JP2023142675A - 光学的測定装置、凝集装置、凝集状態監視装置、および光学的測定方法 - Google Patents

光学的測定装置、凝集装置、凝集状態監視装置、および光学的測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な機構で、凝集剤の適正な注入率を決定するための測定値を長期間正確に取得できる光学的測定装置を提供する。【解決手段】光学的測定装置3は、上側に開放空間40cが形成された傾斜流路40と、傾斜流路40を流れる、塊状物を含む汚水に開放空間40cを通じてレーザ光を照射して、塊状物の大きさを測定するレーザ変位計42と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、汚水に含まれる塊状物の大きさを測定するための光学的測定装置、および光学的測定方法に関する。また、本発明は、懸濁物質を含む汚水の凝集装置、および懸濁物質を含む汚水の凝集状態監視装置に関する。
排水処理施設や浄水処理施設などの各種施設における汚水処理の適切な運転管理を行うためには、汚水の性状(例えば、懸濁物質の凝集状態)を正確に把握する必要がある。そのため、従来から、光学的測定装置を用いて光学的測定値を取得し、該光学的測定値から汚水の性状を示す数値解析値を算出している。例えば、特許文献1には、撹拌機から排出された汚水の光学的測定値を光学的測定装置を用いて取得し、得られた光学的測定値から算出された数値解析値に基づいて凝集剤の適正な注入率を決定する凝集方法が記載されている。
この凝集方法では、光学的測定値を得るために、撹拌機から排出された汚水が流れる配管に一対の透明窓が設けられており、光学的測定装置は、一方の透明窓に向けて光を照射する投光部と、他方の透明窓から出てくる光を受ける光検出器を備えている。一対の透明窓は、光学的測定装置の測定用窓(光透過部)として機能する。
国際公開第2016/6419号公報
一対の透明窓のような光学的測定装置の光透過部が設けられた配管には、撹拌機で凝集剤と混合されることで形成されたフロック、およびフロックの形成に使用されなかった余剰の凝集剤などの異物を含む汚水が流れる。そのため、光透過部が異物により汚染されることがあり、この場合、光学的測定装置が正確な光学的測定値を得ることが困難となる。したがって、光透過部を定期的に清掃する必要が生じる。
光透過部の清掃を行うためには、光学的測定装置を停止させなければならず、作業員の負担も増加するため、光透過部の清掃頻度は重要な課題である。また、作業員の負担を軽減するために、光学的測定装置に光透過部を自動で清掃可能な機構を設けると、光学的測定装置が複雑化するとともに、製造コストが増大する。
そこで、本発明は、凝集剤の適正な注入率の決定などに使用できる測定値を、簡単な機構で長期間正確に取得できる光学的測定装置および光学的測定方法を提供することを目的とする。また、本発明はこのような光学的測定装置を用いた凝集装置、および凝集状態監視装置を提供することを目的とする。
一態様では、上側に開放空間が形成された傾斜流路と、前記傾斜流路を流れる、塊状物を含む汚水に前記開放空間を通じてレーザ光を照射して、前記塊状物の大きさを測定するレーザ変位計と、を備えた、光学的測定装置が提供される。
一態様では、前記傾斜流路の角度を調整可能な傾斜角度調整機構をさらに備えている。
一態様では、前記傾斜流路の傾斜角度は、10度~50度の範囲内にある。
一態様では、前記傾斜流路の上流側に、前記汚水に希釈液を供給する希釈ラインをさらに備えている。
一態様では、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する凝集剤注入装置と、前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌する撹拌機と、前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する上記光学的測定装置と、前記塊状物の大きさを数値解析することにより、数値解析値を取得する数値解析装置と、前記数値解析値に基づいて、前記凝集剤の適正な注入率を決定する制御装置と、を備えた、凝集装置が提供される。
一態様では、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する凝集剤注入装置と、前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌する撹拌機と、前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する上記光学的測定装置と、前記塊状物の大きさを数値解析することにより、数値解析値を取得する数値解析装置と、前記数値解析値に基づいて、前記撹拌された汚水に含まれる前記懸濁物質の凝集状態を判定する凝集状態判定装置と、を備えた、凝集状態監視装置が提供される。
一態様では、上側に開放空間が形成された傾斜流路に塊状物を含む汚水を流下させ、前記傾斜流路を流れる、塊状物を含む汚水にレーザ変位計から前記開放空間を通じてレーザ光を照射して、前記塊状物の大きさを測定する、光学的測定方法が提供される。
一参考例では、前記傾斜流路の角度を調整して、前記傾斜流路を流れる汚水の流速を調整する。
一参考例では、前記傾斜流路の傾斜角度は、10度~50度の範囲内にある。
一参考例では、前記汚水に希釈液を供給する希釈工程をさらに含み、前記傾斜流路を流れる汚水は、前記希釈工程により希釈された汚水である。
一態様では、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する注入工程と、前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌機により撹拌する撹拌工程と、上記光学的測定方法により、前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する光学的測定工程と、前記塊状物の大きさを数値解析して、数値解析値を取得する数値解析工程と、前記数値解析値に基づいて、前記凝集剤の適正な注入量を決定する注入率決定工程と、を含む、凝集方法が提供される。
一態様では、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する注入工程と、前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌機により撹拌する撹拌工程と、上記光学的測定方法により、前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する光学的測定工程と、前記塊状物の大きさを数値解析して、数値解析値を取得する数値解析工程と、前記数値解析値に基づいて、前記撹拌された汚水に含まれる前記懸濁物質の凝集状態を判定する凝集状態判定工程と、を含む、凝集状態監視方法が提供される。
光学的測定装置は、傾斜流路を流れる汚水に開放空間を通じて直接レーザ光を照射するといった簡単な機構で塊状物の大きさを測定することができる。すなわち、汚水中の異物によって汚染される光透過部がレーザ変位計の光路上に存在しない。その結果、適切な測定値を得るために従来必要とされた洗浄作業が発生しないので、光学的測定装置は、塊状物の大きさの測定値を長期間安定して取得することができる。
図1は、一実施形態に係る光学的測定装置が配置された汚水処理装置の一例を示す概略図である。 図2は、図1に示す光学的測定装置の構成を示す側面図である。 図3は、図2の矢印Aで示す方向から見た図である。 図4は、傾斜流路の長手方向に垂直な、傾斜流路の断面図である。 図5(a)および図5(b)は、レーザ変位計により汚水中のフロックの大きさを測定している様子を示す図である。 図6は、汚水中のフロックの大きさをレーザ変位計で測定したときの測定時間と測定値との関係を表すグラフである。 図7は、フロックが形成されていない汚水中の懸濁物質をレーザ変位計で測定したときの測定時間と測定値との関係を表すグラフである。 図8(a)は、実験結果から得られた数値解析値を示す表であり、図8(b)は、ビーカー試験による判定結果を示す表である。 図9は、図2に示す光学的測定装置が配置された汚水処理装置の他の例を示す概略図である。 図10は、凝集状態監視装置の他の実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る光学的測定装置が配置された汚水処理装置の一例を示す概略図である。図1に示す汚水処理装置は、排水処理施設や浄水処理施設などから排出される汚水を処理するための凝集装置である。後述する光学的測定装置は、汚水の性状(例えば、懸濁物質の凝集状態)を示す数値解析値を算出するための測定値を取得するために用いられる。本実施形態では、取得された測定値を数値解析することで得られた数値解析値に基づいて、凝集剤の適正な注入率が決定される。
以下では、汚水の一例である懸濁物質を含む汚水を処理する凝集装置が、光学的測定装置が設けられる設備の一例として説明される。しかしながら、本実施形態に係る光学的測定装置は、汚水を処理する他の設備に配置されてもよい。例えば、処理される汚水は、排水処理施設や浄水処理施設などから排出される汚泥、排水処理施設における排水、浄水処理施設における原水などであってもよい。汚泥は、有機性汚泥、無機性汚泥のいずれでもよい。
有機性汚泥の例としては、下水処理、し尿処理、各種産業の排水処理において発生する有機性汚泥などを挙げることができる。より具体的には、有機性汚泥の例として、最初沈殿池汚泥、余剰汚泥、嫌気性消化汚泥、好気性消化汚泥、し尿汚泥、浄化槽汚泥、消化脱離液、凝集沈殿汚泥などを挙げることができる。有機性汚泥は無機物を含んでいてもよい。
無機性汚泥の例としては、浄水処理、建設工事の排水処理、各種産業の排水処理において発生する無機性汚泥などを挙げることができる。ここで、浄水処理で発生する汚泥とは、浄水処理施設における沈殿池、排泥池、濃縮槽などから排出される汚泥などである。無機性汚泥は有機物を含んでもよい。
排水処理施設における排水の例としては、下水、食品産業、飲料水産業、化学産業、機械産業など各種産業の排水などが挙げられる。浄水処理施設における原水の例としては、河川水、湖沼の水、地下水などが挙げられる。
さらに、処理される汚水は、排水処理や浄水処理などの処理の過程で調製される水であってもよい。排水処理での汚水の例としては、pHを調整した排水、無機凝集剤を注入した排水、有機凝結剤を注入した排水、金属キレート剤を注入した排水などが挙げられる。また、浄水処理での汚水の例としては、pHを調整した原水、無機凝集剤を注入した原水などが挙げられる。
図1に示した凝集装置は、汚水貯槽10、撹拌機1、光学的測定装置3がこの順に直列に接続された構成を有している。汚水貯槽10には、懸濁物質を含む汚水が貯留される。撹拌機1は、懸濁物質を含む汚水が供給される撹拌槽2と、懸濁物質を含む汚水を撹拌する撹拌翼8と、撹拌翼8を回転させる駆動装置としてのモーター9とを備える。撹拌機1の撹拌槽2には、汚水貯槽10から延びる供給元管18が接続され、供給元管18には、汚水貯槽10に貯留された汚水を所定の流量で撹拌槽2に供給する供給装置7が配置される。供給装置7は、例えば、ポンプ、またはバルブ、またはポンプとバルブの組み合わせである。
一実施形態では、撹拌機1としてラインミキサーを用いてもよい。ラインミキサーとは、配管に組み込まれたミキサーである。ラインミキサーの利点はミキサーが密封されているため、ラインミキサーの上流にある汚水用ポンプ、および凝集剤用ポンプの2台のポンプがあれば、ラインミキサーの下流に汚水を送ることができる点である。一方、撹拌槽2内に撹拌翼8が設置された撹拌機1の場合、撹拌槽上部が開放されているので、撹拌機の下流に液を送るためには、撹拌機の上流にある汚水用ポンプ、および凝集剤用ポンプの他に、もう1台ポンプ或いはポンプ相当の機器が必要である。そのため、通常は、ポンプを設置せず、高低差で下流に液を送るのが一般的である。
本実施形態では、撹拌機1は、撹拌翼8の回転速度が300~5000min-1に設定された高速撹拌を行う高速撹拌機として構成されている。この高速撹拌により、汚水内に凝集剤が瞬時に分散させられ、凝集剤は汚水と効率良く均一に混合される。その結果、汚水に含まれる懸濁物質が効率良く凝集させられる。
撹拌機1では、撹拌翼8を300~5000min-1の回転速度で回転させることにより、凝集剤が注入された、懸濁物質を含む汚水を高速撹拌することが重要である。好ましくは、撹拌翼8の回転速度は300~2000min-1である。より好ましくは、撹拌翼8の回転速度は400~1500min-1である。より好ましくは、撹拌翼8の回転速度は500~1200min-1である。
このような高速撹拌を行う場合、凝集剤が注入された汚水に高ストレスが負荷されるので、凝集剤が適正な注入率で注入されていないと、フロックが成長する前に破壊されてしまう。したがって、注入される凝集剤が適正な注入率でなければ、フロックが適切に成長しない。本実施形態では、後述する制御装置が、フロックの大きさの測定値を光学的測定装置3から取得し、さらに、フロックが適切に成長していることを、取得された測定値を数値解析することで得られた数値解析値から判断する。これにより、凝集剤の適正な注入率を高い精度で決定することができる。その結果、凝集剤の使用量を削減することができる。また、運転員の経験や勘がなくとも、凝集剤の注入率を適正に制御することができる。さらに、懸濁物質を含む汚水の性状(例えば、汚水内における懸濁物質の濃度など)が変化しても、凝集剤の注入率を適正に制御することができる。
撹拌翼8の回転速度は、懸濁物質を含む汚水の種類(例えば、排水や汚泥など)、汚水の性状(例えば、SS(Suspended Solids)濃度、粘度など)、および凝集剤の種類(例えば、無機凝集剤、有機凝結剤、高分子凝集剤など)などに基づいて、300~5000min-1で調整する。懸濁物質を含む汚水に注入される凝集剤は、撹拌槽2内に注入されてもよいし、撹拌槽2よりも上流側に配置される供給元管18に注入されてもよい。
本実施形態では、凝集剤を貯留する凝集剤貯槽11が設けられ、凝集剤貯槽11から延びる凝集剤供給配管26が撹拌槽2に連結される。凝集剤供給配管26には、凝集剤注入装置4が配置される。凝集剤注入装置4は、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を所定の注入率で注入する装置である。凝集剤注入装置4は、例えば、ポンプ、またはバルブ、またはポンプとバルブの組み合わせである。
この凝集装置において、懸濁物質を含む汚水は、供給装置7により汚水貯槽10から撹拌槽2に供給される。凝集剤は、凝集剤注入装置4により撹拌槽2に供給される。撹拌槽2では、撹拌翼8の回転速度が300~5000min-1である高速回転で、汚水と凝集剤とを混合させて、これにより、懸濁物質のフロックが形成される。なお、凝集剤の注入率によっては、懸濁物質のフロックが形成されない場合がある。すなわち、撹拌機1では、懸濁物質のフロックを形成させるために撹拌翼8が高速で回転させられるが、凝集剤の注入率次第で、懸濁物質のフロックが形成されない場合がある。
撹拌機1から排出される汚水が流れる移送配管28が、撹拌槽2に連結されている。本実施形態では、光学的測定装置3は移送配管28に配置されている。光学的測定装置3は、撹拌機1で形成されたフロックを含む汚水に光を照射して、測定値を得るための装置である。本実施形態では、光学的測定装置3は、塊状物の一例である、フロックの大きさを測定可能な装置である。
図2は、図1に示す光学的測定装置3の構成を示す側面図である。図3は、図2の矢印Aで示す方向から見た図である。図2に示すように、移送配管28は、光学的測定装置3の入口に連結される一次側移送配管28Aと、光学的測定装置3の出口に連結される二次側移送配管28Bを含む。光学的測定装置3は、一次側移送配管28Aの末端に連結された傾斜流路40と、二次側移送配管28Bの先端に連結された受け皿(受液部)32と、を備えている。図2において、傾斜流路40は断面図で示されている。
傾斜流路40は、一次側移送配管28Aの下方に、該一次側移送配管28Aから離間して配置されている。傾斜流路40は、一次側移送配管28Aを流れてきた汚水を流下させる構造体である。受け皿32は、傾斜流路40の下方に、該傾斜流路40から離間して配置されている。受け皿32は、傾斜流路40から流下された汚水を受け取るための構造体であり、図示した例では、漏斗形状を有している。
傾斜流路40は、一次側移送配管28Aから二次側移送配管28Bに向かって下方に傾斜している。傾斜流路40は、その上部が開放されており、傾斜流路40の上側には開放空間40cが形成されている。傾斜流路40に流入した汚水は、傾斜流路40を構成する底面40f上を流れる。傾斜流路40は、上側が開放された溝であってもよいし、または上側が開放された樋であってもよい。
図4は、傾斜流路40の長手方向に垂直な、傾斜流路40の断面図である。本実施形態の傾斜流路40は、平坦な底面40fを有しているが、一実施形態では、傾斜流路40の断面は他の形状(例えばV字形状またはU字形状)を有してもよい。
図2および図3に示すように、本実施形態の開放空間40cは、傾斜流路40の入口端部40aから出口端部40bまで、すなわち、傾斜流路40の全長Lに亘って形成されている。開放空間40cは、少なくとも、後述するレーザ変位計42から照射されるレーザ光の光路に形成されていればよい。例えば、傾斜流路40は、傾斜流路40の上部のうち、レーザ光の光路上にある部分のみが開放されており、レーザ光の光路上以外の部分が屋根部材などにより覆われていてもよい。傾斜流路40は、水平面に対して傾斜角度αで傾斜している。傾斜流路40の傾斜角度αは、10度~50度の範囲内にある。傾斜角度αを調整することにより、傾斜流路40を流れる汚水の流速を調整することができる。
光学的測定装置3は、傾斜流路40の傾斜角度αを調整可能な傾斜角度調整機構45をさらに備えていてもよい。傾斜角度調整機構45は、傾斜流路40に連結され、上下方向に延びる可動シャフト48と、可動シャフト48に連結されたアクチュエータ46と、を備えている。アクチュエータ46は、可動シャフト48を上下させて、傾斜流路40の傾斜角度αを調整(変更)するように構成されている。アクチュエータ46の例としては、可動シャフト48を上下動させるピストンを備えたピストンシリンダ装置や、サーボモータとギヤとの組み合わせなどが挙げられる。傾斜流路40の傾斜角度αを調整できるのであれば、傾斜角度調整機構45の具体的構成は、本実施形態に限られない。一実施形態では、傾斜角度調整機構45は、手動で傾斜流路40の傾斜角度を変更できるように構成されてもよい。
図3に示すように、傾斜流路40は、一定の流路幅を有する直流部40dと、縮幅部として機能する流入部40eと、を有している。直流部40dは、一定の流路幅W1を有している。流入部40eは、入口端部40aにおいて流路幅W1よりも大きい流路幅W2を有しており、直流部40dに向かって流入部40eの流路幅が小さくなっている。流入部40eの一端は入口端部40aを構成しており、直流部40dの一端は出口端部40bを構成している。一次側移送配管28Aから流入した汚水は、流入部40eから直流部40dに流れる。一実施形態では、傾斜流路40は、流入部40eを有しておらず、直流部40dのみを有していてもよい。
光学的測定装置3は、傾斜流路40を流れる汚水にレーザ光を照射してフロックの大きさを測定するレーザ変位計42をさらに備えている。図5(a)および図5(b)は、レーザ変位計42により汚水中のフロックの大きさを測定している様子を示す図である。レーザ変位計42は、レーザ光を照射する光源(投光部)42aと、光源42aから照射したレーザ光を集光する投光レンズ42bと、対象物から反射したレーザ光を集光する受光レンズ42cと、受光レンズ42cで集光したレーザ光を検出する光検出器(受光部)42dと、を備えている。光源42aの例としては、固体レーザ、半導体レーザ、液体レーザ、気体レーザなどが挙げられる。光検出器42dの例としては、CCD、フォトダイオード、フォトトランジスタ、光電子増倍管、光導電素子、赤外線光学センサ、CMOSなどが挙げられる。いずれにしても、レーザ変位計42として、市販品を用いることができる。
レーザ変位計42は、光検出器42dに到達したレーザ光の結像位置から、対象物の大きさを測定することができる。より具体的には、基準点から反射したレーザ光の結像位置と、対象物から反射したレーザ光の結像位置との変化から、基準点と対象物との距離、すなわち対象物の大きさを測定することができる。レーザ変位計42は、この対象物の大きさを所定の時間測定する。対象物の大きさを測定できるのであれば、測定レーザ変位計42の具体的構成は、本実施形態に限られない。
レーザ変位計42は、開放空間40cが形成された傾斜流路40の上側に対向して、傾斜流路40の上方に配置されている。より具体的には、レーザ変位計42は、光源42aから投光レンズ42bを介して照射されたレーザ光が、傾斜流路の底面40fに対して垂直に入射する位置に配置されている。レーザ変位計42は、傾斜流路40を流れる汚水に開放空間40cを通じてレーザ光を照射して、汚水に含まれるフロックの大きさを測定する。レーザ変位計42は、傾斜流路40の上方からフロックの大きさを測定するので、レーザ変位計42によって測定されるフロックの大きさは、傾斜流路40の底面40fからのフロックの高さ(表面高さ)に相当する。
傾斜流路40を流れる汚水は、主にフロックと分離液から構成されている。分離液は、フロックが形成された汚水に含まれるフロックから分離した液体である。図5(a)に示すように、汚水に含まれるフロック間の隙間にレーザ光が照射されると、レーザ光は、分離液の液面で反射し、反射したレーザ光は受光レンズ42cを介して光検出器42dによって検出される。図5(b)に示すように、汚水に含まれるフロック上にレーザ光が照射されると、レーザ光は、フロックの表面で反射し、反射したレーザ光は受光レンズ42cを介して光検出器42dによって検出される。一実施形態では、傾斜流路40の底面40fに対する分離液の液面高さ(分離液層の厚さ)は、フロックの大きさと比較して十分小さいため、図5(a)における測定値と図5(b)における測定値との差から、フロックの大きさを測定できる。分離液の液面高さがフロックの大きさと比較して十分小さくなるように、傾斜流路40の流路幅、傾斜角度、汚水の供給量などを調整する。
図6は、汚水中のフロックの大きさをレーザ変位計42で測定したときの測定時間と測定値との関係を表すグラフである。図6に示すグラフにおいて、基準点は、傾斜流路40の底面40fの位置に設定されている。フロックを含む汚水では、測定中、レーザ光がフロックとフロックの間の分離液の液面で反射する時間と、レーザ光がフロックの反射する時間とが存在する。結果として、測定値のピークが複数個計測される。この複数個のピークは、後述する数値解析で利用される。
測定時間t1では、図5(a)に示すように、汚水に含まれるフロックとフロックの間にレーザ光が照射されており、測定値は0、または0に近い分離液の液面高さを示す。測定時間t2では、図5(b)に示すように、汚水に含まれるフロック上にレーザ光が照射されており、測定値はフロックの大きさSを示す。したがって、レーザ変位計42は、フロックを含む汚水では、フロックの大きさSを測定することができる。フロックの大きさSは、底面40fの表面からフロックの表面までの高さである。
図7は、フロックが形成されていない汚水中の懸濁物質をレーザ変位計42で測定したときの測定時間と測定値との関係を表すグラフである。図7に示すグラフにおいて、基準点は、傾斜流路40の底面40fの位置に設定されている。フロックが汚水に形成されていないと、光源42aから照射されたレーザ光は、汚水の液面近くに存在する懸濁物質で反射し、受光レンズ42cを介して光検出器42dによって検出される。したがって、測定値は、時間の経過とともに汚水の液面高さNの近傍で推移する。このように、レーザ変位計42による測定時間と測定値との関係は、汚水に含まれる懸濁物質の凝集状態、すなわち、フロックの形成状態によって変化する。
測定値の取得は、1回、または凝集剤の注入率を変えながら複数回実行され、これにより、少なくとも1つの測定値が得られる。なお、光検出器42dで検出された測定値は、データロガー50に蓄積された後に、後述する数値解析装置5に送られる。数値解析装置5で算出された数値解析値は、制御装置6に送られて、制御装置6は、数値解析値に基づいて、凝集剤の適正な注入率を決定する。データロガー50、数値解析装置5、および制御装置6は、それぞれ別個に設けられていてもよい。あるいは、データロガー50および数値解析装置5は、1台のコンピューター、または1台のプログラマブルロジックコントローラ(例えば、シーケンサー)として構成される制御装置6に組み込まれていてもよい。
図2に示すように、光学的測定装置3は、必要に応じて、撹拌された汚水に希釈液を供給する希釈ライン55を含んでいてもよい。希釈ライン55は、一次側移送配管28Aに接続されており、希釈液を、撹拌後で光学的測定前の汚水に供給する。希釈ライン55には、図示しない希釈液供給バルブが配置されており、制御装置6が必要に応じて希釈液供給バルブの開閉動作を操作することで、撹拌後の汚水への希釈液の供給を制御する。
希釈液を撹拌後の汚水に供給する目的は、撹拌された汚水に含まれる懸濁物質の濃度および/またはフロックの濃度を低減させることである。懸濁物質の濃度が高い汚水では、フロックが形成されたときの測定値とフロックが形成されないときの測定値に差が生じず、その結果、凝集剤の注入率の決定が困難な場合がある。例えば、光学的測定装置3が、懸濁物質の濃度が高い汚水中のフロックの大きさを測定する場合、凝集剤の注入率が適正でフロックが形成されても、フロック間の隙間がほとんど存在せず、図7に示したグラフの推移のように、フロックの大きさを示す測定値がほぼ一定になってしまう場合がある。これに対して、撹拌された汚水を希釈液で希釈する場合、フロック間の隙間を増大させることができるため、フロックの隙間で分離液の液面高さが測定され、図6に示されるように、フロックの大きさを示すピークが複数個計測される。この結果、フロックが形成されたときの測定値とフロックが形成されないときの測定値に差が生じ、適正な注入率を決定できる。希釈液としては、純水、水道水、工業用水、地下水、各種排水処理の処理水、海水などを用いることができる。
本実施形態では、レーザ変位計42は、傾斜流路40を流れる汚水に開放空間40cを通じて直接レーザ光を照射するといった簡単な機構で凝集剤の適正な注入率を決定するための測定値を取得することができる。すなわち、撹拌機1で凝集剤と混合されることで形成されたフロック、およびフロックの形成に使用されなかった余剰の凝集剤などの異物によって汚染される光透過部がレーザ変位計42の光路上に存在しない。その結果、適切な測定値を得るために従来必要とされた洗浄作業が発生しないので、レーザ変位計42は、長期間安定して凝集剤の適正な注入率を決定するための測定値を取得することができる。
図1に戻り、光学的測定装置3には、数値解析装置5が電気的に接続され、数値解析装置5には、制御装置6が接続されている。数値解析装置5は、制御装置6内に組み込まれていてもよい。また、制御装置6は、凝集剤注入装置4に接続されている。
光学的測定装置3から得られた測定値は、数値解析装置5に送られる。数値解析装置5は、測定値を数値解析して、数値解析値を取得する。得られた数値解析値は、制御装置6に送られる。制御装置6は、数値解析値に基づいて凝集剤の適正な注入率を決定する。
数値解析値の例としては、測定値の最大値、平均値、分散、標準偏差、ピーク面積などが挙げられる。測定値の分散とは、測定値を統計学的に解析した値であり、所定の測定時間の間に得られた測定値の分布の散らばりの程度を示す量である。標準偏差は、分散の平方根の正の値である。ピーク面積は、縦軸が測定値を表し、横軸が測定時間を表すグラフ上に、所定の測定時間の間に得られた測定値をプロットして描かれた曲線と、基準線(例えばベースライン)とで囲まれた領域の面積である。ピーク面積は、例えば、図6でハッチングを付けられた領域の面積に相当する。一実施形態では、ある閾値以上の測定値の個数、あるいは、ある閾値以下の測定値の個数を、数値解析値としてもよい。
制御装置6は、汚水への凝集剤の注入、汚水の撹拌(高速撹拌)、測定値の取得、測定値に基づく数値解析を少なくとも1回行うことによって得られた、少なくとも1つの数値解析値から、凝集剤の適正な注入率を決定する。すなわち、制御装置6は、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入し、懸濁物質のフロックを形成させるために当該汚水を撹拌し、撹拌された汚水に対して光学的測定を実施し、得られた測定値を数値解析して数値解析値を取得する。さらに、制御装置6は、得られた数値解析値に基づき、凝集剤の注入率が適正か否かを判断し、注入率が適正でなければ、凝集剤の注入率を変更して、再度撹拌、光学的測定、および数値解析を繰り返し、適正な注入率を決定する。なお、凝集剤の注入率によっては、懸濁物質のフロックが形成されない場合がある。
適正な凝集剤注入率を決定する方法として、予め設定された複数の注入率を用いてもよい。制御装置6は、懸濁物質を含む汚水に予め設定された注入率で凝集剤を注入し、懸濁物質のフロックを形成させるために当該汚水を撹拌し、撹拌された汚水に対して光学的測定を実施し、得られた測定値を数値解析して数値解析値を取得する。これを、予め設定された複数の注入率それぞれについて繰り返し行う。制御装置6は、予め設定された複数の注入率それぞれで取得された複数の数値解析値を比較する。一実施形態では、最大値または最小値が得られた注入率が適正な注入率として決定される。他の実施形態では、最も大きな数値解析値が得られた注入率と2番目に大きな数値解析値が得られた注入率の平均値を適正注入率としてもよいし、あるいは、最も小さな数値解析値が得られた注入率と2番目に小さい数値解析値が得られた注入率の平均値を適正注入率としてもよい。
さらに他の実施形態では、制御装置6は、縦軸が数値解析値を表し、横軸が凝集剤の注入率を表すグラフ上に、予め設定された複数の注入率における複数の数値解析値をプロットし、複数の注入率と複数の数値解析値との関係を示す近似式を算出して、得られた近似式に基づいて、凝集剤の適正な注入率を決定してもよい。例えば、数値解析値のピーク値が得られる注入率を近似式から計算し、得られた注入率を凝集剤の適正な注入率とすることができる。
発明者らは、本実施形態について、以下に説明する実験を行った。凝集剤の注入率を変化させた複数の汚泥について、傾斜流路40に流下させて測定値を取得し、得られた測定値を数値解析し、得られた数値解析値に基づいて決定された適正な凝集剤注入率がビーカー試験によって決定された凝集剤の適正な注入率と一致するか否かを確認した。
実験では、複数の汚泥に所定の凝集剤を複数の注入率でそれぞれ注入し、次いで、凝集剤が注入された各汚泥を撹拌翼の回転速度を5000min-1に設定して10秒間撹拌した。次いで、直流部40dの流路幅40mm、全長600mmを有する傾斜流路40を20度の傾斜角度で傾斜させて、傾斜流路40を流れる撹拌後の汚泥にレーザ変位計42からレーザ光を照射して、フロックの大きさを測定した。
複数の注入率は、0%、1.6%(汚泥500mLに対して凝集剤70mL)、2.0%(汚泥500mLに対して凝集剤90mL)、2.4%(汚泥500mLに対して凝集剤110mL)、2.8%(汚泥500mLに対して凝集剤130mL)、3.2%(汚泥500mLに対して凝集剤150mL)の5種類である。汚泥のTS(Total Solids)は、18~19g/Lであった。凝集剤の溶解濃度は、2g/Lであった。上記操作を5種類の注入率の汚泥に対して、複数回行った。さらに、得られた測定値を数値解析して、最大値、分散、標準偏差、閾値6以上の測定値の個数、閾値8以上の測定値の個数、閾値10以上の測定値の個数を算出し、凝集剤の適正な注入率を決定した。
ビーカー試験では、凝集剤の注入率を変化させた複数の汚泥について、フロックの大きさ、分離液清澄性、分離液粘性を観察し、凝集剤の注入率が適正か否かを判定した。分離液は、フロックが形成された汚泥に含まれるフロックから分離した液体である。分離液清澄性は、汚泥中の懸濁物質がフロックを形成すると、分離液の清澄性が高くなるため、凝集剤の注入率が適正か否かを判定する指標となる。分離液粘性は、凝集剤が過剰に注入されると、分離液の粘性が高くなるため、凝集剤の注入率が適正か否かを判定する指標となる。
図8(a)は、実験結果から得られた数値解析値を示す表であり、図8(b)は、ビーカー試験による判定結果を示す表である。図8(a)に示すように、実験結果から得られた数値解析値は、最大値、分散、標準偏差、閾値6以上の測定値の個数、閾値8以上の測定値の個数、閾値10以上の測定値の個数のいずれも、凝集剤の注入率が2.4%で最大値を示している。この凝集剤の注入率は、図8(b)に示すように、ビーカー試験によって適正であると判定された、凝集剤の注入量2.4%と一致していた。したがって、上述した実施形態に係る光学的測定装置3によって得られた測定値から適正な凝集剤注入率を決定可能な数値解析値を算出できることがわかった。
図9は、図2に示す光学的測定装置3が配置された汚水処理装置の他の例を示す概略図である。図9に示す汚水処理装置は、これまで説明してきた撹拌機1とは別の撹拌機である凝集撹拌機71が設けられており、この凝集撹拌機71により撹拌された汚水に含まれる懸濁物質の凝集状態を監視するための凝集状態監視装置である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態で同じであるので、その重複する説明を省略する。凝集撹拌機71の撹拌翼の回転速度は、10~300min-1程度の通常速度に設定される。汚水貯槽10から延びる供給元管18は、凝集撹拌機71に接続されている。
凝集撹拌機71は、懸濁物質を含む汚水が供給される凝集撹拌槽72と、懸濁物質を含む汚水を撹拌する撹拌翼78と、撹拌翼78を回転させる駆動装置としてのモーター79とを備える。懸濁物質を含む汚水は、供給元管18に配置された供給装置7により汚水貯槽10から凝集撹拌槽72に供給される。
凝集剤を貯留する凝集剤貯槽11から延びる凝集剤供給配管26は、凝集撹拌槽72に接続されている。凝集剤供給配管26に配置された凝集剤注入装置4は、懸濁物質を含む汚水に凝集剤を所定の注入率で注入する。凝集撹拌槽72から排出された汚水が流れる移送配管82は、凝集撹拌槽72に接続されており、移送配管82の下流側には、脱水機90が接続されている。脱水機90は、フロックが形成された汚水を脱水し、ろ液とケーキとに分離する。ケーキは、脱水機90から回収される。
本実施形態では、上述した光学的測定装置3は、移送配管82に配置されている。光学的測定装置3は、移送配管82を流れる汚水にレーザ光を直接照射することでフロックの大きさを測定する。得られた測定値は、上述したように、数値解析装置5に送られる。数値解析装置5は、測定値を数値解析し、数値解析値を取得する。得られた数値解析値は、制御装置6に送られる。制御装置6は、上述した方法で、数値解析値に基づいて、凝集撹拌機71により撹拌された汚水に含まれる懸濁物質の凝集状態を判定する。
事前のテストなどにより、懸濁物質の凝集状態が良好となる数値解析値が予め分かっている場合は、懸濁物質の凝集状態は、数値解析値が予め定められた値に達したか否かによって判定されてもよい。さらに、制御装置6は、判定された懸濁物質の凝集状態に基づいて、凝集剤注入装置4の運転を制御する。このようにして、凝集状態監視装置は、凝集撹拌機71により撹拌された汚水に含まれる懸濁物質の凝集状態を監視する。
図10は、凝集状態監視装置の他の実施形態を示す概略図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図9を参照して説明した実施形態で同じであるので、その重複する説明を省略する。図10に示す凝集状態監視装置は、凝集撹拌機71により撹拌された汚水を凝集撹拌槽72から光学的測定装置3に送る測定用連絡配管85と、光学的測定装置3で測定された汚水を排出する測定用移送配管87と、を備えている。測定用連絡配管85は、凝集撹拌槽72に接続されており、測定用連絡配管85の下流側には、光学的測定装置3が接続されている。測定用移送配管87は、光学的測定装置3に接続されている。測定用移送配管87の下流側は、凝集撹拌槽72に連結されており、光学的測定装置3で測定された汚水は、凝集撹拌槽72に戻される。一実施形態では、測定用移送配管87は、図示しない排液槽に連結されており、光学的測定装置3で測定された汚水は、排液として回収されてもよい。他の実施形態では、測定用連絡配管85は、移送配管82に接続され、移送配管82を流れる凝集撹拌機71により撹拌された汚水を光学的測定装置3に送ってもよい。
上述した実施形態では、塊状物の一例として、汚水に含まれるフロックとして説明されたが、塊状物の具体例は、本実施形態に限られず、汚水に含まれる懸濁物質、石、ゴミなどの固形物であってもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 撹拌機
2 撹拌槽
3 光学的測定装置
4 凝集剤注入装置
5 数値解析装置
6 制御装置
7 供給装置
8 撹拌翼
9 モーター
10 汚水貯槽
11 凝集剤貯槽
18 供給元管
26 凝集剤供給配管
28 移送配管
28A 一次側移送配管
28B 二次側移送配管
32 受け皿(受液部)
40 傾斜流路
42 レーザ変位計
42a 光源(投光部)
42b 投光レンズ
42c 受光レンズ
42d 光検出器(受光部)
45 傾斜角度調整機構
46 アクチュエータ
48 可動シャフト
50 データロガー
55 希釈ライン
71 凝集撹拌機
72 凝集撹拌槽
78 撹拌翼
79 モーター
82 移送配管
85 測定用連絡配管
87 測定用移送配管
90 脱水機

Claims (9)

  1. 上側に開放空間が形成された傾斜流路と、
    前記傾斜流路を流れる、塊状物を含む汚水に前記開放空間を通じてレーザ光を照射して、前記塊状物の大きさを測定するレーザ変位計と、を備えた、光学的測定装置。
  2. 前記傾斜流路の角度を調整可能な傾斜角度調整機構をさらに備えている、請求項1に記載の光学的測定装置。
  3. 前記傾斜流路の傾斜角度は、10度~50度の範囲内にある、請求項1または2に記載の光学的測定装置。
  4. 前記傾斜流路の上流側に、前記汚水に希釈液を供給する希釈ラインをさらに備えている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学的測定装置。
  5. 懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する凝集剤注入装置と、
    前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌する撹拌機と、
    前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学的測定装置と、
    前記塊状物の大きさを数値解析することにより、数値解析値を取得する数値解析装置と、
    前記数値解析値に基づいて、前記凝集剤の適正な注入率を決定する制御装置と、を備えた、凝集装置。
  6. 懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する凝集剤注入装置と、
    前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌する撹拌機と、
    前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学的測定装置と、
    前記塊状物の大きさを数値解析することにより、数値解析値を取得する数値解析装置と、
    前記数値解析値に基づいて、前記撹拌された汚水に含まれる前記懸濁物質の凝集状態を判定する凝集状態判定装置と、を備えた、凝集状態監視装置。
  7. 上側に開放空間が形成された傾斜流路に塊状物を含む汚水を流下させ、
    前記傾斜流路を流れる、塊状物を含む汚水にレーザ変位計から前記開放空間を通じてレーザ光を照射して、前記塊状物の大きさを測定する、光学的測定方法。
  8. 懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する注入工程と、
    前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌機により撹拌する撹拌工程と、
    請求項7に記載の光学的測定方法により、前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する光学的測定工程と、
    前記塊状物の大きさを数値解析して、数値解析値を取得する数値解析工程と、
    前記数値解析値に基づいて、前記凝集剤の適正な注入量を決定する注入率決定工程と、を含む、凝集方法。
  9. 懸濁物質を含む汚水に凝集剤を注入する注入工程と、
    前記凝集剤が注入された前記汚水を撹拌機により撹拌する撹拌工程と、
    請求項7に記載の光学的測定方法により、前記撹拌された汚水に含まれる塊状物の大きさを測定する光学的測定工程と、
    前記塊状物の大きさを数値解析して、数値解析値を取得する数値解析工程と、
    前記数値解析値に基づいて、前記撹拌された汚水に含まれる前記懸濁物質の凝集状態を判定する凝集状態判定工程と、を含む、凝集状態監視方法。
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