JP2023136335A - 回転部品の摩耗状況を検出するための検出装置、および、籾摺機 - Google Patents

回転部品の摩耗状況を検出するための検出装置、および、籾摺機 Download PDF

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Abstract

【課題】 回転部品の摩耗状況を検出するための新たな技術を提供する。【解決手段】 使用に伴い摩耗する回転部品の摩耗状況を検出するための検出装置は、回転部品の回転軸線に関する径方向外側の縁部までの距離を測定するように構成された測距センサと、測距センサの測定結果に基づいて回転部品の摩耗状況を検出するように構成された摩耗検出部と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、回転部品の摩耗状況を検出するための技術に関する。
一対の籾摺ロールを備える籾摺機が従来から知られている。一対の籾摺ロールは、互いに異なる周速度で、互いに逆の方向に回転するように構成される。一対の籾摺ロールの間に供給された籾米は、一対の籾摺ロールから受ける剪断力および摩擦力、ならびに、籾米間で作用する摩擦力によって、脱ぷされる。この種の籾摺機では、使用に伴って籾摺ロールが摩耗するので、籾摺ロールを定期的に交換する必要がある。また、周速度が大きい方の籾摺ロールは、周速度が小さい方の籾摺ロールよりも摩耗の進行が速いので、周速度が大きい方の籾摺ロールの摩耗が所定の程度進行した時点で、一対の籾摺ロールの配置を入れ換えることや、周速度の大小関係を逆にすることが行われる。さらに、この種の籾摺機では、種々の理由で籾摺ロールに偏摩耗が発生し得る。偏摩耗が発生すると、脱ぷ率が低下するので、籾摺ロールを交換する必要がある。
このようなことから、籾摺ロールのメンテナンスを容易にするために、籾摺ロールの摩耗の状況を検出する技術が開発されている。例えば、下記の特許文献1,2は、偏摩耗が振動を発生させることに着目して、振動センサによって偏摩耗を検出する技術を開示している。さらに、下記の特許文献3は、カメラによって籾摺ロールを撮像し、その画像から籾摺ロールの摩耗を検出する技術を開示している。さらに、下記の特許文献4,5は、ローラと、ローラに接続されたレバーと、を備えた接触センサによって摩耗を検出する技術を開示している。具体的には、ローラを籾摺ロールに当接させ、レバーの変位量を検出することによって、籾摺ロールの位置、ひいては摩耗を検出する技術を開示している。
特開2018-143932号 特開平6-15186号 特開2018-20293号 特開平10-33997号 特開平9-313959号
しかしながら、上述の籾摺機は改善の余地を残している。例えば、特許文献1,2の技術は、偏摩耗の発生を検出できるが、偏摩耗がどのように発生しているかを検出できない。また、当該技術は、籾摺ロールが均一に摩耗している場合には、摩耗を検出できない。また、引用文献3の技術は、二次元カメラを利用するので、三次元的な摩耗を検出するための技術的課題を包含している可能性が高く、実現性に疑問が残る。また、引用文献4,5の技術は、構造が比較的複雑である。しかも、接触センサが、籾摺室内に配置され、籾米、籾殻、埃等に曝されるので、定期的な清掃が必要になる。さらに、籾摺ロール上の一点でしか摩耗を検出できないので、偏摩耗を検出できない。
このような問題は、籾摺機に限らず、使用に伴い摩耗する回転部品を備える種々の装置に共通する。このようなことから、回転部品の摩耗状況を検出するための新たな技術の提供が期待される。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態によれば、使用に伴い摩耗する回転部品の摩耗状況を検出するための検出装置が提供される。この検出装置は、回転部品の回転軸線に関する径方向外側の縁部までの距離を測定するように構成された測距センサと、測距センサの測定結果に基づいて回転部品の摩耗状況を検出するように構成された摩耗検出部と、を備えている。
回転部品(その径方向外側の縁部)が摩耗すると、測距センサから径方向外側の縁部までの距離が、その摩耗度に応じて大きくなるので、この検出装置によれば、簡単な構成で、測距センサの測定結果に基づいて回転部品の摩耗状況を検出できる。
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、測距センサは、さらに、回転部品を支持する支持部材であって、回転部品よりも軸線方向外側に部分的に突出する支持部材までの距離を測定するように構成される。この形態によれば、支持部材を基準点として使用して、回転部品の摩耗状況を検出できる。このため、回転部品および支持部材の設置位置が変更されたとしても、回転部品の摩耗状況を正確に検出できる。
本発明の第3の形態によれば、第1または第2の形態において、測距センサは、回転部品の回転軸線に平行な方向に沿った回転部品上の複数箇所で、径方向外側の縁部までの距離を測定するように構成される。この形態によれば、軸線方向(回転軸線に平行な方向)に沿って偏摩耗が生じても、当該偏摩耗を検出できる。
本発明の第4の形態によれば、籾摺機が提供される。この籾摺機は、第1ないし第3の形態のいずれかの検出装置と、回転部品としての一対の籾摺ロールと、籾摺機の動作を制御するコントローラと、を備えている。検出装置は、一対の籾摺ロールの少なくとも一方を検出対象ロールとして、摩耗状況を検出するように構成される。コントローラは、検出対象ロールが回転している状態で測定を行って、検出対象ロールの周方向に沿った複数箇所で径方向外側の縁部までの距離を測定するように、検出装置を制御するように構成される。この形態によれば、検出対象ロールの周方向に沿って偏摩耗が生じても、当該偏摩耗を検出できる。
本発明の第5の形態によれば、第2の形態を含む第4の形態において、一対の籾摺ロールは、第1の籾摺ロールと第2の籾摺ロールとを含む。支持部材は、第1の籾摺ロールが同軸状に取り付けられる第1のシャフトと、第2の籾摺ロールが同軸状に取り付けられる第2のシャフトと、を含む。第2の籾摺ロールおよび第2のシャフトは、第1の籾摺ロールおよび第1のシャフトに対する距離を変更可能に構成される。検出対象ロールは、第2の籾摺ロールを含む。第2のシャフトは、第2の籾摺ロールよりも軸線方向外側に突出した突出部を備えている。測距センサは、第2の籾摺ロールの径方向外側の縁部までの距離と、第2のシャフトの突出部までの距離と、を測定するように構成される。この形態によれば、第2のシャフトの突出部を基準点として使用して、第2の籾摺ロールの摩耗状況を検出できる。このため、第1の籾摺ロールおよび第1のシャフトに対する第2の籾摺ロールおよび第2のシャフトの設置位置が変更されたとしても、第2の籾摺ロールの摩耗状況を正確に検出できる。
本発明の第6の形態によれば、第4または第5の形態において、籾摺機は、測距センサの測定経路と干渉しない第1の位置と、測距センサの測定経路を遮る第2の位置と、の間で変位可能に構成されたシャッタを備えている。コントローラは、測距センサによる測定時にシャッタが第1の位置に位置し、測距センサによる測定を行わない時にシャッタが第2の位置に位置するように、シャッタを制御するように構成される。少なくともシャッタが第2の位置にあるときに、測距センサは、一対の籾摺ロールが収容される空間から隔離される。この形態によれば、測距センサが、一対の籾摺ロールが収容される空間に存在する籾米、籾殻、埃等に曝されることを抑制できる。したがって、汚れによる測定精度の低下を抑制できるとともに、清掃負荷を低減できる。
本発明の第7の形態によれば、第4ないし第6のいずれかの形態において、コントローラは、所定のイベントの発生時に、一対の籾摺ロールへの原料の供給が停止された状態で、測距センサによる測定を実行するように構成される。所定のイベントは、籾摺機の運転開始指示が入力されたこと、籾摺機の運転終了指示が入力されたこと、および、籾摺機の連続運転時間が閾値に達したこと、の少なくとも一つを含む。この形態によれば、適度な頻度(具体的には、検出装置の測定に起因して籾摺機の生産性を大きく低下させることなく、また、望ましくない摩耗状況が長時間放置されることもない頻度)の測定によって、検出対象ロールの摩耗状況を継続的に監視できる。
本発明の第8の形態によれば、第4ないし第7のいずれかの形態において、コントローラは、摩耗検出部によって所定の摩耗状況が検出されたときに報知処理を行うように構成される。この形態によれば、ユーザは、検出対象ロールが交換されるべき程度に摩耗したことを、時間遅れなく知ることができる。
本発明の第9の形態によれば、第4ないし第8のいずれかの形態において、コントローラは、測距センサによる測定中は、一対の籾摺ロールへの原料の供給中の回転速度よりも低い回転速度で一対の籾摺ロールを回転させるように構成される。この形態によれば、測距センサの性能にかかわらず、高い分解能で摩耗の状況を検出できる。
本発明の第10の形態によれば、第4ないし第9のいずれかの形態において、コントローラは、摩耗検出部による検出結果に基づいて籾摺機の運転制御パラメータを変更するように構成される。この形態によれば、検出対象ロールの摩耗状況に応じた適切な運転を行うことができる。
第1実施形態による籾摺機の概略構成を示す模式図である。 第2の籾摺ロールの位置を変更するための機構を示す模式図である。 検出装置の外観図である。 検出装置の概略構成を示すブロック図である。 測距センサの受光部を示す図である。 測距センサと籾摺ロールおよびシャフトとの位置関係を示す説明図である。 測距センサの測定結果の一例を示す図である。 測距センサの測定結果の他の例を示す図である。 測距センサの測定結果の他の例を示す図である。 摩耗監視処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態による測距センサと籾摺ロールおよびシャフトとの位置関係を示す説明図である。
図1は、第1実施形態による籾摺機10の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、籾摺機10は、投入孔21とフィーダ22とシュート23と籾摺室24とモータ29と制御盤70とを備えている。籾摺室24内には、第1のシャフト33および第2のシャフト43が、互いに平行に水平方向に延在するように配置されている。第1のシャフト33および第2のシャフト43は、回転軸線AX1,AX2をそれぞれ中心として回転可能に軸受(図6に、第1のシャフト33および第2のシャフト43の一端側を支持する軸受39,49が示されている)によって支持されている。以下、回転軸線AX1,AX2が延在する方向を軸線方向と呼ぶ。第1のシャフト33および第2のシャフト43は、モータ29の回転駆動力が減速機構および動力伝達機構(図示せず)を介して伝達されることによって回転される。
第1のシャフト33の周囲には、第1のシャフト33と同軸状に第1の籾摺ロール30が取り付けられている。第2のシャフト43の周囲には、第2のシャフト43と同軸状に第2の籾摺ロール40が取り付けられている。第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40は、円筒形状を有している。図6に示すように、第1の籾摺ロール30は、円筒状の鉄芯31と、円筒状のゴムロール32と、を備えている。ゴムロール32は、鉄芯31と同軸状に鉄芯31の周囲に取り付けられる。鉄芯31の径方向内側に突出する部分が、ボルト留めによって第1のシャフト33に固定され、それによって、第1の籾摺ロール30が第1のシャフト33に固定される。同様に、第2の籾摺ロール40は、鉄芯41とゴムロール42とを備えており、第2のシャフト43に固定される。なお、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40は、同一の構成を有しており、また、第1のシャフト33および第2のシャフト43は、同一の構成を有しているので、図6では、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33に関する符号と、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43に関する符号と、を併記している。
第1の籾摺ロール30と第2の籾摺ロール40とは、それらの外周面が対向し、かつ、それらの間に僅かな隙間が形成されるように配置される。第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40は、図1に矢印で示すように、互いに逆方向に回転する。また、第1の籾摺ロール30の周速度は、第2の籾摺ロール40の周速度よりも大きく設定される。本実施形態では、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40のロール径(外径)は同一であり、第1の籾摺ロール30の回転速度は、第2の籾摺ロール40の回転速度よりも速く設定される。ただし、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の各々の周速度が互いに異なるように設定される限りにおいて、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の回転速度およびロール径(外径)は、任意に設定され得る。
投入孔21に投入された籾米は、フィーダ22によってシュート23上に供給される。シュート23上を滑り落ちた籾米は、第1の籾摺ロール30と第2の籾摺ロール40の間の隙間に供給される。そして、この籾米は、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40から受ける剪断力および摩擦力、ならびに、籾米間で作用する摩擦力によって、脱ぷされ、籾殻と玄米とに分離される。このような脱ぷ処理に伴い、ゴムロール32,42は次第に摩耗して、その厚みが小さくなっていく。
本実施形態では、籾摺室24に対する第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33の設置位置は、固定されている。一方、籾摺室24に対する第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置は、変更可能である。換言すれば、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43は、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33に対する距離を変更可能に構成される。
具体的には、図1に示すように、籾摺室24を形成するケーシングには、第1のジョイント25が固定されている。図2に示すように、第1のジョイント25は、枢動可能なスイベルジョイントであり、アーム26の基端に取り付けられる。このため、アーム26は、第1のジョイント25を中心として枢動可能である。アーム26の先端側部分には、第2のジョイント27が取り付けられる。第2のジョイント27は、枢動可能なスイベルジョイントであり、アーム26に対して第2のシャフト43が回転可能に、第2のシャフト43の一端に接続される(図示省略)。
アーム26の先端には、エアシリンダ28が接続されている。エアシリンダ28を伸縮させると、図2に点線で示すように、アーム26が第1のジョイント25を中心として枢動し、それによって、第2のジョイント27(ひいては、第2のジョイント27に接続された第2のシャフト43、および、第2のシャフト43に固定された第2の籾摺ロール40)も、第1のジョイント25を中心として枢動する。
このような機構によって、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33に対する第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置を変更することができる。代替実施形態では、公知の任意の機構によって、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33に対する第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置が変更されてもよい。また、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置に代えて、または、加えて、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33の位置が変更可能であってもよい。
籾摺機10は、さらに、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況を検出するために、同一の構成を有する二つの検出装置50を備えている。本実施形態では、図3に示すように、検出装置50の各々は、ハウジング52に収容された複数の測距センサ51を備えている。図示する例では、6個の測距センサ51が間隔を隔てて軸線方向に配列されている。測距センサ51は、本実施形態ではTOF(Time of Flight)センサであるが、その形式は特に限定されない。図3に示すように、検出装置50は、さらに、コントローラ53と通信インタフェース55とを備えている。コントローラ53は、CPUとメモリとを備えており、メモリに記憶されたプログラムを実行することで、種々の機能を実現する。コントローラ53は、測距センサ51の動作を制御するとともに、摩耗検出部54としても機能する。摩耗検出部54の機能については後述する。通信インタフェース55は、無線および/または有線のインタフェースであり、制御盤70との通信を行う。通信インタフェース55は、さらに、他の情報処理端末と通信を行ってもよい。
このような検出装置50は、図1に示すように、籾摺室24の外部に配置される。第1の籾摺ロール30用の検出装置50は、第1の籾摺ロール30の近傍に配置され、第2の籾摺ロール40用の検出装置50は、第2の籾摺ロール40の近傍に配置される。籾摺室24のうちの、検出装置50の測距センサ51の設置位置に対応する位置には、籾摺室24の内部と外部(測距センサ51)とを連通させる貫通孔(図示省略)が形成されている。測距センサ51の測定経路56(換言すれば、測距センサ51から照射されるレーザー光の光路)は、この貫通孔を通って、第1のシャフト33または第2のシャフト43(例えば、回転軸線AX1,AX2)に向かうように設定される。
籾摺室24内には、二つの検出装置50にそれぞれ対応する位置にシャッタ60が配置される。シャッタ60は、測距センサ51の測定経路56と干渉しない(換言すれば、上記の貫通孔を塞がない)第1の位置(図1に点線で示す)と、測定経路56を遮る(換言すれば、上記の貫通孔を塞ぐ)第2の位置(図1に実線で示す)と、の間で、アクチュエータ(図示省略)によって変位可能に構成される。シャッタ60が第2の位置にあるとき、測距センサ51は、籾摺室24、すなわち、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40が収容される空間から隔離される。以下の説明では、第1の位置を開位置とも呼び、第2の位置を閉位置とも呼ぶ。このような構成によれば、測距センサ51により測定を実行するときのみ、シャッタ60を第1の位置に移動させれば、測距センサ51が、籾摺室24に存在する籾米、籾殻、埃等に曝される機会を大幅に減らすことができる。したがって、測距センサ51の汚れによる測定精度の低下を抑制できるとともに、清掃負荷を低減できる。
代替実施形態では、籾摺室24の外壁の一部が透明部材によって形成されてもよい。この場合、測距センサ51の測定経路56は、この透明部材を通って、第1のシャフト33または第2のシャフト43に向かうように設定される。このため、測距センサ51は、籾摺室24から常に隔離される。また、シャッタ60は、測距センサ51の測定経路56と干渉しない第1の位置と、測定経路56を遮る(換言すれば、透明部材を少なくとも部分的に塞ぐ)第2の位置と、の間で変位可能に構成される。このような代替実施形態によれば、測距センサ51が、籾摺室24に存在する籾米、籾殻、埃等に曝される機会をなくすことができる。しかも、測距センサ51により測定を実行するときのみ、シャッタ60を第1の位置に移動させれば、透明部材が、籾摺室24に存在する籾米、籾殻、埃等に曝される機会を大幅に減らすことができる。したがって、透明部材の汚れによる測定精度の低下を抑制できるとともに、清掃負荷を低減できる。
制御盤70は、検出装置50のコントローラ53によって制御される籾摺機10の動作を除き、籾摺機10の動作全般を制御する。代替実施形態では、検出装置50のコントローラ53の機能の一部または全部は、制御盤70によって実現されてもよい。あるいは、後述する制御盤70の機能の一部は、コントローラ53によって実現されてもよい。コントローラ53および/または制御盤70は、特許請求の範囲の「コントローラ」の非限定的な例になり得る。
図6に示すように、第1のシャフト33は、第1の籾摺ロール30よりも軸線方向外側に部分的に突出した突出部35を備えている。突出部35よりも更に軸線方向外側には、突出部35よりも径が小さい小径端部34が形成されている。突出部35には、突出部35の周方向位置の基準点として機能するマーカー36が形成されている。本実施形態では、マーカー36は、その周囲よりも径方向内側に凹んだ凹部の形態である。ただし、マーカー36は、その周囲よりも径方向外側に突出した凸部の形態であってもよい。同様に、第2のシャフト43は、突出部45と小径端部44とを備えており、突出部45にはマーカー46が形成されている。
図6では、軸線方向における小径端部34,44の最も外側の縁部の位置を位置P1として、軸線方向における突出部35,45の最も外側の縁部の位置を位置P2として、軸線方向における籾摺ロール30,40の両縁部の位置を位置P3,P4として、それぞれ示している。
図5は、測距センサ51の各々の受光部を示す図である。本実施形態では、受光部としてエリアセンサが採用される。図示する例では、このエリアセンサは、軸線方向、および、軸線方向に直交する方向に配列された16個×16個の受光素子を備えている。本実施形態では、そのようなエリアセンサのうちの軸線方向に沿った一つのライン(図示する例では、ハッチングで示されるNo.9のラインの受光素子)のみが、距離の計測に使用される。ただし、No.1~16のいずれのラインが使用されてもよい。代替実施形態では、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33に対する第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置に応じて、距離の計測に使用されるラインがNo.1~16の間で変更されてもよい。さらなる代替実施形態では、軸線方向に複数の受光素子が配列されたラインセンサが受光部として採用されてもよい。
図6に示すように、6個の測距センサ51は、隣り合う測距センサ51の視野幅57同士が重なるように(つまり、視野幅の隙間ができないように)配置される。上述の通り、測距センサ51は、軸線方向に並ぶ16個の受光素子を備えているので、6個の測距センサ51全体では、軸線方向に沿った96箇所(16×6)で距離を測定可能である。この96箇所の測定点には、突出部35または突出部45、および、第1の籾摺ロール30(ゴムロール32)または第2の籾摺ロール40(ゴムロール42)上の点が含まれる。つまり、測距センサ51は、測距センサ51と突出部35または突出部45の外周面との距離L2と、測距センサ51と第1の籾摺ロール30(ゴムロール32)または第2の籾摺ロール40(ゴムロール42)の径方向外側の縁部(つまり、外周面)との距離L1と、を軸線方向に沿った複数箇所で測定する。
図7は、第1の籾摺ロール30に関して、このようにして複数の測距センサ51によって測定された測定結果(1走査分)の一例を示している。軸線方向に沿った各測定点の測距センサ51の測定結果(測距センサ51から測定対象物までの距離)は、第1の籾摺ロール30の有無によって大きく変わるので、その値の変化に基づいて、位置P3,P4(つまり、軸線方向における第1の籾摺ロール30の両縁部の位置)を特定できる。この例では、位置P3と位置P4との間では、測距センサ51と第1の籾摺ロール30の外周面との距離L1は、一定になっている。ゴムロール32の摩耗が進行するほど距離L1は大きくなるので、距離L1が一定であるこの測定結果に基づいて、第1の籾摺ロール30(ゴムロール32)が全く摩耗していないか、あるいは、均等に摩耗していることを把握できる。
図8は、第1の籾摺ロール30に関して、複数の測距センサ51によって測定された測定結果(1走査分)の他の例を示している。この例では、符号80で示す箇所のみ、他の箇所と比べて摩耗の進行が速く、軸線方向に偏摩耗(くぼみ)が発生していることを把握できる。
本実施形態では、測距センサ51による測定は、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40が回転している状態で複数回(複数走査分)行われる。これによって、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の周方向に沿った複数箇所で距離L1を測定可能になる。その結果、周方向の偏摩耗を検出できる。図9は、複数の測距センサ51によって測定された測定結果(5走査分)の他の例を示している。測定データ81~85は、それぞれ、1~5回目の走査で得られた測定結果を示している。1回目の走査での測定データ81からは、符号87で示すように、マーカー46に対応する距離が検出されている。測定データ81の次に、マーカー46に対応する距離が再び検出されたとき、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40が1回転されたことが把握される。
図9に示す例では、測定データ81~85の各々で、符号86で示す軸線方向の偏摩耗が4箇所で発生していることが分かる。また、符号86で示す偏摩耗の発生箇所は、奇数回の走査で得られた測定データ81,83,85間では同一であり、偶数回の走査で得られた測定データ82,84間でも同一であるが、測定データ81,83,85と測定データ82,84との間では、ずれている。このことから、軸線方向に延在する波状の偏摩耗が全周に亘って発生していることを把握できる。
検出装置50のコントローラ53は、摩耗検出部54の処理として、このようにして得られる測距センサ51の測定結果における軸線方向の変動から、軸線方向の偏摩耗を検出することができ、また、軸線方向の同一箇所での時間的な変動(測距センサ51の走査間での変動)から、周方向の偏摩耗を検出できる。
さらに、摩耗検出部54は、測距センサ51によって測定される距離L1,L2に基づいて、軸線方向に沿った複数の位置におけるゴムロール42の厚みを算出することで、ゴムロール42の摩耗の状況(進行具合)を検出できる。ゴムロール32,42の厚みT1は、図6に示す突出部35,45の外径D1および鉄芯31,41の外径D2(これらは既知である)と、測距センサ51によって測定される距離L1,L2と、から次式(1)によって算出され得る。
T1=(L2+D1/2)-L1-D2/2 ・・・(1)
上述の通り、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43は、第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33に対する位置が変更され得る。第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置が変更されると、摩耗の状況に変化がなくても、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43についての距離L1,L2も変わる。しかし、本実施形態では、上述のように距離L2が実測されるので、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43の位置が変更されても、突出部45を基準点として利用して、ゴムロール42の厚みT1を正確に検出できる。なお、第1の籾摺ロール30については、第1のシャフト33と、対応する測距センサ51と、の距離(換言すれば、距離L2)は常に一定であるから、距離L2を予め測定しておけば、測距センサ51によって距離L2を測定しなくても、ゴムロール32の厚みT1を正確に検出できる。
次いで、図10を参照して、籾摺機10において実行される摩耗監視処理について説明する。摩耗監視処理は、検出装置50による測定によって、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況を監視する処理である。この処理は、籾摺機10の電源が投入された後、繰り返し実行される。摩耗監視処理では、まず、制御盤70は、検出装置50による測定を実行する契機として設定された所定のイベントの発生を待機する(ステップS110)。
本実施形態では、所定のイベントには、籾摺機10の運転開始指示が入力されたこと、籾摺機10の運転終了指示が入力されたこと、および、籾摺機10の連続運転時間が前記籾摺機の連続運転時間が閾値に達したこと、を含む。運転開始指示および運転終了指示は、例えば制御盤70のユーザインタフェース(例えば、操作パネル)を介してユーザによって入力される。このようなイベントを契機として検出装置50による測定を実行すれば、検出装置50の測定に起因して籾摺機10の生産性を大きく低下させることなく、また、望ましくない摩耗状況が長時間放置されることがないように、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況を継続的に監視できる。ただし、所定のイベントは、任意の設定可能である。例えば、所定のイベントは、これらの三つのイベントのうちの任意の一つまたは二つであってもよい。あるいは、所定のイベントは、測定開始指示が、制御盤70のユーザインタフェースを介してユーザによって入力されたことであってもよい。
そして、上述の三つのイベントのいずれかが発生すると(ステップS110:YES)、制御盤70は、測定準備処理を行う(ステップS120)。測定準備処理とは、籾摺機10の運転状態を、検出装置50による測定が可能な状態(第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40が回転しており、かつ、原料(籾米)が第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40へ供給されていない状態)にするための処理である。例えば、ステップS110において、籾摺機10の運転開始指示が入力されたと判断された場合には、制御盤70は、測定準備処理として、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の回転を開始する。あるいは、ステップS110において、籾摺機10の運転終了指示が入力されたと判断された場合、および、籾摺機10の連続籾摺運転時間が閾値に達したと判断された場合には、制御盤70は、測定準備処理として、フィーダ22を停止することで、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40への原料の供給を停止する。
籾摺機10が籾摺運転中である場合には、測定準備処理には、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の回転速度を、籾摺運転中(第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40への原料の供給中)よりも遅い回転速度に変更する処理が含まれてもよい。このような構成によれば、測距センサ51の性能にかかわらず(換言すれば、測距センサ51のスキャンレートが遅くても)、高い分解能で摩耗の状況を検出できる。
次いで、制御盤70は、二つのシャッタ60を閉位置から開位置へ移動させる(ステップS130)。次いで、制御盤70は、二つの検出装置50のコントローラ53に測定開始指示を送信する。それによって、二つの検出装置50のコントローラ53は、対応する第1の籾摺ロール30または第2の籾摺ロール40について、測距センサ51による上述した距離測定を行う(ステップS140)。本実施形態では、コントローラ53の各々は、対応する第1の籾摺ロール30または第2の籾摺ロール40の1周分(1回転分)の測定データを複数回取得する。
次いで、制御盤70は、二つのシャッタ60を開位置から閉位置へ移動させる(ステップS150)。この処理は、ステップS130の実行から所定時間経過したことを契機として実行されてもよいし、コントローラ53から測定終了を表す信号を受信することを契機として実行されてもよい。
二つの検出装置50のコントローラ53は、距離測定(ステップS140)を行った後、摩耗検出部54の処理として摩耗状況検出処理を実行する(ステップS160)。具体的には、コントローラ53は、複数周分(複数回転分)の測定データの平均値に基づいて、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の外周面全体に亘る、ロールの厚みについての3次元データを取得する。ロールの厚みは、摩耗の進行につれて小さくなるので、この処理は、第1の籾摺ロール30または第2の籾摺ロール40の摩耗状況を検出することを意味する。この3次元データは、コントローラ53のメモリに保存される。
ステップS160では、摩耗検出部54は、さらに、第1の籾摺ロール30または第2の籾摺ロール40の摩耗状況の解析を行う。本実施形態では、摩耗状況の解析には、摩耗状況が正常であるか否かの判定が含まれる。具体的には、以下の異常条件1~6が設定されており、ステップS160で得られた3次元データがいずれの異常条件も満たさない場合に、摩耗検出部54は、摩耗状況が正常であると判定する。
異常条件1:ゴムロール32,42の少なくとも一方の厚みT1が第1の閾値(使用限界値)以下であること。
異常条件2:ゴムロール32,42の少なくとも一方の厚みT1が第2の閾値(第1の閾値よりも大きい値)以下であること。
異常条件3:ゴムロール32,42の少なくとも一方の厚みの分布の最大値と最小値との差が第3の閾値以上であること。
異常条件4:ゴムロール32,42の少なくとも一方に、第4の閾値以上の幅の細長い凹部または凸部が存在すること。
異常条件5:ゴムロール32,42の少なくとも一方の軸線方向の縁部に第5の閾値以上の高さの凸部が存在すること。
異常条件6:第2の籾摺ロール40の厚みT1に対するゴムロール32の厚みT1が第6の閾値以下であること。
ただし、摩耗状況が正常であるか否かの基準は、異常条件1~6に限られず、任意に設定され得る。例えば、第1の籾摺ロール30についての距離L1が第7の閾値以上であることが異常条件として設定されてもよい。第1の籾摺ロール30についての距離L2は一定であるから、この異常条件は、実質的には、ゴムロール32についての異常条件2と等価である。
本実施形態では、摩耗状況の解析には、さらに、第1の籾摺ロール30および/または第2の籾摺ロール40の交換時期の推定が含まれる。例えば、摩耗検出部54は、制御盤70のメモリに保存された、過去に実行された摩耗監視処理のステップS160で得られた3次元データと、今回実行されている摩耗監視処理のステップS160で得られた3次元データと、の差分(摩耗進行量)と、これらの二つの摩耗監視処理の間での累積籾摺運転時間と、に基づいて、単位運転時間当たりの摩耗量(実績値)を算出する。なお、上記差分(摩耗進行量)がマイナスの値であるときは、新たな籾摺ロールに取り替えられたと判断される。そして、摩耗検出部54は、現在のゴムロール32,42の厚みと、単位運転時間当たりの摩耗量と、に基づいて、ゴムロール32,42の厚みが第1の閾値(使用限界値)に達するまでの予測運転可能時間(あるいは、予測処理可能量)を算出する。
コントローラ53は、ステップS160での摩耗状況の解析結果を、通信インタフェース55を介して制御盤70に送信する。制御盤70は、予測運転可能時間(あるいは、予測処理可能量)を受け取って、出力してもよい。出力先は、例えば、制御盤70のディスプレイ、制御盤70に接続されたプリンタ、制御盤70と通信可能な情報処理端末などであってもよい。このような構成によれば、ユーザは、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40を交換すべき大まかなタイミングを知ることができる。したがって、ユーザは、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の交換時期までに、交換用の籾摺ロールを確実に用意(注文)しておくことができる。
次いで、制御盤70は、検出装置50から送信された第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況が正常であるか否かを判断する(ステップS170)。判断の結果、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の少なくとも一方の摩耗状況が正常でなければ(ステップS170:NO)、制御盤70は異常対応処理を実行する(ステップS180)。本実施形態では、異常対応処理は、発生している異常の種類に応じて異なる内容で実行される。
具体的には、異常条件1を満たす場合には、制御盤70は、籾摺機10の運転を停止するとともに(実行中の摩耗監視処理の終了に伴う籾摺運転への復帰を禁止しつつ)、ユーザに対して報知処理を行う。報知処理は、例えば、制御盤70のディスプレイ上での警告メッセージの表示、音または音声による警告、情報処理端末への警告メッセージの送付などの任意の態様で行うことができる。ここでの報知は、第1の籾摺ロール30および/または第2の籾摺ロール40(異常条件1を満たす籾摺ロール)の即時交換を促すために行われ、警告メッセージもそのような内容になる。
また、異常条件2~5の少なくとも一つを満たす場合には、制御盤70は、籾摺機10の運転を継続しつつ(実行中の摩耗監視処理の終了に伴う籾摺運転への復帰を許容しつつ)、ユーザに対して報知処理を行う。ここでの報知処理は、第1の籾摺ロール30および/または第2の籾摺ロール40(異常条件2~5の少なくとも一つを満たす籾摺ロール)の交換のために籾摺機10の運転を停止させるか否かのユーザ指示を受け付けるために行われ、警告メッセージもそのような内容になる。
また、異常条件6を満たす場合には、制御盤70は、籾摺機10の運転を継続しつつ、ユーザに対して報知処理を行う。ここでの報知処理は、第1の籾摺ロール30と第2の籾摺ロール40とのローテーションを促すために行われ、警告メッセージもそのような内容になる。ローテーションとは、第1の籾摺ロール30を第2のシャフト43に取付けるとともに、第2の籾摺ロール40を第1のシャフト33に取り付けることである。周速度が相対的に速い籾摺ロールは、周速度が相対的に遅い籾摺ロールと比べて摩耗速度が速い(例えば、2倍速い)ので、ローテーションを行えば、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の両方を使用限界値付近のゴム厚まで使い切ることができる。
異常対応処理を行うと、あるいは、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の両方の摩耗状況が正常であれば(ステップ170:YES)、制御盤70は、ステップS110の判断に使用する連続運転時間のタイマをリセットする(ステップS190)。次いで、制御盤70は、測定準備解除処理を行う(ステップS200)。測定準備解除処理とは、籾摺機10の運転状態を、測定準備処理(ステップS120)を行う前の状態に戻す処理である。例えば、ステップS110での所定のイベントが運転開始指示の入力であれば、制御盤70は、通常の運転開始処理を行う。あるいは、所定のイベントが運転終了指示の入力であれば、制御盤70は、通常の運転停止処理を行う。所定のイベントが、連続籾摺運転時間が閾値に達したことであれば、制御盤70は、籾摺運転を再開する。こうして、摩耗監視処理は終了となる。
上述した籾摺機10によれば、測距センサ51を利用した簡単な構成で、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況を検出できる。しかも、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の各々について、ゴムロール32,42の厚み(摩耗の状況)についての3次元データを、その外周面全体に亘って取得できる。このため、周方向の偏摩耗、軸線方向の偏摩耗、ロールの寿命間近の均一な摩耗など、種々の摩耗を正確に検出することができる。
また、籾摺機10によれば、測距センサ51が利用されるので、接触センサを利用する場合とは対照的に、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況を継続的に(つまり、摩耗の進行履歴を把握可能に)監視できる。この利点を生かして、制御盤70は、摩耗状況に応じて(つまり、摩耗検出部54による検出結果に応じて)籾摺機10の運転制御パラメータを変更してもよい。例えば、制御盤70は、摩耗が進行するほど、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の周速度を上げてもよい。あるいは、制御盤70は、摩耗が進行するほど、フィーダ22による供給量を低減してもよい。あるいは、制御盤70は、摩耗が進行するほど、第1のシャフト33と第2のシャフト43との距離が小さくなるようにエアシリンダ28を制御してもよい。このような構成によれば、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の摩耗状況に応じた適切な運転を行うことができる。このような制御は、ステップS180で報知処理がなされた後のみで行われてもよい。あるいは、籾摺機10が、第1のシャフト33および第2のシャフト43の回転速度を変更可能な機構を備えており、かつ、異常条件6を満たす場合には、制御盤70は、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の周速度の大小関係を逆にする制御を行ってもよい。
以下、図11を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、一つの測距センサ151のみを用いて距離測定を行う点のみが第1実施形態と異なっている。本実施形態では、測距センサ151は、軸線方向、および、軸線方向に直交する方向に配列されたN個×N個(Nは2以上の整数)の受光素子を備えている(図11の例では、N=32)。本実施形態では、そのようなエリアセンサのうちの軸線方向に沿った一つのラインのみが、距離の測定に使用される。
軸線方向に並ぶN個の受光素子のうちのn番目の受光素子による第1の籾摺ロール30および第1のシャフト33(または、第2の籾摺ロール40および第2のシャフト43)の上の測定点と、測距センサ151と、の軸線方向に直交する方向の距離L(第1実施形態の距離L1,L2に相当する距離)は、次式(2)によって算出され得る。式(2)において、Lnは、N個の受光素子のn番目の受光素子によって実際に測定される距離であり、θnは、n番目の受光素子の測距角度である。
L=Ln・sinθn ・・・(2)
ここで、θnは、次式(3)によって算出される。式(3)において、θsは、水平基準線157に対する測距センサ151の設置角度であり、θrは、受光素子一つ分の視野幅角度であり、次式(4)によって算出される。式(4)において、θfは、測距センサ151全体での視野幅角度である。
θn=θs+(θr・n) ・・・(3)
θr=θf/N ・・・(4)
このような第2実施形態によっても、軸線方向に沿った複数箇所の測定結果に基づいて、ロールの厚みについての3次元データを取得できる。したがって、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、測距センサの数を低減できるので、装置構成を簡素化できるとともに、製造コストを低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、上記した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、任意の省略が可能である。
例えば、上述したフローチャートは、一例に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、フローチャートを構成する各処理は、処理順序の変更や、等価な処理への変更が可能である。
あるいは、検出装置50による測定は、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40が回転していない状態で行われてもよい。あるいは、検出装置50による測定は、軸線方向における第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の1箇所に対してのみ行われてもよい。
あるいは、検出装置50によって、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の一方のみが摩耗状況を監視されてもよい。一般的に、第1の籾摺ロール30および第2の籾摺ロール40の各々の摩耗の進行速度は、その周速度と相関を有しているので、一方の籾摺ロールの摩耗状況を監視すれば、他方の籾摺ロールの摩耗状況を予測可能である。この構成によれば、籾摺機10の装置構成を簡素化できる。
あるいは、検出装置50による摩耗検出は、籾摺機10に限られず、使用に伴い摩耗する回転部品を有する種々の装置に適用可能である。そのような装置は、例えば、ロール製粉機、精米機などであってもよい。
10...籾摺機
21...投入孔
22...フィーダ
23...シュート
24...籾摺室
25...第1のジョイント
26...アーム
27...第2のジョイント
28...エアシリンダ
29...モータ
30...第1の籾摺ロール
31...鉄芯
32...ゴムロール
33...第1のシャフト
34...小径端部
35...突出部
36...マーカー
39...軸受
40...第2の籾摺ロール
41...鉄芯
42...ゴムロール
43...第2のシャフト
44...小径端部
45...突出部
46...マーカー
50...検出装置
51...測距センサ
52...ハウジング
53...コントローラ
54...摩耗検出部
55...通信インタフェース
56...測定経路
57...視野幅
60...シャッタ
70...制御盤
80,86...偏摩耗箇所測定データ
81~85...測定データ
87...基準位置箇所測定データ
151...測距センサ
157...水平基準線
AX1,AX2...回転軸線

Claims (10)

  1. 使用に伴い摩耗する回転部品の摩耗状況を検出するための検出装置であって、
    前記回転部品の回転軸線に関する径方向外側の縁部までの距離を測定するように構成された測距センサと、
    前記測距センサの測定結果に基づいて前記回転部品の前記摩耗状況を検出するように構成された摩耗検出部と
    を備えた検出装置。
  2. 請求項1に記載の検出装置であって、
    前記測距センサは、さらに、前記回転部品を支持する支持部材であって、前記回転部品よりも軸線方向外側に部分的に突出する支持部材までの距離を測定するように構成された
    検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の検出装置であって、
    前記測距センサは、前記回転部品の前記回転軸線に平行な方向に沿った前記回転部品上の複数箇所で前記径方向外側の縁部までの距離を測定するように構成された
    検出装置。
  4. 籾摺機であって、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の検出装置と、
    前記回転部品としての一対の籾摺ロールと、
    前記籾摺機の動作を制御するコントローラと
    を備え、
    前記検出装置は、前記一対の籾摺ロールの少なくとも一方を検出対象ロールとして、前記摩耗状況を検出するように構成され、
    前記コントローラは、前記検出対象ロールが回転している状態で測定を行って、前記検出対象ロールの周方向に沿った複数箇所で前記径方向外側の縁部までの距離を測定するように、前記検出装置を制御するように構成された
    籾摺機。
  5. 請求項2を従属元に含む請求項4に記載の籾摺機であって、
    前記一対の籾摺ロールは、第1の籾摺ロールと第2の籾摺ロールとを含み、
    前記支持部材は、前記第1の籾摺ロールが同軸状に取り付けられる第1のシャフトと、前記第2の籾摺ロールが同軸状に取り付けられる第2のシャフトと、を含み、
    第2の籾摺ロールおよび前記第2のシャフトは、前記第1の籾摺ロールおよび前記第1のシャフトに対する距離を変更可能に構成され、
    前記検出対象ロールは、前記第2の籾摺ロールを含み、
    前記第2のシャフトは、前記第2の籾摺ロールよりも軸線方向外側に突出した突出部を備え、
    前記測距センサは、前記第2の籾摺ロールの前記径方向外側の縁部までの距離と、前記第2のシャフトの前記突出部までの距離と、を測定するように構成された
    籾摺機。
  6. 請求項4または請求項5に記載の籾摺機であって、
    前記測距センサの測定経路と干渉しない第1の位置と、前記測距センサの前記測定経路を遮る第2の位置と、の間で変位可能に構成されたシャッタを備え、
    前記コントローラは、前記測距センサによる測定時に前記シャッタが前記第1の位置に位置し、前記測距センサによる測定を行わない時に前記シャッタが前記第2の位置に位置するように、前記シャッタを制御するように構成され、
    少なくとも前記シャッタが前記第2の位置にあるときに、前記測距センサは、前記一対の籾摺ロールが収容される空間から隔離される
    籾摺機。
  7. 請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の籾摺機であって、
    前記コントローラは、所定のイベントの発生時に、前記一対の籾摺ロールへの原料の供給が停止された状態で、前記測距センサによる測定を実行するように構成され、
    前記所定のイベントは、前記籾摺機の運転開始指示が入力されたこと、前記籾摺機の運転終了指示が入力されたこと、および、前記籾摺機の連続運転時間が閾値に達したこと、の少なくとも一つを含む
    籾摺機。
  8. 請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載の籾摺機であって、
    前記コントローラは、前記摩耗検出部によって所定の摩耗状況が検出されたときに報知処理を行うように構成された
    籾摺機。
  9. 請求項4ないし請求項8のいずれか一項に記載の籾摺機であって、
    前記コントローラは、前記測距センサによる測定中は、前記一対の籾摺ロールへの原料の供給中の回転速度よりも低い回転速度で前記一対の籾摺ロールを回転させるように構成された
    籾摺機。
  10. 請求項4ないし請求項9のいずれか一項に記載の籾摺機であって、
    前記コントローラは、前記摩耗検出部による検出結果に基づいて前記籾摺機の運転制御パラメータを変更するように構成された
    籾摺機。
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