JP2023122999A - シート処理装置及び画像形成システム - Google Patents
シート処理装置及び画像形成システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023122999A JP2023122999A JP2022026798A JP2022026798A JP2023122999A JP 2023122999 A JP2023122999 A JP 2023122999A JP 2022026798 A JP2022026798 A JP 2022026798A JP 2022026798 A JP2022026798 A JP 2022026798A JP 2023122999 A JP2023122999 A JP 2023122999A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- folding
- folded
- sheets
- folding process
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000012545 processing Methods 0.000 title claims abstract description 74
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 title description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 65
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 58
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 28
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 13
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 12
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 7
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 5
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 4
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 4
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 4
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 3
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 3
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 3
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 3
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 239000000088 plastic resin Substances 0.000 description 2
- 238000012805 post-processing Methods 0.000 description 2
- 238000004080 punching Methods 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000008961 swelling Effects 0.000 description 2
- 229920002799 BoPET Polymers 0.000 description 1
- 239000005041 Mylar™ Substances 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 1
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 1
- 230000002452 interceptive effect Effects 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
- Controlling Sheets Or Webs (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Pile Receivers (AREA)
- Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
- Registering Or Overturning Sheets (AREA)
- Forming Counted Batches (AREA)
Abstract
【課題】三つ折り処理時の第2の折り位置と第2の折り目とのずれを防ぐ。
【解決手段】シートに対して1回目の折り処理を施し、その後、前記1回目の折り処理によって形成された折り目とは異なる位置に2回目の折り処理を施して、前記1回目の折り処理によって折られたシートの一方端が前記2回目の折り処理によって折られたシートの内側にあるように折り処理を行うシート処理装置において、1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、閾値枚数より少ないシートを移動するときの速度より、前記閾値枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御する。
【選択図】図22
【解決手段】シートに対して1回目の折り処理を施し、その後、前記1回目の折り処理によって形成された折り目とは異なる位置に2回目の折り処理を施して、前記1回目の折り処理によって折られたシートの一方端が前記2回目の折り処理によって折られたシートの内側にあるように折り処理を行うシート処理装置において、1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、閾値枚数より少ないシートを移動するときの速度より、前記閾値枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御する。
【選択図】図22
Description
本発明は、例えば画像形成装置から送られたシートを折り処理するためのシート処理装置及びこれを備えた画像形成システムに関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機器等の画像形成装置から排出されるシートの後処理として、シート束を冊子状に折り処理するシート処理装置が提供されている。例えば、画像形成装置からシートスタッカに搬出されるシートの所定位置を突き板で折り曲げて折りローラ対のニップ部に押し込み、該折りローラ対で搬送しながら二つ折りにするシート処理装置が知られている。
シートに折り処理を行うシート処理装置の中には、二つ折りのみならず、シートの異なる2箇所に折り処理を施し、シートの一方側の端部が折られたシートの内側にあるように折る内三つ折り処理を実行するシート処理装置がある。このような装置にあっては、1回目の折り処理をしたシートをスイッチバック搬送してスタッカに戻し、このシートに1回目と異なる位置で2回目の折り処理を実行することで内三つ折りにする(特許文献1)。
上記のようにシートに三つ折り処理を施す装置においては、第1の折り位置に折り処理を施した後、シートを搬送路に戻した際に、シートの折り部が開くため、シートと搬送路との間で摩擦による負荷が生じる。さらに、ガイド部材と搬送路との間ではシートの厚み方向に於ける幅が狭まるため、シートと搬送路との間に生じる摩擦負荷は更に大きくなる。よって、シートを第2の折り位置に移動する際、シートと搬送路との間で生じる摩擦とシート移動手段によりシートの端部を押圧する力とにより生じる圧縮力が、紙のコシと呼ばれるシートの剛度よりも大きくなるためシートに座屈が生じ、第2の折り位置と第2の折り目とがずれる場合がある。
本発明は、上述事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、専用装置に限らず汎用装置に適用することも可能であり、三つ折り処理時の第2の折り位置と第2の折り目とのずれを防ぐことが可能なシート処理装置及びこれを備えた画像形成システムを提供するものである。
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、シートに対して1回目の折り処理を施し、その後、前記1回目の折り処理によって形成された折り目とは異なる位置に2回目の折り処理を施して、前記1回目の折り処理によって折られたシートの一方端が前記2回目の折り処理によって折られたシートの内側にあるように折り処理を行うシート処理装置において、所定の搬送方向に搬送されるシートに接触して案内する搬送路と、前記搬送路に搬送されたシートをニップ部で挟持して回転することによりシートを引き込んで折り処理を行う第1の方向と、前記折り処理が施されたシートを引き込んだ方向と反対の第2の方向にスイッチバックしてシートを搬送可能な回転体対と、前記搬送路に搬送されたシートの端部が当接する当接部を有し、前記搬送方向及び前記搬送方向とは反対の方向に移動してシートの位置を調整可能な位置調整手段と、前記搬送路に搬送されたシートを前記回転体対のニップ部に向けて突き出す突き出し部材と、前記搬送路を搬送されるシートに作用しない待機位置と、前記回転体対で折り処理が施され前記第2の方向に搬送されるシートを前記搬送方向に向けて向きを変更するようにガイドするガイド位置とに移動可能な方向変更部材と、前記回転体対及び前記位置調整手段の駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記回転体対で1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして前記2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、設定枚数未満のシートを移動するときの速度より、前記設定枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御することを特徴とする。
本発明によれば、第1の折り位置に折り処理を施したシートを第2の折り位置に移動する際のシートの移動速度を、設定枚数未満のシートを移動させる移動速度に対し、設定枚数以上のシートを束として移動させる移動速度を遅くすることで、シートの端部を押圧する力を小さくすることにより、シートの座屈を抑制し、第2の折り位置と第2の折り目とのずれを防ぐことができる。
〔第1実施形態〕
次に図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態に係るシート処理装置及びこれを備えた画像形成システムについて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るシート処理装置を備えた画像形成システムの全体構成を概略的に示している。同図に示すように、画像形成システム100は、画像形成装置Aと、これに併設されるシート処理装置Bとから構成される。
次に図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態に係るシート処理装置及びこれを備えた画像形成システムについて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るシート処理装置を備えた画像形成システムの全体構成を概略的に示している。同図に示すように、画像形成システム100は、画像形成装置Aと、これに併設されるシート処理装置Bとから構成される。
<画像形成装置>
画像形成装置Aは、画像形成ユニットA1とスキャナユニットA2とフィーダーユニットA3とで構成される。画像形成ユニットA1は、装置ハウジング1の内部に給送部2と画像形成部3と排出部4とデータ処理部5とを備えている。
画像形成装置Aは、画像形成ユニットA1とスキャナユニットA2とフィーダーユニットA3とで構成される。画像形成ユニットA1は、装置ハウジング1の内部に給送部2と画像形成部3と排出部4とデータ処理部5とを備えている。
給送部2は、それぞれ異なるサイズの画像形成用シートを収納する複数のカセット機構2a,2b,2cで構成され、図示しない本体制御部から指定されたサイズのシートを給送経路2fに繰り出す。各カセット機構2a,2b,2cは給送部2から着脱可能に設置され、それぞれ内部のシートを1枚ずつ分離する分離機構と、シートを繰り出す給送機構とが内蔵されている。給送経路2fには、各カセット機構2a,2b,2cから供給されるシートを下流側に給送する搬送ローラと、経路端部には各シートを先端揃えするレジストレイションローラ対とが設けられている。
給送経路2fには、大容量カセット2dと、手差しトレイ2eとが接続されている。大容量カセット2dは、大量に消費するサイズのシートを収納するオプションユニットで構成される。手差しトレイ2eは、分離給送が困難な厚紙シート、コーティングシート、フィルムシートなどの特殊シートを供給可能なように構成される。
画像形成部3は、本実施形態では電子写真方式を用いて構成されており、回転する感光ドラム3aと、その周囲に配置された、光学ビームを発光する発光器3b、現像器3c、クリーナ(図示せず)とを備えている。図示のものはモノクロ印刷機構であり、周面を一様に帯電した感光ドラム3aに発光器3bにより画信号に応じた光照射をして光学的に潜像を形成し、この潜像に現像器3cでトナーを付着させることでトナー像を形成する。
上記感光ドラム3aに画像形成するタイミングに合わせて、給送経路2fからシートを画像形成部3に送り、転写帯電器3dから転写バイアスの印加することによって感光ドラム3aに形成したトナー像をシート上に転写する。トナー像が転写されたシートは、定着器6を通過するときに加熱、加圧されてトナー像が定着され、排出ローラ4aにより排出口4bから排出され、後述するシート処理装置Bに搬送される。
スキャナユニットA2は、画像原稿を載置するプラテン7aと、このプラテン7aに沿って往復動するキャリッジ7bと、光電変換手段7cと、前記キャリッジ7bによるプラテン7a上の原稿からの反射光を光電変換手段7cに案内する縮小光学系7dとを備える。光電変換手段7cは、縮小光学系7dからの光学出力を画像データに光電変換して、電気信号として画像形成部3へ出力する。
また、スキャナユニットA2は、フィーダーユニットA3から送られてくるシートを読み取るために、走行プラテン7eを備えている。フィーダーユニットA3は、原稿シートを積載する給送トレイ8aと、この給送トレイ8aから送り出した原稿シートを走行プラテン7eに案内する給送経路8bと、走行プラテン7eを通過した原稿シートを収納する排出トレイ8cで構成される。給送トレイ8aからの原稿シートは、走行プラテン7eを通過する際に、キャリッジ7bと縮小光学系7dとで読み取られる。
<シート処理装置>
次に画像形成装置Aから送られてくるシートを処理するシート処理装置Bの全体構成について説明する。
次に画像形成装置Aから送られてくるシートを処理するシート処理装置Bの全体構成について説明する。
図2は本実施形態に係るシート処理装置Bの構成説明図である。シート処理装置Bは、画像形成装置Aからのシートを導入するための搬入口10を設けた装置ハウジング11を備える。装置ハウジング11は、搬入口10を画像形成装置Aの排出口4bに連通させるように、画像形成装置Aのハウジング1に位置を合わせて配置される。
シート処理装置Bは、搬入口10から導入されるシートを搬送するシート搬入経路12と、シート搬入経路12から分岐される第1排出パス13a、第2排出パス13b及び第3排出パス13cと、第1経路切換手段14aと、第2経路切換手段14bとを備える。第1経路切換手段14a及び第2経路切換手段14bは、それぞれシート搬入経路12を搬送されるシートの搬送方向を変更するフラッパガイドで構成されている。
第1経路切換手段14aは、図示しない駆動手段によって、搬入口10からのシートをそのまま横方向に搬送する第1排出パス13a及び下方へ搬送する第2排出パス13bの方向に案内するモードと、上方へ搬送する第3排出パス13cに案内するモードとに切り換える。第1排出パス13aと第2排出パス13bとは、一旦第1排出パス13aに導入されたシートを、搬送方向を反転させて第2排出パス13bにスイッチバック搬送することが可能なように連通している。
第2経路切換手段14bは、シート搬入経路12を搬送されるシートの搬送方向に関して、第1経路切換手段14aの下流側に配置されている。第2経路切換手段14bは、同じく図示しない駆動手段によって、第1経路切換手段14aを通過したシートを第1排出パス13aに導入するモードと、一旦第1排出パス13aに導入されたシートを第2排出パス13bにスイッチバック搬送するモードとに切り換える。
シート処理装置Bは、それぞれ異なる後処理を行う第1処理部B1、第2処理部B2、第3処理部B3を備える。更にシート搬入経路12には、搬入されたシートにパンチ穴を穿孔するパンチユニット15が配置されている。
第1処理部B1は、シート搬入経路12を搬送されるシートの搬送方向に関して、第1排出パス13aの下流端の排出口16aから搬出された複数のシートを集積し、部揃えして綴じ処理し、装置ハウジング11の外側に設けられた積載トレイ16bに排出する綴じ処理部である。また、第1処理部B1は、シート又はシート束を搬送するシート搬送装置16cと、シート束を綴じ処理する綴じ処理ユニット16dとを備える。第1排出パス13aの下流端には、排出口16aからシートを排出するため、及び第1排出パス13aから第2排出パス13bにスイッチバック搬送するための排出ローラ対16eが設けられている。
第2処理部B2は、第2排出パス13bからスイッチバック搬送されてくるシート若しくは複数のシートをシート束にして折り処理を行う、または該シート束を綴じ処理した後、折り処理を行う折り処理部である。後述するように、第2処理部B2は、搬入されたシート又はシート束を折り処理する折り処理装置Fと、第2排出パス13bに搬送されるシートのシート搬送方向に沿って該折り処理装置Fの直ぐ上流側に配置されて、シート束を綴じ処理する綴じ処理ユニット17aとを備える。折り処理されたシートまたはシート束は、排出ローラ対17bによって、装置ハウジング11の外側に設けられた積載トレイ17cに排出される。
第3処理部B3は、第3排出パス13cから送られてくるシートを、搬送方向に直交するシート幅方向に所定量オフセットさせて集積するグループと、オフセットさせることなく集積するグループとに区分けするジョグ仕分けを行う。ジョグ仕分けしたシートは、装置ハウジング11の外側に設けられた積載トレイ18に排出され、オフセットされたシート束とオフセットされないシート束とが積み上げられる。
図3は、第2処理部B2の全体構成を概略的に示している。上述したように、第2処理部B2は、第2排出パス13bから搬入されたシート、またはシートを集積して部揃えしたシート束を2つ折りに折り処理する折り処理装置Fと、折り処理前のシート束を綴じ処理する綴じ処理ユニット17aとを備える。図示される綴じ処理ユニット17aは、ステープル針を打ち込んでシート束を綴じるステープラ装置である。
折り処理装置Fにシートを搬入するために、第2排出パス13bにシート搬送路20が接続されている。第2排出パス13bから中間トレイ21に搬送されるシートの搬送方向に関して、シート搬送路20の下流側には、該シート搬送路20の一部を構成する中間トレイ21が、折り処理するシートを位置決めして積載するために設けられている。中間トレイ21の直ぐ上流側には、シート搬送路20を挟んで綴じ処理ユニット17aとその針受け部17dとが対向位置に設けられている。
<折り処理装置>
中間トレイ21の一方の側には、折り回転体対としての折りローラ対22が、前記中間トレイ21に積載されるシート又はシート束の一方の面に対向するように配設されている。折りローラ対22は、互いにローラ面を圧接させた一対の折りローラ22a,22bからなり、その圧接部であるニップ部22cが中間トレイ21に向けて配置されている。折りローラ22a,22bは、中間トレイ21に上方の上流側から下方の下流側へ搬送されるシートの搬送方向に沿って上流側と下流側に、それぞれ中間トレイ21との間隔を略等しくして並置されている。なお、本発明において、前記折り回転体対の回転部は、本実施形態の折りローラ22a,22bに限定されず、回転ベルトなどで構成することができる。更に、折りローラ対22は、各折りローラ22a,22bの軸方向に沿ってそれぞれ複数の折りローラ(回転体)を直列に連続配置して構成することができる。
中間トレイ21の一方の側には、折り回転体対としての折りローラ対22が、前記中間トレイ21に積載されるシート又はシート束の一方の面に対向するように配設されている。折りローラ対22は、互いにローラ面を圧接させた一対の折りローラ22a,22bからなり、その圧接部であるニップ部22cが中間トレイ21に向けて配置されている。折りローラ22a,22bは、中間トレイ21に上方の上流側から下方の下流側へ搬送されるシートの搬送方向に沿って上流側と下流側に、それぞれ中間トレイ21との間隔を略等しくして並置されている。なお、本発明において、前記折り回転体対の回転部は、本実施形態の折りローラ22a,22bに限定されず、回転ベルトなどで構成することができる。更に、折りローラ対22は、各折りローラ22a,22bの軸方向に沿ってそれぞれ複数の折りローラ(回転体)を直列に連続配置して構成することができる。
(折りローラ対)
本実施形態の折りローラ対22の各折りローラ22a,22bは、図3に示すように、そのローラ周面が、第1ローラ面22a2,22b2と、第2ローラ面22a3,22b3とを有する。第1ローラ面22a2,22b2は、それぞれ回転軸22a1,22b1の回転軸心を中心に半径R1が一定である。第2ローラ面22a3,22b3は、それぞれ前記回転軸22a1,22b1の回転軸心からの距離が前記第1ローラ面の半径R1より小さい。第1ローラ面22a2,22b2は、通常のローラ面と同様に、摩擦係数が比較的高いゴム材料等で形成されている。これに対し、第2ローラ面22a3,22b3は、摩擦係数が第1ローラ面22a2,22b2より小さいプラスチック樹脂材料等で形成されている。
本実施形態の折りローラ対22の各折りローラ22a,22bは、図3に示すように、そのローラ周面が、第1ローラ面22a2,22b2と、第2ローラ面22a3,22b3とを有する。第1ローラ面22a2,22b2は、それぞれ回転軸22a1,22b1の回転軸心を中心に半径R1が一定である。第2ローラ面22a3,22b3は、それぞれ前記回転軸22a1,22b1の回転軸心からの距離が前記第1ローラ面の半径R1より小さい。第1ローラ面22a2,22b2は、通常のローラ面と同様に、摩擦係数が比較的高いゴム材料等で形成されている。これに対し、第2ローラ面22a3,22b3は、摩擦係数が第1ローラ面22a2,22b2より小さいプラスチック樹脂材料等で形成されている。
折りローラ22a,22bの回転軸22a1,22b1は、共通の駆動モータ等の駆動手段によって回転駆動される。それにより、互いに第1ローラ面22a2,22b2及び第2ローラ面22a3,22b3の回転位置を常に同期させることができる。
中間トレイ21を挟んで折りローラ対22の反対側には、突き出し部材としての折りブレード23が配置されている。折りブレード23は、その先端を折りローラ対22のニップ部22cに向けて、ブレードキャリア24に担持されている。ブレードキャリア24は、カム部材等で構成した移動手段によって中間トレイ21を略直角に横断する向きに、即ち第2排出パス13bから中間トレイ21に搬送されるシートの搬送方向と交差する向きに、走行可能に設けられている。
(折りブレード)
図3における前後方向、即ち前記折りローラの軸線方向に、ブレードキャリア24を挟んでその両側には、一対の互いに鏡面対称の偏心カムからなるカム部材25(図中には、一方のみを表示)が対向位置に設けられている。カム部材25は、その偏心位置に設けられた回転軸25aを中心に、駆動モータ等の駆動手段によって回動する。カム部材25には、その外周縁に沿ってカム溝25bが形成されている。
図3における前後方向、即ち前記折りローラの軸線方向に、ブレードキャリア24を挟んでその両側には、一対の互いに鏡面対称の偏心カムからなるカム部材25(図中には、一方のみを表示)が対向位置に設けられている。カム部材25は、その偏心位置に設けられた回転軸25aを中心に、駆動モータ等の駆動手段によって回動する。カム部材25には、その外周縁に沿ってカム溝25bが形成されている。
ブレードキャリア24には、カムフォロワとして、カム溝25bに摺動自在に嵌合するカムピン24cが設けられている。
ブレードキャリア24は、駆動モータによりカム部材25を回転させると中間トレイ21に接近又は離反する向きに往復走行する。これによって、図3に示すように、折りブレード23の先端が中間トレイ21により形成されるシート搬送路20に進入していない位置である初期位置と、折りローラ対22のニップ部22cに挟まれる最大突き出し位置との間で、前記両位置を結ぶ突き出し経路に沿って、折りブレード23を直線状に進退自在に移動させることができる。
(押圧ガイド部材)
折りブレード23の上方には、図3に示すように、方向変更部材であるL字形状の押圧ガイド部材30が、回動軸30aを中心に回動可能に配置されている。この押圧ガイド部材30は、折りローラ対22で折り処理が施されてスイッチバック搬送されるシートSのシート後端E2を、中間トレイ21へ戻すためにシートの向きを変更するものであり、回動軸30aを中心に回動することでシート搬送する向きの変更に作用しない待機位置(図16(b)参照)と、搬送されるシートの向きを変更するようにガイドするガイド位置(図17(a)参照)とに移動可能である。押圧ガイド部材30の待機位置は、中間トレイ21のガイド面21aを挟んで中間トレイ21の反対側に位置する。シートはガイド面21aに沿って搬送されるため、押圧ガイド部材30が待機位置に位置するときシートに接触することはない。
折りブレード23の上方には、図3に示すように、方向変更部材であるL字形状の押圧ガイド部材30が、回動軸30aを中心に回動可能に配置されている。この押圧ガイド部材30は、折りローラ対22で折り処理が施されてスイッチバック搬送されるシートSのシート後端E2を、中間トレイ21へ戻すためにシートの向きを変更するものであり、回動軸30aを中心に回動することでシート搬送する向きの変更に作用しない待機位置(図16(b)参照)と、搬送されるシートの向きを変更するようにガイドするガイド位置(図17(a)参照)とに移動可能である。押圧ガイド部材30の待機位置は、中間トレイ21のガイド面21aを挟んで中間トレイ21の反対側に位置する。シートはガイド面21aに沿って搬送されるため、押圧ガイド部材30が待機位置に位置するときシートに接触することはない。
(規制ストッパ)
中間トレイ21の下端には、搬送されたシートの搬送方向の先端を当接させて規制してシート搬送路20の中でシートの位置を調整して位置決めする位置調整手段となる規制ストッパ26が配置されている。規制ストッパ26は、シート昇降機構27によって、中間トレイ21に沿って昇降可能に設けられている。
中間トレイ21の下端には、搬送されたシートの搬送方向の先端を当接させて規制してシート搬送路20の中でシートの位置を調整して位置決めする位置調整手段となる規制ストッパ26が配置されている。規制ストッパ26は、シート昇降機構27によって、中間トレイ21に沿って昇降可能に設けられている。
本実施形態のシート昇降機構27は、中間トレイ21の裏側で折りブレード23の先端が中間トレイ21により形成されるシート搬送路20に進入していない位置である初期位置にある時のブレードキャリア24の下方に配置され、該中間トレイ21に沿ってその上端及び下端付近に配置された一対のプーリ27a,27bと、前記両プーリに巻き掛けられた伝動ベルト27cとからなるコンベアベルト機構である。規制ストッパ26は、伝動ベルト27c上に固定されている。駆動側のプーリ27a又は27bを駆動モータ等の駆動手段により回転させることによって、規制ストッパ26が、図3に示す下端位置と所望の高さ位置との間を昇降し、それにより中間トレイ21に沿ってシート又はシート束を移動させ、所望の高さで位置決めすることができる。
上記のようにして規制ストッパ26は中間トレイ21に沿って上下に移動可能であるが、この規制ストッパ26にはグリップ手段50が取り付けられており、規制ストッパ26と一体的に上下に移動可能となっている。グリップ手段50は、中間トレイ21に搬送されたシートを把持し、規制ストッパ26の移動に伴うシートの移動を確実にするものである。
(グリップ手段)
次に、グリップ手段50の構成について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4(a)はグリップ手段50がシートをグリップ可能な状態の断面図であり、(b)はその斜視図である。また、図5(a)はグリップ手段50がシートのグリップを解除した状態の断面図であり、(b)はその斜視図である。
次に、グリップ手段50の構成について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4(a)はグリップ手段50がシートをグリップ可能な状態の断面図であり、(b)はその斜視図である。また、図5(a)はグリップ手段50がシートのグリップを解除した状態の断面図であり、(b)はその斜視図である。
図4に示すように、グリップ手段50は規制ストッパ26に取り付けられている。規制ストッパ26は前記伝動ベルト27cからの駆動伝達により中間トレイ21のガイド面21aに沿って移動可能な基部26aに当接部26bが設けられている。この当接部26bは、中間トレイ21へ搬送されたシートの下端が当接することでシートを位置決めするものであり、折り処理時には前記当接部26bの位置を調整することによってシートを折り位置へと移動させるものである。なお、当接部26bには起立部26cが連続して直角に折り曲げ形成されており、当接部26bに当接したシートが脱落しないように収容可能としている。
グリップ手段50は、前記基部26aに取り付けられ、基部26aがガイド面21aに沿って移動すると、これと一体的に移動する。グリップ手段50は基部26aに対して中間トレイ21へ搬送されるシートの搬送方向と直交するシートの厚みに沿った方向にスライド可能に取り付けられた支持部50aに対して起立部50bが一体的に形成され、起立部50bの内面側に把持部50cが形成されている。さらに、中間トレイ21へのシート搬送路20を挟んで前記把持部50cと対向する位置には、対向部50dが基部26aと一体的に設けられている。
前記基部26aと前記支持部50aとの間にはバネ等の弾性部材(不図示)が取り付けられており、起立部50bが常に対向部50d側に付勢されている。これにより、通常は把持部50cが対向部50dに押圧された状態となり、中間トレイ21へ搬送されたシートをグリップし得る状態、いわゆるグリップ状態となっている(図4(a)(b)参照)。
また、図5(a)に示すように、基部26aには前記支持部50aと係合したグリップカム50e及びこのグリップカム50eを回動させるカムモータ(不図示)が設けられている。グリップカム50eは大径部と小径部とを有し、このグリップカム50eが回動すると、これに係合した支持部50aが図5(a)に示す矢印方向にスライドし、対向部50dに対して把持部50cが当接、離間する。これによってグリップ手段50をグリップ状態とグリップを解除したグリップ解除状態とに制御することが可能となっている。
なお、前記支持部50aは規制ストッパ26の当接部26bよりも下方、すなわち折りローラ対22から遠い位置に配設されており、当接部26bに当接するシートの位置決めを阻害することなく、当接部26bに当接して位置決めされたシートをグリップできるようになっている。また、シートをグリップするグリップ部である把持部50cは前記当接部26bよりも上方、すなわち折りローラ対22に近い位置に設けられている。このため、端部が当接部26bに当接したシートを確実にグリップすることができる。
(側部整合機構)
本実施形態の折り処理装置Fは、中間トレイ21に搬入されるシートの側部を揃えて整合させるためのシート側部整合機構を更に備えている。このシート側部整合機構は、図6に示すように、中間トレイ21のシート幅方向(シート搬送方向と直交するシートの面に沿った方向)の両側に対称に配置された一対のシート側部整合部材28a,28bを有する。なお、図6は折り処理装置Fを上方から見た平面模式図である。前記シート側部整合部材28a,28bは、シート幅方向に相対的に接近離反し得るように移動可能に保持されている。中間トレイ21に搬送され、先端が規制ストッパ26に突き当たったシートに対し、前記シート側部整合部材28a,28bを移動させることでシートの幅方向の位置が整合されるものである。
本実施形態の折り処理装置Fは、中間トレイ21に搬入されるシートの側部を揃えて整合させるためのシート側部整合機構を更に備えている。このシート側部整合機構は、図6に示すように、中間トレイ21のシート幅方向(シート搬送方向と直交するシートの面に沿った方向)の両側に対称に配置された一対のシート側部整合部材28a,28bを有する。なお、図6は折り処理装置Fを上方から見た平面模式図である。前記シート側部整合部材28a,28bは、シート幅方向に相対的に接近離反し得るように移動可能に保持されている。中間トレイ21に搬送され、先端が規制ストッパ26に突き当たったシートに対し、前記シート側部整合部材28a,28bを移動させることでシートの幅方向の位置が整合されるものである。
(偏向ガイド)
前記中間トレイ21へ搬送されるシートは搬送路に沿って搬送されるが、この搬送路はシートの表面側と裏面側をガイドするガイド部材によって形成される。前記ガイド部材は折りローラ対22の付近では折りブレード23が搬送路を横切って折りローラ対22のニップ部近傍へ突き出せるようにシート搬送方向において分離している。具体的には、図7に示すように、折りローラ対22の近傍にあってはシート搬送路20は第1搬送ガイド部材181と第2搬送ガイド部材182とで挟まれた案内空間180と、第1積載ガイド部材184と第2積載ガイド部材185とで挟まれた収納空間183とによって構成され、第1搬送ガイド部材181の下端181aと、第1積載ガイド部材184の上端184aとの間は連続していない。本実施形態のシート処理装置では、前記のようにガイド部材が連続していない領域があっても搬送路20を、図7(a)に示す矢印y1方向である第1搬送方向に搬送されるシートが前記案内空間180から前記収納空間183へ確実に搬送されるように、また、図7(b)に示す矢印y2方向である第2搬送方向に搬送されるシートが前記収納空間183から前記案内空間180へ確実に搬送されるように、折りローラ22aと中間トレイ21のガイド面21aとの間に偏向ガイド170を設けている。
前記中間トレイ21へ搬送されるシートは搬送路に沿って搬送されるが、この搬送路はシートの表面側と裏面側をガイドするガイド部材によって形成される。前記ガイド部材は折りローラ対22の付近では折りブレード23が搬送路を横切って折りローラ対22のニップ部近傍へ突き出せるようにシート搬送方向において分離している。具体的には、図7に示すように、折りローラ対22の近傍にあってはシート搬送路20は第1搬送ガイド部材181と第2搬送ガイド部材182とで挟まれた案内空間180と、第1積載ガイド部材184と第2積載ガイド部材185とで挟まれた収納空間183とによって構成され、第1搬送ガイド部材181の下端181aと、第1積載ガイド部材184の上端184aとの間は連続していない。本実施形態のシート処理装置では、前記のようにガイド部材が連続していない領域があっても搬送路20を、図7(a)に示す矢印y1方向である第1搬送方向に搬送されるシートが前記案内空間180から前記収納空間183へ確実に搬送されるように、また、図7(b)に示す矢印y2方向である第2搬送方向に搬送されるシートが前記収納空間183から前記案内空間180へ確実に搬送されるように、折りローラ22aと中間トレイ21のガイド面21aとの間に偏向ガイド170を設けている。
前記偏向ガイド170は搬送路20を搬送されるシートをガイドするものであり、図7に示すように、シートSをガイドする可撓性のガイド部材170a(マイラー等)を有しており、前記ガイド部材170aの一端はブラケット172に固定されている。ブラケット172は折りローラ22aに向けて突出した係合片171を有しており、この係合片171は折りローラ22aの係合部22d(図8参照)に係合することで位置決めされる。折りローラ22aの係合部22dは、回転軸22a1の回転軸心を中心に半径R1が一定である第1ローラ面22a2と、前記回転軸22a1の回転軸心からの距離が第1ローラ面22a2の半径R1より小さい半径R2の第2ローラ面22a3と、さらには後述するように前記回転軸心からの距離が前記R1よりも小さく、前記R2よりも大きい第3ローラ面22a4とを有している。このような係合部22dに係合片171が係合した状態で折りローラ22aが回転することで、ガイド部材170aを保持するブラケット172は回動軸173を中心に回動可能に構成されている。係合片171が係合する係合部22dの表面は、摩擦係数が小さいプラスチック樹脂材料等で形成されている。
偏向ガイド170は、図7(a)に示すように、係合片171が第1ローラ面22a2に当接したときに第1ガイド位置となり、図7(b)に示すように、係合片171が第2ローラ面22a3に当接したときに第2ガイド位置となる。ここで、前記ガイド部材170aによるガイド領域の下方端を第1端部170a1、上方端を第2端部170a2とする。なお、仮にブラケット172でもシートSをガイド可能である場合は、ブラケット172のシートガイド領域もガイド部材170aの一部と考え、第2端部170a2はブラケット172のガイド領域における上方端ということになる。
そして、第1搬送ガイド部材181の下端と第1積載ガイド部材184の上端を結ぶ仮想線を想定したとき、偏向ガイド170が前記第1ガイド位置にあるときは前記仮想線を基準にして前記第1端部170a1はシートSの厚み方向において折りローラ22aの反対側(ガイド面21a側)に位置するとともに、第2端部170a2は折りローラ22a側に位置する(図7(a)参照)。一方、偏向ガイド170が前記第2ガイド位置にあるときは前記仮想線を基準にして前記第1端部170a1はシートSの厚み方向において折りローラ22a側に位置するとともに、第2端部170a2は折りローラ22aの反対側(ガイド面21a側)に位置する(図7(b)参照)。これにより、図7(a)に示すように、シートSが第1搬送方向に搬送される際に、シートSの先端(第1搬送方向下流側端部)を案内空間180から収納空間183にガイドすることができる。また、図7(b)に示すように、シートSが第2搬送方向に搬送される際に、シートSの先端(第2搬送方向下流側端部)を収納空間183から案内空間180にガイドすることができる。
また、本実施形態にあっては偏向ガイド170は前述した第1ガイド位置と第2ガイド位置のほかに第3ガイド位置に位置し得るように構成している。この第3ガイド位置は、図9(b)に示すように、前記第1ガイド位置と前記第2ガイド位置との間の第3ガイド位置である。そのため、係合片171が係合する折りローラ22aの係合部22dには、前記第1ローラ面22a2と前記第2ローラ面22a3のほかに第3ローラ面22a4(図9(b)参照)が形成されている。この第3ローラ面22a4は、折りローラ22aの回転方向において、第1ローラ面22a2と第2ローラ面22a3との間に設けられている。折りローラ22aの回転軸22a1の軸心から第3ローラ面22a4までの第3距離(半径R3)は、軸心から第1ローラ面22a2までの半径R1より小さく、軸心から第2ローラ面22a3までの半径R2より大きい。したがって、偏向ガイド170は、係合片171が折りローラ22aの第3ローラ面22a4に当接されることで、前記第1ガイド位置と前記第2ガイド位置との間の第3ガイド位置に位置づけられる。
これにより、1回目の折り処理が施されたシートを偏向ガイド170によって第2の搬送方向に案内する際に、図9(a)に示すように、第2ガイド位置にある偏向ガイド170の領域で折られたシートが膨らんだとしても、偏向ガイド170を第3ガイド位置へ移動させることにより、膨らんだ一方側のシートを他方側のシートに押圧し、折りシートの膨らみを抑えることができる(図9(b)参照)。このため、偏向ガイド170は膨らんだシートを押圧するシート押圧手段としても機能する。
<制御部>
次にシートの折り処理をするときの駆動系の制御構成について説明する。図10のブロック図に示すように、制御部60は各種検出センサからの検出信号や各種処理信号を入力し、入力信号に応じて各種駆動モータ等の駆動を制御する。例えば、規制ストッパ26がホームポジションにあるか否かを検出する規制ストッパHPセンサ61、折りブレード23がホームポジションにあるか否かを検出する折りブレードHPセンサ62、後述する押圧ガイド部材30がホームポジション位置にあるか否かを検出する押圧ガイドHPセンサ64等からの検出信号を入力する。
次にシートの折り処理をするときの駆動系の制御構成について説明する。図10のブロック図に示すように、制御部60は各種検出センサからの検出信号や各種処理信号を入力し、入力信号に応じて各種駆動モータ等の駆動を制御する。例えば、規制ストッパ26がホームポジションにあるか否かを検出する規制ストッパHPセンサ61、折りブレード23がホームポジションにあるか否かを検出する折りブレードHPセンサ62、後述する押圧ガイド部材30がホームポジション位置にあるか否かを検出する押圧ガイドHPセンサ64等からの検出信号を入力する。
そして、制御部60は、入力した信号に応じて図11乃至図14に示すフローチャートの手順に従うように規制ストッパ26を昇降させるシート昇降機構27を駆動する規制ストッパモータ65、ブレードキャリア24を動作させるためのカム部材25を駆動するカムモータ66、折りローラ対22を駆動回転させる折りローラモータ67を駆動制御する。さらに、制御部60は、シート搬送手段となる排出ローラ対17bを駆動回転させる排出ローラモータ68、押圧ガイド部材30を動作させるための押圧ガイドモータ69、グリップ手段50のグリップカム50eを駆動回転するグリップカムモータ70を駆動制御する。
なお、上記制御部60はシート処理装置Bに直接設けた構成でもよく、または画像形成装置本体に上記制御部60を設け、その制御部60によって画像形成装置Aと結合したシート処理装置Bの駆動を制御するようにした構成でもよい。なお、以下の説明において、制御部60が折りローラ対22aを回転する、制御部60が規制ストッパ26を移動する等の表現を行う。しかし、これらの表現は説明を省略した表現であり、実際には、上記説明の通り制御部60が其々のモータを駆動制御する事を示す。
<三つ折り処理制御>
図11乃至図14は中間トレイ21に搬送されたシートを折り処理装置Fにより内三つ折り処理するときの各部材の動作手順を示すフローチャートである。なお、内三つ折り処理とは、1回目の折り処理によってシートを二つ折りし、そのシートに対して最初の折り位置とは異なる箇所で2回目の折り処理をするときに、1回目の折り処理によって折られたシートの一方側の端部が2回目の折り処理によって折られるシートの内側に折り込まれるようにして三つ折りする処理である。
図11乃至図14は中間トレイ21に搬送されたシートを折り処理装置Fにより内三つ折り処理するときの各部材の動作手順を示すフローチャートである。なお、内三つ折り処理とは、1回目の折り処理によってシートを二つ折りし、そのシートに対して最初の折り位置とは異なる箇所で2回目の折り処理をするときに、1回目の折り処理によって折られたシートの一方側の端部が2回目の折り処理によって折られるシートの内側に折り込まれるようにして三つ折りする処理である。
本実施形態の折り処理装置Fにあっては、内三つ折り処理を実行するにあたり、1回目の折り処理により二つ折りしたシートを方向変更部材である押圧ガイド部材30でガイドして、シートの搬送方向を変更して中間トレイ21へと確実にスイッチバック搬送した後、規制ストッパ26を移動させることにより2回目の折り処理位置へ移動させるようにしている。
以下に本実施形態の折り処理装置Fにより内三つ折り処理をするときの動作について、図11乃至図14のフローチャート及び内三つ折り処理を実行したときのシートSの流れに沿った各部の動きを示す図15乃至図22の断面模式図を参照して説明する。
(第1折り処理位置へシート搬送)
折り処理が開始されると、規制ストッパ26は「第1の折り処理位置」へ移動する(S1)。この第1の折り処理位置は、中間トレイ21に搬送されたシート先端E1が当接部26bに突き当てられたときに、シートSへの1回目の折り位置が折りブレード23と対向する位置である。また、このときグリップ手段50はグリップカム50eが回動してグリップ解除状態、すなわち把持部50cが対向部50dから離間して規制ストッパ26がシート受け入れ可能状態になっている。さらに、偏向ガイド170が第1ガイド位置(図7(a)の位置)となるように折りローラ対22を回転させる(S2)。
折り処理が開始されると、規制ストッパ26は「第1の折り処理位置」へ移動する(S1)。この第1の折り処理位置は、中間トレイ21に搬送されたシート先端E1が当接部26bに突き当てられたときに、シートSへの1回目の折り位置が折りブレード23と対向する位置である。また、このときグリップ手段50はグリップカム50eが回動してグリップ解除状態、すなわち把持部50cが対向部50dから離間して規制ストッパ26がシート受け入れ可能状態になっている。さらに、偏向ガイド170が第1ガイド位置(図7(a)の位置)となるように折りローラ対22を回転させる(S2)。
本実施形態の中間トレイ21は、図15(a)に示すように、鉛直方向に対して傾いて形成されており、シートSを中間トレイ21へ搬送すると、シートSは一方側の面が中間トレイ21を形成するガイド面21aにガイドされながらシート先端E1を下にシート後端E2が上になって落下するように搬送され、シート先端E1が規制ストッパ26の当接部26bに付き当てられて停止する。2枚以上のシートを重ねて折り処理する場合には、同様にして前記中間トレイ21に所定枚数のシートを搬送する(S3)。なお、図15乃至図21の図では1枚のシートに折り処理を実行する状態を示している。
折りブレード23は、中間トレイ21のガイド面21aの側から、折りローラ対22に向かってシートSを突き出す位置に配置されている。言い換えると、中間トレイ21のガイド面21aと折りローラ対22とは、シートSを挟んで対応する位置となるように配置されている。
(1回目の折り処理)
折り処理が実行されると、図15(b)に示すように、カムモータ66が駆動してブレードキャリア24が折りローラ対22の方向に移動し、折りブレード23がシートSの1回目の折り位置に当接してニップ部22cへと突き出す(S4)。これと同時に折りローラモータ67及び排出ローラモータ68が駆動して折りローラ対22及び排出ローラ対17bが正転駆動する(S5)。前記各モータにパルスモータを用いる場合、モータを駆動させるとその駆動パルス数がカウンタによりカウントされる。また、前記各モータにDCモータを用いる場合、モータの回転軸上に取り付けたコードホイール(スリット板)のスリットをセンサで読み取り、その数がカウンタによりカウントされる。前記カウント値によりシートの搬送量や折りブレード23の突き出し量等を検知することができる。
折り処理が実行されると、図15(b)に示すように、カムモータ66が駆動してブレードキャリア24が折りローラ対22の方向に移動し、折りブレード23がシートSの1回目の折り位置に当接してニップ部22cへと突き出す(S4)。これと同時に折りローラモータ67及び排出ローラモータ68が駆動して折りローラ対22及び排出ローラ対17bが正転駆動する(S5)。前記各モータにパルスモータを用いる場合、モータを駆動させるとその駆動パルス数がカウンタによりカウントされる。また、前記各モータにDCモータを用いる場合、モータの回転軸上に取り付けたコードホイール(スリット板)のスリットをセンサで読み取り、その数がカウンタによりカウントされる。前記カウント値によりシートの搬送量や折りブレード23の突き出し量等を検知することができる。
折りブレード23によって突き出されたシートSが折りローラ対22のニップ部22cによってニップされると(S6)、規制ストッパ26が「シート受け位置」へと移動を開始する(S7)。前記シート受け位置は、折りローラ対22によって1回目の折り処理が施された折り処理済シートが折りローラ対22の逆転により中間トレイ21へスイッチバック搬送されるに際し、シートの搬送が停止したときに折り位置から遠い側のシート端部E1が規制ストッパ26の当接部26bに当接する位置である。
上記のように、折り動作中に規制ストッパ26をシートに近づける方向に移動させた場合、折りブレード23によって突き出されているシートSのシート先端E1に規制ストッパ26が当接してしまうと、折りブレード23に対してシートの折り位置がずれてしまうおそれがある。しかし、本実施形態は前述のようにシートSが折りローラ対22にニップされた後に規制ストッパ26を受け位置へと移動させるため、規制ストッパ26の当接部26bがシート端部E1に当接してもシートの折り位置がずれてしまうことがない。
シートを突き出した折りブレード23は、シートSの1回目の折り部を折りローラ対22のニップ部22cまで突き出す所定量突出すると、カム部材25の回転により進行方向が逆転して戻し方向へ移動してホームポジションへと戻る(S8)。
上記折りブレード23の突き出しにより、折りローラ対22のニップ部22cへ突き出されたシートSの1回目の折り部は折りローラ対22で挟持搬送される間に所定の押圧力で押圧されて折り処理がなされ、そのまま折りローラ対22とともにシート搬送手段を構成する排出ローラ対17bによって搬送される。
そして、図16(a)に示すように、シートSが排出ローラ17bによってニップされ、かつ、折りローラ22a,22bの第2ローラ面22a3,22b3が対向すると(S9)、折りローラモータ67が停止する(S10)。これにより、折りローラ対22はシートをニップしなくなり、シートは排出ローラ17bによって搬送される。このとき、シートは摩擦係数が小さい第2ローラ面22a3,22b3によってガイドされながら排出ローラ17bによって搬送される。なお、本実施形態ではシートが排出ローラ17bまで搬送されたか、また折りローラ対の第2ローラ面22a3,22b3が対向したかはモータのパルスカウントにより判別しているが、他の構成、例えばシートSをセンサによって検出し、その検出結果に応じてモータの駆動を制御するようにしてもよい。
(スイッチバック搬送)
次に2回目の折処理を行うために、図16(b)に示すように、1回目の折り処理が行われたシート後端E2が所定位置に達した時点でシート搬送を停止する(S11、S12)。前記所定位置は、シートSの折り目から近い側のシート後端E2が中間トレイ21により形成されるシート搬送路20内に搬送された位置である。
次に2回目の折処理を行うために、図16(b)に示すように、1回目の折り処理が行われたシート後端E2が所定位置に達した時点でシート搬送を停止する(S11、S12)。前記所定位置は、シートSの折り目から近い側のシート後端E2が中間トレイ21により形成されるシート搬送路20内に搬送された位置である。
前記シート後端E2が前記所定位置に達した時点でシート搬送を停止するのは、シート後端E2が回動軸30aより下方(シート先端E1がある中間トレイ21の方向)となる位置までシートが搬送されていることが好ましい。この状態から、折りローラ対22及び排出ローラ対17bを逆転駆動してスイッチバック搬送処理を実行する。前記シート後端E2は、シートを内三つ折り処理するときに、2回目の折り処理によって折られるシートの内側に折り込まれる端部(以下「折込端部E2」という)となる。
そして、スイッチバック搬送処理をするときに、ホームポジション(待機位置)に位置しているL字形状の押圧ガイド部材30を、図17(a)に示すように、回動軸30aを中心にして回動させてスイッチバックガイド位置へと移動させる(S13)。前記ガイド部材30の回動により折込端部E2は下方(シート先端E1がある中間トレイ21の方向)へ押し下げられる。この状態で、図17(b)に示すように、グリップ手段50によりシートの折り目から遠い側のシート端部E1をグリップする(S14)。そして、図18(a)に示すように、折りローラ対22及び排出ローラ対17bを逆転駆動してシートをスイッチバック搬送するとともに(S15)、その速度に合わせて規制ストッパ26を下降させて「反転位置」へ移動させる(S16)。
このとき、シートSは1回目の折り処理が行われて折り目を後端側に、当該折り目に対して開放側となるように折込端部E2を先端側にして搬送される。この状態では、前述したように折り処理をされた折り目が元の形状に戻ろうとする力により折込端部E2には開く方向に力が働き、折り目から近く開放状態となっている折込端部E2がガイド面21aに押し付けられて摺擦しながら搬送される。本実施形態にあっては前述したようにシートSをグリップした状態で規制ストッパ26を移動させるためシートに搬送負荷があっても確実に反転位置へと搬送される。
上記のようにして折込端部E2が中間トレイ21へとガイドされたシートは、シート端部E1をグリップした規制ストッパ26の「反転位置」への移動に伴って下降する。前記反転位置は、図18(b)に示すように、押圧ガイド部材30がシートSと干渉することなく回動可能となる位置までシートを移動させた位置である。前記反転位置へのシート搬送量は、シートサイズ及び折り位置に応じて決定される。
次に規制ストッパ26が反転位置へ移動して(S17)、規制ストッパ26が停止した後(S18)、図19(a)に示すように、グリップ手段50によるシートのグリップ状態を解除するとともに(S19)、押圧ガイド部材30を待機位置へ戻す(S20)。前記のようにグリップ状態を解除することにより、シートをスイッチバック搬送した時にシートのレジストレイションが崩れてしまった場合でもシートが自重により当接部26bに当接するようになり、シート端部のレジストレイションが補正される。
(第2折り処理位置への移動)
次に、グリップ解除した状態で規制ストッパ26を「第2の折り処理位置」へ移動させる。この第2の折り処理位置は、規制ストッパ26の移動により搬送されたシートの2回目の折り位置(第2折り位置)が折りブレード23と対向する位置である。
次に、グリップ解除した状態で規制ストッパ26を「第2の折り処理位置」へ移動させる。この第2の折り処理位置は、規制ストッパ26の移動により搬送されたシートの2回目の折り位置(第2折り位置)が折りブレード23と対向する位置である。
第2折り処理位置への移動は、上記のようにして1回目の折り処理が施された折りシートSの折り目Sf1が、第1積載ガイド部材184と第2積載ガイド部材185との間まで移動させる。さらに、2回目の折り位置が折りブレード23と対向する位置となるように、規制ストッパ26を上昇させて、前記折り目Sf1を先頭にして第2搬送方向(第2の方向)に移動させる。このとき、偏向ガイド170は、係合片171が折りローラ22aの第2ローラ面22a3に係合しており、第2ガイド位置に位置づけられている(図7(b)参照)(S21)。
第2ガイド位置に位置づけられた偏向ガイド170は、第1積載ガイド部材184と185との間から搬送された前記折りシートSの前記折り目Sf1を受け入れ、前記第2搬送方向へ案内する(図7(b)参照)。このとき第2ガイド位置に位置づけられた偏向ガイド170は、第2端部170a2とガイド面21aとの間に比べて、第1端部170a1とガイド面21aとの間に大きなスペースがある(図7(b)参照)。そのため、前記折りシートSは、第1端部170a1とガイド面21aとの間のスペースにおいて、折り目Sf1を介して一方側のシートSが折りローラ22a側へ膨らみ易くなる。
前記膨らみによる影響は、搬送されるシートの枚数によって異なる。折り処理をされたシートは、折り目が元の形状に戻ろうとするため、折り目Sf1に開く方向に力が働く。この折り目Sf1を開く方向に働く力はシートの枚数が多くなるほど大きくなる。そこで、本実施形態では搬送するシートが設定枚数以上ある場合は、それよりも少ない枚数の場合に比べてシート移動速度を遅くするように制御する(S22)。
なお、前記設定枚数は、シートの材質やシートのサイズ等に応じて適宜設定すればよい。例えば、剛性が小さいシートは剛性が大きいシートよりも折り目から開く力が小さいので、剛性が小さいシートの場合は剛性が大きいシートの場合よりも前記設定枚数を多く設定することができる。また、シートサイズが小さいシートはシートサイズが大きいシートよりも折り目Sf1から折込端部E2までの長さが短くなる。そのため、折りシートがガイド部材と摺擦する抵抗値は大きいシートより小さくなる。よって、サイズが小さいシートの場合はサイズが大きいシートの場合よりも前記設定枚数を大きく設定できる。
次にシートの枚数によって移動速度を変える制御について説明する。なお、本実施形態では前記設定枚数を2枚と設定し、折り処理するシートが1枚の場合と、2枚以上のシート束の場合とで説明する。
(1枚のシートの場合)
まず、設定枚数未満の枚数(1枚)の折りシートを第2折り位置へ搬送する場合について説明する。
まず、設定枚数未満の枚数(1枚)の折りシートを第2折り位置へ搬送する場合について説明する。
1枚の折りシートの場合、2枚以上の折りシートからなるシート束に比べて、2回目の折り位置に案内される際に、第1搬送ガイド部材181と第1積載ガイド部材184との間にて、膨らもうとする力が弱い。そのため、1回目の折り処理が施された1枚の折りシートを、2回目の折り位置へ送る際に、偏向ガイド170の位置を第2ガイド位置のままにして第2搬送方向へ搬送する。そして、このときシートSが2回目の折り位置に到達するまで、移動速度V1(本実施形態では220mm/sとし、便宜上、通常の速度と呼ぶ)で搬送されるように規制ストッパ26の移動を制御する(S23)(図19(a)(b)参照)。
規制ストッパ26が第2の折り処理位置へ移動した後(S25、S26)、カムモータ66を駆動して再度折りブレード23を動作させ、図20(a)に示すように、シートSを折りローラ対22のニップ部へ突き出す(S27)。
上記カムモータ66の駆動と同期して折りローラモータ67、排出ローラモータ68を正転駆動する(S28)。これにより、折りブレード23の突き出しによって折りローラ対22へ送られたシートSは、図20(b)に示すように、シートの折込端部E2が2回目の折り処理によって折られるシートの内側に折り込まれた状態で折り処理が施される。
そして、図21(a)(b)上記のようにして内三つ折りされたシートSを積載トレイ17cへと排出して折り処理を終了する(S29、S30)。
上述のように、1枚の折りシートSを第2折り位置へ搬送させるときは、移動速度を低下させることなく搬送することにより、折り処理の生産性を低下させないことができる。
(複数枚のシートの場合)
次に複数枚のシートを重ねた折りシート束を第折り位置へ搬送する場合について説明する。
次に複数枚のシートを重ねた折りシート束を第折り位置へ搬送する場合について説明する。
複数のシートを束として折り処理し、これを第2折り位置へ搬送する場合、前記偏向ガイド170の部分で膨らみが大きくなり易く、結果として2回目の折り位置にズレが生じたり、座屈が発生し易くなる。そして、前記シートの折り位置のズレや座屈は搬送されるシートがガイド部材と摺擦する抵抗が影響し、その抵抗はシートの搬送速度が影響する。そのため、複数枚のシートを第2折り位置へ搬送させる場合は、1枚の場合とは異なる速度制御をしている(S24)。
具体的には、図14のフローチャートに示すように、シートの折り目Sf1が偏向ガイド170に達した後、偏向ガイド170を通過する前の所定位置(第1位置)に至るまでは、規制ストッパ26を速度V1(本実施形態では220mm/s)で移動させ、折り目Sf1が第1位置に至った時点で規制ストッパ26による移動を一旦停止させる(S101~S103)。なお、前記第1位置は、前記折りシートSの前記折り目Sf1が偏向ガイド170の第1端部170a1に達した後、第2端部170a2を通過する前の所定位置である(図9(a)参照)。
そして、制御部60は折りローラ22aを回転させることにより、押圧手段を兼ねる偏向ガイド170を第2ガイド位置から第3ガイド位置(図9(b)参照)に位置させる(S104)。規制ストッパ26が複数枚の折りシートを移動させる場合、折り目から開く力が大きくなるために、1枚の折りシートを移動させる場合に比べて前記偏向ガイド170の領域で膨らみ易い。そのため、本実施形態では偏向ガイドを第3ガイド位置に位置させることにより、第1積載ガイド部材184と第1搬送ガイド部材181との間において、折りシートSを折り目Sf1を介して一方側のシートSf2を他方側のシートSf3に近づける押圧方向に押圧する(図9(b)参照)。これにより、折りシートSは、第1積載ガイド部材184と第1搬送ガイド部材181との間において、膨らみが抑えられる。
前記のようにして偏向ガイド170により折りシートSの膨らみを抑えた後、規制ストッパ26の上昇を再開し、折りシートSの第2搬送方向への移動を再開する。このとき、折りシートSの折り目Sf1が第1搬送ガイド部材181に達する前の所定位置(第2位置:図22(a)参照)に至るまで、前記速度V1よりも遅い速度V2(本実施形態では180mm/s)で移動させ、折り目Sf1が前記第2位置に至った時点で規制ストッパ26による移動を一旦停止させる(S105~S107)。このとき、折りシートSは膨らみが抑えられており、かつ、移動速度が通常よりも遅い速度で搬送されるため、折り位置のズレや座屈が抑制されつつ、第2搬送方向へ案内される。
そして、制御部60は規制ストッパ26の移動を停止させた後、折りローラ22aを回転させることにより、偏向ガイド170を第2ガイド位置へ戻す(S108)。その後、規制ストッパ26の上昇方向への移動を再開し、折りシートSを第2折り位置へ搬送する(図22(b)参照)。このとき制御部60は、シートSが第2折り位置に至るまで、前記速度V2よりも遅い速度V3(本実施形態では106mm/s)で搬送されるように規制ストッパ26の移動を制御する(S109)。折りシートSは第2ガイド位置に戻された偏向ガイド170に案内され、折りシートSの先端である折り目Sf1は第1搬送ガイド部材181と第2搬送ガイド部材182との間に案内される。このときも、折りシートSは移動速度が通常よりも遅い速度で搬送されるため、折り位置のズレや座屈が抑制されつつ、第2搬送方向へ案内される。
上記のようにして1回目の折り処理がなされたシート束を第2の折り位置へ移動した後は(S25、S26)、前述した1枚のシートの場合と同様に折りブレード23を突き出すとともに折りローラ対、排出ローラ対を回転させて2回目の折り処理を実行して内三つ折りされたシートSを積載トレイ17cへと排出する(S27~S30)。
なお、前述した例では複数枚のシートを第2の折り位置へ搬送するときに、偏向ガイドを第3ガイド位置に移動させてシートを押圧した後、第2ガイド位置へ戻したが、偏向ガイド170は、1回目の折り処理が施されたシートとして、所定の枚数を超えるシート束(例えば5枚以上のシート束)の場合は第1搬送ガイド部材181と偏向ガイド170どの間の隙間に折り目Sf1が入り込む事がないため、偏向ガイド170は、第3ガイド位置へ移動させて押圧手段として機能させた後、第2ガイド位置へ戻さなくてもよい。なお、偏向ガイド170を元の位置に戻すか否かは、サービスモードで設定可能である。
上述したように、本実施形態によれば、第2搬送方向におけるシートの搬送速度を、1枚の折りシートに対して、2枚以上の折りシートからなるシート束は遅くすることにより、シートの折り位置のズレや座屈の発生や搬送不良を防止することができる。
また、第1搬送ガイド部材181と第1積載ガイド部材184との間において、シートは偏向ガイド170に案内されるため、シートが折りローラ対に引っ掛かる搬送不良を防止することができる。そして、折りシートが2回目の折り位置に送られる際に、第1搬送ガイド部材181と第1積載ガイド部材184との間において膨らみが抑えられるため、シートの座屈や折りローラ対に引っ掛かる搬送不良を防止することができる。
〔他の実施形態〕
(坪量の大きいシート)
前述した実施形態では折られたシートを第2折り位置に移動させるときに、1枚の場合よりもガイド部材との摺擦抵抗が大きくなる2枚以上のときはシートの移動速度を遅くするようにしたが、シートが1枚のみで折り処理される場合においても、シートの坪量が大きくなると、折られたシートが開こうとする力が大きくなってガイド部材との摺擦抵抗が大きくなることが考えられる。そこで、折られたシートを第2折り位置へ移動させるときに、シートの坪量が所定以上、例えば例えば128g/mm2を超える場合は、それよりも小さい坪量のシートを移動させるときよりも移動速度を遅くするように速度制御することでシートが座屈し折りズレを起こすことを防止できる。
(坪量の大きいシート)
前述した実施形態では折られたシートを第2折り位置に移動させるときに、1枚の場合よりもガイド部材との摺擦抵抗が大きくなる2枚以上のときはシートの移動速度を遅くするようにしたが、シートが1枚のみで折り処理される場合においても、シートの坪量が大きくなると、折られたシートが開こうとする力が大きくなってガイド部材との摺擦抵抗が大きくなることが考えられる。そこで、折られたシートを第2折り位置へ移動させるときに、シートの坪量が所定以上、例えば例えば128g/mm2を超える場合は、それよりも小さい坪量のシートを移動させるときよりも移動速度を遅くするように速度制御することでシートが座屈し折りズレを起こすことを防止できる。
(グリップ手段)
また、前述した実施形態では折り処理を施したシートをスイッチバック搬送するときに、グリップ手段50によりシートをグリップした状態で規制ストッパ26を下降移動させた例を示したが、シートをグリップすることなくスイッチバック搬送するようにしてもよい。
また、前述した実施形態では折り処理を施したシートをスイッチバック搬送するときに、グリップ手段50によりシートをグリップした状態で規制ストッパ26を下降移動させた例を示したが、シートをグリップすることなくスイッチバック搬送するようにしてもよい。
前述した実施形態の中間トレイ21は、鉛直方向に対して傾いて形成されている(図15(a)参照)。このため、折り処理が施されたシートがスイッチバック搬送されて折りローラ対22のニップ部22cを抜けると、シートSはグリップ手段50によってグリップされていなくても中間トレイ21を形成するガイド面21aにガイドされながら自由落下してシート先端E1が規制ストッパ26の当接部26bに付き当てられて停止する。
したがって、シートを自由落下させる構成にあっては、1回目の折り処理が施されたシートを中間トレイ21へスイッチバック搬送するときの速度制御は折りローラ対22のみを制御すればよく、速度制御が容易になる。
(円形折りローラ)
また、前述した実施形態にあっては、折りローラ22a,22bは外径が一定の円形外周面の第1ローラ面22a2,22b2と、それよりも外径が小さい第2ローラ面22a3,22b3を有するローラで構成した例を示した。しかし、折りローラ22a,22bは、外径が一定のローラ、例えば円形ゴムローラ等で構成してもよい。この場合は、シートSが折りローラ対を通過しているときは、折りローラ対のニップ部で常に挟持されているために、折りローラ対の回転によってシートSの搬送量を管理することができる。したがって、シートSの折込端部S2を所定位置に停止させる場合(図7(a)参照)、折りローラの駆動量で制御することができる。
A…画像形成装置
B…シート処理装置
F…折り処理装置
S…シート
3…画像形成部
20…シート搬送路
21…中間トレイ
21a…ガイド面
22…折りローラ対
22a,22b…折りローラ
22a2…第1ローラ面
22a3…第2ローラ面
22a4…第3ローラ面
22c…ニップ部
23…折りブレード
26…規制ストッパ
30…押圧ガイド部材
50…グリップ手段
60…制御部
170…偏向ガイド
181…第1搬送ガイド部材
182…第2搬送ガイド部材
184…第1積載ガイド部材
185…第2積載ガイド部材
B…シート処理装置
F…折り処理装置
S…シート
3…画像形成部
20…シート搬送路
21…中間トレイ
21a…ガイド面
22…折りローラ対
22a,22b…折りローラ
22a2…第1ローラ面
22a3…第2ローラ面
22a4…第3ローラ面
22c…ニップ部
23…折りブレード
26…規制ストッパ
30…押圧ガイド部材
50…グリップ手段
60…制御部
170…偏向ガイド
181…第1搬送ガイド部材
182…第2搬送ガイド部材
184…第1積載ガイド部材
185…第2積載ガイド部材
Claims (4)
- シートに対して1回目の折り処理を施し、その後、前記1回目の折り処理によって形成された折り目とは異なる位置に2回目の折り処理を施して、前記1回目の折り処理によって折られたシートの一方端が前記2回目の折り処理によって折られたシートの内側にあるように折り処理を行うシート処理装置において、
所定の搬送方向に搬送されるシートに接触して案内する搬送路と、
前記搬送路に搬送されたシートをニップ部で挟持して回転することによりシートを引き込んで折り処理を行う第1の方向と、前記折り処理が施されたシートを引き込んだ方向と反対の第2の方向にスイッチバックしてシートを搬送可能な回転体対と、
前記搬送路に搬送されたシートの端部が当接する当接部を有し、前記搬送方向及び前記搬送方向とは反対の方向に移動してシートの位置を調整可能な位置調整手段と、
前記搬送路に搬送されたシートを前記回転体対のニップ部に向けて突き出す突き出し部材と、
前記搬送路を搬送されるシートに作用しない待機位置と、前記回転体対で折り処理が施され前記第2の方向に搬送されるシートを前記搬送方向に向けて向きを変更するようにガイドするガイド位置とに移動可能な方向変更部材と、
前記回転体対及び前記位置調整手段の駆動を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記回転体対で1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして前記2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、設定枚数未満のシートを移動するときの速度より、前記設定枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御することを特徴とするシート処理装置。 - 前記回転体対で1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして前記2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、前記1回目の折り処理が施された折り目を介して対向する一方側のシートを他方側のシートに近づける押圧方向に押圧する押圧手段を備え、
前記制御部は、前記1回目の折り処理が施された折り目が前記押圧手段を通過する際に、設定枚数未満のシートを移動するときの速度より、前記設定枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御することを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - シートに画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置により画像形成されたシートに対して1回目の折り処理を施し、その後、前記1回目の折り処理によって形成された折り目とは異なる位置に2回目の折り処理を施して、前記1回目の折り処理によって折られたシートの一方端が前記2回目の折り処理によって折られたシートの内側にあるように折り処理を行うシート処理装置と、前記画像形成装置と前記シート処理装置の駆動を制御する制御部とを備えた画像形成システムにおいて、
前記シート処理装置は、
所定の搬送方向に搬送されるシートに接触して案内有する搬送路と、
前記搬送路に搬送されたシートをニップ部で挟持して回転することによりシートを引き込んで折り処理を行う第1の方向と、前記折り処理が施されたシートを引き込んだ方向と反対の第2の方向にスイッチバックしてシートを搬送可能な回転体対と、
前記搬送路に搬送されたシートの端部が当接する当接部を有し、前記搬送方向及び前記搬送方向とは反対の方向に移動してシートの位置を調整可能な位置調整手段と、
前記搬送路に搬送されたシートを前記回転体対のニップ部に向けて突き出す突き出し部材と、
前記搬送路を搬送されるシートに作用しない待機位置と、前記回転体対で折り処理が施され前記第2の方向に搬送されるシートを前記搬送方向に向けて向きを変更するようにガイドするガイド位置とに移動可能な方向変更部材と、
を備え、
前記制御部は、前記回転体対で1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして前記2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、設定枚数未満のシートを移動するときの速度より、前記設定枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御することを特徴とする画像形成システム。 - 前記回転体対で1回目の折り処理が施されたシートを、折り処理が施された折り目を先端側にして前記2回目の折り処理を施す位置に移動させるとき、前記1回目の折り処理が施された折り目を介して対向する一方側のシートを他方側のシートに近づける押圧方向に押圧する押圧手段を備え、
前記制御部は、前記1回目の折り処理が施された折り目が前記押圧手段を通過する際に、設定枚数未満のシートを移動するときの速度より、前記設定枚数以上のシートを束として移動するときの速度が遅くなるように、前記位置調整手段の移動を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022026798A JP2023122999A (ja) | 2022-02-24 | 2022-02-24 | シート処理装置及び画像形成システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022026798A JP2023122999A (ja) | 2022-02-24 | 2022-02-24 | シート処理装置及び画像形成システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023122999A true JP2023122999A (ja) | 2023-09-05 |
Family
ID=87885923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022026798A Pending JP2023122999A (ja) | 2022-02-24 | 2022-02-24 | シート処理装置及び画像形成システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023122999A (ja) |
-
2022
- 2022-02-24 JP JP2022026798A patent/JP2023122999A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4560413B2 (ja) | シート束背面折り部平坦処理装置、シート処理装置、及び画像形成装置 | |
JP4785474B2 (ja) | シート処理装置、および画像形成装置 | |
JP5528099B2 (ja) | シート後処理装置およびこれを備えた画像形成装置 | |
US11294318B2 (en) | Sheet processing apparatus and image forming system | |
JP2017149495A (ja) | シート処理装置 | |
US11275335B2 (en) | Sheet processing apparatus and image forming system | |
JP2023122999A (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
WO2017208942A1 (ja) | 用紙後処理装置 | |
JP2023096313A (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
JP2023122998A (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
WO2022270340A1 (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
JP2022131163A (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
US11780701B2 (en) | Sheet processing apparatus and image forming system | |
JP7530821B2 (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
JP7433899B2 (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
JP7530820B2 (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
JP7556768B2 (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
JP7556767B2 (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
US11952236B2 (en) | Sheet processing apparatus and image forming system | |
JP2023004092A (ja) | シート処理装置及び画像形成システム | |
WO2023008521A1 (ja) | シート処理装置 | |
US11565903B2 (en) | Sheet alignment apparatus, sheet processing apparatus, and image forming system | |
JP7257174B2 (ja) | シート折り装置 | |
US20220185617A1 (en) | Sheet processing apparatus and image forming system | |
JP2002348034A (ja) | 用紙後処理方法、用紙後処理装置及び画像形成装置 |