JP2023144726A - 運転支援システム、運転支援方法 - Google Patents

運転支援システム、運転支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動運転中にドライバが操舵を一旦終了した後で操舵を再開したときに生じる、ドライバが記憶する操舵ゲインと実際の操舵ゲインとの乖離を小さくし、ドライバが入力する操舵量の過不足を低減することのできる技術を提供すること。【解決手段】運転支援システムは、ドライバの操舵を自動運転により支援する。運転支援システムは、車両を操舵する操舵装置と、操舵装置の操舵特性を可変制御する制御装置と、を備える。制御装置は、ドライバが操舵を休止している間に車速が変化したことを受けて、操舵特性の変更を行うように構成される。操舵特性の変更は、ドライバが操舵を休止している期間中に車速が上昇したことを受けて、ドライバが入力する操舵トルクに対する車両のタイヤの転舵角を小さくすることと、ドライバが操舵を休止している期間中に車速が低下したことを受けて、操舵トルクに対する転舵角を大きくすることと、を含む。【選択図】図5

Description

本開示は、運転支援システム及び運転支援方法に関する。
特許文献1は、運転者が入力する操舵量に対する転舵輪の舵角の比率である、操舵伝達特性を変更可能な車両の操舵装置に関する技術を開示している。運転者による特定の運転行動が認識されるときに、操舵伝達特性を該特定の運転行動に適合した特性とすることで、運転者の心理的負担を軽減する。特定の運転行動とは、車線変更の開始及び終了である。
特許第4107078号
ドライバの操舵を自動運転によって支援するシステムが知られている。このシステムは、自動運転中に所定の条件が満たされれば、ドライバが操舵を休止することを可能とする。ドライバが操舵を休止している間、車両は自動運転によって操舵され、車線を維持して走行するように制御される。
ドライバが操舵を休止している間に、車両の車速は変化することがある。車速が変化すると、ステアリングの操作量に対する車両の曲がり具合も変化する。ここでは、ステアリングの操作量に対する車両の曲がり具合を操舵ゲインと表現する。ドライバが操舵を休止しているとき、一般に、ドライバは操舵を終了する直前の自身が最後に操舵していたときの操舵ゲインを感覚的に記憶している。そのため、ドライバが操舵を休止している間に車速が変化すると、ドライバが記憶している操舵ゲインと実際の操舵ゲインとの間にずれが生じる。このようなずれが生じると、ドライバは、操舵を再開したときに、思い描いていた曲がり具合に対応する量よりも大きすぎたり小さすぎたりする操舵量を、ステアリングに入力してしまうことがある。そして、操舵量を修正するためにドライバが追加の操舵を行うことが必要になってしまう。
本開示の目的は、自動運転中にドライバが操舵を一旦終了した後で操舵を再開したときに生じる、ドライバが記憶する操舵ゲインと実際の操舵ゲインとの乖離を小さくし、ドライバが入力する操舵量の過不足を低減することのできる技術を提供することにある。
第1の観点は、車両に適用され、ドライバの操舵を自動運転により支援する運転支援システムに関連する。
運転支援システムは、
車両を操舵する操舵装置と、
操舵装置の操舵特性を可変制御する制御装置と、を備える。
制御装置は、
自動運転が開始してからの期間中であって、ドライバの操舵が終了してからドライバの操舵が再開するまでの期間中に、車速が変化したことを受けて、操舵特性の変更を行うように構成される。
操舵特性の変更は、
車速が上記期間中に上昇したことを受けて、ドライバが入力する操舵トルクに対するタイヤの転舵角を小さくすることと、
車速が上記期間中に低下したことを受けて、ドライバが入力する操舵トルクに対するタイヤの転舵角を大きくすることと、を含む
第2の観点は、車両に対するドライバの操舵を自動運転により支援する運転支援方法に関連する。
運転支援方法は、
自動運転が開始してからの期間中であって、ドライバの操舵が終了してからドライバの操舵が再開するまでの期間中に、車速が変化したことを受けて、操舵特性の変更を行う。
操舵特性の変更は、
車速が上記期間中に上昇したことを受けて、ドライバが入力する操舵トルクに対するタイヤの転舵角を小さくすることと、
車速が上記期間中に低下したことを受けて、ドライバが入力する操舵トルクに対するタイヤの転舵角を大きくすることと、を含む。
本開示の技術によれば、自動運転中にドライバが操舵を一旦終了して再開したときに生じる、ドライバが記憶する操舵ゲインと実際の操舵ゲインとの乖離を小さくすることができる。これにより、ドライバが入力する操舵量の過不足の発生や、それに伴う修正操舵の必要性を減らし、ドライバの操作負担を軽減する。
本実施の形態に係る運転支援システムが適用される車両の構成の例を表す模式図である。 操舵ゲインを説明するためのグラフ図である。 操舵ゲインを説明するためのグラフ図である。 本実施の形態に係る運転支援システムの構成の例を表すブロック図である。 本実施の形態に係る運転支援システムが行う処理の1つ目の例を表すフローチャートである。 本実施の形態に係る運転支援システムが行う処理の2つ目の例を表すフローチャートである。 操舵角の減衰を説明するためのグラフ図である。 操舵特性の変更の効果を説明するためのタイムチャートである。 操舵特性の変更の効果を説明するためのタイムチャートである。 車速と操舵ゲインの関係を説明するためのグラフ図である。
添付図面を参照して、本開示の実施の形態を説明する。
1.車速の変化と操舵ゲイン
本実施の形態に係る運転支援システムは、ドライバの操舵を自動運転により支援する。図1は、運転支援システム1が適用される車両の構成の例を模式的に表した図である。車両100は、ステアリング2からタイヤ3までの経路上にステアリング操作量検出器4を備える。車両100のドライバは、ステアリング2を操作することで、車両100を操舵する。ステアリング操作量検出器4は、ドライバがステアリング2に与えた操作量を検出することができる。例えば、ステアリング操作量検出器4は、ドライバがステアリング2に与えた操舵トルクを検出する検出器であってもよいし、ステアリング2の操舵角を検出する検出器であってもよい。
車両100は、電動パワーステアリング5を備える。電動パワーステアリング5は、ドライバによるステアリング2の操作をアシストするための操舵トルクを付与することが可能な操舵アクチュエータである。電動パワーステアリング5は、電動モータにより付与するアシストのための操舵トルクをステアリング2の操作量に応じて変化させる。
車両100において、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角は可変となるように構成されている。具体的には、車両100は、ステアリング2の回転角とタイヤ3の転舵角との比率を可変にする可変ステアリングレシオ機構7を搭載している。ただし、車両100をステアバイワイヤ方式とすることで、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角を可変としてもよい。また、車両100は遠隔運転車両であってもよく、ステアリング2及びステアリング操作量検出器4は車両100とは異なる場所に設置されていてもよい。
運転支援システム1は、車両100の自動運転を行う自動運転装置を含み、車両100の走行中に自動運転が可能な条件が成立すると、自動運転を開始する。運転支援システム1による自動運転には、例えば、車線維持支援(LKA)と車間距離制御(ACC)が含まれる。運転支援システム1は、自動運転によって、車両100が車線から外れずに走行するようにドライバの操舵を支援する。例えば、運転支援システム1は、車両100に搭載されたカメラが取得する画像や、予め取得しておいた地図情報に基づいて、車両100が車線から外れずに走行するために必要な車両100の目標軌跡を算出する。そして、車両100の走行軌跡が目標軌跡から外れていることや、車両100が車線を維持して走行していないことなどが検知された場合には、車両100が目標軌跡に沿って走行するように車両100の操舵を制御することで、ドライバの操舵を支援する。運転支援システム1の機能の詳細については後述する。
運転支援システム1に含まれる自動運転装置は、自動運転が開始した後に所定の条件が成立すると、ドライバの操舵がなくても自動運転によって車両100を操舵することが可能な状態になる。この状態でドライバの操舵が終了し、ドライバが操舵を休止した状態になると、運転支援システム1は、自動運転による車両100の操舵を行う。例えば、運転支援システム1は、車両100に搭載されたカメラが取得する画像や、予め取得しておいた地図情報に基づいて、車両100が車線から外れずに走行するために必要な車両100の目標軌跡を算出する。そして、運転支援システム1は、車両100が目標軌跡に沿って走行するためのタイヤ3の切れ角、すなわち、転舵角を算出し、操舵アクチュエータ5に算出した転舵角に基づいてタイヤ3を転舵するように指令を出す。このようにして、運転支援システム1は、車両100が車線から外れずに走行するように車両100を操舵する。
ドライバの操舵が再開すると、車両100の制御には再びドライバの操舵が反映されるようになり、運転支援システム1は自動運転によるドライバの操舵の支援に戻る。ここで、車両100は、把持状態検出器6を備えてもよい。把持状態検出器6は、ドライバによるステアリング2の把持状態を検出する装置である。運転支援システム1は、ドライバが操舵を休止しているか否かを、把持状態検出器6やステアリング操作量検出器4から取得する情報に基づき判断することができる。例えば、把持状態検出器6が、ドライバによるステアリング2の把持状態を検出していなければ、ドライバはステアリング2を操作しておらず、操舵を休止していると判断することができる。あるいは、ステアリング操作量検出器4が、ドライバによるステアリング2の操作を検出していなければ、ドライバは操舵を休止していると判断することができる。なお、ドライバが操舵を休止している状態は、ドライバがステアリング2から完全に手を放した状態だけでなく、ステアリング2に手を添えているのみで操作を行っていない状態も含む。
車両100の走行中、車両100の車速は変化することがある。例えば、ドライバが車両100を操舵しているときに、ドライバが自分の好みに合わせて車速を変化させることがある。あるいは、車両100が走行する道路の制限速度が変わり、制限速度に合わせて運転支援システム1が車速を変化させることがある。車速が変化すると、それに伴って操舵ゲインが変化する。操舵ゲインとは、左右方向の操舵の入力量に対する出力量の大きさである。操舵の入力量は操舵トルクに代表されるステアリング2の操作量である。出力量は車両100の曲がり具合を表す物理量、典型的には、車両100のヨーレートまたは横加速度である。ここでは、ステアリング2に入力される操舵トルクに対する車両100のヨーレートまたは横加速度の大きさの比を操舵ゲインと定義する。
ドライバが車両100を操舵しているときに車速が変化する場合は、ドライバは自らが行うステアリング2の操作を通じて操舵ゲインの変化に慣れることができる。しかし、ドライバが操舵を休止している間に車速が変化した場合、ドライバは操舵ゲインの変化をステアリング2の操作を通じて体感することができない。よって、ドライバが記憶する操舵ゲインと現在の操舵ゲインとの間には乖離が生じてしまう。そのため、ドライバが操舵を再開したときに入力する操舵トルクの量には過不足が生じやすくなる。例えば、ドライバが記憶する操舵ゲインよりも実際の操舵ゲインが大きくなっていたことで、ドライバがステアリング2を切りすぎてしまい、車両100が横方向に動きすぎて、修正のための操舵が必要になることがある。あるいは、逆に、ドライバが記憶する操舵ゲインよりも実際の操舵ゲインが小さく、ドライバがステアリング2を切る量が足りずに追加の操舵が必要となることがある。
図2は、操舵トルクに対するヨーレートの大きさを表すグラフである。操舵トルクに対するヨーレートの大きさとは、すなわち操舵ゲインである。操舵トルクが増加するにつれてヨーレートは増加していくが、増加の仕方は車速によって異なる。操舵ゲインは、車速が大きいほど大きくなり、車速が小さいほど小さくなる。そのため、車速が大きいほどグラフの傾きは大きくなり、車速が小さいほどグラフの傾きは小さくなる。
ドライバが車速A1になるように車両100を操舵した後で操舵を休止したとする。車速A1のときの操舵ゲインを表すのは、破線で示されたグラフA1である。ここから、ドライバが操舵を休止している間に車速がA2に上昇したとする。車速A2のときの操舵ゲインを示すのは、実線で表されたグラフA2である。車速の上昇に伴って操舵ゲインは大きくなり、グラフの傾きも大きくなる。
その後、ドライバが操舵を再開し、車両100のヨーレートをヨーレートB1にすることを目標として車両100を操舵したとする。ドライバは、操舵を休止している間は車速の上昇に伴う操舵ゲインの増加を体感していないため、ドライバが記憶する操舵ゲインは、グラフA1が示す操舵ゲインである。そこで、ドライバは、目標とするヨーレートB1に到達するために、操舵トルクC1をステアリング2に与える。操舵トルクC1は、グラフA1において、ヨーレートB1に対応する量の操舵トルクである。しかし、実際の操舵ゲインはグラフA2が示す操舵ゲインである。そのため、車両100に与えられるヨーレートはヨーレートB2となり、ドライバが目標としていたヨーレートよりも大きくなってしまう。車両100は横に動きすぎることになり、ドライバは、操舵トルクの量を修正することが必要となる。
ドライバが操舵を休止している間に車速が低下した場合は、その逆となる。図3は、操舵トルクに対するヨーレートの大きさを表す別のグラフである。ドライバが、車両100の車速が車速A1となるように操舵を行った後で操舵を休止したとする。車速A1のときの操舵ゲインを表すのは、破線で示されたグラフA1である。ここから、ドライバが操舵を休止している間に車速がA3に低下したとする。車速A3のときの操舵ゲインを示すのは、実線で表されたグラフA3である。車速の低下に伴って操舵ゲインは小さくなり、グラフの傾きも小さくなる。
その後、ドライバが操舵を再開し、車両100のヨーレートをヨーレートB1にすることを目標として車両100を操舵したとする。ドライバは、操舵を休止している間の車速の低下に伴う操舵ゲインの減少を体感していないため、ドライバが記憶する操舵ゲインは、グラフA1が示す操舵ゲインである。そこで、ドライバは、目標とするヨーレートB1に到達するために、操舵トルクC1をステアリング2に与える。操舵トルクC1は、グラフA1において、ヨーレートB1に対応する量の操舵トルクである。しかし、実際の操舵ゲインはグラフA3が示す操舵ゲインである。そのため、車両100に与えられるヨーレートはヨーレートB3となり、ドライバが目標としていたヨーレートよりも小さくなってしまう。ドライバの想定よりも車両100の曲がり具合が足りないことになり、ドライバは、追加の操舵を行うことが必要となる。
このような事態を防ぐため、運転支援システム1は、ドライバが操舵を再開するときの操舵ゲインを、ドライバが記憶する操舵ゲインに近づける。図2及び図3に示す例では、グラフA1が表す操舵ゲインが、ドライバが記憶する操舵ゲインである。運転支援システム1によって、操舵トルクの過不足の発生や、それに伴う修正のための操舵の必要性を減らし、ドライバの操作負担を軽減することができる。
2.構成例
図4は、本実施の形態に係る運転支援システム1の構成例を示すブロック図である。運転支援システム1は、認識センサ11、車両状態センサ12、入力装置13、及びアクチュエータ14と通信可能に構成される。
認識センサ11は、車両100に搭載され、車両100の周囲の物体や白線などの周辺環境の認識を行うためのセンサである。認識センサ11は、例えば、カメラ、レーダ、ソナー、LiDARなどを含む。
車両状態センサ12は、車両100の状態を検出するセンサである。車両状態センサ12は、例えば、車速センサ、ヨーレートセンサ、横加速度センサなどを含む。その他にも、車両100には自己位置を推定するためのGPS(Global Positioning System)センサなどが搭載されている。
アクチュエータ14は、車両100に搭載される装置であり、車両100の制駆動や車輪の転舵など行う。電動パワーステアリング5と可変ステアリングレシオ機構7は、操舵に関係するアクチュエータである。
入力装置13は、ドライバの操作によって車両100の操舵に関する情報が入力される装置である。入力装置13は、ステアリング2及びステアリング操作量検出器4を含む。入力装置13は、その他に、把持状態検出器6、エンジンのスイッチ、アクセルペダル、ブレーキペダルなどを含んでいてもよい。入力装置13は、車両100に搭載されている。ただし、車両100が遠隔運転車両である場合、入力装置13は車両100とは別の場所に設置される。
運転支援システム1は、レベル2以上の自動運転によりドライバの操舵を支援する。運転支援システム1は、車両100の走行中に自動運転が可能な条件が成立すると、自動運転を開始する。更に、自動運転の開始後に所定の条件が成立すると、ドライバが操舵を休止することが可能になる。ドライバが操舵を休止している間、運転支援システム1は、例えば、認識センサ11で取得される車両100の周辺環境に関する情報、及び車両状態センサ12で取得される車両100の走行状態に関する情報に基づいて自動運転による車両100の操舵を行う。ドライバが操舵を休止している間の運転支援システム1による自動運転には、アクチュエータ14を制御することによる車両100の制駆動と操舵が含まれる。
ドライバが操舵を再開すると、運転支援システム1はドライバの操舵を支援する状態に戻り、車両100の制御には再びドライバの操舵が反映されるようになる。運転支援システム1は、ドライバが入力装置13に入力した情報を取得し、取得した情報に基づいて、アクチュエータ14、特に、電動パワーステアリング5の制御量を算出する。ドライバがステアリング2の操作を行っている間は、電動パワーステアリング5によって車両100の操舵がアシストされる。例えば、運転支援システム1は、ステアリング操作量検出器4から、操舵トルクについての情報を取得し、取得した情報に基づいて操舵トルクのアシスト量を算出する。そして、運転支援システム1により算出されたアシスト量が電動パワーステアリング5から操舵系に与えられ、車両100が左右方向に操舵される。
以下、車両100の操舵に関する操舵系への入力と出力の関係、つまり、ドライバが入力装置13に入力するステアリング2の操作量に対する、アクチュエータ14の制御量の関係を表す特性を、操舵特性と呼ぶ。操舵特性は、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角で表すことができる。
運転支援システム1は、プロセッサ1a、及び記憶装置1bを備える。プロセッサ1aは、各種処理を実行する。記憶装置1bは、プログラム及び各種情報を格納する。プロセッサ1aが、記憶装置1bに格納されたプログラムを実行することにより、運転支援システム1による、車両100の自動運転を含む各種処理が実現される。
運転支援システム1は、操舵特性を可変に制御する。運転支援システム1は、操舵特性を可変に制御することで、ドライバが操舵を再開したときの操舵ゲインを、ドライバが記憶する操舵ゲインに近づけることができる。ここでいう操舵ゲインとは、前述の定義の通り、ステアリング2に入力される操舵トルクに対する車両100のヨーレートまたは横加速度の大きさの比である。プロセッサ1aが、記憶装置1bに格納されたプログラムを実行することにより、運転支援システム1による、操舵特性の制御を含む各種処理が実現される。
3.フローチャート
3-1.1つ目の処理例
図5は、運転支援システム1によって実行される1つ目の処理の例を示すフローチャートである。図5のフローチャートで示される処理は、運転支援システム1による自動運転が行われている間、所定の制御サイクルで繰り返し実行される。図5のフローチャートにおける各ステップの処理は、プロセッサ1aが、記憶装置1bに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
ステップS101において、プロセッサ1aは、ドライバの操舵が終了したか否かを判定する。ドライバの操舵が終了した場合(ステップS101;Yes)、処理は、ステップS102に進む。ドライバの操舵が継続して行われている場合、(ステップS101;No)、今サイクルの処理は終了する。プロセッサ1aは、ドライバの操舵が終了したか否かを、入力装置13から取得する情報により判定することができる。例えば、把持状態検出器6がドライバによるステアリング2の把持状態を検出しなくなったときは、ドライバの操舵が終了したと判定される。あるいは、ステアリング操作量検出器4が、ドライバによるステアリング2の操作を検出しなくなったときは、ドライバの操舵が終了したと判定される。
ステップS102において、運転支援システム1は、ドライバの操舵が終了した時の車速を基準車速として記憶する。具体的には、ドライバの操舵が終了したときに、プロセッサ1aは、車両状態センサ12に含まれる車速センサから、車速についての情報を取得し、記憶装置1bに格納する。基準車速に対応する操舵ゲインが、上で述べた「ドライバが記憶する操舵ゲイン」に相当する。基準車速が記憶されると、処理は、ステップS103に進む。
ステップS103において、プロセッサ1aは、車両状態センサ12に含まれる車速センサから、現在の車速を取得する。取得した車速は、記憶装置1bに一時的に格納される。
ステップS104において、プロセッサ1aは、現在の車速が、直前に取得した車速と比較して変化したか否かを判定する。車速が変化した場合(ステップS104;Yes)、処理は、ステップS105に進む。車速が変化していない場合、(ステップS104;No)、処理は、ステップS106に進む。ステップS104において、プロセッサ1aは、現在の車速と直前に取得した車速との差が所定量よりも大きくなった場合に車速が変化したと判定し、現在の車速と直前に取得した車速との差が所定量以下の場合には、車速が変化していないと判定してもよい。
ステップS105において、プロセッサ1aは、操舵特性を変更する。操舵特性が変更されると、処理は、ステップS106に進む。ステップS106における操舵特性の変更は、現在の操舵ゲインとドライバが記憶する操舵ゲインとの差を小さくするために行われる。そのため、現在の車速が直前に取得した車速よりも高い場合には、操舵ゲインを下げるように操舵特性が変更され、現在の車速が直前に取得した車速よりも低い場合には、操舵ゲインを上げるように操舵特性が変更される。変更される操舵特性の具体例については、4章で後述する。
ステップS106において、プロセッサ1aは、ドライバの操舵が再開したか否かを判定する。ドライバの操舵が再開した場合(ステップS106;Yes)、今サイクルの処理は終了する。ドライバの操舵が再開していない場合、(ステップS106;No)、処理は、ステップS103に戻る。
3-2.2つ目の処理例
図6は、運転支援システム1によって実行される2つ目の処理の例を示すフローチャートである。図6のフローチャートで示される処理は、運転支援システム1による自動運転が行われている間、所定の制御サイクルで繰り返し実行される。図6のフローチャートにおける各ステップの処理は、プロセッサ1aが、記憶装置1bに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
ステップS201において、プロセッサ1aは、ドライバの操舵が終了したか否かを判定する。ドライバの操舵が終了した場合(ステップS201;Yes)、処理は、ステップS202に進む。ドライバの操舵が継続している場合、(ステップS201;No)、今サイクルの処理は終了する。
ステップS202において、運転支援システム1は、ドライバの操舵が終了した時の車速を基準車速として記憶する。基準車速が記憶されると、処理は、ステップS203に進む。
ステップS203において、プロセッサ1aは、ドライバの操舵が再開したか否かを判定する。ドライバの操舵が再開した場合(ステップS203;Yes)、処理は、ステップS204に進む。ドライバの操舵が再開していない場合、(ステップS203;No)、処理は、再びステップS203に戻る。
ステップS204において、プロセッサ1aは、現在の車速が、基準車速と比較して変化したか否かを判定する。車速が変化した場合(ステップS204;Yes)、処理は、ステップS205に進む。車速が変化していない場合、(ステップS204;No)、今サイクルの処理は終了する。ステップS204において、プロセッサ1aは、現在の車速と基準車速との差が所定量よりも大きくなった場合に車速が変化したと判定し、現在の車速と基準車速との差が所定量以下の場合には、車速が変化していないと判定してもよい。
ステップS205において、プロセッサ1aは、ドライバによるステアリング2の操作量が基準量よりも大きいか否かを判定する。ドライバの操作量が基準量よりも大きい場合(ステップS205;Yes)、今サイクルの処理は終了する。ドライバの操作量が基準量以下の場合、(ステップS205;No)、処理は、ステップS206に進む。
ステップS206において、プロセッサ1aは、操舵特性を変更する。操舵特性が変更されると、今サイクルの処理は終了する。ステップS206における処理は、図5のステップS105における操舵特性の変更と同様の処理である。ステップS206における処理は、現在の操舵ゲインとドライバが記憶する操舵ゲインとの差を小さくするために行われる。そのため、現在の車速が基準車速よりも高い場合には、操舵ゲインを下げるように操舵特性が変更され、現在の車速が基準車速よりも低い場合には、操舵ゲインを上げるように操舵特性が変更される。
2つ目の処理例では、運転支援システム1は、ドライバの操舵が再開した後にドライバがステアリング2に入力する操作量が基準量よりも大きい場合には、操舵特性の変更を中止する。ドライバの操作量が大きい場合は、ドライバの、車両100を思い通りにコントロールしたいという意志が強いと考えられる。2つ目の処理例においては、ドライバの意志が強い場合にはドライバの意志に基づく操舵が優先されることで、ドライバは思い通りの運転ができるという満足感を得ることができる。
判定に用いられるドライバの操作量は、操舵トルクの量またはステアリング2の操舵速度を含む。基準量は、予め決められた一定の量であってもよいし、基準車速に応じて決定されてもよい。基準量を基準車速に応じて決定する場合は、基準車速が大きいほど大きくなるように基準量は定められる。基準車速が大きくなるほど、ドライバが記憶する操舵ゲインも大きくなり、同じヨーレートを目標としていてもドライバの操作量は大きくなると考えられるためである。
4.操舵特性の変更
4-1.操舵トルクに対する転舵角
図5のフローチャートのステップS105で行われる操舵特性の変更は、現在の車速が直前に取得した車速よりも高い場合、つまりドライバが操舵を休止している間に車速が上昇した場合に、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角が小さくなるように、操舵特性を変更することを含む。また、現在の車速が直前に取得した車速よりも低い場合、つまりドライバが操舵を休止している間に車速が低下した場合に、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角が大きくなるように、操舵特性を変更することを含む。
図6のフローチャートのステップS206で行われる操舵特性の変更も同様に、現在の車速が基準車速よりも高い場合、つまりドライバが操舵を休止している間に車速が上昇した場合に、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角が小さくなるように、操舵特性を変更することを含む。また、現在の車速が基準車速よりも低い場合、つまりドライバが操舵を休止している間に車速が低下した場合に、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角が大きくなるように、操舵特性を変更することを含む。
操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角を小さくすれば、同じ操舵トルクに対するヨーレートまたは横加速度は小さくなるため、操舵ゲインを下げることができる。逆に、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角を大きくすれば、同じ操舵トルクに対するヨーレートまたは横加速度は大きくなるため、操舵ゲインを上げることができる。よって、上述の操舵特性の変更により、現在の操舵ゲインとドライバが記憶する操舵ゲインとの差を小さくすることができる。
更に、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角は、式(1)のように分解することができる。式(1)が示すように、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角を小さくすることは、操舵トルクに対する操舵角を小さくすること、及び操舵角に対するタイヤ3の転舵角を小さくすることを含む。そして、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角を大きくすることは、操舵トルクに対する操舵角を大きくすること、及び操舵角に対するタイヤ3の転舵角を大きくすることを含む。
Figure 2023144726000002
4-2.操舵トルクに対する操舵角
操舵トルクに対する操舵角を小さくする方法としては、例えば、以下のような方法が想定される。これらの方法は、組み合わせて使用されてもよいし、いずれか1つの方法が使用されてもよい。1つ目の方法は、ステアリング2の操作性を、いわゆる「重めの」操作性にすることである。重めのステアリング操作性は、電動パワーステアリング5がドライバのアシストのためにステアリング2に付与する操舵トルクを減らすことで実現される。また、ステアバイワイヤ方式の車両や遠隔運転車両の場合には、ステアリング2に搭載された反力モータからステアリング2に付与する反力を増やすことで実現することができる。
2つ目の方法は、ステアリング2の操舵速度に応じて付与される反力を大きくする方法である。ステアリング2の操舵速度に応じた反力を付与する機構としては、電動パワーステアリング5に搭載されたダンパーが例示される。図7は、ダンパーの減衰力を考慮した場合の操舵トルクと操舵角の関係を表したグラフ図である。図中に破線で表されたグラフは、操舵トルクに対する操舵角の定常成分のみを表したグラフであり、そこから、ダンパーにより、矢印で表わされる操舵速度に応じた反力が付与されることで、実線で表されたグラフのようになる。ダンパーの強さを強くし、矢印部分の大きさを大きくすることで、操舵トルクに対する操舵角を小さくすることができる。
以上に例示される方法により、操舵トルクに対する操舵角を小さくすることで、操舵トルクに対するタイヤ3の転舵角を小さくすることができる。また、ステアリング2の操舵量に過不足が発生することによる車両100の横方向のぶれは、ステアリング2の操舵速度が大きいほど大きくなる。2つ目の方法においては、操舵速度が大きいほど操舵トルクに対する操舵角の減衰量が大きくなるため、操舵の過不足による車両100のぶれを更に安定して抑えることができる。
逆に、操舵トルクに対する操舵角を大きくする方法としては、1つ目に、ステアリング2の操作性を軽めの操作性にする方法が例示される。軽めのステアリング操作性は、電動パワーステアリング5がドライバのアシストのためにステアリング2に付与する操舵トルクを増やすことで、実現される。また、ステアバイワイヤ方式の車両や遠隔運転車両の場合には、ステアリング2に搭載された反力モータからステアリング2に付与する反力を減らすことで実現することができる。2つ目の方法として、電動パワーステアリング5に搭載されたダンパーの強さを弱くし、ステアリング2の操舵速度に応じて付与される反力を小さくする方法が例示される。
図8は、ドライバが操舵を休止している間に車速が上昇したことを受けて、操舵トルクに対する操舵角が小さくされるときの効果を説明するためのタイムチャートである。それぞれのタイムチャートにおいて、点線は操舵特性の変更が行われないとした場合のタイムチャートを表している。
T0において、ドライバが車両100の操舵を開始する。T1において自動運転が可能な条件が成立し、自動運転が開始する。更に、所定の条件が成立してドライバが操舵を休止することが可能となり、T2において、ドライバは操舵を終了する。T2における車速が基準車速である。ドライバが操舵を休止しているT2からT3の間の期間に、車速が上昇する。
T3において、基準車速と比較したときの車速の上昇量が所定量以上となったことを受けて、操舵トルクに対する操舵角を小さくするような操舵特性の変更が開始される。図8に示すように、操舵特性は、一時に変更されずに、一定以上の時間をかけて徐々に変更されてもよい。操舵特性の変更が徐々に行われることで、操舵特性の変更中にドライバの操舵が再開したとしても、急激に操舵ゲインが変化し、車両100の操舵にぶれが生じるのを防ぐことができる。
T4において、ドライバの操舵が再開する。ドライバは操舵を休止している間の車速の変化をステアリング2の操作を介して体感していないため、基準車速に対応する操舵ゲインを感覚的に記憶している。そのため、もし操舵特性の変更が行われていないとすれば、T4における操舵ゲインは、点線で示されるようにドライバが記憶する操舵ゲインと大きく乖離してしまう。しかし、運転支援システム1によって操舵トルクに対する操舵角が小さくされているため、操舵ゲインも小さくなり、ドライバが記憶する操舵ゲインに近くなっている。同じ操舵トルクに対しては、操舵角は小さくなり、それに伴ってヨーレートも小さくなり、車両100がドライバのイメージよりも横方向に動きすぎるのを防ぐことができる。
なお、変更した操舵特性は、再びドライバの操舵が終了するまで継続してもよいし、一定時間経過後に初期状態に戻してもよい。図8のタイムチャートにおいては、運転支援システム1は、一定時間経過後に操舵特性を初期状態に戻している。このとき、操舵特性を一時に戻さず、時間をかけて徐々に初期状態に戻してもよい。図8のタイムチャートにおいては、運転支援システム1は、T5からT6にかけて、徐々に操舵特性を初期状態に戻している。徐々に初期状態に戻すことで、操舵ゲインの急変による車両100の横方向のぶれを防ぐことができる。また、徐々に操舵特性を戻すことで、ドライバは、操舵特性が初期状態に戻るまでの間に現在の操舵ゲインに慣れ、適切な操作量を学習することができるため、その後の操舵の過不足も発生しにくくなる。
4-3.操舵角に対する転舵角
操舵角に対するタイヤ3の転舵角を小さくする方法としては、車両100の可変ステアリングレシオ機構7によって、ステアリング2の回転角に対するタイヤ3の転舵角を小さくする方法が例示される。可変ステアリングレシオ機構7を用いて操舵角に対するタイヤ3の転舵角を小さくすることで、操舵ゲインを小さくすることができる。操舵角に対するタイヤ3の転舵角を大きくするときは、その逆である。
図9は、ドライバが操舵を休止している間に車速が上昇したことを受けて、操舵角に対する転舵角が小さくされるときの効果を説明するためのタイムチャートである。それぞれのタイムチャートにおいて、点線は操舵特性の変更が行われないとした場合のタイムチャートを表している。
T0において、ドライバは車両100の操舵を開始する。T1において自動運転が可能な条件が成立し、自動運転が開始する。更に、所定の条件が成立してドライバが操舵を休止することが可能となり、T2において、ドライバは操舵を終了する。T2における車速が基準車速である。ドライバが操舵を休止しているT2からT3の間の期間に、車速が上昇する。
T3において、基準車速と比較したときの車速の上昇量が所定量以上となったことを受けて、操舵角に対する転舵角を小さくするような操舵特性の変更が行われる。
T4において、ドライバの操舵が再開する。もし、操舵特性の変更が行われていないとすれば、T4における操舵ゲインは、点線で示されるようにドライバが記憶する操舵ゲインと大きく乖離してしまう。しかし、運転支援システム1によって操舵角に対する転舵角が小さくされているため、操舵ゲインも小さくなり、ドライバが記憶する操舵ゲインに近くなっている。同じ操舵トルクに対しては、操舵角は変わらないが、転舵角が小さくなることでヨーレートが小さくなり、車両100がドライバのイメージよりも横方向に動きすぎるのを防ぐことができる。
5.基準車速
運転支援システム1は、基準車速に対する操舵ゲインを「ドライバが記憶する操舵ゲイン」とし、ドライバの操舵が再開する時の操舵ゲインを、基準車速に対する操舵ゲインに近づける。図5及び図6に例示したフローチャートにおける処理では、運転支援システム1は、ドライバの操舵が終了する時の車速を基準車速としている。ドライバの操舵が終了する時の車速を基準車速とすることで、ドライバの操舵が再開したときの操舵ゲインを、ドライバがステアリング2の操作を介して最後に体感した操舵ゲインに近づける。ドライバは、ステアリング2の操作を介して最後に体感した操舵ゲインをそのまま記憶している可能性が高いため、ドライバの感覚に対するずれを適切に減らすことができる。基準車速としては、このように、ドライバの操舵が再開する直前または直後の車速が取得されてもよいし、それ以外の条件に基づいた車速が取得されてもよい。
例えば、ドライバの操舵が行われている期間中の車速を連続的に記録し、車速分布の中央値を基準車速として設定してもよい。このように基準車速を設定することで、ドライバの操舵が再開したときの操舵ゲインを、ドライバがステアリング2の操作を介して長い時間体感し、操舵の感覚に慣れている操舵ゲインに近づけることができる。あるいは、一般的な車両の車速の分布についてのデータを収集し、そこから算出された車速の分布の中央値を基準車速として予め設定してもよい。あるいは、一般的な道路の法定車速、例えば時速60kmを、基準車速として予め設定してもよい。予め基準車速を設定しておくことで、車両100の走行中に基準車速を記憶する処理を行う必要がなくなり、プロセッサ1aの処理負荷を低減することができる。
図10は、車速と操舵ゲインの関係を表したグラフである。破線で示されたグラフD1は、初期状態の操舵特性における、車速と操舵ゲインの関係を表している。操舵特性が変更されなければ、操舵ゲインはグラフD1に従って車速とともに上昇していく。ここで、運転支援システム1が、車速A1を基準車速として取得したとする。基準車速に対する操舵ゲインは、グラフに二点鎖線で示されている。これが、ドライバが記憶する操舵ゲインである。
ここから、運転支援システム1は、現在の車速が基準車速よりも低い場合は操舵ゲインを大きくするように操舵特性を変更し、現在の車速が基準車速よりも高い場合は操舵ゲインを小さくするように操舵特性を変更する。こうして、車速と操舵ゲインの関係は実線で示されるグラフD2のようになり、操舵ゲインをドライバが記憶する操舵ゲインに近づけることができる。
6.まとめ
以上に説明したように、本実施の形態に係る運転支援システム1は、操舵特性の変更を行うことで、ドライバが運転を再開するときの操舵ゲインを、ドライバが記憶する操舵ゲインに近づける。そうすることにより、ドライバが記憶する操舵ゲインと現在の操舵ゲインとの乖離によって生じる、ドライバがステアリング2に入力する操舵の過不足を低減することができる。車両100の横方向のぶれを低減すると同時に、修正のための操舵の必要性を減らし、ドライバの操作負担を軽減する。
1 運転支援システム
1a プロセッサ
1b 記憶装置
2 ステアリング
3 タイヤ
4 ステアリング操作量検出器
5 電動パワーステアリング
6 把持状態検出器
7 可変ステアリングレシオ機構
11 認識センサ
12 車両状態センサ
13 入力装置
14 アクチュエータ
100 車両

Claims (5)

  1. 車両に適用され、ドライバの操舵を自動運転により支援する運転支援システムであって、
    前記車両を操舵する操舵装置と、
    前記操舵装置の操舵特性を可変制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記自動運転が開始してからの期間中であって、前記ドライバの操舵が終了してから前記ドライバの操舵が再開するまでの期間中に、前記車両の車速が変化したことを受けて、操舵特性の変更を行うように構成され、
    前記操舵特性の変更は、
    前記車両の車速が前記期間中に上昇したことを受けて、前記ドライバが入力する操舵トルクに対する前記車両のタイヤの転舵角を小さくすることと、
    前記車両の車速が前記期間中に低下したことを受けて、前記操舵トルクに対する前記転舵角を大きくすることと、を含む
    運転支援システム。
  2. 請求項1に記載の運転支援システムであって、
    前記制御装置は、前記ドライバの操舵が再開した後に入力される前記操舵トルクが所定量よりも大きい場合は、前記操舵特性の変更を中止する、ように構成された
    運転支援システム。
  3. 請求項1又は2に記載の運転支援システムであって、
    前記操舵トルクに対する前記転舵角を小さくすることは、前記操舵トルクに対するステアリングの操舵角を小さくすることを含み、
    前記操舵トルクに対する前記転舵角を大きくすることは、前記操舵トルクに対する前記操舵角を大きくすることを含む
    運転支援システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の運転支援システムであって、
    前記操舵トルクに対する前記転舵角を小さくすることは、ステアリングの操舵角に対する前記転舵角を小さくすることを含み、
    前記操舵トルクに対する前記転舵角を大きくすることは、前記操舵角に対する前記転舵角を大きくすることを含む
    運転支援システム。
  5. 車両に対するドライバの操舵を自動運転により支援する運転支援方法であって、
    前記自動運転が開始してからの期間中であって、前記ドライバの操舵が終了してから前記ドライバの操舵が再開するまでの期間中に、前記車両の車速が変化したことを受けて、操舵特性の変更を行い、
    前記操舵特性の変更は、
    前記車両の車速が前記期間中に上昇したことを受けて、前記ドライバが入力する操舵トルクに対する前記車両のタイヤの転舵角を小さくすることと、
    前記車両の車速が前記期間中に低下したことを受けて、前記操舵トルクに対する前記転舵角を大きくすることと、を含む
    運転支援方法。
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