JP2023129247A - 撮像装置 - Google Patents

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渚紗 井上
Nagisa Inoue
一彰 山名
Kazuaki Yamana
将馬 水谷
Shoma Mizutani
祐樹 戸取
Yuki Totori
良和 浅井
Yoshikazu Asai
圭祐 足立
Keisuke Adachi
頌 長津
Sho Nagatsu
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Abstract

【課題】大型化することなく、光学フィルタの使用状態と非使用状態とを簡便に切り替えることが可能な撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置(100)は、撮像素子(121)と、光学フィルタ(160)と、光学フィルタを保持する保持部材(200)と、保持部材を移動させる駆動部(201)と、ユーザにより把持される把持部(101)と、制御基板(180)とを有し、光学フィルタは、駆動部により、撮像範囲(190)に挿入された第1位置と、第1位置から把持部へ向かう方向に撮像範囲から退避した第2位置との間で移動し、第2位置は、把持部と制御基板との間の位置である。【選択図】図4

Description

本発明は、撮像装置に関する。
従来、減光フィルタ(NDフィルタ)などの光学フィルタを用いて撮像可能な撮像装置が知られている。特許文献1には、複数のNDフィルタを備え、NDフィルタが上下に進退可能な撮像装置が開示されている。特許文献2には、外付けの光学フィルタを装着可能な撮像装置が開示されている。
特許第6794600号公報 特開2017-151264号公報
特許文献1に開示された撮像装置では、上下に光学フィルタが退避する空間が必要となるため、撮像装置が大型化してしまう。特許文献2に開示された撮像装置では、光学フィルタを交換する際に、レンズを取り外してから光学フィルタを取り外す必要があり、光学フィルタを簡便に切り替えることができない。
そこで本発明は、大型化することなく、光学フィルタの使用状態と非使用状態とを簡便に切り替えることが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての撮像装置は、撮像素子と、光学フィルタと、前記光学フィルタを保持する保持部材と、前記保持部材を移動させる駆動部と、ユーザにより把持される把持部と、制御基板とを有し、前記光学フィルタは、前記駆動部により、撮像範囲に挿入された第1位置と、前記第1位置から前記把持部へ向かう方向に前記撮像範囲から退避した第2位置との間で移動し、前記第2位置は、前記把持部と前記制御基板との間の位置である。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、大型化することなく、光学フィルタの使用状態と非使用状態とを簡便に切り替えることが可能な撮像装置を提供することができる。
実施例1における撮像装置の外観斜視図である。 実施例1における撮像装置のブロック図である。 実施例1における撮像装置の分解斜視図である。 実施例1における光学フィルタの駆動時の説明図である。 実施例1における撮像装置の断面図である。 実施例1における撮像装置の底面斜視図である。 実施例2における撮像装置の外観斜視図である。 実施例2における撮像装置の分解斜視図である。 実施例2における光学フィルタユニットの分解斜視図である。 実施例2における光学フィルタユニットの駆動時の説明図である。 実施例2における撮像装置の断面図である。 実施例3における光学フィルタの駆動時の構成図である。 実施例3における光学フィルタ保持ユニットの分解斜視図である。 実施例3における光学フィルタ保持ユニットの状態推移を表す図である。 実施例3における光学フィルタ保持ユニットのロック部材を表す図である。 実施例3における光学フィルタ保持ユニットのロック状態を表す図である。 実施例4における保持部材の構成図である。 実施例4における光学フィルタの駆動時の構成図である。 実施例4における光学フィルタ交換時の撮像装置の底面斜視図である。 実施例4の構成を実施例2に適用した場合の模式図である。 実施例5における光学フィルタ判定手段の構成図である。 実施例5における光学フィルタ判定手段の構成図である。 実施例6における光学フィルタ判定手段の構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各実施例において、共通する要素には同一の符号を付す。また各実施例は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の各実施例に限定されるものではない。また、後述する各実施例の一部を適宜組み合わせて構成してもよい。
(実施例1)
まず、図1(a)、(b)を参照して、本発明の実施例1における撮像装置について説明する。図1(a)、(b)は、本実施例における撮像装置(カメラ本体)100の外観斜視図である。図1(a)は、撮像装置100を正面側から見た外観斜視図であり、撮像装置100に装着可能なレンズ装置(交換レンズ)104(図2参照)を外した状態を示している。図1(b)は、撮像装置100を背面側から見た外観斜視図である。なお本実施例は、レンズ装置104が撮像装置(カメラ本体)100に対して着脱可能な撮像システムについて説明するが、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ装置とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
撮像装置100は、ユーザが撮像装置100を安定して保持するためにユーザにより把持されるグリップ部(把持部)101を有する。グリップ部101の上部には、撮像開始のスイッチであるシャッター釦102が設けられている。撮像装置100の正面にはマウント部(レンズマウント)103が設けられており、レンズ装置104は、マウント部103を介して撮像装置100に着脱可能に構成されている。マウント部103の内側には、撮像範囲を規定する開口部190(図4(a)~(c)参照)が設けられている。マウント接点105は、撮像装置100とレンズ装置104との間で電気的に接続し、レンズ装置104への電力供給、および電気信号によるレンズ制御やレンズデータに関する通信を行う。レンズ装置104を交換する際には、レンズロック解除釦106を押下することで係止を解除し、レンズ装置104を取り外すことができる。
電源スイッチ107は、撮像装置100の電源をONまたはOFFする際に用いられる。メイン電子ダイヤル108およびサブ電子ダイヤル119は、時計回りおよび反時計回りに回転可能な回転操作部材であり、回転操作することで、絞りやシャッタースピードなどの各種設定値を変更することができる。モード切替ダイヤル109は、撮影モードを切り替えるための操作部であり、シャッタースピード優先撮影モード、絞り値優先撮影モード、動画撮影モードなどの種々のモードに切り替えるために用いられる。SET釦110は、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
液晶モニタ111は、撮像装置100の各種設定画面や撮影画像の表示、ライブビュー画像の表示を行う。電子ビューファインダ112は、接眼可能なファインダであり、撮像装置100の各種設定画面や撮影画像の表示、ライブビュー画像の表示を行う。マルチファンクション釦113は、押しボタンであり、撮影に関する各種設定の切り替えをユーザが任意に割り当てて使用することができる。表示パネル114は、撮影モードやISO感度など撮像装置100の各種設定状態を表示する。また表示パネル114は、撮像装置100の電源がOFFの状態においても表示される。
アクセサリシュー115は、アクセサリ接点116を有し、外付のストロボやマイクなどの各種アクセサリを取り付けることができる。メディアスロット蓋173は開閉可能であり、開状態の際に内部のメディアスロット(記録媒体挿入部)172(図8参照)にSDカードなどの外部記録メディア(記録媒体)148(図2参照)を挿抜することができる。
次に、図2を参照して、撮像装置100の電気構成と動作について説明する。図2は、撮像装置100のブロック図であり、レンズ装置104が装着された状態を示す。なお、図1との共通部分は同符号で示す。
MPU130は、撮像装置100に内蔵された小型中央演算装置(制御部)である。MPU130には、時刻計測回路131、シャッター駆動回路132、スイッチセンス回路133、電源供給回路134、バッテリーチェック回路135、映像信号処理回路136、光学フィルタ駆動回路137、および圧電素子駆動回路145が接続されている。MPU130は、撮像装置100の動作制御を担い、入力情報の処理や各要素に対しての指示および制御を行う。MPU130は、EEPROMを有し、時刻計測回路131による時刻情報や各設定情報などを記憶することができる。
またMPU130は、マウント接点105を介して、レンズ装置104に内蔵されたレンズ制御回路138と通信を行う。これによりMPU130は、AF駆動回路139または絞り駆動回路140を介して、フォーカスレンズ141および電磁駆動絞り(開口絞り)142のそれぞれの動作制御が可能となる。なお図2において、レンズ装置104の撮像光学系として、フォーカスレンズ141の1枚のみを模式的に示しているが、実際には撮像光学系は多数のレンズ群により構成される。
AF駆動回路139は、例えばステッピングモータ(不図示)が接続され、フォーカスレンズ141を駆動する。MPU130は、撮像素子121から読み出されたフォーカス信号を用いて検出されたデフォーカス量に応じてフォーカスレンズ駆動量を算出し、フォーカスレンズ駆動量を含むフォーカス指令をレンズ制御回路138に送信する。フォーカス指令を受けたレンズ制御回路138は、AF駆動回路139を通じてフォーカスレンズ141の駆動を制御する。これにより、オートフォーカス(AF)が行われる。
絞り駆動回路140は、ステッピングモータ(不図示)などの絞りアクチュエータが接続され、電磁駆動絞り142において絞り開口を形成する不図示の複数の絞り羽根を駆動する。複数の絞り羽根が駆動されることで、絞り開口のサイズ(開口径)が変化し、光量が調節される。
MPU130は、撮像素子121から読み出された輝度信号から電磁駆動絞り142の絞り駆動量を算出し、絞り駆動量を含む絞り指令をレンズ制御回路138に送信する。すなわちMPU130は、レンズ制御回路138に対して電磁駆動絞り142を制御するための通信を行う。絞り指令を受けたレンズ制御回路138は、絞り駆動回路140を通じて電磁駆動絞り142の駆動を制御する。これにより、自動的に適切な絞り値(F値)が設定される。
機械式のフォーカルプレーンシャッター150は、シャッター駆動回路132により駆動する。撮像の際には、ユーザがシャッター釦102を押下した時点から、先幕シャッター(不図示)を走行させシャッターを開き、所望の露光時間に応じて、後幕シャッター(不図示)を走行させてシャッターを閉じることにより、撮像素子121への露光時間を制御する。
光学フィルタ160は、入射光を拡散させ、または特定の波長範囲を減衰させることで、画像に特殊な効果を与える光学素子である。光学フィルタ160は、入射光量を一定の割合で減衰させるNDフィルタ、偏光膜を利用して反射光を抑えるPolarized Light(PL)フィルタ、光を拡散することで柔らかな表現を行うソフトフィルタなどであるが、これらに限定されるものではない。光学フィルタ160は、光学フィルタ駆動回路137により駆動され、光学フィルタ160の位置を移動させることができる。なお、光学フィルタ160の詳細な構成については後述する。
撮像ユニット120は、主に、光学ローパスフィルタ122、光学ローパスフィルタ保持部材123、圧電素子(圧電部材)124、および撮像素子121がユニット化されて構成される。撮像素子121は、レンズ装置104を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換する。本実施例において、撮像素子121はComplementary Metal-Oxide-Semiconductor(CMOS)センサであるが、これに限定されるものではない。撮像素子121として、Charge-Coupled Device(CCD)センサやCharge Injection Device(CID)センサなどを用いてもよい。撮像素子121の前方に配置された光学ローパスフィルタ122は、水晶からなる1枚の複屈折板であり、その形状は矩形状である。圧電素子124は、単板の圧電素子(ピエゾ素子)であり、MPU130の指示を受けた圧電素子駆動回路145により加振され、その振動を光学ローパスフィルタ122に伝えるように構成されている。この振動により、光学ローパスフィルタ122に付着した細かな塵埃を振り落とすことができる。
映像信号処理回路136は、撮像素子121から得られた電気信号に対するフィルタ処理やデータ圧縮処理などの画像処理全般を担う。映像信号処理回路136からのモニタ表示用の画像データは、液晶駆動回路144を介して液晶モニタ111および電子ビューファインダ112に表示される。また映像信号処理回路136は、MPU130の指示に従って、メモリコントローラ146を通じてバッファメモリ147に画像データを保存することもできる。また映像信号処理回路136は、JPEG等の画像データ圧縮処理を行うこともできる。連写撮影など連続して撮影が行われる場合、一旦バッファメモリ147に画像データを格納し、メモリコントローラ146を通して未処理の画像データを順次読み出すこともできる。これにより、映像信号処理回路136は、入力されてくる画像データの速度に関わらず、画像処理や圧縮処理を順次行うことができる。
メモリコントローラ146は、画像データを外部記録メディア148に記憶する機能、および外部記録メディア148に記憶されている画像データを読み出す機能を有する。外部記録メディア148は、撮像装置100に対して着脱可能なSDカードやCFカードなどであるが、これらに限定されるものではない。
スイッチセンス回路133は、各スイッチの操作状態に応じて入力信号をMPU130へ送信する。スイッチSW1(102a)は、シャッター釦102の第1ストローク(半押し)によりONする。スイッチSW2(102b)は、シャッター釦102の第2ストローク(全押し)によりONする。スイッチSW2(102b)がONされると、撮影開始の指示がMPU130に送信される。またスイッチセンス回路133には、メイン電子ダイヤル108、モード切替ダイヤル109、電源スイッチ107、SET釦110、およびマルチファンクション釦113などが接続されている。
MPU130は、アクセサリ通信制御回路118によって、アクセサリ接点116を介して不図示のアクセサリユニットの機能を利用するために情報通信を行う。電源供給回路134は、撮像装置100の各要素に対して、バッテリー(電池)143の電力を分配および供給する。また、バッテリー143にはバッテリーチェック回路135が接続されており、バッテリー143の残量情報などをMPU130に伝える。
次に、図3を参照して、撮像装置100の内部構成について説明する。図3は、撮像装置100の分解斜視図である。撮像装置100は、主に、フロントカバー10、トップカバー11、およびリアカバー12の外装によって覆われた構造を有し、各外装には操作部材や表示部材が取り付けられている。撮像光学系の光軸1000上には、被写体に近い順に、保持部材200、撮像ユニット120、およびメイン基板(制御基板)180が配置されており、保持部材200には光学フィルタ160が搭載されている。光学フィルタ160は、NDフィルタ、PLフィルタ、ソフトフィルタ(ローパスフィルタ)などのいずれの光学部材を用いてもよい。また、光学フィルタ160が挿入されていない状態であっても、撮像装置100として正常に動作させることができる。
次に、図4(a)~(c)を参照して、光学フィルタ160の構成と切り替え時の動作について説明する。図4(a)~(c)は、光学フィルタ160の駆動時の説明図であり、光学フィルタ160および保持部材200に関する構成部品を撮像装置100の背面側から見た状態を示している。
光学フィルタ160は、保持部材200に挿入されて保持されている。保持部材200はギヤ形状200aを備えており、ギヤ形状200aを中心として回動可能にフロントカバー10に取り付けられる。またフロントカバー10には、光学フィルタ160を駆動させるためのモータ(アクチュエータ、駆動部)201が取り付けられ、モータ201の駆動軸にはウォームギヤ201aが装着されている。ウォームギヤ201aは、中間ギヤ202を介して保持部材200のギヤ形状200aへ回転力を伝達することで、保持部材200を回動させることができる。フロントカバー10の右側には、バッテリー143を収納するバッテリー格納部170が設けられている。
本実施例では、マルチファンクション釦113に光学フィルタ160の挿入/退避の切り替え機能を割り当てている。次に、ユーザの操作によって光学フィルタ160を駆動する際の動作について説明する。なお、光学フィルタ160の切り替え操作には、他のボタンやダイヤル、スイッチ、設定画面等を用いてもよい。
図4(a)は、撮像装置100のマウント部103の内側に設けられた開口部190に光学フィルタ160が挿入され、重畳している状態(挿入状態)を示す。開口部190は、撮像範囲を規定する。これにより、撮像素子121に入射する光は光学フィルタ160を通過し、光学フィルタ160の効果によって様々な撮影表現が可能となる。例えば、光学フィルタ160としてNDフィルタを挿入していた場合、入射光が減光され、明るい環境下においても長秒露光撮影や白飛びの抑制が可能になる。
図4(a)に示される挿入状態からマルチファンクション釦113を押下すると、スイッチセンス回路133により押下が検知される。このとき、MPU130からモータ201の駆動命令が送信され、光学フィルタ駆動回路137によってモータ201が回転を開始する。モータ201の回転は、ウォームギヤ201aからギヤ形状200aを介してギヤ形状200aに伝達され、ギヤ形状200aを備えた保持部材200が回動を開始する。図4(b)は、回動途中の状態(途中状態)を示す。
保持部材200は、図4(b)に示される途中状態を経て、図4(c)に示される退避状態に移動する。ギヤ形状200aの回動軸は、光軸1000および開口部190より撮像装置100の底面側かつ光軸1000と開口部190のグリップ部101側の短辺との間に配置されている。これにより、図4(b)に示されるように、トップカバー11などの内部部品に干渉せずに保持部材200を回動させることができる。同様に、モータ201も光軸1000および開口部190より底面側に配置されることで、ギヤ形状200aまでの動力伝達距離が短くなり、駆動効率を高められる。
保持部材200は、図4(c)に示される退避状態の位置(第2位置)まで移動すると、位置センサ(不図示)の検知信号によって光学フィルタ駆動回路137がモータ201を停止させる。なお、位置センサとは、フォトリフレクタのような位置検出手段を指すが、駆動停止のタイミングはモータ201の回転角度の検知や、機械的なスイッチによる検知など、いずれの手段を用いてもよい。
図4(c)は、保持部材200が図4(a)の挿入状態に対して撮像ユニット120に平行な平面上を略90度回転して開口部190から退避した状態(退避状態)を示す。保持部材200が退避することで、レンズ装置104により集光された光は、光学フィルタ160を通過せずに撮像素子121へ入射する。
図5は、撮像装置100の断面図であり、図4(c)中のA-A線に沿った断面を示す。図5に示されるように、保持部材200は、開口部190とバッテリー格納部170との間、すなわち、開口部190とグリップ部101との間に退避する。保持部材200が挿入状態から略90度回転することで、光学フィルタ160の短辺がX方向(撮像装置100の横方向)と略平行となり、開口部190とバッテリー格納部170との間に収容することができる。
ユーザが光学フィルタ160を再度、開口部190に挿入させたい場合、図4(c)に示される退避状態でマルチファンクション釦113を押下することで、上述した動作と逆方向にモータ201が回転する。これにより光学フィルタ160は、図4(b)に示される途中状態を経て、図4(a)に示される挿入状態へ移動する。光学フィルタ160が図4(a)に示される挿入状態の位置(第1位置)まで移動すると、退避状態と同様に、位置センサ(不図示)の検知信号によって光学フィルタ駆動回路137がモータ201を停止させる。
以上の構成により、撮像装置100の内部部品、または内部ユニットに干渉せず光学フィルタ160を光軸1000に対して挿入、退避駆動ができる。このため、撮像装置100を大型化することなく光学フィルタ160を内蔵し、光学フィルタ160の挿入状態と退避状態を簡便に切り替えることが可能となる。
次に、図6(a)~(c)を参照して、撮像装置100の底面の構成と光学フィルタ160の交換時の動作について説明する。図6(a)~(c)は、光学フィルタ160を挿抜する際に撮像装置100を底面側から見た斜視図である。
図6(a)は、通常の使用状態における撮像装置100の底面を示している。撮像装置100の底面には、バッテリー格納部170にアクセスし、バッテリー143を挿抜するためのバッテリー蓋171が設けられている。また、近傍に保持部材200にアクセスし、光学フィルタ160を挿抜するための光学フィルタ蓋210が設けられている。
図6(b)は、図4(c)に示される保持部材200の退避状態において、ユーザが光学フィルタ蓋210を開いた状態を示す。光学フィルタ蓋210の内側には、フィルタ交換開口部211が設けられており、退避した保持部材200と光学フィルタ160の短辺部が露出している。撮像装置100の底部には凹部10aが設けられており、ユーザは光学フィルタ160を摘んで取り出すことができる。なお、光学フィルタ160の取り出し構成は、これに限定されるものではない。例えば、光学フィルタ160を一度押し込むと係止が解除され、バネなどの付勢力によって押し出されるような取り出し構成を用いてもよい。
図6(c)は、光学フィルタ160を引き出した状態を示す。このようにユーザは、保持部材200に挿入された光学フィルタ160を挿抜することができ、使用したい種々のフィルタと取り替えることができる。本実施例では、バッテリー蓋171と光学フィルタ蓋210とを分けているが、共通の蓋部材を用いてもよい。以上の構成により、撮像装置100の底面から光学フィルタ160を交換することが可能となる。
以上のように、光学フィルタ160は、モータ201により、撮像範囲(開口部190)に挿入された第1位置(挿入状態の位置)と、第1位置からグリップ部101に向かう方向に回転して撮像範囲から退避した第2位置(退避状態の位置)との間で移動する。第1位置は光学フィルタ160が撮像範囲(光軸1000を含む撮像領域)を覆う位置であり、第2位置は光学フィルタ160が撮像範囲に重複しない位置である。好ましくは、光学フィルタ160は、第1位置から略90度回転して第2位置へ移動する。また好ましくは、第2位置は、撮像装置100に対して挿抜可能なバッテリー143と撮像範囲との間の位置である。
好ましくは、光学フィルタ160は、撮像光学系の光軸1000に垂直な面と略平行に第1位置から第2位置へ退避する。より好ましくは、光学フィルタ160は、光軸1000に対して撮像装置100の底面側に設けられた軸(ギヤ形状200aの回動軸)を中心に回転して移動する。より好ましくは、軸は、撮像範囲に対して底面側に設けられている。また好ましくは、軸は、撮像装置100の背面側から見て、光軸1000と撮像範囲を規定する二つの短辺のうちグリップ部101により近い短辺との間に設けられている。また好ましくは、モータ201は、光軸1000に対して撮像装置100aの底面側に配置されている。また好ましくは、モータ201は、撮像範囲に対して撮像装置100の底面側に配置されている。また好ましくは、光学フィルタ160は、撮像素子121とマウント部103との間に配置されている。また好ましくは、撮像範囲は、マウント部103の内側に設けられた開口部190により規定される。
本実施例によれば、大型化することなく、光学フィルタの使用状態(挿入状態)と非使用状態(退避状態)とを簡便に切り替えることが可能な撮像装置を提供することができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2における撮像装置について説明する。実施例1では、1か所のグリップ部101を有する一般的な撮像装置100に適用した例を説明した。一方、本実施例では、2ヵ所の把持部を有する撮像装置100aについて説明する。なお、本実施例の撮像装置100aにおいて、実施例1の撮像装置100と共通の構成および動作については、同一の符号を用いて説明し、それらの詳細な説明は省略する。
まず、図7(a)、(b)を参照して、本実施例の撮像装置100aと実施例1の撮像装置100aとの差異について説明する。図7は、本実施例における撮像装置100aの斜視図である。図7(a)は撮像装置100aを正面側から見た外観斜視図であり、撮像装置100aに装着可能なレンズ装置104を外した状態を示している。図7(b)は、撮像装置100aを背面側から見た外観斜視図である。撮像装置100aは、正位置に構えた際に把持するグリップ部101、および、縦位置に構えた際にも把持できるグリップ部304を備える。なお、正位置と縦位置の把持状態についての詳細な説明は省略する。
次に、図8を参照して、本実施例における撮像装置100aの構成について説明する。図8は、撮像装置100aの分解斜視図である。撮像装置100aの外装は、実施例1の撮像装置100と同様に、主に、フロントカバー10、トップカバー11、およびリアカバー12によって構成される。バッテリー143は、撮像装置100aの下部に配置され、矢印S51の方向から挿抜が可能である。また、外部記録メディア148は、撮像装置100の側面部に設けられたメディアスロット172へ矢印S52の方向から挿入できる。メディアスロット172は、プッシュ型のレバーを有しており、レバーを押すことにより外部記録メディア148を着脱することができる。光軸1000上には、マウント部103と撮像ユニット120が設けられ、中間に本実施例における光学フィルタユニット320が配置される。
図9を参照して、本実施例における光学フィルタユニット320の構成について説明する。図9は、光学フィルタユニット320の分解斜視図である。光学フィルタユニット320を構成する部品は、ベース部材321に取り付けられる。光学フィルタ160は、保持部材322に保持される。保持部材322は、ラックギヤ形状322aを備えている。
保持部材322は、ガイド部材である上部レール323および下部レール324と係合し、光学フィルタ160を特定の方向へ駆動させることができる。保持部材322の下部には光学フィルタ160を駆動させるためのモータ(アクチュエータ、駆動部)325が配置され、駆動軸にはピニオンギヤ325aが取り付けられている。また、ベース部材321に設けられた軸に対して第1ギヤ326、第2ギヤ327、および第3ギヤ328が回転可能に取り付けられている。
次に、図10(a)~(c)を参照して、光学フィルタユニット320の状態遷移について説明する。図10(a)~(c)は、光学フィルタユニット320の駆動時の説明図である。図10(a)は、光学フィルタ160が開口部190に重畳している挿入状態を示す。図10(b)は、光学フィルタ160が挿入状態から退避状態に移動している途中状態を示す。図10(c)は、光学フィルタ160が開口部190から退避した退避状態を示す。
図10(a)の挿入状態において、ユーザがマルチファンクション釦113を押下すると、光学フィルタユニット320は退避状態へと移動を開始する。モータ325の回転は、第1ギヤ326、第2ギヤ327、および第3ギヤ328を介して、保持部材322のラックギヤ形状322aへ伝達される。光学フィルタ160は、上部レール323および下部レール324にガイドされながら、挿入状態(図10(a))から、途中状態(図10(b))を経て退避状態(図10(c))に到達する。退避状態まで到達した光学フィルタ160は、位置センサ(不図示)の検知信号を受け停止する。
ユーザが光学フィルタ160を再度、挿入させたい場合、図10(c)に示される退避状態でマルチファンクション釦113を押下することで、上述した動作と逆方向にモータ325が回転する。これにより、光学フィルタ160は図10(b)に示される途中状態を経て、図10(a)に示される挿入状態へ移動する。挿入状態まで到達した光学フィルタ160は、退避状態と同様に、位置センサ(不図示)の検知信号を受け停止する。以上の構成により、撮像装置100を大型化することなく光学フィルタ160を内蔵し、光学フィルタ160の挿入状態と退避状態を簡便に切り替えることが可能となる。
次に、図11(a)~(c)を参照して、挿入状態から退避状態への遷移における光学フィルタ160および保持部材322の撮像装置100内での配置について説明する。図11(a)~(c)は、撮像装置100aの断面図である。図11(a)は、フロントカバー10、光学フィルタ160、保持部材322、メディアスロット172、およびメイン基板(制御基板)180を撮像装置100aの背面側から見た図である。図11(b)は、光学フィルタ160が挿入状態の場合における図11(a)中のB-B線に沿った断面図である。図11(c)は、光学フィルタ160が退避状態の場合における図11(a)中のB-B線に沿った断面図である。
図11(c)に示されるように、退避状態において、光学フィルタ160は、グリップ部101とメディアスロット172またはメイン基板180との間に退避している。このように、撮像装置100aの大きさを拡大することなく、メイン基板180やメディアスロット172などの内部部品との干渉を避けて、光学フィルタ160を退避状態まで退避させることができる。
なお本実施例では、光学フィルタ160の交換手段について説明していないが、実施例1と同様に、光学フィルタ160の交換手段を設けてもよい。また実施例1において、光学フィルタ160を交換するための光学フィルタ蓋210は撮像装置100の底面部に設けられているが、本実施例において保持部材322が退避する撮像装置100を矢印S52の方向から見た面に設けてもよい。また、光学フィルタ蓋210をメディアスロット蓋173と一体化してもよい。
以上のように、光学フィルタ160は、モータ325により、撮像範囲(開口部190)に挿入された第1位置(挿入状態の位置)と、第1位置からグリップ部101へ向かう方向に撮像範囲から退避した第2位置(退避状態の位置)との間で移動する。第2位置は、グリップ部101と制御基板(メイン基板180)との間の位置である。好ましくは、撮像装置100aは、記録媒体(外部記録メディア148)を挿抜可能な記録媒体挿入部(メディアスロット172)を有する。第2位置は、グリップ部101と記録媒体挿入部との間の位置である。また好ましくは、光学フィルタ160は、モータ325により、光軸1000に対して垂直な面と平行に直進移動する。また好ましくは、光学フィルタ160の移動方向は、記録媒体の挿抜方向と略一致している。また好ましくは、光学フィルタ160の移動方向は、撮像装置100aに対して挿抜可能なバッテリー143の挿抜方向と略一致している。
本実施例によれば、大型化することなく、光学フィルタの使用状態(挿入状態)と非使用状態(退避状態)とを簡便に切り替えることが可能な撮像装置を提供することができる。
なお、前述した実施例では、ユーザによりマルチファンクション釦113が押下されることに応じて光学フィルタ160の挿抜を制御する構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、露出制御用のパラメータの1つとして光学フィルタ160の挿抜有無を調整できる場合は、被写体の明るさに応じて撮像装置100が自動的に光学フィルタ160の挿抜を行う構成であってもよい。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3における撮像装置について説明する。本実施例では、実施例1において説明した構成において、光学フィルタを交換する機構に関して、詳細に説明する。なお、本実施例における撮像装置の電気構成と動作については、実施例1と相違ないため、同一の符号を用いて説明し、詳細は割愛する。
図12(a)~図12(c)を参照して、本実施例における光学フィルタ160の構成と切り替え時の動作について説明する。図12はそれぞれ、光学フィルタ160、および光学フィルタベース部材951、光学フィルタホルダ部材955を含む光学フィルタ保持ユニット950に関する構成部品を撮像装置100の背面側から見た状態を示している。
光学フィルタ160は、光学フィルタホルダ部材955に固定された状態で光学フィルタベース部材951に保持されている。光学フィルタ160、光学フィルタホルダ部材955、光学フィルタベース部材951などで構成されるユニットを光学フィルタ保持ユニット950として、詳細は図13にて後述する。光学フィルタベース部材951はギヤ形状951aを備えており、ギヤ形状951aの回動軸中心P1を中心として回動可能にフロントカバー10に取り付けられる。またフロントカバー10には、光学フィルタベース部材951を駆動させるためのモータ901が取り付けられ、モータ901の駆動軸にはウォームギヤ901aが装着されている。ウォームギヤ901aは、中間ギヤ902を介して光学フィルタベース部材951のギヤ形状951aへ回転力を伝達することで、光学フィルタベース部材951を回動させることができる。フロントカバー10の右側には、バッテリー143を収納するバッテリー格納部170が設けられている。
本実施例では、マルチファンクション釦113に光学フィルタ160の挿入/退避の切り替え機能を割り当てている。なお、光学フィルタ160の切り替え操作には、他のボタンやダイヤル、スイッチ、設定画面等を用いても良い。次節より、ユーザの操作によって光学フィルタ160を駆動する際の動作について説明する。
図12(a)は、撮像装置100のマウント部103の内側に設けられた撮像範囲である開口部990に、光学フィルタ160が挿入され、重畳している状態(挿入状態)を示す。開口部990は、撮像範囲を規定する。これによって撮像素子121(図2)に入射する光は光学フィルタ160を通過し、光学フィルタ160の効果によって様々な撮影表現が可能となる。例えば光学フィルタ160としてNDフィルタを挿入していた場合、入射光が減光され、明るい環境下においても長秒露光撮影や白飛びの抑制が可能になる。
図12(a)に示す挿入状態からマルチファンクション釦113を押下すると、スイッチセンス回路133により押下が検知される。するとMPU130からモータ901の駆動命令が送信され、光学フィルタ駆動回路137によってモータ901が回転を開始する。回転はウォームギヤ901aから中間ギヤ902を介してギヤ形状951aに伝達され、ギヤ形状951aを備えた光学フィルタベース部材951が回動を開始する。回動途中の状態を図12(b)に示す。
光学フィルタ保持ユニット950(図3の保持部材200に対応)は図12(b)の途中状態を経て、図12(c)に示される退避状態に移動する。ギヤ形状951a(図4(a)~(c)のギヤ形状200aに対応)の回動軸中心P1は開口部990より撮像装置100の底面側かつ光軸1000と開口部990のグリップ部101(図1)側の短辺との間に配置されている。このため、図12(b)に示されるように、トップカバー11(図3)等の内部部品に干渉せずに光学フィルタ保持ユニット950を回動させることができる。
同様に、モータ901(図4(a)~(c)のモータ201に対応)も開口部990より底面側に配置されることで、ギヤ形状951aまでの動力伝達距離が短くなり、駆動効率を高められる。光学フィルタベース部材951は、図12(c)に示す退避状態位置まで移動すると、位置センサ(不図示)の検知信号によって光学フィルタ駆動回路137がモータ901を停止させる。なお、位置センサとは、フォトリフレクタのような位置検出手段を指すが、駆動停止のタイミングはモータ901の回転角度の検知や、機械的なスイッチによる検知など、いずれの手段を用いても良い。
ここで、ギヤ形状951aの回動軸中心P1と、バッテリー格納部170のX方向の距離をL1とする。図12(a)において、光学フィルタ保持ユニット950は、回動軸中心P1に対してθ1の位相範囲において、径方向で半径L1よりも外周側には配置されないように切り欠き部950Uが設けられている。この構成とすることで、図12(b)の状態を含む回動状態全位相(θ1)において、光学フィルタ保持ユニット950はバッテリー格納部170に干渉しないため、撮像装置100のX方向を短縮することが可能となる。
図12(c)は、光学フィルタ保持ユニット950が図12(a)の挿入状態に対して撮像ユニット120に平行な平面上を略90度回転して開口部990から退避する状態(退避状態)を示す。光学フィルタ保持ユニット950が退避することで、レンズ装置104により集光された光は光学フィルタ160を通過せずに撮像素子121(図2)へと入射する状態となる。
ユーザが光学フィルタ160を再度、挿入させたい場合は、図12(c)に示す退避状態でマルチファンクション釦113を押下することで、上述した動作と逆方向にモータ901が回転する。そして、光学フィルタ160は図12(b)に示す途中状態を経て、図12(a)に示す挿入状態へと移動する。図12(a)に示す挿入状態位置まで移動すると、退避状態と同様に位置センサ(不図示)の検知信号によって光学フィルタ駆動回路137がモータ901を停止させる。
図13は、退避状態での光学フィルタ保持ユニット950の撮像装置100の前面側から見た分解斜視図である。光学フィルタ160は、光学フィルタ接着テープ961により、開口部955eを備える枠状の光学フィルタホルダ部材955に固定されている。光学フィルタ接着テープ961はロの字のテープであるが、テープでなく接着剤などで固定されていてもよい。また、光学フィルタ160が樹脂製であれば、光学フィルタホルダ部材955と一体成型で形成されるなどして、一体化されていてもよい。光学フィルタホルダ部材955には、図12で説明した撮像装置100の小型化に寄与する切り欠き部955Uが設けられている。
光学フィルタベース部材951には、光学フィルタカバー部材956が取り付けられ、光学フィルタベース部材951の複数の爪部951bに、光学フィルタカバー部材956の穴部956bが係止することで固定されている。光学フィルタベース部材951と光学フィルタカバー部材956には、図12(a)~(c)を参照して説明した撮像装置100の小型化に寄与する切り欠き部951U、切り欠き部956Uがそれぞれ設けられている。光学フィルタベース部材951と光学フィルタカバー部材956で囲まれる空間に光学フィルタ160が固定された光学フィルタホルダ部材955が+Y方向に挿入可能となっている。光学フィルタホルダ部材955が挿入されると、光学フィルタベース部材951に配置されている光学フィルタロック部材957により光学フィルタホルダ部材955がロックされる。光学フィルタロック部材957は、ロック部材付勢バネ959により-Y方向に付勢されている。光学フィルタロック部材957の動作は、ロックガイドピン958により制御される。ロック部の機構に関しては、図14(a)、(b)および図15を参照して詳述する。
図14(a)、(b)を参照して、光学フィルタホルダ部材955のイジェクト状態とロック状態の推移に関して説明する。また、図15を参照して、関連する光学フィルタロック部材957の詳細構成を示す。
図14(a)、(b)は、退避状態での光学フィルタ保持ユニット950から光学フィルタカバー部材956を取り外した状態であり、図14(a)がイジェクト状態、図14(b)がロック状態を示している。本実施例では、イジェクト状態とロック状態を推移させる機構として、一般的なプッシュ・プッシュ型の機構を用いている。図15に示されるように、光学フィルタロック部材957には、ロックガイドピン958の動きを規制するカム溝957cが形成されている。イジェクト状態では、ロックガイドピン958の先端はC1に位置している。ロックガイドピン958は移動時に外れないように、後述する図16(a)に示される光学フィルタカバー部材956の付勢部956eによって、-Z方向に押さえられている。
次に、イジェクト状態からロック状態への推移を説明する。光学フィルタホルダ部材955が挿入されると、光学フィルタホルダ部材955の斜辺部955aが光学フィルタロック部材957の斜辺部957aに当接する。さらに、ロック部材付勢バネ959から受ける-Y方向への付勢に逆らって、光学フィルタベース部材951の突き当て部951c近傍まで押し込まれた後に、図14(b)のロック状態へと推移する。同時に、光学フィルタホルダ部材955の凹部955bに光学フィルタロック部材957のバネ性を備えた凸部957bが嵌まりこみ、光学フィルタホルダ部材955は、図中F1方向に付勢されている。付勢力F1はXY軸方向に対してF1xとF1yの分力となる。このとき、図15に示すように、光学フィルタロック部材957のカム溝957c内のロックガイドピン958の先端は、C1(イジェクト状態)から、実線の矢印方向に動き、C2(突き当て部近傍)を経由して、C3(ロック状態)に到達している。
続いて、ロック状態からイジェクト状態への推移を説明する。図14(b)のロック状態において、光学フィルタホルダ部材955が+Y方向に押し込まれると、光学フィルタロック部材957も光学フィルタベース部材951の突き当て部951c近傍まで移動する。続いて、光学フィルタロック部材957のロックが解除され、ロック部材付勢バネ959により-Y方向に押し出される。光学フィルタロック部材957の斜辺部957aにより、光学フィルタホルダ部材955の斜辺部955aは―Y方向に付勢され、図14(a)のイジェクト状態まで押し出される。このとき、図15に示すように、光学フィルタロック部材957のカム溝957c内のロックガイドピン958の先端は、C3(ロック状態)から、点線の矢印方向に動き、C4(突き当て部近傍)を経由して、C1(イジェクト状態)に到達する。
図14(a)に示されるイジェクト状態にて、光学フィルタ160を交換する時にユーザが把持するために、光学フィルタホルダ部材955は把持部955cを備える。光学フィルタホルダ部材955の把持部955cにより、ユーザは交換する際に、光学フィルタ160を不用意に汚しにくく、交換作業の操作性もよい。また、把持部955cに隣接して直行する辺にロック部955dを備えることで、光学フィルタホルダ部材955の剛性が高くなり、交換作業時の変形を抑制することが可能である。光学フィルタホルダ部材955は、把持部955cとロック部955d以外の辺に関しては、小型化のため最小限の枠状の構成となっている。
図16(a)、(b)は、光学フィルタホルダ部材955のロック状態における付勢方法を説明する図である。図16(a)、(b)は、図14(b)のロック状態で光学フィルタカバー部材956を取り付けた状態を示しており、図16(a)は撮像装置100の前面側から見た図で、図16(b)は図16(a)の右側面図を示す。
光学フィルタホルダ部材955の平面方向の付勢に関しては、図14(b)を参照して説明したように、光学フィルタロック部材957により、力F1の分力となるF1x(+X方向)、F1y(+Y方向)に付勢されている。X方向に関しては、F1xに加えて光学フィルタカバー部材956の側面付勢部956cによって力F2で+X方向に付勢されており、F1x≒F2となっている。従って、光学フィルタホルダ部材955の長辺はおよそ均等に+X方向に付勢されている。このように、XY平面において、それぞれ、+X方向、+Y方向に付勢されているため、光学フィルタホルダ部材955は傾きにくい状態で保持することが可能である。また、付勢力F1、F2は、光学フィルタ保持ユニット950の回動軸中心P1に対して、遠ざかる方向であり、回動時に光学フィルタホルダ部材955が受ける遠心力と同方向であるため、回動中に位置ずれしにくい構成となる。
次に、光学フィルタホルダ部材955の厚み方向の付勢に関して説明する。光学フィルタカバー部材956の3か所の板バネである上面付勢部956dによって、光学フィルタホルダ部材955は、-Z方向に略均等に付勢されている。光学フィルタ160と光学フィルタホルダ部材955を合わせた重心をG1とすると、3か所の上面付勢部956dを結ぶ3角形内にG1が位置していることで、光学フィルタホルダ部材955を厚み方向で安定的に付勢することが可能となっている。また、厚み方向への付勢箇所に関しては、3点以上でもよい。このとき、付勢部の各点を結ぶ多角形内にG1が位置していることで安定的に付勢することができる。
ここまで、光学フィルタ160を交換する機構に関して詳細を説明してきたが、図12(a)~(c)を参照して、光学フィルタホルダ部材955を交換できる交換機構部950Hに関して、光学フィルタ保持ユニット950内での配置を説明する。交換機構部950Hは、図13乃至図15を参照して説明したように、光学フィルタ160と光学フィルタホルダ部材955をイジェクト状態とロック状態を推移させることが可能な機構である。本実施例での交換機構部950Hは、光学フィルタホルダ部材955のロック部955d、光学フィルタロック部材957、ロックガイドピン958、ロック部材付勢バネ959の複数の部品により構成される。交換機構部950Hは、図12(c)に示されるように、光学フィルタ160の退避状態において、光学フィルタ保持ユニット950の光軸1000側の長辺であり、開口部990よりも下側に配置されている。また、交換機構部950Hは、光学フィルタ保持ユニット950の光軸1000側の長辺と、光学フィルタ保持ユニット950の回動軸中心P1に配置することでスペース効率が良くなる。さらに、光学フィルタ保持ユニット950の重心を回動軸中心P1に近づけることができるため、慣性モーメントが減少して回動を制御しやすい。図12(c)に示される光学フィルタ保持ユニット950の上側の短辺950Tの部分であるが、退避状態ではスペースはある。しかし、図12(a)に示される挿入状態においては、撮像装置100に搭載されるインターフェース端子(不図示)が配置されるため、交換機構部950Hを配置した場合、撮像装置100が大型化してしまう懸念がある。インターフェース端子(不図示)は、例えば、USB端子、HDMI(登録商標)端子、外部マイク端子、ヘッドフォン端子などがあげられる。
本実施例における交換機構部950Hの配置によって、X方向で開口部990とバッテリー格納部170に干渉しないため、撮像装置100を小型化することが可能である。なお、交換機構部950Hに関して、本実施例では、プッシュ・プッシュ型の機構としているが、イジェクト状態とロック状態を推移させることが可能であれば、他の形態であってもよい。
本実施例によれば、撮像装置100を大型化することなく光学フィルタ160を内蔵し、光軸1000に対して光学フィルタ160の挿入状態と退避状態を切り替えることができる。また本実施例によれば、退避状態において光学フィルタ160を簡便に交換可能である撮像装置を提供することができる。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4における撮像装置について説明する。実施例1、2では挿入状態、退避状態の位相を設けることで、光学フィルタ160の使用状態と非使用状態を素早く切り替える構成について説明した。一方、本実施例では、挿入状態、退避状態に加えて交換状態の位相を設けることで、光学フィルタ160の使用状態と非使用状態を素早く切り替え、かつ、取り出しや交換の利便性を向上させる構成について説明する。なお、本実施例における撮像装置の電気構成や基本的な動作については、実施例1、2とそれぞれ相違ないため、同一の符号を用いて説明し、それらの詳細は割愛する。
まず、図17を参照して本実施例の光学フィルタ160および保持部材240(図3の保持部材200に対応)の構成について説明する。光学フィルタ160は保持部材240に挿入され、保持されている。保持部材240はフィルタ挿入部240cとフィルタ支持部240dの2部品で構成され、フィルタ挿入部240cはフィルタ支持部240dに対して相対的に矢印Y02方向にスライドすることができる。通常時は、フィルタ挿入部240cはバネ(不図示)により、矢印Y01方向に付勢されており、バネ(不図示)の付勢力を上回る力で押されたときに矢印Y02方向へとスライド移動する。ギヤ形状240aがフィルタ支持部240dと一体に設けられており、実施例1と同様に、このギヤ形状240aを介して回動する。
次に、図18(a)~(c)および図19を参照して本実施例4に係る光学フィルタ160の切り替え動作、および交換動作について説明する。光学フィルタ160の駆動手段や位置の検知手段については実施例1と同様であり、説明を割愛する。
図18(a)は、撮像装置100のマウント部103の内側に設けられた開口部190に光学フィルタ160が挿入され、重畳している状態(挿入状態)を示す。実施例1と同様に、撮像素子121(図2)に入射する光は光学フィルタ160を通過し、光学フィルタ160の効果によって様々な撮影表現が可能となる。
実施例1と同様に、ユーザがマルチファンクション釦113を押下すると、保持部材240が回動を開始する。図18(b)は保持部材240が開口部190に重畳しない位置まで移動した退避状態を示す。ここで、保持部材240には切り欠き部240eを設けており、実施例1より少ない回転量で退避することができる。ユーザが再度マルチファンクション釦113を押下すると、保持部材240は再び挿入状態へと移動する。これにより、光学フィルタ160の挿入状態と退避状態をより素早く切り替えることが可能となる。
次に光学フィルタ160の交換動作について説明する。本実施例4では、マルチファンクション釦113を3秒間長押し(以下長押しとする)した際に交換動作に移行するように割り当てる。これは一例であり、交換動作への遷移は、他のボタンやダイヤル、スイッチ、設定画面等を用いても良い。
保持部材240が挿入状態、あるいは退避状態にあるとき、ユーザがマルチファンクション釦113を長押しすると、保持部材240は図18(b)の状態を経由して図18(c)に示す状態まで移動する。図18(c)に示す状態を交換状態と呼ぶ。このとき、フロントカバー10から突出している凸形状10bに光学フィルタ保持部材240の一部が接触したまま、モータ201の駆動力によって回転する。するとバネ(不図示)により付勢されていたフィルタ挿入部240cが凸形状10bに当たることで矢印Y02方向へスライドし、撮像装置100の底面側へと押し出される。図19は、交換状態における撮像装置100の底面斜視図を示す。実施例1の図6(c)に示される状態に比べて、光学フィルタ保持部材240が底面部より突出する。光学フィルタ蓋210は実施例1と同様にユーザが開いても良いし、例えば光学フィルタ保持部材240によって内側から押されて開く構造でも良い。この構成により、ユーザはより光学フィルタ160を摘みやすく、交換しやすい形態を提供することができる。再びユーザがマルチファンクション釦113を長押しすると保持部材240は交換状態に移動する前の図18(b)の状態へと回動する。
保持部材240を交換状態と退避状態を切り替える際の駆動速度は、挿入状態と退避状態を切り替える際の速度に比べて、遅い速度にて移動するように制御する。これにより、光学フィルタ保持部材240の駆動によるブレを抑え、フィルタ交換開口部211と光学フィルタ保持部材240とのクリアランスをより詰めることができる。隙間が減ることで塵ゴミの侵入を減らすことができる。一方で挿入状態と退避状態は、素早く切り替えることにより、撮影中の待機時間を減らすことができる。
図18(c)に示す交換状態に置いて電源スイッチ107をOFFに操作した場合、保持部材240は挿入状態、もしくは退避状態へと移動してから撮像装置100は機能を停止させる。これにより光学フィルタ保持部材240が底面部から突出したまま保管や運搬されることを避け、破損やゴミの侵入リスクを軽減することができる。
ここまで、本実施例では、挿入状態、退避状態に加えて交換状態の位相を設けることで、光学フィルタ160の使用状態と非使用状態を素早く切り替え、かつ、取り出しや交換の利便性を向上させる構成について説明した。本実施例では、実施例1と同様に光学フィルタ160を回動させる構成を説明したが、実施例2のように直動する構成に適用しても良い。図20は、実施例2の構成に交換状態を加えた場合の模式図を示す。D1~D3はそれぞれ光学フィルタ160の位相を示している。撮像素子121に光学フィルタ160が重畳するD1が挿入状態であり、開口部190から光学フィルタ160が退避したD2が退避状態、そして撮像装置100の側面側へさらに移動させたD3が交換状態となる。
D1~D2を切り替えることで素早く光学フィルタ160の有無を切り替えることが可能となり、交換時にはユーザが光学フィルタ160にアクセスしやすいD3まで移動することで利便性も両立できる。
本実施例によれば、大型化することなく、光学フィルタの使用状態(挿入状態)と非使用状態(退避状態)に加え、交換状態とを簡便に切り替えることが可能となり、光学フィルタの取り出しや交換の利便性を向上させた撮像装置を提供することもできる。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5における撮像装置について説明する。本実施例1では撮像装置に挿入される光学フィルタの判定方法と構成について説明する。
まず、図21(a)、(b)を参照して、本実施形態に係る光学フィルタ160の有無や種類を判定する光学フィルタ判定手段161の配置について説明する。図21(a)、(b)は、光学フィルタ160、および光学フィルタ判定手段161に関する構成部品を撮像装置100の背面側から見た状態を示している。光学フィルタ判定手段161は、光学フィルタ160に接点、撮像装置100に切片を備えて構成されている。切片はグリップ部101と光学フィルタ160の退避位置との間に設けられており、接点は保持部材200が開口部190から退避状態において、切片と接触する位置に設けられる。
光学フィルタ160は開口部190から退避した位置で交換可能であるため、交換されたタイミングで光学フィルタ160の種類を判定することが可能になる。また、光学フィルタ判定手段161の切片を保持部材200の駆動軌跡1007および光学フィルタ160交換時にアクセス可能な把持領域1008の範囲外である、グリップ部101側に設ける。それにより、光学フィルタ160を退避状態から挿入状態への移動、および撮像装置100の底面から挿抜する際に撮像装置100に設けられた光学フィルタ判定手段161の切片と干渉することなく遷移することができる。
次に、図21(a)、(b)および図22(a)、(b)を参照して、光学フィルタ判定手段161の接点および切片の構成について説明する。図21は、光学フィルタ160、および光学フィルタ判定手段161に関する構成部品を撮像装置100の背面から見た状態と断面を示している。
図21(a)および図21(b)は、図4(c)に示される保持部材200が開口部190から退避した位置において、光学フィルタ160が保持部材200に挿入された状態を示す。図21(b)は、図21(a)中のB-B線における断面図である。
光学フィルタ160は光学フィルタ判定手段161の接点である突起部1004を備え、保持部材200は複数の突起部1004が露出するように開口部1003が設けられている。撮像装置100には、光学フィルタ判定手段161の切片である板ばね1005と、基板1006が固定されている。
突起部1004は第1突起部1004a、第2突起部1004bを、板ばね1005は第1切片部1005a、第2切片部1005b、第3切片部1005c、第4切片部1005dを備えている。基板1006は、第1接触部1006a、第2接触部1006b、第3接触部1006c、第4接触部1006dを備えている。
第1切片部1005a~第4切片部1005dは、挿入された光学フィルタ160の突起部1004に押圧されB-B断面図のように撓むと、それぞれ基板1006の第1接触部1006a~第4接触部1006dと接触する。突起部1004は光学フィルタ160の種類によって、位置と個数が異なるように設けられるため、基板1006に接続されている第1接触部1006a~第4接触部1006dの導通/非導通の状態によって光学フィルタ160の種類を判定することが可能となる。
板ばね1005や基板1006は、保持部材200ではなく撮像装置100に設けることで、保持部材200が駆動した際に基板1006が摺動屈曲しない。これにより、基板1006を省スペースに収めることができ、摺動屈曲による損傷等を防ぐことが可能である。
光学フィルタ160の突起部1004に対して、板ばね1005の接触方向はX方向に設けられることで、光学フィルタ160は光軸1000に対して垂直な平面内で傾くことなく開口部190に挿入状態に移動可能である。また、駆動軌跡1007および把持領域1008の範囲外であれば、板ばね1005の接触方向はY方向でも良い。
なお、光学フィルタ判定手段161は、本実施例の構成に限定されるものではなく、例えば光学フィルタ160と撮像装置100に設けられたコンタクトピンやスイッチが接触する構成を用いても良い。さらに、フォトリフレクタやフォトインタラプタのような光電センサを撮像装置100に配置して、突起部1004を非接触で判定する構成を用いても良い。非接触の場合、突起部1004の摩耗を防ぐことができるため、耐久性に優れている。
図22(a)および図22(b)は、図4(c)に示される保持部材200が開口部190から退避した位置において、光学フィルタ160が保持部材200に挿入されていない状態を示す。図22(b)は、図22(a)中のC-C線における断面図である。板ばね1005はC-C断面図のように押圧されないため、基板1006と接触しない。基板1006の第1接触部1006a~第4接触部1006dが全て非導通となり、光学フィルタ160は保持部材200に挿入されていないと判定される。
光学フィルタ160が挿入されていないと判定された場合、MPU130(図2)は保持部材200を駆動させないよう信号を送信する。これにより、ユーザが光学フィルタ160を入れていない状態で開口部190に挿入状態へ切り替える等の誤操作を防止することができる。また、液晶モニタ111や電子ビューファインダ112、表示パネル114(図2)などの表示デバイスに警告表示することで、誤操作を防止してもよい。さらに、判定された光学フィルタ160の有無や種類は液晶モニタ111や電子ビューファインダ112、表示パネル114(図2)に表示する。これにより、ユーザは光学フィルタ蓋210(図6)を開けて光学フィルタ160の状態を確認する必要がないため、利便性が向上する。
判定された光学フィルタ160の種類によって、撮影状況に応じて開口部190に挿入状態と退避状態を、自動的に制御可能にしてもよい。例えば、シャッター速度を遅くした場合や、暗い部屋から外の明るい場所に出た場合など、明暗が変化した時に、光学フィルタ駆動回路137によって、光学フィルタ160を退避状態から挿入状態に移動する。
光学フィルタ160の判定情報は、撮像装置100のバッテリー143(図2)が切れても記録されるメモリに記憶される。これにより、光学フィルタ160が開口部190に挿入状態で、板ばね1005や基板1006と接触していない場合でも、記憶された情報をユーザは表示デバイスで確認することができる。
以上の構成により、撮像装置100内の光学フィルタ160の有無や種類を判定することが可能となるため、利便性の向上およびユーザの誤操作を防止できる。
(実施例6)
次に、本発明の実施例6における撮像装置について説明する。実施例5では、実施例1で説明した1か所のグリップ部101を有する撮像装置における光学フィルタ判定手段161の構成の例を説明した。本実施例では、実施例2で説明した、2か所のグリップ部101およびグリップ部304を有する撮像装置に光学フィルタ判定手段161を適用した例を説明する。
図23を参照して、実施例4との光学フィルタ判定手段161の配置の差異について説明する。図23は、光学フィルタ160が開口部190から退避状態における、光学フィルタ判定手段161に関する構成部品を撮像装置100の背面側から見た状態を示している。光学フィルタ判定手段161を構成する接点は、開口部190よりY方向上側の光学フィルタ160の長辺に設けられ、切片は撮像装置100の保持部材322が開口部190から退避状態で判定可能な位置に設けられる。光学フィルタ判定手段161は、光学フィルタ160の駆動軌跡1007および把持領域1008の範囲外であれば、開口部190よりY方向下側に設けられても良い。光学フィルタ判定手段161の接点および切片の詳細については、実施例4と同様のため、割愛する。
以上、撮像装置100内の光学フィルタ160の有無や種類を判定することが可能となる撮像装置の構成について説明した。
各実施例の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
撮像素子と、
光学フィルタと、
前記光学フィルタを保持する保持部材と、
前記保持部材を移動させる駆動部と、
ユーザにより把持される把持部と、
制御基板と、を有し、
前記光学フィルタは、前記駆動部により、撮像範囲に挿入された第1位置と、前記第1位置から前記把持部へ向かう方向に前記撮像範囲から退避した第2位置との間で移動し、
前記第2位置は、前記把持部と前記制御基板との間の位置であることを特徴とする撮像装置。
(構成2)
記録媒体を挿抜可能な記録媒体挿入部を更に有し、
前記第2位置は、前記把持部と前記記録媒体挿入部との間の位置であることを特徴とする構成1に記載の撮像装置。
(構成3)
前記光学フィルタは、前記駆動部により、光軸に対して垂直な面と平行に直進移動することを特徴とする構成1または2に記載の撮像装置。
(構成4)
前記光学フィルタの移動方向は、前記記録媒体の挿抜方向と一致していることを特徴とする構成2に記載の撮像装置。
(構成5)
前記光学フィルタの移動方向は、前記撮像装置に対して挿抜可能なバッテリーの挿抜方向と一致していることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
(構成6)
撮像素子と、
光学フィルタと、
前記光学フィルタを保持する保持部材と、
前記保持部材を移動させる駆動部と、
ユーザにより把持される把持部と、を有し、
前記光学フィルタは、前記駆動部により、撮像範囲に挿入された第1位置と、前記第1位置から前記把持部に向かう方向に回転して前記撮像範囲から退避した第2位置との間で移動することを特徴とする撮像装置。
(構成7)
前記光学フィルタは、前記第1位置から90度回転して前記第2位置へ移動することを特徴とする構成6に記載の撮像装置。
(構成8)
前記第2位置は、前記撮像装置に対して挿抜可能なバッテリーと前記撮像範囲との間の位置であることを特徴とする構成6または7に記載の撮像装置。
(構成9)
前記光学フィルタは、撮像光学系の光軸に垂直な面と平行に前記第1位置から前記第2位置へ退避することを特徴とする構成6乃至8のいずれかに記載の撮像装置。
(構成10)
前記光学フィルタは、前記光軸に対して前記撮像装置の底面側に設けられた軸を中心に回転して移動することを特徴とする構成9に記載の撮像装置。
(構成11)
前記軸は、前記撮像範囲に対して底面側に設けられていることを特徴とする構成10に記載の撮像装置。
(構成12)
前記軸は、前記撮像装置の背面側から見て、前記光軸と前記撮像範囲を規定する二つの短辺のうち前記把持部により近い短辺との間に設けられていることを特徴とする構成10または11に記載の撮像装置。
(構成13)
前記駆動部は、前記光軸に対して前記撮像装置の底面側に配置されていることを特徴とする構成9乃至12のいずれかに記載の撮像装置。
(構成14)
前記駆動部は、前記撮像範囲に対して前記撮像装置の底面側に配置されていることを特徴とする構成6乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
(構成15)
レンズ装置が着脱可能なマウント部を更に有し、
前記光学フィルタは、前記撮像素子と前記マウント部との間に配置されていることを特徴とする構成1乃至14のいずれかに記載の撮像装置。
(構成16)
前記撮像範囲は、前記マウント部の内側に設けられた開口部により規定されることを特徴とする構成15に記載の撮像装置。
(構成17)
前記光学フィルタは、NDフィルタ、PLフィルタ、またはソフトフィルタであることを特徴とする構成1乃至16のいずれかに記載の撮像装置。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮像装置
101 グリップ部(把持部)
121 撮像素子
160 光学フィルタ
180 メイン基板(制御基板)
190 開口部(撮像範囲)
200、322 保持部材
201、325 モータ(駆動部)

Claims (17)

  1. 撮像素子と、
    光学フィルタと、
    前記光学フィルタを保持する保持部材と、
    前記保持部材を移動させる駆動部と、
    ユーザにより把持される把持部と、
    制御基板と、を有し、
    前記光学フィルタは、前記駆動部により、撮像範囲に挿入された第1位置と、前記第1位置から前記把持部へ向かう方向に前記撮像範囲から退避した第2位置との間で移動し、
    前記第2位置は、前記把持部と前記制御基板との間の位置であることを特徴とする撮像装置。
  2. 記録媒体を挿抜可能な記録媒体挿入部を更に有し、
    前記第2位置は、前記把持部と前記記録媒体挿入部との間の位置であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記光学フィルタは、前記駆動部により、光軸に対して垂直な面と平行に直進移動することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記光学フィルタの移動方向は、前記記録媒体の挿抜方向と一致していることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記光学フィルタの移動方向は、前記撮像装置に対して挿抜可能なバッテリーの挿抜方向と一致していることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 撮像素子と、
    光学フィルタと、
    前記光学フィルタを保持する保持部材と、
    前記保持部材を移動させる駆動部と、
    ユーザにより把持される把持部と、を有し、
    前記光学フィルタは、前記駆動部により、撮像範囲に挿入された第1位置と、前記第1位置から前記把持部に向かう方向に回転して前記撮像範囲から退避した第2位置との間で移動することを特徴とする撮像装置。
  7. 前記光学フィルタは、前記第1位置から90度回転して前記第2位置へ移動することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記第2位置は、前記撮像装置に対して挿抜可能なバッテリーと前記撮像範囲との間の位置であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  9. 前記光学フィルタは、撮像光学系の光軸に垂直な面と平行に前記第1位置から前記第2位置へ退避することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  10. 前記光学フィルタは、前記光軸に対して前記撮像装置の底面側に設けられた軸を中心に回転して移動することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記軸は、前記撮像範囲に対して底面側に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記軸は、前記撮像装置の背面側から見て、前記光軸と前記撮像範囲を規定する二つの短辺のうち前記把持部により近い短辺との間に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  13. 前記駆動部は、前記光軸に対して前記撮像装置の底面側に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  14. 前記駆動部は、前記撮像範囲に対して前記撮像装置の底面側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  15. レンズ装置が着脱可能なマウント部を更に有し、
    前記光学フィルタは、前記撮像素子と前記マウント部との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の撮像装置。
  16. 前記撮像範囲は、前記マウント部の内側に設けられた開口部により規定されることを特徴とする請求項15に記載の撮像装置。
  17. 前記光学フィルタは、NDフィルタ、PLフィルタ、またはソフトフィルタであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の撮像装置。
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