JP2023121570A - 二酸化塩素発生剤および二酸化塩素発生剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく二酸化塩素ガスを発生させる二酸化塩素発生剤および二酸化塩素発生剤の製造方法を提供する。【解決手段】空気との接触によって二酸化塩素ガスを発生する二酸化塩素発生剤であって、二酸化塩素発生剤は粉末状であり、表面に遷移金属が担持された多孔質の担体の表面が、亜塩素酸塩の粉体および被覆剤の粉体を接着剤によって付着したものである。かかる二酸化塩素発生剤を空気と接触した際に安定して二酸化塩素ガスを発生させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、二酸化塩素発生剤および二酸化塩素発生剤の製造方法に関する。
大気中には、ウイルス等の種々の雑菌が存在しており、かかるウイルス等を吸引した場合には、そのウイルス等に感染して病気になる可能性がある。近年、二酸化塩素の殺菌力等に着目して、二酸化塩素ガスを発生させる二酸化塩素発生剤(例えば特許文献1~4等)や二酸化塩素ガスを大気中に供給してウイルス等を不活化する技術が開発され(例えば特許文献5、6等)、かかる技術を利用した商品も市場で販売されている。
特公平4-16180号公報 特許第5605744号公報 特許第5928458号公報 WO2012/165466号公報 特許第5379976号公報 特許第6055861号公報
上述したように、現状でも多数の二酸化塩素発生剤は販売されているが、二酸化塩素を利用した大気の殺菌を普及させるために、より効率よく二酸化塩素ガスを発生させる二酸化塩素発生剤が求められている。
本考案は上記事情に鑑み、効率よく二酸化塩素ガスを発生させる二酸化塩素発生剤および二酸化塩素発生剤の製造方法を提供することを目的とする。
<二酸化塩素発生剤>
本発明の二酸化塩素発生剤は、空気との接触によって二酸化塩素ガスを発生する二酸化塩素発生剤であって、該二酸化塩素発生剤は粉末状であり、表面に遷移金属が担持された多孔質の担体の表面に亜塩素酸塩の粉体および被覆剤の粉体を接着剤によって付着したものであることを特徴とする。
<二酸化塩素発生剤の製造方法>
本発明の二酸化塩素発生剤の製造方法は、本発明の二酸化塩素発生剤の製造方法であって、担体の表面に遷移金属を担持させた担体粒子を得る工程と、該担体粒子の表面に亜塩素酸塩の粒子を含む被覆層を形成する被覆層形成工程と、被覆層が形成された担体粒子を乾燥する乾燥工程と、を順に実施することを特徴とする。
<二酸化塩素発生剤>
本発明の二酸化塩素発生剤によれば、空気と接触した際に安定して二酸化塩素ガスを発生させることができる。
<二酸化塩素発生剤の製造方法>
本発明の二酸化塩素発生剤の製造方法によれば、空気と接触した際に安定して二酸化塩素ガスを発生させる二酸化塩素発生剤を製造することができる。
本実施形態の二酸化塩素発生剤の製造工程の概略説明図である。 実験結果を示したグラフである。
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、効率よく二酸化塩素ガスを発生させることができる二酸化塩素発生剤である。
本実施形態の二酸化塩素発生剤の使用方法や使用する場所はとくに限定されない。例えば、室内や畜舎等の区切られた空間において空気を殺菌する際に使用することができる。また、本実施形態の二酸化塩素発生剤を使用する装置もとくに限定されない。例えば、市販されている二酸化塩素発生装置やゲル剤において二酸化塩素を発生させる薬剤として使用することができる。
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、後述するような成分を含む顆粒状の物質であり、物質の本体となる担体(例えば、ゼオライト等)の表面に亜塩素酸塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム(NaClO)等)が担持されたものである。
<二酸化塩素発生剤の形状>
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、概ね球状や粒状等の粉末であり、その平均粒子径が0.6~5mm、好ましくは0.9~3mm、好ましくは0.9~1mmとなるように形成されている。
<二酸化塩素発生剤の成分>
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、以下の物質から形成されている。
<担体>
まず、本実施形態の二酸化塩素発生剤の本体となる担体、つまり、亜塩素酸塩を担持させる担体を形成する物質は、上述したような構造(形状、粒子径)を有するゼオライト(以下、担体ゼオライトという場合がある)である。担体ゼオライトは、内部に外表面と連通する多数の空隙を有するものであり、その粒径に比べての表面積(担体の外表面積と内部の表面面積の両方を合せた面積)が大きくなっている。このため、担体ゼオライトには、その粒径に比べて多くの亜塩素酸塩を担持することができる。しかも、空隙を通して内部の表面に担持された亜塩素酸塩と空気とを効果的に接触させることができるし、内部で発生した二酸化塩素ガスを効果的に外部に放出することもできる。この担体ゼオライトは、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する量が、40~80重量%、好ましくは50~75重量%、より好ましくは60~70重量%である。
また、この担体ゼオライトの表面(担体ゼオライトの外表面と内部の表面の両方を含む)には、遷移金属が担持されている。担持されている遷移金属は、例えば、鉄、マンガン、銅、セリウム、クロム、カドミウムなどである。この遷移金属は、担体ゼオライトの表面と亜塩素酸ナトリウムとの密着性を向上させるために設けられている。つまり、遷移金属を担体ゼオライトの表面に担持させておくことで、担体ゼオライトの表面に亜塩素酸塩を安定した状態で担持させておくことができる。この遷移金属の担持量、つまり、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する遷移金属の量は、0.5~10重量%、好ましくは0.5~8重量%、より好ましくは3~7重量%である。
なお、本体となる担体は、上述した担体ゼオライト以外にも公知の多孔質材料を採用することも可能である。例えば、担体として採用できる物質として、セピオライトや珪藻土等を挙げることができる。
<亜塩素酸塩>
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、空気中の水分および二酸化炭素と反応して二酸化塩素ガスを発生させる成分として、亜塩素酸塩である亜塩素酸ナトリウム(NaClO)が担体ゼオライトに付着されている。この亜塩素酸ナトリウムの付着量、つまり、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する亜塩素酸ナトリウムの量は、1~40重量%、好ましくは8~30重量%、より好ましくは8~25重量%である。亜塩素酸ナトリウムの量が多くなれば二酸化塩素ガスを発生させやすくなり、また、二酸化塩素ガスの発生量を多くできる。一方、二酸化塩素発生剤の全重量に対して亜塩素酸ナトリウムが25重量%より多くなると劇物指定になる。したがって、本実施形態の二酸化塩素発生剤の使用を容易にしつつ二酸化塩素ガスの安定した発生を維持する上では、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する亜塩素酸ナトリウムの量は、8~30重量%、より好ましくは8~25重量%である。とくに、担体が担体ゼオライトの場合であれば、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する亜塩素酸ナトリウムの量は、8~25重量%が望ましい。
なお、担体ゼオライト等の担体に付着させる亜塩素酸塩は、上述した亜塩素酸ナトリウム以外にも公知の亜塩素酸塩を採用することも可能である。例えば、亜塩素酸塩として、亜塩素酸カリウムや亜塩素酸リチウム等のアルカリ金属塩や、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩など、を挙げることができる。
<被覆剤>
本実施形態の二酸化塩素発生剤では、空気中の水分および二酸化炭素と亜塩素酸塩である亜塩素酸ナトリウムとを反応させて二酸化塩素ガスを発生させるが、二酸化塩素ガスを長期間(例えば90日程度)安定して発生させるために被覆剤によって担体ゼオライトの外表面に被覆層が形成されている。この被覆剤は、空気中の水分および二酸化炭素との接触を抑制できるように担体ゼオライトの外表面に被覆層を形成できるもの、つまり、空気中の水分および二酸化炭素をある程度透過する被覆層を担体ゼオライトの外表面に形成できるものであればよい。例えば、シリコンパウダーや珪藻土を被覆剤として採用することができる。この被覆剤の量、つまり、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する被覆剤の量は、15~25重量%、好ましくは18~22重量%である。
なお、被覆層は、担体ゼオライトの外表面だけでなく担体ゼオライトの内部の表面にも形成されていてもよい。
また、被覆層は、上述した亜塩素酸塩が付着した担体ゼオライト等の担体の表面を被覆するようになっていてもよいし、被覆層自体に亜塩素酸塩が含まれていてもよい。
<接着剤>
上述した被覆剤は、担体ゼオライトの外表面(または担体ゼオライトの外表面と内部の表面)に接着剤によって固定されている。例えば、シリコンパウダーや珪藻土であれば、その粒子が接着剤によって担体ゼオライトの外表面に接着されて、被覆層が形成されている。接着剤は、二酸化塩素ガスが発生してもシリコンパウダーや珪藻土の粒子が担体ゼオライトの外表面から脱落することを防止できる。この接着剤は、被覆層を形成する素材を担体ゼオライトの外表面に接着しておくことができるものであればよく、接着剤として機能する物質を使用することができる。例えば、シリコンパウダーや珪藻土を被覆剤とする場合であれば、アルギン酸ナトリウムやポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースを接着剤として採用することができる。この接着剤の量、つまり、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する接着剤の量は、1~5重量%、好ましくは1~3重量%、より好ましくは2~3重量%である。
なお、被覆剤が担体ゼオライトに接着し被覆層が形成された際には、接着剤は、接着剤自体が亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩と水蒸気との接触を遮断する被覆層として機能する。
<二酸化塩素発生剤の成分割合の例>
本実施形態の二酸化塩素発生剤に含まれる各成分の割合は、上述したような成分割合であるが、例えば、担体として担体ゼオライトを採用し、亜塩素酸塩として亜塩素酸ナトリウムを採用した場合であれば、以下のような成分および配合割合とすることができる。
かかる配合割合とすれば、同じ重量の従来の顆粒状の二酸化塩素発生剤(担体:92重量%以上、亜塩素酸塩:5重量%以下のもの)と比べて、二酸化塩素ガスの発生量を30~50%程度多くでき、しかも、二酸化塩素ガスの発生持続時間を20%程度長くできる。なお、各成分の重量%は、本実施形態の二酸化塩素発生剤の全重量に対する重量割合を示している。

1)担体ゼオライト:70重量%
2)亜塩素酸ナトリウム粉末(亜塩素酸ナトリウムの含有量82%):8.0重量%(亜塩素酸ナトリウム)
3)遷移金属(鉄、マンガン、銅、セリウム、クロム、カドミウムのいずれか一種または2種以上の混合物):7.0重量%
4)被覆剤(シリコンパウダー、珪藻土のいずれか一種または混合物):18~20重量%
5)接着剤(アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのいずれか一種または2種以上の混合物):2.0重量%
6)その他:13重量%
<二酸化塩素発生剤の製造方法>
本実施形態の二酸化塩素発生剤、つまり、顆粒状の二酸化塩素発生剤は、種々の顆粒状の担体に薬品などを担持させる方法で製造することができる。例えば、以下の方法で製造することができる(図1参照)。
<酸改性ゼオライト粒子製造工程>
まず、担体となるゼオライト粒子の原料となる酸改性ゼオライト粒子を製造する。酸改性ゼオライト粒子は、天然ゼオライト粒子を酸溶液に浸漬することによって、その表面を酸性状態に改性する。具体的には、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸の一種または何種類かの混合物と水とを混合して無機酸溶液を調整する。このとき無機酸溶液の濃度、つまり、水に対して混合物を混合する量が0.5~5ml/Lとなるように無機酸溶液を調整する。この無機酸溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)や、1,2アルキルスルホン酸ナトリウム、1,2アルキル硫酸ナトリウム、ココナッツ油アミドや甜菜アルカリなどの界面活性剤を添加して混合溶液を調整する。界面活性剤は、無機酸溶液1Lに対して500~1000mgとなるように添加する。かかる混合溶液が調整されると、粒子径が0.5~3mmの天然ゼオライトを重量比で、1:10~1:20(天然ゼオライト:混合溶液)の割合となるように混合溶液に浸漬する。そして、1~2時間浸漬したのち混合溶液から天然ゼオライトを取り出せば、表面が酸性状態に改性された酸改性ゼオライト粒子を得ることができる。
<遷移金属担持工程>
酸改性ゼオライト粒子が得られると、この酸改性ゼオライト粒子の表面に遷移金属を担持させる。具体的には、硝酸鉄、硝酸マンガン、硝酸銅、硝酸セリウム、硝酸クロム、硝酸カドミウムの一種またはいくつかの混合物と水とを混合して硝酸塩溶液を調整する。このとき硝酸塩溶液の濃度、つまり、水に対して混合物を混合する量が0.1~1ml/Lとなるように硝酸塩溶液を調整する。この硝酸塩溶液が調整されると、酸改性ゼオライト粒子を重量比で、1:10~1:20(天然ゼオライト:混合溶液)の割合となるように混合溶液に浸漬する。そして、12~24時間浸漬したのち混合溶液から酸改性ゼオライト粒子を取り出した後、200~800℃で2~5時間焼成すれば、表面に遷移金属が担持された担体ゼオライトを得ることができる。
<被覆剤調整工程>
つぎに、担体ゼオライトの表面に付着させる被覆剤を調整する。具体的には、亜塩素酸ナトリウム粉などの亜硝酸塩の粉末と、シリコンパウダーと、珪藻土と、を重量比で2:1:1となるように、例えば、V型混合機等の公知の混合機を使用して混合して被覆剤を調整する。なお、亜塩素酸ナトリウム粉などの亜硝酸塩の粉末は、亜塩素酸ナトリウムの含有量が82%以上のものであり、粒度50~100目である。シリコンパウダーは、B型シリカゲルの粉末であり、粒度は100~200目です。珪藻土は、SiO含有量が90%の珪藻土精鉱である。
<接着剤調整工程>
また、被覆剤を担体ゼオライトの表面に付着させるために使用される接着剤を調整する。具体的には、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースの中の一種または何種類かを混合した混合物を水に溶解して、接着剤の混合物濃度が水1リットルに対して0.5~5重量%となる水溶液、つまり、接着剤を調整する。
<被覆層形成工程>
被覆剤および接着剤が調整されると、担体ゼオライトの表面に被覆層を形成する。具体的には、担体ゼオライトと被覆剤とを、接着剤に噴射しながら重量比1:1の割合で混合する。例えば、円盤式の粒子造成機に担体ゼオライトと被覆剤とを重量比1:1の割合となるように投入し、接着剤を噴射しながら、被覆、製粒する。すると、表面に接着剤によって被覆剤が付着して形成された被覆層を有する担体ゼオライトが製造される。接着剤の噴射量を固体総重量の3~8%とすれば、粒径1~5mmの被覆層を有する担体ゼオライトが得られる。この被覆層を有する担体ゼオライトを80~105℃で2~4時間乾燥すれば、本実施形態の二酸化塩素発生剤の粒子を得ることができる。
<保管方法>
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、空気中の二酸化炭素および水分と接触すれば二酸化塩素ガスを発生させる。このため、保管の際には、本実施形態の二酸化塩素発生剤が空気、具体的には、二酸化炭素および水分を含む気体や、二酸化炭素を含む気体と水に接触しないように保管される。例えば、不織布やプラスチック透析膜などの材料で作られた通気性を有する内装用袋に収容した状態で、アルミニウム層を有する外装袋に気密に密閉したり、内装用袋に収容せず直接通気性を有しない外装袋に気密に密閉された状態で保管されたりする。このとき、外装袋内には、除湿剤や脱気等を同封しておくことで、本実施形態の二酸化塩素発生剤を安定した状態で保管することができる。
<使用方法>
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、保管状態から、空気等と接触するようにすれば二酸化塩素ガスを発生させることができる。例えば、上述したように外装袋に気密に密封されている場合であれば、外装袋を開封すれば、直接または内装袋を通して本実施形態の二酸化塩素発生剤を空気(つまり空気中の二酸化炭素および水分)と接触させて、二酸化塩素ガスを発生させることができる。
ここで、本実施形態の二酸化塩素発生剤は、被覆剤によって二酸化塩素ガスの発生をある程度抑制できるようになっているが、二酸化塩素ガスの発生を加速する場合には、本実施形態の二酸化塩素発生剤に直接または本実施形態の二酸化塩素発生剤を収容している内装袋の表面に水を噴きつければよい。
本発明の二酸化塩素発生剤が、二酸化塩素ガスの発生量を多くでき、しかもその状態を長期間維持できることを確認した。
実施例は、上述した製造方法で、製造された製品が以下の成分割合となるように調整したものである。なお、比較には市販の二酸化塩素発生剤を使用した。

<実施例>
1)担体ゼオライト:70重量%
2)亜塩素酸ナトリウム粉末(亜塩素酸ナトリウムの含有量82%、粒度は50~100目):8重量%(亜塩素酸ナトリウム)
3)遷移金属(アルギン酸ナトリウム):2重量%
4)被覆剤
シリコンパウダー(B型シリカゲルの粉末、粒度は100~200目):7重量%
珪藻土(SiO含有量が90%の珪藻土精鉱):7重量%
5)接着剤:6重量%
実験では、通気性の無い袋(アルミ被覆の袋)封入された状態の二酸化塩素発生剤10gを開封してから二酸化塩素ガスの発生量を測定し、二酸化塩素ガスの発生量の経時変化を確認した。
図2に実験結果を示す。
図2に示すように、実施例は、開封直後から市販品と比べて二酸化塩素ガスの発生量が多く、3倍以上の二酸化塩素ガスを発生していることが確認できる。しかも、市販品では、開封後から30日程度で二酸化塩素ガスをほとんど発生しないようになっているが、実施例では、開封から84日を経過しても、市販品の開封直後の二酸化塩素ガスの発生量の二倍以上の二酸化塩素ガスを発生していることが確認できる。
以上の結果より、本発明の二酸化塩素発生剤は、従来の二酸化塩素発生剤と比べて、二酸化塩素ガスの発生量を多くでき、しかもその状態を長期間維持できることが確認されたた。
本実施形態の二酸化塩素発生剤は、室内や畜舎等の除菌が必要となる区切られた空間において二酸化塩素を発生させる薬剤として適している。

Claims (10)

  1. 空気との接触によって二酸化塩素ガスを発生する二酸化塩素発生剤であって、
    該二酸化塩素発生剤は粉末状であり、
    表面に遷移金属が担持された多孔質の担体の表面に亜塩素酸塩の粉体および被覆剤の粉体を接着剤によって付着したものである
    ことを特徴とする二酸化塩素発生剤。
  2. 前記亜塩素酸塩の粉体が、亜塩素酸ナトリウム粉末であり、
    前記被覆剤の粉体が、シリコンパウダー、珪藻土のいずれか一種または混合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の二酸化塩素発生剤。
  3. 前記遷移金属が、鉄、マンガン、銅、セリウム、クロム、カドミウムのいずれか一種または2種以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の二酸化塩素発生剤。
  4. 前記接着剤が、亜塩素酸塩の粉体が、亜塩素酸ナトリウム粉末であり、
    前記被覆剤の粉体が、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのいずれか一種または2種以上の混合物の水溶液である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の二酸化塩素発生剤。
  5. 前記多孔質の担体がゼオライトであり、
    二酸化塩素発生剤の全重量に対する、ゼオライト、遷移金属、亜塩素酸塩の粉体、および、被覆剤の粉体の重量割合が、
    担体ゼオライトが40~80重量%、
    遷移金属が0.5~10重量%、
    亜塩素酸塩の粉体が1~40重量%、
    被覆剤が15~25重量%、である
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の二酸化塩素発生剤。
  6. 請求項1~5の二酸化塩素発生剤の製造方法であって、
    担体の表面に遷移金属を担持させた担体粒子を得る工程と、
    該担体粒子の表面に亜塩素酸塩の粒子を含む被覆層を形成する被覆層形成工程と、
    被覆層が形成された担体粒子を乾燥する乾燥工程と、を順に実施する
    ことを特徴とする二酸化塩素発生剤の製造方法。
  7. 担体粒子を得る工程において、
    担体の表面が酸性状態に改性された酸改性担体粒子を得る酸改性担体粒子製造工程と、
    該酸改性担体粒子の表面に遷移金属を担持させた担体粒子を得る遷移金属担持工程と、
    該担体粒子の表面に被覆層を形成する被覆層形成工程と、を順に実施する
    ことを特徴とする請求項6記載の二酸化塩素発生剤の製造方法。
  8. 前記酸改性担体粒子製造工程では、
    無機酸溶液と界面活性剤とを含む混合溶液に担体を浸漬する
    ことを特徴とする請求項7記載の二酸化塩素発生剤の製造方法。
  9. 前記遷移金属担持工程では、
    硝酸塩溶液に酸改性担体粒子を浸漬し、浸漬後の酸改性担体粒子を焼成する
    ことを特徴とする請求項7または8記載の二酸化塩素発生剤の製造方法。
  10. 前記遷移金属担持工程では、
    接着剤を供給しながら、前記担体粒子と亜塩素酸塩の粉体と被覆剤の粉体とを混合攪拌する
    ことを特徴とする請求項6、7、8または9記載の二酸化塩素発生剤の製造方法。
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