JP2023122844A - 衛生薄葉紙入り収納箱 - Google Patents

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麟太郎 桑原
Rintaro Kuwabara
祐樹 藤田
Yuki Fujita
康伸 大岡
Yasunobu Ooka
光 佐藤
Hikari Sato
幸治 大篭
Koji Okago
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Abstract

【課題】コンパクトで大容量にして物流の効率性を高めても、衛生薄葉紙の破れやドロップバックの発生を防止して取出し性を確保することができ、かつ収納箱の内部にゴミが入り難いフィルムレスの衛生薄葉紙入り収納箱を提供する。【解決手段】本開示に係る衛生薄葉紙入り収納箱は、取出口13の長手方向の少なくとも一側の端部18から連続して延びるスリット19を天面部11aに備え、衛生薄葉紙の組数は、120組以上260組以下であり、収納箱本体11の高さは、33mm以上70mm以下であり、薄葉紙充填率は、0.077g/cm3以上0.152g/cm3以下であり、スリット19の長さL19は、20mm以上40mm以下であり、長手方向に対するスリットの長手方向の外側の角度θは、40度以上95度以下であり、天面部11aの面積に対する、取出口13をスリット19の先端まで開口させた場合の開口の面積の比率は、18%以上46%以下である。【選択図】図3

Description

本開示は、衛生薄葉紙入り収納箱に関する。
近年、環境配慮、分別の際の容易性、及び製造工程の短縮化等の観点から、取出口にフィルムが無い衛生薄葉紙入り収納箱(フィルムレスカートン)に注目が集まっている。
しかし、フィルムレスカートンには構造上の問題点がいくつか存在する。具体的には、カートン内へのごみの混入や衛生薄葉紙がカートンの内部に落ちてしまうドロップバックといった現象である。これらの問題点は、取出口部分の形状を工夫することによって改善の余地がある(例えば、特許文献1参照)。
また、衛生薄葉紙入り収納箱には、商品購入時の持ち帰り作業の簡易化、物流費の削減といった点から、コンパクトで大容量の形態が求められるようになってきた。
しかし、コンパクトな収納箱に衛生薄葉紙を多く詰めた薄葉紙充填率の高い製品では、衛生薄葉紙が破れ易いという課題がある。この原因は、カートンの高さとカートン内の製品の高さの差、つまり上部空間の大きさ由来だと思われる。例えば、上部空間が全くない状態の場合、衛生薄葉紙とカートンとの間の接地面が大きくなるため、衛生薄葉紙に摩擦力が働く。衛生薄葉紙に働く摩擦力が増加すると、取出し抵抗値が増加するので、衛生薄葉紙の破断につながると考えられる。このような衛生薄葉紙の取出し時の破断を防ぐためには、一定以上の上部空間の存在が重要であり、一定以上の上部空間を確保するためには、衛生薄葉紙を薄くすることや、カートンの高さを高くすることが考えられる。しかし、衛生薄葉紙を薄くすると、紙の強度や吸水性が低下するおそれがあり、カートンの高さを高くすると、物流効率が低下するおそれがある。また、衛生薄葉紙の取出し性を向上させるために、取出口を大きくすると、ごみの混入やドロップバックの発生を招くおそれがあり、取出口を小さくすると、衛生薄葉紙が取出口の縁に引っ掛かり破れてしまうおそれがある。そのため、衛生薄葉紙の厚さ、カートンの高さ、取出口の大きさを変更することなく上記問題を解決することが重要となる。
このような問題を解決する方法としては、衛生薄葉紙の厚さ、カートンの高さ、取出口の大きさを変更することなく、衛生薄葉紙の取出し時に上部空間が発生する仕組みを施すことが考えられる。例えば、特許文献2には、衛生薄葉紙の取出口の周縁に複数のフラップを設け、複数のフラップの基端に複数のスリットを設けたシート収納箱が記載されている。このシート収納箱では、衛生薄葉紙の取出し時に複数のフラップがスリットに沿って上方へ曲折し、そのフラップの変動によって上部空間が発生する。
特開平9-150871号公報 特開2021-54505号公報
しかし、特許文献2に記載のシート収納箱では、フラップの基端に対してスリットを入れているので、繰り返しの使用によってフラップが取れてしまう可能性があり、フラップが取れてしまうと、取出口の開口面積が大きくなり、ドロップバックが発生したり多くのごみが混入したりするおそれがある。
そこで、本開示は、フィルムレスの衛生薄葉紙入り収納箱であって、コンパクトで大容量にして物流の効率性を高めても、衛生薄葉紙の破れやドロップバックの発生を防止して取出し性を確保することができ、かつ収納箱の内部にゴミが入り難い衛生薄葉紙入り収納箱の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、内部に収納された衛生薄葉紙を取出し可能な取出口を天面部に有し、前記取出口にフィルムを有しない衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記取出口の長手方向の少なくとも一側の端部から連続して延びるスリットを前記天面部に備え、前記衛生薄葉紙の組数は、120組以上260組以下であり、前記収納箱の高さは、33mm以上70mm以下であり、薄葉紙充填率は、0.077g/cm以上0.152g/cm以下であり、前記スリットの長さは、20mm以上40mm以下であり、前記長手方向に対する前記スリットの前記長手方向の外側の角度は、40度以上95度以下であり、前記天面部の面積に対する、前記取出口を前記スリットの先端まで開口させた場合の開口の面積の比率は、18%以上46%以下である。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記スリットは、少なくとも2つのスリットを含み、前記2つのスリットは、前記取出口の前記長手方向の両側の端部から前記長手方向に対して前記角度が付いた状態で短手方向の一側へ向かって延び、又は前記取出口の前記長手方向の一側の端部から前記長手方向に対して前記角度が付いた状態で前記短手方向の両側へ向かって延びる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様の衛生薄葉紙入り収納箱であって、下記式(1)で表される値が、60以上97以下である。
(前記衛生薄葉紙の組数(組)×前記衛生薄葉紙の紙厚(μm)×2/1000×2/前記収納箱の高さ(mm))×100・・・(1)
本発明の第4の態様は、上記第1の態様から上記第3の態様のいずれかの衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記取出口は、前記長手方向の中央側に位置する幅広開口部と、前記幅広開口部から前記長手方向の両側へ延びる一対の幅狭開口部とを有し、前記取出口の前記長手方向の長さは、130mm以上215mm以下であり、前記取出口の前記幅広開口部の前記長手方向と直交する方向の長さは、30mm以上65mm以下であり、前記取出口の前記一対の幅狭開口部の前記長手方向と直交する方向の長さは、8mm以上34mm以下である。
本発明の第5の態様は、上記第1の態様から上記第4の態様のいずれかの衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記衛生薄葉紙の紙厚は、35μm以上75μm以下である。
本発明の第6の態様は、上記第1の態様から上記第5の態様のいずれかの衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記衛生薄葉紙の引出し方向の引張強度は、0.7N/25mm以上2.5N/25mm以下であり、前記衛生薄葉紙の引出し方向と直交する方向の引張強度は、2.8N/25mm以上6.0N/25mm以下である。
本発明の第7の態様は、上記第1の態様から上記第6の態様のいずれかの衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記衛生薄葉紙の引出し方向の長さは、150mm以上240mm以下であり、前記衛生薄葉紙の引出し方向と直交する方向の長さは、160mm以上260mm以下である。
本発明の第8の態様は、上記第1の態様から上記第7の態様のいずれかの衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記衛生薄葉紙は、2プライで1組であり、前記衛生薄葉紙の引出し方向がCD方向であり、断面V字折りにされており、ポップアップ式に引き出される。
本発明の第9の態様は、上記第1の態様から上記第8の態様のいずれかの衛生薄葉紙入り収納箱であって、前記収納箱の坪量は、200g/m以上450g/m以下である。
本開示によれば、フィルムレスの衛生薄葉紙入り収納箱であって、コンパクトで大容量にして物流の効率性を高めても、衛生薄葉紙の破れやドロップバックの発生を防止して取出し性を確保することができ、かつ収納箱の内部にゴミが入り難い衛生薄葉紙入り収納箱を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る衛生薄葉紙用入り収納箱の斜視図である。 衛生薄葉紙を取出口から引き出す状態を示す断面図である。 衛生薄葉紙入り収納箱の取出口を示す平面図である。 衛生薄葉紙を示す平面図である。 衛生薄葉紙入り収納箱の蓋部を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明の実施形態の説明の全体を通して、同じ要素には同じ符号を付している。また、図中のX方向は衛生薄葉紙用入り収納箱10の長手方向を、Y方向は衛生薄葉紙用入り収納箱10の短手方向を、Z方向は衛生薄葉紙用入り収納箱10の高さ方向をそれぞれ示す。
図1は、本発明の一実施形態に係る衛生薄葉紙用入り収納箱10の斜視図である。図2は、衛生薄葉紙30を取出口13から引き出す状態を示す断面図である。図3は、衛生薄葉紙入り収納箱10の取出口13を示す平面図である。図4は、衛生薄葉紙30を示す平面図である。図5は、衛生薄葉紙入り収納箱10の蓋部14を示す平面図である。なお、図1及び図5には、蓋部14が付いている状態が図示されており、図2及び図3には、蓋部14を取り外した状態が図示されている。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る衛生薄葉紙入り収納箱10は、収納箱本体11と、収納箱本体11の内部に収納された衛生薄葉紙30と、収納箱本体11に形成された取出口13と、取出口13から連続して延びるスリット19とを備える。取出口13にはフィルムは設けられていない。すなわち、衛生薄葉紙入り収納箱10は、内部に収納された衛生薄葉紙30を取出し可能な取出口13を有し、取出口13にはフィルムを有しない。なお、取出口13にフィルムを設けていないことを、「フィルムレス」と称する場合がある。
衛生薄葉紙30は、例えば、図2に示すように、折り線31で折り畳まれて収納箱本体11に収納されている。衛生薄葉紙30の引出し方向とは、図2中の上向き矢印の方向であり、引出し方向に直交する方向は、収納箱本体11のX方向(Y方向及びZ方向の双方と交叉する方向)に相当する。
[収納箱本体]
本実施形態に係る衛生薄葉紙入り収納箱10における収納箱本体11は、紙製の直方体である。
(坪量)
収納箱本体11の坪量は、200g/m以上450g/m以下であることが好ましく、240g/m以上400g/m以下であることがより好ましく、270g/m以上350g/m以下であることが更に好ましい。収納箱本体11の坪量が、200g/m以上であることにより、衛生薄葉紙30の取出し性が良好となり、450g/m以下であることにより、衛生薄葉紙30が破れ難くなる。また、収納箱本体11の強度を維持して収納箱本体11を潰れ難くできるとともに、収納箱本体11の製函性も良好に維持される。また、収納箱本体11の坪量を上記範囲内に設定することによって、スリット19を入れ易くなり、さらに後述するフラップ部21(スリット19間に形成される傾動可能な領域。以下同じ。)の強度を維持することができる。そのため、フラップ部21の破損に伴うごみの混入の防止をすることができる。収納箱本体11の坪量は、JIS P 8124に基づいて測定される値である。
製函性とは、収納箱本体11を二つ折りにした状態から四角柱状の筒体に変形させる際の起函し易さや、起函後に収納箱本体11に衛生薄葉紙30の積層体を収容(充填)する際、短辺側フラップ及び高さ側フラップを折り重ねる際の開口の封緘し易さをいう。
(収納箱のサイズ)
本実施形態に係る収納箱本体11の高さH(図1中Z方向)は、33mm以上70mm以下である。収納箱本体11の高さHcが33mm未満であると、上部空間(衛生薄葉紙30の積層体の上面と収納箱本体11の天面部11aの下面との間の空間。以下同じ。)が狭くなってしまうため、衛生薄葉紙30の取出し時に衛生薄葉紙30のが破れ易くなってしまう。一方、収納箱本体11の高さHcが70mmを超えると、上部空間が広くなってしまうため、ドロップバック(収納箱本体11の内部に薄葉紙が落ちてしまう現象)が起こり易くなる。また薄葉紙充填率が低下するため、物流の効率性が悪くなる。なお、収納箱本体11の高さHは、38mm以上60mm以下であることがより好ましく、36mm以上58mm以下であることが更に好ましい。
また、収納箱本体11の長手方向の長さL(図1中X方向)は、270mm以上293mm以下であることが好ましく、272mm以上290mm以下であることがより好ましく、277mm以上285mm以下であることが更に好ましい。
また、収納箱本体11の長手方向と直交する短手方向の長さW(図1中Y方向)は、95mm以上123mm以下であることが好ましく、100mm以上120mm以下であることがより好ましく、105mm以上115mm以下であることが更に好ましい。
収納箱本体11を上記範囲のサイズにすることにより、フィルムレスの収納箱本体11であっても衛生薄葉紙30の取出し性が良好になる。
(取出口)
図1及び図3に示すように、本実施形態の取出口13は、収納箱本体11の天面部11aから第1ミシン目12に沿って蓋部14を取り外すことによって形成され、収納箱本体11の内部と外部とを連通する。取出口13は、長手方向に延びる長孔状に形成される。取出口13は、長手方向の中央部に位置する略楕円形の幅広開口部Aと、幅広開口部Aから長手方向の両側へ延びる一対の幅狭開口部B1,B2とを有する。
幅広開口部Aは、取出口13の長手方向の中心を含む位置に配置される。幅広開口部Aの長手方向の長さLは、取出口13の長手方向の長さL13の15%以上55%以下であることが好ましく、20%以上46%以下であることがより好ましく、24%以上36%以下であることが更に好ましい。上記範囲が15%未満だと、幅広開口部Aに指を入れ難くなるため、取出性が悪くなる。一方で上記範囲が55%を超えると、ゴミが混入し易くなる。
幅狭開口部B1,B2は、幅広開口部Aの長手方向の両側に位置し、長手方向に延びる。すなわち、取出口13の長手方向の外端は、幅狭開口部B1,B2の長手方向の外端となる。幅狭開口部B1,B2の長手方向の各々の長さLは、取出口13の長手方向の長さL13の22%以上40%以下であることが好ましく、28%以上37%以下であることがより好ましく、32%以上35%以下であることが更に好ましい。上記範囲が22%未満だと、幅広開口部Aの長手方向の長さLが長くなるため、ゴミが混入し易くなる。一方で、上記範囲が40%を超えると、幅広開口部Aに指を入れ難くなるため、取出性が悪くなる。
取出口13の長手方向の長さL13は、130mm以上215mm以下であることが好ましく、150mm以上210mm以下であることがより好ましく、175mm以上205mm以下であることが更に好ましい。取出口13の長手方向の長さL13が、130mm以上であることにより、衛生薄葉紙30を引出し易く、215mm以下であることにより、ドロップバックし難くなる。
取出口13の長手方向の幅広開口部Aにおける短手方向(長手方向と直行する方向)の長さWは、幅狭開口部B1,B2における短手方向の長さWよりも長い。幅広開口部Aの長さWが、幅狭開口部B1,B2の長さWより長いことにより、1枚目の衛生薄葉紙を摘まみ易く(取出し易く)、幅狭開口部B1,B2の長さWが、幅広開口部Aの長さWよりも短い(狭い)ことにより、2枚目以降が支持され易いという利点がある。
取出口13の幅広開口部Aにおける短手方向の長さWは、30mm以上65mm以下であることが好ましく、35mm以上60mm以下であることがより好ましく、40mm以上55mm以下であることが更に好ましい。幅広開口部Aにおける短手方向の長さWが、30mm以上であることにより、1組目の衛生薄葉紙30を摘まみ易く(取出し易く)、65mm以下であることにより、収納箱本体11内へのゴミの侵入を防ぐことができる。なお、幅広開口部Aにおける短手方向の長さWは、幅広開口部Aにおける領域最大値を示す。
取出口13の幅狭開口部B1,B2における短手方向の長さWは、8mm以上34mm以下であることが好ましく、10mm以上30mm以下であることがより好ましく、12mm以上20mm以下であることが更に好ましい。幅狭開口部B1,B2における短手方向の長さWが、8mm以上であることにより、衛生薄葉紙30を引き出し易く、34mm以下であることにより、衛生薄葉紙30が収納箱本体11内へドロップバックし難くなる。なお、幅狭開口部B1,B2における短手方向の長さWは、幅狭開口部B1,B2における領域最大値を示す。
幅広開口部Aの形状は、円形、楕形、矩形状等、様々な形状にすることができるが、取出し易さを考慮すると、円形又は楕円形であることが好ましい。
幅狭開口部B1,B2の長手方向の外端(取出口13の両端部18)の形状は、図3に示すように、R形状(湾曲した形状)であることが好ましい。
取出口13の開口面積は、2000mm以上7000mm以下であることが好ましい。3000mm以上6000mm以下であることがより好ましく、3500mm以上5000mm以下であることが更に好ましい。取出口13の開口面積が、2000mm以上であることにより、衛生薄葉紙30を取出し易く、7000mm以下であることにより、ゴミが入り難い。
なお、取出口13の開口面積は、以下のようにして測定することができる。まず、図1に示すように、蓋部14がついた状態の衛生薄葉紙入り収納箱10の収納箱本体11の天面部11aだけの質量及び面積を測定する。次に、蓋部14を開封用の第1ミシン目12で取り除いた後、蓋部14のみの質量を測定する。その2つの質量比から開口面積を算出する。
取出口13の開口面積は、収納箱本体11の天面部11aの面積に対して5%以上30%以下であることが好ましく、10%以上25%以下であることがより好ましく、15%以上20%以下であることが更に好ましい。
(スリット)
図1及び図3に示すように、収納箱本体11の天面部11aには、取出口13の長手方向の両端部18から連続して短手方向の両側へ延びる長手方向の片側2本(両側で計4本)のスリット用ミシン目20が設けられる。スリット19は、スリット用ミシン目20を切断することによって形成される。すなわち、収納箱本体11の天面部11aには、取出口13の長手方向の両端部18から連続して短手方向の両側へ延びる長手方向の片側2本(両側で計4本)のスリット19が形成される。本実施形態では、スリット19は、収納箱本体11の天面部11aの4つの角の近傍に4箇所設けられる。取出口13の長手方向の一側に配置される2本のスリット19は、取出口13の短手方向の中心を通る仮想中心線CLに対して対称的に設けられる。また、取出口13の短手方向の一側に配置される2本のスリット19は、取出口13の長手方向の中心を通る仮想中心線CLに対して対称的に設けられる。図5に示すように、各スリット19間には、衛生薄葉紙30の取出し時に上方へ傾動可能なフラップ部21が形成される。各フラップ部21は、図5の二点鎖線側を基端とし、取出口13側を先端とする。
なお、各スリット19間に、新たに他のスリットを設けてもよい。ただし、各スリット19の先端間(フラップ部21の基端(図5に二点鎖線で示す位置))には、フラップ部21を上方へ傾動し易くするための他のスリット(例えば、フラップ部21の基端に沿って延びるスリット)は設けられていない方が好ましい。また、スリット19の本数は、10本以下であることが好ましく、2本以上6本以下であることがより好ましく、上述の位置に設けられる4本であることが最も好ましい。すなわち、スリット19は、少なくとも2つのスリット19を含むことが好ましい。当該2つのスリット19は、取出口13の長手方向の両端部18(両側の端部)から長手方向に対して後述する角度θ(長手方向の外側の角度θ)が付いた状態で短手方向の一側へ向かって延びる2つのスリット19、又は取出口13の長手方向の一端部(一側の端部)から長手方向に対して後述する角度θ(長手方向の外側の角度θ)が付いた状態で短手方向の両側へ向かって延びる2つのスリット19であることが好ましい。
本実施形態の4本のスリット19は、短手方向及び長手方向に対称的に設けられ、略同様の構成を有するため、以下では、1つのスリット19(図3中の右上のスリット19)について説明し、他のスリット19の説明を省略する。
スリット19は、取出口13の長手方向の一側(例えば、図3中の右側)の端部18から収納箱本体11の短手方向の外側(短手方向の中央から離間する方向)へ直線状に延びる。本実施形態では、スリット19は、取出口13の長手方向の一側の端部18から収納箱本体11の短手方向の外側、かつ長手方向の外側(長手方向の中央から離間する方向)へ、長手方向に対して傾斜する方向へ直線状に延びる。
幅狭開口部B2の長手方向の長さLに対する、取出口13の長手方向の一端(幅狭開口部B1,B2の長手方向の外端)からスリット19の基端までの長さLの比率は、下記式(1)で表され、80%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、15%以下であることが更に好ましい。上記比率が80%を超えると、衛生薄葉紙30の取出時にフラップ部21の変動量が少なくなるため、衛生薄葉紙30の破れ易くなる。
取出口13の長手方向の一端からスリット19の基端までの長さL(mm)/幅狭開口部B2の長手方向の長さL(mm)×100・・・(1)
本実施形態に係るスリット19の長さL19は、20mm以上40mm以下である。スリット19の長さL19が20mm未満であると、衛生薄葉紙30の取出し時のフラップ部21の変動量が少なくなるため、上部空間があまり発生せず、衛生薄葉紙30が破れ易くなってしまう。一方、スリット19の長さL19が40mmを超えると、フラップ部21が傾動した際に開口の面積率が大きくなるため、ゴミが収納箱本体11内に混入し易くなる。なお、スリット19の長さL19は、25mm以上35mm以下であることがより好ましく、28mm以上33mm以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係る長手方向(例えば、図3に二点鎖線Lxで示す仮想線)に対するスリット19の長手方向の外側の角度θ(以下、単に「スリット19の角度θ」という。)は、40度以上95度以下である。スリット19の角度θが40度未満であると、衛生薄葉紙30の取出し時のフラップ部21の変動量が少なくなるため、上部空間があまり発生せず、衛生薄葉紙30が破れ易くなってしまう。一方、スリット19の角度θが95度を超えると、衛生薄葉紙30の取出し時のフラップ部21の変動量が増えてしまうため、収納箱本体11内にゴミが入ってしまうおそれがある。なお、スリット19の角度θは、52度以上86度以下であることがより好ましく、60度以上66度以下であることが更に好ましい。
収納箱本体11の天面部11aの面積に対する、取出口13をスリット19の先端(取出口13から離間している側の端)まで開口させた場合の開口の面積の比率は、18%以上46%以下であることが好ましく、25%以上44%以下であることがより好ましく、31%以上42%以下であることが更に好ましい。本実施形態では、取出口13をスリット19の先端まで開口させた場合の開口の面積は、4つのスリット19の先端を結んだ線(図5に示す二点鎖線)に囲まれる領域の面積であり、下記式(2)で表される。
(スリットの先端に形成される領域の短手方向の長さ×スリットの先端に形成される領域の長手方向の長さ)/収納箱本体の天面部の面積×100・・・(2)
上記比率(本実施形態では上記式(2)で求められる値)が18%未満であると、フラップ部21が傾動した際の開口(拡大した取出口13)の大きさが小さくなり、開口に指先を入れ難いため、衛生薄葉紙30の取出し性が悪くなる。一方、上記比率が46%を超えると、上記開口が広くなり過ぎて、ゴミが収納箱本体11内に混入し易くなる。
(蓋部)
図1及び図5に示すように、本実施形態に係る衛生薄葉紙入り収納箱10は、第1ミシン目12で囲まれ、取出口13を塞ぐ蓋部14を有する。蓋部14は、蓋部14を長手方向に2分割する第2ミシン目16と、開封用タブ(押込み片)15を構成する半円形に形成された第3ミシン目17とを有する。なお、蓋部14は、長手方向に2分割する形状でなくてもよいが、2分割可能である方が好ましい。
第1ミシン目12は、ダブルジッパーであるほうが好ましい。このとき内側のタイカット比(ボンド幅:切断幅)は、1:5以上12:5以下、外側のタイカット比は、7:10以上4:1以下であることが好ましい。第1ミシン目12のタイカット比が上記範囲であることにより、蓋部14を、収納箱本体11が層間剥離することなく、良好に取り除くことができる。なお、内側のタイカット比は、2:5以上3:2以下、外側のタイカット比は、1:1以上3:1以下であることがより好ましく、内側のタイカット比は、3:5以上6:5以下、外側のタイカット比は、3:2以上5:4以下であることが更に好ましい。上記範囲内だと、衛生薄葉紙30の取出時の破れを防ぎ、取出性を高めることが可能な衛生薄葉紙入り収納箱10を提供できる。
図5に示すように、開封用タブ15の長手方向の長さL15は、10mm以上30mm以下であることが好ましく、10mm以上22mm以下であることがより好ましく、10mm以上16mm以下であることが更に好ましい。長手方向の長さL15が、10mm以上であることにより、押し込み片を摘まみ易く、30mm以下であることにより、第2ミシン目16を開封し易い。また、開封用タブ15の長手方向の長さL15が上記範囲内であることで、開封性が良くなり、開封時に蓋部14の紙片が収納箱本体11に残らないため、衛生薄葉紙30の取り出し性の向上に繋がる。
開封用タブ15の短手方向の長さW15は、14mm以上30mm以下であることが好ましく、16mm以上26mm以下であることがより好ましく、18mm以上22mm以下であることが更に好ましい。短手方向の長さW15が、14mm以上であることにより、開封用タブ15を押込み易く、30mm以下であることにより第2ミシン目16を開封し易い。また、開封用タブ15の短手方向の長さW15が上記範囲内であることで、開封性が良くなり、開封時に蓋部14の紙片が収納箱本体11に残らないため、衛生薄葉紙30の取り出し性の向上に繋がる。
上記では、蓋部14の開封用タブ15の形状を半円形の形状としたが、開封用タブ15の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、半楕円形や略楕円形の形状であってもよい。また、開封用タブ15の形状を上記形状にすることで、開封性が良くなり、開封時に蓋部14の紙片が収納箱本体11に残らないため、衛生薄葉紙30の取り出し性の向上に繋がる。
蓋部14を開封する際には、先ず、第2ミシン目16を開裂させて開封用タブ15を収納箱本体11の内部へ押し込み、孔を形成する。次に、孔に指をかけて、蓋部14を長手方向に2分割しながら上方に引き上げ、第1ミシン目12を開裂させて蓋部14を取り除く。また、開封の仕方を上記手法にすることで、開封時に蓋部14の紙片が収納箱本体11に残らないため、衛生薄葉紙30の取り出し性の向上に繋がる。
開封用タブ15の曲線部のR(半径)は、7mm以上15mm以下であることが好ましく、8mm以上13mm以下であることがより好ましく、9mm以上11mm以下であることが更に好ましい。このようなR形状であることにより、開封用タブ15を押込み易くなる。また、開封用タブ15の曲線部のR(半径)長さが上記範囲内であることで、開封性が良くなり、開封時に蓋部14の紙片が収納箱本体11に残らないため、衛生薄葉紙30の取り出し性の向上に繋がる。
[衛生薄葉紙]
本実施形態に係る衛生薄葉紙30の詳細を以下に説明する。衛生薄葉紙30には、通常、ティッシュペーパーと称されるものを含む。
(組数)
本実施形態に係る衛生薄葉紙入り収納箱10の収納箱本体11に収納される衛生薄葉紙30の組数は、120組以上260組以下である。衛生薄葉紙30の組数が120組未満であると、薄葉紙充填率が低下するため、物流の効率性が悪くなる。一方、衛生薄葉紙30の組数が260組を超えると、充填率が高くなりすぎて、衛生薄葉紙30の取出し時に衛生薄葉紙30が破れ易くなってしまう。なお、収納箱本体11に収納される衛生薄葉紙30の組数は、140組以上250組以下であることがより好ましく、170組以上210組以下であることが更に好ましい。
(紙厚)
衛生薄葉紙30の紙厚(1プライ当たりの紙厚)は、35μm以上75μm以下であることが好ましく、40μm以上65μm以下であることがより好ましく、45μm以上58μm以下であることが更に好ましい。また、衛生薄葉紙は、1組2プライであることが好ましい。
紙厚は、以下の方法で測定した値とする。
装置は、シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いる。測定条件は、測定荷重250gf、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。1回の測定は1プライのシートを10枚(2プライのシートを5組)重ねて行い、測定を10回繰り返して測定結果を平均し、その後、値を1/10にして、1プライ当たりの値にする。
(坪量)
衛生薄葉紙30の坪量(1プライ当たりの坪量)は、9g/m以上15g/m以下であることが好ましく、9g/m以上13g/m以下であることがより好ましく、9g/m以上11g/m以下であることが更に好ましい。坪量は、JIS P 8124に基づき測定される値である。
衛生薄葉紙30の紙厚及びシート1プライ当たりの坪量を上記の範囲内にすることにより、衛生薄葉紙30を収納箱本体11から取出す際に衛生薄葉紙30が破れ難く、衛生薄葉紙30を取出し易くなる。さらに、柔らかさとボリューム感がより生まれる。
なお、上記の坪量及び紙厚は、衛生薄葉紙30に含まれる薬液の有無に関わらず、最終製品の状態の値である。
(衛生薄葉紙のサイズ)
衛生薄葉紙30の引出し方向に直交する方向の長さL30(図4参照)は、160mm以上260mm以下であることが好ましく、180mm以上240mm以下であることがより好ましく、190mm以上220mm以下であることが更に好ましい。
衛生薄葉紙30の引出し方向の長さW30(図4参照)は、150mm以上240mm以下であることが好ましく、170mm以上230mm以下であることがより好ましく、190mm以上210mm以下であることが更に好ましい。
衛生薄葉紙30の長さL30及びW30を上記範囲にすることにより、本発明の衛生薄葉紙30を、本発明の高さHを有する収納箱本体11のサイズに適したシート幅と長さにすることができ、引出し性が良好になる。
(クリップの質量)
収納箱本体11に収納される衛生薄葉紙30のクリップの質量は、105g以上232g以下であることが好ましく、125g以上225g以下であることがより好ましく、134g以上213g以下であることが更に好ましい。クリップの質量が105g未満だと充填率が低下するため、物流の効率性が悪くなり、さらに、ドロップバックしやすくなる。一方で、クリップの質量が232gを超えると充填率が高くなりすぎて、取出時に衛生薄葉紙30が破れ易くなる。
衛生薄葉紙30の引出し方向に直交する方向の長さL30に対する取出口13の長手方向の長さL13(図3参照)の比率は、下記式(3)で表され、60%以上103%以下であることが好ましく、70%以上96%以下であることがより好ましく、80%以上93%以下であることが更に好ましい。
取出口の長手方向の長さ(mm)/衛生薄葉紙の引出し方向に直交する方向の長さ(mm)×100・・・(3)
上記式(3)で求められる値が、60%以上であることにより、衛生薄葉紙30を破れることなく取出すことができ、103%以下であることにより、衛生薄葉紙30のドロップバックを防止することができる。
衛生薄葉紙30の引出し方向の長さW30に対する収納箱本体11の高さHの比率は、下記式(4)で表され、10%以上40%以下であることが好ましく、14%以上34%以下であることがより好ましく、18%以上28%以下であることが更に好ましい。
収納箱の高さ(mm)/衛生薄葉紙の引出し方向の長さ(mm)×100・・・(4)
上記式(4)で求められる値が、10%以上であることにより、衛生薄葉紙30の引出し性が良化し、40%以下であることにより、衛生薄葉紙30のドロップバックを防止することができる。
衛生薄葉紙30の組数に対する収納箱本体11の高さHの比率は、下記式(5)で表され、11以上59以下であることが好ましく、15以上43以下であることがより好ましく、18以上40以下であることが更に好ましい。
(収納箱本体の高さ(mm)/衛生薄葉紙の組数)×100・・・(5)
上記式(5)で求められる値が、11以上であることにより、クリップが占める空間が適切なため、1枚目の衛生薄葉紙30を摘まみ易く(取り出し易く)なり、59以下であることにより、コンパクト感が高まるため、物流の効率性が良くなる。
また、衛生薄葉紙30は、収納箱本体11との関係において、下記式(6)で表される値が、60以上97以下であることが好ましく、70以上92以下であることがより好ましく、75以上88以下であることが更に好ましい。
(衛生薄葉紙の組数×衛生薄葉紙の紙厚(μm)×2/1000×2/収納箱本体の高さ(mm))×100・・・(6)
上記式(6)で求められる値が、60以上であることにより、コンパクト感が高まるため、物流の効率性が良くなり、97以下であることにより、衛生薄葉紙30が収納箱本体11の天面部11aから圧迫される圧力が小さく、衛生薄葉紙30が破れることなく、滑らかに取出すことができる。なお、衛生薄葉紙の紙厚(μm)は、1プライ当たりの紙厚を示す。
(薄葉紙充填率)
本実施形態に係る衛生薄葉紙入り収納箱10の薄葉紙充填率は、下記式(7)で表され、0.077g/cm以上0.152g/cm以下である。
衛生薄葉紙のクリップの質量(g)/収納箱本体の体積(cm)・・・(7)
薄葉紙充填率を上記範囲にすることにより、高さの低いコンパクトな収納箱本体11に大容量の衛生薄葉紙30を詰めても、衛生薄葉紙30が受ける収納箱本体11の天面部11aからの圧力を抑えることができ、衛生薄葉紙30を破れることなく滑らかに取出すことができる。なお、薄葉紙充填率は、0.090g/cm以上0.149g/cm以下であることがより好ましく、0.096g/cm以上0.141g/cm以下であることが更に好ましい。
収納箱本体11に収納されている衛生薄葉紙30は、2プライで1組であり、その引出し方向が、CD(Cross Direction)方向であることが好ましい。衛生薄葉紙30は、マルチスタンド式インターフォルダで加工することが好ましい。マルチスタンド式インターフォルダで加工すると引出し方向がCD方向となる。また、収納箱本体11内の衛生薄葉紙30は、図2に示すように、収納箱本体11の短手方向からみて、断面V字折りにされ、ポップアップ式で収納されていることが好ましい。
(引出し方向に直交する方向の強度(DMDT))
衛生薄葉紙30は、JIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さ(2プライ、引張り速度300mm/分で測定)DMDT(Dry Machine Direction Tensile strength)が、2.8N/25mm以上6.0N/25mm以下であることが好ましく、3.4N/25mm以上5.5N/25mm以下であることがより好ましく、3.9N/25mm以上4.9N/25mm以下であることが更に好ましい。DMDTを上記の範囲にすることにより、衛生薄葉紙30を収納箱本体11から取出す際に衛生薄葉紙30が破れ難く、衛生薄葉紙30を取出し易くなる。また、衛生薄葉紙30の柔らかさが良好になる。また、生産時にMD(Machine Direction)方向に破れ難くなる。
(引出し方向の強度(DCDT))
衛生薄葉紙30は、JIS P 8113に基づく乾燥時の横方向の引張強さ(2プライ、引張り速度300mm/分で測定)DCDT(Dry Cross Direction Tensile strength)が、0.7N/25mm以上2.5N/25mm以下であることが好ましく、0.9N/25mm以上2.1N/25mm以下であることがより好ましく、1.1N/25mm以上1.7N/25mm以下であることが更に好ましい。DCDTを上記の範囲にすることにより、衛生薄葉紙30を収納箱本体11から取出す際に衛生薄葉紙30が破れ難く、衛生薄葉紙30を取出し易くなる。また、衛生薄葉紙30の柔らかさが良好になる。なお、本発明の衛生薄葉紙30の引出し方向はCD方向である。
(原料)
衛生薄葉紙30を構成する2プライのシートは、パルプを主成分とするものであり、50質量%以上のパルプを含有することが好ましく、70質量%以上のパルプを含有することがより好ましく、90質量%以上のパルプを含有することが更に好ましい。衛生薄葉紙30の製造に使用できるパルプとしては、木材パルプ、古紙パルプ、非木材パルプが挙げられるが、本発明における衛生薄葉紙30は、パルプとして木材パルプ100%から成るものであってもよく、木材パルプの他に、古紙パルプや非木材パルプを含んでいてもよい。パルプ以外の成分としては、填料、合成繊維、天然繊維等を挙げることができる。目標とする品質を得るためには、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)2質量%以上42質量%以下と、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)58質量%以上98質量%以下とからなる木材パルプを原料とすることが好ましく、NBKP:10質量%以上38質量%以下と、LBKP:62質量%以上90質量%以下とからなる木材パルプを原料とすることがより好ましく、NBKP:20質量%以上35質量%以下と、LBKP:65質量%以上80質量%以下とからなる木材パルプを原料とすることが更に好ましい。
上記LBKPの材種としては、ユーカリ属グランディス及びユーカリグロビュラスに代表される、フトモモ科ユーカリ属から製造されるパルプが好ましい。また、上記のパルプ比率の木材パルプの他に古紙パルプを含んでいてもよく、その配合量は上記のパルプ比率の木材パルプ100質量部に対し、220質量部以下とすることが好ましく、170質量部以下とすることがより好ましく、120質量部以下とすることが更に好ましい。古紙パルプとしてはミルク等の紙製液体飲料容器由来が好ましい。
なお、衛生薄葉紙30に適正な強度を確保するため、通常の手段で原料配合した後、パルプ繊維の叩解処理にて強度調整を行うことができる。目標の品質を得るための叩解処理としては、種箱原料のろ水度(csf)が200ml以上650ml以下、好ましくは250ml以上600ml以下、より好ましくは300ml以上550ml以下にすることが好ましい。なお、乾燥紙力増強剤を使用してもよく、湿潤紙力増強剤を使用することが好ましい。
上記のパルプ配合、ろ水度に調整することで、本発明のようなフィルムを有しない収納箱本体11に対して、引出し易く、適した強度の衛生薄葉紙となる。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
実施例1から実施例23、比較例1から比較例10の衛生薄葉紙入り収納箱を製造した。そして、全ての実施例、及び比較例の衛生薄葉紙入り収納箱に関して上述の各パラメーターを測定し、かつ、評価を行った。
製造した衛生薄葉紙入り収納箱について、以下の4つの項目(破れ難さ、物流効率性、取出し性(ドロップバックしない)、ゴミの入り難さ)の評価を行った。
「破れ難さ」の評価は、30人のモニターの中で「破れ難い」と評価したモニターの数によって4段階の官能評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎ :「破れ難い」と感じたモニターが、28名以上のとき
○ :「破れ難い」と感じたモニターが、24名~27名のとき
△ :「破れ難い」と感じたモニターが、18名~23名のとき
× :「破れ難い」と感じたモニターが、17名以下のとき
「物流効率性」の評価は、薄葉紙充填率に基づいて4段階にて評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎ :薄葉紙充填率が、0.096g/cm以上のとき
○ :薄葉紙充填率が、0.090g/cm以上0.095g/cm以下のとき
△ :薄葉紙充填率が、0.077g/cm以上0.089g/cm以下のとき
× :薄葉紙充填率が、0.077g/cm未満のとき
「取出し性」の評価は、30人のモニターの中で「ドロップバックが発生し難い」と評価したモニターの数によって4段階の官能評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎ :「ドロップバックが発生し難い」と感じたモニターが、28名以上のとき
○ :「ドロップバックが発生し難い」と感じたモニターが、24名~27名のとき
△ :「ドロップバックが発生し難い」と感じたモニターが、18名~23名のとき
× :「ドロップバックが発生し難い」と感じたモニターが、17名以下のとき
「ゴミの入り難さ」の評価は、30人のモニターの中で「ゴミが入り難い」と評価したモニターの数によって4段階の官能評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎ :「ゴミが入り難い」と感じたモニターが、28名以上のとき
○ :「ゴミが入り難い」と感じたモニターが、24名~27名のとき
△ :「ゴミが入り難い」と感じたモニターが、18名~23名のとき
× :「ゴミが入り難い」と感じたモニターが、17名以下のとき
得られた結果を表1~3に示す。
以上より、本発明のフィルムレスの衛生薄葉紙入り収納箱は、コンパクトで大容量にして物流の効率性を高めても、衛生薄葉紙の破れやドロップバックの発生を防止して取出し性を確保することができ、かつ収納箱本体の内部にゴミが入り難いことが確認された。
10:衛生薄葉紙入り収納箱
11:収納箱本体
11a:天面部
13:取出口
14:蓋部
15:開封用タブ
19:スリット
30:衛生薄葉紙

Claims (9)

  1. 内部に収納された衛生薄葉紙を取出し可能な取出口を天面部に有し、前記取出口にフィルムを有しない衛生薄葉紙入り収納箱であって、
    前記取出口の長手方向の少なくとも一側の端部から連続して延びるスリットを前記天面部に備え、
    前記衛生薄葉紙の組数は、120組以上260組以下であり、
    前記収納箱の高さは、33mm以上70mm以下であり、
    薄葉紙充填率は、0.077g/cm以上0.152g/cm以下であり、
    前記スリットの長さは、20mm以上40mm以下であり、
    前記長手方向に対する前記スリットの前記長手方向の外側の角度は、40度以上95度以下であり、
    前記天面部の面積に対する、前記取出口を前記スリットの先端まで開口させた場合の開口の面積の比率は、18%以上46%以下である
    ことを特徴とする衛生薄葉紙入り収納箱。
  2. 前記スリットは、少なくとも2つのスリットを含み、
    前記2つのスリットは、前記取出口の前記長手方向の両側の端部から前記長手方向に対して前記角度が付いた状態で短手方向の一側へ向かって延び、又は前記取出口の前記長手方向の一側の端部から前記長手方向に対して前記角度が付いた状態で前記短手方向の両側へ向かって延びる
    ことを特徴とする請求項1に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
  3. 下記式(1)で表される値が、60以上97以下である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
    (前記衛生薄葉紙の組数(組)×前記衛生薄葉紙の紙厚(μm)×2/1000×2/前記収納箱の高さ(mm))×100・・・(1)
  4. 前記取出口は、前記長手方向の中央側に位置する幅広開口部と、前記幅広開口部から前記長手方向の両側へ延びる一対の幅狭開口部とを有し、
    前記取出口の前記長手方向の長さは、130mm以上215mm以下であり、
    前記取出口の前記幅広開口部の前記長手方向と直交する方向の長さは、30mm以上65mm以下であり、
    前記取出口の前記一対の幅狭開口部の前記長手方向と直交する方向の長さは、8mm以上34mm以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
  5. 前記衛生薄葉紙の紙厚は、35μm以上75μm以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
  6. 前記衛生薄葉紙の引出し方向の引張強度は、0.7N/25mm以上2.5N/25mm以下であり、
    前記衛生薄葉紙の引出し方向と直交する方向の引張強度は、2.8N/25mm以上6.0N/25mm以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
  7. 前記衛生薄葉紙の引出し方向の長さは、150mm以上240mm以下であり、
    前記衛生薄葉紙の引出し方向と直交する方向の長さは、160mm以上260mm以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
  8. 前記衛生薄葉紙は、2プライで1組であり、前記衛生薄葉紙の引出し方向がCD方向であり、断面V字折りにされており、ポップアップ式に引き出される
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
  9. 前記収納箱の坪量は、200g/m以上450g/m以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙入り収納箱。
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