JP2023128009A - 通信システム、調整指示装置、アンテナ方向調整方法、アンテナ方向調整指示方法およびプログラム - Google Patents

通信システム、調整指示装置、アンテナ方向調整方法、アンテナ方向調整指示方法およびプログラム Download PDF

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【課題】比較的短時間でビーム方向を調整できるようにする。【解決手段】通信システムが、電波を送信する複数の送信手段を備える送信アンテナと、前記複数の送信手段に、これら複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させる送信制御手段と、前記複数の送信手段からの電波の合成波を受信する受信アンテナと、受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する調整指示手段と、前記送信アンテナのビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる方向調整手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、通信システム、調整指示装置、アンテナ方向調整方法、アンテナ方向調整指示方法およびプログラムに関する。
無線通信経路の状態に応じて送信波の方向を調整する技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の無線通信システムでは、送信側の相手無線局は、パイロット信号を変化させ、パイロット信号に従ってビーム方向を変化させる。受信側の相手無線局は、受信レベルの高いパイロット信号を見つける作業を行う。送信側の相手無線局は、受信側の相手無線局が見つけたパイロット信号に応じてアンテナの指向性を受信側の相手無線局に向ける。
特開2003-347997号公報
無線通信経路の状態に応じて送信波のビーム方向を調整する際、なるべく短時間でビーム方向を調整できることが好ましい。
本発明の目的の一例は、上述の課題を解決することのできる通信システム、調整指示装置、アンテナ方向調整方法、アンテナ方向調整指示方法およびプログラムを提供することである。
本発明の第1の態様によれば、通信システムは、電波を送信する複数の送信手段を備える送信アンテナと、前記複数の送信手段に、これら複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させる送信制御手段と、前記複数の送信手段からの電波の合成波を受信する受信アンテナと、受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する調整指示手段と、前記送信アンテナのビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる方向調整手段と、を備える。
本発明の第2の態様によれば、調整指示装置は、送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する調整指示手段を備える。
本発明の第3の態様によれば、アンテナ方向調整方法は、送信アンテナが備える複数の送信手段に、これら複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させ、前記複数の送信手段からの電波の合成波を受信アンテナで受信し、受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定し、前記送信アンテナのビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる、ことを含む。
本発明の第4の態様によれば、アンテナ方向調整指示方法は、送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定することを含む。
本発明の第5の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定することを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
第一実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。 第一実施形態に係る第一アンテナの構成の例を示す図である。 第一実施形態に係る2つの送信部からの送信波が同相である場合の合成波の例を示す図である。 第一実施形態に係る2つの送信部からの送信波が逆相である場合の合成波の例を示す図である。 第一実施形態に係る第一送信制御部が生成する送信信号における送信フレームの構成の例を示す図である。 第一実施形態に係る第一アンテナのビーム方向のずれと、第二アンテナでの方向検出用シンボルの受信信号との関係の例を示す図である。 第二実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。 第二実施形態に係る復調回路、および、シンボル処理回路の構成の例を示す図である。 第三実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。 第三実施形態に係る第一アンテナの構成の例を示す図である。 第三実施形態に係る第一送信制御部が生成する送信信号における送信フレームの構成の例を示す図である。 第四実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。 第五実施形態に係る調整指示装置の構成の例を示す図である。 第六実施形態に係るアンテナ方向調整方法における処理の手順の例を示す図である。 第七実施形態に係るアンテナ方向調整指示方法における処理の手順の例を示す図である。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。図1に示す構成で、通信システム1は、第一通信システム100と、第二通信システム200とを備える。第一通信システム100は、第一送信制御部110と、第一アンテナ120と、第一受信処理部130と、調整指示部140と、方向調整部150とを備える。第一アンテナ120は、複数の送信部121を備える。第二通信システム200は、第二アンテナ210と、第二受信処理部220と、方向調整情報生成部230と、第二送信制御部240とを備える。
図1は、通信システム1が、第一上位層910と第二上位層920との通信を伝送する場合の例を示している。第一上位層910は、第二上位層920へのデータを出力するいろいろなものとすることができる。第二上位層920は、第一上位層910からのデータを取得するいろいろなものとすることができる。
例えば、第一上位層910および第二上位層920が、それぞれ携帯電話機または固定電話機など不特定の通信装置を含んで構成されていてもよい。あるいは、第一上位層910および第二上位層920が、それぞれ、特定の装置または特定のアプリケーションプログラムによるデータ処理機能を含んで構成されていてもよい。第一上位層910が、第一通信システム100の一部として構成されていてもよい。第二上位層920が、第二通信システム200の一部として構成されていてもよい。
また、第一上位層910、第二上位層920それぞれ、装置またはアプリケーションプログラムなどデータの入出力する単位を1つ含んでいてもよいし、複数含んでいてもよい。
第一通信システム100は、第一上位層910から取得する送信データを第二通信システム200へ送信する。その際、第一通信システム100は、ビーム方向(送信波の指向性におけるピークの方向)のずれを検出するための信号を送信信号に含めて送信する。
また、第一通信システム100は、第二通信システム200から通知される、ビーム方向のずれの検出結果に基づいて、ビーム方向を調整する。第一通信システム100は、第一通信システム100からの送信波のビーム方向が第二通信システムの方向(特に、第二アンテナ210の方向)を向くように、ビーム方向を調整する。
アンテナまたは送信部のビーム方向を、そのアンテナまたは送信部の方向とも称する。
また、第一通信システム100は、第二通信システム200が第二上位層920から取得する送信データを、第二通信システム200からの受信信号から復元する。第一通信システムは、第二上位層920からの送信データを復元した受信データを、第一上位層910へ出力する。
ここで、第一通信システム100がなるべく小さい送信電力で第二通信システム200と良好な通信を行うために、第一通信システム100からの送信波のビーム方向が第二通信システム200の第二アンテナ210の方向を向いていることが好ましい。一方、第一アンテナ120の方向が固定されていても、大気の状態など伝送路の状態の変化によって、ビーム方向が変化し得る。通信中におけるビーム方向の変化は、フェージング(Fading)の原因となる。
そこで、第一通信システム100は、上記のようにビーム方向を調整する。特に、第一通信システム100は、ビーム方向のずれを検出するための信号を第二通信システム200へ定期的に送信する。そして、第一通信システム100は、ビーム方向のずれの検出結果を示す情報を、第二通信システム200から定期的に取得し、ビーム方向の調整を定期的に行う。
第一アンテナ120では、複数の送信部121が、第一アンテナ120の本体に対して固定的に設置されている。第一アンテナ120の本体の向きを変化させると、その分だけ、各送信部121のビーム方向が変化する。各送信部121のビーム方向が変化することで、その分だけ、第一アンテナ120のビーム方向が変化する。ここでいう第一アンテナ120のビーム方向は、各送信部121からの送信波の合成波による第一アンテナ120からの送信波のビーム方向である。
複数の送信部121は、複数の送信部121からの送信波が合成波を形成し、かつ、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向の、第一アンテナ120のビーム方向からのずれの大きさに応じて第二アンテナ210での受信レベルが異なる程度に、ビーム方向を少しだけずらして配置されている。
第一アンテナから見た第二アンテナの方向の、第一アンテナのビーム方向からのずれを、第一アンテナのビーム方向のずれ、または、第一アンテナの方向のずれとも称する。
以下では、送信部121の各々がホーンアンテナ(角度ホーン)を用いて構成されている場合を例に説明する。
ただし第一アンテナ120の構成および送信部121の構成は、各送信部121からの送信波の合成波によるピーク(Peak)およびヌル(Null)を形成可能であり、かつ、各送信部121のビーム方向のずれの角度を保ったままビーム方向を調整可能な、いろいろな構成とすることができる。
例えば、第一アンテナ120と第二アンテナ210との距離が既知の場合、複数の送信部121が、ビーム方向が平行になるように配置され、かつ、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさに応じて第二アンテナ210での受信レベルが異なる程度に、複数の送信部121が間隔を空けて配置されていてもよい。この場合、第一通信システム100または第二通信システム200が、第二アンテナ210での電波の受信状況と、第一アンテナ120と第二アンテナ210との距離とに基づいて、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさを算出するようにしてもよい。
第一実施形態および第二実施形態では、第一アンテナが2つの送信部を備える場合の例を説明する。第三実施形態では、第一アンテナが3つの送信部を備える場合の例を説明する。
あるいは、第一アンテナが4つ以上の第一アンテナを備えるようにしてもよい。例えば、第一アンテナ120が、垂直方向、水平方向それぞれに、2つの送信部による組を備えるようにしてもよい。そして、第一通信システムが、第一アンテナのビーム方向を、垂直方向、水平方向それぞれについて調整するようにしてもよい。
以下では、通信システム1が、第一アンテナ120のビーム方向を調整する場合を例に説明する。第一アンテナ120は、送信アンテナの例に該当する。第二アンテナ210は、受信アンテナの例に該当する。送信部121は、送信手段の例に該当する。
通信システム1が、第一アンテナ120の場合と同様に、第二アンテナ210のビーム方向も調整するようにしてもよい。
あるいは、第一上位層910と第二上位層920との通信が、第一上位層910から第二上位層920への一方向のみの通信の場合など、通信システム1が、第二アンテナ210のビーム方向を調整するための仕組みを備えていなくてもよい。
図2は、第一アンテナ120の構成の例を示す図である。図2に示す構成で、第一アンテナ120は、第一ホーン121aおよび第二ホーン121bの2つのホーンアンテナを備える。第一ホーン121aおよび第二ホーン121bは、それぞれ、送信部121の例に該当する。第一ホーン121aと、第二ホーン121bとは、送信部121について上述したように、ビーム方向を少しだけずらして配置されている。
第一ホーン121aと第二ホーン121bとが並ぶ方向は、特定の方向に限定されない。例えば、第一ホーン121aと第二ホーン121bとが、垂直方向に並んで配置されていてもよい。あるいは、第一ホーン121aと第二ホーン121bとが、水平方向に並んで配置されていてもよい。
第一送信制御部110は、第一上位層910からの送信データを取得して、送信データを送信するための送信信号を、2つの送信部121それぞれについて生成する。第一送信制御部110は、2つの送信部121それぞれに送信信号を入力して電波を送信させる。
2つの送信部121それぞれに入力する送信信号を生成する際、第一送信制御部110は、第一アンテナのビーム方向のずれを検出するための信号を、送信信号に含める。第一送信制御部110は、送信制御手段の例に該当する。
具体的には、第一送信制御部110は、2つの送信部121からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成されるように逆の位相の信号を送信信号に含める。また、第一送信制御部110は、ヌルの場合との比較用に、2つの送信部121からの電波の強め合いによるピークが形成されるように同じ位相の信号を送信信号に含める。
図3は、2つの送信部121からの送信波が同相である場合の合成波の例を示す図である。図3のグラフの縦軸は、電波送信方向の角度を表す。横軸は、電波強度を表す。
線L111は、第一ホーン121aからの送信波の電波強度の分布を表す。線L112は、第二ホーン121bからの送信波の電波強度の分布を示す。線L121は、これら2つの送信波の合成波の電波強度の分布を示す。
2つの送信部121(第一ホーン121aおよび第二ホーン121b)からの送信波が同相である場合、これら2つの送信波の同相合成によって、2つの送信部121のビーム方向の中間に合成波のピークが形成される。
特に、2つの送信部121が同じ強度(同じ振幅)の電波を同相で送信することで、2つの送信部121のビーム方向のなす角の中心の方向に合成波のピークが形成される。図3の例の場合、第一ホーン121aのビーム方向の角度θ11と、第二ホーン121bのビーム方向の角度θ12とのなす角2Δθの中心の方向である角度θ21の方向に、合成波のピークが形成されている。
図4は、2つの送信部121からの送信波が逆相である場合の合成波の例を示す図である。図4のグラフの縦軸は、電波送信方向の角度を表す。横軸は、電波強度を表す。
線L211は、第一ホーン121aからの送信波の電波強度の分布を表す。線L212は、第二ホーン121bからの送信波の電波強度の分布を示す。線L221は、これら2つの送信波の合成波の電波強度の分布を示す。
2つの送信部121(第一ホーン121aおよび第二ホーン121b)からの送信波が逆相である場合、これら2つの送信波の逆相合成によって、2つの送信部121のビーム方向の中間に合成波のヌルが形成される。ここでいうヌルは、電波強度が0、または、他の角度方向における電波強度と比較して非常に小さいことである。
特に、2つの送信部121が同じ強度の電波を逆相で送信することで、2つの送信部121のビーム方向のなす角の中心の方向に合成波のヌルが形成される。図4の例の場合、第一ホーン121aのビーム方向の角度θ11と、第二ホーン121bのビーム方向の角度θ12とのなす角2Δθの中心の方向である角度θ21の方向に、合成波のヌルが形成されている。
図5は、第一送信制御部110が生成する送信信号における送信フレームの構成の例を示す図である。図5では、フレーム毎に、フレームシンボルと、データシンボルと、方向検出用シンボルとが含まれている。
フレームシンボルは、フレームヘッダなど、そのフレームに関する情報を示すシンボルである。1つのフレームに含まれるフレームシンボルの個数は、そのフレームの規格に応じた個数とすることができる。フレーム中におけるフレームシンボルの挿入位置も、そのフレームの規格に応じた位置とすることができる。
第一送信制御部110は、第一ホーン121aと第二ホーン121bとでフレームシンボルの位相を同じ位相として、同じ強度の電波を送信させ、図3の例のように合成波のピークを形成させる。
データシンボルは、送信対象の実データである第一上位層910からの送信データを示すシンボルである。1つのフレームに含まれるデータシンボルの個数は、そのフレームの規格の下で選択可能な任意の個数とすることができる。
第一送信制御部110は、第一ホーン121aと第二ホーン121bとでデータシンボルの位相を同じ位相として、同じ強度の電波を送信させ、図3の例のように合成波のピークを形成させる。
通信システム1が送信データを送信する変調方式として、位相偏移変調(Phase Shift Keying;PSK)または直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation)など、送信信号の位相の制御を伴ういろいろな変調方式を用いることができる。さらには、通信システム1が、送信信号の位相を制御する機能を備えていればよく、通信システム1が送信データを送信する変調方式としては、送信信号の位相の制御を伴わない変調方式を用いることも可能である。
方向検出用シンボルは、第一アンテナのビーム方向のずれを検出するためのシンボルである。第一送信制御部110は、方向検出用シンボルとして逆位相シンボルと同位相シンボルとを送信フレームに含める。逆位相シンボルは、第一ホーン121aと第二ホーン121bとで逆位相のシンボルである。同位相シンボルは、第一ホーン121aと第二ホーン121bとで同位相のシンボルである。
ただし、第一送信制御部110が方向検出用シンボルを送信信号に含める方法は、特定の方法に限定されない。例えば、第一送信制御部110が、所定の個数のフレーム毎に方向検出用シンボルを含めるようにしてもよい。あるいは、フレーム長が長い場合など、第一送信制御部110が、1つのフレームに方向検出用シンボルを複数含めるようにしてもよい。第一通信システム100が方向検出用シンボルの送信波を繰り返し送信することで、第一通信システム100と第二通信システム200との通信中の伝送路の状態変化に対応して第一アンテナのビーム方向を調整することができる。
また、第一送信制御部110が方向検出用シンボルを含めるフレーム中の位置は、特定の位置に限定されず、そのフレームの規格で許容され、かつ第一通信システム100と第二通信システム200とが共通して把握している任意の位置とすることができる。第一アンテナのビーム方向のずれの検出のために逆位相シンボルの受信信号と同位相シンボルの受信信号とが比較される観点からは、第一送信制御部110が逆位相シンボルと同位相シンボルとを連続的に配置することが好ましい。第一送信制御部110が、逆位相シンボルと同位相シンボルとの何れを先に配置するようにしてもよい。
第一アンテナ120が同位相シンボルを送信するタイミングは、第1のタイミングの例に該当する。第一アンテナ120が逆位相シンボルを送信するタイミングは、第2のタイミングの例に該当する。
図6は、第一アンテナ120のビーム方向のずれと、第二アンテナ210での方向検出用シンボルの受信信号との関係の例を示す図である。図6は、第一ホーン121aの送信波と第二ホーン121bの送信波の合成波の電波強度の分布と、方向検出用シンボルの受信信号の受信レベルおよび位相とを示している。
送信波の合成波の電波強度の分布を示すグラフの縦軸は、電波送信方向の角度を表す。横軸は、電波強度を表す。線L121は、同位相シンボルの合成波の電波強度の分布を示す。線L122は、逆位相シンボルの合成波の電波強度の分布を示す。
図6の例では、逆位相シンボルの送信で、第一ホーン121aが同位相シンボルの場合と同じ位相の電波を送信し、第二ホーン121bが同位相シンボルの場合と反対の位相の電波を送信するものとする。
受信信号の受信レベルおよび位相を示すグラフの横軸は時刻を表す。縦軸は、受信レベルを表す。受信レベルを受信信号の大きさとも称する。
図6では、受信信号の位相を、受信レベルの正負で表している。同位相シンボルと同じ位相の場合の受信レベルの符号を正(+)とし、同位相シンボルと反対の位相の場合の受信レベルの符号を負(-)とする。
図6のケース3は、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向と一致している場合の例を示している。この場合、逆位相シンボルの合成波は、第二アンテナ210の位置でヌルを形成する。これにより、図6に示すように、受信信号の受信レベルは0、または、ほぼ0となる。
このように、逆位相シンボルの合成波の受信信号がヌルとなっている場合、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向と一致していることを検出することができる。
ケース2は、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向よりも第一ホーン121a側にずれている場合の例を示している。この場合、図6に示すように、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相は、同位相シンボルの合成波の受信信号と同じ位相となる。
ケース4は、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向よりも第二ホーン121b側にずれている場合の例を示している。この場合、図6に示すように、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相は、同位相シンボルの合成波の受信信号と反対の位相となる。
このように、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相を検出することで、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向よりも、第一ホーン121a側、または、第二ホーン121b側の何れにずれているかを検出することができる。
ケース1は、ケース2よりもさらに、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向よりも第一ホーン121a側にずれている場合の例を示している。この場合、図6に示すように、逆位相シンボルの合成波の受信信号は、同位相シンボルの合成波の受信信号と同じ位相、かつ、ケース2よりも受信レベルが大きくなる。
ケース5は、ケース4よりもさらに、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向が、第一アンテナ120のビーム方向よりも第二ホーン121b側にずれている場合の例を示している。この場合、図6に示すように、逆位相シンボルの合成波の受信信号は、同位相シンボルの合成波の受信信号と反対の位相、かつ、ケース4よりも受信レベルの絶対値が大きくなる。
このように、逆位相シンボルの合成波の受信レベルを検出することで、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさを検出することができる。
ただし、受信レベルは、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向の、第一アンテナ120のビーム方向からのずれの大きさだけでなく、伝送路の状態によっても変化する。
これに対し、同位相シンボルの合成波も逆位相シンボルの合成波と同様に伝送路の影響を受ける。これにより、逆位相シンボルの合成波の受信レベルの、同位相シンボルの合成波の受信レベルに対する比は、伝送路の状態にかかわらず、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさに応じた一定の値となる。
そこで、第二通信システム200は、逆位相シンボルの合成波の受信レベルの、同位相シンボルの合成波の受信レベルに対する相対的な大きさに基づいて、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさを検出(例えば、算出)する。これにより、第二通信システム200は、逆位相シンボルの合成波の受信レベルのみに基づいて第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさを検出する場合よりも高精度に、ずれの大きさを検出することができる。
また、第二通信システム200は、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相を、同位相シンボルの合成波の受信信号の位相と比較して、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向を検出する。これにより、第二通信システム200は、送信シンボルの位相が伝送路で反転するような場合でも、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向を高精度に検出できる。
第一アンテナ120は、上述したように、第一送信制御部110が送信部121毎に生成する送信信号を、送信部121の各々から送信する。また、第一アンテナ120は、第二通信システム200からの電波を受信し、受信信号を第一受信処理部130へ出力する。
第一受信処理部130は、第二通信システム200からの受信信号の処理を行う。具体的には、第一受信処理部130は、第二通信システム200からの受信信号から、第二上位層からの送信データを復元した受信データを生成し、第一上位層910へ出力する。また、第一受信処理部130は、第二通信システム200が送信信号に含めて送信する方向調整情報を、第二通信システム200からの受信信号から抽出し、調整指示部140へ出力する。
ここでの方向調整情報は、例えば、第二通信システム200が図6の例のように方向検出用シンボルの受信信号に基づいて検出する、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向および大きさを示す情報である。
調整指示部140は、第一アンテナ120のビーム方向を調整するための制御量を算出し、方向調整部150へ制御指令を出力する。方向調整部150は、調整指示部140からの制御指令に基づいて、第一アンテナ120のビーム方向を変化させる。
例えば、調整指示部140は、方向調整情報に示される第一アンテナ120のビーム方向のずれを解消するために、第一アンテナ120の本体の向きを変化させる方向および角度を算出する。方向調整部150は、第一アンテナ120の本体の向き調整用のモータを駆動させて、調整指示部140が算出した方向および角度だけ第一アンテナ120の本体の向きを変化させる。
調整指示部140は、調整指示手段の例に該当する。方向調整部150は、方向調整手段の例に該当する。第一通信システム100は、調整指示部140を備える点で、調整指示装置の例に該当する。
第二通信システム200は、第一通信システム100からの受信信号から、第一上位層910からの送信データを復元した受信データを生成し、第二上位層920へ出力する。
また、第二通信システム200は、図6を参照して説明したように、第一通信システム100からの受信信号に含まれる方向検出用シンボルに基づいて、第一アンテナ120のビーム方向のずれを検出し、方向調整情報を生成する。第二通信システム200は、生成した方向調整情報を、第一通信システム100へ送信する。
第二通信システム200は、第二上位層920から取得する送信データを第一通信システム100へ送信する。その際、第二通信システム200は、方向調整情報を送信信号に含めて送信する。
第二アンテナ210は、第一通信システム100からの電波を受信し、受信信号を第二受信処理部220へ出力する。また、第二アンテナ210は、第二送信制御部240が生成する送信信号を送信する。
第二受信処理部220は、第一通信システム100からの受信信号の処理を行う。具体的には、第二受信処理部220は、第一通信システム100からの受信信号から、第一上位層からの送信データを復元した受信データを生成し、第二上位層920へ出力する。また、第二受信処理部220は、第一通信システム100が送信信号に含めて送信する方向検出用シンボルを、第一通信システム100からの受信信号から抽出し、方向調整情報生成部230へ出力する。
方向調整情報生成部230は、図6を参照して説明したように、第一通信システム100からの受信信号に含まれる方向検出用シンボルに基づいて、第一アンテナ120のビーム方向のずれを検出し、方向調整情報を生成する。方向調整情報生成部230は、生成した方向調整情報を第二送信制御部240へ出力する。
第二送信制御部240は、第二上位層920からの送信データを取得して、送信データを送信するための送信信号を生成する。送信信号を生成する際、第二送信制御部240は、方向調整情報を送信信号に含める。第二送信制御部240は、第二アンテナ210に送信信号を入力して電波を送信させる。
通信システム1の構成は、図1に示すものに限定されない。例えば、第一通信システム100および第二通信システム200のうち何れか一方または両方が、送信アンテナとは別に受信アンテナを備えていてもよい。
また、通信システム1が、第一アンテナ120の場合と同様に、第二通信システム200の送信アンテナ(例えば、第二アンテナ210)のビーム方向も調整するようにしてもよい。
また、第一上位層910と第二上位層920との通信が、第一上位層910から第二上位層920への一方向のみの通信であってもよい。その場合、第二通信システム200が、第一通信システム100へ、方向調整情報のみを送信するようにしてもよい。
また、調整指示部140が、第一通信システム100の外部に位置していてもよい。例えば、方向調整情報生成部230が、調整指示部140の機能も実行するようにしてもよい。その場合、第二通信システム200が、方向調整情報として、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向および変化量を示す情報を第一通信システム100へ送信するようにしてもよい。
また、第一送信制御部110が、方向検出用シンボルに同位相シンボルは含めず、逆位相シンボルのみを含めるようにしてもよい。この場合、方向調整情報生成部230が、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相に基づいて、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向のみを示す方向調整情報を生成するようにしてもよい。そして、方向調整部150が、第一アンテナ120のビーム方向を、方向調整情報に示されるずれを解消する方向に所定の角度だけ変化させるようにしてもよい。
例えば、伝送路における送信シンボルの位相の反転の有無が予め分かっている場合、方向調整情報生成部230が、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相と、同位相シンボルの合成波の受信信号の位相とを比較する必要なしに、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向を高精度に検出できると期待される。
方向調整情報生成部230が、逆位相シンボルの合成波の受信レベルに基づいて、同位相シンボルの合成波の受信レベルとの比較を行わずに、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさを検出し、方向調整情報に含めるようにしてもよい。
伝送路における減衰率がおよそ一定の場合など、第一アンテナ120のビーム方向のずれに応じた受信レベルがおよそ一定の場合、方向調整情報生成部230が、逆位相シンボルの合成波の受信レベルと、逆位相シンボルの合成波の受信レベルを比較する必要なしに、第一アンテナ120のビーム方向のずれの大きさを高精度に検出できると期待される。
以上のように、第一アンテナ120は、電波を送信する複数の送信部121を備える。第一送信制御部110は、複数の送信部121に、これら複数の送信部121からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信部121から電波を送信させる。第二アンテナ210は、複数の送信部121からの電波の合成波を受信する。調整指示部140は、第二アンテナ210による受信信号の位相に基づいて、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向を決定する。方向調整部150は、第一アンテナ120のビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる。
これにより、通信システム1では、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向を、試行錯誤による必要なしに検出することができる。通信システム1によれば、この点で、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
さらには、通信システム1では、第一アンテナ120のビーム方向を、第一アンテナ120から見た第二アンテナ210の方向に向けることができる点で、伝送路が変化してビーム方向が変化することによる受信入力レベル変動を見越したアンテナ大型化、および、送信電力大出力化が不要である。通信システム1では、この点で、システムの小型化が可能である。
ここで、通信システム1によるビーム方向の調整との比較対象として、通信システムが、送信アンテナのビーム方向を試行錯誤的に変化させて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する場合について考える。具体的には、通信システムは、送信アンテナのビーム方向を仮に変化させてみて、受信レベルを測定する。受信レベルが増大した場合、通信システムは、送信アンテナのビーム方向を仮に変化させた方向が、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向であると判定する。一方、受信レベルが減少した場合、通信システムは、送信アンテナのビーム方向を仮に変化させた方向と反対方向が、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向であると判定する。
受信レベルが減少した場合、通信システムは、送信アンテナのビーム方向を、変化させるべき方向と反対方向に一旦変化させた後、変化させるべき方向に変化させることになる。したがって、始めから送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向に変化させる場合と比較すると、送信アンテナのビーム方向を、変化させるべき方向と反対方向に変化させる時間、および、反対方向に変化させたビーム方向を元の方向に戻す時間だけ、余計に時間がかかる。
また、通信システムが、適切なビーム方向の判定の指標として受信レベルを用いる場合、ビーム方向の変化による受信レベルの変化と、フェージングの影響による受信レベルの変化との区別がつきにくい。この点で、適切なビーム方向の検出の精度が低くなることが考えられる。
また、通信システムが、送信アンテナのビーム方向を適切な方向に調整するまでの間も、通信対象の実データである送信データの送信を行う場合、送信アンテナのビーム方向を、変化させるべき方向と反対方向に変化させると、送信データの受信レベルが低下する。
これに対し、通信システム1では、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向を、試行錯誤による必要なしに検出することができ、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる。通信システム1によれば、この点で、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
また、通信システム1では、逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相に基づいて、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向を検出する。通信システム1によれば、この点で、フェージングの影響によって受信レベルが変化する場合でも、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向を高精度に検出できる。
また、通信システム1では、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、第一アンテナ120のビーム方向を適切な方向に調整するまでの間も、送信データの受信レベルの低下を回避することができる。
また、調整指示部140は、逆位相シンボルの合成波の受信レベルに基づいて、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき量を決定する。
通信システム1によれば、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向に加えて変化量も、試行錯誤による必要なしに検出することができる。通信システム1によれば、この点でさらに、短時間でビーム方向を調整することができる。
また、第一送信制御部110は、第1のタイミングでは、複数の送信部121からの電波の強め合いによるピークが形成されるように同じ位相の信号を入力して、各送信部121から電波を送信させる。第一送信制御部110は、第2のタイミングでは、複数の送信部121からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信部121から電波を送信させる。調整指示部140は、第1のタイミングでの合成波の受信信号の位相と、第2のタイミングでの合成波の受信信号の位相との比較に基づいて、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき方向を決定する。
同位相シンボルの合成波の受信信号の位相は、第1のタイミングでの合成波の受信信号の位相の例に該当する。逆位相シンボルの合成波の受信信号の位相は、第2のタイミングでの合成波の受信信号の位相の例に該当する。
通信システム1では、第2のタイミングでの合成波の受信信号の位相を、第1のタイミングでの合成波の受信信号の位相と比較して、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向を検出することができる。これにより、通信システム1では、送信シンボルの位相が伝送路で反転するような場合でも、第一アンテナ120のビーム方向のずれの方向を高精度に検出できる。
また、調整指示部140は、第1のタイミングでの合成波の受信レベルと、第2のタイミングでの合成波の受信レベルとの比較に基づいて、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき量を決定する。
これにより、通信システム1では、第2のタイミングでの合成波の受信レベルのみに基づいて第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき量を決定する場合よりも、第一アンテナ120のビーム方向を変化させるべき量を高精度に決定できると期待される。
<第二実施形態>
第二実施形態では、第一実施形態に係る通信システムの構成のさらに具体的な例について説明する。
図7は、第二実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。図7に示す構成で、通信システム3は、第一通信システム300と、第二通信システム400とを備える。第一通信システム300は、シンボル情報挿入回路311aおよび311bと、変調回路312aおよび312bと、第一アンテナ320と、復調回路331と、方向調整情報抽出回路332と、方向調整指示回路340と、方向調整機構350とを備える。第一アンテナ320は、第一ホーン321aおよび第二ホーン321bの2つのホーンアンテナを備える。第二通信システム400は、第二アンテナ410と、復調回路421と、シンボル処理回路422と、方向ずれ判定回路430と、方向調整情報挿入回路441と、変調回路442とを備える。
第一アンテナ320は、第一アンテナ120の例に該当する。第一アンテナ320は、2つの送信部として、第一ホーン321aおよび第二ホーン321bを備える。第一ホーン321aは、第一ホーン121aと同様である。第二ホーン321bは、第二ホーン121bと同様である。
第一ホーン321aと第二ホーン321bとを総称して、ホーン321とも表記する。ホーン321は、送信部121の例に該当する。
シンボル情報挿入回路311aおよび311bと、変調回路312aおよび312bとの組み合わせは、第一送信制御部110の例に該当する。
シンボル情報挿入回路311aと変調回路312aとの組み合わせは、第一送信制御部110が第一ホーン121a向けの送信信号を生成して第一ホーン121aに電波を送信させる機能を実行する。シンボル情報挿入回路311aは、図5に例示される第一ホーン121a向けの送信フレームと同様の送信フレームを生成する。変調回路312aは、シンボル情報挿入回路311aが生成した送信フレームに応じて搬送波(キャリア)を変調して送信信号を生成する。変調回路312aは、生成した送信信号を第一ホーン121aへ出力して、第一ホーン121aから電波を送信させる。
シンボル情報挿入回路311bと変調回路312bとの組み合わせは、第一送信制御部110が第二ホーン121b向けの送信信号を生成して第二ホーン121bに電波を送信させる機能を実行する。シンボル情報挿入回路311bは、図5に例示される第二ホーン121b向けの送信フレームと同様の送信フレームを生成する。変調回路312bは、シンボル情報挿入回路311bが生成した送信フレームに応じて搬送波を変調して送信信号を生成する。変調回路312bは、生成した送信信号を第二ホーン121bへ出力して、第二ホーン121bから電波を送信させる。
シンボル情報挿入回路311aとシンボル情報挿入回路311bとを総称してシンボル情報挿入回路311とも表記する。変調回路312aと変調回路312bとを総称して変調回路312とも表記する。
復調回路331と方向調整情報抽出回路332との組み合わせは、第一受信処理部130の例に該当する。
復調回路331は、第一アンテナ320の受信信号を復調して、第二通信システム400からの送信シンボルを復元した受信シンボルを生成する。復調回路331は、生成した受信シンボルを方向調整情報抽出回路332へ出力する。
方向調整情報抽出回路332は、復調回路331が生成した受信シンボルのうち、送信対象の実データを表すデータシンボルを抽出してデマッピングし、第二上位層920からの送信データを復元した受信データをビット列の形式で生成する。方向調整情報抽出回路332は、生成した受信データを第一上位層910へ出力する。
また、方向調整情報抽出回路332は、復調回路331が生成した受信シンボルのうち、方向調整情報を表すシンボルを抽出してデマッピングし、方向調整情報をビット列の形式で復元する。方向調整情報抽出回路332は、復元した方向調整情報を方向調整指示回路340へ出力する。
方向調整指示回路340は、調整指示部140と同様である。方向調整機構350は、方向調整部150と同様である。
第二アンテナ410は、第二アンテナ210と同様である。
復調回路421と、シンボル処理回路422との組み合わせは、第二受信処理部220の例に該当する。
復調回路421は、第二アンテナ410の受信信号を復調して、第一通信システム300からの送信シンボルを復元した受信シンボルを生成する。復調回路421は、生成した受信シンボルをシンボル処理回路422へ出力する。
シンボル処理回路422は、復調回路421が生成した受信シンボルのうち、送信対象の実データを表すデータシンボルを抽出してデマッピングし、第一上位層910からの送信データを復元した受信データをビット列の形式で生成する。シンボル処理回路422は、生成した受信データを第二上位層920へ出力する。
また、シンボル処理回路422は、復調回路421が生成した受信シンボルのうち、方向検出用シンボルを抽出し、抽出した方向検出用シンボルを方向ずれ判定回路430へ出力する。
方向ずれ判定回路430は、方向調整情報として第一アンテナ120のビーム方向のずれを示す情報を生成する場合の方向調整情報生成部230と同様である。
方向調整情報挿入回路441と、変調回路442との組み合わせは、第二送信制御部240の例に該当する。方向調整情報挿入回路441と、変調回路442との組み合わせにて、第二送信制御部240の機能を実行する。
図8は、復調回路421、および、シンボル処理回路422の構成の例を示す図である。図8に示す構成で、アナログデジタル変換器(Analog To Digital Converter;ADC)421-1と、適応整合フィルタ(Adaptive Matched Filter;AMF)421-2と、オートゲインコントロール(Auto Gain Control;AGC)421-3と、等化器(Equalizer)421-4と、デフレーマ(Deframer)421-5との組み合わせは、復調回路421の例に該当する。シンボル情報抽出回路422-1と、デマッパ(Modulation Symbol Demapper)422-2との組み合わせは、シンボル処理回路422の例に該当する。
アナログデジタル変換器421-1は、第二アンテナ410の受信信号の波形データを、アナログデータからデジタルデータに変換する。
適応整合フィルタ421-2は、受信信号の波形データに対してクロック再生、キャリア再生、および、マルチパス遅延補正等の処理をおこなって、受信シンボルのシンボル同期をとる。
オートゲインコントロール421-3は、受信信号の利得(Gain)を調整する。
等化器421-4は、受信信号の周波数を等化する。
オートゲインコントロール421-3および等化器421-4での受信信号の補正によって、受信シンボルに含まれる方向検出用シンボルの振幅が変化する。ここで、オートゲインコントロール421-3および等化器421-4が、シンボル単位よりも大きい時定数で受信信号の補正を行うことで、逆位相シンボルの振幅と同位相シンボルの振幅とが同じ比率だけ変化する。これにより、方向検出用シンボルは、オートゲインコントロール421-3および等化器421-4による補正後も、逆位相シンボルの合成波の受信レベルと同位相シンボルの合成波の受信レベルとの比の情報を保持することができる。
デフレーマ421-5は、受信フレームをほどく。これにより、受信シンボルの抽出が可能になる。
シンボル情報抽出回路422-1は、受信シンボルのうち方向検出用シンボルを抽出して方向ずれ判定回路430へ出力する。
方向ずれ判定回路430は、上記のように、方向検出用シンボルに含まれる逆位相シンボルと同位相シンボルとの受信レベルの比、および、これらの受信レベルの正負で示される位相の比較に基づいて、第一アンテナ320のビーム方向のずれの方向および大きさを判定する。方向ずれ判定回路430は、判定結果を示す方向調整情報を方向調整情報挿入回路441へ出力する。
デマッパ422-2は、シンボル情報抽出回路422-1が方向検出用シンボルを抽出した残りの受信シンボルのうちデータシンボルをデマッピングする。これにより、デマッパ422-2は、送信対象の実データである第一上位層910からの送信データを復元した受信データをビット列の形式で生成する。デマッパ422-2は、生成した受信データを第二上位層920へ出力する。
<第三実施形態>
第三実施形態では、第一アンテナが3つの送信部を備える場合の例を説明する。
図9は、第三実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。図9に示す構成で、通信システム3は、第一通信システム500と、第二通信システム600とを備える。第一通信システム500は、第一送信制御部510と、第一アンテナ520と、第一受信処理部530と、調整指示部540と、方向調整部550とを備える。第一アンテナ520は、3つの送信部521を備える。第二通信システム600は、第二アンテナ610と、第二受信処理部620と、方向調整情報生成部230と、第二送信制御部240とを備える。
通信システム3は、第一アンテナ520が備える3つの送信部521を用いて方向検出用シンボルを送信する。通信システムが3は、この方向検出用シンボルの各送信部521からの送信波の合成波の受信信号に基づいて、第一アンテナ520のビーム方向のずれを二次元で検出し、第一アンテナ520のビーム方向を変化させるべき方向として、二次元座標における方向を決定する。それ以外の点では、通信システム3は、通信システム1と同様である。
図10は、第一アンテナ520の構成の例を示す図である。図10は、第一アンテナ520を正面から見た場合の例を示している。
図10の例で、第一アンテナ520は、3つの送信部521の例に該当する第一ホーン521a、第二ホーン521b、および、第三ホーン521cの3つのホーンアンテナを備える。これら3つのホーンアンテナは、各ホーンアンテナの中心が、第一アンテナ520の中心である点P101を中心とする正三角形の頂点に位置するように配置されている。
各ホーンアンテナのビーム方向は、第一アンテナ520の中心から外向きに同じ角度だけずれている。これらのホーンアンテナは、これらのホーンアンテナからの送信波が合成波を形成し、かつ、第一アンテナ520から見た第二アンテナ610の方向の、第一アンテナ520のビーム方向からのずれの大きさに応じて第二アンテナ610での受信レベルが異なる程度に、ビーム方向を少しだけずらして配置されている。
図11は、第一送信制御部510が生成する送信信号における送信フレームの構成の例を示す図である。
図11の例で、第一送信制御部510は、第一ホーン521a、第二ホーン521b、第三ホーン521cのそれぞれ向けの送信フレームを生成している。図10に示される第一ホーン521a、第二ホーン521b、第三ホーン521cの配置に応じて、逆位相シンボルに相当するヌル形成シンボルの位相が120度ずつずれている。
それ以外の点では、第一送信制御部510が生成する送信フレームは、図5に例示される第一送信制御部110が生成する送信フレームと同様である。
図11の例におけるヌル形成シンボルの合成波を第二アンテナ610が受信した受信信号では、ヌル形成シンボルの位相は、第一アンテナ520から見た第二アンテナ610の方向の、第一アンテナ520のビーム方向からのずれの方向に応じた位相角を示す。この位相角により、方向調整情報生成部630は、第一アンテナ520のビーム方向のずれを、二次元で検出することができる。
方向調整情報生成部630が、第一アンテナ520のビーム方向のずれ量を垂直方向、水平方向のそれぞれについて示す方向調整情報を生成するようにいてもよい。あるいは、方向調整情報生成部630が、第一アンテナ520のビーム方向のずれの方向およびずれ量を極座標表示で示す方向調整情報を生成するようにしてもよい。
方向調整情報生成部630が、第一アンテナ520のビーム方向のずれを二次元で示す方向調整情報を生成することで、調整指示部540は、垂直方向および水平方向のそれぞれについて第一アンテナ520のビーム方向の変化量を示して、方向調整部550に第一アンテナ520のビーム方向を変化させるよう指示することができる。
方向調整部550は、調整指示部540からの指示に従って、方向調整部550に第一アンテナ520のビーム方向を垂直方向および水平方向の両方について調整する。
以上のように、第一アンテナ520は、少なくとも1つの送信部521からの電波の送信方向(ビーム方向)が、他の2つの送信部521からの電波の送信方向が含まれる平面に含まれないように配置された3つ以上の送信部を備える。調整指示部540は、第二アンテナ610での受信信号の位相に基づいて、第一アンテナ520のビーム方向を変化させるべき方向として、二次元座標における方向を決定する。
通信システム3によれば、第一アンテナ520のビーム方向を垂直方向および水平方向の両方について調整することができる。
<第四実施形態>
図12は、第四実施形態に係る通信システムの構成の例を示す図である。図12に示す構成で、通信システム710は、送信制御部711と、送信アンテナ712と、受信アンテナ714と、調整指示部715と、方向調整部716とを備える。送信アンテナ712は、複数の送信部713を備える。
かかる構成で、送信制御部711は、複数の送信部713に、これら複数の送信部713からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信部713から電波を送信させる。受信アンテナ714は、複数の送信部713からの電波の合成波を受信する。調整指示部715は、受信アンテナ714の受信信号の位相に基づいて、送信アンテナ712のビーム方向を変化させるべき方向を決定する。方向調整部716は、送信アンテナ712のビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる。
送信制御部711は、送信制御手段の例に該当する。送信部713は、送信手段の例に該当する。調整指示部715は、調整指示手段の例に該当する。方向調整部716は、方向調整手段の例に該当する。
これにより、通信システム710では、送信アンテナ712のビーム方向を変化させるべき方向を、試行錯誤による必要なしに検出することができる。通信システム710によれば、この点で、比較的短時間で送信アンテナ712のビーム方向を調整することができる。特に、通信システム710では、試行錯誤によって、送信アンテナ712のビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
さらには、通信システム710では、送信アンテナ712のビーム方向を、送信アンテナ712から見た受信アンテナ714の方向に向けることができる点で、伝送路が変化してビーム方向が変化することによる受信入力レベル変動を見越したアンテナ大型化、および、送信電力大出力化が不要である。通信システム710では、この点で、システムの小型化が可能である。
また、通信システム710では、受信アンテナ714の受信信号の位相に基づいて、送信アンテナ712のビーム方向を変化させるべき方向を決定する点で、フェージングの影響によって受信レベルが変化する場合でも、送信アンテナ712のビーム方向を変化させるべき方向を高精度に決定することができる。
また、通信システム710では、送信アンテナ712のビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、送信アンテナ712のビーム方向を適切な方向に調整するまでの間も、送信データの受信レベルの低下を回避することができる。
<第五実施形態>
図13は、第五実施形態に係る調整指示装置の構成の例を示す図である。図13に示す構成で、調整指示装置720は、調整指示部721を備える。
かかる構成で、調整指示部721は、送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する。
調整指示部721は、調整指示手段の例に該当する。
調整指示装置720によれば、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を、試行錯誤による必要なしに検出することができる。調整指示装置720によれば、この点で、比較的短時間で送信アンテナのビーム方向を調整することができる。特に、調整指示装置720によれば、試行錯誤によって、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
さらには、調整指示装置720によれば、送信アンテナのビーム方向を、送信アンテナから見た受信アンテナの方向に向けることができる点で、伝送路が変化してビーム方向が変化することによる受信入力レベル変動を見越したアンテナ大型化、および、送信電力大出力化が不要である。調整指示装置720によれば、この点で、通信システムの小型化が可能である。
また、調整指示装置720によれば、受信アンテナの受信信号の位相に基づいて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する点で、フェージングの影響によって受信レベルが変化する場合でも、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を高精度に決定することができる。
また、調整指示装置720によれば、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、送信アンテナのビーム方向を適切な方向に調整するまでの間も、送信データの受信レベルの低下を回避することができる。
<第六実施形態>
図14は、第六実施形態に係るアンテナ方向調整方法における処理の手順の例を示す図である。図14に示すアンテナ方向調整方法は、送信処理を行うこと(ステップS711)と、受信処理を行うこと(ステップS712)と、方向を決定すること(ステップS713)と、アンテナ方向を調整すること(ステップS714)とを含む。
送信処理を行うこと(ステップS711)では、送信アンテナが備える複数の送信手段に、これら複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させる。
受信処理を行うこと(ステップS712)では、複数の送信手段からの電波の合成波を受信アンテナで受信する。
方向を決定すること(ステップS713)では、受信信号の位相に基づいて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する。
アンテナ方向を調整すること(ステップS714)では、送信アンテナのビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる。
図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を、試行錯誤による必要なしに検出することができる。図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、この点で、比較的短時間で送信アンテナのビーム方向を調整することができる。特に、図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、試行錯誤によって、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
さらには、図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、送信アンテナのビーム方向を、送信アンテナから見た受信アンテナの方向に向けることができる点で、伝送路が変化してビーム方向が変化することによる受信入力レベル変動を見越したアンテナ大型化、および、送信電力大出力化が不要である。図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、この点で、通信システムの小型化が可能である。
また、図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、受信アンテナの受信信号の位相に基づいて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する点で、フェージングの影響によって受信レベルが変化する場合でも、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を高精度に決定することができる。
また、図14に示すアンテナ方向調整方法によれば、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、送信アンテナのビーム方向を適切な方向に調整するまでの間も、送信データの受信レベルの低下を回避することができる。
<第七実施形態>
図15は、第七実施形態に係るアンテナ方向調整指示方法における処理の手順の例を示す図である。図15に示すアンテナ方向調整指示方法は、方向を決定すること(ステップS721)を含む。
方向を決定すること(ステップS721)では、送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する。
図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を、試行錯誤による必要なしに検出することができる。図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、この点で、比較的短時間で送信アンテナのビーム方向を調整することができる。特に、図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、試行錯誤によって、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、比較的短時間でビーム方向を調整することができる。
さらには、図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、送信アンテナのビーム方向を、送信アンテナから見た受信アンテナの方向に向けることができる点で、伝送路が変化してビーム方向が変化することによる受信入力レベル変動を見越したアンテナ大型化、および、送信電力大出力化が不要である。図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、この点で、通信システムの小型化が可能である。
また、図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、受信アンテナの受信信号の位相に基づいて、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する点で、フェージングの影響によって受信レベルが変化する場合でも、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を高精度に決定することができる。
また、図15に示すアンテナ方向調整指示方法によれば、送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向と反対方向に変化させることを回避できる点で、送信アンテナのビーム方向を適切な方向に調整するまでの間も、送信データの受信レベルの低下を回避することができる。
図16は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
図16に示す構成で、コンピュータ800は、CPU810と、主記憶装置820と、補助記憶装置830と、インタフェース840と、不揮発性記録媒体850とを備える。
上記の第一通信システム100、第二通信システム200、第一通信システム300、第二通信システム400、第一通信システム500、第二通信システム600、通信システム710、および、調整指示装置720の機能のうち何れか1つ以上またはその一部が、コンピュータ800に実装されてもよい。その場合、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU810は、プログラムに従って、処理のための記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置820に確保する。各装置と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って通信を行うことで実行される。
第一通信システム100がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、第一通信システム100の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。第一通信システム100と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。第一通信システム100とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
第二通信システム200がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、第二通信システム200の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。第二通信システム200と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。第二通信システム200とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
第一通信システム300がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、第一通信システム300の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。第一通信システム300と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。第一通信システム300とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
第二通信システム400がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、第二通信システム400の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。第二通信システム400と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。第二通信システム400とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
第一通信システム500がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、第一通信システム500の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。第一通信システム500と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。第一通信システム500とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
第二通信システム600がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、第二通信システム600の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。第二通信システム600と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。第二通信システム600とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
通信システム710がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、通信システム710の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。通信システム710と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。通信システム710とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
調整指示装置720がコンピュータ800に実装される場合、その各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置830に記憶されている。CPU810は、プログラムを補助記憶装置830から読み出して主記憶装置820に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU810は、プログラムに従って、調整指示装置720の処理のための記憶領域を主記憶装置820に確保する。調整指示装置720と他の装置との通信は、インタフェース840が通信機能を有し、CPU810の制御に従って動作することで実行される。調整指示装置720とユーザとのインタラクションは、インタフェース840が表示装置および入力デバイスを備え、CPU810の制御に従って各種画像の表示を行い、ユーザ操作を受け付けることで実行される。
上述したプログラムのうち何れか1つ以上が不揮発性記録媒体850に記録されていてもよい。この場合、インタフェース840が不揮発性記録媒体850からプログラムを読み出すようにしてもよい。そして、CPU810が、インタフェース840が読み出したプログラムを直接実行するか、あるいは、主記憶装置820または補助記憶装置830に一旦保存して実行するようにしてもよい。
なお、第一通信システム100、第二通信システム200、第一通信システム300、第二通信システム400、第一通信システム500、第二通信システム600、通信システム710、および、調整指示装置720が行う処理の全部または一部を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1、2、3、710 通信システム
100、300、500 第一通信システム
110、510 第一送信制御部
120、320、520 第一アンテナ
121、521、713 送信部
121a、321a、521a 第一ホーン
121b、321b、521b 第二ホーン
130、530 第一受信処理部
140、540、715、721 調整指示部
150、550、716 方向調整部
200、400、600 第二通信システム
210、610 第二アンテナ
220、620 第二受信処理部
230、630 方向調整情報生成部
240、640 第二送信制御部
311、311a、311b シンボル情報挿入回路
312、312a、312b、442 変調回路
331、421 復調回路
332 方向調整情報抽出回路
340 方向調整指示回路
350 方向調整機構
422 シンボル処理回路
430 方向ずれ判定回路
441 方向調整情報挿入回路
521c 第三ホーン
711 送信制御部
712 送信アンテナ
714 受信アンテナ
720 調整指示装置

Claims (9)

  1. 電波を送信する複数の送信手段を備える送信アンテナと、
    前記複数の送信手段に、これら複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させる送信制御手段と、
    前記複数の送信手段からの電波の合成波を受信する受信アンテナと、
    受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する調整指示手段と、
    前記送信アンテナのビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる方向調整手段と、
    を備える通信システム。
  2. 前記調整指示手段は、前記受信信号の大きさに基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき量を決定する、
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記送信制御手段は、第1のタイミングでは、前記複数の送信手段からの電波の強め合いによるピークが形成されるように同じ位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させ、第2のタイミングでは、前記複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させ、
    前記調整指示手段は、前記第1のタイミングでの合成波の受信信号の位相と、前記第2のタイミングでの合成波の受信信号の位相との比較に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する、
    請求項1または請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記調整指示手段は、前記第1のタイミングでの合成波の受信信号の大きさと、前記第2のタイミングでの合成波の受信信号の大きさとの比較に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき量を決定する、請求項3に記載の通信システム。
  5. 前記送信アンテナは、少なくとも1つの送信手段からの電波の送信方向が、他の2つの送信手段からの電波の送信方向が含まれる平面に含まれないように配置された3つ以上の前記送信手段を備え、
    前記調整指示手段は、前記受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向として、二次元座標における方向を決定する、
    請求項1から4の何れか一項に記載の通信システム。
  6. 送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する調整指示手段
    を備える調整指示装置。
  7. 送信アンテナが備える複数の送信手段に、これら複数の送信手段からの電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の信号を入力して、各送信手段から電波を送信させ、
    前記複数の送信手段からの電波の合成波を受信アンテナで受信し、
    受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定し、
    前記送信アンテナのビーム方向を、決定された変化させるべき方向に変化させる、
    ことを含むアンテナ方向調整方法。
  8. 送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定する
    ことを含むアンテナ方向調整指示方法。
  9. コンピュータに、
    送信アンテナが備える複数の送信手段からの、電波の打ち消し合いによるヌルが形成される位相の電波の合成波の受信信号の位相に基づいて、前記送信アンテナのビーム方向を変化させるべき方向を決定すること
    を実行させるためのプログラム。
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