JP2023143360A - 赤外線センサ - Google Patents

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進也 太田
Shinya Ota
浩己 藤田
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【課題】高い抵抗を有する赤外線センサが提供される。【解決手段】赤外線センサは、複数の化合物半導体層が形成された化合物半導体の積層体を備え、化合物半導体の積層体は、In及びSbを含む化合物半導体である活性層と、活性層よりも大きなバンドギャップを有する化合物半導体であるバリア層と、化合物半導体である第三層を備え、活性層と、バリア層と、第三層がこの順に接していて、活性層と第三層の格子不整合が0.1%より大きく、バリア層の膜厚が、第三層に対する臨界膜厚hc3より大きく、活性層に対する臨界膜厚hcAより小さい。【選択図】図1

Description

本開示は赤外線センサに関する。
特に2~15μm程度の波長を有する短波長から、中波長、長波長赤外線の領域(中赤外域と称する)の赤外線は、気体分子が特有の吸収帯を示すことから、非分散赤外吸収式のガス濃度測定装置に用いられてきた。その中で、赤外線センサは、ガス濃度測定器の検出分解能及び消費電力といった主要性能を大きく左右する重要な部材であり、所望の波長における高い受光感度を有する赤外線センサが求められてきた。赤外線センサとして例えば、赤外線フォトダイオード(PD)、焦電センサ、サーモパイル等が知られている。この中でも特に半導体を用いた赤外線PDは、材料設計により、所望の波長帯での受光が可能であり、ガス濃度測定器に用いられてきた。
高性能な赤外線PDの作製において、化合物半導体層の結晶性の向上が重要となる。特に活性層に影響する貫通転位密度を減少させるため、活性層よりも基板側に積層される下地層に関する改良がなされてきた。特許文献1は、AlInSb下地層中に異なる格子定数を持ち、膜厚が臨界膜厚以下であるAlInSb層を導入するといった改良により、貫通転位密度が減少することを開示する。特許文献2は、InAsSb下地層とInAsSb活性層の間のInAs中間層の膜厚を臨界膜厚以上とするといった改良により、貫通転位密度が減少することを開示する。
特開2019-114772号公報 特開2015-090901号公報
一般に、活性層と下地層若しくは上部層の材料の格子定数は一致させることが好まれる。しかし、格子定数の異なる元素を含む混晶系において、混晶比が大きくなるほど結晶性が悪くなることが知られている。従って、下地層若しくは上部層の格子定数と活性層の格子定数に差を生じさせても、下地層若しくは上部層の混晶比を小さくすることで、結果的に性能が向上する場合がある。しかしそのような場合、活性層と下地層若しくは上部層との格子不整合に起因して、活性層と下地層若しくは上部層の界面に結晶欠陥が導入され、界面付近における欠陥起因のキャリア再結合レートが増加し、素子抵抗が減少してしまう。
本開示はこのような事情を鑑みてされたものであって、高い抵抗を有する赤外線センサを提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る赤外線センサは、
複数の化合物半導体層が形成された化合物半導体の積層体を備え、
前記化合物半導体の積層体は、
In及びSbを含む化合物半導体である活性層と、
前記活性層よりも大きなバンドギャップを有する化合物半導体であるバリア層と、
化合物半導体である第三層を備え、
前記活性層と、前記バリア層と、前記第三層がこの順に接していて、
前記活性層と前記第三層の格子不整合が0.1%より大きく、
前記バリア層の膜厚が、
前記第三層に対する臨界膜厚hc3より大きく、
前記活性層に対する臨界膜厚hcAより小さい。
本開示によれば、バリア層において適切な膜厚を選択することで、高い抵抗を有する赤外線センサを提供することができる。
図1は、一実施形態に係る赤外線センサの構造を示す図である。 図2は、一実施形態に係る赤外線センサの構造を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態が説明される。ただし、図面は模式的なものである。例えば厚み、長さ等は現実のものと異なる。本開示の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、様々な変更を加えることができる。以下の実施形態は、特許請求の範囲の内容を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが必須であるとは限らない。
<赤外線センサ>
本実施形態に係る赤外線センサは、波長が2μm~15μmの赤外線に感度を有するフォトダイオードである。赤外線センサは、半導体基板と、複数の化合物半導体層が形成された化合物半導体の積層体と、を備える。化合物半導体の積層体は活性層をp型半導体層とn型半導体層で挟んだ構造を含む。化合物半導体の積層体の少なくとも一部が後述の薄膜積層部に対応する。
<基板>
本実施形態に係る赤外線センサは、半導体基板を備えている。例えばSi基板、InP基板、GaAs基板などを用いることができる。InSb基板は、後述の活性層の材料と格子定数が近いことから、低欠陥で高性能な赤外線センサを形成するための基板として使用することができる。また、長波長赤外線の領域は、電子又はホールによる自由電子吸収が顕著となってくることから、不純物濃度(キャリア濃度)の低い半導体基板が好まれる。さらに半絶縁性のGaAs基板を用いることにより、上記の自由電子吸収を抑制すると共に、基板上に形成した薄膜積層部を、電気的に絶縁分離することができる。従って電極配線を用いて、複数の薄膜積層部を直列に接続することにより、高い抵抗を有する赤外線センサを得ることが可能となる。
<薄膜積層部>
本実施形態に係る赤外線センサは、基板上に形成された薄膜積層部を備えている。薄膜積層部は少なくとも、活性層と、バリア層と、第三層がこの順に接している部分を有する。活性層と、バリア層と、第三層の積層順に関して、活性層と第三層のどちらが基板に近い側であってよい。
図1は、一実施形態の基板と薄膜積層部の構造を示す。本実施形態において、薄膜積層部は、基板上に下地層、活性層、バリア層、第三層がこの順に積層された構造である。下地層は、活性層よりも基板側に積層される層である。下地層がn型ドーピングされ、バリア層と第三層がp型ドーピングされている。ドーピングの組み合わせとして、逆に下地層がp型で、バリア層と第三層がn型であってよい。また、下地層及び第三層はnpトンネル接合を含んでいてよい。
図2は、別の実施形態の基板と薄膜積層部の構造を示す。本実施形態において、薄膜積層部は、基板上に第三層、バリア層、活性層、上部層がこの順に積層された構造である。上部層は活性層よりも基板から離れた側に積層される層である。第三層がn型ドーピングされ、バリア層と上部層がp型ドーピングされている。ドーピングの組み合わせとして、逆に下地層がp型で、バリア層と第三層がn型であってよい。また、下地層及び第三層はnpトンネル接合を含んでいてよい。
p型ドーピングにはZn、Si、Be、Ge等を用いてよい。n型ドーピングにはSi、Sn、Te等を用いてよい。
<活性層>
活性層は、波長が2μm~15μmである赤外線の一部又は全部を受光することで、電子とホールのキャリア対を生成する。活性層はIn及びSbを少なくとも含む化合物半導体である。活性層はIn、As及びSbを含む化合物半導体であってよい。活性層としては、例えばAlGaInAsSb(0≦Al+Ga≦0.5、0≦As≦1)を含む薄膜を用いることができる。ここで、括弧内の記載は混晶における同族元素中の組成比を示す。(0≦Al+Ga≦0.5)は、AlGaInAsSbにおいて、AlとGaを合わせた三族元素中の組成比が0以上0.5以下であることを示す。また、(0≦As≦1)は、AlGaInAsSbにおいて、Asの五族元素中の組成比が0以上1以下であること、すなわち、どのような比も取り得ることを示す。以下において、同様の記載によって組成比が示される。活性層は、当該材料からなる単一組成の薄膜であってよいし、異なる材料を積層してよい。また、活性層は、複数のバンドギャップを有する半導体層を用いた量子井戸構造を含む積層体としてよい。また、活性層はキャリアの熱励起による実効的なバンドギャップの増加を抑制するため、p型ドーピングされていてよい。
活性層の構成材料としてInAsSb(0<As<0.36)を用いることで、InSbを用いる場合よりも長い波長の赤外線への感度を比較的小さな混晶比で実現することができる。当該組成領域では、最大15μmまでの赤外線に対する感度が得られる。
また、更にAs組成範囲を狭めることによって、より良い結晶成長が可能になることから、InAsSb(0<As<0.20)が用いられてよい。当該組成領域では、最大12μmまでの赤外線に対する感度が得られる。
活性層の構成材料としてInAsSb(0.8<As≦1)が用いられてよい。当該組成領域では、3.4μm~5.7μmの赤外線に対する感度が得られる。
活性層の構成材料としてAlInSb(0<Al<0.2)が用いられることで、InSbを用いる場合よりも短い波長の赤外線へ限定した感度と高いダイオード抵抗を比較的小さな混晶比で実現できる。当該組成領域では、2.3μm~7.3μmの赤外線に対する感度が得られる。
<第三層>
第三層は活性層とバリア層に対して、基板側に積層される下地層であってよいし、基板から離れた側に積層される上部層であってよい。
第三層の混晶比を小さくするため、第三層と活性層の格子不整合fA-3は0.1%以上であってよい。fA-3は第三層の格子定数aと活性層の格子定数aを用いて式(1)により決定される。
Figure 2023143360000002
各層の格子定数は材料組成とベガード則を用いて決定される、格子歪みが無い場合の格子定数である。また、材料組成が不明の場合はX線回折を用いた逆格子マッピング法により面内方向の格子定数と面直方向の格子定数をそれぞれ求め、その平均値として決定することもできる。
第三層のバンドギャップは、活性層以外での赤外線吸収を抑えるため活性層のそれより大きいことが望ましい。また第三層のバンドギャップは、電気伝導度を高くするため、バリア層のそれより小さいとよい。さらに電気伝導度を高くするため、第三層は、p型若しくはn型にドーピングされていてよい。
第三層の構成材料として、例えばAlGaInAsSb(0≦Al+Ga≦0.5、0≦As≦1)が用いられてよい。活性層にInAsSb(0<As<0.36)を用いる場合は、第三層にAlInSb(0≦Al<0.3)を用いると活性層よりもバンドギャップが大きくなる。またさらに第三層にInSbを用いると最も混晶比を小さくすることができる。
<バリア層>
バリア層は活性層と第三層に挟まれて積層される。バリア層は、活性層よりも大きなバンドギャップを持つ。バリア層は、構成材料として、例えばAlGaInAsSb(0≦Al+Ga≦0.5、0≦As≦0.5)を含む。また、バリア層は上記の通りp型若しくはn型にドーピングされていてよい。
バリア層の構成材料として、特にAlInSb(0.1<Al<0.4)が用いられてよい。当該材料はAlGaInAsSb(0≦Al+Ga≦0.5、0≦As≦1)の中でも、大きなバンドギャップをより小さい混晶比で実現できる。
従来、ある層の膜厚を臨界膜厚よりも大きくした場合、層界面に結晶欠陥が多く生じ、結晶欠陥の多くは界面から臨界膜厚程度の距離に局在することが知られている(例えば特許文献2)。
第三層に対するバリア層の臨界膜厚hc3は、第三層の格子定数aとバリア層の格子定数aとバリア層のポアソン比νを用いて、式(2)により求められる。ここで、fB-3は後述する式(4)で求められる。
Figure 2023143360000003
同様に活性層の格子定数aとバリア層の格子定数aとバリア層のポアソン比νを用いて、活性層に対するバリア層の臨界膜厚hcAが、式(3)により求められる。ここで、fB-Aは後述する式(5)で求められる。
Figure 2023143360000004
各層の格子定数は材料組成とベガード則を用いて決定される、格子歪みが無い場合の格子定数である。また、材料組成が不明の場合はX線回折を用いた逆格子マッピング法により面内方向の格子定数と面直方向の格子定数をそれぞれ求め、その平均値として決定することもできる。
バリア層の膜厚をhc3より大きく、hcAより小さくすることで、活性層とバリア層の界面の欠陥が少なく、第三層とバリア層の界面の欠陥は多い状態となる。このとき、第三層とバリア層の界面に生じた欠陥は、当該界面からhc3程度に局在するが、バリア層膜厚がhc3より大きいため、第三層とバリア層の界面に生じた欠陥が活性層に与える影響を抑えることができる。
例として、バリア層がAl0.18In0.82Sbである場合、すなわちaが0.6417nm、νが0.3464の場合のhc3を表1に示す。当該材料系においてa及びνが臨界膜厚に与える影響は第三層とバリア層の格子不整合fB-3(式(4))の影響に比べ小さい。そのため、バリア層の材料が本例と異なる場合であっても、臨界膜厚の値は格子不整合が同じであれば大きく変化しない。
Figure 2023143360000005
表1は、バリア層がAl0.18In0.82Sbの場合のhc3の例を示す。表1の各場合においてバリア層の膜厚はhc3よりも大きいとよい。
Figure 2023143360000006
表2は、同様にバリア層がAl0.18In0.82Sbの場合のhcAの例を示す。当該材料系においてa及びνが臨界膜厚に与える影響は活性層とバリア層の格子不整合fB-A(式(5))の影響に比べ小さい。そのため、バリア層の材料が本例と異なる場合であっても、臨界膜厚の値は格子不整合が同じであれば大きく変化しない。表2の各場合においてバリア層の膜厚はhcAよりも小さいとよい。
Figure 2023143360000007
Figure 2023143360000008
また、バリア層はバンドギャップが大きく伝導度が小さくなるため、効率的なキャリア取り出しのために、厚さが300nm以下であると更によい。
また、上記の膜設計に従えば、バリア層と第三層の界面で格子緩和が発生し、バリア層と活性層の界面では格子緩和が発生しない。従って、バリア層の面内格子定数は第三層の面内格子定数よりも活性層の面内格子定数に近いとよい。すなわちバリア層と活性層の面内格子不整合は、バリア層と第三層の面内格子不整合より小さいとよい。上記の面内格子不整合は、式(4)、式(5)において、各層の格子定数a、a、aをそれぞれ対応する層の面内方向の格子定数で置き換えたものに等しい。面内方向の格子定数は逆格子マッピングなどにより求めることができる。
(比較例1)
表3は比較例1に係る薄膜積層部の構成を示す。比較例1において、層番号1~4は下地層で、ノンドープ若しくはSnをドープすることでn型化されたAlInSb(Alが0、0.09のいずれか)で構成される。層番号5は下地側のバリア層で、Al0.18In0.82Sbで構成され、Snドーピングによりn型化されている。以上のn型層のドーピング濃度はいずれも7×1018/cmである。層番号6がInAs0.13Sb0.87からなる活性層で、Znを用いてp型ドーピングされている。活性層のドーピング濃度は3×1017/cmである。層番号7は上部側のバリア層で、Al0.18In0.82Sbで構成され、Znを用いて3×1017/cmにp型ドーピングされている。層番号8はInSbからなる上部層で、Znを用いて3×1018/cmにp型ドーピングされている。
比較例1の層番号4を第三層、層番号6を活性層としたとき、活性層と第三層の格子不整合はfA-3が0.4%と、0.1%以上の格子不整合が存在する。層番号5のバリア層の臨界膜厚についてhc3が112.7nm、hcAが635nmであるのに対し、バリア層の膜厚は23nmであり、バリア層の膜厚がhc3よりも小さい。
また、比較例1の層番号8を第三層、層番号6を活性層としたとき、活性層と第三層の格子不整合はfA-3が0.8%と、0.1%以上の格子不整合が存在する。層番号7のバリア層の臨界膜厚についてhc3が47.9nm、hcAが635nmであるのに対し、バリア層の膜厚は23nmであり、バリア層の膜厚がhc3よりも小さい。
Figure 2023143360000009
(実施例1)
表4は実施例1に係る薄膜積層部の構成を示す。実施例1は、比較例1の構成において層番号5のバリア層の膜厚を114nmに厚膜化し、代わりに層番号4の膜厚を減少させて、合計膜厚を比較例1と合わせている。この場合、活性層と第三層に0.1%より大きい格子不整合が存在し、かつバリア層の膜厚は、hc3の112.7nmより大きく、hcAの635nmより小さい。
また、表4の構造を実際に成膜し、逆格子マッピング法により、第三層、バリア層、活性層について面内方向の格子定数を求めると、それぞれ0.6452nm、0.6443nm、0.6438nmであった。従って、バリア層と活性層の面内格子不整合0.08%は、第三層とバリア層の面内格子不整合0.14%よりも小さい。
Figure 2023143360000010
(実施例2)
表5は実施例2に係る薄膜積層部の構成を示す。実施例2は、比較例1の構成において層番号7のバリア層の膜厚を114nmに厚膜化し、代わりに層番号6の膜厚を減少させて、合計膜厚を比較例1と合わせている。この場合、活性層と第三層に0.1%より大きい格子不整合が存在し、かつバリア層の膜厚は、hc3の47.9nmより大きく、hcAの635nmより小さい。
また、表5の構造を実際に成膜し、逆格子マッピング法により、第三層、バリア層、活性層について面内方向の格子定数を求めると、それぞれ0.6436nm、0.6434nm、0.6434nmであった。従って、バリア層と活性層の面内格子不整合0.00%は、第三層とバリア層の面内格子不整合0.04%よりも小さい。
Figure 2023143360000011
(作製手順)
比較例1、実施例1及び実施例2の赤外線センサはいずれも以下の手順で作製された。まず、半絶縁性のGaAs基板上に、表3から表5に示される薄膜積層部がMBE法にて形成された。ドライエッチ法により、上部から層番号4の途中までエッチングすることでメサ構造を形成し、SiO及びSiNからなる保護層を形成後、電極と半導体とのコンタクト部について窓開けが行われた。次いで、当該窓開け部を覆うようにAu/Pt/Ti層からなる電極層が形成された。メサ構造の面積は約230μmである。赤外光はGaAs基板側から入射されることで、基板、下地層を透過し、活性層にて吸収される。活性層にて生じたキャリア対のうち、ホールが層番号8と接続した電極層へ、電子が層番号4と接続した電極層へ取り出される。あるメサの層番号8と接続した電極層と、別のメサの層番号4と接続した電極層とを電気的に接続することで、643個のメサが直列に接続された。
比較例1、実施例1、実施例2の無バイアス下での抵抗値はそれぞれ24.8kΩ、26.9kΩ、27.0kΩであった。すなわち実施例1、実施例2のそれぞれにおいて抵抗値について1.08倍、1.09倍の改善が確認された。一方で比較例1に対して、実施例1及び実施例2の受光感度はほぼ変化が無かった。赤外線センサのSN比は、(受光感度)×(抵抗値)1/2に比例する。比較例1に対する実施例1及び実施例2のSN比はいずれも1.04倍の改善であった。すなわち、赤外線センサの性能が向上することが確認された。
以上のように、本実施形態に係る赤外線センサは、上記のように、バリア層において適切な膜厚を選択することで、高い抵抗を有する赤外線センサとなる。

Claims (5)

  1. 複数の化合物半導体層が形成された化合物半導体の積層体を備え、
    前記化合物半導体の積層体は、
    In及びSbを含む化合物半導体である活性層と、
    前記活性層よりも大きなバンドギャップを有する化合物半導体であるバリア層と、
    化合物半導体である第三層を備え、
    前記活性層と、前記バリア層と、前記第三層がこの順に接していて、
    前記活性層と前記第三層の格子不整合が0.1%より大きく、
    前記バリア層の膜厚が、
    前記第三層に対する臨界膜厚hc3より大きく、
    前記活性層に対する臨界膜厚hcAより小さい、赤外線センサ。
  2. 前記活性層がIn、As及びSbを含む化合物半導体であり、
    前記バリア層と前記第三層は、In、Sbを少なくとも含み、前記活性層よりも大きなバンドギャップを持つ、請求項1に記載の赤外線センサ。
  3. 前記活性層がInAsSb(0<As≦0.36)であり、前記バリア層は、AlInSb(0.1<Al<0.4)であり、前記第三層がAlInSb(0≦Al<0.3)である、請求項1又は2に記載の赤外線センサ。
  4. 前記バリア層の厚さが300nm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の赤外線センサ。
  5. 前記バリア層と前記活性層との面内格子不整合が、
    前記バリア層と前記第三層との面内格子不整合より小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載の赤外線センサ。
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