JP2023135785A - マルチコアファイバ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易な構成でありかつコア間クロストークが抑制されたマルチコアファイバを提供すること。【解決手段】マルチコアファイバは、第1ガラス体と、前記第1ガラス体を取り囲むように配置され、コア部と、前記コア部の最大屈折率よりも屈折率が低く、前記コア部の外周を取り囲むクラッド部と、を有し、互いに接していない複数の第2ガラス体と、隣接する前記第2ガラス体の間を埋めるように設けられ、前記クラッド部よりも屈折率が低い複数のトレンチ部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチコアファイバに関する。
複数のコア部を有するマルチコアファイバにおいて、コア間クロストークを抑制するために、コア部を囲むようにトレンチ層を設ける技術が知られている(特許文献1)。また、コア間クロストークを抑制する別の方法として、コア部の間に空隙を設ける技術が知られている(特許文献2)。
特許第5855351号公報 特許第6623146号公報
しかしながら、公知のマルチコアファイバは、コア間クロストークを抑制する構造の製造の容易さの点で改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、製造が容易な構成でありかつコア間クロストークが抑制されたマルチコアファイバを提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様は、第1ガラス体と、前記第1ガラス体を取り囲むように配置され、コア部と、前記コア部の最大屈折率よりも屈折率が低く、前記コア部の外周を取り囲むクラッド部と、を有し、互いに接していない複数の第2ガラス体と、隣接する前記第2ガラス体の間を埋めるように設けられ、前記クラッド部よりも屈折率が低い複数のトレンチ部と、を備えるマルチコアファイバである。
前記第1ガラス体と前記第2ガラス体の前記クラッド部とは接しており、前記第1ガラス体において前記クラッド部と接している部分の屈折率は前記クラッド部の屈折率以上であるものでもよい。
前記複数の第2ガラス体および前記複数のトレンチ部を取り囲む外側クラッド部を備えるものでもよい。
前記外側クラッド部の屈折率は前記クラッド部の屈折率以上であるものでもよい。
前記第1ガラス体は、前記コア部とは伝搬屈折率が異なる異種コア部を有するものでもよい。
前記トレンチ部はフッ素をドープした石英系ガラスからなるものでもよい。
前記コア部は、ゲルマニウム、フッ素、塩素、カリウム、ナトリウムの少なくとも一つを含む石英系ガラスからなるものでもよい。
使用波長においてシングルモード光ファイバであるものでもよい。
本発明によれは、簡易な構成でコア間クロストークが抑制されたマルチコアファイバを実現できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図2は、実施形態1に係るマルチコアファイバの製造方法を示す図である。 図3は、実施形態1に係るマルチコアファイバの製造方法を示す図である。 図4は、実施形態1に係るマルチコアファイバの製造方法を示す図である。 図5は、実施形態1に係るマルチコアファイバの製造方法を示す図である。 図6は、実施形態2に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図7は、実施形態3に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図8は、実施形態4に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図9は、実施形態5に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図10は、実施形態6に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図11は、実施形態7に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。 図12は、比較例に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する構成要素には適宜同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、本明細書においては、カットオフ波長または実効カットオフ波長とは、国際通信連合(ITU)のITU-T G.650.1で定義するケーブルカットオフ波長(λcc)をいう。また、その他、本明細書で特に定義しない用語についてはG.650.1およびG.650.2における定義、測定方法に従うものとする。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。マルチコアファイバ10は、石英系ガラスからなり、第1ガラス体1と、4つの第2ガラス体2と、4つのトレンチ部3と、外側クラッド部4とを備えている。4つの第2ガラス体2は、複数の第2ガラス体の一例である。4つのトレンチ部3は、複数のトレンチ部の一例である。
第1ガラス体1は、長手方向に垂直な断面が略円形であり、所定の屈折率の石英系ガラスからなる。第1ガラス体1の外径はたとえば26μmである。
4つの第2ガラス体2は、第1ガラス体1を取り囲むように配置されている。また、4つの第2ガラス体2は、互いに接しないように配置されている。
第2ガラス体2は、それぞれ、長手方向に垂直な断面が略円形であり、コア部2aと、コア部2aの最大屈折率よりも屈折率が低く、コア部2aの外周を取り囲むクラッド部2bと、を有している。コア部2aのコア径はたとえば9μmであり、クラッド部2bのクラッド径はたとえば32μmである。
隣接する第2ガラス体2におけるコア部2aの中心同士の距離であるコアピッチPは、たとえば40μmである。
第1ガラス体1と第2ガラス体2のクラッド部2bとは接している。第1ガラス体1の屈折率はクラッド部2bの屈折率以上である。すなわち、第1ガラス体1の、クラッド部2bと接している部分の屈折率は、クラッド部2bの屈折率以上であると言える。
4つのトレンチ部3は、隣接する第2ガラス体2の間を埋めるように設けられている。トレンチ部3は、それぞれ、隣接する第2ガラス体2のコア部2aの間に介在し、長手方向に垂直な断面が、4つの円弧で囲まれた形状となっている。トレンチ部3は、クラッド部2bよりも屈折率が低い石英系ガラスからなる。
トレンチ部3の幅を、マルチコアファイバ10の径方向に垂直な方向でのトレンチ部3の長さとすると、トレンチ部3の最小幅Wは、隣接する第2ガラス体2のコア部2aの中心同士を結んだ線上におけるトレンチ部3の幅である。最小幅Wはたとえば約14μmである。
外側クラッド部4は、4つの第2ガラス体2および4つのトレンチ部3を取り囲む。また、外側クラッド部4は、4つの第2ガラス体2および4つのトレンチ部3と接している。外側クラッド部4は、屈折率がクラッド部2bの屈折率以上である石英系ガラスからなる。
第1ガラス体1、第2ガラス体2、トレンチ部3、外側クラッド部4の構成材料について例示する。第1ガラス体1、第2ガラス体2、トレンチ部3、外側クラッド部4の構成材料は、上述の屈折率の関係を満たせば特に限定されないが、たとえば、第1ガラス体1は、純石英ガラスや、塩素以外に実質的にドーパントを含まない石英系ガラスからなる。ここで、塩素は、マルチコアファイバ10の製造工程において含まれるドーパントであり、意図的に添加したものではない。また、純石英ガラスとは、波長1550nmにおける屈折率が約1.444である、きわめて高純度の石英ガラスである。また、第1ガラス体1は、フッ素を含む石英系ガラスからなるものでもよい。
また、たとえば、第2ガラス体2のコア部2aは、ゲルマニウム、フッ素、塩素、カリウム、ナトリウムの少なくとも一つを含む石英系ガラスからなる。ゲルマニウムは、石英系ガラスの屈折率を上昇させるドーパントである。フッ素は、石英系ガラスの屈折率を低下させるドーパントである。塩素、カリウム、ナトリウムは、石英系ガラスの屈折率を上昇させ、かつ粘度を低下させるドーパントである。また、たとえば、第2ガラス体2のクラッド部2bや外側クラッド部4は、純石英ガラスや、塩素以外に実質的にドーパントを含まない石英系ガラスや、フッ素を含む石英系ガラスからなる。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10は、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3が介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、コア部2aの伝搬する光のうち高次モードの光は、屈折率がクラッド部2bの屈折率以上でありかつクラッド部2bと接触する第1ガラス体1および外側クラッド部4から、容易に漏洩する。そのため、マルチコアファイバ10では、コア部を囲むようにトレンチ層を設ける場合と比較して、使用波長(たとえば1550nm)でのシングルモード光ファイバとしてのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御なく実現することができる。ここで、使用波長とは、マルチコアファイバ10を伝送路として使用する際の信号光の波長である。また、マルチコアファイバ10では、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(製造方法)
実施形態1に係るマルチコアファイバの製造方法の一例について、図2~図5を参照して説明する。
まず、図2に示すように、第1ガラス体1の母材であるガラスロッド11を囲むように、第2ガラス体2の母材である4つのガラスロッド12を配置し、これらガラスロッド11、12の両端を支持して相対位置を固定する。なお、ガラスロッド12は、コア部2aの母材であるコア部12aと、クラッド部2bの母材であるクラッド部12bと、を有している。ガラスロッド12は、たとえばVAD法(Vapor-phase Axial Deposition)によって作製する。
つづいて、図2に示すように、隣接するガラスロッド12の間からガラスロッド11に向くように4つのバーナBを配置し、ガラス原料ガスおよび可燃ガスであるHガスと助燃ガスであるOガスとを供給し、噴出させる。ガラス原料ガスとしてはたとえばSiClガス等を用いることができる。図3に示すように、これらのバーナBは、HガスおよびOガスによって形成される火炎F中でガラス原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子(スート)13を合成し、ガラスロッド11の表面と隣接するガラスロッド12の間とに、スート13を堆積させる(火炎堆積)。スート13は、クラッド部3の母材となる部分である。そして、ガラスロッド11の径方向にバーナBを退避させながらスート13を堆積させることで、スート13の堆積する厚さは徐々に厚くなり、ガラスロッド12の間が埋められていく。なお、バーナBは、ガラスロッド12の間程度の幅で、ガラスロッド11の周方向に揺動させてもよい。
バーナBとガラスロッド11、12は、ガラスロッド11、12の長手方向(図面奥行方向)に相対的に往復移動が可能であり、ガラスロッド11、12の長手方向に均一にスート13を堆積させることができる。なお、本製造例では、バーナBを移動させてスート13を堆積させているが、バーナBを固定して、ガラスロッド11、12を移動させてもよい。
また、トレンチ部3にフッ素を含有させる場合は、スート13の堆積時にガラス原料ガスとともにフッ素ガスを供給してもよい。
図4に示すようにスート13の堆積を終了した後、たとえばバーナBをガラスロッド11の周方向に回転させながら、外側クラッド部4の母材となるスート14を堆積する(図5)。なお、バーナBを固定してガラスロッド11、12およびスート13を回転させてもよい。
スート14の堆積が完了した後、スート13、14を焼結し、全体を光ファイバ母材とする。なお、スート13については、スート13の堆積完了後、スート14の堆積前に焼結させてもよい。また、トレンチ部3にフッ素を含有させる場合は、スート13の焼結時にフッ素を気相でドープしてもよい。また、外側クラッド部4にフッ素を含有させる場合は、スート14の堆積時や焼結時にフッ素をドープしてもよい。
その後、光ファイバ母材を公知の線引き装置を用いて加熱溶融し、線引きを行うことで、マルチコアファイバ10を製造することができる。
以上説明した製造方法によれば、マルチコアファイバ10を容易に製造することができる。
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。このマルチコアファイバ10Aは、図1に示すマルチコアファイバ10の構成において、第1ガラス体1を第1ガラス体1Aに置き換えた構成を有する。第1ガラス体1Aは、外径が第1ガラス体1の外径よりも小さい点以外は、第1ガラス体1と同様の構造および特性を有する。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10Aも、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3が介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Aでは、使用波長でのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御なく実現することができる。また、マルチコアファイバ10Aでは、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。このマルチコアファイバ10Bは、図1に示すマルチコアファイバ10の構成において、第1ガラス体1を第1ガラス体1Bに置き換え、第2ガラス体2を第2ガラス体2Bに置き換えた構成を有する。
第1ガラス体1Bは、外径が第1ガラス体1の外径よりも大きい点以外は、第1ガラス体1と同様の構造および特性を有する。第2ガラス体2Bは、コア部2aと、コア部2aの最大屈折率よりも屈折率が低く、コア部2aの外周を取り囲むクラッド部2Bbと、を有している。第2ガラス体2Bは、クラッド部2Bbの外径が第2ガラス体2のクラッド部2bの外径よりも小さい点以外は、第2ガラス体2と同様の構造および特性を有する。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10Bも、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3が介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Bでは、使用波長でのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御なく実現することができる。また、マルチコアファイバ10Bは、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(実施形態4)
図8は、実施形態4に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。このマルチコアファイバ10Cは、図1に示すマルチコアファイバ10の構成において、第1ガラス体1を第1ガラス体1Cに置き換えた構成を有する。
第1ガラス体1Cは、コア部1Caと、コア部1Caの最大屈折率よりも屈折率が低く、コア部1Caの外周を取り囲むクラッド部1Cbと、を有している。第1ガラス体1Cは、コア部1Caがコア部2aとは伝搬屈折率が異なる異種コア部である以外は、第2ガラス体2と同様の構造および特性を有する。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10Cも、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3が介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Cでは、コア部1Caと各コア部2aとの間にはトレンチ部が介在していないが、コア部1Caは各コア部2aとは異種コア部であるため、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Cでは、使用波長でのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御なく実現することができる。また、マルチコアファイバ10Cでは、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(実施形態5)
図9は、実施形態5に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。このマルチコアファイバ10Dは、図1に示すマルチコアファイバ10の構成において、トレンチ部3をトレンチ部3Dに置き換え、外側クラッド部4を外側クラッド部4Dに置き換えた構成を有する。
トレンチ部3Dは、マルチコアファイバ10Dの径方向における厚さがトレンチ部3より小さく、かつ第2ガラス体2を完全に埋め込んでいない点以外は、トレンチ部3と同様の構造および特性を有する。外側クラッド部4Dは、マルチコアファイバ10Dの径方向における厚さが外側クラッド部4より大きく、かつ第2ガラス体2の外周の一部を覆っており第2ガラス体2と接触する面積が比較的大きい点以外は、外側クラッド部4と同様の構造および特性を有する。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10Dも、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3が介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Dでは、使用波長でのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御なく実現することができる。さらには、外側クラッド部4と第2ガラス体2との接触する面積が比較的大きいので、コア部2aの伝搬する光のうち高次モードの光が、外側クラッド部4から一層容易に漏洩する。また、マルチコアファイバ10Cでは、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(実施形態6)
図10は、実施形態6に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。このマルチコアファイバ10Eは、図1に示すマルチコアファイバ10の構成において、トレンチ部3をトレンチ部3Eに置き換え、外側クラッド部4を外側クラッド部4Eに置き換えた構成を有する。
トレンチ部3Eは、マルチコアファイバ10Eの径方向における厚さがトレンチ部3より大きく、かつ第2ガラス体2の外周を完全に囲むように埋め込んでいる点以外は、トレンチ部3と同様の構造および特性を有する。外側クラッド部4Dは、マルチコアファイバ10Dの径方向における厚さが外側クラッド部4より小さく、かつ第2ガラス体2と接触していない点以外は、外側クラッド部4と同様の構造および特性を有する。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10Eも、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3Eが介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Eでは、使用波長でのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御が比較的少なく実現することができる。また、マルチコアファイバ10Eでは、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(実施形態7)
図11は、実施形態7に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。このマルチコアファイバ10Fは、図1に示すマルチコアファイバ10の構成において、トレンチ部3をトレンチ部3Fに置き換え、外側クラッド部4を除去した構成を有する。
トレンチ部3Fは、マルチコアファイバ10Eの径方向における厚さがトレンチ部3より大きく、かつ第2ガラス体2の外周を完全に囲むように埋め込んでいる点以外は、トレンチ部3と同様の構造および特性を有する。
以上のように構成されたマルチコアファイバ10Fも、隣接するコア部2aの間に、屈折率が低いトレンチ部3Fが介在するので、コア間クロストークが抑制される。また、マルチコアファイバ10Fでは、使用波長でのシングルモード特性を、トレンチ部3の幅や比屈折率差などの緻密な制御が比較的少なく実現することができる。また、マルチコアファイバ10Fでは、火炎堆積法を用いてトレンチ部3を容易に製造することができ、かつ製造コストの点で有利である。
(比較例、実施例1~7)
比較例として、VAD法と穿孔法とを用いて、図12に示す構造のマルチコアファイバを製造した。このマルチコアファイバ100は、4つのコア部101と、4つのコア部101を取り囲むクラッド部102とを備える。具体的には、コア部101とクラッド部102の一部との母材となるガラスロッドであって図2のガラスロッド12と同様のコアロッドをVAD法によって作製した。そして、クラッド部102の残部の母材となるガラスロッドを準備し、これに4本の孔を穿設してそれぞれにコアロッドを挿入し、光ファイバ母材を作製した。そして、この光ファイバ母材を線引き装置を用いて加熱溶融し、線引きを行うことで、比較例のマルチコアファイバを製造した。
隣接するコア部101の中心同士の距離であるコアピッチP1は40μmとした、また、各コア部101の中心からクラッド部102の外縁までの最短距離である最小クラッド厚T1は34μmとし、クラッド部102のクラッド径は125μmとした。
また、クラッド部102の屈折率に対するコア部101の比屈折率差Δ1を0.37%とし、コア径を9μmとした。これにより、比較例のマルチコアファイバを、ゼロ分散波長λ0が1305nm、λ0での分散Slopeが0.0900ps/nm/km、波長1310nmにおけるモードフィールド径(MFD)が9.16μm、カットオフ波長が1223nm、波長1550nmにおける伝送損失が0.187dB/kmになるように設計した。
一方、実施例1~7として、図2~図5を参照して説明した製造方法によって、図1に示す構造のマルチコアファイバを作製した。このとき、第2ガラス体におけるクラッド部の屈折率に対するコア部の比屈折率差Δ1を0.37%とし、コア径を9μmとした。また、第2ガラス体のクラッド部の屈折率に対するトレンチ部の比屈折率差(トレンチ部Δ)を-0.09%から-0.68%まで変化させた。
また、第1ガラス体、第2ガラス体のクラッド部、および外側クラッド部は、同じ屈折率の石英系ガラスで作製した。第1ガラス体の外径は26μmとした。第2ガラス体のクラッド径は32μmとした。隣接する第2ガラス体におけるコア部の中心同士の距離であるコアピッチ(図1におけるコアピッチP)は40μmとした。外側クラッドのクラッド径は125μmとした。トレンチ部3の最小幅(図1における最小幅W)は14μmとした。、各コア部の中心から外側クラッド部の外縁までの最短距離である最小クラッド厚は33μmとした。
Figure 2023135785000002
表1に、比較例および実施例1~7のマルチコアファイバのトレンチ部Δと光学特性とを示す。表1において、「2コア間XT」とは、隣接する2つのコア部の間のコア間クロストークを意味し、「4コア全体XT」とは、或るコア部と他の3つのコア部との間のコア間クロストークの合計を意味する。
表1に示されるように、比較例のマルチコアファイバでは、100kmでの2コア間XTが-14.3dB、4コア全体XTが-6.5dBであり、長距離での安定した光伝送での望ましい値である-20dB以下という範囲から大きく外れていた。
これに対して、実施例1~7のマルチコアファイバは、ゼロ分散波長λ0、分散Slope、モードフィールド径(MFD)、伝送特性などが、比較例から殆ど違わないにも関わらず、トレンチ部の効果によって2コア間XTや4コア全体XTなどのXT値が飛躍的に低減された。
また、実施例1~7のマルチコアファイバでは、トレンチ部Δが低くなるにつれてカットオフ波長が長くなるが、高次モードの光は第1ガラス体や外側クラッド部へ漏洩するため、比較的短く抑制されている。
たとえば、比較例のようにクラッド部の屈折率に対するコア部の比屈折率差Δ1を0.37%とし、コア径を9μmとし、コア部の外周を囲むように、内径がコア径の3倍で外径がコア径の4倍のリング状のトレンチ層を、クラッド部の屈折率に対する比屈折率差を-0.6%として設けたトレンチ型のマルチコアファイバと比較する。このトレンチ型のマルチコアファイバでは、シミュレーション計算の結果、100kmでの2コア間XTが-45.3dBと、実施例6と同程度に低くなるが、カットオフ波長λccは1408nmまで長くなる。したがって、実施例6の方がカットオフ波長の増大の抑制の観点から有利である。
なお、上記実施形態または実施例では、第2ガラス体およびトレンチ部の数は4であるが、2、3、または5以上であってもよい。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1、1A、1B、1C:第1ガラス体
1Ca、2a、12a、101:コア部
1Cb、2b、12b、102:クラッド部
2、2B :第2ガラス体
3、3D、3E、3F:トレンチ部
4、4D、4E:外側クラッド部
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、100:マルチコアファイバ
11、12 :ガラスロッド
13、14 :スート
B :バーナ
F :火炎
P、P1 :コアピッチ
T1 :最小クラッド厚
W :最小幅

Claims (8)

  1. 第1ガラス体と、
    前記第1ガラス体を取り囲むように配置され、コア部と、前記コア部の最大屈折率よりも屈折率が低く、前記コア部の外周を取り囲むクラッド部と、を有し、互いに接していない複数の第2ガラス体と、
    隣接する前記第2ガラス体の間を埋めるように設けられ、前記クラッド部よりも屈折率が低い複数のトレンチ部と、
    を備えるマルチコアファイバ。
  2. 前記第1ガラス体と前記第2ガラス体の前記クラッド部とは接しており、前記第1ガラス体において前記クラッド部と接している部分の屈折率は前記クラッド部の屈折率以上である
    請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  3. 前記複数の第2ガラス体および前記複数のトレンチ部を取り囲む外側クラッド部を備える
    請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
  4. 前記外側クラッド部の屈折率は前記クラッド部の屈折率以上である
    請求項3に記載のマルチコアファイバ。
  5. 前記第1ガラス体は、前記コア部とは伝搬屈折率が異なる異種コア部を有する
    請求項1~4のいずれか一つに記載のマルチコアファイバ。
  6. 前記トレンチ部はフッ素をドープした石英系ガラスからなる
    請求項1~5のいずれか一つに記載のマルチコアファイバ。
  7. 前記コア部は、ゲルマニウム、フッ素、塩素、カリウム、ナトリウムの少なくとも一つを含む石英系ガラスからなる
    請求項1~6のいずれか一つに記載のマルチコアファイバ。
  8. 使用波長においてシングルモード光ファイバである
    請求項1~7のいずれか一つに記載のマルチコアファイバ。
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