JP2023133718A - 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置本体における操作だけで超音波プローブを起動しながらも省電力化を図ることができる超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法を提供する。
【解決手段】超音波プローブ1は、超音波画像データを取得する超音波部15と、それぞれ装置本体2との間において無線通信を行い且つ互いに伝送容量および消費電力が異なるプローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2と、超音波プローブ1の電源モードに応じてプローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2のうち1つの通信回路を選択し且つ選択された通信回路を用いて装置本体2との無線通信を行う電源制御部16とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法に係り、特に、超音波プローブと装置本体とを無線通信により接続する超音波診断装置の省電力化に関している。
従来から、医療分野において、超音波画像を利用した超音波診断装置が実用化されている。一般に、この種の超音波診断装置は、振動子アレイを内蔵した超音波プローブと、この超音波プローブに接続された装置本体とを備えており、超音波プローブの振動子アレイから被検体に向けて超音波ビームを送信し、被検体からの超音波エコーを振動子アレイで受信して、受信信号を電気的に処理することにより超音波画像が生成され、装置本体のモニタに表示される。
近年、超音波プローブと装置本体との間を無線通信により接続することにより、超音波プローブの操作性および機動性を向上させようとする超音波診断装置が開発されている。
このような超音波診断装置においては、一般に、超音波プローブにバッテリが内蔵され、バッテリからの電力により超音波プローブが稼働される。このため、超音波プローブを長時間にわたって稼働し得るように、超音波プローブの省電力化が要求されている。
例えば、特許文献1には、超音波プローブに加速度センサを搭載し、加速度センサにより超音波プローブが動かされたことを検知して、超音波プローブ内の送信ビームフォーマ等の各部に電力供給を開始する超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置によれば、検査者が超音波プローブを把持したことを検知して超音波プローブ内の各部を作動可能とするので、省電力化を図ることができる。
特開2011-72703号公報
しかしながら、超音波プローブの起動時間を短くする目的で、超音波プローブと装置本体の双方の操作を必要とすることなく、装置本体における操作だけで超音波プローブを起動することが望まれている。この場合、超音波プローブは、装置本体から起動信号を受信するまでスタンバイモードにあり、起動信号を受信することでスタンバイモードからアクティブモードに切り替わる。
超音波プローブと装置本体との間の無線通信は、大きいデータ量を有する超音波画像データの伝送を行うことから、例えば、Wi-Fi(登録商標)等の通信方式が採用されるが、消費電力が大きいWi-Fiの接続をスタンバイモードにおいて維持すると、バッテリの消耗が激しく、スタンバイモードにおける待機時間が短くなって超音波診断に支障を来たすおそれがある。
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、装置本体における操作だけで超音波プローブを起動しながらも省電力化を図ることができる超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、
超音波プローブと、
超音波プローブに無線接続される装置本体と
を備え、
超音波プローブは、
超音波の送受信を行うことにより超音波画像データを取得する超音波部と、
それぞれ装置本体との間において無線通信を行い且つ互いに伝送容量および消費電力が異なる複数のプローブ側通信回路と、
超音波プローブの電源モードに応じて複数のプローブ側通信回路のうち1つのプローブ側通信回路を選択し且つ選択されたプローブ側通信回路を用いて装置本体との無線通信を行う電源制御部と
を有し、
超音波プローブの電源モードは、超音波部の作動が可能となるアクティブモードおよび超音波部の作動が禁止され且つアクティブモードよりも消費電力が低下するスタンバイモードを含み、
電源制御部は、超音波プローブが装置本体から起動制御信号を受信した場合に、電源モードをスタンバイモードからアクティブモードへ切り替えることを特徴としている。
複数のプローブ側通信回路は、
電源モードがアクティブモードである場合に電源制御部により選択され且つ超音波部により取得された超音波画像データを装置本体に伝送するプローブ側第1通信回路と、
電源モードがスタンバイモードである場合に電源制御部により選択され且つプローブ側第1通信回路よりも低い消費電力により作動するプローブ側第2通信回路と
を含むことが好ましい。
また、超音波プローブは、バッテリを内蔵し、
電源制御部は、電源モードがアクティブモードである場合に、バッテリから超音波部およびプローブ側第1通信回路への電力供給を行い且つプローブ側第2通信回路への電力供給を停止し、電源モードがスタンバイモードである場合に、バッテリからプローブ側第2通信回路への電力供給を行い且つ超音波部およびプローブ側第1通信回路への電力供給を停止することが好ましい。
スタンバイモードは、さらに、第1モードと、第1モードよりも消費電力が低下する第2モードを含み、
電源制御部は、電源モードが第1モードである場合に、バッテリからプローブ側第2通信回路への電力供給を行い、電源モードが第2モードである場合に、バッテリからプローブ側第2通信回路への電力供給を停止するように構成することができる。
あるいは、スタンバイモードは、さらに、第1モードと、第1モードよりも消費電力が低下する第2モードを含み、
電源制御部は、電源モードが第1モードである場合も第2モードである場合も、バッテリからプローブ側第2通信回路への電力供給を行い、電源モードが第2モードである場合に、電源モードが第1モードである場合の通信間隔よりも長い通信間隔により装置本体との無線通信を行うようにプローブ側第2通信回路を制御することもできる。
超音波プローブは、ユーザにより超音波プローブが把持または動かされたことを検知するプローブセンサを有し、
電源モードが第2モードである場合に、プローブセンサにより超音波プローブが把持または動かされたことが検知されると、電源制御部は、電源モードを第2モードから第1モードに切り替え、超音波プローブは、プローブ側第2通信回路を介して、装置本体にペアリング要求信号を送信し、
超音波プローブが、プローブ側第2通信回路を介して、装置本体から起動制御信号としてペアリング完了通知信号を受信すると、電源制御部は、電源モードをスタンバイモードからアクティブモードへ切り替えるように構成してもよい。
プローブセンサは、超音波プローブに搭載された加速度センサまたは接触センサからなることが好ましい。
電源モードが第1モードである場合に、超音波プローブが、プローブ側第2通信回路を介して、装置本体から起動制御信号として起動指示信号を受信すると、電源制御部は、電源モードをスタンバイモードからアクティブモードへ切り替えるように構成することもできる。
好ましくは、電源モードを第1モードからアクティブモードまで遷移させるために要する時間は、電源モードを第2モードからアクティブモードまで遷移させるために要する時間よりも短い。
装置本体は、複数のプローブ側通信回路に対応する複数の本体側通信回路を有し、
複数の本体側通信回路は、
プローブ側第1通信回路との間で無線通信を行う本体側第1通信回路と、
プローブ側第2通信回路との間で無線通信を行う本体側第2通信回路と
を含むことが好ましい。
この場合、起動制御信号は、本体側第2通信回路およびプローブ側第2通信回路を介して装置本体から超音波プローブに送信される。
本発明に係る超音波診断装置の制御方法は、
互いに伝送容量および消費電力が異なる複数のプローブ側通信回路を有する超音波プローブと、超音波プローブに無線接続される装置本体とを備える超音波診断装置の制御方法であって、
超音波プローブの電源モードに応じて複数のプローブ側通信回路のうち1つのプローブ側通信回路を選択し、
選択されたプローブ側通信回路を用いて超音波プローブと装置本体との無線通信を行い、
超音波プローブの電源モードは、超音波の送受信を行うことにより超音波画像データを取得する超音波部の作動が可能となるアクティブモードおよび超音波部の作動が禁止され且つアクティブモードよりも消費電力が低下するスタンバイモードを含み、
超音波プローブが装置本体から起動制御信号を受信した場合に、電源モードをスタンバイモードからアクティブモードへ切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、それぞれ装置本体との間において無線通信を行い且つ互いに伝送容量および消費電力が異なる複数のプローブ側通信回路と、超音波プローブの電源モードに応じて複数のプローブ側通信回路のうち1つのプローブ側通信回路を選択し且つ選択されたプローブ側通信回路を用いて装置本体との無線通信を行う電源制御部とを有し、電源制御部は、超音波プローブが装置本体から起動制御信号を受信した場合に、電源モードをスタンバイモードからアクティブモードへ切り替えるので、装置本体における操作だけで超音波プローブを起動しながらも省電力化を図ることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置のアクティブモードにおける構成を示すブロック図である。 実施の形態1における送受信回路の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1における画像生成部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る超音波診断装置の第1モードにおける構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る超音波診断装置の第2モードにおける構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る超音波診断装置のアクティブモードにおける動作を表すフローチャートである。 実施の形態1に係る超音波診断装置の第1モードから起動する際の動作を表すフローチャートである。 実施の形態1に係る超音波診断装置の第2モードから起動する際の動作を表すフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「同一」、「同じ」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。
[実施の形態1]
図1に、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示す。超音波診断装置は、超音波プローブ1と、超音波プローブ1に接続された装置本体2を有し、超音波プローブ1と装置本体2とが無線接続された超音波診断装置である。
超音波プローブ1は、振動子アレイ11を有しており、振動子アレイ11に、送受信回路12および画像生成部13が順次接続されている。送受信回路12および画像生成部13にプローブ制御部14が接続され、これら振動子アレイ11と送受信回路12と画像生成部13とプローブ制御部14により超音波部15が形成されている。
また、超音波プローブ1は、電源制御部16を有しており、プローブ制御部14にプローブ側第1通信回路PC1が接続され、電源制御部16にプローブ側第2通信回路PC2が接続されている。
なお、送受信回路12、画像生成部13、プローブ制御部14および電源制御部16により、プローブ側プロセッサ17が構成されている。
さらに、超音波プローブ1は、バッテリ18を有し、バッテリ18に電源制御部16が接続されている。また、バッテリ18に第1スイッチSW1を介して超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1が接続され、同様に、バッテリ18に第2スイッチSW2を介してプローブ側第2通信回路PC2が接続されている。
また、超音波プローブ1には、プローブセンサ19が搭載されており、プローブセンサ19が電源制御部16に接続されている。
一方、装置本体2は、超音波プローブ1のプローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2に対応する本体側第1通信回路BC1および本体側第2通信回路BC2を有しており、本体側第1通信回路BC1に表示制御部21およびモニタ22が順次接続されている。また、表示制御部21、本体側第1通信回路BC1および本体側第2通信回路BC2に、本体制御部23が接続されている。
表示制御部21および本体制御部23により、本体側プロセッサ24が構成されている。
また、装置本体2は、バッテリ25と、入力装置26を有し、入力装置26が本体制御部23に接続されている。
超音波プローブ1の振動子アレイ11は、1次元または2次元に配列された複数の超音波振動子を有している。これらの振動子は、それぞれ送受信回路12から供給される駆動信号に従って超音波を送信し、且つ、被検体からの反射波を受信してアナログの受信信号を出力する。各振動子は、例えば、PZT(Lead Zirconate Titanate:チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック、PVDF(Poly Vinylidene Di Fluoride:ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子およびPMN-PT(Lead Magnesium Niobate-Lead Titanate:マグネシウムニオブ酸鉛-チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成することにより構成される。
送受信回路12は、プローブ制御部14による制御の下で、振動子アレイ11から超音波を送信し且つ振動子アレイ11により取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する。送受信回路12は、図2に示すように、振動子アレイ11に接続されるパルサ31と、振動子アレイ11に順次直列に接続された増幅部32、AD(Analog Digital)変換部33およびビームフォーマ34を有している。
パルサ31は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、プローブ制御部14からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、振動子アレイ11の複数の振動子から送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号を、遅延量を調節して複数の振動子に供給する。このように、振動子アレイ11の振動子の電極にパルス状または連続波状の電圧が印加されると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状または連続波状の超音波が発生して、それらの超音波の合成波から、超音波ビームが形成される。
送信された超音波ビームは、例えば、被検体の部位等の対象において反射され、超音波エコーが、超音波プローブ1の振動子アレイ11に向かって伝搬する。このように振動子アレイ11に向かって伝搬する超音波エコーは、振動子アレイ11を構成するそれぞれの振動子により受信される。この際に、振動子アレイ11を構成するそれぞれの振動子は、伝搬する超音波エコーを受信することにより伸縮して、電気信号である受信信号を発生させ、これらの受信信号を増幅部32に出力する。
増幅部32は、振動子アレイ11を構成するそれぞれの振動子から入力された信号を増幅し、増幅した信号をAD変換部33に送信する。AD変換部33は、増幅部32から送信された信号をデジタルの受信データに変換し、これらの受信データをビームフォーマ34に送信する。ビームフォーマ34は、プローブ制御部14からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づいて設定される音速または音速の分布に従い、AD変換部33により変換された各受信データに対してそれぞれの遅延を与えて加算することにより、いわゆる受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、AD変換部33で変換された各受信データが整相加算され且つ超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号が取得される。
画像生成部13は、図3に示されるように、信号処理部41、DSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)42および画像処理部43が順次直列に接続された構成を有している。
信号処理部41は、送受信回路12から送出された音線信号に対し、超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施すことにより、被検体内の組織に関する断層画像情報である超音波画像信号(Bモード画像信号)を生成する。
DSC42は、信号処理部41で生成された超音波画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)する。
画像処理部43は、DSC42から入力される超音波画像信号に階調処理等の各種の必要な画像処理を施した後、超音波画像を表す信号(以下、超音波画像という)をプローブ側第1通信回路PC1に出力する。
また、プローブ制御部14は、予め記憶しているプログラム等に基づいて、超音波部15の送受信回路12および画像生成部13の制御を行う。
このようにして、振動子アレイ11と送受信回路12と画像生成部13とプローブ制御部14により形成される超音波部15は、超音波の送受信を行うことにより超音波画像を表す超音波画像データを取得する。
プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2は、超音波プローブ1と装置本体2とが無線接続されている場合に、それぞれ、装置本体2との間において無線通信を行うものであり、互いに異なる伝送容量および消費電力を有している。具体的には、プローブ側第1通信回路PC1は、大容量で且つ消費電力も大きい、例えば、Wi-Fi(登録商標)の通信方式を用いて無線通信を行い、一方、プローブ側第2通信回路PC2は、プローブ側第1通信回路PC1と比較して小容量で且つ消費電力も小さい、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy、登録商標)の通信方式を用いて無線通信を行う。
プローブ側第1通信回路PC1は、電波の送受信を行うためのアンテナを含んでおり、画像生成部13により生成された超音波画像データに基づいてキャリアを変調して伝送信号を生成し、伝送信号をアンテナに供給してアンテナから電波を送信することにより、超音波画像データを装置本体2の本体側第1通信回路BC1へ無線送信する。キャリアの変調方式としては、ASK(Amplitude Shift Keying:振幅偏移変調)、PSK(Phase Shift Keying:位相偏移変調)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:四位相偏移変調)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation:16直角位相振幅変調)等が用いられる。
さらに、プローブ側第1通信回路PC1は、プローブ制御部14から送出された各種の信号を装置本体2の本体側第1通信回路BC1に送信し、また、装置本体2の本体側第1通信回路BC1から送信された各種の信号を受信してプローブ制御部14に送出する。
プローブ側第2通信回路PC2も、プローブ側第1通信回路PC1と同様に、電波の送受信を行うためのアンテナを含んでおり、電源制御部16から送出された各種の信号を装置本体2の本体側第2通信回路BC2に送信し、また、装置本体2の本体側第2通信回路BC2から送信された各種の信号を受信して電源制御部16に送出する。
なお、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2は、互いの回路の一部、あるいは、全体を共用、再構成することにより形成してもよい。
電源制御部16は、超音波プローブ1の電源モードに応じて第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を開閉制御することにより、バッテリ18から超音波部15とプローブ側第1通信回路PC1とプローブ側第2通信回路PC2への電力供給を制御する。
例えば、第1スイッチSW1を閉じ且つ第2スイッチSW2を開くことにより、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1に電力を供給して、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1を作動可能状態にし、且つ、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2への電力の供給を停止して、プローブ側第2通信回路PC2を作動禁止状態とする。
また、第1スイッチSW1を開き且つ第2スイッチSW2を閉じることにより、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1への電力の供給を停止して、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1を作動禁止状態にし、且つ、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2に電力を供給して、プローブ側第2通信回路PC2を作動可能状態とする。
すなわち、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2は、電源制御部16により、一方が選択されて装置本体2との無線通信に使用されることとなる。
また、電源制御部16は、第1スイッチSW1が開き且つ第2スイッチSW2が閉じている場合に、プローブ側第2通信回路PC2を介して、装置本体2の本体側第2通信回路BC2から送信された起動指示信号を起動制御信号として入力すると、第2スイッチSW2を開き且つ第1スイッチSW1を閉じることにより、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1を作動可能状態とする。
また、電源制御部16は、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2の双方が共に開いている場合に、プローブセンサ19から超音波プローブ1が把持または動かされたことを検知する検知信号を入力すると、第2スイッチSW2を閉じ、プローブ側第2通信回路PC2を介して、装置本体2の本体側第2通信回路BC2にペアリング要求信号を送信する。さらに、電源制御部16は、その後、装置本体2の本体側第2通信回路BC2から送信されたペアリング完了通知信号を起動制御信号として入力すると、第2スイッチSW2を開き且つ第1スイッチSW1を閉じることにより、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1を作動可能状態とする。
バッテリ18は、例えば、リチウムイオン電池から構成され、超音波プローブ1内の超音波部15、電源制御部16、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2にそれぞれ電力を供給する。
プローブセンサ19は、ユーザにより超音波プローブ1が把持または動かされたことを検知して検知信号を電源制御部16に送出するもので、例えば、超音波プローブ1に搭載された加速度センサ、接触センサ等を用いることができる。加速度センサとしては、いわゆる光学方式、超音波方式等の各種の方式により超音波プローブ1に作用する加速度を検知するものが使用され、接触センサとしては、いわゆる静電容量方式、ピエゾ抵抗方式等の各種の方式により超音波プローブ1にユーザの手が接触したことを検知するものが使用される。この他、ジャイロセンサを用いることもできる。
超音波プローブ1の送受信回路12、画像生成部13、プローブ制御部14および電源制御部16を有するプローブ側プロセッサ17は、各種のプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA(Field Programmable Gate Array:フィードプログラマブルゲートアレイ)、DSP(Digital Signal Processor:デジタルシグナルプロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:アプリケーションスペシフィックインテグレイテッドサーキット)、GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスプロセッシングユニット)、その他のIC(Integrated Circuit:集積回路)を用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
また、プローブ側プロセッサ17の送受信回路12、画像生成部13、プローブ制御部14および電源制御部16は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成することもできる。
装置本体2の本体側第1通信回路BC1および本体側第2通信回路BC2は、超音波プローブ1のプローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2に対応しており、装置本体2が超音波プローブ1と無線接続されている場合に、超音波プローブ1との間において無線通信を行うもので、互いに異なる伝送容量および消費電力を有している。具体的には、本体側第1通信回路BC1は、大容量で且つ消費電力も大きい、例えば、Wi-Fiの通信方式を用いて超音波プローブ1のプローブ側第1通信回路PC1との間で無線通信を行い、一方、本体側第2通信回路BC2は、比較的小容量で且つ消費電力も小さい、例えば、BLEの通信方式を用いて超音波プローブ1のプローブ側第2通信回路PC2との間で無線通信を行う。
本体側第1通信回路BC1は、電波の送受信を行うためのアンテナを含んでおり、超音波プローブ1の画像生成部13により生成された超音波画像データに基づいてプローブ側第1通信回路PC1から送信された伝送信号を、アンテナを介して受信し、受信した伝送信号を復調することにより、超音波画像を表示制御部21に送出する。
さらに、本体側第1通信回路BC1は、超音波プローブ1のプローブ側第1通信回路PC1から送信された各種の信号を受信して本体制御部23に送出し、また、本体制御部23から送出された各種の信号を超音波プローブ1のプローブ側第1通信回路PC1に送信する。
本体側第2通信回路BC2も、電波の送受信を行うためのアンテナを含んでおり、超音波プローブ1のプローブ側第2通信回路PC2から送信された各種の信号を受信して本体制御部23に送出し、また、本体制御部23から送出された各種の信号を超音波プローブ1のプローブ側第2通信回路PC2に送信する。
なお、本体側第1通信回路BC1および本体側第2通信回路BC2は、互いの回路の一部、あるいは、全体を共用、再構成することにより形成してもよい。
表示制御部21は、本体側第1通信回路BC1を介して受信された超音波画像を表示画像としてモニタ22に表示させる。
モニタ22は、表示制御部21の制御により、超音波画像を表示画像として表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等のディスプレイ装置を含む。
本体制御部23は、図示しない格納部等に予め記憶されているプログラムおよび入力装置26を介した操作者による入力操作に基づいて、装置本体2の各部の制御を行う。
バッテリ25は、装置本体2内の表示制御部21、モニタ22、本体制御部23、本体側第1通信回路BC1および本体側第2通信回路BC2にそれぞれ電力を供給する。
入力装置26は、操作者が入力操作を行うためのものであり、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッドおよびタッチパネル等を備えて構成することができる。なお、モニタ22にタッチセンサを組み合わせて、タッチセンサを入力装置26として使用することもできる。
なお、装置本体2の表示制御部21および本体制御部23を有する本体側プロセッサ24は、CPU、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA、DSP、ASIC、GPU、その他のICを用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
また、本体側プロセッサ24の表示制御部21および本体制御部23は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成することもできる。
ここで、超音波プローブ1の電源モードについて説明する。超音波プローブ1は、超音波部15の作動が可能となるアクティブモードと、超音波部15の作動が禁止され且つアクティブモードよりも消費電力が低下するスタンバイモードを含む2つの電源モードを有している。また、スタンバイモードは、第1モードと、第1モードよりもさらに消費電力が低下する第2モードの2種類のモードを有している。
アクティブモードと第1モードにおいては、超音波プローブ1と装置本体2は、互いにペアリング済み状態にあり、第2モードにおいては、超音波プローブ1と装置本体2は、まだペアリングされていない未ペアリング状態にあるものとする。ここで、ペアリングとは、超音波プローブ1と装置本体2とが、互いに登録、認証等を行って、無線通信を可能とする処理のことをいう。
アクティブモードにおいては、図1に示されるように、電源制御部16により、第1スイッチSW1が閉じられ、且つ、第2スイッチSW2が開かれる。
第1スイッチSW1が閉じられることで、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1に電力が供給され、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1が作動可能状態となる。このため、超音波部15の作動により、超音波の送受信が行われ、超音波画像データを取得することが可能となり、さらに、取得された超音波画像データを、プローブ側第1通信回路PC1から例えばWi-Fiの通信方式を用いて装置本体2の本体側第1通信回路BC1に送信することが可能となる。
また、第2スイッチSW2が開かれることで、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2への電力供給が停止され、プローブ側第2通信回路PC2は作動禁止状態となる。
従って、アクティブモードでは、超音波プローブ1のプローブ制御部14と装置本体2の本体制御部23の間における各種の信号の授受は、プローブ側第1通信回路PC1および本体側第1通信回路BC1を介して行われる。
一方、スタンバイモードに含まれる第1モードおよび第2モードのうち、第1モードにおいては、図4に示されるように、電源制御部16により、第1スイッチSW1が開かれ、且つ、第2スイッチSW2が閉じられる。
第1スイッチSW1が開かれることで、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1への電力供給が停止され、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1が作動禁止状態となる。このため、超音波部15における超音波画像データの取得ができなくなる。
また、第2スイッチSW2が閉じられることで、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2に電力が供給され、プローブ側第2通信回路PC2は作動可能状態となる。
従って、第1モードでは、超音波プローブ1の電源制御部16と装置本体2の本体制御部23の間における各種の信号の授受は、プローブ側第2通信回路PC2および本体側第2通信回路BC2を介して行われる。
このように、第1モードにおいては、超音波部15が作動禁止状態になるだけでなく、消費電力が大きい、例えばWi-Fiを用いるプローブ側第1通信回路PC1が作動禁止状態となるので、第1モードにおける超音波プローブ1の消費電力は、アクティブモード時の消費電力よりも低下することとなる。
第1モード時には、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1に電力が供給されないが、バッテリ18から電源制御部16とプローブ側第2通信回路PC2には電力が供給されており、プローブ側第2通信回路PC2を介して電源制御部16が装置本体2から起動指示信号を受信することにより、第1モードからアクティブモードへの遷移を開始することができる。
また、スタンバイモードに含まれる第1モードおよび第2モードのうち、第2モードにおいては、図5に示されるように、電源制御部16により、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2の双方が共に開かれる。第1スイッチSW1および第2スイッチSW2が開いているので、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1への電力供給が停止されるだけでなく、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2への電力供給も停止される。これにより、超音波部15、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2がそれぞれ作動禁止状態となり、超音波プローブ1は、いわゆるスリープ状態となる。
このため、第2モードにおける超音波プローブ1の消費電力は、第1モード時の消費電力よりもさらに低下する。
第2モード時には、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2の双方が作動禁止状態となっており、超音波プローブ1と装置本体2とが未ペアリング状態にあるため、超音波プローブ1は、装置本体2から信号を受信することができない。ただし、バッテリ18から電源制御部16には電力が供給されており、電源制御部16が、プローブセンサ19から超音波プローブ1が把持または動かされたことを検知する検知信号を入力することにより、第2モードからアクティブモードへの遷移を開始することができる。
次に、図6のフローチャートを参照しながら、実施の形態1に係る超音波診断装置のアクティブモードにおける動作を説明する。
まず、ステップS1において、超音波部15により被検体の検査部位が撮影され、超音波画像データが取得される。
このとき、プローブ制御部14の制御の下で、送受信回路12のパルサ31からの駆動信号に従って振動子アレイ11の複数の振動子から超音波の送受信が開始される。被検体の体内組織により反射した超音波エコーは、振動子アレイ11の複数の振動子により受信され、受信信号が増幅部32に出力されて増幅され、AD変換部33でAD変換された後、ビームフォーマ34により受信フォーカス処理が施されて、音線信号が生成される。
さらに、音線信号は、画像生成部13に送出され、信号処理部41により、音線信号に対して、超音波の反射位置の深度に応じた減衰の補正および包絡線検波処理が施され、DSC42により、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換され、画像処理部43により、階調処理等の各種の必要な画像処理が施される。このようにして、画像生成部13により、超音波画像を表す超音波画像データが生成される。
続くステップS2において、超音波画像データは、超音波プローブ1から装置本体2に無線送信される。このとき、プローブ側第1通信回路PC1が作動可能状態にあるので、超音波部15により取得された超音波画像データは、プローブ側第1通信回路PC1から例えばWi-Fiを用いて装置本体2の本体側第1通信回路BC1に送信される。
そして、ステップS3において、装置本体2の本体側第1通信回路BC1により受信された超音波画像データが、表示制御部21を介してモニタ22に表示される。
その後、ステップS4において、超音波による検査が完了したか否かが判定され、検査がまだ完了していないと判定されると、ステップS1に戻ってステップS1~S3が繰り返され、検査が完了したと判定されると、一連の処理が終了する。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、実施の形態1に係る超音波診断装置の第1モードからの起動動作を説明する。
第1モードにおいては、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1への電力供給が停止され、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1が作動禁止状態となる一方、バッテリ18から電源制御部16およびプローブ側第2通信回路PC2に電力が供給され、プローブ側第2通信回路PC2は作動可能状態となっている。
そこで、電源制御部16は、ステップS5において、プローブ側第2通信回路PC2を介して装置本体2から起動指示信号が受信されたか否かを確認する。装置本体2の本体制御部23により本体側第2通信回路BC2から、BLEを用いて起動制御信号としての起動指示信号が送信され、プローブ側第2通信回路PC2により受信された起動指示信号が電源制御部16に入力されると、電源制御部16は、ステップS6において、それまで閉じていた第2スイッチSW2を開くことにより、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2への電力供給を停止させる。
さらに、電源制御部16は、ステップS7において、それまで開いていた第1スイッチSW1を閉じることにより、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1に電力を供給し、ステップS8において、プローブ側第1通信回路PC1と本体側第1通信回路BC1の間で、例えばWi-Fiの通信方式を用いた無線通信が開始される。
このようにして、超音波プローブ1は、第1モードから起動し、図1に示されるアクティブモードに遷移する。
次に、図8のフローチャートを参照しながら、実施の形態1に係る超音波診断装置の第2モードからの起動動作を説明する。
第2モードにおいては、バッテリ18から超音波部15、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2への電力供給が停止され、超音波部15、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2が作動禁止状態となっている。
ただし、バッテリ18から電源制御部16に電力が供給されており、電源制御部16は、ステップS9において、プローブセンサ19から超音波プローブ1が把持または動かされたことを検知する検知信号が入力されたか否かを確認する。
ユーザが超音波プローブ1を把持する、または、動かすことにより、プローブセンサ19から検知信号が電源制御部16に入力されると、電源制御部16は、ステップS10において、それまで開いていた第2スイッチSW2を閉じることにより、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2に電力を供給する。これにより、超音波プローブ1は、図4に示される第1モードと同じ回路構成となる。
続くステップS11において、電源制御部16は、プローブ側第2通信回路PC2から装置本体2の本体側第2通信回路BC2に、BLEを用いてペアリング要求信号を送信し、ステップS12において、プローブ側第2通信回路PC2を介して装置本体2からペアリング完了通知信号が受信されたか否かを確認する。
装置本体2からペアリング完了通知信号が受信されるまで、ステップS9~S12が繰り返される。
そして、装置本体2の本体制御部23により本体側第2通信回路BC2から、BLEを用いて起動制御信号としてのペアリング完了通知信号が送信され、プローブ側第2通信回路PC2により受信されたペアリング完了通知信号が電源制御部16に入力されると、第1モードからの起動動作と同様に、電源制御部16は、ステップS6~S8を経てアクティブモードへの遷移処理を実行する。
すなわち、電源制御部16は、ステップS6において、第2スイッチSW2を開くことにより、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2への電力供給を停止させ、ステップS7において、第1スイッチSW1を閉じることにより、バッテリ18から超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1に電力を供給し、ステップS8において、プローブ側第1通信回路PC1と本体側第1通信回路BC1の間で、例えばWi-Fiの通信方式を用いた無線通信が開始される。
これにより、超音波プローブ1は、第2モードから起動し、図1に示されるアクティブモードに遷移する。
このように、超音波プローブ1が、アクティブモードと第1モードと第2モードのいずれであるかに応じて、電源制御部16が、大容量で且つ消費電力も大きいプローブ側第1通信回路PC1と小容量で且つ消費電力も小さいプローブ側第2通信回路PC2の一方を選択し、選択された通信回路を用いて装置本体2との無線通信を行うので、装置本体2における操作だけで超音波プローブ1を起動しながらも省電力化を図ることが可能となる。
なお、図7および図8のフローチャートからもわかるように、電源モードを第1モードからアクティブモードまで遷移させるために要する時間は、電源モードを第2モードからアクティブモードまで遷移させるために要する時間よりも短くなっている。
また、上記の実施の形態1では、画像生成部13が超音波プローブ1に配置されているが、これに限るものではなく、画像生成部13を装置本体2に配置することもできる。この場合、超音波プローブ1の超音波部15が、振動子アレイ11と送受信回路12とプローブ制御部14により形成され、送受信回路12により取得された音線信号が、超音波画像データとして超音波プローブ1から装置本体2に送信され、装置本体2内で画像生成部13により超音波画像が生成され、表示制御部21を介してモニタ22に表示される。
[実施の形態2]
上記の実施の形態1では、第2モードにおいて、超音波部15、プローブ側第1通信回路PC1およびプローブ側第2通信回路PC2が、それぞれ作動禁止状態とされているが、これに限るものではない。
例えば、第1モードと同様に、超音波部15およびプローブ側第1通信回路PC1を作動禁止状態とするものの、バッテリ18からプローブ側第2通信回路PC2に電力を供給して、プローブ側第2通信回路PC2を作動可能状態としつつ、電源制御部16が、第1モードである場合の通信間隔よりも長い通信間隔により装置本体2との無線通信を行うようにプローブ側第2通信回路PC2を制御し、これを第2モードとすることもできる。
プローブ側第2通信回路PC2は、第1モードである場合の通信間隔よりも長い通信間隔により無線通信を行うように制御されるため、第1モードにおける超音波プローブ1の消費電力よりも低い消費電力を有する第2モードを実現することができる。
この場合も、実施の形態1における第2モードからの起動動作と同様に、プローブセンサ19から検知信号が電源制御部16に入力されることで、アクティブモードへの遷移処理を開始することができる。また、第1モード時より通信間隔が長いながらも、プローブ側第2通信回路PC2は作動可能状態にあるので、実施の形態1における第1モードからの起動動作と同様に、装置本体2の本体側第2通信回路BC2から送信された起動指示信号が、プローブ側第2通信回路PC2を介して電源制御部16に入力されることで、アクティブモードへの遷移処理を開始することもできる。
実施の形態2では、第2モードにおいて、電源制御部16が、第1モードである場合の通信間隔よりも長い通信間隔により装置本体2との無線通信を行うようにプローブ側第2通信回路PC2を制御しているが、超音波プローブ1が、予め、そのような長い通信間隔で無線通信を行うように構成された第3のプローブ側通信回路を備えることもできる。電源制御部16は、超音波プローブ1の電源モードに応じて、プローブ側第1通信回路PC1とプローブ側第2通信回路PC2と第3のプローブ側通信回路の3つの通信回路のうち1つを選択し、選択された通信回路を用いて装置本体2との無線通信を行うことができる。
なお、上記の実施の形態1および2における装置本体2としては、携帯型またはハンドヘルド型のコンパクトな装置本体を用いることもでき、また、据え置き型の装置本体を用いることもできる。装置本体2は、バッテリ25を内蔵せずに、商用電源から電力を取り入れるように構成することもできる。
1 超音波プローブ、2 装置本体、11 振動子アレイ、12 送受信回路、13 画像生成部、14 プローブ制御部、15 超音波部、16 電源制御部、17 プローブ側プロセッサ、18 バッテリ、19 プローブセンサ、21 表示制御部、22 モニタ、23 本体制御部、24 本体側プロセッサ、25 バッテリ、26 入力装置、31 パルサ、32 増幅部、33 AD変換部、34 ビームフォーマ、41 信号処理部、42 DSC、43 画像処理部、SW1 第1スイッチ、SW2 第2スイッチ、PC1 プローブ側第1通信回路、PC2 プローブ側第2通信回路、BC1 本体側第1通信回路、BC2 本体側第2通信回路。

Claims (12)

  1. 超音波プローブと、
    前記超音波プローブに無線接続される装置本体と
    を備え、
    前記超音波プローブは、
    超音波の送受信を行うことにより超音波画像データを取得する超音波部と、
    それぞれ前記装置本体との間において無線通信を行い且つ互いに伝送容量および消費電力が異なる複数のプローブ側通信回路と、
    前記超音波プローブの電源モードに応じて前記複数のプローブ側通信回路のうち1つのプローブ側通信回路を選択し且つ選択された前記プローブ側通信回路を用いて前記装置本体との無線通信を行う電源制御部と
    を有し、
    前記超音波プローブの前記電源モードは、前記超音波部の作動が可能となるアクティブモードおよび前記超音波部の作動が禁止され且つ前記アクティブモードよりも消費電力が低下するスタンバイモードを含み、
    前記電源制御部は、前記超音波プローブが前記装置本体から起動制御信号を受信した場合に、前記電源モードを前記スタンバイモードから前記アクティブモードへ切り替える超音波診断装置。
  2. 前記複数のプローブ側通信回路は、
    前記電源モードが前記アクティブモードである場合に前記電源制御部により選択され且つ前記超音波部により取得された前記超音波画像データを前記装置本体に伝送するプローブ側第1通信回路と、
    前記電源モードが前記スタンバイモードである場合に前記電源制御部により選択され且つ前記プローブ側第1通信回路よりも低い消費電力により作動するプローブ側第2通信回路と
    を含む請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記超音波プローブは、バッテリを内蔵し、
    前記電源制御部は、前記電源モードが前記アクティブモードである場合に、前記バッテリから前記超音波部および前記プローブ側第1通信回路への電力供給を行い且つ前記プローブ側第2通信回路への電力供給を停止し、前記電源モードが前記スタンバイモードである場合に、前記バッテリから前記プローブ側第2通信回路への電力供給を行い且つ前記超音波部および前記プローブ側第1通信回路への電力供給を停止する請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記スタンバイモードは、さらに、第1モードと、前記第1モードよりも消費電力が低下する第2モードを含み、
    前記電源制御部は、前記電源モードが前記第1モードである場合に、前記バッテリから前記プローブ側第2通信回路への電力供給を行い、前記電源モードが前記第2モードである場合に、前記バッテリから前記プローブ側第2通信回路への電力供給を停止する請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記スタンバイモードは、さらに、第1モードと、前記第1モードよりも消費電力が低下する第2モードを含み、
    前記電源制御部は、前記電源モードが前記第1モードである場合も前記第2モードであ場合も、前記バッテリから前記プローブ側第2通信回路への電力供給を行い、前記電源モードが前記第2モードである場合に、前記電源モードが前記第1モードである場合の通信間隔よりも長い通信間隔により前記装置本体との無線通信を行うように前記プローブ側第2通信回路を制御する請求項3に記載の超音波診断装置。
  6. 前記超音波プローブは、ユーザにより前記超音波プローブが把持または動かされたことを検知するプローブセンサを有し、
    前記電源モードが前記第2モードである場合に、前記プローブセンサにより前記超音波プローブが把持または動かされたことが検知されると、前記電源制御部は、前記電源モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記超音波プローブは、前記プローブ側第2通信回路を介して、前記装置本体にペアリング要求信号を送信し、
    前記超音波プローブが、前記プローブ側第2通信回路を介して、前記装置本体から前記起動制御信号としてペアリング完了通知信号を受信すると、前記電源制御部は、前記電源モードを前記スタンバイモードから前記アクティブモードへ切り替える請求項4または5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記プローブセンサは、前記超音波プローブに搭載された加速度センサまたは接触センサからなる請求項6に記載の超音波診断装置。
  8. 前記電源モードが前記第1モードである場合に、前記超音波プローブが、前記プローブ側第2通信回路を介して、前記装置本体から前記起動制御信号として起動指示信号を受信すると、前記電源制御部は、前記電源モードを前記スタンバイモードから前記アクティブモードへ切り替える請求項4または5に記載の超音波診断装置。
  9. 前記電源モードを前記第1モードから前記アクティブモードまで遷移させるために要する時間は、前記電源モードを前記第2モードから前記アクティブモードまで遷移させるために要する時間よりも短い請求項4~8のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  10. 前記装置本体は、前記複数のプローブ側通信回路に対応する複数の本体側通信回路を有し、
    前記複数の本体側通信回路は、
    前記プローブ側第1通信回路との間で無線通信を行う本体側第1通信回路と、
    前記プローブ側第2通信回路との間で無線通信を行う本体側第2通信回路と
    を含む請求項2~9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  11. 前記起動制御信号は、前記本体側第2通信回路および前記プローブ側第2通信回路を介して前記装置本体から前記超音波プローブに送信される請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. 互いに伝送容量および消費電力が異なる複数のプローブ側通信回路を有する超音波プローブと、前記超音波プローブに無線接続される装置本体とを備える超音波診断装置の制御方法であって、
    前記超音波プローブの電源モードに応じて前記複数のプローブ側通信回路のうち1つのプローブ側通信回路を選択し、
    選択された前記プローブ側通信回路を用いて前記超音波プローブと前記装置本体との無線通信を行い、
    前記超音波プローブの前記電源モードは、超音波の送受信を行うことにより超音波画像データを取得する超音波部の作動が可能となるアクティブモードおよび前記超音波部の作動が禁止され且つ前記アクティブモードよりも消費電力が低下するスタンバイモードを含み、
    前記超音波プローブが前記装置本体から起動制御信号を受信した場合に、前記電源モードを前記スタンバイモードから前記アクティブモードへ切り替える
    超音波診断装置の制御方法。
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