JP2023128694A - 圧縮成形装置及び圧縮成形方法 - Google Patents

圧縮成形装置及び圧縮成形方法 Download PDF

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誠 柳澤
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Abstract

【課題】型開きやフィルムの取り換え等を行う際に封止金型内で舞い上がる塵埃や、封止金型、フィルム、又はワーク等に付着している塵埃を除去することによって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる圧縮成形装置及び圧縮成形方法を提供する。【解決手段】本発明に係る圧縮成形装置1は、上型204及び下型206を有する封止金型202を用いて、ワークWを樹脂Rにより封止して成形品Wpに加工する圧縮成形装置であって、上型204と下型206との間に進入・進出するローダ210、212を備え、ローダ210、212は、上型204及び下型206の少なくとも一方側に対して塵埃を吸引して集塵する集塵部270、272を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、圧縮成形装置及び圧縮成形方法に関する。
基材に電子部品が搭載されたワークを封止樹脂(以下、単に「樹脂」と称する場合がある)により封止して成形品に加工する樹脂封止装置及び樹脂封止方法の例として、圧縮成形方式によるものが知られている。
圧縮成形方式は、上型と下型とを備えて構成される封止金型に設けられる封止領域(キャビティ)に所定量の樹脂を供給すると共に当該封止領域にワークを配置して、上型と下型とでクランプする操作によって樹脂封止する技術である。一例として、上型にキャビティを設けた封止金型を用いる場合、ワーク上の中心位置に一括して樹脂を供給して成形する技術等が知られている。一方、下型にキャビティを設けた封止金型を用いる場合、当該キャビティを含む金型面を覆うフィルム及び樹脂を供給して成形する技術等が知られている(特許文献1:特開2021-178411号公報参照)。
特開2021-178411号公報
圧縮成形方式による樹脂封止装置及び樹脂封止方法においては、封止金型すなわち上型及び下型のいずれか一方がワークで、他方がリリースフィルム(以下、単に「フィルム」と称する場合がある)で覆われる構成が標準的であった。したがって、樹脂が直接金型面に触れることが無いため、ワークを封止金型内へ搬入するワークローダ及び成形品を封止金型外へ搬出する成形品ローダのいずれにも塵埃(樹脂の微粉末等)を吸引する機構を設ける必要性が無かった。
しかしながら、近年、圧縮成形方式による樹脂封止装置及び樹脂封止方法において、成形不良を撲滅する機運が高まり、塵埃が問題となってきた。
この問題に対し、本願発明者らは、圧縮成形方式による樹脂封止装置及び樹脂封止方法において、ワークローダ及び成形品ローダによって塵埃を吸引する構成についての研究を行った。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、型開きやフィルムの取り換え等を行う際に封止金型内で舞い上がる塵埃や、封止金型、フィルム、又はワーク等に付着している塵埃を除去することによって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる圧縮成形装置及び圧縮成形方法を提供することを目的とする。
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る圧縮成形装置は、上型及び下型を有する封止金型を用いて、ワークを樹脂により封止して成形品に加工する圧縮成形装置であって、前記上型と前記下型との間に進入・進出するローダを備え、前記ローダは、前記上型及び前記下型の少なくとも一方側に対して塵埃を吸引して集塵する集塵部を有することを要件とする。
これによれば、上型と下型との間を浮遊している塵埃を集塵して除去することができる。さらに、上型もしくは下型、フィルム、又はワーク等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。したがって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる。
また、前記集塵部として、前記上型側に設けられる第1集塵部と、前記下型側に設けられる第2集塵部と、を有することが好ましい。これによれば、第1集塵部によって、上型と下型との間の空間に浮遊している塵埃のみならず、上型の金型面やフィルム等に付着している塵埃を集塵することができる。また、第2集塵部によって、上型と下型との間の空間に浮遊している塵埃のみならず、下型の金型面やワーク等に付着している塵埃を集塵することができる。
また、前記第1集塵部及び前記第2集塵部は、少なくとも一方が上下動可能に構成されていることが好ましい。これによれば、第1集塵部もしくは第2集塵部を、対向する金型面に接近させることができ、集塵効果を高めることができる。
また、巻出し部及び巻取り部を有して、前記上型と前記下型との間にロール状のフィルムを供給するフィルム供給機構をさらに備え、前記集塵部は、少なくとも使用された前記フィルムに付着して前記上型と前記下型との間に放出される塵埃を集塵する構成であることが好ましい。これによれば、特に、フィルムの取り換えを行う時に封止金型内において使用済みフィルム等に付着した樹脂の微粉末が塵埃として舞い上がり易いため、当該塵埃を集塵することによって、成形不良の発生を防止することができる。
前記集塵部は、圧縮エアやイオンエアを吹き付ける吹き付け部、もしくは超音波を放射する放射部を有することが好ましい。これによれば、吸引のみでは除去困難な塵埃に対しても、圧縮エアやイオンエアを吹き付けて、もしくは超音波を放射して塵埃を浮かせて除去することができる。
また、本発明に係る圧縮成形方法は、上型及び下型を有する封止金型と、塵埃を吸引して集塵する集塵部を有して前記上型と前記下型との間に進入・進出するローダと、を備える圧縮成形装置を用いて、ワークを樹脂により封止して成形品に加工する圧縮成形方法であって、前記ローダを、前記上型と前記下型との間に進入させながら、もしくは、前記上型と前記下型との間から進出させながら、前記集塵部によって前記上型及び前記下型の少なくとも一方側に対して集塵する集塵工程を備えることを要件とする。
また、前記集塵工程は、前記封止金型に前記ワークの搬入を行う時に、前記ワークを保持した前記ローダを前記上型と前記下型との間に進入させながら、前記上型と前記下型との間を浮遊している塵埃を前記集塵部によって集塵する工程を有することが好ましい。これによれば、上型と下型との間を浮遊している塵埃を集塵して除去することができる。
また、前記集塵工程は、前記封止金型から前記成形品の搬出を行う時に、前記成形品を保持した前記ローダを前記上型と前記下型との間から進出させながら、前記上型と前記下型との間を浮遊している塵埃を前記集塵部によって集塵する工程を有することが好ましい。これによれば、上型と下型との間を浮遊している塵埃を集塵して除去することができる。
また、前記集塵工程は、前記上型と前記下型との型開きを行う時に、前記ローダを前記上型と前記下型との間に進入させながら、前記成形品に付着している塵埃を前記集塵部によって集塵する工程を有することが好ましい。これによれば、成形品に付着している塵埃を集塵して除去することができるため、当該成形品が組み込まれる装置における不具合の発生を防止することができる。
また、前記集塵工程よりも前に、前記上型及び前記下型の少なくとも一方側に対して圧縮エアやイオンエアを吹き付けて、もしくは超音波を放射して塵埃を浮かせる工程を備えることが好ましい。これによれば、吸引のみでは除去困難な塵埃に対しても、圧縮エアやイオンエアを吹き付けて、もしくは超音波を放射して塵埃を浮かせて除去することができる。
本発明によれば、型開きやフィルムの取り換え等を行う際に封止金型内で舞い上がる塵埃を集塵して除去することができる。さらに、封止金型、フィルム、又はワーク等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。したがって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる。
本発明の実施形態に係る圧縮成形装置の例を示す平面図である。 図1の圧縮成形装置のプレス装置の例を示す断面図である。 図1の圧縮成形装置の封止金型の例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る圧縮成形装置の動作説明図である。 本発明の他の実施形態に係る圧縮成形装置の動作説明図である。 本発明の実施形態に係る圧縮成形装置の動作説明図である。 本発明の実施形態に係る圧縮成形装置の動作説明図である。
(全体構成)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る圧縮成形装置1の例を示す平面図(概略図)である。尚、説明の便宜上、図中において矢印により圧縮成形装置1における左右方向(X方向)、前後方向(Y方向)、上下方向(Z方向)を示す。また、各実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰返しの説明は省略する場合がある。
本実施形態に係る圧縮成形装置1は、上型204及び下型206を備える封止金型202を用いて、ワーク(被成形品)Wの樹脂封止成形(圧縮成形)を行う装置である。以下、圧縮成形装置1として、上型204に複数のキャビティ208(208A、208B、208C)が設けられ、下型206に対応する複数のワーク保持部205(205A、205B、205C)が設けられた封止金型202を用いて、複数のワークWを一括して樹脂Rにより封止する圧縮成形装置を例に挙げて説明する。但し、この構成に限定されるものではない。
先ず、成形対象であるワークWは、基材Waに複数の電子部品Wbが行列状に搭載された構成を備えている。より具体的には、基材Waの例として、短冊状に形成された樹脂基板、セラミックス基板、金属基板、キャリアプレート、リードフレーム、ウェハ等の板状の部材(いわゆる、短冊ワーク)が挙げられる。また、電子部品Wbの例として、半導体チップ、MEMSチップ、受動素子、放熱板、導電部材、スペーサ等が挙げられる。尚、基材Waの他の例として、円形状、正方形状等に形成された上記部材を用いる構成としてもよい(不図示)。
基材Waに電子部品Wbを搭載する方法の例として、ワイヤボンディング実装、フリップチップ実装等による搭載方法がある。あるいは、樹脂封止後に成形品Wpから基材(ガラス製や金属製のキャリアプレート)Waを剥離する構成の場合には、熱剥離性を有する粘着テープや紫外線照射により硬化する紫外線硬化性樹脂を用いて電子部品Wbを貼付ける方法もある。
一方、樹脂Rの例として、顆粒状(円柱状等を含む)、粉砕状、もしくは粉末状(本願において「粒状」と総称する場合がある)の熱硬化性樹脂(例えば、フィラー含有のエポキシ系樹脂等)が用いられる。尚、樹脂Rは、上記の状態に限定されるものではなく、液状、板状、シート状等、他の状態(形状)であってもよく、エポキシ系熱硬化性樹脂以外の樹脂であってもよい。
また、フィルムFの例として、耐熱性、剥離容易性、柔軟性、伸展性に優れたフィルム材、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(ポリテトラフルオロエチレン重合体)、PET、FEP、フッ素含浸ガラスクロス、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリジン等が好適に用いられる。本実施形態においては、フィルムFとしてロール状のフィルムが用いられる。変形例として、短冊状のフィルム用いる構成としてもよい(不図示)。
続いて、本実施形態に係る圧縮成形装置1の概要について説明する。図1に示すように、圧縮成形装置1は、ワークWの供給を主に行うワーク供給ユニット100A、ワークWを樹脂封止して成形品Wpへの加工を主に行うプレスユニット100B、樹脂の供給を主に行う樹脂供給ユニット100C、及び樹脂封止後の成形品Wpの収納を主に行う成形品収納ユニット100Dを主要構成として備えている。尚、各ユニットにおける各機構の作動制御を行う制御部150がワーク供給ユニット100Aに配置されているが、他のユニットに配置される構成としてもよい。
本実施形態においては、所定の一方向(一例として、図1中のX方向)に沿って、ワーク供給ユニット100A、プレスユニット100B、樹脂供給ユニット100C、プレスユニット100B、成形品収納ユニット100Dの順に配置されている。ここで、ワーク供給ユニット100Aとプレスユニット100Bとの間でワークWの搬送を行うワーク搬送部104、及び、プレスユニット100Bと成形品収納ユニット100Dとの間で成形品Wpの搬送を行う成形品搬送部106が設けられている。また、樹脂供給ユニット100Cとプレスユニット100Bとの間で樹脂Rの搬送を行う樹脂搬送部108が設けられている。
また、本実施形態においては、ワーク搬送部104は、ローダ(ワークローダ)210、及びスライダ116、ガイド117等を有する移動装置130を備えて構成されている。また、成形品搬送部106は、ローダ(成形品ローダ)212、及びスライダ118、ガイド119等を有する移動装置132を備えて構成されている。また、樹脂搬送部108は、樹脂ローダ304、及びガイド305等を有する移動装置134を備えて構成されている。例えば、移動装置130及び移動装置132には、リニアコンベア等の直動機構が用いられる。また、移動装置134には、リニアコンベア等の直動機構及びエレベータ等の昇降機構が組み合わされて用いられる。但し、これらの構成に限定されるものではない。
尚、圧縮成形装置1は、ユニットの構成を変えることによって、全体の構成態様を変更することができる。例えば、図1に示す構成は、プレスユニット100Bを二組設置した例であるが、プレスユニット100Bを一組のみ設置する構成や、他のユニットを追加設置する構成等も可能である(いずれも不図示)。
(ワーク供給ユニット)
続いて、圧縮成形装置1が備えるワーク供給ユニット100Aについて詳しく説明する。
ワーク供給ユニット100Aは、ワークWの収容に用いられるワークストッカ110と、ワークWを封止金型202内へ搬送するワーク搬送部104と、ワークストッカ110からワーク搬送部104へワークWを受け渡す供給ピックアップ120とを備えている。尚、ワークストッカ110には、公知のスタックマガジン、スリットマガジン等が用いられる。
尚、本実施形態においては、ワーク搬送部104として、スライダ116がX方向に移動し、ワークローダ210がY方向に移動してワークWを封止金型202内へ搬入する構成としている。但し、これに限定されるものではなく、ワーク搬送部104として、一つのワークローダがX方向及びY方向に移動して、ワークWを封止金型202内へ搬入する構成としてもよい(不図示)。
先ず、ワーク搬送部104のスライダ116は、供給ピックアップ120からワークWを受け取って保持し、所定位置まで搬送してワークローダ210へ受け渡す作用をなす。構成例として、X方向に三列並設されてそれぞれ一個のワークWを保持可能なワーク保持部116A、116B、116Cが設けられている。また、ガイド117に沿ってワーク供給ユニット100Aとプレスユニット100Bとの間をX方向に移動可能に構成されている。尚、ワーク保持部116A、116B、116Cには、公知の保持機構(例えば、保持爪を有して挟持する構成、吸引装置に連通する吸引孔を有して吸着する構成、等)が用いられる(不図示)。
ここで、スライダ116は、ワークWを下面側(基材Wa側)から加熱するヒータを備えている(不図示)。一例として、ヒータには、公知の加熱機構(例えば、電熱線ヒータ、赤外線ヒータ、等)が用いられる。これによれば、ワークWが封止金型202内に搬入されて加熱される前に予備加熱をしておくことができる。尚、ヒータを備えない構成としてもよい。
次に、ワーク搬送部104のワークローダ210は、スライダ116からワークWを受け取って保持し、封止金型202内(すなわち上型204と下型206との間)に進入(及び進出)して、当該ワークWを当該封止金型202(本実施形態では下型206)における所定位置に保持させる作用をなす。構成例として、X方向に三列並設されてそれぞれ一個のワークWを保持可能なワーク保持部210A、210B、210Cが設けられている。また、プレスユニット100B内でY方向(X方向と水平面内で直交する方向)に移動可能に構成されている。尚、ワーク保持部210A、210B、210Cには、公知の保持機構(例えば、保持爪を有して挟持する構成、吸引装置に連通する吸引孔を有して吸着する構成、等)が用いられる(不図示)。
ここで、ワークローダ210は、一例として、封止金型202への進入時に先頭側となる端部位置に、塵埃を吸引して集塵する集塵部270を備えている(図4(a)参照)。これによれば、ワークローダ210が受け渡し前のワークWを保持した状態で、封止金型202内(すなわち上型204と下型206との間)に進入する際に、進入(移動)しながら集塵部270によって上型204と下型206との間を浮遊している塵埃を集塵して除去することができる。併せて、ワークローダ210が受け渡しを終えてワークWを保持していない状態で、封止金型202内から進出する際に、進出(移動)しながら集塵する構成としてもよい。尚、集塵部270の集塵口の形状は特に限定されるものではなく、例えば、連続的に形成されるスリット状の開口部や、断続的に並設される複数の開口部等とすればよい(不図示)。また、集塵部270における集塵力(吸引力)は、例えば、吸引路を介して外部の吸引装置によって作用させる構成とすればよい(不図示)。さらに、集塵部270の所定部位(例えば、進入時の先端部)に、圧縮エアやイオンエアを吹き付ける吹き付け部、もしくは超音波を放射する放射部を有する構成としてもよい(不図示)。
本実施形態においては、集塵部270として、上型204側に設けられる第1集塵部270Aと、下型206側に設けられる第2集塵部270Bと、を備えている。これによれば、上記の浮遊している塵埃と共に、第1集塵部270Aによって、封止金型202への進入時及び進出時に上型204の金型面204a及びキャビティ208に吸着されたフィルムF等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。さらに、第2集塵部270Bによって、封止金型202への進入時に下型206の金型面206a等に付着している塵埃を集塵して除去することができ、進出時に受け渡しによって下型206に保持されたワークW等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。したがって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる。尚、第1集塵部270A及び第2集塵部270Bの少なくとも一方を備える構成としてもよい(不図示)。
ここで、第2集塵部270Bは、上下動可能に構成されている。すなわち、下型206(金型面206a)との離間距離を可変にできるため、ワークW等が下型206上に保持されている状態では、上方に移動させて、移動中にそれらと衝撃しないようにすることができる。一方、ワークW等が下型206上に保持されていない状態では、下方に移動させて、金型面206aに極力、接近させることができ、集塵効果を高めることができる。特に、第2集塵部270Bは、第1集塵部270Aと比較して、対向する金型面からの離間距離が大きいため、上記の構成が有効となる。つまり、ワークローダ210が封止金型202内へ進入する際に第2集塵部270Bを下方に移動させて集塵するのがよい。尚、第1集塵部270Aも、上下動可能に構成してもよい。
尚、本実施形態は、上型204にキャビティ208を備える場合の例であるが、他の実施形態として、下型206にキャビティ208を備える場合には、図4(a)に示す構成の上下を逆転させて図5(a)に示す構成とすればよい。その場合、第1集塵部270Aを、上下動可能に構成して、上型204(金型面204a)との離間距離を可変とすることが好適である。つまり、ワークローダ210が封止金型202内へ進入する際に第1集塵部270Aを上方に移動させて集塵するのがよい。
(プレスユニット)
続いて、圧縮成形装置1が備えるプレスユニット100Bについて詳しく説明する。ここで、プレスユニット100Bに設けられるプレス装置250の正面断面図(概略図)を図2に示す。また、プレス装置250に設けられる封止金型202の側面断面図(概略図)を図3に示す。
プレスユニット100Bは、開閉される一対の金型(例えば、合金工具鋼からなる複数の金型ブロック、金型プレート、金型ピラー等やその他の部材が組み付けられたもの)を有する封止金型202と、当該封止金型202の型開閉を行うプレス装置250と、を備えている。本実施形態においては、一対の金型のうち、鉛直方向において上方側の一方の金型を上型204とし、下方側の他方の金型を下型206としている。この封止金型202は、上型204と下型206とが相互に接近・離反することで型閉じ・型開きがなされる。すなわち、鉛直方向(上下方向)が型開閉方向となる。
プレス装置250は、図2に示すように、一対の固定プラテン252及び可動プラテン254と、当該プラテン252、254が架設される複数の連結機構256と、可動プラテン254を昇降させる駆動源(例えば、電動モータ)260及び駆動伝達機構(例えば、ボールねじやトグルリンク機構)262等を備えて構成されている。
また、封止金型202は、プレス装置250における固定プラテン252と可動プラテン254との間に配設されている。本実施形態においては、上型204が固定プラテン252に組み付けられ、下型206が可動プラテン254に組み付けられている。但し、この構成に限定されるものではなく、上型204を可動プラテンに組み付け、下型206を固定プラテンに組み付けてもよく、あるいは、上型204、下型206共に可動プラテンに組み付けてもよい(いずれも不図示)。
先ず、封止金型202の上型204について説明する。図3に示すように、上型204は、第1プレート222、キャビティ駒226、クランパ228等を備え、これらが組み付けられて構成されている。本実施形態においては、上型204の下面(下型206側の面)にキャビティ208が設けられている。
より具体的に、キャビティ駒226は、第1プレート222の下面に対して固定して組み付けられる。一方、クランパ228は、キャビティ駒226を囲うように環状に構成されると共に、付勢部材232を介して、第1プレート222の下面に対して離間(フローティング)して上下動可能に組み付けられる。このキャビティ駒226がキャビティ208の奥部(底部)を構成し、クランパ228がキャビティ208の側部を構成する。尚、本実施形態においては、図1に示すように、一個の上型204にキャビティ208がX方向に三組並設されて(図中の208A、208B、208C)、三個以下のワークWを一括して樹脂封止する構成としているが、これに限定されるものではない。
ここで、クランパ228に対向する下型206の金型面206aには吸引溝(不図示)が設けられ、これが吸引装置(不図示)に連通している。また、これらを囲うシール構造が設けられることで、吸引装置を駆動させて減圧することにより、型閉じされた状態でキャビティ208内の脱気を行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、後述のフィルム供給機構214から供給されるフィルムFを上型204に吸引保持する吸着機構が設けられている。この吸着機構は、一例として、クランパ228を貫通して配設された吸引路230a、230b、及び第1プレート222、キャビティ駒226を貫通して配設された吸引路230cを介して吸引装置(不図示)に連通している。具体的には、吸引路230a、230b、230cの一端が上型204の金型面204aに通じ、他端が上型204外に配設される吸引装置と接続される。これにより、吸引装置を駆動させて吸引路230a、230b、230cからフィルムFを吸引し、キャビティ208の内面を含む金型面204aにフィルムFを吸着させて保持することが可能となる。
このように、キャビティ208の内面、及び上型204の金型面204a(一部)を覆うフィルムFを設けることにより、成形品Wpの上面における樹脂Rの部分を容易に剥離させることができるため、成形品Wpを封止金型202(この場合は、上型204)から容易に取り出すことが可能となる。
尚、クランパ228の内周面とキャビティ駒226の外周面との間に設けられる所定寸法の隙間は、上記の吸引路230aの一部を構成する。そのため、当該隙間の所定位置にシール部材234(例えば、Oリング)が配設されて、フィルムFを吸引する際のシール作用をなす。
また、本実施形態においては、上型204を所定温度に加熱する上型加熱機構が設けられている。この上型加熱機構は、ヒータ(例えば、電熱線ヒータ)、温度センサ、電源等を備えており、制御部150によって加熱の制御が行われる(いずれも不図示)。一例として、ヒータは、第1プレート222やこれらを収容する金型ベース(不図示)に内蔵され、主に上型204全体及び樹脂Rに熱を加える構成となっている(後述)。これにより、上型204が所定温度(例えば、100℃~200℃)に調整されて加熱される。
次に、封止金型202の下型206について説明する。図3に示すように、下型206は、第2プレート224、保持プレート236等を備え、これらが組み付けられて構成されている。ここで、保持プレート236は、第2プレート224の上面(上型204側の面)に対して固定して組み付けられている。
また、本実施形態においては、ワークWを保持プレート236の上面における所定位置に保持するワーク保持部205が設けられている。このワーク保持部205は、一例として、保持プレート236及び第2プレート224を貫通して配設され、吸引装置(不図示)に連通する吸引路240aを有している。具体的には、吸引路240aの一端が下型206の金型面206aに通じ、他端が下型206外に配設される吸引装置と接続される。これにより、吸引装置を駆動させて吸引路240aからワークWを吸引し、金型面206a(ここでは、保持プレート236の上面)にワークWを吸着させて保持することが可能となる。さらに、吸引路240aを備える構成と並設して、ワークWの外周を挟持する保持爪を備える構成としてもよい(不図示)。
また、本実施形態においては、下型206を所定温度に加熱する下型加熱機構が設けられている。この下型加熱機構は、ヒータ(例えば、電熱線ヒータ)、温度センサ、電源等を備えており、制御部150によって加熱の制御が行われる(いずれも不図示)。一例として、ヒータは、第2プレート224やこれらを収容する金型ベース(不図示)に内蔵され、主に下型206全体及びワークWに熱を加える構成となっている。これにより、下型206が所定温度(例えば、100℃~200℃)に調整されて加熱される。
尚、本実施形態においては、前述の上型204の構成、すなわちキャビティ208がX方向に三組並設される構成(図中の208A、208B、208C)に対応して、一個の下型206にワーク保持部205がX方向に三組並設される構成(図中の205A、205B、205C)としているが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態においては、ロール状のフィルムFを封止金型202の内部へ搬送(供給)するフィルム供給機構214が設けられている。このフィルム供給機構214は、未使用のフィルムFが巻出し部214aから送り出されて型開きした封止金型202に供給され、封止金型202で樹脂封止に使用された後、使用済みのフィルムFとして巻取り部214bで巻取られる構成となっている。尚、巻出し部214aと巻取り部214bとはX方向において逆に配置してもよく、あるいは、Y方向に一条もしくは複数条のフィルムFを供給するように配置してもよい(いずれも不図示)。
(樹脂供給ユニット)
続いて、圧縮成形装置1が備える樹脂供給ユニット100Cについて詳しく説明する。
樹脂供給ユニット100Cは、樹脂Rの収容に用いられる樹脂ストッカ302と、樹脂ストッカ302から樹脂Rを供給するディスペンサ312と、供給された樹脂Rを封止金型202内へ搬送する樹脂ローダ304とを備えている。また、ディスペンサ312は、三組のキャビティ208に対応して設けられる三個の押圧プレート314(後述)に対して、同時に樹脂Rの供給が可能なように三個配設されている。尚、本実施形態においては、樹脂ローダ304が、X方向に沿って樹脂Rを封止金型202内へ搬入する構成となっている。
また、樹脂供給ユニット100Cは、ディスペンサ312に隣接する位置等に、樹脂ローダ304によって搬送される樹脂Rを加熱する樹脂ヒータ306を備えている。一例として、樹脂ヒータ306には、公知の加熱機構(例えば、電熱線ヒータ、赤外線ヒータ、等)が用いられる。これにより、押圧プレート314に載置された粒状の樹脂Rの表面を加熱して溶融もしくは軟化状態とすることができ、搬送中の樹脂Rから塵埃(樹脂Rの微粉末等)が発生することを防止して、製品の成形不良や、装置の動作不良の発生を防止することができる。尚、樹脂ヒータ306を備えない構成としてもよい。
ここで、図6に示すように、樹脂ローダ304には、ディスペンサ312から投下された樹脂Rを上面314aに載置させる押圧プレート314と、押圧プレート314における上面314aよりも高い位置まで外周部の全周を囲う周壁部316aを有するガード316とが設けられている。本実施形態は、一個の上型204に三組のキャビティ208を有し、一個の下型206に三個のワークW(例えば、短冊状等のワーク)を配置して一括して樹脂封止を行い、同時に三個の成形品Wpを得る構成である(三個以下の設定も可能)。したがって、キャビティ208の位置に対応して、三個の押圧プレート314(314A、314B、314C)が設けられている。また、ガード316は、三個の押圧プレート314(314A、314B、314C)の全周を周壁部316aが囲うよう構成されている。すなわち、ガード316は、各押圧プレート314の周囲に設けられる枠体として構成されている。
また、同図6に示すように、樹脂ローダ304は、昇降可能に(すなわち、Z方向に往復動可能に)構成されている。さらに、当該樹脂ローダ304には、押圧プレート314を上方へ移動させて、載置された樹脂Rをキャビティ208内でフィルムFに押圧させる移動貼着機構315が設けられている。これによれば、樹脂ローダ304を上昇させて、ガード316の周壁部316aを上型204(一例として、クランパ228における金型面204a)に当接させることができる。さらに、その状態で、移動貼着機構315により押圧プレート314を上方へ移動させて、所定温度に加熱された状態の上型204におけるキャビティ208内で押圧プレート314に載置された樹脂RをフィルムFに押圧させることができる(図7参照)。したがって、フィルムFを介して上型204の熱を樹脂Rに伝えることができるため、樹脂Rが軟化(溶融)状態となることによる接着力を発生させて、フィルムFの下面に貼着させることができる。但し、この構成に限定されるものではなく、ガード316を昇降させる機構を樹脂ローダ304に設けて、樹脂ローダ304に対して周壁部316aを取り外したガード316を昇降させる構成としてもよい(不図示)。
尚、樹脂Rの供給に関する圧縮成形装置1の変形例として、ワーク供給ユニット100Aにディスペンサを設けて、ワークW上に樹脂Rを供給し、ワーク搬送部104等によりワークWと共に封止金型202内に搬送する構成を採用してもよい(不図示)。
(成形品収納ユニット)
続いて、圧縮成形装置1が備える成形品収納ユニット100Dについて詳しく説明する。
成形品収納ユニット100Dは、成形品Wpの収容に用いられる成形品ストッカ112と、成形品Wpを封止金型202外へ搬送する成形品搬送部106と、成形品搬送部106から成形品ストッカ112へ成形品Wpを受け渡す収納ピックアップ122とを備えている。尚、成形品ストッカ112には、公知のスタックマガジン、スリットマガジン等が用いられる。
尚、本実施形態においては、成形品搬送部106として、成形品ローダ212がY方向に移動し、スライダ118がX方向に移動して、成形品Wpを封止金型202外へ搬出する構成となっている。但し、これに限定されるものではなく、成形品搬送部106として、一つの成形品ローダがX方向及びY方向に移動して成形品Wpを封止金型202外へ搬出する構成としてもよい(不図示)。
先ず、成形品搬送部106の成形品ローダ212は、封止金型202(本実施形態では下型206)から成形品Wpを受け取って保持し、所定位置まで搬送してスライダ118へ受け渡す作用をなす。構成例として、X方向に三列並設されてそれぞれ一個の成形品Wpを保持可能な成形品保持部212A、212B、212Cが設けられている。また、プレスユニット100B内でY方向に移動可能に構成されている。尚、成形品保持部212A、212B、212Cには、公知の保持機構(例えば、保持爪を有して挟持する構成、吸引装置に連通する吸引孔を有して吸着する構成、等)が用いられる(不図示)。
ここで、成形品ローダ212は、一例として、封止金型202への進入時に先頭側となる端部位置に、塵埃を吸引して集塵する集塵部272を備えている(図4(b)、4(c)参照)。これによれば、成形品ローダ212が受け取りをする前で成形品Wpを保持していない状態で、封止金型202内(すなわち上型204と下型206との間)に進入する際に、進入(移動)しながら集塵部272によって上型204と下型206との間を浮遊している塵埃を集塵して除去することができる。併せて、成形品ローダ212が受け取りを終えて成形品Wpを保持した状態で、封止金型202内から進出する際に、進出(移動)しながら集塵する構成としてもよい。尚、集塵部272の集塵口の形状は特に限定されるものではなく、例えば、連続的に形成されるスリット状の開口部や、断続的に並設される複数の開口部等とすればよい(不図示)。また、集塵部272における集塵力(吸引力)は、例えば、吸引路を介して外部の吸引装置によって作用させる構成とすればよい(不図示)。さらに、集塵部272の所定部位(例えば、進入時の先端部)に、圧縮エアやイオンエアを吹き付ける吹き付け部、もしくは超音波を放射する放射部を有する構成としてもよい(不図示)。
本実施形態においては、集塵部272として、上型204側に設けられる第1集塵部272Aと、下型206側に設けられる第2集塵部272Bと、を備えている。これによれば、上記の浮遊している塵埃と共に、第1集塵部272Aによって、封止金型202への進入時及び進出時に上型204の金型面204a及びキャビティ208に吸着されたフィルムF等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。さらに、第2集塵部272Bによって、封止金型202への進入時に下型206に保持された受け渡し前の成形品Wp等に付着している塵埃を集塵して除去することができ、進出時に成形品Wpの受け渡しを終えた下型206の金型面206a等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。したがって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる。尚、第1集塵部272A及び第2集塵部272Bの少なくとも一方を備える構成としてもよい(不図示)。
ここで、第2集塵部272Bは、上下動可能に構成されている。すなわち、下型206(金型面206a)との離間距離を可変にできるため、成形品Wp等が下型206上に保持されている状態では、上方に移動させて、移動中にそれらと衝撃しないようにすることができる。一方、成形品Wp等が下型206上に保持されていない状態では、下方に移動させて、金型面206aに極力、接近させることができ、集塵効果を高めることができる。特に、第2集塵部272Bは、第1集塵部272Aと比較して、対向する金型面からの離間距離が大きいため、上記の構成が有効となる。つまり、成形品ローダ212が封止金型202外へ進出する際に第2集塵部272Bを下方に移動させて集塵するのがよい。尚、第1集塵部272Aも、上下動可能に構成してもよい。
尚、本実施形態は、上型204にキャビティ208を備える場合の例であるが、他の実施形態として、下型206にキャビティ208を備える場合には、図4(b)、4(c)に示す構成の上下を逆転させて図5(b)、5(c)に示す構成とすればよい。その場合、第1集塵部272Aを、上下動可能に構成して、上型204(金型面204a)との離間距離を可変とすることが好適である。つまり、成形品ローダ212が封止金型202外へ進出する際に第1集塵部272Aを上方に移動させて集塵するのがよい。
次に、成形品搬送部106のスライダ118は、成形品ローダ212から成形品Wpを受け取って保持し、所定位置まで搬送して収納ピックアップ122へ受け渡す作用をなす。構成例として、X方向に三列並設されてそれぞれ一個の成形品Wpを保持可能な成形品保持部118A、118B、118Cが設けられている。また、ガイド119に沿ってプレスユニット100Bと成形品収納ユニット100Dとの間を移動可能に構成されている。尚、成形品保持部118A、118B、118Cには、公知の保持機構(例えば、保持爪を有して挟持する構成、吸引装置に連通する吸引孔を有して吸着する構成、等)が用いられる(不図示)。
尚、本実施形態に係る圧縮成形装置1においては、ワークローダ210が、Y方向に沿ってワークWを封止金型202内へ搬入する構成であると共に、成形品ローダ212が、Y方向に沿って成形品Wpを封止金型202外へ搬出する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されるものではない。例えば、ワークローダ210と成形品ローダ212とを一つのローダによって構成してもよい(不図示)。
(樹脂封止動作)
続いて、本実施形態に係る圧縮成形装置1を用いて樹脂封止(圧縮成形)を行う動作(すなわち、本実施形態に係る圧縮成形方法)について説明する。ここでは、一個の上型204に三組のキャビティ208を設けると共に、一個の下型206に三個のワークW(例えば、短冊状等のワーク)を配置して一括して樹脂封止を行い、同時に三個の成形品Wpを得る構成を例に挙げる。但し、この構成に限定されるものではない。
準備工程として、上型加熱機構によって、上型204を所定温度(例えば、100℃~200℃)に調整して加熱する加熱工程(上型加熱工程)を実施する。また、下型加熱機構によって、下型206を所定温度(例えば、100℃~200℃)に調整して加熱する加熱工程(下型加熱工程)を実施する。さらに、フィルム供給機構214によって、巻出し部214aから巻取り部214bへフィルムFを搬送して(送り出して)封止金型202における所定位置(上型204と下型206との間の位置)にフィルムFを供給する工程(初回のフィルム供給工程)を実施する。
以下、ワークWをワーク供給ユニット100Aからプレスユニット100Bへ搬送するワーク搬送工程を実施した後、樹脂Rを樹脂供給ユニット100Cからプレスユニット100Bへ搬送する樹脂搬送工程を実施する順序で説明するが、樹脂搬送工程をワーク搬送工程の前に実施しても良い。
先ず、ワーク搬送工程として、ワーク搬送部104によってワークWを搬送する工程を実施する。一例として、スライダ116よってワークWの予備加熱を行いつつ、プレスユニット100Bへ搬送する。次いで、ワークローダ210によってワークWを封止金型202内へ搬送し、下型206の所定位置に保持する(不図示)。本実施形態においては、三個のワークWを並設状態でワーク保持部205A、205B、205Cに保持する。尚、予備加熱工程を省略してもよい。
ここで、本実施形態に係るワーク搬送工程において、ワークローダ210を、上型204と下型206との間に進入させながら、及び、上型204と下型206との間から進出させながら、ワークローダ210に設けられた集塵部270によって集塵する集塵工程を実施する。
具体的には、先ず、ワークローダ210(ワークWを保持した状態)を、上型204と下型206との間に進入させながら、第1集塵部270Aによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに上型204の金型面204a及びフィルムF等に付着している塵埃を集塵し、同時に、第2集塵部270Bによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに下型206の金型面206a等に付着している塵埃を集塵する。尚、いずれか一方の集塵のみを行ってもよい。
次に、ワークローダ210(ワークWを受け渡して保持していない状態)を、上型204と下型206との間から進出させながら、第1集塵部270Aによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに上型204の金型面204a及びフィルムF等に付着している塵埃を集塵し、同時に、第2集塵部270Bによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに下型206に保持された受渡し後のワークW等に付着している塵埃を集塵する。尚、いずれか一方の集塵のみを行ってもよい。
変形例として、集塵工程よりも前に、上型204及び下型206の少なくとも一方側に対して圧縮エアやイオンエアを吹き付けて、もしくは超音波を放射して塵埃を浮かせる工程を実施してもよい。これにより、塵埃を浮かせて除去し易くする効果が得られる。
次いで、樹脂搬送工程として、樹脂Rを樹脂供給ユニット100Cからプレスユニット100Bへ搬送する工程を実施する。一例として、樹脂ローダ304によって、三個の押圧プレート314がそれぞれ三個のディスペンサ312のノズルの直下位置となるように、押圧プレート314の周囲を囲うガード316と共に搬送する。このとき、押圧プレート314における上面314aよりも高い位置まで外周部の全周をガード316(周壁部316a)によって囲った状態となっている。その状態において、各ディスペンサ312のノズルから、それぞれの押圧プレート314の上面314aに規定量の樹脂Rを投下(供給)して載置する載置工程を実施する。前述の通り、ガード316は、押圧プレート314の外周部の全周を囲って配設される枠体である。したがって、樹脂Rを投下する際に、押圧プレート314から樹脂Rがこぼれ落ちないようにすることができる。尚、本実施形態においては、より平坦になるように樹脂Rを供給するが、変形例として、載置工程の後、押圧プレート314を振動させて、押圧プレート314の上面314aに載置された樹脂Rを最外周位置まで行き渡らせつつ、平坦化(厚さを均一化)させる工程を実施してもよい。
次いで、樹脂ヒータ306によって、樹脂ローダ304による搬送中の樹脂Rの加熱(予備加熱)を行う工程を実施する。例えば、樹脂Rが完全に溶融もしくは溶解しない温度(例えば、60℃~80℃)に加熱部分の押し当てや輻射熱により予備加熱し、樹脂Rの粒同士を溶着(もしくは軟化)させ一体化させる。これにより、押圧プレート314に載置された粒状の樹脂Rの表面を溶着(もしくは軟化)させることができ、搬送中の塵埃(樹脂Rの微粉末等)の発生を防止して、製品の成形不良や、装置の動作不良の発生を防止することができる。尚、予備加熱工程を省略してもよい。
ここで、樹脂ローダ304によって樹脂を搬送する工程と並行して(もしくは前後して)、フィルム供給機構214によって、巻出し部214aから巻取り部214bへフィルムFを搬送して(送り出して)封止金型202における所定位置(上型204と下型206との間の位置)にフィルムFを供給する工程(フィルム供給工程)を実施する。この工程は、初回は未使用フィルムFの供給のみを行う工程となるが、二回目以降は、使用済みフィルムFの送り出し(排出)と未使用フィルムFの供給とを同時に行う工程となる。通常、フィルムFの取り換え(排出及び供給)を行う時に、当該フィルムFの上型204への吸着を解除して移動が行われるため、封止金型202内における塵埃(使用済みフィルムF等に付着した樹脂Rの微粉末)の舞い上がりが発生し易い。
次いで、図6に示すように、吸着機構によって、キャビティ208の内面を含む金型面204aにフィルムFを吸着させて保持させる吸着工程(フィルム吸着工程)を実施する。次いで、樹脂ローダ304によって、押圧プレート314に載置された樹脂Rを封止金型202内(上型204と下型206との間)へ搬送する工程を実施する。この工程においては、封止金型202内(上型204と下型206との間)の所定位置に樹脂ローダ304を配置した状態として、その状態から樹脂ローダ304の上昇を開始する。尚、ガード316の周壁部316aが上型204(この場合は、クランパ228の金型面204a)に当接した状態となったときに樹脂ローダ304の上昇を停止する。
次いで、図7に示すように、移動貼着機構315を駆動して押圧プレート314の上昇を開始する。このとき、押圧プレート314のみが上方へ(すなわち、キャビティ208内へ)移動し、上面314aに載置された樹脂RをフィルムFの下面に押圧して貼着させる工程を実施する。
このように、所定温度に加熱された状態の上型204におけるキャビティ208内で、押圧プレート314に載置された樹脂RをフィルムFに押圧することができる。したがって、フィルムFを介して上型204の熱を樹脂Rに伝えることができるため、樹脂Rが軟化(溶融)状態となって接着力が発生し、フィルムFの下面に貼着する作用が得られる。尚、貼着工程は、輻射熱や樹脂Rを介した熱伝達により移動貼着機構315が加熱されることのないよう、短時間で行うことが好ましい。この点において、前述の予備加熱工程を実施して事前に樹脂Rを一体化させることにより、フィルムFの下面への樹脂Rの貼着工程を効率的に行うことができる。具体的には、樹脂Rが一体化していることで、短時間でフィルムFの下面への樹脂Rの貼着を行うことができる。また、樹脂Rが一体化していることで樹脂Rの粒が押圧プレート314上に残ってしまうのを防止することもできる。
次いで、移動貼着機構315を駆動して押圧プレート314の下降を開始する工程、及び、樹脂ローダ304の下降を開始する工程を実施する。次いで、樹脂ローダ304を封止金型202外へ移動する工程を実施する。
尚、樹脂搬送工程の変形例として、前述の通り、ワークW上に樹脂Rを供給し、ワーク搬送部104等によりワークWと共に封止金型202内に搬送する工程により実施してもよい(不図示)。
次いで、型閉じ工程として、封止金型202の型閉じを行い、加熱加圧下でワークWをクランプする工程を実施する。
上記の型閉じ工程では、各キャビティ208において、それぞれキャビティ駒226が相対的に下降して、ワークWに対して樹脂Rを加熱加圧する(ワーク保持部205A~205Cの幾つかにワークWが保持されていない場合もある)。これにより、樹脂Rが熱硬化して樹脂封止(成形)が完了する。
次いで、型開き工程として、封止金型202の型開きを行い、成形品搬送部106(成形品ローダ212)によって、成形品Wpを封止金型202内から取り出す工程を実施する。通常、封止金型202の型開きを行う時に、封止金型202の移動(開き動作)及び成形品Wpのエジェクトが行われるため、封止金型202内における塵埃(封止金型202等に付着した樹脂Rの微粉末)の舞い上がりが発生し易い。
次いで、成形品搬送工程として、成形品搬送部106によって、成形品Wpを搬送する工程を実施する。一例として、成形品ローダ212によって成形品Wpを封止金型202外へ搬送する。次いで、スライダ118によってプレスユニット100Bから成形品収納ユニット100Dへ搬送する。
ここで、本実施形態に係る成形品搬送工程において、成形品ローダ212を、上型204と下型206との間に進入させながら、及び、上型204と下型206との間から進出させながら、成形品ローダ212に設けられた集塵部272によって集塵する集塵工程を実施する。
具体的には、先ず、成形品ローダ212(成形品Wpを保持していない状態)を、上型204と下型206との間に進入させながら、第1集塵部272Aによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに上型204の金型面204a及びフィルムF等に付着している塵埃を集塵し、同時に、第2集塵部272Bによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに下型206に保持された受け渡し前の成形品Wp等に付着している塵埃を集塵する。次に、成形品ローダ212(成形品Wpを受け取って保持した状態)を、上型204と下型206との間から進出させながら、第1集塵部272Aによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに上型204の金型面204a及びフィルムF等に付着している塵埃を集塵し、同時に、第2集塵部272Bによって、上型204と下型206との間に浮遊している塵埃、並びに成形品Wpの受け渡しを終えた下型206の金型面206a等に付着している塵埃を集塵する。
次いで、成形品Wpを、成形品ストッカ112に収納する工程を実施する。
以上が圧縮成形装置1を用いて行う樹脂封止(圧縮成形)の主要動作である。但し、上記の工程順は一例であって、支障がない限り先後順の変更や並行実施が可能である。例えば、本実施形態においては、複数(一例として二組)のプレスユニット100Bを備える構成であるため、上記の動作を並行して実施することで、効率的な成形品形成が可能となる。
以上、説明した通り、本発明に係る圧縮成形装置及び圧縮成形方法によれば、上型と下型との間を浮遊している塵埃を集塵して除去することができる。さらに、上型もしくは下型、フィルム、又はワーク等に付着している塵埃を集塵して除去することができる。したがって、塵埃に起因する成形不良の発生を防止することができる。
尚、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。特に、封止樹脂として、顆粒状、粉砕状、粉末状の熱硬化性樹脂を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、液状、板状、シート状等の樹脂を用いる構成にも適用し得る。
また、上記の実施形態においては、上型にキャビティを備える圧縮成形方式による圧縮成形装置及び圧縮成形方法を例に挙げて説明したが、下型にキャビティを備える圧縮成形方式による樹脂封止装置及び樹脂封止方法にも適用可能である。
1 樹脂封止装置
202 封止金型
210、212 ローダ
270、272 集塵部
W ワーク

Claims (10)

  1. 上型及び下型を有する封止金型を用いて、ワークを樹脂により封止して成形品に加工する圧縮成形装置であって、
    前記上型と前記下型との間に進入・進出するローダを備え、
    前記ローダは、前記上型及び前記下型の少なくとも一方側に対して塵埃を吸引して集塵する集塵部を有すること
    を特徴とする圧縮成形装置。
  2. 前記集塵部として、前記上型側に設けられる第1集塵部と、前記下型側に設けられる第2集塵部と、を有すること
    を特徴とする請求項1記載の圧縮成形装置。
  3. 前記第1集塵部及び前記第2集塵部は、少なくとも一方が上下動可能に構成されていること
    を特徴とする請求項2記載の圧縮成形装置。
  4. 巻出し部及び巻取り部を有して、前記上型と前記下型との間にロール状のフィルムを供給するフィルム供給機構をさらに備え、
    前記集塵部は、少なくとも使用された前記フィルムに付着して前記上型と前記下型との間に放出される塵埃を集塵する構成であること
    を特徴とする請求項1記載の圧縮成形装置。
  5. 前記集塵部は、圧縮エアやイオンエアを吹き付ける吹き付け部、もしくは超音波を放射する放射部を有すること
    を特徴とする請求項1記載の圧縮成形装置。
  6. 上型及び下型を有する封止金型と、塵埃を吸引して集塵する集塵部を有して前記上型と前記下型との間に進入・進出するローダと、を備える圧縮成形装置を用いて、ワークを樹脂により封止して成形品に加工する圧縮成形方法であって、
    前記ローダを、前記上型と前記下型との間に進入させながら、もしくは、前記上型と前記下型との間から進出させながら、前記集塵部によって前記上型及び前記下型の少なくとも一方側に対して集塵する集塵工程を備えること
    を特徴とする圧縮成形方法。
  7. 前記集塵工程は、前記封止金型に前記ワークの搬入を行う時に、前記ワークを保持した前記ローダを前記上型と前記下型との間に進入させながら、前記上型と前記下型との間を浮遊している塵埃を前記集塵部によって集塵する工程を有すること
    を特徴とする請求項6記載の圧縮成形方法。
  8. 前記集塵工程は、前記封止金型から前記成形品の搬出を行う時に、前記成形品を保持した前記ローダを前記上型と前記下型との間から進出させながら、前記上型と前記下型との間を浮遊している塵埃を前記集塵部によって集塵する工程を有すること
    を特徴とする請求項6記載の圧縮成形方法。
  9. 前記集塵工程は、前記上型と前記下型との型開きを行う時に、前記ローダを前記上型と前記下型との間に進入させながら、前記成形品に付着している塵埃を前記集塵部によって集塵する工程を有すること
    を特徴とする請求項6記載の圧縮成形方法。
  10. 前記集塵工程よりも前に、前記上型及び前記下型の少なくとも一方側に対して圧縮エアやイオンエアを吹き付けて、もしくは超音波を放射して塵埃を浮かせる工程を備えること
    を特徴とする請求項6記載の圧縮成形方法。
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