JP2022078779A - 面光源装置および表示装置 - Google Patents

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幸夫 谷口
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麻理衣 西川
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Abstract

【課題】面光源装置の薄型化を図りながら明るさの面内分布を十分に均一化する。【解決手段】面光源装置20は、光学部材30と、光学部材30に対面する反射層27を有した支持基板25と支持基板25によって光学部材30の側に支持された複数の光源23とを有する光源基板22と、を有する。光学部材30は、光反射部45を含む光反射シート40を有している。0°の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率は、0°より大きい或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率より大きい。或る一つの位置での反射層27の光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層の光沢度より小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、面光源装置および表示装置に関する。
面光源装置は、面状に光を発光する装置として知られている。特許文献1に開示されているように、面光源装置は、液晶表示装置のバックライトとして用いられ得る。特許文献1は、光源が拡散部材に正対した直下型の面光源装置を開示している。直下型の面光源装置では、光源の配置に起因した明るさのむらが生じてしまう。そして、この明るさの不均一性は、面光源装置を薄型化するとより顕著となる。
特許6299811号
従来技術では、面光源装置の薄型化を図りながら明るさの面内分布を均一化することが十分に達成できていない。本発明は、このような点を考慮してなされたものである。本発明は、面光源装置の薄型化を図りながら明るさの面内分布を十分に均一化することを目的とする。
本発明による第1の面光源装置は、
光学部材と、
前記光学部材に対面する反射層を有した支持基板と、前記支持基板によって前記光学部材の側に支持された複数の光源と、を有する光源基板と、を備え、
前記光学部材は、光反射部を含む光反射シートを有し、
0°の入射角度で入射する特定波長の光の前記光反射部での反射率は、0°より大きい或る入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射部での反射率より大きく、
或る一つの位置での前記反射層の光沢度は、前記一つの位置から最も近い一つの光源と前記一つの位置との間に位置する他の一つの位置での前記反射層の光沢度より小さい。
本発明による第2の面光源装置は、
光学部材と、
前記光学部材に対面する反射層を有した支持基板と、前記支持基板によって前記光学部材の側に支持された複数の光源と、を有する光源基板と、を備え、
前記光学部材は、光反射部を含む光反射シートを有し、
0°の入射角度で入射する特定波長の光の前記光反射部での反射率は、0°より大きい或る入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射部での反射率より大きく、
或る一つの位置での前記反射層の拡散反射率は、前記一つの位置から最も近い一つの光源と前記一つの位置との間に位置する他の一つの位置での前記反射層の拡散反射率より大きい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、任意の一つの位置での前記反射層の光沢度は、前記一つの光源と前記一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での前記反射層の光沢度以下であるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、任意の一つの位置での前記反射層の拡散反射率は、前記一つの光源と前記一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での前記反射層の拡散反射率以上であるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、
前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
前記一つの位置は、次の式で表されるDA(mm)より大きい距離だけ前記一つの光源から離間し、
前記他の一つの位置は、次の式で表されるDA(mm)以下の距離だけ前記一つの光源から離間していてもよい。
DA = DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、前記一つの位置は、次の式で表されるDB(mm)以下の距離だけ前記一つの光源から離間していてもよい。
DB = 2 × DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、
前記光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる前記反射層の領域のうちの、前記一つの光源から次の式で表されるDB(mm)より大きい距離だけ離間した範囲における拡散反射率は50%以上であるようにしてもよい。
DB = 2 × DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、
前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
前記反射層は、前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる領域のうちの、前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)より大きい距離だけ離間した範囲内に、拡散成分を有するようにしてもよい。
DA = DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、
前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
前記反射層は、前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる領域のうちの、前記一つの光源から次の式で表されるDB(mm)より大きい距離だけ離間した範囲内のみに、拡散成分を有するようにしてもよい。
DB = DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、
前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)以下の距離となる範囲内における前記反射層の拡散反射率は10%以下であるようにしてもよい。
DA = DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、
前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)以下の距離となる範囲内における前記反射層の光沢度は70以上であるようにしてもよい。
DA = DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、0°以上30°以下の入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射部での反射率は80%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上であるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、0°以上45°以下の入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射部での反射率は80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上であるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、45°以上75°以下となる或る入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射部での反射率、より好ましくは50°以上60°以下となる或る入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射シートでの反射率は、50%となるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、入射角度が45°以上75°以下となる前記特定波長の光の前記光反射シートでの反射率、より好ましくは入射角度が50°以上60°以下となる前記特定波長の光の前記光反射部での反射率は、前記入射角度の増加にともなって、次第に小さくなるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、入射角度が50°以上の前記特定波長の光の前記光反射部での反射率は、前記入射角度の増加にともなって、次第に小さくなるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、前記特定波長の光の前記光反射部での反射率は、前記入射角度の増加にともなって、次第に小さくなるようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、前記反射層は、前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる領域内において、前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)以下の距離となる範囲より、前記一つの光源からDA(mm)より大きい距離となる範囲において、高面積率で拡散成分を有するようにしてもよい。
DA = DX × tanθi
本発明による第1又は第2の面光源装置において、前記拡散成分は、凹凸面および光拡散性粒子を含んだ光拡散部のうちのいずれか一方を含むようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、前記光学部材は、入射光とは異なる波長の光を射出する波長変換シートを更に含むようにしてもよい。
本発明による第1又は第2の面光源装置において、前記光学部材は、反射型偏光板を更に含むようにしてもよい。
本発明による表示装置は、
上述した本発明による第1及び第2の面光源装置のいずれかと、
前記面光源装置と積層された表示パネルと、を備える。
本発明による表示装置において、前記光学部材は、前記表示パネルと接合された部材を含むようにしてもよい。
本発明によれば、面光源装置の薄型化を図りながら明るさの面内分布を十分に均一化することができる。
図1は、一実施の形態を説明するための図であって、表示装置及び面光源装置を示す斜視図である。 図2は、図1の面光源装置の縦断面図である。 図3は、図2の面光源装置に含まれる光源基板を示す平面図であって、複数の光源の配列の一例を示している。 図4は、図2の面光源装置に含まれる光源基板を示す断面図であって、光源基板の構成の一例を示している。 図5は、光源基板に含まれる反射層の構成を説明するための図であって、反射層の一例を示す縦断面図である。 図6は、光源基板に含まれる反射層の構成を説明するための図であって、反射層の他の例を示す縦断面図である。 図7は、光源基板に含まれる反射層の構成を説明するための図であって、反射層の更に他の例を示す縦断面図である。 図8は、光源基板に含まれる反射層の構成を説明するための図であって、反射層の更に他の例を示す縦断面図である。 図9は、反射層に含まれる反射部の配置を説明するための図であって、反射部の配置の一例を示す平面図である。 図10は、反射層に含まれる反射部の配置を説明するための図であって、反射部の配置の他の例を示す平面図である。 図11は、図2の面光源装置に含まれ得る光学部材の光反射シートの光学特性の一例を示すグラフであって、反射率および透過率の反射角度依存性を説明するためのグラフである。 図12は、図5に対応するグラフであって、光反射シートの図5とは異なる光学特性を示すグラフである。 図13Aは、図5に対応するグラフであって、光反射部の図5及び図6とは異なる光学特性を示すグラフである。 図13Bは、図13Aのグラフの一部を拡大したグラフである。 図14Aは、図2の面光源装置に含まれ得る光学部材の光学シートの一例を示す断面図である。 図14Bは、図2の面光源装置に含まれ得る光学部材の光学シートの他の例を示す断面図である。 図15Aは、図2の面光源装置に含まれ得る光学シートの具体的構成の一例を示す平面図である。 図15Bは、図15Aの光学シートの単位光学要素を示す斜視図である。 図16は、面光源装置を示す縦断面図であって、面光源装置の作用を説明するための図である。 図17は、面光源装置を示す縦断面図であって、面光源装置の作用を説明するための図である。 図18は、面光源装置を示す縦断面図であって、面光源装置の作用を説明するための図である。 図19は、面光源装置を示す縦断面図であって、面光源装置の作用を説明するための図である。 図20は、光学部材を示す縦断面図であって、光学シートの作用を説明するための図である。
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。また、一部の図において示された構成等が、他の図において省略されていることもある。
本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「シート」は「フィルム」や「板」と呼ばれ得る部材をも含む概念であり、呼称の違いのみにおいて区別されない。
また、本明細書において、シート状(シート状、板状)の部材の法線方向とは、対象となるシート状(フィルム状、板状)の部材のシート面への法線方向のことを指す。また、「シート面(フィルム面、板面)」とは、対象となるシート状(フィルム状、板状)の部材を全体的且つ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(フィルム状部材、板状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待しうる程度の範囲を含めて解釈することとする。
なお、図面間での方向関係を明確化するため、いくつかの図面には、第1方向D1、第2方向D2及び積層方向D3を図面間で共通する方向として矢印で示している。矢印の先端側が、各方向D1,D2,D3の一側となる。また、図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の奥に向かう矢印を、例えば図2に示すように、円の中にXを設けた記号により示した。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、例えば図3に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。
図1~図20は、一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は、面光源装置20及び光学部材30の一適用例としての表示装置10を概略的に示す斜視図である。表示装置10は、例えば動画、静止画、文字情報、或いはこれらの組み合わせで構成された映像を表示パネル15に表示する装置である。表示装置10は、例えば車載用の液晶表示装置として用いることができる。また、表示装置10は、室内又は屋外において、広告、プレゼンテーション、テレビジョン映像、各種情報の表示等、様々な用途にも使用され得る。図1に示された表示装置10は、発光面20aを有する面光源装置20と、発光面20aと対向して配置された表示パネル15と、を有している。
図2は、面光源装置20を示す縦断面図である。図2に示すように、面光源装置20は、主要な構成要素として、積層方向に積層された光源基板22及び光学部材30を有している。光源基板22は、支持基板25および支持基板25に支持された複数の光源23を有している。光学部材30は、光源基板22(光源23及び支持基板25)に正対して配置されている。光学部材30は、複数のシート状の部材を含んでいる。図示された例において、光学部材30は、積層方向D3に積層された光反射シート40及び光学シート50を含んでいる。光学部材30は、シート状の部材である。光学部材30は、その法線方向に光源23と対面している。
とりわけ、本実施の形態で説明する面光源装置20には、面光源装置20の薄型化を図りながら明るさの面内分布を十分に均一化するための工夫が成されている。より詳しくは、光源23の存在に起因した明るさのむらを解消する工夫がなされている。この結果、光学部材30の出光側面30b上の各位置での照度、或いは、出光側面30bの近傍に位置する出光側面30bと平行な仮想の受光面上の各位置での照度を均一化する。なお、以下の説明で用いる「出光側面30bの照度」とは、「出光側面30b上での照度」または「出光側面30bの近傍に位置する出光側面30bと平行な仮想の受光面上での照度」を意味するものとする。
以下、一実施の形態における表示装置10、面光源装置20及び光学部材30について、図示された具体例を参照しながら、説明していく。
まず、表示装置10の表示パネル15ついて説明する。図1に示すように、表示パネル15は、積層方向D3に面光源装置20と積層され、面光源装置20の発光面20aに対面して配置されている。表示パネル15は、映像が表示される表示面15aを有している。表示面15aは、積層方向D3における面光源装置20とは反対側、すなわち観察者側を向いている。図示された例において、表示パネル15は、表示パネル15の積層方向D3から見て、すなわち正面方向からの平面視において、矩形形状に形成されている。
表示パネル15は、例えば透過型の液晶表示パネルとして構成されている。この表示パネル15は、表示パネル15の透過率を画素毎に調節することによって、表示面15aに映像を形成する。表示パネル15は、液晶材料を有する液晶層を含んでいる。表示パネル15の光透過率は、液晶層に印加される電界の強度に応じて変化する。
このような表示パネル15の一例として、一対の偏光板と、一対の偏光板間に配置された液晶セル(液晶層)と、を有する液晶表示パネルを用いることができる。この液晶表示パネルにおいて、偏光板は、入射した光を直交する二つの偏光成分に分解し、一方の方向の偏光成分を透過させ、一方の方向に直交する他方の方向の偏光成分を吸収する機能を有した偏光子を有する。液晶セルは、一対の支持板と、一対の支持板間に配置された液晶と、を有する。液晶セルは、一つの画素を形成する領域毎に電界が印加され得るようになっている。電界が印加された液晶セルの液晶の配向は変化し、入射光の偏光状態に影響を及ぼす。一例として、特定方向の偏光成分は、電界印加されていない液晶セルを通過する際にはその偏光方向を90°回転させる。特定方向の偏光成分は、電界印加されている液晶セルを通過する際にはその偏光方向を維持する。これにより、液晶セルへの電界印加の有無によって、液晶セルの両側に配置された一対の偏光板の透過および遮光を制御することができる。
次に、面光源装置20について説明する。面光源装置20は、面状の光を出射する発光面20aを有している。この面光源装置20は、いわゆる直下型のバックライトとして構成されている。面光源装置20は、光源23を有する光源基板22と、積層方向D3に光源基板22と積層された光学部材30と、を含んでいる。そして、光源基板22の光源23は、積層方向D3への投影において、発光面20aと重なる領域内に設けられている。図示された例において、表示パネル15の法線方向、表示面15aの法線方向、発光面20aの法線方向、光学部材30の法線方向、光学部材30に含まれる後述の光反射シート40及び光学シート50の法線方向、後述の光源基板22及び支持基板25の法線方向は、互いに平行であり、光源基板22及び光学部材30が積層された積層方向D3と一致している。積層方向D3は正面方向とも呼ぶ。
まず、光源23及び支持基板25を含む光源基板22について説明する。光源基板22は、面光源装置20の全体形状に対応して、正面方向からの観察において、矩形形状を有している。
光源23は、光を射出する発光素子を有する。発光素子として、典型的には、LEDとも表記される発光ダイオードを用いることができる。光源23として用いられる発光ダイオードの寸法は特に限定されない。ただし、光源23の像を目立たなくさせる観点から、小型の発光ダイオード、例えばミニLEDやマイクロLEDを用いることが好ましい。具体的には、図3に示された積層方向D3からの観察において四角形形状を有する光源23の一辺の長さWL1,WL2を、0.5mmとすることが好ましく、0.2mm以下とすることがより好ましい。
光源23の発光波長は、面光源装置20の用途に応じて適宜選択され得る。例えば、面光源装置20が、青色を発光する発光素子と黄色を発光する発光素子とを有し、白色光を生成するようにしてもよい。また、面光源装置20が、青色を発光する発光素子と、緑色を発光する発光素子と、赤色を発光する発光素子と、を有し、白色光を生成するようにしてもよい。また、複数の発光素子が設けられる場合、一つの光源23が、近接配置された複数種類の発光素子を含むようにしてもよいし、単一の発光素子のみを含むようにしてもよい。すなわち、異なる発光波長を有した複数種類の光源23が、用いられてもよい。
図示された具体例として、光源23は、波長が450nmの青色光を射出する発光ダイオードを発光素子として含むようにしてもよい。このような例では、出力の大きい発光ダイオードを光源23として用いることができる。その一方で、蛍光体等の波長を変化し得る要素を光学部材30に用いることによって、発光面20aを白色に発光させることも可能となる。
光源23は、一例として、発光素子のみによって構成されるようにしてもよい。他の例として、光源23は、発光素子に加え、発光素子からの配光を調節するカバーやレンズ等の光学要素を含むようにしてもよいし、発光素子からの光を吸収して異なる波長の光を射出する蛍光体を含むようにしてもよい。
光源23の配光特性は、特に限定されない。光源23の配光特性として、典型的にはランバーシアン配光を採用することができる。ランバーシアン配光であれば、積層方向D3に向けられた光源23からの発光強度分布において、光軸である積層方向D3において最も高いピーク強度が得られ、光軸から60°傾斜した方向においてピーク強度の半分の強度が得られる。その一方で、光源23の配光特性が十分に拡散されていて、積層方向D3に向けられて積層方向D3に光軸が沿っている光源23の発光光度分布において、積層方向D3以外の方向にピーク光度が得られるようにしてもよい。例えば、特許文献1(JP6299811B)に開示されたバッドウイング配光を、光源23の配光特性として用いてもよい。
また図示されているように、面光源装置20は、複数の光源23を有してもよい。光源23の数量は、面光源装置20の用途や発光面20aの面積等に応じて適宜選択される。光源23の配置に起因した明るさのむらを解消する観点から、面光源装置20に含まれる複数の光源23は、積層方向D3に垂直な面上において、規則的に配置されていることが好ましい。光源23の規則的な配列の一例として、互いに60°傾斜する三つの方向のそれぞれに一定のピッチで配置されてなるハニカム配列を採用することができる。光源23の規則的な配列の一例として、互いに直交する二つの方向のそれぞれに一定のピッチで配置されてなる正方配列を採用することができる。
図3に示された例において、複数の光源23は、互いに直交する第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれに一定のピッチで配列されている。図示された例において、第1方向D1への配列ピッチPL1及び第2方向D2への光源23の配光ピッチPL2は同一となっているが、これに限られず、配列ピッチPL1及び配列ピッチPL2が異なっていてもよい。ここで、第1方向D1及び第2方向D2は、積層方向D3の直交する方向である。第1方向D1及び第2方向D2は、それぞれ、矩形状をなす面光源装置20及び光学部材30の側縁とそれぞれ平行になっている。配列ピッチPL1及び配列ピッチPL2は、それぞれ、0.2mm以上10mm以下とすることができる。
ここで、入射角度とは、光が入射するシート状等の部材の法線方向に対して入射光の進行方向がなす角度(°)のことである。出射角度とは、光が出射するシート状等の部材の法線方向に対して出射光の進行方向がなす角度(°)のことである。
なお、図2に二点鎖線で示すように、光源23は封止材24で覆われるようにしてもよい。封止材24は、各光源23に対応して配置されている。したがって、封止材24は、積層方向D3からの観察において光源23と同様に二次元配列される。図示された例において、光源23は、光学部材30側を向く面および側面を封止材24によって覆われている。封止材24は、支持基板25に固定されている。光源23と配線29とが電気的に接続される部分も、封止材24によって覆っている。封止材24をなす材料として、例えば、シリコーン系樹脂やエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、オレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
図2に示された例において、光学部材30は、封止材24上に配置されている。すなわち、光学部材30は、封止材24に支持されることで、光源23及び支持基板25から積層方向D3に離間している。封止材24は、光学部材30に接着、粘着、溶着等により接合していてもよい。なお、図2に示された距離DXは、積層方向D3に沿った光源23と光学部材30との離間距離である。言い換えると、距離DXは、光源23の光学部材30側を向く面と光学部材30の入光側面30aとの間の積層方向D3に沿った距離を指している。
次に、複数の光源23とともに光源基板22を構成する支持基板25について説明する。支持基板25は、積層方向D3における光学部材30とは反対側から複数の光源23を支持している。支持基板25は、シート状の部材である。支持基板25は、光源23に電力を供給する回路を含んでいる。支持基板25は、光を反射して光学部材30へ向ける光反射性を有している。光反射性は、光源23から射出する特定波長の光に対して発揮されるものであれば特に限定されない。
具体的な構成として、図4に示すように、支持基板25は、シート状の基板本体26と、基板本体26上に設けられた反射層27及び配線29と、を有している。基板本体26は、積層方向D3に垂直な方向に広がっている。基板本体26は絶縁性を有していることが好ましい。基板本体26は、拡樹脂フィルム、たとえはポリエチレンテレフタレート製フィルムであってもよい。配線29は、光源23と電気的に接続している。配線29は、はんだ等を介して、光源23の図示しない端子と電気的に接続している。基板本体26及び反射層27が絶縁性を有している場合、図4に示すように、配線29は、基板本体26及び反射層27の間に位置していてもよい。
反射層27は、積層方向D3における光学部材30の側から基板本体26に積層されている。反射層27は、基板本体26上における光源23が配置されていない領域を覆っている。反射層27は、積層方向D3に光学部材30と対面している。反射層27は、光源23から射出する特定波長の光に対して又は面光源装置20での発光に用いられる光に対して、反射性を有する。
本実施の形態において、反射層27での反射性は、光源23からの距離に応じて調整されている。より具体的には、或る一つの位置での反射層27の光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源23と前記一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の光沢度より小さくなっている。このような光沢度の変化に加え、更に好ましくは、任意の一つの位置での反射層27の光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源23と前記一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での反射層27の光沢度以下となっている。すなわち、複数の光源23のうちの共通する一つの光源23に最も近くなる反射層27の領域内において、積層方向D3に直交する方向に沿った当該一つの光源23からの距離が長くなるにつれて、連続的または段階的に光沢度が低下していく。ここで光沢度とは、JISZ8741に準拠して入射角度を20°として日本電色工業製の(光沢計VG7000)を用いて測定された値である。
なお、光沢度は、正反射とも呼ばれる鏡面反射率に関連した指標となる。したがって、拡散反射率を用いて反射層27の反射特性を次のように特定することもできる。すなわち、或る一つの位置での反射層27の拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と前記一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の拡散反射率より大きくなっている。このような拡散反射率の変化に加え、更に好ましくは、任意の一つの位置での反射層27の拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と前記一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での反射層27の拡散反射率以上となっている。すなわち、複数の光源23のうちの共通する一つの光源23に最も近くなる反射層27の領域内において、積層方向D3に直交する方向に沿った当該一つの光源23からの距離が長くなるにつれて、連続的または段階的に拡散反射率が増大していく。
なお、拡散反射率は、全光線反射率から鏡面反射光分の光線反射率を除外した全方位拡散反射率により定義される。拡散反射率はヘイズメーター(HR-100 村上色彩研究所)を用いて次のように測定された値とする。まず、対象となる反射層27を入光側に向け、これとは反対側に黒色板を配置するとともに、当該反射層27の法線に対して45°傾けた照射光を照射する。測定光源はD65を用いている。そして、鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。そして、得られた全方位光と照射光との比を百分率で表し、拡散反射率を算出する。なお、後述する鏡面反射率も、拡散反射率と同様にして、ヘイズメーター(HR-100 村上色彩研究所)を用いて測定された値とする。
図4に示された例において、反射層27は、異なる構成を有した複数の反射部27a,27bを有している。このうち、第2反射部27bは光拡散性を有した拡散成分を含んでいる。第1反射部27aは、拡散成分を含まず、入射光を鏡面反射(正反射)するようにしてもよい。第1反射部27aの光沢度は、第2反射部27bの光沢度より大きくなっている。第1反射部27aの拡散反射率は、第2反射部27bの拡散反射率より小さくなっている。拡散成分として、凹凸面や、光拡散性粒子を含んだ光拡散部を例示することができる。凹凸面やエンボス加工等によって形成され得る。光拡散部は、バインダー樹脂部と、バインダー樹脂部中に分散した光拡散性粒子と、を含む部分として構成され得る。光拡散性粒子として、バインダー樹脂部と異なる屈折率を有した粒子、白色粒子、反射性の高い材料からなる粒子(例えば金属粒子)等を例示することができる。図5~図8は、第1反射部27a及び第2反射部27bの構成に関する複数の例を示している。
図5に示された例において、反射層27の第1反射部27aは、平坦面として形成されている。第2反射部27bには凹凸27Xが形成されている。図5に示された反射層27は、単一の層として形成されている。この例における反射層27は、例えば、高反射率を有した材料の膜として、より具体的には銀やアルミニウム等の金属の蒸着膜として構成され得る。反射層27の膜の一部分にエンボス加工等によって凹凸27Xを形成することで、第2反射部27bが、凹凸27Xを形成されていない第1反射部27aと異なる反射特性を有するようになる。なお、凹凸27Xは、エンボス加工による凹凸に限られない。例えば、凹凸27Xは、含有した粒子が露出することにより又は含有した粒子上においてバインダー樹脂が盛り上がることによって形成されてもよい。
図6に示された例において、反射層27は、基板本体26上に順に積層された第1反射層28a及び第2反射層28bを有している。第1反射層28aは、例えば成形性に優れた層、より具体的には樹脂層から構成される。この第1反射層28aの一部分に、例えばエンボス加工等によって凹凸が形成されている。第2反射層28bは、第1反射層28a上に形成された高反射率を有する材料の膜として、より具体的には銀やアルミニウム等の金属の蒸着膜として構成され得る。第2反射層28bは、薄膜であることから、第1反射層28aに予め形成された凹凸に沿って広がる。結果として、第2反射層28bによって形成される反射層27の反射面は凹凸27Xを含んでいる。
図7及び図8に示された反射層27は、互いに積層された第1反射層28a及び第2反射層28bを有している。第1反射層28aは、光拡散性を有した膜として形成されている。例えば、第1反射層28aは、バインダー層と、バインダー層内に分散した光拡散性粒子と、を含んでいる。光拡散性粒子としては、バインダー層と異なる屈折率を有した粒子、気泡、高い反射性を有した材料からなる粒子等を例示することができる。第2反射層28bは、高反射率を有した材料の膜として、より具体的には銀やアルミニウム等の金属の蒸着膜として構成され得る。
図7に示された例では、第1反射層28a及び第2反射層28bが、この順番で基板本体26上に積層されている。第2反射層28bは、第1反射層28aの一部分を覆っている。第1反射層28aの一部分が、第2反射層28bから露出している。一方、図8に示された例では、第2反射層28b及び第1反射層28aが、この順番で基板本体26上に積層されている。第1反射層28aは、第2反射層28bの一部分を覆っている。第2反射層28bの一部分が、第1反射層28aから露出している。図7及び図8に示された反射層27では、露出した第1反射層28aが第2反射部27bを構成し、露出した第2反射層28bが第1反射部27aを構成している。
図4からも理解できるように、最も近接する光源23からの離間距離に応じて、第1反射部27aが反射層27の反射面を形成している面積の比率、つまり第1反射部27aが占有する面積率は変化している。同様に、最も近接する光源23からの離間距離に応じて、第2反射部27bが反射層27の反射面を形成している面積の比率、つまり第2反射部27bが占有する面積率は変化している。図示された例において、最も近接する光源23からの離間距離が長くなるにつれて、第2反射部27bの面積率が高くなっていく。このような面積率の変化は、連続的であってもよいし、段階的であってもよい。このような第2反射部27bの面積率の変化にともなって、上述したように、反射層27の光沢度は、一つの光源23からの距離が長くなるにつれて、連続的または段階的に低下していく。同様に、反射層27の拡散反射率は、一つの光源23からの距離が長くなるにつれて、連続的または段階的に増大していく。
ここで、図9は、第1反射部27a及び第2反射部27bの配置の一例を示している。図9及び後述する図10は、複数の光源23のうちの共通する一つの光源23に最も近くなる反射層27の領域を、一つの光源23とともに示している。図9に示された例において、第2反射部27bが分散配置されている。図9に示された例では、各第2反射部27bの面積密度が、一つの光源23からの距離が長くなるにつれて、増加している。また、図9に示された例において、隣り合う第2反射部27bの離間距離が、一つの光源23からの距離が長くなるにつれて、短くなっている。
なお、図9に示された例のように反射部の面積率を変化させて光沢度を調整する構成においては、光源から一定の離間距離における各反射部の面積率を反映し得る程度の測定点での測定値の平均により、光沢度を特定する。このようにして特定された光沢度により、一つの光源からの離間距離に応じた光沢度の変化を評価する。同様に、反射部の面積率を変化させて拡散反射率を調整する構成においては、光源から一定の離間距離における各反射部の面積率を反映し得る程度の測定点での測定値の平均により、拡散反射率を特定する。このようにして特定された拡散反射率により、一つの光源からの離間距離に応じた拡散反射率の変化を評価する。
図10には、反射層27の他の例が示されている。図10に示された反射層27は、第1反射部27a、第2反射部27b及び第3反射部27cを有している。第1反射部27a、第2反射部27b及び第3反射部27cの光沢度は、この順で、低下していく。第1反射部27a、第2反射部27b及び第3反射部27cの拡散反射率は、この順で、増大していく。この例において、第2反射部27b及び第3反射部27cが拡散成分を含んでいる。拡散成分の量、濃度、面積率等を調節することによって、第3反射部27cの拡散能が第2反射部27bの拡散能より強くなっている。第1反射部27aは、拡散成分を含まず、入射光を鏡面反射(正反射)するようにしてもよい。図10に示された例において、光源23の周囲となる領域に第1反射部27aが設けられている。第1反射部27aを周囲から取り囲む環状の領域に第2反射部27bが設けられている。第2反射部27bを周囲から取り囲む環状の領域に第3反射部27cが設けられている。
図9及び図10に示された例において、拡散成分を含んだ反射部27b,27cが、光源23を中心とした任意の放射方向に、位置している。言い換えると、光源23を中心とする任意の放射線と交わる位置に、拡散成分を含んだ反射部27b,27cを配置している。このような例によれば、光源23からの光が拡散成分によって拡散されやすくなる。結果として、光源23からの光の利用効率を向上させることができる。
次に、光学部材30について説明する。光学部材30は、光反射シート40及び光学シート50をこの順番で有している。すなわち、光反射シート40は、光学シート50より、光学部材30で光路を調整されるべき光の入光側に位置する。光学シート50は、光反射シート40より、光学部材30で拡散されるべき光の出光側に位置する。図2に示された例において、光学部材30は、積層方向D3に垂直な第1方向D1及び第2方向D2に広がるシート状に構成されている。光反射シート40及び光学シート50は、共に、積層方向D3に垂直な第1方向D1及び第2方向D2に広がるシート状の部材である。光反射シート40が光学部材30の入光側面30aを形成し、光学シート50が光学部材30の出光側面30bを形成している。なお、光反射シート40及び光学シート50は、互いに接合していてもよいし、単に接触しているだけであって接合していなくてもよく、さらには、互いから離間していてもよい。
まず、光反射シート40について説明する。光反射シート40は、積層方向D3に光源基板22に直接対面している。光反射シート40は光反射部45を含んでいる。光反射シート40は、例えば図示された例のように、光反射部45のみによって構成されてもよい。別の例として、光反射シート40は、光反射部45と、光反射部45の入光側及び出光側のいずれか少なくとも一方に設けられた拡散部等を有してもよい。
光源23から射出する光又は面光源装置20での発光に用いられる光の光反射部45での反射率が、入射角度が0°の場合より、入射角度が0°以外の場合の方が低くなる、といった反射特性を光反射部45は有している。すなわち、0°の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率は、0°より大きい或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率より高い。光源23から射出する光又は面光源装置20での発光に用いられる光の光反射部45での透過率は、入射角度が0°の場合よりも、入射角度が0°以外の場合の方が高くなる、といった透過特性を有している。すなわち、0°の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での透過率は、0°より大きい或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での透過率よりも低い。
好ましくは、光反射部45は、0°の入射角度で入射する特定波長の光を80%以上の反射率で反射する。光反射部45は、0°の入射角度で入射する特定波長の光を20%未満の透過率で透過する。また、光反射部45は、45°より大きい入射角度で入射する少なくとも一部の特定波長の光を50%より低い反射率で反射する。光反射部45は、45°よりも大きい入射角度で入射する少なくとも一部の特定波長の光を50%以上の透過率で透過する。すなわち、光反射部45は、反射率の入射角度依存性を有している。また、光反射部45は、透過率の入射角度依存性を有している。
ここで、図11は、光反射部45が有する入射角度に応じた反射特性および透過特性の一例を示すグラフである。図11に示された特性において、光反射部45における特定波長の光の反射率は、入射角度が小さくなるにつれて大きくなる。より具体的には、60°以下の入射角度で入射する特定波長の光の反射率は、50%以上100%未満であることが好ましく、中でも80%以上100%未満であることが好ましく、特に90%以上100%未満であることが好ましい。また、0°の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率は、80%以上100%未満であることが好ましく、中でも90%以上100%未満であることが好ましく、特に95%以上100%未満であることが好ましい。このような反射特性によれば、光源23の直上となる領域における照度が高くなり過ぎることを効果的に防止し、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
図11に示された特性において、光反射部45における特定波長の光の透過率は、入射角度が大きくなるにつれて大きくなる。より具体的には、70°以上90°未満の入射角度で入射する特定波長の光の全光線透過率は、30%以上であることが好ましく、中でも40%以上であることが好ましく、特に50%以上であることが好ましい。積層方向D3に垂直な方向に光源23から離間した領域では、比較的に積層方向D3に対して傾斜した方向に進む光が多くなる。したがって、図11に示された光学特性を有する光反射部45によれば、光源23から離間した領域での照度を高くして、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
特定波長の光とは、面光源装置20や光学部材30の用途に応じて適宜設定することができる。典型的には、光源23から射出する光又は面光源装置20での発光に用いられる光を、特定波長の光とすることができる。その一方で、特定波長の光を可視光とすることも好ましい。ここで、「可視光」とは、波長380nm以上波長780nm以下の光を意味する。
光反射部45や光反射シート40の反射率は、村上色彩技術研究所社製の変角光度計(ゴニオフォトメーター)GP-200を用いて測定された値とする。光反射部45や光反射シート40の透過率は、入射角を0度として、JIS K7361-1:1997に準拠して測定された全光線透過率である。光反射部45や光反射シート40の透過率は、村上色彩技術研究所社製の変角光度計(ゴニオフォトメーター)GP-200を用いて測定された値とする。変角光度計(ゴニオフォトメーター)GP-200を用いて光反射部45や光反射シート40の反射率および透過率を測定する場合、光束絞りをφ20(mm)とし、受光開き角度を1°とする。
また、図12は、図11とは異なる光反射部45の光学特性を示している。青色光である450nmの波長を有した光についての光反射部45の反射特性および透過特性を示すグラフである。なお、図12のグラフでは、積層方向D3に対する入射方向の向きを区別するため、横軸として正負の値を取る入射角度(°)とした。
図12に示すように、絶対値で0°以上30°以下の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、更に好ましくは95%以上である。更に、絶対値で0°以上45°以下の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、更に好ましくは90%以上である。このような反射特性によれば、光源23の直上となる領域における照度が高くなり過ぎることを効果的に防止し、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
図12に示すように、入射角度が絶対値で0°以上30°以下である特定波長の光の光反射部45での透過率は、20%未満でもよく、10%未満でよく、5%未満でもよい。入射角度が絶対値で0°以上45°以下である特定波長の光の光反射部45での透過率は、20%未満でもよく、15%未満でもよく、10%未満でもよい。このような透過特性によれば、光源23の直上となる領域における照度が高くなり過ぎることを効果的に防止し、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
図12に示すように、絶対値で45°以上75°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率を50%とすることが好ましい。より好ましくは絶対値で50°以上60°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率を50%とすることが好ましい。また、入射角度の絶対値が45°以上75°以下となる特定波長の光の光反射部45での反射率、より好ましくは入射角度の絶対値が50°以上60°以下となる特定波長の光の光反射部45での反射率が、入射角度の絶対値の増加にともなって、次第に小さくなることが好ましい。さらに、入射角度の絶対値が50°以上の特定波長の光の光反射部45での反射率は、入射角度の絶対値の増加にともなって、次第に小さくなることが好ましい。図12に示された光学特性を有する光反射部45によれば、光源23から離間した領域での照度を高くして、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
図12に示すように、絶対値で45°以上75°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での透過率を50%とすることが好ましい。より好ましくは絶対値で50°以上60°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での透過率を50%とすることが好ましい。また、入射角度の絶対値が45°以上75°以下となる特定波長の光の光反射部45透過率、より好ましくは入射角度の絶対値が50°以上60°以下となる特定波長の光の光反射部45での透過率が、入射角度の絶対値の増加にともなって、次第に大きくなることが好ましい。さらに、入射角度の絶対値が50°以上の特定波長の光の光反射部45での透過率は、入射角度の絶対値の増加にともなって、次第に大きくなることが好ましい。図12に示された光学特性を有する光反射部45によれば、光源23から離間した領域での照度を高くして、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
図13A及び図13Bは、光反射部45の光学特性の更に他の例を示すグラフである。図13A及び図13Bに示された光学特性を有する光反射部45は、図11に示された光学特性を有する光反射部45と異なり、図12に示された光学特性を有する光反射部45とも異なる。図13A及び図13Bは、青色光である450nmの波長を有した光についての光反射部45の透過特性を示すグラフである。
図13A及び図13Bに示すように、入射角度が絶対値で0°以上30°以下である特定波長の光の光反射部45での透過率は、15%未満でもよく、8%未満でよく、3%未満でもよい。入射角度が絶対値で0°以上45°以下である特定波長の光の光反射部45での透過率は、50%未満でもよく、40%未満でもよく、30%未満でもよい。このような透過特性によれば、光源23の直上となる領域における照度が高くなり過ぎることを効果的に防止し、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
入射角度が絶対値で0°以上30°以下である特定波長の光の光反射部45での反射率は、85%以上でもよく、92%以上でよく、97%以上でもよい。入射角度が絶対値で0°以上45°以下である特定波長の光の光反射部45での反射率は、50%以上でもよく、60%以上でもよく、70%以上でもよい。このような反射特性によれば、光源23の直上となる領域における照度が高くなり過ぎることを効果的に防止し、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
図13A及び図13Bに示すように、絶対値で40°以上60°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での透過率が50%でもよい。絶対値で45°以上55°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での透過率が50%でもよい。入射角度の絶対値が30°以上60°以下となる範囲で増加するにつれて、特定波長の光の光反射部45での透過率が大きくなってもよい。入射角度の絶対値が50°以下となる範囲で増加するにつれて、特定波長の光の光反射部45での透過率が大きくなってもよい。積層方向D3に垂直な方向に光源23から離間した領域では、積層方向D3に対して傾斜した方向に進む光が比較的に多くなる。したがって、これらのような透過特性を有する光反射部45によれば、光源23から離間した領域での照度を高くして、照度の面内分布を効果的に均一化できる。
図13A及び図13Bに示すように、絶対値で40°以上60°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率が50%でもよい。絶対値で45°以上55°以下となる或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率が50%でもよい。入射角度の絶対値が30°以上60°以下となる範囲で増加するにつれて、特定波長の光の光反射部45での反射率が小さくなってもよい。入射角度の絶対値が50°以下となる範囲で増加するにつれて、特定波長の光の光反射部45での反射率が小さくなってもよい。積層方向D3に垂直な方向に光源23から離間した領域では、積層方向D3に対して傾斜した方向に進む光が比較的に多くなる。したがって、これらのような反射特性を有する光反射部45によれば、光源23から離間した領域での照度を高くして、照度の面内分布を効果的に均一化できる。
光反射部45としては、反射率および透過率の入射角度依存性を有するものであれば、特に限定されない。光反射部45として、反射型の体積ホログラム、コレステリック液晶構造層、再帰反射フィルム、反射型の回折光学素子を用いることができる。また、反射率および透過率の入射角度依存性を物理的構造により確保した部材を、光反射部45として用いることもできる。とりわけ、反射特性及び透過特性の設計自由度が比較的高い誘電体多層膜が、光反射部45として好適である。
光反射部45をなす誘電体多層膜として、屈折率の異なる無機層が交互に積層された無機化合物の多層膜を用いることができる。別の例として、屈折率の異なる樹脂層が交互に積層された樹脂の多層膜を光反射部45として用いることもできる。
無機化合物の多層膜としての誘電体多層膜は、例えば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法、または湿式塗工法等により、高屈折率無機層と低屈折率無機層とを交互に積層することで得られる。無機化合物の多層膜の厚みを0.5μm以上10μm以下とすることができる。高屈折率無機層に含まれる無機化合物の屈折率を1.7以上2.5以下とすることができる。高屈折率無機層に含まれる無機化合物として、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし、酸化チタン、酸化スズ、酸化セリウム等を少量含有させたもの等を例示することができる。また、低屈折率無機層に含まれる無機化合物の屈折率を1.2以上1.6以下とすることができる。低屈折率無機層に含まれる無機化合物として、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウム等を例示することができる。
樹脂の多層膜としての誘電体多層膜は、例えば熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の層を多数含んでいる。とりわけ熱可塑性樹脂は、成形性に優れる点において好ましい。樹脂層には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、屈折率調整のためのドープ剤等が添加されていてもよい。
屈折率が異なる樹脂層のうち、屈折率が高い高屈折率樹脂層と屈折率が低い低屈折率樹脂層との面内平均屈折率の差は、0.03以上であることが好ましく、より好ましくは0.05以上であり、さらに好ましくは0.1以上である。上記面内平均屈折率の差が小さすぎると、十分な反射率が得られない場合がある。
高屈折率樹脂層の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差は、0.03以上であることが好ましい。低屈折率樹脂層の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差は、0.03以下であることが好ましい。この場合、入射角度が大きくなっても、反射ピークの反射率の低下が起こりにくい。
高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の積層数は、光反射シート40に要求される反射特性や透過特性に応じて調整される。例えば、高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層とは交互にそれぞれ30層以上積層することができ、それぞれ200層以上積層してもよい。また、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の総積層数は、例えば600層以上とすることができる。積層数が少なすぎると、十分な反射率が得られなくなる場合がある。また、積層数が上記範囲であることにより、所望の反射率を容易に得ることができる。
誘電体多層膜を構成する樹脂の多層膜は、少なくとも片面に厚み3μm以上のポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを含有する表面層を有することが好ましい。とりわけ、誘電体多層膜を構成する樹脂の多層膜は、両面に上記表面層を有することが好ましい。また、表面層の厚みは5μm以上であることがより好ましい。上記表面層を有することにより、上記の樹脂の多層膜の表面を保護することができる。
誘電体多層膜を構成する樹脂の多層膜の製造方法としては、例えば、共押出法等が挙げられる。具体的には、特開2008-200861号公報に記載の積層フィルムの製造方法を参照することができる。
また、誘電体多層膜を構成する樹脂の多層膜としては、市販の積層フィルムを用いることができる。具体的には、東レ株式会社製のピカサス(登録商標)、3M社製のESR等を例示することができる。
ところで、光反射シート40での反射や透過に拡散性を付与してもよい。光反射シート40が、光反射部45とともに、光反射部45の光源23側に拡散部を含んでもよい。光反射シート40が、光反射部45とともに、光反射部45の光学シート50側に拡散部を含んでもよい。拡散部として、マット面を有した層や、レンズ層を用いることができる。レンズ層は、マイクロレンズやリニアアレイレンズを含んでもよい。
次に、光学シート50について説明する。光学シート50は、積層方向D3における光源23とは反対側から光反射シート40に積層されている。この光学シート50は、光反射シート40から射出した光に対して種々の作用効果を期待され得る。以下、光学シートの一具体例について説明するが、光学部材30に含まれる光学シートは、以下に説明する光学シート50に限られない。また、光学部材30は、二以上の光学シートを有していてもよいし、或いは、光反射シート40のみから構成されていてもよい。
図14A及び図14Bは、光反射シート40から射出した光の光路を調節する光学シート50の例を示している。とりわけ図14A及び図14Bに示された光学シート50は、光学部材30の出光側面30b上での輝度角度分布を調整することができる。
図14A及び図14Bに示された光学シート50は、光反射シート40の側を向く凹凸面51と、光反射シート40とは反対側を向く平坦面と、を含んでいる。光学シート50は、入光側面50a及び出光側面50bを有している。このうち、入光側面50aが凹凸面51となっている。出光側面50bは平坦面となっている。光学シート50は、各々が凸部53または凹部54として形成された複数の単位光学要素55を含んでいる。単位光学要素55は、屈折や反射等によって光の進行方向を変化させる要素である。単位光学要素55は、単位形状要素、単位プリズム、単位レンズと呼ばれる要素を含む概念である。単位光学要素55は、光反射シート40に対面して設けられている。複数の単位光学要素55によって、凹凸面51が形成されている。
図13に示された光学シート50は、シート状の本体部52と、本体部52の光反射シート40側となる面に設けられた複数の凸部53と、を有している。図14Aに示された例において、複数の凸部53は、隙間無く隣接して設けられている。図14Bに示された光学シート50は、光反射シート40側となる面に複数の凹部54を設けられたシート状の本体部52を有している。図14Bに示された例において、複数の凹部54は、隙間無く隣接して設けられている。
図14A及び図14Bに示すように、単位光学要素55は、積層方向D3に対して傾斜した要素面56を有している。この要素面56によって単位光学要素55が画成されている。光学シート50の凹凸面51は、単位光学要素55の要素面56によって形成されるようになる。
光学シート50の光学特性は、単位光学要素55の要素面56の傾斜角度に影響を受ける。したがって、単位光学要素55の断面形状は、面光源装置20や光学部材30に要求される光学特性に基づいて、適宜調節され得る。例えば、一つの単位光学要素55に含まれる複数の要素面56の傾斜角度が互いに異なるようにしてもよいし、同一となるようにしてもよい。また、光学シート50が、形状及び向きの少なくとも一方において異なる単位光学要素55を含むようにしてもよいし、互いに同一の単位光学要素55のみを含むようにしてもよい。そもそも、図14Aや図14Bの例と異なり、光学シート50の出光側面50bが、単位光学要素55の要素面56によって形成された凹凸面51となっていてもよい。この例において、光学シート50の入光側面50aは、平坦面であってもよいし、凹凸面51であってもよい。
光学シート50に含まれる複数の単位光学要素55は、二次元配列されることが好ましい。この例によれば、光学シート50に含まれる単位光学要素55の要素面56は、種々の方向を向くことになる。結果として、光学シート50は、二次元配列された単位光学要素55によって、光を種々の方向に誘導することが可能となる。つまり、非平行な複数の方向へ光を誘導することができ、照度の面内分布を均一化できる。各単位光学要素55は、積層方向D3を中心として回転対称に構成されていてもよい。例えば、各単位光学要素55は、積層方向D3を中心として3回転対称、4回対称又は6回対称に構成されていてもよい。
複数の単位光学要素55は、不規則に配列されていてもよいし、或いは、規則的に配列されてもよい。複数の単位光学要素55を規則的に配列することによって、光学シート50の設計を容易化できる。また、複数の単位光学要素55を規則的に配列することによって、単位光学要素55を隙間無く敷き詰めることが容易となる。
ここで、図15A及び図15Bには、光学シート50における単位光学要素55の具体例が示されている。図15A及び図15Bに示された例において、複数の単位光学要素55の配列は、正方配列となっている。複数の単位光学要素55は、第1方向D1に一定のピッチで配列されている。複数の単位光学要素55は、第2方向D2にも一定のピッチで配列されている。第1方向D1への配列ピッチと、第2方向D2への配列ピッチは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。図15A及び図15Bに示された例において、複数の単位光学要素55は隙間無く敷き詰められている。図示された例において、第1方向D1への配列ピッチと、第2方向D2への配列ピッチは、互いに同一で、0.05mm以上1mm以下とすることが好ましく、0.1mm以上0.5mm以下とすることがより好ましい。図15A及び図15Bに示すように、単位光学要素55は、底面が正方形となる四角錐形状の凸部53又は凹部54として構成されている。各単位光学要素55の積層方向D3への高さ又は深さは0.025mm以上0.5mm以下とすることが好ましく、0.05mm以上0.25mm以下とすることができる。
また、単位光学要素55を第1方向D1及び第2方向D2に傾斜した方向に配列してもよい。例えば、図15Cに示された例において、複数の単位光学要素55は、第1方向D1に対して±45°傾斜した二つの方向に一定のピッチで配列されている。図15Bに示された単位光学要素55に対して、図15Cの配列を適用することができる。この例によれば、要素面56が第1方向D1に対して±45°傾斜した二つの方向に向き、この二つの方向に光を広げることができる。
次に、以上の構成を有する光学部材30を用いた面光源装置20で面状光を生成する際の作用について、主として、図16~図20を参照して、説明する。なお、図16~図18においては、矢印の方向に進む光の光量を当該矢印の太さで表している。図16~図18に示す例において、光反射シート40は光反射部45のみによって構成されている。
図16に示すように、まず、光源23から光LP1が射出する。図16~図18に示された例において、光源23は、青色光である波長450nmの光LP1を射出する。一般的な光源23を用いた場合、積層方向D3に向けて多量の光LP1が射出される。図示された例においても、光源23は、ランバーシアン配光で発光する。結果として、積層方向D3への輝度が最も高く、積層方向D3からの傾斜角度が大きくなるにつれて輝度が低下していく。図16に示すように、光源23から射出した光LP1は、光学部材30の光反射シート40に向かう。
光反射シート40の光反射部45は、入射角度の小さい光を反射し、入射角度の大きい光透過するといった特性を有している。例えば、光反射シート40の光反射部45は、0°の入射角度で入射する光を80%以上の反射率で反射する。また、光反射シート40の光反射部45は、45°より大きい少なくとも一部の入射角度で入射する光を50%未満の反射率で反射する。典型的には、光反射シート40の光反射部45は、図13A及び図13Bに示された反射特性を有する。したがって、図17に示すように、光反射シート40は、積層方向D3に対して大きく傾斜しない方向に進む光を反射する。光反射シート40で反射した光LP2は、積層方向D3における進行方向を折り返す。すなわち、この光LP2は、支持基板25に向けて進む。その一方で、光反射シート40は、積層方向D3に対して非常に大きく傾斜した光LP3を選択的に透過させる。光反射シート40を透過した光は、光学部材30のその他の構成要素を透過して、光学部材30の出光側面30bから出射する。
図18に示すように、光反射シート40で反射した光LP2は、支持基板25の反射層27で反射する。反射層27での反射光LP4は、積層方向D3における進行方向を再度折り返す。すなわち、反射層27での反射光LP4は、光学部材30の光学シート50に再び向かう。ここで、光LP4が光反射シート40で一度反射された後に光反射シート40へ再入射する位置は、光反射シート40への以前の入射位置より、積層方向D3に直交する方向において、光源23から離間している。一般に、直下型の面光源装置では、光源23に正対する位置とその周囲とを含む領域において、多量の光が積層方向に進んで明るくなりやすい。一方、入射角度の小さい光を選択的に反射するといった光反射シート40での反射特性により、光反射シート40は、この明るくなり易い領域において、入射角度の小さい光が多量に光反射シート40を透過することを効果的に防止できる。すなわち、光反射シート40の反射特性によって、光源23に正対する位置とその周囲とを含む領域での照度が高くなり過ぎることを抑制できる。
また、図18に示すように、反射層27での反射が鏡面反射(正反射)の場合、光LP4の進行方向が積層方向D3に対してなす角度は維持される。進行方向の積層方向D3に対する傾斜角度を維持された光LP4は、光学部材30の光反射シート40に入射した際に、再度、反射される。反射された光LP5は、積層方向D3における進行方向を折り返して、支持基板25に向かう。このように反射を繰り返すことで、光源23から射出した光を積層方向D3に直交する方向に効果的に広げることできる。
ところで、図18に示すように、反射層27での反射は、鏡面反射だけでなく、拡散反射となることもある。拡散反射した光LP6は、その進行方向が積層方向D3に対してなす角度を分散させる。反射光LP6が光反射シート40へ再入射した際、拡散反射した光LP6の一部は光反射シート40を透過し得る。光反射シート40で再度反射された光は、再び、支持基板25に向かうことなる。
本実施の形態において、或る一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度より小さくなっている。より好ましくはこれに加えて、任意の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度以下となっている。同様に、或る一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率より大きくなっている。より好ましくはこれに加えて、任意の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する他の任意の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率以上となっている。
すなわち、図18に示すように、光源23から離間した領域において、光LP6は反射層27で拡散反射し易くなっている。したがって、光源23から離間した位置において、光学部材30の光反射シート40を透過しやすくなる。すなわち、光学部材30の反射特性および反射層27の反射特性により、光源23から射出した光を積層方向D3に直交する方向に効果的に広げることできる。これにより、明るさが不十分となりやすい光源23から離間した領域での明るさを十分に確保することができる。
以上のようにして、光源23の存在に起因した明るさのむらを効果的に解消して、発光面20a上での照度を効果的に均一化することができる。とりわけ、光反射シート40の反射特性と反射層27の反射特性との組合せにより、面光源装置20の薄型化を図りながら、積層方向D3に垂直な方向へ光を誘導することできる。結果として、面光源装置の薄型化を図りながら、光学部材30の出光側面30b上の各位置での照度を効果的に均一化すること、すなわち照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
上述のように、本実施の形態では、或る一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度より小さくなっている。同様に、本実施の形態では、或る一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率より大きくなっている。そして、照度の面内分布の均一化を図る観点から、「一つの位置」は、次の式で表される距離DA(mm)より大きい距離だけ一つの光源23から離間していることが好ましい。また、「他の一つの位置」は、距離DA(mm)以下の距離だけ一つの光源23から離間していることが好ましい。
DA = DX × tanθi
ここで、式中の「DX」は、図2に示すように、一つの光源23と光学部材30との積層方向D3に沿った離間距離(mm)である。また、式中の「θi」は、図11~図13Bに示された光学特性においては、透過率が透過率最大値の半分となる光反射部45への最小の入射角度のことである。角度θiは0°以上90°以下の角度として特定される。また、以下において、距離DA(mm)以下の距離だけ一つの光源23から離間した範囲を、第1範囲SAと呼ぶ。
厳密には、入射角度θiより小さい入射角度で光反射シート40に入射する光も、光反射シート40を透過し得る。しかしながら、図11~図13Bから理解され得るように、その透過率は非常に小さい。したがって、実際には、入射角度θiは、光反射シート40を透過し得る光の中で小さい入射角度と言える。そして、図19に示すように、距離DA(mm)は、光源23から射出して入射角度θiで直接光反射シート40へ入射する光L191が、光反射シート40へ入射するまでに積層方向D3に直交する方向へ移動する距離となる。図19は、面光源装置20の第1方向D1及び積層方向D3の両方に沿った断面を示している。図19に示された例において、光L191は、一つの光源23の端から射出して、距離DA(mm)だけ第1方向D1に移動して光反射シート40へ入射している。図11及び図12の反射特性から理解され得るように、光L191より小さい入射角度で入射する光のほとんどは、光反射シート40で反射される。
すなわち、距離DA(mm)以下の距離だけ一つの光源23から離間した第1範囲SAにおいて、光源23から光反射シート40へ直接入射する光のほとんどが、光反射シート40で反射されるようになる。したがって、図19に示すように、光反射シート40で反射して反射層27の第1範囲SAに入射する光の多くは、光反射シート40において透過を規制することを意図された方向に進む光L192,L193となる。したがって、区域SA内に位置する光源基板22の反射層27は、光反射シート40で反射された光の進行方向を維持することが好ましい。このため、第1範囲SA内に位置する反射層27は、高光沢度を有し、低拡散反射率を有していることが好ましい。言い換えると、反射層27は、第1範囲SA内に、拡散成分を含んでいない第1反射部27aのみを含んでいることが好ましい。
一方、光源光の利用効率を改善する観点から、積層方向D3に対して大きく傾斜しない方向に進む光L192,L193を、距離DAより大きい距離だけ光源23から離間した範囲では拡散反射することが好ましい。したがって、第1範囲SA以外の範囲に位置する反射層27は、第1範囲SA内より低い光沢度を有していることが好ましい。また第1範囲SA以外の範囲に位置する反射層27は、第1範囲SA内より高い拡散反射率を有していることが好ましい。言い換えると、反射層27は、以外の範囲に、拡散成分を含んだ第1反射部27aを含んでいることが好ましい。また、反射層27は、複数の光源23のうちの一つの光源23に最も近くなる領域内において、第1範囲SAより、第1範囲SA以外の範囲において、高面積率で拡散成分を有していることが好ましい。
以上のことから、「一つの位置」は、距離DA(mm)より大きい距離だけ一つの光源23から離間していることが好ましい。また、「他の一つの位置」は、距離DA(mm)以下の距離だけ一つの光源23から離間していることが好ましい。このような具体例によれば、第1範囲SAにおける反射層27での反射によって、光の進行方向が維持される。これにより、第1範囲SAにおける面光源装置20からの光の出射を抑制することができる。第1範囲SAでは、積層方向D3に直交する方向に光を面光源装置20内で誘導することができる。これにより、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
このような照度均一化機能をより有効とする観点から、第1範囲SA内の反射層27での鏡面反射率を90%以上とすることが好ましい。第1範囲SA内の反射層27での光沢度を70以上とすることが好ましい。またまた、第1範囲SA内の反射層27での拡散反射率を10%以下とすることが好ましい。
次に、第1範囲SAより光源23から離間した範囲における反射層27の好ましい反射特性について説明する。まず、距離DAより長く且つ距離DB以下の距離だけ光源23から積層方向D3に直交する方向に離間した範囲を、第2範囲SBと定義する。また、積層方向D3に直交する方向に光源23から距離DBより長い距離だけ離間した範囲を、第3範囲SCと定義する。ここで距離DB(mm)は、次の式で表される。
DB = 2 × DX × tanθi
入射角度θiで光反射シート40へ入射し且つ光反射シート40で反射した光L194は、光源23の厚みを無視すると、積層方向D3に直交する方向に次の式で表される距離DBだけ面光源装置20内を進む。図11~図13Bの反射特性から理解され得るように、入射角度θiより大きい入射角度で光反射シート40に入射した光の多くは、光反射シート40を透過する。したがって、第3範囲SCに進む光の多くは、光学部材30で複数回反射された光となる。また、第3範囲SCに進む光の多くは、積層方向D3に対して大きく傾斜していない方向に進む。したがって、第3範囲SCでは、拡散反射によって光反射シート40の透化を促進することが好ましい。この点を考慮して、距離DBより大きい距離だけ光源23から離間した第3範囲SCにおいて、反射層27の拡散反射率が50%以上となっていることが好ましい。これにより、第3範囲SCにおいて、積層方向D3に対して大きく傾斜しない方向に進む光の面光源装置20からの出射を促すことができる。つまり、光源23から離間した範囲において、照度が低くなることを効果的に抑制することができる。結果として、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。また、光の利用効率を向上させることができる。
図19に示された例において、第3範囲SC内の反射層27は、拡散成分を含んだ第2反射部27bのみによって構成されている。また、第2範囲SB内の反射層27は、拡散成分を含まない第1反射部27a及び拡散成分を含んだ第2反射部27bを含んでいる。このような構成によれば、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。ただし、この例に限られない。例えば隣り合う二つの光源23の離間距離DYが長い場合等には、第2範囲SB内の反射層27は、拡散成分を含まない第1反射部27aのみを含むようにしてもよい。第3範囲SB内の反射層27が、第2反射部27bのみを含むようにしてもよいし、第1反射部27a及び第2反射部27bの両方を含むようにしてもよい。なお、図19には、隣り合う二つの光源23の中央となる中央位置CPを示している。
ところで、図7、図8及び図20に示された例において、光反射シート40の出光側に位置する光学シート50は、入光側面50aとしての凹凸面51および出光側面50bとしての平坦面を含んでいる。光学シート50は、各々が凸部53又は凹部54として形成された複数の単位光学要素55を入光側に含んでいる。複数の単位光学要素55によって凹凸面51が形成されている。この光学シート50によれば、光反射シート40の反射特性を補強または補完することができる。
図20に示すように、積層方向D3に対して比較的大きい角度をなす光L201は、その進行方向と積層方向D3を中心として逆側に傾斜した要素面56を通過して、当該要素面56に対向する他の要素面56に入射する。この光L201は、他の要素面56で全反射して進行方向を大きく曲げる。このとき、光L201の進行方向は、積層方向D3に対する角度が小さくなるように曲げる。つまり、光L201の進行方向が積層方向D3に対してなす角度は、当該光L201の要素面56での反射によって、大幅に減少する。すなわち、光学シート50は、面光源装置20からの出射光を積層方向D3に集光する機能を発揮する。このような光学シート50の集光機能により、光学シート50を透過した光に対する光路補正の負担が軽減される。結果として、光学シート50を透過した光の利用効率を改善できる。また、光学部材の数量や厚みを低減することができ、面光源装置20の薄型化に寄与し得る。
一方、積層方向D3に対して比較的小さい角度をなす光L202は、逆側に傾斜した要素面56を通過して、他の要素面56に入射することなく、出光側面50bに向かいやすくなる。この光L202は、平坦面としての出光側面50bにおいて反射、とりわけ全反射する。反射光L202は、積層方向D3に対してその進行方向と逆側に傾斜した要素面56を介して、光学シート50から射出し得る。このようにして、光学シート50は、入射光のうちの積層方向D3に対する傾斜角度が比較的小さい方向に進む光L202を選択的に反射する選択反射特性を発揮する。
このような光学シート50の選択反射特性によって、光反射シート40の反射特性を補強または補完することができる。すなわち、光反射シート40及び光学シート50の組合せにより、光学部材30を透過し得る光の進行方向が積層方向D3に対してなす角度を効果的に拡大することができる。これにより、面光源装置20の薄型化を図りながら明るさの面内分布を十分に均一化することができる。なお、図19に示された例において、単位光学要素55は凸部53として構成されているが、凹部54として構成された単位光学要素55も同様の作用効果を奏することができる。
以上に説明してきた一実施の形態において、面光源装置20は、光学部材30と、光学部材30に対面する反射層27を有した支持基板25および支持基板25によって光学部材30の側に支持された複数の光源23を有する光源基板22と、を有している。光学部材30は、光反射部45を含む光反射シート40を有している。0°の入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率は、0°より大きい或る入射角度で入射する特定波長の光の光反射部45での反射率より大きい。或る一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度より小さい。また、或る一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率より大きい。
直下型の面光源装置20では、光源23に正対する位置とその周囲とを含む領域(以降において、単に「光源近傍領域」とも呼ぶ)での照度が高くなり過ぎてしまう傾向がある。その一方で、隣り合う光源23の間となる領域(以降において、単に「光源間領域」とも呼ぶ)での照度が低くなり過ぎてしまう傾向がある。すなわち、光源23の配置に起因した明るさのムラが生じてしまい易い。
この点、本実施の形態によれば、光学部材30の光反射シート40が入射角度の小さい光を反射することができる。そして、光学部材30に対向する光源基板22の反射層27は、光源23に近接する位置において、光源23から離間した位置より高い光沢度を有している。また、反射層27は、光源23に近接する位置において、光源23から離間した位置より低い拡散反射率を有している。したがって、光源近傍領域において、光反射シート40によって反射された積層方向D3に大きく傾斜していない光を、反射層27によって高い割合で鏡面反射(正反射)することができる。反射層27で鏡面反射された光は、積層方向D3に対する傾斜角度を小さく維持しながら光反射シート40に再入射する。この光は光反射シート40で再度反射され得る。このように反射を繰り返す間、光は、積層方向D3に直交する方向に光源23から離間していく。これにより、光源近傍領域において照度が高くなり過ぎることを効果的に抑制することができる。
一方、反射層27は、光源23から離間する位置において、光源23に近接する位置より低い光沢度を有している。反射層27は、光源23から離間する位置において、光源23に近接する位置より高い拡散反射率を有している。したがって、光反射シート40によって、光源23から離間した領域において、光を拡散反射することができる。反射層27で拡散反射された光の一部は、積層方向D3に対して大きく傾斜した方向に進み、光反射シート40を透過し得る。この光は、光反射シート40に入射するまで、積層方向D3に直交する方向に広がる。これにより、光源間領域において光の出射を促進することができる。結果として、光源間領域において照度が低くなり過ぎることを効果的に防止することができる。また、光の利用効率を改善することができる。
以上のことから本実施の形態による面光源装置20によれば、面光源装置20の薄型化を図りながら、光学部材30の出光側面30b上の各位置での照度を効果的に均一化すること、すなわち照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
上述した一実施の形態の一具体例において、任意の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する光沢度以下となっている。また、任意の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率は、一つの位置から最も近い一つの光源23と一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での反射層27の特定波長の光に対する拡散反射率以上となっている。このような具体例によれば、照度の面内分布をより効果的に均一化することができる。
上述した一実施の形態の一具体例において、前記一つの位置は、次の式で表されるDA(mm)より大きい距離だけ一つの光源23から離間している。他の一つの位置は次の式で表されるDA(mm)以下の距離だけ一つの光源23から離間している。ここで「DX」は、一つの光源23と光学部材30との離間距離(mm)である。「θi」は、光反射部45での特定波長の光の透過率が、光反射部45での特定波長の光の透過率最大値の半分となる最小の入射角度である。
DA = DX × tanθi
好ましくは、反射層27は、複数の光源23のうちの一つの光源23に最も近くなる領域のうちの、一つの光源23からDA(mm)より大きい距離だけ離間した範囲内(第1範囲SA外)のみに、拡散成分を有している。好ましくは、第1範囲SA内における反射層27の拡散反射率は10%以下である。好ましくは、第1範囲SA内における反射層27の鏡面反射率は90%以上である。好ましくは、第1範囲SA内における反射層27の光沢度は70以上である。
ここで、反射層27のうちの光源23から距離DA以下となる第1範囲SAは、光反射シート40のうちの光源23から直接入射してくる光を50%以上反射する領域に対面している。したがって、光反射シート40で反射して反射層27の第1範囲SAに入射する光は、光反射シート40において透過を規制することを意図された方向に進む光である。そして、この具体例によれば、反射層27は、第1範囲SA内で高い光沢度を有し、近接範囲外で低い拡散反射率を有する。したがって、第1範囲SAにおける反射層27での反射によって、光の進行方向が維持される。これにより、第1範囲SAにおける面光源装置20からの光の出射を抑制することができる。また、光源23の近傍となる領域では、積層方向D3に直交する方向に光を面光源装置20内で誘導することができる。これにより、光源近傍領域の照度が高くなり過ぎることを効果的抑制して、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。
上述した一実施の形態の一具体例において、前記一つの位置は、次の式で表されるDB(mm)以下の距離だけ一つの光源23から離間している。
DB = 2 × DX × tanθi
すなわち、前記「一つの位置」は第2範囲SB内にある。ここで、光反射シート40のうちの距離DAより大きく距離DB以下の距離だけ光源23から離間した第2範囲SBに直接入射する光源光は、50%未満の反射率にて反射される。すなわち、この範囲SBにおいて光源23から光反射シート40への直接入射光は、透過を促進される。一方、反射層27の第2範囲SBには、光反射シート40で50%以上の反射率で反射される方向に進む光が入射する。そして、この具体例によれば、第2範囲SBにおける反射層27の光沢度が低下している。第2範囲SBにおける反射層27の拡散反射率が上昇している。このため、第2範囲SBにおいて反射層27に入射する光を拡散反射して、積層方向D3に対して大きく傾斜しない方向に進む光の面光源装置20からの出射を促すことができる。これにより、光源23から離間した領域において、面光源装置20からの光の出射を促進することができる。結果として、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。また、光の利用効率を向上させることができる。
上述した一実施の形態の一具体例において、複数の光源23のうちの一つの光源23に最も近くなる反射層27の領域のうちの、一つの光源23からDB(mm)より大きい距離だけ離間した第3範囲SCにおける拡散反射率は50%以上である。ここで、反射層27のうちの光源23からDBより大きい距離だけ離間した第3範囲SCは、光反射シート40で50%未満の反射率で反射される方向に進む光が光反射シート40で反射された後に入射し得る範囲となる。したがって、積層方向D3に対して大きく傾斜した光の多くは、第3範囲SCに達する迄に、光反射シート40を透過する。すなわち、第3範囲SCにおいて、反射層27に入射する光の多くは、積層方向D3に対して大きく傾斜しない方向に進む。この点、上述の具体例では、第3範囲SCにおける拡散反射率が50%以上となっている。このため、積層方向D3に対して大きく傾斜しない方向に進む光の面光源装置20からの出射を促すことができる。これにより、光源間領域において、面光源装置20からの光の出射を促進することができる。結果として、照度の面内分布を効果的に均一化することができる。また、光の利用効率を向上させることができる。
一実施の形態を複数の具体例を参照しながら説明してきたが、これらの具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。
例えば、図2に二点鎖線で示すように、面光源装置20は、光源23、支持基板25及び光学部材30に加えて、更に他の部材を有することができる。面光源装置20に追加される他の部材として、波長変換シート71や反射型偏光板72等を例示することができる。波長変換シート71は、例えば蛍光体を有し、光源23からの光を吸収して、吸収した光の波長とは異なる波長の光を射出する。例えば、光源23が青色光を射出し、波長変換シート71が青色光の一部を赤色光および緑色光に変換するようにしてもよい。この例によれば、光反射シート40の反射特性を限られた波長域の光に対して調整すればよいので、光学シート50の光学特性に対応した理想的な反射特性を光反射シート40に付与しながら、面光源装置20として白色の面状光を生成することができる。さらに、反射型偏光板72は、表示パネル15で利用可能な直線偏光成分の光のみを透過し、表示パネル15で利用不可能な直線偏光成分の光を反射する。反射型偏光板で反射された光の偏光成分は、その後の光路における反射等によって、表示パネル15で利用可能な偏光成分に変化することができる。また、光学部材30は、表示パネル15と接合された部材を含むようにしてもよい。すなわち、光学部材30のうちの最も出光側に位置する部材が、表示パネル15と接合されていてもよい。
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 積層方向
SA 第1範囲
SB 第2範囲
SC 第3範囲
CP 中央位置
10 表示装置
15 表示パネル
15a 表示面
20 面光源装置
20a 発光面
22 光源基板
23 光源
24 封止材
25 支持基板
26 基板本体
27 反射層
27a 第1反射部
27b 第2反射部
27c 第3反射部
27X 凹凸
28a 第1反射層
28b 第2反射層
29 配線
30 光学部材
30a 入光側面
30b 出光側面
40 光反射シート
40a 入光側面
40b 出光側面
45 光反射部
50 光学シート
50a 入光側面
50b 出光側面
51 凹凸面
52 本体部
53 凸部
54 凹部
55 単位光学要素
56 要素面
71 波長変換シート
72 反射型偏光板

Claims (13)

  1. 光学部材と、
    前記光学部材に対面する反射層を有した支持基板と、前記支持基板によって前記光学部材の側に支持された複数の光源と、を有する光源基板と、を備え、
    前記光学部材は、光反射部を含む光反射シートを有し、
    0°の入射角度で入射する特定波長の光の前記光反射部での反射率は、0°より大きい或る入射角度で入射する前記特定波長の光の前記光反射部での反射率より大きく、
    或る一つの位置での前記反射層の光沢度は、前記一つの位置から最も近い一つの光源と前記一つの位置との間に位置する他の一つの位置での前記反射層の光沢度より小さい、面光源装置。
  2. 任意の一つの位置での前記反射層の光沢度は、前記一つの光源と前記一つの位置との間に位置する任意の他の一つの位置での前記反射層の光沢度以下である、請求項1に記載の面光源装置。
  3. 前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
    前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
    前記一つの位置は、次の式で表されるDA(mm)より大きい距離だけ前記一つの光源から離間し、
    前記他の一つの位置は、次の式で表されるDA(mm)以下の距離だけ前記一つの光源から離間している、請求項1又は2に記載の面光源装置。
    DA = DX × tanθi
  4. 前記一つの位置は、次の式で表されるDB(mm)以下の距離だけ前記一つの光源から離間している、請求項3に記載の面光源装置。
    DB = 2 × DX × tanθi
  5. 前記光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
    前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
    前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる前記反射層の領域のうちの、前記一つの光源から次の式で表されるDB(mm)より大きい距離だけ離間した範囲における拡散反射率は50%以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の面光源装置。
    DB = 2 × DX × tanθi
  6. 前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
    前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
    前記反射層は、前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる領域のうちの、前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)より大きい距離だけ離間した範囲内に、拡散成分を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の面光源装置。
    DA = DX × tanθi
  7. 前記一つの光源と前記光学部材との離間距離をDX(mm)とし、
    前記光反射部での前記特定波長の光の透過率が最大値の半分となる前記光反射部への最小の入射角度をθi(°)として、
    前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)以下の距離となる範囲内における前記反射層の光沢度は70以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の面光源装置。
    DA = DX × tanθi
  8. 前記反射層は、前記複数の光源のうちの前記一つの光源に最も近くなる領域内において、前記一つの光源から次の式で表されるDA(mm)以下の距離となる範囲より、前記一つの光源からDA(mm)より大きい距離となる範囲において、高面積率で拡散成分を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の面光源装置。
    DA = DX × tanθi
  9. 前記拡散成分は、凹凸面および光拡散性粒子を含んだ光拡散部のうちのいずれか一方を含む、請求項8に記載の面光源装置。
  10. 前記光学部材は、入射光とは異なる波長の光を射出する波長変換シートを更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の面光源装置。
  11. 前記光学部材は、反射型偏光板を更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の面光源装置。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置と積層された表示パネルと、を備える、表示装置。
  13. 前記光学部材は、前記表示パネルと接合された部材を含む、請求項12に記載の表示装置。
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