JP2023142986A - 空中表示装置用の光学素子、及び空中表示装置 - Google Patents

空中表示装置用の光学素子、及び空中表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 表示品質を向上させることが可能な空中表示装置用の光学素子を提供する。
【解決手段】 空中表示装置用の光学素子30は、平面状の基材31と、基材31の下に設けられ、それぞれが第1方向に延び、第1方向に直交する第2方向に並んだ複数の光学要素32と、複数の光学要素32の各々に設けられ、光を反射する反射層35と、反射層35上に設けられ、光を吸収する吸収層36とを含む。光学要素32は、基材31の法線方向に対してそれぞれが傾き、互いに接する入射面及び反射面を有する。反射層35は、反射面上に設けられる。光学素子は、外部からの光を入射面で受けるように配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空中表示装置用の光学素子、及び空中表示装置に関する。
画像や動画などを空中像として表示可能な空中表示装置が研究され、新しいヒューマン・マシン・インターフェースとして期待されている。空中表示装置は、例えば、2面コーナーリフレクタがアレイ状に配列された2面コーナーリフレクタアレイを備え、表示素子の表示面から出射される光を反射し、空中に実像を結像する。2面コーナーリフレクタアレイによる表示方法は、収差が無く、面対称位置に実像(空中像)を表示することができる。
特許文献1は、透明平板の表面から突出した透明な四角柱を2面コーナーリフレクタとして使用し、複数の四角柱を平面上にアレイ状に配置した光学素子を開示している。また、特許文献2は、第1及び第2光制御パネルの各々を、透明平板の内部に垂直に複数の平面光反射部を並べて形成し、第1及び第2光制御パネルを、互いの平面光反射部が直交するように配置した光学素子を開示している。特許文献1、2の光学素子は、表示素子から出射された光を直交する反射面で2回反射させ、空中像を生成している。
特許文献1、2の光学素子を利用した表示装置は、光学素子の斜方向から観察することで空中像を認識できるものであり、光学素子の法線方向からの観察では良好な空中像を認識することは難しい。
特開2011-191404号公報 特開2011-175297号公報
本発明は、表示品質を向上させることが可能な空中表示装置用の光学素子、及び空中表示装置を提供する。
本発明の第1態様によると、空中に空中像を結像させる空中表示装置に使用される光学素子であって、平面状の基材と、前記基材の下に設けられ、それぞれが第1方向に延び、前記第1方向に直交する第2方向に並んだ複数の光学要素と、前記複数の光学要素の各々に設けられ、光を反射する反射層と、前記反射層上に設けられ、光を吸収する吸収層とを具備し、前記複数の光学要素の各々は、前記基材の法線方向に対してそれぞれが傾き、互いに接する入射面及び反射面を有し、前記反射層は、前記反射面上に設けられ、前記光学素子は、外部からの光を前記入射面で受けるように配置される、光学素子が提供される。
本発明の第2態様によると、前記反射層は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、又はこれらの1つを含む合金で構成される、第1態様に係る光学素子が提供される。
本発明の第3態様によると、前記吸収層は、黒色の染料又は顔料を含む材料、カーボンブラックを含む材料、若しくは黒鉛を含む材料で構成される、第1又は第2態様に係る光学素子が提供される。
本発明の第4態様によると、画像を表示する表示素子と、前記表示素子からの光を前記入射面で受けるように配置され、請求項1に記載の前記光学素子とを具備する、空中表示装置が提供される。
本発明の第5態様によると、前記表示素子と前記光学素子とは、互いに平行に配置される、第4態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第6態様によると、光を発光する照明素子をさらに具備し、前記表示素子は、前記照明素子からの光を受けるように配置され、液晶表示素子で構成される、第4又は第5態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明によれば、表示品質を向上させることが可能な空中表示装置用の光学素子、及び空中表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空中表示装置の斜視図である。 図2は、図1に示した空中表示装置のY方向から見た側面図である。 図3は、図1に示した光学素子の斜視図である。 図4は、空中表示装置のブロック図である。 図5は、光学素子における光の反射の様子を説明する斜視図である。 図6は、光学素子における光の反射の様子を説明するXZ面の側面図である。 図7は、光学素子における光の反射の様子を説明するYZ面の側面図である。 図8は、光学素子における入射面及び反射面の角度条件を説明する図である。 図9は、空中表示装置の光線追跡図である。 図10は、図9の光線追跡図に基づく配光分布図である。 図11は、表示素子の点“o”から出射された光のうち空中像を結像する光成分の光線追跡図である。 図12は、図11の光線追跡図に基づく配光分布図である。 図13は、第1実施例に係る光学素子の製造方法を説明する断面図である。 図14は、図13に続く製造方法を説明する断面図である。 図15は、第2実施例に係る光学素子の製造方法を説明する断面図である。 図16は、図15に続く製造方法を説明する断面図である。 図17は、図16に続く製造方法を説明する断面図である。 図18は、図17に続く製造方法を説明する断面図である。 図19は、図18に続く製造方法を説明する断面図である。 図20は、図19に続く製造方法を説明する断面図である。 図21は、本発明の第2実施形態に係る空中表示装置の側面図である。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。ただし、図面は模式的または概念的なものであり、各図面の寸法および比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、図面の相互間で同じ部分を表す場合においても、互いの寸法の関係や比率が異なって表される場合もある。特に、以下に示す幾つかの実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置等によって、本発明の技術思想が特定されるものではない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[1] 第1実施形態
[1-1] 空中表示装置1の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る空中表示装置1の斜視図である。図1において、X方向は、空中表示装置1のある1辺に沿った方向であり、Y方向は、水平面内においてX方向に直交する方向であり、Z方向は、XY平面に直交する方向(法線方向ともいう)である。図2は、図1に示した空中表示装置1のY方向から見た側面図である。
空中表示装置1は、画像(動画を含む)を表示する装置である。空中表示装置1は、自身の光出射面の上方の空中に、空中像を表示する。空中像とは、空中表示装置1の光出射面とは、空中表示装置1を構成する複数の部材のうち最上層に配置された部材の表面を意味する。空中に結像する実像である。
空中表示装置1は、照明素子(バックライトともいう)10、表示素子20、及び光学素子30を備える。照明素子10、表示素子20、及び光学素子30は、互いに平行に配置される。照明素子10、表示素子20、及び光学素子30は、図示せぬ筐体内に収容され、筐体内に設けられた支持部材(図示せず)によって、図1の位置に固定される。
照明素子10は、照明光を発光し、この照明光を表示素子20に向けて出射する。照明素子10は、光源部11、導光板12、及び反射シート13を備える。照明素子10は、例えばサイドライト型の照明素子である。照明素子10は、面光源を構成する。照明素子10は、後述する角度θの斜め方向に光強度がピークになるように構成してもよい。
光源部11は、導光板12の側面に向き合うように配置される。光源部11は、導光板12の側面に向けて光を発光する。光源部11は、例えば白色LED(Light Emitting Diode)からなる複数の発光素子を含む。導光板12は、光源部11からの照明光を導光し、照明光を自身の上面から出射する。反射シート13は、導光板12の底面から出射した照明光を、再び導光板12に向けて反射する。照明素子10は、導光板12の上面に、光学特性を向上させる光学素子(プリズムシート、及び拡散シートを含む)を備えていてもよい。
表示素子20は、透過型の表示素子である。表示素子20は、例えば液晶表示素子で構成される。表示素子20の駆動モードについては特に限定されず、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、又はホモジニアスモードなどを用いることができる。表示素子20は、照明素子10から出射された照明光を受ける。表示素子20は、照明素子10からの照明光を透過して光変調を行う。そして、表示素子20は、その表示面に所望の画像を表示する。
光学素子30は、底面側から入射した光を上面側に反射する。また、光学素子30は、底面側から斜めに入射した入射光を、例えば正面方向(法線方向)に反射する。光学素子30の詳細な構成については後述する。光学素子30は、空中に空中像2を結像する。空中像2は、光学素子30の素子面に平行である。素子面とは、光学素子30が面内方向に広がる仮想的な平面を言う。素子面は、素子の面内と同じ意味である。その他の素子の素子面についても同様の意味である。光学素子30の正面にいる観察者3は、空中像2を視認することができる。
[1-2] 光学素子30の構成
図3は、図1に示した光学素子30の斜視図である。なお、図2には、光学素子30の一部を拡大した側面図も示している。
光学素子30は、基材31、及び複数の光学要素32を備える。基材31は、XY面において平面状に構成され、直方体を有する。
基材31の底面には、複数の光学要素32が設けられる。複数の光学要素32の各々は、三角柱で構成される。光学要素32は、三角柱の3個の側面がXY面と平行になるように配置され、1つの側面が基材31に接する。複数の光学要素32は、それぞれがY方向に延び、X方向に並んで配置される。換言すると、複数の光学要素32は、鋸歯状を有する。
複数の光学要素32の各々は、入射面33及び反射面34を有する。Y方向から見て、左側の側面が入射面33であり、右側の側面が反射面34である。入射面33は、表示素子20からの光が入射する面である。反射面34は、入射面33に外部から入射した光を、光学要素32の内部で反射する面である。入射面33と反射面34とは、角度θを有する。
光学要素32は、例えば、基材31と同じ透明材料によって基材31と一体的に形成される。基材31と光学要素32とを個別に形成し、透明な接着材を用いて基材31に光学要素32を接着してもよい。基材31及び光学要素32を構成する透明材料としては、例えばアクリル樹脂、又はガラスが用いられる。
光学要素32の反射面34には、反射層35が設けられる。反射層35は、反射面34の全体を覆うように構成される。反射層35は、光を反射する機能を有する。反射層35は、反射率の高い材料で構成される。反射層35としては、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、又はこれらの1つを含む合金が用いられる。
反射層35上には、吸収層36が設けられる。吸収層36は、反射層35の全体を覆うように構成される。吸収層36は、光を吸収する機能を有する。吸収層36は、光吸収率が高い材料で構成される。吸収層36としては、例えば、黒色の染料又は顔料を含む材料、カーボンブラックを含む材料、若しくは黒鉛を含む材料が用いられる。
光学素子30は、入射光を内部で反射して、空中に実像を結像する。また、光学素子30は、その素子面の正面の位置に、実像を結像させる。
[1-3] 空中表示装置1のブロック構成
図4は、空中表示装置1のブロック図である。空中表示装置1は、制御部60、記憶部61、入出力インターフェース(入出力IF)62、表示部63、及び入力部64を備える。制御部60、記憶部61、及び入出力インターフェース62は、バス65を介して互いに接続される。
入出力インターフェース62は、表示部63、及び入力部64に接続される。入出力インターフェース62は、表示部63、及び入力部64のそれぞれに対して、所定の規格に応じたインターフェース処理を行う。
表示部63は、照明素子10、及び表示素子20を備える。表示部63は、画像を表示する。
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の1つ以上のプロセッサにより構成される。制御部60は、記憶部61に格納されたプログラムを実行することで各種機能を実現する。制御部60は、表示処理部60A、及び情報処理部60Bを備える。
表示処理部60Aは、表示部63(具体的には、照明素子10、及び表示素子20)の動作を制御する。表示処理部60Aは、照明素子10のオン及びオフを制御する。表示処理部60Aは、表示素子20に画像信号を送信し、表示素子20に画像を表示させる。
情報処理部60Bは、空中表示装置1が表示する画像を生成する。情報処理部60Bは、記憶部61に格納された画像データを用いることが可能である。情報処理部60Bは、図示せぬ通信機能を用いて外部から画像データを取得してもよい。
記憶部61は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置と、RAM(Random Access Memory)、及びレジスタ等の揮発性記憶装置とを含む。記憶部61は、制御部60が実行するプログラムを格納する。記憶部61は、制御部60の制御に必要な各種データを格納する。記憶部61は、空中表示装置1が表示する画像のデータを格納する。
入力部64は、ユーザが入力した情報を受け付ける。情報処理部60Bは、入力部64が受け付けた情報に基づいて、表示部63に表示する画像を選択することが可能である。
[1-4] 空中表示装置1の動作
次に、上記のよう構成された空中表示装置1の動作について説明する。
図2の矢印は、光路を示している。図2に示すように、表示素子20の点“o”から出射された光は、光学素子30に入射する。表示素子20から出射された光のうち角度θの光成分(角度θを中心とした所定の角度範囲の光成分を含む)は、光学素子30によって反射される。光学素子30は、入射光を、表示素子20と反対側の空中に結像し、空中に空中像2を表示する。
図5は、光学素子30における光の反射の様子を説明する斜視図である。図6は、光学素子30における光の反射の様子を説明するXZ面の側面図である。図6は、観察者3の両目(すなわち、両目を結ぶ線)がX方向に平行な状態で光学素子30を見た図である。図7は、光学素子30における光の反射の様子を説明するYZ面の側面図である。図7は、観察者3の両目がY方向に平行な状態で光学素子30を見た図である。なお、図5乃至図7では、反射層35及び吸収層36の図示を省略している。
表示素子20の素子面における任意の点“o”から出射された光は、光学素子30の入射面33に入射し、反射面34に到達する。反射面34に入射した光は、反射面34で全反射され、光学素子30の光学要素32が形成されている側の反対側の平面から出射される。
図6のXZ面では、点“o”から出射された光は、光学要素32の反射面34で全反射され、その光は空中で結像されて空中像を生成する。
図7のYZ面では、点“o”から出射された光は、光学要素32の反射面34で反射されず、その光は空中で結像することがないため空中像の生成に寄与しない。
すなわち、観察者3が空中像を認識できる条件は、観察者3の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態(例えばX方向に対して±10度)である。また、観察者3の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態でY方向に沿って視点を移動した場合、空中像を常に認識することができる。
図8は、光学素子30における入射面33及び反射面34の角度条件を説明する図である。
Z方向(素子面に垂直な方向)に対する入射面33の角度をθ、Z方向に対する反射面34の角度をθ、入射面33と反射面34とのなす角度をθとする。角度をθは、以下の式(1)で表される。
θ=θ+θ ・・・(1)
表示素子20から角度θで出射した光は、入射面33に入射する。光学素子30の材料の屈折率をn、空気の屈折率を1とする。入射面33における入射角をθ、屈折角をθとする。反射面34における入射角をθ、反射角をθ(=θ)とする。光学素子30の上面における入射角をθ、屈折角をθとする。屈折角θが出射角である。出射角θは、以下の式(2)で表される。
θ=sin-1(n*sin(sin-1((1/n)*sin(90°-(θ+θ)))+θ2+2θ-90°)) ・・・(2)
入射面33に入射した光は、入射面33で全反射されないように設定される。すなわち、入射面33の角度θは、入射面33に入射する光の入射角が臨界角より小さくなるように設定される。臨界角とは、その入射角を超えると全反射する最少の入射角である。臨界角は、入射面の垂線に対する角度である。
ここで、図2に示すように、光学素子30は、その反射面34に、反射層35及び吸収層36を備える。入射面33に入射して反射面34に到達した光は、反射面34及び反射層35で反射される。具体的には、光学素子30に入射する光のうち、光学素子30の素子面に垂直な方向(Z方向)を基準にして反射面34が傾く側の光成分は、入射面33に入射し、その後、反射面34及び反射層35で反射される。換言すると、光学素子30に入射する光のうち、図2のZ方向を基準にして右側に傾いて進む光成分は、入射面33に入射し、その後、反射面34及び反射層35で反射される。また、反射層35の存在により、反射面34に到達して光は、より確実に反射される。
一方、光学素子30の外から吸収層36に直接入射する光は、吸収層36で吸収される。具体的には、光学素子30に入射する光のうち、光学素子30の素子面に垂直な方向(Z方向)を基準にして入射面33が傾く側の光成分は、吸収層36で吸収される。換言すると、光学素子30に入射する光のうち、図2のZ方向を基準にして左側に傾いて進む光成分は、吸収層36で吸収される。よって、吸収層36に直接入射する光は、光学素子30によって反射されず、観察者3に視認されない。
このように、光学素子30は、空中像2を生成するための光のみを反射し、それ以外の光を反射しないように機能する。すなわち、光学素子30は、空中像2の生成に寄与しない不要光を遮光することができる。
図9は、空中表示装置1の光線追跡図である。図10は、図9の光線追跡図に基づく配光分布図である。図10の横軸がX方向に沿って観察者が光学素子30を見る角度(度)を表しており、縦軸が光の出力比(%)を表している。
表示素子20の点“o”から出射された光のうちZ方向から右側の光成分は、光学素子30で反射され、点“o´”で結像する。一方、表示素子20の点“o”から出射された光のうちZ方向から左側の光成分は、光学素子30の吸収層36で吸収され、光学素子30から出射されない。
図9及び図10から、空中表示装置1を角度0度、すなわち正面方向から見た場合に、出力比が大きくなることが分かる。観察者は、正面方向から見た場合に、空中像を視認することができる。なお、表示に寄与しない不要光(光学素子30から右斜め方向に進む光成分)も光学素子30から出射されている。
図11は、表示素子20の点“o”から出射された光のうち空中像を結像する光成分の光線追跡図である。図12は、図11の光線追跡図に基づく配光分布図である。
図11及び図12からも同様に、空中表示装置1を正面方向から見た場合に、出力比が大きくなることが分かる。観察者は、正面方向から見た場合に、空中像を視認することができる。
[1-5] 製造方法
次に、光学素子30の製造方法について説明する。以下に、製造方法の2つの実施例(第1及び第2実施例)について説明する。
(第1実施例)
図13及び図14は、第1実施例に係る光学素子30の製造方法を説明する断面図である。
図13に示すように、反射層35及び吸収層36が設けられていない光学素子30を準備する。反射層35及び吸収層36が設けられていない光学素子30を光学素子部材30Aと呼ぶ。光学素子部材30Aは、基材31及び複数の光学要素32からなる部材である。光学要素32は、入射面33及び反射面34を有する。光学素子部材30Aは、任意の製造方法を用いて製造される。光学素子部材30Aは、光学要素32が上にくるように配置される。
続いて、斜め蒸着法を用いて、光学要素32の反射面34上に、反射層35を成膜する。斜め蒸着法とは、蒸着材料を被蒸着物の素子面に対して斜めに導入することで、被蒸着物に蒸着材料を成膜する蒸着方法である。蒸着は、例えば、真空中で蒸着材料を蒸発させ、薄い膜にした状態で被蒸着物に付着させる加工方法である。斜めとは、光学素子部材30Aの素子面に対して斜め方向であり、また、光学要素32の反射面34の垂線側(図13における右側で)に傾いた方向である。換言すると、斜めとは、蒸着材料を反射面34に照射可能な方向である。反射層35は、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、又はこれらの1つを含む合金で構成される。
続いて、図14に示すように、斜め蒸着法を用いて、反射層35上に、吸収層36を成膜する。吸収層36の斜め蒸着も、蒸着材料が反射層35に照射可能な方向から行われる。吸収層36は、例えば、黒色の染料又は顔料を含む材料、カーボンブラックを含む材料、若しくは黒鉛を含む材料で構成される。
以上のようにして、反射面34上に、反射層35及び吸収層36の積層膜を形成することができる。また、斜め蒸着法を用いることで、入射面33に蒸着材料が付着するのを抑制できる。
(第2実施例)
図15乃至図20は、第2実施例に係る光学素子30の製造方法を説明する断面図である。
図15に示すように、反射層35及び吸収層36が設けられていない光学素子部材30Aを準備する。光学素子部材30Aは、光学要素32が上にくるように配置される。
続いて、斜め蒸着法を用いて、光学要素32の反射面34上に、反射層35を成膜する。反射層35の材料は、第1実施例と同じである。
続いて、図16に示すように、斜め蒸着法又は塗布法を用いて、反射層35上に、親水層37を成膜する。親水層37の斜め蒸着は、蒸着材料が反射層35に照射可能な方向から行われる。親水層37は、水と親和性を有する層である。親水層37としては、例えば、リン酸カルシウム、又はリン酸カルシウムを含む化合物が用いられる。
続いて、図17に示すように、斜め蒸着法又は塗布法を用いて、光学要素32の入射面33上に、疎水層38を成膜する。疎水層38の斜め蒸着は、蒸着材料が入射面33に照射可能な方向から行われる。疎水層38の蒸着における斜めとは、光学素子部材30Aの素子面に対して斜め方向であり、また、光学要素32の入射面33の垂線側(図17における左側)に傾いた方向である。疎水層38は、水と親和性のない層である。疎水層38としては、フッ素樹脂、又はフッ素を含む化合物が用いられる。
続いて、図18に示すように、塗布法又は印刷法を用いて、光学素子部材30A上に、黒色塗料36Aを形成する。黒色塗料36Aは、複数の光学要素32が構成する溝を埋めるように形成される。黒色塗料36Aは、親水層37及び疎水層38に接している。黒色塗料36Aは、揮発性を有する液体に、黒色の染料、黒色の顔料、又はそれ以外の黒色材料が混合されて構成される。
続いて、図19に示すように、黒色塗料36Aを乾燥させる。黒色塗料36Aは、揮発成分が減少するに従い、親水層37と疎水層38との表面自由エネルギーの違いから、親水層37に選択的に集合する。
続いて、図20に示すように、黒色塗料36Aの揮発成分がなくなることで、反射層35上に、平面状の吸収層36が形成される。第2実施例の製造方法では、反射面34上に、反射層35、親水層37、及び吸収層36が順に積層された積層膜が形成される。
[1-6] 第1実施形態の効果
第1実施形態によれば、表示素子20から出射された光を光学素子30で反射させることで、空中に空中像を表示することができる。また、空中表示装置1の正面方向において、空中像を表示することができる。
また、空中像の表示に寄与しない不要な光成分を吸収層36で吸収することができる。すなわち、空中像の表示に寄与しない不要な光成分が光学素子30から出射されるのを抑制できる。これにより、表示品質を向上させることが可能な空中表示装置1を実現できる。
また、観察者3の両眼がX方向(すなわち、複数の光学要素32が並ぶ方向)に平行、又はそれに近い状態で光学素子30を見た場合に、観察者3は、空中像を視認することができる。また、観察者3の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態でY方向に沿って視点を移動した場合、空中像を常に視認することができる。すなわち、観察者3の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態において、視野角を確保することができる。
また、空中表示装置1を構成する複数の素子を平行に配置することができる。これにより、Z方向に小型化が可能な空中表示装置1を実現できる。
[2] 第2実施形態
第2実施形態は、表示素子20を光学素子30に対して斜めに配置する構成例である。
図21は、本発明の第2実施形態に係る空中表示装置1の側面図である。図21において、X方向は、光学素子30のある1辺に沿った方向であり、Y方向は、光学素子30の水平面内においてX方向に直交する方向であり、Z方向は、XY面に直交する方向である。
空中表示装置1は、照明素子10、表示素子20、及び光学素子30を備える。照明素子10、表示素子20、及び光学素子30の個々の構成は、第1実施形態と同じである。照明素子10と表示素子20とは、互いに平行に配置される。
光学素子30は、表示素子20に対して角度θ10で斜めに配置される。第2実施形態において、角度θ10は、0度より大きく45度より小さい範囲に設定される。
図21に示すように、表示素子20の点“o”から出射された光は、光学素子30によって反射され、空中に空中像2が表示される。また、第1実施形態と同様に、光学素子30の素子面に垂直な方向から左側に進む光成分は、光学素子30に設けられた吸収層36で吸収される。
第2実施形態によれば、表示素子20を光学素子30に対して斜めに配置して空中表示装置1を実現できる。その他の効果は、第1実施形態と同じである。
上記各実施形態では、光学要素32の左側の側面が入射面33、右側の側面が反射面34として定義している。しかし、これに限定されず、入射面33と反射面34とを逆に構成してもよい。反射面34に反射層35及び吸収層36の積層膜が設けられることは実施形態と同じである。この場合、実施形態で説明した空中表示装置1の作用も左右が逆になる。
上記各実施形態では、表示素子20として液晶表示素子を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。表示素子20は、自発光型である有機EL(electroluminescence)表示素子、又はマイクロLED(Light Emitting Diode)表示素子などを用いることも可能である。マイクロLED表示素子は、画素を構成するR(赤)、G(緑)、B(青)をそれぞれLEDで発光させる表示素子である。自発光型の表示素子20を用いる場合、照明素子10は不要である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…空中表示装置、2…空中像、3…観察者、10…照明素子、11…光源部、12…導光板、13…反射シート、20…表示素子、30…光学素子、31…基材、32…光学要素、33…入射面、34…反射面、35…反射層、36…吸収層、36A…黒色塗料、37…親水層、38…疎水層、60…制御部、60A…表示処理部、60B…情報処理部、61…記憶部、62…入出力インターフェース、63…表示部、64…入力部、65…バス。

Claims (6)

  1. 空中に空中像を結像させる空中表示装置に使用される光学素子であって、
    平面状の基材と、
    前記基材の下に設けられ、それぞれが第1方向に延び、前記第1方向に直交する第2方向に並んだ複数の光学要素と、
    前記複数の光学要素の各々に設けられ、光を反射する反射層と、
    前記反射層上に設けられ、光を吸収する吸収層と、
    を具備し、
    前記複数の光学要素の各々は、前記基材の法線方向に対してそれぞれが傾き、互いに接する入射面及び反射面を有し、
    前記反射層は、前記反射面上に設けられ、
    前記光学素子は、外部からの光を前記入射面で受けるように配置される
    光学素子。
  2. 前記反射層は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、又はこれらの1つを含む合金で構成される
    請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記吸収層は、黒色の染料又は顔料を含む材料、カーボンブラックを含む材料、若しくは黒鉛を含む材料で構成される
    請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 画像を表示する表示素子と、
    前記表示素子からの光を前記入射面で受けるように配置され、請求項1に記載の前記光学素子と、
    を具備する
    空中表示装置。
  5. 前記表示素子と前記光学素子とは、互いに平行に配置される
    請求項4に記載の空中表示装置。
  6. 光を発光する照明素子をさらに具備し、
    前記表示素子は、前記照明素子からの光を受けるように配置され、液晶表示素子で構成される
    請求項4又は5に記載の空中表示装置。
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