JP2023140553A - 圧送方法および圧送システム - Google Patents

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友博 森澤
Tomohiro Morisawa
義夫 御手洗
Yoshio Mitarai
正人 中道
Masato Nakamichi
英紀 高橋
Hidenori Takahashi
大 栗原
Masaru Kurihara
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Abstract

Figure 2023140553000001
【課題】地球温暖化の要因となる二酸化炭素の低減に寄与できる圧送方法および圧送システムを提供する。
【解決手段】二酸化炭素供給手段3により圧縮機2に二酸化炭素Cを供給して、圧縮機2により、施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを管体内に送気することにより、管体内で、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物を圧送する。そして、圧送対象物に二酸化炭素Cを混入することにより、二酸化炭素Cを改良後の土中に貯留する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧送方法および圧送システムに関し、さらに詳しくは、地球温暖化の要因となる温室効果ガスである二酸化炭素の低減に寄与できる圧送方法および圧送システムに関するものである。
地球温暖化の抑制のため、土木・建築工事において二酸化炭素(CO2)の排出量の低減が重要な課題になっている。従来、土木・建築工事では、空気圧縮機(コンプレッサー)によって圧縮した圧縮空気を管体内に送気することにより、土や土に混合する混合材などを圧送している(例えば、特許文献1参照)。この従来の圧送方法では、空気圧縮機が施工現場で給気した空気を圧縮して管体内に送気しているだけであるため、二酸化炭素の低減には寄与していない。
特開平6-171751号公報
本発明の目的は、圧送方法および圧送システムに関し、さらに詳しくは、地球温暖化の要因となる温室効果ガスである二酸化炭素の低減に寄与できる圧送方法および圧送システムを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の圧送方法は、圧縮気体を管体内に送気することにより前記管体内で、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物を圧送する圧送方法において、施工現場の空気よりも二酸化炭素の体積割合を高めた前記圧縮気体を前記管体内に送気することを特徴とする。
本発明の圧送システムは、管体に接続された圧縮機を備えて、前記圧縮機により圧縮気体が前記管体内に送気されることにより前記管体内で、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物が圧送される圧送システムにおいて、前記圧縮機に接続された二酸化炭素供給手段を備え、前記二酸化炭素供給手段により前記圧縮機に二酸化炭素が供給されて、前記圧縮機により、施工現場の空気よりも二酸化炭素の体積割合が高められた前記圧縮気体が、前記管体内に送気される構成であることを特徴とする。
本発明によれば、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物を管体内で圧送する圧縮気体として、空気よりも二酸化炭素の体積割合を高めた圧縮気体を管体内に送気することで、土木・建築工事において二酸化炭素を有効に活用できる。さらに、圧縮気体における二酸化炭素の体積割合を空気よりも高めることで、圧送対象物を管体内で圧送する過程で、圧縮気体に多く含まれる二酸化炭素を圧送対象物(改良前の土、混合材、改良後の土)に混入させることができる。そのため、改良後の土に二酸化炭素を貯留することができ、二酸化炭素の低減に寄与できる。
本発明の二酸化炭素の土中貯留方法をSGM軽量土工法に適用した実施形態を模式的に例示する説明図である。 本発明の二酸化炭素の土中貯留方法を空気圧送船の圧送システムに適用した実施形態を模式的に例示する説明図である。 本発明の二酸化炭素の土中貯留方法を管中混合固化処理工法に適用した実施形態を模式的に例示する説明図である。
以下、本発明の圧送方法および圧送システムを図に示した実施形態に基づいて説明する。
本発明は、圧縮気体を管体内に送気することにより管体内で、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物を圧送する圧送方法および圧送システムである。従来では、空気圧縮機(コンプレッサー)により施工現場で給気した空気を圧縮して管体内に圧縮空気を送気している。それに対して、本発明では、圧縮機により施工現場の空気よりも二酸化炭素の体積割合を高めた圧縮気体を管体内に送気する。
図1は、地盤の改良工法であるSGM軽量土工法に本発明の圧縮方法および圧送システム1を適用した実施形態を例示している。後に別の実施形態として例示するが、本発明は、SGM軽量土工法に限らず他にも様々な土(地盤)の改良を行う工法に適用することができる。
本発明の圧送システム1は、管体に接続された圧縮機2と、圧縮機2に接続された二酸化炭素供給手段3とを備えて構成される。圧縮機2は給気した気体を圧縮して、その圧縮気体CGを管体内に送気する装置である。圧縮機2は、例えば、従来使用されている空気圧縮機(コンプレッサー)の給気構造を改良することで簡易に作製できる。二酸化炭素供給手段3は、圧縮機2に二酸化炭素Cの気体を供給する手段である。
二酸化炭素供給手段3としては、二酸化炭素Cが予め貯留された高圧容器4(ボンベ)から圧縮機2に二酸化炭素Cを供給する構成や、施工現場で使用する機械が排出した二酸化炭素Cを圧縮機2に供給する構成などが例示できる。前述した二酸化炭素Cを排出する施工現場で使用する機械としては、建設機械や車両、船舶のディーゼル機関、工事に用いられる各機械(例えば、発電機等)などが例示できる。施工現場の機械が排出した二酸化炭素Cを圧縮機2に供給する構成では、施工現場の機械が排出した排気ガスに含まれる汚染物質を土中に封じ込めることが許容できない施工現場においては、機械が排出した排気ガスからフィルターなどを用いて粒子状物質(PM)や窒素酸化物(例えば、NOやNO2)、揮発性有機化合物(VOC)などの汚染物質を取り除いた上で、その排気ガスに含まれていた二酸化炭素Cの気体を圧縮機2に供給することが好ましい。
施工現場の標高などによって空気(地表付近の大気)に含まれる二酸化炭素Cの体積割合は多少異なるが、通常の空気における二酸化炭素Cの体積割合は約0.03~0.04%程度である。従来方法の空気圧縮機で送気する圧縮空気に含まれる二酸化炭素Cの体積割合も概ね同様の数値である。本発明では、圧縮機2により施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを管体内に送気する。具体的には、圧縮気体CGに含まれる二酸化炭素Cの体積割合を、例えば、0.4%以上、より好ましくは2%以上、さらに好ましくは10%以上とする。或いは、圧縮気体CGに含まれる二酸化炭素Cの体積割合を、施工現場の空気に含まれる二酸化炭素Cの体積割合の例えば、10倍以上、より好ましくは50倍以上、さらに好ましくは250倍以上とする。圧縮気体CGに含まれる二酸化炭素Cの体積割合の上限値は例えば、97%以下である。
SGM軽量土工法は、水底や陸上から採取した土(原料土10)に水を加えて作製したスラリー状の泥水11と、発泡フォーム13またはスチレンビーズ等の軽量材と、セメント等の固化材12とを混合することにより、スラリー状の軽量地盤材料15を作製して打設する地盤改良工法である。発泡フォーム13は、気泡を界面活性の高い物質の膜でコーティングしたものである。この実施形態では、発泡フォーム13を混合した軽量地盤材料15を打設する場合を例示する。
図1に例示するように、SGM軽量土工法では、軽量土混練機14にスラリー状の泥水11と固化材12(例えば、セメント)と発泡フォーム13(気泡)とを供給する。軽量土混練機14に泥水11を供給するラインでは、水底や陸上の土(原料土10)を採取し、その原料土10(改良前の土)に含まれる礫や異物の除去を行う。次いで、原料土10を、建設機械17などを使用して振動篩18に投入し、振動篩18により原料土10の分級を行うことで、原料土10から粒径の比較的大きい粒子(例えば、粒径が5mm~10mm以上)を取り除く。その後、振動篩18によって分級した原料土10を解泥機19によって解泥し、その解泥した原料土10を貯泥槽20に投入する。貯泥槽20では原料土10に水を加えてスラリー状の泥水11を作製する。
この実施形態では、原料土10に加える水として、二酸化炭素C(炭酸ガス)を溶解させた炭酸溶液CW(炭酸水または炭酸水に添加物を加えた溶液)を使用している。例えば、貯泥槽20に予め二酸化炭素Cを貯留しておいた高圧容器4を接続して、高圧容器4によって貯泥槽20内に二酸化炭素Cを供給することにより、泥水11に二酸化炭素Cを混入して溶解させる構成にすることもできる。
次いで、貯泥槽20に貯められた泥水11を送泥ポンプ21により軽量土調泥機22へ送る。そして、軽量土調泥機22により、泥水11の密度とフロー値の調整を行う。原料土10が砂質土の場合には、必要に応じてベントナイトなどの添加材を加えて、泥水11を所定の密度およびフロー値に調整する。軽量土調泥機22によって密度およびフロー値を調整した泥水11(調整泥土)は軽量土混練機14に送る。
軽量土混練機14に固化材12(改良する土に混合する混合材)を供給するラインでは、固化材12が貯蔵された貯蔵設備23(サイロ)から軽量土混練機14に固化材12を供給する。この実施形態では、貯蔵設備23に二酸化炭素Cが予め貯留されている高圧容器4(4A)を接続して、貯蔵設備23に貯蔵された固化材12に二酸化炭素Cを混入して溶解させる構成にしている。
軽量土混練機14に発泡フォーム13(改良する土に混合する混合材)を供給するラインでは、起泡剤24を水25で希釈した希釈液26を希釈液ポンプ27によって発泡機28に供給する。この実施形態では、希釈に用いる水25として、二酸化炭素Cを溶解させた炭酸溶液CW(炭酸水)を使用している。例えば、希釈に用いる水25を貯留した貯水槽29に二酸化炭素Cが予め貯留されている高圧容器4を接続して、高圧容器4によって貯水槽29内に二酸化炭素Cを供給することにで、希釈に用いる水25に二酸化炭素Cを混入して溶解させておく構成にすることもできる。また、例えば、起泡剤24を貯留した貯液槽30に高圧容器4を接続して、高圧容器4によって貯液槽30内に二酸化炭素Cを供給することで、起泡剤24に二酸化炭素Cを混入して溶解させておく構成にすることもできる。
発泡機28にはさらに圧縮機2(2A)により圧縮気体CGを供給する。従来では、施工現場で給気した空気を空気圧縮機(コンプレッサー)によって圧縮して、その圧縮した空気を発泡機28に送気している。それに対して、この実施形態では、二酸化炭素Cが予め貯留されている高圧容器4(4B)を圧縮機2Aに接続し、高圧容器4Bから圧縮機2Aに二酸化炭素Cを供給することで、圧縮機2Aから発泡機28に施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを供給する構成にしている。高圧容器4を接続可能な圧縮機2は、例えば、従来使用されている空気圧縮機の給気構造を改良することで簡易に作製できる。発泡機28では、供給された希釈液26と圧縮気体CGを使用して多数の細かな気泡を有する発泡フォーム13を生成する。発泡機28によって生成した発泡フォーム13は軽量土混練機14に送る。
軽量土混練機14では、供給された泥水11(調整泥土)と固化材12と発泡フォーム13とをミキサにより撹拌混合し、多数の気泡を含むスラリー状の軽量地盤材料15(改良後の土)を生成する。そして、軽量土混練機14によって生成した固化前の軽量地盤材料15を打設機16に圧送し、打設機16によって軽量地盤材料15を、地盤改良を行う水底や陸上に打設する。
この実施形態では、前述した軽量土混練機14によって生成した固化前の軽量地盤材料15を打設機16に圧送するシステムに本発明の圧送システム1を適用している。具体的には、圧送ポンプ31により固化前の軽量地盤材料15を圧送管32内で圧送するとともに、圧縮機2(2B)によって圧送管32内に施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気することで、軽量地盤材料15を打設機16に圧送する構成にしている。この実施形態では、圧縮機2Bに二酸化炭素Cが貯留された高圧容器4(4C)を接続し、高圧容器4Cから圧縮機2Bに二酸化炭素Cを供給する構成にしている。なお、圧縮機2による圧縮気体CGの送気量が高圧容器4から供給される気体の供給量を上回る場合には、圧縮機2は高圧容器4から供給される二酸化炭素Cの体積割合が高い気体とともに施工現場の空気を給気して、施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気する構成にすることもできる。
打設した軽量地盤材料15が固化すると、気泡によって形成された多数の独立した空隙が保持された状態の軽量地盤が形成される。軽量地盤の内部には、多数の独立した空隙に二酸化炭素Cを多く含む気体が保持された状態となる。硬化した状態の軽量地盤材料15の単位体積重量は8~13kN/m3程度と一般的な地盤材料に比べて軽量であり、軽量地盤材料15は地盤沈下や地震、液状化などに対する十分な強度を有している。そのため、SGM軽量土工法により軽量地盤材料15を打設することで、安定した地盤を形成することができる。
このように、本発明によれば、圧送対象物を管体内で圧送する圧縮気体として、空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを管体内に送気することで、土木・建築工事において二酸化炭素Cを有効に活用できる。さらに、圧縮気体CGにおける二酸化炭素Cの体積割合を空気よりも高めることで、圧送対象物(この実施形態では、固化前の軽量地盤材料15)を管体内で圧送する過程で、圧縮気体CGに含まれる多くの二酸化炭素Cを圧送対象物に混入させることができる。そのため、二酸化炭素Cを改良後の土に貯留することができ、土木・建築工事における二酸化炭素Cの低減に寄与できる。
二酸化炭素の削減方法として、火力発電所や化学工場などから排出された二酸化炭素を他の気体から分離して集め、その集めた二酸化炭素を大深度の地中に圧入して貯留する二酸化炭素回収・貯留技術(所謂、CCS)が研究されているが、このCCSでは二酸化炭素を大深度の地中に圧入するため、特殊で大掛かりな設備が必要となり、多大なエネルギーを要する。それに対して、本発明では、土(地盤)を改良する施工における圧送対象物の圧送方法を、従来の空気圧縮機による空気圧送から、圧縮機2によって施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを管体内に送気する方法に置き換えるだけでよいため、大掛かりな設備は必要なく、従来の空気圧送方法に比して多大なエネルギーを要することもない。それ故、土木・建築工事における二酸化炭素Cの削減方法として、当業者にとっては非常に有益である。
この実施形態のように、高圧容器4などに予め貯留しておいた二酸化炭素Cを、圧縮気体CG内の二酸化炭素Cとして使用する構成にすると、本発明の圧送システム1を非常に簡素に構成できる。さらに、二酸化炭素供給手段3として高圧容器4を用いると、圧縮機2に二酸化炭素Cの体積割合が高い気体を供給できるので、圧送対象物に多くの二酸化炭素Cを効率的に混入することができる。それ故、改良後の土中に貯留する二酸化炭素Cを増やすには有利になる。また、施工現場以外で排出された二酸化炭素Cを改良後の土中に貯留することも可能になる。
二酸化炭素供給手段3は、例えば、施工現場で使用される機械が排出した二酸化炭素Cを、圧縮気体CG内の二酸化炭素Cとして使用する構成にすることもできる。その場合には、例えば、二酸化炭素Cを排出する機械の排気口と二酸化炭素Cを供給する圧縮機2の給気口とを配管で接続する。機械が排出した排気ガスに含まれる汚染物質を土中に封じ込めることが許容できない施工現場においては、例えば、配管に機械が排出した排気ガスから汚染物質を取り除くフィルターなどを設ける。
前述した施工現場で使用される機械としては、SGM軽量土工法では、原料土10の採取に使用される建設機械や船舶(グラブバケットを備えたクレーン船など)のディーゼル機関、振動篩18に原料土10を投入する建設機械17、軽量地盤材料15の生成に用いられる各機械(圧縮機2A、希釈液ポンプ27等)が例示できる。また、軽量地盤材料15を打設機16に圧送する圧縮機2Bや、施工で使用する各機械に電力を供給する発電機、打設機16などが例示できる。
これらの機械から排出される二酸化炭素Cを圧縮機2(2B)に供給して圧縮気体CG内の二酸化炭素Cとして使用することで、SGM軽量土工法の施工において大気中に排出する二酸化炭素Cを効果的に低減できる。特にSGM軽量土工法では、打設機16や圧縮機2が排出する二酸化炭素Cの排出量が比較的多いため、打設機16や圧縮機2が排出した二酸化炭素Cを回収して圧縮気体CG内の二酸化炭素Cとして使用すると、SGM軽量土工法における二酸化炭素Cの排出量を効果的に低減できる。また、施工現場で使用する機械が排出した排気ガスを利用すると、排気ガスが有する熱によって、圧送管32内で軽量地盤材料15を圧送する過程で固化前の軽量地盤材料15を加温することができる。固化前の軽量地盤材料15を加温できることで、打設した軽量地盤材料15が固化するまでの養生期間を短縮するには有利になる。
この実施形態のように、SGM軽量土工法では、原料土10に加える水や、固化材12、起泡剤を希釈する水25などに二酸化炭素Cを混合することで、軽量地盤材料15(改良後の土)に多くの二酸化炭素Cを混入することができる。また、発泡機28に圧縮機2Aから施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気することで、発泡機28で生成する発泡フォーム13内に多くの二酸化炭素Cを混入させることができる。また、固化前の軽量地盤材料15を圧送する圧送管32に圧縮機2Bから施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気することで、軽量地盤材料15を圧送する過程で軽量地盤材料15に二酸化炭素Cを効果的に混入することができる。
このように、SGM軽量土工法では、軽量地盤材料15の生成過程や圧送過程において改良前の土や土に混合する混合材、改良後の土に二酸化炭素Cを混合することで、軽量地盤材料15に多くの二酸化炭素Cを混入させることができる。さらに、軽量地盤材料15が固化した後に形成される軽量地盤の多数の独立した空隙に二酸化炭素Cを多く含む気体が保持された状態になるので、二酸化炭素Cが地上に流出し難く、多くの二酸化炭素Cを土中に安定して貯留することができる。
さらに、二酸化炭素Cは水やアルカリ性の固化材12に比較的溶解しやすいため、軽量地盤材料15に空気よりも二酸化炭素Cの体積割合が高い圧縮気体CGを混入しておくことで、軽量地盤材料15に空気を混入する場合よりも、軽量地盤に多数のより細かな気泡を形成することが可能になる。それ故、品質の高い軽量地盤を形成するにも有利になる。また、この実施形態のように、SGM軽量土工法における複数の工程で被混合物に二酸化炭素Cを混入すると、軽量地盤材料15に含まれる二酸化炭素Cの溶解率を高めるには有利になる。
図2に例示する実施形態では、空気圧送船の送泥システム40に本発明の圧送方法および圧送システム1を適用している。
空気圧送船の送泥システム40は、浚渫船などによって浚渫した土50(改良前の土)を改良して、その改良した土50を大量かつ連続的に長距離送泥するシステムである。送泥システム40は、剪断機41、振動篩42、撹拌機43、定量供給機44、助勢ポンプ45、圧送管46および圧縮機2(2C)を備えている。助勢ポンプ45にはクラッチを介して原動機47が接続されている。
送泥システム40では、浚渫した土50(改良前の土)を剪断機41に投入し、その土50を剪断機41によって破砕して振動篩42に送る。振動篩42では、土50に含まれている所定粒形以上の礫などの障害物51を除去する。振動篩42を通過した土50は撹拌機43に送る。撹拌機43では、土50を撹拌することでさらに細粒化し、その細粒化した土50(改良した土)を定量供給機44に送る。定量供給機44では、単位時間毎に定量の土50を助勢ポンプ45に送る。そして、助勢ポンプ45は、その送られた土50を圧送管46に送る。圧縮機2Cは、圧送管46内に圧縮気体CGを送気することで、圧送管46に送られた土50を埋立地などへ圧送する。
従来では、圧縮機2Cとして空気圧縮機を用いて、圧縮空気を圧送管46内に送気している。それに対して、本発明を適用した送泥システム40では、圧縮機2Cによって、施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを圧送管46内に送気する。この実施形態では、二酸化炭素Cが予め貯留されている高圧容器4(4D)を圧縮機2Cに接続して、高圧容器4Dから圧縮機2Cに二酸化炭素Cを供給する構成にしている。
このように、本発明を空気圧送船の送泥システム40に適用すると、圧縮機2Cによって圧送管46に、施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気することで、二酸化炭素Cを有効に活用できる。さらに、圧送管46内で送泥する土50(改良後の土)に二酸化炭素Cを混入することができるので、その二酸化炭素Cを混入した土50を埋立地の造成などに使用することで、二酸化炭素Cを改良後の土中に貯留することができる。空気圧送船の送泥システム40では、圧送管46内で土50を長距離送泥するので、二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGによって土50を圧送することで、その圧縮気体CGに含まれる二酸化炭素Cを土50に効果的に混入することができる。
この実施形態のように、高圧容器4Dを使用して圧縮機2Cに二酸化炭素Cを供給する構成にすると、本発明を適用した送泥システム40を非常に簡素に構成できる。また、高圧容器4Dを用いることで、圧縮機2Cから送気する圧縮気体CGにおける二酸化炭素Cの体積割合を高くするには有利になる。
圧縮機2Cに二酸化炭素Cを供給する方法は高圧容器4Dを使用する場合に限らず、例えば、施工現場で使用する機械(空気圧送船のディーゼル機関も含む)が排出した二酸化炭素Cを圧縮機2Cに供給することもできる。空気圧送船の送泥システム40で使用する機械としては、剪断機41に土50を投入する建設機械やグラブバケットを備えたクレーン、剪断機41、振動篩42、撹拌機43、定量供給機44、助勢ポンプ45、原動機47、圧縮機2C、各機械に電力を供給する発電機、空気圧送船のディーゼル機関などが例示できる。特に、送泥システム40では、原動機47や空気圧送船のディーゼル機関が排出する二酸化炭素Cの排出量が比較的多いため、原動機47や空気圧送船のディーゼル機関が排出した二酸化炭素Cを土50に混入する二酸化炭素Cとして使用すると、空気圧送船の送泥システム40において大気中に排出する二酸化炭素Cを効果的に低減できる。また、施工現場で使用する機械が排出した排気ガスを利用すると、排気ガスが有する熱によって、圧送管46内で土50を圧送する過程で土50を加温することができる。土50を加温できることで、土50を用いて形成した改良土(固化処理土)の養生期間を短縮するには有利になる。
図3に例示する実施形態では、管中混合固化処理工法(以下、管中混合工法という)に本発明の圧送方法および圧送システム1を適用している。
管中混合工法は、浚渫土などの比較的軟らかい土70を管体内で圧送する過程で固化材71を添加する。そして、圧縮気体CGを管体内に送気することで発生させるプラグ流(乱流)を利用して、管体内で土70と固化材71とを撹拌混合して改良土72を形成しつつ、改良土72を埋立地などに圧送する工法である。
管中混合工法で使用する管中混合システム60は、第1の圧送管61、圧縮機2(2D)、拡大管62、固化材供給装置63、および第2の圧送管64を備えて構成されている。第1の圧送管61の後部に圧送管61よりも径の大きい拡大管62を接続し、拡大管62の後部に拡大管62よりも径の小さい第2の圧送管64を接続している。第1の圧送管61には送気管を介して圧縮機2Dを接続している。拡大管62には供給管を介して固化材供給装置63を接続している。
管中混合工法では、浚渫土などの含水率の比較的高い改良前の土70を、送泥ポンプなどを使用して第1の圧送管61に送泥する。圧縮機2Dにより第1の圧送管61の管内に圧縮気体CGを送気すると、第1の圧送管61の管内でプラグ流(乱流)が発生した状態となり、拡大管62に向かって気相部73(圧縮気体CG)と液相部74(土70)とが交互に第1の圧送管61を流れる状態になる。第1の圧送管61から拡大管62に土70が送られると、相対的に径の大きい拡大管62では第1の圧送管61よりも内圧が低下することでプラグ流が一時的に生じない状態となる。
拡大管62では固化材供給装置63により土70に固化材71を添加する。固化材71が添加された土70は圧縮機2Dから送気される圧縮気体CGによって徐々に第2の圧送管64に向かって流れる。そして、第2の圧送管64では、拡大管62よりも内圧が高まることで、プラグ流が発生した状態となり、気相部73(圧縮気体CG)と液相部74(土70および固化材71)とが交互に第2の圧送管64内を流れる状態となる。第2の圧送管64の管内で発生するプラグ流により、土70と固化材71は第2の圧送管64内で送泥される過程で撹拌混合され、改良土72が形成される。そして、第2の圧送管64内で形成された改良土72は埋立地などへ圧送される。
従来では、空気圧縮機を用いて圧縮空気を第1の圧送管61内に送気している。それに対して、本発明の圧送システム1を適用した管中混合工法では、圧縮機2Dによって、施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを第1の圧送管61内に送気する。この実施形態では、二酸化炭素供給手段3として、二酸化炭素Cが予め貯留されている高圧容器4(4E)を圧縮機2Dに接続して、高圧容器4Eから圧縮機2Dに二酸化炭素Cを供給する構成にしている。
このように、本発明を管中混合システム60に適用すると、圧縮機2Dにより第1の圧送管61に、施工現場の空気よりも二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気することにより、第1の圧送管61において送泥する改良前の土70や、拡大管62において送泥する改良前の土70および固化材71(混合材)、第2の圧送管64で送泥する改良土72(改良後の土)に、二酸化炭素Cを効果的に混入することができる。そして、その二酸化炭素Cを混入した改良土72を埋立地の造成などに使用することで、二酸化炭素Cを改良後の土中に貯留することができる。また、管中混合システム60では、第1の圧送管61と第2の圧送管64における内圧は比較的高いので、二酸化炭素Cの体積割合を高めた圧縮気体CGを送気することで、二酸化炭素Cを改良前の土70や改良土72に効果的に混入することができる。
この実施形態のように、高圧容器4Eを使用して圧縮機2Dに二酸化炭素Cを供給する構成にすると、本発明を適用した管中混合システム60を非常に簡素に構成できる。また、高圧容器4Eを用いることで、圧縮機2Dから送気する圧縮気体CGにおける二酸化炭素Cの体積割合を高くするには有利になる。
圧縮機2Dに二酸化炭素Cを供給する方法は高圧容器4Eを使用する場合に限らず、例えば、施工現場で使用する機械(管中混合システム60を搭載した船舶のディーゼル機関も含む)が排出した二酸化炭素Cを圧縮機2Dに供給する構成にすることもできる。管中混合工法で使用する機械としては、第1の圧送管61に改良前の土70を送泥する送泥ポンプや、圧縮機2D、固化材供給装置63、各機器に電気を供給する発電機などが例示できる。特に、管中混合システム60では、圧縮機2Dや船舶のディーゼル機関が排出する二酸化炭素Cの排出量が比較的多いため、圧縮機2Dや船舶のディーゼル機関が排出した二酸化炭素Cを被混合物に混入する二酸化炭素Cとして使用すると、管中混合工法において大気中に排出する二酸化炭素Cを効果的に低減できる。また、施工現場で使用する機械が排出した排気ガスを利用すると、排気ガスが有する熱によって、土70や改良土72を圧送する過程で土70や改良土72を加温することができる。改良土72を加温できることで、改良土72の養生期間を短縮するには有利になる。
なお、上記では、本発明の圧送方法および圧送システム1に加えて、さらに、改良前の土や改良する土に混合する混合材、改良後の土に、二酸化炭素Cを混入する様々な方法を例示したが、それらの二酸化炭素Cの混入方法は施工条件などに応じて適宜選択して採用することができる。また、本発明の圧送方法および圧送システム1は、上記で例示した工法に限らず、土の改良を行う工法であれば、他の工法に適用することもできる。
1 圧送システム
2、2A~2D 圧縮機
3 二酸化炭素供給手段
4、4A~4E 高圧容器
10 原料土
11 泥水
12 固化材
13 発泡フォーム
14 軽量土混練機
15 軽量地盤材料
16 打設機
24 起泡剤
25 水
26 希釈液
28 発泡機
31 圧送ポンプ
32 圧送管
40 送泥システム
41 剪断機
42 振動篩
43 撹拌機
44 定量供給機
45 助勢ポンプ
46 圧送管
47 原動機
50 土
60 管中混合システム
61 第1の圧送管
62 拡大管
63 固化材供給装置
64 第2の圧送管
70 土
71 固化材
72 改良土
C 二酸化炭素
CG 圧縮気体
CW 炭酸溶液

Claims (5)

  1. 圧縮気体を管体内に送気することにより前記管体内で、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物を圧送する圧送方法において、
    施工現場の空気よりも二酸化炭素の体積割合を高めた前記圧縮気体を前記管体内に送気することを特徴とする圧送方法。
  2. 予め貯留しておいた前記二酸化炭素を前記圧縮気体内の前記二酸化炭素として使用する請求項1に記載の圧送方法。
  3. 施工現場で使用する機械が排出した前記二酸化炭素を前記圧縮気体内の前記二酸化炭素として使用する請求項1または2に記載の圧送方法。
  4. 前記圧縮気体に含まれる前記二酸化炭素の体積割合を0.4%以上とする請求項1または2に記載の圧送方法。
  5. 管体に接続された圧縮機を備えて、前記圧縮機により圧縮気体が前記管体内に送気されることにより前記管体内で、改良前の土、改良する土に混合する混合材、または、改良後の土の少なくともいずれかの圧送対象物が圧送される圧送システムにおいて、
    前記圧縮機に接続された二酸化炭素供給手段を備え、前記二酸化炭素供給手段により前記圧縮機に二酸化炭素が供給されて、前記圧縮機により、施工現場の空気よりも二酸化炭素の体積割合が高められた前記圧縮気体が、前記管体内に送気される構成であることを特徴とする圧送システム。
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