JP2023117111A - アーク溶接制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】消耗電極アーク溶接において、溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きい場合でも、アーク期間中の溶接電流が振動状態に陥ることを抑制し、溶接状態を安定に維持すること。【解決手段】溶接ワイヤを送給し、溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返し、アーク期間は時刻t3~t4の第1アーク期間とそれに続く時刻t4~t5の第2アーク期間とを備え、第1アーク期間は定電流制御によって溶接電流Iwを通電し、第2アーク期間は所定の外部特性を形成して溶接電流Iwを通電して溶接するアーク溶接制御方法において、第2アーク期間中の溶接電流Iwの振動状態を判別したときは、第2アーク期間中の溶接電流Iwが上昇しないように制御する。振動状態の判別を、溶接電流Iwの振幅に基づいて自動的に行う。【選択図】 図4
Description
本発明は、消耗電極アーク溶接の制御方法に関するものである。
溶接ワイヤを送給して行う消耗電極アーク溶接では、溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返して溶接が行われることが多い。アーク期間中は、アーク長を適正値に維持するために溶接電源は所望の外部特性を形成するように出力制御されている。このために、アーク期間中の溶接電流はアーク負荷に応じて変化することになる。アーク期間中にアーク付加が変動して溶接電流が変動すると、溶接状態が不安定になることがある。特許文献1の発明では、外乱によってアーク期間中の溶接電流が急峻に変化したときは溶接電流の変化率を抑制することによって、溶接状態を安定化している。
溶接トーチ及び母材と溶接電源との間は溶接ケーブルによって接続されている。溶接個所と溶接電源とが離れている場合には、溶接ケーブルが長くなる。溶接ケーブルが長い場合や円状に巻かれている等の敷設状態によって、溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きくなる。溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きくなると、アーク期間中の溶接電流が振動状態となり、溶接状態が不安定になるという問題が発生する。
そこで、本発明では、溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きい場合でも、溶接電流が振動状態に陥ることを抑制し、溶接状態を安定に維持することができるアーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、前記溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返し、
前記アーク期間は第1アーク期間とそれに続く第2アーク期間とを備え、前記第1アーク期間は定電流制御によって溶接電流を通電し、前記第2アーク期間は所定の外部特性を形成して前記溶接電流を通電して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記第2アーク期間中の前記溶接電流の振動状態を判別したときは、前記第2アーク期間中の前記溶接電流が上昇しないように制御する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法である。
溶接ワイヤを送給し、前記溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返し、
前記アーク期間は第1アーク期間とそれに続く第2アーク期間とを備え、前記第1アーク期間は定電流制御によって溶接電流を通電し、前記第2アーク期間は所定の外部特性を形成して前記溶接電流を通電して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記第2アーク期間中の前記溶接電流の振動状態を判別したときは、前記第2アーク期間中の前記溶接電流が上昇しないように制御する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法である。
請求項2の発明は、
前記振動状態の判別を、溶接ケーブルの長さ及び敷設状態に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
前記振動状態の判別を、溶接ケーブルの長さ及び敷設状態に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
請求項3の発明は、
前記振動状態の判別を、前記溶接電流の振幅に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
前記振動状態の判別を、前記溶接電流の振幅に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
請求項4の発明は、
前記第2アーク期間の開始時点から所定期間中は、前記第2アーク期間中の前記溶接電流が上昇しないように制御する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法である。
前記第2アーク期間の開始時点から所定期間中は、前記第2アーク期間中の前記溶接電流が上昇しないように制御する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法である。
本発明によれば、溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きい場合でも、溶接電流が振動状態に陥ることを抑制し、溶接状態を安定に維持することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、溶接電源の外部特性の一例を示す図である。同図の横軸は溶接電流Iw[A]を示し、縦軸は溶接電圧Vw[V]を示す。同図は、一般的な消耗電極式アーク溶接に使用される定電圧特性の場合である。同図において、Iw=0のときにVw=Eであり、外部特性の傾きをRm[V/A]とすると、外部特性は下式となる。
Vw=E-Rm・Iw
Vw=E-Rm・Iw
外部特性の傾きRmは、正の値であり、この値が大きいほど傾きは大きくなる。外部特性の傾きRmの範囲は、1~10(V/100A)程度である。
図2(A)は、溶接電源の等価回路図である。Eは定電圧源を示し、Lmは適正インダクタンス値を示し、Rmは適正抵抗値を示す。抵抗値は溶接電源内部の配線抵抗値及び溶接用ケーブルの抵抗値の合算値となり、この値が外部特性の傾きを決めることになる。
同図の等価回路は下式で表すことができる。
E=Rm・Iw+Lm・dIw/dt+Vw ……(1)式
この式において、電流変化dIw/dt=0のときの溶接電圧Vwと溶接電流Iwとの関係が外部特性となる。dIw/dt=0を上式に代入すると、下式となる。
Vw=E-Rm・Iw
上式は図1で上述した外部特性を表すことになる。
上記(1)式を整理すると、下式となる。
dIw/dt=(E-Vw-Rm・Iw)/Lm
両辺を積分すると、下式となる。
Iw=∫((E-Vw-Rm・Iw)/Lm)・dt
ここで、左辺の溶接電流Iwを溶接電流設定信号Irに、出力電圧Eを出力電圧設定信号Erに、溶接電流Iwを溶接電流検出信号Idに、溶接電圧Vwを溶接電圧検出信号Vdに、適正外部特性傾きRmを外部特性傾き設定値Rrに、適正インダクタンス値Lmをインダクタンス設定値Lrにそれぞれ置換すると、下式となる。
Ir=∫((Er-Vd-Rr・Id)/Lr)・dt ……(2)式
この式に対応する等価回路を図2(B)に示す。同図において、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを検出し、定電流源CCの溶接電流Iwに相当する溶接電流設定信号Irが、上記(2)式の演算値となるように制御する。
E=Rm・Iw+Lm・dIw/dt+Vw ……(1)式
この式において、電流変化dIw/dt=0のときの溶接電圧Vwと溶接電流Iwとの関係が外部特性となる。dIw/dt=0を上式に代入すると、下式となる。
Vw=E-Rm・Iw
上式は図1で上述した外部特性を表すことになる。
上記(1)式を整理すると、下式となる。
dIw/dt=(E-Vw-Rm・Iw)/Lm
両辺を積分すると、下式となる。
Iw=∫((E-Vw-Rm・Iw)/Lm)・dt
ここで、左辺の溶接電流Iwを溶接電流設定信号Irに、出力電圧Eを出力電圧設定信号Erに、溶接電流Iwを溶接電流検出信号Idに、溶接電圧Vwを溶接電圧検出信号Vdに、適正外部特性傾きRmを外部特性傾き設定値Rrに、適正インダクタンス値Lmをインダクタンス設定値Lrにそれぞれ置換すると、下式となる。
Ir=∫((Er-Vd-Rr・Id)/Lr)・dt ……(2)式
この式に対応する等価回路を図2(B)に示す。同図において、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを検出し、定電流源CCの溶接電流Iwに相当する溶接電流設定信号Irが、上記(2)式の演算値となるように制御する。
上述した制御を行うことによって、所望のインダクタンス値Lr及び所望の外部特性の傾きRrを電子的に形成することができる。
図3は、本発明の実施の形態に係るアーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電力制御回路PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する電流誤差増幅信号Eiに従ってインバータ制御等の出力制御を行い、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。この電力制御回路PMは、図示は省略するが、商用電源を整流する1次整流器、整流された直流を平滑する平滑コンデンサ、平滑された直流を高周波交流に変換するインバータ回路、高周波交流を溶接に適した電圧値に降圧する高周波変圧器、降圧された高周波交流を直流に整流する2次整流器、整流された直流を平滑するリアクトル、電流誤差増幅信号Eiを入力としてパルス幅変調制御を行う変調回路、パルス幅変調制御信を入力としてインバータ回路のスイッチング素子を駆動するインバータ駆動回路を備えている。
上記の電力制御回路PMの出力端子5aと溶接トーチ4とは溶接ケーブル6aで接続されており、もう一方の出力端子5bと母材2とは溶接ケーブル6bで接続されている。この溶接ケーブル6a、6bの長さは往復で最大40mになる場合もある。溶接ケーブル6a、6bによるインダクタンス値Lは、長さ、敷設状態によって10~200μH程度の範囲で種々な値となる。
減流抵抗器Rは、上記の電力制御回路PMと出力端子5aとの間に挿入される。この減流抵抗器Rの値は、短絡負荷(0.01~0.03Ω程度)の50倍以上大きな値(0.5~3Ω程度)に設定される。このために、くびれ検出制御によって減流抵抗器Rが通電路に挿入されると、溶接電源内の直流リアクトル及び外部ケーブルのリアクトルに蓄積されたエネルギーが急放電される。トランジスタTRは、減流抵抗器Rと並列に接続されて、後述する駆動信号Drに従ってオン又はオフ制御される。
溶接ワイヤ1は、送給モータFDによって溶接トーチ4内を送給されて、母材2との間にアーク3が発生する。溶接トーチ4内の給電チップ(図示は省略)と母材2との間には溶接電圧Vwが印加し、溶接電流Iwが通電する。
溶接電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwを検出して、溶接電流検出信号Idを出力する。
溶接電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、溶接電圧検出信号Vdを出力する。
短絡判別回路SDは、上記の溶接電圧検出信号Vdを入力として、この値が予め定めた短絡/アーク判別値Vta(10V程度)未満であるときは短絡期間にあると判別してHighレベルとなり、以上のときはアーク期間にあると判別してLowレベルになる短絡判別信号Sdを出力する。
くびれ検出基準値設定回路VTNは、予め定めたくびれ検出基準値信号Vtnを出力する。溶接法、送給速度、溶接ワイヤ1の材質、直径等の溶接条件に応じて、このくびれ検出基準値信号Vtnの値は適正値に設定される。
くびれ検出回路NDは、上記のくびれ検出基準値信号Vtn、上記の短絡判別信号Sd、上記の溶接電圧検出信号Vd及び上記の溶接電流検出信号Idを入力として、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)であるときの溶接電圧検出信号Vdの電圧上昇値がくびれ検出基準値信号Vtnの値に達した時点でくびれが形成されたと判別してHighレベルとなり、短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化した時点でLowレベルになるくびれ検出信号Ndを出力する。また、短絡期間中の溶接電圧検出信号Vdの微分値がそれに対応したくびれ検出基準値信号Vtnの値に達した時点でくびれ検出信号NdをHighレベルに変化させるようにしても良い。さらに、溶接電圧検出信号Vdの値を溶接電流検出信号Idの値で除算して溶滴の抵抗値を算出し、この抵抗値の微分値がそれに対応するくびれ検出基準値信号Vtnの値に達した時点でくびれ検出信号NdをHighレベルに変化させるようにしても良い。
低レベル電流設定回路ILRは、予め定めた低レベル電流設定信号Ilrを出力する。
電流比較回路CMは、上記の低レベル電流設定信号Ilr及び上記の溶接電流検出信号Idを入力として、Id<IlrのときはHighレベルになり、Id≧IlrのときはLowレベルになる電流比較信号Cmを出力する。
駆動回路DRは、上記の電流比較信号Cm及び上記のくびれ検出信号Ndを入力として、くびれ検出信号NdがHighレベルに変化するとLowレベルに変化し、その後に電流比較信号CmがHighレベルに変化するとHighレベルに変化する駆動信号Drを上記のトランジスタTRのベース端子に出力する。したがって、この駆動信号Drはくびれ検出信号NdがHighレベルになるとLowレベルになり、トランジスタTRがオフ状態になり通電路に減流抵抗器Rが挿入されるので、短絡負荷を通電する溶接電流Iwは急減する。そして、急減した溶接電流Iwの値が低レベル電流設定信号Ilrの値まで減少すると、駆動信号DrはHighレベルになり、トランジスタTRがオン状態になるので、減流抵抗器Rは短絡されて通常の状態に戻る。この結果、溶接電流Iwは、低レベル電流設定信号Ilrの値を維持する。
高レベル電流設定回路IHRは、予め定めた高レベル電流設定信号Ihrを出力する。
第1アーク期間設定回路TARは、予め定めた第1アーク期間設定信号Tarを出力する。
電流上昇禁止期間判別回路Tcは、上記の短絡判別信号Sd及び上記の第1アーク期間設定信号Tarを入力として、以下の1)又は2)の処理を行い、電流上昇禁止期間判別信号Tcを出力する。
1)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化して第1アーク期間設定信号Tarによって設定される第1アーク期間が経過した時点から、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)に変化するまでの第2アーク期間中にHighレベルとなる電流上昇禁止期間判別信号Tcを出力する。
2)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化して第1アーク期間設定信号Tarによって設定される第1アーク期間が経過した時点から、所定期間中にHighレベルとなる電流上昇禁止期間判別信号Tcを出力する。
1)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化して第1アーク期間設定信号Tarによって設定される第1アーク期間が経過した時点から、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡期間)に変化するまでの第2アーク期間中にHighレベルとなる電流上昇禁止期間判別信号Tcを出力する。
2)短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化して第1アーク期間設定信号Tarによって設定される第1アーク期間が経過した時点から、所定期間中にHighレベルとなる電流上昇禁止期間判別信号Tcを出力する。
振動状態判別回路BDは、上記の溶接電流検出信号Id及び上記の電流上昇禁止期間判別信号Tcを入力として、以下の1)又は2)の処理を行い、振動状態判別信号Bdを出力する。
1)溶接作業者は、溶接ケーブルの往復長が約20m未満であると判別すると振動判別信号Bd=Lowレベルを選択し、
往復長が約20m以上であると判別すると振動状態判別信号Bd=Highレベルを選択し、
溶接ケーブルが円状に巻かれて敷設されていると判別すると振動状態判別信号Bd=Highレベルを選択する。
2)電流上昇禁止期間TcがHighレベルである期間に、溶接電流検出信号Idが基準振幅以上で2周期以上の振動状態にあると判別したときは、振動状態判別信号Bd=Highレベルを出力する。
1)溶接作業者は、溶接ケーブルの往復長が約20m未満であると判別すると振動判別信号Bd=Lowレベルを選択し、
往復長が約20m以上であると判別すると振動状態判別信号Bd=Highレベルを選択し、
溶接ケーブルが円状に巻かれて敷設されていると判別すると振動状態判別信号Bd=Highレベルを選択する。
2)電流上昇禁止期間TcがHighレベルである期間に、溶接電流検出信号Idが基準振幅以上で2周期以上の振動状態にあると判別したときは、振動状態判別信号Bd=Highレベルを出力する。
出力電圧設定回路ERは、予め定めた出力電圧設定信号Erを出力する。
溶接電流設定回路IRは、上記の出力電圧設定信号Er、上記の溶接電流検出信号Id、上記の溶接電圧検出信号Vd、上記の電流上昇禁止期間判別信号Tc及び上記の振動状態判別信号Bdを入力として、制御周期ごとに上述した(2)式に基づいて、Ir=∫((Er-Vd-Rr・Id)/Lr)・dtを演算し、その後に以下の処理を行い、溶接電流設定信号Irを出力する。
1)電流上昇禁止期間判別信号Tc=Highレベルであり、かつ、振動状態判別信号BdがHighレベルであるときは、現制御周期の演算値と前制御周期の演算値を比較して小さい方の演算値を溶接電流設定信号Irとして出力する。
2)それ以外の場合は、現制御周期の演算値を溶接電流設定信号Irとして出力する。
ここで、制御周期は0.1ms程度である。また、Rrは外部特性の傾き設定値であり、、Lrは溶接電流Iwの変化率を制御(電子リアクトル制御)するためのインダクタンス設定ちである。この回路によって所定の外部特性を形成することができる。さらに、電流上昇禁止期間判別信号Tc=Highレベルであり、かつ、振動状態判別信号BdがHighレベルであるときは、上記の1)の処理によって溶接電流Iwの上昇が禁止される。
1)電流上昇禁止期間判別信号Tc=Highレベルであり、かつ、振動状態判別信号BdがHighレベルであるときは、現制御周期の演算値と前制御周期の演算値を比較して小さい方の演算値を溶接電流設定信号Irとして出力する。
2)それ以外の場合は、現制御周期の演算値を溶接電流設定信号Irとして出力する。
ここで、制御周期は0.1ms程度である。また、Rrは外部特性の傾き設定値であり、、Lrは溶接電流Iwの変化率を制御(電子リアクトル制御)するためのインダクタンス設定ちである。この回路によって所定の外部特性を形成することができる。さらに、電流上昇禁止期間判別信号Tc=Highレベルであり、かつ、振動状態判別信号BdがHighレベルであるときは、上記の1)の処理によって溶接電流Iwの上昇が禁止される。
電流制御設定回路ICRは、上記の第1アーク期間設定信号Tar、上記の溶接電流設定信号Ir、上記の短絡判別信号Sd、上記の低レベル電流設定信号Ilr、上記のくびれ検出信号Nd及び上記の高レベル電流設定信号Ihrを入力として、以下の処理を行い、電流制御設定信号Icrを出力する。
1)短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)に変化した時点から予め定めた初期期間中は、予め定めた初期電流設定値となる電流制御設定信号Icrを出力する。
2)その後は、予め定めた短絡時傾斜で上昇し、予め定めたピーク値に達するとその値を維持する電流制御設定信号Icrを出力する。
3)その後に、くびれ検出信号NdがHighレベル(くびれ検出)に変化すると、低レベル電流設定信号Ilrの値となる電流制御設定信号Icrを出力する。
4)その後に短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化すると第1アーク期間設定信号Tarによって設定される第1アーク期間に入り、予め定めた遅延期間Tdが経過した時点から、予め定めたアーク時傾斜で上昇し高レベル電流設定信号Ihrの値に達するとその値を維持する電流制御設定信号Icrを出力する。
5)その後に第1アーク期間が終了すると第2アーク期間に入り、溶接電流設定信号Irを電流制御設定信号Icrとして出力する。
1)短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)に変化した時点から予め定めた初期期間中は、予め定めた初期電流設定値となる電流制御設定信号Icrを出力する。
2)その後は、予め定めた短絡時傾斜で上昇し、予め定めたピーク値に達するとその値を維持する電流制御設定信号Icrを出力する。
3)その後に、くびれ検出信号NdがHighレベル(くびれ検出)に変化すると、低レベル電流設定信号Ilrの値となる電流制御設定信号Icrを出力する。
4)その後に短絡判別信号SdがLowレベル(アーク期間)に変化すると第1アーク期間設定信号Tarによって設定される第1アーク期間に入り、予め定めた遅延期間Tdが経過した時点から、予め定めたアーク時傾斜で上昇し高レベル電流設定信号Ihrの値に達するとその値を維持する電流制御設定信号Icrを出力する。
5)その後に第1アーク期間が終了すると第2アーク期間に入り、溶接電流設定信号Irを電流制御設定信号Icrとして出力する。
電流誤差増幅回路EIは、上記の電流制御設定信号Icrと上記の溶接電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
送給速度設定回路FRは、予め定めた送給速度設定信号Frを出力する。送給制御回路FCは、この送給速度設定信号Frを入力として、この設定値に相当する送給速度で溶接ワイヤ1を送給するための送給制御信号Fcを上記の送給モータFDに出力する。
図4は、本発明の実施の形態に係るアーク溶接制御方法を示す図3の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)はくびれ検出信号Ndの時間変化を示し、同図(D)は駆動信号Drの時間変化を示し、同図(E)は短絡判別信号Sdの時間変化を示し、同図(F)は電流上昇禁止期間判別信号Tcの時間変化を示す。以下、同図を参照して各信号の動作について説明する。
同図は、図3の振動状態判別回路BDによって、図示しない振動状態判別信号BdがHighレベルになっている場合である。これは、以下の1)又は2)が判別されているためである。
1)溶接作業者が、溶接ケーブルの往復長が約20m以上である、又は、溶接ケーブルが円状に巻かれて敷設されていると判別したために、振動状態判別信号BdはHighレベルとなっている。
2)電流上昇禁止期間TcがHighレベルである期間に、溶接電流検出信号Idが基準振幅以上で1周期以上の振動状態にあると判別したために、振動状態判別信号BdはHighレベルとなっている。この判別は、電流上昇禁止制御が動作する前に行われる。
1)溶接作業者が、溶接ケーブルの往復長が約20m以上である、又は、溶接ケーブルが円状に巻かれて敷設されていると判別したために、振動状態判別信号BdはHighレベルとなっている。
2)電流上昇禁止期間TcがHighレベルである期間に、溶接電流検出信号Idが基準振幅以上で1周期以上の振動状態にあると判別したために、振動状態判別信号BdはHighレベルとなっている。この判別は、電流上昇禁止制御が動作する前に行われる。
(1)時刻t1の短絡発生から時刻t2のくびれ検出信号NdがHighレベルとなるまでの動作
時刻t1において溶接ワイヤ1が母材2と接触すると短絡期間になり、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは数V程度の短絡電圧値に急減する。この溶接電圧Vwが短絡/アーク判別値Vta未満になったことを判別して、同図(E)に示すように、短絡判別信号SdはLowレベルからHighレベルに変化する。時刻t1~t3の短絡期間中は、溶接電源は定電流制御される。同図(A)に示すように、図3の電流制御設定信号Icrによって設定される溶接電流Iwは、時刻t1においてアーク期間の溶接電流値から減少し、時刻t1~t11の予め定めた初期期間中は予め定めた初期電流値となり、時刻t11~t12の電流上昇期間中は予め定めた短絡時傾斜で上昇し、時刻t12~t2のピーク期間中は予め定めたピーク値Ipとなる。
時刻t1において溶接ワイヤ1が母材2と接触すると短絡期間になり、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは数V程度の短絡電圧値に急減する。この溶接電圧Vwが短絡/アーク判別値Vta未満になったことを判別して、同図(E)に示すように、短絡判別信号SdはLowレベルからHighレベルに変化する。時刻t1~t3の短絡期間中は、溶接電源は定電流制御される。同図(A)に示すように、図3の電流制御設定信号Icrによって設定される溶接電流Iwは、時刻t1においてアーク期間の溶接電流値から減少し、時刻t1~t11の予め定めた初期期間中は予め定めた初期電流値となり、時刻t11~t12の電流上昇期間中は予め定めた短絡時傾斜で上昇し、時刻t12~t2のピーク期間中は予め定めたピーク値Ipとなる。
同図(C)に示すように、くびれ検出信号Ndは、後述する時刻t2~t3の期間はHighレベルとなり、それ以外の期間はLowレベルとなる。同図(D)に示すように、駆動信号Drは、後述する時刻t2~t21の期間はLowレベルとなり、それ以外の期間はHighレベルとなる。したがって、同図において時刻t2以前の期間中は、駆動信号DrはHighレベルとなり、図4のトランジスタTRがオン状態となるので、減流抵抗器Rは短絡されて通常の消耗電極アーク溶接電源と同一の状態となる。例えば、上記の初期期間は1ms程度であり、初期電流値は50A程度である。短絡時傾斜は260A/ms程度であり、電流上昇期間は1.5ms程度である。ピーク期間は所定値ではないが1ms程度であり、ピーク値Ipは440A程度である。
(2)時刻t2のくびれ検出信号NdがHighレベルに変化した時点から時刻t3のアーク再発生時点までの動作
時刻t2において、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwが上昇して初期期間中の電圧値からの電圧上昇値ΔVが予め定めたくびれ検出基準値Vtnと等しくなったことによってくびれを検出すると、同図(C)に示すように、くびれ検出信号NdはHighレベルに変化する。これに応動して、同図(D)に示すように、駆動信号DrはLowレベルになるので、図3のトランジスタTRはオフ状態となり減流抵抗器Rが通電路に挿入される。このために、同図(A)に示すように、溶接電流Iwはピーク電流値から急減する。そして、時刻t21において、溶接電流Iwが図3の低レベル電流設定信号Ilrで設定される低レベル電流値Ilまで減少すると、同図(D)に示すように、駆動信号DrはHighレベルに戻るので、図3のトランジスタTRはオン状態となり減流抵抗器Rは短絡される。この結果、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t21からアークが再発生する時刻t3まで低レベル電流値Ilを維持する。したがって、トランジスタTRは、時刻t2にくびれ検出信号NdがHighレベルに変化してから時刻t21に溶接電流Iwが低レベル電流値Ilに減少するまでの期間のみオフ状態となる。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、溶接電流Iwが小さくなるので時刻t2から一旦減少し、その後に急上昇する。
時刻t2において、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwが上昇して初期期間中の電圧値からの電圧上昇値ΔVが予め定めたくびれ検出基準値Vtnと等しくなったことによってくびれを検出すると、同図(C)に示すように、くびれ検出信号NdはHighレベルに変化する。これに応動して、同図(D)に示すように、駆動信号DrはLowレベルになるので、図3のトランジスタTRはオフ状態となり減流抵抗器Rが通電路に挿入される。このために、同図(A)に示すように、溶接電流Iwはピーク電流値から急減する。そして、時刻t21において、溶接電流Iwが図3の低レベル電流設定信号Ilrで設定される低レベル電流値Ilまで減少すると、同図(D)に示すように、駆動信号DrはHighレベルに戻るので、図3のトランジスタTRはオン状態となり減流抵抗器Rは短絡される。この結果、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t21からアークが再発生する時刻t3まで低レベル電流値Ilを維持する。したがって、トランジスタTRは、時刻t2にくびれ検出信号NdがHighレベルに変化してから時刻t21に溶接電流Iwが低レベル電流値Ilに減少するまでの期間のみオフ状態となる。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、溶接電流Iwが小さくなるので時刻t2から一旦減少し、その後に急上昇する。
(3)時刻t3~t4の第1アーク期間の動作
時刻t3においてアーク3が再発生すると、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwの値は短絡/アーク判別値Vta以上となり、同図(E)に示すように、短絡判別信号SdはLowレベルに変化し、時刻t3~t4の第1アーク期間となる。この第1アーク期間中も引き続き溶接電源は定電流制御される。時刻t3~t31の期間が予め定めた遅延期間Tdとなり、時刻t31~t4の期間が予め定めた高電流期間となる。時刻t3にアークが再発生してから遅延期間Td及び高電流期間が経過する時刻t4まで溶接電源は定電流制御されているので、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t3~t31の遅延期間Td中は低レベル電流値Ilとなり、時刻t31からは予め定めたアーク時傾斜で上昇し、図3の高レベル電流設定信号Ihrの値に達するとその値を時刻t4まで維持する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、時刻t3~t31の遅延期間Td中はアーク電圧値となり、時刻t31~t4の高電流期間中はそれよりも大の高レベル電圧値となる。時刻t3にアークが再発生するので、同図(C)に示すくびれ検出信号NdはLowレベルに戻る。例えば、上記の遅延期間Tdは0.5ms程度であり、上記のアーク時傾斜は400A/ms程度であり、上記の高レベル電流値は450A程度であり、上記の高電流期間は1.5ms程度であり、第1アーク期間は2ms程度となる。
時刻t3においてアーク3が再発生すると、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwの値は短絡/アーク判別値Vta以上となり、同図(E)に示すように、短絡判別信号SdはLowレベルに変化し、時刻t3~t4の第1アーク期間となる。この第1アーク期間中も引き続き溶接電源は定電流制御される。時刻t3~t31の期間が予め定めた遅延期間Tdとなり、時刻t31~t4の期間が予め定めた高電流期間となる。時刻t3にアークが再発生してから遅延期間Td及び高電流期間が経過する時刻t4まで溶接電源は定電流制御されているので、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t3~t31の遅延期間Td中は低レベル電流値Ilとなり、時刻t31からは予め定めたアーク時傾斜で上昇し、図3の高レベル電流設定信号Ihrの値に達するとその値を時刻t4まで維持する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、時刻t3~t31の遅延期間Td中はアーク電圧値となり、時刻t31~t4の高電流期間中はそれよりも大の高レベル電圧値となる。時刻t3にアークが再発生するので、同図(C)に示すくびれ検出信号NdはLowレベルに戻る。例えば、上記の遅延期間Tdは0.5ms程度であり、上記のアーク時傾斜は400A/ms程度であり、上記の高レベル電流値は450A程度であり、上記の高電流期間は1.5ms程度であり、第1アーク期間は2ms程度となる。
(4)時刻t4~t5の第2アーク期間の動作
時刻t4において第1アーク期間が終了して第2アーク期間に入ると、溶接電源は定電流制御から所定の外部特性を形成する制御へと切り換えられる。外部特性は、図3の溶接電流設定回路IRにおける上述した(2)式に基づく制御によって形成される。第2アーク期間に入ると、同図(F)に示すように、電流上昇禁止期間判別信号TcがHighレベルに変化する。電流上昇禁止期間判別信号Tcは、第2アーク期間の全期間中Highレベルとなるか、又は、時刻t4から所定期間だけHighレベルになるかを選択することができる。同図は、時刻t4~t41の所定期間だけHighレベルとなる場合である。ここで、上述したように、図3の振動状態判別信号BdがHighレベルであり、かつ、電流上昇禁止期間判別信号TcもHighレベルであるので、時刻t4~t41の期間中は、(2)式の現制御周期の演算値と前制御周期の演算値を比較して小さい方の演算値が溶接電流設定信号Irとして出力される。このために、溶接電流の上昇は禁止された状態となる。この結果、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t4の高レベル電流値から急速に減少し、その後は振動することなく次第に減少する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwについても、溶接電流Iwと相似した波形となり、次第に減少する。
時刻t4において第1アーク期間が終了して第2アーク期間に入ると、溶接電源は定電流制御から所定の外部特性を形成する制御へと切り換えられる。外部特性は、図3の溶接電流設定回路IRにおける上述した(2)式に基づく制御によって形成される。第2アーク期間に入ると、同図(F)に示すように、電流上昇禁止期間判別信号TcがHighレベルに変化する。電流上昇禁止期間判別信号Tcは、第2アーク期間の全期間中Highレベルとなるか、又は、時刻t4から所定期間だけHighレベルになるかを選択することができる。同図は、時刻t4~t41の所定期間だけHighレベルとなる場合である。ここで、上述したように、図3の振動状態判別信号BdがHighレベルであり、かつ、電流上昇禁止期間判別信号TcもHighレベルであるので、時刻t4~t41の期間中は、(2)式の現制御周期の演算値と前制御周期の演算値を比較して小さい方の演算値が溶接電流設定信号Irとして出力される。このために、溶接電流の上昇は禁止された状態となる。この結果、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t4の高レベル電流値から急速に減少し、その後は振動することなく次第に減少する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwについても、溶接電流Iwと相似した波形となり、次第に減少する。
従来技術のように、上記の電流上昇禁止制御が動作していない場合は、高レベル電流値から急速に減少して振動状態に陥り、第2アーク期間中ずっと振動状態が継続することになり、溶接状態は不安定になる。振動状態は、第2アーク期間の開始直後にほとんど発生する。このために、第2アーク期間の開始時点から所定期間だけ制御を動作させるようにしている。しかし、それ以外の期間中にも、アーク負荷の変動に伴って振動状態が発生する場合がある。このために、第2アーク期間の全期間中制御を動作させるようにしても良い。例えば、上記の所定期間は3ms程度であり、第2アーク期間は所定値ではないが6ms程度である。
以下、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、第2アーク期間中の溶接電流の振動状態を判別したときは、第2アーク期間中の溶接電流が上昇しないように制御する。このために、本実施の形態では、溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きい場合でも、溶接電流が振動状態に陥ることを抑制し、溶接状態を安定に維持することができる。
本実施の形態によれば、第2アーク期間中の溶接電流の振動状態を判別したときは、第2アーク期間中の溶接電流が上昇しないように制御する。このために、本実施の形態では、溶接ケーブルによるインダクタンス値が大きい場合でも、溶接電流が振動状態に陥ることを抑制し、溶接状態を安定に維持することができる。
さらに、本実施の形態によれば、振動状態の判別を、溶接ケーブルの長さ及び敷設状態に基づいて行う。溶接作業者が溶接ケーブルの長さ及び敷設状態を観察して、溶接電流が振動状態に陥るおそれがあるかを判別して、上記の電流上昇禁止制御を動作させる。このために、溶接電流が振動状態に陥ることを抑制し、溶接状態を安定に維持することができる。
さらに、本実施の形態によれば、振動状態の判別を、溶接電流の振幅に基づいて行う。振動状態の判別を、溶接電流の振幅に基づいて自動的に判別して、上記の電流上昇禁止制御を動作させる。このために、操作性が向上する。
さらに、本実施の形態によれば、第2アーク期間の開始時点から所定期間中は、第2アーク期間中の溶接電流が上昇しないように制御する。溶接電流の振動状態が発生するのは、ほとんどの場合、第2アーク期間に移行した直後である。したがって、第2アーク期間の開始時点から所定期間の間、上記の電流上昇禁止制御を行うことによって、振動状態に陥ることを抑制して、溶接状態を安定に維持することができる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5a、5b 出力端子
6a、6b 溶接ケーブル
BD 振動状態判別回路
Bd 振動状態判別信号
CC 定電流源
CM 電流比較回路
Cm 電流比較信号
DR 駆動回路
Dr 駆動信号
E 定電圧源
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
ER 出力電圧設定回路
Er 出力電圧設定信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
FD 送給モータ
FR 送給速度設定回路
Fr 送給速度設定信号
ICR 電流制御設定回路
Icr 電流制御設定信号
ID 溶接電流検出回路
Id 溶接電流検出信号
IHR 高レベル電流設定回路
Ihr 高レベル電流設定信号
Il 低レベル電流値
ILR 低レベル電流設定回路
Ilr 低レベル電流設定信号
Ip ピーク値
IR 溶接電流設定回路
Ir 溶接電流設定信号
Iw 溶接電流
Lm 適正インダクタンス値
Lr インダクタンス設定値
ND くびれ検出回路
Nd くびれ検出信号
PM 電力制御回路
R 減流抵抗器
Rm 適正抵抗値
Rr 外部特性傾き設定値
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
TAR 第1アーク期間設定回路
Tar 第1アーク期間設定信号
TC 電流上昇禁止期間判別回路
Tc 電流上昇禁止期間判別信号
Td 遅延期間
TR トランジスタ
VD 溶接電圧検出回路
Vd 溶接電圧検出信号
Vta 短絡/アーク判別値
VTN くびれ検出基準値設定回路
Vtn くびれ検出基準値(信号)
Vw 溶接電圧
ΔV 電圧上昇値
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5a、5b 出力端子
6a、6b 溶接ケーブル
BD 振動状態判別回路
Bd 振動状態判別信号
CC 定電流源
CM 電流比較回路
Cm 電流比較信号
DR 駆動回路
Dr 駆動信号
E 定電圧源
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
ER 出力電圧設定回路
Er 出力電圧設定信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
FD 送給モータ
FR 送給速度設定回路
Fr 送給速度設定信号
ICR 電流制御設定回路
Icr 電流制御設定信号
ID 溶接電流検出回路
Id 溶接電流検出信号
IHR 高レベル電流設定回路
Ihr 高レベル電流設定信号
Il 低レベル電流値
ILR 低レベル電流設定回路
Ilr 低レベル電流設定信号
Ip ピーク値
IR 溶接電流設定回路
Ir 溶接電流設定信号
Iw 溶接電流
Lm 適正インダクタンス値
Lr インダクタンス設定値
ND くびれ検出回路
Nd くびれ検出信号
PM 電力制御回路
R 減流抵抗器
Rm 適正抵抗値
Rr 外部特性傾き設定値
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
TAR 第1アーク期間設定回路
Tar 第1アーク期間設定信号
TC 電流上昇禁止期間判別回路
Tc 電流上昇禁止期間判別信号
Td 遅延期間
TR トランジスタ
VD 溶接電圧検出回路
Vd 溶接電圧検出信号
Vta 短絡/アーク判別値
VTN くびれ検出基準値設定回路
Vtn くびれ検出基準値(信号)
Vw 溶接電圧
ΔV 電圧上昇値
Claims (4)
- 溶接ワイヤを送給し、前記溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返し、
前記アーク期間は第1アーク期間とそれに続く第2アーク期間とを備え、前記第1アーク期間は定電流制御によって溶接電流を通電し、前記第2アーク期間は所定の外部特性を形成して前記溶接電流を通電して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記第2アーク期間中の前記溶接電流の振動状態を判別したときは、前記第2アーク期間中の前記溶接電流が上昇しないように制御する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法。 - 前記振動状態の判別を、溶接ケーブルの長さ及び敷設状態に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法。 - 前記振動状態の判別を、前記溶接電流の振幅に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法。 - 前記第2アーク期間の開始時点から所定期間中は、前記第2アーク期間中の前記溶接電流が上昇しないように制御する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022019636A JP2023117111A (ja) | 2022-02-10 | 2022-02-10 | アーク溶接制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023117111A true JP2023117111A (ja) | 2023-08-23 |
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ID=87579703
Family Applications (1)
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JP2022019636A Pending JP2023117111A (ja) | 2022-02-10 | 2022-02-10 | アーク溶接制御方法 |
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-
2022
- 2022-02-10 JP JP2022019636A patent/JP2023117111A/ja active Pending
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