JP2023144808A - ポリエステル樹脂組成物とその成形加工品及び該樹脂組成物を含有する繊維 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物とその成形加工品及び該樹脂組成物を含有する繊維 Download PDF

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Misako Okabe
忠久 岩田
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Abstract

【課題】破断伸び性などの機械物性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供する。【解決手段】修飾パラミロンと、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有するポリエステル樹脂と、を含み、前記ポリエステル樹脂の含有量が60質量%以上である、ポリエステル樹脂組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂組成物とその成形加工品及び該樹脂組成物を含有する繊維に関する。
従来、各種食品、薬品、雑貨用品等の液状物や粉粒物、固形物の包装用資材、農業用資材、建築資材等の幅広い用途に、樹脂組成物が用いられている。特に、ポリエステル樹脂は、成形性に優れることから、幅広く用いられている。中でも、昨今の環境問題に鑑みて、生分解性を有するポリエステル樹脂について検討がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特表2001-500907号公報 特開2009-221337号公報
しかしながら、ポリエステル樹脂をフィルム用途等に展開する場合、その引張伸び性や引き裂き強度等の機械物性の改良が求められている。例えば、生分解性を有するポリブチレンスクシネート等のポリエステル樹脂は、成形時における伸びが不十分であり、成形不良を招き、得られるフィルムの性質に劣る場合がある。特許文献2では、ポリエステル樹脂に無機粒子を添加する技術が開示されているが、さらなる機械物性の向上が求められている。
本発明は、破断伸び性などの機械物性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題に関して鋭意検討を重ねた。この結果、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有するポリエステル樹脂に対し、修飾パラミロンを添加することにより、上述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は、以下の[1]~[13]のとおりである。
[1] 修飾パラミロンと、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有するポリエステル樹脂と、を含み、前記ポリエステル樹脂の含有量が60質量%以上である、ポリエステル樹脂組成物。
[2] 前記修飾パラミロンが式(1)の構造である、上記[1]に記載のポリエステル樹脂組成物。

(式中、Rは各々独立に、水素原子又は炭素数2~20のアシル基を示し、nは自然数を示す。)
[3] 前記修飾パラミロンのアシル基による置換度が1以上3以下である、上記[2]に記載のポリエステル樹脂組成物。
[4] 前記ポリエステル樹脂がバイオマス資源由来の単位を有する、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物。
[5] 前記ポリエステル樹脂の融点が60℃以上255℃以下である、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物。
[6] 前記ポリエステル樹脂が有するジカルボン酸単位がコハク酸単位を含む、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物。
[7] 前記ポリエステル樹脂が有する全ジカルボン酸単位中におけるコハク酸単位の割合が、40モル%以上である、上記[6]に記載のポリエステル樹脂組成物。
[8] 前記ポリエステル樹脂が有するジオール単位が、ブタンジオール単位を含む、上記[1]~[7]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物。
[9] 上記[1]~[8]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物を成形してなる、成形品。
[10] 上記[1]~[8]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物をフィルム成形してなる、フィルム。
[11] 上記[6]~[8]のいずれか1つに記載のポリエステル樹脂組成物を含有する、繊維。
[12] 上記[10]に記載のフィルムを有する、マルチフィルム。
[13] 上記[10]に記載のフィルムを加工してなる、袋。
本発明によれば、破断伸び性などの機械物性に優れる、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有するポリエステル樹脂組成物を提供することができる。また、この樹脂組成物を成形・加工することにより、機械物性に優れた繊維、フィルム、袋等の各種形態の樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、修飾パラミロンと、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有するポリエステル樹脂(以下、「本発明のポリエステル樹脂」又は単に「ポリエステル樹脂」と言う場合がある。)と、を含む。本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂の含有量が60質量%以上である。すなわち、本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂の機械物性を向上させるための添加剤として、修飾パラミロンを含む。
[修飾パラミロン]
<パラミロン>
パラミロンは、下記式(2)で示されるβ-D-グルコース分子(β-D-グルコピラノース)がβ-1,3-グリコシド結合により重合した、直鎖状の高分子である。パラミロンは、藻類(特にユーグレナ)の主成分である。

(式中、nは自然数である。)
<修飾パラミロン>
上記の通り、パラミロンを構成する各グルコース単位は3つのヒドロキシ基を有する。本発明のポリエステル樹脂組成物は、上記パラミロンのヒドロキシ基に置換基を導入した「修飾パラミロン」を含むことを特徴とする。
本発明のポリエステル樹脂組成物に含まれる修飾パラミロン(以下、「本発明の修飾パラミロン」又は単に「修飾パラミロン」と言う場合がある。)は、本発明のポリエステル樹脂の機械物性が向上しやすい点から、式(1)の構造であることが好ましい。

(式中、Rは各々独立に、水素原子又は炭素数2~20のアシル基を示し、nは自然数を示す。)
この修飾パラミロンは、グルコース単位が有する少なくとも1つのヒドロキシ基の水素原子が、炭素数2以上20以下のアシル基で置換されたパラミロン誘導体である。修飾パラミロンは、グルコース単位にアシル基を導入することにより、ヒドロキシ基由来の水素結合の分子間力の影響がなくなり、熱可塑性が向上する。
アシル基は、ポリエステル樹脂との相溶性の観点から、直鎖状であることが好ましい。アシル基の炭素数は、ポリエステル樹脂との相溶性の観点からは、多いことが好ましい。また、修飾パラミロンの熱可塑性、曲げ強度、曲げ弾性率等の機械物性の観点から、以下の範囲であることが好ましい。すなわち、アシル基の炭素数は2以上であり、3以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、また、一方で、20以下であり、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、8以下であることがさらに好ましい。
修飾パラミロンが有するヒドロキシ基の、アシル基による置換度(DS)は、以下の式(3)を満たすことが好ましい。
1≦DS≦3 (3)
ポリエステル樹脂との相溶性、本発明のポリエステル樹脂組成物の流動性や成形性の観点から、上記置換度は高いことが好ましい。そこで、置換度は、1以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2以上であることがさらに好ましく、2.5以上であることが特に好ましい。なお、置換度の上限は3である。置換度3は、全てのヒドロキシ基がアシル化された場合を示す。
修飾パラミロンの置換度(DSac)は、核磁気共鳴(NMR)測定により得られた積分値を用いて、以下の式に従って算出する。

(式中、「DSac」はアシル基で修飾されたパラミロンの置換度を示す。「Iδ1.8-2.2」は、アシル基の末端メチルのピークの積分値を表し、「Iδ3.0-5.5」は、グルコピラノース環プロトンのピークとアシル基の隣接メチレンの積分値を表す。)
修飾パラミロンの重量平均分子量(Mw)は特に限定されない。但し、修飾パラミロンの重量平均分子量は、本発明のポリエステル樹脂組成物が熱可塑性を有し、成形性に優れる点では高いことが好ましい。また、一方で、均質な樹脂組成物を得やすく、伸びや強度等の機械物性にも優れる点では低いことが好ましい。そこで、修飾パラミロンの重量平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、50,000以上であることがより好ましく、また、一方で、1,500,000以下であることがより好ましく、1,000,000以下であることがより好ましく、300,000以下であることがさらに好ましい。
修飾パラミロンの分子量は、酸又はアルカリによる加水分解により調整することができる。修飾パラミロンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
修飾パラミロンの製造方法は特に限定されないが、公知の修飾パラミロンの製造方法により製造することができる。また、公知の修飾多糖類の製造方法を参照して製造してもよい。Shibakami et al,Carbohydr. Polym.2014,105,90~96には、炭素数2、14~18のアシル基をパラミロンに導入する方法について、特開2017-218566号公報には、炭素数2~12のアシル基をパラミロンに導入する方法について記載されている。
[ポリエステル樹脂]
本発明のポリエステル樹脂組成物に含まれるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有する。なお、「ジカルボン酸単位」及び「ジオール単位」とは、ジカルボン酸又はその誘導体(以下、「ジカルボン酸等」と言う場合がある。)とジオールとを重縮合することにより得られる、ポリエステル樹脂の構成単位を意味する。
ジオール単位となるジオールは、ポリエステル樹脂組成物の耐熱性や機械物性に優れる点から、脂肪族ジオールが好ましく、鎖状の脂肪族ジオールがより好ましく、直鎖状の脂肪族ジオールがさらに好ましい。ジオール単位となるジオールの炭素数は、ポリエステル樹脂組成物の成形性や機械強度の観点から、2~20が好ましく、3~10がより好ましく、4~6がさらに好ましい。
具体的には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、2,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,3-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,8-オクタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオールなどの鎖状のジオール;1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、イソソルバイドなどの脂環式ジオールに由来する単位などが挙げられる。
これらのうち、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノールが好ましく、ブタンジオールがより好ましく、1,4-ブタンジオールがさらに好ましい。すなわち、本発明のポリエステル樹脂が有するジオール単位は、ブタンジオール単位を含むことが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は、バイオマス資源由来の単位を有することが好ましい。そこで、ジオール単位となるジオールは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,10-デカンジオールが好ましく、1,4-ブタンジオールが特に好ましい。本発明のポリエステル樹脂が有するジオール単位は、1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
ジカルボン酸単位となるジカルボン酸等又はその誘導体は、芳香族ジカルボン酸とその誘導体、脂肪族ジカルボン酸とその誘導体等が挙げられる。本発明のポリエステル樹脂が有するジカルボン酸単位は、熱可塑性及び生分解性に優れる点では、脂肪族ジカルボン酸単位であることが好ましい。
芳香族ジカルボン酸単位となる芳香族ジカルボン酸等としては、例えば、テレフタル酸、フランジカルボン酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、及びこれらの誘導体が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸単位となる脂肪族ジカルボン酸等としては、ポリエステル樹脂の機械物性に優れる点から、炭素数が2~36の脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体が好ましい。中でも、ジカルボン酸単位は、鎖状のジカルボン酸単位が好ましく、直鎖状のジカルボン酸単位がより好ましい。
具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ダイマー酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、及びこれらの誘導体などが挙げられる。本発明のポリエステル樹脂が有するジカルボン酸単位は、1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
本発明のポリエステル樹脂は、バイオマス資源由来の単位を有することが好ましい。そこで、ジカルボン酸単位は、バイオマス由来の単位であることが好ましく、コハク酸単位が特に好ましい。すなわち、本発明のポリエステル樹脂が有するジカルボン酸単位はコハク酸単位を含むことが好ましい。本発明のポリエステル樹脂は、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリブチレンサクシネートセバケート(PBSSe)及びポリブチレンサクシネートテレフタレート(PBST)等のコハク酸単位を有する樹脂が特に好ましい。
ポリエステル樹脂が有する全ジカルボン酸単位中におけるコハク酸単位の割合は、特に限定されないが、引っ張り強度が強く、高弾性率となり、機械強度に優れることから多いことが好ましい。そこで、40モル%以上であることが好ましく、50モル%以上であることがより好ましく、60モル%以上であることがさらに好ましく、70モル%以上であることが特に好ましく、80モル%以上であることが最も好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は、ジオール単位やジカルボン酸単位以外の原料由来の単位や構造「以下、「その他の単位等」と言う場合がある。」を有していてもよい。その他の単位としては、芳香族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノール化合物、ヒドロキシカルボン酸、ジアミン化合物、及びこれらの化合物の誘導体に由来する単位、3官能以上の官能基を有する単位(以下、「多官能単位」と言う場合がある。)などがあげられる。
ポリエステル樹脂がその他の単位を有する場合、ポリエステル樹脂組成物の結晶性と耐熱性に優れることから、本発明のポリエステル樹脂が有するジオール単位及びジカルボン酸単位の合計割合は、80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることが好ましい。
ヒドロキシカルボン酸単位となるヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸誘導体としては、分子中に1個の水酸基とカルボキシル基を有する化合物又はその誘導体であれば特に限定されない。ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2-ヒドロキシ-n-酪酸、2-ヒドロキシカプロン酸、6-ヒドロキシカプロン酸、2-ヒドロキシ3,3-ジメチル酪酸、2-ヒドロキシ-3-メチル酪酸、2-ヒドロキシイソカプロン酸、マンデル酸、サリチル酸、及びこれらのエステル、酸塩化物、酸無水物等が挙げられる。
多官能単位としては、3官能以上の多価アルコール;3官能以上の多価カルボン酸或いはその無水物、酸塩化物、又はエステル;及び3官能以上のヒドロキシカルボン酸或いはその無水物、酸塩化物、又はエステル;3官能以上のアミン類からなる群から選ばれた少なくとも1種の3官能以上の多官能化合物に由来する単位などが挙げられる。
3官能以上の多価アルコールとしては、具体的には、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。3官能以上の多価カルボン酸又はその無水物に由来する単位は、具体的には、トリメシン酸、プロパントリカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、シクロペンタテトラカルボン酸無水物等に由来する単位などが挙げられる。3官能以上のヒドロキシカルボン酸に由来する単位としては、具体的には、リンゴ酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキシメチルグルタル酸、酒石酸、クエン酸、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシテレフタル酸等に由来する単位などが挙げられる。これらのうち、入手のし易さから、トリメチロールプロパン、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸に由来する単位が好ましい。
本発明のポリエステル樹脂が、多官能単位を有する場合、ポリエステル樹脂の溶融粘度を適切にし、成形性に優れる点では、その割合が多いことが好ましいが、一方で、架橋が過度に進行せず、ストランドとして安定して抜き出しやすく、成形性等に優れる点では少ないことが好ましい。
以上の観点から、ポリエステル樹脂が有する多官能単位の割合は、ポリエステル樹脂を構成する全構成単位に対して、好ましくは0.0001モル%以上、より好ましくは0.001モル%以上、さらに好ましくは0.005モル%以上、特に好ましくは0.01モル%以上である。また、一方で、多官能単位の割合は、好ましくは5モル%以下、より好ましくは4モル%以下、さらに好ましくは3モル%以下である。
本発明のポリエステル樹脂は、製造に際し、ジイソシアネート、オキサゾリン、カルボジイミド化合物、及びエポキシ化合物等からなる群から選択される少なくとも1種類の鎖延長剤を使用してもよい。すなわち、本発明のポリエステル樹脂は、鎖延長剤由来の構造を有していてもよい。鎖延長剤を用いる場合、ポリエステル樹脂の成形性や機械物性に優れる点から、ポリエステル樹脂中の鎖延長剤由来の構造は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下である。
本発明のポリエステル樹脂の融点は、流動性が高く成形性に優れる点では高いことが好ましいが、一方で、修飾パラミロンを熱分解させずに溶融しやすい点では低いことが好ましい。そこで、60℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましく、75℃以上であることがさらに好ましく、また、一方で、255℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましく、230℃以下であることがさらに好ましく、200℃以下であることが特に好ましく、180℃以下であることが殊更好ましく、150℃以下であることが最も好ましい。
本発明のポリエステル樹脂の分子量は特に限定されないが、単分散ポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量(Mw)が、通常10,000以上1,000,000以下である。また、本発明のポリエステル樹脂組成物の成形性と機械強度との点から、20,000以上500,000以下であることが好ましく、50,000以上400,000以下であることがより好ましい。ポリエステル樹脂の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することが可能である。
本発明のポリエステル樹脂は、市販品を用いてもよい。具体的には、例えば、三菱ケミカル社製の「BioPBS(登録商標)FZ71PB」、「BioPBS(登録商標)FZ71PM」、「BioPBS(登録商標)FZ91PB」、「BioPBS(登録商標)FZ91PM」、「BioPBS(登録商標)FD92PB」、「BioPBS(登録商標)FD92PM」、BASF社製「ECOFLEX(登録商標)C1200」が挙げられる。
<ポリエステル樹脂の製造方法>
本発明のポリエステル樹脂は、公知の方法により製造することができる。製造時の重縮合反応については、従来から採用されている適切な条件を設定することができ、特に制限されない。通常、エステル化反応を進行させた後、減圧操作を行うことにより、さらに重合度を高める方法を採用することができる。
[ポリエステル樹脂組成物]
本発明のポリエステル樹脂組成物は、修飾パラミロンと、本発明のポリエステル樹脂とを含み、このポリエステル樹脂の含有量が60質量%以上である。本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂を60質量%以上含むことにより、成形性や耐熱性に優れる。
本発明のポリエステル樹脂組成物中の本発明のポリエステル樹脂の含有量は、ポリエステル樹脂組成物の成形性や耐熱性に優れる点では多いことが好ましく、また、一方で、パラミロン含有による機械物性に優れる点では少ないことが好ましい。本発明のポリエステル樹脂組成物中の本発明のポリエステル樹脂の含有量は、好ましくは65質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上、特に好ましくは80質量%以上であり、また、一方で、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、さらに好ましくは98質量%未満である。
本発明のポリエステル樹脂組成物における修飾パラミロンの含有量は、ポリエステル樹脂の機械物性向上等の効果が得られる範囲であれば特に限定されない。但し、本発明のポリエステル樹脂組成物における修飾パラミロンの含有量は、パラミロン含有による機械物性向上の点では多いことが好ましいが、一方で、ポリエステル樹脂組成物の成形性や耐熱性に優れる点では少ないことが好ましい。そこで、ポリエステル樹脂組成物中における修飾パラミロンの含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、特に好ましくは1.5質量%以上、最も好ましくは2質量%以上であり、また、一方で、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、特に好ましくは25質量%以下である。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明のポリエステル樹脂及び修飾パラミロン以外の、その他の成分を含んでいてもよい。しかしながら、本発明のポリエステル樹脂と修飾パラミロンとの合計量が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
その他の成分としては、滑剤、フィラー(充填剤)、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、加水分解防止剤、公知の表面ぬれ改善剤、難燃剤、離型剤、焼却補助剤、分散助剤、界面活性剤、末端封止剤、結晶核剤、相溶化剤等の各種添加剤や、ポリカプロラクトン、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の合成樹脂や、澱粉、紙、木粉、キチン・キトサン質、椰子殻粉末、クルミ殻粉末等の動物/植物物質微粉末、又はこれらの混合物などが挙げられる。その他の成分を用いる場合、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、その他成分として、パラミロンの高分子量体に相当するカードランが含まれていてもよい。
[ポリエステル樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリエステル樹脂組成物は、公知の樹脂組成物の製造方法を適用することができる。例えば、修飾パラミロンとポリエステル樹脂とをブレンドして押出機により溶融混合する方法、修飾パラミロンとポリエステル樹脂とを別々の押出機で溶融させた後に混合する方法等が挙げられる。押出機としては、単軸や二軸押出機を用いることができる。
あるいは、加熱溶融させたポリエステル樹脂に、修飾パラミロンを添加して混合して製造してもよい。ここで、ブレンド用オイル等を使用することにより、その他成分を均一に分散させてもよい。また、複数種のポリエステル樹脂を用いて、複数回混合してもよい。
別の好適な製造方法として、有機溶媒等の溶剤に溶解又は分散させた修飾パラミロンとポリエステル樹脂とを混合し、必要に応じて、凝固用溶剤を添加して、各種添加剤と樹脂の混合樹脂組成物を得た後、溶剤を蒸発させて製造してもよい。
これらの製造方法のうち、各原料等の混合し易さや、製造コストの点から、溶融混合法により製造することが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物を成形してなる成形品は、修飾パラミロンを含有することにより、伸びやすくなる。そこで、本発明のポリエステル樹脂組成物は成形性に優れ、本発明のポリエステル樹脂組成物を成形してなる成形品(以下、「本発明の成形品」と言う場合がある。)を得ることができる。特に、本発明のポリエステル樹脂組成物をフィルム成形してなるフィルム(以下、「本発明のフィルム」と言う場合がある。)は破断伸び性等の機械物性に優れる。そこで、このフィルムは、農業用等のマルチフィルムとして好適である。また、このフィルムを加工することにより、破断伸び性等の機械物性に優れる袋(以下、「本発明の袋」と言う場合がある。)を製造することができる。また、本発明のポリエステル樹脂組成物を含有する繊維(以下、「本発明の繊維」と言う場合がある。)は伸び易くなり、加工しやすい繊維になる。
[成形体]
本発明のポリエステル樹脂組成物は、フィルム、射出成型品などに成形することができる。本発明のポリエステル樹脂組成物の成形は、汎用プラスチックに適用される各種成形法により行うことができる。成形法は、熱可塑性樹脂に適用される成形方法であれば特に限定されないが、機械物性に優れる成形体を得やすいことから、押し出し成形法及びインフレーション成形法が好ましい。
フィルム成形法としては、より具体的には、例えば、Tダイ、Iダイまたは丸ダイ等から、所定の厚みに押し出したフィルム状または円筒状物を、冷却ロールや水、圧空等により冷却固化させて、未延伸フィルムを得る方法等が挙げられる。また、2層以上のフィルムの積層フィルムを製造してもよい。なお、本発明においては、「フィルム」と「シート」とは区別せず、「フィルム」には、所謂「シート」も含まれる。
このようにして得られた未延伸フィルムは、さらにロール法、テンター法、チューブラー法等によって、一軸又は二軸延伸を施してもよい。延伸時の延伸温度は通常30℃~110℃の範囲であり、延伸倍率は、通常、縦方向と横方向がそれぞれ0.6~10倍の範囲である。また、同時二軸延伸法により、積層フィルムを製造してもよい。
未延伸積層フィルムを二軸延伸する場合は、ロール又はテンター方式の延伸機により、一方向に、通常70~120℃、好ましくは80~110℃の延伸温度、通常2.5~7倍、好ましくは3~6倍の延伸倍率で延伸する。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70~170℃、好ましくは80~120℃であり、延伸倍率は通常3~7倍、好ましくは3.5~6倍である。
延伸後に熱処理を施してもよい。熱処理は、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法、ヒートロール上に接触させる方法等が挙げられる。
<マルチフィルム>
マルチフィルムには、引き裂き強度が求められる。本発明のポリエステル樹脂組成物を成形してなるフィルムは、破断伸び性に優れ、且つ、衝撃強度にも優れる。そこで、マルチフィルム敷設後に、フィルムが裂け難い。そこで、本発明のポリエステル樹脂組成物をフィルム成形したフィルムは、農業用等のマルチフィルムに好適である。また、特に、本発明のポリエステル樹脂組成物に含まれるポリエステル樹脂が生分解性を有する場合、使用後に土中で分解される点でもマルチフィルムに好適である。
<袋>
前述したとおり、本発明のフィルムは、破断伸び性や衝撃強度等の機械物性に優れ、裂け難い。そこで、このフィルムを加工することにより、破断伸び性や衝撃強度等の機械物性に優れ、裂け難い袋を得ることができる。
袋の製造法としては、公知の方法を適用することができる。例えば、インフレーション成形した筒状フィルムの末端をヒートシールすることによって、袋に加工することができる。
<繊維>
本発明のポリエステル樹脂組成物を紡糸することにより、本発明のポリエステル樹脂組成物を含む繊維を得ることができる。紡糸方法は、公知の紡糸方法を適用すればよく、単独紡糸でも複合紡糸でもよい。特に複合紡糸の形態としては、芯鞘型および並列型複合紡糸が挙げられる。
具体的な紡糸方法としては、本発明のポリエステル樹脂組成物を、押出機を用いて溶融紡糸する溶融紡糸法;ポリエステル樹脂組成物を溶媒に溶解して溶液とした後もノズルから貧溶媒中に吐出させる湿式紡糸法;該溶液をノズルから乾燥気体中に吐出させる乾式紡糸法などが挙げられる。なお、前記溶融紡糸法には、一軸押出機や二軸押出機等の公知の押出機を用いることができる。押出機の口金(ノズル)の口径は、必要とする繊維の直径(糸径)と、押出機の吐出速度や引き取り速度との関係によって適宜決定されるが、好ましくは0.1~3.0mm程度である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
(1)分子量
パラミロンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下の条件で求めた。
カラム:Shodex社製K-806M、K-802
溶離液:ジメチルアセトアミド(DMAc)溶液(0.1モル/L、LiCl)
流速:0.8mL/min
検出器:島津製作所社製PID-20A refractiveindex detector
温度:23.0℃
標準試料:Pullulan standard
(2)パラミロンの置換度
各調製例にて得られたアシル基により修飾された修飾パラミロンの置換度を、H-NMR(JEOL社製:JNM-A 500 FT-NMR spectrometer(500MHz))により測定した。測定溶媒は、和光純薬社製のクロロホルム-d(99.8ATOM%)を用いた。アシル基による置換度は、H-NMRスペクトルの修飾化合物に相当する置換基のピークの積分値、並びに、グルコース単位中の環プロトンのピークの積分値を用いて、以下の式に従って算出した。

[式中、「DSac」はアシル基で修飾されたパラミロンの置換度を示す。「Iδ1.8-2.2」は、アシル基の末端メチルのピークの積分値を表し、「Iδ3.0-5.5」は、グルコピラノース環プロトンのピークとアシル基の隣接メチレンの積分値を表す。]
(3)ポリエステル樹脂の融点
融点の測定は、Perkin Elmer社製の示差走査熱量計「DSC8500」を用いて以下の通り行った。
サンプル量は1.5mgとした。測定は、窒素雰囲気下で行った。先ず、30℃から260℃まで昇温速度10℃/分で昇温して1分間保持することにより、サンプルを溶解させた(1st run)。続いて、降温速度50℃/分で-30℃まで急冷し、1分間保持した後、再度260℃まで昇温速度50℃/分で昇温した(2nd run)。1st runのサーモグラフから融点(Tm)を、2nd runのサーモグラフからガラス転移点(Tg)を読み取った。
(4)引張破断伸び率
各実施例及び比較例にて得られたプレスフィルムから、ダンベル形状にサンプルを打ち抜き、JIS K 7127:1999に従って引張試験を行い、破断伸び率(%)を測定した。
チャック間の初期距離:10mm
試験幅:5mm
引張速度:20mm/min
試験温度:23±2℃
試験湿度:50±10%
<ポリエステル樹脂>
以下のポリエステル樹脂を用いた。
・ポリブチレンサクシネート(以下、PBSと略記する):三菱ケミカル株式会社製「BioPBS(登録商標)FZ71PB」、Mw=74000、融点=114℃
・ポリブチレンサクシネートアジペート(以下、PBSAと略記する):三菱ケミカル株式会社製「BioPBS(登録商標)FD92PB」Mw=59000、融点=88℃
<調製例>
ヘキサン酸40mLを容器に入れ、室温(25℃)で撹拌した。次にトリフルオロ酢酸無水物80mLを少量ずつ滴下し、30分間撹拌した。続いて、これにパラミロン2g(ユーグレナ社製、乾燥済)を少量ずつ加え、50℃で1時間撹拌することにより、エステル化反応を行った。
この反応液に、水とメタノールとの混合溶液を投入し、パラミロンヘキサノエートを析出させ、減圧ろ過により析出物を回収した。この析出物をメタノールと水の混合溶液に投入し、撹拌及び減圧ろ過を行うことにより、パラミロンヘキサノエートの析出物を洗浄した。この洗浄は、ろ液のpHが7になるまで繰り返した。
得られた洗浄物を100℃で加熱乾燥し、粉末状のパラミロンヘキサノエートを収率75%で得た。得られたパラミロンヘキサノエートの置換度は3であった。
[実施例1]
HAAKE Minilab,Thermo Scientificを用いて、PBS97.5gと、調製例で得られたパラミロンヘキサノエート2.5gとを、窒素雰囲気下で、150℃で、回転速度50rpmで10分間混練することにより、ポリエステル樹脂組成物を製造した。
得られたポリエステル樹脂組成物を用いて、Mini Test Press MP-WNH,Toyo Seiki試験用プレス機(Maximum Pressure:35MPa、Plate dimension:250×250mm角)を用いて、150℃で熱プレスを行い、厚み200μmのプレスフィルムを作製し、これを5℃の氷水で1分間冷却した。得られたフィルムの破断伸び率を測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、PBSの量を92.5g、パラミロンヘキサノエートの量を7.5gに変更した以外は実施例1と同様にして、ポリエステル樹脂組成物とそのプレスフィルムを製造し、フィルムの破断伸び率を測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、PBSの量を90g、パラミロンヘキサノエートの量を10gに変更した以外は実施例1と同様にして、ポリエステル樹脂組成物を製造した。
得られたポリエステル樹脂組成物を用いて、Mini Test Press MP-WNH、Toyo Seiki試験用プレス機(Maximum Pressure:35MPa、Plate dimension:250×250mm角)を用いて150℃で熱プレスを行い、厚み200μmのプレスフィルムを作製した。得られたフィルムの破断伸び率を測定した。結果を表1に示す。
[実施例4~6]
実施例3において、ポリエステル樹脂の種類と量及びパラミロンヘキサノエートの量を表1に記載の量に変更したこと以外は、実施例3と同様にして、ポリエステル樹脂組成物とそのプレスフィルムを製造し、フィルムの破断伸び率を測定した。結果を表1に示す。
[比較例1~2]
実施例3において、表1に記載のポリエステル樹脂のみを用いて、パラミロンヘキサノエートを用いなかったこと以外は、実施例3と同様にして、ポリエステル樹脂のプレスフィルムを製造し、フィルムの破断伸び率を測定した。結果を表1に示す。
表1の結果から、本発明のポリエステル樹脂組成物をフィルム成形してなるフィルムは、修飾パラミロンを含有することにより、破断伸び率が高く、機械物性に優れることが裏付けられた。

Claims (13)

  1. 修飾パラミロンと、ジカルボン酸単位及びジオール単位を有するポリエステル樹脂と、を含み、前記ポリエステル樹脂の含有量が60質量%以上である、ポリエステル樹脂組成物。
  2. 前記修飾パラミロンが式(1)の構造である、請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物。

    (式中、Rは各々独立に、水素原子又は炭素数2~20のアシル基を示し、nは自然数を示す。)
  3. 前記修飾パラミロンのアシル基による置換度が1以上3以下である、請求項2に記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. 前記ポリエステル樹脂がバイオマス資源由来の単位を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 前記ポリエステル樹脂の融点が60℃以上255℃以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. 前記ポリエステル樹脂が有するジカルボン酸単位がコハク酸単位を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  7. 前記ポリエステル樹脂が有する全ジカルボン酸単位中におけるコハク酸単位の割合が、40モル%以上である、請求項6に記載のポリエステル樹脂組成物。
  8. 前記ポリエステル樹脂が有するジオール単位が、ブタンジオール単位を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物を成形してなる、成形品。
  10. 請求項1~8のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物をフィルム成形してなる、フィルム。
  11. 請求項6~8のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物を含有する、繊維。
  12. 請求項10に記載のフィルムを有する、マルチフィルム。
  13. 請求項10に記載のフィルムを加工してなる、袋。
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