JP2023134147A - 再生糸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】故繊維を色別に容易に分別することができ、繊維リサイクルにおいて、素材分別が難しい故繊維の色を有効に利用することで、深い色合いと独特の素材感をもつ再生糸を製造することができる再生糸の製造方法を提供する。【解決手段】再生糸の製造方法であって、(1)回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程1、(2)前記分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程2、(3)前記故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程3、及び、(4)前記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程4を有し、前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法である、ことを特徴とする再生糸の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、再生糸の製造方法に関する。
従来、世界的な課題としてSDGsが挙げられている。これに伴い、繊維のリサイクルも検討されている。
日本での廃棄繊維(以下「故繊維」という。)は、年間およそ200万トンにも及ぶ。しかしながら、故繊維のリサイクル率は20~30%程度と低く、そのほとんどが焼却処分されているという問題がある。
また、現在繊維製品は、多彩なデザインの洋服や多種多用なインテリア商品として用いられている。当該繊維製品は複数の異種素材が組み合わされたり、様々な繊維素材が混紡、混織されたりしている場合が多く、精緻に組み合わされた繊維製品をリサイクルするために素材別に分離するのは、非常に困難である。
更に、繊維の製造・加工技術の発達により、見た目や手触りでは種別を判別しにくい素材が増加している。特に廃棄衣料では、製品の素材表示タグの文字が薄くなったり欠落したりして、素材の判別が困難な場合が多い。
以上の事情から、従来の繊維リサイクルシステムでは故繊維の分別が十分でないという問題がある。特に、故繊維の色を分別することは非常に手間がかかるため、故繊維の分別において色の違いが十分に考慮されず、故繊維を分離・分別しないでリサイクルして製造した再生糸はグレーがかった濁った色となるという問題がある。このような再生糸は消費者の目につかない場所に使用されるか、又は、環境負荷の大きい脱色の工程を経ることが必要となるという問題がある(例えば、特許文献1参照。)。
上述のようなシステムでは故繊維からリサイクルした素材が消費者にとって楽しく興味をもてる素材になり難い。楽しく豊かな循環型社会を形成するためには消費者に見えるかたちでリサイクルを楽しいものにすることが必要である。
従って、故繊維を色別に容易に分別することができ、繊維リサイクルにおいて、素材分別が難しい故繊維の色を有効に利用することで、深い色合いと独特の素材感をもつ再生糸を容易に製造することができる再生糸の製造方法の開発が求められている。
本発明は、故繊維を色別に容易に分別することができ、繊維リサイクルにおいて、素材分別が難しい故繊維の色を有効に利用することで、深い色合いと独特の素材感をもつ再生糸を容易に製造することができる再生糸の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、再生糸の製造方法において、回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程を有しており、当該色分別法がマンセル表色系の色相環を用いた色分別法である製造方法によれば、上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の再生糸の製造方法に関する。
1.再生糸の製造方法であって、
(1)回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程1、
(2)前記分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程2、
(3)前記故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程3、及び、
(4)前記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程4を有し、
前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法である、
ことを特徴とする再生糸の製造方法。
2.前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用い、前記マンセル表色系の色相環を20分割した場合の目標色±3ブロック以内の色の前記故繊維製品を分別する色分別法である、項1に記載の製造方法。
3.前記工程2において用いられる反毛針の針長は、2~30mmである、項1又は2に記載の製造方法。
4.前記工程2において用いられる反毛針の針太は、0.4~5mmである、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
5.前記工程3において、前記混合綿中の前記故繊維綿の含有量は、前記混合綿を100質量%として、1質量%以上80質量%以下である、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
6.工程1と工程2との間に、更に、異物除去工程を有する、項1~5のいずれかに記載の製造方法。
7.工程1と工程2との間に、更に、洗浄工程を有する、項1~6のいずれかに記載の製造方法。
8.前記再生糸の撚係数は、3.0以上である、項1~7のいずれかに記載の製造方法。
9.前記再生糸の総繊度は、英式綿番手5~80番手である、項1~8のいずれかに記載の製造方法。
1.再生糸の製造方法であって、
(1)回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程1、
(2)前記分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程2、
(3)前記故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程3、及び、
(4)前記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程4を有し、
前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法である、
ことを特徴とする再生糸の製造方法。
2.前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用い、前記マンセル表色系の色相環を20分割した場合の目標色±3ブロック以内の色の前記故繊維製品を分別する色分別法である、項1に記載の製造方法。
3.前記工程2において用いられる反毛針の針長は、2~30mmである、項1又は2に記載の製造方法。
4.前記工程2において用いられる反毛針の針太は、0.4~5mmである、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
5.前記工程3において、前記混合綿中の前記故繊維綿の含有量は、前記混合綿を100質量%として、1質量%以上80質量%以下である、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
6.工程1と工程2との間に、更に、異物除去工程を有する、項1~5のいずれかに記載の製造方法。
7.工程1と工程2との間に、更に、洗浄工程を有する、項1~6のいずれかに記載の製造方法。
8.前記再生糸の撚係数は、3.0以上である、項1~7のいずれかに記載の製造方法。
9.前記再生糸の総繊度は、英式綿番手5~80番手である、項1~8のいずれかに記載の製造方法。
本発明の再生糸の製造方法は、故繊維を色別に容易に分別することができ、繊維リサイクルにおいて、素材分別が難しい故繊維の色を有効に利用することで、深い色合いと独特の素材感をもつ再生糸を製造することができる。
以下、本発明の再生糸の製造方法(以下、単に「製造方法」とも示す。)について詳細に説明する。
本発明の再生糸の製造方法は、(1)回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程1、(2)前記分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程2、(3)前記故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程3、及び、(4)前記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程4を有し、前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法である製造方法である。本発明の製造方法は、上記工程1~4を有することにより、繊維リサイクルにおいて、素材分別が難しい故繊維の色を有効に利用することで、深い色合いと独特の素材感をもつ再生糸を製造することができる。本発明の製造方法は、特に、上記工程1において、色分別法がマンセル表色系の色相環を用いた色分別法であることにより、容易に故繊維の色分別を行うことができ、素材分別が難しい故繊維の色を有効に利用することができる。
(工程1)
工程1は、回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程である。
工程1は、回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程である。
工程1で用いられる故繊維製品は、不要になった中古衣類を含む廃繊維製品類である。故繊維製品は、廃品回収等により回収したもの、廃繊維製品として販売されているものを購入して回収したもの等を用いることができる。
故繊維製品は、中古衣類であれば特に限定されず、製造工程から発生する加工くず(産業くず);家庭や事業所から回収される使用済み製品等の繊維製品の廃棄物である市中くず(ぼろ)等が挙げられる。
加工くずは、製造工程から発生する繊維製品の廃棄物であれば特に限定されず、具体的には、裁断くず、裁断生地、織機耳くず、残糸等が挙げられる。
市中くずは、繊維製品の廃棄物であれば特に限定されず、具体的には、各種衣料品、シーツ、毛布、カーテン、カーペット等の廃棄物が挙げられる。
工程1では、回収した故繊維製品が色分別法に従って分別される。図1は、マンセル表色系の色相環の一例を示す図である。本発明において、色分別方は、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法である。マンセル表色系は、物体表面の色の見え方を色相・明度・彩度の三属性に従って知覚的に等歩度になるように、配置した表色系であり、国際的に通用する表色系の一つである。日本ではJIS Z 8721(三属性による色の表示方法)の規格として採用されている。マンセル表色系の色相環を用いることにより、目標色の再生糸を得るための故繊維の分別が容易となるが、マンセル表色系の色相環を用いない場合は、故繊維の色を測定、又は、目視判断した際の分別が困難となる。
上記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用い、目標色±3ブロック以内の色の故繊維製品を分別する色分別法であることが好ましく、目標色±2ブロック以内の色の故繊維製品を分別する色分別法であることがより好ましい。当該色分別法に従って分別することにより、目標色の再生糸を得るための故繊維の分別がより一層容易となる。
図1を用いて詳細に説明する。例えば、目標色を5Rとする場合、(i)±3ブロック以内を説明する。+3のブロックは10YR迄のブロックとなり、-3のブロックは10P迄のブロックとなる。目標色を5Rとする場合、±3ブロック以内とは、10Pから10YRを意味する。
なお、例えば目標色が5Rである場合と、目標色が5Yである場合とでは、±2ブロック以内色の故繊維製品を分別した場合、ブロックの範囲が一部重複することとなる。この場合、重複した範囲のブロックの色を示す故繊維製品は、5R及び5Yのどちらの目標色の再生糸を得るために用いてもよい。
マンセル表色系の色相環を用いた色分別法において、分別は、作業者の目視判断で分別してもよいし、測色装置を用いて、色の測定結果に基づいて分別してもよい。より正確に分別できる点で、測色装置を用いて、色の測定結果に基づいて分別する分別が好ましい。測色装置を用いた色の測定としては、例えば、分光測色計(コニカミノルタ株式会社製 製品名:CM-2600d )を用いて測定する色の測定が挙げられる。
以上説明した工程1により、回収した故繊維製品が色分別法に従って分別される。
(工程2)
工程2は、分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程である。
工程2は、分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程である。
故繊維製品を裁断する方法としては特に限定されず、公知の方法により裁断することができる。このような裁断方法としては、例えば、裁断機により裁断する方法、開繊機により粗粉砕する方法等が挙げられる。
上記裁断方法により故繊維製品が裁断され、故繊維片が製造される。故繊維片の大きさは3~10cm四方が好ましく、4~7cm四方がより好ましく、4.5~6.5cm四方がさらに好ましく、4.5~5.5cm四方が特に好ましく、5cm四方が最も好ましい。故繊維片の大きさの上限及び下限が上記範囲であることにより、紡績性がより一層向上する。
工程2では、上記故繊維片が反毛され、綿状の故繊維である故繊維綿が製造される。故繊維片を反毛する方法としては特に限定されず、公知の方法により反毛することができる。このような反毛方法としては、例えば、反毛機により反毛する方法等が挙げられる。
工程2において用いられる反毛針の針長は、故繊維の種類により適宜設定することができ、2~30mmが好ましい。
工程2において用いられる反毛針の針太は、故繊維の種類により適宜設定することができ、0.4~5mmが好ましい。
以上説明した工程2により、分別された故繊維製品が裁断され、反毛されて故繊維綿が製造される。
(異物除去工程)
本発明の製造方法は、工程1と工程2との間に、更に、異物除去工程を有していてもよい。
本発明の製造方法は、工程1と工程2との間に、更に、異物除去工程を有していてもよい。
分別された故繊維には、ボタン、ファスナー、アクセサリー等の付属品が付合している。これらの付属品を、裁断の前に除去することが好ましい。
付属品を除去する方法としては特に限定されず、例えば、手作業により除去する方法等により除去すればよい。
(洗浄工程)
本発明の製造方法は、工程1と工程2との間に、更に、洗浄工程を有していてもよい。洗浄工程を有することにより、故繊維の汚れが除去され、製造される再生糸の色がより一層鮮明になる。
本発明の製造方法は、工程1と工程2との間に、更に、洗浄工程を有していてもよい。洗浄工程を有することにより、故繊維の汚れが除去され、製造される再生糸の色がより一層鮮明になる。
故繊維を洗浄する洗浄方法としては特に限定されず、例えば、ワッシャー洗濯による洗浄方法、連続洗濯機による洗浄方法等が挙げられる。これらの中でも、より一層洗浄性に優れる点で、ワッシャー洗濯による洗浄方法が好ましい。
ワッシャー洗濯の条件としては特に限定されず、例えば、下記の方法によりワッシャー洗濯を行うことができる。
(i)洗い:洗剤0.5~0.8g/L、アルカリ剤0.5~0.8g/L、浴比1:5~1:8、液温30~80℃、7~10分
(ii)脱水:1~5分
(iii)すすぎ:常温(20℃程度)×1~5分、2~4回繰り返し
(iv)脱水:1~5分
(v)タンブル乾燥:60℃~120℃、20~40分
(i)洗い:洗剤0.5~0.8g/L、アルカリ剤0.5~0.8g/L、浴比1:5~1:8、液温30~80℃、7~10分
(ii)脱水:1~5分
(iii)すすぎ:常温(20℃程度)×1~5分、2~4回繰り返し
(iv)脱水:1~5分
(v)タンブル乾燥:60℃~120℃、20~40分
上記異物除去工程、及び、洗浄工程を両方行う場合、これらの工程の順序は工程1と工程2との間に行うのであれば、いずれを先に行ってもよい。故繊維の汚れをより一層除去しやすい点で、異物除去工程、洗浄工程の順に行うことが好ましく、すなわち、工程1、異物除去工程、洗浄工程、工程2の順で行うことが好ましい。
(工程3)
工程3は、故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程である。
工程3は、故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程である。
故繊維綿は、工程2により製造されたものが用いられる。
バージン綿としては、故繊維綿でない、新しい繊維からなる綿であれば特に限定されない。このようなバージン綿は、綿花の繊維からなる綿、合成繊維からなる綿等を用いることができ、綿花の繊維からなる綿が好ましい。このような綿花の繊維からなる綿は、白色を呈している。
上記バージン綿は、市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、東レ株式会社製 テトロン・トレロン・ナイロン・エコユース、レンチング社製 テンセル(リヨセル)・テンセル(モダール)、旭化成株式会社製 ベンベルグ等が挙げられる。
故繊維綿をバージン綿と混合する方法としては特に限定されず、例えば、混打綿、カード、練条等の処理段階において混合する方法が挙げられる。
混合綿中の故繊維綿の含有量は、混合綿を100質量%として、1質量%以上80質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましく、20質量%以上35質量%以下が更に好ましい。故繊維綿の含有量の下限が上記範囲であることにより、生成糸の深い色合いと独特の素材感がより一層向上する。故繊維綿の含有量の上限が上記範囲であることにより、再生糸の糸質がより一層向上する。
上記工程3により、故繊維綿がバージン綿と混合されて混合綿が製造される。
(工程4)
工程4は、上記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程である。
工程4は、上記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程である。
紡績方法としては特に限定されず、例えば、リング紡績、オープンエンド紡績、結束紡績等の紡績方法が挙げられる。これらの中でも、強力・汎用性に優れる点で、リング紡績が好ましい。
上記工程4により、混合綿が紡績されて、再生糸が製造される。
本発明の製造方法により製造される再生糸は、カード糸、コーマ糸等いずれの形態であってもよい。短い繊維が除去され、再生糸がより一層切れにくくなる点で、コーマ糸であることが好ましい。
再生糸の撚係数は、3.0以上が好ましく、4.0以上がより好ましい。また、再生糸の撚係数は、6.0以下が好ましく、5.0以下がより好ましい。また、再生糸の撚係数は、4.0~6.0が好ましい。撚係数の下限が上記範囲であることにより、再生糸の糸強力がより一層向上する。また、撚係数の上限が上記範囲であることにより、再生糸の製織性及び編立性がより一層向上する。
本明細書において、撚係数は、下記式により算出される値である。
(撚係数)
撚係数=撚数(T/inch)/((英式綿番手)1/2)
(撚係数)
撚係数=撚数(T/inch)/((英式綿番手)1/2)
再生糸の総繊度は、英式綿番手5~80番手が好ましく、7~60番手がより好ましい。
本明細書において、英式綿番手は、JIS L 1095:2010 9.4.1に準拠した測定方法により測定される値である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
以下の実施例1~5により、再生糸を製造した。なお、実施例1~5では、回収した100点の故繊維製品を、色分別法により色毎に分別した。なお、分別は、分光測色計(コニカミノルタ株式会社製 製品名:CM-2600d)を用い、10°視野、測定径φ8mmの測定条件で測色することにより行った。
実施例1
表1のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、赤に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5R±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
表1のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、赤に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5R±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
当該故繊維の洗浄を行った。具体的には、下記の方法によりワッシャー洗濯で洗浄を行った。
(i)洗い:洗剤0.5g/L、アルカリ剤0.5g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×7分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
(i)洗い:洗剤0.5g/L、アルカリ剤0.5g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×7分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
洗浄された故繊維製品を裁断機で裁断し、故繊維片を得た。裁断サイズの設定は5cm×5cmであった。次いで、故繊維片を反毛機に供給し、反毛を施すことにより故繊維綿を得た。反毛において用いられる反毛機の反毛針の針長は10mmであり、針太は1mmであった。次いで、カード処理機を用いてカード処理を行いながら、故繊維綿とバージン綿とを混合して、混合綿を調製した。混合綿中の故繊維綿の含有量は、混合綿を100質量%として、30質量%であった。次いで、設定撚係数4.2、総繊度が英式綿番手40番手の条件で、混合綿をリング紡績により精紡して、再生糸を製造した。
実施例2
表2のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、黄に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5Y±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
表2のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、黄に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5Y±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
当該故繊維の洗浄を行った。具体的には、下記の方法によりワッシャー洗濯で洗浄を行った。
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
洗浄された故繊維製品を裁断機で裁断し、故繊維片を得た。裁断サイズの設定は6cm×6cmであった。次いで、故繊維片を反毛機に供給し、反毛を施すことにより故繊維綿を得た。反毛において用いられる反毛機の反毛針の針長は8mmであり、針太は0.5mmであった。次いで、カード処理機を用いてカード処理を行いながら、故繊維綿とバージン綿とを混合して、混合綿を調製した。混合綿中の故繊維綿の含有量は、混合綿を100質量%として、5質量%であった。次いで、設定撚係数4.0、総繊度が英式綿番手60番手の条件で、混合綿をリング紡績により精紡して、再生糸を製造した。
実施例3
表3のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、緑に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5G±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
表3のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、緑に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5G±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
当該故繊維の洗浄を行った。具体的には、下記の方法により洗浄時ワッシャー洗濯で洗浄を行った。
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
洗浄された故繊維製品を裁断機で裁断し、故繊維片を得た。裁断サイズの設定は4cm×4cmであった。次いで、故繊維片を反毛機に供給し、反毛を施すことにより故繊維綿を得た。反毛において用いられる反毛機の反毛針の針長は6mmであり、針太は2mmであった。次いで、カード処理機を用いてカード処理を行いながら、故繊維綿とバージン綿とを混合して、混合綿を調製した。混合綿中の故繊維綿の含有量は、混合綿を100質量%として、35質量%であった。次いで、設定撚係数4.5、総繊度が英式綿番手30番手の条件で、混合綿をリング紡績により精紡して、再生糸を製造した。
実施例4
表4のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、青に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5B±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
表4のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、青に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5B±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
当該故繊維の洗浄を行った。具体的には、下記の方法により洗浄時ワッシャー洗濯で洗浄を行った。
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
洗浄された故繊維製品を裁断機で裁断し、故繊維片を得た。裁断サイズの設定は5cm×5cmであった。次いで、故繊維片を反毛機に供給し、反毛を施すことにより故繊維綿を得た。反毛において用いられる反毛機の反毛針の針長は15mmであり、針太は5mmであった。次いで、カード処理機を用いてカード処理を行いながら、故繊維綿とバージン綿とを混合して、混合綿を調製した。混合綿中の故繊維綿の含有量は、混合綿を100質量%として、35質量%であった。次いで、設定撚係数4.5、総繊度が英式綿番手20番手の条件で、混合綿をリング紡績により精紡して、再生糸を製造した。
実施例5
表5のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、紫に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5P±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
表5のように、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法により、紫に分類された故繊維を用意した。なお、試料No.1~20は、H(hue)に基づくブロック分けにおいて、目標色である5P±3ブロック以内の色を示す故繊維であった。
当該故繊維の洗浄を行った。具体的には、下記の方法により洗浄時ワッシャー洗濯で洗浄を行った。
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
(i)洗い:洗剤0.8g/L、アルカリ剤0.8g/L、浴比(故繊維:水(質量比))1:5、50℃×10分
(ii)脱水:1分
(iii)すすぎ:常温(20℃)×3分、2回繰り返し
(iv)脱水:1分
(v)タンブル乾燥:80℃×30分
洗浄された故繊維製品を裁断機で裁断し、故繊維片を得た。裁断サイズの設定は5cm×5cmであった。次いで、故繊維片を反毛機に供給し、反毛を施すことにより故繊維綿を得た。反毛において用いられる反毛機の反毛針の針長は20mmであり、針太は5mmであった。次いで、カード処理機を用いてカード処理を行いながら、故繊維綿とバージン綿とを混合して、混合綿を調製した。混合綿中の故繊維綿の含有量は、混合綿を100質量%として、30質量%であった。次いで、設定撚係数4.0、総繊度が英式綿番手20番手の条件で、混合綿をリング紡績により精紡して、再生糸を製造した。
Claims (9)
- 再生糸の製造方法であって、
(1)回収した故繊維製品を色分別法に従って分別する工程1、
(2)前記分別された故繊維製品を裁断し、反毛して故繊維綿を製造する工程2、
(3)前記故繊維綿をバージン綿と混合して混合綿を製造する工程3、及び、
(4)前記混合綿を紡績して再生糸を製造する工程4を有し、
前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用いた色分別法である、
ことを特徴とする再生糸の製造方法。 - 前記色分別法は、マンセル表色系の色相環を用い、前記マンセル表色系の色相環を20分割した場合の目標色±3ブロック以内の色の前記故繊維製品を分別する色分別法である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記工程2において用いられる反毛針の針長は、2~30mmである、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記工程2において用いられる反毛針の針太は、0.4~5mmである、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程3において、前記混合綿中の前記故繊維綿の含有量は、前記混合綿を100質量%として、1質量%以上80質量%以下である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
- 工程1と工程2との間に、更に、異物除去工程を有する、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
- 工程1と工程2との間に、更に、洗浄工程を有する、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記再生糸の撚係数は、3.0以上である、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
- 前記再生糸の総繊度は、英式綿番手5~80番手である、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022039509A JP2023134147A (ja) | 2022-03-14 | 2022-03-14 | 再生糸の製造方法 |
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- 2022-03-14 JP JP2022039509A patent/JP2023134147A/ja active Pending
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