JP2023127353A - 電機子及び回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向への小型化を図る。
【解決手段】ステータ14は、周方向に間隔をあけて配置された複数のティース部34を有するステータコア20と、ステータコア20に取付けられたインシュレータ22と、導電性の巻線24が複数のティース部34のまわりにそれぞれ巻回されることにより形成された複数のコイル26と、を備えている。また、ステータ14は、ターミナル(第1ターミナル28、第2ターミナル30)を備えている。ターミナルは、インシュレータ22に固定されるインシュレータ固定部(第1インシュレータ固定部52、第2インシュレータ固定部74)と、周方向に隣合う一対のコイル26の間に配置されかつコイル26の端末部(第1端末部50A、第2端末部50B)が固定されるカシメ部66と、を備えている。
【選択図】図3
【解決手段】ステータ14は、周方向に間隔をあけて配置された複数のティース部34を有するステータコア20と、ステータコア20に取付けられたインシュレータ22と、導電性の巻線24が複数のティース部34のまわりにそれぞれ巻回されることにより形成された複数のコイル26と、を備えている。また、ステータ14は、ターミナル(第1ターミナル28、第2ターミナル30)を備えている。ターミナルは、インシュレータ22に固定されるインシュレータ固定部(第1インシュレータ固定部52、第2インシュレータ固定部74)と、周方向に隣合う一対のコイル26の間に配置されかつコイル26の端末部(第1端末部50A、第2端末部50B)が固定されるカシメ部66と、を備えている。
【選択図】図3
Description
本開示は、電機子及び回転電機に関する。
下記特許文献1には、インナロータ型のブラシレスモータである回転電機が開示されている。この文献に記載された回転電機は、コイルが装着された複数の固定子磁極と、複数の導電部材と、を備えている。複数の導電部材と複数のコイルのコイル端とは、複数の接続部において電気的に接続されている。また、これら接続部は、固定子磁極の間の極間隙間に配置されている。これにより、回転電機の軸方向への小型化が図られている。
ところで、車両等の限られたスペースに搭載される回転電機には、上記特許文献1に記載された回転電機のように軸方向への小型化を図ることが望まれる。
本開示は上記事実を考慮し、軸方向への小型化を図ることができる電機子及び回転電機を得ることが目的である。
上記課題を解決する電機子(14)は、周方向に間隔をあけて配置された複数のティース部(34)を有するステータコア(20)と、前記ステータコアに取付けられたインシュレータ(22)と、導電性の巻線(24)が複数の前記ティース部のまわりにそれぞれ巻回されることにより形成された複数のコイル(26)と、導電性の部材を用いて形成されていると共に、前記インシュレータに固定されるインシュレータ固定部(52、74)と、周方向に隣合う一対の前記コイルの間に配置されかつ前記コイルの端末部(50A、50B)が固定されるカシメ部(66)と、を有するターミナル(28、30)と、を備えている。また、回転電機(10)は、上記電機子を含んで構成された固定子(14)及び回転子(12)の一方と、前記電機子と径方向に対向して配置されたマグネット(18)を有する固定子及び回転子の他方と、を備えている。
この様に構成することで、軸方向への小型化を図ることができる。
図1~図9を用いて本開示の第1実施形態に係るモータ10について説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、後述するロータ12の回転軸方向一方側、回転径方向外側及び回転周方向一方側をそれぞれ示すものとする。また、以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ロータ12の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。また、本実施形態のモータ10及び後述する各実施形態のモータは、回転電機の一例である。
図1に示されるように、本実施形態のモータ10は、インナロータ型のブラシレスモータである。このモータ10は、電機子及び固定子としてのステータ14と、ステータ14の径方向内側に配置された回転子としてのロータ12と、を備えている。
ロータ12は、図示しない回転軸に固定されたロータコア16と、ロータコア16の径方向外側の面に固定されたマグネット18と、を含んで構成されている。マグネット18は、一例として環状に形成されたリングマグネットである。このマグネット18では、径方向外側がN極とされた部分と径方向外側がS極とされた部分とが、周方向に沿って交互に配置されている。なお、複数のマグネット18がロータコア16の径方向外側の面に固定された構成となっていてもよい。この構成では、径方向外側がN極とされたマグネット18と径方向外側がS極とされたマグネット18とが、周方向に沿って交互に配置されている。
図2に示されるように、ステータ14は、ステータコア20と、ステータコア20に取付けられたインシュレータ22と、導電性の巻線24がステータコア20のまわりに巻回されることによって形成された複数のコイル26と、を備えている。また、図2及び図3に示されるように、ステータ14は、コイル26の端末部が接続されるターミナルとしての3つの第1ターミナル28及び1つの第2ターミナル30を備えている。
ステータコア20は、軟磁性材料である鋼鈑が所定の形状に打ち抜かれること等によって形成されたコア構成板が軸方向に積層されることによって形成された積層コアである。このステータコア20は、環状に形成された環状部32と、環状部32から径方向内側に向けて突出する複数のティース部34と、を備えている。図3に示されるように、本実施形態では、15個のティース部34が周方向に沿って等間隔に配置されている、
図2及び図3に示されるように、インシュレータ22は、絶縁性の材料である樹脂材料を用いて形成されている。このインシュレータ22は、ステータコア20の環状部32における径方向内側の面に沿って配置される環状被覆部36を備えている。
また、インシュレータ22は、環状被覆部36から径方向内側へ向けて延出している複数のティース被覆部38を備えている。ティース被覆部38の数は、ステータコア20のティース部34の数と一致している。そして、各々ティース被覆部38は、各々のティース部34において後述するコイル26が形成される部分をそれぞれ覆っている。
また、インシュレータ22は、ティース被覆部38における径方向内側の端部から軸方向かつティース部34とは反対方向へ向けて突出する鍔部分40を備えている。そして、後述するコイル26は、ティース被覆部38のまわりかつ鍔部分40と環状被覆部36との間に配置されるようになっている。なお、本実施形態のインシュレータ22は、軸方向に二分割の構造となっている。
また、図3に示されるように、インシュレータ22は、後述する3つの第1ターミナル28が支持される3つの第1ターミナル支持部42を備えている。3つの第1ターミナル支持部42は、ステータコア20の環状部32の軸方向一方側の端面に沿って配置されている。第1ターミナル支持部42の周方向一方側の端部は、周方向に隣合う一対のティース部34のうち周方向一方側に配置されたティース部34と周方向の同じ位置に配置されている。また、第1ターミナル支持部42の周方向他方側の端部は、周方向に隣合う一対のティース部34のうち周方向他方側に配置されたティース部34と周方向の同じ位置に配置されている。さらに、第1ターミナル支持部42の周方向の中央部は、周方向に隣合う一対のティース部34の間と対応する周方向位置に配置されている。なお、本実施形態では、3つの第1ターミナル支持部42が、周方向に隣合う4つのティース部34と対応する位置において周方向に沿って並んで配置されている。また、3つの第1ターミナル支持部42には、ターミナル嵌合部としての第1ターミナル嵌合部44がそれぞれ形成されている。この第1ターミナル嵌合部44は、軸方向一方側が開放された凹状に形成されている。
また、インシュレータ22は、後述する第2ターミナル30が支持される第2ターミナル支持部46を備えている。第2ターミナル支持部46は、ステータコア20の環状部32の軸方向一方側の端面に沿って配置されている。なお、本実施形態では、第2ターミナル支持部46が、周方向に隣合う4つのティース部34と対応する範囲にかけて設けられている。また、第2ターミナル支持部46は、3つの第1ターミナル支持部42において最も周方向一方側に配置された第1ターミナル支持部42に対して周方向一方側に配置されている。また、第2ターミナル支持部46は、3つの第1ターミナル支持部42において最も周方向一方側に配置された第1ターミナル支持部42と周方向に隣合って配置されている。また、第2ターミナル支持部46には、ターミナル嵌合部としての第2ターミナル嵌合部48が形成されている。この第2ターミナル嵌合部48は、軸方向一方側が開放された凹状に形成されている。なお、第2ターミナル嵌合部48の細部の構成については、後に詳述する。
コイル26は、銅線等の巻線24がステータコア20のティース部34のまわりにインシュレータ22を介して巻回されることによって形成されている。本実施形態では、U相を構成する5つのコイル26、V相を構成する5つのコイル26及びW相を構成する5つのコイル26が、定められたティース部34のまわりにそれぞれ形成されている。U相のコイル26とV相のコイル26とW相のコイル26とは、周方向に沿ってこの順で配置されている。また、U相を構成する5つのコイル26、V相を構成する5つのコイル26及びW相を構成する5つのコイル26は、それぞれ直列で結線されている。
ここで、U相の5つのコイル26を形成する巻線24の一方の端部をコイル26の端末部としてのU相の第1端末部50Aと呼ぶことにする。また、U相の5つのコイル26を形成する巻線24の他方の端部をコイル26の端末部としてのU相の第2端末部50Bと呼ぶことにする。
また、V相の5つのコイル26を形成する巻線24の一方の端部をコイル26の端末部としてのV相の第1端末部50Aと呼ぶことにする。また、V相の5つのコイル26を形成する巻線24の他方の端部をコイル26の端末部としてのV相の第2端末部50Bと呼ぶことにする。
また、W相の5つのコイル26を形成する巻線24の一方の端部をコイル26の端末部としてのW相の第1端末部50Aと呼ぶことにする。また、W相の5つのコイル26を形成する巻線24の他方の端部をコイル26の端末部としてのW相の第2端末部50Bと呼ぶことにする。
そして、図3、図4及び図5に示されるように、U相の第1端末部50A、V相の第1端末部50A及びW相の第1端末部50Aは、3つの第1ターミナル28にそれぞれ接続されている。また、U相の第2端末部50B、V相の第2端末部50B及びW相の第2端末部50Bは、第2ターミナル30に接続されている。
図6及び図7に示されるように、第1ターミナル28は、導電性の部材である銅板にプレス加工等が施されることによって形成されている。この第1ターミナル28は、径方向を厚み方向とする矩形板状に形成されたインシュレータ固定部としての第1インシュレータ固定部52を備えている。また、第1ターミナル28は、第1インシュレータ固定部52の周方向の中央部における軸方向他方側の端から径方向内側へ向けて延びるカシメ片54を備えている。
第1インシュレータ固定部52は、径方向から見て周方向を長手方向とし軸方向を短手方向とする矩形状に形成された基板部56を備えている。また、第1インシュレータ固定部52は、基板部56の周方向一方側の端における軸方向他方側の部分から周方向一方側へ向けて突出する複数の(本実施形態では2つの)圧入嵌合部58を備えている。また、第1インシュレータ固定部52は、基板部56の周方向他方側の端における軸方向他方側の部分から周方向他方側へ向けて突出する複数の(本実施形態では2つの)圧入嵌合部58を備えている。複数の圧入嵌合部58を径方向から見た形状は鋸刃状となっている。また、第1インシュレータ固定部52は、基板部56の周方向の両端部における軸方向他方側の部分から径方向内側へ向けてそれぞれ突出するガタ詰め突起部60を備えている。
カシメ片54は、軸方向から見て径方向を長手方向とし周方向を短手方向とする矩形状に形成された基板部62を備えている。また、カシメ片54は、基板部62の径方向内側の端部における周方向一方側の端から周方向一方側へ延出すると共に、基板部62とは反対側の端部が周方向他方側へ折り返された延出部64を備えている。この延出部64は、基板部62の先端部と共に周方向他方側が開放されたカシメ部66を構成している。そして、図4及び図5に示されるように、前述の第1端末部50Aがカシメ部66に挟持されることで、第1端末部50Aがカシメ部66に接続されるようになっている。
図4に示されるように、第1ターミナル28の第1インシュレータ固定部52は、インシュレータ22の第1ターミナル嵌合部44に挿入される。これにより、第1インシュレータ固定部52がインシュレータ22に固定されて、第1ターミナル28がインシュレータ22に支持される。また、第1インシュレータ固定部52が第1ターミナル嵌合部44に挿入された状態では、第1インシュレータ固定部52の複数の圧入嵌合部58が第1ターミナル嵌合部44の内壁に圧入状態で嵌合している。これにより、第1インシュレータ固定部52がインシュレータ22に固定された状態が保たれるようになっている。ここで、図4、図6及び図7に示されるように、第1インシュレータ固定部52がインシュレータ22に固定された状態では、第1インシュレータ固定部52の周方向一方側の複数の圧入嵌合部58が、周方向に隣合う一対のティース部34のうち周方向一方側のティース部34と周方向の同じ位置に配置される。これと同様に、第1インシュレータ固定部52の周方向他方側の複数の圧入嵌合部58が、周方向に隣合う一対のティース部34のうち周方向他方側のティース部34と周方向の同じ位置に配置される。また、図4及び図5に示されるように、第1インシュレータ固定部52がインシュレータ22に固定された状態では、カシメ片54が周方向に隣合う一対のティース部34の中央部に配置される。また、カシメ片54の基板部62は、周方向に隣合う一対のコイル26の軸方向一方側のコイルエンド26Aの間に配置される。
ここで、図4に示されるように、第1端末部50Aは、軸方向一方側のコイルエンド26Aの径方向外側の端部から周方向他方側へ引出された第1部分68を備えている。また、第1端末部50Aは、第1部分68の周方向他方側から径方向内側(ステータコア20の環状部32とは反対側)へ向けてのびる第2部分70を備えている。ここで、第1端末部50Aにおける第1部分68と第2部分70との境界部分には、第1部分68から第2部分70へかけてL字状に屈曲された弛み部分72が形成されている。そして、以上説明した第1端末部50Aの第2部分70が、第1ターミナル28のカシメ部66に接続されている。なお、軸方向一方側のコイルエンド26Aの径方向内側の端部から周方向他方側へ向けて第1部分68が引出される構成では、第2部分70を第1部分68の周方向他方側から径方向外側(ステータコア20の環状部32側)へ向けてのびるように形成すればよい。また、弛み部分72は、緩やかに湾曲した形状であってもよい。
図4及び図5に示されるように、第1端末部50Aの第2部分70が、第1ターミナル28のカシメ部66に接続された状態では、第1端末部50Aの第2部分70が、カシメ片54の基板部62における軸方向一方側の面に沿って配置されている。また、第1端末部50Aの第1部分68、第2部分70及び弛み部分72が、周方向に隣合う一対のコイル26の軸方向一方側のコイルエンド26Aの間に配置されている。
図8及び図9に示されるように、第2ターミナル30は、第1ターミナル28と同様に、導電性の部材である銅板にプレス加工等が施されることによって形成されている。この第2ターミナル30は、径方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成されたインシュレータ固定部としての第2インシュレータ固定部74を備えている。
ここで、第2インシュレータ固定部74の周方向の中央部分を中央固定部74Aと呼び、第2インシュレータ固定部74の周方向の一方側及び他方側の部分を端部側固定部74Bと呼ぶことにする。
中央固定部74Aは、複数の圧入嵌合部58を備えていないこと及び軸方向一方側の周方向の両側部から接続片部76が延出していることを除いては、第1ターミナル28の第1インシュレータ固定部52(図6参照)と同様に構成されている。
周方向一方側の端部側固定部74Bは、軸方向一方側かつ周方向の他方側の端部から接続片部76が延出していることを除いては、第1ターミナル28の第1インシュレータ固定部52(図6参照)と同様に構成されている。周方向一方側の端部側固定部74Bの接続片部76は、中央固定部74Aの周方向一方側の接続片部76とつながっている。
周方向他方側の端部側固定部74Bは、軸方向一方側かつ周方向の一方側の端部から接続片部76が延出していることを除いては、第1ターミナル28の第1インシュレータ固定部52(図6参照)と同様に構成されている。周方向他方側の端部側固定部74Bの接続片部76は、中央固定部74Aの周方向他方側の接続片部76とつながっている。
なお、中央固定部74A及び端部側固定部74Bにおいて第1ターミナル28の第1インシュレータ固定部52と対応する部分には、第1インシュレータ固定部52と同じ符号を付している。
また、第2ターミナル30は、中央固定部74A、周方向一方側の端部側固定部74B及び周方向他方側の端部側固定部74Bの軸方向他方側の端から径方向内側へ向けてそれぞれ延びる3つのカシメ片54を備えている。3つのカシメ片54は、周方向に沿って等間隔に配置されている。ここで、第2ターミナル30の3つのカシメ片54は、第1ターミナル28のカシメ片54とそれぞれ同様の構成となっている。なお、第2ターミナル30のカシメ片54には、第1ターミナル28のカシメ片54と同じ符号を付すことにする。そして、図3に示されるように、前述の第2端末部50Bがカシメ片54のカシメ部66に挟持されることで、第2端末部50Bがカシメ片54のカシメ部66に接続されるようになっている。
図3及び図9に示されるように、以上説明した第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、インシュレータ22の第2ターミナル嵌合部48に挿入される。ここで、図9に示されるように、第2ターミナル嵌合部48の底における周方向の中央部には、中央固定部74Aの軸方向他方側の端部が挿入される中央嵌合凹部48Aが形成されている。また、第2ターミナル嵌合部48の底における周方向の一方側には、周方向一方側の端部側固定部74Bの軸方向他方側の端部が挿入される端部側嵌合凹部48Bが形成されている。さらに、第2ターミナル嵌合部48の底における周方向の他方側には、周方向他方側の端部側固定部74Bの軸方向他方側の端部が挿入される端部側嵌合凹部48Bが形成されている。そして、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74がインシュレータ22の第2ターミナル嵌合部48に挿入された状態では、中央固定部74Aの軸方向他方側の端部が中央嵌合凹部48A内に配置される。また、周方向一方側及び他方側の端部側固定部74Bの軸方向他方側の端部がそれぞれの端部側嵌合凹部48B内に配置される。これにより、第2インシュレータ固定部74がインシュレータ22に固定されて、第2ターミナル30がインシュレータ22に支持される。また、周方向一方側及び他方側の端部側固定部74Bの軸方向他方側の端部がそれぞれの端部側嵌合凹部48B内に配置された状態では、複数の圧入嵌合部58が端部側嵌合凹部48Bの内壁に圧入状態で嵌合している。これにより、第2インシュレータ固定部74がインシュレータ22に固定された状態が保たれるようになっている。なお、複数の圧入嵌合部58は、第1ターミナル28の複数の圧入嵌合部58と同様に、所定のティース部34と周方向の同じ位置に配置される。また、図3に示されるように、第2ターミナル30の3つのカシメ片54は、周方向に隣合う一対のティース部34の中央部にそれぞれ配置される。
なお、以上説明した第2ターミナル30では、複数の圧入嵌合部58を端部側固定部74Bに設けて、中央固定部74Aには複数の圧入嵌合部58を設けない構成とした例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図10に示された第2実施形態のモータの第2ターミナル30のように、複数の圧入嵌合部58を中央固定部74Aに設けて、端部側固定部74Bには複数の圧入嵌合部58を設けない構成としてもよい。
ここで、図3に示されるように、第2端末部50Bは、第1端末部50Aと同様の構成となっている。なお、第2端末部50Bにおいて第1端末部50Aと対応する部分には、第1端末部50Aと同じ符号を付している。そして、各相の第2端末部50Bの第2部分70が、第2ターミナル30の3つのカシメ部66にそれぞれ接続されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1~図3に示されるように、本実施形態のモータ10では、3つの第1ターミナル28に印加される電圧が切り替えられることにより、各相のコイル26を流れる電流が切り替えられる。これにより、ステータ14のまわりに回転磁界が生じて、ロータ12が回転する。
ここで、本実施形態では、図2~図5に示されるように、第1ターミナル28のカシメ部66及び第2ターミナル30のカシメ部66が、周方向に隣合う一対のティース部34(コイル26)の間に配置される構成となっている。これにより、本実施形態では、第1ターミナル28のカシメ部66及び第2ターミナル30のカシメ部66が、ステータコア20に対して軸方向一方側又は他方側の配置される構成と比べて、ステータ14の軸方向への小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、図3、図4、図6、図7、図8及び図9に示されるように、第1ターミナル28の第1インシュレータ固定部52がインシュレータ22の第1ターミナル嵌合部44に挿入された状態では、第1インシュレータ固定部52の複数の圧入嵌合部58が第1ターミナル嵌合部44の内壁に圧入状態で嵌合している。これにより、モータ10の振動によって、第1ターミナル28がインシュレータ22に対してズレ動くことを抑制することができる。その結果、モータ10の振動に対する信頼性を確保又は向上させることができる。特に、複数の圧入嵌合部58をカシメ片54の周方向の両側に設けることにより、カシメ片54の振動を抑制することができる。
また、本実施形態では、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74がインシュレータ22の第2ターミナル嵌合部48に挿入された状態では、複数の圧入嵌合部58が端部側嵌合凹部48Bの内壁に圧入状態で嵌合している。これにより、モータ10の振動によって、第2ターミナル30がインシュレータ22に対してズレ動くことを抑制することができる。その結果、モータ10の振動に対する信頼性を確保又は向上させることができる。特に、本実施形態の第2ターミナル30では、複数の圧入嵌合部58を端部側固定部74Bに設けて、中央固定部74Aには複数の圧入嵌合部58を設けない構成としている。これにより、第2ターミナル30の周方向の中央部に対する周方向の両端部の振動を効果的に抑えることができる。なお、図10に示された第2実施形態のモータの第2ターミナル30では、複数の圧入嵌合部58を中央固定部74Aに設けて、端部側固定部74Bには複数の圧入嵌合部58を設けない構成としている。この構成では、第2ターミナル30の周方向の中央部の振動を効果的に抑えることができる。なお、第1実施形態のモータ10の第2ターミナル30の構成を採用するか、或いは、第2実施形態のモータの第2ターミナル30の構成を採用するかについては、モータ10の振動数と第2ターミナル30の固有振動数等を考慮して適宜決定すればよい。なお、複数の圧入嵌合部58を端部側固定部74Bに設けることに加えて、中央固定部74Aにも複数の圧入嵌合部58を設けた構成の第2ターミナル30としてもよい。
また、本実施形態では、第1ターミナル28及び第2ターミナル30の圧入嵌合部58が、ステータコア20のティース部34と周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、第1ターミナル28及び第2ターミナル30の圧入嵌合部58が、ステータコア20において剛性の高い部位の周囲に配置されている。これにより、ステータコア20から圧入嵌合部58へ伝わる振動の振幅が大きくなることを抑制することができる。
また、本実施形態では、図3、図4及び図5に示されるように、本実施形態では、コイル26の第1端末部50A及び第2端末部50Bが、第1部分68、第2部分70及び弛み部分72を有する構成となっている。これにより、第1端末部50A及び第2端末部50Bに生じる張力を弛み部分72によって緩和することができる。これにより、コイル26とターミナル(第1ターミナル28及び第2ターミナル30)との接続部分に生じる応力を緩和することができる。その結果、コイル26の第1端末部50A及び第2端末部50Bに断線が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、図3~図5に示されるように、第1端末部50A及び第2端末部50Bの第2部分70が、カシメ片54の基板部62における軸方向一方側の面に沿って配置されている。これにより、モータ10が軸方向に振動した際における第2部分70の軸方向他方側への変位をカシメ片54の基板部62によって抑えることができる。これにより、第2部分70が軸方向へ変位することによる第1部分68の捩じれ変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1端末部50A及び第2端末部50Bの第1部分68、第2部分70及び弛み部分72が、周方向に隣合う一対のコイル26の軸方向一方側のコイルエンド26Aの間に配置されている。これにより、第1端末部50A及び第2端末部50Bの第1部分68、第2部分70及び弛み部分72が上記位置から外れて配置される構成と比べて、第1端末部50A及び第2端末部50Bの長さが長くなることを抑制することができる。
(他の形態のモータの構成)
次に、図11~図16を用いて、他の形態のモータの構成について説明する。なお、他の形態のモータにおいて前述の第1実施形態のモータ10と対応する部材及び部分には、第1実施形態のモータ10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
次に、図11~図16を用いて、他の形態のモータの構成について説明する。なお、他の形態のモータにおいて前述の第1実施形態のモータ10と対応する部材及び部分には、第1実施形態のモータ10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
(第3実施形態のモータ)
図11には、第3実施形態のモータの第2ターミナル30及び第2ターミナル嵌合部48が示されている。図11及び図12に示されるように、本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、軸方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82と、基板部82の周方向の両端から軸方向一方側へ向けて屈曲して延びる一対の係止端部86と、を備えている。一対の係止端部86の径方向外側及び径方向内側には、複数の圧入嵌合部58がそれぞれ形成されている。
図11には、第3実施形態のモータの第2ターミナル30及び第2ターミナル嵌合部48が示されている。図11及び図12に示されるように、本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、軸方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82と、基板部82の周方向の両端から軸方向一方側へ向けて屈曲して延びる一対の係止端部86と、を備えている。一対の係止端部86の径方向外側及び径方向内側には、複数の圧入嵌合部58がそれぞれ形成されている。
また、図11及び図13に示されるように、本実施形態のインシュレータ22は、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74の周方向の両端部(一対の係止端部86及びその周辺部)がそれぞれ挿入される一対の第2ターミナル嵌合部48を備えている。そして、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74の周方向の両端部が、一対の第2ターミナル嵌合部48にそれぞれ挿入されることで、第2ターミナル30がインシュレータ22に支持されるようになっている。
以上説明した本実施形態では、前述の第1実施形態のモータ10の第2ターミナル30の構成と比べて、第2インシュレータ固定部74の大部分の軸方向への寸法を小さくすることができる。
(第4実施形態のモータ)
図14には、第4実施形態のモータの第2ターミナル30、インシュレータ22及びステータコア20を示す断面図が示されている。本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、軸方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82と、基板部82の径方向外側の端から軸方向他方側へ向けて屈曲して延びる係止片88と、を備えている。係止片88とカシメ片54とは、周方向の同じ位置に配置されている。また、係止片88の周方向の両端部には、複数の圧入嵌合部58がそれぞれ形成されている。
図14には、第4実施形態のモータの第2ターミナル30、インシュレータ22及びステータコア20を示す断面図が示されている。本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、軸方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82と、基板部82の径方向外側の端から軸方向他方側へ向けて屈曲して延びる係止片88と、を備えている。係止片88とカシメ片54とは、周方向の同じ位置に配置されている。また、係止片88の周方向の両端部には、複数の圧入嵌合部58がそれぞれ形成されている。
また、本実施形態のステータ14の環状部32には、軸方向一方側が開放された係止孔90が形成されている。また、本実施形態のインシュレータ22は、ステータコア20の係止孔90の内周面に沿って配置される第2ターミナル嵌合部48を備えている。そして、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74の係止片88が、第2ターミナル嵌合部48に挿入されることで、第2ターミナル30がインシュレータ22に支持されるようになっている。
以上説明した本実施形態では、係止片88が、第2ターミナル嵌合部48に挿入されることで、係止片88がステータコア20の係止孔90内に配置される構成となっている。これにより、係止片88がステータコア20に対して軸方向一方側へ突出する構成と比べて、ステータ14の軸方向への小型化を図ることができる。
(第5実施形態のモータ)
図15には、第5実施形態のモータの第2ターミナル30及びインシュレータ22を示す断面図が示されている。本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、径方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82と、基板部82から径方向外側へ向けて突出するスナップフィット部92と、を備えている。スナップフィット部92は、基板部82の一部が径方向外側へ向けて切り起されること等により形成されている。
図15には、第5実施形態のモータの第2ターミナル30及びインシュレータ22を示す断面図が示されている。本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、径方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82と、基板部82から径方向外側へ向けて突出するスナップフィット部92と、を備えている。スナップフィット部92は、基板部82の一部が径方向外側へ向けて切り起されること等により形成されている。
また、本実施形態のインシュレータ22は、軸方向他方側が開放された第2ターミナル嵌合部48を備えている。また、インシュレータ22は、第2ターミナル嵌合部48の開放端部における径方向外側の部位から径方向内側へ向けて突出する係止部94を備えている。そして、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74をインシュレータ22の第2ターミナル嵌合部48に挿入する際に、スナップフィット部92が係止部94に当接して基板部82側へ弾性変形する。また、第2インシュレータ固定部74の第2ターミナル嵌合部48への挿入が完了した状態では、スナップフィット部92が復元して係止部94と軸方向に対向して配置される。これにより、第2インシュレータ固定部74の第2ターミナル嵌合部48からの抜け出しが防止又は抑制される。
以上説明した本実施形態では、圧入嵌合部58(図13等参照)を設けることなく第2インシュレータ固定部74の第2ターミナル嵌合部48からの抜け出しを防止又は抑制することができる。
(第6実施形態のモータ)
図16には、第6実施形態のモータの第2ターミナル30及びインシュレータ22等を示す断面図が示されている。本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、径方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82を備えている。
図16には、第6実施形態のモータの第2ターミナル30及びインシュレータ22等を示す断面図が示されている。本実施形態の第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74は、径方向を厚み方向として周方向に延在する板状に形成された基板部82を備えている。
また、本実施形態のインシュレータ22の一部分には、鉄系の材料を用いて形成されたステーキングカシメ部材96がインサート成形等により固定されている。そして、第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74の基板部82がステーキングカシメ部材96に沿って配置された状態で、ステーキングカシメ部材96の一部が変形される。これにより、ステーキングカシメ部材96において変形された部分96Aが第2インシュレータ固定部74の基板部82に係止されて、第2インシュレータ固定部74がインシュレータ22に固定される。
以上説明した本実施形態では、圧入嵌合部58(図13等参照)を設けることなく第2ターミナル30の第2インシュレータ固定部74をインシュレータ22に固定することができる。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。例えば、モータ10等の構成は、発電機に適用してもよい。また、モータ10等の構成は、ロータ12がステータ14の径方向外側に配置されたアウタロータ型のブラシレスモータにも適用することができる。また、本実施形態のステータ14と同様の構成の電機子を含んで構成されたロータにも、本開示の構成を適用することができる。
10 モータ(回転電機)、12 ロータ(回転子)、14 ステータ(電機子、固定子)、18 マグネット、20 ステータコア、22 インシュレータ、24 巻線、26 コイル、28 第1ターミナル(ターミナル)、30 第2ターミナル(ターミナル)、34 ティース部、44 第1ターミナル嵌合部(ターミナル嵌合部)、48 第2ターミナル嵌合部(ターミナル嵌合部)、50A 第1端末部(コイルの端末部)、50B 第2端末部(コイルの端末部)、52 第1インシュレータ固定部(インシュレータ固定部)、54 カシメ片、58 圧入嵌合部、66 カシメ部、74 第2インシュレータ固定部(インシュレータ固定部)
Claims (7)
- 周方向に間隔をあけて配置された複数のティース部(34)を有するステータコア(20)と、
前記ステータコアに取付けられたインシュレータ(22)と、
導電性の巻線(24)が複数の前記ティース部のまわりにそれぞれ巻回されることにより形成された複数のコイル(26)と、
導電性の部材を用いて形成されていると共に、前記インシュレータに固定されるインシュレータ固定部(52、74)と、周方向に隣合う一対の前記コイルの間に配置されかつ前記コイルの端末部(50A、50B)が固定されるカシメ部(66)と、を有するターミナル(28、30)と、
を備えた電機子(14)。 - 前記インシュレータには、前記インシュレータ固定部が嵌合するターミナル嵌合部(44、48)が形成されており、
前記インシュレータ固定部の一部は、前記ターミナル嵌合部に圧入状態で嵌合する圧入嵌合部(58)となっている請求項1に記載の電機子。 - 前記ティース部と前記圧入嵌合部とが、周方向の同じ位置に配置されている請求項2に記載の電機子。
- 前記カシメ部を有するカシメ片(54)が、前記インシュレータ固定部から延出しており、
前記圧入嵌合部が、前記インシュレータ固定部における前記カシメ片の周方向の両側にそれぞれ設けられている請求項2又は請求項3に記載の電機子。 - 前記インシュレータ固定部からは、前記カシメ部を有する複数のカシメ片が延出していると共に、複数の前記カシメ片は周方向に沿って間隔をあけて配置され、
前記圧入嵌合部が、前記インシュレータ固定部において最も周方向一方側に配置された前記カシメ片の周方向の両側にそれぞれ設けられ、
前記圧入嵌合部が、前記インシュレータ固定部において最も周方向他方側に配置された前記カシメ片の周方向の両側にそれぞれ設けられている請求項2又は請求項3に記載の電機子。 - 前記インシュレータ固定部からは、前記カシメ部を有する複数のカシメ片が延出していると共に、複数の前記カシメ片は周方向に沿って間隔をあけて配置され、
前記圧入嵌合部が、前記インシュレータ固定部の周方向の中央部に配置された前記カシメ片の周方向の両側にそれぞれ設けられている請求項2又は請求項3に記載の電機子。 - 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の電機子を含んで構成された固定子(14)及び回転子(12)の一方と、
前記電機子と径方向に対向して配置されたマグネット(18)を有する固定子及び回転子の他方と、
を備えた回転電機(10)。
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