JP2023122119A - 光ファイバケーブル、ケーブルコアの製造方法 - Google Patents

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Kohei Matsuura
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Abstract

【課題】 光ファイバの伝送損失を抑制するとともに難燃性の高い光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの製造方法を提供する。【解決手段】 コア部14は、複数の光ファイバ心線3からなる光ファイバユニット5が複数撚り合わせられて構成される。複数の光ファイバユニット5の外周には、押さえ巻き部材7が設けられる。押さえ巻き部材7は、縦添え巻きによって複数の光ファイバユニット5を一括して覆うように配置される。コア部14(押さえ巻き部材7)の外周には、難燃部材17が設けられる。難燃部材17は、縦添え巻きによってコア部14を一括して覆うように配置される。難燃部材17は、端部同士が重なるように巻き付けられ、重なり部が形成される。難燃部材17の重なり部は、光ファイバケーブル1の長手方向に対して螺旋状に配置される。【選択図】図4

Description

本発明は、複数の光ファイバ心線が収容される光ファイバケーブル及びそのケーブルコアの製造方法に関するものである。
近年の情報量の増加に伴い、1本の光ファイバケーブルにおける情報伝送量を増加するため、光ファイバケーブルに光ファイバを高密度に収納し、光ファイバの収納心数を増加させることが望まれている。
このような光ファイバケーブルは屋外では建物間を接続する際などに使用され、屋内に引き込む際には屋内用の難燃ケーブルと接続する必要がある。しかし、心数が多くなると接続に多くの時間、コストが必要であるため、屋内、屋外共に使用できる超多心難燃ケーブルが求められている。
このような光ファイバケーブルとしては、難燃材を含有したシース材料を使用することで難燃特性を持たせた光ファイバケーブルが提案されている(特許文献1)。
また、難燃材を含むテープなどの部材を使用して光ファイバユニットを防護することで難燃特性を向上させた光ファイバケーブルが提案されている(特許文献2)。
特開2013-148608号公報 特開2004-145017号公報
特許文献1のように、外被に難燃性を持たせる方法では、難燃性を向上させるために外被厚を厚くする必要があり、ケーブルの敷設性や解体性が悪化する。また、外被全体に難燃材を配合する必要があるため、材料コストも増加する。
一方、特許文献2では、難燃テープをスロットの外周に巻き付けることで難燃性を得るものであるが、通常、このようなテープは、スロットの外周に縦添え巻き(難燃テープの長手方向をスロットの長手方向に対して合わせるようにして巻き付ける方法)される。しかし、光ファイバケーブルが燃焼すると、縦添え巻きされた難燃テープの口開きにより、内部の光ファイバユニットの燃焼を防ぐことが困難である。
また、難燃テープの外周に口開き防止のための難燃テープを螺旋巻き(難燃テープの長手方向を、スロットの周方向に対して斜めに巻き付ける方法)する方法がある。しかし、前述したように、高密度に光ファイバ心線を収容するためには、スロットレスケーブルが使用されており、この場合に難燃テープをコアの外周に螺旋巻きすると、その張力によって内部の光ファイバ心線が押さえつけられて、伝送損失の増大等の要因となる。
なお、縦添え巻きした難燃テープの口開きを防止するために、難燃テープを巻き付けた後に、難燃テープの外周にさらに糸などの線状体を巻き付ける方法がある。しかし、線状体は、難燃テープの外周に螺旋状に巻き付けられるため、線状体で押さえられていない部分は、難燃テープの復元力によって口が開きやすく、内部のコア部が露出する恐れがある。これに対し、線状体の巻き付けピッチを短くしたのでは、製造時の線速を下げる必要があり、また、螺旋巻きと同様に、その張力によって内部の光ファイバ心線が押さえつけられて、伝送損失の増大等の要因となる。
また、難燃テープの重ね代を大きくとることで、口開きを防ぐこともできるが、重なり部の浮き上がりがあると、外被を被せるための口金を通過させる際に引っかかる恐れがある。このため、口金を必要以上に大きくし、ケーブルを太くするする必要がある。また、重なり部を大きくすることで、線状体の使用量が増加してコスト増の要因となり、さらに、内部の光ファイバ心線の取り出し作業も困難となるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、光ファイバの伝送損失を抑制するとともに難燃性の高い光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバユニットが、複数撚り合わせられるコア部と、前記コア部の外周に縦添え巻きされる難燃部材と、を有するケーブルコアと、前記ケーブルコアの外部に配置されるテンションメンバと、前記ケーブルコア及び前記テンションメンバの外周に設けられる外被と、を具備し、前記難燃部材の重なり部が長手方向に対して螺旋状に配置され、前記光ファイバユニットの撚り合わせピッチよりも、前記難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが短いことを特徴とする光ファイバケーブルである。
前記コア部は、複数の前記光ファイバユニットの外周に押さえ巻き部材が縦添え巻きされて構成され、前記押さえ巻き部材の外周に前記難燃部材が配置されてもよい。
前記押さえ巻き部材は、吸水性部材であってもよい。
前記難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが、400mm以上1200mm以下であってもよく、さらに、前記難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが、500mm以上900mm以下であってもよい。
第1の発明によれば、難燃部材が縦添え巻きされたケーブルコアが、撚られているため、難燃部材の重なり部が長手方向に対して螺旋状に配置される。このため、重なり部の口開きを抑制することができる。この際、難燃部材を螺旋状に巻き付けるのではないため、難燃部材の巻き付け時に、内部の光ファイバ心線を強く締め付けることがなく、線速を上げることも可能である。
また、内部の光ファイバユニットの撚り合わせピッチが難燃部材の撚り合わせピッチよりも大きいため、光ファイバユニットを過剰に撚り合わせる必要がなく、光ファイバユニットの過剰な撚り合わせによる伝送損失の増加を抑制することができる。また、光ファイバユニットの撚りピッチを長く保ったまま、難燃部材の重なり部の螺旋ピッチを短くすることができるため、確実に難燃部材の口開きを抑制することができる。
また、複数の光ファイバユニットの外周に押さえ巻き部材が設けられれば、コア部の形成が容易となり、コア部をボビン等に巻き付けた際に、光ファイバユニットの飛び出し等を抑制することができる。
また、押さえ巻き部材が吸水性部材であれば、防水性を確保することができる。例えば、通常、難燃部材は止水性を有さないため、防水性を確保することが困難であるが、難燃部材と吸水部材とを重ねることで両者の効果を得ることができる。
また、難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが所定の範囲内であれば、燃焼時の口開きを抑制することができるとともに、難燃部材の締め付けによる伝送損失の増大を抑制することができる。
第2の発明は、複数の光ファイバ心線を集合してコア部を形成し、前記コア部の進行方向を回転軸として、前記コア部の巻き出し側と、ケーブルコアの巻取り側を同期させて回転させながら、前記コア部の外周に難燃部材を縦添え巻きで巻きつけることを特徴とするケーブルコアの製造方法である。
第2の発明によれば、内部のコア部を過剰に撚り合わせることなく、効率よく難燃部材をコア部の外周に螺旋状に縦添え巻きすることができる。
本発明によれば、光ファイバの伝送損失を抑制するとともに難燃性の高い光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの製造方法を提供することができる。
光ファイバケーブル1を示す断面図。 間欠接着型の光ファイバ心線3を示す図。 光ファイバケーブル1を示す斜視図。 (a)は、図3のA-A線断面図、(b)は、図3のB-B線断面図、(c)は、図3のC-C線断面図。 ケーブルコア製造装置30aを示す図。 (a)、(b)は、押さえ巻き部材7を縦添え巻きする工程を示す図。 ケーブルコア製造装置30bを示す図。 (a)、(b)は、難燃部材17を縦添え巻きする工程を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、光ファイバケーブル1を示す図である。光ファイバケーブル1は、スロットを用いないスロットレス型光ファイバケーブルであり、コア部14、押さえ巻き部材7、テンションメンバ9、引き裂き紐11、外被13、難燃部材17等により構成される。
コア部14は、複数の光ファイバ心線3及び押さえ巻き部材7からなる。より詳細には、複数の光ファイバ心線3が撚り合わせられて光ファイバユニット5が構成され、複数の光ファイバユニット5が集合されて、押さえ巻き部材7が巻き付けられてコア部14が形成される。光ファイバユニット5は、例えばバンドル材などによって束ねられて、他の光ファイバユニット5と区別される。
なお、光ファイバユニット5の本数は図示した例には限られない。また、複数の光ファイバ心線3は、光ファイバユニット5に区分されなくてもよい。また、押さえ巻き部材7は必ずしも必要ではなく、コア部14は、複数の光ファイバ心線3からなる光ファイバユニット5が複数撚り合わせられて構成されればよい。以下の説明では、コア部14は、複数の光ファイバユニット5の外周に押さえ巻き部材7が縦添え巻きされて構成される例について説明する。
光ファイバ心線3は、単心の光ファイバ心線であってもよいが、複数の光ファイバ心線が併設された光ファイバテープ心線であることが望ましい。この場合には、隣り合う光ファイバ同士が長手方向に間欠的に接着された間欠接着型光ファイバテープ心線であることが望ましい。
図2は、間欠接着型の光ファイバ心線3を示す斜視図である。光ファイバ心線3は、複数の光ファイバ2a、2b、2c、2dが並列され、互いに接着されて形成される。なお、光ファイバ心線3を構成する光ファイバの本数は、図示した例には限られない。また、光ファイバ心線としては、必ずしも間欠接着型光ファイバテープ心線でなくてもよい。
図2に示すように、本実施形態では、それぞれ隣り合う光ファイバ2a、2b、2c、2d同士が、光ファイバ心線3の長手方向に所定の間隔をあけて間欠的に接着部6で接着される。また、幅方向に隣り合う接着部6同士は、光ファイバ心線3の長手方向に対してずれて配置されることが望ましい。例えば、互いに隣り合う接着部6が、光ファイバ心線3の長手方向に半ピッチずれて形成されることが望ましい。なお、接着部6の長さおよびピッチは図示した例には限られない。
このように、接着部6を光ファイバ心線3の長手方向に対して間欠的に配置することで、非接着部においては、隣り合う光ファイバ2a、2b、2c、2d同士を、光ファイバ2a、2b、2c、2dの並列方向に対して、容易に折り畳む(折り曲げる)ことができる。
複数の光ファイバユニット5の外周には、必要に応じて押さえ巻き部材7が設けられる。押さえ巻き部材7は、縦添え巻きによって複数の光ファイバユニット5を一括して覆うように配置される。押さえ巻き部材7は、幅方向の端部同士が重なるように巻き付けられ、重なり部が形成される。押さえ巻き部材7は、例えば樹脂テープであってもよいが、吸水性不織布などの吸水性部材であることが望ましい。また、押さえ巻き部材7の外周に糸などの線状体を巻き付けてもよい。
コア部14(押さえ巻き部材7)の外周には、難燃部材17が設けられる。難燃部材17は、縦添え巻きによってコア部14を一括して覆うように配置される。難燃部材17は、端部同士が重なるように巻き付けられ、重なり部が形成される。なお、コア部14の外周に難燃部材17が巻き付けられたものをケーブルコア15とする。難燃部材17は、例えば金属化合物などの難燃剤が添加されたシート状の部材である。縦添え巻きされた難燃部材17の外周には、糸などの線状体を巻き付けてもよい。
ケーブルコア15の外部には、ケーブルコア15を挟んで対向する位置に一対のテンションメンバ9が設けられる。また、テンションメンバ9の対向方向と略直交する方向に、ケーブルコア15を挟んで対向するように引き裂き紐11が設けられる。
また、ケーブルコア15、引き裂き紐11及びテンションメンバ9の外周に外被13が設けられる。外被13は、光ファイバケーブル1を被覆して保護するための層である。外被13によって一括してケーブルコア15、引き裂き紐11及びテンションメンバ9が覆われる。すなわち、テンションメンバ9及び引き裂き紐11は、外被13に埋設される。
ここで、前述したように、光ファイバユニット5の外周には、押さえ巻き部材7が縦添え巻きされている。このため、縦添え巻きされた直後には、押さえ巻き部材7の重なり部は、光ファイバケーブル1の軸方向に略まっすぐに形成される。
同様に、コア部14の外周には、難燃部材17が縦添え巻きされている。このため、縦添え巻きされた直後には、難燃部材17の重なり部は、光ファイバケーブル1の軸方向に略まっすぐに形成される。
図3は、光ファイバケーブル1の斜視図であり、図4(a)は、図3のA-A線断面図、図4(b)は、図3のB-B線断面図、図4(c)は、図3のC-C線断面図である。なお、以下の図において、簡単のため、光ファイバ心線の図示を省略し、光ファイバユニット5の概形のみを図示する。また、図4(a)~図4(c)において、特定の光ファイバユニット5aのみをハッチングして示す。
図4(a)~図4(c)に示すように、光ファイバケーブル1の軸方向に略まっすぐに配置されるテンションメンバ9の位置を基準とすると、押さえ巻き部材7の重なり部21aの配置と、難燃部材17の重なり部21bの配置が光ファイバケーブル1の長手方向の位置によって周方向に変化する。すなわち、押さえ巻き部材7の重なり部21aと、難燃部材17の重なり部21bは、光ファイバケーブル1の長手方向に対して螺旋状に配置される。
例えば、図4(a)に示す状態では、押さえ巻き部材7の重なり部21aと、難燃部材17の重なり部21bとが、ちょうど180度ずれた位置に配置される。また、重なり部21aの直下に光ファイバユニット5aが配置される。
これに対し、光ファイバケーブル1の長手方向の所定の間隔ごとに各部の配置を見ると、例えば図4(b)、図4(c)に示すそれぞれの位置では、重なり部21aと光ファイバユニット5aは、角度θ1だけ周方向の位置がずれ、重なり部21bは角度θ2だけ周方向にずれた位置となる。すなわち、重なり部21a、21b及び光ファイバユニット5aは、撚り合わせられており、光ファイバケーブル1の長手方向に対して螺旋状に配置される。なお、本実施形態では重なり部21aと光ファイバユニット5aの位置は略一致する。すなわち、重なり部21aの螺旋ピッチと光ファイバユニット5aの撚り合わせピッチは略一致する。
ここで、θ2はθ1よりも大きい。すなわち、光ファイバユニット5の撚り合わせピッチ(押さえ巻き部材7の重なり部21aの螺旋ピッチ)よりも、難燃部材17の重なり部21bの螺旋ピッチの方が短い。なお、難燃部材17の重なり部21bの螺旋ピッチとしては、400mm以上1200mm以下であることが望ましく、さらに望ましくは、500mm以上900mm以下である。
次に、ケーブルコア15の製造方法について説明する。図5は、ケーブルコア製造装置30aを示す概略図である。まず、予め複数の光ファイバ心線3を撚り合わせてバンドル材を巻き付けて光ファイバユニット5を構成して、光ファイバユニット供給ボビン31に巻き付けておく。複数の光ファイバユニット供給ボビン31からそれぞれ光ファイバユニット5を供給して集合することでコア部14が形成される。この際、複数の光ファイバユニット5同士は撚られずにまっすぐに集合されるため、光ファイバユニット供給ボビン31は、設置位置が固定される。
複数の光ファイバユニット5の集合体は、押さえ巻き部材7とともにフォーミング装置33へ送られる。フォーミング装置33では、複数の光ファイバユニット5を一括して覆うように、光ファイバユニット5の集合体の外周に押さえ巻き部材7が縦添え巻される。
図6(a)、図6(b)は、複数の光ファイバユニット5に対して押さえ巻き部材7を縦添え巻きする工程を示す概念図である。縦添え巻きは、押さえ巻き部材7の長手方向を光ファイバユニット5の長手方向に合わせて、押さえ巻き部材7の幅方向の一部が重なり合うようにして光ファイバユニット5を覆うようにして巻き付つける方法である。前述したように、光ファイバユニット5同士は、長手方向にまっすぐに集合されており、通常、縦添え巻き後の押さえ巻き部材7の重なり部21aも、長手方向にまっすぐに配置されてコア部14が形成される。
図5に示すように、フォーミング装置33を出たコア部14は、巻取りボビン35によって巻き取られる。この際、本実施形態では、巻取りボビン35は、コア部14の進行方向を回転軸として回転可能である(図中矢印D)。巻取り側の巻取りボビン35を回転させながらコア部14を巻き取ることで、光ファイバユニット5と押さえ巻き部材7(コア部14)を一括して撚りながら巻き取るができる。このため、光ファイバユニット5と、縦添え巻き後の押さえ巻き部材7の重なり部21aが撚り合わせられて所定のピッチで螺旋状に配置される。
図7は、ケーブルコア製造装置30bを示す概略図である。コア部14が巻き取られた巻取りボビン35は、コア部供給ボビン37として使用される。コア部供給ボビン37から供給されるコア部14は、難燃部材17とともにフォーミング装置41へ送られる。フォーミング装置41では、コア部14を一括して覆うように、難燃部材17が縦添え巻されてケーブルコア15が形成され、巻取りボビン39によって巻き取られる。
この際、コア部14の巻き出し側であるコア部供給ボビン37と、ケーブルコア15の巻取り側である巻取りボビン39は、コア部14の進行方向を回転軸として同一方向に略同一速度で同期させて回転可能である(図中矢印E)。このように、コア部供給ボビン37と巻取りボビン35を回転させながらケーブルコア15を巻き取ることで、コア部14には撚りが加えられずに、難燃部材17のみをコア部14の外周に撚りながら縦添え巻きすることができる。
図8(a)、図8(b)は、コア部14を回転させながら難燃部材17を縦添え巻きする工程の概念図である。図8(a)は、コア部14の外周に難燃部材17巻き付けている状態を示す図であり、図8(b)は、難燃部材17が巻き付けられたケーブルコア15を示す図である。
前述したように、難燃部材17が縦添え巻きされて形成された重なり部21bは、ケーブルコア15の長手方向に対して螺旋状に配置される。この際、コア部14の撚り合わせピッチとは異なるピッチで重なり部21bを形成することができる。
その後、巻取りボビン39に巻き取られたケーブルコア15を、テンションメンバ9と引き裂き紐11とともに外被の押し出し機に供給して、ケーブルコア15の外周に外被13を押し出し被覆する。以上により、光ファイバケーブル1を製造することができる。
ここで、光ファイバユニット5を撚り合わせることで、光ファイバケーブル1を曲げた際などにおいて、特定の光ファイバ心線3の伝送損失の過剰な増加を抑制することができる。また、押さえ巻き部材7の重なり部21aが螺旋状となることで、コア部4の取り扱い時に、重なり部21aから内部の光ファイバユニット5や光ファイバ心線3が露出することを抑制することができる。
一方、光ファイバユニット5を強く撚りすぎると、光ファイバ心線の側圧が大きくなりすぎて伝送損失が増大する。また、押さえ巻き部材7の重なり部21aの螺旋ピッチは、ケーブルコア15の製造時に内部の光ファイバユニット5(光ファイバ心線3)の飛び出しが抑制されればよいため、過剰に短ピッチとする必要がない。このため、光ファイバユニット5及び押さえ巻き部材7は、ある程度の長ピッチで巻き付けることが望ましい。
これに対し、難燃部材17は、火災時等の燃焼時において口開き等が生じないようにするため、ある程度の短ピッチで重なり部21bを螺旋状に配置する必要がある。しかし、前述したように、内部の光ファイバユニット5の撚りピッチを難燃部材17の螺旋ピッチに合わせると、伝送損失の増大となる。このため、本実施形態によれば、内部の光ファイバユニット5の撚りピッチを過剰に短くすることなく、難燃部材17の重なり部21bのみを短ピッチで形成することができるため、伝送損失の増大を抑制しつつ、高い難燃性を抑制することができる。
なお、必要に応じて、コア部14やケーブルコア15の外周に線状体を螺旋巻きしてもよい。この場合には、コア部14やケーブルコア15の撚り方向と、線状体の螺旋巻き付け方向とが逆方向であることが望ましい。また、ケーブルコア製造装置30aにおける光ファイバユニット5の撚り方向と、ケーブルコア製造装置30bにおけるコア部14及びケーブルコア15の撚り方向は逆方向であってもよい。また、ケーブルコア製造装置30a、30bを一体としてもよい。この場合には、フォーミング装置41をコア部14の外周で回転させてもよい。
以上、本実施の形態の光ファイバケーブル1によれば、難燃部材17が螺旋巻きではなく縦添え巻きで巻き付けられるため、内部の光ファイバ心線3が過剰に締め付けられることがなく、伝送損失の増加を抑制することができる。また、難燃部材17の重なり部21bが螺旋状に形成されるため、燃焼時においても、難燃部材17の口開きを抑制することができる。
また、光ファイバユニット5の撚りピッチは、難燃部材17よりも長ピッチとすることができるため、伝送損失の増大を抑制することができる。また、押さえ巻き部材7を用いることで、難燃部材17の締め付け力が光ファイバ心線に直接付与されないようにクッションの役割を果たすこともできる。また、押さえ巻き部材7が吸水性不織布等の吸水性部材であれば、光ファイバケーブル1の防水性を高めることができる。
また、フォーミング装置33の後方で、コア部14の進行方向を回転軸として巻取りボビン35を回転させることで、容易に、光ファイバユニット5と押さえ巻き部材7とを一括して撚ることができる。
また、フォーミング装置41の前後で、コア部14の進行方向を回転軸としてコア部供給ボビン37と巻取りボビン39を同一方向に回転させることで、内部の光ファイバユニット5を撚り合わせずに、容易に、難燃部材17の重なり部21bのみを螺旋状に配置することができる。
なお、本発明は、図1に示す断面形状の光ファイバケーブル1には限定されず、断面構造が異なってもよい。例えば、支持線部を有する自己支持型の光ファイバケーブルであってもよい。
難燃部材17の重なり部21bの螺旋ピッチ(単に難燃部材17の螺旋ピッチという)を変化させて、伝送損失と難燃性について評価した。光ファイバケーブルとしては、図1に示す構造のものを用いた。
まず、直径200μmの光ファイバ12本を間欠的に接着し12心の光ファイバテープ心線を作成した。この光ファイバテープ心線を12本撚り合わせて144心の光ファイバユニットを構成した。
144心の光ファイバユニットを48本サプライし撚り合わせた上で、押さえ巻き部材をフォーミング治具で丸め、重なり部が1300mmピッチで螺旋状になるように縦添え巻きした。さらに、押さえ巻き部材の上に、難燃部材を縦添え巻きした。この際、難燃部材の重なり部が所定のピッチで螺旋状になるようにした。なお、難燃部材の外周には、押さえ糸を巻き付けた。以上により、6912心のケーブルコアを作成した。
こうして作成したケーブルコアと、テンションメンバと、外被を切裂く切裂き紐をケーブル長手に沿って撚らずにストレートに配置し、外被を押出被覆し、シース後に水槽で約20℃に冷却して光ファイバケーブルを作成した。外被材は難燃PEとした。
なお、光ファイバケーブルの外径は29.5mm、外被の厚みは4mmとした。ここで、テンションメンバとしては、φ2.0mmのG-FRP(ガラス繊維補強樹脂)製を用いた。
なお、押さえ巻き部材は、ケーブルコアの流れる方向を回転軸として回転しながら巻き取ることが可能な設備を使用し縦添え巻きした。また、難燃部材は、ケーブルコアの流れる方向を回転軸として回転しながら巻き出し及び巻き取ることが可能な設備を使用し縦添え巻きした。この際、ケーブルコアの送り速度とケーブルコアの回転速度とを調整して難燃部材の撚りピッチを変更した。
こうして作成した各種に光ファイバケーブルに対し、各種の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2023122119000002
表中、「押さえ巻き部材螺旋ピッチ」は、押さえ巻き部材の重なり部の螺旋ピッチであり、光ファイバユニットの撚り合わせピッチと同一である。「難燃部材の押さえ巻き構造」は、縦添え巻き(難燃部材の長手方向をコアの長手方向に合わせて巻き付ける方法)と螺旋巻き(難燃部材の長手方向をコアの周方向に斜めに巻き付ける方法)の巻き方を示し、「難燃部材の螺旋ピッチ」は、難燃部材の重なり部の螺旋ピッチである。
「難燃部材重なり量」は、難燃部材の重なり部の幅を示し、「難燃部材重なり部の開き」は、ケーブルコアを鉛直に立てて難燃部材の外周の押さえ糸を除去した際に、難燃部材が開かずにコアが露出しなかったものを合格(○)とした。
「燃焼特性」は、燃焼試験(UL1666)において、炎の高さが3.66m未満であり、かつ、二階天井部の温度が454.4度以下の物を合格(○)とし、条件を満たさないものを不合格(×)とした。「発煙特性」は、発煙性試験(ULST-1)において、20分間で排出される煙の総量が150m以下、かつ、ピーク発煙率が0.4m/s以下のものを合格(○)とし、条件を満たさないものを不合格(×)とした。
「伝送損失」は、波長1310nmで伝送損失が0.40dB以下であり、かつ、1550nmでの伝送損失が0.30dB以下のものを合格(〇)とし、いずれかの規格を超えたものを不合格「×」とした。
実施例1~4は、燃焼特性、発煙特性、伝送損失特性のいずれも合格となった。一方、比較例3は、難燃部材を螺旋巻きしたため、内部の光ファイバユニットへの締め付けが強くなり、伝送損失特性が不合格となった。また、比較例1は、難燃部材を縦添え巻きしたが、比較例3と同様に、難燃部材の螺旋ピッチが短すぎるため、内部の光ファイバユニットへの締め付けが強くなり、伝送損失特性が不合格となった。また、比較例2は、難燃部材の螺旋ピッチが長すぎるため、燃焼試験等において重なり部が開き、燃焼特性及び発煙特性が不合格となった。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………光ファイバケーブル
2a、2b、2c、2d………光ファイバ
3………光ファイバ心線
5、5a………光ファイバユニット
6………接着剤
7………押さえ巻き部材
9………テンションメンバ
11………引き裂き紐
13………外被
14………コア部
15………ケーブルコア
17………難燃部材
21a、21b………重なり部
30a、30b………ケーブルコア製造装置
31………光ファイバユニット供給ボビン
33、41………フォーミング装置
35、39………巻取りボビン
37………コア部供給ボビン

Claims (6)

  1. 複数の光ファイバ心線からなる光ファイバユニットが、複数撚り合わせられるコア部と、前記コア部の外周に縦添え巻きされる難燃部材と、を有するケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの外部に配置されるテンションメンバと、
    前記ケーブルコア及び前記テンションメンバの外周に設けられる外被と、
    を具備し、
    前記難燃部材の重なり部が長手方向に対して螺旋状に配置され、
    前記光ファイバユニットの撚り合わせピッチよりも、前記難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが短いことを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記コア部は、複数の前記光ファイバユニットの外周に押さえ巻き部材が縦添え巻きされて構成され、前記押さえ巻き部材の外周に前記難燃部材が配置されることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記押さえ巻き部材は、吸水性部材であることを特徴とする請求項2記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが、400mm以上1200mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記難燃部材の重なり部の螺旋ピッチが、500mm以上900mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
  6. 複数の光ファイバユニットを集合してコア部を形成し、
    前記コア部の進行方向を回転軸として、前記コア部の巻き出し側と、ケーブルコアの巻取り側を同期させて回転させながら、前記コア部の外周に難燃部材を縦添え巻きで巻きつけることを特徴とするケーブルコアの製造方法。
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