JPWO2017082051A1 - 通信装置、及び、通信方法 - Google Patents

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Abstract

本技術は、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善することができるようにする通信装置、及び、通信方法に関する。
テスト信号生成部は、所定のテスト信号を生成し、検出部は、送受信部で、テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、送信キャリアと、送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する。制御部は、影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する。本技術は、例えば、磁界を利用した近距離無線通信を行う場合等に適用することができる。

Description

本技術は、通信装置、及び、通信方法に関し、特に、例えば、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善することができるようにする通信装置、及び、通信方法に関する。
近距離無線通信技術としては、例えば、国際標準規格のNFC(Near Field Communication)が知られている。NFCについては、例えば、交通系の運賃の支払いや、課金、認証等を行うのに、アジア圏を中心に普及が進んでいる。
NFCは、スマートフォンへの適用が普及しており、今後、ウエアラウルデバイス等の、より小型のデバイスへの適用の普及が期待されている。さらに、NFCを小型のデバイスに適用するために、NFC(による)通信の機能を実現する部品の小型化が期待されている。
NFC通信は、R/W(Reader/Writer)と、R/Wの通信相手であるIC(Integrated Circuit)カード等のトランスポンダとの間で、磁界を利用して行われる。
すなわち、R/W及びトランスポンダは、アンテナとしてのコイルどうしの間の電磁誘導により通信を行う。
ところで、R/Wやトランスポンダのアンテナとしてのコイルは、共振回路を構成するが、その共振回路の共振周波数は、共振回路を構成する部品のばらつき等によって変化する。共振周波数が、本来の値(設計値)からずれると、通信可能な距離等の通信性能(特性)が劣化する。
そこで、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善する技術として、調整信号を送信して受信し、その受信した信号に応じて、可変容量を調整して、共振周波数を補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2011-078040号公報
ところで、NFC通信において、トランスポンダからR/Wにデータを送信する技術として、アクティブ負荷変調が注目されている。
アクティブ負荷変調では、トランスポンダが、R/Wから送信される送信キャリアに同期した同期信号を生成する。そして、送信対象のデータ(送信対象データ)に応じて、同期信号の送信をオン/オフすることで、送信キャリアと同期信号とが合成された信号が、送信キャリアが送信対象データに応じて変調されたアクティブ負荷変調信号として生成される。
アクティブ負荷変調でも、R/Wやトランスポンダの共振周波数が、部品のばらつき等によって、設計値からずれ、通信可能な距離等の通信性能が劣化することがある。
この通信性能の劣化は、例えば、特許文献1に記載の技術によって、共振周波数を補正することにより改善することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、可変容量(又はキャパシタのバンク)を、トランスポンダに実装する必要がある。可変容量は、面積が大きく、高コストであるため、可変容量を実装するのでは、トランスポンダの規模やコストが大になる。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、規模やコストの増加を抑制しつつ、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善することができるようにするものである。
本技術の通信装置は、所定のテスト信号を生成するテスト信号生成部と、他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する検出部と、前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御部とを備える通信装置である。
本技術の通信装置においては、所定のテスト信号が生成され、他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータが検出される。そして、前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度が制御される。
本技術の第1の通信方法は、所定のテスト信号を生成することと、他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出することとを含み、前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度が制御される通信方法である。
本技術の第1の通信方法においては、所定のテスト信号が生成され、他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータが検出される。前記影響パラメータは、前記アクティブ負荷変調信号の強度の制御に用いられる。
本技術の第2の通信方法は、所定のテスト信号を生成し、他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出することにより得られる前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する通信方法である。
本技術の第2の通信方法においては、所定のテスト信号を生成し、他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出することにより得られる前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度が制御される。
なお、通信装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
本技術によれば、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
パッシブ負荷変調を用いて、近距離無線通信を行う通信システムの構成例を示すブロック図である。 アクティブ負荷変調の概要を説明する図である。 アクティブ負荷変調を用いて、NFC通信を行う通信システムでの送信対象データの送信を示す図である。 アクティブ負荷変調を用いたNFC通信の通信性能について行ったシミュレーションの結果を示す図である。 アクティブ負荷変調を用いて、NFC通信を行う通信システムの構成例を示すブロック図である。 R/W70として、あるR/W-Aを用いて行ったシミュレーションの結果を示す図である。 本技術を適用した通信システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 動作モードがテストモードである場合のトランスポンダ110の動作の例の概要を説明する図である。 動作モードがテストモードである場合のトランスポンダ110の動作の例を説明するフローチャートである。 動作モードが通常モードである場合に、トランスポンダ110が送信対象データをR/W70に送信する動作の例を説明するフローチャートである。 動作モードがテストモードである場合のトランスポンダ110の動作の他の例を説明するフローチャートである。 アクティブ負荷変調信号の強度の制御として、移相部116での位相変化量の調整が行われる場合の、テストモードにおけるトランスポンダ110の動作の例を説明するフローチャートである。 送受信部81としての共振回路の共振周波数と、位相との関係をシミュレーションしたシミュレーション結果を示す図である。 アクティブ負荷変調信号の強度の制御として、出力部86の出力インピーダンスの調整が行われる場合の、テストモードにおけるトランスポンダ110の動作の例を説明するフローチャートである。
<パッシブ負荷変調を用いる通信システムの構成例>
図1は、パッシブ負荷変調を用いて、近距離無線通信を行う通信システムの構成例を示すブロック図である。
ここで、以下では、近距離無線通信として、例えば、NFC通信を行うこととするが、近距離無線通信は、NFC通信に限定されるものではない。
図1において、通信システムは、R/W10とトランスポンダ20とを有し、R/W10とトランスポンダ20との間で、磁界を利用したNFC通信が行われる。
R/W10は、キャリア生成部11、変調部12、アンプ13、抵抗14、送受信部15、及び、復調部16を有する。
キャリア生成部11は、例えば、13.56MHz等の所定の周波数の正弦波を送信キャリアとして生成し、変調部12に供給する。
R/W10がトランスポンダ20にデータを送信する場合、変調部12には、R/W10からトランスポンダ20に送信する対象の送信対象データとしての、レートが212kbps(bit per second)等の所定のレートのデータが供給される。
変調部12は、送信対象データに従って、送信キャリアを、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)変調し、その結果得られるASK変調信号を、アンプ13に供給する。
又は、変調部12は、キャリア生成部11からの送信キャリアを、そのまま、アンプ13に供給する。
アンプ13は、変調部12からのASK変調信号又は送信キャリアを増幅し、抵抗14を介して、送受信部15に供給する。
送受信部15は、アンテナとしてのコイル15Aと、コンデンサ15Bとを有し、共振回路を構成している。
送受信部15は、アンプ13からのASK変調信号や送信キャリアを、磁界の変化にして送信する。
また、送受信部15は、R/W10からトランスポンダ20側を見たときの負荷(抵抗)をトランスポンダ20が変化させることで、送信キャリアがパッシブ負荷変調されたパッシブ負荷変調信号を、磁界の変化によって受信する。
送受信部15がパッシブ負荷変調信号を受信することで得られる受信信号は、復調部16に供給される。
復調部16は、送受信部15からの受信信号を復調し、その結果得られる復調データ、すなわち、トランスポンダ20から送信されてきたデータ(送信対象データ)を出力する。
トランスポンダ20は、例えば、ICカードや、スマートフォン等の携帯端末に内蔵される、ICカードの機能を司るブロック等であり、送受信部21、抵抗22、復調部23、抵抗24、及び、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)25を有する。
送受信部21は、アンテナとしてのコイル21Aと、コンデンサ21Bとを有し、共振回路を構成している。
送受信部21は、R/W10から送信されるASK変調信号や送信キャリアを、磁界の変化によって受信する。
また、送受信部21は、R/W10からトランスポンダ20側を見たときの負荷が、FET25がオン/オフすることにより変化することで得られる、R/W10からの送信キャリアがパッシブ負荷変調されたパッシブ負荷変調信号を、磁界の変化にして送信する。
復調部23は、送受信部21がASK変調信号を受信することで得られる受信信号を復調し、その結果得られる復調データ、すなわち、R/W10から送信されてきた送信対象データを出力する。
MOSFET25(のゲート)には、トランスポンダ20からR/W10に送信する対象の送信対象データとしての、レートが212kbps等の所定のレートのデータが供給される。
MOSFET25は、スイッチとして機能し、そこに供給される送信対象データに応じてオン/オフすることで、送受信部21に接続される抵抗を、抵抗22、又は、抵抗22及び24に切り替える。これにより、R/W10からトランスポンダ20側を見たときの負荷が変化し、R/W10が送信する送信キャリアが、MOSFET25に供給される送信対象データに従ってパッシブ負荷変調される。
以上のように構成される図1の通信システムでは、R/W10からトランスポンダ20に、送信対象データが送信される場合には、R/W10は、送信対象データに従って、送信キャリアをASK変調することにより、送信対象データを送信する。
また、トランスポンダ20からR/W10に、送信対象データが送信される場合には、トランスポンダ20は、送信対象データに従って、R/W10からトランスポンダ20側を見たときの負荷を変化させることで、送信キャリアをパッシブ負荷変調することにより、送信対象データを送信する。
すなわち、R/W10は、トランスポンダ20での、送信対象データに従った負荷の変化に応じた磁界の変化を、共振回路としての送受信部15に現れる信号から読み取ることにより、トランスポンダ20からの送信対象データを受信する。
ところで、前述したように、NFC通信については、ウエアラウルデバイス等の小型のデバイスへの適用のために、NFC通信の機能を実現する部品の小型化が期待されている。
NFC通信において、大きな面積を占める部品は、アンテナであり、したがって、図1の通信システムでは、アンテナとしてのコイル15Aや21Aを小型化する必要がある。
しかしながら、パッシブ負荷変調を用いる場合には、アンテナとしてのコイル15Aや21Aを小型化することが困難である。
すなわち、パッシブ負荷変調では、トランスポンダ20の負荷(R/W10からトランスポンダ20側を見たときの負荷)を変化させることで、磁界を変化させる。
アンテナとしてのコイル15A及び21Aが小さい場合や離れている場合には、コイル15A及び21Aの結合係数が小さくなるため、磁界の変化が小さくなる。その結果、R/W10において、その磁界の変化に応じて得られるパッシブ負荷変調信号を復調することが困難になる。
図1の通信システムでは、パッシブ負荷変調での送信対象データの送信のために、アンテナとしてのコイル15A及び21Aには、ある程度以上の結合係数が要求され、コイル15A及び21Aの大きさは、その結合係数を実現する大きさにする必要がある。
そのため、図1の通信システムが、例えば、交通系の運賃の支払い等に適用され、50mmないし100mm程度の通信距離(R/W10とトランスポンダ20とが通信することができる、R/W10とトランスポンダ20との距離)が要求される場合には、アンテナとしてのコイル15A及び21Aの大きさは、それなりの大きさを確保する必要がある。
ここで、パッシブ負荷変調を用いるNFC通信では、通信距離は、送信対象データを、パッシブ負荷変調により送信(受信)することができる距離によって律速されることが多い。
すなわち、R/W10からトランスポンダ20に、送信対象データを、ASK変調により送信することができる距離であっても、トランスポンダ20からR/W10に、送信対象データを、パッシブ負荷変調により送信することができないことがある。
そこで、パッシブ負荷変調に代えて、アクティブ負荷変調を用いる方法がある。
アクティブ負荷変調では、トランスポンダにおいて、R/Wからの送信キャリアに同期した同期信号が生成されて送信される。これにより、R/Wが送信する送信キャリアと、トランスポンダが送信する同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号が生成される。
トランスポンダにおいて、同期信号の出力は、送信対象データに応じてオン/オフされる。これにより、アクティブ負荷変調信号は、送信対象データに従って、送信キャリアを変調した(ような)信号になる。
アクティブ負荷変調では、トランスポンダのアンテナに、同期信号としての電流が流れるため、磁界(磁束)を大きく変化させることができ、パッシブ負荷変調よりも、通信距離等の通信性能を向上させることができる。したがって、アクティブ負荷変調によれば、アンテナを小型化しても、例えば、アンテナを小型化する前のパッシブ負荷変調と同様の通信性能を維持することが可能となる。
<アクティブ負荷変調>
図2は、アクティブ負荷変調の概要を説明する図である。
すなわち、図2は、アクティブ負荷変調を用いて、NFC通信を行う通信システムの構成例の概要を示すブロック図である。
図2において、通信システムは、R/W30とトランスポンダ50とを有し、R/W30とトランスポンダ50との間で、磁界を利用したNFC通信が行われる。
なお、図2では、R/W30を、送信キャリアを送信する送信系31と、アクティブ負荷変調信号を受信する受信系32とに、機能的に分けて図示してあるが、実装では、送信系31と受信系32とは一体的に構成することができる。
R/W30は、キャリア生成部41、コンデンサ42及び43、コイル44、コンデンサ45、及び、復調部46を有する。
キャリア生成部41ないしコイル44は、送信系31を構成し、コイル44ないし復調部46は、受信系32を構成する。
送信系31において、コンデンサ42及び43の一端は、いずれも、キャリア生成部41に接続され、コンデンサ42及び43の他端は、それぞれ、コイル44の一端と他端に接続されている。
また、受信系32では、コイル44とコンデンサ45とが、並列共振回路を構成しており、コイル44とコンデンサ45との接続点に、復調部46が接続されている。
トランスポンダ50は、コイル51、コンデンサ52、抵抗53、同期信号生成部54、及び、スイッチ55を有する。
トランスポンダ50において、コイル51、コンデンサ52、及び、抵抗53は、並列に接続されている。同期信号生成部54、及び、スイッチ55は、コイル51ないし抵抗53が並列に接続された回路に、直列に接続されている。
アクティブ負荷変調により、トランスポンダ50からR/W30に、送信対象データが送信される場合には、R/W30の送信系31において、キャリア生成部41が、例えば、13.56MHzの送信キャリアを生成する。そして、キャリア生成部41が生成した送信キャリアは、コンデンサ42及び43を介して、アンテナとしてのコイル44から、磁界の変化となって送信される。
コイル44から送信される送信キャリアは、トランスポンダ50において、アンテナとしてのコイル51で受信され、その結果得られる受信信号が、コイル51とコンデンサ52とで構成される共振回路から、同期信号生成部54に供給される。
同期信号生成部54は、コイル51とコンデンサ52とで構成される共振回路からの受信信号に同期した同期信号(送信キャリアに同期した信号でもある)を生成する。
また、トランスポンダ50では、例えば、212kbpsのレートの送信対象データに応じて、スイッチ55がオン/オフすることにより、同期信号生成部54が生成した同期信号の出力がオン/オフされる。
スイッチ55がオンになっている期間では、同期信号が、抵抗53を介して、コイル51とコンデンサ52とで構成される共振回路に出力され、アンテナとしてのコイル51から、磁界の変化となって送信される。
トランスポンダ50による同期信号の送信により、R/W30が送信する送信キャリアと、トランスポンダ50が送信する同期信号とが合成され、その合成の結果、アクティブ負荷変調信号が得られる。
トランスポンダ50において、同期信号の出力は、上述のように、送信対象データに応じてオン/オフされるので、アクティブ負荷変調信号は、送信対象データに従って、送信キャリアを変調した信号になる。
アクティブ負荷変調信号は、R/W30の受信系32において、アンテナとしてのコイル44で受信される。コイル44でアクティブ負荷変調信号を受信することにより得られる受信信号は、コイル44とコンデンサ45とで構成される共振回路から、復調部46に供給される。
復調部46は、コイル44とコンデンサ45とで構成される共振回路からの受信信号を復調し、その結果得られる復調データ、すなわち、トランスポンダ50から送信されてきた送信対象データを出力する。
図3は、アクティブ負荷変調を用いて、NFC通信を行う図2の通信システムでの送信対象データの送信の概要を示す図である。
R/W30からトランスポンダ50に、送信対象データが送信される場合には、アンテナとしてのコイル44及び51の結合係数が所定の結合係数kとなっている状態で、送信対象データに従ってASK変調を行うことにより得られるASK変調信号が、R/W30からトランスポンダ50に送信される。
一方、トランスポンダ50からR/W30に、送信対象データが送信される場合には、トランスポンダ50において、R/W30からの送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号が生成される。
さらに、トランスポンダ50では、アンテナとしてのコイル44及び51の結合係数が所定の結合係数kとなっている状態で、送信対象データに従って出力がオン/オフされる同期信号が、トランスポンダ50からR/W30に送信される。
なお、トランスポンダ50において、同期信号の出力がオフにされた場合、同期信号は送信されないが、便宜上、振幅が0の同期信号が送信されると考える。
トランスポンダ50による同期信号の送信により、R/W30が送信する送信キャリアと、トランスポンダ50が送信する同期信号とが合成される。この合成により、トランスポンダ50の送信対象データに従って、送信キャリアがアクティブ負荷変調されたアクティブ負荷変調信号、すなわち、トランスポンダ50の送信対象データに従って振幅が変化するアクティブ負荷変調信号が得られる。
以上のように、アクティブ負荷変調では、R/W30が送信する送信キャリアと、トランスポンダ50が送信する同期信号とが合成される。
ここで、時刻をtと、角周波数をwと、それぞれ表すこととすると、送信キャリアとしての正弦波は、Asin(wt)と表すことができ、同期信号としての正弦波は、Bsin(wt+THETA)と表すことができる。Aは、送信キャリアAsin(wt)の振幅を表し、Bは、同期信号Bsin(wt+THETA)の振幅を表す。THETAは、送信キャリアAsin(wt)の位相を基準とする同期信号Bsin(wt+THETA)の位相(ずれ)を表す。
送信キャリアAsin(wt)と、同期信号Bsin(wt+THETA)とが合成されることにより得られるアクティブ負荷変調信号ALMSは、正弦波の合成定理により、式(1)で表される。
ALMS = Asin(wt) + Bsin(wt+THETA)
= √(A2 + B2 + 2ABcos(THETA))sin(THETA+PHI)
・・・(1)
式(1)において、PHIは、所定の位相を表す。
式(1)によれば、式√(A2 + B2 + 2ABcos(THETA)) = A、すなわち、式cos(THETA) = -B / 2A、又は、B = -2Acos(THETA)が成り立つ場合、同期信号の出力がオンのとき(B<>0)と、同期信号の出力がオフのとき(B==0)とのいずれであっても、アクティブ負荷変調信号ALMSの振幅が、送信キャリアの振幅Aとなって変化しない、変調度が0%の振幅NULLが発生する。
以上のように、アクティブ負荷変調では、送信キャリアの振幅A、同期信号の振幅B、及び、同期信号の位相THETAが、式cos(THETA) = -B / 2Aで表される関係を有する場合、振幅NULLが発生し、トランスポンダ50からR/W30に、送信対象データを送信することができない(R/W30において、アクティブ負荷変調信号ALMSを、送信対象データに復調することができない)。
アクティブ負荷変調信号ALMSの変調度は、アクティブ負荷変調を用いたNFC通信の通信性能に影響し、式(1)から、送信キャリアの振幅A、同期信号の振幅B、及び、同期信号の位相THETAによって変化する。
以上のように、アクティブ負荷変調を用いたNFC通信の通信性能は、送信キャリアの振幅Aや、同期信号の振幅B、同期信号の位相THETAの影響を受ける。
図4は、アクティブ負荷変調を用いたNFC通信の通信性能について行ったシミュレーションの結果を示す図である。
図4において、横軸は、同期信号の位相THETAを表し、縦軸は、アクティブ負荷変調を用いたNFC通信の通信距離(アクティブ負荷変調による通信が可能な距離)を表す。
図4から、同期信号の位相THETAが、通信性能としての通信距離に大きな影響を与えることを確認することができる。
アクティブ負荷変調では、同期信号の位相THETAによって、変調度が変化し、最悪の場合、0%(振幅NULL)になることがある。
以上のように、アクティブ負荷変調では、位相THETAによって、変調度が変化するので、通信性能としての通信距離も変化する。
図5は、アクティブ負荷変調を用いて、NFC通信を行う通信システムの構成例を示すブロック図である。
図5において、通信システムは、R/W70とトランスポンダ80とを有し、R/W70とトランスポンダ80との間で、磁界を利用したNFC通信が行われる。
なお、図5では、トランスポンダ80からR/W70に、送信対象データを、アクティブ負荷変調で送信するときに必要な部分を図示してあり、R/W70からトランスポンダ80に、送信対象データを、ASK変調で送信するときに必要なブロックの図示は、省略してある。
R/W70は、キャリア生成部71、バッファ72及び73、コンデンサ74及び75、送受信部76、並びに、復調部77を有する。
キャリア生成部71は、例えば、13.56MHz等の所定の周波数の正弦波を送信キャリアとして生成し、バッファ72及び73に供給する。
バッファ72は、キャリア生成部71からの送信キャリアをバッファリングし、コンデンサ74を介して、送受信部76に供給する。
バッファ73は、キャリア生成部71からの送信キャリアのバッファリング及び反転を行い、コンデンサ75を介して、送受信部76に供給する。
送受信部76は、アンテナとしてのコイル76Aと、コンデンサ76Bとを有し、並列共振回路を構成している。バッファ72からの送信キャリアは、コイル76Aとコンデンサ76Bとの一端どうしの接続点に供給され、バッファ73からの送信キャリアは、コイル76Aとコンデンサ76Bとの他端どうしの接続点に供給される。
送受信部76は、バッファ72及び73からの送信キャリアを、磁界の変化にして送信する。
また、送受信部76は、トランスポンダ80から送信される(同期信号によって送信キャリアが変調された)アクティブ負荷変調信号を、磁界の変化によって受信する。
送受信部76がアクティブ負荷変調信号を受信することで得られる受信信号は、コイル76Aとコンデンサ76Bとの一端どうしの接続点から、復調部77に供給される。
復調部77は、送受信部76からの受信信号を復調し、その結果得られる復調データ、すなわち、トランスポンダ80から送信されてきた送信対象データを出力する。
トランスポンダ80は、例えば、ICカードや、スマートフォン等の携帯端末に内蔵される、ICカードの機能を司るブロック等であり、送受信部81、復調部82、制御部83、同期信号生成部84、移相部85、及び、出力部86を有する。
送受信部81は、アンテナとしてのコイル81Aと、コンデンサ81Bとを有し、並列共振回路を構成している。コイル81Aとコンデンサ81Bとの一端どうしは、接続点Uで接続され、コイル81Aとコンデンサ81Bとの他端どうしは、接続点Dで接続されている。
送受信部81は、R/W70から送信される送信キャリアやASK変調信号を、磁界の変化によって受信し、その結果得られる受信信号を、復調部82、及び、同期信号生成部84に供給する。
また、送受信部81は、出力部86が出力する同期信号を、磁界の変化にして送信する。
なお、送受信部81は、コイル81Aとコンデンサ81Bとが並列に接続された並列共振回路を構成しているが、送受信部81としては、並列共振回路の他、直列共振回路を採用することができる。また、送受信部81としては、例えば、並列共振回路と直列共振回路とを併用した構成や、コイル81Aのみ等の共振回路でない構成、その他、電磁誘導によって、R/W70との間で信号を送受信することができる任意の構成を採用することができる。
復調部82は、送受信部81からの受信信号(R/W70からのASK変調信号を受信することで得られる受信信号)を復調し、その結果得られる復調データ(R/W70から送信されてきた送信対象データ)を、制御部83に供給する。
制御部83は、復調部82からの復調データに応じて、所定の処理を行う。
また、制御部83は、R/W70に送信する対象の送信対象データに応じて、出力部86を制御し、出力部86から送受信部81への同期信号の出力をオン/オフさせる。
同期信号生成部84は、例えば、PLL(Phase Lock Loop)等で構成され、送受信部81からの受信信号に同期した同期信号、すなわち、送信キャリアに同期した同期信号を生成し、移相部85に供給する。
移相部85は、同期信号生成部84から供給される同期信号の位相を、所定の位相変化量だけ変化させ、出力部86に供給する。
出力部86は、制御部83の制御に従い、送信対象データに応じて、移相部85からの同期信号を、送受信部81に出力する。
出力部86は、バッファ91及び92、並びに、スイッチ93及び94で構成される。
バッファ91は、移相部85からの同期信号をバッファリングし、スイッチ93を介して、送受信部81(の接続点U)に出力する。
バッファ92は、移相部85からの同期信号のバッファリング及び反転を行い、スイッチ94を介して、送受信部81(の接続点D)に出力する。なお、バッファ91及び92では、移相部85からの同期信号を、1倍を含む所定のゲインで増幅することができる。
スイッチ93及び94は、制御部83の制御に従い、送信対象データに応じてオン/オフすることで、移相部85からの同期信号を、送受信部81に出力する。
以上のように構成される通信システムにおいて、トランスポンダ80からR/W70に、送信対象データが送信される場合には、R/W70は、キャリア生成部71で生成した送信キャリアを、バッファ72及び73並びにコンデンサ74及び75を介して、送受信部76から、磁界の変化にして送信する。
トランスポンダ80では、送受信部81が、R/W70からの送信キャリアを受信し、その受信によって得られる受信信号は、同期信号生成部84に供給される。
同期信号生成部84は、送受信部81からの受信信号に同期した同期信号を生成し、移相部85に供給する。
移相部85は、例えば、同期信号生成部84から供給される同期信号を遅延すること等によって、その同期信号の位相を、所定の位相変化量だけ変化させ、出力部86に供給する。
出力部86は、制御部83の制御に従い、送信対象データに応じて、移相部85からの同期信号の、送受信部81への出力をオン/オフする。
送受信部81は、出力部86が出力する同期信号を、磁界の変化にして送信する。
トランスポンダ80の送受信部81による同期信号の送信により、R/W70の送受信部76が送信する送信キャリアと、トランスポンダ80が送信する同期信号とが合成される。この合成により、トランスポンダ80の送信対象データに従って、送信キャリアがアクティブ負荷変調されたアクティブ負荷変調信号、すなわち、トランスポンダ80の送信対象データに従って振幅が変化するアクティブ負荷変調信号が生成される。
アクティブ負荷変調信号は、R/W70の送受信部76で受信され、その受信により得られる受信信号が、送受信部76から復調部77に供給される。
復調部77では、送受信部76からの受信信号が復調され、その結果得られる復調データ(トランスポンダ80から送信されてきた送信対象データ)が出力される。
ここで、トランスポンダ80において、同期信号生成部84が生成する同期信号は、送受信部81で送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期している。
R/W70のキャリア生成部71で生成された送信キャリアは、共振回路になっている送受信部76及び81を経由することで受信信号となるため、その経由の過程で、送信キャリアの位相、ひいては、受信信号の位相は変化する。
式(1)の送信キャリアAsin(wt)の位相を基準とする同期信号Bsin(wt+THETA)の位相THETAは、送信キャリアAsin(wt)が、共振回路になっている送受信部76及び81を経由することで生じる。
例えば、送信キャリアが13.56MHzの正弦波で、共振回路のQ値が12である場合、送信キャリアが共振回路を経由することで、位相は90度程度変化する。
図4で説明したように、同期信号Bsin(wt+THETA)の位相THETAは、アクティブ負荷変調を利用したNFC通信の通信性能に大きな影響を与える。
そのため、同期信号Bsin(wt+THETA)の位相THETAは、通信性能が良くなるように、移相部85で、所定の位相変化量だけ変化される。
移相部85での位相変化量は、位相の変化後の同期信号Bsin(wt+THETA)の位相THETAに対する通信性能が良くなるように決定される。
しかしながら、同期信号生成部84が生成する、受信信号に同期した同期信号の位相THETAは、例えば、その受信信号が得られる送受信部81を構成するコイル81Aやコンデンサ81B等の部品のばらつきによって変動する。
すなわち、トランスポンダ80で得られる同期信号の位相は、部品のばらつきによって、個体ごとに異なる。
そのため、設計上、適切な通信性能が得られる同期信号の位相(以下、適切位相ともいう)、さらには、同期信号の位相を、適切位相にするための移相部85での位相変化量(以下、適切変化量ともいう)を求めることができても、適切変化量だけ位相を変化させる変化前の同期信号の位相のばらつきによって、適切変化量だけ位相を変化させた変化後の同期信号の位相THETAが、適切位相にならず、通信性能が劣化することがある。
図6は、R/W70として、あるR/W-Aを用いて行ったシミュレーションの結果を示す図である。
すなわち、図6は、送受信部81としての共振回路の共振周波数、及び、移相部85が出力する位相変化後の同期信号の位相THETAと、通信性能との関係のシミュレーション結果を示す図である。
図6において、丸印は、パッシブ負荷変調の場合よりも、アクティブ負荷変調の通信距離が向上したケースを表し、三角印は、パッシブ負荷変調の場合よりも、アクティブ負荷変調の通信距離が向上したケースでないケースを表す。
図6によれば、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、送信キャリアの周波数に等しい13.56MHzである場合には、位相THETAが15度ないし120度程度の範囲になっているときに、アクティブ負荷変調の通信性能がパッシブ負荷変調よりも向上している。
また、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、送信キャリアの周波数13.56MHzから-250kHzだけずれた13.31MHzである場合には、位相THETAが0度ないし105度程度の範囲になっているときに、アクティブ負荷変調の通信性能がパッシブ負荷変調よりも向上している。
さらに、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、送信キャリアの周波数13.56MHzから+250kHzだけずれた13.81MHzである場合には、位相THETAが45度ないし150度程度の範囲になっているときに、アクティブ負荷変調の通信性能がパッシブ負荷変調よりも向上している。
図6によれば、アクティブ負荷変調では、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、設計値としての送信キャリアの周波数13.56MHzから250kHz程度ずれることにより、パッシブ負荷変調より高い通信性能を実現する同期信号の位相THETAが、15度ないし30度程度ずれることを確認することができる。
すなわち、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、送信キャリアの周波数13.56MHzから250kHz程度変動すると、送受信部81で送信キャリアを受信することにより得られる受信信号の位相が、本来の値(共振周波数の変動がない場合の設計上の値)から、15度ないし30度程度ずれることを確認することができる。
以上から、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、部品のばらつきによってすれている場合には、受信信号、ひいては、その受信信号から生成される、受信信号に同期した同期信号の位相が、本来の値(部品のばらつきがない、設計上の値)からずれる。
そのため、同期信号の位相を、適切変化量だけ変化させても、その変化前の同期信号の位相が本来の値からすれているために、適切変化量だけ位相を変化させた変化後の同期信号の位相THETAが、適切位相にならず、通信性能が劣化することがある。
以上のような部品のばらつきによる、同期信号(受信信号)の位相のずれ、ひいては、通信性能の劣化は、送受信部81としての共振回路の部品のばらつきの他、図示せぬ高調波成分除去用のフィルタに使用されるコイルやコンデンサのばらつきや、同期信号生成部84を構成するPLLの部品のばらつきに起因する遅延のばらつき、出力部86を構成する部品のばらつきに起因する遅延のばらつき等によっても生じるおそれがある。
以上のような部品のばらつきによる通信性能の劣化を改善する方法としては、例えば、移相部85での位相の変化後の同期信号の位相が、適切位相になるように、移相部85での位相変化量を、個体ごとに手作業で調整する方法がある。
しかしながら、移相部85での位相変化量を、個体ごとに手作業で調整することは、容易ではない。
また、部品のばらつきによる通信性能の劣化を改善する方法としては、例えば、前述の特許文献1に記載のように、共振回路を構成する送受信部81に、共振周波数を調整する可変容量を、外付けで実装し、移相部85での適切変化量だけの位相の変化後の同期信号の位相が、適切位相になるように、すなわち、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、設計上の値である13.56MHzになるように、可変容量を調整する方法がある。
しかしながら、可変容量は、面積が大きく、高コストであるため、トランスポンダ80の規模やコストが大になる。
そこで、本技術では、規模やコストの増加を抑制しつつ、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善することができるようにする。
<本技術を適用した通信システムの一実施の形態>
図7は、本技術を適用した通信システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図5の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図7において、通信システムは、R/W70とトランスポンダ110とを有する。
したがって、図7の通信システムは、R/W70を有する点で、図5の場合と共通し、トランスポンダ80に代えて、トランスポンダ110を有する点で、図5の場合と相違する。
図7の通信システムでは、R/W70とトランスポンダ110との間で、磁界を利用したNFC通信が行われる。
R/W70からトランスポンダ110への送信対象データの送信は、ASK変調で行われ、トランスポンダ110からR/W70への送信対象データの送信は、アクティブ負荷変調で行われる。
トランスポンダ110は、例えば、ICカードや、スマートフォン等の携帯端末に内蔵される、ICカードの機能を司るブロック等であり、送受信部81、復調部82、同期信号生成部84、出力部86、テスト信号生成部111、スイッチ112、検出部113、記憶部114、制御部115、及び、移相部116を有する。
したがって、トランスポンダ110は、送受信部81、復調部82、同期信号生成部84、及び、出力部86を有する点で、図5のトランスポンダ80と共通する。
但し、トランスポンダ110は、制御部83、及び、移相部85に代えて、制御部115、及び、移相部116がそれぞれ設けられている点で、図5のトランスポンダ80と相違する。さらに、トランスポンダ110は、テスト信号生成部111、スイッチ112、検出部113、及び、記憶部114が新たに設けられている点で、図5のトランスポンダ80と相違する。
テスト信号生成部111は、所定の信号をテスト信号として生成して出力する。
テスト信号としては、例えば、送信キャリアの周波数(本実施の形態では、13.56MHz)や、その他の周波数等の固定の周波数の信号等を採用することができる。また、テスト信号としては、例えば、周波数が所定の範囲でスイープしていく信号等を採用することができる。その他、テスト信号としては、交流の任意の信号を採用することができる。
スイッチ112は、制御部115の制御に従ってオン/オフする。スイッチ112がオンすることにより、テスト信号生成部111が出力するテスト信号が、出力部86に供給される。
ここで、トランスポンダ110の動作モードには、例えば、R/W70との間で通信を行う通常モードと、アクティブ負荷変調信号のキャリブレーションを行うテストモードとがある。
トランスポンダ110の動作モードは、例えば、所定の操作によって切り替えることができる。トランスポンダ110の動作モードは、例えば、トランスポンダ110を製造する工場において、トランスポンダ110のチェックを行うときに、テストモードにされ、その他のときには、通常モードにされる。
トランスポンダ110の動作モードがテストモードのとき、スイッチ112は、オンにされ、トランスポンダ110の動作モードが通常モードのとき、スイッチ112は、オフにされる。
したがって、テスト信号生成部111が出力するテスト信号は、動作モードがテストモードのとき、出力部86に出力(供給)され、さらに、出力部86から送受信部81に出力される。
送受信部81は、出力部86からのテスト信号を受信する。
送受信部81は、例えば、コイル81Aの一端とコンデンサ81Bの一端とが接続点Uで接続されるとともに、コイル81Aの他端とコンデンサ81Bの他端とが接続点Dで接続されており、並列共振回路を構成している。
送受信部81の接続点Dは、復調部82、同期信号生成部84、及び、検出部113に接続されており、送受信部81でテスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号は、接続点Dから、検出部113(、並びに、復調部82、及び、同期信号生成部84)に出力される。
なお、動作モードが通常モードのとき、出力部86には、後述する移相部116が出力する同期信号が供給され、出力部86は、移相部116からの同期信号を、送受信部81に出力する。
送受信部81は、出力部86が出力する同期信号を、磁界の変化にして(R/W70に)送信する。
さらに、動作モードが通常モードのとき、送受信部81は、R/W70から送信される送信キャリアやASK変調信号を、磁界の変化によって受信する。送受信部81が、R/W70からの送信キャリアやASK変調信号を受信することにより得られる受信信号は、接続点Dから、復調部82、及び、同期信号生成部84(、並びに、検出部113)に出力される。
検出部113は、送受信部81の接続点Dから出力される受信テスト信号から、必要に応じて、テスト信号生成部111が生成するテスト信号を用いて、R/W70が送信する送信キャリアと送受信部81が送信する同期信号とが合成されることにより得られるアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する。
すなわち、検出部113は、影響パラメータとして、受信テスト信号の電流(の振幅)、電圧(の振幅)、及び、受信テスト信号とテスト信号との(電圧又は電流の)位相差のうちの1以上を検出する。
検出部113は、受信テスト信号から検出した影響パラメータを、制御部115に供給する。
記憶部114は、制御部115の制御等に応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータを記憶する。
制御部115は、図5の制御部83と同様に、復調部82から供給される復調データに応じて、所定の処理を行うとともに、R/W70に送信する対象の送信対象データに応じて、出力部86(のスイッチ93及び94)を制御し、出力部86から送受信部81への同期信号の出力をオン/オフさせる。
さらに、制御部115は、検出部113から供給される影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する。
すなわち、制御部115は、検出部113から供給される影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータを算出し、その制御パラメータによって、記憶部114に記憶された制御パラメータを更新する。
さらに、制御部115は、記憶部114に記憶された制御パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する。
ここで、式(1)で表されるアクティブ負荷変調信号ALMSの強度の制御は、アクティブ負荷変調信号ALMSの振幅√(A2 + B2 + 2ABcos(THETA))を制御として行うことができる。
アクティブ負荷変調信号ALMSの振幅√(A2 + B2 + 2ABcos(THETA))について、トランスポンダ110で制御することができるファクタは、同期信号Bsin(wt+THETA)の振幅Bと位相THETAである。
そこで、制御パラメータとしては、同期信号Bsin(wt+THETA)の振幅Bや位相THETAに関する情報を採用することができる。制御部115は、そのような制御パラメータに応じて、同期信号Bsin(wt+THETA)の振幅Bや位相THETAを調整することで、式(1)のアクティブ負荷変調信号ALMSの強度を制御する。
具体的には、制御部115は、例えば、移相部116を制御することにより、移相部116が同期信号Bsin(wt+THETA)の位相THETAを変化させる位相変化量を調整することができる。移相部116での位相変化量が調整されることにより、送受信部81から送信される同期信号Bsin(wt+THETA)の位相THETAが調整される。
また、制御部115は、例えば、出力部86を制御することにより、出力部86の(電圧の)ゲインを調整することができる。出力部86のゲインの調整によって、出力部86から送受信部81に出力される同期信号としての電圧が調整され、ひいては、送受信部81としての共振回路に流れる電流が調整される。その結果、送受信部81から送信される同期信号Bsin(wt+THETA)の振幅Bが調整される。
その他、制御部115は、例えば、出力部86を制御することにより、出力部86の出力インピーダンスを調整することができる。出力部86の出力インピーダンスの調整によって、出力部86から送受信部81に出力される同期信号としての電流が調整され、ひいては、送受信部81としての共振回路に流れる電流が調整される。その結果、送受信部81から送信される同期信号Bsin(wt+THETA)の振幅Bが調整される。
ここで、出力部86のゲインの調整は、例えば、出力部86を動作させる電源電圧を変えること等により行うことができる。電源は、R/W70からの送信キャリアやASK変調信号から生成することや、トランスポンダ110に図示せぬバッテリを内蔵させ、そのバッテリから取得することができる。
また、出力部86の出力インピーダンスの調整は、例えば、スイッチ93及び94のそれぞれを、複数のMOSFETを並列に接続して構成し、オンにするMOSFETの数を変えること等により行うことができる。
さらに、アクティブ負荷変調信号の強度の制御は、移相部116での位相変化量の調整、出力部86のゲインの調整、又は、出力部86の出力インピーダンスの調整によって行う他、移相部116での位相変化量の調整、出力部86のゲインの調整、及び、出力部86の出力インピーダンスの調整のうちの2以上によって行うことができる。
移相部116は、例えば、図5の移相部85と同様に、同期信号生成部84から供給される同期信号の位相を、所定の位相変化量だけ変化させ、出力部86に供給する。
但し、移相部116は、同期信号の位相を変化させる所定の位相変化量を、制御部115の制御に従って調整(設定)する。
なお、図7では、テスト信号生成部111が出力するテスト信号が、移相部116の後段(移相部116と出力部86との間)に供給されるが、テスト信号は、その他、例えば、同期信号生成部84の前段や後段に供給することができる。
また、図7において、検出部113は、同期信号生成部34の後段に設け、同期信号生成部84が出力する受信テスト信号(に同期した同期信号)から、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出することができる。
この場合、同期信号生成部84での遅延の影響を含んだ影響パラメータとしての、受信テスト信号とテスト信号との位相差等を検出することができる。
さらに、図7では、検出部113は、送受信部81の接続点Dと接続され、送受信部81でテスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号が、接続点Dから、検出部113に供給されるが、検出部113は、送受信部81の接続点Uと接続することができる。この場合、送受信部81でテスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号は、接続点Uから、検出部113に供給される。
また、図7において、検出部113は、復調部82と一体的に構成することができる。
以上のように構成される図7の通信システムにおいて、トランスポンダ110の動作モードが通常モードになっており、R/W70からトランスポンダ110に、送信対象データが送信される場合には、R/W70は、送信対象データに応じて送信キャリアを変調することにより得られるASK変調信号を送信する。
トランスポンダ110では、送受信部81が、R/W70からのASK変調信号を受信し、その受信によって得られる受信信号を、復調部82に供給する。
復調部82は、送受信部81からの受信信号を復調し、その結果得られる復調データを、制御部115に供給する。
また、トランスポンダ110の動作モードが通常モードになっており、トランスポンダ110からR/W70に、送信対象データが送信される場合には、トランスポンダ110において、アクティブ負荷変調により、送信対象データが送信される。
すなわち、R/W70は、送信キャリアを送信する。
トランスポンダ110では、送受信部81が、R/W70からの送信キャリアを受信し、その受信によって得られる受信信号を、同期信号生成部84に供給する。
同期信号生成部84は、送受信部81からの受信信号に同期した同期信号を生成し、移相部116に供給する。
移相部116は、同期信号生成部84から供給される同期信号の位相を、制御部115の制御に従った位相変化量だけ変化させ、出力部86に供給する。
すなわち、制御部115は、記憶部114に記憶された制御パラメータに応じた、アクティブ負荷変調信号の強度の制御として、例えば、移相部116での位相変化量の調整を行う。
移相部116は、制御部115の制御に従って、位相変化量を調整し、その位相変化量だけ、同期信号生成部84から供給される同期信号の位相を変化させて、出力部86に供給する。
出力部86は、制御部116の制御に従い、送信対象データに応じて、移相部116からの同期信号を、送受信部81に出力する。
また、出力部86は、制御部115の制御に従い、出力部86のゲインや出力インピーダンスを調整する。
すなわち、制御部115は、記憶部114に記憶された制御パラメータに応じた、アクティブ負荷変調信号の強度の制御として、例えば、出力部86のゲインの調整や出力インピーダンスの調整を行う。
出力部86は、制御部116の制御に従って、出力部86のゲインや出力インピーダンスを調整し、送信対象データに応じて、移相部116からの同期信号を、送受信部81に出力する。
送受信部81は、出力部86が出力する同期信号を、磁界の変化にして送信する。
トランスポンダ110の送受信部81による同期信号の送信により、R/W70の送受信部76が送信する送信キャリアと、トランスポンダ110が送信する同期信号とが合成される。この合成により、トランスポンダ110の送信対象データに従って、送信キャリアがアクティブ負荷変調されたアクティブ負荷変調信号が生成される。
R/W70では、以上のようなアクティブ負荷変調信号が受信されて復調される。
<テストモードの動作の例>
図8は、動作モードがテストモードである場合のトランスポンダ110の動作の例の概要を説明する図である。
例えば、工場において、トランスポンダ110のチェック行うユーザが、動作モードをテストモードにするように、トランスポンダ110を操作すると、制御部115は、トランスポンダ110の動作モードをテストモードに設定する。
テストモードでは、制御部115は、通常モード時にはオフになっているスイッチ112をオンにする。
さらに、テストモードでは、制御部115は、通常モード時には送信対象データに従ってオン/オフされるスイッチ93及び94のうちの一方、又は、両方をオンにする。図8では、スイッチ93及び94のうちの、スイッチ93だけがオンになっている。
なお、図7で説明したように、スイッチ93及び94のそれぞれが、複数のMOSFETで構成され、通常モードにおいて、制御部115が、記憶部114に記憶された制御パラメータに従って、スイッチ93及び94それぞれとしての複数のMOSFETのうちの、オンにするMOSFETの数を変えることで、アクティブ負荷変調信号の強度の制御としての出力部86の出力インピーダンスの調整を行う場合には、テストモードでも、スイッチ93としての複数のMOSFETのうちの、オンにするMOSFETの数は、記憶部114に記憶された制御パラメータに従って制御される。
スイッチ112がオンになることにより、テスト信号生成部111が出力するテスト信号は、出力部86に供給される。なお、テスト信号生成部111が出力するテスト信号は、必要に応じて、検出部113にも供給される。
出力部86では、上述したように、スイッチ93がオンになっており、テスト信号生成部111からのテスト信号は、アンプ91及びスイッチ93を介して、送受信部81に出力される。
送受信部81は、出力部86からのテスト信号を受信し、そのテスト信号の受信により得られる受信テスト信号は、接続点Dから、検出部113に出力される。
ここで、受信テスト信号は、送受信部81で、テスト信号を受信することにより得られる信号であり、送受信部81としての共振回路の共振周波数等に応じて、テスト信号に対して、振幅や位相が変化している。
検出部113は、送受信部81から出力される受信テスト信号から、必要に応じて、テスト信号生成部111が生成するテスト信号を用いて、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータとしての、受信テスト信号の電流、電圧、及び、受信テスト信号とテスト信号との位相差のうちの1以上を検出し、制御部115に供給する。
制御部115は、検出部113から供給される影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータとしての、移相部116での位相変化量、出力部86のゲイン、及び、出力部86の出力インピーダンスのうちの1以上を算出する。
すなわち、制御部115は、式(1)のアクティブ負荷変調信号ALMSの振幅√(A2 + B2 + 2ABcos(THETA))と、送信キャリアAsin(wt)の振幅Aとの差が、なるべく大になるように、制御パラメータとしての、移相部116での位相変化量や、出力部86のゲイン、出力インピーダンスを算出する。
そして、制御部115は、影響パラメータに応じて算出した制御パラメータによって、記憶部114に記憶された制御パラメータを更新する。
その後、制御部115は、トランスポンダ110の動作モードを通常モードに設定する(戻す)。
通常モードでは、図7で説明したように、アクティブ負荷変調により、送信対象データが、トランスポンダ110からR/W70に送信される。
但し、制御部115において、アクティブ負荷変調信号の強度の制御としての、移相部116での位相変化量の調整や、出力部86のゲインの調整、出力部86の出力インピーダンスの調整は、記憶部114に記憶された更新後の制御パラメータに応じて行われる。
以上のように、トランスポンダ110では、テストモードにおいて、テスト信号を生成し、送受信部81で、テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出し、その影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータを算出する。
したがって、トランスポンダ110の各個体ごとに、制御パラメータの適切な値を容易に設定することができる。
さらに、トランスポンダ110では、通常モードにおいて、テストモードで算出された制御パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御するので、規模やコストの増加を抑制しつつ、部品のばらつき等による通信性能の劣化を改善することができる。
すなわち、トランスポンダ110によれば、送受信部81を構成するコイル81Aやコンデンサ81Bのばらつきによる通信性能の劣化を改善することができる。その結果、トランスポンダ110の部品のばらつきに対するロバスト性を向上させることができる。
さらに、トランスポンダ110では、テスト信号生成部111ないし移相部116が必要となるが、テスト信号生成部111ないし移相部116は、トランスポンダ110を構成する1チップのIC(Integrated Circuit)内に、小面積かつ低コストで実装することができる。したがって、特許文献1に記載のように、可変容量を設ける場合に比較して、規模やコストの増加を抑制することができる。
また、トランスポンダ110では、部品のばらつきによる通信性能の劣化を改善するために、送受信部81としての共振回路の共振周波数を調整する必要がない。
さらに、トランスポンダ110が図示せぬアナログICを含んで構成され、そのアナログICにおいて、受信信号や、その受信信号に同期した同期信号が処理される場合に、アナログICにおける遅延時間を管理する必要がない。
すなわち、図5のトランスポンダ80では、トランスポンダ80が図示せぬアナログICを含んで構成され、そのアナログICにおいて、受信信号や、その受信信号に同期した同期信号が処理される場合には、アナログICにおける遅延時間によって、出力部86が送受信部81に出力する同期信号の位相が変化する。そのため、トランスポンダ80の各個体について、アナログICにおける遅延時間を管理しておき、その遅延時間を考慮して、移相部85での位相変化量を決定する必要がある。
これに対して、図7のトランスポンダ110では、テスト信号を用いて、適切な制御パラメータが算出されるので、上述のようなアナログICにおける遅延時間の管理は行う必要がない。
したがって、トランスポンダ110では、共振周波数の調整や遅延時間の管理に必要な手間がかからないので、共振周波数の調整や遅延時間の管理を行う場合に比較して、トランスポンダ110の製造コストを削減することができる。
図9は、動作モードがテストモードである場合のトランスポンダ110の動作の例を説明するフローチャートである。
ユーザが、動作モードをテストモードにするように、トランスポンダ110を操作すると、ステップS11において、制御部115は、トランスポンダ110の動作モードをテストモードに設定し、処理は、ステップS12に進む。
ここで、テストモードでは、制御部115は、スイッチ112をオンにするとともに、出力部86のスイッチ93及び94のうちの一方、又は、両方をオンにする。
ステップS12では、テスト信号生成部111がテスト信号の生成及び出力を開始し、処理は、ステップS13に進む。
ここで、テスト信号生成部111が出力するテスト信号は、スイッチ112に介して、出力部86に供給される。また、テスト信号生成部111が出力するテスト信号は、必要に応じて、検出部113に供給される。
出力部86では、上述したように、スイッチ93及び94のうちの少なくとも一方がオンになっており、テスト信号生成部111が出力するテスト信号は、出力部86から、送受信部81に出力される。
ステップS13において、送受信部81は、出力部86からのテスト信号を受信する。送受信部81でのテスト信号の受信により得られる受信テスト信号は、検出部113に出力され、処理は、ステップS13からステップS14に進む。
ステップS14では、検出部113は、送受信部81から出力される受信テスト信号から、必要に応じて、テスト信号生成部111が生成するテスト信号を用いて、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータとしての、受信テスト信号の電流や、電圧、受信テスト信号とテスト信号との位相差を検出し、制御部115に供給して、処理は、ステップS15に進む。
ステップS15では、制御部115は、検出部113から供給される影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータとしての、移相部116での位相変化量や、出力部86のゲイン、出力部86の出力インピーダンスを算出する。
そして、処理は、ステップS15からステップS16に進み、制御部115は、直前のステップS15で算出した制御パラメータが、制御パラメータとして妥当な範囲内の値になっているかどうかを判定する。
ステップS16において、制御パラメータが、妥当な範囲内の値になっていないと判定された場合、すなわち、制御パラメータが、所定の範囲外の値である場合、処理は、ステップS17に進み、制御部115は、所定のエラー処理を行って、処理は終了する。
エラー処理としては、例えば、図示せぬモニタに、エラーメッセージを表示することや、図示せぬレジスタに、エラーを表す値を書き込むこと等が行われる。
ここで、制御パラメータについては、設計上、最適値が存在するが、実際問題として、制御パラメータには、送受信部81を構成するコイル81Aやコンデンサ81B等の部品のばらつきによって、ばらつきが生じる。
このような部品のばらつきによってばらつく制御パラメータの範囲は、予想することができる。そして、ステップS15において、その予想の範囲を超えた制御パラメータが算出される場合には、トランスポンダ110に、部品の不良や、接続の不良が生じている蓋然性が高い。
そこで、ステップS15において算出された制御パラメータが、上述のような予想の範囲である所定の範囲外の値である場合には、エラー処理を行う。エラー処理を行うことで、トランスポンダ110のチェックを行うユーザは、トランスポンダ110が不良品であることを、容易に認識することができる。
一方、ステップS16において、制御パラメータが、妥当な範囲内の値になっていると判定された場合、すなわち、制御パラメータが所定の範囲内の値である場合、処理は、ステップS18に進む。
ステップS18では、制御部115は、ステップS15で算出した制御パラメータによって、記憶部114に記憶された制御パラメータを更新(修正)し、処理は、ステップS19に進む。
ステップS19では、制御部115は、テストモードを解除し、動作モードを通常モードに設定して(戻して)、処理は終了する。
<通常モードの動作の例>
図10は、動作モードが通常モードである場合に、トランスポンダ110が送信対象データをR/W70に送信する動作の例を説明するフローチャートである。
ステップS31において、制御部115は、記憶部114に記憶された更新後の制御パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度の制御としての、移相部116での位相変化量の調整や、出力部86のゲインの調整、出力部86の出力インピーダンスの調整を行い、処理は、ステップS32に進む。
ステップS32において、トランスポンダ110は、R/W70からの送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を生成し、その同期信号の出力を、送信対象データに従ってオン/オフすることで、送信対象データを、アクティブ負荷変調により、R/W70に送信する。
すなわち、送受信部81が、R/W70から送信されてくる送信キャリアを受信し、その受信によって得られる受信信号は、同期信号生成部84に供給される。
同期信号生成部84は、送受信部81からの受信信号に同期した同期信号を生成し、移相部116に供給する。
移相部116は、同期信号生成部84から供給される同期信号の位相を、制御部115の制御に従った位相変化量だけ変化させ、出力部86に供給する。
出力部86は、送信対象データに応じて、移相部116からの同期信号の、送受信部81への出力をオン/オフにする。
送受信部81は、出力部86が出力する同期信号を、磁界の変化にして送信する。
トランスポンダ110の送受信部81による同期信号の送信により、その同期信号と、R/W70が送信している送信キャリアとが合成され、トランスポンダ110の送信対象データに従って、送信キャリアがアクティブ負荷変調されたアクティブ負荷変調信号が生成される。
<テストモードの動作の他の例>
図11は、動作モードがテストモードである場合のトランスポンダ110の動作の他の例を説明するフローチャートである。
ここで、図9では、制御部115が算出した制御パラメータが、妥当な範囲内の値になっているかどうかが判定され、制御パラメータが、妥当な範囲内の値になっていないと判定された場合に、エラー処理が行われる。
これに対して、図11では、検出部113が受信テスト信号から検出した影響パラメータが、影響パラメータとして妥当な範囲内の値になっているかどうかが判定され、影響パラメータが、妥当な範囲内の値になっていないと判定された場合に、エラー処理が行われる。
以上のように、エラー処理を行うかどうかの判定に用いられる情報が、図9では、制御パラメータであるのに対して、図11では、影響パラメータである点で、図9と図11とは異なる。
ステップS41ないしS44において、図9のステップS11ないしS14とそれぞれ同様の処理が行われる。
そして、ステップS44において、検出部113が、送受信部81から出力される受信テスト信号から、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータとしての、受信テスト信号の電流や、電圧、受信テスト信号とテスト信号との位相差を検出し、制御部115に供給すると、処理は、ステップS45に進む。
ステップS45では、制御部115は、直前のステップS44で検出された影響パラメータが、影響パラメータとして妥当な範囲内の値になっているかどうかを判定する。
ステップS45において、影響パラメータが、妥当な範囲内の値になっていないと判定された場合、すなわち、影響パラメータが、所定の範囲外の値である場合、処理は、ステップS46に進み、制御部115は、図9のステップS17と同様のエラー処理を行って、処理は終了する。
ここで、影響パラメータとしての受信テスト信号の電流や、電圧、受信テスト信号とテスト信号との位相差については、設計上の値(設計値)が存在するが、実際問題として、影響パラメータには、送受信部81を構成するコイル81Aやコンデンサ81B等の部品のばらつきによって、ばらつきが生じる。
このような部品のばらつきによってばらつく影響パラメータの範囲は、予想することができる。そして、ステップS44において、その予想の範囲を超えた影響パラメータが検出される場合には、トランスポンダ110に、部品の不良や、接続の不良が生じている蓋然性が高い。
そこで、ステップS44において検出された影響パラメータが、上述のような予想の範囲である所定の範囲外の値である場合には、エラー処理を行う。エラー処理を行うことで、トランスポンダ110のチェックを行うユーザは、トランスポンダ110が不良品であることを、容易に認識することができる。
一方、ステップS45において、影響パラメータが、妥当な範囲内の値になっていると判定された場合、処理は、ステップS47に進む。
ステップS47では、図9のステップS15と同様に、制御部115は、検出部113から供給される影響パラメータに応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータとしての、移相部116での位相変化量や、出力部86のゲイン、出力部86の出力インピーダンスを算出する。
そして、処理は、ステップS47からステップS48に進み、以下、ステップS48及びS49において、図9のステップS18及びS19とそれぞれ同様の処理が行われ、処理は終了する。
図12は、アクティブ負荷変調信号の強度の制御として、移相部116での位相変化量の調整が行われる場合の、テストモードにおけるトランスポンダ110の動作の例を説明するフローチャートである。
ステップS51ないしS53において、図11のステップS41ないしS43とそれぞれ同様の処理が行われる。これにより、送受信部81では、出力部86が出力するテスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号が、検出部113に出力され、処理は、ステップS54に進む。
ステップS54では、検出部113は、送受信部81から出力される受信テスト信号から、テスト信号生成部111が生成するテスト信号を用いて、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータとしての、受信テスト信号とテスト信号との(電圧の)位相差、すなわち、テスト信号が、出力部86及び送受信部81を経由することで生じる位相ずれを検出し、制御部115に供給して、処理は、ステップS55に進む。
ステップS55では、制御部115は、直前のステップS54で検出された影響パラメータとしての受信テスト信号とテスト信号との位相差(以下、検出位相差ともいう)が、妥当な範囲としての、例えば、-90度ないし+90度等の範囲内の値になっているかどうかを判定する。
ステップS55において、検出位相差が、妥当な範囲内の値になっていないと判定された場合、処理は、ステップS56に進み、制御部115は、図11のステップS46と同様のエラー処理を行って、処理は終了する。
一方、ステップS55において、検出位相差が、妥当な範囲内の値になっていると判定された場合、処理は、ステップS57に進む。
ステップS57では、制御部115は、検出部113から供給される検出位相差に応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータとしての、移相部116での位相変化量を算出する。
すなわち、例えば、検出位相差から、テスト信号が、出力部86及び送受信部81を経由することで得られる受信テスト信号の位相が、本来の値よりも30度だけ進んでいることが認識される場合、制御部115は、30度だけ進む位相を戻す(補償する)-30度を、位相を補償する補償量として算出する。
ここで、例えば、移相部116での位相変化量の、設計上の適切な値が、180度だけ位相を遅らせることを表す-180度であるとすると、その設計上の適切な値である-180度が、受信テスト信号の位相の本来の値であり、制御パラメータとしての位相変化量の初期値として、記憶部114に記憶される。
この場合、制御部115は、例えば、記憶部114に位相変化量の初期値として記憶された-180度に、補償量である-30度を加算することで、制御パラメータとしての位相変化量として、210度だけ位相を遅らせることを表す-210度を算出する。
その後、処理は、ステップS57からステップS58に進み、制御部115は、ステップS57で算出した制御パラメータによって、記憶部114に記憶された制御パラメータを更新し、処理は、ステップS59に進む。
すなわち、制御部115は、例えば、上述したように、検出位相差から算出した制御パラメータとしての位相変化量である-210度によって、記憶部114に記憶された制御パラメータとしての位相変化量の初期値を更新する。
ステップS59では、制御部115は、図11のステップS49と同様に、テストモードを解除し、動作モードを通常モードに設定して、処理は終了する。
図13は、送受信部81としての共振回路の共振周波数と、受信テスト信号の位相との関係をシミュレーションしたシミュレーション結果を示す図である。
なお、図13において、横軸は、送受信部81としての共振回路の共振周波数(アンテナ共振周波数)を表し、縦軸は、共振周波数が、設計値としての13.56MHzである場合を基準(=0)とする受信テスト信号の位相を表す。
図13によれば、例えば、部品のばらつきによって、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、設計値である13.56MHzから、13.4MHzにずれている場合、受信テスト信号の位相が、+30度程度になることを確認することができる。
すなわち、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、設計値である13.56MHzから、13.4MHzにずれている場合には、信号が送受信部81を経由することにより、その信号の位相は、共振周波数がずれていない場合よりも30度程度進む。
そのため、同期信号生成部84が生成する、受信信号に同期した同期信号の位相も、設計上の値から30度程度だけ余計に進んでしまい、振幅NULLの発生等によって、アクティブ負荷変調の通信性能が劣化することがある。
図12では、記憶部114に記憶された制御パラメータとしての位相変化量が、上述のような、余計に進む30度程度の位相をキャンセルする制御パラメータに更新される。その結果、部品のばらつきによる通信性能の劣化を改善することができる。
なお、図12では、検出位相差から求められた補償量を、記憶部114に記憶された制御パラメータの初期値に加算することで、記憶部114に記憶された制御パラメータを更新する制御パラメータ(以下、更新パラメータともいう)を算出することとしたが、更新パラメータは、その他、例えば、マップや関数を用いて求めることができる。
すなわち、検出位相差や補償量と、更新パラメータとを対応付けたマップ(テーブル)や、検出位相差や補償量を入力として、更新パラメータを出力する関数を求めておき、そのマップや関数を用いて、検出位相差や補償量から、更新パラメータを求めることができる。
図14は、アクティブ負荷変調信号の強度の制御として、出力部86の出力インピーダンスの調整が行われる場合の、テストモードにおけるトランスポンダ110の動作の例を説明するフローチャートである。
ステップS61ないしS64において、図12のステップS51ないしS54とそれぞれ同様の処理が行われる。これにより、検出部113では、送受信部81から出力される受信テスト信号から、テスト信号生成部111が生成するテスト信号を用いて、アクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータとしての検出位相差、すなわち、受信テスト信号とテスト信号との(電圧の)位相差が検出され、制御部115に供給されて、処理は、ステップS65に進む。
ステップS65では、制御部115は、検出位相差が、例えば、-45度ないし+45度等の妥当な範囲のうちの、第1の範囲である、例えば、-5度ないし+5度等の範囲内の値になっているかどうかを判定する。
ステップS65において、検出位相差が、第1の範囲内の値になっていると判定された場合、処理は、ステップS66に進む。
ステップS66では、制御部115は、検出部113から供給される検出位相差に応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する更新パラメータとしての、出力部86の出力インピーダンスとして、例えば、出力インピーダンスの設計値等のデフォルト値を設定(算出)する。
すなわち、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、共振周波数の設計値にほぼ一致しており、そのため、検出位相差が、ほぼ0度に近い第1の範囲内の値になる場合、アクティブ負荷変調の強度が、アクティブ負荷変調の強度の設計値からそれほど低下することはないため、更新パラメータとしての出力インピーダンスとしては、出力インピーダンスの設計値であるデフォルト値が採用される。
その後、処理は、ステップS66からステップS67に進み、制御部115は、更新パラメータによって、記憶部114に記憶された制御パラメータを更新し、処理は、ステップS68に進む。
ステップS68では、制御部115は、図12のステップS59と同様に、テストモードを解除し、動作モードを通常モードに設定して、処理は終了する。
また、ステップS65において、検出位相差が、第1の範囲内の値になっていないと判定された場合、すなわち、検出位相差が、第1の範囲外の値である場合、処理は、ステップS69に進む。
ステップS69では、制御部115は、検出位相差が、妥当な範囲のうちの、第1の範囲よりも広い第2の範囲である、例えば、-15度ないし+15度等の範囲内の値になっているかどうかを判定する。
ステップS69において、検出位相差が、第2の範囲内の値になっていると判定された場合、処理は、ステップS70に進む。
ステップS70では、制御部115は、検出部113から供給される検出位相差に応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する更新パラメータとしての、出力部86の出力インピーダンスとして、例えば、デフォルト値を第1の値だけ補正した第1の補正値を算出する。
すなわち、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、共振周波数の設計値から幾分かずれており、検出位相差が、第1の範囲を超えた第2の範囲内の値になる場合、アクティブ負荷変調の強度が、アクティブ負荷変調の強度の設計値から幾分か低下することが予想されるため、更新パラメータとしての出力インピーダンスとしては、出力インピーダンスの設計値であるデフォルト値を補正した第1の補正値が採用される。
ここで、第1の補正値としては、送受信部81としての共振回路の共振周波数が共振周波数の設計値から第2の範囲の値だけずれていることで低下すると予想されるアクティブ負荷変調の強度の低下を補償する分だけ、送受信部81に流れる電流を増加させる値が採用される。したがって、第1の補正値は、出力インピーダンスの設計値であるデフォルト値よりも小さい値である。
その後、処理は、ステップS70からステップS67に進み、以下、ステップS67及びS68において、上述した処理が行われる。
また、ステップS69において、検出位相差が、第2の範囲内の値になっていないと判定された場合、すなわち、検出位相差が、第2の範囲外の値である場合、処理は、ステップS71に進む。
ステップS71では、制御部115は、検出位相差が、妥当な範囲のうちの、第2の範囲よりも広い第3の範囲である、例えば、-45度ないし+45度等の範囲内の値になっているかどうかを判定する。
ステップS71において、検出位相差が、第3の範囲内の値になっていると判定された場合、処理は、ステップS72に進む。
ステップS72では、制御部115は、検出部113から供給される検出位相差に応じて、アクティブ負荷変調信号の強度を制御する更新パラメータとしての、出力部86の出力インピーダンスとして、例えば、デフォルト値を第2の値だけ補正した第2の補正値を算出する。
すなわち、送受信部81としての共振回路の共振周波数が、共振周波数の設計値からさらにずれており、検出位相差が、第2の範囲を超えた第3の範囲内の値になる場合、アクティブ負荷変調の強度が、アクティブ負荷変調の強度の設計値から大きく低下することが予想されるため、更新パラメータとしての出力インピーダンスとしては、出力インピーダンスの設計値であるデフォルト値を、第1の補正値よりも補正した第2の補正値が採用される。
したがって、第2の補正値は、第1の補正値よりも、送受信部81に流れる電流を増加させる値、すなわち、第1の補正値よりも小さい値である。
その後、処理は、ステップS72からステップS67に進み、以下、ステップS67及びS68において、上述した処理が行われる。
一方、ステップS71において、検出位相差が、第3の範囲内の値になっていないと判定された場合、すなわち、検出位相差が、妥当な範囲外の値であり、トランスポンダ110に、部品の不良や、接続の不良が生じている蓋然性が高い場合、処理は、ステップS73に進む。
ステップS73では制御部115は、図12のステップS56と同様のエラー処理を行って、処理は終了する。
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、変調として、アクティブ負荷変調のみを行うトランスポンダの他、アクティブ負荷変調と、パッシブ負荷変調等の他の変調とを、必要に応じて切り替えて行うトランスポンダ等に適用することができる。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
<1>
所定のテスト信号を生成するテスト信号生成部と、
他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する検出部と、
前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御部と
を備える通信装置。
<2>
前記検出部は、前記受信テスト信号の電圧、電流、又は、前記受信テスト信号と前記テスト信号との位相差を、前記影響パラメータとして検出する
<1>に記載の通信装置。
<3>
前記同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記同期信号の位相を変化させる移相部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記影響パラメータに応じて、前記移相部で前記同期信号の位相を変化させる位相変化量を調整することにより、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する
<1>又は<2>に記載の通信装置。
<4>
前記同期信号を生成する同期信号生成部と、
送信対象データに応じて、前記同期信号の、前記送受信部への出力をオン/オフする出力部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記影響パラメータに応じて、前記出力部の出力インピーダンス、又は、ゲインを調整することにより、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する
<1>又は<2>に記載の通信装置。
<5>
前記影響パラメータが所定の範囲外の値である場合、前記制御部は、所定のエラー処理を行う
<1>ないし<4>のいずれかに記載の通信装置。
<6>
前記制御部は、
前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータを算出し、
前記制御パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御し、
前記制御パラメータが所定の範囲外の値である場合、所定のエラー処理を行う
<1>ないし<4>のいずれかに記載の通信装置。
<7>
磁界を利用した近距離無線通信を行う
<1>ないし<6>のいずれかに記載の通信装置。
<8>
所定のテスト信号を生成することと、
他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出することと
を含み、
前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度が制御される
通信方法。
<9>
所定のテスト信号を生成し、
他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する
ことにより得られる前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する
通信方法。
10 R/W, 11 キャリア生成部, 12 変調部, 13 アンプ, 14 抵抗, 15 送受信部, 15A コイル, 15B コンデンサ, 16 復調部, 20 トランスポンダ, 21 送受信部, 21A コイル, 21B コンデンサ, 22 提供, 23 復調部, 24 抵抗, 25 MOSFET, 31 送信系, 32 受信系, 41 キャリア生成部, 42,43 コンデンサ, 44 コイル, 45 コンデンサ, 46 復調部, 51 コイル, 52 コンデンサ, 53 抵抗, 54 同期信号生成部, 55 スイッチ, 70 R/W, 71 キャリア生成部, 72、73 バッファ, 74,75 コンデンサ, 76 送受信部, 76A コイル, 76B コンデンサ, 77 復調部, 80 トランスポンダ, 81 送受信部, 81A コイル, 81B コンデンサ, 82 復調部, 83 制御部, 84 同期信号生成部, 85 移相部, 86 出力部, 91,92 バッファ, 93,94 スイッチ, 110 トランスポンダ, 111 テスト信号生成部, 112 スイッチ, 113 検出部, 114 記憶部, 115 制御部, 116 移相部

Claims (9)

  1. 所定のテスト信号を生成するテスト信号生成部と、
    他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する検出部と、
    前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御部と
    を備える通信装置。
  2. 前記検出部は、前記受信テスト信号の電圧、電流、又は、前記受信テスト信号と前記テスト信号との位相差を、前記影響パラメータとして検出する
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記同期信号を生成する同期信号生成部と、
    前記同期信号の位相を変化させる移相部と
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記影響パラメータに応じて、前記移相部で前記同期信号の位相を変化させる位相変化量を調整することにより、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する
    請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記同期信号を生成する同期信号生成部と、
    送信対象データに応じて、前記同期信号の、前記送受信部への出力をオン/オフする出力部と
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記影響パラメータに応じて、前記出力部の出力インピーダンス、又は、ゲインを調整することにより、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記影響パラメータが所定の範囲外の値である場合、前記制御部は、所定のエラー処理を行う
    請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記制御部は、
    前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する制御パラメータを算出し、
    前記制御パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御し、
    前記制御パラメータが所定の範囲外の値である場合、所定のエラー処理を行う
    請求項1に記載の通信装置。
  7. 磁界を利用した近距離無線通信を行う
    請求項1に記載の通信装置。
  8. 所定のテスト信号を生成することと、
    他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出することと
    を含み、
    前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度が制御される
    通信方法。
  9. 所定のテスト信号を生成し、
    他の通信装置から送信される送信キャリアを受信するとともに、前記送信キャリアを受信することにより得られる受信信号に同期した同期信号を送信する送受信部で、前記テスト信号を受信することにより得られる受信テスト信号から、前記送信キャリアと前記同期信号とが合成されたアクティブ負荷変調信号の強度に影響する影響パラメータを検出する
    ことにより得られる前記影響パラメータに応じて、前記アクティブ負荷変調信号の強度を制御する
    通信方法。
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