JP2023124811A - 浴槽装置 - Google Patents

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Ryoko Uno
宏之 坪井
Hiroyuki Tsuboi
由有 市川
Yu Ichikawa
将剛 榎
Masatake Enoki
慧 渡邊
Satoshi Watanabe
賢輔 東
Kensuke Azuma
真緒 神出
Mao Kamide
悠和 石井
Yuwa Ishii
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Abstract

【課題】入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる浴槽装置を提供することを目的としている。【解決手段】本発明の浴槽装置は、浴槽本体の上方に設けられる吐水部8と、取水口部と吐水部とを連通する循環流路4と、循環流路に設けられる循環ポンプ6と、吐水部に供給される湯水の温度を調整する温度調整部7と、浴槽本体内の湯水の温度を検知する検知部22と、吐水部に供給される湯水の温度を制御する制御部16と、を備え、制御部は、浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度より高い場合に、吐水部からの吐水を開始してから所定時間の間は、取水口部から取水した湯水を循環させるように吐水部から浴槽本体内に向けて吐水させ、所定時間経過後に、温度調整部7により吐水部から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内まで低下させる吐水温度調整モードを備える。【選択図】図8

Description

本発明は浴槽装置に関し、特に、浴槽に湯水を供給する浴槽装置に関する。
特許文献1に示すように、入浴者の体温が上昇したか否かを判別する体温判別手段を備えた浴室システムが知られている。この浴室システムにおいては、入浴者の体温が上昇したことが判定された場合に、入浴者の体温を下げる動作、例えば、送風や冷水の投入等の動作を実行することで、入浴者がのぼせたり体調をくずしたりすることを防止する。
特許文献2に示すように、入浴者の体内温度を快適温度ゾーン内に収め続けるように、首や背中を加温ヒータで加温する浴槽装置が知られている。この浴槽装置により、長時間入浴しても、体内温度と温感の両方をそれぞれの快適温度ゾーン内に収め続けることを目的としている。
特開2005-58299号公報 特開2018-121851号公報
上述した特許文献1や特許文献2に示すように、入浴中ののぼせ等を防ぎながら、比較的長時間入浴することで、入浴者の深部体温を上昇させ、入浴効果を向上させることが検討されている。
しかしながら、浴槽水を吐水装置から循環吐水させながら入浴する浴槽水循環型吐水装置において、入浴者が比較的高い温度の湯水に入浴したい場合、吐水装置から吐水される湯水の温度も浴槽内の湯水の温度となるため、浴槽水及び吐水により入浴者が急激に温められ、のぼせを生じたり、短時間入浴による急激な湯冷めを招く恐れがあった。
従って、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、浴槽本体内の湯水の温度を所定温度範囲内まで調整せずとも、吐水部から吐水され、入浴者の上半身に直接かかる湯水の温度を所定温度範囲内まで低下させ、入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる浴槽装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、浴槽に湯水を供給する浴槽装置であって、湯水を貯留するための浴槽本体と、上記浴槽本体内の湯水を取水する取水口部と、この浴槽本体の上方に設けられ、上記取水口部から取水した湯水を上記浴槽本体内に向けて吐水する吐水部と、上記取水口部と上記吐水部とを連通する循環流路と、上記循環流路に設けられ上記取水口部から取水した湯水を上記循環流路において送水する循環ポンプと、上記吐水部に供給される湯水の温度を調整する温度調整部と、上記浴槽本体内の湯水の温度を検知する検知部と、上記吐水部に供給される湯水の温度を制御する制御部と、を備え、上記制御部は、上記検知部で検知した上記浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度より高い場合は、上記取水口部から取水され、上記吐水部から上記浴槽本体内に向けて吐水される湯水の温度を、上記温度調整部により上記所定温度範囲内まで低下させる吐水温度調整モードを実行することを特徴としている。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部は、上記検知部で検知した上記浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度より高い場合は、上記吐水部から上記浴槽本体内に向けて吐水される湯水の温度を、上記温度調整部により上記所定温度範囲内まで低下させる吐水温度調整モードを実行する。このため、吐水部から吐出される湯水の温度を所定温度範囲内に維持することができ、入浴者が過度に温まるのを防止することができる。
本発明において、好ましくは、制御部は、吐水温度調整モードにおいて、吐水部からの吐水を開始してから所定時間の間は、取水口部から取水した湯水を循環させるように吐水部から浴槽本体内に向けて吐水させ、所定時間経過後に、温度調整部により吐水部から吐水される湯水の温度を所定温度範囲内まで低下させる。
このように構成された本発明においては、吐水温度調整モードにおいて、制御を開始する指令を受けてから所定時間の間は、上記取水口部から取水した湯水を循環させるように上記吐水部から上記浴槽本体内に向けて吐水させ、上記所定時間経過後に、上記温度調整部により上記吐水部から吐水される湯水の温度を上記所定温度範囲内まで低下させるこれにより、浴槽本体内の湯水の温度が例えば入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲の上限温度よりも高い温度で入浴者が入浴したい場合であっても、浴槽本体内の湯水の温度を所定温度範囲内まで調整せずとも、上記吐水部から吐水され、入浴者の上半身、例えば首元や肩等に直接かかる湯水の温度を上記所定温度範囲内まで低下させ、入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる。また、吐水温度調整モードの制御開始から所定時間の間は、上記取水口部から取水した湯水を循環させるように上記吐水部から吐水させ、入浴中の裸の入浴者に急激な温度変化を与えることを抑制し、入浴者の体に負担をかけにくい入浴を可能とできる。
本発明において、好ましくは、温度調整部は、所望の温度の湯水を貯留しておくための貯留部を備え、制御部は、吐水部からの吐水が行われていない状態において、検知部により浴槽本体内の湯水の温度を取得し、取得した温度が上限温度よりも高い場合には、上限温度よりも低い温度の湯水を貯留部に貯留させるように構成され、制御部は、吐水部からの吐水を開始させる指示信号を受けると、貯留部に貯留されていた湯水を、吐水部から吐出させる湯水に混入させることにより、吐水温度調整モードを実行する。
このように構成された本発明においては、吐水部からの吐水が行われていない状態において浴槽本体内の湯水の温度が取得され、その温度が上限温度よりも高い場合には、上限温度よりも低い温度の湯水が貯留部に貯留される。このため、制御部が吐水を開始させる指示信号を受けると、貯留部内の上限温度よりも温度が低い湯水を、即座に、吐水部から吐出させる湯水に混入することができ、早急に吐水部から吐出される湯水の温度を低下させることができる。
本発明において、好ましくは、温度調整部は、循環流路に所望の温度の湯水を混入させるための供給流路を備え、制御部は、吐水部からの吐水が行われていない状態において、検知部により浴槽本体内の湯水の温度を取得し、取得した温度が上限温度よりも高い場合には、上限温度よりも低い温度の湯水を供給流路に流入させるように構成され、制御部は、吐水部からの吐水を開始させる指示信号を受けると、供給流路内の湯水を、吐水部から吐出させる湯水に混入させることにより、吐水温度調整モードを実行する。
このように構成された本発明においては、吐水部からの吐水が行われていない状態において浴槽本体内の湯水の温度が取得され、その温度が上限温度よりも高い場合には、上限温度よりも低い温度の湯水が供給流路に流入される。このため、制御部が吐水を開始させる指示信号を受けると、供給流路内の上限温度よりも温度の低い湯水を、即座に、吐水部から吐出させる湯水に混入することができ、早急に吐水部から吐出される湯水の温度を低下させることができる。
本発明において、好ましくは、上記制御部は、上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記吐水部から吐水される湯水の温度を、上記浴槽本体内の湯水の温度から上記所定温度範囲内の温度まで複数段階に分けて低下させる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部は、上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記吐水部から吐水される湯水の温度を、上記浴槽本体内の湯水の温度から上記所定温度範囲内の目的温度まで複数段階に分けて低下させる。これにより、吐水部から吐水される湯水の温度を複数段階に分けて低下させ、入浴者の体に負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
また、例えば上記温度調整部が、上記循環流路に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路を備える場合には、上記制御部は、上記吐水温度調整モードにおいて、上記吐水部から吐水される湯水の温度を、上記浴槽本体内の湯水の温度から上記所定温度範囲内の目的温度まで複数段階に分けて低下させるように、上記浴槽本体内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を上記給水流路から上記循環流路に供給させる。これにより、吐水部から吐水される湯水の温度を複数段階に分けて低下させ、入浴者の体に負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
本発明において、好ましくは、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降率が、第2段階における下降率よりも大きくなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降率が、第2段階における下降率よりも大きくなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる。これにより、上記複数段階のうちの第1段階において、吐水部から吐水される湯水の温度を比較的早く所定温度範囲内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的ゆるやかに吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。
また、例えば上記温度調整部が、上記循環流路に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路を備える場合には、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降率が、第2段階における下降率よりも大きくなるように、上記浴槽本体内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を上記給水流路から上記循環流路に供給させる。これにより、上記複数段階のうちの第1段階において、吐水部から吐水される湯水の温度を比較的早く所定温度範囲内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的ゆるやかに吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。
本発明において、好ましくは、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降時間が、第2段階における下降時間よりも短くなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降時間が、第2段階における下降時間よりも短くなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる。これにより、上記複数段階のうちの第1段階において、吐水部から吐水される湯水の温度を比較的短時間で所定温度範囲内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的長時間で吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。また、最初の第1段階において入浴中の裸の入浴者に温度変化を与える時間を比較的短くし、次の第2段階において入浴者に温度変化を与える時間をより長くすることで、入浴者の体により負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
また、例えば上記温度調整部が、上記循環流路に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路を備える場合には、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降時間を、第2段階における下降時間よりも短くなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる。これにより、上記複数段階のうちの第1段階において、吐水部から吐水される湯水の温度を比較的短時間で所定温度範囲内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的長時間で吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。また、最初の第1段階において入浴中の裸の入浴者に温度変化を与える時間を比較的短くし、次の第2段階において入浴者に温度変化を与える時間をより長くすることで、入浴者の体により負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
本発明において、好ましくは、上記制御部の上記吐水温度調整モードは、上記複数段階のうちの上記第1段階と上記第2段階との間において、上記第1段階及び上記第2段階のいずれよりも温度の低下が少ない温度変化抑制制御を備える。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部の上記吐水温度調整モードは、上記複数段階のうちの上記第1段階と上記第2段階との間において、上記第1段階及び上記第2段階のいずれよりも温度の低下が少ない温度変化抑制制御を備える。これにより、第1段階において、吐水部から吐水される湯水の温度を低下させた後、入浴者が一旦低下された吐水温度に慣れる機会を設けることができ、入浴者の体により負担をかけにくくすることができる。また、入浴者の体が第1段階により低下された吐水温度に慣れた状態から第2段階の吐水される湯水の温度の低下が行われるので、入浴者の体への負担をさらにかけにくくすることができる。
本発明において、好ましくは、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度変化抑制制御の実行時間は、上記第1段階における下降時間よりも長い。
このように構成された本発明の一実施形態においては、制御部の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間は、上記第1段階における下降時間よりも長い。これにより、入浴者が一旦低下された吐水温度に慣れる温度変化抑制制御の実行時間をより長く設けることができ、入浴者の体にさらに負担をかけにくくすることができる。
本発明において、好ましくは、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度変化抑制制御の実行時間は、上記第2段階における下降時間よりも短い。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間は、上記第2段階における下降時間よりも短い。これにより、入浴者が一旦低下された吐水温度に慣れる温度変化抑制制御の実行時間を確保しつつも、第2段階において下降時間をより長くすることで、入浴者の体により負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
本発明において、好ましくは、上記温度調整部は、上記循環流路に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路を備える。
このように構成された本発明の一実施形態においては、上記制御部は、上記検知部で検知した上記浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度より高い場合は、制御を開始する指令を受けてから所定時間の間は、上記取水口部から取水した湯水を循環させるように上記吐水部から上記浴槽本体内に向けて吐水させ、上記所定時間経過後に、上記検知部によって検知された上記浴槽本体内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を上記給水流路から上記循環流路に供給させ、上記吐水部から吐水される湯水の温度を上記所定温度範囲内まで低下させる吐水温度調整モードを備える。これにより、浴槽本体内の湯水の温度が例えば入浴者に好まれることが多い所定温度範囲の上限温度よりも高い温度で入浴者が入浴したい場合であっても、浴槽本体内の湯水の温度を所定温度範囲内まで調整せずとも、上記吐水部から吐水され、入浴者の上半身、例えば首元や肩等に直接かかる湯水の温度を上記所定温度範囲内まで低下させ、入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる。また、吐水温度調整モードの制御開始から所定時間の間は、上記取水口部から取水した湯水を循環させるように上記吐水部から吐水させ、入浴中の裸の入浴者に急激な温度変化を与えることを抑制し、入浴者の体に負担をかけにくい入浴を可能とできる。
本発明の浴槽装置によれば、入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる。
本発明の第1実施形態による浴槽装置を設置した浴室全体を示す斜視図である。 図1のII-II線に沿って見た断面図である。 本発明の第1実施形態による浴槽装置の吐水装置、循環流路、チャンバを浴槽本体の短辺側の側方から見た状態を示す側面図である。 図3のIV-IV線に沿って見た断面図である。 本発明の第1実施形態による浴槽装置の浴槽本体の裏側に配置された循環流路、給水流路、貯留部等を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による浴槽装置における湯水の供給系統を示す図である。 本発明の第1実施形態による浴槽装置の作用を示すフローチャートである。 図7の吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードのサブルーチンのフローチャートである。 図7の吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モードのサブルーチンのフローチャートである。 図7の吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードにおける吐水装置から吐水される湯水の温度と時間との関係を示すタイムチャートである。 図7の吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モードにおける吐水装置から吐水される湯水の温度と時間との関係を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態による浴槽装置における湯水の供給系統示す図である。 本発明の第2実施形態による浴槽装置の作用を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態において、図13に示すフローチャートから呼び出されるサブルーチンであり、第1吐水温度調整モードにおける処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態において、図13に示すフローチャートから呼び出されるサブルーチンであり、第2吐水温度調整モードにおける処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による浴槽装置において、第1吐水温度調整モードが実行された場合に吐水部から吐出される湯水の温度変化を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態による浴槽装置において、第2吐水温度調整モードが実行された場合に吐水部から吐出される湯水の温度変化を示すタイムチャートである。
次に、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による浴槽装置を説明する。本開示の実施形態は例示として説明され、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変形、変更及び置換ができることが当業者に明らかとなる。従って、本発明は、開示の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細について、種々の変形、変更等が可能である。
図1は本発明の第1実施形態による浴槽装置を設置した浴室全体を示す斜視図であり、図2は図1のII-II線に沿って見た断面図であり、図3は本発明の第1実施形態による浴槽装置の吐水装置、循環流路、チャンバを浴槽本体の短辺側の側方から見た状態を示す側面図であり、図4は図3のIV-IV線に沿って見た断面図であり、図5は本発明の第1実施形態による浴槽装置の浴槽本体の裏側に配置された循環流路、給水流路、貯留部等を示す斜視図であり、図6は本発明の第1実施形態による浴槽装置における湯水の供給系統を示す図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態の浴槽装置1は、浴室R内に設置され、浴槽に湯水を供給する浴槽装置である。本発明の第1実施形態の浴槽装置1は、浴槽本体2と、浴槽本体2内の湯水を取水する取水口部(浴槽取水口)9bと、この浴槽本体2の上方に設けられ、取水口部9bから取水した湯水を浴槽本体2内に向けて吐水する吐水部である吐水装置8と、取水口部9bと吐水装置8とを連通する循環流路4と、循環流路4に設けられ取水口部9bから取水した湯水を循環流路4において送水する循環ポンプである第1ポンプ(循環ポンプ)6と、吐水装置8に供給される湯水の温度を調整する温度調整部7と、給水流路(供給管路)10に設けられるとともに供給される湯水又は水を貯留する貯留部12と、給水流路10において貯留部12の下流側に設けられ、貯留部12内の湯水又は水を循環流路4に向けて送水する第2ポンプ(加圧ポンプ)14と、循環流路4に設けられ、循環流路4内の湯水の温度を測定する第1温度センサ(吐水温度センサ)22と、第1ポンプ6及び第2ポンプ14を制御する制御部16と、を備える。
浴槽装置1は、浴槽本体2内の湯水を取水口部9bから取水して吐水装置8から浴槽本体2内に向けて循環させる循環装置として機能する。また、浴室Rの壁面には、リモコン18が取り付けられており、このリモコン18により、浴槽装置1を操作できるようになっている。リモコン18は入浴者の温度調節のための操作入力を受けつけるように構成されている。リモコン18は制御部16と電気的に接続され、操作入力信号を制御部16に伝達できる。リモコン18は浴室R内に配置されているが、浴室R外に配置されていてもよい。また、リモコン18において、浴槽本体2内の湯水の温度、吐水装置8から吐水される湯水の温度、所定温度範囲Tの上限温度T2や下限温度T1等を任意に設定できるようになっている。また、吐水温度調整モードを停止させる時刻t1~4等の時刻も任意に設定できるようになっている。制御部16は設定された温度に基づいて所定の制御を実行できる。
浴槽本体2は、平面視において略長方形の箱形に形成され、内部に湯水を貯留するように構成されている。本実施形態においては、浴槽本体2は、その1つの長辺、及びその両側の2つの短辺全体が、浴室Rの内壁面に接するように配置されている。また、浴槽本体2の一方の短辺を構成する内壁面は、入浴者が寄りかかるように形成された第1の内壁面である背もたれ面2aとして構成されている。取水口部9bは、浴槽本体2の長辺側の側壁面2bに形成されている。
吐水装置8は、浴槽本体2の上縁に設けられている。吐水装置8は、浴槽本体2の背もたれ面2aの上部に設けられ、浴槽本体2の内方に向けて湯水を吐出するように構成されている。本実施形態において、吐水装置8は、背もたれ面2a上縁に沿って延びる扁平で幅広な吐水口8aを備えており、背もたれ面2aに寄りかかった入浴者の首、肩、背中に向けて湯水を吐出する肩湯吐水を行えるように構成されている。また、吐水装置8は、取水口部9bから引き込まれた湯水の一部を吐水口8aから吐出させるように構成されている。このため、浴槽本体2内の湯水は、取水口部9bから吸い込まれ、吐水口8aから吐出されて浴槽本体2内に流入するように循環する。さらに、取水口部9bから引き込まれた湯水の一部は、浴槽本体2の背もたれ面2aに設けられた浴槽吐水口9aからも吐出される。
また、本実施形態において、吐水装置8の吐水口8aは扁平で幅広に形成されているため、吐水口8aから吐出された湯水は、幅の広い帯状の水膜となって吐出され、浴槽本体2内に貯留された湯水の水面において、背もたれ面2aから離れた位置に着水する。さらに、本実施形態において、吐水装置8は第1ポンプ6による加圧強度を、「強」、「中」、「弱」の3段階に切り替え可能に構成されている。
循環流路4は、取水口部9bから吐水装置8の吐水口8aまで延びている。浴槽装置1は、浴槽本体2の内壁面に設けられた取水口部9bから浴槽本体2内の湯水を吸い込み、循環流路4を介して吐水装置8の吐水口8aから浴槽本体2内に湯水を吐出させるように構成されている。循環流路4は、第1ポンプ6の下流側において浴槽本体2の背もたれ面2aに設けられた浴槽吐水口9a側の流路と、チャンバ11側に延びる流路とに分岐される。よって、取水口部9bから吸い込まれた湯水の一部は、循環流路4を介して浴槽本体2の背もたれ面2aに設けられた浴槽吐水口9aから浴槽湯のブローとして吐出される。
循環流路4は、循環流路の途中に設けられた浴槽本体2内の湯水の引き込み用のチャンバ11と、第1ポンプ6が設けられる噴射部側流路(第1管路)4aと、チャンバ11に接続され、浴槽本体2内の湯水をチャンバ11に導入する導入流路(第2管路)4bと、チャンバ11から吐水装置8側に延びる吐水装置側流路(第3管路)4cとを備える。
噴射部側流路4aのチャンバ11への出口には、ジェットノズル(ノズル)20が設けられている。ジェットノズル20は、第1ポンプ6の下流側に配置され且つ第1ポンプ6から供給された湯水をチャンバ11を通るように噴射する噴射部を形成している。ジェットノズル20により噴射された湯水がジェットポンプ作用によりチャンバ11内の湯水を引き込み、ジェットノズル20から噴射された湯水の流量に、チャンバ11内から引き込まれる湯水の流量が加算され、より大流量の湯水が吐水装置側流路4cに供給される。吐水装置側流路4cは、ジェットノズル20の延長線上に延びている。
第1ポンプ6は、噴射部側流路4a内の湯水をジェットノズル20に向けて圧送させ、第1ポンプ6から供給された湯水をチャンバ11を通るように噴射させる。第1ポンプ6は、内部の回転体の回転数が可変に構成されている。よって、第1ポンプ6は、内部の回転体の回転数を変更することにより、下流側に送出する湯水の設定流量を変更できる。
チャンバ11は、浴槽本体2内の規定水位W1(例えば吐水装置8の使用時に必要な所定水位)より下方に位置し、チャンバ11内には浴槽本体2内の湯水が満たされた状態となっている。チャンバ11は、湯水を貯留できるような貯留室を形成している。よって、ジェットノズル20により噴射された湯水がチャンバ11内を通る際に、チャンバ11内の湯水が噴射された湯水に引き込まれより大流量の流れを形成する。チャンバ11には、噴射部側流路4aと、噴射部側流路4aと対向する上面に吐水装置側流路4cとが接続されている。吐水装置側流路4cの管径は、ジェットノズル20の口径よりも大きい。チャンバ11には、さらに、導入流路4bと、給水流路10とが接続されている。よって、ジェットノズル20により噴射された湯水がチャンバ11内の湯水を引き込むとき、導入流路4b内の湯水、給水流路10内の湯水又は水がチャンバ11内を通って吐水装置側流路4cに引き込まれる。このようなチャンバ11、ジェットノズル20及び吐水装置側流路4cは、ジェットポンプユニットを構成し、比較的大流量の湯水を吐水装置8に供給しようとする場合にも、比較的簡易な構成且つ比較的小型の構造物により比較的大流量の湯水を供給できるため、浴室R内の浴槽本体2とそのケーシング(エプロン)2cとの間の制約された小空間において、比較的大流量の湯水を供給できる浴槽装置1が形成できる。
また、チャンバ11は、取水口部9bから吸い込まれ第1ポンプ6によって加圧された湯水と、給水流路10から供給された湯水又は水とを混合させ、下流側の吐水装置側流路4cに供給させるようになっている。循環流路4を湯水が流れているときにチャンバ11は湯水でほぼ満たされた状態となる。
第1温度センサ22は、吐水装置側流路4cに設けられ、吐水装置8から吐水される湯水の温度を測定するようになっている。第1温度センサ22は、浴槽本体2内の湯水の温度を検知する検知部としても機能する。第1温度センサ22は、例えばサーミスタである。
温度調整部7は、循環流路4に接続され、循環流路4の湯水の温度を調節するように外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路10を備える。給水流路10は、吐水部に供給される湯水の温度を調整する温度調整部として機能する。給水流路10は、循環流路4への湯水の供給経路を形成する。給水流路10は、チャンバ11において、循環流路4内を流れる湯水の流れにより負圧を生じさせる負圧発生部11aに接続される。チャンバ11において、ジェットノズル20の正面の天井部分(吐水装置側流路4cの入口部分)は、湯水の流れにより正圧を生じさせる部分である。一方、チャンバ11において、ジェットノズルの正面の天井部分以外の天井部分、側壁部分、底部分は負圧発生部11aを構成している。チャンバ11に接続される給水流路10の下流端10aは、ジェットノズル20の正面の天井部分以外の部分に配置される。温度調整部7は、給水流路10に代えて温度調整部として機能する他の装置、例えば循環流路4内の湯水の温度を上昇させるヒータ等の装置、湯水の温度を下降させるクーラ等の装置等により構成されてもよい。
給水流路10の上流側には、浴槽本体2内に貯留された湯水の温度よりも高い温度の湯水を供給する高温湯水供給管(給湯管)40a、及び浴槽本体2内に貯留された湯水の温度よりも低い温度の水を供給する低温湯水供給管(給水管)40bが接続される。
また、高温湯水供給管40a、低温湯水供給管40bは、夫々、高温側電磁弁(湯用電磁弁)56、低温側電磁弁(水用電磁弁)58を介して貯留部12に接続され、高温側電磁弁56、低温側電磁弁58により、湯水又は水の供給開始及び供給停止が制御される。また、水量比例弁26により各供給管から貯留部12に流入する湯水又は水の量が制御されるようになっている。さらに、本実施形態においては、高温湯水供給管40aに対しては、浴槽本体2内に貯留された湯水の温度よりも高い温度の湯水、例えば給湯器52において設定されている湯温の湯水が、給湯器52から供給される。即ち、外部の供給源としての上水道54から供給された水道水は、分岐部54aにおいて分岐され、一方が給湯器52に供給され、他方は低温湯水供給管40bに直接流入する。給湯器52に供給された水道水は、浴槽本体2内に貯留された湯水の温度よりも高い温度に加熱され、高温湯水供給管40aに供給される。高温湯水供給管40aには湯水又は水の逆流を防止する逆止弁45が設けられ、低温湯水供給管40bには、水の逆流を防止する逆止弁47が設けられている。
これにより、循環流路4や貯留部12の湯水の温度を上昇させようとする場合には、高温側電磁弁56が開かれ、外部の供給源としての給湯器52から湯水が貯留部12に供給される。一方、循環流路4や貯留部12の湯水の温度を低下させようとする場合には、低温側電磁弁58が開かれ、低温湯水供給管40bから供給された水道水が貯留部12に供給される。なお、高温側電磁弁56及び低温側電磁弁58が同時期に開かれ、湯水と水とが混合されながら貯留部12に供給されながら温度調整が行われてもよい。
さらに、浴槽本体2内に貯留された湯水の温度は、第1温度センサ22により測定されているが、浴槽本体2に取り付けられた浴槽温度センサによって検出されてもよい。また、各湯水及び水の温度について、検出するとしているが、各センサから得られたデータに基づき、各湯水及び水の温度を推定しても良い。
これらの温度センサによって検出された温度は制御部16に送られ、制御部16は、これらの検出温度に基づいて、第2ポンプ14の回転数を調整し、所要の温度の湯水を吐水装置8から吐出させる。
第2ポンプ14は、給水流路10内の貯留部12に貯水された湯水又は水をチャンバ11に向けて圧送させる。第2ポンプ14は、内部の回転体の回転数が可変に構成されている。よって、第2ポンプ14は、内部の回転体の回転数を変更することにより、下流側に送出する湯水の設定流量を変更できる。
浴槽装置1は、さらに、給水流路10の貯留部12と高温側電磁弁56及び低温側電磁弁58との間において、湯水又は水の流量を測定する水量センサ24と、湯水又は水の流量を制御する水量比例弁(流調バルブ)26と、水圧にかかわらず通水路を通る水流の最大流量を制限する定流量弁28と、貯留部12に至る給水流路10の湯水の温度を測定する第2温度センサ(流入側温度センサ)30と、貯留部12内に設けられる第3温度センサ(貯留タンク温度センサ)32と、貯留部12から下流側に流出する湯水又は水の温度を測定する第4温度センサ(流出側温度センサ)34と、第2ポンプ14の下流側に設けられる水量センサ36と、湯水又は水の逆流を防止する逆止弁38と、流路を電磁的に開閉する電磁弁40と、を備える。
水量センサ24、水量比例弁26、定流量弁28及び第2温度センサ30は、給水流路10の貯留部12と高温側電磁弁56及び低温側電磁弁58の下流側の合流部43との間に設けられている。合流部43は、高温湯水供給管40aと低温湯水供給管40bとが接続され両者の流れが合流される部分である。
第2温度センサ30は、給水流路10の貯留部12より上流側の流路に設けられ、高温湯水供給管40aと低温湯水供給管40bとから貯留部12に供給される湯水又は水の温度を測定するようになっている。第2温度センサ30は、例えばサーミスタである。第3温度センサ32は、貯留部12内に貯留された湯水又は水の温度を測定するようになっている。第3温度センサ32は、例えばサーミスタである。
第4温度センサ34、水量センサ36、逆止弁38、電磁弁40は、給水流路10の貯留部12とチャンバ11との間に設けられている。第4温度センサ34は、貯留部12から下流側に流出した湯水又は水の温度を測定するようになっている。第4温度センサ34は、例えばサーミスタである。水量センサ36は、給水流路10内を通水する湯水又は水の流量を測定できる。
制御部16は、給水流路10から循環流路4への湯水又は水の供給を制御する。制御部16は、第1ポンプ6、第2ポンプ14、リモコン18、第1温度センサ22、水量センサ24、水量比例弁26、第2温度センサ30、第3温度センサ32、第4温度センサ34、水量センサ36、電磁弁40、高温側電磁弁56、低温側電磁弁58と電気的に接続されている。これらの電気的な接続は、その全体又は一部が赤外線通信、その他の方式等の無線通信により接続されていてもよい。制御部16は、CPU等の演算装置及びメモリ等の記憶装置を内蔵し、記憶された所定の制御プログラム等に基づいて電気的に接続された機器の制御を行うことができる。例えば、制御部16は、後述するような温度調節準備制御、温度調節制御、その他の浴槽に湯水を供給するための制御プログラムを記憶装置に記憶している。
制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度より高い場合は、制御を開始する指令を受けてから所定時間の間は、取水口部9bから取水した湯水を循環させるように吐水装置8から浴槽本体2内に向けて吐水させ、所定時間経過後に、第1温度センサ22によって検知された浴槽本体2内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させ、吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲内まで低下させる吐水温度調整モードを備える。
次に、貯留部12について詳細に説明する。
貯留部12は、給水流路10の上流側と下流側との間の流路の縁切りを行うように形成される。貯留部12は、フロートスイッチ42によって規定される所定水位まで湯水又は水を貯留するようになっている。よって、貯留部12内の上部には、上部空間12aが形成され、貯留部12は、上部空間12aに給水流路流入口を形成する下流端10bが接続されるように形成されている。一方、貯留部12の底面には、給水流路流出口10cが接続される。
貯留部12には、貯留部12の内部に配置されるフロートスイッチ42と、オーバーフロー管44とが設けられる。フロートスイッチ42は、フロートスイッチ42の棒状の軸部を形成するステム42aと、貯留部12内の水位の変動に応じて、水位に応じた浮力を受けながらステム42aに沿って上下動するフロート部(フロート)42bと、を備えている。よって、フロートスイッチ42は、フロート部42bが水位に合わせてステム42aに沿って水位検出位置まで上昇するとき、貯留部12内の湯水又は水が上部の所定水位に到達していることを検出できる。フロートスイッチ42が湯水又は水が上部の所定水位に到達していることを検出している場合には、貯留部12内の水位は少なくとも上部の所定水位となっており、制御部16が貯留部12内に所定水量の湯水又は水が貯留されていると判断できる。フロートスイッチ42は、制御部16と電気的に接続されている。
オーバーフロー管44は、貯留部12内で上下方向に延びるように形成されている。オーバーフロー管44は、貯留部12内の上部で開口されており、貯留部12内から貯留部12の外側の排水流路上に延びている。よって、オーバーフロー管44は、貯留部12から湯水又は水が溢水することを防ぐために設けられ、貯留部12内の水位が、オーバーフロー管44の上端開口44aの高さを超えた場合には、湯水又は水がオーバーフロー管44内へ流入し排水流路へ排水されるようになっている。
高温湯水供給管40aから供給された湯水、及び低温湯水供給管40bから供給された水は、貯留部12に導かれ、貯留部12内で混合された状態で一時的に貯留される。貯留部12は、所定水量を貯留できるような大きさに形成される。貯留部12においてオーバーフロー管44の上端開口44aより下側の貯水容量として規定される所定水量は、チャンバ11の容積よりも大きい。例えば、貯留部12は、約0.5L~約3.0Lの範囲の所定水量の貯水容量を有する。また、貯留部12は、チャンバ11より上方の位置に設けられている。
制御部16は、貯留部12内に湯水又は水を貯留しようとする場合には、貯留部12から下流側に流出する湯水又は水の流量(単位時間当たりの流量)は、貯留部12の上流側から貯留部12に流入する湯水又は水の流量(単位時間当たりの流量)よりも少なくなるように、水量比例弁26を制御する。貯留部12内の貯水量が所定水位W0よりもさらに増加する場合には、オーバーフロー管44を利用して貯留部12内の上部の水位を一定に保っている。
制御部16は、貯留部12を枯渇させずに、貯留部12からチャンバ11に湯水又は水を供給しようとする場合には、貯留部12から下流側に流出する湯水又は水の流量は、貯留部12の上流側から貯留部12に流入する湯水又は水の流量よりも少なくなるように、又は、貯留部12から下流側に流出する湯水又は水の流量が、貯留部12に流入する湯水又は水の流量とほぼ同じになるように、水量比例弁26を制御する。
次に、図7を参照して、本発明の第1実施形態による浴槽装置1の作用を説明する。
図7は、本発明の第1実施形態による浴槽装置1の作用を示すフローチャートであり、図8は図7の吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードのサブルーチンのフローチャートであり、図9は図7の吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モードのサブルーチンのフローチャートであり、図10は図7の吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードにおける吐水装置から吐水される湯水の温度と時間との関係を示すタイムチャートであり、図11は図7の吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モードにおける吐水装置から吐水される湯水の温度と時間との関係を示すタイムチャートである。
図7に示すフローチャートは、制御部16による制御を示すフローである。図7において、Sは各ステップを示している。
まず、制御部16は、スタートにおいて、入浴者によるリモコン18の吐水温度調整モードを選択する操作入力を受けて浴槽装置1の吐水温度調整モードの制御を開始させ、ステップS1に進む。なお、制御部16は、入浴者によるリモコン18の操作によらず自身の記憶装置内に記憶した制御プログラムにより自身の判断で吐水温度調整モードを開始してもよい。また、吐水温度調整モードは、浴槽装置1において吐水装置8からの吐水が既に実行されている状況で、開始されてもよい。スタート時点において、電磁弁40、高温側電磁弁56及び低温側電磁弁58は閉状態となっている。
次に、ステップS1においては、制御部16は、入浴者が入浴を開始したものと推定し、S2に進む。なお、制御部16は、人感センサ等により入浴者が入浴を開始したことを検知し、入浴者が入浴を開始したと判断してもよい。なお、S1の時点において、浴槽本体2内に湯水が所定水位W1まで貯水されていてもよいし、S1の時点において、浴槽本体2内に湯水が貯留されていない場合には、S2までの時点において制御部16は、給湯器52から浴槽本体2内に湯水を供給させ、所定水位W1まで湯水を供給してもよい。
ステップS2において、制御部16は、時刻t0において吐水装置8からの吐水を開始させ、肩湯循環の稼働を開始させ、ステップS3に進む。ステップS2においては、制御部16は、吐水装置8からの吐水を開始させるため第1ポンプ6を起動させ、浴槽本体2内の湯水を取水口部9bから取水して、第1ポンプ6により下流側に圧送させる。ジェットノズル20により噴射された湯水がチャンバ11内の湯水を引き込むとき、導入流路4b内の湯水がチャンバ11内を通って吐水装置側流路4cに引き込まれる。吐水装置側流路4cに流入した湯水は、吐水装置8から浴槽本体2内に向けて吐水され、浴槽本体2内に循環される。吐水装置8から吐水される湯水は、例えば浴槽本体2内で吐水装置8側に背中を向けて座っている入浴者の首や肩等の上半身にかかり、入浴者に肩湯浴をさせることができる。
ステップS3において、制御部16は、第1温度センサ22により吐水装置8から吐水される湯水の温度を浴槽本体2内の湯水の温度として取得し、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲T(図10参照)の上限温度T2より高いか否かを判定する。ステップS3において、湯水又は水の給水流路10から循環流路4への供給は行われておらず、浴槽本体2内の湯水は、循環流路4を介して吐水装置8から吐水され、浴槽本体2内に戻るように循環されている。従って、第1温度センサ22は、循環流路4上において浴槽本体2内の湯水の温度を検出できる。なお、第1温度センサ22以外の位置、例えば浴槽本体2内等の別の位置に設けられた温度検知手段により、浴槽本体2内の湯水の温度を検出してもよい。制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲Tの上限温度T2以下である場合には、浴槽本体2内の湯水の温度が比較的低く吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードの実行は必要ないと判断できるため、S4に進む。制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲Tの上限温度T2より高い場合には、吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードを実行させることで入浴者ののぼせや入浴後の急激な湯冷めを抑制するのに有効であると判断でき、S5に進む。例えば、図10において、上限温度T2より高い浴槽本体2内の湯水の温度を温度T3として例示している。本実施形態において、所定温度範囲Tは、入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である温度範囲、好ましくは約38℃~約40℃の温度範囲に設定される。このとき、所定温度範囲Tの上限温度T2は、約40℃に設定され、所定温度範囲Tの下限温度T1は、約38℃に設定されている。所定温度範囲Tは、入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯として任意の範囲で設定可能である。
ステップS4において、制御部16は、第1温度センサ22により吐水装置8から吐水される湯水の温度を浴槽本体2内の湯水の温度として取得し、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度T5が所定温度範囲Tの下限温度T1より低いか否かを判定する。このとき、ステップS4において、湯水又は水の給水流路10から循環流路4への供給は行われておらず、浴槽本体2内の湯水は、循環流路4を介して吐水装置8から吐水され、浴槽本体2内に戻るように循環されている。従って、第1温度センサ22は、循環流路4上において浴槽本体2内の湯水の温度を検出できる。制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲Tの下限温度T1以上である場合には、浴槽本体2内の湯水の温度が比較的高く吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モード(温まり浴モード)の実行は必要ないと判断できるため、S7に進む。制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲Tの下限温度T1より低い場合には、吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モード(温まり浴モード)を実行させると判断でき、S6に進む。例えば、図11において、下限温度T1より低い浴槽本体2内の湯水の温度を温度T5として例示している。
ステップS5において、制御部16は、吐水温度調整モードのうちの第1吐水温度調整モードのサブルーチンを実行する。よって、制御部16は、図8に示すような、第1吐水温度調整モードのサブルーチンを開始させ、S11に進む。
ステップS6において、制御部16は、吐水温度調整モードのうちの第2吐水温度調整モードのサブルーチンを実行する。よって、制御部16は、図9に示すような、第2吐水温度調整モードのサブルーチンを開始させ、S21に進む。
ステップS11において、制御部16は、図10に示すような時刻t0から時刻t1までの所定時間が経過したか否かを判定する。制御部16は、時間t0からの経過時間が時間t1を超えていない場合には、吐水装置8からの吐水を開始させてから所定時間が経過していないと判断できるので、入浴中の裸の入浴者に急激な温度変化を与えることを抑制するように、S11に戻る。制御部16は、時刻t0からの経過時間がt1を超えている場合には、吐水装置8からの吐水を開始させてから所定時間が経過し、入浴中の裸の入浴者が吐水装置8からの吐水の湯水の温度に慣れてきていると判断できるので、S12に進む。ステップS11の経過時間が時間t1を超えていない間において、制御部16は、後のS13において浴槽本体2内の湯水の温度T3から温度T2まで吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させるために必要な貯留部12内に貯留される湯水又は水の温度を決定し、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を貯留させる。制御部16は、第1ポンプ6の回転体の回転数又は出力から循環流路4内を流れる湯水の流量、例えば、噴射部側流路4a内の湯水の流量、吐水装置側流路4cを推定できる。制御部16は、例えば、吐水装置側流路4c内を流れる湯水の流量を推定し、循環流量として取得できる。これに対し、制御部16は、第2ポンプ14の回転体の回転数又は出力から給水流路10からの湯水等の給水量も推定できる。従って、制御部16は、後のS13において循環流路4内の湯水の温度をT3からT2に変更するために必要な貯留部12内の湯水又は水の温度が決定できる。
ステップS12において、制御部16は、図10に示すような時刻t0から時刻t3までの所定時間が経過していないか否かを判定する。制御部16は、時刻t0からの所定時間を経過して時刻t3を超えている場合には、既に時刻t3まで吐水装置8から温度T2の湯水の吐水が行われており、時刻t3より後は所定温度範囲T内で徐々に温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができるような制御を実行できるように、ステップS14に進む。制御部16は、時刻t0からの所定時間を経過しておらず時刻t3に到達していない場合には、浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度T2よりも高い温度T3であると共に、吐水装置8から温度T3の湯水の吐水が行われているので、入浴者の上半身に直接かかる湯水の温度を低下させ、入浴者がのぼせることを抑制することが有効であると判断できるので、ステップS13に進む。
ステップS13において、制御部16は、第1温度センサ22によって検知された浴槽本体2内の湯水の温度T3よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させ、吐水装置8から吐水される湯水の温度を温度T2に変更させる。制御部16は、S11の間において、浴槽本体2内の湯水の温度T3から温度T2まで吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させるために必要な貯留部12内に貯留される湯水又は水の温度を決定し、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を貯留させている。よって、制御部16は、電磁弁40を閉状態から開状態とし、第2ポンプ14を駆動させて給水流路10から循環流路4への供給を行わせる。これにより、循環流路4内の湯水の温度T3は、給水流路10からの温度T3よりも低い温度の湯水又は水の供給により、温度T2まで低下される。制御部16は、比較的早期に吐水装置8から吐水される湯水の温度を温度T2まで低下させるので、入浴者をのぼせにくくすることができる。なお、制御部16は、ステップS11の経過時間が時間t1を超えていない間において、予め貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を準備しているので、S13において比較的早期に吐水される湯水の温度を温度T3から温度T2に低下させることができる。
制御部16は、吐水温度調整モードにおいて、吐水装置8から吐水される湯水の温度を、浴槽本体2内の湯水の温度から所定温度範囲T内の温度まで複数段階に分けて低下させるように、浴槽本体2内の湯水の温度T3よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。例えば、制御部16は、複数段階のうちの第1段階として浴槽本体2内の湯水の温度T3から温度T2まで吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させ、さらに複数段階のうちの第2段階としてS14に示すように吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内において低下させる。よって、吐水される湯水の温度が所定温度範囲T内の温度まで複数段階に分けて低下されている。これにより、吐水部から吐水される湯水の温度を一度に低下させる場合と比べて、湯水の温度を複数段階に分けて低下させることにより、入浴者の体に負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。制御部16は、ステップS13において吐水装置8から吐水される湯水の温度を温度T2に変更させた後、第1吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに進む。
例えば、制御部16は、時刻t2以後、時刻t3まで、吐水される湯水の温度を温度T2でほぼ一定として吐水装置8からの吐水を継続させている。このように、制御部16の吐水温度調整モードは、複数段階のうちの第1段階C1と第2段階C2との間において、第1段階C1及び第2段階C2の温度低下のいずれよりも温度の低下が少ない温度低下抑制制御としての温度変化抑制制御を備えている。制御部16は、温度変化抑制制御において、例えば、吐水される湯水の温度を温度T2でほぼ一定とした吐水装置8からの吐水を継続させている。温度変化抑制制御は、第1段階C1と第2段階C2との間の第3段階C3において行われている。温度変化抑制制御は、時刻t2から時刻t3までの第3段階C3の時間において温度変化の小さい又は温度変化のほぼない吐水を実現している。温度変化抑制制御は、第3段階C3において、好ましくは上限温度T2+0.5℃~上限温度T2-0.5℃の範囲内、例えば約40.5℃~約39.5℃の範囲内の温度変化となるように設定されている。制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間B3は、第1段階C1における下降時間B1よりも長い。制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間B3は、第2段階C2における下降時間B2よりも短い。
ステップS14において、制御部16は、第1温度センサ22によって検知された現在吐水されている湯水の温度よりもより低い温度となるように吐水装置8から吐水される湯水の温度を変更させる。このとき、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内において緩やかに低下させる。具体的には、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度をより低下させるために必要な貯留部12内に貯留される湯水又は水の温度を決定し、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を貯留させる。貯留部12内に一定の温度の湯水等が貯留している場合には、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内の湯水等の温度を調節する。制御部16は、電磁弁40が開状態であるので、第2ポンプ14を駆動させて給水流路10から循環流路4への供給を行わせる。これにより、循環流路4内の湯水の温度T2は、給水流路10からの温度T2よりも低い温度の湯水又は水の供給により、より低い温度まで徐々に低下される。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度を徐々に低い温度に変更させ、ステップS15に進む。
制御部16の吐水温度調整モードにおいて、複数段階のうちの第1段階C1における吐水装置8から吐水される湯水の温度の低下の下降率R1が、第2段階C2における下降率R2よりも大きくなるように、浴槽本体2内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。下降率R1は、(温度T3-温度T2)/(時刻t1から時刻t2までの下降時間)により算定される。時刻t2は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が温度T2となった時刻である。同様に、下降率R2は、(温度T2-温度T4)/(時刻t3から時刻t4までの下降時間)により算定される。なお、下降率R2は、下降率R1よりも小さい値で任意に設定できる。例えば、時刻t4の時点で吐水装置8から吐水される湯水の温度T4が所定温度範囲T内の中央値近傍の値となるように制御部16は吐水される湯水の温度を調節できる。なお、時刻t4の時点で温度T4は、所定温度範囲T内の中央値より下側の下半分内に位置していてもよく、また、上側の上半分内に位置していてもよい。
制御部16の吐水温度調整モードにおいて、複数段階のうちの第1段階における吐水装置8から吐水される湯水の温度の低下の下降時間B1が、第2段階における下降時間B2よりも短くなるように、浴槽本体2内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。下降時間B1は、時刻t1から時刻t2までの下降時間であり、下降時間B2は、時刻t3から時刻t4までの下降時間である。
ステップS15において、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が下限温度T1以上であるか否かを判定する。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が下限温度T1以上でない場合には、吐水装置8から吐水される湯水の温度が低下しすぎることとなり、入浴者に不快感を与えることを防ぐため、S16に進む。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が下限温度T1以上である場合には、引き続き吐水される湯水の温度を徐々に低下させ、入浴者に引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができると判断して、第1吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに進む。
ステップS16において、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が低下しすぎており、入浴者に温まりを提供できなくなることを防ぐことが必要と判断して、給水流路10から循環流路4への供給を停止させ、循環流路4内の湯水の循環のみによる吐水装置8からの吐水とする制御を行って、第1吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに進む。
制御部16は、第1吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに到達した場合には、図7のS5に戻り、以後の処理を続行するためS7に進む。
ステップS7において、制御部16は、時刻t0から時刻t4までの所定時間が経過したか否かを判定する。時刻t4は、制御部16において、予め定められている。制御部16は、時間t0からの経過時間が時間t4を超えていない場合には、S8に進む。制御部16は、時刻t0からの経過時間がt4を超えている場合には、吐水温度調整モードによる吐水が一定時間継続し、吐水温度を調整しながら入浴者が体内の深部まで温まるのに十分な吐水がなされたと判断できるので、吐水温度調整モードを停止させるため第2ポンプ14を停止すると共に電磁弁40を閉弁させ、S9に進む。
ステップS8において、制御部16は、リモコン18の操作入力により吐水温度調整モードの停止指示を受けているか否かを判定する。制御部16は、吐水温度調整モードの停止指示を受けていない場合には、引き続き吐水温度調整モードによる吐水温度の制御を実行するため、S3に戻る。制御部16は、吐水温度調整モードの停止指示を受けている場合には、入浴者が吐水温度調整モードの停止を意図していると判断できるため、S9に進む。
ステップS9において、制御部16は、第1ポンプ6を停止させ、吐水装置8からの吐水を停止させ、エンドに進む。
制御部16は、エンドに進んだ場合には、一連の制御処理を終了させる。
ステップS21においては、制御部16は、時刻t0から時刻t11までの所定時間が経過したか否かを判定する。制御部16は、時間t0からの経過時間が時間t11を超えていない場合には、吐水装置8からの吐水を開始させてから所定時間が経過していないと判断できるので、入浴中の裸の入浴者に急激な温度変化を与えることを抑制するように、S21に戻る。制御部16は、時刻t0からの経過時間がt11を超えている場合には、吐水装置8からの吐水を開始させてから所定時間が経過し、入浴中の裸の入浴者が吐水装置8からの吐水の湯水の温度に慣れてきていると判断できるので、S22に進む。なお、ステップS21の経過時間が時間t11を超えていない間において、制御部16は、後のS23において浴槽本体2内の湯水の温度T5から温度T1まで吐水装置8から吐水される湯水の温度を上昇させるために必要な貯留部12内に貯留される湯水又は水の温度を決定し、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を貯留させる。制御部16は、第1ポンプ6の回転体の回転数又は出力から循環流路4内を流れる湯水の流量、例えば、噴射部側流路4a内の湯水の流量、吐水装置側流路4cを推定できる。制御部16は、例えば、吐水装置側流路4c内を流れる湯水の流量を推定し、循環流量として取得できる。これに対し、制御部16は、第2ポンプ14の回転体の回転数又は出力から給水流路10からの湯水等の給水量も推定できる。従って、制御部16は、後のS23において循環流路4内の湯水の温度をT5からT1に変更するために必要な貯留部12内の湯水又は水の温度が決定できる。
ステップS22において、制御部16は、時刻t0から時刻t13までの所定時間が経過していないか否かを判定する。制御部16は、時刻t0からの経過時間が時刻t13を超えている場合には、既に時刻t13まで吐水装置8から温度T1の湯水の吐水が行われており、時刻t13より後は所定温度範囲T内で徐々に温度上昇を感じさせ、温感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができるような制御が有効であると判断できるので、ステップS24に進む。制御部16は、時刻t0からの経過時間が時刻t13を超えていない場合には、浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲Tの下限温度T1よりも低い温度T5であると共に、吐水装置8から温度T5の湯水の吐水が行われているので、入浴者の上半身に直接かかる湯水の温度を上昇させ、入浴者を温めることが有効であると判断できるので、ステップS23に進む。
ステップS23において、制御部16は、第1温度センサ22によって検知された浴槽本体2内の湯水の温度T5よりも高い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させ、吐水装置8から吐水される湯水の温度を温度T1に変更させる。制御部16は、S21の間において、浴槽本体2内の湯水の温度T5から温度T1まで吐水装置8から吐水される湯水の温度を上昇させるために必要な貯留部12内に貯留される湯水又は水の温度を決定し、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を貯留させている。よって、制御部16は、電磁弁40を閉状態から開状態とし、第2ポンプ14を駆動させて給水流路10から循環流路4への供給を行わせる。これにより、循環流路4内の湯水の温度T5は、給水流路10からの温度T5よりも高い温度の湯水又は水の供給により、温度T1まで増加される。このように、制御部16は、ステップS21の経過時間が時間t11を超えていない間において、予め貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を準備しているので、S23において比較的早期に吐水される湯水の温度を温度T5から温度T1に上昇させることができる。
制御部16は、吐水温度調整モードにおいて、吐水装置8から吐水される湯水の温度を、浴槽本体2内の湯水の温度から所定温度範囲T内の温度まで複数段階に分けて上昇させるように、浴槽本体2内の湯水の温度T5よりも高い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。例えば、制御部16は、複数段階のうちの第1段階C11として浴槽本体2内の湯水の温度T5から温度T1まで吐水装置8から吐水される湯水の温度を上昇させ、さらに複数段階のうちの第2段階C12としてS24に示すように吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内において上昇させる。よって、吐水される湯水の温度が所定温度範囲T内の温度まで複数段階に分けて上昇されている。これにより、吐水部から吐水される湯水の温度を一度に上昇させる場合と比べて、湯水の温度を複数段階に分けて上昇させることにより、入浴者の体に負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の上昇を実現できる。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度を温度T1に変更させた後、第1吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに進む。
例えば、制御部16は、時刻t12以後、時刻t13まで、吐水される湯水の温度を温度T1でほぼ一定とした吐水装置8からの吐水を継続させている。このように、制御部16の吐水温度調整モードは、複数段階のうちの第1段階C11と第2段階C12との間において、第1段階C11及び第2段階C12の温度上昇のいずれよりも温度の上昇が少ない温度上昇抑制制御としての温度変化抑制制御を備えている。制御部16は、温度変化抑制制御において、例えば、吐水される湯水の温度を温度T2でほぼ一定とした吐水装置8からの吐水を継続させている。温度変化抑制制御は、第1段階C11と第2段階C12との間の第3段階C13において行われている。温度変化抑制制御は、時刻t12から時刻t13までの第3段階C13の時間において温度変化の小さい又は温度変化のほぼない吐水を実現している。温度変化抑制制御は、第3段階C13において、好ましくは上限温度T1+0.5℃~上限温度T1-0.5℃の範囲内、例えば約38.5℃~約37.5℃の範囲内の温度変化となるように設定されている。制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間B13は、第1段階C11における上昇時間B11よりも長い。制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間B13は、第2段階C12における上昇時間B12よりも短い。
ステップS24において、制御部16は、第1温度センサ22によって検知された現在吐水されている湯水の温度よりも高い温度となるように吐水装置8から吐水される湯水の温度を変更させる。このとき、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内において緩やかに上昇させる。具体的には、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度をより上昇させるために必要な貯留部12内に貯留される湯水又は水の温度を決定し、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内に決定された温度の湯水又は水を貯留させる。貯留部12内に一定の温度の湯水等が貯留している場合には、高温側電磁弁56及び/又は低温側電磁弁58を制御して貯留部12内の湯水等の温度を調節する。制御部16は、電磁弁40を開状態とし、第2ポンプ14を駆動させて給水流路10から循環流路4への供給を行わせる。これにより、循環流路4内の湯水の温度T1は、給水流路10からの温度T5よりも高い温度の湯水又は水の供給により、より高い温度まで徐々に低下される。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度を徐々に高い温度に変更させ、ステップS25に進む。
制御部16の吐水温度調整モードにおいて、複数段階のうちの第1段階C11における吐水装置8から吐水される湯水の温度の上昇の上昇率R11が、第2段階における上昇率R12よりも大きくなるように、浴槽本体2内の湯水の温度よりも高い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。上昇率R11は、(温度T1-温度T5)/(時刻t11から時刻t12までの上昇時間)により算定される。時刻t12は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が温度T1となった時刻である。同様に、上昇率R12は、(温度T2-温度T1)/(時刻t13から時刻t15までの上昇時間)により算定される。なお、上昇率R12は、上昇率R11よりも小さい値で任意に設定できる。例えば、時刻t15の時点で吐水装置8から吐水される湯水の温度が所定温度範囲Tの上限温度T2となっている。また、例えば、時刻t15の時点で吐水装置8から吐水される湯水の温度が所定温度範囲Tの中央値より上側の上半分内に位置していてもよく、また、下側の下半分内に位置していてもよい。
制御部16の吐水温度調整モードにおいて、複数段階のうちの第1段階C11における吐水装置8から吐水される湯水の温度の上昇の上昇時間B11が、第2段階C12における上昇時間B12よりも短くなるように、浴槽本体2内の湯水の温度よりも高い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。上昇時間B11は、時刻t11から時刻t12までの上昇時間であり、上昇時間B12は、時刻t13から時刻t15(又は時刻t4)までの上昇時間である。
ステップS25において、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が上限温度T2以下であるか否かを判定する。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が上限温度T2以下でない場合には、吐水装置8から吐水される湯水の温度が上昇しすぎることとなり、入浴者に不快感を与えることを防ぐため、S26に進む。制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が上限温度T2以下である場合には、引き続き吐水される湯水の温度を徐々に上昇させ、入浴者に引き続き温度上昇を感じさせ、温感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができると判断して、第2吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに進む。
ステップS26において、制御部16は、吐水装置8から吐水される湯水の温度が上昇しすぎており、入浴者に不快感を与えることを防ぐことが必要と判断して、例えば図11に示すように、給水流路10から循環流路4への供給を停止させ、循環流路4内の湯水の循環のみによる吐水装置8からの吐水とする制御を行って、第2吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに進む。
制御部16は、第2吐水温度調整モードのサブルーチンのリターンに到達した場合には、図7のS6に戻り、以後の処理を続行するためS7に進む。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲Tの上限温度T2より高い場合は、制御を開始する指令を受けてから所定時間の間は、取水口部9bから取水した湯水を循環させるように吐水装置8から浴槽本体2内に向けて吐水させ、所定時間経過後に、温度調整部7により吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内まで低下させる吐水温度調整モードを備える。これにより、浴槽本体2内の湯水の温度が例えば入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲Tの上限温度T2よりも高い温度で入浴者が入浴したい場合であっても、浴槽本体2内の湯水の温度を所定温度範囲T内まで調整せずとも、上記吐水装置8から吐水され、入浴者の上半身、例えば首元や肩等に直接かかる湯水の温度を所定温度範囲T内まで低下させ、入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる。また、吐水温度調整モードの制御開始から所定時間の間は、取水口部9bから取水した湯水を循環させるように吐水装置8から吐水させ、入浴中の裸の入浴者に急激な温度変化を与えることを抑制し、入浴者の体に負担をかけにくい入浴を可能とできる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16は、吐水温度調整モードにおいて、温度調整部7により吐水装置8から吐水される湯水の温度を、浴槽本体2内の湯水の温度から所定温度範囲T内の目的温度まで複数段階に分けて低下させる。これにより、吐水装置8から吐水される湯水の温度を複数段階に分けて低下させ、入浴者の体に負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。また、例えば温度調整部7が、循環流路4に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路10を備える場合には、制御部16は、吐水温度調整モードにおいて、吐水装置8から吐水される湯水の温度を、浴槽本体2内の湯水の温度から所定温度範囲T内の目的温度まで複数段階に分けて低下させるように、浴槽本体2内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。これにより、吐水装置8から吐水される湯水の温度を複数段階に分けて低下させ、入浴者の体に負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度調整部7により複数段階のうちの第1段階C1における上記吐水装置8から吐水される湯水の温度の低下の下降率を、第2段階C2における下降率よりも大きくなるように、吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させる。これにより、複数段階のうちの第1段階C1において、吐水装置8から吐水される湯水の温度を比較的早く所定温度範囲T内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的ゆるやかにと吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。また、例えば温度調整部7が、循環流路4に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路10を備える場合には、制御部16の吐水温度調整モードにおいて、複数段階のうちの第1段階C1における上記吐水装置8から吐水される湯水の温度の低下の下降率が、第2段階C2における下降率よりも大きくなるように、浴槽本体2内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させる。これにより、複数段階のうちの第1段階C1において、吐水装置8から吐水される湯水の温度を比較的早く所定温度範囲T内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的ゆるやかにと吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度調整部7により複数段階のうちの第1段階C1における上記吐水装置8から吐水される湯水の温度の低下の下降時間B1を、第2段階C2における下降時間B2よりも短くなるように、吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させる。これにより、複数段階のうちの第1段階C1において、吐水装置8から吐水される湯水の温度を比較的短時間で所定温度範囲T内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的長時間で吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。また、最初の第1段階C1において入浴中の裸の入浴者に温度変化を与える時間を比較的短くし、次の第2段階C2において入浴者に温度変化を与える時間をより長くすることで、入浴者の体により負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。また、例えば温度調整部7が、循環流路4に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路10を備える場合には、制御部16の吐水温度調整モードにおいて、複数段階のうちの第1段階C1における上記吐水装置8から吐水される湯水の温度の低下の下降時間B1が、第2段階C2における下降時間B2よりも短くなるように、吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させる。これにより、複数段階のうちの第1段階C1において、吐水装置8から吐水される湯水の温度を比較的短時間で所定温度範囲T内に近づけ、吐水される湯水の温度を比較的早期に入浴者が快適に温まりやすいとされる推奨温度帯である所定温度範囲に近づけることができるとともに、その後は比較的長時間で吐水される湯水の温度を低下させ、入浴者が吐水温度に慣れてしまうことを抑制するように、引き続き温度低下を感じさせ、冷感とともに温度変化の刺激感も与え続けることができる。また、最初の第1段階C1において入浴中の裸の入浴者に温度変化を与える時間を比較的短くし、次の第2段階C2において入浴者に温度変化を与える時間をより長くすることで、入浴者の体により負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16の吐水温度調整モードは、上記複数段階のうちの第1段階C1と第2段階C2との間において、第1段階C1及び第2段階C2のいずれよりも温度の低下が少ない温度変化抑制制御を備える。これにより、第1段階C1において、吐水装置8から吐水される湯水の温度を低下させた後、入浴者が一旦低下された吐水温度に慣れる機会を設けることができ、入浴者の体により負担をかけにくくすることができる。また、入浴者の体が第1段階Cにより低下された吐水温度に慣れた状態から第2段階C2の吐水される湯水の温度の低下が行われるので、入浴者の体への負担をさらにかけにくくすることができる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間B3は、第1段階C1における下降時間B1よりも長い。これにより、入浴者が一旦低下された吐水温度に慣れる温度変化抑制制御の実行時間をより長く設けることができ、入浴者の体にさらに負担をかけにくくすることができる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16の吐水温度調整モードにおいて、温度変化抑制制御の実行時間B3は、第2段階C2における下降時間B2よりも短い。これにより、入浴者が一旦低下された吐水温度に慣れる温度変化抑制制御の実行時間を確保しつつも、第2段階C2において下降時間B2をより長くすることで、入浴者の体により負担をかけにくくしながら吐水される湯水の温度の低下を実現できる。
このように構成された本発明の第1実施形態においては、制御部16は、第1温度センサ22で検知した浴槽本体2内の湯水の温度が所定温度範囲Tの上限温度T2より高い場合は、制御を開始する指令を受けてから所定時間の間は、取水口部9bから取水した湯水を循環させるように吐水装置8から浴槽本体2内に向けて吐水させ、所定時間経過後に、第1温度センサ22によって検知された浴槽本体2内の湯水の温度よりも低い温度の湯水又は水を給水流路10から循環流路4に供給させ、吐水装置8から吐水される湯水の温度を所定温度範囲T内まで低下させる吐水温度調整モードを備える。これにより、浴槽本体2内の湯水の温度が例えば入浴者に好まれることが多い所定温度範囲Tの上限温度T2よりも高い温度で入浴者が入浴したい場合であっても、浴槽本体2内の湯水の温度を所定温度範囲T内まで調整せずとも、吐水装置8から吐水され、入浴者の上半身、例えば首元や肩等に直接かかる湯水の温度を所定温度範囲T内まで低下させ、入浴者がのぼせることを抑制でき、比較的長時間の入浴も可能とできる。また、吐水温度調整モードの制御開始から所定時間の間は、上記取水口部9bから取水した湯水を循環させるように吐水装置8から吐水させ、入浴中の裸の入浴者に急激な温度変化を与えることを抑制し、入浴者の体に負担をかけにくい入浴を可能とできる。
次に、図12乃至図17を参照して、本発明の第2実施形態による浴槽装置を説明する。
本実施形態の吐水装置は、吐水部からの吐水開始直後に、吐水される湯水の温度調整が開始される点、及び温度調整を実行するための構成が、上述した第1実施形態とは異なる。従って、以下では、本発明の第2実施形態の、第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。
図12は、本発明の第2実施形態による浴槽装置における湯水の供給系統示す図である。図13は、本発明の第2実施形態による浴槽装置の作用を示すフローチャートである。図14は、図13に示すフローチャートから呼び出されるサブルーチンであり、第1吐水温度調整モードにおける処理を示すフローチャートである。図15は、図13に示すフローチャートから呼び出されるサブルーチンであり、第2吐水温度調整モードにおける処理を示すフローチャートである。図16は、本発明の第2実施形態による浴槽装置において、第1吐水温度調整モードが実行された場合に吐水部から吐出される湯水の温度変化を示すタイムチャートである。図17は、本発明の第2実施形態による浴槽装置において、第2吐水温度調整モードが実行された場合に吐水部から吐出される湯水の温度変化を示すタイムチャートである。
図12に示すように、本発明の第2実施形態による浴槽装置101は、浴槽本体102と、この浴槽本体102に設けられた浴槽吐水口109aと、取水口部109bと、吐水装置108と、循環ポンプ106と、を有する。本実施形態の浴槽装置101は、取水口部109bから取水した浴槽本体102内の湯水を、循環ポンプ106により循環させ、浴槽吐水口109a及び吐水装置108の吐水部108aから吐出させるように構成されている。即ち、浴槽本体102内の湯水は、循環ポンプ106により取水口部109bから取水され、循環流路である第1管路104a、チャンバ111、第2管路104bを通って吐水部108aから吐出される。また、吐水部108aから吐出される湯水の温度は、チャンバ111の下流側に設けられた吐水温度センサ122により検出され、浴槽本体102内の湯水の温度は、検知部である浴槽水温度センサ123によって検出される。
さらに、本実施形態の浴槽装置101は、吐水部108aから吐出される湯水の温度を調整するための温度調整部107を有する。本実施形態において、温度調整部107は、循環流路に所望の温度の湯水を混入させるための注入弁140と、この注入弁140の上流側に接続された供給流路141と、注入弁140を制御する制御部116と、を備えている。さらに、供給流路141の上流側には、2つの逆止弁138、及びバキュームブレーカ112が接続されている。また、供給流路141は、循環ポンプ106の上流側の第1管路104aに接続されており、注入弁140を開弁させることにより、供給流路141内の所定温度の水又は湯水を循環流路内に混入させることができる。
さらに、供給流路141には、供給流路141内に滞留している湯水を排出するための排水電磁弁136が接続されており、この排水電磁弁136は制御部116の制御信号により開閉される。この排水電磁弁136を介して排出された供給流路141内の湯水は、排水路142へ排水される。また、供給流路141からバキュームブレーカ112へ逆流した湯水も、バキュームブレーカ112から排水路142へ排水される。これにより、供給流路141と、バキュームブレーカ112の上流側が縁切りされ、供給流路141から供給系統への湯水の逆流が防止される。
次に、バキュームブレーカ112の上流側における湯水の供給系統を説明する。
上水道154から供給された水は、逆止弁147を介して低温側電磁弁158に流入する。一方、上水道154から供給された水の一部は、分岐部154aにおいて分岐され、給湯器152に流入する。給湯器152において加熱された湯水は、高温側電磁弁156に流入する。低温側電磁弁158及び高温側電磁弁156に流入した水及び湯水は、それらの下流側で合流され、混合された湯水は水量センサ124に流入する。さらに、水量センサ124に流入した湯水は、水量比例弁126、流入側サーミスタ130を介してバキュームブレーカ112に流入する。
水量センサ124により検出された流量、及び流入側サーミスタ130により検出された温度の検出信号は、制御部116に入力される。制御部116は、これらの検出信号に基づいて低温側電磁弁158、高温側電磁弁156、及び水量比例弁126を制御して、バキュームブレーカ112を介して所望の温度、流量で供給流路141に湯水を流入させることができる。
次に、図13乃至図16を参照して、本発明の第2実施形態による浴槽装置101の作用を説明する。
図13に示すフローチャートは、浴槽本体102への湯張りが完了した後、制御部116において実行される処理を示す。
まず、図13のステップS101においては、浴槽水温度センサ123により検知された浴槽本体102内に貯留されている湯水の温度が、制御部116に入力される。
次に、ステップS102においては、入力された湯水の温度が、所定温度範囲Tの上限温度T2よりも高いか否かが判断される。湯水の温度が上限温度T2よりも高い場合にはステップS103に進み、上限温度T2以下の場合にはステップS104に進む。図16に示す例においては、浴槽本体102への湯張りが完了した時刻t100において、浴槽本体102内の湯水の温度は上限温度T2よりも高い初期温度T3であるため、フローチャートにおける処理は、ステップS103に進む。
ステップS103においては、吐水装置108の吐水部108aから吐出させる湯水に混入するための水が準備される。具体的には、制御部116は排水電磁弁136に制御信号を送り、これを開弁させる。これにより、注入弁140よりも上流側の供給流路141内に滞留していた湯水が、排水路142を通って排出される。次いで、制御部116は、低温側電磁弁158に制御信号を送り、これを開弁させる。これにより、上水道154から供給された水が逆止弁147、低温側電磁弁158、水量センサ124、水量比例弁126、流入側サーミスタ130、及びバキュームブレーカ112を介して供給流路141内に流入する。制御部116は、バキュームブレーカ112を介して流入した水道水が供給流路141内に充満すると、排水電磁弁136を閉弁させる。なお、低温側電磁弁158の開弁直後は、バキュームブレーカ112を介して導入される湯水の温度は十分に低くないため、制御部116は、流入側サーミスタ130によって検出された温度が下限温度T1よりも低い所定の温度まで下降した後、排水電磁弁136を閉弁させる。
一方、ステップS102において、浴槽本体102内の湯水の温度が上限温度T2以下である場合には、フローチャートにおける処理は、ステップS104に進む。
ステップS104においては、ステップS101において入力された湯水の温度が、所定温度範囲Tの下限温度T1よりも低いか否かが判断される。湯水の温度が下限温度T1よりも低い場合にはステップS105に進み、下限温度T1以上の場合にはステップS106に進む。
ステップS105においては、吐水装置108の吐水部108aから吐出させる湯水に混入するための高温の湯水が準備される。具体的には、制御部116は排水電磁弁136に制御信号を送り、これを開弁させる。これにより、注入弁140よりも上流側の供給流路141内に滞留していた湯水が、排水路142を通って排出される。次いで、制御部116は、高温側電磁弁156に制御信号を送り、これを開弁させる。これにより、給湯器152から流出した高温の湯水が逆止弁145、高温側電磁弁156、水量センサ124、水量比例弁126、流入側サーミスタ130、及びバキュームブレーカ112を介して供給流路141内に流入する。
制御部116は、バキュームブレーカ112を介して流入した高温の湯水が供給流路141内に充満すると、排水電磁弁136を閉弁させる。なお、給湯器152の着火直後は、バキュームブレーカ112を介して導入される湯水の温度は十分に高くないため、制御部116は、流入側サーミスタ130によって検出された温度が下限温度T1よりも高い所定の温度まで上昇した後、排水電磁弁136を閉弁させる。
次に、ステップS106においては、入浴者により、吐水装置108からの吐水を開始させるための操作が行われたか否かが判断される。入浴者により吐水開始操作が行われた場合にはステップS107に進み、吐水開始操作が行われていない場合にはステップS101に戻る。従って、浴槽本体102への湯張りが完了した後、入浴者により吐水開始操作が行われるまでは、ステップS101乃至S106の処理が繰り返し実行される。なお、ステップS103、S105における処理は、これらの処理が一回行われた後は、所定時間が経過するまでは、繰り返して実行されることはない。即ち、供給流路141内に充填された水又は湯水の温度は、一定期間ほぼ一定に維持されるためである。
入浴者により吐水開始操作が行われると、吐水を開始させる指示信号が制御部116に送られフローチャートにおける処理はステップS107に進む。
ステップS107においては、浴槽本体102内の湯水の温度が上限温度T2よりも高いか否かが判断され、上限温度T2よりも高い場合にはステップS108に進み、上限温度T2以下の場合にはステップS109に進む。図16に示す例においては、時刻t101において入浴者により吐水開始操が行われており、この時点において浴槽本体102内の湯水の温度が上限温度T2よりも高いため、フローチャートにおける処理はステップS108に進む。
ステップS108においては、図14に示すサブルーチンが実行される。即ち、図14に示すサブルーチンにより、吐水温度を上限温度T2よりも低く低下させる第1の温度調整制御が実行される。
図14のステップS201においては、制御部116により、吐水装置108の吐水部108aからの吐水が開始される。具体的には、制御部116は、循環ポンプ106に制御信号を送り、これを作動させる。これにより、取水口部109bから浴槽本体102内の湯水が取水され、循環流路である第1管路104a、チャンバ111、第2管路104bを通って吐水部108aから吐出される。また、同時に、制御部116は、注入弁140を開弁させ、循環流路(第1管路104a)に、供給流路141から供給された水道水を混入させる。ここで、ステップS103(図13)において、供給流路141内には水道水を充填させていたため、第1管路104aには、最初から温度の低い水道水を混入させることができる。
次に、ステップS202においては、時刻t101における吐水開始後、所定の温度変化抑制時間が経過したか否かが判断される。所定の温度変化抑制時間が経過していない場合にはステップS203に進み、温度変化抑制時間が経過した場合にはステップS204に進む。
ステップS203においては、制御部116により、吐水装置108から吐出される湯水の温度が上限温度T2になるように温度調整制御が実行される。即ち、制御部116は、吐水温度センサ122によって検出される吐水温度が上限温度T2になるように、水量比例弁126を制御する。図16に示す例においては、吐水装置108から吐出される湯水の温度は、時刻t101における吐水開始後、急速に低下し、時刻t102において上限温度T2まで低下している。
次いで、ステップS207においては、所定の吐水継続時間が経過したか否かが判断され、吐水継続時間が経過していない場合にはステップS208に進み、吐水継続時間が経過した場合には図14に示すサブルーチンにおける処理を終了し、図13に示すフローチャートに処理が復帰する。さらに、ステップS208においては、入浴者により吐水停止操作が行われたか否かが判断され、吐水停止操作が行われていない場合にはステップS202に戻り、吐水停止操作が行われた場合には図14に示すサブルーチンにおける処理を終了し、図13に示すフローチャートに処理が復帰する。
このため、時刻t102の後、図16に示す例においては、図14のステップS202→S203→S207→S208→S202の処理が繰り返し実行される。その後、図16の時刻t103において、温度変化抑制時間が経過すると、図14に示すサブルーチンにおける処理は、ステップS202からS204に進む。
ステップS204において、制御部116は、吐水装置108から吐出される湯水の温度を上限温度T2よりも低下させる。具体的には、制御部116は、吐水温度センサ122によって検出される吐水温度に基づいて、水量比例弁126を制御して、供給流路141から循環流路(第1管路104a)に混入される水道水の流量を調整する。また、制御部116は、吐水装置108から吐出される湯水の温度が緩やかに低下するように、水量比例弁126を制御する。
次に、ステップS205においては、吐水装置108から吐出される湯水の温度が所定の中間温度T4以上であるか否かが判断される。湯水の温度が中間温度T4以上である場合にはステップS207に進み、中間温度T4よりも低い場合には、ステップS206に進む。本実施形態において、中間温度T4は、上限温度T2よりも低く、下限温度T1よりも高い所定の温度に設定されている。図16に示す例においては、時刻t103の後、図14のステップS205→S207→S208→S202→S204→S205の処理が繰り返し実行される。
さらに、図16の時刻t104において、湯水の温度が中間温度T4よりも低くなると、図14に示すサブルーチンにおける処理は、ステップS205からS206に進む。ステップS206において、制御部116は、温度調整制御を終了し、吐水装置108から吐出される湯水の温度を中間温度T4付近に維持する。図16に示す例では、時刻t104の後、図14のサブルーチンにおいては、ステップS206→S207→S208→S202→S204→S205→S206の処理が繰り返し実行される。
上記のように、制御部116は、吐水装置108から吐出される湯水の温度が上限温度T2まで低下(時刻t103)した後、湯水の温度が緩やかに低下するように水量比例弁126を制御する。このため、吐水装置108から吐出される湯水の温度が初期温度T3から上限温度T2まで低下する第1段階C1における下降時間B1よりも、湯水の温度が上限温度T2から中間温度T4まで低下する第2段階C2における下降時間B2が長くなる。この結果、第1段階C1における温度低下の下降率R1は、第2段階C2における下降率R2よりも大きくなる。
図16に示す例においては、時刻t105において所定の吐水継続時間が経過し、制御部116における処理は、図14のサブルーチンから図13のフローチャートに復帰する(ステップS207→リターン)。また、入浴者により吐水の停止操作が行われた場合にも、制御部116における処理は図13のフローチャートに復帰する(ステップS208→リターン)。
図14のサブルーチンにおける処理が終了し、図13のフローチャートに復帰すると、図13のステップS113が実行される。ステップS113において、制御部116は、循環ポンプ106に制御信号を送って、これを停止させると共に、注入弁140に制御信号を送って、これを閉弁させる。ステップS113の実行により、吐水装置108からの吐水が停止され、図13のフローチャートにおける処理が終了する。
一方、入浴者により吐水操作が行われた時点(図13のステップS106→S107)における浴槽本体102内の湯水の温度が、上限温度T2以下、下限温度T1以上である場合には、図13のフローチャートにおいて、ステップS107→S109→S111→S112→S107の処理が繰り返される。そして、所定の吐水継続時間が経過し(ステップS111→エンド)、又は入浴者により吐水の停止操作が行われると(ステップS112→エンド)、図13のフローチャートにおける処理が終了する。
さらに、入浴者により吐水操作が行われた時点(図13のステップS106→S107)における浴槽本体102内の湯水の温度が、所定温度範囲Tの下限温度T1よりも低い場合には、図13のフローチャートにおいて、ステップS107→S109→S110に処理が進み、図15に示すサブルーチンが実行される。また、図17に示す例においては、時刻t200において湯張りが完了し、時刻t201において入浴者により吐水開始操が行われている。この時点において浴槽本体102内の湯水の温度が下限温度T1よりも低いため、フローチャートにおける処理はステップS110に進み、図15に示すサブルーチンにより、吐水温度を下限温度T1よりも高く上昇させる第2の温度調整制御が実行される。
図15のステップS301においては、制御部116により、吐水装置108の吐水部108aからの吐水が開始される。即ち、取水口部109bから浴槽本体102内の湯水が取水され、循環流路である第1管路104a、チャンバ111、第2管路104bを通って吐水部108aから吐出される。また、同時に、制御部116は、注入弁140を開弁させ、循環流路(第1管路104a)に、供給流路141から供給された温度の高い湯水を混入させる。ここで、ステップS105(図13)において、供給流路141内には下限温度T1よりも温度の高い湯水を充填させていたため、第1管路104aには、最初から温度の高い湯水を混入させることができる。
次に、ステップS302においては、時刻t201における吐水開始後、所定の温度変化抑制時間が経過したか否かが判断される。所定の温度変化抑制時間が経過していない場合にはステップS303に進み、温度変化抑制時間が経過した場合にはステップS304に進む。
ステップS303においては、制御部116により、吐水装置108から吐出される湯水の温度が下限温度T1になるように温度調整制御が実行される。即ち、制御部116は、吐水温度センサ122によって検出される吐水温度が下限温度T1になるように、水量比例弁126を制御する。図17に示す例においては、吐水装置108から吐出される湯水の温度は、時刻t201における吐水開始後、急速に上昇し、時刻t202において下限温度T1まで上昇している。
次いで、ステップS307においては、所定の吐水継続時間が経過したか否かが判断され、吐水継続時間が経過していない場合にはステップS308に進み、吐水継続時間が経過した場合には図15に示すサブルーチンにおける処理を終了し、図13に示すフローチャートに処理が復帰する。さらに、ステップS308においては、入浴者により吐水停止操作が行われたか否かが判断され、吐水停止操作が行われていない場合にはステップS302に戻り、吐水停止操作が行われた場合には図15に示すサブルーチンにおける処理を終了し、図13に示すフローチャートに処理が復帰する。
このため、時刻t202の後、図17に示す例においては、図15のステップS302→S303→S307→S308→S302の処理が繰り返し実行される。その後、図17の時刻t203において、温度変化抑制時間が経過すると、図15に示すサブルーチンにおける処理は、ステップS302からS304に進む。
ステップS304において、制御部116は、吐水装置108から吐出される湯水の温度を下限温度T1よりも上昇させる。具体的には、制御部116は、吐水温度センサ122によって検出される吐水温度に基づいて、水量比例弁126を制御して、供給流路141から循環流路(第1管路104a)に混入される温度の高い湯水の流量を調整する。また、制御部116は、吐水装置108から吐出される湯水の温度が緩やかに上昇するように、水量比例弁126を制御する。
次に、ステップS305においては、吐水装置108から吐出される湯水の温度が所定の中間温度T6以下であるか否かが判断される。湯水の温度が中間温度T6以下である場合にはステップS307に進み、中間温度T6よりも高い場合には、ステップS306に進む。本実施形態において、中間温度T6は、上限温度T2よりも低く、下限温度T1よりも高い所定の温度に設定されている。図17に示す例においては、時刻t203の後、図15のステップS305→S307→S308→S302→S304→S305の処理が繰り返し実行される。
さらに、図17の時刻t204において、湯水の温度が中間温度T6よりも高くなると、図15に示すサブルーチンにおける処理は、ステップS305からS306に進む。ステップS306において、制御部116は、温度調整制御を終了し、吐水装置108から吐出される湯水の温度を中間温度T6付近に維持する。図17に示す例では、時刻t204の後、図15のサブルーチンにおいては、ステップS306→S307→S308→S302→S304→S305→S306の処理が繰り返し実行される。
上記のように、制御部116は、吐水装置108から吐出される湯水の温度が下限温度T1まで上昇(時刻t203)した後、湯水の温度が緩やかに上昇するように水量比例弁126を制御する。このため、吐水装置108から吐出される湯水の温度が初期温度T5から下限温度T1まで上昇する第1段階C11における上昇時間B11よりも、湯水の温度が下限温度T1から中間温度T6まで上昇する第2段階C12における上昇時間B12が長くなる。この結果、第1段階C11における温度上昇の上昇率R11は、第2段階C12における上昇率R12よりも大きくなる。
図17に示す例においては、時刻t205において所定の吐水継続時間が経過し、制御部116における処理は、図15のサブルーチンから図13のフローチャートに復帰する(ステップS307→リターン)。また、入浴者により吐水の停止操作が行われた場合にも、制御部116における処理は図13のフローチャートに復帰する(ステップS308→リターン)。
図15のサブルーチンにおける処理が終了し、図13のフローチャートに復帰すると、図13のステップS113が実行される。ステップS113において、制御部116は、循環ポンプ106に制御信号を送って、これを停止させると共に、注入弁140に制御信号を送って、これを閉弁させる。ステップS113の実行により、吐水装置108からの吐水が停止され、図13のフローチャートにおける処理が終了する。
本発明の第2実施形態の浴槽装置101によれば、吐水部108aからの吐水が行われていない状態において浴槽本体102内の湯水の温度が取得され(図13のステップS101)、その温度が上限温度T2よりも高い場合には、上限温度T2よりも低い温度の湯水(水道水)が供給流路141に流入される(図13のステップS103)。このため、制御部116が吐水を開始させる指示信号を受けると、供給流路141内の上限温度T2よりも温度の低い湯水を、即座に、吐水部108aから吐出させる湯水に混入することができ(図14のステップS203)、早急に吐水部108aから吐出される湯水の温度を低下させることができる(図16の時刻t101~t102)。
上記のように、本発明の第2実施形態による浴槽装置101においては、吐水開始直後から、吐水部108aから吐水させる湯水の温度を低下させている。この第2実施形態の変形例として、本発明の第1実施形態による浴槽装置1の構成(図6)を用いて、吐水開始直後から吐水させる湯水の温度を低下させることもできる。
この場合において、制御部16は、吐水装置8からの吐水が行われていない状態において、浴槽水温度センサ123により浴槽本体2内の湯水の温度を取得し、取得した温度が上限温度T2よりも高い場合には、上限温度T2よりも低い温度の湯水(水道水)を貯留部12に貯留させる。制御部16は、吐水装置8からの吐水を開始させる指示信号を受けると、貯留部12に貯留されていた湯水を、吐水装置8から吐出させる湯水に混入させることにより、吐水温度調整モードを実行する。
即ち、制御部16は、浴槽本体2内の湯水の温度が上限温度T2よりも高い場合に、低温側電磁弁58を開弁させて貯留部12の中に上水道54から供給された水道水を充填しておく(貯留部12に貯留されていた湯水は、水道水を導入することでオーバーフロー管44からオーバーフローさせ、貯留部12の湯水の温度を低下させる)。次いで、吐水装置8からの吐水を開始させる指示信号を受けると、制御部16は、電磁弁40を開弁させると共に、第2ポンプ14を作動させる。これにより、貯留部12内の温度の低い湯水(水道水)を、チャンバ11を介して吐水装置8から吐出される湯水に混入させる。
このように構成された本変形例においては、吐水装置8からの吐水が行われていない状態において浴槽本体2内の湯水の温度が取得され、その温度が上限温度T2よりも高い場合には、上限温度T2よりも低い温度の湯水が貯留部12に貯留される。このため、制御部16が吐水を開始させる指示信号を受けると、貯留部12内の上限温度T2よりも温度の低い湯水を、即座に、吐水装置8から吐出させる湯水に混入することができ、早急に吐水装置8から吐出される湯水の温度を低下させることができる。
1 :浴槽装置
2 :浴槽本体
4 :循環流路
6 :第1ポンプ
9 :取水口部
9b :取水口部(浴槽取水口)
10 :給水流路(供給管路)
16 :制御部
101 :浴槽装置
102 :浴槽本体
104a:第1管路(循環流路)
104b:第2管路(循環流路)
106 :循環ポンプ
107 :温度調整部
108 :吐水装置
108a:吐水部
109a:浴槽吐水口
109b:取水口部
111 :チャンバ
112 :バキュームブレーカ
116 :制御部
122 :吐水温度センサ
123 :浴槽水温度センサ(検知部)
124 :水量センサ
126 :水量比例弁
130 :流入側サーミスタ
136 :排水電磁弁
138 :逆止弁
140 :注入弁
141 :供給流路
142 :排水路
147 :逆止弁
152 :給湯器
154 :上水道
154a:分岐部
156 :高温側電磁弁
158 :低温側電磁弁

Claims (11)

  1. 浴槽に湯水を供給する浴槽装置であって、
    湯水を貯留するための浴槽本体と、
    上記浴槽本体内の湯水を取水する取水口部と、
    この浴槽本体の上方に設けられ、上記取水口部から取水した湯水を上記浴槽本体内に向けて吐水する吐水部と、
    上記取水口部と上記吐水部とを連通する循環流路と、
    上記循環流路に設けられ上記取水口部から取水した湯水を上記循環流路において送水する循環ポンプと、
    上記吐水部に供給される湯水の温度を調整する温度調整部と、
    上記浴槽本体内の湯水の温度を検知する検知部と、
    上記吐水部に供給される湯水の温度を制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、上記検知部で検知した上記浴槽本体内の湯水の温度が所定温度範囲の上限温度より高い場合は、上記取水口部から取水され、上記吐水部から上記浴槽本体内に向けて吐水される湯水の温度を、上記温度調整部により上記所定温度範囲内まで低下させる吐水温度調整モードを実行することを特徴とする浴槽装置。
  2. 上記制御部は、上記吐水温度調整モードにおいて、上記吐水部からの吐水を開始してから所定時間の間は、上記取水口部から取水した湯水を循環させるように上記吐水部から上記浴槽本体内に向けて吐水させ、上記所定時間経過後に、上記温度調整部により上記吐水部から吐水される湯水の温度を上記所定温度範囲内まで低下させる、請求項1記載の浴槽装置。
  3. 上記温度調整部は、所望の温度の湯水を貯留しておくための貯留部を備え、上記制御部は、上記吐水部からの吐水が行われていない状態において、上記検知部により上記浴槽本体内の湯水の温度を取得し、取得した温度が上記上限温度よりも高い場合には、上記上限温度よりも低い温度の湯水を上記貯留部に貯留させるように構成され、
    上記制御部は、上記吐水部からの吐水を開始させる指示信号を受けると、上記貯留部に貯留されていた湯水を、上記吐水部から吐出させる湯水に混入させることにより、上記吐水温度調整モードを実行する、請求項1記載の浴槽装置。
  4. 上記温度調整部は、上記循環流路に所望の温度の湯水を混入させるための供給流路を備え、上記制御部は、上記吐水部からの吐水が行われていない状態において、上記検知部により上記浴槽本体内の湯水の温度を取得し、取得した温度が上記上限温度よりも高い場合には、上記上限温度よりも低い温度の湯水を上記供給流路に流入させるように構成され、
    上記制御部は、上記吐水部からの吐水を開始させる指示信号を受けると、上記供給流路内の湯水を、上記吐水部から吐出させる湯水に混入させることにより、上記吐水温度調整モードを実行する、請求項1記載の浴槽装置。
  5. 上記制御部は、上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記吐水部から吐水される湯水の温度を、上記浴槽本体内の湯水の温度から上記所定温度範囲内の温度まで複数段階に分けて低下させる、請求項1記載の浴槽装置。
  6. 上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降率が、第2段階における下降率よりも大きくなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる、請求項5記載の浴槽装置。
  7. 上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度調整部により上記複数段階のうちの第1段階における上記吐水部から吐水される湯水の温度の低下の下降時間が、第2段階における下降時間よりも短くなるように、上記吐水部から吐水される湯水の温度を低下させる、請求項5又は6に記載の浴槽装置。
  8. 上記制御部の上記吐水温度調整モードは、上記複数段階のうちの上記第1段階と上記第2段階との間において、上記第1段階及び上記第2段階のいずれよりも温度の低下が少ない温度変化抑制制御を備える、請求項5又は6に記載の浴槽装置。
  9. 上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度変化抑制制御の実行時間は、上記第1段階における下降時間よりも長い、請求項8に記載の浴槽装置。
  10. 上記制御部の上記吐水温度調整モードにおいて、上記温度変化抑制制御の実行時間は、上記第2段階における下降時間よりも短い、請求項8記載の浴槽装置。
  11. 上記温度調整部は、上記循環流路に接続され、外部の供給源から湯水又は水を供給する給水流路を備える、請求項1乃至6の何れか1項に記載の浴槽装置。
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