JP2023129376A - 幼若対象用の経鼻ワクチンアジュバント - Google Patents

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大介 徳原
Daisuke Tokuhara
智弥 土橋
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Abstract

【課題】本発明は、幼若対象において抗原価誘導効果の高いワクチンアジュバントを提供することを目的とする。【解決手段】β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンを含む、幼若対象用の経鼻ワクチンアジュバントは、幼若対象において高い抗原価誘導効果を奏する。【選択図】なし

Description

本発明は、幼若対象用の経鼻ワクチンアジュバントに関する。
乳幼児は、年長児及び健常成人よりも感染症に罹患しやすく重篤化しやすい。そのため感染症の予防戦略の構築は乳幼児にとって重要な課題であり、ワクチンはその予防戦略の最も重要な柱である。乳幼児期に必要とされるワクチンは学童期及び成人期よりも多く、具体的には、日本国で乳幼児に対して定期接種されるワクチンの対象感染症は13種類であることに対し、成人では高齢者に対して定期接種されるワクチンの対象感染症は2種類のみである。それにもにもかかわらず、ワクチンによる獲得免疫の誘導効果は成人よりも乳幼児で低下することが知られており、そのため複数回の接種を必要とするのが現状である。このため、乳幼児に対する効果的なワクチンの開発が重要な課題となっている。
そこで、本発明者が、分娩後に得られる臍帯血から分離した抗原提示細胞(単球等)に自然免疫応答の要となるToll様受容体の様々な作動薬を反応させそれら抗原提示細胞の免疫応答を解析した結果、Saccharomyces cerevisiaeの壁成分であるザイモサンが、成人と同等以上の免疫応答を安定して臍帯血由来の抗原提示細胞に誘導しうることが見出されている(非特許文献1、2、3)。
Nohmi K, Tokuhara D, Tachibana D, Saito M, Sakashita Y, Nakano A, Terada H, Katayama H, Koyama M, Shintaku H. Zymosan Induces Immune Responses Comparable with Those of Adults in Monocytes, Dendritic Cells, and Monocyte-Derived Dendritic Cells from Cord Blood. J Pediatr. 2015;167(1):155-62. Yanai S, Tokuhara D, Tachibana D, Saito M, Sakashita Y, Shintaku H, Koyama M. Diabetic pregnancy activates the innate immune response through TLR5 or TLR1/2 on neonatal monocyte. J Reprod Immunol. 2016;117:17-23. Hikita N, Cho Y, Tachibana D, Hamazaki T, Koyama M, Tokuhara D. Cell surface antigens of neonatal monocytes are selectively impaired in basal expression, but hyperresponsive to lipopolysaccharide and zymosan. J Reprod Immunol. 2019;136:102614.
ザイモサンは、臍帯血由来の抗原提示細胞において成人と同等以上の免疫応答を誘導しうることから、乳幼児用のワクチンアジュバントとして有用と考えられる。しかしながら、実際の接種によりザイモサンの有効性を効果的に享受できる具体的な使用方法は不明である。このため、乳幼児において抗原価誘導効果の高いワクチンアジュバントを提供することを目的とする。
本発明者らは、β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンを含むザイモサンを抗原とともにアジュバントとして用い、幼若対象に、皮下投与、舌下投与、又は経鼻投与した結果、経鼻投与した場合に格段顕著に抗体価を増強できることを予期せず見出した。本発明は、この知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンを含む、幼若対象用の経鼻ワクチンアジュバント。
項2. 前記β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンを含むザイモサンを含有する、項1に記載の経鼻ワクチンアジュバント。
項3. 前記ザイモサンが、ザイモサンAである、項2に記載の経鼻ワクチンアジュバント。
項4. 前記β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンのヒト乳幼児に対する1回当たりの用量が、1人当たり、3~300μg/回である、項1~3のいずれかに記載の経鼻ワクチンアジュバント。
項5. 項1~4のいずれかに記載の経鼻ワクチンアジュバント及び抗原を含む、経鼻ワクチン製剤。
項6. 前記抗原が、消化管感染症の抗原である、項5に記載の経鼻ワクチン製剤。
項7. 前記抗原がノロウイルスの抗原である、項6に記載の経鼻ワクチン製剤。
項8. 前記抗原がウイルス様粒子である、項5~7のいずれかに記載の経鼻ワクチン製剤。
本発明によれば、幼若対象において抗原価誘導効果の高いワクチンアジュバントが提供される。
OVAとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合の血清中及び便中の抗体価測定結果を示す。 経鼻ワクチンアジュバントとしてのザイモサンの投与量バリエーションによる血清中及び便中の抗体価測定結果を示す。 舌下ワクチンアジュバントとしてのザイモサンの有効性の検証結果を示す。 ノロウイルスのVLPとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合の血清中及び便中の抗体価測定結果を示す。 ノロウイルスのVLPとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合の、VLP特異的IgA産生細胞数を示す。 ノロウイルスのVLPとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合の唾液中の抗体価測定結果を示す。 より少量のノロウイルスのVLPをザイモサンと組み合わせた経鼻ワクチン製剤を用いた場合の、唾液中、便中、及び血中の抗体価測定結果を示す。
1.経鼻ワクチンアジュバント
本発明の経鼻ワクチンアジュバントは、β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカン(以下において、「所定のβグルカン」とも記載する。)を含み、幼若対象に用いられることを特徴とする。以下、本発明の経鼻ワクチンアジュバントについて詳述する。
1-1.所定のβグルカン
所定のβグルカンは、側鎖グルカンが、β-1,6-グルコシド結合を介して主鎖であるβ-1,3-グルカンに結合している。
所定のβグルカンにおいて、側鎖を構成するグルコース残基数としては、4個以上が挙げられ、好ましくは10個以上、より好ましくは10~50個が挙げられる。
所定のβグルカンは、天然物であってもよいし、天然物の化学的又は酵素学的改変物であってもよいし、合成物であってもよい。所定のβグルカンの好ましい例としては、Saccharomyces cerevisiae、Candida albicans等の真菌の細胞壁に由来するβグルカンが挙げられる。これらの好ましいβグルカンにおける側鎖を構成するグルコース残基数は、10~50個と報告されている。これらの所定のβグルカンの中でも、特に好ましくは、Saccharomyces cerevisiaeの細胞壁由来のβグルカンが挙げられる。
本発明の経鼻ワクチンアジュバントにおける所定のβグルカンの含有量としては、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されないが、例えば40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは55重量%以上が挙げられる。所定のβグルカンの含有量の上限としては特に限定されず、例えば100重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、又は60重量%以下が挙げられる。
1-2.他の成分
本発明の経鼻ワクチンアジュバントは、所定のβグルカン以外に、他の成分を含んでもいてもよい。
他の成分の例としては、マンナン等の多糖(所定のβグルカン以外)、タンパク質、キチン質、糖脂質、灰分等が挙げられる。これらの他の成分は、上記の天然物から所定のβグルカンを抽出する際に、所定のβグルカンと共に抽出される当該天然物由来成分であることが好ましい。これらの他の成分は、1種が単独で含まれていてもよいし、複数種が組み合わされて含まれていてもよい。なお、本発明の経鼻ワクチンアジュバントがこれらの他の成分を含む場合、マンナンの含有量としては、例えば10~25重量%、好ましくは15~20重量%が挙げられる。
上記他の成分を含む場合の本発明の経鼻ワクチンアジュバントの例としては、Saccharomyces cerevisiaeの細胞壁抽出物(ザイモサンとして公知の成分)、及びCandida albicansの細胞壁抽出物が挙げられ、より好ましくはザイモサンが挙げられる。さらに、ザイモサンの好ましい例としては、ザイモサンAが挙げられる。
他の成分の別の例としては、薬理学的に許容される基剤及び添加物が挙げられる。このような基剤及び添加物としては、例えば水、賦形剤、粘稠剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤、安定化剤、保存剤(防腐剤)、pH調整剤、清涼化剤、抗酸化剤、湿潤化剤、粘着剤、矯臭剤等が挙げられる。
1-3.剤型
本発明の経鼻ワクチンアジュバントは、それ自体が経鼻投与可能な形態であること、又は、「2.経鼻ワクチン製剤」に記載される経鼻ワクチン組成物中に配合されて経鼻投与可能な形態となることを限度として、その剤型について特に制限されるものではない。具体的な剤型としては、液剤及び固形剤が挙げられる。
1-4.用途
本発明の経鼻ワクチンアジュバントは、幼若対象に適用される経鼻ワクチン製剤に、アジュバントとして配合されて用いられる。
幼若対象となる動物としては、経鼻ワクチンの接種対象となる動物であれば特に限定されず、例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、イヌ、ウサギ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ等の哺乳動物が挙げられ、好ましくはヒトが挙げられる。幼若対象の具体的な齢としては、ワクチン接種対象となる齢であれば特に限定されず、ヒトの場合、例えば3歳以下の乳幼児が挙げられる。
本発明の経鼻ワクチンアジュバントは、抗原の投与と同時に、又は抗原の投与の前又は後に投与することにより、全身系(血中)及び粘膜系(腸管、口腔等)の防御免疫を効率的に誘導させることができる。
本発明の経鼻ワクチンアジュバントは、抗原と混合された同一製剤として製剤化された状態で幼若対象に対して投与することができる。あるいは、本発明の経鼻ワクチンアジュバントを、抗原を含まない製剤として調製し、別途、抗原を含む製剤を調製しておき、用時に、それぞれの製剤を混合して幼若対象に対して投与してもよいし、それぞれの製剤を別々に幼若対象に対して順次投与してもよい。
1-5.用量
本発明の経鼻ワクチンアジュバントの用量としては、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されないが、ヒト(乳幼児)の場合で、所定のβグルカンの量で、1人当たり、例えば1~1500μg/回又は2~900μg/回、好ましくは3~300μg/回、より好ましくは30~230μg/回、さらに好ましくは60~200μg/回、一層好ましくは120~170μg/回(経鼻ワクチンアジュバントにザイモサンが含まれる場合、ザイモサンの量で、1人当たり、例えば2~3000μg/回、又は4~1500μg/回、好ましくは5~500μg/回、より好ましくは50~400μg/回、さらに好ましくは100~350μg/回、一層好ましくは200~300μg/回が挙げられる。発明の経鼻ワクチンアジュバントは、これらの用量を、抗原(ワクチン免疫原)の投与頻度及び回数(例えば、5~10日に1回の頻度で、2~4回が挙げられる)に合わせて投与することができる。
2.経鼻ワクチン製剤
本発明の経鼻ワクチン製剤は、上記「1.経鼻ワクチンアジュバント」に記載の経鼻ワクチンアジュバントと抗原とを含む。
2-1.抗原
抗原としては、感染症に対する防御を目的として、幼若対象の生体内で免疫応答を誘導し得るワクチン免疫原であれば特に限定されない。
抗原は、生きた病原体(ウイルス又は細菌)を弱毒化して病原性をなくしたものを原材料として作られる生ワクチンであってもよいし、病原体(ウイルス又は細菌)を死滅化又は不活化により感染能力を失わせたもの(発症予防抗原)を原材料として作られる不活化ワクチンであってもよいし、病原体が産生する毒素の無毒化物を原料として作られるトキソイドであってもよい。また、不活化ワクチンは、タンパク質抗原及びポリサッカライド抗原のいずれであってもよい。さらに、タンパク質抗原については、ウイルス抗原として、全粒子、ワクチン様粒子(VLP)、及びシングルエピトープ(single epitope)が挙げられ、細菌抗原として、シングルエピトープが挙げられる。
本発明の経鼻ワクチン製剤は、配合されるアジュバントの抗体価増強効果に優れているため、上記の抗原の中でも、それ自体の免疫原性が低いワクチン様粒子を用いる場合に特に有用性が高い。
抗原の具体例としては、例えば、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、SARSウイルス、AIDSウイルス、サイトメガロウイルス、肝炎ウイルス(B型肝炎ウイルス等)、日本脳炎ウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、ポリオウイルス、パピローマウイルス、ヘルペスウイルス、ムンプスウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、コレラウイルス、狂犬病ウイルス、エボラ出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱等のウイルス性出血熱の原因となるウイルス等の抗原;インフルエンザ菌(インフルエンザ菌b型等)、ジフテリア、破傷風、結核菌、肺炎球菌、髄膜炎菌、ブドウ球菌、緑膿菌、百日咳菌、炭疽菌、リッケチア、サルモネラ等の細菌の抗原;クリプトコッカス・アスペルギルス等の真菌の抗原;マラリア原虫等の病原性生物の抗原等が挙げられる。
また、上記の経鼻ワクチンアジュバントが特にIgA抗原価の増強作用に優れるため、抗原としては、好ましくは消化管感染症の抗原が挙げられる。消化管感染症の抗原としては、ノロウイルスの抗原及びロタウイルスの抗原が挙げられる。現状、ノロウイルスに関してはウイルスの大量培養技術が未だ確立されておらず抗原としてウイルス様粒子を用いらざるを得ないことから、上記の消化管感染症の抗原の中でも、特に好ましくはノロウイルスの抗原(具体的にはノロウイルスのウイルス様粒子)が挙げられる。
本発明の経鼻ワクチン製剤における抗原の含有量としては、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されないが、例えば0.002~0.2重量%が挙げられる。また、経鼻ワクチンアジュバントの含有量に対する抗原の含有量の比率については、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されず、上記「1-5.用量」に記載した経鼻ワクチンアジュバントの用量と、免疫応答を誘導し得る抗原用量とに応じて適宜設定すればよいが、経鼻ワクチンアジュバントに含まれる所定のβグルカン1重量部当たりの抗原の含有量として、例えば0.005~2.5重量部、好ましくは0.025~1.8重量部、より好ましくは0.1~1.8重量部、0.15~0.4重量部、又は0.15~0.2重量部(経鼻ワクチンアジュバントにザイモサンが含まれる場合、ザイモサン1重量部当たりの抗原の含有量として、例えば0.01~2重量部、好ましくは0.05~1.5重量部、より好ましくは0.08~1.2重量部、又は0.08~0.5重量部、0.08~0.3重量部、又は0.08~0.12重量部)が挙げられる。なお、本発明の経鼻ワクチン製剤における上記免疫応答を誘導し得る抗原用量としては、当該抗原が単独で(つまりワクチンアジュバントを伴わずに)免疫応答を誘する有効量1重量部に対し、例えば0.2~1重量部、0.2~0.9重量部、0.2~0.8重量部、0.2~0.7重量部、0.2~0.6重量部、0.2~0.5重量部、0.2~0.3重量部、0.2~0.2重量部、0.5~1重量部、0.6~1重量部、0.7~1重量部、0.8~1重量部、又は0.9~1重量部が挙げられる。
2-2.他の成分
本発明の経鼻ワクチン製剤は、経鼻ワクチンアジュバント及び抗原以外に、他の成分を含んでもよい。
他の成分の例としては、薬理学的に許容される基剤及び添加物が挙げられる。このような基剤及び添加物としては、例えば水、賦形剤、粘稠剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤、安定化剤、保存剤(防腐剤)、pH調整剤、清涼化剤、抗酸化剤、湿潤化剤、粘着剤、矯臭剤等が挙げられる。
2-3.剤型
本発明の経鼻ワクチン製剤は、それ自体が経鼻投与可能な形態であることを限度として、その剤型について特に制限されるものではない。具体的な剤型としては、液剤及び固形剤が挙げられ、好ましくは液体が挙げられる。
本発明の経鼻ワクチン製剤は、経鼻ワクチンアジュバントと抗原とが混合された同一製剤である経鼻ワクチン組成物であってもよい。また、本発明の経鼻ワクチン製剤は、それぞれ別々に製剤された、経鼻ワクチンアジュバントを含む製剤と抗原を含む製剤との組み合わせであって、用時に混合してから投与するか、又はこれらを別々に順次投与されるように設計されたものであってもよい。
本発明の経鼻ワクチン製剤は、経鼻投与用の容器に充填されて使用することができる。経鼻投与用の容器は、適宜市販のものを使用することができる。
2-4.用量
本発明の経鼻ワクチン製剤の用量については、上記「1-5.用量」に示した経鼻ワクチンアジュバントの用量と、上記「2-1.抗原」に示した経鼻ワクチンアジュバントの含有量1重量部当たりの抗原の含有量とに応じて適宜設定される。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<動物>
幼若対象となる動物として、ヒトの乳幼児へのワクチン接種効果の評価モデルである生後1週齢のBALB/cCrSlc系統マウス(雌性)(以下において、「幼若マウス」とも記載する。)を用いた。対照群として、成人の評価モデルである生後8週齢のBALB/cCrSlc系統マウス(雌性)(以下において、「成熟マウス」とも記載する。)を用いた。
<ワクチン製剤>
ワクチン抗原モデルとしての卵白アルブミン(ニワトリ卵白由来のオボアルブミン;以下、「OVA」)又はノロウイルスのウイルス様粒子(以下、「VLP」)と、経鼻ワクチンアジュバントとしてのザイモサンとを、リン酸緩衝生理食塩水(以下、「PBS」)に溶解し、経鼻ワクチン製剤(経鼻ワクチン組成物)を調製した。なお、VLPとしては、ヒトにおけるノロウイルス性胃腸炎の最も頻度の高い遺伝子型であるGII/4を有し、バキュロウイルス発現系のタンパク質合成システムを用いて生成されたVLP(GII/4)を用いた。また、ザイモサンとしては、Saccharomyces cerevisiaeから壁成分として抽出された乾燥粉末のザイモサンAを用いた。ザイモサンAは、所定のβグルカン(58重量%)、マンナン(18重量%)などの多糖類、タンパク質、キチン質、糖脂質及び灰分を含む混合物であり、水に不溶であるが均一に分散する性質を持つ。
ワクチン製剤の比較対照として、ザイモサンを含まないOVAのPBS溶液、ザイモサンを含まないVLPのPBS溶液、又は、ザイモサン及びワクチン抗原モデルを含まないPBSを用いた。
<投与>
上記の動物に、経鼻投与、舌下投与注射)又は皮下投与によりワクチン製剤を投与した。投与は、1週間隔で合計3回繰り返した。なお、幼若マウス及び成熟マウスそれぞれに対するアジュバント効果を合理的に対比するため、幼若マウスへの用量は成熟マウスへの用量の半量とした。
<検体採取>
3回目の最終投与から1週後に血液及び便を採取した。血液は室温に静置して凝固させた後に遠心し、血清を回収した。また、自然排泄便の重量1g当たり、PBSを1000μL加え30分間振盪した後遠心し、便上清を回収した。回収した血清及び便上清は、ともに、抗体価測定まで-80℃で保存した。
<抗体価測定>
OVA又はVLPに対するIgG抗体価又はIgA抗体価を、ELISA法によって以下のように測定した。なお、IgG抗体価は全身の防御免疫を反映する抗体価であり、血中より測定した。また、IgA抗体価は腸管粘膜面における防御免疫を反映する抗体価であり、便中より測定した。
(1)OVA特異的抗体価測定のため、OVA液(濃度1mg/mLとなるようにPBSで希釈)を96ウェルマイクロウェルプレートに100μl/ウェル播種し、4℃で静置し固相化た。また、VLP特異的抗体価測定のため、VLP液(濃度1μg/mLとなるようにPBSで希釈)を96ウェルマイクロウェルプレートに100μl/ウェル播種し、4℃で静置し固相化た。
(2)OVA液又はVLP液を捨てた後、洗浄せず、マイクロウェルプレートへの非特異的結合を抑制するため、ウシ血清アルブミン(以下、「BSA」)液(濃度1重量%となるようにPBSで希釈)をブロッキングバッファーとして200μl/ウェル播種し、室温で2時間静置した。
(3)ウェル中のブロッキングバッファーを捨てた後、Tween20を0.05重量%となるようにPBSで希釈したプレート洗浄液 (以下、「PBST」)を250μl/ウェルとなるように加え、ウェルの洗浄を行った。洗浄は3回繰り返した。
(4)ウェル中のPBSTを捨てた後、BSAを1重量%となるようにPBSTで希釈した液(以下、「1%BSA-PBST」)によって血清又は便上清を2倍ずつ段階希釈した液を100μl/ウェルとなるように播種し、室温又は4℃で2時間静置した。
(5)ウェル中の液を捨てた後、PBSTを250μl/ウェル加え、ウェルの洗浄を行った。洗浄は3回繰り返した。
(6)ウェル中のPBSTを捨てた後、HRP(Horseradish peroxidase)標識抗マウスIgGヤギ宿主抗体又はHRP標識抗マウスIgAヤギ宿主抗体を1%BSA-PBSTで4,000倍に希釈した液を100μl/ウェルとなるように播種し、室温で1時間静置した。
(7)ウェル中の液を捨てた後、PBSTを250μl/ウェル加え、ウェルの洗浄を行った。洗浄は3回繰り返した。
(8)ウェル中のPBSTを捨てた後、HRPに対する発色基質溶液であるTMB(3,3',5,5'-Tetramethylbenzidine)溶液を100μl/ウェルとなるように播種し、室温で5分静置した。
(9)発色反応停止液である1M塩酸を100μl/ウェルとなるように播種し攪拌した。マイクロプレートリーダー(OD 450nm)によって吸光度を測定し、段階希釈の中で有意な吸光度を示す最も低い濃度を決定し、抗体価(log2)とした(2の15乗希釈まで有意な吸光度を示し、2の16乗希釈では有意な吸光度上昇がない場合、抗体価は15となる)。
<統計学的解析>
2群間の抗体価の統計学的比較はWelchのt検定を用い、P値が0.05未満である場合を有意差ありとした。
<結果>
[1]OVAとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合の抗体価測定結果
OVAとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合(「OVA+ザイモサン」)の抗体価測定結果を図1に示す。図1では、比較用に、ザイモサンを含まないOVA製剤を投与した場合(「OVA」)及びPBSを投与した場合(「PBS」)の結果、並びに、皮下ワクチン製剤として用いた場合の結果も併せて示す。なお、OVA投与量は、成熟マウスに対して100μg/回、幼若マウスに対して50μg/回であり、ザイモサン投与量は成熟マウスに対して500μg/回、幼若マウスに対して250μg/回であった。
図1に示されるように、「OVA」の結果から、OVAの皮下免疫により、成熟マウスと幼若マウスともに血中OVA特異的IgG抗体を強く誘導することができたものの、腸管粘膜面における防御免疫を反映する便中OVA特異的IgA抗体は全く誘導されなかった。また、「OVA+ザイモサン」と「OVA」との対比から、ザイモサンは皮下免疫ではOVA特異的抗体価を有意に増強できなかったことに対し、経鼻免疫では幼若マウスでのみ、血中OVA特異的IgG抗体価のみならず便中OVA特異的IgA抗体価が有意に増強された。つまり、ザイモサンが、幼若マウスにおいて、全身系(血中IgG抗体)と粘膜系(便中IgA抗体)の免疫誘導を有意に増強することが明らかとなった。特に、幼若マウスにおける粘膜系(便中IgA抗体)の免疫誘導の増強効果が各段顕著であった。なお、成熟マウスでも、ザイモサンを伴う経鼻免疫で血中OVA特異的IgG抗体価及び便中OVA特異的IgA抗体価の増強傾向がみられ、(血中OVA特異的IgG抗体価の増強効果と対比して)便中OVA特異的IgA抗体価の方でより高い増強傾向が認められたが、予想外にも、幼若マウスでのザイモサンを伴う経鼻免疫による(血中OVA特異的IgG抗体価の増強効果と対比した)便中OVA特異的IgA抗体価の増強効果の方が各段顕著であった。本試験例の結果の概要を表1に示す。
Figure 2023129376000001
[2]経鼻ワクチンアジュバントとしてのザイモサンの投与量バリエーションによる抗体価測定結果
ザイモサンの経鼻投与量を変化させた場合の抗体価測定結果を図2に示す。図2では、OVA投与量は、成熟マウスに対して50μg/回、幼若マウスに対して25μg/回であり、ザイモサン投与量は成熟マウスに対して500μg/回(「OVA+ザイモサン500」)又は50μg/回(「OVA+ザイモサン50」);幼若マウスに対して250μg/回(「OVA+ザイモサン250」)又は25μg/回(「OVA+ザイモサン25」)であった。なお、「対照」群にはPBSのみを経鼻投与した。また、各用量は1匹当たりの用量を示す。
図2に示されるように、25μg/回のザイモサンを用いて幼若マウスを経鼻免疫した場合に、各段顕著に便中OVA特異的IgA抗体価を誘導できることが明らかとなった。この結果から、ヒトの乳幼児であれば、1人当たり、10倍用量の250μg/回程度(所定のβグルカン量に換算すると、145μg/回程度)で、各段顕著な便中OVA特異的IgA抗体価の誘導が合理的に期待できる。本試験例の結果の概要を表2に示す。
Figure 2023129376000002
[3]舌下ワクチンアジュバントとしてのザイモサンの有効性の検証
投与方法を舌下投与に変更したことを除いて、上記[2]と同じ条件で抗体価測定を行った。結果を図3に示す。
図3に示されるように、舌下免疫では、ザイモサンはむしろ成熟マウスで抗体価を増強する傾向がみられたが、幼若マウスでは、抗体価を増強する傾向はほぼ認められず、便中OVA特異的IgA抗体価の増強効果は全く認められなかった。つまり、ザイモサンは、特に幼若マウスに対する経鼻ワクチンアジュバントとしての有用性が無いことが明らかとなった。本試験例の結果の概要を表3に示す。
Figure 2023129376000003
[4]ノロウイルスのVLPとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合の抗体価測定結果
ノロウイルスのVLPとザイモサンとを含む経鼻ワクチン製剤を用いた場合(「VLP+ザイモサン」)の抗体価測定結果を図4に示す。図4では、比較用に、ザイモサンを含まないVLP製剤を投与した場合(「VLP」)及びPBSを投与した場合(「対照」)の結果も併せて示す。なお、VLP投与量は、成熟マウスに対して5μg/回、幼若マウスに対して2.5μg/回であり、ザイモサン投与量は成熟マウスに対して50μg/回、幼若マウスに対して25μg/回であった。
図4に示されるように、抗原としてノロウイルスのVLPを用いた場合には、ザイモサンにより、幼若マウスにおける便中VLP特異的IgA抗体価を格別顕著に増強した。幼若マウスにおいてIgG抗体価の増強効果に比べてIgA抗体価の増強効果が各段顕著である点は、図1の結果とも共通していた。本試験例の結果の概要を表4に示す。
Figure 2023129376000004
[5]ザイモサンをアジュバントとした経鼻ワクチンによる腸管粘膜面における防御免疫誘導効果の確認
幼若マウスに、上記[4]と同様の組成のワクチン製剤(ノロウイルスVLP 2.5μg及びザイモサン25μgを含む製剤)を用いて、皮下注射又は経鼻免疫を1週間隔で計3回行い、免疫3回目から1週後に小腸粘膜固有層のリンパ球を分離し、ELISPOT法によってVLP特異的IgA抗体産生細胞の検出を行った。結果を図5に示す。
図5に示されるように、ノロウイルスVLPとザイモサンとを組み合わせて経鼻免疫した幼若マウスでは、VLP特異的IgA抗体産生細胞が小腸粘膜固有層に有意に多く誘導されていることが示された。このことは、便中に確認されているVLP特異的IgA抗体が血液由来ではなく小腸の粘膜面から分泌されていることを直接示しており、ザイモサンをアジュバントとした経鼻ワクチンによる腸管粘膜面における防御免疫誘導の増強効果を明らかにするものである。
[6]唾液中のVLP特異的IgA抗体の誘導効果の検証
幼若マウスに、上記[4]と同様の組成のワクチン製剤(ノロウイルスVLP2.5μg及びザイモサン25μgを含む製剤)を用い、また、成熟マウスに、上記[4]と同様の組成のワクチン製剤(ノロウイルスVLP 5μg及びザイモサン50μgを含む製剤)を用い、経鼻免疫を1週間隔で計3回行った。免疫3回目から1週後に唾液を採取し、ELISA法によってVLP特異的IgA抗体価を測定した。対照群には、上記ワクチン製剤に変えてPBSを用いた。結果を図6に示す。
図6に示されるように、ザイモサンは経鼻ワクチンアジュバントとして使用することによって唾液中のVLP特異的IgA抗体の誘導を、成熟及び幼若マウスにおいて増強するところ、当該増強効果が、特に幼若マウスにおいて高い(成熟マウスで1.34倍に対し、幼若マウスで1.87倍)ことが示された。
[7]ザイモサンを経鼻ワクチンアジュバントとすることによるワクチン抗原量の減量効果
幼若マウスに、VLP2.5μgのみを含むワクチン製剤、VLP2.5μg及びザイモサン25μgを含むワクチン製剤、VLP0.5μg及びザイモサン25μgを含むワクチン製剤のそれぞれを、1週間隔で計3回経鼻免疫した。免疫3回目から1週後に、唾液、便、及び血液を採取し、ELISA法によってVLP特異的IgA抗体価を測定した。結果を図7に示す。
図7に示される通り、VLP 及びザイモサンを含むいずれのワクチン製剤を用いて免疫した場合も、唾液中VLP特異的IgA抗体価、便中VLP特異的IgA抗体価、及び血清中VLP特異的IgA抗体価の増強効果が確認できた。VLP 0.5μg及びザイモサン25μgを含むワクチン製剤による効果と、VLP2.5μgのみを含むワクチン製剤による効果との対比から、ザイモサンをワクチンアジュバントとすることで、ワクチン抗原量を、単独での抗原有効量の5分の1に減量することが可能であることが示された。本試験例の結果の概要を表5に示す。
Figure 2023129376000005

Claims (8)

  1. β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンを含む、幼若対象用の経鼻ワクチンアジュバント。
  2. 前記β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンを含むザイモサンを含有する、請求項1に記載の経鼻ワクチンアジュバント。
  3. 前記ザイモサンが、ザイモサンAである、請求項2に記載の経鼻ワクチンアジュバント。
  4. 前記β-1,6-グルコシド結合側鎖を持つβ-1,3-グルカンのヒト乳幼児に対する1回当たりの用量が、1人当たり、3~300μg/回である、請求項1に記載の経鼻ワクチンアジュバント。
  5. 請求項1に記載の経鼻ワクチンアジュバント及び抗原を含む、経鼻ワクチン製剤。
  6. 前記抗原が、消化管感染症の抗原である、請求項5に記載の経鼻ワクチン製剤。
  7. 前記抗原がノロウイルスの抗原である、請求項6に記載の経鼻ワクチン製剤。
  8. 前記抗原がウイルス様粒子である、請求項5に記載の経鼻ワクチン製剤。
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