JP2023141774A - 映像記録装置 - Google Patents

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尚 多胡
Takashi Tago
昌輝 日暮
Masateru Higure
正道 田中
Masamichi Tanaka
雅嗣 荒井
Masatsugu Arai
理沙 齋藤
Risa Saito
大斗 坂井
Daito SAKAI
毅一 佐藤
Kiichi Sato
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Abstract

【課題】映像記録装置が搭載された建設機械において、製造現場や運搬中の映像や以前レンタルした顧客の情報等、顧客にとって不要なデータを残すことを防止する。【解決手段】建設機械の車体に取り付けられたカメラが撮影した映像データを録画する映像記録装置は、カメラが撮影した映像データを記録する記録部29と、記録部29に記録された映像データを閲覧するために設定されたパスワードを更新するパスワード管理部27と、パスワード管理部27によってパスワードが更新される際に、記録部29に記録された映像データを削除する映像データ管理部26と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、建設機械に搭載する映像記録装置に関する。
建設機械においては、複数のカメラを取り付けて周囲映像を運転席に配置されたモニタに表示し、オペレータが監視することが一般的になっている。カメラの映像はオペレータがリアルタイムに確認するためのものだが、自動車のドライブレコーダと同様に映像や稼働情報を保存し、後から保存されたデータを見返すことで、事故やヒヤリハットの事象を見返す用途にも利用される。
しかし、映像記録装置が搭載される類の建設機械においては、建設機械の製造現場や運搬中、または建設機械がレンタル用途に用いられる場合にはそれ以前にレンタルされた現場情報など顧客には不要なデータまで記録されてしまう懸念がある。これは、顧客に余計な手間をかけさせ、また、以前使用していた顧客に関わる情報等が漏洩してしまうリスクもある。
特許文献1では、不要な映像を録画したくないという課題に対し、現在地を取得して録画映像の画質をその地域や国で許容されている値に落とすという方法を取っている。
特許第6635075号公報
特許文献1では、画像の品質を変更することで画像に含まれるプライバシーに関する規制に対応しているが、国毎の規制に基づいて変更する程度を変える必要があり、その管理が煩雑であり改善の余地がある。また、変更が適切に行われないとその画像情報が漏洩するリスクも残る。そのため、本発明の映像記録装置は、この装置が搭載された建設機械において、顧客に納入前の不要なデータが残ることを確実に防止することを目的とする。
本課題を解決するために、本発明に係る、建設機械の車体に取り付けられたカメラが撮影した映像データを録画する映像記録装置は、カメラが撮影した映像データを記録する記録部と、記録部に記録された映像データを閲覧するために設定されたパスワードを更新するパスワード管理部と、パスワード管理部によってパスワードが更新される際に、記録部に記録された映像データを削除する映像データ管理部と、を有する。
上記構成を採用することにより、新たな顧客にとって不要なデータを確実に削除することができ、データ容量を削減し、ドライブレコーダとしての信頼性が向上する。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
映像記録装置を有する建設機械の構造を示す図。 映像記録装置を含む映像記録システムのシステム構成図。 映像記録装置の機能ブロック図。 映像記録装置が実行する処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る映像記録装置を有する建設機械100の構造を示す図である。
建設機械100は、原動機としてのエンジン1と、エンジン1によって駆動されるメインポンプ2が搭載されており、メインポンプ2によって送られた作動油によって下部走行体3と上部旋回体4とフロント装置5とがそれぞれ独立して動作する。
下部走行体3は一対の履帯6(図1では片側のみを示す)を走行油圧モータ7で駆動制御する。
上部旋回体4は下部走行体3に対して旋回可能に接続されており、旋回油圧モータ8により上部旋回体4を駆動制御する。
フロント装置5は上部旋回体4上に搭載されており、ブーム9、ブーム9を駆動するためのブームシリンダ10、アーム11、アーム11を駆動させるためのアームシリンダ12、バケット13、及びバケット13を駆動させるためのバケットシリンダ14から構成されている。各シリンダはメインポンプ2から送られる作動油によって伸縮し、上部旋回体4、ブーム9の回転軸15、ブーム9、アーム11の回転軸16、アーム11、及びバケット13の回転軸17をそれぞれ駆動させることで掘削や整地等の作業を行う。
図2は、本実施形態に係る映像記録装置が含まれる映像記録システムのシステム構成図である。
建設機械100の運転席外部には周囲監視用のカメラ18が複数搭載されており、撮影した映像は映像記録装置19に入力される。映像記録装置は、建設機械100の内部に搭載されるECU(Electric Control Unit)であり、CPU(Central Processing Unit)やメモリHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、入出力部等を有する。映像記録装置19はカメラ18の映像を録画するほか、CAN等の車載ネットワーク20を介して各種の車載機器からカメラ映像と同期した車体の稼働情報も取得し、記録している。また、映像記録装置19には通信端末21が接続しており、通信端末21はインターネットを介してサーバ22へ録画映像および稼働情報をアップロードする。
サーバ22へアップロードされた録画映像および稼働情報は、本実施形態において外部機器として定義される、建設機械100を使用する顧客が有する閲覧用PC23からアクセスすることで閲覧することが可能になる。さらに閲覧用PC23からサーバ22を介して録画機能が停止した映像記録装置19の録画機能を開始することができる。初期設定ツール24は映像記録装置19の初期設定を行う装置で、建設機械100の所有者によって操作されるものである。初期設定ツール24は無線LAN等で映像記録装置19にアクセスすることで初期設定操作を行う。初期設定は製造現場およびレンタル拠点で、新しい顧客へ納入される前に実施するもので、映像記録装置19に保存されたデータを閲覧するためのパスワードの設定と、映像記録装置19に保存された、新しい顧客に不要なデータの消去を行う。
図3は、本実施形態に係る映像記録装置19の機能構成を示すブロック図である。映像記録装置19は、図3に示すように、外部通信部25、映像データ管理部26、パスワード管理部27、録画機能制御部28、及び記録部29を有する。
外部通信部25は、インターネット30を介して接続された通信端末21を介してサーバ22との間でデータの送受信を行う。また、初期設定ツール24が接続されている場合にも該ツールとの間でデータの送受信を行う。映像データ管理部26は、カメラ18が撮影したデータを受信し、記録部29に記録する。また、録画データ削除指令を受け付けた時には、記録部29内の録画データを削除する。
パスワード管理部27は、例えば暗号鍵を用いて、入力されたパスワードが正しいものか否か検証する。パスワードが正しければ録画された映像データを閲覧可能な状態とし、正しくない場合には閲覧不可能な状態とする。また、初期設定ツール24からパスワード更新指令及び新しいパスワードを受け付けた時は、パスワードを更新する。なお、本実施例において「パスワードの更新」とは、パスワードの変更または再設定を意味する。録画機能制御部28は、映像記録装置19の録画機能の有効化と無効化とを切り替える。記録部29は、映像記録装置19が受信した映像データ及び建設機械100の稼働情報を記録する。
図4は、映像記録装置19が実行する処理を示すフローチャートである。
スタート時点において、建設機械100は、工場にて新たに製造された状態か、またはすでに運用中の建設機械がレンタル用途に用いられている場合であって、レンタル先の顧客の使用が終了したか、または所定のレンタル期間が終了し、次の顧客に引き渡すために管理現場へと戻って来ている状態である。まず、録画機能制御部28は、ステップS1で映像記録装置19の録画機能が有効かどうか判定する。録画機能が有効であればステップS4へ進む。なお、本実施形態における「録画機能が有効である状態(有効化)」とは、実際に録画している状態、もしくは映像記録装置19のスイッチをONにしたときにその入力を受け付け、録画を開始することができる状態であり、「録画機能が無効である状態(無効化)」とは、録画されていない状態、もしくは映像記録装置19のスイッチをONにしてもその入力を受け付けずに録画を開始しない状態のことを表す。また、ステップS1の状態では実際に録画が行われていてもよいし行われていなくともよい。盗難防止等の観点では録画が行われていることが好ましく、データ容量増加防止の観点からは録画が行われていないことが好ましい。
映像記録装置19の録画機能が有効でなければステップS2へ進み、外部通信部25がサーバ22から録画機能有効化指示を受信しているか判定する。
サーバ22から録画機能有効化指示を受信していればステップS3で録画機能制御部28が映像記録装置19の録画機能を有効(有効化)にし、ステップS4へ進む。録画機能有効化指示を受信していなければ、録画機能を有効にせずにそのままステップS4へ進む。ステップS3において録画機能を有効化するのは、例えば建設機械がレンタルで用いられる場合は、録画機能を有効化した状態で次の顧客に引き渡す必要があるからである。
ステップS4で映像記録装置19に初期設定ツール24が接続されているかどうか判定する。接続されていなければステップS1へ戻る。
映像記録装置19に初期設定ツール24が接続されている場合、ステップS5で映像記録装置19内に保存されている映像データを閲覧するためのIDとパスワードを初期設定ツール24から受け付ける。これは、初期設定されていたパスワードが改ざんされていないかどうかを確認的に行われるものであり、実行しなくてもよい。
ステップS6で、パスワード管理部27が、入力されたIDとパスワードが正しいかどうかを判定する。このパスワードは、正しくなければステップS4に戻り、再び初期設定ツール24が接続されて新たにID/パスワードが入力されるまで待機する。
入力されたIDとパスワードが正しい場合はステップS7に進み、納入先で使用する新たなIDとパスワードを初期設定ツール24からの入力を要求し、入力を受け付ける。このID/パスワードは、例えば初期設定ツール24によってランダムに設定されてもよい。
ステップS8でパスワード管理部27は、映像記録装置19へアクセスするためのIDとパスワードをステップS7で入力したものに更新する。
ステップS9で、録画機能制御部28は、映像記録装置19の録画機能を無効化させる。これは、カメラ18の機能を停止させる他、記録部29の入力部を遮断すること等により行われる。なお、録画機能の無効化は、ステップS6においてID/パスワードが一致し、ステップS8においてID/パスワードを更新したときにのみ可能である。これにより、誤操作によって録画機能が無効化になってしまうことを防止できる。
ステップS10で、映像データ管理部26は映像記録装置19の記録部29に保存されている録画映像を全て削除する。この際、録画映像とともに、記録されていた稼働情報も削除することが好ましい。
ステップS11で初期設定ツール24を映像記録装置19から切断し、映像記録装置19の初期設定を終了する。
本実施形態により、映像記録装置を搭載した建設機械において、初期設定の段階で録画機能を無効化するとともに映像記録装置内のデータを削除する作業を行っている。このため、新たな顧客に建設機械を引き渡す際に、その顧客にとって不要なデータが残らないようにすることができる。また、さらに遠隔から映像記録装置の録画機能を有効化できるシステムを搭載することで、必要なデータを取り逃がさないことも保証することが可能となる。
以上で説明した本発明の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)本発明に係る、建設機械の車体に取り付けられたカメラが撮影した映像データを録画する映像記録装置は、カメラが撮影した映像データを記録する記録部と、記録部に記録された映像データを閲覧するために設定されたパスワードを更新するパスワード管理部と、パスワード管理部によってパスワードが更新される際に、記録部に記録された映像データを削除する映像データ管理部と、を有する。
上記構成により、建設機械を新たな顧客に引き渡す際に、その顧客に不要なデータを確実に削除することが可能になり、データ容量を削減し、ドライブレコーダとしての信頼性も向上する。また、以前の顧客に関する情報が漏洩してしまうリスクも防止できる。
(2)録画機能制御部をさらに備え、録画機能制御部は、パスワード管理部によって、映像データを閲覧するために設定されたパスワードが更新される際に、録画機能を無効化する。これにより、映像データの削除後に、新たな録画が行われず、顧客への納入前に不要なデータが録画されてしまうことを防止できる。
(3)映像データ管理部は、パスワード管理部への更新される前のパスワードの入力を条件として映像データの削除を実行する。これにより、映像データが誤って削除されることを防止できる。
(4)録画機能制御部は、映像記録装置にネットワークを介して接続された外部機器からの入力によって録画機能の有効化及び無効化を切り替える。これにより、新たな顧客に建設機械を納入後に、直接建設機械を操作することなく、遠隔から容易かつ確実に録画機能を有効化および無効化できるようになり、適切なタイミング映像データの取得を開始、また不要な映像データを取得することを防止できる。
(5)カメラの録画機能は、パスワードの更新時以外は無効化することができない。これにより、操作ミス等により録画機能が無効になってしまうことを防止できる。
(6)パスワードの更新は、映像記録装置の初期設定を行う初期設定ツールの接続により実行される。これは例えば、建設機械を新たなユーザが利用するタイミング、またはレンタルされた建設機械の所定のレンタル期間が終了したタイミングである。本発明はこのように建設機械を顧客が切り替わるような場面で好適に採用される。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
本発明は、映像記録装置を搭載した建設機械を製造する産業もしくは作業現場で利用される。
18 カメラ、19 映像記録装置、21 通信端末、22 サーバ、26 映像データ管理部、27 パスワード管理部、28 録画機能制御部、29 記録部

Claims (6)

  1. 建設機械の車体に取り付けられたカメラが撮影した映像データを記録する映像記録装置であって、
    前記カメラが撮影した前記映像データを記録する記録部と、
    前記記録部に記録された前記映像データを閲覧するために設定されたパスワードを更新するパスワード管理部と、
    前記パスワード管理部によって前記パスワードが更新される際に、前記記録部に記録された前記映像データを削除する映像データ管理部と、を有する
    ことを特徴とする映像記録装置。
  2. 請求項1に記載の映像記録装置であって、
    録画機能制御部をさらに備え、
    前記録画機能制御部は、前記パスワード管理部によって前記映像データを閲覧するために設定されたパスワードが更新される際に、録画機能を無効化する、
    ことを特徴とする映像記録装置。
  3. 請求項1に記載の映像記録装置であって、
    前記映像データ管理部は、前記パスワード管理部への更新される前の前記パスワードの入力を条件として前記映像データの削除を実行する、
    ことを特徴とする映像記録装置。
  4. 請求項2に記載の映像記録装置であって、
    前記録画機能制御部は、前記映像記録装置にネットワークを介して接続された外部機器からの入力に従って前記録画機能の有効化および無効化を切り替える、
    ことを特徴とする映像記録装置。
  5. 請求項1に記載の映像記録装置であって、
    前記カメラの録画機能は、前記パスワードの更新時以外は無効化することができない、
    ことを特徴とする映像記録装置。
  6. 請求項1に記載の映像記録装置であって、
    前記パスワードの更新は、該映像記録装置の初期設定を行う初期設定ツールの接続により実行される、
    ことを特徴とする映像記録装置。
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