JP2023132787A - 清掃装置、及び流路形成部材 - Google Patents

Abstract

【課題】清掃機能のみならず、空気清浄機能を実現することが可能な清掃装置、及び清掃装置に適用される流路形成部材を提供する。【解決手段】清掃装置１０は、吸気ファン７２と、吸気ノズル３３と、フィルタ３１５と、収集ボックス３１と、収集ボックス３１及び空気清浄ボックス６１を交換可能に支持する支持ホルダ３２と、を備える。空気清浄ボックス６１は、支持ホルダ３２に支持された装着状態において、吸気ノズル３３の吸入口３３１以外の大気連通口６１１から吸気ファン７２に至る第１流路を形成するとともに、吸入口３３１から吸気ファン７２に至る第２流路を遮断する。【選択図】図９

Description

本発明は、被清掃面を移動しつつ前記被清掃面を清掃する清掃装置に関する。

従来、いわゆる清掃ロボットと称される自律走行型の清掃装置が知られている。この清掃装置は、床面などの被清掃面を走行しながら、吸気ファンを作動させて、吸気ノズルの吸入口から空気を吸気するとともに被清掃面上の塵や埃などのゴミ類（吸引物）を吸い込む。これにより、被清掃面が掃除される。吸い込まれたゴミ類は、清掃装置に取り付けられた収集ボックス（収集容器）に収集される。また、吸い込まれた空気に含まれる微小な塵埃や粒子は、清掃装置に設けられたフィルタによって捕集される。フィルタによって塵埃等が分離された空気は、吸気ファンによって排気ダクトを通じて外部に排出される。

特開２０１８－１１２９１７号公報

ところで、清掃装置に設けられるフィルタは、微小な塵埃や粒子を除去するという点において、空気清浄装置に用いられるフィルタと同等の機能を有する。そのため、清掃動作を行わずに停止している場合などのように清掃装置が清掃動作を行っていない非清掃動作時に大気中の空気を清浄することができれば、前記清掃装置に清掃機能だけでなく、空気清浄機能を持たせることができる。

本発明の目的は、清掃機能のみならず、空気清浄機能を実現することが可能な清掃装置、及び清掃装置に適用される流路形成部材を提供することにある。

(1) 本発明の一の局面に係る清掃装置は、吸気ファンによる吸引力によって吸気ノズルに吸引物を空気とともに吸い込むことにより被清掃面を清掃するよう構成されている。前記清掃装置は、前記吸気ノズルに吸い込まれた前記吸引物を前記空気から分離するフィルタと、前記フィルタによって分離された前記吸引物を内部に収集する収集容器と、前記収集容器と所定の流路形成部材とを交換可能に支持するよう構成される支持部と、を備える。前記流路形成部材は、前記支持部によって支持された装着状態において、前記吸気ノズルの吸入口以外の大気連通口から前記吸気ファンに至る第１流路を形成するとともに、前記吸入口から前記吸気ファンに至る第２流路を遮断するよう構成されている。

このように構成されているため、収集容器が支持部に装着されることより清掃装置において吸気ノズルから吸気ファンに至る第２流路が確保される。これにより、清掃装置の吸気ファンが作動することにより、前記第２流路を通る空気中に含まれる吸引物をフィルタによって除去可能となり、前記被清掃面を清掃する清掃機能を実現することができる。また、前記収集容器が前記支持部から取り外されて、前記支持部の前記収集容器が前記流路形成部材に交換されると、清掃装置において前記大気連通口から吸気ファンに至る第１流路が確保され、前記第２流路が遮断される。これにより、清掃装置の吸気ファンが作動することにより、前記第１流路を通る空気中に含まれる吸引物をフィルタによって除去可能となる。つまり、前記大気中に漂う花粉や塵、埃、飛沫などの微小な浮遊物や、ウイルスなどを除去可能となり、清掃装置周辺の空気を清浄する空気清浄機能を実現することができる。

(2) 本発明の清掃装置は、前記吸気ファンが設けられる装置本体を更に備える。この場合、前記支持部は、前記装置本体の背面に設けられている。前記吸気ノズルは、前記支持部の下部において前記被清掃面に対向するように設けられている。また、前記支持部は、前記吸気ノズルと連通する第１連通口を有し、前記収集容器又は前記流路形成部材の底面を支持可能な第１支持部材と、前記吸気ファンと連通する第２連通口を有し、前記装置本体の背面に対向する第２支持部材と、を有する。
前記収集容器は、前記支持部に装着された装着状態で、前記第１連通口から前記収集容器の内部に至る流路を形成する開口と、前記第２連通口を経て前記吸気ファンに至る流路を形成する第１排気口と、を有する。
前記流路形成部材は、前記支持部に装着された装着状態で、前記第１連通口を遮蔽する遮蔽部と、前記第２連通口を経て前記大気連通口から吸気ファンに至る流路を形成する第２排気口と、を有する。

このように構成されているため、収集容器が支持部に装着されることより清掃装置において吸気ノズルから吸気ファンに至る第２流路が確保され、前記流路形成部材に交換されることにより清掃装置において前記大気連通口から吸気ファンに至る第１流路が確保される。

(3) 本発明の清掃装置において、前記収集容器及び前記流路形成部材は、いずれも、前記清掃装置の高さ方向に長い箱状に形成されている。また、前記大気連通口は、前記収集容器の上部に形成されており、前記遮蔽部は、前記収集容器の底面を形成する底部である。

このように構成されているため、清掃動作が行われる場合に吸気ノズルからの第２流路が確保される。また、空気清浄動作が行われる場合に吸気ノズルから上方へ離れた大気連通口から大気が吸気されるため、大気中に漂う微小な浮遊物や、ウイルスなどを効果的に除去することができる。

(4) 本発明の清掃装置は、前記収集容器又は前記流路形成部材の装着を検知する検知部と、清掃動作を実行する清掃モード又は空気清浄動作を実行する空気清浄モードのいずれかの動作モードで前記清掃装置の動作を制御する制御部と、を更に備える。前記制御部は、前記検知部によって前記収集容器の装着が検知されると、前記清掃モードにしたがって前記清掃装置を動作させ、前記検知部によって前記流路形成部材の装着が検知されると、前記空気清浄モードにしたがって前記清掃装置を動作させる。

このように構成されているため、支持部に装着されている装着部材（収集容器又は流路形成部材）に応じた動作モードで清掃装置を動作させることができる。

(5) 本発明の清掃装置において、前記制御部は、前記検知部によって前記収集容器の装着が検知されると所定の作動部材を動作させ、前記検知部によって前記流路形成部材の装着が検知されると前記作動部材の動作を禁止する。

(6) 前記作動部材は、前記吸気ノズルに設けられ、電動機による駆動力を得て回転する回転ブラシであることが好ましい。

これにより、空気清浄動作が行われている場合に無駄に電力を消費する回転ブラシの動作を停止させることにより、エネルギー消費を抑えることが可能となる。

(7) 本発明の清掃装置は、前記清掃装置の動作モードを前記清掃モード又は前記空気清浄モードのいずれかに設定するための設定入力を受け付ける設定受付部と、前記設定受付部によって前記清掃モードの設定入力が受け付けられ、且つ、前記検知部によって前記流路形成部材の装着が検知されている場合に、前記収集容器の装着を促すよう報知し、前記設定受付部によって前記空気清浄モードの設定入力が受け付けられ、且つ、前記検知部によって前記収集容器の装着が検知されている場合に、前記流路形成部材の装着を促すよう報知する報知出力部と、を更に備える。

これにより、清掃装置のユーザは、動作モードに応じた適切な装着部材（収集容器又は流路形成部材）が支持部に装着されていない場合に、適切な装着部材が未装着であることを気づくことができる。

(8) また、本発明は、上述の清掃装置に適用され、前記清掃装置の支持部に着脱可能に支持される流路形成部材として捉えることも可能である。

本発明によれば、清掃機能のみならず、空気清浄機能を実現することが可能である。

図１は、本発明の実施形態に係る清掃装置の前方側の外観を示す斜視図である。 図２は、収集ボックスが装着された清掃装置の内部の構成を示す模式図である。 図３は、清掃装置の後方側の外観を示す斜視図である。 図４は、図３の斜視図において収集ボックスが取り外された状態を示す斜視図である。 図５は、清掃ユニットの内部構造を示す図であり、清掃ユニットから背面カバーが取り外された状態を示す部分拡大図である。 図６は、清掃装置の後方部の側面図であり、図６（Ａ）は、清掃装置の収集ボックスが装着された状態を示す図であり、図６（Ｂ）は、収集ボックスが清掃装置から取り外された状態を示す図である。 図７は、清掃装置に装着される収集ボックスを示す斜視図である。 図８は、清掃ユニットの上部を水平に切断した断面構造を模式的に示す断面図である。 図９は、空気清浄ボックスが装着された清掃装置の内部の構成を示す模式図である。 図１０は、清掃装置に装着される空気清浄ボックスを示す斜視図である。 図１１は、清掃装置の制御部の構成を示す機能ブロック図である。 図１２は、清掃装置の制御部によって実行される動作制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。

以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る清掃装置１０について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、以下の説明では、清掃装置１０が床面２３（図２参照）に置かれた状態で上下方向Ｄ１を定義し、清掃装置１０の進行方向を前方として前後方向Ｄ２を定義し、清掃装置１０の前面から見て左右方向Ｄ３又は幅方向Ｄ３を定義する。

［第１実施形態］
以下、本発明の第１実施形態について説明する。

［清掃装置１０］
図１は、本発明の実施形態に係る自律走行型の清掃装置１０（本発明の清掃装置の一例）の前方側の外観を示す斜視図である。図２は、清掃装置１０の内部構造を示す模式図である。

図１に示す清掃装置１０は、空港や駅、ショッピングモールなどのコンコースの床面２３（図２参照）を前方（進行方向）へ自律走行によって移動する自律走行装置であり、移動ロボット或いは走行ロボットとも称されている。清掃装置１０は、自律走行によって移動しつつ、被清掃面である床面２３の塵や埃などのごみ類（吸引物）を吸気ファン７２（図２参照）の吸引力によって吸気ノズル３３（図２参照）に吸い上げて収集ボックス３１（図２参照）に収集する。これにより、清掃装置１０は床面２３を清掃する。吸気ノズル３３から吸引された空気は、フィルタ３１５（図２参照）を通って外部に排出される。その際に、フィルタ３１５によってゴミ類が空気から分離されて、きれいな空気が外部に排出される。清掃装置１０は、予め入力された走行ルートや清掃エリア、清掃する時間帯、充電のために戻る帰還位置などの各種清掃情報に基づいて、床面２３を清掃しつつ自動的に走行する。

なお、清掃装置１０は、本発明の単なる一例であって、本発明は、例えば、屋内の床面２３を自律走行しながら清掃する清掃装置、屋外の歩行路や車道路などの路面を自律走行しながら清掃する清掃装置であってもよい。また、本発明は、自律走行する清掃装置に限られず、例えば、ユーザによって手押しにより移動させて床面２３を清掃する手動型の清掃装置であってもよい。

本実施形態では、清掃装置１０は、床面２３を清掃する清掃機能のみならず、清掃装置１０の周辺の大気中に浮遊する花粉や、塵、埃、飛沫などの微小な浮遊物や、ウイルスなどを除去する空気清浄機能をも有する自律走行型の移動ロボット（自律走行装置）である。なお、清掃装置１０は、清掃機能及び空気清浄機能のほかに、他の用途を実現するための他の機能を有してもいてもよい。前記他の機能として、例えば、清掃装置１０は、清掃機能及び空気清浄機能のほかに、自律走行しつつ警備する警備機能、要介護者の日常生活行動をサポートする介護機能、荷物運搬機能、表示案内機能などを有していてもよい。

図２に示すように、清掃装置１０は、装置本体１１と、装置本体１１に設けられた清掃ユニット３０と、を備える。装置本体１１には、走行部１２（推進力伝達部の一例）、モータ１３、バッテリ１４、操作表示部２０、表示パネル２１、操作ハンドル２２、及び制御部４０などが設けられている。また、清掃装置１０は、清掃ユニット３０を上下方向Ｄ１へ移動可能に支持するスライド機構５０（図２参照）を備える。

図１に示すように、装置本体１１は、その外装を構成する外装カバー１１Ａを有する。また、図２に示すように、装置本体１１は、その下部にシャーシ１１Ｂを有する。シャーシ１１Ｂは、床面２３に対して概ね平行に設けられている。また、装置本体１１の内部には、上述の各機能部を支持するための支持フレームが適宜設けられている。

装置本体１１は、被清掃面である床面２３を所定の進行方向へ走行可能なように構成されている。本実施形態では、装置本体１１は、走行部１２によって走行可能である。図２に示すように、走行部１２は、装置本体１１の下部に設けられている。走行部１２は、装置本体１１の走行姿勢を維持しつつ進行方向の推進力を床面２３に伝達するものであり、シャーシ１１Ｂに取り付けられている。走行部１２は、走行用の一対の車輪１２１と、４つのキャスタ１２２とを有する。

車輪１２１は、シャーシ１１Ｂの前後方向の中央であって、左右方向Ｄ３（幅方向）の両端部それぞれに回転可能に取り付けられている。４つのキャスタ１２２は、装置本体１１の走行姿勢を維持するためのものであり、シャーシ１１Ｂの前方端の両端部、及びシャーシ１１Ｂの後方端の両端部に回転可能に取り付けられている。清掃装置１０が床面２３に置かれた状態で、車輪１２１及びキャスタ１２２の各外周面は床面２３によって支持される。これにより、装置本体１１が、図１や図２に示される走行姿勢に維持される。

車輪１２１の回転軸には、減速ギヤなどの伝達機構を介して、モータ１３の出力軸が連結されている。このため、モータ１３が駆動されて、その回転駆動力が前記出力軸から出力されると、モータ１３の回転駆動力が車輪１２１に伝達される。本実施形態では、一対の車輪１２１のそれぞれに対して、個別にモータ１３が設けられている。したがって、各モータ１３が個別に駆動制御されることによって、各車輪１２１の回転速度が制御される。例えば、各車輪１２１の回転速度が等速に制御されると、清掃装置１０は真っ直ぐに進行し、各車輪１２１の回転速度が異なる速度に制御されると、回転速度の遅い車輪１２１側に清掃装置１０が旋回する。

バッテリ１４は、装置本体１１の中心部に設けられている。バッテリ１４は、操作表示部２０や、モータ１３、後述する吸気ユニット７０の吸気ファン７２（本発明の吸気ファンの一例）のファン用モータ７４（図２参照）、スライド機構５０のスライド用モータ５５（図１１参照）などに動作用の電力を供給する。

操作表示部２０は、装置本体１１の上部に設けられている。操作表示部２０は、外装カバー１１Ａに取り付けられている。操作表示部２０は、ユーザによって操作される装置であり、例えば、タッチ操作が可能であり、所定の情報を表示することが可能なタッチパネルを有する端末装置である。

清掃装置１０に対する各種の登録情報（走行ルート、清掃エリア、清掃時間帯、帰還位置情報などの情報）は、操作表示部２０から入力することができる。また、清掃装置１０に清掃動作を実行させるための清掃モードの設定や、空気清浄動作を実行させるための空気清浄モードの設定のためのモード設定値も、操作表示部２０から入力することができる。入力された登録情報やモード設定値などは、制御部４０に転送され、制御部４０による走行制御や動作制御などに用いられる。なお、前記登録情報や前記モード設定値などは、サーバ装置などの情報処理装置によって無線通信或いは有線通信などを通じて清掃装置１０に入力されてもよい。

表示パネル２１は、装置本体１１の前面に設けられている。表示パネル２１は、例えば液晶パネルである。表示パネル２１には、清掃中に各種のアナウンス情報が制御部４０によって表示される。前記アナウンス情報は、例えば、清掃装置１０の動作状態を示す情報であって、例えば清掃動作中である場合は清掃が実施されていることを示す情報、空気清浄動作中である場合は空気清浄が実施されていることを示す情報などである。

操作ハンドル２２は、装置本体１１の背面の最上部に設けられている。操作ハンドル２２は、ユーザが手動で清掃装置１０を運転操作して清掃する場合や、ユーザが清掃装置１０に走行経路を教示させるためのティーチング操作（教示操作）を行う場合に、ユーザが把持する操作部材である。操作ハンドル２２には、ユーザから運転操作を受け付ける各種操作ボタンが設けられている。前記操作ボタンに対する操作情報は、制御部４０に転送され、制御部４０による走行制御に用いられる。

図２に示すように、制御部４０は、装置本体１１の上部に設けられている。制御部４０は、清掃装置１０の動作を統括的に制御する。本実施形態では、制御部４０は、清掃装置１０の清掃動作や空気清浄動作などを制御する。具体的には、制御部４０は、清掃装置１０の走行動作、吸気ユニット７０による吸気動作、回転ブラシ２６（本発明の作動部材の一例）の回転動作、スライド機構５０によるスライド動作、表示パネル２１の画面表示などを制御する。

制御部４０は、例えば、基板にＣＰＵ、ＲＯＭ、及びＲＡＭなどの制御機器が実装された制御ボード（制御基板）、ＨＤＤやフラッシュメモリなどの記憶装置、ＧＰＳ受信機などを有する。前記ＣＰＵは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ＲＯＭは、前記ＣＰＵに各種の処理を実行させるためのＢＩＯＳ及びＯＳなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記ＲＡＭは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記ＣＰＵが実行する各種の処理の一時記憶メモリ（作業領域）として使用される。制御部４０は、前記ＲＯＭ又は記憶装置に予め記憶された各種の制御プログラムを前記ＣＰＵで実行することにより、清掃装置１０の清掃動作や空気清浄動作に関する各種制御を行う。

［清掃ユニット３０］
図３は、清掃装置１０の後方側の外観を示す斜視図である。図２及び図３に示すように、清掃ユニット３０は、装置本体１１の背面に設けられている。清掃ユニット３０は、スライド機構５０（図２参照）によって、装置本体１１が備える背面フレーム１１Ｃに、上下方向Ｄ１へ移動可能なように支持されている。

清掃ユニット３０は、収集ボックス３１（本発明の収集容器の一例）と、支持ホルダ３２（本発明の支持部の一例）と、吸気ノズル３３（本発明の吸気ノズルの一例）と、拡張ノズル３４（図３参照）と、吸気ユニット７０と、排気ダクト７６と、カバー３５と、を備える。

図２に示すように、支持ホルダ３２は、装置本体１１の背面に設けられている。支持ホルダ３２は、収集ボックス３１を着脱可能に支持するよう構成された支持部材である。支持ホルダ３２に収集ボックス３１が取り外し可能に装着されている。本実施形態では、支持ホルダ３２は、収集ボックス３１だけでなく、後述する空気清浄ボックス６１（本発明の流路形成部材の一例）も着脱可能に支持することが可能である。なお、空気清浄ボックス６１については後述する。

図４は、支持ホルダ３２から収集ボックス３１が取り外された状態を示す斜視図であり、図５は、清掃ユニット３０からカバー３５が取り外された状態を示す部分拡大図である。

図４及び図５に示すように、支持ホルダ３２の左右方向Ｄ３（幅方向）の中央には、収集ボックス３１が収容可能な収容部３２２が設けられている。収容部３２２に収集ボックス３１が装着される。つまり、収集ボックス３１は、装置本体１１の背面における幅方向Ｄ３の中央に配置されている。

カバー３５は、支持ホルダ３２に取り付けられている。支持ホルダ３２にカバー３５が装着されることにより、清掃ユニット３０の内部に設けられた後述の排気ダクト７６などを覆い、支持ホルダ３２とカバー３５の内面との間で内部空間を形成する。

収容部３２２は、上下方向Ｄ１に延びる凹形状の収容スペースである。収容部３２２は、カバー３５が支持ホルダ３２に取り付けられた状態で、支持ホルダ３２及びカバー３５によって区画される。収集ボックス３１は、収容部３２２に取り外し可能に装着されており、収容部３２２に装着された状態で、収容部３２２の凹状の収容スペースに収容される。

図４に示すように、支持ホルダ３２の下部には吸気ノズル３３が設けられている。本実施形態では、吸気ノズル３３は、支持ホルダ３２に一体に形成されている。また、支持ホルダ３２の側部には拡張ノズル３４が設けられている。

吸気ノズル３３は、吸気ファン７２が作動した場合に、床面２３から空気とともに塵埃などのゴミ類（吸引物）を吸い込む。図２に示すように、吸気ノズル３３は、床面２３に対向する吸入口３３１を有する。吸入口３３１は、床面２３から上方へ所定の隙間ΔＴを隔てた位置に配置される。吸気ノズル３３は、幅方向Ｄ３に長い形状であり、支持ホルダ３２の支持板３２４（図５参照）の外周縁部から下方へ突出する四角筒状の外周壁３３２（図２参照）によって構成される。なお、吸入口３３１が床面２３から所定の隙間ΔＴを隔てた位置は、清掃動作時に吸気ノズル３３が配置される清掃位置である。

図２に示すように、吸気ノズル３３の吸入口３３１の後方側の縁部には、床面２３へ延びる弾性を有するシート状のシール部材３３５（図５参照）が設けられている。シール部材３３５は、幅方向Ｄ３に長い長方形状である。シール部材３３５によって、吸入口３３１の後方側の縁部と床面２３との隙間ΔＴが塞がれている。

吸気ノズル３３には、前後方向Ｄ２に並んで配置された一対の回転ブラシ２６が回転可能に設けられている。各回転ブラシ２６は、吸気ノズル３３の幅方向Ｄ３の両側に位置する両側板を幅方向Ｄ３に渡すように設けられている。回転ブラシ２６の各回転軸の両端が、吸気ノズル３３の前記両側板に回転可能に支持されている。各回転ブラシ２６は、清掃ユニット３０が備える電動機としてのブラシ用モータ５６（図１１参照）からの回転駆動力がベルトやプーリーなどの伝達機構３９（図５参照）を介して伝達されることにより回転する。清掃装置１０の清掃動作時に回転ブラシ２６が回転されると、床面２３のゴミ類の回収が良好に行われる。

図３及び図４示すように、拡張ノズル３４は、清掃装置１０を正面から見て、支持ホルダ３２の左側に設けられている。支持ホルダ３２の左側には、収容スペース３８が設けられており、収容スペース３８に拡張ノズル３４が収容可能である。拡張ノズル３４は、支持ホルダ３２に回動可能に支持されている。具体的には、拡張ノズル３４は、収容スペース３８に収容される収容姿勢（図３及び図４に示される姿勢）と、収容スペース３８から左側へ倒されて装置本体１１の左側の床面２３を清掃可能な側方清掃姿勢（不図示）との間で姿勢変化可能なように、支持ホルダ３２に支持されている。

図２に示すように、装置本体１１の内部には、シャーシ１１Ｂの後端部から上方へ延びる板状の背面フレーム１１Ｃ（図２参照）が設けられている。支持ホルダ３２は背面フレーム１１Ｃに取り付けられている。支持ホルダ３２は、装置本体１１の背面フレーム１１Ｃに係合する板状のベース部３２１（本発明の第２支持部材の一例）と、収集ボックス３１の底面（底部）３１Ａを支持するための支持板３２４（本発明の第１支持部材の一例）と、を有する。ベース部３２１は、背面フレーム１１Ｃにスライド機構５０を介して取り付けられている。

本実施形態では、支持ホルダ３２は、上下方向Ｄ１へ移動可能なように、装置本体１１の背面フレーム１１Ｃにスライド機構５０によって支持されている。これにより、清掃ユニット３０自体が上下方向Ｄ１へ移動可能となる。スライド機構５０としては、例えば、周知のスライドレールを適用可能である。

スライド機構５０は、支持ホルダ３２を上下方向Ｄ１へ移動可能に支持するとともに、上下方向Ｄ１の駆動力を支持ホルダ３２に伝達して、支持ホルダ３２を上下方向Ｄ１へ移動させる。本実施形態では、操作表示部２０から清掃動作以外の動作指示、例えば、空気清浄動作指示やメンテナンス指示などが入力されると、制御部４０は、スライド機構５０のスライド用モータ５５（図１１参照）を駆動制御することにより、支持ホルダ３２を上昇させる。そして、制御部４０は、床面２３を清掃可能な清掃位置（図２に示す位置）から、当該清掃位置よりも上方へ隔てた退避位置に支持ホルダ３２を移動させ、そして、前記退避位置に支持ホルダ３２を保持させる。その後、清掃動作を実行させるための清掃指示が入力されると、制御部４０は、スライド用モータ５５を駆動制御して、支持ホルダ３２を前記退避位置から下降させて、前記清掃位置まで移動させる。

図５に示すように、ベース部３２１は、上下方向Ｄ１に延びる板状部材である。ベース部３２１に収容部３２２が一体に形成されている。収容部３２２は、ベース部３２１における後方側の後面３２１Ａに設けられており、ベース部３２１において幅方向Ｄ３の中央に配置されている。収容部３２２は、一対の側板３２２Ａと、保持板３２２Ｂとを有する。一対の側板３２２Ａは、幅方向Ｄ３へ所定間隔を隔てられている。保持板３２２Ｂは、各側板３２２Ａの下部の後方端部を幅方向Ｄ３へ渡すように各側板３２２Ａに取り付けられている。

また、ベース部３２１の下部に支持板３２４が設けられている。図２に示すように、支持板３２４は、吸気ノズル３３の上面を構成する部材でもある。支持板３２４は、ベース部３２１に垂直に設けられており、ベース部３２１から後方へ水平に延出する板状部材である。支持板３２４は、収容部３２２に装着されたときの収集ボックス３１の底面３１Ａを支持する。

収容部３２２は、一対の側板３２２Ａ、保持板３２２Ｂ、及び支持板３２４によって囲まれた収容スペースを含み、この収容スペースに収集ボックス３１が着脱可能に収容される。

図４に示すように、収容部３２２は、カバー３５が装着された状態で、後方側は開放されており、上方側も開放されている。したがって、図６（Ａ）及び図６（Ｂ）に示すように、収集ボックス３１は、収容部３２２に対して後方の斜め上方側から装着され、又は取り外される。ここで、図６（Ａ）及び図６（Ｂ）は、清掃装置１０の後方部の側面図であり、図６（Ａ）は、収集ボックス３１が収容部３２２に装着された状態を示し、図６（Ｂ）は、収集ボックス３１が収容部３２２から取り外された状態を示す。

図５に示すように、支持ホルダ３２には、収集ボックス３１が取り外された状態で、二つの第２連通口７３（本発明の第２連通口の一例）が形成されている。二つの第２連通口７３は、ベース部３２１を貫通するよう形成された貫通口である。二つの第２連通口７３は、後述する吸気ユニット７０が備える吸気ファン７２に連通している。つまり、第２連通口７３は、吸気ファン７２の吸気口としての役割を担う。二つの第２連通口７３は、幅方向Ｄ３に所定間隔を隔てて配置されている。

［収集ボックス３１］
収集ボックス３１は、吸気ノズル３３の吸入口３３１に吸い込まれた塵埃などのゴミ類を内部に収集するための容器である。収集ボックス３１は、後述のフィルタ３１５によって空気から分離された塵埃などのゴミ類（吸引物）を内部に収集する。図７に示すように、収集ボックス３１は、前後方向Ｄ２に扁平な形状であって、清掃装置１０の高さ方向（上下方向Ｄ１）に長い直方体の箱形状に形成されている。

図７に示すように、収集ボックス３１には、二つの第２連通口７３（図４参照）に対応する二つの排出口３１２（本発明の第１排気口の一例）が設けられている。二つの排出口３１２は、収集ボックス３１の前方側の前壁３１Ｂにおける上部付近に形成されている。収集ボックス３１が収容部３２２に装着された状態で、二つの排出口３１２が第２連通口７３に接続される。これにより、収集ボックス３１から吸気可能なように、収集ボックス３１と吸気ユニット７０とが接続される。

収集ボックス３１の内部には、フィルタ３１５（本発明のフィルタの一例）が設けられている。フィルタ３１５は、吸気ノズル３３に吸い込まれた空気から塵埃などのゴミ類を捕集して空気から分離し、清浄な空気にする。本実施形態では、フィルタ３１５よって清浄にされた空気は、排出口３１２から収集ボックス３１の外に排出される。フィルタ３１５は、収集ボックス３１の前方側の前壁３１Ｂの内面に設けられており、排出口３１２を覆うように配置されている。フィルタ３１５は、清掃専用のフィルタではなく、空気清浄の用途として兼用可能なフィルタである。フィルタ３１５として、例えば、ケミカルフィルタや、ＨＥＰＡフィルタ、ＵＬＰＡフィルタなどを用いることができる。

図６（Ｂ）に示すように、支持ホルダ３２の支持板３２４（第１支持部材）には、支持板３２４を貫通する第１連通口３２３（本発明の第１連通口の一例）が形成されている。第１連通口３２３は、幅方向Ｄ３に長い長方形状の開口である。第１連通口３２３は、吸気ノズル３３に連通している。

収集ボックス３１の底面３１Ａに開口３１１（本発明の開口の一例）が形成されている。開口３１１は、第１連通口３２３に対応する位置に形成されており、第１連通口３２３と同じように、幅方向Ｄ３に長い長方形状に形成されている。

収集ボックス３１が収容部３２２に装着された状態で、収集ボックス３１の底面３１Ａの開口３１１が第１連通口３２３に位置合わせされて、開口３１１と第１連通口３２３とが接続される。これにより、吸気ノズル３３と収集ボックス３１とが連通する。また、吸気ノズル３３から第１連通口３２３及び開口３１１を経て収集ボックス３１の内部に至る空気の流路が形成される。

また、収集ボックス３１が収容部３２２に装着された状態で、排出口３１２が第２連通口７３に位置合わせされて、排出口３１２と第２連通口７３とが接続される。これにより、収集ボックス３１と吸気ファン７２の吸気口とが連通する。また、収集ボックス３１の内部から排出口３１２及び第２連通口７３を経て吸気ファン７２に至る空気の流路が形成される。

収集ボックス３１が支持ホルダ３２の収容部３２２に装着された状態で、吸気ファン７２が駆動されて吸気が行われると、収集ボックス３１の内部が負圧となり、これにより、吸気ノズル３３の吸入口３３１から空気とともに塵埃などのゴミ類が吸い上げられる。そして、吸い上げられたゴミ類は、第１連通口３２３、及び開口３１１を通じて収集ボックス３１内に流入し、収集ボックス３１に収集される。詳細には、収集ボックス３１にゴミ類とともに空気が流入すると、その空気がフィルタ３１５を通って排出口３１２から収集ボックス３１の外部に排出される。このとき、比較的大きなゴミ類は収集ボックス３１に貯留され、微小な塵埃や砂埃などはフィルタ３１５によって捕集される。そして、フィルタ３１５を通過したきれいな空気が第２連通口７３を経て吸気ファン７２に吸い込まれる。

収容部３２２の左側の側板３２２Ａの下部には、拡張ノズル３４に連通する開口３２５（図５参照）が形成されている。収容部３２２に収集ボックス３１が装着された状態で、収集ボックス３１の側方側の側壁３１Ｃに形成された側面吸気口３１３（図７参照）が開口３２５に位置合わせされて、接続される。これにより、拡張ノズル３４が前記側方清掃姿勢となった場合に、拡張ノズル３４と収集ボックス３１とが連通し、拡張ノズル３４から空気とともに吸い上げられた粉塵や塵埃などのごみ類（吸引物）が開口３２５から側面吸気口３１３に入り、側面吸気口３１３を通じて収集ボックス３１に収集可能となる。また、拡張ノズル３４が前記収容姿勢となった場合、拡張ノズル３４のハウジングなどによって開口３２５が閉塞される。なお、開口３２５及び側面吸気口３１３は、それぞれの開口面積が概ね同じとなるように形成されている。

［吸気ユニット７０］
図２に示すように、吸気ユニット７０は、清掃ユニット３０の上部に設けられている。詳細には、吸気ユニット７０は、支持ホルダ３２のベース部３２１の上部に取り付けられている。吸気ユニット７０は、清掃ユニット３０の吸気ノズル３３から空気を吸い込む吸引力を発生させるものである。前記吸引力によって、床面２３上の塵埃などのゴミ類（吸引物）が空気とともに吸気ノズル３３に吸引される。

吸気ユニット７０は、二つの吸気ファン７２と、各吸気ファン７２を回転させる二つのファン用モータ７４と、を備える。二つの吸気ファン７２及び二つのファン用モータ７４は、幅方向Ｄ３へ所定間隔を隔てて配置されている。

ファン用モータ７４は、装置本体１１に設けられた制御部４０（図１１参照）によって駆動制御される。図８に示すように、ファン用モータ７４は、背面フレーム１１Ｃに形成された開口（不図示）から装置本体１１の内部側に入り込んだ状態で、背面フレーム１１Ｃに取り付けられている。

吸気ファン７２は、例えば、吸気方向Ｄ１１（図８参照）に対して垂直な方向へ送風する遠心ファン或いはシロッコファン（多翼ファン）である。吸気ファン７２は、その吸込口が第２連通口７３に対向するように配置されている。吸気ファン７２の中心には回転支持部が設けられており、この回転支持部にファン用モータ７４の出力軸が取り付けられている。

ファン用モータ７４が駆動されて吸気ファン７２が回転すると、第２連通口７３から収集ボックス３１内の空気が吸引されて、後述の排気ダクト７６へ送り出される。

吸気ユニット７０には、二つの排気ダクト７６が連結されている。各排気ダクト７６は、幅方向Ｄ３に隔てられて配置されている。各排気ダクト７６は、吸気ユニット７０によって収集ボックス３１から吸い込まれた空気を、清掃ユニット３０の内部空間に案内するダクト部材である。二つの排気ダクト７６は、幅方向Ｄ３に隔てられており、左側に位置する排気ダクト７６は、清掃ユニット３０の左側の上部空間３５１に空気を案内し、右側に位置する排気ダクト７６は、清掃ユニット３０の右側の上部空間３５１に空気を案内する。

清掃装置１０の収集ボックス３１に設けられるフィルタ３１５は、塵埃等を除去するという点において、空気清浄装置に用いられるフィルタと同等の機能を有する。そのため、本実施形態の清掃装置１０は、後述の空気清浄ボックス６１に備えられるフィルタ６１５を用いて空気を清浄することが可能なように構成されている。例えば、清掃装置１０は、清掃動作を行わずに停止している場合などのように清掃装置１０が清掃動作を行っていない非清掃動作時に、収集ボックス３１が後述の空気清浄ボックス６１に交換されることにより、空気清浄動作を行うことができる。

［空気清浄ボックス６１］
空気清浄ボックス６１は、支持ホルダ３２に着脱可能に構成された容器状の部材であり、本発明の経路形成部材の一例である。図９に示すように、空気清浄ボックス６１は、収集ボックス３１と概ね同形状に形成されており、前後方向Ｄ２に扁平な形状であって、清掃装置１０の高さ方向（上下方向Ｄ１）に長い直方体の箱形状に形成されている。したがって、空気清浄ボックス６１は、支持ホルダ３２に対して装着互換性を有する。つまり、空気清浄ボックス６１は、支持ホルダ３２に装着可能である。

なお、空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２に装着される場合は、収集ボックス３１が取り外されてから支持ホルダ３２に装着される。つまり、支持ホルダ３２の収集ボックス３１が空気清浄ボックス６１に交換される。

本実施形態では、空気清浄ボックス６１は、支持ホルダ３２に装着された装着状態において、吸気ノズル３３の吸入口３３１以外の他の大気連通口６１１から吸気ファン７２に至る流路（第１流路）を形成するとともに、吸入口３３１から吸気ファン７２に至る流路（第２流路）を遮断するように構成されている。

図１０は、空気清浄ボックス６１を示す斜視図である。図１０に示すように、空気清浄ボックス６１には、二つの第２連通口７３（図４参照）に対応する二つの排出口６１２（本発明の第２排気口の一例）が設けられている。二つの排出口６１２は、収集ボックス３１における排出口３１２と概ね同じ位置であり、空気清浄ボックス６１の前方側の前壁６１Ｂにおける上部付近に形成されている。空気清浄ボックス６１が収容部３２２に装着された状態で、二つの排出口６１２が第２連通口７３に接続される。これにより、空気清浄ボックス６１から吸気可能なように、空気清浄ボックス６１と吸気ユニット７０とが接続される。

空気清浄ボックス６１の内部には、フィルタ６１５（本発明のフィルタの一例）が設けられている。フィルタ６１５は、後述する大気連通口６１１から流入した外部の空気から、空気中に浮遊している花粉や、塵、埃、飛沫などの微小な浮遊物や、ウイルスなどを除去し、清浄な空気にする。本実施形態では、フィルタ６１５よって清浄にされた空気は、排出口６１２から空気清浄ボックス６１の外に排出される。フィルタ６１５は、収集ボックス３１に設けられたフィルタ３１５と同じフィルタであってもよく、或いは、フィルタ３１５よりも上述した浮遊物やウイルスなどの捕集効果の高いフィルムであってもよい。

空気清浄ボックス６１の後方側の後壁６１Ｄには、大気連通口６１１が形成されている。大気連通口６１１は、後壁６１Ｄの上部付近に形成されている。大気連通口６１１は、空気清浄ボックス６１の内部に清掃装置１０の周辺の大気を取り込むための貫通開口であり、上下方向Ｄ１に短く幅方向Ｄ３に長い矩形状に形成されている。

図１０に示すように、空気清浄ボックス６１の下端部には、空気清浄ボックス６１の底面を形成する底板６１Ａ（底部の一例）が設けられている。この底板６１Ａには開口は形成されていない。また、空気清浄ボックス６１の側方側の側壁６１Ｃには側面吸気口３１３（図７参照）が形成されていない。これらの点において、空気清浄ボックス６１は、収集ボックス３１と相違する。なお、底板６１Ａは、本発明の遮蔽部の一例である。

図９に示すように、収容部３２２に空気清浄ボックス６１が装着された場合、空気清浄ボックス６１の装着状態において、底板６１Ａが支持板３２４に支持される。このため、第１連通口３２３は底板６１Ａによって閉塞される。

このように空気清浄ボックス６１が構成されているため、収集ボックス３１が空気清浄ボックス６１に交換された場合、空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２に装着された状態で、第１連通口３２３は底板６１Ａによって閉塞されることにより、第１連通口３２３から空気清浄ボックス６１の内部に至る空気の流路が遮断される。また、大気連通口６１１から空気清浄ボックス６１の内部を通り、第２連通口７３を経て吸気ファン７２に至る空気の流路が形成される。

空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２の収容部３２２に装着された状態で、吸気ファン７２が駆動されて吸気が行われると、清掃装置１０は、空気清浄動作を行うつまり、吸気ファン７２による吸気が行われると、空気清浄ボックス６１の大気連通口６１１から空気が流入し、フィルタ６１５を通って排出口６１２から空気清浄ボックス６１の外部に排出される。このとき、フィルタ６１５によって空気中の浮遊物やウイルスが捕集される。これにより、空気清浄ボックス６１に取り込まれた空気が清浄化される。

このように清掃装置１０が構成されているため、収集ボックス３１が支持ホルダ３２に装着されている場合は、清掃装置１０は清掃動作を行う。また、支持ホルダ３２の収集ボックス３１が上述した構成の空気清浄ボックス６１に交換された場合、清掃装置１０は、空気清浄動作を行う。つまり、ユーザが支持ホルダ３２に収集ボックス３１又は空気清浄ボックス６１のいずれかを装着するだけで、清掃機能を発揮するように清掃装置１０を動作させることができ、或いは、空気清浄機能を発揮するように清掃装置１０を動作させることができる。

［第２実施形態］
次に、本発明の第２実施形態について説明する。

本実施形態では、図１１に示すように、上述の第１実施形態の清掃装置１０に空気清浄ボックス６１の装着を検知するための磁気センサ２７（本発明の検知部の一例）が設けられている。ここで、図１１は、清掃装置１０の制御部４０の構成を示す機能ブロック図である。

図１１に示すように、磁気センサ２７は、制御部４０に接続されており、磁気センサ２７の出力信号（検知信号）が制御部４０に入力される。磁気センサ２７は、例えば、支持ホルダ３２に設けられており、空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２に装着された場合に、空気清浄ボックス６１に対応する検知信号を出力する。また、磁気センサ２７は、収集ボックス３１が支持ホルダ３２に装着された場合に、収集ボックス３１に対応する検知信号を出力する。

空気清浄ボックス６１には、磁気センサ２７に対応する位置に空気清浄ボックス６１に応じた第１磁性体（不図示）が設けられている。空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２に装着されて、前記第１磁性体が磁気センサ２７に近接すると、磁気センサ２７は前記第１磁性体に対応する第１検知信号を出力する。

また、収集ボックス３１には、磁気センサ２７に対応する位置に収集ボックス３１に応じた第２磁性体（不図示）が設けられている。収集ボックス３１が支持ホルダ３２に装着されて、前記第２磁性体が磁気センサ２７に近接すると、磁気センサ２７は前記第２磁性体に対応する第２検知信号（第１検知信号とは信号レベルの異なる信号）を出力する。

本実施形態では、本発明の検知部の一例として磁気センサ２７を例示するが、例えば、磁気センサ２７に替えて二つの機械スイッチ（リミットスイッチ等）を用いてもよい。この場合、空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２に装着されたときに、一方の機械スイッチを作動させる押圧部材が空気清浄ボックス６１に設けられる。また、収集ボックス３１が支持ホルダ３２に装着されたときに、他方の機械スイッチを作動させる押圧部材が収集ボックス３１に設けられる。

なお、本発明の検知部は、空気清浄ボックス６１の装着を検知可能なものであれば、いかなる構成のものであっても適用可能である。

また、本実施形態では、空気清浄ボックス６１及び収集ボックス３１の装着を検知する磁気センサ２７を例示して説明するが、収集ボックス３１の装着のみを検知するセンサ、或いは収集ボックス３１のみを検知するセンサを用いてもよい。

図１１に示すように、制御部４０は、動作制御部４１１、検知処理部４１２、設定受付部４１３、報知出力部４１４などの各種の処理部を含む。なお、制御部４０は、前記ＣＰＵで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。

動作制御部４１１は、清掃動作を実行する清掃モード又は空気清浄動作を実行する空気清浄モードのいずれかの動作モードで清掃装置１０の動作を制御する。

本実施形態では、動作制御部４１１は、後述の設定受付部４１３によって清掃モードの設定入力が受け付けられて、且つ、支持ホルダ３２に収集ボックス３１が装着されていることが検知された場合、清掃装置１０を清掃動作するように制御する。具体的には、動作制御部４１１は、スライド用モータ５５を駆動して支持ホルダ３２を前記清掃位置まで移動させる。また、動作制御部４１１は、ブラシ用モータ５６を駆動して回転ブラシ２６を回転させる。また、動作制御部４１１は、ファン用モータ７４を駆動して吸気ファン７２を作動させる。そして、動作制御部４１１は、予め定められた走行ルートに従って清掃装置１０を走行させる。或いは、動作制御部４１１は、現在位置から予め定められた目的位置へ向けて清掃装置１０を自律走行させる。

また、動作制御部４１１は、後述の設定受付部４１３によって空気清浄モードの設定入力が受け付けられて、且つ、支持ホルダ３２に空気清浄ボックス６１が装着されていることが検知された場合、清掃装置１０を空気清浄動作するように制御する。具体的には、動作制御部４１１は、スライド用モータ５５を駆動して支持ホルダ３２を前記退避位置まで移動させる。また、動作制御部４１１は、回転ブラシ２６の回転駆動を禁止する。例えば、動作制御部４１１は、ブラシ用モータ５６の駆動制御を停止して、回転ブラシ２６を回転させないようにする。また、動作制御部４１１は、ファン用モータ７４を駆動して吸気ファン７２を作動させる。なお、動作制御部４１１は、予め定められた走行ルートに従って清掃装置１０を走行させてもよく、或いは、現在位置から予め定められた目的位置へ向けて清掃装置１０を自律走行させてもよい。

検知処理部４１２は、磁気センサ２７からの前記検知信号（第１検知信号）に基づいて、支持ホルダ３２に空気清浄ボックス６１が装着されたか否か、或いは空気清浄ボックス６１が装着されているか否かを判定する。前記第１検知信号が制御部４０に入力されると、検知処理部４１２は空気清浄ボックス６１が装着されたと判定する。また、検知処理部４１２は、磁気センサ２７からの前記検知信号（第２検知信号）に基づいて、支持ホルダ３２に収集ボックス３１が装着されたか否か、或いは収集ボックス３１が装着されているか否かを判定する。前記第２検知信号が制御部４０に入力されると、検知処理部４１２は収集ボックス３１が装着されたと判定する。

設定受付部４１３は、清掃装置１０の動作モードを前記清掃モード又は前記空気清浄モードのいずれかに設定するための設定入力を受け付ける処理を行う。例えば、ユーザが操作表示部２０を操作して、前記清掃モードによる清掃動作をさせるための動作指示、又は、前記空気清浄モードによる空気清浄動作をさせるための動作指示を入力すると、設定受付部４１３は当該動作指示の入力を受け付ける。

報知出力部４１４は、設定受付部４１３によって前記清掃モードの設定入力が受け付けられ、且つ、検知処理部４１２によって空気清浄ボックス６１が装着されていることが検知されると、支持ホルダ３２に装着されている装着部材の確認を促す確認メッセージを操作表示部２０や表示パネル２１に出力して、ユーザに報知する。この場合、前記確認メッセージに、収集ボックス３１を支持ホルダ３２に装着することを促すメッセージを含ませることが好ましい。

また、報知出力部４１４は、設定受付部４１３によって前記空気清浄モードの設定入力が受け付けられ、且つ、検知処理部４１２によって収集ボックス３１が装着されていることが検知されると、支持ホルダ３２に装着されている装着部材の確認を促す確認メッセージを操作表示部２０や表示パネル２１に出力して、ユーザに報知する。この場合、前記確認メッセージに、空気清浄ボックス６１を支持ホルダ３２に装着することを促すメッセージ含ませることが好ましい。なお、報知出力部４１４による出力方法は、表示出力に限られず、例えば、前記メッセージの内容の音声出力であってもよい。

［動作制御処理］
以下、図１２を参照して、清掃装置１０において実行される動作制御処理の手順の一例を説明するとともに、当該手順によって特定される本実施形態に係る方法について説明する。図１２は、前記動作制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。

なお、前記動作制御処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。また、前記動作制御処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なっていてもよい。さらに、以下の説明では、制御部４０によって前記動作制御処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサが当該割動作制御処理における各ステップを分散して実行する処理例又は方法も本発明の他の実施形態として考えられる。

まず、制御部４０は、ステップＳ１１において空気清浄動作の動作指示が入力されたか否かを判定する。当該動作指示が入力された場合は、次のステップＳ１２において、空気清浄ボックス６１が支持ホルダ３２に装着されているか否かが判定される。ここで、空気清浄ボックス６１が装着されていると判定されると、制御部４０は、スライド用モータ５５を駆動して、支持ホルダ３２を前記退避位置に移動させる（Ｓ１３）。その後、ブラシ用モータ５６の駆動制御を停止して、回転ブラシ２６が回転しないようにする（Ｓ１４）。また、制御部４０は、ファン用モータ７４を駆動して、吸気ファン７２を作動させる（Ｓ１５）。その後、一連の処理が終了する。

ステップＳ１２において、空気清浄ボックス６１が装着されていないと判定されると、制御部４０は、ステップＳ２０において、支持ホルダ３２に装着されている装着部材の確認を促す前記確認メッセージとともに、空気清浄ボックス６１を支持ホルダ３２に装着することを促すメッセージを出力する。

ステップＳ１１において空気清浄動作の動作指示が入力されなかったと判定された場合、制御部４０は、次のステップＳ１６において、清掃動作の動作指示が入力されたか否かを判定する。当該動作指示が入力された場合は、次のステップＳ１７において、収集ボックス３１が支持ホルダ３２に装着されているか否かが判定される。ここで、収集ボックス３１が装着されていると判定されると、制御部４０は、スライド用モータ５５を駆動して、支持ホルダ３２を前記清掃位置に移動させる（Ｓ１８）。その後、回転ブラシ２６が停止している場合は、ブラシ用モータ５６を駆動して、回転ブラシ２６を回転させ（Ｓ１９）、ファン用モータ７４を駆動して吸気ファン７２を作動させる（Ｓ１５）。その後、一連の処理が終了する。

ステップＳ１７において、収集ボックス３１が装着されていないと判定されると、制御部４０は、ステップＳ２０において、支持ホルダ３２に装着されている装着部材の確認を促す前記確認メッセージとともに、収集ボックス３１を支持ホルダ３２に装着することを促すメッセージを出力する。

このように、清掃装置１０において上述の動作制御処理が行われるため、清掃装置１０は、支持ホルダ３２に装着されている収集ボックス３１に応じた清掃モードで清掃動作を実行することができる、また、清掃装置１０は、支持ホルダ３２に装着されている空気清浄ボックス６１に応じた空気清浄モードで空気清浄動作を実行することができる。

また、支持ホルダ３２に収集ボックス３１が装着されている場合は、回転ブラシ２６の回転動作が可能となり、支持ホルダ３２に空気清浄ボックス６１が装着されている場合は、回転ブラシ２６の回転が禁止される。このため、空気清浄動作が行われている場合に無駄に電力を消費する回転ブラシ２６の動作が停止され、無駄なエネルギー消費を抑えることができる。

また、清掃装置１０の各動作モードに対応していない装着部材が支持ホルダ３２に装着されている場合に前記確認メッセージが出力されるので、ユーザは、動作モードに応じた適切な装着部材（収集ボックス３１又は空気清浄ボックス６１）が支持ホルダ３２に装着されていない場合に、適切な装着部材が未装着であることに気づくことができる。

なお、本実施形態では、収集ボックス３１及び空気清浄ボックス６１それぞれにフィルタが搭載された構成を例示したが、例えば、第２連通口７３と吸気ファン７２との間にフィルタを設け、各ボックス３１，６１にはフィルタを設けないようにした構成であってもよい。

また、本実施形態では、本発明の一例としての清掃装置１０を例示して説明したが、本発明は、清掃装置１０の支持ホルダ３２に着脱可能に支持される空気清浄ボックス６１（流路形成部材）の発明として捉えることも可能である。

１０ ：清掃装置
１１ ：装置本体
１２ ：走行部
１３ ：モータ
１４ ：バッテリ
２０ ：操作表示部
２１ ：表示パネル
２６ ：回転ブラシ
２７ ：磁気センサ
３０ ：清掃ユニット
３１ ：収集ボックス
３２ ：支持ホルダ
３３ ：吸気ノズル
４０ ：制御部
５６ ：ブラシ用モータ
６１ ：空気清浄ボックス
６１Ａ ：底板
７０ ：吸気ユニット
７２ ：吸気ファン
７３ ：第２連通口
７４ ：ファン用モータ
７６ ：排気ダクト
３１１ ：開口
３１２ ：排出口
３１５ ：フィルタ
３２１ ：ベース部
３２２ ：収容部
３２３ ：第１連通口
３２４ ：支持板
３２５ ：開口
３３１ ：吸入口
４１１ ：動作制御部
４１２ ：検知処理部
４１３ ：設定受付部
４１４ ：報知出力部
６１１ ：大気連通口
６１２ ：排出口
６１５ ：フィルタ

Claims (8)

1. 吸気ファンによる吸引力によって吸気ノズルに吸引物を空気とともに吸い込むことにより被清掃面を清掃する清掃装置であって、
   前記吸気ノズルに吸い込まれた前記吸引物を前記空気から分離するフィルタと、
   前記フィルタによって分離された前記吸引物を内部に収集する収集容器と、
   前記収集容器と所定の流路形成部材とを交換可能に支持するよう構成される支持部と、を備え、
   前記流路形成部材は、前記支持部によって支持された装着状態において、前記吸気ノズルの吸入口以外の大気連通口から前記吸気ファンに至る第１流路を形成するとともに、前記吸入口から前記吸気ファンに至る第２流路を遮断するよう構成されている、清掃装置。
2. 前記吸気ファンが設けられる装置本体を更に備え、
   前記支持部は、前記装置本体の背面に設けられており、
   前記吸気ノズルは、前記支持部の下部において前記被清掃面に対向するように設けられており、
   前記支持部は、
   前記吸気ノズルと連通する第１連通口を有し、前記収集容器又は前記流路形成部材の底面を支持可能な第１支持部材と、
   前記吸気ファンと連通する第２連通口を有し、前記装置本体の背面に対向する第２支持部材と、を有し、
   前記収集容器は、前記支持部に装着された装着状態で、前記第１連通口から前記収集容器の内部に至る流路を形成する開口と、前記第２連通口を経て前記吸気ファンに至る流路を形成する第１排気口と、を有し、
   前記流路形成部材は、前記支持部に装着された装着状態で、前記第１連通口を遮蔽する遮蔽部と、前記第２連通口を経て前記大気連通口から前記吸気ファンに至る流路を形成する第２排気口と、を有する、請求項１に記載の清掃装置。
3. 前記収集容器及び前記流路形成部材は、いずれも、前記清掃装置の高さ方向に長い箱状に形成されており、
   前記大気連通口は、前記収集容器の上部に形成されており、前記遮蔽部は、前記収集容器の底面を形成する底部である、請求項２に記載の清掃装置。
4. 前記収集容器又は前記流路形成部材の装着を検知する検知部と、
   清掃動作を実行する清掃モード又は空気清浄動作を実行する空気清浄モードのいずれかの動作モードで前記清掃装置の動作を制御する制御部と、を更に備え、
   前記制御部は、前記検知部によって前記収集容器の装着が検知されると、前記清掃モードにしたがって前記清掃装置を動作させ、前記検知部によって前記流路形成部材の装着が検知されると、前記空気清浄モードにしたがって前記清掃装置を動作させる、請求項１から３のいずれかに記載の清掃装置。
5. 前記制御部は、前記検知部によって前記収集容器の装着が検知されると所定の作動部材を動作させ、前記検知部によって前記流路形成部材の装着が検知されると前記作動部材の動作を禁止する、請求項４に記載の清掃装置。
6. 前記作動部材は、前記吸気ノズルに設けられ、電動機による駆動力を得て回転する回転ブラシである、請求項５に記載の清掃装置。
7. 前記清掃装置の動作モードを前記清掃モード又は前記空気清浄モードのいずれかに設定するための設定入力を受け付ける設定受付部と、
   前記設定受付部によって前記清掃モードの設定入力が受け付けられ、且つ、前記検知部によって前記流路形成部材の装着が検知されている場合に、前記収集容器の装着を促すよう報知し、前記設定受付部によって前記空気清浄モードの設定入力が受け付けられ、且つ、前記検知部によって前記収集容器の装着が検知されている場合に、前記流路形成部材の装着を促すよう報知する報知出力部と、を更に備える、請求項４から６のいずれかに記載の清掃装置。
8. 請求項１から７のいずれかに記載の清掃装置に適用され、前記清掃装置の支持部に着脱可能に支持される流路形成部材。