JP2011082348A - 半導体素子および半導体ウエハ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、近赤外域に感度を持ち、冷却することなく暗電流を抑制することができる、半導体素子および半導体ウエハを提供することを目的とする。
【解決手段】InP基板1上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)7およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)8を含む多重量子井戸構造を備え、GaAsSb1−y層の中に、またはGaAsSb1−y層とInGa1−xAs層との間に、導電帯の底がGaAsSb1−y層よりも高い第1のバリア層Bが位置し、その第1のバリア層の厚みが0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体素子および半導体ウエハに関し、より具体的には、タイプ2の多重量子井戸構造による近赤外域の長波長域にまで感度を持つ、半導体素子および半導体ウエハに関するものである。
InP基板を用いたIII−V族化合物半導体は、バンドギャップエネルギが近赤外域に対応するため、通信用、生体検査用、夜間撮像用などを目的に、多くの研究が進行している。たとえば波長2μm以上に受光感度を持たせるために、タイプ2のInGaAs/GaAsSb超格子を用いたフォトダイオードの提案がなされた(非特許文献1)。一方、タイプ2のInAs/GaSb超格子フォトダイオードの暗電流を低減する構造の提案がされている(非特許文献2、3)。タイプ2のInAs/GaSb超格子のフォトダイオードでは、InAsの価電子帯からGaAsの導電帯の底に遷移が生じることでエネルギーの小さい近赤外光の吸収を可能にする。このGaSb層内に、GaSbよりも導電帯の底が高いAlSbを配置することで、(InAs/GaAs)超格子中の電子の有効質量を大きくすることができる。この電子の有効質量の増大によって、受光感度に大きな影響を与えずに暗電流を抑制することができる。
R. Sidhu, N.Duan, J.C. Campbell, A.L. Holmes, "A Long-Wavelength Photodiode on InP Using Lattice-Matched GaInAs-GaAsSb Type-II Quantum Wells", IEEE Photonics Technology Letters, Vol.17, No.12(2005), pp.2715-2717 B-M. Nguyen,D. Hoffman, P-Y. Delaunay, and M. Razeghi, "Dark current suppression in type IIInAs/GaSb superlattice long wave infrared photodiodes with M-structure barrier",Applied Physics letters 91. 163511(2007) B-M. Nguyen,M. Razeghi, V. Nathan, G.J. Brown, "Type-II "M" Structure Photodiodes: AnAlternative Material Design for Mid-Wave to Long Wavelength Infrared Regimes",Proc. Of SPIE Vol.6479 64790S-1
上記のタイプ2のInAs/GaSb超格子では、温度を77K(液体窒素温度)に冷却して波長域10μm程度の赤外光を受光する。液体窒素やペルチエ素子による冷却を必須とする受光素子は、装置が大型化して、たとえば携帯に不便であり、また生体内に導入して生体の異常部を検出すること等はできない。
近赤外域の長波長域に受光感度を持つIII−V族化合物半導体の受光素子については、バンドギャップを近赤外域の光のエネルギーに調節しながら暗電流を低くすることが求められる。しかも、その場合、冷却なしの常温で暗電流を低減して、高品質の画像または高い分解能データを得ることが求められる。
本発明は、近赤外域に感度を持ち、冷却することなく暗電流を抑制することができる、半導体素子および半導体ウエハを提供することを目的とする。
本発明の半導体素子は、InP基板上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)を含む多重量子井戸構造を備える。この半導体素子は、GaAsSb1−y層の中に、またはGaAsSb1−y層とInGa1−xAs層との間に、導電帯の底がGaAsSb1−y層の導電帯の底よりも高い第1のバリア層が位置し、その第1のバリア層の厚みが0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする。
上記の構成によって、GaAsSbを隔てて隣り合うInGaAsの電子の波動関数の、GaAsSb中での重なりを減らすことで、電子の有効質量を増大させることができる。すなわち、GaAsSbに第1のバリア層が挿入され、その導電帯の底がGaAsSbの導電帯の底よりも高い場合、GaAsSb/第1のバリア層/GaAsSbをトンネル効果などで通り抜ける電流は、従来のGaAsSb一層の場合よりも、低下する。このため、有効質量は増大し、暗電流は低下する。
一方、第1のバリア層の価電子帯の頂上は、GaAsSb層の価電子帯の頂上8bよりもエネルギが低い。正孔について見れば、GaAsSbの中に正孔に対して大きな障害が設けられていることになる。この結果、GaAsSbの中に正孔にとって大きな障害物が設けられ、GaAsSb内の正孔は自由な移動が妨げられ、正孔の有効質量は増大する。このため、第1のバリア層によってGaAsSb内の正孔に起因する暗電流を大きく抑制することができる。
上記のバリア層の厚みが0.2nm未満では有効質量を十分に大きくできず、2.5nmを超えるとバンド構造が大きく変化して近赤外域に受光感度を持つことができない。上記の第1のバリア層の配置によって、受光効率を下げることなく暗電流の低い受光素子アレイまたは受光素子(以下、受光素子アレイ等と記す)を得ることができる。
なお、全体の多重量子井戸構造の中で、上記の第1のバリア層を備える部分は、全体にわたって配置される必要はなく、全体の一部であってよい。そして、その第1のバリア層を備える部分は、入射面に近い側でもよいし、遠い側でもよいし、バリア層を備えない多重量子井戸構造の中に含まれるように位置してもよい。また、半導体素子は、受光素子、発光素子など半導体素子であれば何でも該当する。
本発明の別の半導体素子は、InP基板上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)を含む多重量子井戸構造を備える。この半導体素子は、InGa1−xAs層の中に、またはInGa1−xAs層とGaAsSb1−y層との間に、価電子帯の頂上がInGa1−xAs層の価電子帯の頂上よりも低い第2のバリア層が位置し、その第2のバリア層の厚みが0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする。
上記の構成によって、InGaAs/GaAsSb界面における電子・正孔の波動関数の重なりを減らすことなく多重量子井戸構造中の電子の有効質量を増大させることができる。第2のバリア層は、その価電子帯の頂上がInGaAsの価電子帯の頂上より低い。また、第2のバリア層の価電子帯の頂上は、GaAsSbの価電子帯の頂上より低い。一方、従来の第2のバリア層がない場合、InGaAsの価電子帯の頂上は、GaAsSbの価電子帯の頂上より、低い。GaAsSbの価電子帯の頂上と、InGaAsまたは第2のバリア層の価電子帯の頂上とのエネルギの差のため、第2のバリア層によって、隣り合う2つのGaAsSbの一方から他方へ、正孔が移動する確率、すなわちトンネル効果の確率を小さくすることができ、これによって暗電流を下げることができる。
また、第2のバリア層は、InGaAs中の導電帯の電子に対する大きな障害となり、暗電流の一要因を抑えることができる。すなわち、第2のバリア層の導電帯の底は、InGaAsの導電帯の底から高い位置にある。このため、電子が第2のバリア層を超える確率は抑制される。このため、InGaAs内の電子に起因する暗電流を抑止することができる。
上記のバリア層の厚みが0.2nm未満では有効質量を十分に大きくできず、2.5nmを超えるとバンド構造が大きく変化して近赤外域に受光感度を持つことができない。上記の第2のバリア層の配置によって、受光効率を下げることなく暗電流の低い受光素子アレイ等を得ることができる。
なお、全体の多重量子井戸構造の中で、上記の第2のバリア層を備える部分は、全体にわたって配置される必要はなく、全体の一部であってよい。そして、その第2のバリア層を備える部分は、入射面に近い側でもよいし、遠い側でもよいし、バリア層を備えない多重量子井戸構造の中に含まれるように位置してもよい。
本発明のさらに別の半導体素子は、InP基板上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)を含む多重量子井戸構造を備える。この半導体素子は、GaAsSb1−y層の中に、またはGaAsSb1−y層とInGa1−xAs層との間に、導電帯の底がGaAsSb1−y層の導電帯の底よりも高い第1のバリア層が位置し、InGa1−xAs層の中に、またはInGa1−xAs層とGaAsSb1−y層との間に、価電子帯の頂上がInGa1−xAs層の価電子帯の頂上よりも低い第2のバリア層が位置し、第1および第2のバリア層の厚みが、ともに0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする。
上記の構成によって、InGaAs/GaAsSb界面における電子・正孔の波動関数の重なりを減らすことなく多重量子井戸構造中の電子の有効質量を増大させることができる。そして、上述の第1および第2のバリア層の作用を得ることができる。上記の第1および第2のバリア層の厚みが0.2nm未満では有効質量を十分に大きくできず、2.5nmを超えるとバンド構造が大きく変化して近赤外域に受光感度を持つことができない。上記の第1および/または第2のバリア層の配置によって、受光効率を下げることなく暗電流の低い受光素子アレイ等を得ることができる。
なお、全体の多重量子井戸構造の中で、上記の第1のバリア層および第2のバリア層を備える部分は、全体にわたって配置される必要はなく、全体の一部であってよい。そして、その第1のバリア層および第2のバリア層を備える部分は、入射面に近い側でもよいし、遠い側でもよいし、バリア層を備えない多重量子井戸構造の中に含まれるように位置してもよい。
第1のバリア層では、Als1In1−s1As(0.467≦s1≦0.491)を主成分とすることができる。これによって、2つの隣り合うInGaAs層間の第1のバリア層として、GaAsSbよりも導電帯の底が高く、かつInP基板と格子整合をとることができるAlInAs層をエピタキシャル成長させることができる。
第1のバリア層として、Als1In1−s1As(0.467≦s1≦0.491)をベースにして、該Als1In1−s1Asに不純物として混入するSbと、そのSbの混入による格子定数のずれをなくすための付加分Alと、を含む層を用いることができる。原料供給方法によってはベースのAlInAsにSbが混入してInP基板との格子不整合が大きくなり、暗電流増加を招くことがある。しかし、Gaを含有させることで上記の格子不整合を小さくして暗電流増加を防止することができる。
第1のバリア層では、InPを主成分としてもよい。これによって、InP基板との格子不整合がないInPを用いて結晶性のよいバリア層を得ることができる。
前記第1のバリア層が、InPをベースにして、該InPに不純物として混入するSbおよびAsと、その混入による格子定数のずれをなくすための、付加分Alおよび/または付加分Ga、を備えることができる。原料供給方法によってはベースのInPにSbおよびAsが混入してInP基板との格子不整合が大きくなり、暗電流増加を招くことがある。しかし、Alおよび/またはGaを含有させることで上記の格子不整合を小さくして暗電流増加を防止することができる。
第1のバリア層を、AlAsv3Sb1−v3(0.552≦v3≦0.573)を主成分とすることができる。AlAsv3Sb1−v3も、InP基板との格子整合性は良好であり、またGaAsSbよりも導電帯の底は高いので、第1のバリア層として用いることができる。
第2のバリア層では、Als1In1−s1As(0.467≦s1≦0.491)を主成分とすることができる。これによって、2つのGaAsSb層の間に、InGaAsよりも価電子帯の頂上が低く、かつInP基板に対して格子整合性の良好なAlInAsによる第2のバリア層を設けることができる。このため、暗電流を抑制することができる。
第2のバリア層として、InPを主成分とする層を用いることができる。格子整合姓についてまったく問題のないInPは、価電子帯の頂上がInGaAsよりも低いので、暗電流を抑制することができる。
第2のバリア層として、InPをベースにして、該InPに不純物として混入する、As、または、AsおよびSb、と、その混入による格子定数のずれをなくすための付加分Alおよび/または付加分Gaと、を備えることができる。原料供給方法によってはInPに、As、または、AsおよびSb、が混入して、格子不整合度の増大に起因して暗電流増大を招くこともある。しかし、付加分Alおよび/または付加分Gaによって格子不整合を解消することができるので、第2のバリア層による効果を得ることができ、暗電流を低減することができる。
第2のバリア層として、AlAsv3Sb1−v3(0.552≦v3≦0.573)を主成分とすることができる。上記のAlAsSbは、価電子帯の頂上はInGaAsより低く、InP基板との格子整合性が良好なので、第2のバリア層とに用いて、暗電流を低減することができる。
多重量子井戸構造の任意の層iの格子定数をaiとして、InP基板の格子定数をaoとして、すべてのiについて、|ai−ao|/ao≦0.002を満たすことができる。これによって、歪みを小さく抑えることができ、また格子欠陥密度の低いエピタキシャル層を得ることができるので、暗電流の低い半導体素子を得ることができる。
多重量子井戸構造を50周期以上から構成することができる。これによって、受光感度が高く、暗電流の低い受光素子を得ることができる。
本発明の半導体ウエハは、上記のいずれかの半導体素子における、InP基板を含むIII−V族化合物半導体の積層体を含むことを特徴とする。これによって、高い受光感度を持ち、暗電流の低い受光素子を製造することができる半導体ウエハを得ることができる。
本発明の半導体素子等によれば、近赤外域に感度を持ち、冷却することなく暗電流を抑制することができる。
本発明の実施の形態における半導体素子である受光素子を説明する図である。 (a)は、InP基板を含むエピタキシャル積層体を示し、(b)は受光層のバリア層を含む多重量子井戸構造を示す、図である。 図2の受光層におけるバリア層を含む多重量子井戸構造のバンド構造の概念図である。 (a)は従来の受光素子のInP基板を含むエピタキシャル積層体を示し、(b)は受光層の多重量子井戸構造を示す、図である。 実施例での本発明例および比較例の受光素子における、電流と電圧との関係を示す図である。
図1は本発明の実施の形態における半導体受光素子10を示す断面図である。また、図2(a)は、半導体受光素子10のエピタキシャル積層構造を示す図である。図1および図2(a)において、Sをドープしたn型InP基板1上にエピタキシャル構造が成長されている。エピタキシャル積層体は、次の構成からなる。n型InP基板1/Siドープしたn型InGaAsバッファ層2/第1のバリア層Bおよび第2のバリア層Bを含むMQW受光層3(図2(b)参照))/InGaAsキャップ層4b/InP窓層4a
InP窓層4a上に接して選択拡散マスクパターン36が設けられている。この選択拡散マスクパターン36は、p型不純物である亜鉛(Zn)を選択拡散してp型領域6を形成するために用いたものであるが、選択拡散処理のあと除去されず、そのまま残されている。選択拡散処理によって形成されたp型領域のフロントにはpn接合15が形成される。p型領域6は、選択拡散マスクパターン36の開口部から選択拡散されたZnが含まれる領域であるが、平面的に見て開口部から少し外側に拡がるだけで、もっぱら深さ方向に形成されている。このため平面的には周囲は無拡散(Znのない)領域で確実に隔離される。
p側電極11は、p型領域6のInP窓層4上にオーミック接触される。p側電極11と対をなすn側電極12は、n型InP基板1の裏面にバック電極としてオーミック接触される。選択拡散マスクパターン36、およびp型領域の表面層であるInP窓層4を覆って、反射防止膜を兼ねた保護膜43が配置される。選択拡散マスクパターン36はSiN等で形成され、また反射防止膜を兼ねる保護膜43はSiON等で形成される。InGaAsキャップ層4bは、Znの選択拡散の濃度分布が受光層3中で所定レベルを超えないように、Zn拡散の濃度分布を調整するために設けられている。拡散濃度分布調整層を呼ぶ場合もある。
p側電極11とn側電極12との間に逆バイアス電圧をかけて、pn接合15から主に受光層3側に向かって拡がる空乏層において、近赤外域の光を吸収(受光)して、生じた光電荷を読み出す。受光層3は、本実施の形態では、図2(b)に示すように、第1のバリア層Bおよび第2のバリア層Bを含むタイプ2のMQWからなる点、または第1および第2のバリア層を含むタイプ2のMQWを含む点に特徴を有する。図2(b)に示す第1および第2のバリア層B,Bを含むMQWは、図2(a)に示す、受光層3のすべてを構成してもよいし、受光層3の一部分のみを構成してもよい。第1および第2のバリア層B,Bを含むタイプ2のMQWの単位量子井戸はつぎのとおりである。
(単位量子井戸):InGaAs7/第2のバリア層(AlInAs)B/InGaAs7/GaAsSb8/第1のバリア層(AlInAs)B/GaAsSb8
第1および第2のバリア層B,Bを含まない、従来のタイプ2のMQWはつぎの単位量子井戸を有する(図4参照)。
(単位量子井戸):InGaAs107/GaAsSb108
従来の受光素子では、図4に示すように、n型InP基板101/n型InGaAsバッファ層102/バリア層を含まないMQW受光層103/InGaAsキャップ層104b/InP窓層104a、のエピタキシャル積層構造を有する。
本実施の形態におけるタイプ2の単位量子井戸は、従来の単位量子井戸のInGaAs層7の中にAlInAsBを挿入し、またGaAsSb層8中にAlInAsBを挿入した構成となっている。
図3は、本実施の形態の受光素子10の受光層3に含まれる2つの単位量子井戸のバンド構造を示す図である。囲われた矩形は禁制帯に対応する。したがって囲われた矩形の上辺は導電帯の底Ecに、また下辺は価電子帯の頂上Evに、それぞれ対応する。
一般に、タイプ2のMQWでは、異なる2種の半導体層が交互に積層されたとき、第1の半導体の導電帯の底Ecと、第2の半導体の価電子帯の頂上Evとのエネルギ差が、受光感度の波長上限(カットオフ波長)を決める。すなわち、光による電子または正孔の遷移は、第2の半導体の価電子帯と、第1の半導体の導電帯との間で行われる。このため、第2の半導体の価電子帯のエネルギを、第1の半導体の価電子帯より高くし、かつ第1の半導体の導電帯のエネルギを、第2の半導体の伝導帯のエネルギより低くすることにより、1つの半導体内の遷移による場合よりも、受光感度の長波長化を実現しやすい。
図3において、近赤外域の光の受光は、GaAsSb8の価電子帯の頂上8bとInGaAs7の導電帯の底7aとの間で行われる。エネルギ差は0.38eVであり、受光可能な光のカットオフ波長であり、近赤外域の長波長に対応する。図3に示すように、GaAsSb8に第1のバリア層Bが挿入され、その導電帯の底CがGaAsSb8の導電帯の底8aよりも0.14eV高い場合、GaAsSb8/第1のバリア層B/GaAsSb8をトンネル効果などで通り抜ける電流は、0.14eV高い分、従来のGaAsSb108一層の場合よりも、低下する。このため、電子はInGaAs層7の導電帯に閉じ込められる傾向を強めるので、有効質量は増大し、暗電流は低下する。
一方、第1のバリア層Bの価電子帯の頂上Vは、GaAsSb層8の価電子帯の頂上8bよりも0.57eVエネルギが低い。正孔の場合、図3に示す電子におけるエネルギを天地反転させるべきであるので、正孔について、GaAsSb8の中に正孔に対して大きな障害が設けられていることになる。この結果、GaAsSb8の中に正孔にとって大きな障害物が設けられ、GaAsSb内の正孔は自由な移動が妨げられ、第1のバリア層BによってGaAsSb8内の正孔に起因する暗電流を抑制することができる。
第2のバリア層Bについては次の作用を得ることができる。すなわち、第2のバリア層Bは、InGaAs7中の導電帯の電子に対する大きな障害となり、暗電流の一要因を抑えることができる。すなわち、第2のバリア層(AlInAs)Bの導電帯の底Cは、InGaAs7の導電帯の底7aから0.5eV高い位置にある。このため、電子が第2のバリア層Bを超える確率は抑制される。このため、InGaAs7内の電子に起因する暗電流を抑止することができる。
一方、第2のバリア層(AlInAs)Bは、その価電子帯の頂上VがInGaAs7の価電子帯の頂上7bより0.23eV低い。また、第2のバリア層(AlInAs)Bの価電子帯の頂上Vは、GaAsSb8の価電子帯の頂上8bより、0.57eV低い。一方、従来の第2のバリア層Bがない場合、InGaAs7の価電子帯の頂上7bは、GaAsSb8の価電子帯の頂上8bより、0.34eV低い。0.57eV−0.34eV=0.23eVというエネルギの差のため、隣り合う2つのGaAsSb8の一方から他方へ、正孔が移動する確率、すなわちトンネル効果の確率を小さくすることができ、これによって正孔の有効質量は増大して暗電流を下げることができる。
上記のように、GaAsSb層8における第1のバリア層Bは、
(E1)InGaAs層7の導電帯の電子のトンネル機構による移動の確率を低下させ、
(E2)GaAsSb層8の価電子帯の正孔の移動の障害となる。
さらにInGaAs層7における第2のバリア層Bは、
(E3)InGaAs層7の導電帯の電子の移動の障害となり、
(E4)GaAsSb層8の価電子帯の正孔のトンネル機構による移動の確率を低下させる。
上記の(E1)〜(E4)の作用によって、とくに(E1)および(E4)の作用によって、第1および第2のバリア層B,Bは、受光素子10の暗電流を低減することができる。また、近赤外域の光の受光感度などは、バンド構造が大きく変化しないため、ほとんど変化しない。そして、p側電極11とn側電極12との間に逆バイアス電圧を印加することで、光電流を問題なく読み出すことができる。
(実施の形態の変形例)
図示は省略するが、第1のバリア層Bおよび第2のバリア層Bには、次にあげる材料を用いることができる。
(第1のバリア層B):AlInAs、InP、AlAsSb
(第2のバリア層B):AlInAs、InP、AlAsSb
図2および図3に示すバリア層は、第1のバリア層Bおよび第2のバリア層Bともに、AlInAsで形成した。しかし、バリア層B,Bは、AlInAsに限定されず、InPまたはAlAsSbを用いることができる。その場合、第1のバリア層Bと第2のバリア層Bとを同じ材料で形成してもよいし、異なる材料で形成してもよい。
(バリア層B,Bの組成):
(AlInAs): 上記の第1または第2のバリア層B,Bを構成するAlInAsは、Sbを含まずに成長することができれば、制御が簡単なので望ましい。しかし、GaAsSbに接してAlInAsを成長させると、Sbの偏析によってAlInAsにSbの混入が生じる。AlInAsに混入した場合、AlInAsの格子定数に比べて、Sbは原子半径が大きく、格子不整合を拡大して格子欠陥密度を増大させ、高格子欠陥密度による暗電流の増大をもたらす。このようなSbの混入による格子欠陥密度の増大を防止するため、Alを付加的に増やす。Alは、原子半径が小さいので、AlInAs中に、Sbとともに、Alを付加的に増加することで、良好な格子整合度を保つことができる。上記の不純物Sbおよび付加分Alを含んだ化学式としては、Als1In1−s1Asv1Sb1−v1(0.467≦s1≦0.502、0.99≦v1≦1)と表現することができる。
(InP): 上記の第1または第2のバリア層B,Bを構成するInPは、Sbおよび/またはAsを含まずに成長することができれば、格子整合性上から望ましい。しかし、GaAsSbに接してInPを成長させると、Sbの偏析によってInPにSbの混入が生じる。第1のバリア層Bおよび第2のバリア層Bともに、GaAsSb層8とInGaAs層7との間に位置する場合があるので、SbおよびAsが混入する。InPに混入した場合、InPの格子定数に比べて、SbおよびAsは原子半径が大きく、格子不整合を拡大して格子欠陥密度を増大させ、高格子欠陥密度による暗電流の増大をもたらす。このようなSbおよびAsの混入による格子欠陥密度の増大を防止するため、Alおよび/またはGaを付加する。Alおよび/またはGaは、原子半径が小さいので、InP中に、Sbおよび/またはAsとともに、Alおよび/またはGaを付加することで、良好な格子整合度を保つことができる。上記の不純物Sb,Asおよび付加分Al,Gaを含んだ化学式としては、Als2Gat2In1−s2−t2u2Asv2Sb1−u2−v2 (0≦s2≦0.072、0≦t2≦0.071、0.89≦u2≦1、0≦v2≦0.1)と表現することができる。
InGaAs層7の中に第2のバリア層Bを成長する場合には、Asの混入のみが生じるが、上記のSbをゼロにして、Asを所定の混入濃度にして、所定の格子整合度になるようにAl、Ga等を付加することで格子整合性を高めて、格子不整合に起因する暗電流の増大を防止することができる。
実施例により、第1および第2のバリア層B1,B2を含むMQWの受光素子の暗電流の抑制効果を確かめた。試験体は、本発明例は、図2のエピタキシャル積層構造を、また比較例は図4のエピタキシャル積層構造を用いて、どちらも図1に示す受光素子を作製した。具体的な作製方法は、つぎのとおりである。
(本発明例):SドープInP基板1(100)に、図2に示すエピタキシャル積層構造をMBE(Molecular Beam Epitaxy)法により成長した。バッファ層2には、n型InGaAsを用い、MBE法での成長時にSiをドープして、膜厚は0.15μmとした。組成は、Inを53.1%とした。キャリア濃度は5×1016cm−3とした。受光層3には、InGaAs厚み2nm/AlInAs厚み1nm/InGaAs厚み2nm/GaAsSb厚み2nm/AlInAs1nm/GaAsSb2nm、を単位量子井戸とするMQWを成長した。周期数は250とした。MQWにおけるInGaAsのIn組成を53.1%とし、またGaAsSbのSb組成を48.7%とし、AlInAsのAl組成を47.9%とした。このMQWの受光層3の上に、キャップ層4bまたは拡散濃度分布調整層4bとして、厚み1μmのInGaAs層4bを成長した。In組成は53.1%とした。次にSiドープのInP窓層4aを成長した。厚みは0.8μmとし、Siのドーピングプ密度は3×1016cm−3とした。
(比較例):SドープのInP基板101(100)上に、図4に示すエピタキシャル積層構造をMBE法で成長した。受光層103としては、InGaAs107厚み5nm/GaAsSb108厚み5nm、の単位量子井戸とした。周期数は250である。InGaAs107におけるIn組成は53.1%、またGaAsSb108におけるSb組成は48.7%とした。
上記のエピタキシャル積層体を用いて、図1に示す受光素子(PINフォトダイオード)を作製した。作製した受光素子について、室温で電流電圧特性を測定した。結果を図5に示す。図5によれば、第1および第2のバリア層B1,B2を含むMQWを受光層とする本発明例の受光素子では、比較例に比べて、同じ電圧で比較して、ほぼ1桁低い電流となり、暗電流が1桁低くなった。これは、主として、(E1)第1のバリア層Bが、InGaAs層7の導電帯の電子のトンネル機構による移動を低下させることで電子の有効質量を増大させ、また(E4))第2のバリア層Bが、GaAsSb層8の価電子帯の正孔のトンネル機構による移動を低下させることで正孔の有効質量を増大させた、ことによるものである。
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の半導体素子等によれば、近赤外域に感度を持ち、冷却することなく暗電流を抑制することができ、今後、小型化および高感度化が可能になり、生体等への急激な利用に資することができる。
1 InP基板、2 バッファ層、3 受光層、4a InP窓層、4b InGaAsキャップ層(拡散濃度分布調整層)、6 p型領域、7 多重量子井戸構造中のInGaAs層、7a InGaAs層の導電帯の底、7b InGaAs層の価電子帯の頂上、8 多重量子井戸構造中のGaAsSb層、8a GaAsSb層の導電帯の底、8b GaAsSb層の価電子帯の頂上、10 受光素子、11 p側電極、12 n側電極、15 pn接合、36 選択拡散マスクパターン、43 保護膜(反射防止膜)、B 第1のバリア層、B 第2のバリア層、C バリア層の導電帯の底、V バリア層の価電子帯の頂上。

Claims (15)

  1. InP基板上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)を含む多重量子井戸構造を備えた半導体素子であって、
    前記GaAsSb1−y層の中に、または前記GaAsSb1−y層と前記InGa1−xAs層との間に、導電帯の底が前記GaAsSb1−y層の導電帯の底よりも高い第1のバリア層が位置し、その第1のバリア層の厚みが0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする、半導体素子。
  2. InP基板上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)を含む多重量子井戸構造を備えた半導体素子であって、
    前記InGa1−xAs層の中に、または前記InGa1−xAs層と前記GaAsSb1−y層との間に、価電子帯の頂上が前記InGa1−xAs層の価電子帯の頂上よりも低い第2のバリア層が位置し、その第2のバリア層の厚みが0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする、半導体素子。
  3. InP基板上に形成された、単位量子井戸にInGa1−xAs層(0.38≦x≦0.68)およびGaAsSb1−y層(0.36≦y≦0.62)を含む多重量子井戸構造を備えた半導体素子であって、
    前記GaAsSb1−y層の中に、または前記GaAsSb1−y層と前記InGa1−xAs層との間に、導電帯の底が前記GaAsSb1−y層の導電帯の底よりも高い第1のバリア層が位置し、
    前記InGa1−xAs層の中に、または前記InGa1−xAs層と前記GaAsSb1−y層との間に、価電子帯の頂上が前記InGa1−xAs層の価電子帯の頂上よりも低い第2のバリア層が位置し、
    前記第1および第2のバリア層の厚みが、ともに0.2nm以上2.5nm以下であることを特徴とする、半導体素子。
  4. 前記第1のバリア層が、Als1In1−s1As(0.467≦s1≦0.491)を主成分とすることを特徴とする、請求項1または3に記載の半導体素子。
  5. 前記第1のバリア層が、Als1In1−s1As(0.467≦s1≦0.491)をベースにして、該Als1In1−s1Asに不純物として混入するSbと、そのSbの混入による格子定数のずれをなくすための付加分Alと、を含むことを特徴とする、請求項1、3および4のいずれか1項に記載の半導体素子。
  6. 前記第1のバリア層が、InPを主成分とすることを特徴とする、請求項1または3に記載の半導体素子。
  7. 前記第1のバリア層が、InPをベースにして、該InPに不純物として混入するSbおよびAsと、その混入による格子定数のずれをなくすための、付加分Alおよび/または付加分Gaと、を備えることを特徴とする、請求項1、3および6のいずれか1項に記載の半導体素子。
  8. 前記第1のバリア層が、AlAsv3Sb1−v3(0.552≦v3≦0.573)を主成分とすることを特徴とする、請求項1または3に記載の半導体素子。
  9. 前記第2のバリア層が、Als1In1−s1As(0.467≦s1≦0.491)を主成分とすることを特徴とする、請求項2、3〜8のいずれか1項に記載の半導体素子。
  10. 前記第2のバリア層が、InPを主成分とすることを特徴とする、請求項2、3〜8のいずれか1項に記載の半導体素子。
  11. 前記第2のバリア層が、InPをベースにして、該InPに不純物として混入する、As、または、AsおよびSb、と、その混入による格子定数のずれをなくすための付加分Alおよび/または付加分Gaと、を備えることを特徴とする、請求項2、3〜8、10のいずれか1項に記載の半導体素子。
  12. 前記第2のバリア層が、AlAsv3Sb1−v3(0.552≦v3≦0.573)を主成分とすることを特徴とする、請求項2、3〜8のいずれか1項に記載の半導体素子。
  13. 前記多重量子井戸構造の任意の層iの格子定数をaiとして、前記InP基板の格子定数をaoとして、すべてのiについて、|ai−ao|/ao≦0.002を満たすことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の半導体素子。
  14. 前記多重量子井戸構造が50周期以上から構成されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体素子。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の半導体素子における、前記InP基板を含むIII−V族化合物半導体の積層体を含むことを特徴とする、半導体ウエハ。
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