JP2023130978A - 回転機器予兆保全システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの抑制を図りつつ複数の回転機器についての的確な予兆保全を行うことができる回転機器予兆保全システムを提供する。【解決手段】回転機器予兆保全システム1は、複数の回転機器2における回転部にそれぞれ設置された性能が異なる複数の個別センサ4と、各個別センサ4に共通の基準センサ5と、個別センサ4の検出値が入力される入力部7と、回転機器2の個別センサ4及び基準センサ5を同一条件下で可動させて回転機器2毎に予め取得した検出値に基づく補正情報を記憶する補正情報記憶部10と、入力部7に入力される各回転機器2の個別センサ4の検出値に基づき、個別センサ4に対応する補正情報を参照しつつ、回転機器2の作動状態を判定する状態判定部9とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、回転機器の作動状態を判定する状態判定部を備える回転機器予兆保全システムに関する。
従来、回転機器について、連続的に状態を計測・監視し、その劣化状態を把握又は予知して部品の交換や修理行う予兆保全(予知保全)に関する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1に記載された技術においては、転がり軸受から発生する振動又は音の検出信号を周波数変換し、その低周波帯域信号をA/D変換して周波数スペクトルを取得し、これに含まれるピーク発生周波数と、転がり軸受の損傷に起因する理論損傷周波数とを比較することにより、転がり軸受の異常が診断される。
また、特許文献2に記載された技術においては、電気モータの振動センサを使用して得られる電気モータの振動の加速度又は速度を測定し、その振動値を現在の回転速度における基準値と比較し、電気モータの振動挙動を評価するための評価尺度が判断され、電気モータの振動挙動が評価される。
特開2020-56686号公報 特表2021-530703号公報
しかしながら、上記特許文献1によれば、転がり軸受の振動又は音の検出信号から得られるピーク発生周波数と理論損傷周波数とを比較しているので、異常の診断を正確に行うためには、検出信号を得るためのセンサの検出精度が高いことや、理論と実際とが合致することが要求される。
一方、上記特許文献2の技術によれば、電気モータの振動センサからの振動値が現在の回転速度における予め振動センサにより測定された基準値と比較されるが、複数の電気モータについて正確に診断を行う場合、すべての電気モータに正確な基準となる振動センサを設けなければならないので、診断のためのコストが高くなる。
本発明の目的は、コストの抑制を図りつつ複数の回転機器についての的確な予兆保全を行うことができる回転機器予兆保全システムを提供することにある。
本発明の回転機器予兆保全システムは、
保全の対象とする複数の回転機器の回転部にそれぞれ設置され、検出精度が異なるものを含む複数の個別センサと、
各個別センサに共通の基準センサと、
各回転機器の前記個別センサの検出値が入力される入力部と、
各回転機器の作動時に、前記基準センサ及び該回転機器の前記個別センサから同一条件下で予め取得した検出値に基づく回転機器毎の補正情報を記憶する補正情報記憶部と、
前記入力部に入力される各回転機器の前記個別センサの検出値に基づき、該個別センサに対応する前記補正情報を参照しつつ、該回転機器の作動状態を判定する状態判定部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、状態判定部により、各回転機器の個別センサの検出値に基づき、該個別センサに対応する上述の補正情報を参照しつつ、該回転機器の作動状態が判定される。そして、補正情報は、各回転機器の作動時に、基準センサ及び該回転機器の個別センサから同一条件下で予め取得した検出値に基づくものである。
このため、各回転機器の個別センサの検出精度が異なっていても、各個別センサの検出値を、対応する補正情報を用いて基準センサにより検出した場合と同様の検出値となるように補正することができる。そして、各回転機器の作動状態は、この補正された検出値を用いて判定されるので、その判定結果として、基準センサを用いて各回転機器の作動状態を判定する場合と同様の判定結果を得ることができる。
このため、各回転機器の個別センサとして、安価で検出精度が劣るものを使用したとしても、良好な精度の判定結果を得ることができる。したがって、コストの抑制を図りつつ複数の回転機器についての的確な予兆保全を行うことができる回転機器予兆保全システムを提供することができる。
本発明において、前記状態判定部は、前記各回転機器の作動状態の判定結果を、該回転機器毎に、警告を含む複数段階の判定結果として出力するものであってもよい。これによれば、出力される警告や判定結果に基づいて、直ちに適切な保全措置を当該回転機器に対して講じることができる。
前記状態判定部により判定された各回転機器の前記作動状態及び各回転機器について予め設定された重要度に基づき、各回転機器についての保全措置を他の回転機器に優先して行うか否かについての優先度を回転機器毎に設定する優先度設定部を備えてもよい。これによれば、回転機器毎に設定された優先度に応じて、各回転機器の保全措置を適切なタイミングで講じることができる。
前記状態判定部による前記作動状態の判定結果及び前記優先度設定部による前記優先度の設定結果を記憶する機器保全データベースと、該機器保全データベースの内容を各回転機器について出力する出力部とを備えてもよい。これによれば、出力部として、スピーカやディスプレイに出力するものを用いることにより、いつでも機器保全データベースにおける優先度の設定結果を把握し、各回転機器の保全に役立てることができる。
前記機器保全データベースは、各回転機器について、保全措置を行うに必要な消耗品若しくは交換部品の在庫の有無若しくはメーカでの保有期間、又は該保全措置の計画、履歴若しくは保全方式を記憶するものであり、前記出力部は、前記機器保全データベースの内容をディスプレイに表示するとともに、表示内容の編集を受けれる表示・編集部であってもよい。
これによれば、機器保全データベースに記憶された保全措置を行うに必要な消耗品若しくは交換部品の在庫の有無若しくはメーカでの保有期間、又は該保全措置の計画、履歴若しくは保全方式を、いつでもディスプレイに表示するとともに、表示内容を編集することができる。
前記複数の個別センサは、メーカ、バージョン若しくは品質が異なり、又は品質にばらつきがあるものであってもよい。これによれば、このような個別センサを採用したとしても、上述のように基準センサを用いて各回転機器の作動状態を判定する場合と同様の判定結果を得ることができるので、個別センサとしてのセンサの採用幅を広くして、回転機器予兆保全システムを柔軟にかつ低コストで構築することができる。
前記個別センサ及び前記基準センサは、前記回転機器の回転部で発生する振動センサ、加速度センサ、音センサ、温度センサ、又は該回転部に供給される電流を検出する電流センサであってもよい。これによれば、各回転機器についての作動状態の判定を、広範な観点から行うことができる。
本発明の一実施形態に係る回転機器予兆保全システムの構成を示すブロック図である。 図1の回転機器予兆保全システムにおける機器保全データベースに記憶される内容を例示する表である。 図1の回転機器予兆保全システムにおける保全処理部による予兆保全処理を示すフローチャートである。 図1の回転機器予兆保全システムの検出値補正部において、個別センサが加速度を検出するものである場合について、検出値に対する補正係数を求める様子を模式的に例示するグラフである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る回転機器予兆保全システムの構成を示すブロック図である。この回転機器予兆保全システム1は、プラント内のモータ、ポンプ等の複数の回転機器2の作動状態を、各回転機器2からの情報と、機器保全データベース3のデータに基づいて判定し、回転機器2の予兆保全に役立つ情報を出力するものである。
図1に示すように、回転機器予兆保全システム1は、複数の回転機器2の回転部にそれぞれ設置された複数の個別センサ4と、各個別センサ4に共通の基準センサ5と、個別センサ4及び基準センサ5からの検出値に基づいて各回転機器2の予兆保全(予知保全)に役立つ情報処理を行う保全処理部6とを備える。
個別センサ4及び基準センサ5は、それが設置される回転機器2の軸受などの回転部で発生する振動若しくは音、又は該回転部に供給される電流などの物理量を検出するものである。各個別センサ4は、メーカ、バージョン若しくは品質が異なり、又は品質にばらつきがある。
保全処理部6は、各個別センサ4の検出値が入力される入力部7と、入力部7に入力される各個別センサ4の検出値を補正する検出値補正部8と、検出値補正部8により補正された各個別センサ4の検出値に基づき、個別センサ4が設置された回転機器2の作動状態を判定する状態判定部9とを備える。保全処理部6は、CPU、メモリ、周辺装置、プログラムなどで構成される。
検出値補正部8における各個別センサ4の検出値の補正は、予め、入力部7に入力される各個別センサ4の検出値を、個別センサ4が設置された回転機器2の作動時に、該個別センサ4及び基準センサ5を同一条件下で可動させて取得した該個別センサ4及び基準センサ5からの検出値に基づいて行われる。
例えば、各回転機器2において、対応する個別センサ4と、共通の基準センサ5を、その回転機器2の同じ位置に配置し、同じタイミングで所定時間稼働させ、その個別センサ4と基準センサ5の双方により得られる検出値の時間的変化を補正情報として記憶しておく。
このような補正情報は、補正情報記憶部10において記憶される。そして、各回転機器2の予兆保全を行うために各個別センサ4からの検出値を監視する際には、その検出値が、記憶してある補正情報に基づいて補正される。
この補正は、例えば、各回転機器2について、上記補正情報に基づいて基準センサ5及び個別センサ4それぞれの検出値(例えば振幅値)の平均値の差を求め、個別センサ4の検出値に乗じることによりこの差がなくなるような係数Kを個別センサ4の検出値に対する補正係数として用いることにより行うことができる。なお、補正情報記憶部10に記憶する補正情報は、このような補正係数自体であってもよい。
図4は、個別センサ4が加速度を検出するものである場合について、上記の補正係数Kを求める様子を模式的に例示する。図4に示すように、個別センサ4の出力波形が振幅W1でグラフ曲線L1のように変化する場合に、基準センサ5の出力波形が振幅W2でグラフ曲線L2のように変化するものとすれば、補正係数Kを、K=W2/W1とすることができる。
これにより、個別センサ4の出力波形において小さい異常波高Hが生じた場合でも、異常波高HはK倍に拡大されるので、その異常波高Hは、支障なく検出される。このようにして検出される異常波高Hについては、状態判定部9は、周知の周波数解析を行い、その結果に基づいて異常の度合いを判定し、対応する回転機器2の作動状態の判定に役立てることができる。
基準センサ5としては、高精度のものを用いるのが好ましい。基準センサ5は1つでなくてもよい。ただし、その場合には、各基準センサ5は、同一の特性を有し、高精度のものであることを要する。
また、保全処理部6は、状態判定部9により判定された各回転機器2の作動状態(コンディション)及び各回転機器2について予め設定された重要度に基づき、各回転機器2についての保全措置を他の回転機器2に優先して行うか否かについての優先度を設定する優先度設定部11を備える。上記重要度や優先度などは、保全情報の一部として機器保全データベース3に記憶される。
保全処理部6には、機器保全データベース3に保存される各回転機器2の保全情報を各回転機器2に対応させてディスプレイ13に表示し、及びこの表示を参照しつつ編集するための表示・編集部12が設けられる。表示・編集部12は、本発明の出力部としての機能を有する。
また、機器保全データベース3には、各回転機器2について、保全措置を行うために必要な消耗品若しくは交換部品の在庫の有無若しくはメーカでの保有期間、又は保全措置の計画、履歴若しくは保全方式なども併せて記憶される。
図2は、機器保全データベース3に記憶される内容を例示する。「機器No」の欄には、予知保全の対象とする回転機器2を特定するための機器の番号が格納される。「機器名称」の欄には、当該回転機器2の名称が格納される。「重要度」には、上述の重要度が格納される。具体的には、何段階かに分けて保全の重要度を高い方から「S」、「A」、「B」、「C」・・・などで示す情報が格納される。かかる重要度は、当該回転機器2を含むプラント独自の基準で定められる。
「コンディション」の欄には、上述の作動状態(コンディション)に関する情報が格納される。具体的には、作動状態が良好であることを示す「〇」、注意を要することを示す「△」、メンテナンスを要することを示す「×」、当該回転機器2が停止中であることを示す「-」が格納される。
「保全方式」の欄には、当該回転機器2について採用される保全の方式を示す情報が格納される。この保全方式には、予防保全と事後保全とがある。予防保全は、さらに、時間計画に基づくメンテナンス(Time Based Maintenance)である時間基準保全(TBM)と、状態監視に基づくメンテナンス(Condition Based Maintenance)である状態監視保全(CBM)とに分類される。
具体的には、「保全方式」の欄には、保全方式が、定期メンテナンスと高精度な状態監視保全(CBM)であることを示す「定期メンテ+高精度CBM」、個別センサ4として振動センサと電流センサを用い、絶縁状態で行う高精度な状態監視保全(CBM)であることを示す「高精度CBM・振動センサ・電流センサ・絶縁」、個別センサ4として振動センサを用いる高精度な状態監視保全(CBM)と簡易的な巡視であることを示す「高精度CBM・振動センサ簡易巡視」、簡易巡視による事後保全が行われることを示す「簡易巡視事後保全」が格納される。
「優先度」の欄には、上述の優先度を示す情報が格納される。具体的には、優先度の高い方から「1」(必須)、「2」(優先)、「3」(推奨)、「4」(不要)のように、優先度を示す値が格納される。保全計画」の欄には、当該回転機器2について保全措置を講ずる時期に関する情報が格納される。例えば、「次回定修」、「次々回定修」、「予定なし」などが格納される。
「保全履歴」の欄には、当該回転機器2について保全措置を講じた履歴に関する情報が格納される。「消耗品在庫」の欄には、当該回転機器2の保全に使用する消耗品の有無を示す情報が格納される。「消耗品在庫」の欄には、「〇」(在庫在り)、「△」(在庫僅少)、「×」(在庫なし)、「-」(在庫不要)などが格納される。
「部品保有期間」の欄には、当該回転機器2の保全に使用する部品のメーカにおける保有期間を示す情報、例えばメーカにおける当該部品の保有期間の末日に関する情報が格納される。「備考添付画像」の欄には、例えば、当該部品の写真データへのリンク情報や、引継ぎメモが格納される。
図3は、保全処理部6による予兆保全処理を示す。この処理は、一定時間毎に行われ、機器保全データベース3における「コンディション」及び「優先度」を一定時間毎に更新するものである。なお、機器保全データベース3における他の「機器No」、「重要度」、「保全方式」、「消耗品在庫」、「部品保有期間」、「備考添付画像」などの情報は、プラントの作業員などによって、必要に応じ、予め設定又は更新されている。
保全処理部6は、予兆保全処理を開始すると、まず、機器保全データベース3における先頭のレコードを読み出す(ステップS1)。次に、当該レコードの「保全方式」の情報に「CBM」(状態監視保全)が含まれているかどうかを判定する(ステップS2)。含まれていないと判定した場合には、ステップS7に進む。
ステップS2で「CBM」が含まれていると判定した場合には、当該レコードの「機器ID」で特定される回転機器2に設置された個別センサ4から、所定時間分の検出値を入力部7により読み取る(ステップS3)。
次に、この読み取った検出値を、検出値補正部8により、当該レコードの回転機器2に対応する補正情報記憶部10内の補正情報に基づいて補正する(ステップS4)。例えば、検出値の前記所定時間における最大の振幅値Amaxは、補正情報で示される係数Kを乗算することにより、振幅値K・Amaxに補正される。
次に、補正した検出値に基づき、当該レコードの「コンディション」の情報を状態判定部9により判定して更新する(ステップS5)。たとえば、補正した検出値としての振幅値K・Amaxが所定の第1閾値T1以下であれば(K・Amax≦T1)、「〇」(良好)を設定し、第1閾値T1を超えるが第2閾値T2以下であれば(T1<K・Amax≦T2)、「△」(注意)を設定し、第2閾値T2を超えていれば(T2<K・AWmax)、「×」(要メンテ)を設定する(ステップS5)。
なお、このとき、当該回転機器2が停止中であれば、「-」(機器停止中)を設定してもよい。また、このとき、状態判定部9は、判定結果に応じ、緊急度などを考慮して、警告を含む複数段階の出力を、スピーカ又はディスプレイ13に出力してもよい。
さらに、状態判定部9は、振幅値K・Amaxが第2閾値T2を超えるような異常値である場合には、周知の周波数解析を行い、その結果に基づいて異常の度合いを判定し、対応する回転機器2の作動状態の判定に役立てることができる。
次に、当該レコードの更新した「コンディション」の内容と「重要度」の内容とに基づき、「優先度」を設定する(ステップS6)。この「優先度」の設定に際しては、図2に例示されるような当該レコードの「コンディション」の内容と「重要度」の内容との組み合わせに応じて、優先度を示す値が設定される。
次に、機器保全データベース3の次のレコードを読み出して(ステップS7)、読み出しができたか否か(終了か否か)を判定する(ステップS8)。すなわち、次のレコードが読み出せた場合には、ステップS2に戻り、そのレコードについてステップS2以下の処理を繰り返す。次のレコードが無かった場合には、予兆保全処理を終了する。
予兆保全処理の結果は、機器保全データベース3の内容を、表示・編集部12により、ディスプレイ13に表示して確認することができる。このとき、予兆保全処理の結果に応じて、必要なレコードの必要な項目について設定や書換えを行って編集することができる。
例えば、ある回転機器2のレコードにおいて、優先度が「1」であれば、そのレコードの「保全計画」の欄に「次回定修」を設定することができる。なお、「優先度」の値と「保全計画」の内容が1対1に対応しているのであれば、上記の予兆保全処理において、「優先度」の値から自動的に「保全計画」の内容を更新してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、各回転機器2について、プラント独自の基準で機器保全データベース3内に設定した重要度に応じて、個別センサ4から得られる回転機器2のコンディション(状態)に基づき、保全措置についての優先度を設定し、図2のような予兆保全情報を提示することができる。
その際に、、各回転機器2の個別センサ4として、安価で検出精度が劣るものを使用したとしても、基準センサ5に基づいて得られる補正情報を参照して良好な精度の判定結果を得ることができる。したがって、コストの抑制を図りつつ複数の回転機器2についての的確な予兆保全を行うことができる回転機器予兆保全システム1を提供することができる。
また、上記の回転機器2のコンディション(状態)の判定結果に応じ、直ちに緊急度などに応じた警告を含む複数段階の出力を、スピーカ又はディスプレイ13に出力する場合には、この出力に応じて、直ちに必要な保全措置を講じることができる。
また、全ての回転機器2についての保全方式を時間基準保全(TBM)から状態監視保全(CBM)に変えることは現実的ではないところ、状態監視保全(CBM)による保全方式を採用する回転機器2を予め機器保全データベース3に設定しておくことにより、その回転機器2について状態監視保全(CBM)による保全方式を採用することができる。
すなわち、所望の回転機器2について、保全処理部6により作動状態(コンディション)を監視し、優先度を設定するとともに、この優先度に応じて、その回転機器2についての状態監視保全による保全措置を適切なタイミングで講じることができる。
また、センサやAIによる状態監視保全(CBM)のための診断精度とコストには大きな幅があるが、本実施形態によれば、機器保全データベース3の予兆保全情報を参照することにより、各回転機器2の重要度と対応させつつ、各回転機器2の保全の優先度などを知ることができるので、巡回してセンサの表示を読み取りに行くなどの必要がなくなり、予兆保全が簡便になり、人的コストも抑制することができる。
また、優先度の設定結果に応じて保全計画を設定し、機器保全データベース3を介して、上記図2の上記予兆保全情報をプラントの必要な従事者間で共有することができるので、保全履歴の属人化を防止し、技術伝承の障害を取り除くことができる。
また、各回転機器2の保全に欠かせない消耗品の在庫やメーカにおける部品の保管期限などの消耗品・部品に関する情報を、機器保全データベース3において更新しておくことにより、いつでもそのような情報を表示して、消耗品・部品に関する情報を取得し、各回転機器2の保全に役立てることができる。
また、機器保全データベース3を採用し、その予兆保全情報を表計算プログラムなどで表示し、更新を行うことができるようにしたので、各回転機器2についての保全(メンテナンス)計画や保全履歴などの予兆保全に必要な情報を、プラントの現場などにおいて、従業者がいつでも閲覧し、編集することができる。
また、消耗品在庫、部品保有期間などの情報を併せて機器保全データベース3に格納し、共有することができるので、これらの情報を予兆保全情報として一元的に管理することができる。また、機器保全データベース3を他の情報、例えば保全カレンダと連動させ、保全カレンダにおいて保全計画を表示させることもできる。
また、保全処理部6による予兆保全処理によって一定時間ごとに「コンディション」、「優先度」などが更新される機器保全データベース3に基づき、各回転機器2の作動状態などの監視と、保全計画や消耗品在庫などの保全に必要なカルテとを、リアルタイムに一体化して提供することができる。
また、個別センサ4及び基準センサ5として、回転機器2の回転部で発生する振動センサ、加速度センサ、音センサ、温度センサ、又は該回転部に供給される電流を検出するセンサなどの各種のセンサを採用することにより、各回転機器2についての作動状態の判定を、広範な観点から行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、機器保全データベース3及び表示・編集部12は、市販の表計算ソフトにより構築してもよい。また、基準センサ5は、各回転機器2の個別センサ4の基準となるものであればよく、また、個別センサ4に異常な検出値が生じた場合には周波数解析を行って異常の度合いを判定することに鑑みれば、基準センサ5として必ずしも精度の高いものを用いる必要はない。
1…回転機器予兆保全システム、2…回転機器、3…機器保全データベース、4…個別センサ、5…基準センサ、6…保全処理部、7…入力部、8…検出値補正部、9…状態判定部、10…補正情報記憶部、11…優先度設定部、12…表示・編集部、13…ディスプレイ、H…異常波高、L1、L2…グラフ曲線、W1、W2…振幅。

Claims (7)

  1. 保全の対象とする複数の回転機器の回転部にそれぞれ設置され、検出精度が異なるものを含む複数の個別センサと、
    各個別センサに共通の基準センサと、
    各回転機器の前記個別センサの検出値が入力される入力部と、
    各回転機器の作動時に、前記基準センサ及び該回転機器の前記個別センサから同一条件下で予め取得した検出値に基づく回転機器毎の補正情報を記憶する補正情報記憶部と、
    前記入力部に入力される各回転機器の前記個別センサの検出値に基づき、該個別センサに対応する前記補正情報を参照しつつ、該回転機器の作動状態を判定する状態判定部とを備えることを特徴とする回転機器予兆保全システム。
  2. 前記状態判定部は、前記各回転機器の作動状態の判定結果を、回転機器毎に、警告を含む複数段階の判定結果として出力するものであることを特徴とする請求項1に記載の回転機器予兆保全システム。
  3. 前記状態判定部により判定された各回転機器の前記作動状態及び各回転機器について予め設定された重要度に基づき、各回転機器についての保全措置を他の回転機器に優先して行うか否かについての優先度を回転機器毎に設定する優先度設定部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機器予兆保全システム。
  4. 前記状態判定部による前記作動状態の判定結果及び前記優先度設定部による前記優先度の設定結果を記憶する機器保全データベースと、該機器保全データベースの内容を各回転機器について出力する出力部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の回転機器予兆保全システム。
  5. 前記機器保全データベースは、各回転機器について、保全措置を行うに必要な消耗品若しくは交換部品の在庫の有無若しくはメーカでの保有期間、又は該保全措置の計画、履歴若しくは保全方式を記憶するものであり、前記出力部は、前記機器保全データベースの内容をディスプレイに表示するとともに、表示内容の編集を受けれる表示・編集部であることを特徴とする請求項4に記載の回転機器予兆保全システム。
  6. 前記複数の個別センサは、メーカ、バージョン若しくは品質が異なり、又は品質にばらつきがあることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の回転機器予兆保全システム。
  7. 前記個別センサ及び前記基準センサは、前記回転機器の回転部で発生する振動センサ、加速度センサ、音センサ、温度センサ、又は該回転部に供給される電流を検出する電流センサであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の回転機器予兆保全システム。
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