JP2023119353A - 超音波検査方法及び超音波検査装置 - Google Patents

超音波検査方法及び超音波検査装置 Download PDF

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聡 北澤
Satoshi Kitazawa
将裕 三木
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忍 大城戸
Shinobu Okido
明彦 平野
Akihiko Hirano
俊介 沖田
Shunsuke Okita
良純 福原
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Abstract

Figure 2023119353000001
【課題】垂直探触子間に発生した減肉または欠陥の検出、およびその寸法を評価可能とする超音波検査方法および超音波検査装置を提供する。
【解決手段】超音波検査方法は、送信用超音波探触子11から発信され、検査対象物2の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を受信用超音波探触子12を用いて受信する工程と、受信した超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出し、特徴量の健全時からの変化量を用いて検査対象物2の減肉3または欠陥の寸法を評価する工程と、を有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、原子力発電プラント、火力発電プラント、化学プラント等に使用される配管等の検査対象物に生じる減肉あるいは欠陥を超音波を用いてその外部から測定する超音波検査方法及び超音波検査装置に関する。
配管の減肉が進んで受信超音波の波高が減衰する場合にも、反射パルス間の時間差を精度良く測定し、これから配管材中における既知の超音波伝播速度を用いて現在の肉厚、従って減肉量を測定することのできる配管減肉測定の方法と装置の一例として、特許文献1には、配管外部より超音波パルスを入射した後一定時間経過後に反射パルスを受信し、この反射パルスの包絡線信号の自己相関関数φ(τ)に現れる振動周期Tを求め、配管材質中の超音波伝播速度vを用いて配管肉厚dをd=vT/2として算出することを特徴とする、ことが記載されている。
特開平7-198362号公報
原子力発電プラント、火力発電プラント等において、例えば高温・高流速の水蒸気等が流れる配管の屈曲部には、衝撃腐食等のエロージョン・コロージョンによる減肉が生じることがあり、機器保全上の問題となることが知られている。
このため、配管外部より超音波探触子を用いて超音波パルスを入射したときの配管内壁裏面からの反射波を受信し、これに含まれる、配管の内・外壁間で反射を繰り返すことで生じる複数の反射パルス間の時間差から肉厚測定を行う非破壊検査法が開発されている。
従来の方法では、配管肉厚測定に垂直探触子が用いられていた。垂直探触子の検査領域は探触子真下であるため、探触子真下の減肉または欠陥を測定、検出することは可能であった。
一方で、垂直探触子間に発生する局所減肉、例えば液滴衝撃エロ―ジョンなどの局所減肉は検出することができない、との課題がある。特に、局所減肉により配管に貫通孔が発生した場合、プラントを計画外に停止しなければならない可能性がある。そのため、局所減肉を検出する方法が求められている。
さらに、プラントの稼働率向上のため、局所減肉の検出とともに、局所減肉の進展速度をモニタリングする技術が求められている。減肉のモニタリング技術には、減肉有無の検出だけでなく、検出した減肉の深さ、幅等の寸法情報が必要である。減肉の寸法情報から進展速度等をモニタリングし、計画的な配管交換、プラントの信頼性向上、メンテナンスの合理化による稼働率向上を図ることができる。
このような技術の一つとして、例えば特許文献1に記載されたような技術がある。この特許文献1では、配管の減肉が進んで受信超音波の波高が減衰する場合にも、反射パルス間の時間差を度良く測定し、これから配管材中における既知の超音波伝播速度を用いて現在の肉厚、従って減肉量を測定することができる。
しかし、特許文献1の技術は、減肉の進んだ配管について減肉深さを評価する方法であり、減肉の幅は評価できない、との課題がある。また、垂直探触子を配置した直下の減肉しか評価することができない。
ここで、垂直探触子を複数用いることで超音波探触子間に発生した減肉を評価することも知られている。この検査方法では、斜角超音波探触子を用いて超音波を配管内に多重反射させ反射波形の変化から減肉有無を評価する。
しかしながら、減肉寸法を評価するには、反射波形から配管底面と減肉由来の反射成分を分離する必要があるが、反射成分が重畳するため分離が困難であり、減肉および欠陥の寸法評価は困難である、という課題がある。
そこで、本発明の目的は、垂直探触子間に発生した減肉または欠陥の検出、およびその寸法を評価可能とする超音波検査方法および超音波検査装置を提供することである。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、送信用超音波探触子から発信され、検査対象物の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を受信用超音波探触子を用いて受信する工程と、受信した前記超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した前記周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出し、前記特徴量の健全時からの変化量を用いて前記検査対象物の減肉または欠陥の寸法を評価する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、垂直探触子間に発生した減肉または欠陥の検出、およびその寸法を評価することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
実施例1における超音波検査装置の構成を表すブロック図。 実施例1における超音波検査装置の使用例を示す図。 実施例1における超音波検査装置で受信される受信波形の一例を示す図。 垂直探触子による測定における受信波形の一例を示す図。 実施例1における超音波検査装置の信号処理部での処理内容を表すフローチャート。 実施例1における超音波検査装置の表示部に表示されるケプストラム解析結果の一例を示す図。 実施例1における超音波検査装置で利用される、ケプストラム解析結果における周期強度と減肉幅/探触子距離との相関関係を示す図。 実施例2における超音波検査装置での常設型超音波探触子の探触子設置例を示す図。 実施例2における超音波検査装置での常設型超音波探触子の使用例を示す図。 実施例3における超音波検査装置でのワイヤレス超音波探触子の探触子設置例を示す図。 実施例3における超音波検査装置でのワイヤレス超音波探触子の使用例を示す図。
以下に本発明の超音波検査方法および超音波検査装置の実施例を、図面を用いて説明する。
なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一、または類似の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
以下の実施例では、検査方法および検査装置として、配管の減肉や欠陥の検査を行うための配管減肉検査装置を例に示すが、本発明の検査方法および検査装置はこれに限定されず、多種多様な構造物の検査に適用することができる。
<実施例1>
本発明の超音波検査方法および超音波検査装置の実施例1について図1乃至図7を用いて説明する。
最初に、超音波検査装置の全体構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、実施例1における超音波検査装置の構成を表すブロック図、図2は実施例1における超音波検査装置の使用例を示す図である。
図1に示す超音波検査装置1は、送信用超音波探触子11、受信用超音波探触子12、パルサー13、レシーバ14、制御部15、データ収録部16、信号処理部17、表示部18を備えている。
このうち、パルサー13、レシーバ14、制御部15、データ収録部16、信号処理部17、表示部18で構成される処理部10は、後述する液晶ディスプレイ等の表示部18や、入力機器、データ収録部16を兼ねた記憶装置、CPU、メモリなどを有するコンピュータで構成されるものとすることができ、1つのコンピュータで構成されるものとして別のコンピュータで構成されるものとしてもよく、特に限定されない。
処理部10における動作の制御は、記憶装置に記録された各種プログラムに基づき実行される。なお、処理部10で実行される動作の制御処理は、1つのプログラムにまとめられていても、それぞれが複数のプログラムに別れていてもよく、それらの組み合わせでもよい。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、モジュール化されていてもよい。
超音波を発信する送信用超音波探触子11および超音波を受信する受信用超音波探触子12には垂直探触子が使用され、検査対象物2の表面に配置される。これら送信用超音波探触子11および受信用超音波探触子12は、制御部15によってパルサー13とレシーバ14を切り替えることで、送信用超音波探触子11と受信用超音波探触子12の送受機能を切り替えて測定することが可能であり、いずれかの探触子が超音波発信用、もう一方が検査対象物2の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を受信する超音波受信用とできる。
パルサー13およびレシーバ14は、送信用超音波探触子11、および受信用超音波探触子12に接続されている。
制御部15は、送信用超音波探触子11および受信用超音波探触子12の動作を制御する部分であり、例えば上述のCPUの一部分に相当する。例えば、制御部15は、パルサー13を経由して送信用超音波探触子11に対して超音波パルスを出力し、検査対象物2の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を電気信号として受信用超音波探触子12、およびレシーバ14を介して受信する。
データ収録部16は、例えば、制御部15で受信した電気信号をデジタル化してデータとして収録する部分であり、好適にはHDDやSSDなどの記憶装置で構成される。
信号処理部17は、上述のCPUの一部分に相当し、データ収録部16でデジタル化された電気信号の出力時間を起点として、振幅強度の経時変化を求める。具体的には、受信した超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出し、特徴量の健全時からの変化量を用いて検査対象物2の減肉3または欠陥の寸法を評価する。
また、本実施例では、信号処理部17は、好適には、受信した超音波の波形に対してケプストラム解析処理を行い、ケプストラム解析処理の結果の周期間隔から減肉3または欠陥の深さを、ケプストラム解析処理の結果の周期強度から減肉3または欠陥の幅を評価する。
表示部18は、上述のディスプレイであり、減肉3または寸法を評価した結果を表示する。
次いで、本実施例の超音波検査装置1の大まかな動作の流れについて説明する。
まず、制御部15よりパルサー13を経由して送信用超音波探触子11に超音波パルス4の発信指令を出力する。発信指令を受けて送信用超音波探触子11から超音波が発信され、発信された超音波パルスは、検査対象物2の内壁裏面での反射を繰り返す多重反射波として受信用超音波探触子12に到達し、レシーバ14を介して、電気信号を受信信号として受信する。
受信信号はデータ収録部16にてデジタル化され、データとして収録される。このデータは、図3に示すようにパルス信号の出力時間を起点として、電気信号の振幅強度の経時変化を示すものである。
データ収録部16で得たデータを信号処理部17で処理し、減肉3の寸法を評価した結果を表示部18に表示する。
多重反射した超音波の波導伝播経路内に、減肉3あるいは欠陥がある場合、反射波5の波導伝播経路は変化し、時間変化として受信波形に現れ、データ収録部16と信号処理部17を経て、表示部18に減肉3あるいは欠陥の深さと幅の寸法が表示させる。
ここで、1つの垂直探触子で超音波パルス4を送信、受信する配管減肉測定では、図4に示すような受信波形が得られる。図4の受信波形は、減肉3由来の反射ピークXと配管肉厚由来の反射ピークXとを含む波形であり、減肉3由来の反射ピークには減肉3の深さに関する情報が含まれている。この図4の受信波形からは、減肉3由来の反射ピークと配管肉厚由来の反射ピークを区別することが可能である。しかしながら、減肉3の幅の情報を得ることができず、寸法評価を行うことができない、との問題がある。
一方で、図3の受信波形は、探触子間の配管内部を多重反射した反射波である。この図3の受信波形は、幅の情報も含んでいるものの、配管由来の反射ピークと減肉3由来の反射ピークとが複雑に重畳しているため、2つの異なる反射ピークを区別することが困難である。そのため、配管肉厚由来の反射ピークから減肉3由来の反射ピークを抽出する処理が必要である。
そこで、本実施例での超音波検査では、受信した超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出する。この特徴的な信号処理部17の処理内容について、図5と図6を用いて説明する。図5は、本実施例における信号処理部の処理内容を示すフローチャート図である。図6は、信号処理後のケプストラム解析結果である。
信号処理部17は、データ収録部16のデータを図5のフローチャートに従い信号処理を行う。
詳しく説明すると、好適には、減肉3あるいは欠陥の深さと幅の寸法を評価する手法として、ケプストラム解析を用いる。
このケプストラム解析とは、受信波形または受信信号から周期特性を抽出する信号処理であり、フーリエ変換等では周期特性を抽出できない複数周期が重畳している波形または信号に対して有効であり、周囲の雑音を含む音信号をケプストラム解析により目的の音信号のみの周期特性を抽出することができるため、音響分野等で活用されている。
従って、配管などの検査対象物2の減肉検査では、受信波形の中から、減肉3由来の周期特性を抽出することで、周期特性から減肉3の深さ、幅の寸法情報を評価できることになる。以下、受信波形を用いたケプストラム解析の手順を以下に示す。
まず、図3を用いて受信波形について説明する。図3の探触子間を多重反射させた受信波形には、減肉3由来の反射ピークには減肉3の深さに関する情報に加え、減肉3の幅に関する情報が含まれている。しかし、減肉3由来の反射ピークは、配管肉厚由来の反射ピークと重畳するため、受信波形から減肉3の寸法を直接評価することは困難である。
そこで、周期性を示す特徴量としての反射ピークを含む受信波形に対して図5の手順で計算を行い、減肉3の寸法に関する情報を抽出する。
具体的には、図5に示すように、信号処理部17は、データ収録部16から入力された受信波形(ステップS101)をフーリエ変換処理により周波数スペクトルに変換する(ステップS102)。
次に、信号処理部17は、周波数スペクトルを対数処理により対数スペクトルに変換し(ステップS103)、最後に逆フーリエ変換する(ステップS104)ことでケプストラム解析結果を得る。
最後に、信号処理部17は、取得したケプストラム解析結果を基に減肉3の寸法評価を行い(ステップS105)、評価結果を表示部18に出力する。これにより表示部18に評価結果が表示される。
この際に表示される画面は、例えば図6のような周期間隔に対する周期強度を示すケプストラムとすることができるが、これに限定されず、図6のケプストラムから抽出された減肉3あるいは欠陥の寸法の具体的数値や、図6のケプストラムおよびそこから抽出された減肉3あるいは欠陥の寸法の具体的数値の両方、のいずれかとすることができる。
次いで、図6を用いて、減肉寸法評価を説明する。図6の横軸は、周期間隔(ケフレンシ)と呼び、受信波形の反射ピークの時間ピッチを示し、縦軸は受信波形の振幅強度由来の周期強度である。
図6内では、縦軸の周期強度のピーク値における横軸の周期間隔値が、減肉3由来の受信波形と配管肉厚由来の受信波形をそれぞれ示している。周期間隔が示す値は超音波の伝播距離と同じであるため、配管肉厚由来の周期間隔と減肉3由来の周期間隔に分離でき、減肉3あるいは欠陥の深さと配管肉厚を比較、評価することができる。
減肉3あるいは欠陥の深さは、検査対象材料の音速がわかれば計算可能である。例えば、検査対象材料を炭素鋼とした場合について、図6を参照して配管肉厚と減肉3深さの算出例を説明する。
炭素鋼の音速(5900m/s)と配管肉厚由来の周期間隔(2.0μs)の積から配管肉厚が求まる。具体的には、音速5900m/s×周期間隔(2.0×10-6m)=11.8mmが求まり、この値は送信用超音波探触子11から受信用超音波探触子12までの伝播経路であり、配管肉厚の2倍の距離に相当するため、配管肉厚は11.8m/2=5.9mmと計算できる。
減肉3あるいは欠陥深さも同様に以下のように計算できる。減肉3あるいは欠陥由来の周期間隔値を1.0μsとすると、音速5900m/s×減肉3の周期間隔(1.0×10-6m)=5.9mmの伝播経路から、5.9mm/2=2.95mmの配管肉厚が求まり、初期肉厚5.9mmと減肉3発生時の肉厚2.95mmの差分から、減肉3の深さは、2.95mmと評価できる。
さらに、減肉3由来の周期強度のピーク強度は、減肉3の幅が大きくなると増加し、配管肉厚由来の周期強度のピーク強度は減肉3由来のピーク強度に対して相対的に減少する。図7に示すように、配管肉厚周期強度のピーク強度の減少率については、減肉3あるいは欠陥の幅、探触子間の距離に相関がある。
これらの関係から、探触子間の距離が明らかであれば、減肉3あるいは欠陥の深さに加えてその幅も評価でき、寸法(深さおよび幅)を評価できることが判る。通常、送信用超音波探触子11と受信用超音波探触子12との距離は既知であるため、減肉3あるいは欠陥の寸法を求める。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の超音波検査方法は、送信用超音波探触子11から発信され、検査対象物2の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を受信用超音波探触子12を用いて受信する工程と、受信した超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出し、特徴量の健全時からの変化量を用いて検査対象物2の減肉3または欠陥の寸法を評価する工程と、を有する。
このため、垂直探触子間に発生した減肉または欠陥の検出、およびその寸法を評価することができる。
また、評価する工程では、受信した超音波の波形に対してケプストラム解析処理を行い、ケプストラム解析処理の結果の周期間隔から減肉3または欠陥の深さを、ケプストラム解析処理の結果の周期強度から減肉3または欠陥の幅を評価することにより、受信信号から配管肉厚由来の反射波と減肉3由来の反射波を高精度に分離できることから減肉3あるいは欠陥幅をより正確に評価することができる。
<実施例2>
本発明の実施例2の超音波検査方法および超音波検査装置について図8および図9を用いて説明する。図8は実施例2における超音波検査装置での常設型超音波探触子の探触子設置例を示す図、図9は常設型超音波探触子の使用例を示す図である。
プラント内の配管等の減肉3あるいは欠陥は、配管内部流体の流れに変化が起こる、湾曲管やエルボ管の曲面部や、配管等の狭隘部等で発生しやすい。
そこで、図8および図9に示すように、本実施例の超音波検査装置1Aでは、送信用超音波探触子11、および受信用超音波探触子12は、減肉3あるいは欠陥が発生しやすい検査対象物2の表面箇所に常設されているものとして、プラントの運転期間中に常時監視(モニタリング)する。
常設された超音波垂直探触子を2つ以上用いて、図9に示すように送信用超音波探触子11と受信用超音波探触子12に分けて測定することで、探触子間の減肉3あるいは欠陥を検出することができる。
その他の構成・動作は前述した実施例1の超音波検査方法および超音波検査装置1と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の超音波検査方法および超音波検査装置1Aにおいても、前述した実施例1の超音波検査方法および超音波検査装置1とほぼ同様な効果が得られる。
また、送信用超音波探触子11、および受信用超音波探触子12は、検査対象物2の表面に常設されていることにより、減肉3あるいは欠陥の進展状況を経時的に把握することができ、減肉3等の進展予測を精緻に行うことができる。
<実施例3>
本発明の実施例3の超音波検査方法および超音波検査装置について図10および図11を用いて説明する。図10は実施例3における超音波検査装置でのワイヤレス超音波探触子の探触子設置例を示す図、図11はワイヤレス超音波探触子の使用例を示す図である。
実施例1で説明した超音波検査装置1をプラント内の超音波を用いた配管減肉検査で用いる場合、検査員が送信用超音波探触子11および受信用超音波探触子12を配管表面に直接押し当てる必要がある。
ここで、検査対象物2が高所にある場合、特に検査対象物2に保温材などが巻かれている場合は、高所では検査用の足場建設や配管を覆う保温材の着脱等の付帯作業が多くなり、検査時間が増加する虞がある、との課題が新たに生じる。
また、配管などが入り組んでいるために検査員がアクセス困難な箇所の場合も同様に付帯作業が多く、検査時間の増加の懸念がある。
そこで、本実施例の超音波検査装置1Bは、上記の付帯作業を削減するために、送信用超音波探触子、および受信用超音波探触子は、ワイヤレス超音波探触子(図10、および図11参照)とする。
図10および図11に示すように、送信用ワイヤレス超音波探触子21と受信用ワイヤレス超音波探触子22を保温材300が巻かれる前の検査対象物2の表面に常設して、その上から保温材300を設ける。
そして、検査の際には、これら送信用ワイヤレス超音波探触子21に対する超音波発信の指示や受信用ワイヤレス超音波探触子22において受信した検査対象物2の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波の信号をワイヤレス探触子リーダー400により非接触で送受信し、処理部10において実施例1と同様に解析処理する。
また、実施例1,2と同様に、ワイヤレス超音波探触子を2つ以上用いて、図11に示すように送信用ワイヤレス超音波探触子21と受信用ワイヤレス超音波探触子22とに分けて測定することで、探触子間の減肉3あるいは欠陥を検出することができる。
その他の構成・動作は前述した実施例1の超音波検査方法および超音波検査装置1と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の超音波検査方法および超音波検査装置1Bにおいても、前述した実施例1の超音波検査方法および超音波検査装置1とほぼ同様な効果が得られる。
また、送信用超音波探触子、および受信用超音波探触子は、ワイヤレス超音波探触子とすることにより、保温材300の取り外し等の付帯作業を削減でき、検査の負担の更なる軽減を図ることができる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1,1A,1B…超音波検査装置
2…検査対象物
3…減肉あるいは欠陥
4…超音波パルス
5…反射波
10…処理部
11…送信用超音波探触子
12…受信用超音波探触子
13…パルサー
14…レシーバ
15…制御部
16…データ収録部
17…信号処理部
18…表示部
21…送信用ワイヤレス超音波探触子
22…受信用ワイヤレス超音波探触子
300…保温材
400…ワイヤレス探触子リーダー
…減肉由来の反射ピーク
…配管肉厚由来の反射ピーク

Claims (7)

  1. 送信用超音波探触子から発信され、検査対象物の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を受信用超音波探触子を用いて受信する工程と、
    受信した前記超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した前記周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出し、前記特徴量の健全時からの変化量を用いて前記検査対象物の減肉または欠陥の寸法を評価する工程と、を有する
    ことを特徴とする超音波検査方法。
  2. 請求項1に記載の超音波検査方法において、
    前記評価する工程では、受信した前記超音波の波形に対してケプストラム解析処理を行い、前記ケプストラム解析処理の結果の周期間隔から前記減肉または前記欠陥の深さを、前記ケプストラム解析処理の結果の周期強度から前記減肉または前記欠陥の幅を評価する
    ことを特徴とする超音波検査方法。
  3. 超音波を発信する送信用超音波探触子と、
    前記送信用超音波探触子から発信され、検査対象物の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を受信する受信用超音波探触子と、
    前記送信用超音波探触子、および前記受信用超音波探触子に接続されたパルサーおよびレシーバと、
    前記送信用超音波探触子および前記受信用超音波探触子の動作を制御する制御部と、
    データ収録部と、
    信号処理部と、
    表示部と、を備え、
    前記信号処理部は、受信した前記超音波の波形を周波数領域に変換し、変換した前記周波数領域において、周期性を示す特徴量を抽出し、前記特徴量の健全時からの変化量を用いて前記検査対象物の減肉または欠陥の寸法を評価する
    ことを特徴とする超音波検査装置。
  4. 請求項3に記載の超音波検査装置において、
    前記信号処理部は、受信した前記超音波の波形に対してケプストラム解析処理を行い、前記ケプストラム解析処理の結果の周期間隔から前記減肉または前記欠陥の深さを、前記ケプストラム解析処理の結果の周期強度から前記減肉または前記欠陥の幅を評価する
    ことを特徴とする超音波検査装置。
  5. 請求項3に記載の超音波検査装置において、
    前記制御部は、前記パルサーを経由して前記送信用超音波探触子に対して超音波パルスを出力し、前記検査対象物の内面および表面で反射を繰り返して伝播する超音波を電気信号として前記受信用超音波探触子、および前記レシーバを介して受信し、
    前記データ収録部は、前記制御部で受信した前記電気信号をデジタル化してデータとして収録し、
    前記信号処理部は、前記データ収録部でデジタル化された前記電気信号の出力時間を起点として、振幅強度の経時変化を求め、
    前記表示部は、前記減肉または前記の寸法を評価した結果を表示する
    ことを特徴とする超音波検査装置。
  6. 請求項3に記載の超音波検査装置において、
    前記送信用超音波探触子、および前記受信用超音波探触子は、前記検査対象物の表面に常設されている
    ことを特徴とする超音波検査装置。
  7. 請求項3に記載の超音波検査装置において、
    前記送信用超音波探触子、および前記受信用超音波探触子は、ワイヤレス超音波探触子である
    ことを特徴とする超音波検査装置。
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