JP2023120140A - 芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置 - Google Patents

芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023120140A
JP2023120140A JP2022168990A JP2022168990A JP2023120140A JP 2023120140 A JP2023120140 A JP 2023120140A JP 2022168990 A JP2022168990 A JP 2022168990A JP 2022168990 A JP2022168990 A JP 2022168990A JP 2023120140 A JP2023120140 A JP 2023120140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
catalyst
aromatic compound
producing
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022168990A
Other languages
English (en)
Inventor
輝興 多湖
Terufusa Tako
健太郎 木村
Kentaro Kimura
泰輔 小嶋
Taisuke Kojima
大樹 坂主
Daiki Sakanushi
貴章 古屋
Takaaki Furuya
亜珠香 大橋
Asuka OHASHI
修 若村
Osamu Wakamura
讓 加藤
Yuzuru Kato
健太郎 森田
Kentaro Morita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Engineering Co Ltd
Publication of JP2023120140A publication Critical patent/JP2023120140A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】低コストであり、かつ、生産性に優れた芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置を提供する。【解決手段】芳香族化合物の製造方法は、触媒を含む1段の反応器内で、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置に関する。
地球温暖化対策として二酸化炭素排出削減が求められている。この二酸化炭素排出削減に対しバイオマスを原料としたプラスチック(バイオプラスチック)の開発が進められている。
バイオプラスチックとしてはバイオポリエチレンテレフタラート(バイオPET)がある。現在普及しているバイオPETは、原料重量比の約3割を占めるエチレングリコールのバイオ化まで進んでいる。しかし、原料重量比の約7割を占めるテレフタル酸は化石由来の原料から製造されている。
テレフタル酸はパラキシレンから製造される。現在、バイオマスから製造されたイソブタノールを触媒転換技術によりパラキシレンを製造する技術の開発が進められている。
特許文献1には、脱水反応、二量化反応、環化脱水素反応を3段の反応器に分けて行うパラキシレンを含む芳香族化合物の製造方法が開示されている。
米国特許出願公開第2011/0087000号明細書
しかし、特許文献1の技術では、2量化反応を高圧条件(5.2MPa)で行う必要があり、設備・運転が高コストになるという課題があった。また、特許文献1の製造方法より省工程の製造方法が求められている。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされた発明であり、低コストであり、かつ、生産性に優れた芳香族化合物の製造方法、触媒、および芳香族化合物製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
<1> 本発明の一態様に係る芳香族化合物の製造方法は、触媒を含む1段の反応器内で、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造し、前記触媒がSiとAlを含有し、SiとAlとのモル比Si/Alが1~12または50~200であり、前記触媒は、ゼオライトを担体とし、かつ、前記ゼオライトに金属またはリンを担持する。
<2> 上記<1>に記載の芳香族化合物の製造方法は、前記ゼオライトが10員環細孔を持つことが好ましい。
<3> 上記<1>または<2>に記載の芳香族化合物の製造方法は、前記ゼオライトがMFI型ゼオライト、MEL型ゼオライト、およびTON型ゼオライトからなる群から選択される1種以上であってもよい。
<4> 上記<1>~<3>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが1~12であってもよい。
<5> 上記<1>~<3>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが50~200であってもよい。
<6> 上記<1>~<5>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、前記触媒の平均粒子径は0.3μm~30μmであってもよい。
<7> 上記<1>~<6>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、前記金属が亜鉛またはガリウムであってもよい。
<8> 上記<7>に記載の芳香族化合物の製造方法は、前記金属が亜鉛であり、前記亜鉛の担持量が前記担体の全質量に対して0.13~7.0wt%であってもよい。
<9> 上記<1>~<8>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、前記ゼオライトの外表面の酸点にSiが付加されてもよい。
<10> 上記<1>~<9>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、400~550℃の温度域および常圧~1000kPaの圧力域で、前記パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造してもよい。
<11> 上記<1>~<10>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、触媒の質量W(g-触媒)とイソブタノールの流量F(L-原料/h)との比W/Fが1~15(g-触媒・h/L-原料)であってもよい。
<12> 上記<1>~<11>のいずれか1つに記載の芳香族化合物の製造方法は、脱水反応、二量化反応、および環化反応の反応後の生成物中のイソブタノールを原料として再度用いてもよい。
<13> 本発明の一態様に係る触媒は、SiとAlを含有し、SiとAlとのモル比Si/Alが1~12または50~200であり、ゼオライトを担体とし、かつ、前記ゼオライトに金属またはリンを担持する。
<14> 上記<13>に記載の触媒は、前記ゼオライトが10員環細孔を持つことが好ましい。
<15> 上記<13>または<14>に記載の触媒は、前記ゼオライトがMFI型ゼオライト、MEL型ゼオライト、およびTON型ゼオライトからなる群から選択される1種以上であってもよい。
<16> 上記<13>~<15>のいずれか1つに記載の触媒は、前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが1~12であってもよい。
<17> 上記<13>~<15>のいずれか1つに記載の触媒は、前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが50~200であってもよい。
<18> 上記<13>~<17>のいずれか1つに記載の触媒は、平均粒子径が0.3μm~30μmであってもよい。
<19> 上記<13>~<18>のいずれか1つに記載の触媒は、前記金属が亜鉛またはガリウムであってもよい。
<20> 上記<19>に記載の触媒は、前記金属が亜鉛であり、前記亜鉛の担持量が前記担体の全質量に対して0.13~7.0wt%であってもよい。
<21> 上記<13>~<20>のいずれか1つに記載の触媒は、前記ゼオライトの外表面の酸点にSiが付加されてもよい。
<22> 本発明の一態様に係る芳香族化合物製造装置は、上記<13>~<21>のいずれか1つに記載の触媒を備える。
<23> 上記<22>に記載の芳香族化合物製造装置は、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造したときに生成される副生成物を回収する回収部をさらに備えてもよい。
本発明の上記態様によれば、低コストであり、かつ、生産性に優れた芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る芳香族化合物製造装置を示す模式図である。 従来の芳香族化合物製造装置を示す模式図である。
本発明との対比のために、イソブタノールからパラキシレンを含む芳香族化合物を製造する従来の方法について説明する。図2は従来の芳香族化合物製造装置である。図2の芳香族化合物製造装置50は、脱水反応器20A、2量化反応器20B、環化反応器20C、第1分離器30、および第2分離器40を有する。なお、本明細書中において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。「未満」、「超」と示す数値には、その値が数値範囲に含まれない。
芳香族化合物製造装置50の脱水反応器20Aにおいて、イソブタノールの脱水反応が起こる。ここで、脱水反応とは、アルコールを対応するアルケンに変換する化学反応をいう。イソブタノールの場合は、脱水反応によって、イソブチレンが生成される。従来の芳香族化合物製造装置50では、第1分離器30によって、水とイソブチレンが分離され、2量化反応器20Bにイソブチレンが送られる。
芳香族化合物製造装置50の2量化反応器20Bにおいて、イソブチレンの2量化反応が起こる。2量化反応は、2個の同一の分子(イソブチレン等)が触媒により、出発物質の2倍の分子量を有する分子(ジイソブチレンなど)を形成する反応をいう。従来の芳香族化合物製造装置50では、第2分離器40によって、ジイソブチレンとC12(ブタノールの3量体等)とが分離され、環化反応器20Cにジイソブチレンが送られる。
芳香族化合物製造装置50の環化反応器20Cにおいて、環化反応が起こる。ここで、環化反応とは、アルカンまたはアルケンが触媒の存在下で、芳香族化合物(例えばパラキシレン)および水素に変換される反応をいう。この環化反応により、ジイソブチレンは、パラキシレンを含む芳香族化合物となる。
以上、説明したように、従来の芳香族化合物製造装置50では、脱水反応、二量化反応、環化反応をそれぞれ異なる反応器で行い、パラキシレンを含む芳香族化合物を製造していた。また、従来の芳香族化合物製造装置50では、それぞれの反応に応じて、触媒、温度条件、圧力条件を変えていた。本発明者らは、触媒を検討することで、1段の反応器内で、脱水反応、2量化反応、および環化反応ができることを見出し、本発明を完成した。
(芳香族化合物製造装置)
以下、図面を参照し、第一実施形態に係る芳香族化合物製造装置を説明する。図1は、第一実施形態に係る芳香族化合物製造装置100を示す。芳香族化合物製造装置100は、触媒を含む1段の反応器10を備える。
(反応器)
反応器10は、触媒1、加熱器5、および触媒を収容する容器9を備える。反応器10は、イソブタノールが流入する管15と、反応器10内で製造されたパラキシレンを含有する芳香族化合物を送出する管18と、接続される。
(触媒)
触媒は、SiとAlとを含有し、かつ、SiとAlとのモル比Si/Alが、1~12または50~200である。このような触媒を用いることで、脱水反応、二量化反応、環化反応を1段で行うことができる。触媒1は、ゼオライトを担体とし、かつ、ゼオライトに金属またはリンを担持する触媒である。ゼオライトを担体とし、かつ、ゼオライトに金属またはリンを担持することで、イソブタノールからパラキシレンを含有する芳香族化合物を製造しやすくすることができる。
触媒1の担体である、ゼオライトとしては、国際ゼオライト学会(International Zeolite Association)でデータベース化されている構造コ-ドがAEL、EUO、FER、HEU、MEU、MEL、MFI、TONまたはNES型などのゼオライトが挙げられる。芳香族化合物の収率及びパラキシレンの選択率を向上するために、ゼオライトとしては、MFI型ゼオライト、MEL型ゼオライト、およびTON型ゼオライトからなる群から選択される1種以上であることが好ましい。特に好ましくは、MFI型ゼオライトである。ここで、パラキシレンの選択率とは、脱水反応、二量化反応および環化反応によって、パラキシレンが形成される程度を指す。例えば、パラキシレンの選択率50%とは、脱水反応、二量化反応および環化反応によって形成された生成物のうちの50%がパラキシレンであることを意味する。
触媒1の担体であるゼオライトの細孔径分布は、0.5nm~0.6nmであることが好ましい。ゼオライトの細孔径分布は0.53nm~0.56nmの範囲であることがより好ましい。ゼオライトの細孔径分布が、0.5nm~0.6nmの範囲であれば、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率が向上する。ゼオライトは、シリカアルミナ系多孔質材料であり、特に10員環細孔を持つゼオライト系材料が望ましい。ゼオライトの細孔径分布は、例えば、高純度ガス/蒸気吸着量測定装置にて、窒素ガス及びアルゴンガス吸着法に基づく定容法により測定することができる。
触媒1がゼオライトである場合、担体であるゼオライトを構成するSiをAlで置換する場合、Siが4価に対し、Alが3価であるので、ゼオライトに酸点が生じる。この酸点は、脱水反応、2量化反応、および環化反応に影響する。ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alは、1~12または50~200である。特に酸点が少ないと、副反応が抑制され、芳香族化合物の収率及びパラキシレンの選択率が向上するので、Si/Al比は、50~200が好ましい。また、ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alは、1~12であると、転化率を向上できる場合があるので、好ましい。
触媒1の担体であるゼオライトのSi/Al比は、ゼオライトをフッ酸と硝酸の混合水溶液で溶解し、これを一般的なICP装置による誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-AES)で測定することで求めることができる。
触媒1の担体であるゼオライトの平均粒子径は、0.3μm~30μmが好ましい。より好ましいゼオライトの平均粒子径は、5μm以上である。より好ましいゼオライトの平均粒子径は、15μm以下である。ゼオライトの平均粒子径が0.3μm~30μmであれば、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
ゼオライトの平均粒子径は、倍率30~10,000倍の視野において、走査型電子顕微鏡(SEM)でゼオライトを観察することで、測定することができる。観察で得られたゼオライト粒子の最大となる長さをゼオライトの粒子径とし、観察で得られた50個のゼオライトの粒子径の平均を平均粒子径とする。
ゼオライトに担持される金属としては、亜鉛またはガリウムであることが好ましい。ゼオライトに担持する金属を、亜鉛またはガリウムとすることで、ゼオライトの酸点を調整することができる。リンも同様にゼオライトの酸点を調整することができる。これにより、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。ゼオライトに担持される金属としては、亜鉛が特に好ましい。また、ゼオライトに担持される金属とリンとでは、亜鉛が好ましい。
担持される金属が亜鉛の場合、亜鉛の担持量としては、担体であるゼオライトの全質量に対して、0.13~7.0wt%であることが好ましい。亜鉛の担持量としては、5~7wt%であることがより好ましい。亜鉛の担持量が、担体であるゼオライトの全質量に対して、0.13~7.0wt%であることで、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
触媒1の担体であるゼオライトの外表面の酸点にSiが付加されることが好ましい。酸点にSiが付加されることで酸点を減少させることができる。これによって、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
触媒1の担体であるゼオライトの外表面の酸点にSiを付加する方法は、特に限定されない。例えば、ゼオライトの細孔内部に入らない分子サイズのシラン化剤に、触媒を含侵し、焼成することで、アモルファスシリカでゼオライトが被覆された触媒が得られる。これによって、ゼオライトの外表面の酸点にSiを付加することができ、酸点を減少させることができる。シラン化剤としては、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン-co-メチルフェニルシロキサン)などのシロキサンの重合体が挙げられる。シラン化剤は、ゼオライトの細孔内へ入らないサイズの分子であれば使用することができる。
触媒1中のゼオライトを被覆するアモルファスシリカの含有量は、触媒1の全質量に対し、1wt%~30wt%であることが好ましい。アモルファスシリカの含有量は、被覆前後の重量計測で測定することができる。
また、アモルファスシリカで被覆された触媒を構造規定剤に湿潤させ、ドライゲルコンバージョンによって表面に被覆したアモルファスシリカをSilicalite-1に固相転換してもよい。これによって、Silicalite-1で被覆された触媒を得ることができる。構造規定剤としては、例えば、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAOH)が挙げられる。アモルファスシリカと構造規定剤との比は0.3~10(mol/mol)であることが好ましい。
(加熱器)
反応器10の加熱器5は、イソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応時の温度条件を制御する機能を有する。加熱器5としては特に限定されず、公知の加熱手段を用いることができる。
(容器)
容器9は、触媒1を収容する。容器9の材質および形状は、イソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応に耐えることができれば、特に限定されない。
(芳香族化合物の製造方法)
次に、本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法について、次に説明する。本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法は、触媒を含む1段の反応器10内で、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造する。また、本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法において、反応器10内の触媒がSiとAlを含有し、SiとAlとのモル比Si/Alが1~12または50~200であり、反応器10内の触媒は、ゼオライトを担体とし、かつ、前記ゼオライトに金属またはリンを担持する。従来の製造方法では、パラキシレンを含む芳香族化合物を3段階の反応で得ていたため、生産性を大きく向上することができる。
(イソブタノール)
イソブタノールは、バイオマスを発酵して製造されたバイオイソブタノールが好ましい。イソブタノールの純度は特に限定されないが、純度は高いほうが好ましい。イソブタノールの純度は例えば60%以上であり、より好ましくは、80%以上である。イソブタノールの純度の上限は特に限定されず、例えば、100%である。
イソブタノールの反応器10への流量は、特に限定されない。例えば、イソブタノールの流量は、触媒1の質量をW(g-触媒)とし、イソブタノールの流量をF(L-原料/h)としたときに、比W/Fが1~15(g-触媒・h/L-原料)となるように調整することが好ましい。比W/Fが1~15の範囲となることで、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができるので、好ましい。ここで、g-触媒は、触媒の質量(単位:g)を表し、L-原料は、原料であるイソブタノールの体積(単位:L)を表す。
また、イソブタノールとしては、脱水反応、二量化反応、および環化反応後の生成物中に残存するイソブタノールを分離精製し、再度、反応器10に投入してもよい。反応生成物中の未反応のイソブタノールを原料として再度反応器10に投入することで、トータルの収率を向上することができる。即ち、脱水反応、二量化反応、および環化反応の反応後の生成物中のイソブタノールを原料として再度用いてもよい。
(触媒)
芳香族化合物の製造方法では、反応器10内で原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応が起こる。この反応は、イソブタノールと触媒1とが接触することで進行する。イソブタノールと接触する触媒1は、SiとAlとを含有し、かつ、SiとAlとのモル比Si/Alが、1~12または50~200である。触媒1は、ゼオライトを担体とし、かつ、ゼオライトに金属またはリンを担持する触媒である。ゼオライトを担体とし、かつ、ゼオライトに金属またはリンを担持することで、イソブタノールからパラキシレンを含有する芳香族化合物を製造することができる。
芳香族化合物の製造方法において、触媒1の担体であるゼオライトとしては、国際ゼオライト学会(International Zeolite Association)でデータベース化されている構造コ-ドがAEL、EUO、FER、HEU、MEU、MEL、MFI、TONまたはNES型などのゼオライトが挙げられる。芳香族化合物の収率及びパラキシレンの選択率を向上するために、ゼオライトとしては、MFI型ゼオライト、MEL型ゼオライトおよびTON型ゼオライトからなる群から選択される1種以上であることが好ましい。特に好ましくは、MFI型ゼオライトである。
触媒1の担体であるゼオライトの細孔径分布は、0.5nm~0.6nmであることが好ましい。ゼオライトの細孔径分布は0.53nm~0.56nmの範囲であることがより好ましい。ゼオライトの細孔径の範囲が、0.5nm~0.6nmの範囲であれば、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率が向上する。ゼオライトは、シリカアルミナ系多孔質材料であり、特に10員環細孔を持つゼオライト系材料が望ましい。ゼオライトの細孔径分布は、例えば、高純度ガス/蒸気吸着量測定装置にて、窒素ガス及びアルゴンガス吸着法に基づく定容法により測定することができる。
芳香族化合物の製造方法において、ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alは、1~12または50~200である。特に酸点が少ないと、副反応が抑制され、芳香族化合物の収率及びパラキシレンの選択率が向上するので、Si/Al比は、50~200が好ましい。
芳香族化合物の製造方法において、ゼオライトの平均粒子径は、0.3μm~30μmが好ましい。より好ましいゼオライトの平均粒子径は、5μm以上である。より好ましいゼオライトの平均粒子径は、15μm以下である。ゼオライトの平均粒子径が0.3μm~30μmであれば、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
芳香族化合物の製造方法において、ゼオライトの平均粒子径は、倍率30~10,000倍の視野において、走査型電子顕微鏡(SEM)でゼオライトを観察することで、測定することができる。観察で得られた各ゼオライトの最大となる長さをゼオライトの粒子径とし、観察で得られた50個のゼオライトの粒子径の平均を平均粒子径とする。
芳香族化合物の製造方法において、ゼオライトに担持される金属としては、亜鉛またはガリウムであることが好ましい。ゼオライトに担持する金属を、亜鉛またはガリウムとすることで、ゼオライトの酸点を調整することができる。リンも同様にゼオライトの酸点を調整することができる。これにより、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。ゼオライトに担持される金属としては、亜鉛が特に好ましい。また、ゼオライトに担持される金属とリンとでは、亜鉛が好ましい。
芳香族化合物の製造方法において、担持される金属が亜鉛の場合、亜鉛の担持量としては、担体であるゼオライトの全質量に対して、0.13~7.0wt%であることが好ましい。亜鉛の担持量としては、5~7wt%であることがより好ましい。亜鉛の担持量が、担体であるゼオライトの全質量に対して、0.13~7.0wt%であることで、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
芳香族化合物の製造方法において、触媒1の担体であるゼオライトの外表面の酸点にSiが付加されることが好ましい。酸点にSiが付加されることで酸点を減少させることができる。これによって、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
触媒1の担体であるゼオライトの外表面の酸点にSiを付加する方法は、特に限定されない。例えば、ゼオライトの細孔内部に入らない分子サイズのシラン化剤に、触媒を含侵し、焼成することで、アモルファスシリカでゼオライトが被覆された触媒が得られる。これによって、ゼオライトの外表面の酸点にSiを付加することができ、酸点を減少させることができる。シラン化剤としては、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン-co-メチルフェニルシロキサン)などのシロキサンの重合体が挙げられる。シラン化剤は、ゼオライトの細孔内へ入らないサイズの分子であれば使用することができる。
触媒1中のゼオライトを被覆するアモルファスシリカの含有量は、触媒1の全質量に対し、1wt%~30wt%であることが好ましい。また、アモルファスシリカの含有量は、被覆前後の重量計測で測定することができる。
また、アモルファスシリカで被覆された触媒を構造規定剤に湿潤させ、ドライゲルコンバージョンによって表面に被覆したアモルファスシリカをSilicalite-1に固相転換してもよい。これによって、Silicalite-1で被覆された触媒を得ることができる。構造規定剤としては、例えば、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAOH)が挙げられる。アモルファスシリカと構造規定剤との比は0.3~10(mol/mol)であることが好ましい。
(温度条件)
本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法において、温度条件は特に限定されない。本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法において、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応は、400~550℃の温度域で行うことが好ましい。この温度域で、脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことで、芳香族化合物の収率およびパラキシレンの選択率を向上することができる。
(圧力条件)
本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法において、圧力条件は特に限定されない。本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法において、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応は、常圧~1000kPaで行うことが好ましい。本実施形態の製造方法では、この圧力域で、脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことできるので、生産性を向上することができる。ここで、常圧とは、大気圧(例えば、標準気圧:101325Pa)を意味する。
以上、本実施形態に係る芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置について、詳述した。なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。本実施形態の製造方法において、脱水反応、二量化反応、および環化反応の反応後の生成物中のイソブタノールやイソブテンを原料として再度用いてもよい。本実施形態の芳香族化合物製造装置において、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造したときに生成される副生成物を回収してもよい。本実施形態の芳香族化合物製造装置において、原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造したときに生成される副生成物を回収する図示しない回収部をさらに備えてもよい。回収される副生成物としては、エチレン、プロペン、トルエンなどが挙げられる。回収方法は特に限定されないが、例えば、吸着法、吸収法、深冷分離法、膜分離法等を用いることができる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(ゼオライトの合成)
ゼオライトは以下の方法で、合成した。水へSi源としてテトラトリエトキシシラン(TEOS)、Al源として硝酸アルミニウム九水和物Al(NO・9HO、構造規定剤としてTRAOH、鉱化剤としてNaClを添加し、ゼオライトを水熱合成した。なお、表1の各実施例のゼオライトは、テトラトリエトキシシランおよび硝酸アルミニウム九水和物の比率を調整することで合成した。各混合比は表1のとおりである。なお、Si/Al比はcolloidal silica ASと硝酸アルミニウム九水和物の比率を変えることで合成した。
Figure 2023120140000002
(ゼオライトへの金属担持方法)
上記で合成したゼオライトに亜鉛イオン溶液(3mol/L)と水を添加し、30分攪拌した後に110℃で乾燥した。表2に記載の金属を担持したゼオライトを合成した。表2に記載の合成したゼオライトは全てMFI型ゼオライトであった。MFI型ゼオライトの確認は、X線回折法で行った。各粒子径は、上述の方法で測定した。表2の触媒種の欄に合成と書いてある実施例1~7および比較例1~3は、上記の方法で合成した。表2の触媒種の欄に市販触媒と記載がある実施例8、実施例9、および実施例10は、水澤化学から購入した。
(触媒へのアモルファスシリカの被覆方法)
ゼオライト(触媒)の全質量(10g)に対し、アモルファスシリカ(SiO)が5wt%となるように、1.33gのポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)をトルエン(40ml)に溶解させた(工程1)。その後、PPMSを溶解したトルエン溶液に、ゼオライトを投入し、エバポレーターを用い減圧乾燥した(工程2)。得られた試料をマッフル炉に入れ、550℃で3時間焼成した(工程3)。工程1~工程3を3回繰り返し、アモルファスシリカで被覆された触媒(アモルファスシリカ被覆触媒)を得た。このアモルファスシリカ被覆触媒に対し、金属を担持して実施例11,12の触媒を得た。アモルファスシリカは、触媒の全質量に対して15wt%であった。
(silicalite-1の被覆方法)
アモルファスシリカと構造規定剤との比(アモルファスシリカ/構造規定剤)が0.8(mol/mol)となるように、上記で作製したアモルファスシリカ被覆触媒(5g)を構造規定剤であるテトラプロピルアンモニウムヒドロキシドの溶液(溶媒:水、濃度16wt%、2.5ml)に含侵させ、真空乾燥機で乾燥した。得られた試料をテフロン(登録商標)容器に入れ、水とともにオートクレーブに入れた。180℃12時間で水熱合成し、得られた試料を蒸留水で洗浄し、110℃で一晩乾燥した。得られた試料を550℃で12時間焼成し、silicalite-1で被覆したゼオライト触媒を得た。この触媒に対し、金属を担持して実施例13のsilicalite-1で被覆した触媒を得た。
(芳香族化合物の製造方法)
各実施例の触媒を充填した反応器に、同伴ガスをNとし、イソブタノールの分圧を4.2kPaとして、注入した。反応温度を450℃、反応時間を4.25hとした。生成物の分析はガスクロマトグラフィ(GC)で行った。TCDにはShincarbonSTを用い、FIDにはShinchromF51+Bentone34(6+2%)Chromosorb W 80-100mesh 2mを用いた。得られた結果を表2および表3に示す。触媒の質量W(g-触媒)とイソブタノールの流量F(L-原料/h)との比W/Fについても、表3に示す。
Figure 2023120140000003
Figure 2023120140000004
表2および表3において、Conversionとあるのは、イソブタノールに対する転化率(%)を示す。Aromaticsと記載があるのは芳香族化合物の合計(Xylene合計、EB、DIB+Benzene、およびtolueneの合計)を示す。Xylene合計は、p-Xylene、m-Xylene、およびo-Xyleneの合計(C-mol%)を示す。EBはエチルベンゼン(C-mol%)を示す。DIB+Benzeneは、ジイソブチレンおよびベンゼンの合計を示す。Heavyは、C9以上の化合物を示す。C1~C3は炭素数C1~C3の化合物を示す。C4~C6は芳香族を含まない炭素数C4~C6の化合物を示す。C1~C6は芳香族を含まない炭素数C1~C6の化合物の合計(C4~C6およびC1~C3の合計)を示す。
表2および表3に示す通り、SiとAlを含有し、SiとAlとのモル比Si/Alが1~12または50~200であり、金属を担持した触媒を用いた、実施例1~13は、芳香族化合物の収率が25%以上であり、かつ、パラキシレン(p-Xylene)の選択率が2%以上であった。
実施例2および比較例1との比較から金属を担持することによって、芳香族化合物の比率を大きく上昇できることが分かった。また、実施例4~6および比較例2の比較から、金属の担持量を増加させることで、芳香族化合物の比率およびパラキシレン(p-Xylene/)の比率を上昇させることができることが分かった。実施例2と実施例6との比較から、粒子径が大きいほうがp-Xyleneの選択率が高いことが分かった。ゼオライト表面においてp-Xyleneの異性化が副反応として進行する。ゼオライト粒子径が大きいほど重量当たりの表面積が小さくなるため、選択率が向上したと考えられる。比較例1~3は、芳香族を含まない炭素数C1~C6の割合が70mol%以上であり、p-Xylene以外の生成物が多かった。アルカンやアルケン類のC1~C6の割合が大きい場合、芳香族収率(パラキシレン収率)が低下する。
実施例11と実施例12は、同じ触媒を使い、触媒の質量W(g-触媒)とイソブタノールの流量F(L-原料/h)との比W/Fを変えた結果である。表3に示す通り、実施例11は、実施例1~10および比較例1~3に対して最も高いp-Xylene/Xylene 選択率を示した。実施例12は、実施例1~10および比較例1~3に対して最も高いp-Xylene収率を示した。これは、触媒の担体であるゼオライト表面をアモルファスシリカで被覆したことにより、ゼオライトの表面上の酸点が不活性化され、副反応が抑制されたことによると考えられる。触媒の担体であるゼオライト表面をアモルファスシリカで被覆することによって、パラキシレンの選択率及び収率が向上できることが確認された。実施例11と実施例12との比較から、W/Fを15まで上げ、イソブタノールに対する触媒量を増やすことで、芳香族収率が改善されることが確認された。
実施例13は、実施例11と比較して芳香族収率とp-Xylene収率が向上した。アモルファスシリカをSilicalite-1へ固相転換したことで不活性化していた酸点が細孔内部で活性化して芳香族収率が向上したと考えられる。
以上より、本開示の芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置を用いることで1段で脱水反応、2量化反応、環化反応を行うことができるので、生産性を改善することができることが分かった。また、本開示の芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置を用いることで、従来よりも低圧で2量化反応を行うことができることが分かった。
本開示の芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置は、低コストであり、かつ、生産性に優れるので、産業上の利用可能性が高い。
1 触媒、 5 加熱器、 9 容器、10 反応器、 100 芳香族化合物製造装置

Claims (23)

  1. 触媒を含む1段の反応器内で、
    原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造し、
    前記触媒がSiとAlを含有し、SiとAlとのモル比Si/Alが1~12または50~200であり、
    前記触媒は、ゼオライトを担体とし、かつ、前記ゼオライトに金属またはリンを担持する、芳香族化合物の製造方法。
  2. 前記ゼオライトが10員環細孔を持つ、請求項1に記載の芳香族化合物の製造方法。
  3. 前記ゼオライトがMFI型ゼオライト、MEL型ゼオライト、およびTON型ゼオライトからなる群から選択される1種以上である請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  4. 前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが1~12である、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  5. 前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが50~200である、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  6. 前記触媒の平均粒子径は0.3μm~30μmである、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  7. 前記金属が亜鉛またはガリウムである請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  8. 前記金属が亜鉛であり、前記亜鉛の担持量が前記担体の全質量に対して0.13~7.0wt%である、請求項7に記載の芳香族化合物の製造方法。
  9. 前記ゼオライトの外表面の酸点にSiが付加された、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  10. 400~550℃の温度域および常圧~1000kPaの圧力域で、前記パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造する、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  11. 触媒の質量W(g-触媒)とイソブタノールの流量F(L-原料/h)との比W/Fが1~15(g-触媒・h/L-原料)である、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  12. 脱水反応、二量化反応、および環化反応の反応後の生成物中のイソブタノールを原料として再度用いる、請求項1または2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  13. SiとAlを含有し、SiとAlとのモル比Si/Alが1~12または50~200であり、ゼオライトを担体とし、かつ、前記ゼオライトに金属またはリンを担持する、触媒。
  14. 前記ゼオライトが10員環細孔を持つ、請求項13に記載の触媒。
  15. 前記ゼオライトがMFI型ゼオライト、MEL型ゼオライト、およびTON型ゼオライトからなる群から選択される1種以上である請求項13または14に記載の触媒。
  16. 前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが1~12である、請求項13または14に記載の触媒。
  17. 前記ゼオライトのSiとAlとのモル比Si/Alが50~200である、請求項13または14に記載の触媒。
  18. 平均粒子径が0.3μm~30μmである、請求項13または14に記載の触媒。
  19. 前記金属が亜鉛またはガリウムである請求項13または14に記載の触媒。
  20. 前記金属が亜鉛であり、前記亜鉛の担持量が前記担体の全質量に対して0.13~7.0wt%である、請求項19に記載の触媒。
  21. 前記ゼオライトの外表面の酸点にSiが付加された、請求項13または14に記載の触媒。
  22. 請求項13または14に記載の触媒を備える芳香族化合物製造装置。
  23. 原料であるイソブタノールの脱水反応、二量化反応、および環化反応を行うことにより、パラキシレンを含有する芳香族化合物を製造したときに生成される副生成物を回収する回収部をさらに備える、請求項22に記載の芳香族化合物製造装置。
JP2022168990A 2022-02-17 2022-10-21 芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置 Pending JP2023120140A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022023289 2022-02-17
JP2022023289 2022-02-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023120140A true JP2023120140A (ja) 2023-08-29

Family

ID=87778173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022168990A Pending JP2023120140A (ja) 2022-02-17 2022-10-21 芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023120140A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102513667B1 (ko) 다단계 촉매 시스템 및 프로펜 생산 방법
US6121187A (en) Amorphous, microporous mixed oxide catalysts with controlled surface polarity for selective heterogeneous catalysis, adsorption and material separation
Liu et al. Potassium-modified molybdenum-containing SBA-15 catalysts for highly efficient production of acetaldehyde and ethylene by the selective oxidation of ethane
JP6942189B2 (ja) プロピレン製造のための2元触媒プロセスおよび系
Cheng et al. Ga2O3/NaZSM-5 for C2H6 dehydrogenation in the presence of CO2: Conjugated effect of silanol
JPWO2007083684A1 (ja) 触媒およびそれを用いるオレフィンの製造方法
JP2018080130A (ja) p−キシレンの製造方法
JP2008266286A (ja) アルケンの製造方法
JP6862966B2 (ja) 金属含有ゼオライト
JP6733501B2 (ja) 芳香族化合物製造触媒及び芳香族化合物の製造方法
JP2023120140A (ja) 芳香族化合物の製造方法、触媒および芳香族化合物製造装置
Ali et al. Selective synthesis of α-olefins by dehydration of fatty alcohols over alumina–thoria mixed catalysts
JP2023014129A (ja) 酸化亜鉛修飾mfi型ゼオライト及びそれを用いた芳香族化合物の製造方法
JP6780369B2 (ja) 芳香族化合物製造触媒及び芳香族化合物の製造方法
CN112694907B (zh) 一种甲烷制备烃类化合物的方法
WO2022270400A1 (ja) シクロペンタジエンの製造方法
WO2022270401A1 (ja) シクロペンタジエンの製造方法
RU2349378C1 (ru) Микросферический катализатор для дегидрирования парафиновых углеводородов
JP2019026571A (ja) 芳香族化合物の製造法
JP7452205B2 (ja) アルコール転換触媒
WO2021132239A1 (ja) インデンの製造方法
JP2022172510A (ja) 銀-アルカリ土類金属含有mfi型ゼオライト及び炭化水素製造用触媒
US11185850B2 (en) Dual functional composite catalyst for olefin metathesis and cracking
JP2022098620A (ja) アルカリ土類金属含有mfi型ゼオライト及び炭化水素製造用触媒
WO2021006188A1 (ja) 新規ゼオライト及びそれを含む芳香族炭化水素製造用触媒