JP2023121354A - 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナー濃度を検知するセンサを用いずに現像バイアスの制御範囲を規定することができ、異常画像の発生を抑制できる画像形成装置。【解決手段】静電潜像が形成される像担持体21と、像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体33を有し、像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、現像剤担持体に現像バイアスを印加する電圧印加手段16と、像担持体を現像する際に電圧印加手段から出力される電流を検知する電流検知手段16と、像担持体上に形成されたトナー像が転写される転写体と、転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段19と、電流検知手段の検知結果とトナー付着量検知手段の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する制御部18とを備える。制御部はトナー帯電量に基づいて像担持体と現像剤担持体との間の距離の予測値を算出する。【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置及び画像形成装置の制御方法に関する。
従来から、電子写真方式を用いた画像形成装置において、出力画像における画質を安定化することを目的として、現像工程時の現像電流を検知してその検知結果に基いて作像条件を制御(プロセスコントロール)する技術が知られている。
特許文献1には、トナー像を作像するときに電圧印加手段から出力される電流を検知し、像担持体上のトナー付着量を検知し、これらの検知結果に基づいて像担持体上における作像条件を調整することが開示されている。特許文献1によれば、出力画像における画像濃度が安定して、地肌汚れ等の不具合を防止できるとしている。
例えば2成分現像剤を用いた画像形成装置では、現像ローラ(現像剤担持体)に現像バイアスを印加することで、現像装置内で攪拌され帯電したトナーにより像担持体上の静電潜像を現像する。その際、トナー濃度に応じて現像ローラに印加する現像バイアスを制御することで、キャリア付着や狙いの画像濃度からの乖離を防ぐ試みがなされている。
しかしながら、従来技術では、現像バイアスの制御範囲を規定する場合、トナー濃度を用いて規定する必要があり、そのため、トナー濃度を検知するセンサが必須となっていた。特許文献1では、トナーが現像される際に流れる電流と、像担持体上のトナー付着量からトナーの帯電量を算出し、作像条件に反映させているが、現像バイアスの制御範囲を規定するには、トナー濃度を検知するセンサが必要であった。トナー濃度を検知するセンサをなくして装置のコストやサイズを低減しようとする場合、現像バイアスの制御範囲を可変にすることができず、異常画像が発生するリスクが上昇する問題があった。
そこで本発明は、現像剤担持体と像担持体との距離を予測することにより、トナー濃度を検知するセンサを用いることなく、現像剤担持体に印加する現像バイアスの制御範囲を規定することができ、異常画像の発生を抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備え、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する電圧印加手段と、前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流を検知する電流検知手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像が転写される転写体と、前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、前記電流検知手段の検知結果と前記トナー付着量検知手段の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する制御部と、を備え、前記制御部は、前記トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、現像剤担持体と像担持体との距離を予測することにより、トナー濃度を検知するセンサを用いることなく、現像剤担持体に印加する現像バイアスの制御範囲を規定することができ、異常画像の発生を抑制できる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置及び画像形成装置の制御方法について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備え、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する電圧印加手段と、前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流を検知する電流検知手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像が転写される転写体と、前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、前記電流検知手段の検知結果と前記トナー付着量検知手段の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する制御部と、を備え、前記制御部は、前記トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出することを特徴とする。
本発明の画像形成装置の制御方法は、像担持体に形成された静電潜像を、前記像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体により現像する現像工程と、前記現像剤担持体に現像バイアスを電圧印加手段により印加する電圧印加工程と、前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流を検知する電流検知工程と、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体に転写する転写工程と、前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知工程と、前記電流検知工程の検知結果と前記トナー付着量検知工程の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する算出制御工程と、を含み、前記算出制御工程は、前記トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出し、算出した前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値に基づいて、前記電圧印加手段を制御して前記現像バイアスの上限及び下限を制御することを特徴とする。
本発明によれば、現像剤担持体と像担持体との距離を予測することにより、トナー濃度を検知するセンサを用いることなく、現像剤担持体に印加する現像バイアスの制御範囲を規定することができ、異常画像の発生を抑制できる。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部としてのプロセスカートリッジを示す。21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収納された像担持体としての感光体ドラムを示す。22は感光体ドラム21上を帯電する帯電部を示す。23は感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像部を示す。24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写部としての転写バイアスローラを示す。25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部としてのプロセスカートリッジを示す。21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収納された像担持体としての感光体ドラムを示す。22は感光体ドラム21上を帯電する帯電部を示す。23は感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像部を示す。24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写部としての転写バイアスローラを示す。25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
また、27は各色のトナー像が重ねて転写される第2の像担持体としての中間転写ベルト(中間転写体)を示す。29は中間転写ベルト27上に形成されたトナー像を被転写材Pに転写する転写部としての第2転写バイアスローラを示す。30は4色のトナー像が重ねて転写された被転写材Pを搬送する転写ベルトを示す。32Y、32M、32C、32BKは各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの現像部23に各色のトナーを補給するトナー補給部を示す。61は転写紙等の被転写材Pが収納される給紙部を示す。66は被転写材P上の未定着画像を定着する定着部を示す。120は載置された原稿を光学的に読み取るスキャナを示す。
ここで、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、感光体ドラム21、帯電部22、現像部23、クリーニング部25が、一体化されたものである。そして、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21上で、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成がおこなわれる。プロセスカートリッジは画像形成ユニットの一例である。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の反時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
一方、スキャナ120の原稿載置部にカラー原稿が載置されると、不図示の読取部にて原稿の画像情報が光学的に読み取られる。すなわち、原稿に対して照明光源の走査をおこない、不図示のカラーCCDに原稿像を結像する。そして、原稿像を、カラーCCDで光電変換してR、G、Bの画像信号を生成する。これらの画像信号は、書込み部2に送信される。その後、書込み部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分のレーザ光は、ミラー6~8で反射された後に、紙面右側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー3により、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分の静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分のレーザ光は、ミラー9~11で反射された後に、紙面右から2番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分の静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12~14で反射された後に、紙面右から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面右から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21表面は、さらに回転して、現像部23との対向位置に達する。そして、現像部23から感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色の画像が、順次転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、クリーニング部25との対向位置に達する。そして、クリーニング部25で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像(トナー像)が重ねて転写された中間転写ベルト27表面は、図中の矢印方向に走行して、第2転写バイアスローラ29の位置に達する。そして、第2転写バイアスローラ29の位置で、被転写材P上に中間転写ベルト27上のフルカラーの画像が2次転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト27表面は、不図示の中間転写ベルトクリーニング部の位置に達する。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、第2転写バイアスローラ29位置の被転写材Pは、給紙部61から搬送ガイド63、レジストローラ64等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、被転写材Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した被転写材Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ29の位置に向けて搬送される。
詳しくは、被転写材Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した被転写材Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ29の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された被転写材Pは、転写ベルト30により、定着部66に導かれる。定着部66では、加熱ローラ67と加圧ローラ68とのニップにて、カラー画像が被転写材P上に定着される。
そして、定着工程後の被転写材Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
そして、定着工程後の被転写材Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は、本実施形態の画像形成装置の一例における内部を説明するための概略図である。図2では、例えば、感光体ドラム21(像担持体)、現像ローラ33(現像剤担持体)、プロセスカートリッジ20(画像形成ユニット)、中間転写ベルト27(中間転写体)、転写ローラ24、搬送ローラ28が図示されている。
プロセスカートリッジ20は、感光体ドラム21と現像ローラ33を有し、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローごとに備えられている。プロセスカートリッジ20K、20C、20M、20Yについて、ブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYを区別なく説明する場合、プロセスカートリッジ20と表記する。感光体ドラム21K、21C、21M、21Y及び現像ローラ33K、33C、33M、33Yも同様である。
本例の画像形成装置では、感光体ドラム21の静電潜像が現像ローラ33により現像されて、感光体ドラム21上にトナー像が形成され、中間転写ベルト27にトナー像が転写される。中間転写ベルト27に転写されたトナー像は記録媒体に転写された後、定着され、画像が形成される。
中間転写ベルト27は、中間転写体の一例であり、中間転写体は転写体の一例である。感光体ドラム21上のトナー像は、記録媒体に転写してもよいが、中間転写体に転写した後、記録媒体に転写することが好ましい。
中間転写ベルト27は、中間転写体の一例であり、中間転写体は転写体の一例である。感光体ドラム21上のトナー像は、記録媒体に転写してもよいが、中間転写体に転写した後、記録媒体に転写することが好ましい。
現像ローラ33の表面に供給されたトナーは、感光体ドラム21上の静電潜像のパターンに沿って現像される。本実施形態では、現像バイアスの条件を調整するために、検知パターンを画像形成し、検知パターンを検知して制御の条件を調整することが好ましい。
検知パターンとしては、適宜変更することができ、例えば、主走査方向60mm×副走査方向10mmのパッチを使用することができる。検知パターンの主走査方向の大きさは、現像電流に比例するため、検知パターンを大きくすることで現像電流の検知精度を向上させることができる。なお、主走査方向は中間転写ベルト27の搬送方向とし、副走査方向は主走査方向と直交する方向である。
感光体ドラム21上の静電潜像を現像する際、現像ローラ33から感光体ドラム21に向かってトナーが移動する。トナーの移動を図中の白矢印で模式的に示している。このとき、移動したトナーの総電荷量に応じた電流が現像ローラ33から高圧基板17に向かって流れる。この電流を図中の黒矢印で模式的に示している。この電流を現像電流とも称する。現像電流は、像担持体を現像する際に電圧印加手段(現像電源16)から出力される電流ともいえる。
本例において、現像電源16は、現像剤担持体に現像バイアスを印加する電圧印加手段に相当する。また現像電源16には、電源回路中に接続された抵抗器を備えた電流検知手段(電流検知回路)が設けられている。本例において電流検知手段は、電流検知回路に相当する。現像バイアスは、直流電圧でもよいし、交流電圧でもよい。
検知された現像電流を用いると、トナーの電荷量Q[-μC]は下記式(1)で求めることができる。
(式1)中、以下を表す。
Ave:平均演算
I_dev:現像電流[A]
T:積分時間[s]
Ave:平均演算
I_dev:現像電流[A]
T:積分時間[s]
Tは積分時間[s]を表し、現像に要した時間を意味する。具体的には、現像ローラ33が回転を開始してから回転を終了させるまでの時間である。
また、Ave(I_dev)は、現像電流の平均値を意味し、現像電流I_devは交流値であるため、平均値を求めている。
トナーの電荷量Qは、Ave(I_dev)にTをかけていることから、トナーの総電荷量と称してもよい。
また、Ave(I_dev)は、現像電流の平均値を意味し、現像電流I_devは交流値であるため、平均値を求めている。
トナーの電荷量Qは、Ave(I_dev)にTをかけていることから、トナーの総電荷量と称してもよい。
感光体ドラム21上に現像された検知パターンは、中間転写ベルト27上に転写される。転写された検知パターン40は、中間転写ベルト27によって二次転写ローラ(不図示)に向かって搬送される。このとき、検知パターン40が光学センサ19を通過する際に、検知パターン40のトナー付着量が検知される。
光学センサ19は、転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段であり、Pセンサなどと称することがある。光学センサ19は、中間転写ベルト27上の検知パターン40に対して光を照射し、反射光を検出する。照射する光と反射光を図中、矢印で模式的に示している。光学センサ19は、反射光の光量をトナー付着量に変換することで、トナー付着量を求めることができる。
本実施形態において求められるトナー付着量は、単位面積当たりのトナーの付着量であり、単位はg/mm2としている。以下、トナー付着量をM/A[g/mm2]とも表記する。なお、「A」は面積(Area)を表している。
上記の式(1)により求めたトナーの電荷量Q[-μC]と、単位面積当たりのトナー付着量M/A[g/mm2]とを用いると、トナーの帯電量Q/M[-μC/g]は、下記式(2)で求めることができる。
下記式(2)を求めるにあたり、トナー付着量を検知した後、検知パターンの面積をかけてトナー質量Mを求めておく。
トナー質量M[g]=トナー付着量[g/mm2]×検知パターンの面積[mm2]
トナー質量M[g]=トナー付着量[g/mm2]×検知パターンの面積[mm2]
また、このようにして求めたトナー質量Mを用いてトナー帯電量を求める。
トナー帯電量Q/M[-μC/g]=トナー電荷量Q[-μC]/トナー質量M[g]
この式が下記式(2)に相当するともいえる。
トナー帯電量Q/M[-μC/g]=トナー電荷量Q[-μC]/トナー質量M[g]
この式が下記式(2)に相当するともいえる。
(式2)中、以下を表す。
Ave:平均演算
I_dev:現像電流[A]
M/A:単位面積当たりのトナーの付着量[g/mm2]
Spd:中間転写ベルトの線速[mm/s]
Width:検知パターンの主走査方向の幅[mm]
T1:1次転写率[%]
Tr:逆転写率[%]
Q/M:トナー帯電量[-μC/g]
T:積分時間[s]
Ave:平均演算
I_dev:現像電流[A]
M/A:単位面積当たりのトナーの付着量[g/mm2]
Spd:中間転写ベルトの線速[mm/s]
Width:検知パターンの主走査方向の幅[mm]
T1:1次転写率[%]
Tr:逆転写率[%]
Q/M:トナー帯電量[-μC/g]
T:積分時間[s]
なお、T1は1次転写率[%]を表し、中間転写ベルト上のトナー付着量/感光体上のトナー付着量により求めることができる。
Trは逆転写率[%]を表し、下流ステーション(画像形成ユニット)の感光体上に逆転写されたトナー付着量/中間転写ベルト上のトナー付着量により求めることができる。
Ave(M/A)としている理由、すなわち、単位面積当たりのトナーの付着量について平均値を求めている理由は、検知パターン内でトナーの量が変動することがあるため、このような変動による影響を低減するためである。
また、現像電流の単位[A]については、[A]=[C/s]のように変換し、単位時間当たりの電荷量としている。これを式(2)に適用することで、Q/Mの単位は[-μC/g]となる。
Trは逆転写率[%]を表し、下流ステーション(画像形成ユニット)の感光体上に逆転写されたトナー付着量/中間転写ベルト上のトナー付着量により求めることができる。
Ave(M/A)としている理由、すなわち、単位面積当たりのトナーの付着量について平均値を求めている理由は、検知パターン内でトナーの量が変動することがあるため、このような変動による影響を低減するためである。
また、現像電流の単位[A]については、[A]=[C/s]のように変換し、単位時間当たりの電荷量としている。これを式(2)に適用することで、Q/Mの単位は[-μC/g]となる。
図1及び上記の説明では、例としてシアンの画像形成ユニットについてトナー帯電量を算出する例を説明しているが、実際には、他の画像形成ユニットについてもそれぞれ算出可能である。
図3は、本実施形態の画像形成装置の要部概略図であり、プロセスカートリッジ20の概略図である。図中のプロセスカートリッジ20には、感光体ドラム21、現像ローラ33、現像部23(現像手段)、感光体ユニット26が図示されている。感光体ユニット26には、感光体ドラム21が備えられ、その他にも例えば、帯電手段やクリーニング手段などが備えられる。現像部23には、現像ローラ33が備えられ、その他にも例えば、現像ローラ33にトナーを供給する供給ローラなどが備えられる。図中、プロセスカートリッジ20は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのうちの1つについて図示するものであり、これについてする説明は他のプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)についても同様にあてはまる。
図4は、図3の要部概略であり、感光体ドラム21と現像ローラ33との間の距離を説明する図である。以下、感光体ドラム21(像担持体)と現像ローラ33(現像剤担持体)との間の距離をPG(Photo conductor Gap)とも称することがあり、この他にもギャップなどと称することがある。図中、PGを符号34で図示している。PGは、感光体ドラム21の表面と現像ローラ33の表面との距離である。
PGは、現像能力に関わる特性値として知られている。一般にPGが大きくなるにつれ、現像能力が下がる傾向がある。以下、現像能力をγで表し、現像能力γを現像γと表記することがある。現像能力γの単位は、mg/cm2/-kVである。
PGの予測値は、トナー帯電量Qと現像能力γに基づいて算出することができる。
現像能力γ(現像γ)は、例えば以下のようにして求める。
あらかじめ当該画像形成装置において、段階的に現像ポテンシャル[-kV]を変化させてトナー像を形成し、該トナー像のトナー付着量[mg/cm2]を検知し、前記現像ポテンシャル[-kV]と前記トナー像のトナー付着量[mg/cm2]との関係を求め、この関係について線形近似を行い、線形近似によって求められた直線の傾きを前記現像能力γ[mg/cm2/-kV]とする。
現像能力γ(現像γ)は、例えば以下のようにして求める。
あらかじめ当該画像形成装置において、段階的に現像ポテンシャル[-kV]を変化させてトナー像を形成し、該トナー像のトナー付着量[mg/cm2]を検知し、前記現像ポテンシャル[-kV]と前記トナー像のトナー付着量[mg/cm2]との関係を求め、この関係について線形近似を行い、線形近似によって求められた直線の傾きを前記現像能力γ[mg/cm2/-kV]とする。
制御部は、検知パターンを形成してトナー帯電量Qを算出し、このトナー帯電量Qと、あらかじめ求めておいた現像γとを用いて、PGの予測値を算出することができる。このように、現像γを用いてPGの予測値を算出する場合、装置の現像能力が考慮されるため、より精度よくPGの予測値を算出することができる。
現像γを求める際に形成するトナー像は、特に制限されるものではなく、適宜選択することができ、例えば上述の検知パターンのような画像が挙げられる。また、このトナー像のトナー付着量は、例えば上述の光学センサ19を用いることができる。また、現像ポテンシャル[-kV]は、現像バイアスと感光体の露光部の電位との関係により求められる。
図5は、現像γとトナー帯電量Q/Mの関係の一例を説明するための図であり、線形近似した図である。一般的に、トナーによる現像のされやすさを表す特性値として現像γが用いられる。現像γは、トナー帯電量Q/Mと相関を持ち、図5のように、現像装置の公差であるPGによって関係が変わることが知られている。図5に示すように、PGが大きいほど、同じトナー帯電量Q/Mでも現像γが小さくなる。また、PGが小さいほど、同じトナー帯電量Q/Mでも現像γが大きくなる。つまり、PGが大きいほど現像γが小さくなり、PGが小さいほど現像γが大きくなる。なお、PG中心とあるのは、図示するPGが大きい場合とPGが小さい場合との間のPGを意味する。
図5は、現像γとトナー帯電量Q/Mの関係について、線形近似をした図であり、実際は直線ではなく、下記の図6のように曲線になる。現像γとトナー帯電量Q/Mの関係は、PGによって変動し、PGは公差を持つため、画像形成ユニットによって異なる関係を持つことになる。
図6は、現像γとトナー帯電量Q/Mを測定した結果の一例である。図6は、実際にPGを公差内で変更した際の現像γとトナー帯電量Q/Mとの関係を取得した結果である。上記の実施例1の検知パターンを形成し、それぞれのPGについて結果をプロットしている。
図6に示すように、図5と同様に、PGが大きいほど、同じトナー帯電量Q/Mでも現像γが小さくなり、PGが小さいほど、同じトナー帯電量Q/Mでも現像γが大きくなる。図示するように、現像γとトナー帯電量Q/Mとの関係は曲線になっており、曲線である場合、測定結果によくフィットする。現像γとトナー帯電量Q/Mとの関係が、図5では直線であるのに対し、図6では曲線になっており、このように違いがあるのは、制御上簡易的な線形近似を用いるためである。
図5や図6を用いることにより、トナーの帯電量Q/Mとその時の現像γを用いることで、トナー濃度を検知するセンサを用いずに、画像形成装置のPGの推測値(予測値)を算出することができる。本実施形態において、PGの予測値を算出する際には、図5のような線形近似を用いてもよいし、図6のような実際の測定結果を用いてもよい。図5を用いる場合、制御上、簡易的に算出を行うことができるという利点があり、図6を用いる場合、より精度良く算出を行うことができるという利点がある。
PGについて補足すると、画像形成装置を組み立てる際、PGの大まかな値が把握されていたとしても、PGの値は例えば数十μmオーダー~数百μmオーダー(場合により1000μmを超えることもある)であり、詳細値を求めることが難しい。またPGは公差を持つため、設計時の値と異なることがあり、詳細値を求めることが難しい。また画像形成を繰り返すことで、PGに変化が生じた場合、所期の現像が行えず、異常画像が発生するリスクが上昇してしまう。そこで、現像電流とトナー付着量を検知し、トナー帯電量を算出し、トナー帯電量からPGを推測することにより、現時点でのPGの値、もしくは現時点でのPGに近い値を予測している。
本実施形態によれば、算出したPGの予測値に基づいて、電圧印加手段を制御して現像バイアスの上限及び下限を制御することができる。また、算出したPGの予測値に基づいて、地肌ポテンシャルを制御することができる。どのような点を考慮して現像バイアスや地肌ポテンシャルをどのように制御するかについては、後述のフローの説明に記載している。一部を説明すると、例えば、PGが大きい場合、現像能力は出にくくなるため、現像バイアスの上下限の範囲を上げることで画像濃度が薄くなることを防止できる。PGが小さい場合、現像能力は出やすくなるため、現像バイアスの上下限の範囲を下げることでキャリア付着の発生率を下げるとともに、画像濃度が濃くなることを防ぐことができる。
図7は、制御全体のフローの一例を説明する図である。
下記のフローは、例えば制御部18によって行われる。制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。
下記のフローは、例えば制御部18によって行われる。制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。
また、このような制御は、装置の初回電源ON時に実施することが好ましい。初回電源ON時に行うことで、現像剤の劣化の影響を受けることを防止でき、精度良くトナー帯電量を算出することができる。画像形成を繰り返すことで、例えば、現像剤の劣化や汲み上げ量の低下により、Q/Mとγの関係が変動することがあり、PGの予測値の算出に影響が生じることがある。
S11では、トナー帯電量Q/Mを検知するための検知パターンを形成する。上述したように、感光体ドラム21上に静電潜像が形成され、現像手段により現像されてトナー像が形成される。
S12では、現像する際の現像電流を電流検知回路で検知した電流量から求める。また、現像電流からトナー像の総電荷量を求める。また、形成されたトナー像が検知パターン40として中間転写ベルト27上に転写され、検知パターン40のトナー付着量を光学センサ19により検知する。
S13では、トナーの総電荷量とトナー付着量からトナー帯電量Q/Mを算出する。トナー帯電量Q/Mは、上記のようにして求めることができる。
S14では、算出したトナー帯電量Q/Mと現像能力γを用いて、例えば図5や図6のトナー帯電量Q/Mと現像γの関係にあてはめる。このようにすることで、PGの予測値を算出することができる。PGの予測値は、画像形成ユニットごとに算出する。なお、現像γはあらかじめ、例えばS11を行う前に求めておく。
S15では、算出したPGの予測値がどの区分に該当するか判定する。PGを公差の上下限でいくつかの区分、例えば3区分に分割し、算出したPGの予測値がどの区分に該当するか判定する。このように、PGの区分を設けて、それぞれの区分に対応して現像バイアスや地肌ポテンシャルを制御することで、異常画像が発生するリスクをより低減することができる。
区分としては、特に制限されるものではなく、上記のように3区分でもよいし、その他の数であってもよい。あらかじめ、それぞれの区分に対応した現像バイアスの上限及び下限や地肌ポテンシャルの値を設定しておく。PGの区分としては、一概に規定することは難しいが、例えば(300)μm未満、(300)μm以上かつ(400)μm未満、(400)μm以上のように3つの区分に分けることができる。
S16では、算出したPGの予測値に基づいて、現像バイアスの上限及び下限を制御する。現像バイアスの上限及び下限を制御するという記載については、現像バイアスの制御範囲の上限を広げる(解放する)、現像バイアスの制御範囲の下限を広げる(解放する)などと記載してもよい。また現像バイアイスの上限の値及び下限の値を決定するなどと記載してもよい。また現像バイアスの出力の上限及び下限を制御するなどと記載してもよい。
本実施形態では、算出したPGの予測値がどの区分に該当するかを判定し(S15)、区分に応じて現像バイアスの上限及び下限を制御する(S16)。例えば算出したPGの予測値が0.33mm以上である場合、区分A(説明のための記載である)に該当すると判定し、例えば現像バイアスの制御範囲の上限を例えば初期値-600Vから解放後-800Vにする。
S16のように、現像バイアスの上限及び下限を制御することで、例えばキャリア付着といった異常画像が発生することを抑制できる。例えば現像バイアスが高過ぎる場合、キャリア付着が発生しやすくなってしまうため、不必要に現像バイアスの制御範囲が高くならないようにする。また、現像バイアスが低すぎる場合、画像濃度の規格の下限を下回ってしまい、画像濃度が低い画像になってしまう。
現像バイアスの上下限の範囲を制御するには、例えば電圧印加手段を制御する。
現像バイアスの上下限の範囲については、予測されたPGや装置構成によっても異なるため、一概に規定することが難しいが、例えば、PGが300μm~400μmの場合、現像バイアスの上限を600V~800Vの範囲にすることが好ましく、現像バイアスの下限を250V~450Vの範囲にすることが好ましい。現像バイアスの範囲について、別の規定の仕方としては、例えば、上限については、初期値から-100V~+100Vのように変更することが好ましく、下限については、初期値から-100V~+100Vのように変更することが好ましい。
現像バイアスの上下限の範囲については、予測されたPGや装置構成によっても異なるため、一概に規定することが難しいが、例えば、PGが300μm~400μmの場合、現像バイアスの上限を600V~800Vの範囲にすることが好ましく、現像バイアスの下限を250V~450Vの範囲にすることが好ましい。現像バイアスの範囲について、別の規定の仕方としては、例えば、上限については、初期値から-100V~+100Vのように変更することが好ましく、下限については、初期値から-100V~+100Vのように変更することが好ましい。
また本実施形態では、プロセスカートリッジ20ごとに、現像バイアスの上限及び下限を制御することが可能である。このように、プロセスカートリッジ20ごとに、現像バイアスの上限及び下限を制御することで、例えば、現像能力が低いプロセスカートリッジ20にのみ、現像バイアスの上限を高くするといった制御も可能になる。このため、プロセスカートリッジ20のそれぞれで異常画像が発生するリスクを低減でき、全体として異常画像が発生するリスクを低減できる。
S17では、算出したPGの予測値に基づいて、地肌ポテンシャルを制御する。地肌ポテンシャルは、地汚れと呼ばれる非画像部へのトナー付着を防ぐためのバイアスである。地肌ポテンシャルを高くすることで地汚れを防げるが、高過ぎる場合には、キャリア付着が発生し、異常画像となってしまう。PGと地汚れは相関があり、PGが広い場合(大きい場合)、地汚れが悪化する。そのため、PGが広い場合、地肌ポテンシャルを高くすることで地汚れを抑制し、PGが狭い場合、地肌ポテンシャルを低くすることでキャリア付着を抑制することができる。
このように、算出したPGの予測値に基づいて、地肌ポテンシャルを制御することで、地汚れとキャリア付着を抑制でき、異常画像の発生を抑制できる。地肌ポテンシャルを制御するには、具体的に例えば、感光体への帯電電圧を印加する電圧印加手段を制御する。なお、本実施形態における地肌ポテンシャルは、感光体の帯電電位と現像バイアスとの電位差である。
地肌ポテンシャルをどのように制御するかについては、予測されたPGや装置構成によっても異なるため、一概に規定することが難しいが、例えば、PGの予測値が300μm~400μmの場合、地肌ポテンシャルを50V~250Vの範囲にすることが好ましい。
また、地肌ポテンシャルについても現像バイアスと同様に、算出したPGの予測値がどの区分に該当するかを判定し(S15)、区分に応じて地肌ポテンシャルを制御する(S17)ことが好ましい。なお、制御するとあるのは、地肌ポテンシャルの値を決定するなどと記載してもよい。
地肌ポテンシャルは、現像バイアスと同様に、プロセスカートリッジ20ごとに制御することが可能である。このように、プロセスカートリッジ20ごとに地肌ポテンシャルを制御することで、プロセスカートリッジ20ごとにPGが異なる場合においても、それぞれで異常画像の発生を抑制でき、全体として異常画像の発生を抑制することができる。
本実施形態では、S16とS17のどちらか一方を行うようにしてもよいが、S16とS17の両方を行うことが好ましい。両方を行うことで、異常画像の発生をより抑制することができる。また、S16とS17はどちらを先に行ってもよい。
上記のようにして、制御フローが終了する。
次に、トナー濃度について説明する。本実施形態では、算出したトナー帯電量に基づいてトナー濃度を算出するようにしてもよい。
図8は、トナー濃度とトナー帯電量の関係の一例を示す図である。二成分現像剤において、トナー濃度とトナー帯電量は相関を有する。そのため、上記のようにして検知されたトナー帯電量Q/Mを用いることにより、トナー濃度を検知するセンサを有していない装置においても、トナー濃度を求めることが可能になる。
図8は、トナー濃度とトナー帯電量の関係の一例を示す図である。二成分現像剤において、トナー濃度とトナー帯電量は相関を有する。そのため、上記のようにして検知されたトナー帯電量Q/Mを用いることにより、トナー濃度を検知するセンサを有していない装置においても、トナー濃度を求めることが可能になる。
本実施形態では、トナー濃度を求めることにより、求められたトナー濃度を用いて、例えばトナー補給量を制限する等の制御を行う。これにより、トナー飛散や地汚れを抑制することができる。
上述のように、本発明によれば、画像形成装置の制御方法が提供される。本発明の画像形成装置の制御方法では、現像剤担持体と像担持体との距離を予測することにより、トナー濃度を検知するセンサを用いることなく、現像剤担持体に印加する現像バイアスの制御範囲を規定することができ、異常画像の発生を抑制できる。以下補足を説明する。
画像形成装置の制御方法は、例えば現像工程、電圧印加工程、電流検知工程、転写工程、トナー付着量検知工程、算出制御工程を含む。
現像工程は、像担持体に形成された静電潜像を、前記像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体により現像する。
電圧印加工程は、前記現像剤担持体に現像バイアスを電圧印加手段により印加する。電圧印加手段は、例えば現像電源16を用いることができる。
電流検知工程は、前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流(現像電流)を検知する。現像電流は、例えば現像電源16に備えられた電流検知回路により検知することができる。
転写工程は、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体に転写する。転写体としては、例えば中間転写ベルト27を用いることが好ましい。
トナー付着量検知工程は、前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知する。トナー付着量は、例えば光学センサ19により検知することができる。
算出制御工程は、前記電流検知工程の検知結果と前記トナー付着量検知工程の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する。算出制御工程は、例えば制御部18が行う。
電圧印加工程は、前記現像剤担持体に現像バイアスを電圧印加手段により印加する。電圧印加手段は、例えば現像電源16を用いることができる。
電流検知工程は、前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流(現像電流)を検知する。現像電流は、例えば現像電源16に備えられた電流検知回路により検知することができる。
転写工程は、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体に転写する。転写体としては、例えば中間転写ベルト27を用いることが好ましい。
トナー付着量検知工程は、前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知する。トナー付着量は、例えば光学センサ19により検知することができる。
算出制御工程は、前記電流検知工程の検知結果と前記トナー付着量検知工程の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する。算出制御工程は、例えば制御部18が行う。
前記算出制御工程は、前記トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出し、算出した前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値に基づいて、前記電圧印加手段を制御して前記現像バイアスの上限及び下限を制御する。このようにすることで、トナー濃度を検知するセンサを用いることなく、現像剤担持体に印加する現像バイアスの制御範囲を規定することができる。
現像工程、電圧印加工程、転写工程は、例えば図7のS11が該当する。現像工程、電圧印加工程、転写工程では、任意の画像でよいが、検知パターン40を形成することが好ましい。電流検知工程、トナー付着量検知工程は、例えば図7のS12が該当する。算出制御工程は、例えば図7のS13~S16が該当する。算出制御工程は、地肌ポテンシャルの制御(S17)を行うことが好ましい。
6 ギャップ
16 現像電源/電流検知回路
17 高圧基板
18 制御部
19 光学センサ
20 プロセスカートリッジ
21 感光体ドラム
23 現像部
26 感光体ユニット
27 中間転写ベルト
33 現像ローラ
40 検知パターン
16 現像電源/電流検知回路
17 高圧基板
18 制御部
19 光学センサ
20 プロセスカートリッジ
21 感光体ドラム
23 現像部
26 感光体ユニット
27 中間転写ベルト
33 現像ローラ
40 検知パターン
Claims (11)
- 静電潜像が形成される像担持体と、
前記像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を有し、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する電圧印加手段と、
前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流を検知する電流検知手段と、
前記像担持体上に形成されたトナー像が転写される転写体と、
前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、
前記電流検知手段の検知結果と前記トナー付着量検知手段の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記トナー帯電量と下記のようにして求めた現像能力γに基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
[現像能力γ]
あらかじめ当該画像形成装置において、段階的に現像ポテンシャルを変化させてトナー像を形成し、該トナー像のトナー付着量を検知し、前記現像ポテンシャルと前記トナー像のトナー付着量との関係を求め、この関係について線形近似を行い、線形近似によって求められた直線の傾きを前記現像能力γとする。 - 前記制御部は、検知パターンを形成したときの前記電流検知手段の検知結果と前記トナー付着量検知手段の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出し、該トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、当該画像形成装置の初回電源ON時に、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、算出した前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値に基づいて、前記電圧印加手段を制御して前記現像バイアスの上限及び下限を制御することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、算出した前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値に基づいて、地肌ポテンシャルを制御することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、算出した前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値が所定の区分であるかを判定し、所定の区分に応じて、前記現像バイアスの上限の値及び下限の値を決定する、又は、前記地肌ポテンシャルの値を決定することを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体及び前記現像手段を有する画像形成ユニットを複数備え、
前記制御部は、前記画像形成ユニットごとに、請求項5に記載の制御及び請求項6に記載の制御のうちの少なくとも一方を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、算出した前記トナー帯電量に基づいてトナー濃度を算出することを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記転写体は、中間転写体であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 像担持体に形成された静電潜像を、前記像担持体に対向するとともにトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体により現像する現像工程と、
前記現像剤担持体に現像バイアスを電圧印加手段により印加する電圧印加工程と、
前記像担持体を現像する際に前記電圧印加手段から出力される電流を検知する電流検知工程と、
前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体に転写する転写工程と、
前記転写体に転写されたトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知工程と、
前記電流検知工程の検知結果と前記トナー付着量検知工程の検知結果とに基づいてトナー帯電量を算出する算出制御工程と、を含み、
前記算出制御工程は、前記トナー帯電量に基づいて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値を算出し、算出した前記像担持体と前記現像剤担持体との間の距離の予測値に基づいて、前記電圧印加手段を制御して前記現像バイアスの上限及び下限を制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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