JP2023130870A - 顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法 - Google Patents

顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023130870A
JP2023130870A JP2022035427A JP2022035427A JP2023130870A JP 2023130870 A JP2023130870 A JP 2023130870A JP 2022035427 A JP2022035427 A JP 2022035427A JP 2022035427 A JP2022035427 A JP 2022035427A JP 2023130870 A JP2023130870 A JP 2023130870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
slide
microscope system
control device
microscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022035427A
Other languages
English (en)
Inventor
祥弘 樋川
Sachihiro Toikawa
翔 牧田
Sho Makita
洋輔 谷
Yosuke Tani
祐樹 新井
Yuki Arai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Evident Co Ltd
Original Assignee
Evident Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Evident Co Ltd filed Critical Evident Co Ltd
Priority to JP2022035427A priority Critical patent/JP2023130870A/ja
Priority to US18/114,918 priority patent/US20230288691A1/en
Priority to CN202310203389.9A priority patent/CN116736512A/zh
Publication of JP2023130870A publication Critical patent/JP2023130870A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/36Microscopes arranged for photographic purposes or projection purposes or digital imaging or video purposes including associated control and data processing arrangements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/36Microscopes arranged for photographic purposes or projection purposes or digital imaging or video purposes including associated control and data processing arrangements
    • G02B21/365Control or image processing arrangements for digital or video microscopes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/36Microscopes arranged for photographic purposes or projection purposes or digital imaging or video purposes including associated control and data processing arrangements
    • G02B21/365Control or image processing arrangements for digital or video microscopes
    • G02B21/367Control or image processing arrangements for digital or video microscopes providing an output produced by processing a plurality of individual source images, e.g. image tiling, montage, composite images, depth sectioning, image comparison
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/0016Technical microscopes, e.g. for inspection or measuring in industrial production processes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/32Micromanipulators structurally combined with microscopes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/34Microscope slides, e.g. mounting specimens on microscope slides
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/36Microscopes arranged for photographic purposes or projection purposes or digital imaging or video purposes including associated control and data processing arrangements
    • G02B21/361Optical details, e.g. image relay to the camera or image sensor

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】顕微鏡下で行われる作業の効率を改善する。【解決手段】顕微鏡システムは、接眼レンズ106を含み、接眼レンズ106の物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系110と、スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成する制御装置と、補助画像データに基づいて、対象スライドを含む補助画像を光学像が形成される像面に重畳する重畳装置であるプロジェクタ113と、を備える。制御装置は、対象スライドを切り替える指示に応じて、複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択する。【選択図】図2

Description

本明細書の開示は、顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法に関する。
ロボット等による作業の自動化が進む現在においても、手作業での組み立てが要求される製品は少なくなく、例えば、医療機器はその一例である。医療機器のような精密機器の組み立ては、細かな作業も多いため、顕微鏡下で行われることが多く、対象物を両目で立体視可能な実体顕微鏡がしばしば利用される。
しかしながら、実体顕微鏡で対象物を観察しながら組み立て作業を行っている最中に手順書を確認するためには、実体顕微鏡の接眼レンズから一旦目を離して、手順書が表示されているディスプレイ等に視線を移さなければならない。そして、確認後は、改めて接眼レンズを覗いて組み立て作業を継続することになるため、作業効率が上がりにくい。
このような課題に関連する技術は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のシステムでは、顕微鏡の中間像位置に画像を投影することで、接眼レンズを覗いたまま必要な情報を得ることができる。
国際公開第2020/066041号公報
ところで、複数の工程からなる組み立て作業を想定した場合、特定の情報を常時表示するのではなく、必要なタイミングで適切な情報を適宜切り替えて表示することが望まれる。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、顕微鏡下で行われる作業の効率を改善する技術を提供することである。
本発明の一態様に係る顕微鏡システムは、接眼レンズを含み、前記接眼レンズの物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系と、スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成する制御装置と、前記補助画像データに基づいて、前記対象スライドを含む補助画像を前記光学像が形成される像面に重畳する重畳装置と、を備える。前記制御装置は、前記対象スライドを切り替える指示に応じて、前記複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択する。
本発明の一態様に係る重畳ユニットは、接眼レンズの物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系を備える顕微鏡に取り付けられる重畳ユニットであって、スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成する制御装置と、前記補助画像データに基づいて、前記対象スライドを含む補助画像を前記光学像が形成される像面に重畳する重畳装置と、を備える。前記制御装置は、前記対象スライドを切り替える指示に応じて、前記複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択する。
本発明の一態様に係る動作方法は、接眼レンズの物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系と重畳装置とを備える顕微鏡を制御する制御装置の動作方法であって、前記制御装置が、スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドを切り替える指示に応じて、前記複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択し、前記新たな対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成し、前記重畳装置に、前記補助画像データに基づいて、前記新たな対象スライドを含む補助画像を前記光学像が形成される像面に重畳させることを含む。
上記の態様によれば、顕微鏡下で行われる作業の効率を改善することができる。
本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムを例示した図である。 顕微鏡システムに含まれる光学系の構成を例示した図である。 スライドセットの構成を例示した図である。 顕微鏡システムが行う画像投影処理のフローチャートの一例である。 像面に形成される画像の構成を説明するための図である。 モニタに表示されるホーム画面の一例を示した図である。 顕微鏡構成を設定する画面の一例を示した図である。 AR表示を調整する画面の一例を示した図である。 AR表示の調整方法を説明するための図である。 ズームセンサを調整する画面の一例を示した図である。 接眼レンズから観察されるホーム画面の一例を示した図である。 組み立て作業支援処理のフローチャートの一例である。 接眼レンズから観察される重畳画像の一例を示した図である。 スライドの切替操作について説明するための図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の別の一例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される撮影画面の一例を示した図である。 モニタで観察される撮影画面の一例を示した図である。 記録用画像の一例を示した図である。 記録用画像の別の例を示した図である。 記録用画像の更に別の例を示した図である。 画像記録方法について説明するための図である。 遠隔地からトレーナが指示する構成を例示した図である。 スライドセット作成処理のフローチャートの一例である。 スライドファイルのパラメータを設定する画面の一例を示した図である。 スライド設定画面の一例を示した図である。 制御装置を実現するためのコンピュータのハードウェア構成を例示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。 接眼レンズから観察される重畳画像の更に別の例を示した図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムを例示した図である。図2は、顕微鏡システムに含まれる光学系の構成を例示した図である。図3は、スライドセットの構成を例示した図である。図1に示す顕微鏡システム1は、予め用意されたスライドセットを用いることで、利用者が接眼レンズ106を覗いたまま行う顕微鏡下での作業中に、必要なタイミングで適切な情報を利用者に提供するものである。図1から図3を参照しながら、顕微鏡システム1の構成について説明する。
顕微鏡システム1は、顕微鏡100と、制御装置200と、モニタ300と、複数の入力装置400(マウス401、キーボード402、フットスイッチ403、バーコードリーダ404)と、Webカメラ500を備えている。
顕微鏡100は、試料を立体視することが可能な実体顕微鏡であり、図2に示す顕微鏡光学系110を備えている。顕微鏡光学系110は、実体顕微鏡用の光学系である。利用者は、顕微鏡光学系110が接眼レンズ106(接眼レンズ106a、接眼レンズ106b)の物体側に形成した光学像を、接眼レンズ106経由で左右の目で観察することが可能であり、試料を立体的に観察することができる。このため、顕微鏡100は、例えば、精密機器の組み立て作業などの用途に好適である。
顕微鏡100は、ズームハンドル130で操作可能なズームレンズ102(ズームレンズ102a、ズームレンズ102b)を備えている。ズームハンドル130を操作することで、接眼レンズ106を覗いて試料の観察を継続しながら観察倍率を変更することができる。
顕微鏡100は、焦準ハンドル140を備えている。焦準ハンドル140を操作することで、試料と対物レンズ101の間の距離を変更して試料へピントを合わせることができる。
顕微鏡100は、試料を撮像し、試料のデジタル画像を取得する撮像装置112を備えている。接眼レンズ106が取り付けられた接眼鏡筒120は3眼鏡筒であり、撮像装置112は、接眼鏡筒120に取り付けられている。撮像装置112には、二次元イメージセンサが設けられている。イメージセンサは、特に限定しないが、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサなどである。撮像装置112が取得したデジタル画像は、制御装置200へ出力される。また、デジタル画像は、モニタ300へ直接出力されてもよい。
図2に示すように、撮像装置112には、顕微鏡光学系110の左右の光路の一方から例えばハーフミラーなどのビームスプリッタ103aにより分岐した光が結像レンズ111を経由して入射する。なお、ビームスプリッタ103aによって生じる左右の光路の光路長を補い、且つ、光量差を抑制するために、他方の光路にはNDプリズム103bが設けられている。
顕微鏡100は、結像レンズ105(結像レンズ105a、結像レンズ105b)が光学像を形成する像面に補助画像を投影するプロジェクタ113を備えている。プロジェクタ113は、制御装置200からの命令に従って、補助画像を像面に投影して重畳する装置である。より具体的には、プロジェクタ113は、後述する補助画像データに基づいて、補助画像を像面に重畳する。なお、プロジェクタ113の種類は特に限定しない。プロジェクタ113は、例えば、液晶デバイスやデジタルミラーデバイスを用いて構成されてもよい。
プロジェクタ113は、接眼鏡筒120内に設けられている。プロジェクタ113からの光は、投影レンズ114と複数のビームスプリッタ(ビームスプリッタ115、ビームスプリッタ104a、ビームスプリッタ104b)を経由して顕微鏡光学系110の左右の光路に導かれる。
なお、接眼鏡筒120には、図1に示すように操作部121が設けられている。利用者は、操作部121を操作することで、プロジェクタ113のON/OFFを切り替えて、像面への補助画像の重畳の開始又は停止する指示することができる。
制御装置200は、顕微鏡100を制御する装置である。制御装置200は、上述した補助画像データを生成し、顕微鏡100(プロジェクタ113)へ出力する。補助画像データは、予め制御装置200に記憶されている、図3に例示されるスライドセット10を用いて生成される。
スライドセット10は、複数のスライド(スライド11、スライド12、スライド13、スライド14、スライド15、スライド16)で構成されている。スライドセット10は、例えば、精密機器の組み立てを支援する情報であり、より具体的には、組み立て作業の手順書であってもよい。なお、複数のスライドは、並びも予め決まっている。つまり、スライドセット10は、予め順序付けされた複数のスライドで構成されている。
各スライドには、それぞれ補助画像として像面に投影すべき1つ以上のコンテンツが含まれている。複数のスライドの各々は、精密機器の組み立ての各工程における情報であり、より具体的には、各工程での作業内容や注意事項などを含む情報であってもよい。
制御装置200は、スライドセット10に含まれる複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像を生成する。補助画像には、対象スライドが含まれている。制御装置200が対象スライドを適宜切り替えることで、顕微鏡システム1は、像面に投影する補助画像を切り替えて適切な情報を利用者に提供することができる。
モニタ300及び入力装置400は、制御装置200に接続されている。モニタ300は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどである。Webカメラ500は、撮影した画像を、例えばインターネットなどのネットワーク経由で制御装置200へ送信する。Webカメラ500は、例えば、顕微鏡システム1を利用する利用者を撮影する。
以上のように構成された顕微鏡システム1は、図4に示す画像投影処理を行う。図4は、顕微鏡システムが行う画像投影処理のフローチャートの一例である。図5は、像面に形成される画像の構成を説明するための図である。以下、図4及び図5を参照しながら、顕微鏡システム1が行う画像投影処理について説明する。
まず、顕微鏡システム1は、試料の光学像を像面に投影する(ステップS1)。ここでは、対物レンズ101が取り込んだ試料からの光を結像レンズ105が像面に集光し、試料の光学像を形成する。これにより、例えば、図5の光学像A1が、像面上に投影される。
次に、顕微鏡システム1は、対象スライドを選択する(ステップS2)。ここでは、制御装置200がスライドセット10から対象スライドを選択する。制御装置200は、図4に示す画像投影処理の開始直後であれば、対象スライドとしてスライドセット10に含まれる順序付けされた複数のスライドから例えば1枚目のスライド11を選択してもよい。また、対象スライドを切り替える指示を検出すると、制御装置200は、その指示が次のスライドへ切り替える指示であれば、次のスライド(例えば、スライド12)を新たな対象スライドとして選択してもよく、その指示が前のスライドへ切り替える指示であれば、前のスライド(例えば、スライド16)を新たな対象スライドとして選択してもよい。即ち、制御装置200は、対象スライドを切り替える指示に応じて、複数のスライドが順序付けされている順序に従って決定されたスライドを新たな対象スライドとして選択する。
対象スライドを切り替える指示は、例えば、利用者が入力装置を用いて制御装置200へ入力してもよい。また、対象スライドを切り替える指示は、例えば、制御装置200自身が生成してもよい。
制御装置200は、例えば、タイマーで計測した経過時間に基づいて切替指示を生成してもよい。また、制御装置200は、撮像装置112で撮像した画像の解析結果に基づいて切替指示を生成してもよい。この場合、制御装置200は、撮像装置112で撮像した画像の解析結果に従って決定されたスライドを新たな対象スライドとして選択してもよい。また、制御装置200は、例えばWebカメラ500経由で認識した利用者のジェスチャーに基づいて切替指示を生成してもよい。
対象スライドが選択されると、顕微鏡システム1は、補助画像データを生成する(ステップS3)。ここでは、制御装置200がステップS2で選択された対象スライドに関する情報に基づいて補助画像データを生成する。例えば、図3に示すスライド11が対象スライドとして選択された場合であれば、対象スライドに含まれるコンテンツの種類(長方形のゲージ)、コンテンツのサイズ(幅、高さ)、コンテンツの位置(座標)、その他のオプション(寸法表示の有無)などの情報に基づいて、対象スライド(スライド11)を含む図5の補助画像B1に対応する補助画像データを生成する。
最後に、顕微鏡システム1は、補助画像を像面に投影する(ステップS4)。ここでは、制御装置200は、ステップS3で生成した補助画像データを顕微鏡100へ出力し、顕微鏡100のプロジェクタ113が制御装置200から出力された補助画像データに基づいて補助画像B1を像面に投影する。これにより、図5に示すように、光学像A1が形成された像面上に補助画像B1が重畳し、光学像A1と補助画像B1が重なった重畳画像C1が形成される。
このように、顕微鏡システム1では、光学像が形成される像面に予め用意されたスライドセットの中から選択されたスライドが補助画像として投影される。また、像面に投影されるスライドは切替指示に応じて予め決められた順序に従って切り替えられる。このため、組み立て作業など工程ごとに必要な情報が異なる作業を行っている場合であっても、利用者は、スライドを切り替えることで、接眼レンズ106から眼を離すことなく試料の光学像を観察しながら作業工程に応じた情報を得ることができる。これにより、接眼レンズ106とモニタ300の間で視線を頻繁に行き来させることなく、組み立て作業などの一連の作業を行うことができる。従って、顕微鏡システム1によれば、顕微鏡下で行われる利用者の作業の効率を大幅に改善することができる。
以下、顕微鏡システム1が提供する、顕微鏡下で行う組み立て作業を支援するソフトウェアアプリケーション(以降、作業支援アプリケーションと記す。)の機能についてさらに具体的に説明する。図6は、モニタに表示されるホーム画面の一例を示した図である。顕微鏡システム1では、制御装置200が所定のプログラムを実行することで、作業支援アプリケーションが起動され、図6に示すウィンドウW1がモニタ300に表示される。
作業支援アプリケーションが起動した直後は、ウィンドウW1内には、ホームタブが選択された状態で、図6に示すホーム画面が表示されている。ホーム画面から、利用者は、組み立て作業を支援する作業モードと、トレーナに指導を受けるためのトレーニングモードと、組み立て作業で使用する手順書を作成する手順書モードを選択可能である。
さらに、セットアップタブを選択することで、各種設定の調整も可能である。以下、図7から図10を参照しながら、作業支援アプリケーションを適切に動作させるための各種設定について説明する。
図7は、顕微鏡構成を設定する画面の一例を示した図である。図8は、AR表示を調整する画面の一例を示した図である。図9は、AR表示の調整方法を説明するための図である。図10は、ズームセンサを調整する画面の一例を示した図である。
セットアップタブ内の顕微鏡構成タブを選択すると、図7に示す画面が表示される。利用者が、図7に示す画面に表示される手順に従って、顕微鏡100の構成に合わせてズーム鏡体、対物レンズ、中間鏡筒、カメラアダプタ、カメラのそれぞれをプルダウンリストから選択することで、制御装置200に顕微鏡100の構成を正しく認識させることができる。これにより、制御装置200は、例えば、顕微鏡光学系110の基準となる倍率(ズーム倍率を除く倍率)についても認識することができる。
セットアップタブ内のAR表示調整タブを選択すると、図8に示す画面が表示される。利用者が、図8に示す画面に表示される手順に従ってAR表示を調整することで、撮像装置112で取得したデジタル画像上の位置とAR表示の位置を一致させることができる。これにより、制御装置200がデジタル画像を介して認識した位置に正しくAR、つまり、補助画像に含まれるスライドの各コンテンツ、を表示させることができる。
なお、AR表示調整の具体的な手順は、以下のとおりである。利用者は、まず、(1)調整用のサンプルをステージに配置し、(2)接眼レンズ106を覗く。AR表示調整中は、撮像装置112で取得したデジタル画像を含む補助画像B2がプロジェクタ113によって像面に投影されている。このため、利用者は接眼レンズ106を介して図9に示すような重畳画像C2を確認することができる。重畳画像C2は、調整用のサンプルの光学像A2と補助画像B2が重なった画像である。補助画像B2には、調整用のサンプルのデジタル画像(コンテンツB2a)と、調整用メニュー(コンテンツB2b)が含まれている。
その後、利用者は、(3)AR表示が調整用のサンプルに重なるように調整を行う。具体的には、調整用メニューを操作してデジタル画像の投影位置、角度、大きさを調整することで、サンプルのデジタル画像とサンプルの光学像を像面上でぴったりと一致させる。調整が無事完了すると、利用者は、(4)登録ボタンを押下する。これにより、調整後の表示位置(X、Y)、角度、大きさの情報に基づいて、補助画像を像面に適切に投影するための設定情報が制御装置200に記録される。この設定情報は、具体的には、撮像装置112の画素位置をプロジェクタ113の画素位置へ変換する変換式である。この変換式は、上述した調整後の表示位置、角度、大きさの情報から算出される。図8及び図9では、上記3要素を含む例で説明したが、変換式は、大きさ(拡縮)、回転、平行移動、ディストーション係数の要素のうち少なくとも1つ以上が含んでいればよい。
セットアップタブ内のズームセンサ調整タブを選択すると、図10に示す画面が表示される。利用者が、図10に示す画面に表示される手順に従ってズームセンサを調整することで、制御装置200にズームレンズ102の設定を正しく認識させることができる。これにより、制御装置200は、ズームハンドル130を操作することで変更されたズーム倍率を、ズームセンサを介して正しく認識することができるため、顕微鏡光学系110の基準倍率とズーム倍率とから顕微鏡光学系110の現在の倍率を正しく認識することができる。
なお、ズームセンサ調整の具体的な手順は、以下のとおりである。利用者は、(1)ズームハンドル130を操作してズームダイヤルを各クリック位置(0.8×、2.0×、3.2×、4.0×、5.6×)に合わせ、その後、取得ボタンを押下する。これにより、制御装置200は、ズームセンサから各倍率で生じるセンサ情報を取得する。次に、利用者は、(2)調整の実施を指示する。ここでは、制御装置200は、(1)で取得したセンサ情報と対応するズーム倍率の情報に基づいて、ズームセンサから出力されるセンサ情報とズーム倍率の関係を示す情報を更新する。最後に、利用者は、(3)調整結果を確認する。ここでは、ズームダイヤルを任意の位置に回してダイヤルが示すズーム倍率と画面に表示される倍率センサ値が一致しているかどうかを確認する。
次に、作業支援アプリケーションの作業モードについて説明する。図11は、接眼レンズから観察されるホーム画面の一例を示した図である。図12は、組み立て作業支援処理のフローチャートの一例である。
作業モードは、モニタ300に表示されている図6に示すホーム画面上で、利用者が組み立て作業の開始ボタンを押下することで開始される。また、利用者が入力装置400を用いて所定の操作(例えば、割り当てキーの押下)を行うことで、プロジェクタ113が図11に示す補助画像B3を像面に投影し、メニュー画面が視野内に表示される。作業モードは、接眼レンズ106から観察されるメニュー画面(補助画像B3)上で利用者が“開く”を選択することで開始されてもよい。作業モードが開始されると、制御装置200は、図12に示す組み立て作業支援処理を開始する。
まず、制御装置200は、スライドファイルを読み込む(ステップS11)。より詳細には、制御装置200は、利用者が入力装置400を用いて選択したスライドファイルを読み込む。スライドファイルは、スライドセットの情報を記録したファイルであり、後述する手順書モードで作成および編集される。
スライドファイルの選択は、典型的には、利用者がフォルダ内のスライドファイルのアイコンをクリックすることによって行われるが、選択方法はこのような方法に限らない。例えば、バーコードリーダ404がバーコードからスライドセットの識別情報(例えば、スライドファイルのパス)を取得し、バーコードリーダ404が取得した識別情報に基づいて制御装置200がスライドファイルを読み込んでスライドセットを取得してもよい。つまり、バーコードリーダ404は、スライドセットの識別情報を取得する取得装置の一例であり、制御装置200は、取得装置で取得した識別情報に基づいてスライドセットを取得してもよい。
スライドセットの識別情報を取得する取得装置は、バーコードリーダ404のような1次元コードリーダに限らず、QRコードリーダ(QRコードは登録商標)のような2次元コードリーダであってもよく、RFタグリーダであってもよい。さらに、撮像装置112が取得したデジタル画像から、例えば2次元コードを検出して識別情報を取得してもよい。即ち、取得装置は、1次元コードリーダ、2次元コードリーダ、RFタグリーダ、撮像装置の少なくとも1つを含んでもよい。
スライドファイルを読み込むと、制御装置200は、先頭のスライドを対象スライドに選択する(ステップS12)。より詳細には、制御装置200は、ステップS1で選択されたスライドファイルに対応するスライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドから先頭のスライドを対象スライドに選択する。
次に、制御装置200は、補助画像データを生成する(ステップS13)。より詳細には、制御装置200は、ステップS12で選択された対象スライド(先頭のスライド)に関する情報に基づいて、補助画像データを生成する。
なお、観察倍率に応じて像面に投影する補助画像のサイズを変更する場合には、制御装置200は、対象スライドに関する情報と、顕微鏡光学系110の倍率情報に基づいて、補助画像データを生成してもよい。上述したズームセンサの調整が予め行われているため、制御装置200は、顕微鏡光学系110倍率情報について正確な情報を容易に取得することができる。
補助画像データが生成されると、制御装置200は、補助画像が像面に重畳するように重畳装置であるプロジェクタ113を制御する(ステップS14)。先頭のスライドに、組み立て作業の全体の流れなどがテキストで箇条書きされている場合であれば、例えば、図13に示すような、光学像A1にテキストコンテンツからなる補助画像B4が重なった重畳画像C4が像面に形成される。これにより、利用者は、視野内に表示された補助画像B4によって組み立て作業の初期段階でこれから行う作業の内容を一目で確認することができる。なお、図13は、接眼レンズから観察される重畳画像の一例を示した図である。
その後、制御装置200は、切替指示を検出したか否かを判定する(ステップS15)。切替指示は、例えば、利用者が入力装置400を用いて制御装置200へ入力することができる。図14は、スライドの切替操作について説明するための図である。例えば、図14に示すようなズームハンドル130の設けられたスイッチ(スイッチ131、スイッチ132)の押下により切替指示が制御装置200へ入力されてもよい。スイッチ131を押下することで次のスライドへ切り替える指示が制御装置200へ入力されてもよく、スイッチ132を押下することで前のスライドへ切り替える指示が制御装置200へ入力されてもよい。
マウス401のホイールの回転によって切替指示が制御装置200へ入力されてもよい。ホイールを手前に回転させることで次のスライドへ切り替える指示が制御装置200へ入力されてもよく、ホイールを奥に向かって回転させることで前のスライドへ切り替える指示が制御装置200へ入力されてもよい。また、キーボード402のショートカットキーを押下することで切替指示が制御装置200へ入力されてもよい。さらに、フットスイッチ403を押下することで切替指示が制御装置200へ入力されてもよい。フットスイッチ403の右側の領域を踏むことで次のスライドへ切り替える指示が制御装置200へ入力されてもよく、フットスイッチ403の左側の領域を踏むことで前のスライドへ切り替える指示が制御装置200へ入力されてもよい。さらにスライドの切替は音声によって指示されてもよく、図示しないマイクが切替指示を入力する入力装置として機能してもよい。即ち、切替指示を入力する入力装置は、マウス、キーボード、ハンドルに設けられたスイッチ、フットスイッチ、マイクの少なくとも1つを含んでもよい。切替指示を入力する入力装置は、利用者が接眼レンズ106を覗いたままで行うことができる簡単な1つの操作で切り替えを指示可能なものであることが望ましい。
切替指示を検出すると(ステップS15YES)、制御装置200は、新たな対象スライドを選択する(ステップS16)。ここでは、制御装置200は、次のスライドへ切り替える指示を検出すると、ステップS11で取得したスライドセットに含まれる複数のスライドセットの中からその複数のスライドの順序に従って、現在の対象スライドの次のスライドを対象スライドとして選択する。同様に、制御装置200は、前のスライドへ切り替える指示を検出すると、複数のスライドセットの中からその複数のスライドの順序に従って、現在の対象スライドの1つ前のスライドを対象スライドとして選択する。
その後、制御装置200は、再度ステップS13及びステップS14の処理を実行する。新たな対象スライドにこれから行う工程における作業上の注意事項などがテキストで記載されている場合であれば、例えば、図15に示すような、光学像A1にテキストコンテンツからなる補助画像B5が重なった重畳画像C5が像面に形成される。これにより、利用者に作業における注意事項を作業直前に確認させることができるため、作業で生じる人為的なミスを減らす効果が期待できる。なお、図15は、接眼レンズから観察される重畳画像の一例を示した図である。
制御装置200は、切替指示の入力に応じてステップS13からステップS16の処理を繰り返し実行する。これにより、例えば、スライドセットに含まれる複数のスライドが順番に像面に投影されて、提供すべき情報が利用者に必要なタイミングで提供されることになる。また、利用者が作業をやり直した場合であっても、スライドが巻き戻されて適切な情報が利用者に提供される。
図16から図28は、接眼レンズから観察される重畳画像の別の例を示した図である。以下、図16から図28を参照しながら、利用者がスライドを切り替えながら行う組み立て作業の一例について説明する。
図13及び図15では、テキストコンテンツを含むスライドが対象スライドに選択された場合を例示したが、スライドには、四角、円、直線などの図形コンテンツが含まれてもよい。図16には、四角形の図形のコンテンツB6aと円形の図形のコンテンツB6bとを含む補助画像B6が像面に投影される例が示されている。補助画像B6は、例えば、試料の位置合わせに利用されてもよい。利用者は、光学像A1と補助画像B6が重なった重畳画像C6を観察しながら、補助画像B6に含まれるコンテンツが試料内の所定の構造と重なるように、ステージを動かしてもよい。
補助画像B6を用いた位置合わせが完了すると、利用者はスライドの切替を指示し、試料中の特定構造のサイズが仕様に合致しているか検査してもよい。例えば、図17には、像面に、長方形のゲージコンテンツを含む補助画像B7と光学像A1が重なった重畳画像C7が形成された例が示されている。ゲージコンテンツには、図17に示すように、縦横の寸法表示が含まれてもよい。ゲージコンテンツは予め仕様に合わせた大きさに作り込まれている。利用者は、補助画像B7に含まれるゲージコンテンツと光学像に表れる試料の特定構造とを比較することで、特定構造のサイズが仕様に合致しているか検査してもよい。
利用者は、検査中にズームハンドル130を操作して観察倍率を変更してもよい。より高い倍率で観察することで試料の特定構造が仕様に合致しているかを慎重に検査してもよい。図18には、光学像A1よりも高い倍率で拡大された試料の光学像A8と補助画像B8が重なった重畳画像C8が例示されている。補助画像B8は、光学像A2に合わせて拡大されたゲージコンテンツ(コンテンツB8a)を含んでいる。
また、補助画像B8には、図18に示すように、ゲージコンテンツ(コンテンツB8a)に加えて、顕微鏡100の現在の倍率を表す設定情報がテキストコンテンツ(コンテンツB8b)として含まれてもよい。なお、図18では、補助画像B8には、顕微鏡100の総合倍率とズーム倍率が含まれる例を示したが、これらの一方のみが含まれてもよい。また、総合倍率を影響する各光学系の倍率(例えば、対物レンズの倍率、ズーム倍率、中間鏡筒の倍率、接眼レンズの倍率など)がそれぞれ像面に投影されてもよい。これにより、作業が観察しながら設定倍率を認識すること可能となる。特に、ズーム倍率のような接眼レンズを覗きながら調整が行われる倍率が補助画像として表示されることで、倍率を確認するだけのために接眼レンズから目を離す必要がなくなるため、作業効率の改善に大きく貢献する。なお、設定情報は、例えば、倍率を変更する操作後など、所定のタイミングで表示されてもよい。また、設定情報は、倍率に関する情報に限らず、顕微鏡100の現在の任意の設定に関する情報であってもよい。例えば、対物レンズの種類、フィルタの設定などを設定情報として補助画像に含めてもよい。
このようなズーム倍率に応じた大きさのコンテンツを含む補助画像の投影は、制御装置200が顕微鏡光学系110の倍率情報と対象スライドに関する情報とに基づいて補助画像データを生成することで実現可能である。より詳細には、制御装置200は、対象スライドに含まれる1つ以上のコンテンツのうち所定のコンテンツが倍率情報に応じた大きさで補助画像に含まれるように補助画像データを生成すればよい。所定のコンテンツは、第1分類のコンテンツであり、例えば、上述したゲージの他、レチクルなどである。ゲージやレチクルは、寸法計測に用いられるため、観察倍率に応じて大きさを変更して投影することが望ましい。
一方で、制御装置200は、対象スライドに含まれる1つ以上のコンテンツのうち所定のコンテンツ以外のコンテンツが予め決められた大きさで補助画像に含まれるように補助画像データを生成すればよい。所定のコンテンツ以外のコンテンツは、第2分類のコンテンツであり、例えば、テキストコンテンツなどである。テキストは、観察倍率によらず視野数に対して一定の比率で、つまり、一定の大きさで表示されることが望ましい。
制御装置200は、スライドに含まれるコンテンツを、例えば、コンテンツの種類の情報に基づいて第1分類のコンテンツか第2分類のコンテンツかに分類し、分類結果に応じてサイズが異なるように補助画像データを生成することが望ましい。なお、コンテンツの種類としては、ペン、図形、テキスト、静止画像、動画像、ゲージ、レチクル、画像解析結果、タイマー、ダッシュボード、外部機器情報、計測用コンテンツなどが挙げられる。
図19には、像面に、十字形のレチクルコンテンツを含む補助画像B9と光学像A1が重なった重畳画像C9が形成された例が示されている。レチクルコンテンツもゲージコンテンツと同様に、第1分類のコンテンツであり、ズーム倍率に応じて拡大縮小して投影される。利用者は、スライドを切り替えることで補助画像B9が投影されている状態に変更し、補助画像B9に含まれるレチクルの目盛りで特定構造のサイズを認識することで試料を検査してもよい。
図20には、テキストコンテンツ(コンテンツB10a)と線計測用コンテンツ(コンテンツB10b)とテキストコンテンツ(コンテンツB10c)を含む補助画像B10と、光学像A1とが重なった重畳画像C10が像面に形成された例が示されている。利用者は、スライドを切り替えることで補助画像B10が投影されている状態に変更し、所定の構造のサイズを計測して検査の合否を判断してもよい。図20に示すように、利用者は計測すべき範囲をマウス401などの入力装置で指定することで計測を指示してもよく、制御装置200は、プロジェクタ113に計測結果を含む補助画像B10を像面に投影させてもよい。このような動的な表示は、制御装置200が顕微鏡光学系110の倍率情報と対象スライドに関する情報に加えて、利用者が入力した位置情報に基づいて補助画像データを生成することで実現可能である。なお、計測用コンテンツに限らず、面計測用コンテンツが補助画像に含まれてもよい。また、テキストコンテンツとして表示される設定情報(倍率)は、計測時の要件として倍率が指定されている場合に特に有効である。補助画像に倍率が含まれていることで利用者は接眼レンズから目を離すことなくテキストコンテンツで指定された倍率要件を満たしていることを確認し、計測指示を入力することができる。
また、スライドには、コンテンツとして静止画像や動画像が含まれていてもよい。図21には、静止画像を含む補助画像B11と光学像A11が重なった重畳画像C11が像面に形成された例が示されている。利用者は、静止画像で正しく作業が行われた後の試料の状態、つまり、見本を確認しながら作業を行ってもよい。図22には、動画像を含む補助画像B12と光学像A11が重なった重畳画像C12が像面に形成された例が示されている。利用者は、動画像で正しい作業手順を確認しながら作業を行ってもよい。
また、補助画像として像面に表示する画像は、Webカメラ500でリアルタイムに撮影している画像であってもよい。これにより、利用者は、ミクロ画像(サンプルの光学像)と顕微鏡100の周辺や利用者の手元などをWebカメラ500で撮影したマクロ画像(補助画像)の両方を確認しながら、作業を行うことができる。図23には、顕微鏡100周辺に置かれた工具をWebカメラ500で撮影した画像を含む補助画像B121と光学像A11が重なった重畳画像C121が像面に形成された例が示されている。また、図24には、作業領域とその周辺に置かれた工具を同時にWebカメラ500で撮影した画像を含む補助画像B122と光学像A11が重なった重畳画像C122が像面に形成された例が示されている。図23や図24に示すように、周辺の工具を補助画像として映しておくことで、工具の持ち替えなどをスムーズに行うことができる。
また、スライドには、コンテンツとしてタイマーやその他のセンサの情報が含まれてもよい。図25には、静止画像(コンテンツB13a)と作業開始からの経過時間(コンテンツB13b)を含む補助画像B13と光学像A11が重なった重畳画像C13が像面に形成された例が示されている。利用者は、コンテンツB13bで経過時間を確認することで、時間が掛かりすぎていないか確認しながら作業を行ってもよい。図26には、静止画像(コンテンツB14a)と図示しない温度計で測定した作業領域の温度(コンテンツB14b)を含む補助画像B14と光学像A11が重なった重畳画像C14が像面に形成された例が示されている。利用者は、コンテンツB14bで作業領域の温度が適正な範囲にあることを確認しながら作業を行ってもよい。
最後のスライドには、作業結果を示すテキストコンテンツが含まれてもよい。図27には、テキストコンテンツを含む補助画像B15と光学像A11が重なった重畳画像C15が像面に形成された例が示されている。利用者は、組み立て作業の進捗や成果を補助画像B15で確認してもよい。なお、制御装置200は、他の装置と通信して情報を集めることで、補助画像B15に対応する補助画像データを生成してもよい。
なお、制御装置200は、利用者が選択したスライドセットに含まれる複数のスライドを切り替え指示に応じて決められた順番に表示するようにプロジェクタ113を制御するが、割り込みで特定のスライドが表示されるようにプロジェクタ113を制御してもよい。例えば、利用者が担当する製造ラインが休止した場合、顕微鏡システム1は、そのような情報を補助画像によって報知してもよい。図28には、製造ラインの状態を示すダッシュボードコンテンツを含む補助画像B16と光学像A11が重なった重畳画像C16が像面に形成された例が示されている。利用者は、製造ラインの状態を補助画像B16で確認してもよい。
図29は、接眼レンズから観察される撮影画面の一例を示した図である。図30は、モニタで観察される撮影画面の一例を示した図である。図31から図33は、記録用画像を例示した図である。図34は、画像記録方法について説明するための図である。以下、図29から図34を参照しながら、画像を含む作業記録の作成方法について説明する。
利用者は組み立て作業に際して、試料の撮影や録画を指示してもよく、制御装置200に作業のエビデンスとして静止画や動画を記録してもよい。利用者は、撮影又は録画の指示を、接眼レンズ106を覗きながら入力してもよい。例えば、図11に示すホーム画面上でカメラボタンが押下されると、図29に示す補助画像B17が像面に投影されて、撮影画面が表示される。利用者は、図29に示す補助画像B17内のライブ画像を見ながら撮影指示を入力してもよい。ライブ画像は、例えば、撮像装置112で取得すればよい。ライブ画像を確認しながら撮影指示を入力することで、撮影前にフォーカスの調整や明るさの調整などを行うことができる。
なお、撮影指示は、モニタ300に表示された図30に示すウィンドウW2上から入力してもよい。図30には、顕微鏡100の視野を示す視野マークFV内に、撮像装置112で取得したライブ画像LVと像面に投影されている補助画像(コンテンツB10a、コンテンツB10b)が表示されている様子が示されている。利用者は、ウィンドウW2上から撮影指示を入力してもよい。
撮影指示又は録画指示を検出すると(ステップS17YES)、制御装置200は、撮像装置112を制御して撮影又は録画を実行する(ステップS18)。ここでは、制御装置200は、撮像装置112が撮像した試料のデジタル画像(撮像画像)を撮像時に像面に投影されていた補助画像と関連付けて、記録装置に記録させる。なお、記録装置は、制御装置内に設けられてもよく、ネットワーク上に置かれたサーバ上に設けられてもよい。
制御装置200は、例えば、図31に示すように、撮像画像D1と補助画像E1を合成した記録用画像F1を作成して、記録装置に記録してもよい。また、制御装置200は、撮像画像D1と補助画像E1をそれぞれ別のファイルとして記録し、それらを関連付ける情報を追加で記録してもよい。撮像装置112の視野内に補助画像E1の一部しか入っていない場合には、視野内に入っている部分だけをトリミングしてから補助画像E1を記録してもよい。
図31では、撮像装置112の視野が顕微鏡光学系110の視野よりも狭い場合を例に記録用画像の構成を説明した。撮像装置112の視野が顕微鏡光学系110の視野よりも広い場合には、図32に示すように、制御装置200は、撮像画像D2と補助画像E2に加えて、顕微鏡光学系110の視野を示す視野マークFVを合成した記録用画像F2を作成して、記録装置に記録してもよい。制御装置200は、撮像画像D2と補助画像E2と視野マークFVをそれぞれ別のファイルとして記録し、それらを関連付ける情報を追加で記録してもよい。
また、制御装置200は、図33に示すように、撮像画像D2と補助画像E2と視野マークFVに加えて、アノテーション画像H3を合成した記録用画像F3の画像データを作成して、記録装置に記録してもよい。アノテーション画像H3は、利用者が入力装置400を用いて入力した描画指示に応じて作成されるアノテーション画像データを用いて投影される。この点において、アノテーション画像H3は、スライドに基づく補助画像E2とは異なっている。ただし、制御装置200が生成した画像データに基づいてプロジェクタ113によって像面に重畳される点では、アノテーションH3は、補助画像E2と同様である。
利用者は、描画指示を、接眼レンズ106を覗きながら入力してもよい。例えば、図11に示すホーム画面上でペンボタンを押下することで、文字や図形などを像面に描画してもよい。また、図30に示すウィンドウW2上で文字や図形などを追加してもよい。この場合、ライブ画像LV上にペンで文字をコンテンツとして書き込むと、コンテンツが置かれたライブ画像LV上の位置と一致する光学像上の位置にそのコンテンツが投影される。コンテンツは、ペンで記載した文字などの他、線、矢印、四角、円などの図形であってもよく、テキスト、画像(静止画、動画)などであってもよい。利用者はこのような描画機能を利用して作業結果についてメモやコメントを残すことができる。制御装置200は、撮像画像D2と補助画像E2とアノテーション画像H3をそれぞれ別のファイルとして記録し、それらを関連付ける情報を追加で記録してもよい。
さらに、制御装置200は、図34に示すように、記録画像F4と関連付けてWebカメラ500で撮影した画像G4を記録装置に記録してもよい。画像G4を記録画像F4と関連付けて記録することで、作業時の利用者の様子についても記録に残すことができる。画像G4と記録画像F4は1つの画像として記録してもよい。
なお、以上では、組み立て作業の最後に記録画像を取得して利用者が行った作業のエビデンスとして利用する例を示したが、作業記録は、組み立て作業の途中で取得してもよく、作業中の任意のタイミングで複数回取得されてもよい。また、記録画像として静止画を例示したが、記録画像は動画像であってもよく、制御装置200は、作業開始から作業終了までを動画像に記録してもよい。例えば、図34に示す画像G4と記録画像F4を動画として記録し、且つ、1枚の画像として合成して記録してもよい。これにより、画像G4と記録画像F4を同じ時間軸で同時に再生することが可能であり、顕微鏡下での作業内容と利用者の様子の関係を容易に認識することができる。従って、作業の分析も容易になる。また、動画像を記録する場合、動画像に対して補助画像として再生したスライドのページに連動したチャプター情報を書き込んでも良い。それにより後から動画像を確認する際に検索性が向上する。
また、作業記録は画像に限らずその他の情報であってもよい。制御装置200は、作業記録として、像面には投影しない情報、例えば、顕微鏡システム1の設定情報、をメタ情報として画像と一緒に記録してもよい。また、制御装置200は、音声データや顕微鏡システム1の操作ログなどを作業記録として記録してもよい。その他、制御装置200は、タイムサーバから取得した時刻情報や作業支援アプリケーションへのログインに使用したユーザ名などの情報を作業記録として記録してもよく、試料を識別する情報(部品名やシリアルナンバー)などを作業記録として記録してもよい。作業記録は、利用者が明示的に記録を指示した場合に限らず、制御装置200が自動的に記録してもよい。
撮影指示後に、終了指示が入力されると(ステップS19YES)、制御装置200は、図12に示す組み立て作業支援処理を終了する。
顕微鏡システム1が図12に示す組み立て作業支援処理を実行することで、利用者は、作業工程に応じてスライドを適宜切り替えることができる。このため、接眼レンズ106から目を離すことなく必要ないタイミングで必要な情報を得ることができる。従って、顕微鏡システム1によれば、利用者の作業を大幅に効率化することができる。
次に、作業支援アプリケーションのトレーニングモードについて説明する。トレーニングモードは、モニタ300に表示されている図6に示すホーム画面上で、利用者がトレーニングの開始ボタンを押下することで開始される。トレーニングモードでは、トレーニング用に作成されたスライドファイルが利用される点が作業モードとは異なるが、その他の点は、作業モードと同様である。従って、トレーニングモードでも、制御装置200は、図12に示す組み立て作業支援処理を実行する。
トレーニングモードでは、接眼レンズ106を覗いて作業を行うトレーニーと、モニタ300に表示される画像を見ながらトレーニーに指示を与えるトレーナが、顕微鏡システム1を利用する。トレーナは、作業モードにおいてエビデンス作成のために使用された描画機能を利用してプロジェクタ113にアノテーション画像を投影させることで、トレーニーにリアルタイムで指示を与えることができる。
なお、トレーナは入力装置400を用いて制御装置200を操作してトレーニーへ指示を与える代わりに、遠隔地からトレーニーへ指示を与えてもよい。図35は、遠隔地からトレーナが指示する構成を例示した図である。図35に示すように、トレーナは、インターネットなどのネットワークを介して顕微鏡システム1に接続されたリモート端末(リモート端末601、リモート端末602)から顕微鏡システム1にアクセスしてもよい。例えば、トレーニーは、リモートデスクトップ機能などを用いてリモート端末から制御装置200にアクセスし、制御装置200を直接操作することで、トレーニーに指示を与えてもよい。また、リモート端末に作業支援アプリケーションをインストールすることで、リモート端末からトレーニーに指示を与えてもよい。
図36は、スライドセット作成処理のフローチャートの一例である。図37は、スライドファイルのパラメータを設定する画面の一例を示した図である。図38は、スライド設定画面の一例を示した図である。以下、図36から図38を参照しながら、作業支援アプリケーションの手順書モードについて説明する。
手順書モードは、モニタ300に表示されている図6に示すホーム画面上で、利用者が手順書作成の新規作成ボタン又は編集ボタンを押下することで開始される。新規作成ボタンが押下されて手順書モードが開始されると、制御装置200は、図36に示すスライドセット作成処理を開始する。
まず、制御装置200は、スライドファイルを新規に作成する(ステップS21)。スライドファイルが作成されると、制御装置200は、利用者からの入力に従ってスライドファイルのパラメータを設定する(ステップS22)。利用者は、例えば、図37に示すウィンドウW3内でスライドの追加削除を行うことでスライド枚数を指定することができる。また、スライドを入れ替えることでこれらのスライドの順序を指定することができる。
スライドファイルのパラメータの設定後、制御装置200は、利用者からの入力に従ってスライドを1枚ずつ作り込む。具体的には、制御装置200は、スライドごとに、背景の設定(ステップS23)と、コンテンツの配置とコンテンツパラメータの設定(ステップS24)を繰り返す。
ステップS23では、制御装置200は、図38に示すウィンドウW3の領域20から利用者が選択したスライドに背景を設定する。具体的には、利用者が領域30のボタン31を押下すると、制御装置200は、そのスライドの背景に何も設定しない。利用者がボタン32を押下すると、制御装置200は、そのスライドの背景に撮像装置112で取得するライブ画像を設定する。利用者がボタン33を押下すると、制御装置200は、そのスライドの背景に予め取得した動画を設定する。利用者がボタン34を押下すると、制御装置200は、そのスライドの背景に予め取得した静止画を設定する。図38では、利用者がボタン34を押下した結果、領域20で選択されたスライドを表示する領域40に予め取得した静止画が表示されている様子が示されている。
背景にライブ画像を設定することは、手順書モードでスライドセットを作成する際に作業モードで使用する試料を用意できるケースにおいて特に好適である。実際に作業モードで使用する試料をライブ画像として表示しながらスライドを作成することで、ステップS24において試料に合わせて適切な位置や大きさでコンテンツを配置することができる。
また、背景に静止画やライブ画像を設定することは、手順書モードでスライドセットを作成する際に作業モードで使用する試料を用意できないケースに置いて特に好適である。試料を用意できない場合でもその試料を予め撮影した静止画や動画を背景にしてスライドを作成することで、ステップS24において試料に合わせて適切な位置や大きさでコンテンツを配置することができる。
なお、ステップS23で設定された背景は、ステップS24のコンテンツの配置及び設定の作業を利用者が容易に行うために利用される。つまり、スライドの作成および編集にのみ用いられ、作業モードで投影される補助画像にはここで設定した背景は表示されない。
ステップS24では、制御装置200は、ステップS23で背景が設定されたスライドにコンテンツを配置し、そのコンテンツのパラメータを設定する。具体的には、制御装置200は、利用者からの入力に従ってスライドにコンテンツを配置し、そのコンテンツをスライドの構成要素として組み込む。
スライドに配置するコンテンツの種類は、領域50で選択可能である。領域50からコンテンツの種類を選択すると、さらに領域60からそのコンテンツに属するさらに細分化されたコンテンツ(オブジェクトともいう)を選択することができる。
例えば、領域50で図形コンテンツを選択すると、例えば、線、矢印、四角、円、テキスト、画像(静止画)、ビデオ(動画)などのコンテンツを領域60から選択することができる。また、領域50でゲージコンテンツを選択すると、例えば、直線ゲージ、長方形ゲージ、円形ゲージなどのコンテンツを領域60から選択することができる。また、領域50でレチクルコンテンツを選択すると、例えば、十字レチクル、グリッドレチクルなどのコンテンツを領域60から選択することができる。図38には、利用者が領域50でゲージコンテンツを選択し、さらに、領域60で長方形ゲージを選択した結果、領域20で選択されたスライドを表示する領域40に長方形ゲージがコンテンツとして配置されている様子が示されている。
コンテンツのパラメータは、領域70で設定可能である。コンテンツのパラメータとしては、高さ、幅、回転(向き)、縦位置、横位置などを設定可能である。また、ゲージやレチクルの場合、長さを表示するか否かについてもパラメータとして設定可能である。なお、コンテンツのパラメータは、領域40でコンテンツを移動又は拡大縮小等させることで設定されてもよい。なお、各コンテンツのパラメータは、ここで例示したものに限られない。各コンテンツは、例えば、色、線幅、線種などその他のパラメータを含んでもよい。
全てのスライドについてステップS23とステップS24の処理が終了すると、制御装置200は、スライドファイルを保存して(ステップS25)、図36のスライドセット作成処理を終了する。このように、顕微鏡システム1では、制御装置200が表示装置であるモニタ300に表示される作成画面に対する操作に応じて、新たなスライドセットを作成する。
なお、図36では、スライドセットを新規に作成する処理を説明したが、スライドセットを編集する処理も図36に示す処理と基本的には同様である。スライドファイルを編集する場合は、領域20は、ステップS21において、スライドファイルを新規作成する代わりに既存のスライドファイルを読み、その後の処理を実行する。つまり、顕微鏡システム1では、制御装置200が表示装置であるモニタ300に表示される編集画面に対する操作に応じて、既存のスライドセットを編集する。
以上の様に、顕微鏡システム1によれば、手順書モードを利用することで、手順書として利用されるスライドセットを利用者が自由に作成し、また、編集することができる。手順書モードで作成された、利用者が必要な情報を必要な順番で並べたスライドセットを用いることで、作業モードにおいて、顕微鏡システム1は、顕微鏡下での作業中に、利用者に必要なタイミングで適切な情報を提供することができる。
図39は、上述した実施形態に係る制御装置200を実現するためのコンピュータ200aのハードウェア構成を例示した図である。図39に示すハードウェア構成は、例えば、プロセッサ201、メモリ202、記憶装置203、読取装置204、通信インタフェース206、及び入出力インタフェース207を備える。なお、プロセッサ201、メモリ202、記憶装置203、読取装置204、通信インタフェース206、及び入出力インタフェース207は、例えば、バス208を介して互いに接続されている。
プロセッサ201は、例えば、シングルプロセッサであっても、マルチプロセッサやマルチコアプロセッサであってもよい。プロセッサ201は、記憶装置203に格納されているプログラムを読み出して実行することで、図12、図36等で例示された制御処理を実行する。
メモリ202は、例えば、半導体メモリであり、RAM領域およびROM領域を含んでいてよい。記憶装置203は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、または外部記憶装置である。
読取装置204は、例えば、プロセッサ201の指示に従って着脱可能記憶媒体205にアクセスする。着脱可能記憶媒体205は、例えば、半導体デバイス、磁気的作用により情報が入出力される媒体、光学的作用により情報が入出力される媒体などにより実現される。なお、半導体デバイスは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリである。また、磁気的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、磁気ディスクである。光学的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc等(Blu-rayは登録商標)である。
通信インタフェース206は、例えば、プロセッサ201の指示に従って、他の装置(例えば、顕微鏡100、Webカメラ500など)と通信する。入出力インタフェース207は、例えば、入力装置400および出力装置との間のインタフェースである。入力装置400は、例えば、ユーザからの指示を受け付けるマウス401、キーボード402、フットスイッチ403などのデバイスである。出力装置は、例えばモニタ300、およびスピーカなどの音声装置である。
プロセッサ201が実行するプログラムは、例えば、下記の形態でコンピュータに提供される。
(1)記憶装置203に予めインストールされている。
(2)着脱可能記憶媒体205により提供される。
(3)プログラムサーバなどのサーバから提供される。
なお、図39を参照して述べた制御装置を実現するためのコンピュータのハードウェア構成は例示であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の構成の一部が、削除されてもよく、また、新たな構成が追加されてもよい。また、別の実施形態では、例えば、上述の処理装置の一部または全部の機能がFPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-Chip)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、およびPLD(Programmable Logic Device)などによるハードウェアとして実装されてもよい。
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。上述の実施形態を変形した変形形態および上述した実施形態に代替する代替形態が包含され得る。つまり、各実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形することが可能である。また、1つ以上の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、新たな実施形態を実施することができる。また、各実施形態に示される構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよく、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加してもよい。さらに、各実施形態に示す処理手順は、矛盾しない限り順序を入れ替えて行われてもよい。即ち、本発明の顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法は、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
上述した実施形態では、顕微鏡システム1全体の動作を制御する制御装置200が、補助画像データを生成する例を示したが、補助画像データは、接眼鏡筒120内に設けられた制御装置によって生成されてもよい。即ち、顕微鏡100に取り付けられる接眼鏡筒120がスライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて補助画像データを生成する制御装置と、補助画像データに基づいて、対象スライドを含む補助画像を光学像が形成される像面に重畳する重畳装置とを備える重畳ユニットとして機能してもよい。
また、上述した実施形態では、特に言及していないが、補助画像が投影される顕微鏡光学系110の像面(AR画面)は、モニタ300に表示されたスライドの内容がミラーリングされる画面であってもよく、モニタ300に表示される映像の一部が補助画像として像面に投影されてもよい。さらに、モニタ300に表示されたマウスカーソルを疑似マウスカーソルとして補助画像に投影してもよい。疑似マウスカーソルは、常時投影する必要なく、例えば、一定時間カーソル移動がない場合には、疑似マウスカーソルを補助画像から削除してもよい。これにより、無駄な疑似マウスカーソルの表示が利用者の集中を妨げることを防止することができる。また、疑似マウスカーソルの位置は、必ずしもモニタ300に表示されたマウスカーソルの位置と一致している必要はない。例えば、モニタ300上のマウスカーソルが顕微鏡光学系110の視野外に移動した場合には、視野の端に疑似マウスカーソルを表示してもよい。これにより、疑似マウスカーソルが視野外へ移動することで利用者が疑似マウスカーソルを見失ってしまう事態を回避することができる。
また、上述した実施形態では、特に言及していないが、補助画像は、ディープラーニングなどの機械学習によって作成された学習済みモデルを用いて生成されてもよい。スライドセットには、例えば、撮像装置112で取得したデジタル画像を学習済みモデルに入力することで得られるコンテンツ(以降、AIコンテンツ)を含むスライドが含まれてもよい。具体的には、例えば、検査対象の試料の欠陥を学習した学習済みモデルを用いることで、デジタル画像から試料の欠陥を検出し、図40に示すように、欠陥位置を示すバウンディングボックスを含む補助画像B18を出力してもよい。また、AIコンテンツは、検査用途に限らず作業支援を目的とするものであってもよい。例えば、半田付けが必要な領域を学習した学習済みモデルを用いることで、デジタル画像から半田付けすべき領域を検出し、図41に示すように、検出した領域を示すバウンディングボックスを含む補助画像B19を出力してもよい。なお、バウンディングボックスの形状は、特に限定せず、図40に示すような矩形でも図41に示す円形でもよい。スライドセットには作業工程に応じたAIコンテンツを含む複数のスライドが含まれて、利用者が複数のスライドを適宜切り替えることで、様々な学習済みモデルを利用して利用者に必要な情報を提供してもよい。
本明細書において、“Aに基づいて”という表現は、“Aのみに基づいて”を意味するものではなく、“少なくともAに基づいて”を意味し、さらに、“少なくともAに部分的に基づいて”をも意味している。即ち、“Aに基づいて”はAに加えてBに基づいてもよく、Aの一部に基づいてよい。
1 顕微鏡システム
10 スライドセット
11~16 スライド
100 顕微鏡
101 対物レンズ
102、102a、102b ズームレンズ
106、106a、106b 接眼レンズ
110 顕微鏡光学系
112 撮像装置
113 プロジェクタ
120 接眼鏡筒
130 ズームハンドル
200 制御装置
201 プロセッサ
202 メモリ
203 記憶装置
204 読取装置
205 記憶媒体
206 通信インタフェース
207 入出力インタフェース
208 バス
300 モニタ
401 マウス
402 キーボード
403 フットスイッチ
404 バーコードリーダ
500 Webカメラ
601、602 リモート端末

Claims (21)

  1. 接眼レンズを含み、前記接眼レンズの物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系と、
    スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成する制御装置と、
    前記補助画像データに基づいて、前記対象スライドを含む補助画像を前記光学像が形成される像面に重畳する重畳装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記対象スライドを切り替える指示に応じて、前記複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 請求項1に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記顕微鏡光学系の倍率情報と、前記対象スライドに関する情報と、に基づいて、前記補助画像データを生成する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  3. 請求項2に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記対象スライドは、1つ以上のコンテンツを含み、
    前記制御装置は、
    前記1つ以上のコンテンツのうち第1分類のコンテンツが、前記倍率情報に応じた大きさで前記補助画像に含まれるように、前記補助画像データを生成し、
    前記1つ以上のコンテンツのうち第2分類のコンテンツが、予め決められた大きさで前記補助画像に含まれるように、前記補助画像データを生成する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  4. 請求項3に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記第1分類のコンテンツは、ゲージとレチクルの少なくとも一方を含む
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記1つ以上のコンテンツは、ペン、図形、テキスト、静止画像、動画像、ゲージ、レチクル、画像解析結果、タイマー、ダッシュボード、外部機器情報、計測用コンテンツの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    前記対象スライドを切り替える前記指示を入力する入力装置を備える
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  7. 請求項6に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記入力装置は、マウス、キーボード、ハンドルに設けられたスイッチ、フットスイッチ、マイクの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    前記スライドセットを識別する識別情報を取得する取得装置を備え、
    前記制御装置は、前記取得装置で取得した前記識別情報に基づいて、前記スライドセットを取得する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  9. 請求項8に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記取得装置は、1次元コードリーダ、2次元コードリーダ、RFタグリーダ、撮像装置の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    前記試料を撮像する撮像装置と、
    記録装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記記録装置に、前記撮像装置が撮像した前記試料の画像を前記補助画像と関連付けて記録させる
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、描画指示に応じて、アノテーション画像データを生成し、
    前記重畳装置は、前記アノテーション画像データに対応するアノテーション画像を前記像面に重畳する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  12. 請求項11に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    前記試料を撮像する撮像装置と、
    記録装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記記録装置に、前記撮像装置が撮像した前記試料の画像を前記補助画像及び前記アノテーション画像と関連付けて記録させる
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  13. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    前記試料を撮像する撮像装置と、
    前記制御装置は、前記撮像装置が撮像した前記試料の画像の解析結果に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    前記接眼レンズを取り付ける接眼鏡筒を備え、
    前記接眼鏡筒は、前記像面への前記補助画像の重畳の開始又は停止する指示する操作部を備える
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    表示装置を備え、
    前記制御装置は、前記表示装置に表示される編集画面に対する操作に応じて、前記スライドセットを編集する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  16. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、さらに、
    表示装置を備え、
    前記制御装置は、前記表示装置に表示される作成画面に対する操作に応じて、新たなスライドセットを作成する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記顕微鏡光学系は、実体顕微鏡用の光学系である
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  18. 請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記スライドセットは、精密機器の組み立てを支援する情報であり、
    前記複数のスライドの各々は、前記精密機器の組み立ての各工程における情報である
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  19. 請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記複数のスライドは、前記試料の画像を学習済みモデルに入力することで得られるAIコンテンツを含むスライドを含む
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  20. 接眼レンズの物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系を備える顕微鏡に取り付けられる重畳ユニットであって、
    スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成する制御装置と、
    前記補助画像データに基づいて、前記対象スライドを含む補助画像を前記光学像が形成される像面に重畳する重畳装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記対象スライドを切り替える指示に応じて、前記複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択する
    ことを特徴とする重畳ユニット。
  21. 接眼レンズの物体側に試料の光学像を形成する顕微鏡光学系と重畳装置とを備える顕微鏡を制御する制御装置の動作方法であって、
    前記制御装置が、
    スライドセットに含まれる順序付けされた複数のスライドの中から選択された対象スライドを切り替える指示に応じて、前記複数のスライドが順序付けされている第1の順序に従って決定されたスライドを新たな前記対象スライドとして選択し、
    前記新たな対象スライドに関する情報に基づいて、補助画像データを生成し、
    前記重畳装置に、前記補助画像データに基づいて、前記新たな対象スライドを含む補助画像を前記光学像が形成される像面に重畳させる
    ことを特徴する方法。
JP2022035427A 2022-03-08 2022-03-08 顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法 Pending JP2023130870A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022035427A JP2023130870A (ja) 2022-03-08 2022-03-08 顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法
US18/114,918 US20230288691A1 (en) 2022-03-08 2023-02-27 Microscope system, superimposing unit, and operation method
CN202310203389.9A CN116736512A (zh) 2022-03-08 2023-03-06 显微镜系统、叠加单元以及动作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022035427A JP2023130870A (ja) 2022-03-08 2022-03-08 顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023130870A true JP2023130870A (ja) 2023-09-21

Family

ID=87912138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022035427A Pending JP2023130870A (ja) 2022-03-08 2022-03-08 顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20230288691A1 (ja)
JP (1) JP2023130870A (ja)
CN (1) CN116736512A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
US20230288691A1 (en) 2023-09-14
CN116736512A (zh) 2023-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4600395B2 (ja) 顕微鏡システムおよび画像処理方法
US7949161B2 (en) Microscope system and method for synthesizing microscopic images
CN102662229B (zh) 具有触摸屏的显微镜
JP4878914B2 (ja) 顕微鏡システム、顕微鏡の制御方法、及びプログラム
US20200211233A1 (en) A system for histological examination of tissue specimens
JP5301970B2 (ja) 顕微鏡用デジタルカメラシステム及び顕微鏡システム
JP2007102190A (ja) 観察装置および観察方法
JP2008052227A (ja) 観察装置
JP2013536471A (ja) デジタル顕微鏡を備えたシステム及びこれを用いた試料の検査方法
CN112714888B (zh) 显微镜系统、投影单元以及图像投影方法
US7865007B2 (en) Microscope system, observation method and observation program
JP2007017930A (ja) 顕微鏡装置
JP6901460B2 (ja) 走査電子顕微鏡および画像処理方法
JP6760477B2 (ja) 細胞観察装置
JP5343762B2 (ja) 制御装置、およびその制御装置を用いた顕微鏡システム
JP2023130870A (ja) 顕微鏡システム、重畳ユニット、及び、動作方法
KR100897674B1 (ko) 표본 검사 시스템 및 표본 검사 방법
JP2005266718A (ja) 顕微鏡画像撮影システム
JP4346888B2 (ja) 顕微鏡装置
JP4046161B2 (ja) 標本画像データ処理方法及び標本検査システム
EP3318836A1 (en) Digital microscope imaging system and method
US20240142763A1 (en) Magnification observation device, magnification observation method, and recording medium
JP4231915B2 (ja) 標本検査方法及びシステム
JPWO2020170369A1 (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
JP2014149923A (ja) 荷電粒子線装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20220622

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20231110