JP2023144116A - 骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制剤 - Google Patents

骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制剤 Download PDF

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Abstract

【課題】骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の過剰発現の抑制剤を提供する。【解決手段】フィチン酸を含むことを特徴とする骨外組織における骨形成関連因子の発現抑制剤である。骨形成関連因子は、ALPL、RUNX2、又は、BGLAP等の何れかである。フィチン酸を含むことを特徴とする、骨外組織における石灰化関連因子の発現抑制剤である。石灰化関連因子は、SLC20A1、SLC20A2、ENPP1、ALPL、SPP1等の何れかである。静脈内投与により異所性骨化や異所性石灰化を抑制することが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は、骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制剤に関する。
骨を構成する細胞には、骨芽細胞、骨細胞、破骨細胞がある。骨芽細胞は、間葉系幹細胞から分化した骨形成細胞で、幹細胞から段階的に分化していく。培養骨芽細胞系において、細胞の分化段階の指標となるマーカー遺伝子は多様なパターンを示す。例えば、初期の増殖段階では、細胞周期を制御する蛋白であるCCND1やHDACを発現するが、分化形質は時間依存的に発現し、分化早期にはCOL1A1を発現する。その後、成熟するにつれてFN1、ALPL、IBSP、BGLAPという順で発現パターンを示す。これらのマーカーの中で、COL1A1、ALPLは、細胞周期には依存せず発現する一方、BGLAPは、細胞分裂の終了後に発現する。
その他、骨芽細胞のマーカーにRUNX2、SPP1、MSX2、DLX5、TWIST1、JUN等の転写因子がある。RUNX2はBGLAPやSPP1遺伝子の上流のシスエレメントに結合することによってその転写を促進することから、RUNX2は骨基質蛋白の産生に重要な役割を果たしている。
しかしながら、上述した骨形成関連因子が骨外組織で発現すると、通常の骨格形成とは別に、本来は骨組織が形成されない部位に病的な骨形成が起こる現象である異所性骨化が発生する場合がある。また、石灰化とはカルシウムの沈着の総称であり、本来は石灰化されない部位に病的な石灰化が起こる現象を異所性石灰化と呼ぶが、この異所性石灰化の少なくとも一部は骨形成と同じ分子機構によって生ずることがわかっている(非特許文献1)。異所性骨化や異所性石灰化の発生する組織により、様々な障害を引き起こす。例えば、関節領域では可動域制限を伴うため、著しくQuality of Life(QOL)の低下を引き起こす。血管では心血管イベントや生命予後に関連する。
特許文献1には、NRF2がRunx2依存的にBglap転写活性を抑制し得ることから、nrf2による骨・軟骨分化の負の調節は、NRF2によるRunx2の阻害に起因し得るものであることに着目した骨芽細胞分化の調節剤が記載されている。
再表2006/129881号公報
Circ.Res.89,1147-1154, 2001; Semin. Nephrol. 24, 61-68, 2004
しかし、上記特許文献1に記載された物質では、骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制は十分なものではない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、新規な骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現の抑制剤を提供することを目的とする。
本発明にかかる骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制剤は、フィチン酸を含むことを特徴とする。
本発明によれば、適切に、骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現を抑制できる。
異所性骨化モデルにおけるフィチン酸投与の効果を示す図であり、そのうち(A)はマウス筋肉組織にBMP-2を含浸させたアテロコラーゲンの移植部において骨化組織が見られる異所性骨化モデルのマイクロCT画像であり、(B)はフィチン酸用量依存的に骨化組織量が低減することを示す図である。 2.6 mMリン酸(Pi)負荷環境下におけるマウス大動脈器官培養の石灰化モデルにおけるフィチン酸投与の効果を示す図であり、そのうち(A)はマウスより摘出した胸大動脈器官培養の写真図であり、(B)はPi負荷環境下で培養されたマウス大動脈の石灰化に対するフィチン酸投与の効果を示すマイクロCT画像であり、(C)はPi負荷環境下で培養されたマウス大動脈器官の石灰化に対するフィチン酸投与の効果を示すグラフである。 2.6 mMリン酸(Pi)負荷環境下におけるマウス大動脈器官の石灰化モデルにおけるフィチン酸投与の効果を示すコッサ染色の写真図である。 2.6 mMリン酸(Pi)負荷環境下におけるマウス大動脈器官の石灰化モデルに、フィチン酸投与をした場合における骨芽細胞マーカーALPLの免疫染色の写真図である。 2.6 mMリン酸(Pi)負荷環境下におけるマウス大動脈器官の石灰化モデルに、フィチン酸投与をした場合における遺伝子発現の状態を示す図であり、そのうち(A)はAlplであり、(B)はRunx2であり、(C)はBglapであり、(D)はSlc20a1である。 フィチン酸によるワーファリン誘導性の動脈石灰化の抑制効果を示す図であり、そのうち(A)はビタミンK1のみを投与したネガティブコントロールの血管の写真図であり、(B)はワーファリン投与を加えて石灰化した血管の写真図であり、(C)はさらに2mg/ 50-120g body weight/dayでフィチン酸を投与した場合における石灰化が抑制された状態の写真図である。 マウス静脈内にフィチン酸を投与した場合における血清カルシウム濃度を示す図である。 マウス静脈内にフィチン酸を投与した場合における血清無機リン酸濃度を示す図である。 Enpp1変異マウスの動脈弓の写真図であり、そのうち(A)はVehicle投与であり(B)は0.4 mg/body/dayフィチン酸ナトリウム投与であり(C)は0.04 mg/body/dayフィチン酸ナトリウム投与である。 Enpp1変異マウスについて脛骨近位端の骨形態計測結果を示す図であり、そのうち(A)は皮質骨量であり(B)は海面骨量であり(C)は皮質骨密度であり(D)は海面骨密度である。 0.4mg/body/day のフィチン酸ナトリウムおよびvehicleを投与した血清サンプルの結果を示す図であり、そのうち(A)は血清亜鉛濃度であり(B)は血清鉄濃度である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
フィチン酸は、下記構造式で示される物質であり、未精製の穀物や豆類に多く含まれる成分でミネラルに強いキレート作用を示す。酸味料やpH調整剤として食品添加物に認可されている他、抗酸化作用をはじめとする様々な生理機能が期待できることから機能性成分としての利用も多く開示されている。
Figure 2023144116000002
しかしながら、フィチン酸が、骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制効果を有することは、従来知られていない。
本発明にかかる骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制剤は、フィチン酸を含むことを特徴とする。
フィチン酸はフィチン酸塩としても使用可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、フィチン酸のカルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩等が挙げられる。
本発明にかかる骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制剤は、医薬的に有効量としてのフィチン酸を含むものであり、例えば、錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤等のような経口投与の製剤、経口投与に適した様々な液体製剤、又は注射剤、坐剤のような非経口投与用製剤とすることが可能である。
非経口投与用製剤のうち注射用製剤は、例えば、液剤、乳濁液、又は懸濁液の形態で調製され、血液に対して等張にされる。液体、乳濁液又は懸濁液の形態の製剤は、例えば、水性媒体、エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを用いて調製される。水性媒体としては、水又は水を含有する媒体が挙げられる。水としては、滅菌水が使用される。水を含有する媒体としては、例えば、生理食塩水、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)又は乳酸配合リンゲル液等が挙げられる。
注射用製剤において、フィチン酸またはその塩の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば1μg/mL~10 mg/mL、好ましくは100μg/mL~1 mg/mLである。
注射用製剤において、当技術分野で通常使用されている添加剤を適宜用いることができる。添加剤としては、例えば、等張化剤、安定化剤、緩衝剤、保存剤、キレート剤、抗酸化剤、又は溶解補助剤等が挙げられる。等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、ソルビトール、マンニトール等の糖類、塩化ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。安定化剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。緩衝剤としては、例えば、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、酢酸緩衝剤等が挙げられる。保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、ベンジルアルコール、クロロクレゾール、フェネチルアルコール、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。キレート剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば、デキストラン、ポリビニルピロリドン、安息香酸ナトリウム、エチレンジアミン、サリチル酸アミド、ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体等が挙げられる。
注射用製剤にはpH調整剤が含有されていても良い。pH調整剤は、酸類であっても塩基類であってもよい。具体的には、酸類としては、例えば、アスコルビン酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、乳酸、ホウ酸、リン酸、硫酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。塩基類としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
骨形成関連因子は、特に限定されるものではないが、例えばALPL、BGLAP、RUNX2、SP7 (Osterix)、DLX5等が挙げられる。
骨の石灰化関連因子は、特に限定されるものではないが、例えばSLC20A1、SLC20A2、ENPP1、ALPL、SPP1等が挙げられる。
本発明においては、フィチン酸の作用により骨外組織における骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現を抑制させ、これにより例えば異所性骨化を抑制させ、また異所性石灰化を抑制させることができる。
この点、フィチン酸のキレート作用により異所性骨化が抑制されるとの見解もあるが、本発明者らは異所性骨化のフィチン酸による抑制の重要なメカニズムはキレート作用にあるのではなく、骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制にあることを見出した。
異所性骨化としては、主として、外傷後骨化、腫瘍性骨化、神経学的状態での骨化が挙げられる。外傷後骨化は、大きな外傷、あるいは反覆された小外傷後に、大腿骨内顆の内側側副靭帯の付着部に起こる骨化である。腫瘍性骨化は、傍骨性骨肉腫、軟部組織骨肉腫、筋肉内血管腫などの時に起こる軟部組織性骨化である。神経学的状態での骨化は、脊髄損傷による対麻痺や四肢麻痺、脳卒中による片麻痺での麻痺肢に起こる骨化である。進行性骨化性線維異形成症は、全身性に骨格の奇形と軟部組織の骨化がみられる疾患である。
異所性石灰化としては、主として、転移性石灰化、異栄養性石灰化、特発性石灰沈着症が挙げられる。転移性石灰化は、長く継続する高カルシウム血症と高リン血症の片方もしくは両方があるために起こる石灰沈着である。異栄養性石灰化は、カルシウムやリン代謝の障害がなくても、軟部組織にカルシウム塩の沈着が起こる石灰化である。特発性石灰沈着症は、上腕骨大結節、特に棘上筋の付着部、三角筋付着部、膝関節の外側上顆に好発する石灰沈着性腱炎や滑液包炎、軟骨石灰沈着症、限局性石灰沈着症、汎発生石灰沈着症である。
異所性石灰化は異所性骨化と一部において同じ分子機構によって生じ、本来骨組織が存在しない部位、すなわち筋、筋膜、靱帯、関節包、血管などに骨様組織の形成が起こる現象である。具体的な疾患として、腎疾患、透析に伴う血管石灰化、動脈硬化による血管石灰化、乳児性全身性動脈石灰化(GACI)、進行性骨化性線維異形成症(FOP)、後縦靭帯骨化症(OPLL)、又は、黄色靭帯骨化症といった指定難病が該当する。
本実施形態にかかる骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現に起因する異所性骨化又は異所性石灰化の予防及び/又は治療剤は、フィチン酸を含むことを特徴とする。異所性骨化を起こす疾患は特に限定されるものではなく、上述の具体例において挙げられたFOP、OPLL、又は、黄色靭帯骨化症が該当する。なおFOPは、親指の先天性奇形や進行性異所性骨化により特徴づけられる遺伝子疾患である。FOPは遺伝子の突然変異を伴うものでもよく、例えばACVR1の変異である。FOPは中軸骨格及び付属肢骨格における主関節の関節外硬直又は胸郭の融合を生じ、重篤な障害や呼吸器不全を生じる。異所性石灰化を起こす疾患は特に限定されるものでなく、上述の具体例において挙げられた腎疾患若しくは透析に伴う血管石灰化、動脈硬化による血管石灰化、又は、GACIが該当する。
本明細書において「予防」には疾患の発症を抑えること及び遅延させることが含まれ、疾患になる前の予防だけでなく、治療後の疾患の再発に対する予防も含まれる。一方、「治療」には、症状を治癒すること、症状を改善すること及び症状の進行を抑えることが含まれる。本実施形態にかかる骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現に起因する異所性骨化又は異所性石灰化の予防及び/又は治療剤の用法用量は適宜変更し得るが、例えば有効成分量として、約0.1~約2000mg/kg/日、好ましくは約1~200mg/kg/日であり、この量を1日1回又は2~3回に分けて投与することができる。
(1)実施例1 BMP-2依存性筋肉内骨化モデルにおけるフィチン酸静脈内投与の効果
4週齢ddY雄マウス大臀筋内にBMP-2を含浸させたアテロコラーゲンを移植し、移植後2週間において移植部において骨化が見られる異所性骨化モデルを作成した。図1(A)のVehicleに示されるようにマイクロCT画像において、異所性骨化モデルの骨化組織が確認された。
浸透圧ポンプ(Alzet)を用い、右頸静脈から0.08 mg/body/day、0.4 mg/body/day又は2 mg/body/dayフィチン酸ナトリウムを持続投与し、異所性骨化に対する効果を確認した。図1(A)及び(B)に示されるように、フィチン酸の用量依存的に骨化組織量は低減した。なお図1(B)において縦軸はマイクロCTによる骨量(mm3)である。
(2)実施例2 リン酸負荷時マウス大動脈器官培養の石灰化におけるフィチン酸投与の効果
4週齢C57BL/6雄マウスより胸大動脈を摘出し、長さ2~5 mmに切断した(図2(A))。これを培養皿に載置し、15%ウシ胎仔血清を含むDMEM (High glucose)で37℃にて10日間培養した。リン酸負荷環境については、2.6 mMのリン酸(Pi)を培養液に添加した。
10日間の培養後、マウス大動脈には石灰化組織が観察された。なお、骨基質をはじめとする基質石灰化は、骨表面に存在する骨芽細胞が産生・分泌する基質小胞(matrix vesicle)によって開始され(基質小胞性石灰化)、基質小胞内部で形成されたリン酸カルシウム結晶塊はリボン状または針状を示し、小胞の膜を破って外界に露出すると、球状の集合体(石灰化球:mineralized nodule)を形成するようになり、その後、周囲のコラーゲン細線維に接触することでコラーゲン線維に石灰化を波及してゆく。このように骨芽細胞は骨形成を担う細胞であり、石灰化を誘導する。
このリン酸負荷時のマウス大動脈器官培養モデルにおいて、培養液中に1 μM、3μM又は10μMフィチン酸を添加し、10日間の培養後、石灰化組織の有無を観察した。図2(B)及び(C)に示されるように、マイクロCT画像において、フィチン酸の用量依存的に石灰化組織量は低減した。なお図2(C)において縦軸は石灰化組織量(mm3)である。
(3)実施例3 リン酸負荷時マウス大動脈器官培養の石灰化組織染色図
上記の実施例2におけるリン酸負荷環境下でのマウス大動脈器官培養モデルにつき、培養終了後に4% パラホムアルデヒドPBSで固定してパラフィン標本を作製した。5μmの切片を用意し、コッサ染色を行った。なお、コッサ染色は、組織学的検査において沈着した石灰(カルシウム塩)を検出する際に用いられる染色法であり、硝酸銀の作用によりリン酸カルシウム塩や炭酸カルシウム塩等を黒色に染色する。
図3に示されるように、フィチン酸の用量依存的に黒色に染色された部分は低減しており、石灰化組織量が低減していることが理解される。なお図3においてスケールバーは25μmである。
(4)実施例4 骨芽細胞マーカーの組織染色図
上記の実施例2におけるリン酸負荷環境下でのマウス大動脈器官培養モデルにつき上記パラフィン切片を用い、骨芽細胞(骨形成)マーカーALPの免疫染色を試みた。ALP (アルカリフォスファターゼ Alkaline Phoshatase)は細胞膜に存在する糖タンパク質である。骨組織に特異的に存在するALPはBAPと呼ばれ、細胞膜に存在し、ホスファチジルイノシトールを介して膜に結合する。骨芽細胞機能が亢進し、骨形成活性が亢進している時期には、血中BAPは上昇するため、ALPは骨芽細胞マーカーである。免疫染色は常法にしたがって抗ALP抗体、Alexa594標識二次抗体と反応後、蛍光顕微鏡を用いて観察した。対比染色としてDAPIを用いた。図4に示されるように、リン酸負荷時、溶媒のみの場合は骨芽細胞マーカーであるALPは赤色に染色された。一方で、フィチン酸の用量依存的に、赤色に染色された部分は低減し、骨芽細胞様細胞の形成が抑制されていることが理解される。なお図4においてスケールバーは75μmである。
(5)実施例5 骨芽細胞マーカー遺伝子の発現
上記の実施例2におけるリン酸負荷環境下でのマウス大動脈器官培養モデルにつき骨芽細胞(骨形成)マーカー遺伝子の発現をRT-PCR法により調べた。培養終了後、常法にしたがってRNAを抽出し、cDNA作製後、リアルタイムPCRにより遺伝子発現を定量した。骨形成関連因子として、Alpl、Runx2、及び、Bglapの発現を調べた。ここで、Alpl遺伝子は、Alkaline phosphataseの組織非特異的アイソザイム(TNSALP)をコードする遺伝子である。Runx2は、骨芽細胞分化および軟骨細胞後期分化に必須な転写因子である。Bglapは、分化の後期で培養細胞が石灰化する時期に、高いレベルで発現するので、間葉系幹細胞から骨芽細胞への分化指向を確認するマーカーである。
石灰化関連因子として、Slc20a1の発現を調べた。SLC20A1はIII型のリン酸トランスポーターで石灰化に重要な働きをすることが知られている。なお血液中のリン酸濃度の増加は血管平滑筋の石灰化を引き起こし、中膜の石灰化を中心とした動脈硬化を惹起する。これは、細胞外リン酸濃度の増加により血管平滑筋細胞においてSLC20A1を介したリン酸の細胞内流入が増加し、骨芽細胞分化関連タンパク質の発現誘導が起こり、骨芽細胞様細胞への分化ならびに石灰化が引き起こされるからと考えられている。
図5(A)(B)(C)に示されるように、フィチン酸の存在下では骨形成関連因子の発現が抑制されたことが示された。また、図5(D)に示されるように、フィチン酸の存在下では石灰化関連因子の発現が抑制されたことが示された。
(6)実施例6 ワーファリン誘導性の動脈石灰化の抑制
ワーファリンを代表とするビタミンK阻害薬は、石灰化抑制因子の一つであるマトリックスGIa蛋白(MGP)Gla化を阻害し、その機能を抑制する作用がある。本実施例ではワーファリンの動脈石灰化に対するフィチン酸による抑制効果を検証した。
新生仔SDラットが15日齢になった時点で通常餌から1.2wt%リン酸及び0.6wt%カルシウムを含む高リン酸餌に切り替え、母親ラットに高リン酸負荷を与えた。20日齢でビタミンK1 (1.5 mg/100g body weight/day)の経口投与を開始した。21日齢に浸透圧ポンプを用い、右側頸静脈からフィチン酸ナトリウム (0.4および2mg/50-120g body weight/day)を持続投与した。浸透圧ポンプ装着後、離乳し、上記ビタミンK1経口投与、高リン酸餌を継続するとともに、翌22日齢からワーファリン (15mg/100g body weight)を12時間ごとに皮下投与した。ワーファリン投与開始から12日目、動脈(大動脈弓から大腿動脈まで)を取り出して4%パラホルムアルデヒドPBSで固定し、石灰化組織を赤色に染色するアリザリンレッドSで染色した。その結果、図6(A)に示されるようにワーファリンを投与しなかった群は石灰化が全く観察されなかったが、図6(B)に示されるようにワーファリンを投与した場合は、石灰化が観察された。一方で、ワーファリンを投与した場合であっても更にフィチン酸を投与した場合にあっては、大動脈の石灰化は十分に抑制されていた。
(7)実施例7 フィチン酸静脈内投与における血清中カルシウム(Ca)、リン酸(無機リン酸、Pi)濃度の変動
4週齢ddY雄マウスの静脈内に上記のように浸透圧ポンプを用いてフィチン酸を1週間持続投与し、血中のカルシウム濃度の変化を測定した。フィチン酸投与量は0.08 mg/body/day、0.4 mg/body/day、2 mg/body/dayであった。Ca濃度の測定はカルシウムE-テストワコーにより行った。結果を図7に示す。図7に示されるように、血清中のCa濃度はフィチン酸の影響を受けなかった。同様に血清中のPi濃度の測定はホスファC-テストワコーにより行った。結果を図8に示す。図8に示されるように、フィチン酸は血清中のPi濃度に影響しなかった。
(8)実施例8 Enpp1変異マウスにおける石灰化抑制作用
Enpp1は後縦靱帯骨化症の責任遺伝子であり、乳児全身性動脈石灰化の多くは同遺伝子の両アレル変異を伴う。Enpp1変異新生仔マウス(C57BL/6J-Enpp1asj/GrsrJ)の母マウスに高リン餌を給餌し、生後3週での離乳後は直接高リン餌を給餌した。生後4週に浸透圧ポンプ(Alzet)を用い、右頸静脈から0.004 mg/body/day、0.04 mg/body/day、0.4 mg/body/dayフィチン酸ナトリウムを持続投与し、生後6週の時点で動脈の血管石灰化を確認した。同マウスでは、動脈弓、下大動脈から大腿動脈の分岐部を中心に散在性に石灰化を確認できる。図9は動脈弓を示す。そのうち(A)はVehicleであり(B)は0.4 mg/body/dayであり(C)は0.04 mg/body/dayである。図9に示されるように、フィチン酸は0.04 mg/body/day以上の濃度においてアリザリン赤で染色される血管石灰化をほぼ完全に抑制した。
(9)実施例9 マイクロCTによる骨形態計測
上記(8)のEnpp1変異マウス(6週齢)について脛骨近位端の骨形態計測を行った。皮質骨、海面骨について、骨量、骨量/組織量、骨密度、海面骨の数、海面骨厚等について解析した。骨量、骨密度を図10に示す。そのうち(A)は皮質骨量であり(B)は海面骨量であり(C)は皮質骨密度であり(D)は海面骨密度である。いずれのパラメーターもフィチン酸投与による影響は認められなかった。同様に正常マウスにフィチン酸を投与しても各種骨形態計測パラメーターに異常は認められなかった。
(10)実施例10 フィチン酸有効濃度における血清中鉄イオン、亜鉛イオン濃度
フィチン酸の血清中の鉄、亜鉛濃度への影響を確認するため、以下の血清サンプルを分析した。
a) 実施例7のマウスから得た血清サンプル(1週間持続静脈内投与)
b) 実施例8(2週間持続静脈内投与)のうちの0.4mg/body/day のフィチン酸ナトリウムおよびvehicleを投与した血清サンプル
c) 実施例8と同時に正常餌で飼育した無処置のマウス血清サンプル
図11は、0.4mg/body/day のフィチン酸ナトリウムおよびvehicleを投与した血清サンプルの結果を示す図であり、そのうち(A)は血清亜鉛濃度であり(B)は血清鉄濃度である。以上のサンプルについて比較したところ、血清亜鉛、鉄濃度にフィチン酸の影響は見られなかった。
この本実施例の結果からフィチン酸は異所性骨化又は異所性石灰化を抑制するが、その主たる作用機序はフィチン酸のキレート効果にあるのではなく、骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現抑制にあると考えられうる。
異所性骨化又は異所性石灰化の抑制に利用できる。

Claims (6)

  1. フィチン酸を含むことを特徴とする、骨外組織における骨形成関連因子の発現抑制剤。
  2. 前記骨形成関連因子は、ALPL、RUNX2、又は、BGLAP等の骨芽細胞分化関連因子子の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の骨外組織における骨形成関連因子の発現抑制剤。
  3. フィチン酸を含むことを特徴とする、骨外組織における石灰化関連因子の発現抑制剤。
  4. 前記石灰化関連因子は、SLC20A1、SLC20A2、ENPP1、ALPL、SPP1等の骨の石灰化関連因子の何れかであることを特徴とする請求項3に記載の骨外組織における石灰化関連因子の発現抑制剤。
  5. フィチン酸を含むことを特徴とする、骨形成関連因子又は石灰化関連因子の発現に起因する異所性骨化又は異所性石灰化の予防及び/又は治療剤。
  6. 前記異所性石灰化は、腎疾患若しくは透析に伴う血管石灰化、動脈硬化による血管石灰化、又は、乳児性全身性動脈石灰化における石灰化であり、前記異所性骨化は、進行性骨化性線維異形成症、後縦靭帯骨化症、又は、黄色靭帯骨化症における骨化であることを特徴とする請求項5に記載の異所性骨化又は異所性石灰化の予防及び/又は治療剤。
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