JP2023135687A - 換気装置 - Google Patents

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【課題】ユーザーの快適性低減を抑制しつつ換気を行う換気装置を提供する。【解決手段】換気装置1は、所定空間の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出部5と、所定空間の温度を検出する温度検出部6と、を備える。換気装置1は、さらに二酸化炭素濃度検出部5により検出される二酸化炭素濃度と温度検出部6により検出される温度とに基づいて、所定空間の換気量を制御する制御部7を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、換気装置に関するものである。
従来、室内の二酸化炭素濃度に基づいて換気装置の換気量を制御する換気システムが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2013―124788号公報
従来の換気装置における換気量の制御において、室内の温度については考慮されていない。そのため、二酸化炭素濃度のみに基づいた換気量制御では、室内の温度が急激に変化することでユーザーの快適性が低下する可能性があった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、ユーザーの快適性低下を抑制しつつ換気を行う換気装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明にかかる換気装置は、所定空間の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出部と、所定空間の温度を検出する温度検出部と、二酸化炭素濃度検出部により検出される二酸化炭素濃度と温度検出部により検出される温度とに基づいて、所定空間の換気量を制御する制御部と、を備えており、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、ユーザーの快適性低減を抑制しつつ換気を行う換気装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る換気装置の構成図及び配置図である。 本発明の実施の形態に係る制御部及び周辺部の概略機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するために例示するものであって、本発明は以下のものに特定しない。特に実施の形態に記載されている材質、形状、構成要素、構成要素の配置及び相対的配置等は一例であって、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
まず、本発明の実施の形態に係る換気装置について説明する。本実施の形態では所定空間の空気の排気が可能な装置を換気装置として説明する。本実施の形態では所定空間として居室を例に挙げるが、これに限定されない。図1は、本実施の形態に係る換気装置の構成図及び配置図である。
換気装置1は、建物内の天井裏または、側面壁内もしくは床下などに設置可能であり屋内空間の空気の換気を行う。本実施の形態では、換気装置1は所定空間である居室と天井裏とを仕切る天井に固定され、天井裏に配置されている。
換気装置1は、吸込口2と、吹出口3と、排気ファン4と、二酸化炭素濃度検出部5と、温度検出部6と、制御部7と、を備える。
吸込口2は、換気装置1の下方に設けられ、所定空間の空気を天井開口を介して換気装置1内に取り入れるための開口である。
吹出口3は、換気装置1の側面に設けられる。吹出口3は、吸込口2より換気装置1内に取り入れられた所定空間の空気を換気装置1外に吹き出すための開口である。吹出口3は、ダクト8の一端と接続される。ダクト8の他端は屋外に接続される。つまり、ダクト8は吹出口3から吹き出される空気を屋外に吐き出す。
排気ファン4は、送風機の一種であり換気装置1の内部に設けられる。排気ファン4は、吸込口2から換気装置1内に空気を取り入れて、取り入れた空気を吹出口3およびダクト8を介して屋外に吹き出す空気の流れを生成する。具体的には、排気ファン4が回転することによって、所定空間内の空気が吸込口2から換気装置1内部に取り込まれ、吹出口3から吹き出される。吹出口3から吹き出された空気はダクト8を経由して屋外に排出される。
二酸化炭素濃度検出部5は、所定空間の二酸化炭素濃度を検出する。二酸化炭素濃度検出部5は、例えば二酸化炭素濃度センサである。本実施の形態では一例として、二酸化炭素濃度検出部5は吸込口2に設けられる。
温度検出部6は所定空間の温度を検出する。温度検出部6は、例えば温度センサである。本実施の形態では一例として、温度検出部6は吸込口2に設けられる。
制御部7は排気ファン4、二酸化炭素濃度検出部5、および温度検出部6と電気的に通信可能に接続され、換気装置1の制御を行う。制御部7の制御内容については後述する。
次いで、図2を参照して本発明の実施の形態に係る制御部7の各機能について説明する。図2は制御部7及び周辺部の概略機能ブロック図である。
制御部7は、二酸化炭素濃度検出部5により検出される二酸化炭素濃度と温度検出部6により検出される温度とに基づいて、所定空間の換気量を制御する。制御部7は、決定部9と、換気量制御部10と、を備える。
決定部9は二酸化炭素濃度検出部5により検出される二酸化炭素濃度と温度検出部6により検出される温度とに基づいて、所定空間の換気量を決定する。具体的には、決定部9は二酸化炭素濃度と温度とに基づいて、換気モードを決定する。ここで、所定空間の換気量を第一換気量とする換気モードを第一換気モードとする。また、所定空間の換気量を第二換気量とする換気モードを第二換気モードとする。また、所定空間の換気量を第三換気量とする換気モードを第三換気モードとする。第二換気量は第一換気量よりも小さく、第三換気量は第一換気量よりも大きい。つまり、換気量の関係は、第三換気量>第一換気量>第二換気量となる。
決定部9は、二酸化炭素濃度検出部5により検出された二酸化炭素濃度が第一濃度以上であれば、第一換気モードを決定する。第一濃度は、ユーザーの活動状態に適した二酸化炭素濃度であり、予め実験等により決められた値であり、任意に設定可能である。第一濃度は、例えば、ビルや、百貨店などの建築物において、衛生的な環境の確保を目的として定められた二酸化炭素濃度基準値である1000ppm等である。
決定部9は、第一換気モードにおいて温度が第一換気モード開始の際の温度である第一換気モード開始温度から所定温度以上変化した場合、第二換気モードを決定する。所定温度は、あらかじめ実験等により決められた値であり、任意に設定可能である。所定温度は例えば2度である。
決定部9は、二酸化炭素濃度が第一濃度よりも大きい第二濃度以上であれば、第三換気モードを決定する。第二濃度は、人体に有害とされる二酸化炭素濃度よりも低い値であり、例えば、実験等により決められた値や研究論文などで公表されている値である。
換気量制御部10は、決定部9により決定された換気モードに基づいて排気ファン4の換気量(排気風量)を制御する。具体的には、換気量制御部10は、決定部9により第一換気モードが決定されると、第一換気量となるように排気ファン4の排気風量を制御する。排気風量を一定にするために風量一定制御が行われるが、風量一定制御については公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。また、換気量制御部10は、決定部9により第二換気モードが決定されると、第二換気量となるように排気ファン4の排気風量を制御する。また、換気量制御部10は、決定部9により第三換気モードが決定されると、第三換気量となるように排気ファン4の排気風量を制御する。
ところで、二酸化炭素濃度は、高くなるにつれ人の意思決定や集中力に支障をきたすことが実証されており、最悪の場合、頭痛や呼吸困難といった健康被害にもつながっていくことが知られている。よって、所定空間の二酸化炭素濃度に基づいて換気量を制御することで所定空間の二酸化炭素濃度の上昇を抑制できる。
そして、常に第三換気モードで換気を行えば、所定空間の二酸化炭素濃度の上昇を抑制できると考えられるが、常に第三換気モードで換気を行えば消費電力が大きくなってしまう。そのため、二酸化炭素濃度が第二濃度未満であれば、第三換気モードよりも換気量が小さい第一換気モードで換気を行うことが望ましい。これにより、消費電力を抑制することができる。
しかし、特に日本の夏季や冬季において、第一換気モードで換気を行うことで所定空間内の温度上昇または温度低下が大きくなってしまい、ユーザーの快適性が低下する可能性がある。そこで、第一換気モードにおいて、温度が第一換気モード開始の際の温度である第一換気モード開始温度から所定温度以上変化した場合、第一換気モードよりも換気量が小さい第二換気モードで換気を行う。これにより、換気による所定空間内の温度上昇または温度低下を抑制することができる。つまり、ユーザーの快適性低下を抑制しつつ換気を行うことができる。
制御部7の各機能ブロックは、ハードウェアとしては、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェアとしてはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックである。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによって様々な形で実現することができる。
次いで、制御部7により実行される制御について図3のフローチャートを用いて説明する。フローチャートではSを頭文字にして番号を割り振った。例えばS1などは処理ステップを指す。但し、処理ステップを示す数値の大小と処理順序は関係しない。
まず、決定部9は、二酸化炭素濃度が第一濃度以上か否かを確認する(S1)。決定部9は、二酸化炭素濃度が第一濃度より小さい場合、二酸化炭素濃度が第一濃度以上になるまで確認を行う(S1のNo→S1)。
二酸化炭素濃度が第一濃度以上の場合、決定部9は第一換気モード開始を決定し、換気量制御部10は第一換気量の換気となるように排気ファン4の排気風量を制御する(S1のYes→S2)。これにより、所定空間の二酸化炭素濃度上昇を抑制できる。つまり、ユーザーの快適性を向上できる。さらに、決定部9は、第一換気モード開始の際の温度である第一換気モード開始温度を温度検出部6より取得する。
決定部9は、温度が第一換気モード開始温度から所定温度以上変化したか否か確認する(S3)。
温度が第一換気モード開始温度から所定温度以上変化していない場合、決定部9は第一換気モードの継続を決定する(S3のNo→S5)。
温度が第一換気モード開始温度から所定温度以上変化していた場合、決定部9は第二換気モード開始を決定し、換気量制御部10は、第二換気量の換気となるように排気ファン4の排気風量を制御する(S3のYes→S4)。これにより、換気による所定空間内の温度変化を抑制することができ、ユーザーの快適性低下を抑制しつつ換気を行うことができる。
次いで、決定部9は、二酸化炭素濃度が第二濃度以上か否かを確認する(S6)。
二酸化炭素濃度が第二濃度以上の場合、決定部9は第三換気モード開始を決定し、換気量制御部10は、第三換気量の換気となるように排気ファン4の排気風量を制御する(S6のYes→S8)。これにより、所定空間の二酸化炭素濃度が人体に有害とされる二酸化炭素濃度以上になることを防止できる。その後、決定部9は二酸化炭素濃度が第一濃度よりも小さいか否かを確認する(S9)。二酸化炭素濃度が第一濃度以上の場合、決定部9は、二酸化炭素濃度が第一濃度よりも小さくなるまで確認を行う(S9のNo→S9)。二酸化炭素濃度が第一濃度よりも小さければ、決定部9は第三換気モードの終了を決定する(S9のYes→END)。
二酸化炭素濃度が第二濃度以上ではない場合、決定部9は二酸化炭素濃度が第一濃度より小さいか否かを確認する(S6のNo→S7)。二酸化炭素濃度が第一濃度以上であれば、ステップS3に戻る(S7のNo→S3)。つまり、所定空間の換気を継続する。二酸化炭素濃度が第一濃度より小さければ、決定部9は第一換気モードまたは第二換気モードの終了を決定する(S7のYes→END)。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施の形態では換気装置の一例として、所定空間の空気の排気が可能な装置を換気装置として説明した。しかし、所定空間への空気の給気が可能な給気装置を換気装置としても良い。この場合、給気装置は給気ファンを備える。換気量制御部10は、決定部9により決定された換気モードに基づいて給気ファンの給気風量を制御する。具体的には、換気量制御部10は、決定部9により決定された換気モードに対応する換気量となるように給気ファンの給気風量を制御する。
また、所定空間の空気の排気および所定空間への空気の給気が可能な給排気装置を換気装置としても良い。この場合、換気量制御部10は、決定部9により決定された換気モードに基づいて給気ファンの給気風量および排気ファンの排気風量を制御する。具体的には、換気量制御部10は、決定部9により決定された換気モードに対応する換気量となるように給気ファンの給気風量および給気ファンの給気風量を制御する。
(発明の概要)
本発明に係る換気装置は、所定空間の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出部と、所定空間の温度を検出する温度検出部と、二酸化炭素濃度検出部により検出される二酸化炭素濃度と温度検出部により検出される温度とに基づいて、所定空間の換気量を制御する制御部と、を備える。つまり、所定空間の二酸化炭素濃度と温度に基づいて所定空間の換気量を制御することができる。これにより、ユーザーの快適性低下を抑制しつつ換気を行うことができる。
また、制御部は、二酸化炭素濃度が第一濃度以上であれば第一換気量の換気を行う第一換気モードを備えてもよい。これにより、二酸化炭素濃度の上昇を抑制することができる。
また、制御部は、第一換気モードにおいて温度が第一換気モード開始の際の温度である第一換気モード開始温度から所定温度以上変化した場合、第一換気量よりも小さい第二換気量の換気を行う第二換気モードを備えてもよい。これにより、第一換気量の換気による温度変化が大きい場合に、さらなる温度変化の増加を抑制できる。つまり、ユーザーの快適性低下を抑制しつつ換気を行うことができる。
また、制御部は、二酸化炭素濃度が第一濃度よりも大きい第二濃度以上であれば、第一換気量よりも大きい第三換気量の換気を行う第三換気モードを備えてもよい。これにより、所定空間の二酸化炭素濃度が人体に有害とされる二酸化炭素濃度以上になることを防止できる。
本発明は、送風機を備える換気装置等に有用である。
1 換気装置
2 吸込口
3 吹出口
4 排気ファン
5 二酸化炭素濃度検出部
6 温度検出部
7 制御部
8 ダクト
9 決定部
10 換気量制御部

Claims (4)

  1. 所定空間の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出部と、
    前記所定空間の温度を検出する温度検出部と、
    前記二酸化炭素濃度検出部により検出される前記二酸化炭素濃度と前記温度検出部により検出される前記温度とに基づいて、前記所定空間の換気量を制御する制御部と、を備える換気装置。
  2. 前記制御部は、
    前記二酸化炭素濃度が第一濃度以上であれば第一換気量の換気を行う第一換気モードを備える請求項1記載の換気装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第一換気モードにおいて前記温度が前記第一換気モード開始の際の前記温度である第一換気モード開始温度から所定温度以上変化した場合、前記第一換気量よりも小さい第二換気量の換気を行う第二換気モードを備える請求項2記載の換気装置。
  4. 前記制御部は、
    前記二酸化炭素濃度が前記第一濃度よりも大きい第二濃度以上であれば、前記第一換気量よりも大きい第三換気量の換気を行う第三換気モードを備える請求項1から3のいずれかに記載の換気装置。
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