JP2023138378A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】加水分解性シリル基含有重合体を含有する硬化性組成物であって、硬化後の引裂強さが改善された硬化性組成物の提供。【解決手段】式(1)で表される加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)、及び、式(1)で表される加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のうち少なくとも1つの重合体(A)100重量部、針状フィラー(B)40~100重量部、並びにエポキシ樹脂(C)25~100重量部、を含有する、硬化性組成物。-Si(R1)3-a(X)a(1)式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ原子含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2または3である。【選択図】なし

Description

本発明は、加水分解性シリル基を有する重合体を含有する硬化性組成物に関する。
加水分解性シリル基を有する重合体は、湿分反応性ポリマーとして知られており、該重合体を含む硬化性組成物は、接着剤、シーリング材、コーティング材、塗料、粘着剤等の多くの工業製品として、幅広い分野で利用されている。このような加水分解性シリル基を有する重合体の主鎖骨格としては、ポリオキシアルキレン系重合体や(メタ)アクリル酸エステル系共重合体などが知られている。
特許文献1では、床構造体に対し使用可能な接着剤として、加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体100重量部に、針状結晶フィラー2~30重量部、タルク30~200重量部、ヒンダードアミン0.1~10重量部、シリル化触媒0.5~5重量部、エポキシ化合物1~100重量部、ケチミン化合物0.5~30重量部を配合した接着剤が記載されている。
特開2005-264126号公報
特許文献1記載の接着剤は、硬化後に得られる皮膜の引裂強さが十分に高いものではなく、改善する必要があった。
本発明は、上記現状に鑑み、加水分解性シリル基含有重合体を含有する硬化性組成物であって、硬化後の引裂強さが改善された硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン系重合体及び/又は加水分解性シリル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体に対し、特定量の針状フィラーと、特定量のエポキシ樹脂とを配合することによって、硬化後の引裂強さが改善されることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)、及び、下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のうち少なくとも1つの重合体(A)100重量部、
-Si(R3-a(X) (1)
(式中、Rは、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ原子含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2または3である。)
針状フィラー(B)40~100重量部、並びに
エポキシ樹脂(C)25~100重量部、
を含有する、硬化性組成物に関する。
また本発明は、前記硬化性組成物の硬化物にも関する。
本発明によれば、加水分解性シリル基含有重合体を含有する硬化性組成物であって、硬化後の引裂強さが改善された硬化性組成物を提供することができる。
以下に本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る硬化性組成物は、少なくとも、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A1)、及び、加水分解性シリル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のうち少なくとも1つの重合体(A)、針状フィラー(B)、並びに、エポキシ樹脂(C)を含有する。
加水分解性シリル基含有重合体(A)としては、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A1)、及び、加水分解性シリル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のいずれか一方、又は、両重合体の混合物を使用する。硬化性組成物が低粘度となり作業性が良好であることから、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A1)、又は、該(A1)と加水分解性シリル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の混合物を使用することが好ましく、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A1)のみを使用することがより好ましい。
<<加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)>>
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)は、加水分解性シリル基を有する。「加水分解性シリル基」とは、ケイ素原子上に水酸基または加水分解性基を有し、加水分解・縮合反応によってシロキサン結合を形成し得るケイ素基のことをいう。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)が有する加水分解性シリル基は、具体的には、下記一般式(1)で表すことができる。
-Si(R3-a(X) (1)
は、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ原子含有基を有してもよい。前記炭素数は1~10が好ましく、炭素数1~8がより好ましく、炭素数1~6がさらに好ましく、炭素数1~3がより更に好ましく、炭素数1又は2が特に好ましい。
前記ヘテロ原子含有基とは、ヘテロ原子を含む基のことをいう。炭素原子および水素原子以外の原子をヘテロ原子という。該ヘテロ原子の好適な例としては、N、O、S、P、Si、ハロゲン原子が挙げられる。
としては、例えば、メチル基、エチル基、クロロメチル基、メトキシメチル基、N,N-ジエチルアミノメチル基が挙げられる。好ましくは、メチル基、エチル基、クロロメチル基、メトキシメチル基であり、より好ましくは、メチル基、メトキシメチル基である。
Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。Xとしては、例えば、水酸基、水素、ハロゲン、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。前記のアルコキシ基等は、置換基を有していてもよい。加水分解性が穏やかで取扱いやすいことから、アルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基がさらに好ましく、メトキシ基が特に好ましい。Xとしては、一種類の基のみを使用してよいし、二種類以上の基を併用してもよい。
式(1)中のaは、1、2または3である。好ましくは2又は3である。硬化性組成物の硬化性と、硬化物の物性とのバランスの面で、より好ましくは2であり、該組成物の硬化性と、硬化物の復元性をより高めることができる点で、より好ましくは3である。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)が有する加水分解性シリル基としては、具体的には、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、(クロロメチル)ジエトキシシリル基、(メトキシメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジエトキシシリル基、(N,N-ジエチルアミノメチル)ジメトキシシリル基、(N,N-ジエチルアミノメチル)ジエトキシシリル基などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの中では、メチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジエトキシシリル基、(N,N-ジエチルアミノメチル)ジメトキシシリル基が高い活性を示し、良好な機械物性を有する硬化物が得られるため好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)は、1つの末端部位に平均して1個以下の加水分解性シリル基を有するものであってもよいし、1つの末端部位に平均して1個より多い加水分解性シリル基を有するものであってもよい。ここで、1つの末端部位に平均して1個より多い加水分解性シリル基を有するとは、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)に、1つの末端部位に2個以上の加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体分子が含まれていることを示している。
2個以上の加水分解性シリル基を有する末端部位は、例えば、下記一般式(2)で表すことができる。
Figure 2023138378000001
一般式(2)中、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1~6の結合基を表し、R,Rに隣接するそれぞれの炭素原子と結合する原子は、炭素、酸素、窒素のいずれかである。R,Rはそれぞれ独立に、水素、または炭素数1~10の炭化水素基を表す。nは1~10の整数である。R、X、aは前記式(1)について上述のとおりである。
、Rとしては、2価の炭素数1~6の有機基であってよく、酸素原子を含んでもよい炭化水素基であってもよい。該炭化水素基の炭素数は1~4が好ましく、1~3がより好ましく、1~2がさらに好ましい。Rの具体例としては、例えば、-CHOCH-、-CHO-、-CH-を挙げることができるが、好ましくは、-CHOCH-である。Rの具体例としては、例えば、-CH-、-CHCH-を挙げることができるが、好ましくは、-CH-である。
、Rの炭化水素基の炭素数としては1~5が好ましく、1~3がより好ましく、1~2がさらに好ましい。R、Rの具体例としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基を挙げることができるが、好ましくは、水素原子、メチル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(2)で表される末端部位は、特に好ましい態様によると、Rが-CHOCH-であり、Rが-CH-であり、R及びRがそれぞれ水素原子である。nは1~5の整数が好ましく、1~3の整数がより好ましく、1又は2がさらに好ましい。ただし、nは、1つの値に限定されるものではなく、複数の値が混在していてもよい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)は、加水分解性シリル基を、1つの末端部位に平均して1.0個以下有するものであってもよい。この場合、前記平均数は、0.4個以上であることが好ましく、0.5個以上がより好ましく、0.6個以上がさらに好ましい。
また、ポリオキシアルキレン系重合体(A-2)は、加水分解性シリル基を、1つの末端部位に平均して1.0個より多く有するものであってもよい。この場合、前記平均数は、1.1個以上であることがより好ましく、1.5個以上が更に好ましく、2.0個以上がより更に好ましい。また、前記平均数は、5個以下であることが好ましく、3個以下がより好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)は、末端部位以外に加水分解性シリル基を有しても良いが、末端部位にのみ有することが、高伸びで、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなるため好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)が有する加水分解性シリル基の1分子当たりの平均個数は、硬化物の強度の観点から、1.0個より多いことが好ましく、1.2個以上がより好ましく、1.3個以上がさらに好ましく、1.5個以上がより更に好ましく、1.7個以上が特に好ましい。前記平均個数は、2.0個以下であってもよいし、2.0個より多くてもよい。硬化物の伸びの観点から、6.0個以下が好ましく、5.5個以下がより好ましく、5.0個以下が最も好ましい。
<主鎖構造>
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の主鎖骨格には特に制限はなく、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、オキシエチレン-オキシプロピレン共重合体、オキシプロピレン-オキシブチレン共重合体などが挙げられる。その中でも、ポリオキシプロピレンが好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の数平均分子量は特に限定されないが、GPC測定によるポリスチレン換算分子量で、1,000~100,000であることが好ましく、5,000~80,000がより好ましく、10,000~60,000がさらに好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の分子量分布(Mw/Mn)は特に限定されないが、狭いことが好ましく、具体的には、2.0未満が好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。また、硬化物の耐久性や伸びを向上させる等、各種機械的物性を向上させる観点からは、1.2以下が好ましい。ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の分子量分布は、GPC測定により得られる数平均分子量と重量平均分子量から求めることができる。
また、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の主鎖構造は直鎖状であっても分岐状であってもよい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の合成方法は特に限定されない。一例を説明すると、まず、水酸基を有する開始剤にエポキシ化合物を重合させて水酸基末端重合体を得る。該重合体の水酸基にアルカリ金属塩(例えばナトリウムメトキシド)を作用させた後、炭素-炭素不飽和結合を有するハロゲン化炭化水素化合物(例えば塩化アリル)を反応させて、重合体末端に炭素-炭素不飽和結合を導入する。次いで、加水分解性シリル基含有ヒドロシラン化合物(例えば、ジメトキメチルシラン、トリメトキシシラン)を反応させることで、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A1)を得ることができる。
好適な一態様である1つの末端部位に平均して1.0個より多い加水分解性シリル基を有しているポリオキシアルキレン系重合体(A1)は次のようにして得ることができる。上記と同様に前記水酸基末端重合体の水酸基に前記アルカリ金属塩を作用させた後、まず炭素-炭素不飽和結合を有するエポキシ化合物(例えば、アリルグリシジルエーテル)を反応させ、次いで前記炭素-炭素不飽和結合を有するハロゲン化炭化水素化合物(例えば塩化アリル)を反応させることで、1つの末端に2個以上の炭素-炭素不飽和結合を導入する。その後、加水分解性シリル基含有ヒドロシラン化合物を反応させればよい。
また、前記加水分解性シリル基含有ヒドロシラン化合物の代わりに、加水分解性シリル基含有メルカプトシラン類を用いることで、重合体に加水分解性シリル基を導入することも可能である。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)の主鎖は、エステル結合、または、一般式(3):
-NR-C(=O)- (3)
(式中、Rは炭素数1~10の有機基または水素原子を表す)で表されるアミドセグメントを含んでいてもよい。
エステル結合またはアミドセグメントを含有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)を含む硬化性組成物から得られる硬化物は、水素結合の作用等により、高い硬度および強度を有する場合がある。しかし、アミドセグメント等を含有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)は、熱等により開裂する可能性がある。また、アミドセグメント等を含有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)を含む硬化性組成物は、粘度が高くなる傾向がある。以上のようなメリットおよびデメリットを考慮して、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)として、アミドセグメント等を含有するポリオキシアルキレン系重合体を使用してもよく、アミドセグメント等を含有しないポリオキシアルキレン系重合体を使用してもよい。
前記一般式(3)で表されるアミドセグメントとしては、例えば、イソシアネート基と水酸基との反応、アミノ基とカーボネートとの反応、イソシアネート基とアミノ基との反応、イソシアネート基とメルカプト基との反応等により形成されるものを挙げることができる。また、活性水素原子を含む前記アミドセグメントとイソシアネート基との反応により形成されるものも、一般式(3)で表されるアミドセグメントに含まれる。
アミドセグメントを含有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)の製造方法の一例としては、末端に活性水素含有基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、ポリイソシアネート化合物を反応させて、末端にイソシアネート基を有する重合体を合成した後、またはその合成と同時に、該イソシアネート基と反応し得る官能基(例えば、水酸基、カルボキシ基、メルカプト基、1級アミノ基または2級アミノ基)と加水分解性シリル基を併せ持つ化合物を反応させる方法を挙げることができる。また、別の例として、末端に活性水素含有基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、加水分解性シリル基含有イソシアネート化合物を反応させる方法を挙げることができる。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)がアミドセグメントを含む場合、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)1分子あたりのアミドセグメントの数(平均値)は、1~10が好ましく、1.5~5がより好ましく、2~3が特に好ましい。この数が1よりも少ない場合には、硬化性が十分ではない場合があり、逆に10よりも大きい場合には、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)が高粘度となり、取り扱い難くなる可能性がある。硬化性組成物の粘度を低くし、作業性を改善するためには、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)は、アミドセグメントを含まないことが好ましい。
<<加水分解性シリル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)>>
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)は、加水分解性シリル基を有する。当該加水分解性シリル基は、前記一般式(1)で表すことができる。(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)が有する加水分解性シリル基は、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)が有する加水分解性シリル基と同一でもよいし、異なっていてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)に関し、前記一般式(1)中のRの具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、n-ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、n-ドデシル基等のアルキル基;ビニル基、イソプロペニル基、アリル基などの不飽和炭化水素基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トルイル基、1-ナフチル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。好ましくはアルキル基またはアリール基であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、フェニル基であり、さらに好ましくは、メチル基、エチル基であり、特に好ましくは、メチル基である。Rとしては、一種類の基のみを使用してよいし、二種類以上の基を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)が有する加水分解性シリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、n-プロピルジメトキシシリル基、n-ヘキシルジメトキシシリル基、フェニルジメトキシシリル基、フェニルジエトキシシリル基、メチルジイソプロペノキシシリル基、メチルジフェノキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基等が挙げられる。硬化性組成物の貯蔵安定性と硬化性の両立という観点で、メチルジメトキシシリル基がより好ましく、該組成物の硬化性と、硬化物の復元性をより高めることができる点で、トリメトキシシリル基がより好ましい。
前記加水分解性シリル基は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の主鎖の末端に結合してもよいし、末端以外の箇所に、側鎖として結合してもよい。ここで、前記加水分解性シリル基が側鎖として結合するとは、前記加水分解性シリル基が、主鎖を構成する繰り返し単位のうち、両端の各1つの繰り返し単位以外の繰り返し単位に結合していることを意味し、前記加水分解性シリル基が主鎖に直接結合している場合と、他の分子鎖を介して間接的に結合している場合の両方を含む。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)1分子あたりの前記加水分解性シリル基の平均個数は、特に限定されないが、硬化速度と得られる硬化物の強度のバランスの観点から、0.05~5.0個であることが好ましく、0.1~4.0個がより好ましく、0.5~3.0個がさらに好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の主鎖を構成する(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては特に限定されず、各種のものを用いることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3-トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸(3-ジメトキシメチルシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸(2-トリメトキシシリル)エチル、(メタ)アクリル酸(2-ジメトキシメチルシリル)エチル、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルメチル、(メタ)アクリル酸(ジメトキシメチルシリル)メチル、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ビス(トリフルオロメチル)メチル、(メタ)アクリル酸2-トリフルオロメチル-2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系単量体が挙げられる。
上記以外の単量体単位としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド等のアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を含む単量体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)としては、(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、これと共重合可能なビニル系単量体を共重合して得られる重合体を使用することもできる。ビニル系単量体としては、特に限定されず、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩などのスチレン系単量体;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素含有ビニル系単量体;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド基含有ビニル系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル系単量体;エチレン、プロピレンなどのアルケニル系単量体;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコールなどが挙げられる。これらは、複数を共重合成分として使用することも可能である。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の単量体組成は、用途、目的により選択することができる。接着剤等の強度を必要とする用途では、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のガラス転移温度(Tg)が比較的高いものが好ましい。具体的な数値としては、0℃以上200℃以下が好ましく、20℃以上100℃以下がより好ましい。なお、Tgは下記Foxの式より求められる。
Foxの式:
1/(Tg(K))=Σ(Mi/Tgi)
(式中、Miは重合体を構成する単量体i成分の重量分率、Tgiは単量体iのホモポリマーのガラス転移温度(K)を表す。)
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の数平均分子量は特に限定されないが、GPC測定によるポリスチレン換算分子量で、1,000~100,000であることが好ましく、5,000~80,000がより好ましく、10,000~60,000がさらに好ましい。(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の数平均分子量が上記範囲内であると、良好な強度および伸びを示す硬化物を形成しやすく、また、作業性の点から望ましい粘度を達成しやすい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の分子量分布(Mw/Mn)は特に限定されないが、例えば、5.0以下であってよく、3.0以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.8以下がさらに好ましく、1.6以下がより更に好ましく、1.4以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、1以上であればよい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の合成法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。単量体の汎用性、重合反応の制御の容易性の点からラジカル重合法が好ましい。
ラジカル重合法は「フリーラジカル重合法」と「リビングラジカル重合法」とに大別できる。「フリーラジカル重合法」はアゾ系化合物、過酸化物などを重合開始剤として用いて単量体を重合させる方法であり、簡便な重合法である。「フリーラジカル重合法」によれば、特定の官能基を有する連鎖移動剤を用いることで、重合体骨格の末端に官能基を有する重合体を得ることも可能である。一方、「リビングラジカル重合法」では、特定の反応条件の下、重合体生長末端が停止反応などの副反応を起こさずに生長する。「リビングラジカル重合法」によれば、任意の分子量を有し、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有する単量体に由来する構成単量体単位を重合体のほぼ任意の位置に導入することが可能である。これらの重合法の詳細については、国際公開第2012/020560号の段落[0086]~[0094]や、特開2014-114434号公報の[0061]~[0068]に開示されている。
上記以外の重合方法として、特開2001-040037号公報に示されているようなメタロセン触媒と分子中に加水分解性シリル基を少なくとも1つ以上有するチオール化合物とを用いてアクリル系重合体を得る方法、または、特表昭57-502171号公報、特開昭59-006207号公報、および特開昭60-511992号公報に示されているような、ビニル系単量体を、撹拌槽型反応器を使用して連続重合する高温連続重合法などを用いることも可能である。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体に加水分解性シリル基を導入する方法は特に限定されず、例えば、以下の方法を用いることができる。
(i)重合性不飽和基と加水分解性シリル基を有する化合物を、上述の単量体とともに共重合する方法。この方法を用いると加水分解性シリル基は側鎖としてランダムに導入される傾向がある。
(ii)連鎖移動剤として、加水分解性シリル基を有するメルカプトシラン化合物を使用して(メタ)アクリル酸エステル系重合体を重合する方法。この方法を用いると、加水分解性シリル基を重合体骨格の末端に導入することができる。
(iii)重合性不飽和基と反応性官能基(V基)を有する化合物を、共重合した後、加水分解性シリル基とV基に反応する官能基を有する化合物を反応させる方法。具体的には、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを共重合した後、加水分解性シリル基を有するイソシアネートシランを反応させる方法や、アクリル酸グリシジルを共重合した後、加水分解性シリル基を有するアミノシラン化合物を反応させる方法などが例示できる。
(iv)リビングラジカル重合法によって合成した(メタ)アクリル酸エステル系重合体の末端官能基を変性して、加水分解性シリル基を導入する方法。リビングラジカル重合法は重合体骨格の末端に官能性基を導入しやすく、これを変性することで重合体骨格の末端に加水分解性シリル基を導入することができる。
上記の方法を用いて(メタ)アクリル酸エステル系重合体に加水分解性シリル基を導入するために使用できるケイ素化合物としては、以下の化合物が例示できる。方法(i)で使用する重合性不飽和基と加水分解性シリル基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸3-(トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸3-(ジメトキシメチルシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸3-(トリエトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸(トリメトキシシリル)メチル、(メタ)アクリル酸(ジメトキシメチルシリル)メチル、(メタ)アクリル酸(トリエトキシシリル)メチル、(メタ)アクリル酸(ジエトキシメチルシリル)メチル、(メタ)アクリル酸3-((メトキシメチル)ジメトキシシリル)プロピルなどが挙げられる。入手性の観点から、(メタ)アクリル酸3-トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸3-(ジメトキシメチルシリル)プロピルが特に好ましい。
方法(ii)で使用する加水分解性シリル基を有するメルカプトシラン化合物としては、(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、(3-メルカプトプロピル)ジメトキシメチルシラン、(3-メルカプトプロピル)トリエトキシシラン、(メルカプトメチル)トリメトキシシラン、(メルカプトメチル)ジメトキシメチルシラン、(メルカプトメチル)トリエトキシシランなどが挙げられる。
方法(iii)で使用する加水分解性シリル基とV基に反応する官能基を有する化合物としては、(3-イソシアネートプロピル)トリメトキシシラン、(3-イソシアネートプロピル)ジメトキシメチルシラン、(3-イソシアネートプロピル)トリエトキシシラン、(イソシアネートメチル)トリメトキシシラン、(イソシアネートメチル)トリエトキシシラン、(イソシアネートメチル)ジメトキシメチルシラン、(イソシアネートメチル)ジエトキシメチルシランなどのイソシアネートシラン化合物;(3-グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、(グリシドキシメチル)トリメトキシシラン、(グリシドキシメチル)トリエトキシシラン、(グリシドキシメチル)ジメトキシメチルシラン、(グリシドキシメチル)ジエトキシメチルシランなどのエポキシシラン化合物;(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、(3-アミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、(アミノメチル)トリメトキシシラン、(アミノメチル)トリエトキシシラン、(アミノメチル)ジメトキシメチルシラン、(N-シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N-シクロヘキシルアミノ)メチルジエトキシメチルシラン、(N-フェニルアミノメチル)トリメトキシシラン、(N-(2-アミノエチル)アミノメチル)トリメトキシシラン、(N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピル)トリメトキシシランンなどのアミノシラン化合物などが挙げられる。
(iv)の方法では、任意の変性反応を利用できるが、例えば、重合によって得られた末端反応性基と反応し得る官能基と加水分解性シリル基を有する化合物を用いる方法や、末端反応性基と反応し得る官能基と二重結合を有する化合物を用いて重合体骨格の末端に二重結合を導入し、これにヒドロシリル化等で加水分解性シリル基を導入する方法などが使用できる。
なお、これらの方法は任意に組合せて用いてもよい。例えば方法(ii)と方法(iii)を組合わせると、主鎖の末端と側鎖の双方に加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得ることができる。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)と(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)とをブレンドする方法は、特開昭59-122541号、特開昭63-112642号、特開平6-172631号、特開平11-116763号公報等に提案されている。他にも、加水分解性シリル基を有するオキシプロピレン系重合体の存在下で(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行う方法が利用できる。この製造方法は、特開昭59-78223号、特開昭60-228516号、特開昭60-228517号等の各公報に具体的に開示されている。本実施形態でもポリオキシアルキレン系重合体(A1)と(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)を同様の方法によってブレンドできるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態に係る硬化性組成物がポリオキシアルキレン系重合体(A1)と(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の双方を含有する場合、ポリオキシアルキレン系重合体(A1):(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)の重量比は特に限定されないが、例えば、1:99~90:10であってよい。10:90~85:15が好ましく、20:80~80:20がより好ましく、30:70~75:25がさらに好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A1)と(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)とは互いに相溶するものであることが好ましい。各重合体を構成するモノマーの種類やその比率を選択することで両重合体が互いに相溶するように構成することができる。なお、ポリオキシアルキレン系重合体(A1)と(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)はそれぞれ1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<<針状フィラー(B)>>
本実施形態に係る硬化性組成物は、針状フィラー(B)をさらに含有する。
針状フィラー(B)としては、針状の形状を持つ充填剤であればよく、例えば、セピオライト(針状含水ケイ酸マグネシウム)、アスベスト、針状酸化チタン(針状二酸化チタン)、ウォラストナイト(針状珪酸カルシウム)、針状炭酸カルシウム、金属チタン酸カリウムウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、ガラス繊維、炭素繊維、セルロース繊維等が挙げられる。これらは1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
針状フィラー(B)は、硬化性組成物の硬化後の引裂強さがより良好になることから、針状結晶を含む鉱物であることが好ましく、針状酸化チタン、ウォラストナイト、針状炭酸カルシウムがより好ましく、ウォラストナイトが特に好ましい。
針状フィラー(B)は、細長い形状を有するものであり、そのアスペクト比(粒子の長径/粒子の短径)が、2.5~80であることが好ましい。アスペクト比が2.5以上であると、硬化性組成物の硬化後の引裂強さがより良好になり、80以下であると、硬化性組成物の粘度が使用に適した範囲にあり、作業性が良好になる。下限は3以上であることがより好ましい。上限は70以下であることがより好ましい。
針状フィラー(B)の配合量は、重合体(A)の総量100重量部に対し、40~100重量部である。この範囲内では、硬化性組成物の作業性を確保しつつ、硬化後の引裂強さが良好なものとなり得る。好ましくは40~80重量部であり、より好ましくは40~70重量部であり、特に好ましくは45~60重量部である。
尚、針状フィラー(B)は、板状フィラーとは区別される。板状フィラーとは、平面的な広がりを持つ板状のフィラーを指し、具体例としては、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト、ガラスフレーク、板状炭酸カルシウム、板状炭酸マグネシウム・カルシウム等が挙げられる。板状フィラーのアスペクト比は、板の長径/板厚で表される。
<<エポキシ樹脂(C)>>
本実施形態に係る硬化性組成物は、エポキシ樹脂(C)をさらに含有する。
エポキシ樹脂(C)としては、一般的に使用されているエポキシ樹脂を使用することができる。特に限定されないが、例えば、エピクロルヒドリン-ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリン-ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などのようなビスフェーノルA型エポキシ樹脂類、ノボラック型エポキシ樹脂、p-オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、m-アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N-ジグリシジルアニリン、N,N-ジグリシジル-o-トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどのごとき多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などのごとき不飽和重合体のエポキシ化物等が挙げられる。
なかでも、エポキシ基を1分子中に少なくとも2個有するエポキシ樹脂が、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次元的網目をつくりやすいなどの点から好ましい。特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂類またはノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂(C)の配合量は、重合体(A)の総量100重量部に対し、25~100重量部である。この範囲内では、針状フィラー(B)との相乗作用によって硬化性組成物の硬化後の引裂強さを高めることができる。好ましくは25~80重量部であり、より好ましくは25~60重量部であり、特に好ましくは28~40重量部である。
<エポキシ樹脂硬化剤>
本実施形態に係る硬化性組成物は、エポキシ樹脂(C)を硬化させるためのエポキシ樹脂硬化剤をさらに含有することが好ましい。エポキシ樹脂硬化剤としては特に限定されず、公知のエポキシ硬化剤を使用することができるが、三級アミンを有するエポキシ樹脂硬化剤が好ましい。三級アミンを有するエポキシ樹脂硬化剤を用いることによって、高強度の硬化物を得ることができる。
前記三級アミンを有するエポキシ樹脂硬化剤としては特に限定されないが、例えば、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,6-ジアミノヘキサン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチル-N-(ジメチルアミノプロピル)アミノエタノール、(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリプロピルアミン、DBU、DBN及び、これら三級アミン類の塩類等が挙げられる。エポキシ樹脂硬化剤は1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記三級アミンを有するエポキシ樹脂硬化剤は、芳香族アミンであることが好ましく、アミノ基を3つ以上有することがさらに好ましい。具体的には、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが特に好ましい。
前記エポキシ樹脂硬化剤の配合量は特に限定されず、適宜設定することができるが、具体的には、エポキシ樹脂(C)100重量部に対し、0.1~50重量部であることが好ましく、0.1~40重量部がより好ましく、0.5~30重量部がさらに好ましい。
<<その他の添加剤>>
本実施形態に係る硬化性組成物には、加水分解性シリル基含有重合体(A)、針状フィラー(B)、エポキシ樹脂(C)、任意のエポキシ樹脂硬化剤に加えて、シラノール縮合触媒、針状フィラー(B)以外の充填剤、接着性付与剤、可塑剤、タレ防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、物性調整剤、粘着付与樹脂、光硬化性物質、酸素硬化性物質、その他の樹脂などを配合してもよい。
また、本実施形態に係る硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を配合してもよい。そのような添加剤としては、例えば、表面性改良剤、発泡剤、硬化性調整剤、難燃剤、シリケート、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、防かび剤などが挙げられる。
<シラノール縮合触媒>
前記硬化性組成物には、(A)成分の加水分解性シリル基を加水分解・縮合させる反応を促進し、重合体を鎖延長または架橋させる目的で、シラノール縮合触媒を配合しても良い。
シラノール縮合触媒としては、例えば、有機錫化合物、カルボン酸金属塩、アミン化合物、カルボン酸、アルコキシ金属などが挙げられる。
有機錫化合物の具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクタノエート、ジブチル錫ビス(ブチルマレエート)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジブチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ビス(エチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(オクチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物などが挙げられる。
カルボン酸金属塩の具体例としては、カルボン酸錫、カルボン酸ビスマス、カルボン酸チタン、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸鉄、カルボン酸カリウム、カルボン酸カルシウムなどが挙げられる。カルボン酸基としては下記のカルボン酸と各種金属を組み合わせることができる。
アミン化合物の具体例としては、オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、などのアミン類;ピリジン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン-5(DBN)、などの含窒素複素環式化合物;ケチミン化合物などが挙げられる。
カルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、2-エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸などが挙げられる。
アルコキシ金属の具体例としては、テトラブチルチタネート、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトセテート)などのチタン化合物や、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどのアルミニウム化合物類、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)などのジルコニウム化合物類が挙げられる。
その他のシラノール縮合触媒として、フッ素アニオン含有化合物、光酸発生剤や光塩基発生剤も使用できる。
シラノール縮合触媒は1種類のみを使用しても良いし、2種類以上を併用してもよい。例えば、前記のアミン化合物とカルボン酸や、アミン化合物とアルコキシ金属を併用することで、反応性が向上する効果が得られる可能性がある。
シラノール縮合触媒の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.001~20重量部であることが好ましく、0.01~15重量部がより好ましく、0.01~10重量部が特に好ましい。さらに、シラノール縮合触媒の中には、硬化性組成物が硬化した後で、硬化物の表面に染み出したり、硬化物表面を汚染する場合がある。このような場合には、シラノール縮合触媒の使用量を0.01~3.0重量部とすることで、硬化性を確保しながら、硬化物の表面状態を良好に保てる。
<充填剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、針状フィラー(B)以外の充填剤を配合することができる。充填剤としては、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、クレー、タルク、酸化チタン、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、アルミナ、カーボンブラック、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、PVC粉末、PMMA粉末、ガラス繊維およびフィラメント等が挙げられる。充填剤は1種類のみを使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
充填剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、1~300重量部であることが好ましく、10~250重量部がより好ましい。
組成物の軽量化(低比重化)の目的で、有機バルーン、又は無機バルーンを添加してもよい。バルーンは、球状体充填剤で内部が中空のものであり、このバルーンの材料としては、ガラス、シラス等の無機系材料、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、サラン等の有機系材料が挙げられる。
バルーンの使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~100重量部であることが好ましく、1~20重量部がより好ましい。
<接着性付与剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、窒素含有ジアルコキシシラン化合物以外の接着性付与剤を添加することができる。接着性付与剤としては、シランカップリング剤、シランカップリング剤の反応物を添加することができる。
シランカップリング剤の具体例としては、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-アミノエチル-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、(2-アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシランなどのアミノ基含有シラン類;γ-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、α-イソシアネートメチルトリメトキシシラン、α-イソシアネートメチルジメトキシメチルシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類が挙げられる。また、アミノ基含有シランの縮合物、アミノ基含有シランと他のアルコキシシランとの縮合物、等の各種シランカップリング剤の縮合物;アミノ基含有シランとエポキシ基含有シランの反応物、アミノ基含有シランと(メタ)アクリル基含有シランの反応物、等の各種シランカップリング剤の反応物も使用できる。接着性付与剤は1種類のみを使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
接着性付与剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~20重量部であることが好ましく、0.5~10重量部がより好ましい。
<可塑剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、可塑剤を添加することができる。可塑剤の具体例としては、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル化合物;ビス(2-エチルヘキシル)-1,4-ベンゼンジカルボキシレートなどのテレフタル酸エステル化合物;1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルなどの非フタル酸エステル化合物;アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、コハク酸ジイソデシル、アセチルクエン酸トリブチルなどの脂肪族多価カルボン酸エステル化合物;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルなどの不飽和脂肪酸エステル化合物;アルキルスルホン酸フェニルエステル;リン酸エステル化合物;トリメリット酸エステル化合物;塩素化パラフィン;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニルなどの炭化水素系油;プロセスオイル;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル、ビス(2-エチルヘキシル)-4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカーボキシレート(E-PS)、エポキシオクチルステアレ-ト、エポキシブチルステアレ-トなどのエポキシ可塑剤等が挙げられる。
また、高分子可塑剤を使用することができる。高分子可塑剤の具体例としては、ビニル系重合体;ポリエステル系可塑剤;数平均分子量500以上のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール、これらポリエーテルポリオールのヒドロキシ基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;ポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン-アクリロニトリル、ポリクロロプレン等が挙げられる。可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
可塑剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、5~150重量部であることが好ましく、10~120重量部がより好ましく、20~100重量部が特に好ましい。
<タレ防止剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、タレを防止し、作業性を良くするためにタレ防止剤を添加しても良い。タレ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。これらタレ防止剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
タレ防止剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~20重量部であることが好ましい。
<酸化防止剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、酸化防止剤(老化防止剤)を添加してもよい。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐候性を高めることができる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できる。酸化防止剤の具体例は特開平4-283259号公報や特開平9-194731号公報にも記載されている。
酸化防止剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、0.2~5重量部がより好ましい。
<光安定剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、光安定剤を添加してもよい。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。
光安定剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、0.2~5重量部がより好ましい。
<紫外線吸収剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系、置換アクリロニトリル系、金属キレート系化合物等が例示できる。特に、ベンゾトリアゾール系が好ましく、市販名チヌビンP、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン571(以上、BASF製)が挙げられる。
紫外線吸収剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、0.2~5重量部がより好ましい。
<物性調整剤>
本実施形態に係る硬化性組成物には、硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、フェノキシトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどのアリールアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン;トリス(トリメチルシリル)ボレート、トリス(トリエチルシリル)ボレートなどのトリアルキルシリルボレート類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本実施形態に係る硬化性組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
特に、加水分解により、分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物は、硬化物の表面のべたつきを悪化させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、ヘキサノール、オクタノール、フェノール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどのアルコールの誘導体であって加水分解によりシランモノオールを生成するシリコン化合物を挙げることができる。具体的には、フェノキシトリメチルシラン、トリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパン等が挙げられる。
物性調整剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、0.5~5重量部がより好ましい。
<粘着付与樹脂>
本実施形態に係る硬化性組成物には、基材への接着性や密着性を高める目的、あるいはその他必要に応じて粘着付与樹脂を添加してもよい。粘着付与樹脂の具体例としては、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂、テルペン-フェノール樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、キシレン-フェノール樹脂、シクロペンタジエン-フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
粘着付与樹脂の使用量は、(A)成分100重量部に対して、2~100重量部であることが好ましく、5~50重量部がより好ましく、5~30重量部がさらに好ましい。
<光硬化性物質>
本実施形態に係る硬化性組成物には光硬化性物質を添加してもよい。光硬化性物質を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや硬化物の耐候性を改善できる。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られている。代表的なものとしては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物である不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。
光硬化性物質の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~20重量部であることが好ましく、0.5~10重量部がより好ましい。
<酸素硬化性物質>
本実施形態に係る硬化性組成物には酸素硬化性物質を添加してもよい。酸素硬化性物質としては、空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示できる。空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し、表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例としては、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性して得られる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3-ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させて得られる1,2-ポリブタジエン、1,4-ポリブタジエン、C5~C8ジエンの重合体などの液状重合体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸素硬化性物質の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~20重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5~10重量部である。特開平3-160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用することもできる。
<<硬化性組成物の調製>>
本実施形態に係る硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することが可能である。また、重合体(A)、針状フィラー(B)、エポキシ樹脂(C)、可塑剤等を含む主剤と、シラノール縮合触媒、エポキシ樹脂硬化剤、接着性付与剤等を含む硬化剤をそれぞれ調製し、両剤を使用前に混合する2成分型として調製することもできる。作業性の点からは、1成分型が好ましい。
前記硬化性組成物が1成分型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、または、配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。また、脱水乾燥法に加えて、脱水剤、特にメチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加することにより、さらに貯蔵安定性を改善し得る。
脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケイ素化合物の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1~20重量部であることが好ましく、0.5~10重量部がより好ましい。
<<用途>>
本実施形態に係る硬化性組成物は、接着剤、粘着剤;建造物・船舶・自動車・道路などのシーリング材;防水材、塗膜防水材、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料、塗料、吹付材等として使用することができる。本実施形態に係る組成物を硬化して得られる硬化物は、柔軟性および接着性に優れることから、シーリング材または接着剤として好適に使用することができる。
本実施形態に係る硬化性組成物から得られる硬化物は良好な引裂強さを示すことから、引裂強さが求められる用途で好適に使用することができる。例えば、建造物の床面や壁面などに大面積のシートを張り付けるための接着剤として好適に使用できる。
被着体の形状は特に限定されず、フィルム又はシートであってもよいし、所定の形状を有する成形体であってもよい。
本実施形態に係る硬化性組成物を用いて被着体を接着させる方法としては特に限定されないが、例えば、各成分を混合して、一方の被着体に塗布した後、他方の被着体を張り合わせる。その後、常温又は加熱下で1~7日間程度養生することで、前記硬化性組成物が硬化して接着層を形成し、該接着層を介して2枚の被着体が接合している構造を含む積層構造体を得ることができる。
本実施形態に係る硬化性組成物の具体的な用途の1つとして、セメントから構成される面の上に、ポリウレタン塗膜を設けて、当該塗膜に対して、例えばTPO(熱可塑性オレフィン樹脂)から構成される防水シートを接着する際に使用する接着剤組成物としての用途が挙げられる。
以下の各項目では、本開示における好ましい態様を列挙するが、本発明は以下の項目に限定されるものではない。
[項目1]
下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)、及び、下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のうち少なくとも1つの重合体(A)100重量部、
-Si(R3-a(X) (1)
(式中、Rは、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ原子含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2または3である。)
針状フィラー(B)40~100重量部、並びに
エポキシ樹脂(C)25~100重量部、
を含有する、硬化性組成物。
[項目2]
針状フィラー(B)が、針状酸化チタン、ウォラストナイト、及び針状炭酸カルシウムからなる群より選択される少なくとも1種である、項目1に記載の硬化性組成物。
[項目3]
針状フィラー(B)がウォラストナイトである、項目1又は2に記載の硬化性組成物。
[項目4]
針状フィラー(B)はアスペクト比が2.5~80である、項目1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[項目5]
シラノール縮合触媒をさらに含有する、項目1~4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[項目6]
エポキシ樹脂硬化剤をさらに含有する、項目1~5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[項目7]
接着剤組成物である、項目1~6のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[項目8]
項目1~7のいずれか1項に記載の硬化性組成物の硬化物。
以下に、具体的な実施例をあげて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
実施例中の数平均分子量は以下の条件で測定したGPC分子量である。
送液システム:東ソー製HLC-8220GPC
カラム:東ソー製TSKgel SuperHシリーズ
溶媒:THF
分子量:ポリスチレン換算
測定温度:40℃
実施例中の末端基換算分子量は、水酸基価をJIS K 1557の測定方法により、ヨウ素価をJIS K 0070の測定方法により求め、有機重合体の構造(使用した重合開始剤によって定まる分岐度)を考慮して求めた分子量である。
実施例に示す重合体の末端1個あたり、または1分子あたりのシリル基の平均数はH-NMR(ブルカー製AVANCE III HD-500を用いて、CDCl溶媒中で測定)による測定により算出した。
(合成例1)
分子量約2,000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量約28,500のポリプロピレンオキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンオキシドの水酸基に対して1.0当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを140℃で留去し、次いで1.0当量のアリルグリシジルエーテルを添加して2時間反応させた。更に塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。以上により、末端にアリル基を複数個有する数平均分子量約28,500のアリルポリマーを得た。得られた未精製のアリル基末端ポリプロピレンオキシド100重量部に対し、n-ヘキサン300重量部と、水300重量部を混合攪拌した後、遠心分離により水を除去し、得られたヘキサン溶液に更に水300重量部を混合攪拌し、再度遠心分離により水を除去した後、ヘキサンを減圧脱揮により除去した。得られたアリルポリマーに対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3wt%のイソプロパノール溶液150ppmを触媒として、アリル末端ポリプロピレンオキシドのアリル基に対して0.8モル当量のメチルジメトキシシランを90℃で5時間反応させ、メチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド(A-2)を得た。メチルジメトキシシリル基の数は高分子鎖末端あたり約1.5個であった。
(合成例2)
メチルジメトキシシランの代わりにトリメトキシシランを使用する以外は合成例1と同様の操作でトリメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド(A-3)を得た。トリメトキシシリル基の数は高分子鎖末端あたり約1.5個であった。
(合成例3)
105℃に加熱した下記単量体混合物の2-ブタノール溶液に、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を溶かした溶液を5時間かけて滴下し、その後1時間「後重合」を行って(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(a-1)を得た。
単量体混合物組成:メチルメタクリレート(65重量部)、2-エチルヘキシルアクリレート(25重量部)、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(10重量部)、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(7重量部)
合成例2で得られた重合体(A-3)と合成例3で得られた重合体(a-1)を固形分重量比60/40で混合した後、溶剤を留去して重合体(A-1)を得た。
(実施例1)
表1の組成比になるように重合体(A-1)、エポキシ樹脂(エピコート828、三菱ケミカル(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、可塑剤(PPG3000、三井化学SKCポリウレタン(株)製)、針状炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:ウィスカルA、粒子の長径:20μm~30μm、短径:0.5μm~1.0μm;アスペクト比20~60)を計量し、スパチュラを用いて混合した後、3本ロールミルに3回通して分散させた。この後、泡取り練太郎((株)シンキー製)を使用して各成分が均一に分散するように混合攪拌し主剤を得た。主剤をプラスチック容器に計量し、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン(Evonik製、商品名:Dynasylan VTMO)、接着性付与剤としてN-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(Evonik製、商品名:Dynasylan DAMO)、シラノール縮合触媒(日東化成(株)製、商品名:S-1、ジオクチル錫ビス(トリエトキシシリケート))、エポキシ樹脂硬化剤(アンカーケミカル(株)製、商品名:Ankamine K54、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール)を表1の組成比となるように添加した後、泡取り練太郎((株)シンキー製)を使用して十分混合し、硬化性組成物を得た。
(実施例2)
針状炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)の代わりに、ウォラストナイト(WIMERYS Wollastonite社製、商品名:NYGLOS 4W、粒子の長径:63μm、短径:7μm;アスペクト比9)を使用した以外は実施例1と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例3)
針状炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)の代わりに、針状二酸化チタン(石原産業(株)社製、商品名:FTL-100、粒子の長径:1.68μm、短径:0.13μm;アスペクト比12.9)を使用した以外は実施例1と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例4)
針状炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)の代わりに、針状二酸化チタン(石原産業(株)社製、商品名:FTL-200、粒子の長径:2.86μm、短径:0.21μm;アスペクト比13.6)を使用した以外は実施例1と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例5)
針状炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)の代わりに、針状二酸化チタン(石原産業(株)社製、商品名:FTL-300、粒子の長径:5.15μm、短径:0.27μm;アスペクト比19.1)を使用した以外は実施例1と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例6)
有機重合体(A-1)の代わりに、有機重合体(A-2)を使用した以外は実施例3と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例7)
有機重合体(A-1)の代わりに、有機重合体(A-2)を使用した以外は実施例5と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例8)
エポキシ樹脂の配合量を表1に記載のように変更した以外は実施例7と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例9)
針状二酸化チタン(FTL-300)の配合量を表1に記載のように変更し、膠質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:白艶華CCR、立方体粒子、アスペクト比1)を表1に記載の配合量で追加したこと以外は実施例7と同様にして硬化性組成物を得た。
(実施例10)
針状二酸化チタン(FTL-300)の配合量を表1に記載のように変更した以外は実施例7と同様にして硬化性組成物を得た。
(比較例1)
針状炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)の代わりに、膠質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:白艶華CCR、立方体粒子、アスペクト比1)を使用した以外は実施例1と同様にして硬化性組成物を得た。
(比較例2)
有機重合体(A-1)の代わりに、有機重合体(A-2)を使用した以外は比較例1と同様にして硬化性組成物を得た。
(比較例3)
膠質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:白艶華CCR)の代わりに、板状フィラーである炭酸マグネシウム・カルシウム(SIBELCO社製、Portafill H 5 F13.0)を使用した以外は比較例2と同様にして硬化性組成物を得た。
(比較例4)
エポキシ樹脂を使用せず、有機重合体(A-2)の配合量を表1に記載のように変更した以外は実施例7と同様にして硬化性組成物を得た。
(比較例5)
有機重合体(A-2)を使用せず、エポキシ樹脂の配合量を表1に記載のように変更した以外は実施例7と同様にして硬化性組成物を得た。
(評価)
(引裂強さ)
各硬化性組成物を型枠に充填し、23℃、相対湿度50%の条件下で3日間、さらに50℃で4日間養生して、厚さ約3mmのシート状硬化物を作製した。得られたシート状硬化物をアングル型に打ち抜いた。引き裂き強さは、JIS K 6252に規定する切込みなしアングル形ダンベルで打抜いたものを使用し、23℃、相対湿度50%の条件下で(株)島津製作所製オートグラフ(AGS-J)にて評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2023138378000002
表1に示すとおり、針状フィラー(B)を配合した実施例1~10の硬化性組成物は、針状フィラー(B)を配合せず膠質炭酸カルシウム又は板状フィラーを配合した比較例1~4の硬化性組成物と比べて、高い引裂強さを示した。比較例5では、試験片がきわめて脆く、引裂き強さを評価することができなかった。
(実施例11~16、比較例6~8)
可塑剤(PPG3000、三井化学SKCポリウレタン(株)製)を使用しなかった以外は実施例1~6、比較例1~3と同様にして硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物を用いて、引裂強さを測定した。結果を表2に示す。
Figure 2023138378000003
表2に示すとおり、可塑剤を添加しなかった系においても、針状フィラー(B)を配合した実施例11~16の硬化性組成物は、針状フィラー(B)を配合せず膠質炭酸カルシウム又は板状フィラーを配合した比較例6~8の硬化性組成物と比べて、高い引裂強さを示した。
(比較例9~14)
可塑剤(PPG3000、三井化学SKCポリウレタン(株)製)、及びエポキシ樹脂(エピコート828、三菱ケミカル(株)製)を配合しなかった以外は比較例1、実施例1~5と同様にして硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物を用いて、引裂強さを測定した。結果を表3に示す。
Figure 2023138378000004
表3に示すとおり、エポキシ樹脂(C)を添加しなかった系においては、針状フィラー(B)を配合した比較例10~14の硬化性組成物と、膠質炭酸カルシウムを配合した比較例9の硬化性組成物は、同等の引裂強さを示した。このことより、針状フィラー(B)配合による引裂強さの向上効果は、加水分解性シリル基含有重合体(A)とエポキシ樹脂(C)の併用系に特有の効果であることが分かる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)、及び、下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)のうち少なくとも1つの重合体(A)100重量部、
    -Si(R3-a(X) (1)
    (式中、Rは、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ原子含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2または3である。)
    針状フィラー(B)40~100重量部、並びに
    エポキシ樹脂(C)25~100重量部、
    を含有する、硬化性組成物。
  2. 針状フィラー(B)が、針状酸化チタン、ウォラストナイト、及び針状炭酸カルシウムからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 針状フィラー(B)がウォラストナイトである、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  4. 針状フィラー(B)はアスペクト比が2.5~80である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  5. シラノール縮合触媒をさらに含有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  6. エポキシ樹脂硬化剤をさらに含有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  7. 接着剤組成物である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  8. 請求項1又は2に記載の硬化性組成物の硬化物。
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