JP2023125154A - 振動発生装置、振動低減装置及び電子機器 - Google Patents

振動発生装置、振動低減装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

Figure 2023125154000001
【課題】信頼性の高い振動発生装置、振動低減装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】振動発生装置3Aは、回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Aに設けた振り子5Aと、振り子に設けた磁石7Aと、振り子以外の構成に設けられ、磁石に非接触で対向して配置されるコイル8Aとを有し、振り子に駆動力を付与する少なくとも1つの駆動部6Aと、を備え、振り子は、回転軸に交差する方向のうち、振り子が延出する延出方向において、回転軸から延出する振り子の中心に対して回転軸とは反対側の端部である先端部516と、回転軸と平行な方向に交差し、かつ、互いに反対側となる端部である第1側面部517及び第2側面部518と、を有し、少なくとも1つの駆動部は、第1駆動部61を含み、第1駆動部は、磁石であり、回転軸から離間して第1側面部に設けられる第1磁石7A1と、コイルであり、第1磁石に非接触で対向して配置される第1コイルと、を有する。
【選択図】図4

Description

本開示は、振動発生装置、振動低減装置及び電子機器に関する。
従来、電子機器の振動機能を実現する振動アクチュエーターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の振動アクチュエーターは、固定体と、固定体に設けられた軸部を支点として揺動するように、固定体に支持された可動体と、を備える。可動体は、固定体に対してマグネットの吸引力による磁気バネによって可動可能に支持される。可動体は、磁性体であるコアと、コアに巻回されるコイルと、を備え、コイルに異なる周波数の電流が通電されて、コアの貫通孔を挿通する軸部を中心に可動する。コアの一端部には、コイルに電力を供給するフレキシブル基板が設けられている。
固定体は、ベースプレート及びケースが組み合わされて構成される。固定体は、マグネット及び緩衝部を備える。マグネットは、可動体のコイルとの協働によって、可動体を可動する。緩衝部には、振動する可動体の自由端が接触する。これにより、可動体の振動を振動アクチュエーターの筐体に伝達でき、緩衝部は、大きな振動を発生させることができる。
特開2021-109165号公報
しかしながら、特許文献1に記載の振動アクチュエーターでは、マグネットは、固定体に設けられ、コイルは、可動体を構成するコアに巻回されている。更に、コアに設けられたフレキシブル基板は、可動体とともに振動する。このような構成のため、振動アクチュエーターの振動が、長期的に見てコイルに電力を供給する配線の接続に悪影響を及ぼす可能性がある。
このため、信頼性を高められる振動発生装置が要望されてきた。
本開示の第1態様に係る振動発生装置は、振動を対象物に伝えるベースと、回転軸を中心に揺動可能に前記ベースに設けられる振り子と、前記振り子に設けられる磁石と、前記振り子以外の構成に設けられ、前記磁石に非接触で対向して配置されるコイルとを有し、前記振り子に駆動力を付与する少なくとも1つの駆動部と、を備え、前記振り子は、前記回転軸に交差する方向のうち、前記振り子が延出する延出方向において、前記回転軸から延出する前記振り子の中心に対して前記回転軸とは反対側の端部である先端部と、前記回転軸と平行な方向に交差し、かつ、互いに反対側となる端部である第1側面部及び第2側面部と、を有し、前記少なくとも1つの駆動部は、第1駆動部を含み、前記第1駆動部は、前記磁石であり、前記回転軸から離間して前記第1側面部に設けられる第1磁石と、前記コイルであり、前記第1磁石に非接触で対向して配置される第1コイルと、を有する。
本開示の第2態様に係る振動低減装置は、上記第1態様に係る振動発生装置と、前記対象物の振動を検出する検出部と、前記検出部によって検出された振動と逆位相の振動を、前記振動発生装置に発生させる動作制御部と、を備える。
本開示の第3態様に係る電子機器は、上記第2態様に係る振動低減装置を備える。
第1実施形態に係るプロジェクターを示す斜視図。 第1実施形態に係る振動低減装置の装置本体を示す斜視図。 第1実施形態に係る蓋部材を取り外した装置本体を示す平面図。 第1実施形態に係る振動発生装置を示す斜視図。 第1実施形態に係る振動発生装置を示す平面図。 第1実施形態に係る振り子を取り外した振動発生装置を示す斜視図。 第1実施形態に係る振り子を示す斜視図。 第1実施形態に係る振り子を示す側面図。 第1実施形態に係る駆動部を示す斜視図。 第1実施形態に係る駆動部を示す断面図。 第1実施形態に係る駆動部を構成するコイルを示す図。 第1実施形態の第1変形例に係る駆動部を示す図。 第1実施形態の第2変形例に係る駆動部を示す図。 第1実施形態の第2変形例に係る駆動部を示す図。 第1実施形態の第2変形例に係る駆動部を示す図。 第1実施形態の第2変形例に係る駆動部を示す図。 第1実施形態の第3変形例に係る振動発生装置を示す図。 第2実施形態に係る振動発生装置を示す平面図。 第3実施形態に係る振動発生装置を示す平面図。 第4実施形態に係る振動発生装置を示す平面図。 第4実施形態の変形に係る振動発生装置を示す図。
[第1実施形態]
以下、本開示の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源から出射された光を変調して画像情報に応じた画像光を形成し、形成した画像光を被投射面に拡大投射する電子機器である。プロジェクター1は、図1に示すように、外装筐体11、投射光学装置12及び振動低減装置2を備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、光源、光変調装置、電源装置、冷却装置及び制御装置を備える。
光変調装置は、光源から出射された光を変調し、画像情報に応じた画像光を形成する。
電源装置は、プロジェクター1の電子部品に電力を供給する。
冷却装置は、プロジェクター1の内部に設けられた冷却対象を冷却する。
制御装置は、プロジェクター1の動作を制御する。
[外装筐体の構成]
外装筐体11は、プロジェクター1の外装を構成し、上記した光源、光変調装置、電源装置、冷却装置及び制御装置を内部に収容する。外装筐体11は、略直方体形状に形成されている。
外装筐体11は、投射光学装置12による画像の投射方向の面111に、後述する振動低減装置2のケーブル28が接続される接続端子112を有する。接続端子112は、例えばUSB(Universal Serial Bus)端子であり、振動低減装置2に電力を供給する。
[投射光学装置の構成]
投射光学装置12は、上記した光変調装置によって形成された画像光を被投射面に投射する。本実施形態では、投射光学装置12は、外装筐体11に装着及び脱離可能に取り付けられる。すなわち、投射光学装置12は、交換可能である。
図1に示す投射光学装置12は、投射光学装置12に入射する画像光の進行方向を2段階に順次屈曲させ、投射光学装置12に対する画像光の入射方向とは反対方向に画像光を投射する。すなわち、投射光学装置12は、側方から見て、反時計回りに90°回動された略U字形状に構成されている。
投射光学装置12は、鏡筒121を備える他、図示を省略するが、鏡筒121内に設けられる複数のレンズ及び複数の反射部材を備える。
[振動低減装置の構成]
振動低減装置2は、振動低減対象に取り付けられ、振動低減対象に作用する振動に対して逆位相の振動である振動を発生させることによって、振動低減対象の振動を低減させるものである。本実施形態では、振動低減装置2は、鏡筒121に設けられ、鏡筒121に作用する振動を低減させる。
ここで、プロジェクター1に外部から振動が伝播された場合や、プロジェクター1のファン等の内的要因によって振動が発生した場合、外装筐体11の外側に突出するように設けられた投射光学装置12は、外装筐体11よりも大きく振動しやすい。このように、投射光学装置12が振動した場合、投射光学装置12によって被投射面に投射された画像が、大きく揺れることとなる。
このような問題から、本実施形態では、振動低減装置2を投射光学装置12に設けることによって、投射光学装置12の振動を低減させ、ひいては画像の揺れを抑制している。
以下、振動低減装置2の構成について詳述する。
振動低減装置2は、装置本体21、ケーブル28及び固定具29を備える。
ケーブル28は、装置本体21から延出している。ケーブル28は、接続端子112と接続され、接続端子112から供給される電力を装置本体21に供給する。
固定具29は、装置本体21を振動低減対象に固定する。本実施形態では、固定具29は、ベルトによって構成されており、振動低減対象である投射光学装置12が有する鏡筒121の外周面に巻かれる。しかしながら、これに限らず、固定具29は、筐体22を振動低減対象に固定可能であれば、ねじ等の締結部材であってもよい。
図2は、装置本体21を示す斜視図であり、図3は、蓋部材24を取り外した状態の装置本体21を示す平面図である。
装置本体21は、鏡筒121の振動に対する逆位相の振動を発生させて、鏡筒121の振動を低減させる。装置本体21は、図2に示すように、筐体22及び検出部25を備える他、図3に示すように、動作制御部26及び振動発生装置3Aを備える。
筐体22は、検出部25、動作制御部26及び振動発生装置3Aを収容する。筐体22は、図2に示すように、フレーム23及び蓋部材24を備え、フレーム23及び蓋部材24が組み合わされることによって略直方体形状に形成されている。
なお、蓋部材24は、矩形板状に形成されており、フレーム23の第1面23Aに着脱可能に取り付けられる。
フレーム23は、図2及び図3に示すように、第1面23A、第2面23B、第3面23C、第4面23D、第5面23E及び第6面23Fを有する矩形枠状に形成されている。第1面23A及び第2面23Bは、互いに反対側の面である。第3面23C及び第4面23Dは、互いに反対側の面であり、第5面23E及び第6面23Fは、互いに反対側の面である。
フレーム23は、図2に示すように、固定具取付部231、センサー取付部232、端子部233を有する。
固定具取付部231は、フレーム23において第3面23C側の部分、及び、第4面23D側の部分に設けられた棒状部分である。各固定具取付部231には、固定具29の端部が取り付けられる。
センサー取付部232は、第3面23Cに配置されている。センサー取付部232には、検出部25が取り付けられる。
端子部233は、第6面23Fの略中央に設けられている。端子部233には、ケーブル28が接続され、接続端子112からケーブル28を介して電力が供給される。
検出部25は、振動低減装置2に作用する振動を検出する。検出部25は、プリント基板251と、プリント基板251に設けられたセンサー(図示省略)と、を備える。プリント基板251は、センサー取付部232に取り付けられ、センサーによって検出された振動方向及び振幅を、動作制御部26に出力する。なお、検出部25が有するセンサーとしては、加速度センサー及びジャイロセンサーが挙げられる。
フレーム23は、図3に示すように、配置部234及び取付部235を更に有する。
配置部234及び取付部235は、第1面23Aに取り付けられる蓋部材24によって覆われる。換言すると、配置部234及び取付部235は、蓋部材24がフレーム23から取り外されることによって露出される。
配置部234には、動作制御部26が配置される。
取付部235には、振動発生装置3Aが取り付けられる。
動作制御部26は、複数の回路素子が実装されたプリント基板であり、配置部234に配置される。動作制御部26は、振動低減装置2の動作を制御する。具体的に、動作制御部26は、検出部25による検出結果に基づいて、振動発生装置3Aを動作させる。詳述すると、動作制御部26は、振動発生装置3Aに駆動電力を供給するとともに、検出部25によって検出された振動の逆位相の振動を発生させるように、振動発生装置3Aを動作させる。
[振動発生装置の構成]
図4は、振動発生装置3Aを示す斜視図であり、図5は、振動発生装置3Aを示す平面図である。
振動発生装置3Aは、フレーム23内に設けられた取付部235に取り付けられる。振動発生装置3Aは、動作制御部26による制御の下、振動低減対象物である鏡筒121の振動を低減させる振動を発生させる。振動発生装置3Aは、図4及び図5に示すように、ベース4Aと、振り子5Aと、少なくとも1つの駆動部6Aと、を備える。
なお、以下の説明では、互いに直交する三方向を+X方向、+Y方向及び+Z方向とする。+X方向は、振り子5Aの回転軸Rxに沿う方向であり、上記した第3面23Cから第4面23Dに向かう方向である。+Y方向は、ベース4Aに対して垂直な方向であり、上記した第2面23Bから第1面23Aに向かう方向である。+Z方向は、+Y方向から見て回転軸Rxから振り子5Aが延出する方向であり、上記した第5面23Eから第6面23Fに向かう方向である。また、図示を省略するが、+X方向の反対方向を-X方向とし、+Y方向の反対方向を-Y方向とし、+Z方向の反対方向を-Z方向とする。
[ベースの構成]
図6は、振り子5Aを取り外した状態の振動発生装置3Aを示す斜視図である。
ベース4Aは、平板状に形成された板状部材である。ベース4Aは、振動発生装置3Aによって発生した振動を、ベース4Aが設置された対象物、すなわち、フレーム23に伝える。ベース4Aは、振り子5A及び駆動部6Aを支持し、取付部235(図3)に取り付けられる。ベース4Aは、一対の支持部41、固定部42~44及び逃げ部45を有する。
一対の支持部41は、振り子5Aにおける-Z方向の端部を回転可能に支持する。一対の支持部41は、ベース4Aにおいて-Z方向の端部に、+X方向において振り子5Aにおける-Z方向の端部を挟む位置に設けられている。一対の支持部41のそれぞれは、図6に示すように、振り子5Aの回転軸Rxを形成するピン411を有する。一対の支持部41のうち、-X方向に配置された支持部41Lが有するピン411は、支持部41Lから+X方向に突出し、+X方向に配置された支持部41Rが有するピン411は、支持部41Rから-X方向に突出している。各ピン411は、振り子5Aに挿入され、これにより、振り子5Aは、+X方向に沿う回転軸Rxを中心に回転可能に支持される。
固定部42~44のそれぞれは、図4~図6に示すように、ベース4Aにおいて駆動部6Aの保持部材92を固定可能な部分である。固定部42は、ベース4Aにおいて+Z方向の端部に設けられている。固定部43は、ベース4Aにおいて+X方向の端部に設けられ、固定部44は、ベース4Aにおいて-X方向の端部に設けられている。
すなわち、固定部43は、支持部41において回転軸Rxに沿う+X方向の端部から、回転軸Rxからの振り子5Aの延出方向である+Z方向に延出した部分である。固定部44は、支持部41において回転軸Rxに沿う-X方向の端部から、回転軸Rxからの振り子5Aの延出方向である+Z方向に延出した部分である。そして、固定部42は、固定部43,44において支持部41とは反対側の端部間を接続する部分である。
逃げ部45は、+Z方向において一対の支持部41と固定部42との間に設けられている。詳述すると、逃げ部45は、一対の支持部41と固定部42~44とによって囲まれる部分に設けられている。逃げ部45は、振り子5Aが回転軸Rxを中心に揺動するときに、振り子5Aにおける+Z方向の部分及び後述する磁石7Aがベース4Aに接触しないようにするための部分である。本実施形態では、逃げ部45は、+Y方向に沿ってベース4Aを貫通する開口部である。しかしながら、これに限らず、逃げ部45は、振り子5Aに対向する方向とは反対方向に開口する凹部であってもよい。具体的に、逃げ部45は、+Y方向又は-Y方向に開口する凹部であってもよい。逃げ部45が凹部である場合でも、振り子5Aにおける+Z方向の部分及び磁石7Aがベース4Aに接触しないように、逃げ部45を構成できる。
[振り子の構成]
図7は、振り子5Aを示す斜視図である。図8は、振り子5Aを+X方向から見た側面図である。
振り子5Aは、回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Aに支持され、回転軸Rxから+Z方向に延出している。振り子5Aは、駆動部6Aによって回転軸Rxを中心に揺動されることによって、振動を発生する。振り子5Aは、図7及び図8に示すように、アーム51及び錘部52を有する。
アーム51は、図7に示すように、+Y方向から見て、+Z方向の端部が-Z方向の端部よりも大きい略T字状に形成されている。アーム51は、図7及び図8に示すように、接続部511、延出部512、拡大部513、配置部514,515、先端部516、第1側面部517及び第2側面部518を有する。
接続部511は、アーム51において一対の支持部41によって支持される部分である。本実施形態では、接続部511は、アーム51における-Z方向の端部に設けられている。接続部511は、+X方向を向く接続部511の面及び-X方向を向く接続部511の面のそれぞれに孔部5111が設けられている。各孔部5111の内部には、ベアリングBR(図6参照)が配置される。そして、ベアリングBRの内部に各支持部41が有するピン411がワッシャー(図示省略)を介して挿入されることによって、アーム51、ひいては、振り子5Aが一対の支持部41に支持される。
延出部512は、接続部511から拡大部513に至るまでの延出部分である。延出部512における+X方向に沿う寸法は、拡大部513における+X方向に沿う寸法より小さく、延出部512における+X方向に沿う寸法は、接続部511から拡大部513に至る範囲において同じである。延出部512には、振り子5Aの軽量化を図るとともに、振り子5Aの重心位置をより+Z方向に位置させるために、貫通孔5121が設けられている。しかしながら、これに限らず、貫通孔5121に代えて凹部を設けてもよく、貫通孔5121は無くてもよい。
拡大部513は、アーム51における+Z方向の部分である。+X方向に沿う拡大部513の寸法は、+X方向に沿う接続部511の寸法よりも大きい。このような拡大部513を有する振り子5Aの重心は、回転軸Rxと振り子5Aにおける+Z方向の端部との間における中間位置よりも+Z方向に位置する。すなわち、振り子5Aの重心は、錘部52の構成及び配置に関わらず、回転軸Rxと振り子5Aにおける先端部516側の端部との間における中間位置よりも先端部516側に位置する。
配置部514は、拡大部513における+Y方向の面に設けられ、配置部515は、拡大部513における-Y方向の面に設けられている。配置部514は、拡大部513における+Y方向の面から-Y方向に凹んだ凹部であり、+Y方向から見て略正方形状に形成されている。配置部515は、拡大部513における-Y方向の面から+Y方向に凹んだ凹部であり、-Y方向から見て略正方形状に形成されている。配置部514,515の少なくとも1つの配置部には、錘部52が配置される。すなわち、配置部514,515は、回転軸Rxから先端部516側に離間した位置に設けられ、錘部52が配置可能な部分である。
錘部52は、少なくとも1つの錘部材53によって構成される。すなわち、錘部52を構成する錘部材53の数及び配置に応じて、錘部52の重量及び重心位置が調節される。
錘部材53は、+X方向に沿う長手軸を有する略直方体形状に形成され、配置部514,515のうち一方の配置部に+X方向に沿って配置される。錘部材53は、+Y方向に沿って錘部材53を貫通する貫通孔531を有する。錘部材53は、貫通孔531を挿通するねじS1によって、配置部514,515のうち一方の配置部に固定される。
なお、配置部514には、+Z方向に沿って3つの錘部材53を配置可能であり、配置部514に配置された錘部材53に対する+Y方向に、錘部材53を更に配置可能である。+Y方向に複数の錘部材53を重ねて配置する場合には、ねじS1は、各錘部材53の貫通孔531を挿通した状態にて、配置部514に固定される。配置部515も同様である。このような構成により、振り子5Aに設けられる錘部材53の数及び配置を調節できる。
先端部516は、回転軸Rxに交差する方向のうち、振り子5Aの延出方向(+Z方向)において、回転軸Rxから延出する振り子5Aの中心に対して回転軸Rxとは反対側の端部である。すなわち、先端部516は、+Z方向を向くアーム51の端部であり、アーム51の自由端である。
先端部516は、-Z方向に凹む取付部5161を有する。取付部5161には、駆動部6Aの板部材91と同様の板部材が取付可能である。取付部5161に板部材91が取り付けられる場合については、第2実施形態にて詳述する。
第1側面部517及び第2側面部518は、回転軸Rxと平行な方向(+X方向)に交差し、かつ、互いに反対側となる端部である。詳述すると、第1側面部517は、+X方向を向く拡大部513の側面部であり、第2側面部518は、-X方向を向く拡大部513の側面部である。
第1側面部517は、-X方向に凹む取付部5171を有する。取付部5171には、第1駆動部61の板部材91が取り付けられる。
第2側面部518は、+X方向に凹む取付部5181を有する。取付部5181には、第2駆動部62の板部材91が取り付けられる。
[駆動部の構成]
図9は、駆動部6Aを示す斜視図であり、図10は、駆動部6Aを示す断面図である。
駆動部6Aは、ベース4Aに支持された振り子5Aを、回転軸Rxを中心に揺動させる。駆動部6Aは、振動発生装置3Aに少なくとも1つ設けられている。換言すると、振動発生装置3Aは、少なくとも1つの駆動部6Aを備える。
駆動部6Aは、図9及び図10に示すように、磁石7A、コイル8A、板部材91、保持部材92及び端子部93を備える。この他、駆動部6Aは、図示しない制御部を備える。
[磁石の構成]
磁石7Aは、板部材91によって振り子5Aにおいて回転軸Rxから離間した位置に設けられる。磁石7Aは、コイル8Aにて発生する磁力に対して吸着又は反発することによって、回転軸Rxを中心に振り子5Aを揺動させる。磁石7Aは、第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2によって構成されている。
第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2のそれぞれは、長手軸を有する略直方体形状に形成されている。長手軸に沿う第1磁石部材7A1の寸法と、長手軸に沿う第2磁石部材7A2の寸法とは、同方向に沿うコイル8Aの寸法と略一致する。
第1磁石部材7A1においてコイル8Aと対向する面7A11(図10)は、コイル8Aの後述する第1延在部8A1と対向する。面7A11の磁極は、本実施形態ではS極である。
第2磁石部材7A2は、第1磁石部材7A1に対して-Y方向に離間して配置されている。詳述すると、第2磁石部材7A2は、コイル8Aにおいて第1延在部8A1から後述する第2延在部8A2に向かう-Y方向に、第1磁石部材7A1から離間している。第2磁石部材7A2においてコイル8Aと対向する面7A21(図10)は、コイル8Aの第2延在部8A2と対向する。面7A21の磁極は、本実施形態ではN極である。すなわち、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1に対向する面7A11の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2に対向する面7A21の磁極とは異なる。
[板部材の構成]
板部材91は、平板状に形成されている。板部材91は、磁石7Aを支持するとともに、振り子5Aのアーム51に取り付けられる。これにより、磁石7Aは、振り子5Aに取り付けられる。板部材91は、磁石7Aにとってのヨークとして機能する。すなわち、板部材91は、磁石7Aに対してコイル8Aとは反対側の位置に設けられる磁石側ヨークである。
[コイルの構成]
図11は、駆動部6Aを構成するコイル8Aを示す図である。
コイル8Aは、振り子5A以外の構成に設けられる。本実施形態では、コイル8Aは、保持部材92によってベース4Aに固定される。コイル8Aは、磁石7Aに非接触で対向して配置され、磁石7Aに作用する磁界を発生させる。
コイル8Aは、図11に示すように、磁石7Aから見て、長手軸を有するトラック状又は長円形状に導線が平面的に巻回されて構成された空芯コイルである。このため、磁石7Aから見て、長手軸に沿うコイル8Aの寸法は、長手軸に直交する短手軸に沿うコイル8Aの寸法よりも大きい。
このようなコイル8Aは、第1延在部8A1及び第2延在部8A2を有する。
第1延在部8A1は、コイル8Aの長手軸に沿って直線状に延在した部分である。第1延在部8A1は、コイル8Aの空芯部分SPに対して+Y方向に配置されている。
第2延在部8A2は、コイル8Aの空芯部分SPを挟んで第1延在部8A1とは反対側に配置されている。すなわち、第2延在部8A2は、第1延在部8A1に対して-Y方向に配置されている。第2延在部8A2は、コイル8Aの長手軸に沿って直線状に延在している。コイル8Aの長手軸に沿う第2延在部8A2の寸法は、コイル8Aの長手軸に沿う第1延在部8A1の寸法と略同じである。制御部によってコイル8Aに電流が通電した場合、第2延在部8A2における電流の向きは、第1延在部8A1における電流の向きとは反対方向となる。
本実施形態では、コイル8Aは、上記のようにコアを有しない空芯コイルであるが、第1延在部8A1と第2延在部8A2との間にコアを有するコイルであってもよい。
[保持部材の構成]
保持部材92は、コイル8A及び端子部93を保持した状態にて、固定部42~44のうち1つの固定部に固定される。保持部材92は、+Y方向に直交する第1板状部921と、第1板状部921から+Y方向に起立する第2板状部922と、を有する。保持部材92は、強磁性体によって形成され、側方から見て略L字状に形成されている。
第1板状部921における-Y方向の面は、固定部42~44のうち1つの固定部と接触する。第1板状部921における+Y方向の面には、端子部93が取り付けられる。
第2板状部922において、第2板状部922から第1板状部921が延出する方向とは反対方向の面には、コイル8Aが取り付けられる。すなわち、第2板状部922において磁石7Aと対向する面には、コイル8Aが取り付けられる。保持部材92は、強磁性体によって形成されていることから、第2板状部922は、コイル8Aによって発生する磁界の向きを制御するヨークとして機能する。すなわち、振動発生装置3Aは、コイル8Aに対して磁石7Aとは反対側に配置されるコイル側ヨークである第2板状部922を有する保持部材92を備え、保持部材92は、コイル8Aを保持する強磁性体の保持部材である。
[端子部の構成]
端子部93は、振動低減装置2の動作制御部26と電気的に接続され、動作制御部26から供給される電流を図示しない制御部に供給する。制御部は、コイル8Aに通電することによって、コイル8Aにて磁界を発生させ、これにより、磁石7Aが設けられた振り子5Aに駆動力を付与して、振り子5Aを揺動させる。詳述すると、制御部は、コイル8Aに交流電流を通電させて、コイル8Aによって発生する磁界の向きを交互に反転させることによって、回転軸Rxを中心に振り子5Aを揺動させる。すなわち、制御部は、コイル8Aに通電する電流の向きを交互に切り替える。
コイル8Aに交流電流を通電すると、第1延在部8A1及び第2延在部8A2のうち、一方の延在部から他方の延在部に向かう磁界が発生する。すなわち、一方の延在部がN極となり、他方の延在部がS極となる。そして、制御部は、所定周波数の交流電流をコイル8Aに通電させることによって、第1延在部8A1の磁極と第2延在部8A2の磁極とを交互に切り替える。
上記のように、第1延在部8A1と非接触で対向する第1磁石部材7A1の面7A11の磁極と、第2延在部8A2と非接触で対向する第2磁石部材7A2の面7A21の磁極とは、異なる。
このため、コイル8Aに交流電流が通電すると、板部材91によって磁石7Aが取り付けられた振り子5Aは、交流電流の周波数に応じて、回転軸Rxを中心に揺動する。コイル8Aに通電する交流電流の周波数は、動作制御部26によって、振動低減装置2が備える検出部25によって検出された振動に応じて設定される。これにより、振動発生装置3Aは、投射光学装置12に伝播された振動の逆位相の振動を発生させることができ、投射光学装置12の振動を低減できる。
[第1駆動部及び第2駆動部の構成の具体的な配置]
上記のように、振動発生装置3Aは、少なくとも1つの駆動部6Aを備える。本実施形態では、振動発生装置3Aは、複数の駆動部6Aを備え、複数の駆動部6Aは、第1駆動部61及び第2駆動部62を含む。
換言すると、第1駆動部61及び第2駆動部62のそれぞれは、振動発生装置3Aが有する複数の駆動部6Aのうちの1つである。第1駆動部61は、振り子5Aに対して+X方向に設けられ、第2駆動部62は、振り子5Aに対して-X方向に設けられる。
具体的に、第1駆動部61は、磁石7A、コイル8A、板部材91、保持部材92及び端子部93を備える他、図示しない制御部を備える。第1駆動部61の磁石7Aは、第1磁石に相当し、第1駆動部61のコイル8Aは、第1コイルに相当する。
第1駆動部61において、板部材91は、アーム51の第1側面部517に設けられた取付部5171に取り付けられる。
磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、各磁石部材7A1,7A2の長手軸が+Z方向に沿うように、板部材91における+X方向の面に固定される。すなわち、第1駆動部61の磁石7Aは、回転軸Rxから離間して第1側面部517に設けられる。
保持部材92の第1板状部921は、ベース4Aの固定部43に固定される。
コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922において磁石7Aと対向する-X方向の面に取り付けられる。詳述すると、コイル8Aは、第1延在部8A1が第1磁石部材7A1と+X方向において非接触で対向し、第2延在部8A2が第2磁石部材7A2と+X方向において非接触で対向するように配置される。
上記のように、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
第2駆動部62は、磁石7A、コイル8A、板部材91、保持部材92及び端子部93を備える他、図示しない制御部を備える。第2駆動部62の磁石7Aは、第2磁石に相当し、第2駆動部62のコイル8Aは、第2コイルに相当する。
第2駆動部62において、板部材91は、アーム51の第2側面部518に設けられた取付部5181に取り付けられる。
磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、各磁石部材7A1,7A2の長手軸が+Z方向に沿うように、板部材91における-X方向の面に固定される。すなわち、第2駆動部62の磁石7Aは、回転軸Rxから離間して第2側面部518に設けられる。
保持部材92の第1板状部921は、ベース4Aの固定部44に固定される。
コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922における磁石7Aと対向する+X方向の面に取り付けられる。詳述すると、コイル8Aは、第1延在部8A1が第1磁石部材7A1と+X方向において非接触で対向し、第2延在部8A2が第2磁石部材7A2と+X方向において非接触で対向するように配置される。
上記のように、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
[第1駆動部と第2駆動部との同期]
第1駆動部61の制御部は、第1駆動部61のコイル8Aに交流電流を通電させることによってコイル8Aに磁界を発生させる。第2駆動部62の制御部は、第2駆動部62のコイル8Aに交流電流を通電させることによってコイル8Aに磁界を発生させる。このとき、各制御部は、第1駆動部61のコイル8Aにおける第1延在部8A1と、第2駆動部62のコイル8Aにおける第1延在部8A1とが同じ磁極となり、第1駆動部61のコイル8Aにおける第2延在部8A2と、第2駆動部62のコイル8Aにおける第2延在部8A2とが同じ磁極となるように、各コイル8Aに同じ周波数で同じ位相の交流電流を通電させる。
これにより、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち一方の駆動部によって、他方の駆動部による振り子5Aの揺動が妨げられることを抑制できる。この他、各駆動部61,62の駆動力によって振り子5Aを揺動させることができるので、振り子5Aの揺動時の回転トルクを大きくできる。なお、駆動部61,62は、1つの制御部を共用してもよい。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を奏する。
プロジェクター1は、電子機器に相当する。プロジェクター1は、振動低減装置2を備える。振動低減装置2は、振動発生装置3A、検出部25及び動作制御部26を備える。検出部25は、対象物である投射光学装置12の振動を検出する。動作制御部26は、検出部25によって検出された振動と逆位相の振動を、振動発生装置3Aに発生させる。
振動発生装置3Aは、ベース4Aと、振り子5Aと、少なくとも1つの駆動部6Aと、を備える。ベース4Aは、振り子5Aの揺動によって生じる振動を対象物であるフレーム23に伝える。振り子5Aは、回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Aに設けられる。振り子5Aは、先端部516、第1側面部517及び第2側面部518を有する。先端部516は、回転軸Rxに交差する方向のうち、振り子5Aが延出する延出方向(+Z方向)において、回転軸Rxから延出する振り子5Aの中心に対して回転軸Rxとは反対側の端部である。第1側面部517及び第2側面部518は、回転軸Rxと平行な方向に交差し、かつ、互いに反対側となる端部である。
少なくとも1つの駆動部6Aは、振り子5Aに設けられる磁石7Aと、振り子5A以外の構成に設けられ、磁石7Aに非接触で対向して配置されるコイル8Aとを有し、振り子5Aに駆動力を付与する。このような駆動部6Aは、第1駆動部61を含む。第1駆動部61は、第1磁石としての磁石7Aと、第1コイルとしてのコイル8Aを有する。第1駆動部61では、磁石7Aは、回転軸Rxから離間して第1側面部517に設けられ、コイル8Aは、磁石7Aに非接触で対向して配置される。
このような構成によれば、コイル8Aと非接触で対向し、かつ、コイル8Aにて発生する磁力と作用する磁石7Aは、振り子5Aに設けられている。これによれば、回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Aに支持される振り子5Aに、電流を通電させる配線を設ける必要が無い。このため、振り子5Aの揺動に際して、コイル8Aに電流を通電させる配線が損傷することを抑制でき、振り子5Aを確実に揺動させることができる。従って、振動発生装置3Aの信頼性を高めることができる。また、これにより、振動発生装置3Aにて振動を安定して発生させることができるので、検出部25によって検出された振動と逆位相の振動を発生させることができる。従って、プロジェクター1の振動を低減できる。
振動発生装置3Aが備える少なくとも1の駆動部6Aは、第2駆動部62を含む。第2駆動部62は、第2磁石としての磁石7Aと、第2コイルとしてのコイル8Aと、を有する。第2駆動部62では、磁石7Aは、回転軸Rxから離間して第2側面部518に設けられ、コイル8Aは、磁石7Aに非接触で対向して配置される。
このような構成によれば、振動発生装置3Aは、第1駆動部61及び第2駆動部62を備え、振り子5Aは、第1駆動部61及び第2駆動部62によって回転軸Rxを中心に揺動される。このとき、第1駆動部61が有する磁石7Aは、振り子5Aにおける第1側面部517に設けられ、第2駆動部62が有する磁石7Aは、振り子5Aにおいて第1側面部に対して反対側に位置する第2側面部518に設けられる。すなわち、第1駆動部61と第2駆動部62とは、回転軸Rxに沿う方向に振り子5Aを挟んで設けられる。これによれば、振り子5Aを安定して揺動させることができる。
この他、複数の駆動部61,62によって振り子5Aを揺動させることができるので、振り子5Aの揺動を大きくでき、振り子5Aの揺動時のトルクを大きくできる。従って、振動発生装置3Aによって発生する振動を大きくできる。
振動発生装置3Aは、複数のコイル8Aに通電する電流の向きを同期して交互に切り替える制御部を備える。すなわち、第1駆動部61の制御部及び第2駆動部62の制御部は、第1駆動部61のコイル8Aに通電する電流の向きと、第2駆動部62のコイル8Aに通電する電流の向きとを、同期して交互に切り替える。換言すると、第1駆動部61のコイル8A及び第2駆動部62のコイル8Aには、交流電流が通電する。
このような構成によれば、各コイル8Aにて発生する磁力の向きを交互に反転させることができる。そして、第1駆動部61のコイル8Aにて発生する磁力に対して、第2駆動部62のコイル8Aにて発生する磁力が、振り子5Aの揺動を妨げることを抑制できる。従って、第1駆動部61のコイル8Aにて発生する磁力と、第2駆動部62のコイル8Aにて発生する磁力とによって、振り子5Aを安定して揺動させることができる他、振り子5Aの揺動時のトルクを大きくできる。
振動発生装置3Aでは、コイル8Aは、ベース4Aに取り付けられる。
このような構成によれば、磁石7Aに対して非接触で対向する位置にコイル8Aを安定して配置できる。
振動発生装置3Aは、板部材91及び保持部材92を備える。板部材91は、磁石側ヨークに相当し、磁石7Aに対してコイル8Aとは反対側の位置に設けられる。保持部材92は、コイル側ヨークに相当し、コイル8Aに対して磁石7Aとは反対側の位置に設けられる。
このような構成によれば、磁石側ヨークとしての板部材91によって、磁石7Aによる吸着力を高めることができ、コイル側ヨークとしての保持部材92によって、コイル8Aにて発生する磁力を磁石7Aに向けることができる。従って、コイル8Aにて発生する磁力と振り子5Aに設けられた磁石7Aとの相互作用を強めることができるので、振り子5Aを揺動させるためにコイル8Aに通電する電流を低くすることができる。
振動発生装置3Aでは、コイル側ヨークである保持部材92は、コイル8Aを保持する強磁性体の保持部材である。
このような構成によれば、コイル8Aは、保持部材92によって保持されるので、コイル8Aを保持する部材とコイル側ヨークとのそれぞれを個別に設ける必要がない。従って、振動発生装置3Aの部品点数の増加を抑制できる。
振動発生装置3Aでは、コイル8Aは、長手軸を有する空芯コイルである。磁石7Aは、コイル8Aの長手軸に沿って配置され、コイル8Aと非接触で対向する。
このような構成によれば、コアを有するコイルに比べてコイル8Aのコストを低減でき、ひいては、振動発生装置3Aの製造コストを低減できる。
また、コイル8Aの長手軸に沿って磁石7Aが配置されることにより、コイル8Aによって生じる磁力と作用する磁石7Aの面を拡大しやすくすることができ、コイル8Aと磁石7Aとの相互作用を高めることができる。
振動発生装置3Aでは、コイル8Aは、長手軸に沿って延在する第1延在部8A1と、長手軸に沿って延在し、第1延在部8A1とは反対向きに電流が通電する第2延在部8A2と、を有する。磁石7Aにおいて、第1延在部8A1に対向する面7A11の磁極と、第2延在部8A2に対向する面7A21の磁極とは、異なる。
このような構成によれば、コイル8Aにて発生する磁力の向きが交互に変化することによって、磁石7Aが固定された振り子5Aを確実に揺動させることができる。
振動発生装置3Aでは、振り子5Aの重心は、回転軸Rxから先端部516までの距離の中間よりも先端部516側に位置している。
このような構成によれば、振り子5Aの揺動時に生じる回転トルクを増加させることができる。従って、振動発生装置3Aによって発生する振動を大きくできる。
振動発生装置3Aでは、振り子5Aは、回転軸Rxから先端部516側に離間した位置に、錘部52が配置可能な配置部514,515を有する。
このような構成によれば、配置部に設けられる錘部の重量及び配置を調節することによって、振り子の重量及び重心位置を調節できるので、振り子の揺動時に生じる回転トルクを増加できる。従って、振動発生装置によって発生する振動の振幅を調節できる。
振動発生装置3Aでは、ベース4Aは、振り子5Aとの接触を避ける逃げ部45を有する。
このような構成によれば、振り子5Aの揺動時に、振り子5Aがベース4Aに接触して騒音が発生することを抑制できる他、振り子5Aの揺動時のストロークを大きくできる。
[第1実施形態の第1変形例]
上記した振動発生装置3Aでは、磁石7Aは、第1延在部8A1から第2延在部8A2に向かう-Y方向において互いに離間した第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2を含むとした。しかしながら、これに限らず、振り子5Aに設けられる磁石は、第1延在部8A1及び第2延在部8A2に対向する1つの磁石によって構成されていてもよい。
図12は、駆動部6Aの第1変形例を示す断面図である。詳述すると、図12は、駆動部6Aが有する磁石7Aの変形である磁石7Bを示す断面図である。
例えば、振動発生装置3Aに用いられる駆動部6Aは、磁石7Aに代えて、図12に示す磁石7Bを採用してもよい。すなわち、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち、少なくとも1つの駆動部は、磁石7Aに代えて磁石7Bを備えていてもよい。
磁石7Bは、第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2を有する磁石7Aとは異なり、1つの磁石部材により構成されている。
磁石7Bは、コイル8Aの長手軸と略平行な長手軸を有する直方体形状に形成されており、コイル8Aと非接触で対向するように板部材91に固定される。長手軸に沿う磁石7Bの寸法は、長手軸に沿うコイル8Aの寸法と略同じであり、長手軸に直交する+Y方向に沿う磁石7Bの寸法は、+Y方向に沿うコイル8Aの寸法と略同じである。
磁石7Bは、コイル8Aの第1延在部8A1と対向する部分7B1と、コイル8Aの第2延在部8A2と対向する部分7B2と、を有し、部分7B1と部分7B2とは、接続されている。部分7B1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、部分7B2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。例えば部分7B1において第1延在部8A1と対向する面の磁極はS極であり、部分7B2において第2延在部8A2と対向する面の磁極はN極である。
このような磁石7Bが採用された駆動部6Aを備える振動発生装置3Aによっても、上記と同様の効果を奏することができる。
[第1実施形態の第2変形例]
上記した振動発生装置3Aでは、第1駆動部61及び第2駆動部62が含まれる駆動部6Aは、磁石7A及びコイル8Aを備えるとした。すなわち、駆動部6Aは、1つの空芯コイルによって構成されるコイル8Aを備えるとした。しかしながら、これに限らず、駆動部は、複数のコイルを備えていてもよい。
図13は、駆動部6Aの第2変形例である駆動部6Cを示す図である。詳述すると、磁石7Cに対してコイル8Aとは反対側から見た駆動部6Cを示す図である。
例えば、振動発生装置3Aは、駆動部6Aに代えて、図13に示す駆動部6Cを備えていてもよい。すなわち、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち、少なくとも1つの駆動部は、以下に示す駆動部6Cの構成を備えていてもよい。
駆動部6Cは、磁石7A及びコイル8Aに代えて、磁石7C及びコイル8Cを備える他は、駆動部6Aと同様の構成及び機能を備える。
[コイルの構成]
先に、コイル8Cについて説明する。
コイル8Cは、図示しない制御部から交流電流が通電することによって磁力を発生させる。コイル8Cは、第1コイル8C1と、第1コイル8C1の長手軸に沿って第1コイル8C1と並列に配置される第2コイル8C2と、を有する。
第1コイル8C1及び第2コイル8C2のそれぞれは、第1コイル8C1及び第2コイル8C2のそれぞれに対向する位置から見て、同じ方向に長手軸を有するトラック状又は長円形状に導線が平面的に巻回されて構成された空芯コイルである。長手軸に沿う第1コイル8C1の寸法は、長手軸に直交する+Y方向に沿う第1コイル8C1の寸法よりも大きく、長手軸に沿う第2コイル8C2の寸法は、長手軸に直交する+Y方向に沿う第2コイル8C2の寸法よりも大きい。
第1コイル8C1は、コイル8Aと同様に、第1コイル8C1の長手軸に沿って延在した第1延在部8C11及び第2延在部8C12を有する。
第1延在部8C11は、第1コイル8C1の空芯部分SP1に対して+Y方向に配置されている。第2延在部8C12は、第1コイル8C1の空芯部分SP1を挟んで第1延在部8C11とは反対側に配置されている。すなわち、第2延在部8C12は、第1延在部8C11に対して-Y方向に配置されている。第1コイル8C1の長手軸に沿う第2延在部8C12の寸法は、第1コイル8C1の長手軸に沿う第1延在部8C11の寸法と略同じである。
本実施形態では、第2コイル8C2は、第1コイル8C1と同じ構成及び同じ寸法を有するコイルである。すなわち、第2コイル8C2は、第1延在部8C11と同様の第1延在部8C21と、第2延在部8C12と同様の第2延在部8C22と、を有する。
なお、第1コイル8C1及び第2コイル8C2は、上記のようにコアを有しない空芯コイルであるが、コアを有するコイルであってもよい。
なお、駆動部6Cが有する制御部は、第1実施形態に係る制御部と同様に、振動低減装置2の動作制御部26と電気的に接続され、動作制御部26から供給される交流電流をコイル8Cに通電させることによって磁力を発生させ、これにより、磁石7Cが設けられた振り子5Aを揺動させる。具体的に、制御部は、第1延在部8C11,8C21が同じ磁極となり、第2延在部8C12,8C22が同じ磁極となるように、第1コイル8C1及び第2コイル8C2に交流電流を通電させる。
[磁石の構成]
磁石7Cは、第1磁石7C1と、第1磁石7C1の長手軸に沿って第1磁石7C1と並列に配置される第2磁石7C2と、を含む。
第1磁石7C1は、第1コイル8C1と非接触で対向して配置され、第2磁石7C2は、第2コイル8C2と非接触で対向して配置される。
第1磁石7C1は、磁石7Aと同様に、第1磁石部材7C11及び第2磁石部材7C12を有する。第1磁石部材7C11及び第2磁石部材7C12のそれぞれは、第1磁石7C1の長手軸と略平行な長手軸を有する略直方体形状に形成されている。
第1磁石部材7C11は、第1コイル8C1の第1延在部8C11に対向して配置される。
第2磁石部材7C12は、第1磁石部材7C11に対して-Y方向に離間して配置され、第1コイル8C1の第2延在部8C12に対向して配置される。
第1磁石部材7C11において第1延在部8C11と対向する面の磁極は、第2磁石部材7C12において第2延在部8C12と対向する面の磁極と異なる。例えば、第1磁石部材7C11において第1延在部8C11と対向する面の磁極は、S極であり、第2磁石部材7C12において第2延在部8C12と対向する面の磁極は、N極である。
第2磁石7C2は、第1磁石7C1と同様に、第1磁石部材7C21及び第2磁石部材7C22を有する。第1磁石部材7C21及び第2磁石部材7C22のそれぞれは、第2磁石7C2の長手軸と略平行な長手軸を有する略直方体形状に形成されている。
第1磁石部材7C21は、第2コイル8C2の第1延在部8C21に対向して配置される。
第2磁石部材7C22は、第1磁石部材7C21に対して-Y方向に離間して配置され、第2コイル8C2の第2延在部8C22に対向して配置される。
第1磁石部材7C21において第1延在部8C21と対向する面の磁極は、第2磁石部材7C22において第2延在部8C22と対向する面の磁極と異なる。例えば、第1磁石部材7C21において第1延在部8C21と対向する面の磁極は、S極であり、第2磁石部材7C22において第2延在部8C22と対向する面の磁極は、N極である。
本第2変形例では、第1磁石部材7C11において第1延在部8C11と対向する面の磁極と、第1磁石部材7C21において第1延在部8C21と対向する面の磁極とは、同じである。また、第2磁石部材7C12において第2延在部8C12と対向する面の磁極と、第2磁石部材7C22において第2延在部8C22と対向する面の磁極と、同じである。
また、制御部は、第1延在部8C11,8C21が同じ磁極となり、第2延在部8C12,8C22が同じ磁極となるように、第1コイル8C1及び第2コイル8C2に同周波数及び同位相の交流電流を通電させる。
これにより、第1コイル8C1によって発生する磁界と、第2コイル8C2によって発生する磁界とが、互いに干渉することを抑制しつつ、回転軸Rxを中心に振り子5Aを揺動させることができる。
なお、例えば第1コイル8C1と第2コイル8C2とが十分に離間している場合等においては、制御部は、第1延在部8C11,8C21が異なる磁極となり、第2延在部8C12,8C22が異なる磁極となるように、第1コイル8C1及び第2コイル8C2に交流電流を通電させてもよい。
この場合、第1磁石部材7C11において第1延在部8C11と対向する面の磁極と、第1磁石部材7C21において第1延在部8C21と対向する面の磁極とが異なり、また、第2磁石部材7C12において第2延在部8C12と対向する面の磁極と、第2磁石部材7C22において第2延在部8C22と対向する面の磁極とが異なればよい。
図14は、磁石7Cに代えて駆動部6Cに採用可能な磁石7Dを示す図である。
また、駆動部6Cに、磁石7Cに代えて、図14に示す磁石7Dを採用してもよい。磁石7Dは、第1磁石7C1及び第2磁石7C2を有する磁石7Cとは異なり、第1磁石部材7D1及び第2磁石部材7D2を有する。
第1磁石部材7D1及び第2磁石部材7D2は、第1コイル8C1及び第2コイル8C2が並ぶ方向に沿う長手軸を有する略直方体形状に形成され、長手軸に沿う第1磁石部材7D1の寸法、及び、長手軸に沿う第2磁石部材7D2の寸法は、第1コイル8C1において第2コイル8C2とは反対側の端部から第2コイル8C2において第1コイル8C1とは反対側の端部までの寸法と略一致する。
第1磁石部材7D1は、第1コイル8C1の第1延在部8C11と第2コイル8C2の第1延在部8C11とに跨って配置され、第2磁石部材7D2は、第1コイル8C1の第2延在部8C12と第2コイル8C2の第2延在部8C22とに跨って配置されている。そして、第1磁石部材7D1において第1延在部8C11,8C21に対向する面の磁極と、第2磁石部材7D2において第2延在部8C12,8C22に対向する面の磁極とは異なる。例えば、第1磁石部材7D1において第1延在部8C11,8C21に対向する面の磁極はS極であり、第2磁石部材7D2において第2延在部8C12,8C22に対向する面の磁極はN極である。
このような磁石7Dを磁石7Cに代えて有する駆動部6Cと同様の構成を、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち少なくとも1つの駆動部に採用してもよい。
図15は、磁石7Cに代えて駆動部6Cに採用可能な磁石7Eを示す図である。
また、駆動部6Cに、磁石7Cに代えて、図15に示す磁石7Eを採用してもよい。磁石7Eは、第1磁石7C1及び第2磁石7C2を有する磁石7Cとは異なり、第1磁石7E1及び第2磁石7E2を有する。
第1磁石7E1は、第1コイル8C1の長手軸と略平行な長手軸を有する略直方体形状に形成されている。第2磁石7E2は、第2コイル8C2の長手軸と略平行な長手軸を有する略直方体形状に形成されている。長手軸に沿う第1磁石7E1の寸法は、長手軸に沿う第1コイル8C1の寸法と略一致し、長手軸に沿う第2磁石7E2の寸法は、長手軸に沿う第2コイル8C2の寸法と略一致する。また、長手軸に直交する+Y方向に沿う第1磁石7E1の寸法は、+Y方向に沿う第1コイル8C1の寸法と略一致し、+Y方向に沿う第2磁石7E2の寸法は、+Y方向に沿う第2コイル8C2の寸法と略一致する。
第1磁石7E1は、第1コイル8C1と非接触で対向する。第1磁石7E1は、第1コイル8C1の第1延在部8C11と対向する部分7E11と、第1コイル8C1の第2延在部8C12と対向する部分7E12と、を有する。部分7E11における第1延在部8C11に対向する面の磁極と、部分7E12における第2延在部8C12に対向する面の磁極とは異なっている。例えば、部分7E11における第1延在部8C11に対向する面の磁極はS極であり、部分7E12における第2延在部8C12に対向する面の磁極はN極である。
第2磁石7E2は、第2コイル8C2と非接触で対向する。第2磁石7E2は、第2コイル8C2の第1延在部8C21と対向する部分7E21と、第2コイル8C2の第2延在部8C22と対向する部分7E22と、を有する。部分7E21における第1延在部8C21に対向する面の磁極と、部分7E22における第2延在部8C22に対向する面の磁極とは異なっている。例えば、部分7E21における第1延在部8C21に対向する面の磁極はS極であり、部分7E22における第2延在部8C22に対向する面の磁極はN極である。
このような磁石7Eを磁石7Cに代えて有する駆動部6Cと同様の構成を、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち少なくとも1つの駆動部に採用してもよい。
なお、上記のように、第1コイル8C1及び第2コイル8C2に通電する電流の向きによっては、部分7E11における第1延在部8C11に対向する面の磁極と、部分7E21における第1延在部8C21に対向する面の磁極とは異なり、部分7E12における第2延在部8C12に対向する面の磁極と、部分7E22における第2延在部8C22に対向する面の磁極とは異なっていてもよい。
図16は、磁石7Cに代えて駆動部6Cに採用可能な磁石7Fを示す図である。
また、駆動部6Cに、磁石7Cに代えて、図16に示す磁石7Fを採用してもよい。磁石7Fは、第1磁石7C1及び第2磁石7C2を有する磁石7Cとは異なり、1つの磁石部材である。
磁石7Fは、第1コイル8C1及び第2コイル8C2が並ぶ方向に沿う長手軸を有する略直方体形状に形成されている。長手軸に沿う磁石7Fの寸法は、第1コイル8C1において第2コイル8C2とは反対側の端部から第2コイル8C2において第1コイル8C1とは反対側の端部までの寸法と略一致し、長手軸に直交する+Y方向に沿う磁石7Fの寸法は、+Y方向に沿う第1コイル8C1及び第2コイル8C2の寸法と略一致する。
磁石7Fは、第1コイル8C1の第1延在部8C11及び第2コイル8C2の第1延在部8C21のそれぞれと対向する部分7F1と、第1コイル8C1の第2延在部8C12及び第2コイル8C2の第2延在部8C22のそれぞれと対向する部分7F2と、を有する。部分7F1における第1延在部8C11,8C21に対向する面の磁極と、部分7F2における第2延在部8C12,8C22に対向する面の磁極とは異なっている。例えば、部分7F1における第1延在部8C11,8C21に対向する面の磁極はS極であり、部分7F2における第2延在部8C12,8C22に対向する面の磁極はN極である。
このような磁石7Fを磁石7Cに代えて有する駆動部6Cと同様の構成を、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち少なくとも1つの駆動部に採用してもよい。
[第1実施形態の第3変形例]
上記した振動発生装置3Aでは、振り子5Aは、ベース4Aにおいて-Z方向の端部に設けられた一対の支持部41によって、回転軸Rxを中心に揺動可能に支持されるとした。換言すると、回転軸Rxを中心に揺動可能に振り子5Aを支持する一対の支持部41は、ベース4Aにおいて-Z方向の端部に設けられているとした。しかしながら、これに限らず、一対の支持部41の位置は、ベース4Aにおいて-Z方向の端部よりも+Z方向の位置に設けられていてもよい。
図17は、振動発生装置3Aの第3変形例を示す平面図である。詳述すると、図17は、振動発生装置3Aのベース4A及び振り子5Aの変形であるベース4G及び振り子5Gを示す平面図である。
例えば、振動発生装置3Aに、ベース4A及び振り子5Aに代えて、図17に示すベース4G及び振り子5Gを採用してもよい。ベース4Gは、一対の支持部41の位置がベース4Aと相違し、振り子5Gは、接続部511と拡大部513との間の寸法が振り子5Aと相違する。
具体的に、ベース4Gにおいて一対の支持部41は、ベース4Gにおける-Z方向の端部よりも+Z方向に配置されている。すなわち、一対の支持部41は、ベース4Gにおいて-Z方向の端部と逃げ部45との間の位置に設けられている。
また、ベース4Gにおける一対の支持部41の位置に応じて、振り子5Gにおける接続部511と拡大部513との間の寸法は、振り子5Aにおける接続部511と拡大部513との間の寸法よりも小さくなっている。すなわち、振り子5Gは、接続部511から拡大部513に連なる延出部512を備えず、拡大部513と、拡大部513に連なる部分であって一対の支持部41によって支持される部分とで構成される。そして、拡大部513における-Z方向の端部は、一対の支持部41に隣接する。
このようなベース4G及び振り子5Gが採用された振動発生装置3Aによっても、上記と同様の効果を奏することができる他、振動発生装置3Aをより小型に構成できる。
[第1実施形態の第4変形例]
上記した振動発生装置3Aでは、駆動部6Aである第1駆動部61及び第2駆動部62を備えるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3Aは、第1駆動部61及び第2駆動部62のうち一方の駆動部を備える構成であってもよい。例えば、振動発生装置3Aは、第1駆動部61のみ備えていてもよく、第2駆動部62のみ備えていてもよい。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成を備えるが、振動発生装置が先端側駆動部を更に備える点で、第1実施形態に係るプロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図18は、本実施形態に係るプロジェクターの振動低減装置が備える振動発生装置3Hを+Y方向から見た平面図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、振動発生装置3Aに代えて、図18に示す振動発生装置3Hを備える他は、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成及び機能を備える。すなわち、本実施形態に係る振動低減装置は、振動発生装置3Aに代えて振動発生装置3Hを備える他は、第1実施形態に係る振動低減装置2と同様の構成及び機能を備える。
振動発生装置3Hは、先端側駆動部63を更に備える他は、第1実施形態に係る振動発生装置3Aと同様の構成及び機能を備える。すなわち、振動発生装置3Hは、ベース4Aと、振り子5Aと、複数の駆動部6Aを備え、複数の駆動部6Aは、第1駆動部61、第2駆動部62及び先端側駆動部63を含む。
[先端側駆動部の構成]
先端側駆動部63は、振り子5Aに対して+Z方向に設けられ、第1駆動部61及び第2駆動部62とともに、回転軸Rxを中心に振り子5Aを揺動させる。すなわち、先端側駆動部63は、第1駆動部61及び第2駆動部62とは異なる位置に設けられる。先端側駆動部63は、第1駆動部61及び第2駆動部62と同様に、磁石7A、コイル8A、板部材91、保持部材92及び端子部93を備える他、図示しない制御部を備える。
先端側駆動部63において、板部材91は、アーム51の先端部516に設けられた取付部5161に取り付けられる。
磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、各磁石部材7A1,7A2の長手軸が+X方向に沿うように、板部材91における+Z方向の面に固定される。すなわち、先端側駆動部63の磁石7Aは、回転軸Rxから離間して先端部516に設けられる。
保持部材92の第1板状部921は、ベース4Aの固定部42に固定される。
コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922において磁石7Aと対向する-Z方向の面に取り付けられる。詳述すると、コイル8Aは、第1延在部8A1が第1磁石部材7A1と+Z方向において非接触で対向し、第2延在部8A2が第2磁石部材7A2と+Z方向において非接触で対向するように配置される。
上記のように、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
[第1駆動部、第2駆動部及び先端側駆動部の同期]
先端側駆動部63の制御部は、先端側駆動部63のコイル8Aに交流電流を通電させることによってコイル8Aに磁界を発生させる。このとき、各駆動部61~63の制御部は、各コイル8Aの第1延在部8A1が同じ磁極となり、各コイル8Aの第2延在部8A2が同じ磁極となるように、各コイル8Aに同じ周波数で同じ位相の交流電流を通電させる。
これにより、第1駆動部61、第2駆動部62及び先端側駆動部63のうち少なくとも1つの駆動部によって、他の駆動部による振り子5Aの揺動が妨げられることを抑制できる。この他、各駆動部61~63の駆動力によって振り子5Aを揺動させることができるので、振り子5Aの揺動時の回転トルクを大きくできる。
なお、各駆動部61~63において第1延在部8A1に対向する第1磁石部材7A1の面7A11の磁極と、第2延在部8A2に対向する第2磁石部材7A2の面7A21の磁極とによっては、各コイル8Aに通電される交流電流は、必ずしも同じ位相でなくてもよい。また、複数の駆動部61~63は、1つの制御部を共用してもよい。
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
振動発生装置3Hは、少なくとも1つの駆動部6Aに含まれる先端側駆動部63を備える。具体的に、振動発生装置3Hは、第1駆動部61及び第2駆動部62に加えて、先端側駆動部63を備える。先端側駆動部63は、先端側磁石としての磁石7Aと、先端側コイルとしてのコイル8Aと、を有する。磁石7Aは、振り子5Aの先端部516に設けられ、コイル8Aは、磁石7Aに非接触で対向して配置される。
このような構成によれば、複数の駆動部61~63によって振り子5Aを揺動させることができるので、振り子5Aの揺動を大きくでき、振り子5Aの揺動時のトルクを大きくできる。従って、振動発生装置3Hによって発生する振動を大きくできる。
[第2実施形態の変形]
上記した振動発生装置3Hは、第1駆動部61、第2駆動部62及び先端側駆動部63を備えるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3Hは、第1駆動部61及び第2駆動部62のうちの1つの駆動部と、先端側駆動部63とを備えていてもよい。また例えば、振動発生装置3Hは、先端側駆動部63のみを備えていてもよく、第1駆動部61及び第2駆動部62のうちの1つの駆動部のみを備えていてもよい。
振動発生装置3Hでは、各駆動部61~63は、第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2を有する磁石7Aを備えるとした。しかしながら、これに限らず、駆動部61~63のうち少なくとも1つの駆動部は、磁石7Aに代えて、上記した磁石7Bを備えていてもよい。
振動発生装置3Hは、各駆動部61~63は、コイル8Aを備えるとした。しかしながら、これに限らず、駆動部61~63のうち、少なくとも1つの駆動部は、コイル8Aに代えて、第1コイル8C1及び第2コイル8C2を有するコイル8Cを備えていてもよい。この場合、コイル8Cに非接触で対向して配置される磁石は、磁石7C,7D,7E,7Fのうち1つの磁石であってもよい。
振動発生装置3Hは、ベース4A及び振り子5Aを備えるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3Hは、ベース4A及び振り子5Aに代えてベース4G及び振り子5Gを備えていてもよい。
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成を備えるが、振動発生装置が、振り子の回転軸に対して第1駆動部及び第2駆動部とは反対側に配置される駆動部を備える点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図19は、本実施形態に係るプロジェクターが備える振動低減装置の振動発生装置3Jを+Y方向から見た平面図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、振動発生装置3Aに代えて、図19に示す振動発生装置3Jを備える他は、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成及び機能を備える。すなわち、本実施形態に係る振動低減装置は、振動発生装置3Aに代えて振動発生装置3Jを備える他は、第1実施形態に係る振動低減装置2と同様の構成及び機能を備える。
振動発生装置3Jは、ベース4A及び振り子5Aに代えてベース4J及び振り子5Jを備え、更に第3駆動部64及び第4駆動部65を備える他は、第1実施形態に係る振動発生装置3Aと同様の構成及び機能を備える。すなわち、振動発生装置3Jは、ベース4J、振り子5J、複数の駆動部6Aを備え、複数の駆動部6Aは、第1駆動部61、第2駆動部62、第3駆動部64及び第4駆動部65を含む。
[ベースの構成]
ベース4Jは、回転軸Rxを中心に振り子5Jを揺動可能に支持する。ベース4Jには、各駆動部61,62,64,65の保持部材92が固定される。
ベース4Jは、固定部46,47,48及び逃げ部49を有する他は、ベース4Aと同様の構成及び機能を備える。すなわち、ベース4Jは、一対の支持部41、固定部42~44,46~48及び逃げ部45,49を有する。
なお、ベース4Jでは、一対の支持部41は、+Z方向におけるベース4Jの中央に、+X方向に沿って振り子5Jを挟むように設けられている。
固定部46~48は、一対の支持部41を挟んで固定部42~44とは反対側に設けられている。すなわち、固定部46~48は、一対の支持部41に対して-Z方向の位置に設けられている。
固定部46~48のうち、+X方向に設けられた固定部47は、第3駆動部64の保持部材92が固定される部分であり、-X方向に設けられた固定部48は、第4駆動部65の保持部材92が固定される部分である。なお、-Z方向に設けられた固定部46は、他の駆動部の保持部材92が固定可能な部分である。
すなわち、固定部47は、一対の支持部41において回転軸Rxに沿う+X方向の端部から、回転軸Rxからの第2アーム5J4の延出方向である-Z方向に延出した部分である。固定部48は、一対の支持部41において回転軸Rxに沿う-X方向の端部から、回転軸Rxからの第2アーム5J4の延出方向である-Z方向に延出した部分である。そして、固定部46は、固定部47,48において一対の支持部41とは反対側の端部間を接続する部分である。
逃げ部49は、振り子5Jが揺動したときに振り子5Jにおける-Z方向の端部がベース4Jに接触しないようにするための部分である。本実施形態では、逃げ部49は、逃げ部45と同様に、+Y方向に沿ってベース4Jを貫通する開口部である。しかしながら、これに限らず、逃げ部49は、+Y方向又は-Y方向に開口する凹部であってもよい。
[振り子の構成]
振り子5Jは、+X方向に沿う回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Jに支持される。振り子5Jは、アーム5J1及び錘部5J5を備える。
アーム5J1は、ベース4Jに揺動可能に支持される。アーム5J1は、接続部5J2、第1アーム5J3及び第2アーム5J4を備える。なお、錘部5J5は、第1アーム5J3の第1錘部5J6と、第2アーム5J4の第2錘部5J7と、を含む。
接続部5J2は、回転軸Rxに直交する+Z方向における振り子5Jの中央に設けられ、第1アーム5J3と第2アーム5J4とを接続する。接続部5J2は、接続部511と同様の構成を有し、一対の支持部41によって回転軸Rxを中心に揺動可能に支持される。これにより、振り子5Jが回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Jに支持される。
第1アーム5J3は、接続部5J2から+Z方向に延出している。第1アーム5J3は、振り子5Aと同様に、拡大部513、配置部514,515(図19では図示省略)、先端部516、第1側面部517及び第2側面部518を有する。
第1アーム5J3の拡大部513において、+X方向を向く第1側面部517には、第1駆動部61の板部材91及び磁石7Aが取り付けられる。第1アーム5J3の拡大部513において、-X方向を向く第2側面部518には、第2駆動部62の板部材91及び磁石7Aが取り付けられる。
なお、第1錘部5J6は、第1アーム5J3の配置部514,515のうち少なくとも一方の配置部に固定される少なくとも1つの錘部材53によって構成される。
第2アーム5J4は、接続部5J2から-Z方向に延出している。すなわち、第2アーム5J4は、回転軸Rxから第1アーム5J3が延出する方向とは反対方向に回転軸Rxから延出している。第2アーム5J4は、回転軸Rxに対して第1アーム5J3と線対称の構造を有する。具体的に、第2アーム5J4は、拡大部513、配置部514,515(図19では図示省略)、先端部516、第1側面部517及び第2側面部518を有する。
第2アーム5J4の拡大部513において、+X方向を向く第1側面部517には、第3駆動部64の板部材91及び磁石7Aが取り付けられる。第2アーム5J4の拡大部513において、-X方向を向く第2側面部518には、第4駆動部65の板部材91及び磁石7Aが取り付けられる。
なお、第2錘部5J7は、第2アーム5J4の配置部514,515のうち少なくとも一方の配置部に固定される少なくとも1つの錘部材53によって構成される。
[駆動部の構成及び配置]
第3駆動部64及び第4駆動部65は、第2アーム側駆動部に相当する。第3駆動部64及び第4駆動部65は、第2アーム5J4に対して振り子5Jを揺動させる駆動力を作用させる。上記のように、第3駆動部64及び第4駆動部65は、複数の駆動部6Aに含まれる。すなわち、各駆動部61,62,64,65は、磁石7A、コイル8A、板部材91、保持部材92及び端子部93を備える他、図示しない制御部を備える。
振動発生装置3Jの第1駆動部61及び第2駆動部62は、第1アーム側駆動部に相当する。
振動発生装置3Jの第1駆動部61では、板部材91は、第1アーム5J3の第1側面部517に取り付けられる。磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、長手軸が+Z方向に沿うように、板部材91における+X方向の面に固定される。保持部材92の第1板状部921は、ベース4Jの固定部43に固定される。コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922における-X方向の面に取り付けられる。第1駆動部61においても、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
振動発生装置3Jの第2駆動部62では、板部材91は、第1アーム5J3の第2側面部518に取り付けられる。磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、長手軸が+Z方向に沿うように、板部材91における-X方向の面に固定される。保持部材92の第1板状部921は、ベース4Jの固定部44に固定される。コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922における+X方向の面に取り付けられる。第2駆動部62においても、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
振動発生装置3Jの第3駆動部64では、板部材91は、第2アーム5J4の第1側面部517に取り付けられる。磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、長手軸が+Z方向に沿うように、板部材91における+X方向の面に固定される。すなわち、磁石7Aは、第2アーム側磁石であり、第2アーム5J4において回転軸Rxから離間した位置に設けられる。保持部材92の第1板状部921は、ベース4Jの固定部47に固定される。コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922において磁石7Aと対向する-X方向の面に取り付けられる。すなわち、コイル8Aは、第2アーム側コイルであり、磁石7Aと非接触で対向する位置に配置される。第3駆動部64においても、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
振動発生装置3Jの第4駆動部65では、板部材91は、第2アーム5J4の第2側面部518に取り付けられる。磁石7Aを構成する第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2は、長手軸が+Z方向に沿うように、板部材91における-X方向の面に固定される。すなわち、磁石7Aは、第2アーム側磁石であり、第2アーム5J4において回転軸Rxから離間した位置に設けられる。保持部材92の第1板状部921は、ベース4Jの固定部48に固定される。コイル8Aは、磁石7Aと非接触で対向するように、保持部材92の第2板状部922において磁石7Aと対向する+X方向の面に取り付けられる。すなわち、コイル8Aは、第2アーム側コイルであり、磁石7Aと非接触で対向する位置に配置される。第4駆動部65においても、第1磁石部材7A1において第1延在部8A1と対向する面の磁極と、第2磁石部材7A2において第2延在部8A2と対向する面の磁極とは異なる。
このように、本実施形態では、各磁石7Aの第1磁石部材7A1において第1延在部8A1に対向する面の磁極は、駆動部61,62,64,65において同じであり、また、各磁石7Aの第2磁石部材7A2において第2延在部8A2に対向する面の磁極は、駆動部61,62,64,65において同じである。
[制御部の構成]
各駆動部61,62,64,65の制御部は、対応するコイル8Aに交流電流を通電させることによって各コイル8Aに磁界を発生させる。このとき、各制御部は、回転軸Rxよりも+Z方向に配置された駆動部61,62の各コイル8Aにおける第1延在部8A1が同じ磁極となり、回転軸Rxよりも-Z方向に配置された駆動部64,65の各コイル8Aにおける第1延在部8A1が同じ磁極となるように、各コイル8Aに同周波数の交流電流を通電させる。このとき、各制御部は、駆動部61,62の各コイル8Aにおける第1延在部8A1の磁極と、駆動部64,65の各コイル8Aにおける第1延在部8A1の磁極とが異なるように、駆動部61,62の各コイル8Aに通電する交流電流の位相に対して半周期ずれた交流電流を、駆動部64,65の各コイル8Aに通電させる。すなわち、各制御部は、駆動部61,62のコイル8Aにて生じる磁界の向きと、駆動部64,65にて生じる磁界の向きとが互いに反対方向となるように、各コイル8Aに同周波数の交流電流を通電させる。
これにより、駆動部61,62,64,65のうち少なくとも1つの駆動部によって、他の駆動部による振り子5Jの揺動が妨げられることを抑制できる。この他、各駆動部61,62,64,65の駆動力によって振り子5Jを揺動させることができるので、振り子5Jの揺動時の回転トルクを大きくできる。なお、駆動部61,62,64,65は、制御部を共有してもよい。
第1アーム5J3の配置部514,515及び第2アーム5J4の配置部514,515に配置される錘部材53を、振り子5Jの回転軸Rxから離れた位置に配置すれば、振り子5Jの駆動力を増加させることができる。また、第1アーム5J3の配置部514,515に配置された錘部材53の回転軸Rxからの位置と、第2アーム5J4の配置部514,515に配置された錘部材53の回転軸Rxからの位置とを、回転軸Rxを中心として対称に配置して、振り子5Jの重心位置を回転軸Rx上に配置することによって、振り子5Jを安定して揺動させることができる。また、錘部材53を対称に配置することに限らず、錘部材53の位置又は数を第1アーム5J3と第2アーム5J4とで異ならせて、振り子5Jの重心位置を回転軸Rxからずらしてもよい。
[第3実施形態の効果]
上記した本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
振動発生装置3Jでは、振り子5Jは、第1アーム5J3及び第2アーム5J4を有する。第1アーム5J3は、回転軸Rxに交差する+Z方向に延出しており、先端部516、第1側面部517及び第2側面部518を有する。+Z方向は、第1方向に相当する。第2アーム5J4は、回転軸Rxから-Z方向に延出している。本実施形態では、第2アーム5J4は、先端部516、第1側面部517及び第2側面部518を有する。
振動発生装置3Jは、複数の駆動部6Aを備え、複数の駆動部6Aには、第3駆動部64及び第4駆動部65が含まれる。第3駆動部64は、第2アーム側磁石としての磁石7Aと、第2アーム側コイルとしてのコイル8Aと、を有する。第3駆動部64では、磁石7Aは、第2アーム5J4において回転軸Rxから離間した位置に設けられ、コイル8Aは、前記第2アーム側磁石に非接触で対向して配置される。第4駆動部65も、第2アーム側磁石としての磁石7Aと、第2アーム側コイルとしてのコイル8Aと、を有する。なお、第1駆動部61の磁石7Aは、第1アーム5J3の第1側面部517に板部材91によって設けられ、第2駆動部62の磁石7Aは、第1アーム5J3の第2側面部518に板部材91によって設けられる。
このような構成によれば、第1アーム5J3及び第2アーム5J4を有する振り子5Jをシーソーのように揺動させることができる。このとき、振動発生装置3Jは、第1アーム5J3に設けられる磁石7Aを有する第1駆動部61及び第2駆動部62と、第2アーム5J4に設けられる磁石7Aを有する第3駆動部64及び第4駆動部65とによって、第1アーム5J3及び第2アーム5J4のそれぞれに、振り子5Jを揺動させる駆動力を作用させることができる。従って、振り子5Jを安定的に揺動させることができる。
[第3実施形態の変形]
上記した振動発生装置3Jでは、駆動部61,62,64,65のそれぞれは、第1磁石部材7A1及び第2磁石部材7A2を有する磁石7Aを備えるとした。しかしながら、これに限らず、駆動部61,62,64,65のうち、少なくとも1つの駆動部は、磁石7Aに代えて、上記した磁石7Bを備えていてもよい。
振動発生装置3Jでは、駆動部61,62,64,65のそれぞれは、コイル8Aを備えるとした。しかしながら、これに限らず、駆動部61,62,64,65のうち、少なくとも1つの駆動部は、コイル8Aに代えて、第1コイル8C1及び第2コイル8C2を有するコイル8Cを備えていてもよい。この場合、コイル8Cに非接触で対向して配置される磁石は、磁石7C,7D,7E,7Fのうち1つの磁石であればよい。
振動発生装置3Jでは、駆動部61,62,64,65を備えるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3Jは、駆動部61,62,64,65のうち少なくとも1つの駆動部を備えない構成としてもよい。例えば、振動発生装置3Jは、駆動部61,62のうちの少なくとも1つの駆動部と、駆動部64,65のうちの少なくとも1つの駆動部と、を備える構成としてもよい。また、振動発生装置3Jは、駆動部64,65に代えて、或いは加えて、他の駆動部を備えていてもよい。このような他の駆動部として、先端側駆動部63と、第2アーム5J4の先端部516に配置される磁石、及び、固定部46に固定されるコイルを有する駆動部とのうち少なくとも1つの駆動を例示できる。
[第4実施形態]
次に、本開示の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成を備えるが、振動発生装置を構成する振り子が、ベースに固定される板材の捻りによって揺動可能である点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図20は、本実施形態に係るプロジェクターが備える振動低減装置の振動発生装置3Kを+Y方向から見た平面図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、振動発生装置3Aに代えて、図20に示す振動発生装置3Kを備える他は、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成及び機能を備える。すなわち、本実施形態に係る振動低減装置は、振動発生装置3Aに代えて振動発生装置3Kを備える他は、第1実施形態に係る振動低減装置2と同様の構成及び機能を備える。
振動発生装置3Kは、ベース4J及び振り子5Jに代えて、ベース4K及び振り子5Kを備える他は、第3実施形態に係る振動発生装置3Jと同様の構成及び機能を備える。すなわち、振動発生装置3Kは、ベース4K、振り子5K、複数の駆動部6Aを備え、複数の駆動部6Aは、第1駆動部61、第2駆動部62、第3駆動部64及び第4駆動部65を含む。
[ベースの構成]
ベース4Kは、振り子5Kを揺動可能に支持する他、各駆動部61,62,64,65の保持部材92が固定される板状部材である。ベース4Kは、一対の支持部41に代えて一対の固定部4K1を備える他は、ベース4Jと同様の構成及び機能を備える。
一対の固定部4K1は、ベース4Kにおける+Z方向の中央で、振り子5Kを挟む位置に設けられている。一対の固定部4K1には、振り子5Kを構成する板材5K1が有する一対の取付部5K12が固定される。
[振り子の構成]
振り子5Kは、振り子5Jと同様に、回転軸Rxを中心に揺動可能にベース4Jに取り付けられる。振り子5Kは、更に板材5K1を備える他は、振り子5Jと同様の構成を備える。すなわち、振り子5Kは、アーム5J1、錘部5J5及び板材5K1を備える。
板材5K1は、+X方向に沿うようにベース4Kに固定されて、振り子5Kの回転軸Rxを構成する。板材5K1は、固定部5K11と、一対の取付部5K12と、一対の捻れ部5K13と、を有する。
固定部5K11は、板材5K1においてアーム5J1の接続部5J2に固定される部分である。固定部5K11は、+X方向における板材5K1の中央に設けられ、ねじS2によって接続部5J2における+Y方向の面に固定される。
一対の取付部5K12は、固定部5K11を+X方向において挟む位置に設けられている。一対の取付部5K12のそれぞれは、一対の固定部4K1のうち対応する固定部4K1に、ねじS3によって固定される。
一対の捻れ部5K13は、固定部5K11と一対の取付部5K12との間に配置されている。具体的に、一対の捻れ部5K13のうち一方の捻れ部5K13は、固定部5K11と一対の取付部5K12のうち+X方向の取付部5K12との間に設けられ、他方の捻れ部5K13は、固定部5K11と一対の取付部5K12のうち-X方向の取付部5K12との間に設けられている。一対の捻れ部5K13のそれぞれは、+X方向に沿って直線状に延出している。
一対の捻れ部5K13は、振り子5Kが各駆動部61,62,64,65によって揺動されるときに、+X方向に沿う軸を中心に捻れることによって、振り子5Kの揺動を可能とする。すなわち、一対の捻れ部5K13を結ぶ軸の延長線が、振り子5Kの回転軸Rxである。
[第4実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターは、第3実施形態に係るプロジェクターと同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
振動発生装置3Kでは、振り子5Kは、ベース4Kに固定されて、回転軸Rxを構成する板材5K1を備える。
このような構成によれば、振り子5Kのアーム5J1を簡易な構成でベース4Kに揺動可能に取り付けることができる。従って、振動発生装置3Kの構成を簡略化できる。この他、板材5K1を取り外すことによって、ベース4Kからアーム5J1を取り外すことができるので、アーム5J1を容易に交換できる。
[第4実施形態の変形]
上記した振動発生装置3Kでは、板材5K1は、+X方向に沿う一対の捻れ部5K13を有するとした。すなわち、一対の捻れ部5K13のそれぞれは、+X方向に沿う直線状に延出しているとした。しかしながら、これに限らず、一対の捻れ部5K13は、他の形状であってもよい。
図21は、振動発生装置3Kの変形を示す平面図である。詳述すると、図21は、振動発生装置3Kの板材5K1の変形である板材5K2を示す平面図である。
例えば、振動発生装置3Kは、板材5K1に代えて、図21に示す板材5K2を採用してもよい。
板材5K2は、板材5K1と同様に、ベース4Kの一対の固定部4K1に固定されて、振り子5Kの回転軸Rxを構成する。板材5K2は、一対の捻れ部5K13に代えて、一対の捻れ部5K23を有する他は、板材5K1と同様の構成及び機能を備える。すなわち、板材5K2は、固定部5K11と、一対の取付部5K12と、一対の捻れ部5K23と、を有する。
一対の捻れ部5K23は、一対の捻れ部5K13と同様に、固定部5K11と一対の取付部5K12との間に配置されている。一対の捻れ部5K23は、振り子5Kのアーム5J1が各駆動部61,62,64,65によって揺動されるときに、+X方向に沿う軸を中心に捻れることによって、振り子5Kの揺動を可能とする。すなわち、一対の捻れ部5K23を結ぶ軸の延長線が、振り子5Kの回転軸Rxである。
一対の捻れ部5K23のそれぞれは、+Y方向から見て+Z方向に開口する略U字状に形成されている。このような形状に一対の捻れ部5K23が形成されていることによって、一対の捻れ部5K23の強度を高めることができる。
[第4実施形態の他の変形]
上記した振動発生装置3Kは、駆動部61,62,64,65を備えるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3Kは、駆動部61,62,64,65のうち少なくとも1つの駆動部を備えない構成としてもよい。換言すると、振動発生装置3Kは、駆動部61,62,64,65のうち1つの駆動部を備える構成としてもよい。例えば、振動発生装置3Jは、駆動部61,62のうちの少なくとも1つの駆動部と、駆動部64,65のうちの少なくとも1つの駆動部と、を備える構成としてもよい。また、振動発生装置3Kは、駆動部64,65に代えて、或いは加えて、他の駆動部を備えていてもよい。このような他の駆動部として、先端側駆動部63と、第2アーム5J4の先端部516に配置される磁石、及び、固定部46に固定されるコイルを有する駆動部とのうち少なくとも1つの駆動を例示できる。
また、振動発生装置3Kは、複数の駆動部6Aに含まれる駆動部61,62,64,65を備えるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3Kが備える駆動部は、駆動部6Cを備えていてもよい。駆動部6Cが採用される場合、駆動部6Cが有する磁石及びコイルは、上記した磁石及びコイルのいずれであってもよい。
[実施形態の変形]
本開示は、上記各実施形態及び上記各実施形態の変形に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形及び改良等は、本開示に含まれるものである。
上記第1~第3実施形態及び上記第1~第3実施形態の変形では、振動発生装置3A,3H,3Jの振り子5A,5G,5Jは、ベース4A,4G,4Jに設けられた一対の支持部41によって揺動可能に支持されるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生装置3A,3H,3Jの振り子5A,5G,5Jは、板材5K1,5K2によって回転軸Rxを中心に揺動可能にベースに支持されてもよい。
上記第4実施形態及び上記第4実施形態の変形では、振動発生装置3Kの振り子5J,5Kは、板材5K1,5K2によって揺動可能にベース4Kに支持されるとした。しかしながら、これに限らず、振り子5Jは、一対の支持部41と同様の支持部によって、ベース4Kに揺動可能に支持されてもよい。
上記各実施形態では、振り子5A,5G,5Jの第1側面部517及び第2側面部518は、回転軸Rxに対して交差しているとした。詳述すると、各側面部517,518は、回転軸Rxに平行な方向に直交する平面と平行であるとした。しかしながら、これに限らず、第1側面部517及び第2側面部518のうち、少なくとも1つの側面部は、回転軸Rxと平行な方向に直交する平面に対して傾斜していてもよい。すなわち、回転軸と平行な方向に交差するとは、回転軸と平行な方向に直交する平面と平行であること、及び、回転軸と平行な方向に直交する平面に対して傾斜していることを含む。
上記各実施形態では、コイル8A,8Cは、保持部材92によってベース4A,4G,4J,4Kに固定されるとした。しかしながら、これに限らず、コイル8A,8Cは、ベース4A,4G,4J,4K以外の構成、例えばフレーム23に固定されていてもよい。
また、保持部材92は、コイル8Aにとってのヨークとして機能しなくてもよい。同様に、板部材91は、磁石7A,7B,7C,7D,7E,7Fにとってのヨークとして機能しなくてもよい。
上記各実施形態では、振動発生装置3A,3H,3J,3Kを備える振動低減装置2を、電子機器であるプロジェクター1に適用した例を挙げた。しかしながら、振動低減装置2が適用される電子機器は、プロジェクターに限らず、他の電子機器に適用してもよい。
また、本開示の振動発生装置は、振動を発生するものとして、単独で用いてもよく、電子機器に採用してもよい。
[本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
本開示の第1態様に係る振動発生装置は、振動を対象物に伝えるベースと、回転軸を中心に揺動可能に前記ベースに設けられる振り子と、前記振り子に設けられる磁石と、前記振り子以外の構成に設けられ、前記磁石に非接触で対向して配置されるコイルとを有し、前記振り子に駆動力を付与する少なくとも1つの駆動部と、を備え、前記振り子は、前記回転軸に交差する方向のうち、前記振り子が延出する延出方向において、前記回転軸から延出する前記振り子の中心に対して前記回転軸とは反対側の端部である先端部と、前記回転軸と平行な方向に交差し、かつ、互いに反対側となる端部である第1側面部及び第2側面部と、を有し、前記少なくとも1つの駆動部は、第1駆動部を含み、前記第1駆動部は、前記磁石であり、前記回転軸から離間して前記第1側面部に設けられる第1磁石と、前記コイルであり、前記第1磁石に非接触で対向して配置される第1コイルと、を有する。
このような構成によれば、コイルと非接触で対向し、かつ、コイルにて発生する磁力と作用する磁石は、振り子に設けられている。これによれば、回転軸を中心に揺動可能にベースに支持される振り子に、電流を通電させる配線を設ける必要が無い。このため、振り子の揺動に際して、コイルに電流を通電させる配線が損傷することを抑制でき、振り子を確実に揺動させることができる。従って、振動発生装置の信頼性を高めることができる。
上記第1態様では、前記少なくとも1つの駆動部は、第2駆動部を含み、前記第2駆動部は、前記磁石であり、前記回転軸から離間して前記第2側面部に設けられる第2磁石と、前記コイルであり、前記第2磁石に非接触で対向して配置される第2コイルと、を有していてもよい。
このような構成によれば、振動発生装置は、少なくとも第1駆動部及び第2駆動部を備え、振り子は、第1駆動部及び第2駆動部によって回転軸を中心に揺動される。このとき、第1駆動部が有する第1磁石は、振り子における第1側面部に設けられ、第2駆動部が有する第2磁石は、振り子において第1側面部に対して反対側に位置する第2側面部に設けられる。すなわち、第1駆動部と第2駆動部とは、回転軸に沿う方向に振り子を挟んで設けられる。これによれば、振り子を安定して揺動させることができる。
この他、複数の駆動部によって振り子を揺動させることができるので、振り子の揺動を大きくでき、振り子の揺動時のトルクを大きくできる。従って、振動発生装置によって発生する振動を大きくできる。
上記第1態様では、前記少なくとも1つの駆動部は、先端側駆動部を含み、前記先端側駆動部は、前記磁石であり、前記先端部に設けられる先端部側磁石と、前記コイルであり、前記先端部側磁石に非接触で対向して配置される先端部側コイルと、を有していてもよい。
このような構成によれば、振動発生装置は、少なくとも第1駆動部と先端側駆動部と、を備え、振り子は、第1駆動部及び先端側駆動部によって回転軸を中心に揺動される。これによれば、複数の駆動部によって振り子を揺動させることができるので、振り子の揺動を大きくでき、振り子の揺動時のトルクを大きくできる。従って、振動発生装置によって発生する振動を大きくできる。
上記第1態様では、複数の前記コイルに通電する電流の向きを同期して交互に切り替える制御部を備えてもよい。
このような構成によれば、制御部は、第1駆動部のコイルに通電する電流の向きと、第2駆動部及び先端側駆動部のうち少なくとも一方のコイルとに通電する電流の向きとを、同期して交互に切り替える。これによれば、各コイルにて発生する磁力の向きを交互に反転させることができる。そして、第1駆動部のコイルにて発生する磁力に対して、第2駆動部及び先端側駆動部のうち少なくとも一方のコイルにて発生する磁力が、振り子の揺動を妨げることを抑制できる。従って、第1駆動部のコイルにて発生する磁力と、当該少なくとも一方のコイルにて発生する磁力とによって、振り子を安定して揺動させることができる他、振り子の揺動時のトルクを大きくできる。
上記第1態様では、前記コイルは、前記ベースに取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、磁石に対して非接触で対向する位置にコイルを安定して配置できる。
上記第1態様では、前記磁石に対して前記コイルとは反対側の位置に設けられる磁石側ヨークと、前記コイルに対して前記磁石とは反対側の位置に設けられるコイル側ヨークとのうち、少なくとも一方を備えてもよい。
このような構成によれば、磁石側ヨークによって、磁石による吸着力を高めることができ、コイル側ヨークによって、コイルにて発生する磁力を磁石に向けることができる。従って、コイルにて発生する磁力と振り子に設けられた磁石との相互作用を強めることができるので、振り子を揺動させるためにコイルに通電する電流を低くすることができる。
上記第1態様では、前記コイル側ヨークは、前記コイルを保持する強磁性体の保持部材であってもよい。
このような構成によれば、コイルは、コイル側ヨークによって保持されるので、コイルを保持する部材とコイル側ヨークとのそれぞれを個別に設ける必要がない。従って、振動発生装置の部品点数の増加を抑制できる。
上記第1態様では、前記コイルは、長手軸を有する空芯コイルであり、前記磁石は、前記コイルの長手軸に沿って配置され、前記コイルと非接触で対向していてもよい。
このような構成によれば、コアを有するコイルに比べてコイルのコストを低減でき、ひいては、振動発生装置の製造コストを低減できる。
また、コイルの長手軸に沿って磁石が配置されることにより、コイルによって生じる磁力と作用する磁石の面を拡大しやすくすることができ、コイルと磁石との相互作用を高めることができる。
上記第1態様では、前記コイルは、前記長手軸に沿って延在する第1延在部と、前記長手軸に沿って延在し、前記第1延在部とは反対向きに電流が通電する第2延在部と、を有し、前記磁石において、前記第1延在部に対向する面の磁極と、前記第2延在部に対向する面の磁極とは、異なっていてもよい。
このような構成によれば、コイルにて発生する磁力の向きが交互に変化することによって、磁石が固定された振り子を確実に揺動させることができる。
上記第1態様では、前記振り子の重心は、前記回転軸から前記先端部までの距離の中間よりも前記先端部側に位置していてもよい。
このような構成によれば、振り子の揺動時に生じるトルクを調節することができる。従って、振動発生装置によって発生する振動を大きくできる。
上記第1態様では、前記振り子は、前記回転軸から前記先端部側に離間した位置に、錘部が配置可能な配置部を有していてもよい。
このような構成によれば、配置部に設けられる錘部の重量及び配置を調節することによって、振り子の重量及び重心位置を調節できるので、振り子の揺動時に生じるトルクを調節できる。従って、振動発生装置によって発生する振動の振幅を調節できる。
上記第1態様では、前記振り子は、前記回転軸に交差する第1方向に延出し、前記先端部、前記第1側面部及び前記第2側面部を有する第1アームと、前記回転軸から前記第1方向とは反対方向に延出する第2アームと、を有し、前記少なくとも1つの駆動部は、第2アーム側駆動部を含み、前記第1駆動部の前記第1磁石は、前記第1アームの前記第1側面部に設けられ、前記第2アーム側駆動部は、前記磁石であり、前記第2アームにおいて前記回転軸から離間した位置に設けられた第2アーム側磁石と、前記コイルであり、前記第2アーム側磁石に非接触で対向して配置される第2アーム側コイルと、を有していてもよい。
このような構成によれば、第1アーム及び第2アームを有する振り子をシーソーのように揺動させることができる。このとき、振動発生装置は、第1アームの第1側面部に設けられる磁石を有する第1駆動部と、第2アームに設けられる第2アーム側磁石を有する第2アーム側駆動部と、を少なくとも有する。このため、第1アーム及び第2アームのそれぞれに、振り子を揺動させる駆動力を作用させることができる。従って、振り子を安定的に揺動させることができる。
上記第1態様では、前記振り子は、前記ベースに固定され、前記回転軸を構成する板材を備えてもよい。
このような構成によれば、振り子を簡易な構成でベースに揺動可能に取り付けることができる。従って、振動発生装置の構成を簡略化できる。
上記第1態様では、前記ベースは、前記振り子との接触を避ける逃げ部を有していてもよい。
このような構成によれば、振り子の揺動時に、振り子がベースに接触して騒音が発生することを抑制できる他、振り子の揺動時のストロークを大きくできる。
本開示の第2態様に係る振動低減装置は、上記第1態様に係る振動発生装置と、前記対象物の振動を検出する検出部と、前記検出部によって検出された振動と逆位相の振動を、前記振動発生装置に発生させる動作制御部と、を備える。
このような構成によれば、上記第1態様に係る振動発生装置と同様の効果を奏することができる。また、検出部によって検出された振動と逆位相の振動を振動発生部によって発生できるので、振動低減装置の設置対象の振動を低減できる。
本開示の第3態様に係る電子機器は、上記第2態様に係る振動低減装置を備える。
このような構成によれば、上記第2態様に係る振動低減装置と同様の効果を奏することができ、電子機器の振動を低減できる。
上記第3態様では、画像を投射する投射光学装置を備え、前記振動低減装置は、前記投射光学装置に取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、電子機器の内的要因、又は、電子機器に対する外的要因による投射光学装置の振動を低減できる。従って、投射光学装置によって被投射面に投射された画像が揺動することを抑制できる。
1…プロジェクター(電子機器)、2…振動低減装置、25…検出部、26…動作制御部、3A,3H,3J,3K…振動発生装置、4A,4G,4J,4K…ベース、5A,5G,5J,5K…振り子、5J1…アーム、5J2…接続部、5J3…第1アーム、5J4…第2アーム、516…先端部、517…第1側面部、518…第2側面部、6A,6C…駆動部、61…第1駆動部、62…第2駆動部、63…先端側駆動部、64…第3駆動部、65…第4駆動部、7A,7B,7C,7D,7E,7F…磁石、7C1,7E1…第1磁石、7C2,7E2…第2磁石、7A1,7D1…第1磁石部材、7A2,7D2…第2磁石部材、8A,8C…コイル、8A1…第1延在部、8A2…第2延在部、8C1…第1コイル、8C11…第1延在部、8C12…第2延在部、8C2…第2コイル、8C21…第1延在部、8C22…第2延在部、91…板部材(磁石側ヨーク)、92…保持部材(コイル側ヨーク)、921…第1板状部、922…第2板状部、93…端子部。

Claims (17)

  1. 振動を対象物に伝えるベースと、
    回転軸を中心に揺動可能に前記ベースに設けられる振り子と、
    前記振り子に設けられる磁石と、前記振り子以外の構成に設けられ、前記磁石に非接触で対向して配置されるコイルとを有し、前記振り子に駆動力を付与する少なくとも1つの駆動部と、を備え、
    前記振り子は、
    前記回転軸に交差する方向のうち、前記振り子が延出する延出方向において、前記回転軸から延出する前記振り子の中心に対して前記回転軸とは反対側の端部である先端部と、
    前記回転軸と平行な方向に交差し、かつ、互いに反対側となる端部である第1側面部及び第2側面部と、を有し、
    前記少なくとも1つの駆動部は、第1駆動部を含み、
    前記第1駆動部は、
    前記磁石であり、前記回転軸から離間して前記第1側面部に設けられる第1磁石と、
    前記コイルであり、前記第1磁石に非接触で対向して配置される第1コイルと、を有する、ことを特徴とする振動発生装置。
  2. 請求項1に記載の振動発生装置において、
    前記少なくとも1つの駆動部は、第2駆動部を含み、
    前記第2駆動部は、
    前記磁石であり、前記回転軸から離間して前記第2側面部に設けられる第2磁石と、
    前記コイルであり、前記第2磁石に非接触で対向して配置される第2コイルと、を有する、ことを特徴とする振動発生装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の振動発生装置において、
    前記少なくとも1つの駆動部は、先端側駆動部を含み、
    前記先端側駆動部は、
    前記磁石であり、前記先端部に設けられる先端部側磁石と、
    前記コイルであり、前記先端部側磁石に非接触で対向して配置される先端部側コイルと、を有する、ことを特徴とする振動発生装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の振動発生装置において、
    複数の前記コイルに通電する電流の向きを同期して交互に切り替える制御部を備える、ことを特徴とする振動発生装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記コイルは、前記ベースに取り付けられている、ことを特徴とする振動発生装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記磁石に対して前記コイルとは反対側の位置に設けられる磁石側ヨークと、前記コイルに対して前記磁石とは反対側の位置に設けられるコイル側ヨークとのうち、少なくとも一方を備える、ことを特徴とする振動発生装置。
  7. 請求項6に記載の振動発生装置において、
    前記コイル側ヨークは、前記コイルを保持する強磁性体の保持部材である、ことを特徴とする振動発生装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記コイルは、長手軸を有する空芯コイルであり、
    前記磁石は、前記コイルの長手軸に沿って配置され、前記コイルと非接触で対向する、ことを特徴とする振動発生装置。
  9. 請求項8に記載の振動発生装置において、
    前記コイルは、
    前記長手軸に沿って延在する第1延在部と、
    前記長手軸に沿って延在し、前記第1延在部とは反対向きに電流が通電する第2延在部と、を有し、
    前記磁石において、前記第1延在部に対向する面の磁極と、前記第2延在部に対向する面の磁極とは、異なる、ことを特徴とする振動発生装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記振り子の重心は、前記回転軸から前記先端部までの距離の中間よりも前記先端部側に位置する、ことを特徴とする振動発生装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記振り子は、前記回転軸から前記先端部側に離間した位置に、錘部が配置可能な配置部を有する、ことを特徴とする振動発生装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記振り子は、
    前記回転軸に交差する第1方向に延出し、前記先端部、前記第1側面部及び前記第2側面部を有する第1アームと、
    前記回転軸から前記第1方向とは反対方向に延出する第2アームと、を有し、
    前記少なくとも1つの駆動部は、第2アーム側駆動部を含み、
    前記第1駆動部の前記第1磁石は、前記第1アームの前記第1側面部に設けられ、
    前記第2アーム側駆動部は、
    前記磁石であり、前記第2アームにおいて前記回転軸から離間した位置に設けられた第2アーム側磁石と、
    前記コイルであり、前記第2アーム側磁石に非接触で対向して配置される第2アーム側コイルと、を有する、ことを特徴とする振動発生装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記振り子は、前記ベースに固定され、前記回転軸を構成する板材を備える、ことを特徴とする振動発生装置。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の振動発生装置において、
    前記ベースは、前記振り子との接触を避ける逃げ部を有する、ことを特徴とする振動発生装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の振動発生装置と、
    前記対象物の振動を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された振動と逆位相の振動を、前記振動発生装置に発生させる動作制御部と、を備えることを特徴とする振動低減装置。
  16. 請求項15に記載の振動低減装置を備えることを特徴とする電子機器。
  17. 請求項16に記載の電子機器において、
    画像を投射する投射光学装置を備え、
    前記振動低減装置は、前記投射光学装置に取り付けられている、ことを特徴とする電子機器。
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