JP2023117023A - 診断方法、診断装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】TBCの損傷を定量的に診断する方法を提供する。【解決手段】部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する方法であって、診断方法は、部材の表面を撮影した画像に診断対象部を設定するステップと、画像に基準部を指定するステップと、診断対象部と基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、診断対象部のL*a*b*値と基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、色差から診断対象部の損傷状態を診断するステップと、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、診断方法、診断装置及びプログラムに関する。
タービンの動翼、静翼などの高温部材には遮熱コーティング(TBC:Thermal barrier coating)が施され、高温部材の遮熱性及び耐久性を向上させている。TBCが施された施工品には、様々な理由でTBCの剥離、亀裂、欠けなどの損傷が生じる場合がある。TBCの損傷は、高温部材の劣化を招くため、TBC施工品の制作過程では、TBC損傷の有無が検査される。例えば、TBCの欠けは、アンダーコートの露出の有無等により判定される。現在、その判定は、検査員の視覚による官能評価となっている。そのため、検査員による合否判定にはバラツキが生じ、検査員や制作拠点間での合否判定の不一致、手戻りなどが生じ、コスト増の要因となっている。
関連する技術として、特許文献1には、金属表面を撮影した画像から計算した色差を利用して、金属表面の粗さを定量化し、表面粗さを評価する技術が開示されている。特許文献2には、透明導電膜に光を照射し、反射光の色評価値を計測し、色評価値と膜厚とが関連付けられた膜厚特性情報を用いて、計測した色評価値に対応する膜厚を求める技術が開示されている。
特開2018-128436号公報 特開2008-205188号公報
検査員の感覚に依存しない定量的なTBC損傷の診断方法が求められている。
本開示は、上記課題を解決することができる診断方法、診断装置及びプログラムを提供する。
本開示の診断方法は、部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する方法であって、前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定するステップと、前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定するステップと、前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断するステップと、を有する。
本開示の診断装置は、部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する診断装置であって、前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定する手段と、前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定する手段と、前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出する手段と、前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出する手段と、前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断する手段と、を有する。
本開示のプログラムは、部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する処理であって、前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定するステップと、前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定するステップと、前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断するステップと、を有する診断処理、を実行させるプログラム。
上述の診断方法、診断装置及びプログラムによれば、TBCの損傷を定量的に診断することができる。
実施形態に係る診断システムの一例を示すブロック図である。 実施形態に係る診断処理全体の流れの一例を示す図である。 実施形態に係る診断画面の一例を示す図である。 実施形態に係るTBC損傷診断処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る診断システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
<実施形態>
以下、本開示の診断システムについて、図1~図5を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
(システム構成)
図1は、実施形態に係る診断システムの一例を示すブロック図である。
診断システム100は、TBC施工品のTBC損傷(例えば、TBCの欠け)の有無を診断するシステムである。図示するように、診断システム100は、カメラ6と、端末装置10と、診断サーバ20とを含む。カメラ6と端末装置10は通信可能に接続され、端末装置10と診断サーバ20とはネットワークNWを用いて通信可能に接続されている。
カメラ6は、動翼などのTBCが施された部材1を撮影する。カメラ6が撮影した画像は、端末装置10へ送信される。部材1には、例えば、溝2が形成されている。部材1の表面全体にTBCを施す場合、TBC損傷は、例えば、溝2の縁の付近に生じることがある。図示する損傷候補部3は、例えば、検査員の目視によって、TBC損傷の疑いがある箇所である。従来、検査員の評価によって、損傷候補部3がTBC損傷なのか、あるいはTBC損傷ではないのかが判断されているが、本実施形態では、カメラ6が撮影した画像を解析することにより、損傷候補部3がTBC損傷か否かを判定する。
(端末装置の構成・機能)
端末装置10は、PC(personal computer)やスマートフォン、タブレット等の端末装置である。端末装置10は、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン等の入力装置を用いて構成される入力受付部11と、カメラ6が撮影した画像を取得する画像取得部12と、液晶ディスプレイ等の表示装置を用いて構成される表示部13と、端末装置10の動作を制御する制御部14と、HDD(hard disk drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置を用いて構成され、種々のデータを記憶する記憶部15と、通信モジュールを用いて構成され、他装置との通信を行う通信部16と、を備える。
例えば、入力受付部11は、図3に例示する診断画面200に表示された部材1の画像について、検査員による基準部4と診断対象部5の設定を受け付ける。基準部4とは、検査員が見て明らかにTBC損傷が無い箇所である。診断対象部5とは、検査員が見てTBC損傷が疑われる箇所であり、TBC損傷の判定対象となる箇所である。例えば、検査員は、損傷候補部3を含むように診断対象部5を設定する。また、入力受付部11は、診断画面200の診断ボタン205に対する、検査員によるタッチや選択等の操作を受け付ける。後述するように、診断ボタン205が選択されると、診断対象部5にてTBC損傷が生じているかどうかの診断が実行される。
制御部14は、通信部16を使用して診断サーバ20と通信を行い、TBC損傷の診断処理を実行する。例えば、制御部14は、画像取得部12が取得した画像を、通信部16を用いて診断サーバ20へ送信する。制御部14は、通信部16を用いて部材1の画像が表示された診断画面200を診断サーバ20から受信し、表示部13に表示する。また、制御部14は、入力受付部11が基準部4、診断対象部5の設定を受け付けると、それらの座標情報を算出し、通信部16を用いて、算出した基準部、診断対象部の座標情報を診断サーバ20へ送信する。制御部14は、診断ボタン205がタッチ等されると、通信部16を用いて、診断サーバ20に診断対象部5がTBC損傷か否かの診断を依頼し、診断サーバ20から診断結果を含んだ診断画面200を受信して表示部13に表示する。
(診断サーバの構成・機能)
診断サーバ20は、1台又は複数台のコンピュータで構成される。診断サーバ20は、データ取得部21と、制御部22と、記憶部23と、通信部24と、を備える。データ取得部21は、通信部24を用いて、端末装置10から部材1を撮影した画像、基準部4および診断対象部5の座標情報などを取得する。制御部22は、診断サーバ20の動作を制御する。制御部22は、診断部221を備える。診断部221は、TBC損傷の判定に先立って、検査員によって設定された基準部4、診断対象部5が適切であるか否かの判定を行う。診断部221は、データ取得部21が取得した部材1の画像に基づいて、基準部4と診断対象部5のL*a*b*色空間における色差を計算し、色差が閾値以上であれば、診断対象部5にTBC損傷が生じていると判定する。制御部22は、通信部24を用いて、基準部4および診断対象部5が適切か否かの判定結果、診断対象部5にTBC損傷が生じているか否かの診断結果を端末装置10に送信する。例えば、制御部22は、Webサーバの機能を有しており、Web画面の形式で図3に例示する診断画面200を生成して、端末装置10へ送信してもよい。記憶部23は、HDD(hard disk drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置を用いて構成され、種々のデータを記憶する。通信部24は、通信モジュールを用いて構成され、端末装置10との通信を行う。
(動作)
次に図2、3を参照して、診断システム100によるTBC損傷の診断処理の全体の流れについて説明する。図2は、実施形態に係る診断処理全体の流れの一例を示す図である。まず、検査員がカメラ6を操作して、TBCが施された部材1を撮影する。カメラ6は、撮影した画像を端末装置10へ送信する(ステップS1)。端末装置10では、画像取得部12が画像を取得し(ステップS2)、通信部16が制御部14の指示に基づいて、取得された画像を診断サーバ20へ送信する(ステップS3)。診断サーバ20では、通信部24を用いて、データ取得部21が画像を取得し、記憶部23に保存する。また、制御部22が、取得した画像を含む診断画面200を生成する(ステップS4)。制御部22は、通信部24を用いて、診断画面200を端末装置10へ送信する(ステップS5)。端末装置10では、制御部14が、通信部16を用いて、診断画面200を取得し、例えばブラウザ上に診断画面200を表示する(ステップS6)。ここで、図3を参照する。
図3は、実施形態に係る診断画面の一例を示す図である。診断画面200は、画像領域201と、基準部領域202と、診断対象部領域203と、診断結果領域204と、診断ボタン205と、を含む。画像領域201には、カメラ6で撮影された部材1の画像が表示される。検査員は、画像領域201において、基準部4と診断対象部5を設定する。例えば、検査員は、画像領域201に写る明らかにTBC損傷が存在しない箇所をマウスで指定する等して基準部4を設定する。入力受付部11は、この指定操作を受け付け、制御部14は、指定された基準部4の位置情報(例えば、カメラ6で撮影された画像における基準部4の座標情報)を算出する。例えば、制御部14は、ユーザによって指定された画素を含む複数画素(例えば、隣接する画素を含んだ計4画素)の範囲を基準部4とみなし、この範囲を規定する座標情報(例えば、各画素の座標情報)を算出する。同様に、検査員は、画像領域201に写るTBC損傷が疑われる箇所(例えば、損傷候補部3の一部)をマウスで指定する等して、診断対象部5を設定する。入力受付部11は、この指定操作を受け付け、制御部14は、指定された診断対象部5の位置情報(例えば、指定した画素を含む隣接する計4画素の座標情報)を算出する。
基準部領域202には、基準部4の位置情報(例えば、カメラ6が撮影した画像の水平方向をX軸,垂直方向をY軸とした場合の基準部4のX、Y座標)と、基準部4のRGB値と、Lab色空間におけるL*、a*、b*の値とが表示される。
診断対象部領域203には、診断対象部5の位置情報(例えば、カメラ6が撮影した画像の水平方向をX軸,垂直方向をY軸とした場合の診断対象部5のX、Y座標)と、診断対象部5のRGB値と、L*a*b*色空間におけるL*、a*、b*の値とが表示される。
診断結果領域204には、基準部4と診断対象部5のL*a*b*色空間における色差ΔE*abと、診断結果とが表示される。診断結果とは、診断対象部5がTBC損傷個所か否かである。診断対象部5がTBC損傷個所ではない場合、診断結果領域204には“合格”が表示され、診断対象部5がTBC損傷個所の場合、“不合格”が表示される。診断ボタン205が選択されると、診断対象部5の診断が実行される。
診断画面200が表示されると(ステップS6)、検査員は、画像領域201にて基準部4と診断対象部5を設定する。入力受付部11は、これらの設定を受け付ける(ステップS7)。例えば、最初に指定される箇所が基準部4で、次に指定される箇所が診断対象部5と定められており、入力受付部11は、最初にマウスでクリックされた画素を基準部4、次にマウスでクリックされた画素を診断対象部5と認識してもよい。制御部14は、基準部4と診断対象部5の座標情報を算出し、これらを診断サーバ20へ送信する(ステップS8)。診断サーバ20では、データ取得部21が、通信部24を使用して、基準部4と診断対象部5の座標情報を取得し、診断部221が適切さの判定を行う(ステップS9)。例えば、基準部4として、TBC損傷が生じている箇所を選択してしまうと、診断対象部5の診断に誤りが生じてしまう。また、診断対象部5として、例えば、TBC施工対象外の箇所(溝2など)を選択してしまうとTBC損傷診断の意味をなさなくなってしまう。また、基準部4と診断対象部5の距離が遠すぎると、光の当たり方の違いが診断に影響を及ぼす可能性がある。従って、診断部221は、基準部4と診断対象部5がそれぞれ適切な箇所か、両者が離れすぎていないかを判定する。基準部4と診断対象部5の少なくとも一方が適切な箇所では無いか、又は、両者の距離が遠すぎる場合、警告が通知され、ステップS7~S9の処理が再度実行される。また、ステップS9の処理が実行されると、診断部221によって、基準部4と診断対象部5のRGB値、L*a*b*値が算出され、その都度、制御部22は、これらの値を診断画面200の基準部領域202および診断対象部領域203に反映させて、診断画面200の表示を更新する。基準部4と診断対象部5が共に適切と判定されると、検査員は、診断ボタン205が選択する。入力受付部11は、この選択を受け付ける。制御部14は、通信部16を使用して、診断サーバ20へ診断を要求する(ステップS10)。診断サーバ20では、診断部221が、診断対象部5にTBC損傷が生じているか否かの診断を行う(ステップS11)。診断サーバ20は、診断結果を端末装置10へ送信し(ステップS12)、端末装置10は、診断結果を表示する(ステップS13)。具体的には、診断サーバ20では、制御部22が、診断画面200の診断結果領域204に診断部221による診断結果を反映させて診断画面200の表示を更新する。端末装置10では、制御部14が、通信部16を用いて、更新後の診断画面200を受信して、診断結果を含む診断画面200を表示部13に表示する。
(適切さの判定、TBC損傷診断の詳細)
次に、図4を参照して、図2のステップS9、S11の処理の詳細について説明する。前提として部材1のTBCが施された領域は、製造工程に応じて白または黄緑色であるとする。まず、診断部221が、部材1を撮影した画像を読み込む(ステップS21)。次に診断部221が、診断対象部5の座標情報に基づいて、診断対象部5を特定する(ステップS22)。例えば、診断部221は、診断対象部5の範囲に含まれる複数の画素を特定する。次に診断部221が、診断対象部5に含まれる画素のRGB値を算出し、さらにRGB値をL*a*b*値に変換し、複数画素(例えば4つの画素)の色平均を算出する(ステップS23)。例えば、正方形状に並んだ4つの画素が診断対象部5として特定されており、各画素のL*a*b*値がそれぞれ、画素1=(L1、a1、b1)、画素2=(L2、a2、b2)、画素3=(L3、a3、b3)、画素4=(L4、a4、b4)、の場合、診断部221は、(L1+L2+L3+L4)÷4によって、L*についてのL*値の平均を算出する。a*値、b*値についても同様である。診断部221は、このようにして診断対象部5についてのL*a*b*値の平均を算出する。次に、診断部221は、算出したL*a*b*値それぞれの平均について、L*<40またはa*<15またはb*<-20の何れかの条件を満たすかどうかを判定する(ステップS24)。ステップS24によって診断対象部5が適切かどうか判定される。何れかの条件を満たす場合(ステップS24;Yes)、診断部221は、設定された診断対象部5は適切では無いと判定し、診断対象部5の再設定を要求する(ステップS25)。例えば、診断部221は、診断画面200に「診断対象部5が適切ではありません。診断対象部5を再設定してください」等のメッセージを表示する。検査員は、診断対象部5の再設定を行う。検査員が診断対象部5の再設定を行うと、端末装置10は診断対象部5の座標情報を算出し、座標情報を診断サーバ20へ送信する。診断対象部5が適切であると判定されるまで(ステップS24の判定がNoになるまで)、ステップS22~S25の処理が繰り返し実行される。
診断対象部5の範囲に含まれる各画素について算出したL*a*b*値それぞれの平均が何れも、L*<40またはa*<15またはb*<-20の何れかの条件を満たさない場合(ステップS24:No)、診断部221は、診断対象部5は適切と判定し、次に基準部4の座標情報に基づいて、基準部4を特定する(ステップS26)。例えば、診断部221は、基準部4の範囲に含まれる画素を特定する。次に診断部221は、2点(ステップS22で特定済みの診断対象部5と基準部4)間の距離を算出する(ステップS27)。次に診断部221は、算出した距離が所定の閾値(例えば、50mm等)未満か否かを判定する(ステップS28)。距離が閾値以上の場合(ステップS28;No)、診断部221は、基準部4の再設定を要求する(ステップS33)。例えば、診断部221は、診断画面200に「基準部4が適切ではありません。基準部4を再設定してください」等のメッセージを表示する。
距離が閾値未満の場合(ステップS28;Yes)、診断部221は、基準部4に含まれる画素のRGB値を算出し、さらにRGB値をL*a*b*値に変換し、複数画素(例えば4画素)の色平均を算出する(ステップS29)。診断部221は、診断対象部5の場合と同様にして、例えば、L*a*b*値のそれぞれについて、基準部4の範囲に含まれる各画素のL*a*b*値の平均を算出する。次に診断部221は、算出した各画素のL*a*b*値の平均に基づいて、L*≧67.7の条件を満たすかどうかを判定する(ステップS30)。この条件を満たさない場合(ステップS30;No)、診断部221は、基準部4の再設定を要求する(ステップS33)。
L*≧67.7の条件を満たす場合(ステップS30;Yes)、次に診断部221は、算出したL*a*b*値の平均が、-3.6<a*<1.1かつ-6.4<b*<8.6を満たすかどうかを判定する(ステップS31)。この条件を満たす場合(ステップS31;Yes)、診断部221は、TBC損傷を判定するための色差についての閾値に、TBCの色が白の場合の値(白用の閾値)を設定する(ステップS35)。
-3.6<a*<1.1かつ-6.4<b*<8.6の条件を満たさない場合(ステップS31;No)、次に診断部221は、算出したL*a*b*値の平均が、-28.3<a*<-3.6かつ8.6<b*<44.4を満たすかどうかを判定する(ステップS32)。この条件を満たす場合(ステップS32;Yes)、診断部221は、TBC損傷を判定するための色差についての閾値に、TBCの色が黄緑の場合の値(黄緑用の閾値)を設定する(ステップS34)。
-28.3<a*<-3.6かつ8.6<b*<44.4の条件を満たさない場合(ステップS32;No)、診断部221は、基準部4の再設定を要求する(ステップS33)。検査員は、基準部4の再設定を行う。検査員が基準部4の再設定を行うと、端末装置10は基準部4の座標情報を算出し、座標情報を診断サーバ20へ送信する。基準部4が適切であると判定されるまで(ステップS28の判定がYes、かつ、ステップS30の判定がYes、かつ、ステップS31又はステップS32の判定がYesとなるまで)、ステップS26~S33の処理が繰り返し実行される。
以上によって基準部4と診断対象部5の適切さの判定処理が完了する(図2のステップS9に対応)。適切な基準部4と診断対象部5が設定されると、診断部221は、例えば、検査員による診断ボタン205への操作に基づいて、基準部4と診断対象部5の色差から診断対象部5がTBC損傷個所であるか否かの判定を行う。診断部221は、ステップS29で算出した基準部4のL*a*b*値の平均と、ステップS23で算出した診断対象部5のL*a*b*値の平均の色差を算出する(ステップS36)。色差(L*の差、a*の差、b*の差に基づくユークリッド距離)の計算方法は公知の為、省略する。次に、診断部221は、ステップS34又はステップS35にて設定した色差についての閾値と、ステップS36で算出した色差とを比較して、算出した色差が閾値以上であれば、診断対象部5がTBC損傷個所である(不合格)と判定し、そうでなければ、診断対象部5はTBC損傷個所ではない(合格)と判定する(ステップS37)。
以上、説明したように、本実施形態によれば、TBC損傷の有無を、基準部4と診断対象部5の色差に基づいて、自動的かつ定量的に判定することができる。検査員の感覚や主観に依存すること無く診断を行うことができるので、合否判定のバラツキや、手戻りによるコスト増を抑制することができる。
上記の説明では、基準部4と診断対象部5の距離を算出し、距離が適切かどうかを判定することとしたが(ステップS28)、この判定を省略してもよい。また、2点間の距離が閾値以上の場合に、基準部4を再設定する例を挙げたが、基準部4に代えて(又は加えて)診断対象部5を再設定するようにしてもよい。
図5は、実施形態に係る診断システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
端末装置10と診断サーバ20は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
なお、端末装置10と診断サーバ20の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
各実施形態に記載の診断方法、診断装置及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る診断方法は、部材の表面にコーティングされたコーティング材(例えば、TBC)の損傷状態を診断する方法であって、前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定するステップと、前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定するステップと、前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断するステップと、を有する。
これにより、コーティング材の損傷を定量的に診断することができる。
(2)第2の態様に係る診断方法は、(1)の診断方法であって、前記診断対象部のL*a*b*値から、前記診断対象部が適切か否かを判定するステップ、をさらに有する。
これにより、診断対象部として設定された位置が適切かどうかを判定することができる。
(3)第3の態様に係る診断方法は、(1)~(2)の診断方法であって、前記基準部のL*a*b*値から、前記基準部が適切か否かを判定するステップ、をさらに有する。
これにより、基準部として設定された位置が適切かどうかを判定することができる。正しく基準部を設定することで、診断対象部の損傷を正しく診断することができる。
(4)第4の態様に係る診断方法は、(1)~(3)の診断方法であって、前記診断対象部と前記基準部との距離を算出するステップと、前記距離が所定の第1閾値を上回る場合、前記基準部又は前記診断対象部の再設定を行うステップと、をさらに有する。
基準部と診断対象部の距離が遠すぎると、光の当たり方の違いにより、診断精度が低下する可能性がある。診断対象部と基準部との距離を判定し、遠すぎる場合には、適切な距離にある基準部を再設定することにより、診断精度を保つことができる。
(5)第5の態様に係る診断方法は、(1)~(4)の診断方法であって、前記診断するステップでは、前記コーティング材の色に応じた所定の第2閾値と前記色差とを比較して、前記色差が前記第2閾値以上の場合、前記診断対象部には前記コーティング材の損傷の損傷があると判定する。
例えば、同じ部材であっても、製造工程に応じて、コーティング材が様々な色で着色される場合がある。コーティング材の色に応じた閾値を用いることで、診断精度を保つことができる。
(6)第6の態様に係る診断装置は、部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する診断装置であって、前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定する手段と、前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定する手段と、前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出する手段と、前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出する手段と、前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断する手段と、を有する。
(7)第7の態様に係るプログラムは、コンピュータに、部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する処理であって、前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定するステップと、前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定するステップと、前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断するステップと、を有する診断処理を実行させる。
100・・・診断システム
6・・・カメラ
10・・・端末装置
11・・・入力受付部
12・・・画像取得部
13・・・表示部
14・・・制御部
15・・・記憶部
16・・・通信部
20・・・診断サーバ
21・・・データ取得部
22・・・制御部
221・・・診断部
23・・・記憶部
24・・・通信部
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース

Claims (7)

  1. 部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する方法であって、
    前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定するステップと、
    前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定するステップと、
    前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、
    前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、
    前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断するステップと、
    を有する診断方法。
  2. 前記診断対象部のL*a*b*値から、前記診断対象部が適切か否かを判定するステップ、
    をさらに有する請求項1に記載の診断方法。
  3. 前記基準部のL*a*b*値から、前記基準部が適切か否かを判定するステップ、
    をさらに有する請求項1または請求項2に記載の診断方法。
  4. 前記診断対象部と前記基準部との距離を算出するステップと、
    前記距離が所定の第1閾値を上回る場合、前記基準部又は前記診断対象部の再設定を行うステップと、
    をさらに有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の診断方法。
  5. 前記診断するステップでは、前記コーティング材の色に応じた所定の第2閾値と前記色差とを比較して、前記色差が前記第2閾値以上の場合、前記診断対象部には前記コーティング材の損傷の損傷があると判定する、
    をさらに有する請求項1から請求項4の何れか1項に記載の診断方法。
  6. 部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する診断装置であって、
    前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定する手段と、
    前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定する手段と、
    前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出する手段と、
    前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出する手段と、
    前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断する手段と、
    を有する診断装置。
  7. コンピュータに、
    部材の表面にコーティングされたコーティング材の損傷状態を診断する処理であって、
    前記部材の表面を撮影した画像に前記損傷状態を診断する箇所である診断対象部を設定するステップと、
    前記画像に前記損傷状態が存在しない箇所である基準部を指定するステップと、
    前記診断対象部と前記基準部のL*a*b*値をそれぞれ算出するステップと、
    前記診断対象部のL*a*b*値と前記基準部のL*a*b*値の色差を算出するステップと、
    前記色差から前記診断対象部の損傷状態を診断するステップと、
    を有する診断処理、を実行させるプログラム。
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