dにおいて、外部電極3の部分3bに覆われている領域は、たとえば、矩形状を呈している。各側面2e,2fにおいて、外部電極3の部分3cに覆われている領域は、たとえば、矩形状を呈している。
外部電極4は、たとえば、部分4a,4b,4cを含んでいる。外部電極4の部分4aは、端面2bに設けられている。外部電極4の部分4bは、一対の側面2c,2dに設けられている。外部電極4の部分4cは、一対の側面2e,2fに設けられている。外部電極4の部分4aは、たとえば、端面2bの全面を覆っている。外部電極4の部分4b,4cは、たとえば、一対の側面2c,2dと一対の側面2e,2fとの一部を覆っている。外部電極4の部分4aは、外部電極4の部分4b,4cに連結されている。各側面2c,2dにおいて、外部電極4の部分4bに覆われている領域は、たとえば、矩形状を呈している。各側面2e,2fにおいて、外部電極4の部分4cに覆われている領域は、たとえば、矩形状を呈している。
積層コイル部品1は、さらに、図2及び図3に示されているように、素体2の内部に配置されたコイル10を備えている。コイル10は、Z軸方向に延在するコイル軸AXを有している。すなわち、Z軸方向は、コイル軸方向に相当する。積層コイル部品1を基板100に実装した場合、コイル10は、コイル軸AXが基板100の上面100aと平行になる。図2は、積層コイル部品1をZ軸方向から見た断面図である。図3は、積層コイル部品1を構成する複数の層に形成されたコイルパターンを示している。
図2に示すように、コイル10は、Y軸方向(第1の方向)を長手方向とし、X軸方向(第2の方向)を短手方向とする形状を有する。コイル10は、長手方向であるY軸方向に延びる一対のコイル導体11,12(第1のコイル導体)、及び短手方向であるX軸方向に延びる一対のコイル導体13,14(第2のコイル導体)を備える。コイル導体11,12はX軸方向に互いに離間し、コイル導体11がX軸方向の正側に配置され、コイル導体12がX軸方向の負側に配置される。コイル導体11は側面2cからX軸方向における負側に離間した位置に配置される。コイル導体12は、側面2dからX軸方向における正側に離間した位置に配置される。コイル導体13,14はY軸方向に互いに離間し、コイル導体13がY軸方向の正側に配置され、コイル導体14がY軸方向の負側に配置される。コイル導体13は側面2eからY軸方向における負側に離間した位置に配置される。コイル導体14は、側面2fからY軸方向における正側に離間した位置に配置される。
コイル導体11,12のY軸方向の正側の端部にコイル導体13のX軸方向の正側の端部及び負側の端部が接続される。コイル導体11,12のY軸方向の負側の端部にコイル導体14のX軸方向の正側の端部及び負側の端部が接続される。これにより、コイル11,12,13,14は、Z軸方向から見て長方形環状の形状を構成する。コイル導体11,12,13,14は、たとえば、金属材料から構成されている。金属材料は、たとえば、銅、銀、金、ニッケル、又はクロムである。
図3に示すように、コイル10は、各層20A~20Gに形成されたコイルパターン30A~30Gを接続することによって構成される。コイルパターン30AがZ軸方向の最も正側のパターンであり、コイルパターン30GがZ軸方向の最も負側のパターンである。
層20Aのコイルパターン30Aは、コイル導体11,14,12を有する。また、コイル導体11からY軸方向の正側へ引出部16が設けられる。引出部16は、側面2eから露出することで、外部電極3に接続される。層20Bのコイルパターン30Bは、コイル導体13,11,14を有する。コイルパターン30Aのコイル導体12とコイルパターン30Bのコイル導体13とは、スルーホール導体35Aを介して接続される。層20Cのコイルパターン30Cは、コイル導体11,13,12を有する。コイルパターン30Bのコイル導体14とコイルパターン30Cのコイル導体12とは、スルーホール導体35Bを介して接続される。層20Dのコイルパターン30Dは、コイル導体14,12,13を有する。コイルパターン30Cのコイル導体11とコイルパターン30Dのコイル導体14とは、スルーホール導体35Cを介して接続される。層20Eのコイルパターン30Eは、コイル導体11,14,12を有する。コイルパターン30Dのコイル導体13とコイルパターン30Eのコイル導体11とは、スルーホール導体35Dを介して接続される。層20Fのコイルパターン30Fは、コイル導体13,11,14を有する。コイルパターン30Eのコイル導体12とコイルパターン30Fのコイル導体13とは、スルーホール導体35Eを介して接続される。層20Gのコイルパターン30Gは、コイル導体12,13,11を有する。また、コイル導体11からY軸方向の負側へ引出部17が設けられる。引出部17は、側面2fから露出することで、外部電極4に接続される。コイルパターン30Fのコイル導体14とコイルパターン30Gのコイル導体12とは、スルーホール導体35Fを介して接続される。
素体2は、複数の層20A~20Gの間にスルーホール導体35A~35Fの層を挟むようにZ軸方向に積層することによって構成される。複数の層は、たとえば、セラミックシートである。素体2は、たとえば、積層された複数のグリーンシートの熱処理によって形成される。熱処理の温度は、たとえば850~900℃程度である。
次に、図2を参照して積層コイル部品1の寸法関係について説明する。Z軸方向から見た断面において、コイル導体11,12と側面2c,2dとの間のX軸方向における第1のギャップG1は、コイル導体13,14と側面2e,2fとの間のY軸方向における第2のギャップG2よりも大きい。第1のギャップG1の大きさは、コイル導体11のX軸方向の正側の縁部と、側面2cとの間のX軸方向における寸法である。あるいは第1のギャップG1の大きさは、コイル導体12のX軸方向の負側の縁部と、側面2dとの間のX軸方向における寸法である。第2のギャップG2の大きさは、コイル導体13のY軸方向の正側の縁部と、側面2eとの間のY軸方向における寸法である。第2のギャップG2の大きさは、コイル導体14のY軸方向の負側の縁部と、側面2fとの間のY軸方向における寸法である。
第2のギャップG2は、コイル導体13,14の幅W2の半分以上であってよい。より好ましくは、第2のギャップG2は、コイル導体13,14の幅W2の50%以上であってよい。第2のギャップG2は、コイル導体13,14の幅W2以下であってよい。より好ましくは、第2のギャップG2は、コイル導体13,14の幅W2の100%以下であってよい。
第1のギャップG1は、コイル導体11,12の幅W1の50%以上であってよく、より好ましくは70%以上であってよい。第1のギャップG1は、コイル導体11,12の幅W1の150%以下であってよく、より好ましくは、100%以下であってよい。
Z軸方向から見た断面において、素体2の全体の面積に対するコイル10の導体占有率は、50%以下であってよく、より好ましくは、35%以下であってよい。また、素体2の全体の面積に対するコイル10の導体占有率は、10%以上であってよく、より好ましくは、20%以上であってよい。Z軸方向から見た断面における素体2の全体の面積は、側面2c,2d,2e,2fを四方の辺とする長方形の面積である。コイル10の導体占有率は、素体2の全体の面積に対して、コイル導体11,12,13,14の合計の面積が占める割合である。
Z軸方向から見た断面において、素体2におけるコイル10の内周側の内部面積よりも、コイル10の外周側の外部面積の方が大きい。コイル10の内周側の内部面積は、コイル導体11,12,13,14で囲まれる部分の面積である。コイル10の外周側の外部面積は、側面2c,2d,2e,2fとコイル導体11,12,13,14との間の面積である。すなわち、外部面積は、素体2全体の面積から、コイル導体11,12,13,14の面積、及び内部面積を引いた面積である。
素体2は、コイル導体12との間で第1のギャップG1を有する側面2dを実装面とする。従って、積層コイル部品1は、側面2dと基板100の上面100Aとが対向する状態にて、基板100に実装される。積層コイル部品1は、外部電極3,4のうち、側面2dに設けられる3b,4bにて基板100上の端子に接合される。
次に、本実施形態に係る積層コイル部品1の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る積層コイル部品1は、素体2の内部に配置されていると共に、Z軸方向にコイル軸AXが延びるコイル10を備える。コイル10は、Y軸方向を長手方向とし、X軸方向を短手方向とする形状を有し、長手方向に延びるコイル導体11,12、及び短手方向に延びるコイル導体13,14を備える。そのため、素体2内においては、長手方向に延びるコイル導体11,12の周りを磁束B1が回ると共に、短手方向に延びるコイル導体13,14の周りを磁束B2が回る。
ここで、図4を参照して、比較例に係る積層コイル部品200について説明する。比較例に係る積層コイル部品200では、第1のギャップG1が第2のギャップG2と同じである。従って、長手方向に延びるコイル導体11,12の周りは磁束B1が回り易く、短手方向に延びるコイル導体13,14の周りも磁束B2が回り易い状態となる。当該積層コイル部品200では、長手方向に延びるコイル導体11,12と、短手方向に延びるコイル導体13,14とのコーナー部CRにおいて、磁束B1,B2がいずれも回り易いことにより電界が集中する場合がある。このようにコーナー部CRに集中する電界の影響により、積層コイル部品のL値が低下してしまうという問題が生じる。具体的に、図5(b)に示す比較例に係る積層コイル部品200についての磁束密度の計算結果によれば、コイル導体13とコイル導体11との間のコーナー部CR、及びコイル導体14(不図示)とコイル導体11との間のコーナー部CRでは、局所的に磁束密度が高くなっている箇所が確認される。
これに対し、本実施形態に係る積層コイル部品1は、第3の方向から見た断面において、コイル導体11,12と側面2c,2dとの間のX軸方向における第1のギャップG1は、コイル導体13,14と側面2e,2fとの間のY軸方向における第2のギャップG2よりも大きい。従って、長手方向に延びるコイル導体11,12に沿った第1のギャップG1が大きいことにより、コイル導体11,12の周りを磁束B1が回り易くなる。その一方、短手方向に延びるコイル導体13,14に沿った第2のギャップG2が小さいことにより、コイル導体13,14の周りを磁束B2が回り難くなる。そのため、コイル導体11,12とコイル導体13,14との間のコーナー部CRに電界が集中することを抑制できる。従って、コーナー部CRに集中する電界の影響による、積層コイル部品1のL値の低下を抑制することができる。具体的に、図5(a)に示す本実施形態に係る積層コイル部品1についての磁束密度の計算結果によれば、コイル導体13とコイル導体11との間のコーナー部CR、及びコイル導体14(不図示)とコイル導体11との間のコーナー部CRでは、図5(b)に比して局所的に磁束密度が高くなっている箇所に磁束密度が低くなっていることが確認される。
第2のギャップG1は、コイル導体13,14の幅W2の半分以上であってよい。この場合、コイル導体13,14の周りを回る磁束B2は抑えつつ、第2のギャップG2が小さくなりすぎることによる不具合が生じることを抑制できる。
第2のギャップG2は、コイル導体13,14の幅W1以下であってよい。この場合、コイル導体13,14の周りを回る磁束B2を抑えることができる。
Z軸方向から見た断面において、素体2の全体の面積に対するコイル10の導体占有率は、50%以下であってよい。この場合、素体2の厚みを確保することで素体2の割れを抑制することができる。
Z軸方向から見た断面において、素体2におけるコイル10の内周側の内部面積よりも、コイル10の外周側の外部面積の方が大きくてよい。この場合、コイル10の外周側の外部面積を大きくすることで、素体2の割れを抑制することができ、長手方向に延びるコイル導体11,12周りを磁束B1が回り易くなる。
素体2は、コイル導体12との間で第1のギャップG1を有する側面2dを実装面としてよい。この場合、大きい第1のギャップG1側が基板100に実装されるため、素体2の割れを抑制することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、図6(a)に示す構成を採用してもよい。図6(a)に示すように、素体2は、Z軸方向から見た断面において、Y軸方向を短手方向とし、X軸方向を長手方向とする形状を有してよい。この場合、長手方向に沿った第1のコイル導体に対する第1のギャップを大きくすることができる。
上述の実施形態では、第1のギャップG1が形成されている側面2dが実装面となっていたが、その側面を実装面とするかは特に限定されない。例えば、第2のギャップG2が形成されている側面2e,2dを実装面としてもよい。
1…積層コイル部品、2…素体、10…コイル、11,12…コイル導体(第1のコイル導体)、13,14…コイル導体(第2のコイル導体)、2e,2f…側面(第1の側面)、2c,2d…側面(第2の側面)、G1…第1のギャップ、G2…第2のギャップ、AX…コイル軸。

Claims (7)

  1. 第1の方向に対向する一対の第1の側面、及び前記第1の方向と直交する第2の方向に対向する一対の第2の側面を有する素体と、
    前記素体の内部に配置されていると共に、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向にコイル軸が延びるコイルと、を備え、
    前記コイルは、前記第1の方向を長手方向とし、前記第2の方向を短手方向とする形状を有し、前記長手方向に延びる第1のコイル導体、及び前記短手方向に延びる第2のコイル導体を備え、
    前記第3の方向から見た断面において、前記第1のコイル導体と前記第2の側面との間の前記第2の方向における第1のギャップは、前記第2のコイル導体と前記第1の側面との間の前記第1の方向における第2のギャップよりも大きい、積層コイル部品。
  2. 前記第2のギャップは、前記第2のコイル導体の幅の半分以上である、請求項1に記載の積層コイル部品。
  3. 前記第2のギャップは、前記第2のコイル導体の幅以下である、請求項1又は2に記載の積層コイル部品。
  4. 前記素体は、前記第3の方向から見た断面において、前記第1の方向を短手方向とし、前記第2の方向を長手方向とする形状を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の積層コイル部品。
  5. 前記第3の方向から見た断面において、前記素体の全体の面積に対する前記コイルの導体占有率は、50%以下である、請求項1~4の何れか一項に記載の積層コイル部品。
  6. 前記第3の方向から見た断面において、前記素体における前記コイルの内周側の内部面積よりも、前記コイルの外周側の外部面積の方が大きい、請求項1~5の何れか一項に記載の積層コイル部品。
  7. 前記素体は、前記第1のコイル導体との間で前記第1のギャップを有する前記第2の側面を実装面とする、請求項1~6の何れか一項に記載の積層コイル部品。
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