JP2023144744A - 放射線撮像装置、放射線撮影システム、および制御方法 - Google Patents

放射線撮像装置、放射線撮影システム、および制御方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023144744000001
【課題】 放射線照射が可能となるまでの時間を短縮しつつ、照射中の放射線量を精度よく決定するための技術を提供する。
【解決手段】 照射量を検出するための検出画素と、放射線に対する感度が低い補正画素と、を含む複数の画素と、放射線発生装置より照射される放射線の量を決定する露出決定部と、を備えた放射線撮像装置である。露出決定部は、照射される放射線の量を、放射線照射中の検出画素および補正画素の出力と、放射線照射中でない間の検出画素および補正画素の出力である補正値と、から決定する。露出決定部は、撮影中における放射線に基づく信号の読み出し動作を行った後に補正値の取得を行い、次の撮影において、放射線照射中の検出画素および補正画素の出力と、補正値と、から照射される放射線の量を決定する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、放射線撮像装置、放射線撮影システム、および制御方法に関する。
自動露出制御(Automatic Exposure Control:AEC)機能を有する放射線撮影装置が知られている。このような放射線撮像装置は、照射中の放射線量を測定し、その結果に応じて放射線の照射を終了させることができる。
例えば、放射線撮像装置は、放射線検出用に設定された画素のみを放射線照射中に高速に動作させることによって放射線量のモニターを行う。また、放射線撮像装置は、放射線の照射開始の要求を受信するまで、各画素に蓄積したダーク電荷をリセットするために、各画素を順々に動作させるリセット動作を行う。
特許文献1には、放射線の照射開始の要求を受信する前の各画素のリセット動作中に、放射線照射中の放射線量のモニターを行う際に用いるオフセット成分を取得する放射線撮像装置が記載されている。
特開2020-89714号公報
特許文献1の放射線撮像装置は、オフセット成分を取得している間は放射線の照射ができないため、ユーザが撮影を指示するタイミングによっては、撮影の開始及び終了のタイミングが遅延する可能性がある。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、放射線照射中の放射線量のモニターに用いるオフセット成分を、撮影の開始及び終了のタイミングの遅延を抑制しつつ精度良く取得する技術を提供することを目的とする。
上記の課題は、照射された放射線に基づく信号を出力する第1画素と、前記第1画素よりも放射線に対する感度が低い第2画素と、を含む複数の画素と、放射線発生装置より前記放射線撮像装置に照射される放射線の量を決定する露出決定部と、を備えた放射線撮像装置であって、前記露出決定部は、前記放射線撮像装置に照射される放射線の量を、前記放射線撮像装置に前記放射線発生装置からの放射線が照射されている間に前記第1画素および前記第2画素から読み出した信号の値と、前記放射線撮像装置に前記放射線発生装置からの放射線が照射されていない間に前記第1画素から読み出された信号に基づき取得された前記第1補正値および前記第2画素から読み出された信号に基づき取得された前記第2補正値を用いて決定し、前記露出決定部は、放射線に基づく画像を撮影する第1の撮影において前記放射線発生装置から照射された放射線に基づく信号の読み出し動作を行った後に前記第1補正値および前記第2補正値の取得を行い、前記第1の撮影の後に行われる放射線に基づく画像を取得する第2の撮影を行う際に前記放射線撮像装置に照射される放射線の量を、前記第1画素および前記第2画素から読み出した信号の値、前記第1補正値、および前記第2補正値を用いて決定することを特徴とする放射線撮像装置によって解決される。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、放射線照射中の放射線量のモニターを行う際に用いるオフセット成分を、撮影の開始及び終了タイミングが遅延することを抑制しつつ精度良く取得することができる。
第1の実施形態に係る放射線撮像装置の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る増幅部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る各画素の構成を示す平面図である。 第1の実施形態に係る各画素の構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る放射線撮像装置を含む放射線撮像システムの構成例を示す図である。 第1の実施形態に係る放射線撮像装置の動作を示す図である。 第1の実施形態に係る補正値の取得動作を説明する図である。 第1の実施形態に係る補正値の取得動作を説明する図である。 第1の実施形態に係る補正値の取得動作を説明する図である。 第1の実施形態に係る補正値の取得動作を説明するフロー図である。 第2の実施形態に係る放射線撮像装置の動作を示すフロー図である。 第3の実施形態に係る放射線撮像装置の動作を示すフロー図である。 第4の実施形態に係る放射線撮影システムの構成例を示す図である。
添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について以下に説明する。様々な実施形態を通じて同様の要素には同一の参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮像装置100の構成例を示す。放射線撮像装置100は、複数の行及び複数の列を構成するように撮像領域IRに配列された複数の画素と、複数の駆動線110と、複数の信号線120とを有する。複数の駆動線110は、画素の複数の行に対応して配置されており、各駆動線110が何れか1つの画素行に対応する。複数の信号線120は、画素の複数の列に対応して配置されており、各信号線120が何れか1つの画素列に対応する。
複数の画素は、放射線画像を取得するために用いられる複数の撮像画素101と、放射線の照射量をモニターするために用いられる1つ以上の検出画素104と、放射線の照射量を補正するために用いられる1つ以上の補正画素107とを含む。放射線に対する補正画素107の感度は、放射線に対する検出画素104の感度よりも低い。
撮像画素101は、放射線を電気信号に変換する変換素子102と、対応する信号線120と変換素子102とを互いに接続するスイッチ素子103とを含む。検出画素104は、放射線を電気信号に変換する変換素子105と、対応する信号線120と変換素子105とを互いに接続するスイッチ素子106とを含む。
検出画素104は、複数の撮像画素101によって構成される行及び列に含まれるように配置される。補正画素107は、放射線を電気信号に変換する変換素子108と、信号線120と変換素子108とを互いに接続するスイッチ素子109とを含む。補正画素107は、複数の撮像画素101によって構成される行及び列に含まれるように配置される。
図1及び後続の図面では、変換素子102、変換素子105及び変換素子108に対して相異なるハッチングを付すことによって撮像画素101、検出画素104及び補正画素107を区別する。
変換素子102、変換素子105及び変換素子108は、放射線を光に変換するシンチレータ及び光を電気信号に変換する光電変換素子によって構成されてもよい。シンチレータは、一般的に、撮像領域IRを覆うようにシート状に形成され、複数の画素によって共有される。これに代えて、変換素子102、変換素子105及び変換素子108は、放射線を直接に電気信号に変換する変換素子で構成されてもよい。
スイッチ素子103、スイッチ素子106及びスイッチ素子109は、例えば、非晶質シリコンまたは多結晶シリコンなどの半導体で活性領域が構成された薄膜トランジスタ(TFT)を含んでもよい。
変換素子102の第1電極は、スイッチ素子103の第1主電極に接続され、変換素子102の第2電極は、バイアス線130に接続される。1つのバイアス線130は、列方向に延びていて、列方向に配列された複数の変換素子102の第2電極に共通に接続される。バイアス線130は、電源回路140からバイアス電圧Vsを受ける。1つの列に含まれる1つ以上の撮像画素101のスイッチ素子103の第2主電極は、1つの信号線120に接続される。1つの行に含まれる1つ以上の撮像画素101のスイッチ素子103の制御電極は、1つの駆動線110に接続される。
検出画素104及び補正画素107も撮像画素101と同様の画素構成を有しており、対応する駆動線110及び対応する信号線120に接続される。検出画素104と補正画素107とは、信号線120に排他的に接続されている。すなわち、検出画素104が接続されている信号線120に補正画素107は接続されていない。また、補正画素107が接続されている信号線120に検出画素104は接続されていない。撮像画素101は、検出画素104又は補正画素107と同じ信号線120に接続されてもよい。
駆動回路150は、制御部180からの制御信号に従って、複数の駆動線110を通じて、駆動対象の画素に対して駆動信号を供給するように構成される。本実施形態では、駆動信号は、駆動対象の画素に含まれるスイッチ素子をオンにするための信号である。
各画素のスイッチ素子は、ハイレベルの信号でオンとなり、ローレベルの信号でオフとなる。そのため、このハイレベルの信号を駆動信号と呼ぶ。画素に駆動信号が供給されることによって、この画素の変換素子に蓄積された信号が読出し回路160によって読み出し可能な状態となる。駆動線110が検出画素104及び補正画素107の少なくとも一方に接続されている場合に、その駆動線110を検出駆動線111と呼ぶ。
読出し回路160は、複数の信号線120を通じて、複数の画素から信号を読み出すように構成される。読出し回路160は、複数の増幅部161と、マルチプレクサ162と、アナログデジタル変換器(以下、AD変換器)163とを含む。複数の信号線120のそれぞれは、読出し回路160の複数の増幅部161のうち対応する増幅部161に接続される。1つの信号線120は、1つの増幅部161に対応する。
マルチプレクサ162は、複数の増幅部161を所定の順番で選択し、選択した増幅部161からの信号をAD変換器163に供給する。AD変換器163は、供給された信号をデジタル信号に変換して出力する。
撮像画素101から読み出された信号は、信号処理部170に供給され、信号処理部170によって演算、記憶などの処理がなされる。具体的に、信号処理部170は演算部171及び記憶部172を含んでおり、演算部171が撮像画素101から読み出された信号に基づいて放射線画像を生成し、制御部180へ供給する。
検出画素104及び補正画素107から読み出された信号は、信号処理部170に供給され、その演算部171によって演算、記憶などの処理がなされる。具体的に、信号処理部170は、検出画素104及び補正画素107から読み出された信号に基づいて、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を示す情報を出力する。例えば、信号処理部170は、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を検出したり、放射線の照射量及び/または積算照射量を決定したりする。
制御部180は、信号処理部170からの情報に基づいて、駆動回路150及び読出し回路160を制御する。制御部180は、信号処理部170からの情報に基づいて、例えば、露出(撮像画素101による照射された放射線に対応する電荷の蓄積)の開始及び終了を制御する。
放射線の照射量を決定するために、制御部180は、駆動回路150を制御することによって、検出駆動線111のみを走査し、検出画素104及び補正画素107からの信号だけを読み出し可能な状態にする。次に、制御部180は、読出し回路160を制御することによって、検出画素104及び補正画素107に対応する列の信号を読み出し、放射線の照射量を示す情報として出力する。そのような動作により、放射線撮像装置100は、検出画素104における照射情報を放射線照射中に得ることができる。
図2は、増幅部161の詳細な回路構成例を示す。増幅部161は、差動増幅回路AMP及びサンプルホールド回路SHを含む。差動増幅回路AMPは、信号線120に現れた信号を増幅して出力する。制御部180は、差動増幅回路AMPのスイッチ素子に制御信号φRを供給することによって、信号線120の電位をリセットできる。
差動増幅回路AMPからの出力は、サンプルホールド回路SHによって保持可能である。制御部180は、サンプルホールド回路SHのスイッチ素子に制御信号φSHを供給することによって、サンプルホールド回路SHに信号を保持させる。サンプルホールド回路SHに保持された信号は、マルチプレクサ162によって読み出される。
図3及び図4を参照して、放射線撮像装置100の画素の構造例について説明する。図3は、放射線撮像装置100における撮像画素101、検出画素104及び補正画素107の構成を示す平面図である。平面図は、放射線撮像装置100の撮像領域IRに平行な面への正投影と等価である。ハッチングで示すように、補正画素107の変換素子108の上に金属層が配置されており、この金属層によって変換素子108が遮光されている。
図4(a)は、図3のA-A’線に沿った撮像画素101の断面図である。検出画素104の断面図は撮像画素101の断面図と同様である。ガラス基板等の絶縁性の支持基板400の上にスイッチ素子103が配置されている。スイッチ素子103は、TFT(薄膜トランジスタ)であってもよい。スイッチ素子103の上に、層間絶縁層401が配置されている。層間絶縁層401の上に変換素子102が配置されている。この変換素子102は、光を電気信号に変換可能な光電変換素子である。
変換素子102は、例えば電極402、PINフォトダイオード403、電極404で構成される。変換素子102は、PIN型のフォトダイオードであるかわりに、MIS型のセンサによって構成されてもよい。
変換素子102の上に、保護膜405、層間絶縁層406、バイアス線130、保護膜407が順に配置されている。保護膜407の上に、不図示の平坦化膜及びシンチレータが配置されている。電極404は、コンタクトホールを介してバイアス線130に接続されている。電極404の材料として、光透過性を有するITOが用いられ、不図示のシンチレータで放射線から変換された光を透過可能である。
図4(b)は、図3のB-B’線に沿った補正画素107の断面図である。補正画素107は、変換素子108が遮光部材408によって覆われている点で撮像画素101及び検出画素104とは異なり、他の点は同じであってもよい。
遮光部材408は、例えばバイアス線130と同層の金属層によって形成される。補正画素107の変換素子108は遮光部材408によって覆われているので、放射線に対する補正画素107の感度は、撮像画素101及び検出画素104の感度と比べて著しく低い。補正画素107の変換素子108に蓄積される電荷は放射線に起因しないということもできる。
図5は、放射線撮像装置100を含む放射線撮像システム500の構成例を示す。放射線撮像システム500は、放射線撮像装置100と、放射線源501と、放射線源インターフェース502と、通信インターフェース503と、コントローラ504とを備える。
コントローラ504には、線量、照射上限時間(ms)、管電流(mA)、管電圧(kV)、放射線をモニターすべき領域である関心領域(ROI)などが入力される。放射線源501に付属された曝射スイッチが操作されると、コントローラ504は、放射線撮像装置100に開始要求信号を送信する。開始要求信号は、放射線の照射開始を要求する信号である。
放射線撮像装置100は、開始要求信号を受信したことに応じて、放射線の照射を受け入れる準備を開始する。放射線撮像装置100は、準備が整ったら、通信インターフェース503を介して放射線源インターフェース502に開始可能信号を送信する。開始可能信号は、放射線の照射開始が可能であることを通知する信号である。放射線源インターフェース502は、開始可能信号を受信したことに応じて、放射線源501に放射線の照射を開始させる。
ここで、放射線源501に付属された曝射スイッチが操作される前に、コントローラ504は、放射線撮像装置100に開始要求信号を送信してもよい。放射線撮像装置100は、開始要求信号を受信したことに応じて、放射線の照射を受け入れる準備を開始する。放射線源501に付属された曝射スイッチが操作されると、放射線源インターフェース502は、放射線撮像装置100に開始要求信号を送信する。
放射線撮像装置100は、通信インターフェース503を介してコントローラ504に撮影を開始したという情報を送信する。ここで、情報は信号でもよいし、パケットなどの抽象化された情報でもよい。さらに、放射線撮像装置100は、準備が整ったら、通信インターフェース503を介して放射線源インターフェース502に開始可能信号を送信する。
このとき、放射線撮像装置100は予め決められた準備時間を送信しておき、放射線源インターフェース502は、開始可能信号を受信してから準備時間待ったあとに、放射線源501に照射開始信号を送信してもよい。このようにすることで、曝射スイッチ直後の通信量が低減でき後述の曝射ディレイが抑制されうる効果がある。
放射線撮像装置100は、照射された放射線の線量の積算値の閾値に到達したら、通信インターフェース503を介して放射線源インターフェース502に終了要求信号を送信する。終了要求信号は、放射線の照射終了を要求する信号である。放射線源インターフェース502は、終了要求信号を受信したことに応じて、放射線源501に放射線の照射を終了させる。
線量の閾値は、線量の入力値、放射線照射強度、各ユニット間の通信ディレイ、処理ディレイ等に基づいて、制御部180によって決定される。放射線の照射時間が、入力された照射上限時間に達した場合に、放射線源501は、終了要求信号を受信していなくても、放射線の照射を停止する。
放射線の照射停止後、放射線撮像装置100は、撮像画素101のみが接続された駆動線110(検出駆動線111以外の駆動線110)を順次走査し、各撮像画素101の画像信号を読出し回路160により読み出すことによって、放射線画像を取得する。
検出画素104に蓄積された電荷は放射線の照射中に読み出されており、補正画素107は遮光されているため、これらの画素からの信号は放射線画像の形成に使用できない。そこで、放射線撮像装置100の信号処理部170は、検出画素104及び補正画素107の周囲の撮像画素101の画素値を用いて補間処理を行うことによって、これらの画素の位置における画素値を補間する。
ここで、放射線撮像装置100は、同期撮影と非同期撮影により撮影を行い得る。同期撮影は、放射線撮像装置100と放射線源インターフェース502を介して、放射線源501との間で電気的な同期信号などをやり取りすることで撮影タイミングをあわせる撮影である。非同期撮影は、放射線撮像装置100と放射線源501との間で、電気的な同期信号などをやりとりすることなく、放射線撮像装置100が、放射線の入射を検知し、撮影を開始する撮影である。
非同期撮影は、放射線源インターフェース502を設けずに、放射線源501から放射線600が照射されると、放射線撮像装置100が自動的に画像信号(電荷)の蓄積を行って放射線画像を生成する。本実施形態では、この放射線源インターフェース502を設けない、自動検出モードの放射線画像撮影システムを適用することも可能である。放射線撮影装置は、非同期撮影において、撮影毎に放射線画像を転送してもよいし、撮影した画像を、撮影毎に転送せずに記憶部172に保存しておいてもよい。
放射線撮影装置100は複数の撮影モードを有していてもよい。例えば、同期撮影における放射線撮像装置100の撮影モードを第1の撮影モードとしてもよい。また例えば、非同期撮影で且つ、撮影毎にコントローラ504に放射線画像を転送する撮影モードを第2の撮影モードとしてもよい。さらに、非同期撮影で且つ、撮影毎に放射線画像を転送しない撮影モードを第3の撮影モードとしてもよい。
つまり、第1の撮影モードは、放射線撮像装置100の構成において、コントローラ504によって、放射線撮像装置100および放射線源501間で協調動作させて撮影するモードである。
第2の撮影モードは、放射線撮像装置100の構成において、放射線源インターフェース502を設けず、放射線源501から放射線600が照射されると、放射線撮像装置100が自動的に画像信号(電荷)の蓄積を行って放射線画像を生成する撮影モードである。
第3の撮影モードは、放射線源インターフェース502に加え、コントローラ504、通信インターフェース503が存在しない構成で撮影を行うことが可能である。この場合、放射線撮像装置100とコントローラ504は、撮影毎に画像や撮影プロトコルといった情報の通信は行わなくてもよく、放射線発生装置101単独で放射線画像を取得することができる。また、第3の撮影モードにおいて、放射線撮像装置100は、撮影毎にコントローラ504と通信を行わず、撮影された放射線画像を記憶部172に記憶することで、効率よく撮影を行うことができる。
図6を参照して、放射線撮像装置100の動作例について説明する。この動作は、駆動回路150及び読出し回路160を制御する制御部180と、信号処理部170とが連携することによって実行される。また、この動作により、放射線撮像装置100に照射される放射線の量が決定される。そのため、信号処理部170と制御部180との組み合わせを露出決定部と呼んでもよい。
図6において、「放射線」は、放射線撮像装置100に放射線が照射されているか否かを示す。ローの場合に放射線が照射されておらず、ハイの場合に放射線が照射されている。
「Vg1」~「Vgn」は、駆動回路150から複数の駆動線110に供給される駆動信号を示す。「Vgk」はk行目(k=1,...,駆動線の合計本数)の駆動線110に対応する。上述のように、複数の駆動線110の一部は、検出駆動線111とも呼ばれる。j番目の検出駆動線111を「Vdj」(j=1,...,検出駆動線の合計本数)と表す。
φSHは、増幅部161のサンプルホールド回路SHに供給される制御信号のレベルを示す。φRは、増幅部161の差動増幅回路AMPに供給される制御信号のレベルを示す。「検出画素信号」は、検出画素104から読み出された信号の値を示す。「補正画素信号」は、補正画素107から読み出された信号の値を示す。「積算照射量」は、放射線撮像装置100に照射された放射線の積算値を示す。この積算値の決定方法については後述する。
時刻t0で、制御部180は、複数の画素のリセット動作を開始する。リセット動作とは、各画素の変換素子に蓄積した電荷を除去する動作のことであり、具体的には駆動線110に駆動信号を供給することによって各画素のスイッチ素子を導通状態にすることである。制御部180は、駆動回路150を制御することによって、1行目の駆動線110に接続された各画素をリセットする。
続いて、制御部180は、2行目の駆動線110に接続された各画素をリセットする。制御部180は、この動作を最後の行の駆動線110まで繰り返す。時刻t1において、制御部180は、最後の行の駆動線110のリセット動作を終了した後、再び1行目の駆動線110からリセット動作を繰り返す。
時刻t2で、制御部180は、コントローラ504から開始要求信号を受信する。開始要求信号の受信に応じて、制御部180は、最後の行までリセット動作を行い、リセット動作を終了する。制御部180は、最後の行までリセット動作を行う前にリセット動作を終了し、次の処理に移行してもよい。
例えば、制御部180は、k行目の駆動線110のリセット動作中に開始要求信号の受信した場合に、k+1行目以降の駆動線110のリセット動作を行わずに次の処理に移行してもよい。この場合に、放射線画像を取得するための駆動の調整や放射線画像に対する画像処理を行うことによって、放射線画像に発生しうる段差を軽減してもよい。
時刻t3で、制御部180は、放射線撮像装置100に照射中の放射線の量を決定するための決定動作を開始する。決定動作において、制御部180は、検出画素104及び補正画素107から読み出す読出し動作を繰り返し実行する。複数回の読出し動作のうち、前半の1回以上の読出し動作は補正値を決定するために行われ、後半の繰り返される読出し動作は、各時点の放射線の量を継続的に決定するために行われる。
読出し動作は、検出駆動線111に対して実行され、それ以外の駆動線110に対しては実行されない。具体的に、駆動回路150は、複数の駆動線110のうち検出画素104及び補正画素107の少なくとも一方に接続された駆動線110(すなわち検出駆動線111)に駆動信号を供給する。
しかし、駆動回路150は、複数の駆動線110のうち検出画素104及び補正画素107の何れにも接続されていない駆動線110に駆動信号を供給しない。また、駆動回路150は、複数の駆動線110のうち検出画素104及び補正画素107の少なくとも一方に接続された駆動線110に同時に駆動信号を供給する。それによって、同じ信号線120に接続されている複数の画素からの信号が合わさって読出し回路160に読み出される。検出画素104と補正画素107とは排他的に信号線120に接続されているので、読出し回路160は、感度の異なる画素の信号を分離して読み出せる。
1回の読出し動作において、制御部180は、時刻t3~時刻t4の動作を行う。具体的に制御部180は、1つ以上の検出駆動線111に一時的に駆動信号を供給する。その後、制御部180は、制御信号φSHを一時的にハイレベルにすることによって、信号線120を通じて画素から読出し回路160に読み出された信号をサンプルホールド回路SHに保持する。
その後、制御部180は、制御信号φRを一時的にハイレベルにすることによって、読出し回路160(具体的にはその増幅部161の差動増幅回路AMP)をリセットする。撮像領域IR内に関心領域が設定されている場合に、この関心領域に含まれない検出画素104から信号を読み出さなくてもよい。
制御部180は、補正値を決定するために、読出し動作を1回以上の所定の回数行う。信号処理部170は、所定の回数の読出し動作によって検出画素104から読み出された信号に基づく補正値Odと、この所定の回数の読出し動作によって補正画素107から読み出された信号に基づく補正値Ocとを決定する。
補正値Odの決定について詳細に説明する。所定の回数が1回であれば、検出画素104から読み出される信号は1つであるので、信号処理部170はその信号の値を補正値Odとする。所定の回数が複数回の場合に、信号処理部170は、読み出された複数個の信号の平均値を補正値Odとする。平均値に代えて他の統計値が用いられてもよい。補正画素107から読み出された信号に基づいて、補正値Ocも同様に決定される。信号処理部170は、このようにして決定した補正値Od、Ocを記憶部172に格納し、後続の処理に使用可能にする。
1回以上読出し動作を終了すると、制御部180は、時刻t5で、放射線源インターフェース502へ開始可能信号を送信する。上述の補正値Od、Ocの決定は、開始可能信号の送信前に行われてもよいし、送信後に行われてもよい。制御部180は、開始可能信号を送信した後に、上述の読出し動作を繰り返し実行する。信号処理部170は、読出し動作ごとに放射線の照射量DOSEを測定し、その積算値が閾値を超えたか否かを判定する。時刻t5の後に時刻t6から放射線の照射が開始される。
照射量DOSEの決定方法について以下に説明する。直近の読出し動作によって検出画素104から読み出された信号の値をSdと表す。直近の読出し動作によって補正画素107から読み出された信号の値をScと表す。信号処理部170は、Sd、Sc、Od及びOcを以下の式(1)に適用することによって、DOSEを算出する。
DOSE=(Sd-Od)-(Sc-Oc) …式(1)
この式では、開始可能信号を送信した後に補正画素107から読み出された信号の値Scと、開始可能信号を送信する前に補正画素107から読み出された信号に基づいて決定された補正値Ocとの差分に基づいてDOSEが決定される。
また、信号処理部170は、式(1)に代えて、Sd、Sc、Od及びOcを以下の式(1)に適用することによって、DOSEを算出してもよい。
DOSE=Sd-Od×Sc/Oc …式(2)
この式では、開始可能信号を送信した後に補正画素107から読み出された信号の値Scと、開始可能信号を送信する前に補正画素107から読み出された信号に基づいて決定された補正値Ocとの比率に基づいてDOSEが決定される。
図6に示すように、検出画素104から読み出される信号は、リセット動作の終了直後(時刻t3の直後)に大きく時間変化し、時間の経過とともに(例えば100ms程度で)安定する。そのため、検出画素104から得られるSd及びOdだけを用いてDOSEを算出しても、オフセット量を十分に除去できない。検出画素104から読み出される信号が安定するまで補正値Odを取得するための読出し動作の開始を遅らせると、開始要求信号の送信から実際の放射線の照射開始までの時間(時刻t2~t6までの時間、いわゆる曝射ディレイ)が長くなる。
本実施形態では、補正画素107から読み出された信号の値(Sc及びOc)をさらに用いて照射量DOSEを決定する。補正画素107は放射線に対する感度が非常に低いため、放射線の照射開始後に補正画素107から読み出された信号の値Scは、検出画素104から読み出された信号の値Sdのオフセット成分を表すとみなせる。
さらに、本実施形態では、放射線の照射開始前に検出画素104及び補正画素107から読み出された信号に基づく補正値Od及びOcを用いて照射量DOSEを決定している。それによって、各画素の固有の特性違い(検出回路のチャネルの差異、各画素寄生抵抗、寄生容量の差異など)を補正できる。
制御部180は、時刻t7で積算照射量が閾値に到達したら、放射線源インターフェース502に終了要求信号を送信する。これに代えて、制御部180は、積算照射量が閾値に到達する時刻を推定し、この推定時間に終了要求信号を送信してもよい。時刻t8で、放射線源インターフェース502は、終了要求信号の受信に応じて、放射線源501に放射線の照射を終了させる。
上述の例で、制御部180は、リセット動作の終了直後に、補正値Od及びOcを決定するための所定の回数の読出し動作を開始している。これに代えて、制御部180は、リセット動作の終了後、所定の時間(例えば、数ms~数十ms)経過してから所定の回数の読出し動作を開始してもよい。これによって、動作の切り換えにより信号の値の変動が特に大きい期間に信号を読み出すことを抑制できる。
制御部180は、時刻t8で放射線の照射が終了したら、時刻t9まで時刻t0同様に複数の画素のリセット動作を行う。
制御部180は、時刻t9でリセット動作が終了したら、t3~t8とt9~t10で蓄積時間が同じになるように、検出画素104と補正画素107の読出し動作を1回以上の所定の回数行う。信号処理部170は、所定の回数の読出し動作によって検出画素104から読み出された信号に基づく補正値Odと、この所定の回数の読出し動作によって補正画素107から読み出された信号に基づく補正値Ocとを決定する。
ここまでの説明においては1回の撮影の例を記載したが、t10以降の撮影を行う場合について以下に説明する。時刻t7で行う積算照射量の閾値到達に基づき放射線の照射を終了する次撮影がある場合、撮影中に上述の補正値Od、Ocを取得することで、撮影タイミングへの影響を抑制しつつ、高精度なAECの制御を行うことができる。このような撮影は、例えば、集団検診など連続で複数回撮影する場合に行われる。
図7は、撮影中に補正値を取得する動作を説明する図である。図7において、補正値Od、Ocを決定するための読出し動作は、放射線照射を開始してから撮影が終了するまでのt72~t74の間の、撮像画素101からのオフセット出力を取得する処理動作と並行して行う。
t70~t71において、制御部180は撮像画素101の電荷を蓄積するように制御すると共に、検出画素104と補正画素107からの照射量の読み出し動作を行う。
t71~t72において、制御部180は、撮像画素101に蓄積された放射線に基づく電荷を画像として読み出すように制御する。t72~t73において、制御部180は、図6のt8~t9の動作として前述したリセット動作を行う。t73~t74において、制御部180は、図6のt9~t10の動作として前述したオフセット信号の読み出し動作を行う。t74~t75において、制御部180は、t73~t74で蓄積された撮像画素101の電荷を画像のオフセット補正を行う目的で電荷の読み出し動作を行う。
ここで、補正値Od、Ocを決定するための読出し動作は、t72~t74の期間であればいつ実施してもよい。この期間に行われる処理動作と並行して補正値を取得することで、放射線照射を開始する前に補正値を取得する頻度が低減されるので、曝射ディレイが抑制されうる効果がある。
また、ROIの指定がある場合、補正値を取得する対象は、t70~t71で読み出し対象とした検出画素104と補正画素107から読み出した画素のみを対象としてもよい。そうすることで、不要な補正値を読み出すことなく補正値を取得できるため、次撮影までのサイクルタイムの延長を抑制しうる。
図8は、画像転送等の撮影後の処理動作と並行して補正値を取得する動作を説明する図である。
t80~t83において、制御部180は、図7のt70~t73と同様の処理を行う。t83~t84において、制御部180は、撮像画素101に電荷が蓄積されるように制御を行う。t84~t85において、図7のt74~t75と同様の処理を行う。
t85~t86において、制御部180は、t81~t82で読み出した放射線に基づく撮影画像と、t84~t85にて読み出したオフセット画像とを、記憶部172に記憶する。その後、通信インターフェース503を介して、コントローラ504に画像を転送する。ここで、保存若しくは送信する画像は、放射線に基づく撮影画像をオフセット補正等の画像処理を行った画像としてもよい。
また、t85~t86において制御部180は、上述の画像を保存する動作を行うとともに、検出画素104及び補正画素107から補正値Od、Ocを決定するための読出し動作を行う。
以上説明したように、撮影中の後処理と並行して補正値を取得するようにしても、図7同様に曝射ディレイが抑制されうる効果がある。
図9は、撮影中であるコントローラ504への画像表示を行う処理動作と並行して補正値を取得するフローを説明する。制御部180は、t90にて放射線源インターフェース502からの放射線照射開始要求を受け、コントローラ504へ撮影が開始した情報を送信する。コントローラ504は、撮影が開始している状態である撮影中状態になる。
制御部180は、t90~t96において、図8と同様の処理を行う。ただし、t96において、コントローラ504は画像データを放射線撮像装置100から全て受け取る、若しくは画像保存が全て完了した情報を受信すると、画像表示可能である状態になる。制御部180は、検出画素104及び補正画素107から補正値Od、Ocを決定するための読出し動作を継続する。
t97において、次撮影を行う準備等によりコントローラ504が画像表示可能でなくなった情報を放射線撮像装置100へ送信する。制御部180は、コントローラ504が画像表示可能ではなくなった情報を受信すると、制御部180は、検出画素104及び補正画素107から補正値Od、Ocを決定するための読出し動作を停止する。
図10は、撮影中の補正値の取得動作のフローである。
ステップS1において、放射線撮像装置100は、初めに制御部180の電源をONして、放射線発生装置と通信ができる状態に移行する。
ステップS2において、通信インターフェース503を介して、放射線発生装置から放射線撮像装置100に撮影情報が送信された場合、撮影準備のためにステップS3のリセット動作を開始し、撮像領域IRの立ち上げ動作を行う。撮影情報が送信されない場合は、ステップS1の制御部180のみが電源をONした状態を保ち、消費電力を抑えつつ撮影情報が送信されるまで待機する。
ステップS3では、読み出し回路と駆動回路に電力を供給し、各画素に蓄積した電荷を除去するためのリセット動作を開始する。このリセット動作は、開始要求を受信するまで繰り返し行われる。開始要求を受信すると、ステップS4の放射線画像の撮影を開始する。放射線に基づく画像を取得後、撮影が終了するまでの間であるステップS5では、撮影中にオフセット出力を取得する。オフセット出力の取得方法は、読み出し動作を行い直接的に取得する方法や、オフセット出力と相関のある出力から推定して間接的に取得してもよい。
ステップS6において次撮影の放射線照射停止判定を行うための補正値を決定する。
ステップS7において、連続して次撮影があればS3に戻り、次撮影がなければS1に戻る。なお、本実施形態の説明における「撮影中」という語が指すタイミングは、図10のフローにおけるステップS4~S7、すなわち制御部180が開始要求信号を受けた時点から、制御部180が行う撮影に関する各処理が終了するまでを指す。
放射線に基づく撮影画像の取得直後では、検出画素104に電荷が残存する場合がある一方で、オフセット画像を取得するための蓄積時間等の時間が短い場合があるため、推定して補正値を決定してもよい。例えば、2回以上のオフセット出力の結果から、最小二乗法やデータ補完手法を用いて、残存電荷成分を低減した補正値を決定することが可能である。
以上のように本実施形態では、撮影中に補正値を取得することで、補正値取得の頻度を必要最小限にし、AECの精度を保ちつつ、撮影タイミングへの影響を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態における放射線撮像装置の動作を説明するフローである。本実施形態では、第1の実施形態に加えて、撮影開始前に補正値の取得を行う。
ステップS111~S113までは図10のステップS1~S3と同様である。本実施形態では、リセット動作中に、ステップS114の補正値の取得が必要かどうかの判定を行う。
判定の基準は、前回取得時と比較して、補正値に影響があるパラメータが所望の範囲にあるかで判定する。補正値に影響があるパラメータとしては、前回補正値を取得してからの経過時間、センサの温度、などがある。また、補正値の取得と同様に検出画素104と補正画素107の出力を取得して、前回取得した補正値からの変動量で判定してもよい。検出画素104と補正画素107の出力の取得方法は、読み出し動作を行い直接的に取得する方法や、オフセット出力と相関のある出力から推定して間接的に取得してもよい。
判定の結果、補正値の取得が必要でない場合は、リセット動作を継続して撮像領域IRが安定した後、ステップS116の開始要求が受信可能な状態に移行し、ステップS117で開始要求を受信するまでリセット動作を繰り返す。
補正値の取得が必要な場合は、ステップS115の補正値の取得を行うために、リセット動作から補正値を決定する動作に移行して補正値を取得する。補正値の取得が完了した後は再びリセット動作に切り替わり、ステップS116の開始要求が受信可能な状態に移行し、ステップS117で開始要求を受信するまでリセット動作を繰り返す。
本実施形態では、リセット動作の開始後に補正値を取得するかの判定をする例を示したが、放射線発生装置からの撮影情報を受信した時点で補正値の取得が必要かどうかの判定を行ってもよい。この場合判定を行った後にリセット動作に移行し、必要であれば補正値の取得を行う。
ステップS117で開始要求を受信すると、ステップS118の放射線画像の撮影を行う。撮影の後、次の撮影情報を受信した場合は、再びステップS114の補正値の取得が必要かを判定し、必要であれば補正値を取得した後に開始要求が受信可能な状態に移行して撮影を行う。
ステップS116の開始要求が受信可能な状態に移行した後、ステップS119の撮影情報が送信されない場合、あるいは、ステップS1110の一定時間経過した場合には、補正値を取得した後にステップS1の制御部180のみ電源ON状態に移行する。このようにすることで、放射線撮像装置100の消費電力を抑えつつ待機することができる。
ステップS118にて、撮影が開始し、図10のステップ6と同様に、ステップS1112において次撮影の放射線照射停止判定を行うための補正値を決定する。ステップS119にて撮影が終了する場合はS1112と同様の処理でステップS1111にて補正値の取得を行う。撮影が終了でない場合は、再びステップS4と同様の処理を行う。ここで、ステップS1111とステップS1112とで取得した補正値に対して、積算や平均をとるなどしてもよい。
このようにすることで、撮影のタイミングに影響を与えずに補正値を取得することができる。また、ステップS114の判定を行うことで、補正値の取得が必要となる頻度も抑制することができるので、AECの精度を保ちつつ、撮影タイミングへの影響を低減することができる。
(第3の実施形態)
図12は、第3の実施形態における放射線撮像装置の動作を説明するフローである。本実施形態では、第2の実施形態に加えて、複数の撮影モードで撮影可能な放射線撮像装置100において、特定の動作モードだけで補正値の取得を行う。
本実施形態において、第1の実施形態で説明したように、放射線撮像装置100は複数の撮影モードを有する。例えば、前述した第1~第3の撮影モードを有する場合、露出決定部は、第1の撮影モード以外では、第1補正値および第2補正値の少なくとも一方の取得を行わない。
ステップS121~S1212までは、第2の実施形態である図11のステップS111~S1112と同様の処理を行う。
S1213において、制御部180は、第1の撮影モードである場合は、S124を行い、第1の撮影モードでない場合、例えば第2の撮影モードの場合は、S1214にて放射線の照射有無などによる撮影開始を判定する。撮影が開始しない場合は、S1213を行う。S1214にて撮影開始した場合は、S1215にて撮影を行う。S1216にて撮影が終了した場合、S1を実施し、撮影が終了していない場合は、再度S1213を行う。
第1の撮影モード以外は補正値取得を実施しないことで、補正値の取得が必要となる頻度も抑制することができるので撮影タイミングへの影響を低減することができる。
(第4の実施形態)
以下、図13を参照しながら放射線撮像装置100を放射線撮影システムに応用した例を説明する。放射線源であるX線チューブ6050で発生したX線6060は、患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、前述の放射線撮像装置100に代表される放射線撮像装置6040に入射する。この入射したX線には被験者6061の体内部の情報が含まれている。
X線の入射に対応してシンチレータは発光し、これを光電変換素子で光電変換して、電気的情報を得る。この情報はデジタルに変換され信号処理部となるイメージプロセッサ6070により画像処理され制御室の表示部となるディスプレイ6080で観察できる。
また、この情報は電話回線6090等の伝送処理部により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタールームなど表示部となるディスプレイ6081に表示もしくは光ディスク等の記録部に保存することができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また記録部となるフィルムプロセッサ6100により記録媒体となるフィルム6110に記録することもできる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
また、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク(例えばCD-ROM、DVD-ROM)、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリ(例えばUSBメモリ)、ROM等、種々の記録媒体を用いることができる。また、上述の機能を実施するプログラムを、ネットワークを介してダウンロードしてコンピュータにより実行するようにしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけに限定するものではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述の機能が実現される場合も含まれる。
100 放射線撮像装置
101 撮像画素
104 検出画素
107 補正画素
170 信号処理部
180 制御部

Claims (14)

  1. 照射された放射線に基づく信号を出力する第1画素と、前記第1画素よりも放射線に対する感度が低い第2画素と、を含む複数の画素と、
    放射線発生装置より放射線撮像装置に照射される放射線の量を決定する露出決定部と、を備えた放射線撮像装置であって、
    前記露出決定部は、前記放射線撮像装置に照射される放射線の量を、前記放射線撮像装置に前記放射線発生装置からの放射線が照射されている間に前記第1画素および前記第2画素から読み出した信号の値と、前記放射線撮像装置に前記放射線発生装置からの放射線が照射されていない間に前記第1画素から読み出された信号に基づき取得された第1補正値および前記第2画素から読み出された信号に基づき取得された第2補正値を用いて決定し、
    前記露出決定部は、放射線に基づく画像を撮影する第1の撮影において前記放射線発生装置から照射された放射線に基づく信号の読み出し動作を行った後に前記第1補正値および前記第2補正値の取得を行い、前記第1の撮影の後に行われる放射線に基づく画像を取得する第2の撮影を行う際に前記放射線撮像装置に照射される放射線の量を、前記第1画素および前記第2画素から読み出した信号の値、前記第1補正値、および前記第2補正値を用いて決定すること
    を特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記露出決定部は、前記第1の撮影における前記読み出し動作が終了した後に行われる処理動作と並行して前記第1補正値および前記第2補正値の取得を行うことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記処理動作は、前記第1の撮影で取得した画像を補正するオフセット画像の取得であることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記処理動作は、前記第1の撮影で取得した画像の前記放射線撮像装置から外部への転送であることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記処理動作は、前記放射線撮像装置から外部機器へ転送した前記第1の撮影で取得した画像を前記外部機器が表示する処理であることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記露出決定部は、前記第1補正値を、前記読み出し動作の後に前記第1画素に残存する電荷に応じて決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記露出決定部は、前記読み出し動作の後に前記第1画素に蓄積した電荷を除去する動作により前記第1画素の複数のオフセット出力を取得し、前記複数のオフセット出力から補正値を推定することを特徴とする請求項6に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記露出決定部は、前記第1の撮影の前に取得した前記第1補正値および前記第2補正値を取得してからの経過時間、前記放射線撮像装置の温度、前記第1の撮影の前に取得した第1補正値および前記第2補正値からの前記放射線発生装置からの放射線が照射されていない間の前記第1画素および前記第2画素の出力の変動、の少なくともいずれか一つに基づいて、前記第1補正値および前記第2補正値を取得するか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記露出決定部は、前記第1の撮影の前に取得した前記第1補正値および前記第2補正値と、前記第1の撮影で取得した前記第1補正値および前記第2補正値とから、前記第1補正値および前記第2補正値を決定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記放射線撮像装置は、
    前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定して前記放射線発生装置からの放射線の照射を停止する撮影を行う第1の撮影モードと、該第1の撮影モードとは異なる撮影モードとを有し、
    前記露出決定部は、前記異なる撮影モードにおいて、前記第1補正値および前記第2補正値の少なくとも一方の取得を行わないことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記複数の画素は、前記第1画素と前記第2画素とをそれぞれ少なくとも一つ有する関心領域を有し、
    前記露出決定部は、前記関心領域のみを対象として前記第1補正値および前記第2補正値を取得することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置からの信号を処理する信号処理部と、
    を備えることを特徴とする放射線撮影システム。
  13. 照射された放射線に基づく信号を出力する第1画素と、前記第1画素よりも放射線に対する感度が低い第2画素と、を含む複数の画素と、放射線撮像装置に照射される放射線の量を、前記放射線撮像装置に放射線発生装置からの放射線が照射されている間に前記第1画素および前記第2画素から読み出した信号の値と、前記放射線撮像装置に前記放射線発生装置からの放射線が照射されていない間に前記第1画素から読み出された信号に基づき取得された第1補正値および前記第2画素から読み出された信号に基づき取得された第2補正値を用いて決定する露出決定部と、を備えた放射線撮像装置の制御方法であって、
    放射線に基づく画像を撮影する第1の撮影において前記放射線発生装置から照射された放射線に基づく信号の読み出し動作を行った後に前記第1補正値および前記第2補正値の取得を行い、前記第1の撮影の後に行われる放射線に基づく画像を取得する第2の撮影を行う際に前記放射線撮像装置に照射される放射線の量を、前記第1画素および前記第2画素から読み出した信号の値、前記第1補正値、および前記第2補正値を用いて前記露出決定部が決定する決定工程と、を行う
    ことを特徴とする制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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