JP2023119333A - 水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する偏光膜、偏光発光膜、偏光発光板及び表示装置 - Google Patents

水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する偏光膜、偏光発光膜、偏光発光板及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可視光領域で高い透過率を有し、且つ過酷な環境下で高い耐久性を有する、偏光発光膜、偏光発光板及び表示装置を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する、偏光発光膜。TIFF2023119333000026.tif20134(式(1)中、Aは置換基を有してもよいナフタルイミド骨格を表し、Xはスルホ基又はカルボキシ基を表し、nは1~3の整数を表す。)【選択図】無し

Description

本発明は、水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する新規な偏光膜、偏光発光膜、並びにこれを備える染料系偏光発光板及び表示装置に関する。
光の透過・遮へい機能を有する偏光板は、光のスイッチング機能を有する液晶とともに液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)等の表示装置の基本的な構成要素である。このLCDの適用分野は、初期の頃の電卓及び時計等の小型機器から、ノートパソコン、ワープロ、液晶プロジェクター、液晶テレビ、カーナビゲーション、及び屋内外の計測機器等へと広がりつつある。また、偏光機能を有するレンズ等への適用も可能であり、例えば、視認性の向上したサングラスや、近年では3Dテレビなどに対応する偏光メガネなどへの応用がなされている。このように、偏光板の用途が広範囲に広がったことに伴い、その使用条件も、低温~高温、低湿度~高湿度、及び低光量~高光量等と幅広くなっていることから、高い偏光性能かつ高い耐久性を有する偏光板が求められている。
一般に、偏光板を構成する偏光膜は、ヨウ素や二色性染料を含有させたポリビニルアルコール又はその誘導体のフィルムを延伸配向して製造されるか、あるいは、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸又はポリビニルアルコール系フィルムの脱水によりポリエンを生成して配向させることにより製造される。このような従来の偏光膜から構成される偏光板は、可視光領域で光の吸収作用を有する二色性色素を用いているため、可視光領域での透過率が低下する。例えば、市販されている一般的な偏光板の可視光領域での透過率は35~45%である。可視光領域での透過率が低い偏光板をディスプレイ等に用いると、ディスプレイ全体の透過率が減少するため、従来の偏光板を用いずに偏光を得る方法が研究されている。このような方法として、特許文献1乃至3には、偏光が発光される技術が開示されている。しかしながら、これらの技術は、偏光を発光する作用(以下、「偏光発光作用」ともいう)を有する材料として、希少価値が高い特殊な金属、例えば、ユーロピウム(Eu)やテルビウム(Tb)等のランタノイド金属を用いられており、また非常に製造が難しいため、大量生産には不向きである。さらには、偏光した光の発光が弱いため、ディスプレイへの適用は困難である。そのため、従来の偏光板を用いずに偏光発光作用を示し、また、可視光領域での透過率が高く、過酷な環境下における耐久性が求められる液晶ディスプレイ等にも応用可能な新たな材料を開発することが望まれている。
一方、ナフタルイミド系化合物は蛍光発光する事が知られており、例えば特許文献4では蛍光増白剤としての使用例や特許文献5では水溶性蛍光インクとしての使用例が示されている。また特許文献6にゲスト-ホスト方式の液晶表示素子に用いるために液晶に溶解させる油溶性染料としてナフタルイミド系化合物を使用することが記載されている。さらに特許文献7や特許文献8、特許文献9には、液晶に溶解させる油溶性蛍光染料としてのナフタルイミド系化合物の使用が記載されている。
特開2008-224854号公報 特許第5849255号公報 特許第5713360号公報 特公昭47-047978公報 国際公開第2004/096928号公報 特開昭58-057488号公報 特開2014-527092号公報 中国特許出願公開第101942210号明細書 中国特許出願公開第109180654号明細書
しかしながら、これらの文献は、いずれも液晶に電圧をかけ駆動させることにより二色性を発現させる油溶性二色性ナフタルイミド化合物に関するものであり、水溶性ナフタルイミド系化合物を開示するものではない。また、ナフタルイミド系化合物を水溶性二色性染料として偏光発光膜及び偏光発光板に応用した例は存在しなかった。
本発明の目的は、可視光領域で高い透過率を有し、且つ過酷な環境下で高い耐久性を有する、偏光発光膜、偏光発光板及び表示装置を提供することにある。
本発明者らは、特定の水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩が、紫外~可視域の光、例えば300~600nmの光を照射することによって、可視光領域に偏光発光作用を示すことを見出した。また、このような化合物又はその塩を含有する偏光発光膜及び偏光発光板が、可視光領域で偏光機能を有しつつ、可視光領域で高い透過率を示し、且つ過酷な環境下においても優れた耐久性を示すことを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[7]に関する。
[1]
下記式(1)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する偏光膜。
Figure 2023119333000001
(式(1)中、Aは置換基を有してもよいナフタルイミド骨格を表し、Xはスルホ基又はカルボキシ基を表し、nは1~3の整数を表す。)
[2]
前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩が、下記式(2)で表される、前項[1]に記載の偏光膜。
Figure 2023119333000002
(式(2)中、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1~12の炭化水素基を表し、Qは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい硫黄原子、置換基を有してもよい酸素原子、又は置換基を有してもよい窒素原子を表し、nは1~3の整数を表す。)
[3]
前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩が、下記式(3)で表される、前項[1]に記載の偏光膜。
Figure 2023119333000003
(式(3)中、Rは炭素数1~12の炭化水素基を表し、Rは炭素数1~12の炭化水素基を表す。)
[4]
更に、前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩以外の有機染料又は蛍光染料の1種類以上を含有する、前項[1]~[3]のいずれか一項に記載の偏光膜。
[5]
前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩と、任意選択で前記有機染料又は蛍光染料とを、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体からなる基材中に含有する、前項[1]~[4]のいずれか一項に記載の偏光膜。
[6]
前項[1]~[5]のいずれか一項に記載の偏光膜が、偏光発光作用を示す、偏光発光膜。
[7]
前項[6]に記載の偏光発光膜と、その少なくとも一方の面に設けられる透明保護層とを含む、偏光発光板。
[8]
前項[6]に記載の偏光発光膜又は前項[7]に記載の偏光発光板を備える表示装置。
本発明の特定の構造を有する水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する偏光発光膜、偏光発光板は、可視光領域で高い透過率を有し、また過酷な環境下で高い耐久性を有する、そのため表示装置に有用である。
以下、本発明の実施態様を詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施態様によって限定されるものではない。
以下において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、特に言及されない限り、各式で表される化合物及び各化合物例に示される化合物は、遊離酸の形態(塩を形成していない状態)で表すが、本発明の技術的範囲には、それらの塩も含まれる。また、特に言及されない限り、便宜上「水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩」の記載は、単に「水溶性ナフタルイミド系化合物」と略記する場合がある。炭素数が例えば1~4のとき、C1-4と略記することがある。
[ナフタルイミド系化合物]
本発明の実施形態に係る水溶性ナフタルイミド系化合物は、下記式(1)で表される。
Figure 2023119333000004
(式(1)中、Aは置換基を有してもよいナフタルイミド骨格を表し、Xはスルホ基又はカルボキシ基を表し、nは1~3の整数を表す。)
上記式(1)中、Aは置換基を有してもよいナフタルイミド骨格を表す。Aが有してもよい置換基としては、例えば、複素環アミノ基、縮環型複素環アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基(-OH)、シアノ基(-CN)、ニトロ基(-NO)、メルカプト基(-SH)、ハロゲン原子等が挙げられる。好ましくは、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ニトロ基(-NO)、ハロゲン原子である。
上記複素環アミノ基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選択される1~3つのヘテロ原子を含む、5又は6員環の複素環アミノ基が挙げられる。このような複素環アミノ基の具体例としては、例えば、
ピロリジニルアミノ、テトラヒドロフリルアミノ、テトラヒドロチオフェン-2-イルアミノ、テトラヒドロチオフェン-3-イルアミノ等の5員複素脂環式アミノ基;
ピペリジニルアミノ、ピペラジニルアミノ、ジオキサン-2-イルアミノ、モルホリニルアミノ、チオモルホリニルアミノ等の6員複素脂環式アミノ基;
ピロールアミノ、ピラゾールアミノ、イミダゾールアミノ、トリアゾールアミノ、フリルアミノ、チオフェン-2-イルアミノ、チオフェン-3-イルアミノ、オキサゾールアミノ、チアゾールアミノ等の5員芳香族複素環式アミノ基;又は、
ピリジルアミノ、ピラジルアミノ、ピリダジニルアミノ、トリアジニルアミノ等の6員芳香族複素環式アミノ基等が挙げられる。
前記複素環基は、複素環部分が芳香族環であることが好ましい。また、複素環を構成するヘテロ原子としては窒素原子、及び硫黄原子から選択されることが好ましい。
上記縮環型複素環アミノ基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選択される1~3つのヘテロ原子を含む、5又は6員の複素環基に、1つのベンゼン環が縮環した縮環型5又は6員環の複素環アミノ基が挙げられる。このような縮環型複素環アミノ基の具体例としては、例えば、
フタラニルアミノ等の複素環部分が5員脂環式の縮環型複素脂環式アミノ基;
ベンゾピラニルアミノ等の複素環部分が6員脂環式の縮環型複素脂環式アミノ基;
ベンズピロールアミノ、ベンズピラゾールアミノ、ベンズイミダゾールアミノ、ベンゾトリアゾールアミノ、ベンゾフラニルアミノ、ベンゾチオフェン-2-イルアミノ、ベンゾチオフェン-3-イルアミノ、ベンゾキサゾールアミノ、ベンゾチアゾールアミノ等の複素環部分が芳香族5員環の縮環型芳香族複素環式アミノ基;又は、
キノリニルアミノ、シンノリニルアミノ、フタラジニルアミノ、キナゾリニルアミノ、キノキサリニルアミノ等の複素環部分が芳香族6員環の縮環型芳香族複素環式アミノ基等が挙げられる。
前記複素環基は、複素環部分が芳香族環であることが好ましい。また、複素環を構成するヘテロ原子としては窒素原子、及び硫黄原子から選択されることが好ましい。
上記アルコキシ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基、好ましくはC1-10アルコキシ基が挙げられる。C1-10アルコキシ基の具体例としては、例えば
メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、n-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキシロキシ、n-ヘプトキシ、n-オクチロキシ、n-ノニロキシ、n-デシロキシといった直鎖状のC1-10アルコキシ基;
イソプロポキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、t-ブトキシ、イソアミロキシ、t-アミロキシ、イソヘキシロキシ、t-ヘキシロキシ、イソヘプトキシ、t-ヘプトキシ、イソオクチロキシ、t-オクチロキシ、2-エチルヘキシロキシ、イソノニロキシ、イソデシロキシ等の分岐鎖状のC3-10アルコキシ基;又は、
シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、シクロヘキシロキシ、シクロヘプトキシ等の環状のC3-7アルコキシ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基が好ましい。
上記アリールオキシ基は、好ましくはC6-12アリールオキシ基であり、具体例としては、例えば、フェノキシ、ナフチロキシ、ビフェニロキシ等が挙げられる。
上記アルキルカルボニルアミノ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキルカルボニルアミノ基、好ましくはC1-10アルキルカルボニルアミノ基が挙げられる。C1-10アルキルカルボニルアミノ基の具体例としては、例えば、
メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n-プロピルカルボニルアミノ、n-ブチルカルボニルアミノ、n-ペンチルカルボニルアミノ、n-ヘキシルカルボニルアミノ、n-ヘプチルカルボニルアミノ、n-オクチルカルボニルアミノ、n-ノニルカルボニルアミノ、n-デシルカルボニルアミノといった直鎖状のC1-10アルキルカルボニルアミノ基;
イソプロピルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec-ブチルカルボニルアミノ、t-ブチルカルボニルアミノ、イソアミルカルボニルアミノ、t-アミルカルボニルアミノ、イソヘキシルカルボニルアミノ、t-ヘキシルカルボニルアミノ、イソヘプチルカルボニルアミノ、t-ヘプチルカルボニルアミノ、イソオクチルカルボニルアミノ、t-オクチルカルボニルアミノ、2-エチルヘキシルカルボニルアミノ、イソノニルカルボニルアミノ、イソデシルカルボニルアミノ等の分岐鎖状のC3-10アルキルカルボニルアミノ基;又は
シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロブチルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘプチルカルボニルアミノ等の環状のC3-7アルキルカルボニルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニルアミノ基が好ましく、直鎖状のアルキルカルボニルアミノ基がより好ましい。
上記アリールカルボニルアミノ基は、好ましくはC6-12アリールカルボニルアミノ基であり、具体例としては、例えば、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、ビフェニルカルボニルアミノ等が挙げられる。
上記アルキルカルボニルオキシ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、好ましくはC1-10アルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。C1-10アルキルカルボニルオキシ基の具体例としては、例えば、
メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n-プロピルカルボニルオキシ、n-ブチルカルボニルオキシ、n-ペンチルカルボニルオキシ、n-ヘキシルカルボニルオキシ、n-ヘプチルカルボニルオキシ、n-オクチルカルボニルオキシ、n-ノニルカルボニルオキシ、n-デシルカルボニルオキシといった直鎖状のC1-10アルキルカルボニルオキシ基;
イソプロピルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec-ブチルカルボニルオキシ、t-ブチルカルボニルオキシ、イソアミルカルボニルオキシ、t-アミルカルボニルオキシ、イソヘキシルカルボニルオキシ、t-ヘキシルカルボニルオキシ、イソヘプチルカルボニルオキシ、t-ヘプチルカルボニルオキシ、イソオクチルカルボニルオキシ、t-オクチルカルボニルオキシ、2-エチルヘキシルカルボニルオキシ、イソノニルカルボニルオキシ、イソデシルカルボニルオキシ等の分岐鎖状のC3-10アルキルカルボニルオキシ基;又は、
シクロプロピルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、シクロヘプチルカルボニルオキシ等の環状のC3-7アルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖のアルキルカルボニルオキシ基が好ましく、直鎖状のアルキルカルボニルオキシ基がより好ましい。
上記アリールカルボニルオキシ基は、好ましくはC6-12アリールカルボニルオキシ基であり、具体例としては、例えば、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、ビフェニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
上記アルキルカルボニル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルカルボニル基、好ましくはC1-10アルキルカルボニル基が挙げられる。C1-10アルキルカルボニル基の具体例としては、例えば、
メチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、n-ブチルカルボニル、n-ペンチルカルボニル、n-ヘキシルカルボニル、n-ヘプチルカルボニル、n-オクチルカルボニル、n-ノニルカルボニル、n-デシルカルボニルといった直鎖のC1-10アルキルカルボニル基;
イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、t-ブチルカルボニル、イソアミルカルボニル、t-アミルカルボニル、イソヘキシルカルボニル、t-ヘキシルカルボニル、イソヘプチルカルボニル、t-ヘプチルカルボニル、イソオクチルカルボニル、t-オクチルカルボニル、2-エチルヘキシルカルボニル、イソノニルカルボニル、イソデシルカルボニル等の分岐鎖状のC3-10アルキルカルボニル基;又は、
シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル等の環状のC3-7アルキルカルボニル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニル基が好ましく、直鎖状のアルキルカルボニル基がより好ましい。
上記アリールカルボニル基としては、好ましくはC6-12アリールカルボニル基であり、具体例としては、例えば、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、ナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル等が挙げられる。
上記アルキルカルバモイル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のモノアルキルカルバモイル基或いはジアルキルカルバモイル基が挙げられる。モノアルキルカルバモイル基としては、好ましくはモノC1-10アルキルカルバモイル基であり、具体例としては、例えば、
メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n-プロピルカルバモイル、n-ブチルカルバモイル、n-ペンチルカルバモイル、n-ヘキシルカルバモイル、n-ヘプチルカルバモイル、n-オクチルカルバモイル、n-ノニルカルバモイル、n-デシルカルバモイルといった直鎖状のモノC1-10アルキルカルバモイル基;
イソプロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、sec-ブチルカルバモイル、t-ブチルカルバモイル、イソアミルカルバモイル、t-アミルカルバモイル、イソヘキシルカルバモイル、t-ヘキシルカルバモイル、イソヘプチルカルバモイル、t-ヘプチルカルバモイル、イソオクチルカルバモイル、t-オクチルカルバモイル、2-エチルヘキシルカルバモイル、イソノニルカルバモイル、イソデシルカルバモイル等の分岐鎖状のモノC3-10アルキルカルバモイル基;又は、
シクロプロピルカルバモイル、シクロブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル、シクロヘプチルカルバモイル等の環状のモノC3-7アルキルカルバモイル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のモノアルキルカルバモイル基が好ましく、直鎖状のモノアルキルカルバモイル基がより好ましい。
ジアルキルカルバモイル基としては、好ましくはジC1-10アルキルカルバモイル基であり、具体例としては、例えば、
ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジ-n-プロピルカルバモイル、ジ-n-ブチルカルバモイル、ジ-n-ペンチルカルバモイル、ジ-n-ヘキシルカルバモイル、ジ-n-ヘプチルカルバモイル、ジ-n-オクチルカルバモイル、ジ-n-ノニルカルバモイル、ジ-n-デシルカルバモイルといった直鎖状のジC1-10アルキルカルバモイル基;
ジイソプロピルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジ-sec-ブチルカルバモイル、ジ-t-ブチルカルバモイル、ジイソアミルカルバモイル、ジ-t-アミルカルバモイル、ジイソヘキシルカルバモイル、ジ-t-ヘキシルカルバモイル、ジイソヘプチルカルバモイル、ジ-t-ヘプチルカルバモイル、ジイソオクチルカルバモイル、ジ-t-オクチルカルバモイル、ジ-(2-エチルヘキシル)カルバモイル、ジイソノニルカルバモイル、ジイソデシルカルバモイル等の分岐鎖を2つ有する分岐鎖状のジC3-10アルキルカルバモイル基;又は、
ジシクロプロピルカルバモイル、ジシクロブチルカルバモイル、ジシクロペンチルカルバモイル、ジシクロヘキシルカルバモイル、ジシクロヘプチルカルバモイル等の環を2つ有する環状のジC3-7アルキルカルバモイル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のジアルキルカルバモイル基が好ましく、直鎖状のジアルキルカルバモイル基がより好ましい。
上記アリールカルバモイル基としては、モノアリールカルバモイル基又はジアリールカルバモイル基が挙げられる。モノアリールカルバモイル基は、好ましくはモノC6-12アリールカルバモイル基であり、具体例としては、例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル、ビフェニルカルバモイル等が挙げられる。
ジアリールカルバモイル基としては、好ましくはジC6-12アリールカルバモイル基であり、具体例としては、例えば、ジフェニルカルバモイル、ジナフチルカルバモイル、ジ(ビフェニル)カルバモイル等が挙げられる。
上記アルコキシカルボニル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシカルボニル基、好ましくはC1-10アルコキシカルボニル基が挙げられる。C1-10アルコキシカルボニル基の具体例としては、
例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、n-ペントキシカルボニル、n-ヘキシロキシカルボニル、n-ヘプトキシカルボニル、n-オクチロキシカルボニル、n-ノニロキシカルボニル、n-デシロキシカルボニルといった直鎖のC-C10アルコキシカルボニル基;
イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソアミロキシカルボニル、t-アミロキシカルボニル、イソヘキシロキシカルボニル、t-ヘキシロキシカルボニル、イソヘプトキシカルボニル、t-ヘプトキシカルボニル、イソオクチロキシカルボニル、t-オクチロキシカルボニル、2-エチルヘキシロキシカルボニル、イソノニロキシカルボニル、イソデシロキシカルボニル等の分岐鎖状のC3-10アルコキシカルボニル基;又は、
シクロプロポキシカルボニル、シクロブトキシカルボニル、シクロペントキシカルボニル、シクロヘキシロキシカルボニル、シクロヘプトキシカルボニル等の環状のC3-7アルコキシカルボニル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシカルボニル基が好ましく、直鎖状のアルコキシカルボニル基がより好ましい。
上記アリールオキシカルボニル基は、好ましくはC6-12アリールオキシカルボニル基であり、具体例としては、例えば、フェノキシカルボニル、ナフチロキシカルボニル、ビフェニロキシカルボニル等が挙げられる。
上記アルキルスルホニルアミノ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキルスルホニルアミノ基、好ましくはC1-10アルキルスルホニルアミノ基が挙げられる。C1-10アルキルスルホニルアミノ基の具体例としては、例えば、
メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n-プロピルスルホニルアミノ、n-ブチルスルホニルアミノ、n-ペンチルスルホニルアミノ、n-ヘキシルスルホニルアミノ、n-ヘプチルスルホニルアミノ、n-オクチルスルホニルアミノ、n-ノニルスルホニルアミノ、n-デシルスルホニルアミノといった直鎖状のC1-10アルキルスルホニルアミノ基;
イソプロピルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec-ブチルスルホニルアミノ、t-ブチルスルホニルアミノ、イソアミルスルホニルアミノ、t-アミルスルホニルアミノ、イソヘキシルスルホニルアミノ、t-ヘキシルスルホニルアミノ、イソヘプチルスルホニルアミノ、t-ヘプチルスルホニルアミノ、イソオクチルスルホニルアミノ、t-オクチルスルホニルアミノ、2-エチルヘキシルスルホニルアミノ、イソノニルスルホニルアミノ、イソデシルスルホニルアミノ等の分岐鎖状のC3-10アルキルスルホニルアミノ基;又は、
シクロプロピルスルホニルアミノ、シクロブチルスルホニルアミノ、シクロペンチルスルホニルアミノ、シクロヘキシルスルホニルアミノ、シクロヘプチルスルホニルアミノ等の環状のC3-7アルキルスルホニルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルキルスルホニルアミノ基が好ましく、直鎖状のアルキルスルホニルアミノ基がより好ましい。
上記アリールスルホニルアミノ基は、好ましくはC6-12アリールスルホニルアミノ基であり、具体例としては、例えば、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノ、ビフェニルスルホニルアミノ等が挙げられる。
上記アルキルスルファモイル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のモノアルキルスルファモイル基或いはジアルキルスルファモイル基が挙げられる。モノアルキルスルファモイル基は、好ましくはモノC1-10アルキルスルファモイル基であり、具体例としては、例えば、
メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、n-プロピルスルファモイル、n-ブチルスルファモイル、n-ペンチルスルファモイル、n-ヘキシルスルファモイル、n-ヘプチルスルファモイル、n-オクチルスルファモイル、n-ノニルスルファモイル、n-デシルスルファモイルといった直鎖のモノC1-10アルキルスルファモイル基;
イソプロピルスルファモイル、イソブチルスルファモイル、sec-ブチルスルファモイル、t-ブチルスルファモイル、イソアミルスルファモイル、t-アミルスルファモイル、イソヘキシルスルファモイル、t-ヘキシルスルファモイル、イソヘプチルスルファモイル、t-ヘプチルスルファモイル、イソオクチルスルファモイル、t-オクチルスルファモイル、2-エチルヘキシルスルファモイル、イソノニルスルファモイル、イソデシルスルファモイル等の分岐鎖状のモノC3-10アルキルスルファモイル基;又は、
シクロプロピルスルファモイル、シクロブチルスルファモイル、シクロペンチルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル、シクロヘプチルスルファモイル等の環状のモノC3-7アルキルスルファモイル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のモノアルキルスルファモイル基が好ましく、直鎖状のモノアルキルスルファモイル基がより好ましい。
ジアルキルスルファモイル基は、好ましくはジC1-10アルキルスルファモイル基であり、具体例としては、例えば、
ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジ-n-プロピルスルファモイル、ジ-n-ブチルスルファモイル、ジ-n-ペンチルスルファモイル、ジ-n-ヘキシルスルファモイル、ジ-n-ヘプチルスルファモイル、ジ-n-オクチルスルファモイル、ジ-n-ノニルスルファモイル、ジ-n-デシルスルファモイルといった直鎖のジC1-10アルキルスルファモイル基;
ジイソプロピルスルファモイル、ジイソブチルスルファモイル、ジ-sec-ブチルスルファモイル、ジ-t-ブチルスルファモイル、ジイソアミルスルファモイル、ジ-t-アミルスルファモイル、ジイソヘキシルスルファモイル、ジ-t-ヘキシルスルファモイル、ジイソヘプチルスルファモイル、ジ-t-ヘプチルスルファモイル、ジイソオクチルスルファモイル、ジ-t-オクチルスルファモイル、ジ-(2-エチルヘキシル)スルファモイル、ジイソノニルスルファモイル、ジイソデシルスルファモイル等の分岐鎖を2つ有する分岐鎖状のジC3-10アルキルスルファモイル基;又は、
ジシクロプロピルスルファモイル、ジシクロブチルスルファモイル、ジシクロペンチルスルファモイル、ジシクロヘキシルスルファモイル、ジシクロヘプチルスルファモイル等の環を2つ有する環状のジC3-7アルキルスルファモイル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のジアルキルスルファモイル基が好ましく、直鎖状のジアルキルスルファモイル基がより好ましい。
上記アリールスルファモイル基としては、モノアリールスルファモイル基又はジアリールスルファモイル基が挙げられる。モノアリールスルファモイル基は、好ましくはモノC6-12アリールスルファモイル基であり、具体例としては、例えば、フェニルスルファモイル、ナフチルスルファモイル、ビフェニルスルファモイル等が挙げられる。
ジアリールスルファモイル基は、好ましくはジC6-12アリールスルファモイル基であり、具体例としては、例えば、ジフェニルスルファモイル、ジナフチルスルファモイル、ジ(ビフェニル)スルファモイル等が挙げられる。
上記アルキルスルホニル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキルスルホニル基、好ましくはC1-12アルキルスルホニル基が挙げられる。C1-12アルキルスルホニル基の具体例としては、例えば、
メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、n-ペンチルスルホニル、n-ヘキシルスルホニル、n-ヘプチルスルホニル、n-オクチルスルホニル、n-ノニルスルホニル、n-デシルスルホニル、n-ウンデシルスルホニル、n-ドデシルスルホニルといった直鎖状のC1-12アルキルスルホニル基;
イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、t-ブチルスルホニル、イソアミルスルホニル、t-アミルスルホニル、イソヘキシルスルホニル、t-ヘキシルスルホニル、イソヘプチルスルホニル、t-ヘプチルスルホニル、イソオクチルスルホニル、t-オクチルスルホニル、2-エチルヘキシルスルホニル、イソノニルスルホニル、イソデシルスルホニル、イソウンデシルスルホニル、t-ウンデシルスルホニル、イソドデシルスルホニル、t-ドデシルスルホニル等の分岐鎖状のC3-12アルキルスルホニル基;又は、
シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘプチルスルホニル等の環状のC3-7アルキルスルホニル基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルキルスルホニル基が好ましく、直鎖状のアルキルスルホニル基がより好ましい。
上記アリールスルホニル基は、好ましくはC6-12アリールスルホニル基であり、具体例としては、例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、ビフェニルスルホニル等が挙げられる。
上記アルキルチオ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキルチオ基、好ましくはC1-10アルキルチオ基が挙げられる。C1-10アルキルチオ基の具体例としては、例えば、
メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、n-ブチルチオ、n-ペンチルチオ、n-ヘキシルチオ、n-ヘプチルチオ、n-オクチルチオ、n-ノニルチオ、n-デシルチオといった直鎖状のC1-10アルキルチオ基;
イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、t-ブチルチオ、イソアミルチオ、t-アミルチオ、イソヘキシルチオ、t-ヘキシルチオ、イソヘプチルチオ、t-ヘプチルチオ、イソオクチルチオ、t-オクチルチオ、2-エチルヘキシルチオ、イソノニルチオ、イソデシルチオ等の分岐鎖状のC3-10アルキルチオ基;又は、
シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ等の環状のC3-7アルキルチオ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルキルチオ基が好ましく、直鎖状のアルキルチオ基がより好ましい。
上記アリールチオ基は、好ましくはC6-12アリールチオ基であり、具体例としては、例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ、ビフェニルチオ等が挙げられる。
上記アルキルウレイド基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のモノアルキルウレイド基或いはジアルキルウレイド基が挙げられる。モノアルキルウレイド基としては、好ましくはモノC1-10アルキルウレイド基であり、具体例としては、例えば、
メチルウレイド、エチルウレイド、n-プロピルウレイド、n-ブチルウレイド、n-ペンチルウレイド、n-ヘキシルウレイド、n-ヘプチルウレイド、n-オクチルウレイド、n-ノニルウレイド、n-デシルウレイドといった直鎖状のモノC1-10アルキルウレイド基;
イソプロピルウレイド、イソブチルウレイド、sec-ブチルウレイド、t-ブチルウレイド、イソアミルウレイド、t-アミルウレイド、イソヘキシルウレイド、t-ヘキシルウレイド、イソヘプチルウレイド、t-ヘプチルウレイド、イソオクチルウレイド、t-オクチルウレイド、2-エチルヘキシルウレイド、イソノニルウレイド、イソデシルウレイド等の分岐鎖状のモノC3-10アルキルウレイド基;又は、
シクロプロピルウレイド、シクロブチルウレイド、シクロペンチルウレイド、シクロヘキシルウレイド、シクロヘプチルウレイド等の環状のモノC3-7アルキルウレイド基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルキルウレイド基が好ましく、直鎖状のアルキルウレイド基が挙げられる。
ジアルキルウレイド基は、好ましくはジC1-10アルキルウレイド基であり、具体例としては、例えば、
ジメチルウレイド、ジエチルウレイド、ジ-n-プロピルウレイド、ジ-n-ブチルウレイド、ジ-n-ペンチルウレイド、ジ-n-ヘキシルウレイド、ジ-n-ヘプチルウレイド、ジ-n-オクチルウレイド、ジ-n-ノニルウレイド、ジ-n-デシルウレイドといった直鎖状のジC1-10アルキルウレイド基;
ジイソプロピルウレイド、ジイソブチルウレイド、ジ-sec-ブチルウレイド、ジ-t-ブチルウレイド、ジイソアミルウレイド、ジ-t-アミルウレイド、ジイソヘキシルウレイド、ジ-t-ヘキシルウレイド、ジイソヘプチルウレイド、ジ-t-ヘプチルウレイド、ジイソオクチルウレイド、ジ-t-オクチルウレイド、ジ-(2-エチルヘキシル)ウレイド、ジイソノニルウレイド、ジイソデシルウレイド等の分岐鎖を2つ有する分岐鎖状のジC-C10アルキルウレイド基;又は、
ジシクロプロピルウレイド、ジシクロブチルウレイド、ジシクロペンチルウレイド、ジシクロヘキシルウレイド、ジシクロヘプチルウレイド等の環を2つ有する環状のジC3-7アルキルウレイド基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のジアルキルウレイド基が好ましく、直鎖状のジアルキルウレイド基がより好ましい。
上記アリールウレイド基としては、モノアリールウレイド基又はジアリールウレイド基が挙げられる。モノアリールウレイド基としては、好ましくはモノC6-12アリールウレイド基であり、具体例としては、例えば、フェニルウレイド、ナフチルウレイド、ビフェニルウレイド等が挙げられる。
ジアリールウレイド基は、好ましくはジC6-12アリールウレイド基であり、具体例としては、例えば、ジフェニルウレイド、ジナフチルウレイド、ジ(ビフェニル)ウレイド等が挙げられる。
上記アルコキシカルボニルアミノ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシカルボニルアミノ基、好ましくはC1-10アルコキシカルボニルアミノ基が挙げられる。C-C10アルコキシカルボニルアミノ基の具体例としては、例えば、
メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n-プロポキシカルボニルアミノ、n-ブトキシカルボニルアミノ、n-ペントキシカルボニルアミノ、n-ヘキシロキシカルボニルアミノ、n-ヘプトキシカルボニルアミノ、n-オクチロキシカルボニルアミノ、n-ノニロキシカルボニルアミノ、n-デシロキシカルボニルアミノといった直鎖状のC1-10アルコキシカルボニルアミノ基;
イソプロポキシカルボニルアミノ、イソブトキシカルボニルアミノ、sec-ブトキシカルボニルアミノ、t-ブトキシカルボニルアミノ、イソアミロキシカルボニルアミノ、t-アミロキシカルボニルアミノ、イソヘキシロキシカルボニルアミノ、t-ヘキシロキシカルボニルアミノ、イソヘプトキシカルボニルアミノ、t-ヘプトキシカルボニルアミノ、イソオクチロキシカルボニルアミノ、t-オクチロキシカルボニルアミノ、2-エチルヘキシロキシカルボニルアミノ、イソノニロキシカルボニルアミノ、イソデシロキシカルボニルアミノ等の分岐鎖状のC3-10アルコキシカルボニルアミノ基;又は、
シクロプロポキシカルボニルアミノ、シクロブトキシカルボニルアミノ、シクロペントキシカルボニルアミノ、シクロヘキシロキシカルボニルアミノ、シクロヘプトキシカルボニルアミノ等の環状のC3-7アルコキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましく、直鎖状のアルコキシカルボニルアミノ基がより好ましい。
上記アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくはC6-12アリールオキシカルボニルアミノ基であり、具体例としては、例えば、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、ビフェニルカルボニルアミノ等が挙げられる。
上記アルキルアミノ基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のモノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基が挙げられる。モノアルキルアミノ基は、好ましくはモノC1-10アルキルアミノ基であり、具体例としては、例えば、
メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、n-ペンチルアミノ、n-ヘキシルアミノ、n-ヘプチルアミノ、n-オクチルアミノ、n-ノニルアミノ、n-デシルアミノといった直鎖状のモノC1-10アルキルアミノ基;
イソプロピルアミノ、イソブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、t-ブチルアミノ、イソアミルアミノ、t-アミルアミノ、イソヘキシルアミノ、t-ヘキシルアミノ、イソヘプチルアミノ、t-ヘプチルアミノ、イソオクチルアミノ、t-オクチルアミノ、2-エチルヘキシルアミノ、イソノニルアミノ、イソデシルアミノ等の分岐鎖状のモノC3-10アルキルアミノ基;又は、
シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ等の環状モノC3-7アルキルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のモノアルキルアミノ基が好ましく、直鎖状のモノアルキルアミノ基がより好ましい。
ジアルキルアミノ基は、好ましくはジC1-10アルキルアミノ基であり、具体例としては、例えば、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ-n-プロピルアミノ、ジ-n-ブチルアミノ、ジ-n-ペンチルアミノ、ジ-n-ヘキシルアミノ、ジ-n-ヘプチルアミノ、ジ-n-オクチルアミノ、ジ-n-ノニルアミノ、ジ-n-デシルアミノといった直鎖のジC1-10アルキルアミノ基;
ジイソプロピルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ-sec-ブチルアミノ、ジ-t-ブチルアミノ、ジイソアミルアミノ、ジ-t-アミルアミノ、ジイソヘキシルアミノ、ジ-t-ヘキシルアミノ、ジイソヘプチルアミノ、ジ-t-ヘプチルアミノ、ジイソオクチルアミノ、ジ-t-オクチルアミノ、ジ-(2-エチルヘキシル)アミノ、ジイソノニルアミノ、ジイソデシルアミノ等の分岐鎖を2つ有する分岐鎖状のジC3-10アルキルアミノ基;又は、
ジシクロプロピルアミノ、ジシクロブチルアミノ、ジシクロペンチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジシクロヘプチルアミノ等の環を2つ有する環状ジC3-7アルキルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状のジアルキルアミノ基が好ましく、直鎖状のジアルキルアミノ基がより好ましい。
上記アリールアミノ基としては、モノアリールアミノ基又はジアリールアミノ基が挙げられる。モノアリールアミノ基としては、好ましくはモノC6-12アリールアミノ基であり、具体例としては、例えば、フェニルアミノ(アニリノ)、ナフチルアミノ、ビフェニルアミノ等が挙げられる。
ジアリールアミノ基は、好ましくはジC6-12アリールアミノ基であり、具体例としては、例えば、ジフェニルアミノ、ジナフチルアミノ、ジ(ビフェニル)アミノ等が挙げられる。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子が好ましい。
式(1)中、Xはスルホ基又はカルボキシ基を表し、スルホ基であることが好ましい。また、nは1~3の整数を表し、1であることが好ましい。
スルホ基又はカルボキシ基は、化学的に可能であれば、Aで示される置換基を有してもよいナフタルイミド骨格の何れの個所にも結合し得、いずれの箇所に結合しても所望の偏光発光作用を有する。好ましい置換位置としては、イミド環を1位、2位、3位とした場合、5位であり、ナフタレン骨格として見た場合、カルボニル置換位置に対してメタ位となる。
上記式(1)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩は、好ましくは下記式(2)で表される化合物又はその塩である。
Figure 2023119333000005
上記式(2)中、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1~12の炭化水素基を表し、Qは水素原子、置換基を有してもよい硫黄原子、置換基を有してもよい酸素原子、又は置換基を有してもよい窒素原子を表し、nは1~3の整数を表す。
上記炭素数1~12(「C1-12」とも表す)の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-ブチル基、n-オクチル基等の直鎖の炭化水素基、iso-ブチル基、tert-ブチル基等の分岐の炭化水素基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、フェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、2,6-ジイソプロピルフェニル基、ナフチル基等の環状の炭化水素基等が挙げられる。Qは、窒素原子が好ましい。また、nは1であることが好ましい。
置換基を有してもよい炭素数1~12の炭化水素の置換基、置換基を有してもよい硫黄原子の置換基、置換基を有してもよい酸素原子、置換基を有してもよい窒素原子の置換基としては、Aが有してもよい置換基と同様である。
スルホ基は、化学的に可能であれば、Aで示される置換基を有してもよいナフタルイミド骨格の何れの個所にも結合し得、いずれの箇所に結合しても所望の偏光発光作用を有する。
上記式(1)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物は、さらに好ましくは下記式(3)で表される化合物又はその塩である。
Figure 2023119333000006
上記式(3)中、Rは炭素数1~12の炭化水素基を表し、Rは炭素数1~12の炭化水素基を表す。Rは炭素数1~12の炭化水素基としては、式(2)の項で述べたものと同じでよい。またRの炭素数1~12の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-ブチル基、n-オクチル基等の直鎖の炭化水素基、iso-ブチル基、tert-ブチル基等の分岐の炭化水素基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、フェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、2,6-ジイソプロピルフェニル基、ナフチル基等の環状の炭化水素基等が挙げられる。
スルホ基は、化学的に可能であれば、Aで示される置換基を有してもよいナフタルイミド骨格の何れの個所にも結合し得、いずれの箇所に結合しても所望の偏光発光作用を有する。
上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物の塩とは、上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物の遊離酸が無機陽イオン又は有機陽イオンと共に塩を形成している状態を意味する。無機陽イオンとしては、アルカリ金属、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムの各陽イオン、又は、アンモニウム(NH )等が挙げられる。また、有機陽イオンとしては、例えば、下記式(4)で表される有機アンモニウム等が挙げられる。
Figure 2023119333000007
式(4)中、Z乃至Zは、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルコキシアルキル基を表し、かつ、Z乃至Zの少なくともいずれか1つは水素原子以外の基である。
式(4)中、Z乃至Zの具体例としては、例えば、
メチル、エチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル基、好ましくはC1-4アルキル基;
ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル等のヒドロキシC1-6アルキル基、好ましくはヒドロキシC1-4アルキル基;又は、
ヒドロキシエトキシメチル、2-ヒドロキシエトキシエチル、3-ヒドロキシエトキシプロピル、3-ヒドロキシエトキシブチル、2-ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシC1-6アルコキシC1-6アルキル基、好ましくはヒドロキシC1-4アルコキシC1-4アルキル基等が挙げられる。
これらの無機陽イオン又は有機陽イオンの中でも、ナトリウム、カリウム、リチウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アンモニウム等の各陽イオンがより好ましく、リチウム、アンモニウム又はナトリウムの各無機陽イオンが特に好ましい。
上記のように、本発明の実施形態による式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物は、分子中に少なくとも1つのナフタルイミド骨格を有し、かつアゾ結合を有していない。当該水溶性ナフタルイミド系化合物は、ナフタルイミド骨格を有するため、紫外光や可視光、特に300~600nmの光の照射により発光作用示す。一方で、当該水溶性ナフタルイミド系化合物は、分子中にアゾ結合を有しないため、アゾ結合に起因する光の吸収が抑制される。このような特定構造により、これらの水溶性ナフタルイミド系化合物は、紫外光や可視光を吸収し、そのエネルギーを利用して、可視光領域に偏光した光の発光作用を示すことができる。そのため、このようなナフタルイミド系化合物又はその塩を用いることにより、希少価値の高いランタノイド金属等を使用せずに、紫外領域から可視光領域で偏光機能を有し、可視光領域で偏光発光作用を示す新規な偏光発光膜及び偏光発光板を提供することができる。
次に、上述した水溶性ナフタルイミド系化合物の合成方法について説明する。特に制限はないが、例えば、以下に示す合成反応を行うことによって、式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物を合成することができる。
上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩は、公知のスルホン化又はカルボキシ化のための方法に従い製造できる。また置換基の導入に関しても例えば、特開昭50-119023号公報の方法により合成する事ができる。スルホン化又はカルボキシ化に供される化合物は、ナフタルイミド骨格を有し、上述した置換基を有し得る非水溶性ナフタルイミド系化合物であり、市販の化合物を利用しても良いし、公知の方法に従って合成してもよい。
[偏光発光膜]
上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物またはその塩を含有する偏光膜が、偏光発光作用を示す偏光発光膜も本願発明に含まれる。
本発明の好ましい実施形態では、偏光発光膜は、上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する基材を含む。このような基材は、上記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を吸着し得る親水性高分子を製膜して得られるフィルム等であることが好ましい。当該親水性高分子は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、アミロース系樹脂、デンプン系樹脂、セルロース系樹脂及びポリアクリル酸塩系樹脂等が挙げられる。このような樹脂の中でも、水溶性ナフタルイミド系化合物等の染料の吸着性、加工性、配向性等の観点から、ポリビニルアルコール系樹脂又はその誘導体であることが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂誘導体としては、この技術分野で一般的に知られている如何なるものも使用することができる。これに限定されないが、例えば、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸又は不飽和スルホン酸など、エチレン、プロピレン等のオレフィン等と共重合した変性ポリビニルアルコール系樹脂等を使用することができる。基材の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、フィルム状、シート状、平板状、曲板状及び半球状等、任意の形状に作製することができる。また、基材の厚さは、通常、10μm~100μmであり、好ましくは20μm~80μmである。基材には、上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩が単独で又は複数含有されていてもよい。
上記偏光発光膜において、基材に含有される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩の配合割合は、後述する好ましい範囲になるように調整されることが好適であるが、特に限定されるものではない。偏光発光膜の偏光性能は、偏光発光膜に含まれるナフタルイミド系化合物の配合割合のみならず、当該化合物を吸着させる基材の膨潤度、延伸倍率、染色時間、染色温度、染色時のpH、塩の影響等の様々な要因により変化する。このため、偏光発光膜に含有されるナフタルイミド系化合物の配合割合は、基材の膨潤度、染色時の温度、時間、pH、塩の種類、塩の濃度、さらには延伸倍率に応じて決定することができる。このような配合割合の調整は、後述の説明に基づいて適宜調整することができる。
上記偏光発光膜は、偏光発光膜の偏光発光機能を阻害しない範囲で透過率や発光色等を調整することを目的として、上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩以外の有機染料又は蛍光染料の一種以上をさらに含有していてもよい。併用される他の有機染料又は蛍光染料は、特に限定されるものではないが、二色性又は発光輝度が高く、かつ、式(1)~(3)で表される化合物含有する偏光発光膜の偏光発光機能に影響が少ない染料が好ましい。このような他の有機染料は、例えば、C.I.Direct.Yellow12、C.I.Direct.Yellow28、C.I.Direct.Yellow44、C.I.Direct.Orange26、C.I.Direct.Orange39、C.I.Direct.Orange71、C.I.Direct.Orange107、C.I.Direct.Red2、C.I.Direct.Red31、C.I.Direct.Red79、C.I.Direct.Red81、C.I.Direct.Red247、C.I.Direct.Blue69、C.I.Direct.Blue78、C.I.Direct.Green80、及びC.I.Direct.Green59、が挙げられる。これら他の有機染料は、遊離酸、アルカリ金属塩(例えばNa塩、K塩、及びLi塩)、アンモニウム塩、又はアミン類の塩の形態であってよい。
上記の他の有機染料又は蛍光染料を含有させる場合、所望とする偏光発光膜の色相がニュートラルグレーな偏光発光膜、特定の波長にて偏光機能を有する偏光発光膜(例えば液晶プロジェクター用カラー偏光発光膜)、サングラス等で用いられるその他のカラー偏光発光膜等、用途に応じて、それぞれ配合する染料の種類が異なる。そのため、他の有機染料の配合割合は特に限定されるものではないが、一般的には、上記式(1)~(3)のナフタルイミド系化合物1質量部を基準として、これらの染料の少なくとも一種以上の合計が0.01~10質量部の範囲で含有させることが好ましい。
<偏光発光膜の製造方法>
上記偏光発光膜の製造方法について説明する。本発明に係る偏光発光膜の製造方法は、以下の製法に限定されるものではないが、主に、基材を準備する工程と、基材を膨潤液に浸漬させ、当該基材を膨潤により延伸させる工程と、膨潤させた基材を少なくとも1種の上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩、及び任意選択で他の有機染料又は蛍光染料(以下、総じて、「偏光色素」ということがある)を含む染色溶液に含浸させ、基材に偏光色素を吸着させる工程と、吸着させた基材を、ホウ酸を含有する溶液に浸漬し、偏光色素を基材中で架橋させる工程と、偏光色素を架橋させた基材を一定の方向に一軸延伸して、偏光色素を一定の方向に配列させる延伸工程と、必要に応じて、延伸させた基材を、洗浄液で洗浄する洗浄工程と、洗浄させた基材を乾燥させる乾燥工程を含んでいる。
(基材の準備)
上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩、及び任意選択で他の有機染料又は蛍光染料を含有させるための基材を準備する。当該基材は、例えば、市販のポリビニルアルコール系樹脂又はその誘導体からなるフィルムを用いてもよく、ポリビニルアルコール系樹脂を製膜することにより作製してもよい。ポリビニルアルコール系樹脂の製膜方法は特に限定されるものではなく、例えば、含水ポリビニルアルコールを溶融押出する方法、流延製膜法、湿式製膜法、ゲル製膜法(ポリビニルアルコール水溶液を一旦冷却ゲル化した後、溶媒を抽出除去)、キャスト製膜法(ポリビニルアルコール水溶液を基盤上に流し、乾燥)、及びこれらの組み合わせによる方法等、公知の製膜方法を採用することができる。
(膨潤工程)
次に、上述の基材に、膨潤処理を施す。膨潤処理は20~50℃の膨潤液に、基材を30秒~10分間浸漬させることにより行うことが好ましく、膨潤液は水であることが好ましい。膨潤液による基材の延伸倍率は、1.00~1.50倍に調整することが好ましく、1.10~1.35倍に調整することがより好ましい。
(偏光色素吸着・含浸工程)
続いて、上記のような膨潤処理を施して得られた基材に、上記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含む少なくとも1種の偏光色素を吸着及び含浸させる。この工程の実施は、偏光色素を基材に吸着及び含浸させる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、基材を、偏光色素を含む染色溶液(染色水溶液)に浸漬させることが好ましい。また、基材に染色溶液を塗布することによって吸着させることもできる。染色溶液中の偏光色素の濃度は、基材中に偏光色素が十分に吸着されればよく、特に限定されるものではないが、例えば、染色溶液中に0.0001~3質量%であることが好ましく、0.001~1質量%であることがより好ましい。
偏光色素吸着・含浸工程における上記染色溶液の温度は、5~80℃が好ましく、20~50℃がより好ましく、40~50℃が特に好ましい。また、染色溶液に基材を浸漬する時間は、適度調節可能であり、30秒~20分の間で調節するのが好ましく、1~10分の間がより好ましい。
上記染色溶液に含まれる偏光色素として、上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩は、その発光色が異なるため、基材に、これら化合物を2種以上含有させることにより、生じる発光色を所望の色に適宜調整することができる。また、必要に応じて、染色溶液は、さらに、上記他の有機染料又は蛍光染料を1種類又は2種類以上を含んでもよい。
上記染色溶液は、上記偏光色素に加え、必要に応じて更に染色助剤を含有してもよい。染色助剤としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、無水硫酸ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくは硫酸ナトリウムである。染色助剤の含有量は、使用される偏光色素の染色性に基づく上記浸漬の時間及び染色溶液の温度によって任意に調整可能であるが、染色溶液中に0.1~10質量%であることが好ましく、0.1~2質量%であることがより好ましい。
偏光色素吸着・含浸工程後、該工程で基材の表面に付着した染色溶液を除去するために、任意に予備洗浄工程を実施することができる。予備洗浄工程を実施することによって、次に処理する液中に基材の表面に残存する有機染料が移行することを抑制することができる。予備洗浄工程では、洗浄液として一般的には水が用いられる。洗浄方法は、洗浄液に染色した基材を浸漬することが好ましい。一方で、洗浄液を当該基材に塗布することによって洗浄することもできる。洗浄時間は、特に限定されるものではないが、好ましくは1~300秒であり、より好ましくは1~60秒である。予備洗浄工程における洗浄液の温度は、基材を構成する材料が溶解しない温度であることが必要となり、一般的には5~40℃で洗浄処理が施される。尚、予備洗浄工程の工程がなくとも、偏光発光膜の性能には特段大きな影響を及ぼさないため、予備洗浄工程は省略することも可能である。
(架橋工程)
偏光色素吸着・含浸工程又は予備洗浄工程の後、基材中の偏光色素を架橋させることができる。基材中の偏光色素を架橋させる方法は、架橋剤を含む処理溶液に基材を浸漬させることが好ましい。一方で、当該処理溶液を基材に塗布又は塗工してもよい。処理溶液中の架橋剤としては、ホウ酸を含有する溶液を使用することが好ましい。処理溶液中の溶媒は、特に限定されるものではないが、水が好ましい。処理溶液中のホウ酸の濃度は、0.1~15質量%であることが好ましく、0.1~10質量%であることがより好ましい。処理溶液の温度は、30~80℃が好ましく、40~75℃がより好ましい。また、この架橋工程の処理時間は30秒~10分が好ましく、1~6分がより好ましい。本発明の好ましい実施形態において、偏光発光膜の製造方法は、この架橋工程を有することにより、得られる偏光発光膜は、高輝度、かつ高偏光度の偏光した光を発光する。このことは、従来技術において、耐水性又は光透過性を改善する目的で使用されていたホウ酸の機能からは全く予期し得ない優れた作用である。また、架橋工程においては、必要に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水溶液で、フィックス処理をさらに併せて行ってもよい。フィックス処理により、偏光色素の固定化が可能となる。このとき、カチオン系高分子化合物として、例えば、カチオンイオン、ジシアン系としてジシアンアミドとホルマリン重合縮合物、ポリアミン系としてジシアンジアミド・ジエチレントリアミン重縮合物、ポリカチオン系としてエピクロロヒドリン・ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアモンニウムクロライド・二酸化イオン共重合物、ジアリルアミン塩重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジアルキルアミノエチルアクリレート四級塩重合物等が使用される。
(延伸工程)
架橋工程を行った後、延伸工程を実施する。延伸工程は、基材を一定の方向に一軸延伸することにより行われる。延伸方法は、湿式延伸法又は乾式延伸法のいずれであってもよい。延伸倍率は、3倍以上10倍未満であることが好ましく、より好ましくは5~9倍である。
乾式延伸法において、延伸加熱媒体が空気媒体である場合には、空気媒体の温度が常温~180℃で基材を延伸するのが好ましい。また、湿度は20~95%RHの雰囲気中であることが好ましい。基材の加熱方法としては、例えば、ロール間ゾーン延伸法、ロール加熱延伸法、熱間圧延伸法及び赤外線加熱延伸法等が挙げられるが、これらの延伸方法に限定されるものではない。乾式延伸工程は、一段階の延伸で実施しても、二段階以上の多段延伸で実施してもよい。
湿式延伸法においては、水、水溶性有機溶剤又はその混合溶液中で基材を延伸することが好ましい。より好ましくは、架橋剤を少なくとも1種含有する溶液中に基材を浸漬しながら延伸処理を行う。架橋剤は、例えば、上記架橋剤工程におけるホウ酸を用いることができ、好ましくは、架橋工程で使用した処理溶液中で延伸処理を行うことができる。延伸温度は40~70℃であることが好ましく、45~60℃がより好ましい。延伸時間は通常30秒~20分であり、好ましくは2~7分である。湿式延伸工程は、一段階の延伸で実施しても、二段階以上の多段延伸で実施してもよい。尚、延伸処理は、任意に、偏光色素吸着・含浸工程の前に行ってもよく、この場合には、染色の時点で染料の配向も一緒に行うことができる。
(洗浄工程)
延伸工程を実施した後には、基材の表面に架橋剤の析出又は異物が付着することがあるため、基材の表面を洗浄する洗浄工程を行うことができる。洗浄時間は1秒~5分が好ましい。洗浄方法は、基材を洗浄液に浸漬することが好ましい。一方で、洗浄液を基材に塗布又は塗工によって洗浄することもできる。洗浄液としては、水が好ましい。洗浄処理は一段階で実施しても、2段階以上の多段処理で実施してもよい。洗浄工程の洗浄溶の温度は、特に限定されるものではないが、通常、5~50℃、好ましくは10~40℃であり、常温であってよい。
上述した各工程で用いる溶液又は処理液の溶媒としては、上記水の他にも、例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールまたはトリメチロールプロパン等のアルコール類、エチレンジアミンおよびジエチレントリアミン等のアミン類等が挙げられる。当該溶液又は処理液の溶媒は、これらに限定されるものではないが、最も好ましくは水である。また、これらの溶液又は処理液の溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上の混合物を用いてもよい。
(乾燥工程)
洗浄工程の後、基材の乾燥工程を行う。乾燥処理は、自然乾燥により行うことができる。また、より乾燥効率を高めるため、ロールによる圧縮やエアーナイフ又は吸水ロール等による表面の水分除去等により行うことが可能であり、さらには、送風乾燥を行うことも可能である。乾燥処理の温度は、20~100℃であることが好ましく、60~100℃であることがより好ましい。乾燥時間は、30秒~20分であることが好ましく、5~10分であることがより好ましい。
上記で例示した方法に従って、偏光発光膜を作製することができる。また、式(1)~(3)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物は、液晶と共に混合させ配向させる方法、又はシェアさせる塗工方法により配向させることにより、各種の色、例えばニュートラルグレーを有する偏光発光膜を製造することができる。
[偏光発光板]
上記偏光発光膜を含む偏光発光板も本願発明に含まれる。
本発明の好ましい実施形態において、偏光発光板は、上記の偏光発光膜と共に透明保護層を含み、典型的には、上記の偏光発光膜の少なくとも一方の面に透明保護層を有している。透明保護層は、偏光発光膜の耐水性や取扱性等を向上させるために使用される。そのため、透明保護層は、偏光発光膜が示す偏光発光機能に何ら影響を与えるものではないものが好ましい。
上記透明保護層は、光学的透明性および機械的強度に優れる透明保護層であることが好ましい。また、透明保護層は、偏光発光膜の形状を維持できる層形状を有することが好ましい。透明保護層はまた、透明性及び機械的強度の他に、熱安定性、水分遮蔽性等にも優れることが好ましい。このような透明保護層を形成する材料としては、例えば、セルロースアセテート系フィルム、アクリル系フィルム、四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン系共重合体のようなフッ素系フィルム、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド系樹脂等が挙げられ、好ましくはトリアセチルセルロース(TAC)フィルムやシクロオレフィン系フィルムが用いられる。透明保護層の厚さは、1μm~200μmの範囲が好ましく、10μm~150μmの範囲がより好ましく、40μm~100μmが特に好ましい。透明保護層を有する偏光発光板は、特に限定されるものではないが、例えば、偏光発光膜に透明保護層を重ねて、公知の処方にてラミネートすることによって作製することができる。
上記偏光発光板は、透明保護層と偏光発光膜との間に、透明保護層を偏光発光膜に貼り合わせるための接着層をさらに備えていてもよい。接着層を形成する接着剤は、特に限定されるものではないが、ポリビニルアルコール系接着剤、ウレタンエマルジョン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステルーイソシアネート系接着剤等が挙げられ、好ましくはポリビニルアルコール系接着剤が用いられる。透明保護層と偏光発光膜とを接着剤により貼り合せた後、適切な温度で乾燥又は熱処理を行うことによって偏光発光板を作製することができる。
また、上記偏光発光板は、反射防止層、防眩層、さらなる透明保護層等の公知の各種機能性層を適宜備えていてもよく、これらの層は、典型的には透明保護層の露出面に設けられる。このような各種機能性を有する層を作製する場合、各種機能性を有する材料を、例えば、透明保護層の露出面に、塗工する方法が好ましい。また、そのような機能を有する層又はフィルムを接着剤又は粘着剤を介して、例えば、透明保護層の露出面に、貼合せることも可能である。
上記さらなる透明保護層としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ポリシロキサン系等のハードコート層等が挙げられる。また、単体透過率をより向上させるために、透明保護層の露出面上に反射防止層を設けることもできる。反射防止層は、例えば、二酸化珪素、酸化チタン等の物質を、透明保護層の露出面上に蒸着又はスパッタリング処理するか、或いは、フッ素系物質を透明保護層の露出面上に薄く塗布することにより形成することができる。
上記偏光発光板は、必要に応じて、さらに支持体を備えることができる。このような支持体は、偏光発光板を貼り付けるため、平面部を有していることが好ましい。また、光学用途の観点から、透明であることが好ましい。透明支持体としては、無機支持体と有機支持体に分けられる。無機支持体としては、例えば、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス、水晶、サファイヤ、スピネル等の無機材料で構成される支持体等が挙げられる。有機支持体としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー等の有機材料で構成される支持体が挙げられる。支持体の厚さ及び大きさは特に限定されるものでなく、適宜決定することができる。また、支持体を有する偏光発光板には、単体透過率をより向上させるために、その支持体面又は偏光発光板面の一方もしくは双方に反射防止層を設けることが好ましい。偏光発光板と支持体平面部とを接着させるためには、透明な接着(粘着)剤を支持体平面部に塗布し、次いで、この塗布面に偏光発光板を貼付すればよい。使用する接着剤又は粘着剤は、特に限定されるものではなく、市販されているものを用いることができ、アクリル酸エステル系の接着剤又は粘着剤が好ましい。
また、上記偏光発光板は、位相差板を貼付して円偏光発光板又は楕円偏光発光板とすることもできる。例えば、偏光発光板に支持体をさらに設ける場合、支持体を位相差板とすれば、これら円若しくは楕円偏光発光板を作製することができる。位相差板としては、光の吸収波長又は発光波長に対して1/4λの位相差値を有するものや1/2λの位相差値を有するものが一般的に例示されるが、これに限定されない。1/4λの位相差値を有することによって、その波長に対して円偏光板又は円偏光発光板として機能し、1/2λの位相差値を有することによって、偏光が90°の方向に変換できるなどの利用が可能となる。このように、偏光発光板には様々な機能性層、支持体等をさらに設けることができ、このような偏光発光板は、例えば、液晶プロジェクター、電卓、時計、ノートパソコン、ワープロ、液晶テレビ、カーナビゲーション、屋内外の計測器や表示器、レンズ、又はメガネ等の様々な製品に使用できる。
本発明の好ましい実施形態において、偏光発光膜及び偏光発光板は、可視光領域において高い偏光発光作用と高い透過率を示すとともに、紫外光領域または可視光領域において偏光機能を示す。また、当該偏光発光膜及び偏光発光板は、熱、湿度、光等に対して優れた耐久性を示すため、過酷な環境下でも、その性能を維持することが可能であり、従来のヨウ素系偏光板よりも高い耐久性を有する。そのため、本発明の好ましい実施形態による偏光発光膜及び偏光発光板は、可視光領域での高い透過率及び過酷な環境下での高い耐久性が求められる液晶ディスプレイ、例えば、テレビ、ウェアラブル端末、タブレット端末、スマートフォン、車載モニター、屋外又は屋内にて用いられるデジタルサイネージ、スマートウィンドウ等の各種表示装置に応用することができる。
[表示装置]
上記偏光発光膜又は偏光発光板を含む表示装置も本願発明に含まれる。
本発明の実施形態において、表示装置は、紫外~可視域の光、例えば300~600nmの光を照射することによって偏光発光作用を示すため、この作用を利用することよって表示が可能となる。本発明の実施形態による表示装置は、可視光領域で高い透過率を有しているため、従来の偏光板のような可視光領域の透過率の低下がないか、透過率の低下があっても、従来の偏光板よりも透過率の低下は著しく小さい。従来の偏光板、例えば、ヨウ素系偏光板又は他の染料化合物を含有する染料系偏光板は、視感度補正された透過率が35~45%程度である。その理由としては、従来の偏光板は、光の吸収軸として縦軸と横軸の両方を有しているが、縦軸又は横軸の一方で入射した光を吸収する。すなわち、一方の軸では光を吸収し、他方の軸では光を透過することによって偏光が生じる。このような場合、一方の軸での光は吸収されて透過しないことから、必然的に透過率は50%以下になってしまう。また、従来の偏光板は二色性染料を含有するフィルムを延伸することで二色性染料を配向させて偏光板を作製しているが、この製法では、必ずしも二色性染料が100%配向せず、光の透過軸に対しても若干吸収する成分が含まれる。また、この物質の表面反射によって界面反射が発生している。このため、透過率が高い偏光板は得られていない。すなわち、透過率を低下させなければ高い偏光度を実現することができなかった。それに対して、本発明の実施形態による偏光発光膜又は偏光発光板は、300~600nm、特に350~500nm付近に光の吸収帯域がある。すなわち、紫外光領域及び短波長側の可視光領域に光の吸収作用があり、可視光領域で偏光した光を発光する偏光発光作用を示す。一方で、可視光領域では視感度に影響する帯域の吸収が少ないため、透過率の低下が著しく抑えられ、可視光領域での透過率は非常に高くなる。また、可視光領域では、偏光発光作用を示すため、従来の偏光板を用いるよりも光の損失はなく、従来の偏光板のような透過率の低下は非常に少ない。このことから、本発明の実施形態による偏光発光膜又は偏光発光板を使用した表示装置、例えば、液晶ディスプレイは、従来の偏光板を用いた液晶ディスプレイなどの表示装置よりも高い輝度が得られる。また、本発明の実施形態による偏光発光膜又は偏光発光板を使用した表示装置は、透明性が高いことから、例えば、液晶ディスプレイでありながら、ほぼ透明なディスプレイが得られる。また、文字、画像等の表示時には偏光発光が透過するように設計できることから、透明な液晶ディスプレイでありながらも表示可能なディスプレイが得られる、すなわち、透明なディスプレイに文字等が表示可能なディスプレイが得られる。而して、本発明の実施形態によれば、表示装置は、光損失がない透明な液晶ディスプレイ、特に、シースルーディスプレイとすることができる。
また、本発明の実施形態によれば、表示装置は、人の目に見えない紫外光に対しても偏光が可能であることから、紫外光によって表示可能な液晶ディスプレイへの応用が可能である。例えば、紫外線領域の光によって表示された画像等を、コンピュータ等によって認識することによって、紫外光を照射したときのみ視認可能とする簡易でセキュリティ性の高い液晶ディスプレイを作製することができる。
また、上記表示装置は、紫外光を照射することによって偏光発光作用を示し、その偏光発光を利用した液晶ディスプレイが作製可能であることから、可視光を使用した通常の液晶表示ディスプレイではなく、紫外光を使用した液晶表示ディスプレイを実現することも可能とする。つまり、光のない暗い空間においても、紫外光が照射され得る空間であれば、文字、画像等が表示される発光型液晶ディスプレイを作製することが可能となる。
さらに、可視光領域と紫外光領域とでは光の吸収帯域が異なるため、可視光領域の光によって表示可能な液晶表示部位と、紫外光による偏光発光作用によって表示された光での液晶表示部位とが併在するディスプレイを作製することも可能である。2つの異なる表示が可能なディスプレイは、これまでにも存在はしているが、同一液晶パネルでありながら、紫外光領域と可視光領域とで別々の光源によって異なる表示が可能なディスプレイは存在しない。このことから、本発明に係る表示装置は、上記の偏光発光膜又は偏光発光板を有することによって新規なディスプレイの作製が可能となる。
本発明の実施形態による液晶ディスプレイにおいて、液晶セルは、例えば、TN液晶セル、STN液晶セル、VA液晶セル、IPS液晶セルなどに限定されるものでなく、該液晶ディスプレイは、あらゆる液晶ディスプレイモードで使用が可能である。上記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する偏光発光膜又は偏光発光板は、高い耐久性を有することから、車載用または屋外表示用液晶ディスプレイ等にも用いることが出来る。
本発明の実施形態において、偏光発光板にはニュートラルグレー偏光板も含まれる。該ュートラルグレー偏光板は、偏光発光性能に優れ、さらに車内や屋外の高温、高湿状態でも変色や偏光性能の低下を起こさないという特徴を有する。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本発明をなんら限定するものではない。また、下記に記載されている「%」および「部」は、特に言及されない限り質量基準である。また、合成した化合物のうち、λmax(最大吸収波長)を測定した化合物については、pH7~8の水溶液中での測定値を示した。また、各実施例及び比較例で使用した化合物の各構造式において、スルホ基等の酸性官能基は、遊離酸の形態で記載した。
[実施例1]
(水溶性ナフタルイミド系化合物の合成:合成例1)
市販品として入手可能な4-スルホナフタル酸無水物27.8部を水100部に添加し、メチルアミン40%水溶液を150部加えたのちに還流させながら24時間反応させた。得られた反応液に塩化ナトリウム50部を添加した後に析出した固体をろ過により分離し、飽和食塩水100部にて洗浄することにより、ウェットケーキ20.0部を得た。このウェットケーキを80℃の熱風乾燥機で乾燥することにより下記式(5)で表される本発明に係る水溶性ナフタルイミド系化合物6.0部を合成した。
Figure 2023119333000008
(偏光発光膜及び偏光発光板の作製)
厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製VF-PS#7500)を40℃の水に3分間浸漬して、フィルムを膨潤させた。膨潤して得られたフィルムを、合成例1で得られた上記式(5)の水溶性ナフタルイミド系化合物1.0部、芒硝1.0部及び水1000部を含む45℃の水溶液に、3分間浸漬して式(5)のナフタルイミド系化合物をフィルムに含侵させた。式(5)の水溶性ナフタルイミド系化合物を含有するフィルムを3%ホウ酸水溶液中に50℃で5分間浸漬し、5倍に延伸した。延伸したフィルムを、緊張状態を保ったまま常温の水で20秒間水洗し、次いで乾燥して偏光発光膜を作製した。得られた偏光発光膜の両面に、ポリビニルアルコール接着剤を用いて、紫外光吸収剤を含有しないトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製ZRD-60)(厚さ:60μm)をラミネートし、偏光発光板を作製した。この偏光発光板を実施例1の測定試料とした。
[実施例2]
(水溶性ナフタルイミド系化合物の合成:合成例2)
特開昭50-119023の例に倣い、市販品として入手可能な4-クロロナフタル酸無水物18.6部とn-ブチルアミン20.0部とN-メチル-2-ピロリドン80部の混合物を130℃にて10時間反応させた。次に得られた反応液にメタノール40部を加えた後に冷却することで析出する固体を濾別した。続いて得られた析出物をn-ブチルアミン100部に加え24時間加熱還流し、得られた反応液を200部の水へ流し込むことで析出する固体を濾別し乾燥させることで下記式(6)を5.0部得た。
Figure 2023119333000009
得られた式(6)の化合物5.0部を20%発煙硫酸20部に加え50℃で4時間反応させた後、200部の氷水へ流し込み、塩化ナトリウムを用いて塩析することにより下記式(7)で表される本発明に係る水溶性ナフタルイミド系化合物2.9部を合成した。
Figure 2023119333000010
(偏光発光膜及び偏光発光板の作製)
次いで、上記式(7)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物を使用して、実施例1と同様の操作を行い、偏光発光板を作製した。この偏光発光板を実施例2の測定試料とした。
[実施例3]
(水溶性ナフタルイミド系化合物の合成:合成例3)
特開昭50-119023の例に倣い、市販品として入手可能な下記式(8)の化合物5.0部を20%発煙硫酸20部に加え50℃で4時間反応させた後、200部の氷水へ流し込み、塩化ナトリウムを用いて塩析することにより下記式(9)で表される本発明に係る水溶性ナフタルイミド系化合物4.9部を合成した。
Figure 2023119333000011
Figure 2023119333000012
(偏光発光膜及び偏光発光板の作製)
次いで、上記式(9)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物を使用して、実施例1と同様の操作を行い、偏光発光板を作製した。この偏光発光板を実施例3の測定試料とした。
[実施例4]
(水溶性ナフタルイミド系化合物の合成:合成例4)
特開昭50-119023の例に倣い、市販品として入手可能な式(10)の化合物5.0部を20%発煙硫酸20部に加え50℃で4時間反応させた後、200部の氷水へ流し込み、塩化ナトリウムを用いて塩析することにより下記式(11)で表される本発明に係る水溶性ナフタルイミド系化合物4.5部を合成した。
Figure 2023119333000013
Figure 2023119333000014
(偏光発光膜及び偏光発光板の作製)
次いで、上記式(11)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物を使用して、実施例1と同様の操作を行い、偏光発光板を作製した。この偏光発光板を実施例4の測定試料とした。
(比較例1)
上記実施例1において、上記式(5)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物の代わりに、下記式(12)で示されるC.I.Direct Yellow 4を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、測定試料を作製した。
Figure 2023119333000015
(比較例2)
上記実施例1において、上記式(5)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物の代わりに、下記式(13)で示される化合物を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、測定試料を作製した。
Figure 2023119333000016
(比較例3)
上記実施例1において、上記式(5)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物の代わりに、C.I.Direct Orange 39を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、測定試料を作製した。
[評価]
実施例1~4及び比較例1~3で得られた各測定試料の評価を次のようにして行った。
(a)単体透過率Ts、平行位透過率Tp、および直交位透過率Tcの測定
各測定試料の単体透過率Ts、平行位透過率Tp、及び直交位透過率Tcを、分光光度計(日立製作所社製「U-4100」)を用いて測定した。ここで、単体透過率Tsは、各測定試料を1枚で測定した際の各波長の透過率である。平行位透過率Tpは、各実施例及び各比較例で得られた同一の測定試料を2枚用意し、この2枚の測定試料をその吸収軸方向が平行となるように重ね合せて測定した各波長の分光透過率である。直交位透過率Tcは、2枚の測定試料をその吸収軸が直交するように重ね合せて測定した分光透過率である。各透過率の測定は、220~780nmの波長帯域にわたって行った。
(b)偏光度ρの算出
各測定試料の偏光度ρを、以下の式(I)に、平行透過率Tp及び直交透過率Tcを代入して算出した。ρの値が高いほど偏光度が優れていることを示す。
Figure 2023119333000017
(c)視感度補正単体透過率Ys、及び視感度補正偏光度ρy
各測定試料の視感度補正単体透過率Ysは、可視光領域における400~700nmの波長領域で、所定波長間隔dλ(ここでは5nm)おきに求めた上記単体透過率Tsについて、JIS Z 8722:2009に従って視感度に補正した透過率である。具体的には、上記単体透過率Tsを下記の式(II)に代入して算出した。なお、下記式(II)中、Pλは標準光(C光源)の分光分布を表し、yλは2度視野等色関数を表す。また、視感度補正偏光度ρyは分光光度計(日立製作所社製「U-4100」)で算出される数値を用いて測定した。
Figure 2023119333000018
(d)偏光発光の測定
各測定試料の偏光発光強度及び発光した光の偏光度については、発光分光光度計(東京インスツルメンツ社製 分光ポラリメーターPoxi-Spectra)を用いて一般的に知られているストークスパラメータ法によって測定した。375nmの光を測定試料に入射した時に発光分光光度計より得られる発光強度(S0)において最大発光波長の発光強度を1とし、各波長の比率を算出し、その各波長の強度比率(Sr0)と、発光分光光度計より得られる発光した光の直線偏光度(DOLP)を用いて、式(III)を用いて発光に基づく偏光度(DOP)を算出した。
Figure 2023119333000019
下記表1に、実施例1~4及び比較例1~3において得られた各測定試料の最大偏光度を示す波長における、単体透過率(Ts)、平行位透過率(Tp)、直交位透過率(Tc)及び偏光度(ρ)と、視感度に補正した単体透過率(Ys)及び視感度に補正した偏光度(ρy)を示す。なお、上記各率及び度の単位は%となる。
Figure 2023119333000020
暗室下にて、実施例1~4、比較例1~3において得られた各測定試料に、ピーク波長が375nmである市販のUV-LEDブラックライトを用い、375nmの紫外光を照射させ、目視による発光の有無を観察した。水溶性ナフタルイミド系化合物を使用して作製した実施例1~4の各測定試料全てにおいて発光が観察されたのに対し、本願化合物と近い吸収波長をもつ一般的な二色性アゾ系化合物を使用して作製した比較例1~3の試料全てにおいて発光は観察されなかった。
図1に、実施例1~4においてそれぞれ得られた測定試料について、波長毎のDOP値のグラフを示す。図1に示されるように、実施例1~4おいて得られた各測定試料は510~550nmを中心に高いDOP値を示しており、偏光発光を示していることが分かる。一方、発光が観察されなかった比較例1~3においては、発光強度S0は測定できないため、DOPの算出は行っていない。
(図1)
Figure 2023119333000021
下記表2に、実施例1~4において得られた各測定試料の、最も高いDOP値を示す波長及びDOP値を示す。
Figure 2023119333000022
上記表1に示されるように、上記式(1)の構造を有する水溶性ナフタルイミド系化合物を使用して作製した実施例1~4の測定試料は、可視光領域で偏光発光機能を有し、同領域で偏光発光膜(偏光発光板)として機能していることが分かる。また、実施例1~4の測定試料は、可視光領域での透過率(視感度補正透過率Ys)が85%以上を示しており、可視光領域に偏光機能を有しながらも同領域で透過率が高い偏光発光板(偏光発光膜)であることが分かった。さらに、図1及び表2に示されるように、実施例1~4の測定試料は、450~600nmの波長領域において高いDOP値を示し、かつ、510~550nm付近に最も高いDOPを有していることから、可視光領域の広い波長帯域にわたって発光し、かつ、その発光が偏光している、すなわち、偏光発光作用を有していることが分かった。また、そのDOP値は、透過率(Ts)及び偏光度(ρ)に関係なく、高い値を示し、光の吸収異方性に依存しない偏光を有する光を発光していることが分かった。
(耐久性試験)
実施例1~4の各測定試料について、以下の2つの条件で耐久性試験を実施した。
1)105℃、1000時間
2)60℃、相対湿度90%、1000時間
その結果、いずれもDOP値の変化は観察されなかった。このことから、実施例1~4の試料は、苛酷な環境下においても高い耐久性を有していることが分かる。
以上の通り、本発明の水溶性ナフタルイミド系化合物を含有する偏光発光膜又は偏光発光板は、偏光機能を有するだけでなく、偏光発光作用を示す。また、このような偏光発光膜及び偏光発光板は、優れた耐久性を具備しつつ、可視光領域で高い透過率を有する。したがって、このような偏光発光膜又は偏光発光板を用いて作製され表示装置は、可視光領域で透過率が高く、長期にわたって偏光発光による画像表示ができるため、テレビ、パソコン、タブレット端末、さらには、透明ディスプレイ(シースルーディスプレイ)等、幅広い用途へ適用可能である。さらに、上記ナフタルイミド系化合物を用いて作製された偏光発光フィルムは、紫外光により発光可能であるため、高いセキュリティが要求されるディスプレイや媒体に応用することも可能である。

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表される水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩を含有する偏光膜。
    Figure 2023119333000023
    (式(1)中、Aは置換基を有してもよいナフタルイミド骨格を表し、Xはスルホ基又はカルボキシ基を表し、nは1~3の整数を表す。)
  2. 前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩が、下記式(2)で表される、請求項1に記載の偏光膜。
    Figure 2023119333000024
    (式(2)中、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1~12の炭化水素基を表し、Qは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい硫黄原子、置換基を有してもよい酸素原子、又は置換基を有してもよい窒素原子を表し、nは1~3の整数を表す。)
  3. 前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩が、下記式(3)で表される、請求項1に記載の偏光膜。
    Figure 2023119333000025
    (式(3)中、Rは炭素数1~12の炭化水素基を表し、Rは炭素数1~12の炭化水素基を表す。)
  4. 前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩以外の有機染料又は蛍光染料の1種類以上をさらに含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の偏光膜。
  5. 前記水溶性ナフタルイミド系化合物又はその塩と、任意選択で前記有機染料又は蛍光染料とを、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体からなる基材中に含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の偏光膜。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の偏光膜が、偏光発光作用を示す、偏光発光膜。
  7. 請求項6に記載の偏光発光膜と、その少なくとも一方の面に透明保護層とを備える、偏光発光板。
  8. 請求項6に記載の偏光発光膜又は請求項7に記載の偏光発光板を備える、表示装置。
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