JP2023125321A - レーダー装置および受信信号処理方法 - Google Patents

レーダー装置および受信信号処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023125321A
JP2023125321A JP2022029342A JP2022029342A JP2023125321A JP 2023125321 A JP2023125321 A JP 2023125321A JP 2022029342 A JP2022029342 A JP 2022029342A JP 2022029342 A JP2022029342 A JP 2022029342A JP 2023125321 A JP2023125321 A JP 2023125321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leakage path
unit
received signal
representative value
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022029342A
Other languages
English (en)
Inventor
祐吾 林
Yugo Hayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MinebeaMitsumi Inc
Original Assignee
MinebeaMitsumi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MinebeaMitsumi Inc filed Critical MinebeaMitsumi Inc
Priority to JP2022029342A priority Critical patent/JP2023125321A/ja
Priority to PCT/JP2023/007313 priority patent/WO2023163212A1/ja
Publication of JP2023125321A publication Critical patent/JP2023125321A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/103Detecting, measuring or recording devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
    • A61B5/11Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor, mobility of a limb
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/103Detecting, measuring or recording devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
    • A61B5/11Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor, mobility of a limb
    • A61B5/113Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor, mobility of a limb occurring during breathing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/02Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
    • G01S7/40Means for monitoring or calibrating
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/02Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
    • G01S7/41Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00 using analysis of echo signal for target characterisation; Target signature; Target cross-section
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V3/00Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation
    • G01V3/12Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with electromagnetic waves

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Geophysics (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

Figure 2023125321000001
【課題】構成の複雑化を抑えつつ、生体などの物体の検出精度を向上させることができる、レーダー装置および受信信号処理方法を提供すること。
【解決手段】レーダー装置の受信部は、受信信号中の特定距離に現れる検出成分を、送信部から受信部への信号の漏洩経路成分として抽出する漏洩経路成分検出部と、抽出した漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき漏洩経路成分の代表値を得る漏洩経路代表値取得部と、漏洩経路成分の時系列信号と、漏洩経路の代表値と、を用いて、受信信号中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正する補正部と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば人などの生体の存在を検出可能なレーダー装置および受信信号処理方法に関する。
従来、生体が持つ固有の体動(例えば呼吸による体動)に伴う微弱な電波伝搬の変化を捉え、生体の存在の有無を検出するレーダー装置が広く提案されている(例えば特許文献1参照)。
この種のレーダー装置は、パルス信号をアップコンバートすることで得た送信信号を送信し、この送信信号が検知対象で反射した信号を受信信号として受信する。受信信号には、検知対象の存在を示す振幅変化が現れる。特に、検知対象が生物である場合には、受信信号中に呼吸などの生物に特徴的な振幅変化が現れるので、レーダー装置は、このような振幅変化を信号処理によって解析することで、生体の存在を検出するようになっている。
特開2020-024185号公報
ところで、この種のレーダー装置では、レーダー装置を構成しているアンプや局部発振器の温度が変化すると、アンプの利得や局部発振器の位相が変化する。レーダー装置では、生体を検知している際に、このような利得変化や位相変化が生じると、検知している物体が無生物であるにもかかわらず、検知している物体があたかも生物のように微動していると認識してしまうので、生物であると判定してしまうおそれがあった。
この問題は、レーダー装置内の各部の温度が急変し、レーダー装置内各部の特性が比較的大きく変化する起動直後に顕著に表れ易い。この問題を解決する一つの方法として、レーダー装置内の各部(回路)の温度をリアルタイムで検知して、各部の温度に基づく補正を受信信号に加える方法が考えられる。
しかしながら、このような方法を採用すると、それぞれ温度特性が異なる各部(回路)毎に異なる温度補正を行う必要があり、構成の複雑化を招く。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、構成の複雑化を抑えつつ、生体などの物体の検出精度を向上させることができる、レーダー装置および受信信号処理方法を提供する。
本発明のレーダー装置の一つの態様は、
送信アンテナから送信波を送信する送信部と、
受信アンテナで受信した反射波を含む受信信号に基づいて物体を検出する受信部と、
を有するレーダー装置であって、
前記受信部は、
前記受信信号中の特定距離に現れる検出成分を、前記送信部から前記受信部への信号の漏洩経路成分として抽出する漏洩経路成分検出部と、
前記漏洩経路検出部により抽出された前記漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき、前記漏洩経路成分の代表値を得る漏洩経路代表値取得部と、
前記漏洩経路成分検出部により抽出された前記漏洩経路成分の時系列信号と、前記漏洩経路代表値取得部により得られた前記漏洩経路の代表値と、を用いて、前記受信信号中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正する補正部と、
を有する。
本発明の受信信号処理方法の一つの態様は、
送信アンテナから送信波を送信する送信部と、受信アンテナで受信した反射波を含む受信信号に基づいて物体を検出する受信部と、を有するレーダー装置における前記受信部で行われる受信信号処理方法であって、
前記受信信号中の特定距離に現れる検出成分を、前記送信部から前記受信部への信号の漏洩経路成分として抽出するステップと、
抽出された前記漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき、前記漏洩経路成分の代表値を得るステップと、
前記漏洩経路成分の時系列信号と、前記漏洩経路の代表値と、を用いて、前記受信信号中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正するステップと、
を含む。
本発明によれば、構成の複雑化を抑えつつ、生体などの物体の検出精度を向上させることができる、レーダー装置および受信信号処理方法を実現できる。
実施の形態のレーダー装置の全体構成を示すブロック図 受信信号処理部の構成を示すブロック図 物体検知距離Rに現れる時系列信号の様子を示す図 物体検知距離Rに現れる時系列信号と、特定距離R0に現れる時系列信号の様子を示す図 実施の形態の動作の説明に供するフローチャート 無人の車内にレーダー装置設置した場合に取得した受信信号I,Qの周波数解析した結果を示す図であり、図6Aは補正部による補正前の複素受信信号の解析結果を示す図、図6Bは補正部による補正後の複素受信信号の解析結果を示す図 有人の車内にレーダー装置設置した場合に取得した受信信号I,Qの周波数解析した結果を示す図であり、図7Aは補正部による補正前の複素受信信号の解析結果を示す図、図7Bは補正部による補正後の複素受信信号の解析結果を示す図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、パルスレーダー方式により生体を検出する本実施の形態のレーダー装置100の全体構成を示すブロック図である。レーダー装置100は、送信部110および受信部120を有する。
送信部110は、パルス信号発生器111で発生したパルス信号を乗算器112に入力する。乗算器110は、局部発振器113から出力されるキャリア周波数信号を用いてパルス信号をアップコンバートする。アップコンバートされたパルス信号は、パワーアンプ(PA)114で増幅された後に送信アンテナ115から電磁波(送信波)として送信される。
受信部120は、受信アンテナ121によって電磁波を受信することで受信信号を得る。電磁波には、送信波が検知対象(生体)で反射した反射波が含まれる。受信アンテナ121から出力された受信信号は、ローノイズアンプ(LNA)122を介して乗算器123、125に入力される。
また、乗算器123には局部発振器113からのキャリア周波数信号が入力され、乗算器125にはπ/2シフター124によって位相シフトされたキャリア周波数信号が入力される。これにより、受信信号は、いわゆる直交型のダウンシフターによりダウンコンバートされ、乗算器123からは受信信号のI成分が出力されるとともに、乗算器125からは受信信号のQ成分が出力される。
受信信号のI成分およびQ成分は、それぞれ、ローパスフィルター(LPF)を介して受信信号処理部130に入力される。
受信信号処理部130は、受信信号に基づいて反射物の存在する距離に対応した位置に現れる成分を検出するとともに、当該成分の時間方向での変動に基づいて反射物が生体であるか否かを判定する。
図2は、受信信号処理部130の構成を示すブロック図である。
受信信号は、アナログディジタル変換部(A/D)131によりアナログディジタル変換された後、記憶部132に記憶される。記憶された受信信号は、漏洩経路成分検出部133および補正部135によって時系列信号として抽出される。
漏洩経路成分検出部133は、受信信号中の特定距離に現れる検出成分を、送信部110から受信部120への信号の漏洩経路成分として抽出する。ここで、漏洩経路成分とは、物体からの反射波に基づく成分以外(つまり反射経路以外)の成分を意味する。漏洩経路成分とは、例えば図1の送信部110の線路から受信部120の線路に漏れる成分である。図1では仮想的な結合器L0を図示して漏洩を分かり易く模擬している。よって、実際には結合器L0を設けなくてもよい。ただし、漏洩経路成分が小さい構成の場合には、結合器L0を設けてもよい。また、漏洩経路成分は、例えば送信アンテナ115から受信アンテナ121に伝達する直接波を含んでもよい。
漏洩経路検出部133により抽出された漏洩経路成分は、漏洩経路代表値取得部134および補正部135に出力される。漏洩経路代表値取得部134は、漏洩経路検出部133により抽出された漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき、漏洩経路成分の代表値を得る。漏洩経路代表値取得部134は、例えば漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号の平均値を算出することで漏洩経路成分の代表値を得る。この代表値は補正部135に出力される。
補正部135は、漏洩経路成分検出部133により抽出された漏洩経路成分の時系列信号と、漏洩経路代表値取得部134により得られた漏洩経路の代表値と、を用いて、受信信号(受信IQ信号)中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正する。ここで、特定距離に現れる検出信号の時系列信号は漏洩経路成分に基づくものであり、物体検知距離に現れる検出信号の時系列信号は検知物体からの反射波の成分に基づくものである。補正部135による補正処理により得られた物体検知距離に現れる検出信号の時系列信号は、判定部136に出力される。
判定部136は、補正部135によって補正された、物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号に基づいて、生体の有無を判定する。具体的には、判定部136は、補正部135から出力される時系列信号に生物に特有の振幅変動(例えば呼吸に起因する変動)が存在する場合には生物が存在すると判定し、補正部135から出力される時系列信号に生物に特有の振幅変動が存在しない場合には生物が存在しないと判定する。
図3は、物体検知距離Rに現れる時系列信号の様子を示す図である。もしも、検知物体が生体であり、温度変化等による回路特性の変動がなければ、物体検知距離Rに現れる時系列信号には、反射パルスの振幅に、呼吸運動等に起因する生体特有の振幅変動が重畳したものとなる。
図4は、物体検知距離Rに現れる時系列信号と、特定距離R0に現れる時系列信号の様子を示す図である。特定距離R0に現れる時系列信号は、レーダー装置100を構成する各部の特性変動のみに依存して振幅が変動するものであり、換言すれば、漏洩経路に起因して振幅が変動するものである。一方、物体検知距離Rに現れる時系列信号は、もしも、検知物体が無生物である場合には、検知物体からのパルスの反射による振幅に、レーダー装置100を構成する各部の特性変動が加わったものとなる。もしも、検知物体が生物である場合には、物体検知距離Rに現れる時系列信号は、さらに、生体特有の振幅変動が加わったものとなる。
図4からも分かるように、特定距離R0は、物体検知距離Rよりも小さい。これは、漏洩経路は反射経路よりも短いからである。換言すれば、特定距離R0は複数の物体検知距離Rのうち最も小さい距離であると言うこともできる。特定距離R0は、回路やアンテナの配置によって決まる固定の距離である。つまり、レーダー装置100は、何度か送受信を行うことで、固定である特定距離R0に現れる時系列信号を漏洩経路に起因する時系列信号であることを認識できる。
次に、本実施の形態のレーダー装置100の動作について、図5を用いて説明する。
レーダー装置100は、ステップS1において、パルス波の送信および受信を開始する。具体的には、レーダー装置100は、送信部110により周期的なパルス波を送信するとともに受信部120が検知物体から反射したパルス波を受信する。
続くステップS2では、受信部120による受信処理が行われる。具体的には、受信部120は、パルス波が送信される毎に、受信信号I(r,n)、Q(r,n)を生成するとともに、このI(r,n)、Q(r,n)を次式で示すような複素受信信号x(r,n)として記憶部132に記憶する。
Figure 2023125321000002
ただし、式(1)における引数rはレーダー装置100からの距離を示し、引数nはn回目のパルス波を示す。
レーダー装置100は、続くステップS3において、パルス波の送信回数nがNになったかを判断し、NになるまでステップS2-S3-S2を繰り返す。これにより、記憶部132には、Nパルス分の短期間の時系列信号が記憶される。
続くステップS4において、漏洩経路成分検出部133が、送信パルスN個分の受信信号x(r,n)の中から、特定距離R0に現れる時系列信号x(R0,n)を漏洩経路の時系列信号として抽出する。
続くステップS5において、漏洩経路代表値取得部134が、漏洩経路の時系列信号の代表値を算出する。本実施の形態の場合には、次式に示すようにして代表値として平均値Xmean(R0)を算出する。
Figure 2023125321000003
続くステップS6において、補正部135が、漏洩経路の時系列信号の代表値(本実施の形態の場合、平均値)に対する漏洩経路成分の時系列信号の比を、レーダー装置100の経時的な変動比率の時系列fdirf(n)として算出する。具体的には、補正部135は、次式により時系列fdirf(n)を算出する。
Figure 2023125321000004
続くステップS7において、補正部135が、式(3)で求めた変動比率の時系列の逆数を用いて、受信信号x(r,n)の距離毎の時系列を補正することで、レーダー装置100の経時的特性変動の影響を抑制した補正受信信号y(r,n)を算出する。補正部135は、次式により補正受信信号y(r,n)を算出する。
Figure 2023125321000005
続くステップS8において、判定部136が、補正受信信号y(r,n)を解析し、検知範囲内に生体が存在するか否か判定する。具体的には、判定部136は、補正受信信号y(r,n)に生体特有の振幅変動が含まれていれば、生体が存在すると判定する。
以上説明したように、本実施の形態のレーダー装置100は、受信信号中の特定距離R0に現れる検出成分を、送信部110から受信部120への信号の漏洩経路成分として抽出する漏洩経路成分検出部133と、漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき、漏洩経路成分の代表値を得る漏洩経路代表値取得部134と、漏洩経路成分の時系列信号と、漏洩経路の代表値と、を用いて、受信信号中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正する補正部135と、補正された物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号に基づいて、生体の有無を判定する判定部136と、を有する。
これにより、レーダー装置100内の各部(回路)の温度をリアルタイムで検知して、各部の温度に基づく補正を受信信号に加えなくても、レーダー装置100の温度等による経時的特性変動の影響を抑制し得、この結果、構成の複雑化を抑えつつ、生体の検出精度を向上させることができる、レーダー装置100を実現できる。
ここで、漏洩経路を伝わって受信側に届く送信波は、実質的に伝搬に掛かる遅延時間が実質無いので、図4を用いて説明したように、漏洩経路由来の受信信号の振幅が現れる距離R0はほぼゼロである。また、漏洩経路由来の振幅は、アンテナ115、121を介さないため外界の影響を受けないので、各部の特性変動のみに依存すると言える。本実施の形態では、この点に着目して、漏洩経路由来の振幅の変動を時間方向に追うことで、温度等による経時的特性変動の比率を推定するようにした。
図6は、無人の車内にレーダー装置100を設置した場合に取得した受信信号I,Qの周波数解析(FFT)した結果を示す図であり、図6Aは補正部135による補正前の複素受信信号x(r,n)の解析結果を示し、図6Bは補正部135による補正後の複素受信信号x(r,n)の解析結果を示す。より詳しく言うと、図6は、受信信号I,Qの振幅変化に含まれる周波数成分をヒートマップ形式で示している。
図7は、有人の車内にレーダー装置100を設置した場合に取得した受信信号I,Qの周波数解析(FFT)した結果を示す図であり、図7Aは補正部135による補正前の複素受信信号x(r,n)の解析結果を示し、図7Bは補正部135による補正後の複素受信信号x(r,n)の解析結果を示す。より詳しく言うと、図7は、受信信号I,Qの振幅変化に含まれる周波数成分をヒートマップ形式で示している。
図6および図7の例では、特定距離R0は、図中左端の比較的大きな周波数成分が存在している5cm程度の距離である。
図6Aと図6Bを比較すれば分かるように、図6Bでは温度等による経時的特性変動の影響が抑制されている。この結果、物体の検出精度が向上する。
また、図7Aと図7Bを比較すれば分かるように、図7Bでは温度等による経時的特性変動の影響が抑制されているので、生体による変動成分が明確に現れている。これにより、生体の検出精度が向上する。具体的には、図7Aに示されているように補正処理前の100cm~150cmに現れていた周波数成分が、図7Bから分かるように補正処理により抑制されており、人の存在している200cm以降の成分が強調される形で残されていることが確認できる。
このように、本実施の形態のレーダー装置100を用いれば、人などの生物を精度良く検出できるようになる。レーダー装置100は、例えば車室内に人が存在するか否かを検出する生体検出装置として用いられる。この場合、送信アンテナ115および受信アンテナ121は、例えば車両の車室の天井などに配置される。
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することの無い範囲で、様々な形で実施することができる。
上述の実施の形態では、距離毎の受信信号の平均値Xmeanを計算により算出する場合について述べたが、距離毎の受信信号の平均値Xmeanを低域通過フィルタを用いて導出してもよい。このようにすることで、演算処理が軽くなることに加えて、リアルタイム性のある補正処理を実現できるようになる。
上述の実施の形態に加えて、受信信号処理部130が温度センサー(図示せず)によって検出された温度を用いてもよい。ここで、補正部135の補正処理に用いる漏洩信号の平均値は、比較的短期間の代表値でしかないことから、レーダー装置100の特性が温度により長期的に変動してしまうと、その長期的変動の影響については補正がされないこととなる。これを考慮して、上述の実施の形態で説明した補正処理によって短期間変動に対する補正処理を行うことに加えて、温度センサー(図示せず)によって測定した回路温度に基づいて送信部110および受信部120の長期的な利得変化を補償する補正を行うことが好ましい。
ここで、短期的な特性変動も温度変動が主要因であることから、単純に考えると、温度測定のみに基づく補正を行えば、短期的な特性変動も含めて補正できるように思われる。しかし、実際には、温度のみに基づいて短期的な特性変動も含めて補正を行うためには、各回路の個々の温度の違いを測定する必要があるので、多数の温度センサーを用意する必要がある。さらに、短時間の温度変化を測定できるような時間応答性の良い温度センサーを用いる必要がある。この結果、構成の複雑化を招く。
これを考慮して、上述の実施の形態で説明した補正処理によって短期間変動に対する補正処理を行うとともに、温度センサー(図示せず)によって測定した回路温度に基づいて送信部110および受信部120の長期的な利得変化を補償する補正を行うようにすれば、構成の複雑化を抑制しつつ、短期間変動および長期間変動を補正できるようになる。なお、送信部110および受信部120の長期的な温度補償については、従来から広く行われている既知の処理なので、ここでの説明は省略する。
上述の実施の形態では、本発明をパルス方式のレーダー装置100に適用した場合について述べたが、FM-CW方式やPN符号位相変調方式(スペクトラム拡散方式)のレーダー装置に適用することもできる。
上述の実施の形態では、レーダー装置100の受信信号処理部130が、補正部135によって補正された物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号に基づいて生体の有無を判定する判定部136を有する場合について述べたが、レーダー装置100は判定部136を有しなくてもよい。判定部136を有する場合、レーダー装置100は生体検出装置として機能し得、判定部136を有しない場合、レーダー装置100は物体検出装置として機能し得る。
本発明は、例えば生物などの物体を検出する装置として好適である。
100 レーダー装置
110 送信部
120 受信部
130 受信信号処理部
132 記憶部
133 漏洩経路成分検出部
134 漏洩経路代表値取得部
135 補正部
136 判定部

Claims (8)

  1. 送信アンテナから送信波を送信する送信部と、
    受信アンテナで受信した反射波を含む受信信号に基づいて物体を検出する受信部と、
    を有するレーダー装置であって、
    前記受信部は、
    前記受信信号中の特定距離に現れる検出成分を、前記送信部から前記受信部への信号の漏洩経路成分として抽出する漏洩経路成分検出部と、
    前記漏洩経路検出部により抽出された前記漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき、前記漏洩経路成分の代表値を得る漏洩経路代表値取得部と、
    前記漏洩経路成分検出部により抽出された前記漏洩経路成分の時系列信号と、前記漏洩経路代表値取得部により得られた前記漏洩経路の代表値と、を用いて、前記受信信号中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正する補正部と、
    を有する、
    レーダー装置。
  2. 前記特定距離は、複数の物体検知距離のうち最も小さい距離である、
    請求項1に記載のレーダー装置。
  3. 前記漏洩代表値取得部は、前記漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号の平均値を算出することで前記漏洩経路成分の代表値を得る、
    請求項1に記載のレーダー装置
  4. 前記漏洩代表値取得部は、前記漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号を低域通過フィルタによって平滑化することで前記漏洩経路成分の代表値を得る、
    請求項1に記載のレーダー装置
  5. 前記漏洩経路成分検出部、前記漏洩経路代表値取得部および前記補正部により、前記所定期間内の前記時系列信号に対して短期的補正を行うことに加えて、
    温度センサーにより測定した回路温度に基づいて前記送信部および前記受信部の長期的な利得変化を補償する補正を行う、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のレーダー装置。
  6. 前記受信部は、前記補正部によって補正された前記物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号に基づいて、生体の有無を判定する判定部を、さらに有する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のレーダー装置。
  7. 送信アンテナから送信波を送信する送信部と、受信アンテナで受信した反射波を含む受信信号に基づいて物体を検出する受信部と、を有するレーダー装置における前記受信部で行われる受信信号処理方法であって、
    前記受信信号中の特定距離に現れる検出成分を、前記送信部から前記受信部への信号の漏洩経路成分として抽出するステップと、
    抽出された前記漏洩経路成分の所定期間内の時系列信号に基づき、前記漏洩経路成分の代表値を得るステップと、
    前記漏洩経路成分の時系列信号と、前記漏洩経路の代表値と、を用いて、前記受信信号中の物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号を補正するステップと、
    を含む、受信信号処理方法。
  8. 補正された前記物体検知距離に現れる検出成分の時系列信号に基づいて、生体の有無を判定するステップを、さらに含む、
    請求項7に記載の受信信号処理方法。
JP2022029342A 2022-02-28 2022-02-28 レーダー装置および受信信号処理方法 Pending JP2023125321A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022029342A JP2023125321A (ja) 2022-02-28 2022-02-28 レーダー装置および受信信号処理方法
PCT/JP2023/007313 WO2023163212A1 (ja) 2022-02-28 2023-02-28 レーダー装置および受信信号処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022029342A JP2023125321A (ja) 2022-02-28 2022-02-28 レーダー装置および受信信号処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023125321A true JP2023125321A (ja) 2023-09-07

Family

ID=87766282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022029342A Pending JP2023125321A (ja) 2022-02-28 2022-02-28 レーダー装置および受信信号処理方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2023125321A (ja)
WO (1) WO2023163212A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7903020B2 (en) * 2005-04-22 2011-03-08 University Of Florida Research Foundation, Inc. System and methods for remote sensing using double-sideband signals
US20080074307A1 (en) * 2006-05-17 2008-03-27 Olga Boric-Lubecke Determining presence and/or physiological motion of one or more subjects within a doppler radar system
CN105242258A (zh) * 2010-11-16 2016-01-13 高通股份有限公司 用于基于超声反射信号的对象位置估计的系统和方法
JP2015040761A (ja) * 2013-08-21 2015-03-02 パナソニック株式会社 レーダ装置、及び、位相雑音補正方法
KR102090880B1 (ko) * 2018-10-11 2020-03-18 한국과학기술원 Fmcw 레이더에서의 누설 신호 감쇄 방법 및 그 레이더 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023163212A1 (ja) 2023-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110133602A (zh) 具有相位校正的雷达感测
US10126417B2 (en) Radar apparatus and object detecting method
US9134405B2 (en) Radar apparatus
CN106932765A (zh) 具有相位噪声估计的雷达设备
JP5503961B2 (ja) 観測信号処理装置
CN110462430B (zh) 雷达装置
CN106644030A (zh) 一种基于多普勒雷达的非接触式振动测量方法
US20210223360A1 (en) Radar device, signal processor, signal processing method, and mobile object
JP2006349470A (ja) アップリンク干渉源位置特定装置及びその方法
JP6324327B2 (ja) パッシブレーダ装置
US20180372861A1 (en) Systems for determining target direction and methods therefor
JP2017146273A (ja) レーダ装置
US11125870B2 (en) Moving-target detection system and moving-target detection method
KR102610917B1 (ko) Cw 레이더 및 cw 레이더를 이용한 거리 측정 방법
KR101705532B1 (ko) 주파수 변조 레이더 및 그것의 제어방법
JP2015129693A (ja) 合成開口レーダ装置及びその画像処理方法
JP2010175457A (ja) レーダ装置
JP2023125321A (ja) レーダー装置および受信信号処理方法
JP7166101B2 (ja) レーダシステム及びそのレーダ信号処理方法
JP5564244B2 (ja) 観測信号処理装置
JP6367134B2 (ja) レーダ装置及びレーダ信号処理方法
JP2008304252A (ja) レーダ装置
RU2589036C1 (ru) Радиолокатор с непрерывным шумовым сигналом и способ расширения диапазона измеряемых дальностей в радиолокаторе с непрерывным сигналом
US20200348407A1 (en) Radar device
JP5930139B1 (ja) パッシブレーダ装置